JPH05329684A - ガスシールドアーク溶接用塩基性フラックス入りワイヤ - Google Patents
ガスシールドアーク溶接用塩基性フラックス入りワイヤInfo
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- JPH05329684A JPH05329684A JP4285031A JP28503192A JPH05329684A JP H05329684 A JPH05329684 A JP H05329684A JP 4285031 A JP4285031 A JP 4285031A JP 28503192 A JP28503192 A JP 28503192A JP H05329684 A JPH05329684 A JP H05329684A
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- B23K35/00—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
- B23K35/22—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
- B23K35/36—Selection of non-metallic compositions, e.g. coatings, fluxes; Selection of soldering or welding materials, conjoint with selection of non-metallic compositions, both selections being of interest
- B23K35/368—Selection of non-metallic compositions of core materials either alone or conjoint with selection of soldering or welding materials
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- B23K35/36—Selection of non-metallic compositions, e.g. coatings, fluxes; Selection of soldering or welding materials, conjoint with selection of non-metallic compositions, both selections being of interest
- B23K35/3601—Selection of non-metallic compositions, e.g. coatings, fluxes; Selection of soldering or welding materials, conjoint with selection of non-metallic compositions, both selections being of interest with inorganic compounds as principal constituents
- B23K35/3602—Carbonates, basic oxides or hydroxides
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Nonmetallic Welding Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【目的】 耐割れ性、低温靱性を損なうことなく、溶接
作業性を向上させると共に、直流、極性：ワイヤマイナ
スとワイヤプラスのいずれの極性でも使用し得るガスシ
ールドアーク溶接用塩基性フラックス入りワイヤを提供
する。 【構成】 フラックス中に、ワイヤ全重量に対して、Ｃ
a、Ｂa、Ｍg、Ｓrのフッ化物の１種又は２種以上を合計
で０.５〜３％と、Ｃa、Ｂa、Ｓrの炭酸塩及び／又は複
合酸化物の１種又は２種以上を合計で０.５〜３％と、
アルカリ金属化合物(フッ化物、酸化物、炭酸塩)の１種
又は２種以上を合計で０.０１〜０.１％と、Ｍn(但し、
鋼製外皮中の含有量と合わせて)を１.０〜２.５％と、
Ｓi(但し、鋼製外皮中の含有量と合わせて)を０.４〜
１.４％含み、更に鉄粉を含み、かつ、フラックス中の
金属粉と非金属粉との比が金属粉／非金属粉≧２、ワイ
ヤ全体におけるＭnとＳiの比がＭn／Ｓi＝１.０〜２.５
であるフラックスを鋼製外皮に充填した。
作業性を向上させると共に、直流、極性：ワイヤマイナ
スとワイヤプラスのいずれの極性でも使用し得るガスシ
ールドアーク溶接用塩基性フラックス入りワイヤを提供
する。 【構成】 フラックス中に、ワイヤ全重量に対して、Ｃ
a、Ｂa、Ｍg、Ｓrのフッ化物の１種又は２種以上を合計
で０.５〜３％と、Ｃa、Ｂa、Ｓrの炭酸塩及び／又は複
合酸化物の１種又は２種以上を合計で０.５〜３％と、
アルカリ金属化合物(フッ化物、酸化物、炭酸塩)の１種
又は２種以上を合計で０.０１〜０.１％と、Ｍn(但し、
鋼製外皮中の含有量と合わせて)を１.０〜２.５％と、
Ｓi(但し、鋼製外皮中の含有量と合わせて)を０.４〜
１.４％含み、更に鉄粉を含み、かつ、フラックス中の
金属粉と非金属粉との比が金属粉／非金属粉≧２、ワイ
ヤ全体におけるＭnとＳiの比がＭn／Ｓi＝１.０〜２.５
であるフラックスを鋼製外皮に充填した。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は溶接作業性に優れ且つ低
温靱性、耐割れ性(特に高温割れ)に優れたガスシールド
アーク溶接用塩基性フラックス入りワイヤに関する。
温靱性、耐割れ性(特に高温割れ)に優れたガスシールド
アーク溶接用塩基性フラックス入りワイヤに関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、ガスシールドアーク溶接用塩基性フラックス入りワ
イヤは、耐割れ性、低温靱性に優れており、種々のもの
が提案され、或いは実施されているが、ビード外観、形
状、スラグの剥離性及びアークの安定性などが悪く、こ
の点でチタニア系等の他のフラックス入りワイヤに比べ
て劣っている。
ら、ガスシールドアーク溶接用塩基性フラックス入りワ
イヤは、耐割れ性、低温靱性に優れており、種々のもの
が提案され、或いは実施されているが、ビード外観、形
状、スラグの剥離性及びアークの安定性などが悪く、こ
の点でチタニア系等の他のフラックス入りワイヤに比べ
て劣っている。
【０００３】また、通常の塩基性フラックス入りワイヤ
は良好なアーク安定性、溶滴移行性を確保するためにＤ
Ｃ−ＥＮ(直流、極性：ワイヤマイナス)で使用されてい
るが、これらの特性をＤＣ−ＥＰ(直流、極性：ワイヤ
プラス)でも確保できるならば、そのような塩基性フラ
ックス入りワイヤの適用範囲が一層拡大し得る。
は良好なアーク安定性、溶滴移行性を確保するためにＤ
Ｃ−ＥＮ(直流、極性：ワイヤマイナス)で使用されてい
るが、これらの特性をＤＣ−ＥＰ(直流、極性：ワイヤ
プラス)でも確保できるならば、そのような塩基性フラ
ックス入りワイヤの適用範囲が一層拡大し得る。
【０００４】本発明は、塩基性フラックス入りワイヤの
作業性を耐割れ性、低温靱性を損なうことなく向上させ
ると共に、ＤＣ−ＥＮ及びＤＣ−ＥＰのいずれの極性で
も使用し得るガスシールドアーク溶接用塩基性フラック
ス入りワイヤを提供することを目的とするものである。
作業性を耐割れ性、低温靱性を損なうことなく向上させ
ると共に、ＤＣ−ＥＮ及びＤＣ−ＥＰのいずれの極性で
も使用し得るガスシールドアーク溶接用塩基性フラック
ス入りワイヤを提供することを目的とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するために塩基性フラックス入りワイヤのフラック
ス及び鋼製外皮成分並びに含有量について総合的に研究
を重ねた結果、ここに本発明を完成したものである。
解決するために塩基性フラックス入りワイヤのフラック
ス及び鋼製外皮成分並びに含有量について総合的に研究
を重ねた結果、ここに本発明を完成したものである。
【０００６】すなわち、本発明に係るガスシールドアー
ク溶接用塩基性フラックス入りワイヤは、フラックス中
に、ワイヤ全重量に対して、Ｃa、Ｂa、Ｍg、Ｓrのフッ
化物の１種又は２種以上を合計で０.５〜３％と、Ｃa、
Ｂa、Ｓrの炭酸塩及び／又は複合酸化物の１種又は２種
以上を合計で０.５〜３％と、アルカリ金属化合物(フッ
化物、酸化物、炭酸塩)の１種又は２種以上を合計で０.
０１〜０.１％と、Ｍn(但し、鋼製外皮中の含有量と合
わせて)を１.０〜２.５％と、Ｓi(但し、鋼製外皮中の
含有量と合わせて)を０.４〜１.４％含み、更に鉄粉を
含み、かつ、フラックス中の金属粉と非金属粉との比が
金属粉／非金属粉≧２、ワイヤ全体におけるＭnとＳiの
比がＭn／Ｓi＝１.０〜２.５であるフラックスを鋼製外
皮に充填したことを特徴としている。
ク溶接用塩基性フラックス入りワイヤは、フラックス中
に、ワイヤ全重量に対して、Ｃa、Ｂa、Ｍg、Ｓrのフッ
化物の１種又は２種以上を合計で０.５〜３％と、Ｃa、
Ｂa、Ｓrの炭酸塩及び／又は複合酸化物の１種又は２種
以上を合計で０.５〜３％と、アルカリ金属化合物(フッ
化物、酸化物、炭酸塩)の１種又は２種以上を合計で０.
０１〜０.１％と、Ｍn(但し、鋼製外皮中の含有量と合
わせて)を１.０〜２.５％と、Ｓi(但し、鋼製外皮中の
含有量と合わせて)を０.４〜１.４％含み、更に鉄粉を
含み、かつ、フラックス中の金属粉と非金属粉との比が
金属粉／非金属粉≧２、ワイヤ全体におけるＭnとＳiの
比がＭn／Ｓi＝１.０〜２.５であるフラックスを鋼製外
皮に充填したことを特徴としている。
【０００７】また、他の本発明は、更に、付加成分とし
て、ワイヤ全重量に対して、Ｔi及び／又はＴi酸化物
(ＴiＯ2換算量)の０.０１〜０.１０％をフラックス又は
鋼製外皮の一方又は両方に含有させたこと、及び／又
は、Ｍgの０.０８〜１.５％をフラックス中に含有させ
たことを特徴としている。
て、ワイヤ全重量に対して、Ｔi及び／又はＴi酸化物
(ＴiＯ2換算量)の０.０１〜０.１０％をフラックス又は
鋼製外皮の一方又は両方に含有させたこと、及び／又
は、Ｍgの０.０８〜１.５％をフラックス中に含有させ
たことを特徴としている。
【０００８】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【０００９】
【００１０】本発明における添加成分の限定理由は以下
のとおりである。
のとおりである。
【００１１】Ｃa、Ｂa、Ｍg、Ｓrのフッ化物：Ｃa、Ｂ
a、Ｍg、Ｓrのフッ化物は、主要なスラグ形成剤であ
り、ビードの外観を良好にするために添加する。この効
果を得るためには、フラックス中に少なくとも０.５％
が必要である。しかし、３％を超えるとスパッタ、ヒュ
ームが多くなり、溶融金属の粘性が低下してビード形状
が凸になるので好ましくない。よって、Ｃa、Ｂa、Ｍ
g、Ｓrのフッ化物の１種又は２種以上をフラックス中に
ワイヤ全重量に対して０.５〜３％の範囲で添加する。
a、Ｍg、Ｓrのフッ化物は、主要なスラグ形成剤であ
り、ビードの外観を良好にするために添加する。この効
果を得るためには、フラックス中に少なくとも０.５％
が必要である。しかし、３％を超えるとスパッタ、ヒュ
ームが多くなり、溶融金属の粘性が低下してビード形状
が凸になるので好ましくない。よって、Ｃa、Ｂa、Ｍ
g、Ｓrのフッ化物の１種又は２種以上をフラックス中に
ワイヤ全重量に対して０.５〜３％の範囲で添加する。
【００１２】Ｃa、Ｂa、Ｓrの炭酸塩、複合酸化物：Ｃ
a、Ｂa、Ｓrの炭酸塩、複合酸化物は、スラグ形成剤で
あり、ビード形状を調整すると共に分解ガス(ＣＯ2)を
生成するためにシールド性を向上させる作用を有する。
ビード形状の点からはフッ化物以外のＣa、Ｂa、Ｓrの
化合物も有効であるが、吸湿性の問題から、難吸湿性の
炭酸塩或いは複合酸化物の形態で用いる。この効果を得
るためにはフラックス中に少なくとも０.５％が必要で
ある。しかし、３％を超えると、スパッタが多くなり、
アークの安定性も悪くなるので好ましくない。よって、
Ｃa、Ｂa、Ｓrの炭酸塩及び／又は複合酸化物の１種又
は２種以上をフラックス中にワイヤ全重量に対して０.
５〜３％の範囲で添加する。
a、Ｂa、Ｓrの炭酸塩、複合酸化物は、スラグ形成剤で
あり、ビード形状を調整すると共に分解ガス(ＣＯ2)を
生成するためにシールド性を向上させる作用を有する。
ビード形状の点からはフッ化物以外のＣa、Ｂa、Ｓrの
化合物も有効であるが、吸湿性の問題から、難吸湿性の
炭酸塩或いは複合酸化物の形態で用いる。この効果を得
るためにはフラックス中に少なくとも０.５％が必要で
ある。しかし、３％を超えると、スパッタが多くなり、
アークの安定性も悪くなるので好ましくない。よって、
Ｃa、Ｂa、Ｓrの炭酸塩及び／又は複合酸化物の１種又
は２種以上をフラックス中にワイヤ全重量に対して０.
５〜３％の範囲で添加する。
【００１３】アルカリ金属化合物(フッ化物、酸化物、
炭酸塩)：アルカリ金属化合物のフッ化物、酸化物及び
炭酸塩はアークを安定させる効果がある。この効果を得
るためにはフラックス中に少なくとも０.０１％が必要
である。しかし、０.１％を超えると溶融金属の粘性が
過小となり、ビード形状を凸にするので好ましくない。
よって、アルカリ金属化合物(フッ化物、酸化物、炭酸
塩)の１種又は２種以上をフラックス中にワイヤ全重量
に対して０.０１〜０.１％の範囲で添加する。
炭酸塩)：アルカリ金属化合物のフッ化物、酸化物及び
炭酸塩はアークを安定させる効果がある。この効果を得
るためにはフラックス中に少なくとも０.０１％が必要
である。しかし、０.１％を超えると溶融金属の粘性が
過小となり、ビード形状を凸にするので好ましくない。
よって、アルカリ金属化合物(フッ化物、酸化物、炭酸
塩)の１種又は２種以上をフラックス中にワイヤ全重量
に対して０.０１〜０.１％の範囲で添加する。
【００１４】Ｍn、Ｓi：Ｍn、Ｓiは脱酸剤として、また
溶融金属の成分及び粘度を調節するために添加する。こ
の効果を得るためには、Ｍnは１.０％以上、Ｓiは０.４
％以上が必要である。しかし、２.５％を超えるＭnの添
加、１.４％を超えるＳiの添加は、溶接金属の材質が劣
化し、またビード形状が悪くなるので好ましくない。よ
って、フラックス中及び鋼製外皮中にワイヤ全重量に対
してＭnを１.０〜２.５％、Ｓiを０.４〜１.４％の範囲
で添加する。
溶融金属の成分及び粘度を調節するために添加する。こ
の効果を得るためには、Ｍnは１.０％以上、Ｓiは０.４
％以上が必要である。しかし、２.５％を超えるＭnの添
加、１.４％を超えるＳiの添加は、溶接金属の材質が劣
化し、またビード形状が悪くなるので好ましくない。よ
って、フラックス中及び鋼製外皮中にワイヤ全重量に対
してＭnを１.０〜２.５％、Ｓiを０.４〜１.４％の範囲
で添加する。
【００１５】Ｍn／Ｓiの比率：但し、溶融金属の粘度を
整えて、ビード形状を良好にするために、Ｍn／Ｓiの比
率を１.０〜２.５の範囲とする。この範囲外では上記効
果が得られなくなる。
整えて、ビード形状を良好にするために、Ｍn／Ｓiの比
率を１.０〜２.５の範囲とする。この範囲外では上記効
果が得られなくなる。
【００１６】鉄粉：鉄粉をフラックス中に添加すること
により、ワイヤの溶着速度及び溶着効率が向上する。ま
たアークを安定させる効果も有する。上記効果を得るた
めには、ワイヤ全重量に対して鉄粉の添加量は３％以上
が好ましい。
により、ワイヤの溶着速度及び溶着効率が向上する。ま
たアークを安定させる効果も有する。上記効果を得るた
めには、ワイヤ全重量に対して鉄粉の添加量は３％以上
が好ましい。
【００１７】金属粉／非金属粉の比率：フラックス中の
金属粉の比率を高めることにより、スラグの量、流動性
及び溶融金属の流動性を適度に調整する。特に水平すみ
肉溶接において、ビード止端部でスラグがずり落ち、過
剰になるのを阻止することにより、止端形状を鈍角に
し、母材とのなじみを良好にする。また、スラグの被り
が均一になりスラグ剥離性も良くなる。上記効果を得る
にはフラックス中の金属粉／非金属粉の比率が２以上必
要である。
金属粉の比率を高めることにより、スラグの量、流動性
及び溶融金属の流動性を適度に調整する。特に水平すみ
肉溶接において、ビード止端部でスラグがずり落ち、過
剰になるのを阻止することにより、止端形状を鈍角に
し、母材とのなじみを良好にする。また、スラグの被り
が均一になりスラグ剥離性も良くなる。上記効果を得る
にはフラックス中の金属粉／非金属粉の比率が２以上必
要である。
【００１８】なお、金属粉とは例えばＦe、Ｍn、Ｓi、
Ｔi、Ａl及びＭg等の単体や、Ｆe−Ｍn、Ｆe−Ｓi、Ｆe
−Ｔi、Ｆe-Ａl及びＡl−Ｍg等の合金であり、非金属粉
とは例えばフッ化物、炭酸塩、酸化物及び複合酸化物等
である。
Ｔi、Ａl及びＭg等の単体や、Ｆe−Ｍn、Ｆe−Ｓi、Ｆe
−Ｔi、Ｆe-Ａl及びＡl−Ｍg等の合金であり、非金属粉
とは例えばフッ化物、炭酸塩、酸化物及び複合酸化物等
である。
【００１９】Ｔi、Ｔi酸化物：Ｔi及びＴi酸化物はＤＣ
−ＥＰの極性でのアーク安定性を良くし、またビード形
状を良くする効果がある。更に金属Ｔi添加の場合は脱
酸効果もある。これらの効果を得るためには少なくとも
０.０１％が必要である。しかし、０.１０％を超えると
アルカリ土類化合物を主体とするスラグ層と分離し、ビ
ード表面に緻密に付着するため、スラグ剥離性を悪くす
るので好ましくない。よって、Ｔi及び／又はＴi酸化物
(ＴiＯ2)をフラックス又は鋼製外皮の一方又は両方にワ
イヤ全重量に対して０.０１〜０.１０％の範囲で添加す
る。
−ＥＰの極性でのアーク安定性を良くし、またビード形
状を良くする効果がある。更に金属Ｔi添加の場合は脱
酸効果もある。これらの効果を得るためには少なくとも
０.０１％が必要である。しかし、０.１０％を超えると
アルカリ土類化合物を主体とするスラグ層と分離し、ビ
ード表面に緻密に付着するため、スラグ剥離性を悪くす
るので好ましくない。よって、Ｔi及び／又はＴi酸化物
(ＴiＯ2)をフラックス又は鋼製外皮の一方又は両方にワ
イヤ全重量に対して０.０１〜０.１０％の範囲で添加す
る。
【００２０】Ｔiとしては金属Ｔi、Ｆe−Ｔi及びＮi−
ＴiなどのＴi合金を、またＴi酸化物としてはルチー
ル、チタンスラグ及びイルミナイト等を用いることがで
きる。
ＴiなどのＴi合金を、またＴi酸化物としてはルチー
ル、チタンスラグ及びイルミナイト等を用いることがで
きる。
【００２１】Ｍg：Ｍgはアーク安定性を良くし、またス
パツタの発生量を減少させる効果があり、更に立向上進
溶接においてビードが垂れにくくなり、作業性を向上す
る効果がある。０.０８％未満ではその効果が見られ
ず、また１.５％を超えるとビード外観の劣化、ヒュー
ム発生量の増加及びスパッタ発生量の増加が生じる。な
お、Ｍgとしては金属Ｍgのほか、Ｎi−ＭgなどのＭg合
金を用いることができる。
パツタの発生量を減少させる効果があり、更に立向上進
溶接においてビードが垂れにくくなり、作業性を向上す
る効果がある。０.０８％未満ではその効果が見られ
ず、また１.５％を超えるとビード外観の劣化、ヒュー
ム発生量の増加及びスパッタ発生量の増加が生じる。な
お、Ｍgとしては金属Ｍgのほか、Ｎi−ＭgなどのＭg合
金を用いることができる。
【００２２】なお、フラックス中に必要に応じて上記以
外のアーク安定剤及びスラグ生成剤を添加してもよい。
またシールトガスはその組成に制限されずに用いること
ができる。フラックス入りワイヤの断面形状、ワイヤ径
等々も特に制限されるものではない。なお、フラックス
率は１０〜４０％が好ましい。
外のアーク安定剤及びスラグ生成剤を添加してもよい。
またシールトガスはその組成に制限されずに用いること
ができる。フラックス入りワイヤの断面形状、ワイヤ径
等々も特に制限されるものではない。なお、フラックス
率は１０〜４０％が好ましい。
【００２３】次に本発明の実施例を示す。
【００２４】
【実施例】表１に示す化学成分の鋼製外皮を用い、フラ
ックス率１５％で表２-１及び表２-２に示す成分組成
(ワイヤ全体に対する重量％)のフラックス入りワイヤ
(１.２mmφ)を試作した。このフラックス入りワイヤを
用いて、溶接条件：２８０Ａ−３０Ｖ、シールドガス：
８０％Ａr−２０％ＣＯ2(流量２５リットル／min)の条
件でＴ形継手水平すみ肉溶接(脚長６mm)を実施した。母
材としてＪＩＳ Ｇ ３１０６ ＳＭ４９０Ａ(板厚１２m
m)を使用した。
ックス率１５％で表２-１及び表２-２に示す成分組成
(ワイヤ全体に対する重量％)のフラックス入りワイヤ
(１.２mmφ)を試作した。このフラックス入りワイヤを
用いて、溶接条件：２８０Ａ−３０Ｖ、シールドガス：
８０％Ａr−２０％ＣＯ2(流量２５リットル／min)の条
件でＴ形継手水平すみ肉溶接(脚長６mm)を実施した。母
材としてＪＩＳ Ｇ ３１０６ ＳＭ４９０Ａ(板厚１２m
m)を使用した。
【００２５】アーク安定性、スパッタ量及びスラグ剥離
性等の溶接作業性、及びビード外観・形状を調査した結
果を表２-１、表２-２に併記する。同表より明らかなよ
うに、本発明例は、ＤＣ−ＥＮ極性の場合のみならずＤ
Ｃ−ＥＰ極性の場合であっても、アーク安定性が良好
で、スパッタが少なく、しかもスラグ剥離性、ビード外
観・形状が優れていることがわかる。なお、溶接金属の
耐割れ性、低温靱性も良好であることを確認した。
性等の溶接作業性、及びビード外観・形状を調査した結
果を表２-１、表２-２に併記する。同表より明らかなよ
うに、本発明例は、ＤＣ−ＥＮ極性の場合のみならずＤ
Ｃ−ＥＰ極性の場合であっても、アーク安定性が良好
で、スパッタが少なく、しかもスラグ剥離性、ビード外
観・形状が優れていることがわかる。なお、溶接金属の
耐割れ性、低温靱性も良好であることを確認した。
【００２６】
【表１】
【００２７】
【表２-１】
【００２８】
【表２-２】
【００２９】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ＤＣ−ＥＰ極性であっても良好な溶接作業性を確保で
き、耐割れ性、低温靱性などを損なうことがない。
ＤＣ−ＥＰ極性であっても良好な溶接作業性を確保で
き、耐割れ性、低温靱性などを損なうことがない。
【手続補正書】
【提出日】平成５年４月２０日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項２
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００７
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００７】 また、他の本発明は、更に、付加成分と
して、ワイヤ全重量に対して、Ｔi(ＴiＯ2換算量)及び
／又はＴi酸化物(ＴiＯ2換算量)の０.０１〜０.１０％
をフラックス又は鋼製外皮の一方又は両方に含有させた
こと、及び／又は、Ｍgの０.０８〜１.５％をフラック
ス中に含有させたことを特徴としている。
して、ワイヤ全重量に対して、Ｔi(ＴiＯ2換算量)及び
／又はＴi酸化物(ＴiＯ2換算量)の０.０１〜０.１０％
をフラックス又は鋼製外皮の一方又は両方に含有させた
こと、及び／又は、Ｍgの０.０８〜１.５％をフラック
ス中に含有させたことを特徴としている。
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１９
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１９】 Ｔi、Ｔi酸化物：Ｔi及びＴi酸化物はＤ
Ｃ−ＥＰの極性でのアーク安定性を良くし、またビード
形状を良くする効果がある。更に金属Ｔi添加の場合は
脱酸効果もある。これらの効果を得るためには、Ｔi(Ｔ
iＯ2換算量)及び／又はＴi酸化物(ＴiＯ2換算量)を少な
くとも０.０１％必要である。しかし、０.１０％を超え
るとアルカリ土類化合物を主体とするスラグ層と分離
し、ビード表面に緻密に付着するため、スラグ剥離性を
悪くするので好ましくない。よって、Ｔi(ＴiＯ2換算
量)及び／又はＴi酸化物(ＴiＯ 2換算量)をフラックス又
は鋼製外皮の一方又は両方にワイヤ全重量に対して０.
０１〜０.１０％の範囲で添加する。
Ｃ−ＥＰの極性でのアーク安定性を良くし、またビード
形状を良くする効果がある。更に金属Ｔi添加の場合は
脱酸効果もある。これらの効果を得るためには、Ｔi(Ｔ
iＯ2換算量)及び／又はＴi酸化物(ＴiＯ2換算量)を少な
くとも０.０１％必要である。しかし、０.１０％を超え
るとアルカリ土類化合物を主体とするスラグ層と分離
し、ビード表面に緻密に付着するため、スラグ剥離性を
悪くするので好ましくない。よって、Ｔi(ＴiＯ2換算
量)及び／又はＴi酸化物(ＴiＯ 2換算量)をフラックス又
は鋼製外皮の一方又は両方にワイヤ全重量に対して０.
０１〜０.１０％の範囲で添加する。
【手続補正４】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２７
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２７】
【表２−１】
【手続補正５】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２８
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２８】
【表２−２】
Claims (3)
- 【請求項１】 フラックス中に、ワイヤ全重量に対し
て、Ｃa、Ｂa、Ｍg、Ｓrのフッ化物の１種又は２種以上
を合計で０.５〜３％と、Ｃa、Ｂa、Ｓrの炭酸塩及び／
又は複合酸化物の１種又は２種以上を合計で０.５〜３
％と、アルカリ金属化合物(フッ化物、酸化物、炭酸塩)
の１種又は２種以上を合計で０.０１〜０.１％と、Ｍn
(但し、鋼製外皮中の含有量と合わせて)を１.０〜２.５
％と、Ｓi(但し、鋼製外皮中の含有量と合わせて)を０.
４〜１.４％含み、更に鉄粉を含み、かつ、フラックス
中の金属粉と非金属粉との比が金属粉／非金属粉≧２、
ワイヤ全体におけるＭnとＳiの比がＭn／Ｓi＝１.０〜
２.５であるフラックスを鋼製外皮に充填したことを特
徴とするガスシールドアーク溶接用塩基性フラックス入
りワイヤ。 - 【請求項２】 更に、付加成分として、ワイヤ全重量に
対して、Ｔi及び／又はＴi酸化物(ＴiＯ2換算量)の０.
０１〜０.１０％をフラックス又は鋼製外皮の一方又は
両方に含有させたことを特徴とする請求項１に記載のガ
スシールドアーク溶接用塩基性フラックス入りワイヤ。 - 【請求項３】 更に、付加成分として、ワイヤ全重量に
対して、Ｍgの０.０８〜１.５％をフラックス中に含有
させたことを特徴とする請求項１又は２に記載のガスシ
ールドアーク溶接用塩基性フラックス入りワイヤ。
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