JP2020119838A - 燃料電池用セルの接合体の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複合シートとガス拡散シートとの接合時に、ガス拡散シートが折れることを抑制することができる燃料電池用セルの接合体の製造装置を提供する。【解決手段】燃料電池用セルの接合体10Dの製造装置1は、一対の第1熱圧ロール21a、21bと、一対の第2熱圧ロール22a、22bと、を少なくとも備え、一対の第1熱圧ロール21a、21bのうち一方のロール21bには、ガス拡散シート10Bの搬送方向を、一対の第2熱圧ロール22a、22bの間に変更するように、ガス拡散シート10Bが巻き付いており、一対の第1熱圧ロール21a、21bの熱圧する圧力P1は、一対の第2熱圧ロール22a、22bの熱圧する圧力P2よりも小さくなるように、これらの圧力が設定されている。【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池用セルの接合体の製造装置に関する。
燃料電池用セルの接合体の製造装置として、例えば、特許文献1には、帯状の電解質シートの一方側の表面に触媒層が形成された複合シートに、ガス拡散シートを接合する燃料電池用セルの接合体の製造装置が開示されている。この製造装置では、複合シートに短冊状のガス拡散シートを配置し、これらを一対のロールで加圧し、複合シートにガス拡散シートを接合している。
ところで、上述した接合の際に、短冊状のガス拡散シートの代わりに帯状のガス拡散シートを用いて搬送する場合、設備の大型化を避けるためにも、ガス拡散シートをロールに巻き付かせて搬送するのが一般的である。ガス拡散シートをロールに巻き付かせて搬送した場合には、ガス拡散シートはロールの巻き付き位置で蛇行することがある。例えば、帯状のガス拡散シートの両縁の長さが異なるような形状である場合、このような蛇行は顕著となる。
ここで、このガス拡散シートの蛇行の際、巻き付いたロールの表面からガス拡散シートが部分的に浮くことがある。例えば、特許文献1に示す製造装置の一対のロールで複合シートとガス拡散シートを接合する場合であっても、ガス拡散シートがロールに巻き付いていれば、ガス拡散シートは、ロールの表面から部分的に浮いてしまう。このような状態で、複合シートと、ガス拡散シートとを一対のロールで接合しようとすると、ガス拡散シートの浮いた部分を、一対のロールで複合シートに押さえつけるため、ガス拡散シートが部分的に折れるおそれがある。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、本発明として、複合シートとガス拡散シートとの接合時に、ガス拡散シートが折れることを抑制することができる燃料電池用セルの接合体の製造装置を提供する。
前記課題を鑑みて、本発明に係る燃料電池用セルの接合体の製造装置は、燃料電池用セルの電解質膜を構成する帯状の電解質シートの一方側の表面に触媒層が形成された複合シートと、前記燃料電池用セルのガス拡散層を構成する帯状のガス拡散シートとを搬送しながら、前記複合シートの前記触媒層に、前記ガス拡散シートを接合する燃料電池用セルの接合体の製造装置であり、前記製造装置は、前記触媒層と、前記ガス拡散シートとが接合されるように、前記複合シートと、前記ガス拡散シートとを挟み込みながら搬送する一対の第1ロールと、一対の第2ロールとが前記ガス拡散シートの搬送方向に沿って順次配置されており、前記第1ロールは、前記複合シートと前記ガス拡散シートとを挟み込んで少なくとも加圧するものであり、前記第2ロールは、前記複合シートと前記ガス拡散シートとを挟み込んで熱圧するものであり、前記一対の第1ロールのうち一方のロールには、前記ガス拡散シートの搬送方向を、前記一対の第2ロールの間に変更するように、前記ガス拡散シートが巻き付いており、前記一対の第1ロールが前記複合シートと前記ガス拡散シートとを加圧する圧力は、前記一対の第2ロールが前記複合シートと前記ガス拡散シートとを加圧する圧力よりも小さくなるように、前記一対の第1ロールと、前記一対の第2ロールとの圧力が設定されていることを特徴とする。
本発明では、ガス拡散シートは、一対の第1ロールのうち一方のロールに巻き付いた状態で搬送されている。この際、この一方のロールでガス拡散シートが蛇行し、この一方のロールの表面から部分的に浮くことがある。
このような場合であっても、本発明では、一対の第1ロールの加圧する圧力は、一対の第2ロールのものよりも小さく設定されているので、一対の第1ロールは、ガス拡散シートを矯正する矯正ロールとして作用し、一方のロールの表面から、ガス拡散シートが浮くことを抑えることができる。
矯正されたガス拡散シートと、複合シートとは、搬送方向の下流に位置する一対の第2ロール間に搬送され、これらが一対の第2ロールで熱圧される。このような結果、ガス拡散シートの折れを抑えつつ、ガス拡散シートと、複合シートとが接合した接合体を得ることができる。
以下に、図1および図2を参照しながら本発明に係る実施形態について説明する。
本実施形態の製造装置は、固体高分子型の燃料電池用セル(単セル)を製造する際に用いられる。この製造装置では、電解質膜の両面に電極(触媒)層が積層された膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の両側にさらにガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer)が接合された膜電極ガス拡散接合体(MEGA:Membrane Electrode&Gas diffusion Layer Assembly)の中間加工物を製造する。まず、本実施形態のMEGAの構成について説明し、次に、本実施形態の接合体の製造装置および製造方法について説明する。
1.MEGAについて
MEGAは、一対のセパレータにより挟持されることにより、燃料電池用セルを構成し、燃料電池の発電部の機能を果たす。上述のように、MEGAは膜電極接合体と、この両面に積層されたガス拡散層とを備えている。
MEGAは、一対のセパレータにより挟持されることにより、燃料電池用セルを構成し、燃料電池の発電部の機能を果たす。上述のように、MEGAは膜電極接合体と、この両面に積層されたガス拡散層とを備えている。
MEAは、イオン透過性の電解質膜と、該電解質膜を挟持するアノード側触媒層(電極層)およびカソード側触媒層(電極層)とからなる。電解質膜は、固体高分子材料で形成されたプロトン伝導性を有したイオン交換膜であり、各触媒層は、白金等の触媒をカーボン粒子に担持した例えば多孔質のカーボンで形成されている。
MEGAの一方側のガス拡散層は、アノード側触媒層に接合されている。他方側のガス拡散層は、カソード側触媒層に接合されている。ガス拡散層は、例えばカーボンペーパー若しくはカーボンクロス等のカーボン多孔質体、または、金属メッシュ若しくは発泡金属等の金属多孔質体等のガス透過性を有する導電性部材によって形成されている。
ここで、一方側のガス拡散層には、セパレータから水素ガス等の燃料ガスが供給され、他方側のガス拡散層には、セパレータから大気等の酸化剤ガスが供給される。燃料ガスと酸化剤ガスの供給により、MEA内において、電気化学反応が生じ発電される。
本実施形態では、上述したMEGAの中間加工物である(燃料電池用セルの)接合体を製造する。具体的には、接合体10Dは、図2(c)に示すように、電解質膜に相当する電解質シート11に形成された触媒層(例えばアノード側触媒層)12に、ガス拡散層(例えばアノード側ガス拡散層)に相当するガス拡散シート10Bが接合されたシート状の接合体である。この接合体10Dを製造する製造装置1を以下に説明する。
2.接合体10Dとその製造装置1について
ここでは、まず、接合体10Dを製造するための材料シートとして、本実施形態の製造装置1で使用する複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bを説明し、次に、図1に示す製造装置1の構成を説明する。
ここでは、まず、接合体10Dを製造するための材料シートとして、本実施形態の製造装置1で使用する複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bを説明し、次に、図1に示す製造装置1の構成を説明する。
2−1.複合シート10Aとガス拡散シート10Bについて
複合シート10Aは、図2(a)の如く、電解質膜を構成する帯状の電解質シート11の一方側の表面に、アノード側またはカソード側の触媒層12が電解質シート11とほぼ同じ幅で帯状に形成されている。複合シート10Aの厚みは、例えば5〜15μmである。なお、電解質シート11の他方側の表面には、離型層を介して、バックシート17が貼着されている。
複合シート10Aは、図2(a)の如く、電解質膜を構成する帯状の電解質シート11の一方側の表面に、アノード側またはカソード側の触媒層12が電解質シート11とほぼ同じ幅で帯状に形成されている。複合シート10Aの厚みは、例えば5〜15μmである。なお、電解質シート11の他方側の表面には、離型層を介して、バックシート17が貼着されている。
電解質シート11および触媒層12は、それぞれ、上述したMEGAの電解質膜および触媒層と同様の材料で構成されている。例えば、電解質シート11の幅は、100〜500mmであり、その長さは100〜500mである。
本実施形態では、アノード側またはカソード側のガス拡散層を構成するガス拡散シート10Bには、図2(b)に示す如く、カーボンペーパー等のカーボン基材14の一方側の面に多孔質炭素材料で構成されたマイクロポーラス層13が形成されている。ガス拡散シート10Bは、電解質シート11とほぼ同じ幅で帯状に形成されている。ガス拡散シート10Bの厚みは、例えば150〜250μmである。このような複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bを用いて、図2(c)に示す接合体10Dを製造する本実施形態の製造装置1の構成を以下に説明する。
2−2.製造装置1について
図1に示す如く、本実施形態の製造装置1は、ロールツーロールで複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bを搬送しながら、これらを接合する装置である。製造装置1は、一対の第1熱圧ロール21a、21bと、一対の第2熱圧ロール22a、22bと、を少なくとも備えている。一対の第1熱圧ロール21a、21bと、一対の第2熱圧ロール22a、22bとは、ガス拡散シート10Bの搬送方向Gに沿って順次配置されている。
図1に示す如く、本実施形態の製造装置1は、ロールツーロールで複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bを搬送しながら、これらを接合する装置である。製造装置1は、一対の第1熱圧ロール21a、21bと、一対の第2熱圧ロール22a、22bと、を少なくとも備えている。一対の第1熱圧ロール21a、21bと、一対の第2熱圧ロール22a、22bとは、ガス拡散シート10Bの搬送方向Gに沿って順次配置されている。
本実施形態では、製造装置1は、一対の第1熱圧ロール21a、21bと、一対の第2熱圧ロール22a、22bとの間に、一対の中間熱圧ロール23a、23bをさらに備えている。しかしながら、後述するガス拡散シート10Bに折れが生じず接合体10Dを製造することができるのであれば、中間熱圧ロールを省略してもよく、必要に応じて、これらをさらに増やしてもよい。なお、本実施形態の一対の第1熱圧ロール21a、21bが、本発明でいう「一対の第1ロール」に相当し、一対の第2熱圧ロール22a、22bが、本発明でいう「一対の第2ロール」に相当する。
一対の第1熱圧ロール21a、21bは、複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bの搬送方向Fとは異なる方向(搬送方向G)に搬送方向を変更して、複合シート10Aとガス拡散シート10Bとを挟み込みながら搬送する機能を有する。これに加えて、一対の第1熱圧ロール21a、21bは、触媒層12とガス拡散シート10Bとが接触した状態で、複合シート10Aとガス拡散シート10Bとを熱圧する機能を有する。
このような機能により、第1熱圧ロール21a、21bは、ガス拡散シート10Bの浮きを防止するように、ガス拡散シート10Bの形状を矯正する機能を有する矯正ロールとして作用する。ここで、加圧のみにより、ガス拡散シート10Bの矯正を行うことができるのであれば、一対の第1熱圧ロール21a、21bの代わりに、加熱を行わず加圧を行う一対の加圧ロールを、製造装置1に設けてもよい。
本実施形態では、具体的には、第1熱圧ロール21a、21bの本体同士は、詳細に図示していないが、モータ等の駆動装置により回転自在になっており、この駆動装置により、複合シート10Aとガス拡散シート10Bとを挟み込んだ状態で搬送することができる。なお、一対の第2熱圧ロール22a、22bおよび一対の中間熱圧ロール23a、23bも同様に駆動装置により回転自在となっていてもよい。
一対の第1熱圧ロール21a、21bのうち一方のロール21bには、ガス拡散シート10Bの搬送方向Fを、一対の第2熱圧ロール22a、22bの間に変更するように、ガス拡散シート10Bが巻き付けられている。他方のロール21aには、複合シート10Aの搬送方向Fを一対の第2熱圧ロール22a、22bの間に変更するように、複合シート10Aが巻き付けられている。
このようにして、一対の第1熱圧ロール21a、21bで、搬送方向Fを変更して、複合シート10Aと、ガス拡散シート10Bとを挟み込みながら搬送することができる。
一対の第1熱圧ロール21a、21bは、図示しないが、ロール本体と、ロール本体に内蔵された加熱部と、一対のロール本体同士を押圧する加圧部とを備えている。これにより、触媒層12と、ガス拡散シート10Bとが接触した状態で、複合シート10Aと、ガス拡散シート10Bとを熱圧することができる。なお、加熱部は、一対の第1熱圧ロール21a、21bのうち、いずれか一方に配置されていてもよい。
加熱部は、例えば、抵抗加熱方式、蒸気加熱方式等の加熱装置を挙げることができる。加圧部は、一例として、空圧または油圧式のシリンダ等を挙げることができる。なお、一対の第2熱圧ロール22a、22bおよび一対の中間熱圧ロール23a、23bも同様に加熱部および加圧部を有している。
なお、本実施形態では、最終的に、第2熱圧ロール22a、22bの通過後に、複合シート10Aと、ガス拡散シート10Bとが接合された接合体10Dが形成されていればよい。したがって、第1熱圧ロール21a、21bで、上述したガス拡散シート10Bの矯正がされていればよいため、第1熱圧ロール21a、21bは、複合シート10Aとガス拡散シート10Bとが接合しない加圧条件が設定されていてもよく、加熱機能を有しなくてもよい。
第1熱圧ロール21a、21bのうち、一方のロールの少なくとも表層はゴムまたは樹脂からなり、他方のロールの少なくとも表層は金属からなることが好ましい。本実施形態では、ロール21aの表層が少なくともゴムからなるゴムロールであり、ロール21bの表層が少なくとも鉄からなる鉄ロールである。
このような材料を選択することにより、ゴムロールが弾性変形することで、硬い鉄ロールの表面に倣うことが可能となり、均一な面圧で熱圧することができる。なお、ロールの材料は、一対の第2熱圧ロール22a、22bおよび一対の中間熱圧ロール23a、23bについても同様である。
ここで、一対の第1熱圧ロール21a、21bが複合シート10Aと、ガス拡散シート10Bとを加圧する圧力P1は、一対の第2熱圧ロール22a、22bが複合シート10Aと、ガス拡散シート10Bとを加圧する圧力P2よりも小さくなるように、一対の第1熱圧ロール21a、21bと、一対の第2熱圧ロール22a、22bとの圧力が設定されている。
一対の中間熱圧ロール23a、23bでは、複合シート10Aと、ガス拡散シート10Bとを加圧する圧力Pmは、圧力P1以上となり、かつ、圧力P2以下となるように、一対の中間熱圧ロール23a、23bの圧力が設定されている。これらの圧力は、上述した加圧部により設定される。
なお、圧力P1、P2、Pmは、上述した圧力の関係(P1≦Pm≦P2)を満たすことを前提として、1〜4MPaに設定されていることが好ましい。また、一対の第1熱圧ロール21a、21b、一対の中間熱圧ロール23a、23b、一対の第2熱圧ロール22a、22bの加熱温度は、100〜200℃に設定されていることが好ましい。例えば、一対の第1熱圧ロール21a、21b、一対の中間熱圧ロール23a、23b、一対の第2熱圧ロール22a、22bの加熱温度が、これらの順に高くなってもよい。
3.接合体10Dの製造方法について
次に、図1に示す製造装置1を用いた接合体10Dの製造方法について説明する。
次に、図1に示す製造装置1を用いた接合体10Dの製造方法について説明する。
<準備工程>
この製造方法では、まず、準備工程を行う。この工程では、まず、上述した複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bを準備する(図2(a)および図2(b)参照)。次に、複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bを、搬送方向Fで、一対の第1熱圧ロール21a、21bまで搬送し、後述する矯正工程を行う。
この製造方法では、まず、準備工程を行う。この工程では、まず、上述した複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bを準備する(図2(a)および図2(b)参照)。次に、複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bを、搬送方向Fで、一対の第1熱圧ロール21a、21bまで搬送し、後述する矯正工程を行う。
ここで、複合シート10Aとガス拡散シート10Bとの搬送は、ロールツーロール方式で行う。搬送速度および搬送張力は、それぞれ、2〜10m/minおよび60〜120Nであることが好ましい。
<矯正工程>
次いで、矯正工程を行う。この工程では、複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bの搬送方向を変更しながら、複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bを一対の第1熱圧ロール21a、21bの間に導入する。複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bは、一対の第1熱圧ロール21a、21bで熱圧されながら、一対の中間熱圧ロール23a、23bに搬送される。本実施形態では、複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bは、この段階では接合されていない。
次いで、矯正工程を行う。この工程では、複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bの搬送方向を変更しながら、複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bを一対の第1熱圧ロール21a、21bの間に導入する。複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bは、一対の第1熱圧ロール21a、21bで熱圧されながら、一対の中間熱圧ロール23a、23bに搬送される。本実施形態では、複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bは、この段階では接合されていない。
ここで、搬送方向Fから搬送方向Gへの変更で、他方のロール21b上で、蛇行に起因したガス拡散シート10Bの浮きが発生する条件であっても、ガス拡散シート10Bを加熱しつつ、折れない程度でガス拡散シート10Bを加圧するので、このような浮きを抑えるようにガス拡散シート10Bを矯正することができる。なお、一対の第1熱圧ロール21a、21bで、複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bが加熱されるので、これらの接合前に予熱することができる。
<予備接合工程>
次いで、予備接合工程を行う。この工程では、複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bを、一対の中間熱圧ロール23a、23bの間に導入しながら熱圧し、複合シート10Aと、ガス拡散シート10Bとを予備接合する。予備接合された複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bは、一対の第2熱圧ロール22a、22bに搬送される。
次いで、予備接合工程を行う。この工程では、複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bを、一対の中間熱圧ロール23a、23bの間に導入しながら熱圧し、複合シート10Aと、ガス拡散シート10Bとを予備接合する。予備接合された複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bは、一対の第2熱圧ロール22a、22bに搬送される。
<接合工程>
次いで、接合工程を行う。この工程では、予備接合された複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bを、一対の第2熱圧ロール22a、22bの間に導入しながら熱圧し、触媒層12にガス拡散シート10B(のマイクロポーラス層13)を接合(本接合)する(図2(c)参照)。
次いで、接合工程を行う。この工程では、予備接合された複合シート10Aおよびガス拡散シート10Bを、一対の第2熱圧ロール22a、22bの間に導入しながら熱圧し、触媒層12にガス拡散シート10B(のマイクロポーラス層13)を接合(本接合)する(図2(c)参照)。
ここで、本実施形態では、一対の第1熱圧ロール21a、21bで予め熱圧させて、蛇行に起因したガス拡散シート10Bの浮きを矯正しているため、接合時のガス拡散シート10Bの折れを防止することができる。接合後の接合体10Dは、バックシート17を剥離した後、巻き取り部(不図示)に向かって、搬送され、その後巻き取られる。
以下に本発明を実施例により説明する。実施例1〜5および比較例1に係る試験体を作製して、ガス拡散シートの折れ不良率および接合力の評価を行った。
<実施例1>
図1に示す製造装置を用いて燃料電池用セルの接合体を製造した。具体的には、電解質シートとして、フッ素系電解質のシートを準備し、電解質シートの一方側の表面に、アイオノマーと、白金担持カーボンとを含む触媒層を形成した。さらに、ガス拡散シートとして、多孔体炭素材料で構成されたマイクロポーラス層付きのカーボンペーパーを準備した。なお、準備したガス拡散シートの両縁は、矩形の形状を基準として、搬送方向に対して10mあたり、15mm一方向にずれているものを用いた。
図1に示す製造装置を用いて燃料電池用セルの接合体を製造した。具体的には、電解質シートとして、フッ素系電解質のシートを準備し、電解質シートの一方側の表面に、アイオノマーと、白金担持カーボンとを含む触媒層を形成した。さらに、ガス拡散シートとして、多孔体炭素材料で構成されたマイクロポーラス層付きのカーボンペーパーを準備した。なお、準備したガス拡散シートの両縁は、矩形の形状を基準として、搬送方向に対して10mあたり、15mm一方向にずれているものを用いた。
次に、準備した複合シートと、ガス拡散シートとを、図1に示す製造装置を用いて接合した。接合の際の搬送速度および搬送張力は、それぞれ、6m/minおよび95Nに設定した。第1熱圧ロール、中間熱圧ロール、および第2熱圧ロールの熱圧する温度を140℃に設定した。さらに、第1熱圧ロール、中間熱圧ロール、および第2熱圧ロールの熱圧する圧力は、それぞれ、表1に示す如く、1MPa、1MPa、および3MPaに設定した。作製された接合体を実施例1の試験体とした。
<実施例2〜実施例5>
実施例2〜実施例5に係る試験体を、表1に示す、第1熱圧ロール、中間熱圧ロール、および第2熱圧ロールの熱圧する圧力の条件以外は、実施例1と同様にして作製した。
実施例2〜実施例5に係る試験体を、表1に示す、第1熱圧ロール、中間熱圧ロール、および第2熱圧ロールの熱圧する圧力の条件以外は、実施例1と同様にして作製した。
<比較例1>
図4に示す従来の製造装置を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の試験体を作製した。具体的には、比較例1の実施例1とは異なる点は、一対の熱圧ロールは、第1熱圧ロールのみであり、その熱圧する圧力を3MPaに設定した。なお、図4に示す製造装置1’の各構成のうち、図1に示す製造装置1と同じ構成には、同じ符号を付している。
図4に示す従来の製造装置を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の試験体を作製した。具体的には、比較例1の実施例1とは異なる点は、一対の熱圧ロールは、第1熱圧ロールのみであり、その熱圧する圧力を3MPaに設定した。なお、図4に示す製造装置1’の各構成のうち、図1に示す製造装置1と同じ構成には、同じ符号を付している。
実施例1〜実施例5および比較例1のガス拡散シートの折れ不良率を測定した。具体的には、実施例1〜実施例5および比較例1の試験体のそれぞれから、所定の試験片を切り出し、各試験片について、ガス拡散シートが折れた部分の面積を測定した。試験片の面積に対する測定した折れ部分の面積の割合をガス拡散シートの折れ不良率(%)として算出した。また、ガス拡散シートの折れ不良率(%)の目標値を0.1%以下とした。
また、実施例1〜実施例5および比較例1の試験体のそれぞれから、所定の大きさの試験片を切り出し、各試験片において、拡散層に対してガス拡散シートを所定の角度で剥離することにより、接合力を測定した。接合力の規格値を8.3N/m以上とした。
(結果および考察)
ガス拡散シートの折れ不良率および接合力の結果を表1および図3に示す。
ガス拡散シートの折れ不良率および接合力の結果を表1および図3に示す。
表1および図3からわかるように、実施例1〜実施例5および比較例1の試験体の接合力は、規格値を満たしていたが、比較例1では、実施例1〜実施例5よりもガス拡散シートの折れ不良率が高かった。
この結果から、一対の第1熱圧ロールの熱圧する圧力を、一対の第2熱圧ロールの熱圧する圧力よりも小さく設定することで、第2熱圧ロールによる接合時のガス拡散シートの折れを抑制することができるといえる。これは、搬送方向の変更で、蛇行に起因したガス拡散シートの浮きが発生しても、一対の第1熱圧ロールで、予め、ガス拡散シートを加熱しつつ、折れない程度でガス拡散シートを加圧する結果、一対の第2熱圧ロールでの接合前に、発生した浮きを矯正することができるからだと考えられる。
なお、実施例2では、ガス拡散シートの折れ不良率が目標値である0.1%以下となった。この結果から、一対の第2熱圧ロールの熱圧処理前に、一対の第1および中間熱圧ロールで、予め熱圧処理させ、かつ、熱圧の圧力を、第1、中間、および第2熱圧ロールの順番に上昇させることで、該不良率を目標値以下にすることができるといえる。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
1:燃料電池用セルの接合体の製造装置、10A:複合シート、10B:ガス拡散シート、10D:燃料電池用セルの接合体、11:電解質シート、12:触媒層、21a、21b:一対の第1の熱圧ロール、22a、22b:一対の第2の熱圧ロール、23a、23b:一対の中間熱圧ロール、P1:一対の第1熱圧ロールで加圧する圧力、P2:一対の第2熱圧ロールで加圧する圧力、F:搬送方向
Claims (1)
- 燃料電池用セルの電解質膜を構成する帯状の電解質シートの一方側の表面に触媒層が形成された複合シートと、前記燃料電池用セルのガス拡散層を構成する帯状のガス拡散シートとを搬送しながら、前記複合シートの前記触媒層に、前記ガス拡散シートを接合する燃料電池用セルの接合体の製造装置であり、
前記製造装置は、前記触媒層と、前記ガス拡散シートとが接合されるように、前記複合シートと、前記ガス拡散シートとを挟み込みながら搬送する一対の第1ロールと、一対の第2ロールとが前記ガス拡散シートの搬送方向に沿って順次配置されており、
前記第1ロールは、前記複合シートと前記ガス拡散シートとを挟み込んで少なくとも加圧するものであり、前記第2ロールは、前記複合シートと前記ガス拡散シートとを挟み込んで熱圧するものであり、
前記一対の第1ロールのうち一方のロールには、前記ガス拡散シートの搬送方向を、前記一対の第2ロールの間に変更するように、前記ガス拡散シートが巻き付いており、
前記一対の第1ロールが前記複合シートと前記ガス拡散シートとを加圧する圧力は、前記一対の第2ロールが前記複合シートと前記ガス拡散シートとを加圧する圧力よりも小さくなるように、前記一対の第1ロールと、前記一対の第2ロールとの圧力が設定されていることを特徴とする燃料電池用セルの接合体の製造装置。
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JP2019011594A JP2020119838A (ja) | 2019-01-25 | 2019-01-25 | 燃料電池用セルの接合体の製造装置 |
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- 2019-01-25 JP JP2019011594A patent/JP2020119838A/ja active Pending
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