JP2008159377A - 燃料電池用電極の接合装置及びその接合方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】拡散膜にしわを発生することなく、触媒層に拡散膜を接合すると共に、触媒層の周縁を覆うように、拡散膜の周縁部を電解質膜に接合することができる燃料電池用電極の接合装置及びその接合方法を提供する。
【解決手段】触媒層CLが積層された電解質膜EMに、拡散膜DMを拡散層として接合するための燃料電池用電極の接合装置1であって、該装置1は、少なくとも触媒層CLに積層した拡散膜EMの領域Rを加圧する第一の加圧ローラ10と、触媒層CLの周縁近傍を加圧する第二の加圧ローラ20と、少なくとも備えてなる。
【選択図】図1
【解決手段】触媒層CLが積層された電解質膜EMに、拡散膜DMを拡散層として接合するための燃料電池用電極の接合装置1であって、該装置1は、少なくとも触媒層CLに積層した拡散膜EMの領域Rを加圧する第一の加圧ローラ10と、触媒層CLの周縁近傍を加圧する第二の加圧ローラ20と、少なくとも備えてなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、触媒層が積層された電解質膜に拡散膜を接合するための燃料電池用電極の接合装置及びその接合方法に係り、特に、触媒層の周縁を覆うように、拡散膜の少なくとも周縁部を電解質膜に接合するに好適な燃料電池用電極の接合装置及びその接合方法に関する。
固体高分子形燃料電池(PEFC)は、移動用電源として近年注目されており、該燃料電池(燃料電池用電極)を製造する工程として、触媒層が積層された電解質膜に、水素拡散のための拡散膜を拡散層として接合する工程がある。具体的には、接合工程において、触媒層と同じ表面積を有した拡散膜を準備し、該拡散膜を触媒層の上に位置のずれなく仮止めにより積層し、触媒層と拡散膜とを加熱及び加圧させることにより、両者を接合している。
例えば、前記接合工程を行う装置として、触媒層が積層された電解質膜に、拡散膜を拡散層として接合するための燃料電池用電極の接合装置であって、該接合装置は、電解質膜を搬送すると共に、該電解質膜に積層された触媒層上の拡散膜に対して一定圧力で加圧するための円柱状の加圧ローラを備えている(特許文献1参照)。
前記接合装置によれば、電解質膜を搬送しながら、円柱状の加圧ローラにより拡散膜を一定圧力で加圧するので、連続して拡散膜と触媒層とを接合することができ、さらには拡散膜と触媒層との接合強度を均一に保つことができる。
特開2000−182632号公報
ところで、近年、燃料電池用電極の製造におけるハンドリング性を向上させるため、さらには、電極に対する拡散層の接合強度の向上をさらに図るために、触媒層の表面積よりも大きい表面積を有した拡散膜を準備し、触媒層の周縁を覆うように前記拡散膜を配置し、該拡散膜の周縁部を電解質膜に接合することがある。
しかし、前記特許文献1に記載の接合装置を用いた場合、触媒層と拡散膜との接合可能な加圧条件の範囲と、電解質膜と拡散膜との接合可能な加圧条件の範囲とは殆ど重複しないため、加圧ローラの適正な加圧条件を設定し難く、触媒層と拡散膜の接合及び電解質膜と拡散膜の接合を同時に行うことはきわめて難しい。また、仮に、拡散膜に反りなどがある場合には、前記ローラでは、該反りを矯正して拡散膜を電解質膜及び触媒層に接合することが難しく、触媒層に積層された拡散膜(拡散層)にしわが発生するおそれもある。
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、拡散膜にしわが発生することなく、触媒層に拡散膜を接合すると共に、触媒層の周縁を覆うように、拡散膜の周縁部を電解質膜に接合することができる燃料電池用電極の接合装置及びその接合方法を提供することにある。
前記課題を解決すべく、本発明に係る燃料電池用電極の接合装置は、触媒層が積層された電解質膜に、拡散膜を拡散層として接合するための燃料電池用電極の接合装置であって、該装置は、少なくとも触媒層に積層した前記拡散膜の領域を加圧する第一の加圧ローラと、前記触媒層の周縁近傍を加圧する第二の加圧ローラと、を少なくとも備えることを特徴とする。
本発明によれば、第一の加圧ローラが触媒層に積層した拡散膜の領域を加圧するので、たとえ拡散膜に反りがあったとしても、該反りを矯正し拡散膜にしわを発生させることなく、拡散膜を触媒層に接合することができる。さらに、第二の加圧ローラが、拡散層の周縁近傍を加圧するので、触媒層の表面積よりも大きい表面積を有した拡散膜を触媒層に配置した場合には、触媒層の周縁を覆うように、拡散膜の少なくとも周縁部を加圧して周縁部を電解質膜に接合することができる。
本発明にいう「触媒層に積層した拡散膜の領域」とは、触媒層に拡散膜を配置したときに、触媒層に接触している拡散膜の領域のことを示しており、また、本発明にいう「触媒層の周縁」とは、電解質膜に積層した触媒層の周縁を示しており、「触媒層の周縁近傍」とは、触媒層の周縁よりも少なくとも外側(触媒層が積層されていない側)を含む領域を示している。
本発明に係る燃料電池用電極の接合装置は、前記電解質膜を第一の加圧ローラから第二の加圧ローラに向かって搬送するための搬送手段をさらに備えていることがより好ましい。本発明によれば、第一の加圧ローラから第二の加圧ローラに向かって電解質膜を搬送することにより、触媒層の表面積よりも大きい表面積を有した拡散膜を触媒層に配置した場合、第一の加圧ローラで、拡散膜のしわの発生を抑制すると共に拡散膜と触媒層を接合し、さらに、第二の加圧ローラで、未接合部である拡散膜の周縁部を電解質膜に接合することができるので、接合強度の高い燃料電池用電極を得ることができる。
また、搬送手段は、電解質膜に接触して回転することにより、電解質膜を搬送する搬送ローラと該搬送ローラを回転させる回転機とであってもよく、第一の加圧ローラ及び第二の加圧ローラを直接的に回転させる回転機であってもよい。
本発明に係る燃料電池用電極の接合装置は、前記拡散膜の前記領域を加圧するよう前記第一の加圧ローラを加圧するとともに該加圧力を調整する第一の圧力調整機構と、前記触媒層の周縁近傍を加圧するよう前記第二の加圧ローラを加圧すると共に該加圧力を調整する第二の圧力調整機構と、をさらに備えることがより好ましい。
本発明によれば、第一の圧力調整機構により、第一の加圧ローラの前記拡散膜の領域への加圧力を調整し、第二の圧力調整機構により、第二の加圧ローラの触媒層の周縁近傍への加圧を調整することができるので、触媒層の表面積よりも大きい表面積を有した拡散膜を触媒層に配置した場合、適切な加圧力を拡散膜の各領域に与えることが可能となり、拡散膜と触媒層との接合及び拡散膜と電解質膜との接合を確実に行うことができる。
また、前記第一の圧力調整機構と第二の圧力調整機構は、それぞれ、加圧機構と該加圧を調整する調整機構とからなり、加圧機構としては、油圧又は空圧用のシリンダとピストンとの組合せなどが挙げられ、調整機構としては、前記シリンダ内の流体圧力を調整する油圧又は空圧用の圧力調整弁などが挙げられる。
別の態様としては、本発明に係る燃料電池用電極の接合装置は、前記第一の加圧ローラと第二の加圧ローラとを連接する連接部材と、前記触媒層の周縁近傍を加圧するように前記連接部材及び第二の加圧ローラを加圧する第一の圧力調整機構と、前記第一の圧力調整機構と前記連接部材との間に配設され、第一の圧力調整機構が前記連接部材に作用する前記拡散膜の前記領域への加圧力を減圧し調整する第二の圧力調整機構と、をさらに備えることがより好ましい。
本発明によれば、第一の加圧ローラと第二の加圧ローラを連接する連接部材を設けることにより、第一の加圧ローラと第二の加圧ローラを一体構造にすることができる。さらに、第二の圧力調整機構は、第一の圧力調整機構が前記連接部材に作用する加圧力を減圧し調整するので、第一の加圧ローラと第二の加圧ローラに、異なる加圧力を作用させることができる。このようにして、1つの加圧源(第一の圧力調整機構)から、異なる加圧力を拡散膜の各領域(周縁部の領域、触媒層に積層した拡散膜の領域)に与えることができるので、装置のコンパクト化を図ることができる。
また、前記第二の加圧ローラとしては、触媒層の両端の長手方向(搬送方向)の周縁近傍を押さえるような一組のローラや、幅方向(搬送方向に直交する方向)の触媒の周縁近傍のみを局所的に加圧するようなローラなど、が挙げられる。このように、触媒の周縁近傍を加圧することができるのであれば、第二の加圧ローラの形状、個数等は特に限定されるものではない。
より好ましい態様としては、本発明に係る燃料電池用電極の接合装置は、前記第二の加圧ローラの周面に、前記第二の加圧ローラが回転したときに、前記周面が前記拡散膜の前記領域に接触することを回避するための凹部が形成されている。本発明によれば、第二の加圧ローラの周面に前記の如き凹部を設けることにより、触媒層の表面積よりも大きい表面積を有した拡散膜を触媒層に配置した場合に、触媒層と接合した拡散膜(接合時の拡散層)の領域を加圧することなく、触媒層の全周縁を覆うように、前記拡散膜の周縁部のみを加圧し、該集縁部を電解質膜に接合することができる。
より好ましくは、前記凹部は、前記第二の加圧ローラの軸方向に、該軸方向に沿った前記触媒層の幅と同等の幅を有し、前記第二の加圧ローラの周方向に、前記軸方向に対して直行する方向に沿った前記触媒層の幅と同等の弧長を有し、かつ、前記第二の加圧ローラの半径方向に前記触媒層の層厚さよりも大きい深さを有している。このような凹部を設けることにより、矩形状の触媒層に対して、該触媒層の全周縁を覆うことができる。
また、本発明の接合装置を用いて接合する際には、触媒層と拡散膜、及び、電解質膜と拡散膜との接合箇所を加熱しながら加圧して、接合することがより好ましく、前記加熱を行うことができるのであれば、ローラの近傍に加熱装置等を配置したり、加熱ローラをさらに設けたりしてもよいが、より好ましくは、本発明に係る接合装置は、前記第一の加圧ローラと第二の加圧ローラのいずれか一方又は双方に、さらに加熱調整機構を備えている。本発明によれば、前記加熱調整機構を備えることにより、触媒層と拡散膜の接合、及び、電解質膜と拡散膜の接合に合わせた温度条件で拡散膜の加熱温度を調整することができる。
前記加熱調整機構としては、ローラ内部から外部に向かって、電熱線により加熱する機構、誘導加熱により加熱する機構、または、ローラ内部にスチームを通過させることにより加熱する機構など、が挙げられ、前記接合の際に加熱することができ、さらに加熱温度を調整できるものであれば、特に限定されるものではない。
また、本発明に係る燃料電池用電極の接合装置は、電解質膜を挟持するように、前記第一及び第二の加圧ローラを一対備えていてもよい。このように一対の第一の加圧ローラと一対の第二の加圧ローラを、電解質膜を挟むように備えることにより、電解質膜の両面に、同時にアノード及びカソードとして拡散層を接合することができる。
さらに、前記燃料電池用電極の接合装置を用いた接合方法として、該方法は、電解質膜に触媒層を積層する工程と、該触媒層の表面積よりも大きい表面積を有した拡散膜を前記触媒層に配置する工程と、前記第一の加圧ローラを用いて、前記拡散膜の表面を加圧して少なくとも前記触媒層の表面に前記拡散膜を接合する第一の接合工程と、前記第二の加圧ローラを用いて、前記触媒層の周縁を覆うように、前記拡散膜の少なくとも周縁部を加圧して該周縁部を前記電解質膜に接合する第二の接合工程と、を少なくとも含むことがより好ましい。なお、前記触媒層の表面積よりも大きい表面積を有した拡散膜を触媒層に配置する際には、搬送時に拡散膜が触媒層に対して位置ずれを起さないように、少なくとも二点で仮止めをしてもよい。
本発明によれば、第一及び第二の接合工程を行うことにより、拡散膜を拡散層として、触媒層に接合することができると共に、拡散層の周縁部を電解質膜に接合することができる。なお、本発明に係る燃料電池用電極とは、電解質の両面に、触媒層、拡散層が積層されたものをいい、前記接合装置を用いて製造された電極は、従来の周縁部を電解質膜に接合しないものに比べて、より接合強度が高くなる。
本発明によれば、拡散膜にしわが発生することなく、触媒層に拡散膜を接合すると共に、触媒層の周縁を覆うように、拡散膜の周縁部を電解質膜に接合することができる。
図面を参照して、本発明に係る燃料電池用電極の接合装置及び該装置を用いた好適な接合方法について以下の実施形態に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る燃料電池用電極の接合装置の要部の構成を表す斜視図であり、図2の装置側面図および長手方向の燃料電池用電極の断面図を示しており、図3は、図1のA−A線矢視断面図であり、図4は、(a)は、図1のB−B線矢視断面図であり、(b)は、第二加圧ロールの凹部を説明するための図である。
図1に示すように本実施形態に係る燃料電池用電極の接合装置1は、触媒層CLが積層された電解質膜EMに、拡散膜DMを拡散層として接合するための燃料電池用電極の接合装置である。具体的には、前記接合装置1は、触媒層CLに拡散膜DMを接合すると共に、触媒層CLの周縁clを覆うように拡散膜DMの周縁部DB,DLを電解質膜EMに接合するための燃料電池用電極の接合装置であって、第一の加圧ローラ10、第二の加圧ローラ20、第一の圧力調整機構31、第二の圧力調整機構32、及び搬送装置40を少なくとも備えている。
図1及び2に示すように、第一の加圧ローラ10は、電解質膜EMの搬送方向(長手方向)Sに沿って回転するように配置されており、図3に示すように第一の加圧ローラ10は、触媒層CLの幅bと同等またはそれ以上のロール幅B1を有している。第一の加圧ローラ10は、後述する第一及び第二の加圧調整機構31,32からの調整された加圧力により、少なくとも触媒層CLに積層した拡散膜DMの領域R(拡散膜DMに接触した触媒層CLの表面積(幅b×長さl)に相当する領域)を加圧するようになっている。
第二の加圧ローラ20は、電解質膜EMの搬送方向(長手方向)Sに沿って回転するように第一の加圧ローラ10に対して並設されている。第二の加圧ローラ20は、さらに、後述する第一の加圧調整機構31に接続されて、触媒層CLの周縁cl近傍を加圧するようになっている。
具体的には、第二の加圧ローラ20は、少なくとも拡散膜の幅以上のロール幅を有しており、第二の加圧ローラ20の周面22に、第二の加圧ローラ20が回転したときに、周面22が拡散膜DMの領域Rに接触することを回避するための凹部22aが形成されている。具体的には、凹部22aは、第二の加圧ローラ20の軸方向aに、該軸方向aに沿った触媒層CLの幅bと略同等の幅B2を有し、第二の加圧ローラ20の周方向cに、軸方向に対して直行する方向(搬送方向s)に沿った触媒層CLの幅lと同等の弧長Lを有し、かつ、第二の加圧ローラ20の半径方向rに触媒層の層厚さよりも大きい深さTの空間を設けることにより、形成されている。このように、第二の加圧ローラ20に凹部22aを形成することにより、第二の加圧ローラ20は、該ローラ20の両端に、周方向に沿って突出した周方向凸部22b,22bと、該両側の周方向凸部22b,22bの間に軸方向に沿って突出した軸方向凸部22cと、が形成されることになる。
さらに、接合装置1は、前記第一の加圧ローラ10と第二の加圧ローラ20とを連接する連接部材23を備えており、第一の圧力調整機構31は、前記第一及び第二の加圧ローラ10,20が拡散膜DMを加圧するように、連接部材23と、第二の加圧ローラ20を加圧するようになっている。第二の圧力調整機構32は、第一の圧力調整機構31と連接部材23との間に配設され、第一の圧力調整機構31が連接部材23に作用する加圧力を減圧し調整するようになっている。
搬送手段40,40は、第一及び第二の加圧ローラ10,20にある電解質膜EMを搬送するために、第一及び第二の加圧ローラ10,20の上流及び下流に配置されており、搬送手段40は、搬送用ローラ41と該ローラを回転する回転機42からなる。このように、回転機42に接続された搬送用ローラ41を、電解質膜EMと接触しながら回転させることにより、電解質膜EMを第一の加圧ローラ10から第二の加圧ローラ20に向かって搬送することができる。
なお、本実施形態では、接合装置1は、電解質膜EMを挟んで対峙するように、さらに、上述した機構と同じ機構の第一の加圧ローラ、第二の加圧ローラ、第一の圧力調整機構、及び第二の圧力調整機構が配置されており、該機構を配置することにより、電解質膜EMの両面に拡散膜を同時に接合することができる。
以下に本発明に係る接合装置を用いて、触媒層が積層された電解質膜に、拡散膜を拡散層として接合する方法を説明する。
まず、触媒層CLの表面積よりも大きい表面積を有した拡散膜DMを触媒層CLに配置する。次に、搬送手段40,40を用いて、拡散膜DMが触媒層CLに積層された電解質膜EMを、第一の加圧ローラ10から第二の加圧ローラ20に向かって搬送する。そして、第一の加圧ローラ10を用いて、触媒層CLに積層した拡散膜DMの領域Rを加圧して、触媒層CLの表面に拡散膜DMを接合する。次に、第二の加圧ローラ20の軸方向凸部22cにより一方の幅方向の拡散膜DMの周縁部DBを電解質膜EMに接合する。なお、第一の加圧ローラ10と第二の加圧ローラ20の加圧力は、第一および第二の圧力調整機構31,32により、それぞれの接合に合わせた加圧力に調整されている。
そして、電解質膜EMを搬送して、第二の回転ローラ20を回転させ、第二の加圧ローラ20の周方向凸部22bにより搬送方向(長手方向)の拡散膜DMの両端の周縁DLを電解質膜EMに接合する。なお、第二の加圧ローラ20の下方に触媒層CLが位置する間は、軸方向凸部22cは、第二の回転ローラ20の回転に合わせて移動し、触媒層CLは第二の加圧ローラ20周面22により加圧されることはない。さらに、拡散膜DMの周縁DLと電解質膜EMとの接合が完了すると、再び第二の加圧ローラ20の軸方向凸部22cにより、他方の幅方向の拡散膜DMの周縁部DBを電解質膜EMに接合する。
このようにして、図5に示すように、第一の加圧ローラ10が触媒層CLに積層した拡散膜DMの領域Rを拡散膜DMにしわを発生させることなく加圧して、触媒層CLと拡散膜DMを接合し、さらに、全周に亘って拡散膜DMの周縁部DL,DBを電解質膜EMに接合することができる。その結果、電解質膜EMの両面に、触媒層、拡散層が順次積層された接合強度が高い燃料電池用電極を得ることができる。
本実施形態に基づいて以下に実施例を示す。
(実施例)
<材料>
厚さ40〜50μmの範囲の幅220mmのフッ素系又は炭素系の帯状の電解質膜を準備した。そして、電解質膜の両面に、白金及びナフィオン(登録商標)からなる触媒層を幅201mm,長さ221mm、層厚さ10〜20μmの範囲にとなるように、長手方向240mmピッチで塗布した。さらに、厚さ300μm〜400μm、幅205mm,長さ225mmのカーボンペーパからなる拡散膜を、触媒層と接触しない周縁部が4mmとなるように配置して、拡散膜を触媒層に二点で仮止めした。
(実施例)
<材料>
厚さ40〜50μmの範囲の幅220mmのフッ素系又は炭素系の帯状の電解質膜を準備した。そして、電解質膜の両面に、白金及びナフィオン(登録商標)からなる触媒層を幅201mm,長さ221mm、層厚さ10〜20μmの範囲にとなるように、長手方向240mmピッチで塗布した。さらに、厚さ300μm〜400μm、幅205mm,長さ225mmのカーボンペーパからなる拡散膜を、触媒層と接触しない周縁部が4mmとなるように配置して、拡散膜を触媒層に二点で仮止めした。
<接合方法>
前記電解質膜を2m/分で搬送すると共に、直径30mm、拡散膜に接触する円筒部分の軸長が201mmの第一の加圧ローラを用いて、拡散膜が積層された領域(具体的には、触媒層に接触した201mm×221mmの拡散膜の領域)を加圧力1MPa、加熱温度120℃で加圧加熱し、触媒層と拡散膜を接合した。
前記電解質膜を2m/分で搬送すると共に、直径30mm、拡散膜に接触する円筒部分の軸長が201mmの第一の加圧ローラを用いて、拡散膜が積層された領域(具体的には、触媒層に接触した201mm×221mmの拡散膜の領域)を加圧力1MPa、加熱温度120℃で加圧加熱し、触媒層と拡散膜を接合した。
さらに、前記接合と共に、直径76.5mm、拡散膜に接触する円筒部分の軸長が250mmを有し、凹部が、軸方向に幅201mm、周方向に弧長221mm、半径方向に深さ5mmが形成された第二の加圧ロールを用いて、拡散膜と電解質膜との接合を行った。具体的には、幅方向の拡散膜の周縁部が、第二の加圧ローラの軸方向凸部に接触するように、第二の加圧ローラの回転角度の位置合わせをし、一方の幅方向の拡散膜の周縁部、両端の長手方向の拡散膜の周縁部、他方の幅方向の周縁部の順に、これらを電解質膜に、加圧力3MPa、加熱温度130℃で加圧し、拡散層と電解質膜とを接合した。
[評価方法]
接合された拡散膜の状態、触媒層と拡散膜の接合状態、及び電解質膜と拡散膜の接合状態を目視観察した。
接合された拡散膜の状態、触媒層と拡散膜の接合状態、及び電解質膜と拡散膜の接合状態を目視観察した。
(比較例)
実施例と同等の材料を準備し、拡散膜の接合を行った。実施例と相違する点は、加圧ローラとして、第一の加圧ローラと同じ直径で、幅方向の長さが220mmの加圧ローラを用い、加圧力1MPa加熱温度130℃で加圧し、触媒層と拡散膜の接合、及び、電解質膜と拡散膜との接合を行った点である。そして、実施例と同じように目視観察を行った。
実施例と同等の材料を準備し、拡散膜の接合を行った。実施例と相違する点は、加圧ローラとして、第一の加圧ローラと同じ直径で、幅方向の長さが220mmの加圧ローラを用い、加圧力1MPa加熱温度130℃で加圧し、触媒層と拡散膜の接合、及び、電解質膜と拡散膜との接合を行った点である。そして、実施例と同じように目視観察を行った。
[結果]
実施例の拡散膜はしわの発生もなく、触媒層と拡散膜の接合、及び電解質膜と拡散膜の接合は、良好であった。比較例の拡散膜はしわが発生しており、電解質膜と拡散膜との接合が充分ではなかった。
実施例の拡散膜はしわの発生もなく、触媒層と拡散膜の接合、及び電解質膜と拡散膜の接合は、良好であった。比較例の拡散膜はしわが発生しており、電解質膜と拡散膜との接合が充分ではなかった。
[考察]
比較例のように、1つのロールで、拡散膜を加圧したとしても、触媒層と拡散膜の接合及び電解質膜と拡散膜の接合のいずれの接合も可能な加圧条件で加圧することは難しく、拡散膜にわずかな反りなどがある場合には、しわが発生しやすくなると考えられる。
比較例のように、1つのロールで、拡散膜を加圧したとしても、触媒層と拡散膜の接合及び電解質膜と拡散膜の接合のいずれの接合も可能な加圧条件で加圧することは難しく、拡散膜にわずかな反りなどがある場合には、しわが発生しやすくなると考えられる。
以上、本発明の接合装置の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
例えば、本実施形態では、加圧する機構として第一の加圧調整機構と、該第一の加圧調整機構の加圧力を減圧する機構として第二の加圧調整機構と、を設けたが、第一及び第二の加圧ローラの圧力を調整することが可能であるならば、該第一及び第二の加圧ローラのそれぞれに対して、該ローラの加圧力を調整できる加圧調整機構を設けてもよい。
10:第一の加圧ローラ,20:第二の加圧ローラ,31;第一の圧力調整機構,32:第二の圧力調整機構,40:搬送手段,CL:触媒層,DM:拡散膜,EM:電解質膜
Claims (7)
- 触媒層が積層された電解質膜に、拡散膜を拡散層として接合するための燃料電池用電極の接合装置であって、
該装置は、少なくとも触媒層に積層した前記拡散膜の領域を加圧する第一の加圧ローラと、前記触媒層の周縁近傍を加圧する第二の加圧ローラと、を少なくとも備えることを特徴とする燃料電池用電極の接合装置。 - 前記接合装置は、前記電解質膜を第一の加圧ローラから第二の加圧ローラに向かって搬送するための搬送手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用電極の接合装置。
- 前記接合装置は、前記拡散膜の前記領域を加圧するよう前記第一の加圧ローラを加圧するとともに該加圧力を調整する第一の圧力調整機構と、
前記触媒層の周縁近傍を加圧するように前記第二の加圧ローラを加圧すると共に該加圧力を調整する第二の圧力調整機構と、をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池用電極の接合装置。 - 前記第一の加圧ローラと第二の加圧ローラとを連接する連接部材と、
前記触媒層の周縁近傍を加圧するように前記連接部材及び第二の加圧ローラを加圧する第一の圧力調整機構と、
前記第一の圧力調整機構と前記連接部材との間に配設され、第一の圧力調整機構が前記連接部材に作用する前記拡散膜の前記領域への加圧力を減圧し調整する第二の圧力調整機構と、をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池用電極の接合装置。 - 前記第二の加圧ローラの周面に、前記第二の加圧ローラが回転したときに、前記周面が前記拡散膜の前記領域に接触することを回避するための凹部が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池用電極の接合装置。
- 前記請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池用電極の接合装置を用いて、前記接合を行う方法であって、
該方法は、電解質膜に触媒層を積層する工程と、
該触媒層の表面積よりも大きい表面積を有した拡散膜を前記触媒層に配置する工程と、
前記第一の加圧ローラを用いて、前記触媒層に積層した前記拡散膜の領域を加圧して少なくとも前記触媒層の表面に前記拡散膜を接合する第一の接合工程と、
前記第二の加圧ローラを用いて、前記触媒層の周縁を覆うように、前記拡散膜の少なくとも周縁部を加圧して該周縁部を前記電解質膜に接合する第二の接合工程と、
を少なくとも含むことを特徴とする燃料電池用電極の接合方法。 - 前記請求項6に記載の接合方法により製造された燃料電池用電極。
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