JP2020123872A - 伝送線路及びエアブリッジ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝送線路の接地導体間を配線にて接続するエアブリッジ構造において、中心導体と接地導体間を接続する配線が交差する領域の静電容量を低下させ、機械強度の点で安定なエアブリッジ構造を有する伝送線路を提供することを目的とする。【解決手段】基板と、前記基板の一面に形成された、第1の中心導体及び第2の中心導体と、前記一面に対して立脚した第1の立脚部及び第2の立脚部を有する第3の中心導体と、第1の接地導体及び第2の接地導体と、を有し、さらに、前記第1の接地導体と前記第2の接地導体を接続する第3の接地導体と、を有し、前記第3の中心導体は前記第3の接地導体とエアブリッジ構造を形成することを特徴とする伝送線路を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、伝送線路の接地電極間を接続するときに用いられるエアブリッジ構造に関する。
半導体基板に形成される回路などで用いられるコプレーナ線路(Coplanar Waveguide、以下CPW線路)では、スロットモードの発生を抑制するために、接地導体の電位を等しくする必要がある。
CPW線路は中心導体の両側に接地導体を有する構造となっているが、接地導体の電位を等しくするには、中心導体の両側にある接地導体を接続しなければならない。ここで用いられるのが、エアブリッジ構造であり、信号が伝搬する中心導体とは別の層に接地導体の間を接続する配線を設ける構造となっている。
このエアブリッジ構造においては、信号線路と接地導体の間を接続する配線が空気を介して交差することとなる。このときに、信号線路と配線が重なる部分に容量が生じ、この容量は並列の寄生容量として振る舞う。この寄生容量は、CPW線路の特性インピーダンスの低下の一因となり、インピーダンスの不整合による信号線路を伝搬する信号の遅延や反射の増大を招くこととなる。
特許文献1に記載されている従来のエアブリッジ構造を有するCPW線路を図15に示す。CPW線路10は、基板11と、基板11の上に形成された中心導体12及び中心線路の両側に設けられた接地導体13、14と、接地導体13、14を接続する配線15からなる。配線15は基板の面に立脚した立脚部15a、15bを有し、立脚部15a、15bはそれぞれ接地導体13,14に立脚することで、中心線路12を跨ぐようにしてエアブリッジ構造を形成している。
図16は、CPW線路10の上面図である。破線で囲った領域が、幅がwμmである中心導体12と、幅がwμmである配線15が形成する交差領域であり、交差領域の面積SはS=w×wμmとなる。
図17は、配線15の中央を通るDD′を含み中心導体を伸びる方向を法線する面で切ったときの、CPW線路10の断面図である。中心導体12の上面と配線15の下面との間には、立脚部15a、15bの高さに応じた厚さtμmの隙間が生じる。
中心導体12に所定の電圧が加わり、配線15が接地されていると、交差領域は空気の誘電率を有するコンデンサとして振る舞うこととなり、面積Sと厚さtとの比S/tに比例する静電容量が発生する。この静電容量がCPW線路10の本来のインピーダンスに並列に付加されるため、伝搬損失の増加や反射の増大といったコプレーナ線路の特性の劣化をもたらすこととなる。
特願2010−237204号
CPW線路10の特性の劣化を防ぐためには、交差領域の静電容量を低減させる必要がある。しかしながら、中心導体を跨ぐように接地導体間を接続する配線を設ける構造であると、中心導体と配線の間に空間が生じ、配線15に対しては構造体として形状が維持できるための一定の機械強度が必要となる。したがって、交差領域の容量を低下させるために配線の幅wを細くすると、エアブリッジ構造である配線全体の機械強度が弱まり、軽微な衝撃や撓みが加わった場合に配線15の形状が崩落する恐れや破断する恐れがある。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、伝送線路の接地導体間を配線にて接続するエアブリッジ構造において、中心導体と接地導体間を接続する配線が交差する領域の静電容量を低下させ、機械強度の点で安定なエアブリッジ構造及びそのようなエアブリッジ構造を有する伝送線路を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る伝送線路は、基板と、前記基板の一面に、同一の幅を有し、同一の直線上に形成された、第1の中心導体及び第2の中心導体と、前記一面に対して立脚した第1の立脚部及び第2の立脚部を有する第3の中心導体と、前記第1の中心導体及び前記第2の中心導体と平行な縁を有し、前記第1の中心導体及び前記第2の中心導体から同一の距離だけ離れ、互いに対向する第1の接地導体及び第2の接地導体と、を有し、さらに、前記第1の接地導体と前記第2の接地導体を接続し、前記第1の中心導体の端部と前記第1の中心導体の端部に対向する前記第2の中心導体の端部の間に配置され、前記第3の中心導体よりも幅が狭い第3の接地導体と、を有し、前記第1の立脚部は前記第1の中心導体の端部に配置され、前記第2の立脚部は前記第2の中心導体の端部に配置され、前記第3の中心導体は前記第3の接地導体とエアブリッジ構造を形成することを特徴とする構成を有する。
この構成により、中心導体と接地導体間を接続する配線との交差する領域の静電容量が発生することを抑制して、伝搬損失の増加や反射の増大を軽減することができる。
前記目的を達成するために、本発明の請求項2に係る伝送線路は、前記第3の接地導体は、第1の中心導体の端部と前記第2の中心導体の端部の中央に配置されたことを特徴とする構成を有する。
この構成により、配線から中心導体の端部までの距離を同一とすることで、CPW線路のインピーダンスに寄生する静電容量のうち、基板の誘電率に起因する成分を最小とすることができる。
前記目的を達成するために、本発明の請求項3に係る伝送線路は、前記第3の接地導体の幅は前記第3の中心導体の幅に対して1/3以下であることを特徴とする構成を有する。
この構成により、伝搬損失の少ない伝送線路を実現することができる。
前記目的を達成するために、本発明の請求項4に係る伝送線路は、前記基板は本体となる基板本体と前記基板本体の上面にある第1の層からなり、前記第3の接地導体は前記基板本体の上面に配置され、前記第1の層の上面にある前記接地導体と接続されることを特徴とする構成を有する。
この構成により、伝送線路の中心導体や接地導体のパターン形成を高精度に、あるいは安定に行うことができる。
前記目的を達成するために、本発明の請求項5に係るエアブリッジ構造は、基板と、基板の上に設けられた中心導体と、接地導体と、を有し、前記中心導体の一部は前記基板から離れ、前記接地導体の一部が前記中心導体の一部の下をくぐるように配置され、前記接地導体の一部の幅は前記中心導体の一部の幅よりも狭いことを特徴とする構成を有する。
この構成により、中心導体と接地導体間を接続する配線との交差する領域の静電容量が発生することを抑制して、伝搬損失の増加や反射の増大を軽減することができる。
本発明は、接地導体の間を接続する配線を中心導体が跨ぐように形成されたエアブリッジ構造を設けることで、透過特性及び反射特性の劣化を実現した伝送線路を提供するものである。
本発明の第1の実施形態に係るCPW線路の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るCPW線路の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るCPW線路の上面図である。 本発明の第1の実施形態に係るCPW線路の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るCPW線路の透過特性S21のシミュレーション結果である。 本発明の第1の実施形態に係るCPW線路の反射特性S11のシミュレーション結果である。 S21およびS11の実測を行うためのテストサンプルで(a)が従来の構成、(b)が第1の実施形態に係る構成のものである。 本発明の第1の実施形態に係るCPW線路を有するテストサンプルのS21の測定結果である。 本発明の実施形態に係るCPW線路の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るCPW線路の断面図である。 本発明の実施形態に係るCPW線路の断面図である。 本発明の実施形態に係るCPW線路の断面図である。 本発明の実施形態に係るCPW線路の断面図である。 本発明の実施形態に係るCPW線路の断面図である。 従来技術の実施形態に係るCPW線路の構成を示す図である。 従来技術の実施形態に係るCPW線路の上面図である。 従来技術の実施形態に係るCPW線路の断面図である。
(第1の実施形態)
以下、図面に基づいて本発明の第1の実施形態を説明する。図1は、本発明を適用したCPW線路20の構成を示している。
このCPW線路20は、基板21、中心導体22、23、24、接地導体25、26、配線27からなる。基板21には、半導体や誘電体などの材料を用いることができ、今回は化合物半導体であるGaAsを用いている。なお、基板21は単一の材料からなる構造でも、複数の材料を積層させた構造でもよく、適宜選択することが可能である。
中心導体は基板の表面の上に形成される。直線状に延びた中心導体は第1の中心導体22、第2の中心導体23及び第3の中心導体24からなる。第3の中心導体24は両端に第1の立脚部24aと第2の立脚部24bを有する。第1の中心導体の端部22aは高周波信号が入力される入力端部として用いられ、他方の端部22bには第1の立脚部24aが配置される。第2の中心導体23は第1の中心導体22と間隔を持って配置され、第1の中心導体の他方の端部22bに対向する第2の中心導体の端部23aには第2の立脚部24bが配置される。第2の中心導体のもう一方の端部23bは出力端部として用いられ、高周波信号が出力される。
第3の中心導体24の両端に形成された第1の立脚部24aと第2の立脚部24bは基板21の上面に対して立脚している。この立脚部を有することで、第3の中心導体を第1の中心導体と第2の中心導体とは別の層に配置することができる。また、第3の中心導体の下には隙間tの空隙が生じ、この空隙を利用して別の配線と交差することができる。立脚部の形状は必ずしも基板21の上面に対して垂直な形状である必要はなく、第3の中心導体を第1の中心導体と第2の中心導体を別の層に配置することができれば、立脚部の形状はなめらかな湾曲形状でもよい。
接地導体25、26は中心導体22、23、24の両側に配置される。接地導体25、26は配線27にて接続されている。
なお、中心導体22、23、24、接地導体25、26、配線27は金属の薄膜である。本実施形態では、中心導体22、23、接地導体25、26および配線27の膜厚が1.5μm、中心導体24の膜厚が3μmである。用途に応じて、それぞれの厚さは適宜設定可能であり、これらの値に限定されることは無い。
図2は中心導体22、23の上面を断面としたCPW線路20の断面図である。第1の中心導体22、第2の中心導体23、接地導体25,26及び配線27は全て同一の層に形成される。中心導体22、23と接地導体25、26の縁との距離はgμmである。第1の中心導体の幅、第2の中心導体の幅はそれぞれwμmであり、接地導体25、26を接続する配線27の幅はwμmである。本実施形態であると、w=30μm、g=20μmであり、w<wである。後で述べるシミュレーション結果を参酌するとw≦w/3が望ましい。
配線27は第1の中心導体の端部22bと、第2の中心導体の端部23aの間に配置される。ここでは第1の中心導体の端部22bから配線27までの距離をdとし、第2の中心導体の端部23bから配線27までの距離をdとしたときにd=dとして、配線27が中央に配置された場合を示した。
接地導体25、26の縁は中心導体の伸びる方向と平行であり、配線27は接地導体25、26の縁と垂直となって、中心導体の両側の接地導体25、26を接続する。
図3はCPW線路20の上面図である。第1の中心導体の端22bと第2の中心導体の端23aに配置された第3の中心導体24の両端の立脚部24a、24bにより、第3の中心導体24は基板の表面に対して立脚部の高さの分だけ高い層に配置される。第3の中心導体24は第1の中心導体22と第2の中心導体23と同一の幅wを有する。図3の破線で囲われた部分は、幅wの第3の中心導体24と幅wの配線27が交差する領域である。この交差領域の面積SμmはS=w×wμmとなる。
図4は、配線27の方向を法線として、中心導体の中央を通るAA′を含む面で切ったときの、CPW線路20の断面図である。第3の中心導体24が有する立脚部24a、24bの高さtの分だけ、第3の中心導体の下には空隙が生じる。本実施形態ではt=2μmである。配線27はその空隙を通るように形成され、中心導体24の下面と配線27と上面の間にはこの厚さtの空隙があるために、電気的には絶縁された状態で中心導体24と配線27は交差することができる。このようにして、中心導体24と配線27はエアブリッジ構造を形成する。
図5にはCPW線路の透過特性S21、図6にはCPW線路の反射特性S11のシミュレーション結果を示す。測定周波数は1GHzから100GHzまでとした。図15に示す従来のエアブリッジ構造を有するCPW線路10と、第1の実施形態に係るCPW線路20で配線27の幅が2μm、5μm、10μmである3種類のシミュレーションモデルを作成して比較した。図5の透過特性S21の結果が示すように、総じて第1の実施形態に係るエアブリッジ構造を有するCPW線路20の方がS21の値が高く、全ての周波数でこの関係が成立していることがわかる。例えば周波数60GHzで比較すると従来のエアブリッジ構造は−0.067dBであり、本実施形態のエアブリッジ構造の配線27の幅をw1=10μm、5μm、2μmと狭くしていくと、S21の値は−0.061dB、−0.059dB、−0.056dBと高い値となり、配線27の幅が狭くなるとともに伝搬損失が軽減された線路となることがわかる。
また反射特性についても図6の反射特性S11のシミュレーション結果が示すように、本実施形態に係るエアブリッジ構造を有するCPW線路の方が、S11が低い値を示しており、全ての周波数でこの関係が成立していることがわかる。例えば周波数60GHzで比較すると従来のエアブリッジ構造は−26.02dBであり、本実施形態のエアブリッジ構造の配線27の幅をw=10μm、5μm、2μmとすると、S21の値は−28.36dB、−29.82dB、−31.82dBと小さい値となる。したがって、配線27の幅が狭くなるにしたがって反射の値が軽減されていることがわかる。
従来の中心導体の上を配線が跨ぐエアブリッジ構造よりも本実施形態の配線の上を中心導体が跨ぐエアブリッジ構造の方が良好な特性を示す一因として、中心導体と配線の交差部分の面積が減少したことが考えられる。
つまり、従来のエアブリッジの場合であると、w=20μmで、交差部分の面積が30×20μmとなる。一方、本実施形態に係るエアブリッジ構造であると、w=2μm、5μm、10μmの場合において、それぞれ交差部分の面積が、60μm、150μm、300μmとなる。いずれの場合においても、従来の交差部分の面積600μmに対して小さい値となっており、CPW線路に付加される静電容量を低減させることを可能としている。
従来のエアブリッジ構造にて交差部分の面積を減少させるのは容易ではない。なぜならば、CPW線路10の構成であると配線の幅を細くした場合、機械強度が足りず、微小な衝撃による揺れや撓みの影響でエアブリッジ構造が破断する恐れがあるからである。
一方、本実施形態においては、接地導体を接続する配線が第1の中心導体及び第2の中心導体と同一の層にあり、立脚部を有する第3の中心導体と配線を交差させることでエアブリッジ構造を形成している。中心導体の幅wが比較的広い30μmであるため、エアブリッジ構造を形成しても、機械強度を確保できることができる。
図7(a)と図7(b)は、透過特性と反射特性について実測を行うときに用いるテストサンプルの図である。図7(a)は、接地導体を接続する配線が中心導体を跨る従来のエアブリッジ構造を有するCPW線路のテストサンプルを示し、入力側の中心導体にはプローブを当てるためのバッド16aが、入力側の接地導体にはバッド17aが形成されている。同様に、出力側の中心導体にはバッド16bが、出力側の接地導体にバッド17bが形成されている。中心導体の幅wは30μmで、中心導体をまたがる配線の幅wは20μmである。エアブリッジ構造の個数が少ないテストサンプルでは、エアブリッジ構造がもたらす影響が確認できない可能性があるために、等間隔に18個のエアブリッジ構造を形成した。
図7(b)は、接地導体を接続する配線に対して中心導体が上方にある本実施形態のエアブリッジ構造を有するCPW線路の図である。中心導体の幅wは30μmで、配線の幅wは2μmである。入力側にはプローブを当てるためのバッド28aが中心導体側に、バッド29aが接地導体側にそれぞれ形成され、出力側にも同様にバッド28b、バッド29bが形成されている。図7(a)と同様に18個のエアブリッジ構造が形成されている。
図8は、テストサンプルのS21の特性を示す。測定周波数は3GHzから100GHzまでとした。シミュレーションと同様の結果が得られ、全ての周波数範囲にわたって、従来の配線が中心導体を跨るエアブリッジ構造のものよりも本実施形態に係る中心導体が配線を跨るエアブリッジ構造の方がS21の値が大きいことがわかる。したがって、接地導体を接続する配線の上方を中心導体が跨るエアブリッジ構造を用いた方が伝搬損失の少ないCPW線路を実現することができる。
また、本実施形態では配線27を中心導体の端部からの距離d、dが等しくなる箇所に配置した。dおよびdは、配線27と中心導体が形成する容量の値に関連し、中心導体と接地導体に接続された配線によって生じる静電容量は1/d+1/dに比例するものとなる。静電容量が最小値となる停留点を求めるとd=dとなる箇所であるから、配線が設けられる箇所としてはd=dが最適な箇所と判断した。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態と同一の箇所については、説明を省略する。
図9は、第2の実施形態に係るCPW線路30の構成を示している。基板21は基板本体21aと中間層21bからなる。接地導体25、26の間を接続する配線27は基板本体の表面にパターニングなどで形成され、中間層21bが基板本体21aの上面と配線27の表面を覆うように形成されている。基板本体21aには、半導体や誘電体などの材料を用いることができ、今回は化合物半導体であるGaAsを用いている。中間層21bは半導体や誘電体からなり、中間層21bの厚さは0.5〜2μm程度である。基板本体21aおよび中間層21bの材質については、単一の材料でも複数の材料を組み合わせて形成してもよく、適宜設定することが可能である。
中心導体22、23と接地導体25、26は、中間層21bの上面に形成される。したがって、配線27は基板本体21aの上面に、接地導体25、26は中間層21bの上面に形成されるため、それぞれ別の層に存在することとなる。別の層にある接地導体25と26を接続するには、中間層21bに設けられたスルーホールなどの孔を介して、接地導体間25,26間を配線27にて接続することができる。
図10は中心導体22、23、24の幅の中央を通る引き出し線BB′を含み配線27の方向を法線とする面でCPW線路30を切ったときの、CPW線路30の断面図である。配線27が基板本体21aの上面に設けられ、中心導体22、23が基板本体21aの上の層である中間層21bの上面に設けられている。さらに中間層21bよりも上方の層に、中心導体24が形成されて配線の上を中心導体が跨るエアブリッジ構造が形成されている。ここでの配線27の上面と、中心導体24の下面の距離はtとした。距離tは立脚部の高さtと中間層21bの厚さ及び配線27の厚さより求まり、ここではt=3.5μmである。
図11は配線の幅の中央を通る引き出し線CC′を含み、中心導体の方向を法線方向とする面でCPW線路30を切ったときの、CPW線路30の断面図である。配線27が基板本体21aの上面に、接地導体25、26が基板本体21aの上の層である中間層21bの上面に設けられている。さらに中心導体24が接地導体25、26よりもさらに上方の層に形成されてエアブリッジ構造が形成されている。接地導体の縁の近くに形成されたスルーホールを介して、異なる層にある配線27と接地導体25、26が接続されている。
接地導体25、26と配線27を異なる層に配置することで、接地導体25、26と配線27とが形成する金属膜で囲まれた領域を発生することを防ぐことができる。比較のため、第1の実施形態の構造において図7(b)のようにエアブリッジ構造を繰り返し配置した線路の基板表面に着目してみる。図12は第1の実施形態のエアブリッジ構造を繰り返し配置したCPW線路20を中心導体22、23の上面で切ったときの断面図である。図12に示されるように、図7(b)のテストパターンでは中心導体22、配線27a、中心導体31、配線27b、中心導体23と基板21の表面には中心導体と配線のパターンが交互に形成されている。ここで、基板21の上面の同一の面に配線27a、中心導体31、配線27bと接地導体25、26が配置されるため、中心導体31のまわりの領域が接地導体25、26と配線27a、27bの金属膜で囲まれた領域となる。このように金属膜で囲まれた閉じた領域があると、パターン形成のときにリフトオフ性が悪くなり、パターンの歩留まりが低下する懸念がある。
図13は第2の実施形態に係るエアブリッジ構造を繰り返し配置したCPW線路30を、中間層21bの上面で切ったときのCPW線路30の断面図である。図13のように中間層21bの上面には同一の間隔で配列した中心導体22、中心導体31および中心導体23と、接地導体25、26があり、配線27c、27dは破線で示すように中間層21bの上面とは別の層である基板本体21aの上面に形成されている。
図14は第2の実施形態に係るエアブリッジ構造を繰り返し配置したCPW線路30を、基板本体21aの上面で切ったときのCPW線路30の断面図である。図14に示されるように接地導体25、26を接続する配線27c、27dは中間層21bよりも一つ下の層である基板本体21aの上面に形成される。したがって、破線で示す接地導体25、26と配線27c、27dがそれぞれ別の層にあるため、接地導体25、26と配線27c、27dの金属膜で囲まれる閉じた領域が形成されることはない。したがって、困難無くリフトオフが可能となり高精度なパターン形成ができる。
なお本発明はCPW線路だけではなく基板の裏面全体にグランド電極が設けられたグランド付コプレーナ線路などにも適用可能である。
20・・・CPW線路、21・・・基板、22、23、24・・・中心導体、25、26・・・接地導体、27・・・配線

Claims (5)

  1. 基板(21)と、
    前記基板の一面に、同一の幅を有し、同一の直線上に形成された、第1の中心導体(22)及び第2の中心導体(23)と、前記一面に対して立脚した第1の立脚部(24a)及び第2の立脚部(24b)を有する第3の中心導体(24)と、
    前記第1の中心導体及び前記第2の中心導体と平行な縁を有し、前記第1の中心導体及び前記第2の中心導体から同一の距離だけ離れ、互いに対向する第1の接地導体(25)及び第2の接地導体(26)と、を有し、
    さらに、前記第1の接地導体と前記第2の接地導体を接続し、前記第1の中心導体の端部(22b)と前記第1の中心導体の端部に対向する前記第2の中心導体の端部(23a)の間に配置され、前記第3の中心導体よりも幅が狭い第3の接地導体(27)と、を有し、
    前記第1の立脚部は前記第1の中心導体の端部(22b)に配置され、前記第2の立脚部は前記第2の中心導体の端部(23a)に配置され、
    前記第3の中心導体は前記第3の接地導体とエアブリッジ構造を形成することを特徴とする伝送線路。
  2. 前記第3の接地導体は、第1の中心導体の端部と前記第2の中心導体の端部の中央に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の伝送線路。
  3. 前記第3の接地導体の幅は前記第3の中心導体の幅に対して1/3以下であることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の伝送線路。
  4. 前記基板(21)は本体となる基板本体(21a)と前記基板本体の上面にある第1の層(21b)からなり、
    前記第3の接地導体は前記基板本体の上面に配置され、前記第1の層の上面にある前記接地導体(25、26)と接続されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の伝送線路。
  5. 基板(21)と、基板の上に設けられた中心導体(22、23、24)、と接地導体(25、26、27)を有し、前記中心導体の一部は前記基板から離れ、前記接地導体の一部が前記中心導体の一部の下をくぐるように配置され、
    前記接地導体の一部の幅は前記中心導体の一部の幅よりも狭いことを特徴とするエアブリッジ構造。
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