JP2020116834A - 摺動プレートおよび携帯用電動加工機 - Google Patents

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Abstract

【課題】携帯用電動加工機のベースの下面に取り付けても、回転刃具の切り込み深さを十分に確保できる摺動プレートおよびこの摺動プレートを取り付けた携帯用電動加工機を提供すること。【解決手段】携帯用電動加工機のベース302の下面2bに着脱可能とした摺動プレート70には、ベース302の外郭2dに対向する位置に上方に延びる壁部73が設けられている。この摺動プレート70は、ベース302の外郭2dと壁部73との間にベース302の外郭2dと壁部73とを締結する締結部材366が設けられている。ベース302の外郭2dに設けたねじ孔361に締結部材366としての小ねじを締め込んで、ベース302の厚さ領域内において、ベース302の外郭2dに壁部73が締結される。【選択図】図35

Description

この発明は、摺動プレートおよび携帯用電動加工機に関し、詳しくは、携帯用電動加工機のベースの下面に着脱可能とした摺動プレートおよびこの摺動プレートを取り付けた携帯用電動加工機に関する。
従来、ベースと、ベースの下面から突き出すように回転可能な回転刃具(例えば、丸鋸刃)を備えた加工機本体(例えば、マルノコ本体)とからなる携帯用電動加工機(例えば、携帯用マルノコ等)が既に知られている。この携帯用電動加工機は、木材等の被切断材の上面にベースの下面を押し当て、この押し当て状態のまま回転刃具を回転させつつ加工機本体を被切断材の上面に対して摺動(スライド移動)させることで被切断材を切断できるように構成されている。ここで、下記特許文献1には、下面471aに摺接シート475が貼り付けられた摺動プレート470がベース402の下面402bに取り付けられた携帯用電動加工機401が開示されている(図38参照)。これにより、摺接シート475によって、被切断材の上面と摺動プレート470の下面471a(ベース402の下面402bに相当)との摺動性を高めることができる。そのため、被切断材の上面に対する加工機本体403を摺動させる摺動操作をスムーズに実施できる。したがって、被切断材の切断の作業性を高めることができる。
特開2017−205891号公報
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、ベース402の下面402bに対する摺動プレート470の取り付けは、下面471a側から摺動プレート470にねじ(図示しない)を挿し込み、この挿し込んだねじをベース402の下面402b側に締め込むことによって行われていた(図39参照)。そのため、ねじの頭部が摺動プレート470の下面471aから突出することがないようにしつつ、摺動プレート470の内部に十分に掛かる必要もあった。したがって、この摺動プレート470に厚みを確保する必要があった。結果として、被切断材の上面に対する加工機本体403の高さ位置(回転刃具の高さ位置)が嵩上げされるため、回転刃具405の切り込み深さが不足することがあった。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、携帯用電動加工機のベースの下面に取り付けても、回転刃具の切り込み深さを十分に確保できる摺動プレートおよびこの摺動プレートを取り付けた携帯用電動加工機を提供することである。
本開示の1つの特徴によると、摺動プレートは、携帯用電動加工機のベースの下面に着脱可能となっている。摺動プレートには、ベースの外郭に対向する位置に上方に延びる壁部が設けられている。ベースの外郭と壁部との間には、ベースの外郭と壁部とを締結する締結部材が設けられている。
したがって、締結部材を介してベースの外郭と摺動プレートの壁部とが締結される。すなわち、ベースに摺動プレートが取り付けられる。このように摺動プレートが取り付けられると、この取り付けにおいて、従来技術とは異なり、摺動プレートに厚みを確保する必要がない。したがって、被切断材の上面に対する加工機本体の高さ位置(回転刃具の高さ位置)が嵩上げされることがないため、回転刃具の切り込み深さを十分に確保できる。
本開示の他の特徴によると、ベースの外郭に設けたねじ孔に締結部材としての小ねじを締め込んで、ベースの厚さ領域内において、ベースの外郭に壁部が締結される。
したがって、ベースの外郭のねじ孔に小ねじを締め込む構成であるので、小ねじのねじ頭がベースの厚さ領域内から上方へも下方へもはみ出さないようにコンパクトに締結できる。
本開示の他の特徴によると、摺動プレートには、ベースの外郭に対向する位置に上方に延びる壁部が設けられている。この摺動プレートは、締結部材が壁部を内側から外方向に押圧することでベースに固定される。
したがって、締結部材を介してベースと摺動プレートの壁部とが突っ張る格好となる。したがって、ベースと摺動プレートとにおける内側から外方向における相対移動が規制されるため、結果として、ベースに摺動プレートが取り付けられる。このように摺動プレートが取り付けられると、この取り付けにおいて、従来技術とは異なり、摺動プレートに厚みを確保する必要がない。したがって、被切断材の上面に対する加工機本体の高さ位置(回転刃具の高さ位置)が嵩上げされることがないため、回転刃具の切り込み深さを十分に確保できる。
本開示の他の特徴によると、ねじの締め込みまたは緩めによって締結部材の押当量を調整することによって、摺動プレートがベースに固定される。
したがって、締結部材の押当力の微調整が可能となる。そのため、摺動プレートの取り付けを確実に実施できる。
本開示の他の特徴によると、ねじの締め込みまたは緩め方向は、ベースのベース面の平面方向である。
したがって、ベースに摺動プレートを取り付けるために必要な締結部材を緩めるまたは締め込む作業が横側または上側からの作業となる。したがって、この摺動プレートの取り付けの作業性を向上させることができる。
本開示の他の特徴によると、壁部には、ねじの締め込みまたは緩める工具を挿し込むための挿入孔が形成されている。
したがって、ベースに摺動プレートを取り付けるために必要な締結部材を緩めるまたは締め込む作業が挿入孔を介した作業となる。したがって、この摺動プレートの取り付けの作業性をより向上させることができる。
本開示の他の特徴によると、ねじを緩めた時に、締結部材の先端が挿入孔の縁に押圧されることで、摺動プレートがベースに固定される。
したがって、締結部材の先端が壁部の挿入孔の縁を周方向に均等に押圧する。そのため、挿入孔による作業性を確保しつつ、締結部材の先端の壁部に対する押圧のための構成の簡略化を図ることができる。すなわち、押圧のための別部材等を不要にできる。
本開示の他の特徴によると、ねじの締め込みまたは緩めにより、進退するくさび部材のくさび作用により、締結部材が壁部に押圧される。
したがって、1本のねじの締め込みといった簡便な構造で摺動プレートを安定感よくベースに取り付けることができる。
本開示の他の特徴によると、ばねの付勢力によって、締結部材が壁部を押圧する。
したがって、ねじの締め込みや緩めといった作業を必要とすることなく、ベースに摺動プレートを取り付けることができる。
本開示の他の特徴によると、摺動プレートを取り付けた携帯用電動加工機である。
したがって、摺動プレートの作用効果を備えた携帯用電動加工機を提供できる。
第1実施形態に係る携帯用マルノコの斜視図である。 図1の携帯用マルノコの平面図である。 図1の携帯用マルノコの前面図である。 図1の携帯用マルノコの右側面図である。 図1の携帯用マルノコの後面図である。 図1の携帯用マルノコの左側面図である。 図4のVII−VII線断面図である。 図1の分解図である。 図1の携帯用マルノコを前側から見た斜視図であり、摺動プレートを取り付ける前の状態を示している。 図9の携帯用マルノコの右側から見た斜視図であり、上下に反転させて地面に置いた状態を示している。 図10の携帯用マルノコを後側から見た斜視図である。 図9のベースの分解斜視図である。 図2のXIII−XIII線断面図である。 図2のXIV−XIV線断面図である。 第1実施形態における摺動プレートの取り付けを説明する平面模式図である。 図15の次の工程を説明する平面模式図である。 図16の縦断面模式図である。 図17の次の工程を説明する平面模式図である。 図18の縦断面模式図である。 第2実施形態における摺動プレートの取り付けを説明する平面模式図である。 図20の次の工程を説明する平面模式図である。 図21の次の工程を説明する平面模式図である。 図22の縦断面模式図である。 図22の次の工程を説明する縦断面模式図である。 図24の縦断面模式図である。 第3実施形態における摺動プレートの取り付けを説明する平面模式図である。 図26の縦断面模式図である。 図26の次の工程を説明する平面模式図である。 図28の縦断面模式図である。 図29の次の工程を説明する縦断面模式図である。 図30の次の工程を説明する平面模式図である。 図31の縦断面模式図である。 第4実施形態における摺動プレートの取り付けを説明する平面模式図である。 図33の次の工程を説明する平面模式図である。 図34の縦断面模式図である。 図34の次の工程を説明する平面模式図である。 図36の縦断面模式図である。 従来技術に係る携帯用マルノコの右側面図であり、ベースに摺動プレートを取り付けた状態を示している。 図38の摺動プレートの斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態を図1〜19を用いて説明する。なお、以下の説明にあたって、『携帯用電動加工機』の例として、『携帯用マルノコ1』を説明する。また、以下の説明にあたって、上、下、前、後、左、右とは、上述した図に記載した、上、下、前、後、左、右の方向を示している。すなわち、前の方向が、携帯用マルノコ1の切断方向(進行方向)を示している。
はじめに、携帯用マルノコ1と、この携帯用マルノコ1のベース2の下面2bに取り付けられる摺動プレート70とを個別に説明する。
最初に、図1〜15を参照して、携帯用マルノコ1から説明する。この携帯用マルノコ1は、切断作業を行う際に切断対象となる被切断材(例えば、木材等)の上面に押し当てられる略矩形板状のベース2と、このベース2の上に電動モータ(ブラシレスモータ)4によって回転駆動する円盤形状のノコ刃5を備えたマルノコ本体3とから構成されている(図1〜8参照)。
このベース2のベース面2a(上面)の前縁2cと後縁2dとには、ストッパ60がそれぞれ形成されている(図15参照)。また、このベース2の後壁面2gには、左右一対のねじ孔61が形成されている(図8、15参照)。この左右一対のねじ孔61には、締結部材62がそれぞれ締め込まれている。この締結部材62には、頭部63に六角孔63aを有するねじ部材が用いられている。
一方、このマルノコ本体3は、電動モータ4を収容したモータハウジング6と、このモータハウジング6に締結されるハンドルハウジング7と、ハンドルハウジング7に締結されるギヤハウジング8とから構成されている。このモータハウジング6に収容されている電動モータ4の駆動軸9の両端は、ベアリング10、11によって軸受けされた状態となっている(図7参照)。この駆動軸9の右側のベアリング10は、後述するギヤハウジング8に組み付けられている。
また、この駆動軸9の左側のベアリング11は、モータハウジング6の内面に組み付けられている。これらにより、電動モータ4の駆動軸9を滑らかに回転させることができる。また、この電動モータ4の駆動軸9には、冷却ファン12が組み付けられている。これにより、電動モータ4を駆動させると、その駆動軸9の回転によって冷却ファン12も回転して、電動モータ4を冷却できる。
このハンドルハウジング7は、その上側が作業者の一方の手で把持可能な把持部7aを成すような略ループ状に形成されている(図1参照)。この把持部7aのループの内側には、ハンドルハウジング7に収容されたスイッチ(図示しない)を動作(ON)させるために作業者が引き込み操作可能なトリガ41が組み付けられている。
この把持部7aの前側には、トリガ41の引き込み操作を有効にするロックオフボタン26が設けられている。このロックオフボタン26には、ハンドルハウジング7から左右に突出する操作部26a、26bが設けられている。このロックオフボタン26は、その一方の操作部26aが押し込み操作されると、他方の操作部26bが押し出されるように構成されている。例えば、図3、5の想像線では、この左右の操作部26a、26bのうち、右の操作部26bを押し込み操作して、左の操作部26aが押し出された状態を示している。
また、この左右の操作部26a、26bは、それぞれ円筒形状を傾斜した平面で切断した形状であり、その間の中間部によって一体となっている。操作部26a、26bをさらに具体的に説明すれば、上下方向において、下側に対して上側が切り欠かれた傾斜面26cを成すように形成されている。これにより、指先の先端表面を無理なく操作部26aまたは操作部26bに当接させやすくなる。そうすることで、左右方向に水平に移動操作が必要なロックオフボタン26に対して、厳密に左右方向に操作するのではなく、少し下方向へ力を入れながら左右方向に操作する場合においても、違和感なく操作できる。
また、ハンドルハウジング7の下方側には、コントローラ27が収容されている。このコントローラ27は、上述した電動モータ4、スイッチ及び後述する電源部30(バッテリーパック31)に対してリード線(図示しない)を介して接続されている。これにより、作業者がトリガ41を引き込み操作すると、電動モータ4を駆動させることができる。なお、このコントローラ27には、センサ基板4cで検知された回転子4bの回転位置情報に基づいて制御信号を送信する制御回路、この制御回路から受信した制御信号に基づいて電動モータ4の電流をスイッチングする駆動回路、及びバッテリーパック31の状態の検出結果に応じて過放電または過電流状態とならないように電動モータ4への電力供給を遮断するオートストップ回路等が搭載されている。
また、モータハウジング6の後方側には、電源部30が設けられ、この電源部30には、バッテリーパック31がスライドによって取り付け取り外し可能となっている(図1参照)。このスライドによるバッテリーパック31の取り付け方向は、左側から右側へとなっており、このスライドによるバッテリーパック31の取り外し方向は、右側から左側へとなっている。これにより、バッテリーパック31の取り付け取り外しを簡便に実施できる。
このギヤハウジング8は、ノコ刃5の略上半分を覆う固定カバー8aの左側部に一体に設けられている。このギヤハウジング8に収容されている中間軸14の両端は、ベアリング15、16によって軸受けされた状態となっている(図7参照)。このベアリング15、16は、ギヤハウジング8の内面に組み付けられている。これにより、ギヤハウジング8に収容されている中間軸14を滑らかに回転させることができる。また、この中間軸14には、駆動軸9に形成された1番ギヤ13に噛み合い可能な2番ギヤ17が設けられている。
また、このギヤハウジング8に収容されている最終軸(出力軸)19の両端は、ベアリング20、21によって軸受けされた状態となっている。この最終軸19の先端側のベアリング20は、円筒形の軸部23を有するベアリングボックス22を介してギヤハウジング8に収容されている。また、この最終軸19の基端側のベアリング21は、ギヤハウジング8の内面に組み付けられている。これにより、ギヤハウジング8に収容されている最終軸19を滑らかに回転させることができる。
また、この最終軸19には、中間軸14の外周面に形成された3番ギヤ18に噛み合い可能な4番ギヤ24がキー結合されている。なお、上述したノコ刃5は、最終軸19の先端に直交するようにボルト25を介して締結されている。これにより、電動モータ4を駆動させると、駆動軸9、中間軸14及び最終軸19を介してノコ刃5を回転させることができる。
また、固定カバー8aは、その前端が平面視U字形状のブラケット32に対して支軸33によって上下方向に揺動可能に枢着されている(図2、4参照)。このブラケット32は、ベース2上に立設されて円弧形状のガイド溝(図示しない)を有するアンギュラプレート35にガイド溝に沿った任意の位置で固定可能に支持軸35aを介して連結されている(図3参照)。この任意の位置の固定は、レバー36の締め操作によって行うことができる。
一方、固定カバー8aの後方側でも、アンギュラプレート38がベース2上に立設されている。このアンギュラプレート38には、固定カバー8aの側方で前方へ向かって円弧形状にカーブするデプスガイド39が設けられている。そして、レバーの締め操作によってデプスガイド39のガイド溝39aに沿った任意の位置で固定カバー8aを固定できる(図5参照)。よって、マルノコ本体3は、デプスガイド39に沿った固定カバー8aの結合位置(クランプ位置)を変更することで、支軸33を中心として揺動させて、ノコ刃5のベース2下方への突出量(ノコ刃5の切り込み深さ)が調整可能となる。
また、レバー36を緩めてアンギュラプレート35に対するブラケット32の固定位置を変更することで、マルノコ本体3を、支持軸35aの軸回りにノコ刃5がベース2と直交する直角位置から右側へ傾動してノコ刃5がベース2と、例えば約45°の角度で傾斜する最大傾斜位置までの任意の傾斜角度で固定可能となっている。なお、ベース2の前端には、ノコ刃5の直角(0°)位置と約45°位置で側縁が各々ノコ刃5の延長上に位置するガイド部40が形成されており、被切断材の上面に表記した墨線にガイド部40の側縁を合わせることで、墨線に沿った切断が容易に可能となっている。
また、上述した固定カバー8aの下側には、可動カバー50が組み付けられている(図7参照)。この可動カバー50は、ギヤハウジング8のベアリングボックス22の軸部23に挿込孔71が挿し込まれる格好でベアリングボックス22に組み付けられている。これにより、ベアリングボックス22の軸部23の外周面23aに対して可動カバー50の挿入孔51の内周面52が摺動するため、このベアリングボックス22(ギヤハウジング8)に対して可動カバー50を回転させることができる。また、ギヤハウジング8の固定カバー8aの引っ掛け孔(図示しない)と可動カバー50の引っ掛け孔(図示しない)との間には引っ張りばね53が掛け留めされている。この引っ張りばね53は、可動カバー50を閉じ側に作用させるものである。
なお、上述したモータハウジング6の左前側には、上方に向けて突出する角体45が一体を成すように形成されている(図9参照)。この角体45は、側面視において、略台形を成すように形成されている(図6参照)。この角体45の上面46は略矩形を成しており(図2参照)、この矩形の四つの角のうち、左前の角を説明の便宜上、第1角46aと記すこととする。
このように角体45が形成されていると、例えば、ハンドルハウジング7の前傾斜部7bと、アンギュラプレート35のレバー36の先端36aと、モータハウジング6の角体45の第1角46aとの3点を支持点として携帯用マルノコ1を地面Eに逆さ置きできる(図10参照)。すなわち、上下に反転させた状態で携帯用マルノコ1を地面Eに置くことができる。そのため、モータハウジング6の左側への張出量(突出量)を大きくすることなく、携帯用マルノコ1を地面Eに逆さ置きできる。したがって、携帯用マルノコ1が大型化になることを防止できる。
このように逆さ置きできると、ハンドルハウジング7の把持部7aの長手方向は、地面Eに対して略直交(例えば、80°前後)する格好となっている(図11参照)。そのため、作業者が切断作業を中断して自身の後方に携帯用マルノコ1を地面Eに逆さ置きした後に、中断した切断作業を再開する時、この自身の後方に逆さ置きした携帯用マルノコ1のハンドルハウジング7の把持部7aを握り易い、という作用効果を得ることができる。また、このように角体45が形成されていると、作業者が切断作業をしている時、この角体45をハンドルハウジング7の把持部7aを握る手の反対の手の指宛て部位として使用できる。そのため、携帯用マルノコ1による切断作業を安定させることができる。
また、上述したベース2は、マルノコ本体3が取り付けられているメインベース2xと、このメインベース2xの右側部に取り付け取り外し可能なサブベース2yとから構成されている(図12参照)。なお、図12〜14は、これらメインベース2xとサブベース2yとの説明に特化した図となっている。このメインベース2xの右前側と右後側には、一対のボス2x1が設けられている。このボス2x1の手前側(右側)には、略円状の凹部2x2が形成されている。
また、このボス2x1の凹部2x2の奥側(左側)には、後述する摘みねじ2zを締め込み可能なねじ孔2x3が凹部2x2と同心を成すように形成されている。なお、このメインベース2xは、アルミダイキャストによって一体的に成形されている。そのため、このメインベース2xの形状を精度よく仕上げることができる。また、このメインベース2xの表面は、ニッケルメッキによる表面処理が施されている。これらのことは、後述するサブベース2yにおいても同様である。
一方、このサブベース2yの左前側と左後側には、メインベース2xの一対のボス2x1に対向するように一対のボス2y1が設けられている。このボス2y1には、摘みねじ2zを挿し込み可能な挿込孔2y2がメインベース2xの凹部2x2と同心を成すように形成されている。この挿込孔2y2には、出口側(左側)から突出する円筒状の凸部2y3がメインベース2xの凹部2x2に嵌合可能に組み付けられている。
次に、メインベース2xにサブベース2yを取り付ける手順を説明する。まず、メインベース2xの一対のボス2x1の各凹部2x2にサブベース2yの一対のボス2y1の各凸部2y3を嵌め込む作業を行う。次に、サブベース2yの一対のボス2y1の各挿込孔2y2から摘みねじ2zを挿し込み、この挿し込んだ摘みねじ2zをメインベース2xの一対のボス2x1の各ねじ孔2x3に締め込む作業を行う。このようにして、メインベース2xにサブベース2yを取り付けることができる(図13〜14参照)。また、上述した作業の逆の作業を行うと、取り付けたサブベース2yをメインベース2xから取り外すことができる。
このサブベース2yを取り付けると、切断作業において、ノコ刃5の左側だけでなく右側にも被切断材に対する押し当て面(摺動面)を確保できる。したがって、切断作業において、携帯用マルノコ1の左右方向の安定性を確保できる。一方、このサブベース2yを取り外すと、切断作業において、被切断材の際(例えば、壁面に近い床面)を切断できる。したがって、所謂、際切りの便宜を図ることができる。なお、上述したようにメインベース2xとサブベース2yの形状を精度よく仕上げることができるため、メインベース2xの下面(被切断材に対する押し当て面)に対してサブベース2yの下面(被切断材に対する押し当て面)を面一にできる。携帯用マルノコ1は、このように構成されている。
次に、図8を参照して、摺動プレート70を説明する。この摺動プレート70は、ベース2と略同じサイズ(ベース2の長手方向において僅かに大きく、ベース2の短手方向において、僅かに小さく)に形成されたプレート本体71と、このプレート本体71の前縁71bの左側と後縁71cの左側とから折り曲げられて形成された前後に対を成すガイド体72とから構成されている。このプレート本体71の下面71aには、摺動性の高い樹脂シート75が貼り付けられている。
一方、この両ガイド体72は、縦壁73と横壁74とから略逆L字状にそれぞれ形成されている。このように形成されていると、両ガイド体72の各縦壁73は、ベース2の前縁2c、後縁2dに対向する位置に上方に延びる形状となっている。この後縁2dが、特許請求の範囲に記載の「外郭」に相当する。また、この両ガイド体72の各横壁74は、互いが近づく方向に延びる形状となっている。この両ガイド体72により、ベース2の前縁2cと後縁2dとを挟み込むことができるため、このベース2に摺動プレート70を挿し込むことができる。なお、後のガイド体72の縦壁73には、ベース2に摺動プレート70を挿し込んだ状態において、両締結部材62の各六角孔63aに対応する位置に一対の挿入孔73aが形成されている。摺動プレート70は、このように構成されている。
続いて、図15〜19を参照して、上述した携帯用マルノコ1のベース2の下面2bに摺動プレート70を取り付ける作業を説明する。まず、図15に示す状態(ベース2の下面2bに摺動プレート70が取り付けられる前の状態)から、摺動プレート70の両ガイド体72にベース2の前縁2cと後縁2dとを挟み込ませて、ベース2に摺動プレート70を挿し込んでいく作業を行う。すると、ベース2の両ストッパ60に摺動プレート70の両ガイド体72の各右縁74aが干渉する(図16〜17参照)。
これにより、ベース2に対する摺動プレート70の位置合わせ作業が完了する。すなわち、ベース2に対する摺動プレート70の挿し込み作業が完了する。次に、摺動プレート70の挿入孔73aからベース2の締結部材62の六角孔63aに六角レンチ65の先端65aを挿し込む作業を行う。次に、この挿し込んだ六角レンチ65によって、締結部材62を緩める作業を行う(図18〜19参照)。
すると、この緩めた締結部材62の頭部63が摺動プレート70の後のガイド体72の縦壁73の内壁面73cを押圧する。すなわち、この締結部材62を緩めると、この緩めた締結部材62の頭部63が縦壁73の挿入孔73aの縁を押圧する。これと同時に、ベース2の前縁2cが摺動プレート70の前のガイド体72の縦壁73の内壁面73cを押圧する。これらの押圧量は、締結部材62の緩めまたは締め込みによって調整可能となっている。なお、この締結部材62の緩めまたは締め込み方向は、ベース2のベース面2aの前後方向(平面方向)となっている。
そのため、この締結部材62を介してベース2と摺動プレート70の後のガイド体72とが突っ張る格好となる。したがって、ベース2と摺動プレート70との前後方向における相対移動が規制されるため、結果として、ベース2の下面2bに摺動プレート70が取り付けられる。このようにして携帯用マルノコ1のベース2の下面2bに摺動プレート70を取り付けることができる。なお、上述した一連の作業の逆の作業を行うと、携帯用マルノコ1のベース2の下面2bから摺動プレート70を取り外すことができる。
最後に、摺動プレート70を取り付けた携帯用マルノコ1の動作を説明する。被切断材の上面に摺動プレート70の下面71a(樹脂シート75)を押し当てた状態でトリガ41を引き込む操作を行うと、スイッチが動作(ON)してバッテリーパック31から電動モータ4に電源が供給される。これにより、電動モータ4が駆動するため、駆動軸9、中間軸14及び最終軸19を介してノコ刃5が回転する。
このように摺動プレート70の下面71aを押し当てた状態のままノコ刃5を回転させつつ当該携帯用マルノコ1を被切断材の上面に対して摺動(スライド移動)させることで被切断材を切断できる。このとき、従来技術と同様に、摺動プレート70の下面71aに貼り付けられた樹脂シート75によって、被切断材の上面と摺動プレート70の下面71aとの摺動性を高めることができる。そのため、被切断材の上面に対するマルノコ本体3を摺動させる摺動操作をスムーズに実施できる。したがって、被切断材の切断の作業性を高めることができる。
なお、このように切断していくと、被切断材が可動カバー50を押し当てるため、この押し当てられた可動カバー50は引っ張りばね53の付勢力に抗して回転していく。やがて、被切断材の切断が完了して、可動カバー50に対する被切断材の押し当てが解消されると、引っ張りばね53の復元力によって可動カバー50は閉じた状態に戻される。
また、既に説明したように、電動モータ4を駆動させると、その駆動軸9の回転によって冷却ファン12も回転する。すると、モータハウジング6の吸気口6aから外気が取り込まれる(図2参照)。この図2に示すように、この取り込まれた外気は、左側から右側へ流れることにより、固定子4aと回転子4bとを冷却させる。また、モータ冷却風は、バッフルプレート28の内周側からギヤハウジング8内を経て固定カバー8a内に吹き出される。モータ冷却風の一部は、バッフルプレート28の内周側を経てダクト29に吹き込まれる。
この図2からも明らかなように、ダクト29の先端側は、ガイド部40の方向を向いている。そのため、このダクト29に吹き込まれたモータ冷却風は、ベース2のガイド部40に向けて吹き出される。したがって、ダクト29から吹き出されたモータ冷却風により、ガイド部40に堆積する切断粉を吹き飛ばすことができる。また、固定カバー8a内に吹き出されたモータ冷却風により、切断部位Cに堆積する切断粉を吹き飛ばすことができる。これらの切断粉を吹き飛ばすことにより、作業者は切断部位Cに加えてガイド部40およびスミ線をはっきりと目視することができ、これにより、正確な切断作業を迅速に行うことができる。
本発明の第1実施形態は、上述したように構成されている。この構成によれば、摺動プレート70の両ガイド体72の各縦壁73は、ベース2の前縁2c、後縁2dに対向する位置に上方に延びる形状となっている。また、この両ガイド体72の各横壁74は、互いが近づく方向に延びる形状となっている。そして、この摺動プレート70の両ガイド体72にベース2の前縁2cと後縁2dとを挟み込ませて、ベース2に摺動プレート70を挿し込んだ状態で、締結部材62を緩める作業を行う。すると、この緩めた締結部材62の頭部63が摺動プレート70の後のガイド体72の縦壁73の内壁面73cを押圧する。これと同時に、ベース2の前縁2cが摺動プレート70の前のガイド体72の縦壁73の内壁面73cを押圧する。そのため、この締結部材62を介してベース2と摺動プレート70の後のガイド体72とが突っ張る格好となる。したがって、ベース2と摺動プレート70との前後方向における相対移動が規制されるため、結果として、ベース2に摺動プレート70が取り付けられる。このようにして携帯用マルノコ1のベース2に摺動プレート70を取り付けることができる。そのため、ベース2の下面2bに対する摺動プレート70の取り付けにおいて、従来技術とは異なり、摺動プレート70にねじ止めのための厚みを確保する必要がない。したがって、被切断材の上面に対するマルノコ本体3の高さ位置(ノコ刃5の高さ位置)が嵩上げされることがないため、ノコ刃5の切り込み深さを十分に確保できる。
また、この構成によれば、摺動プレート70の後のガイド体72の縦壁73の内壁面73cに対する締結部材62の頭部63の押当量は、締結部材62の緩めまたは締め込みによって調整可能となっている。そのため、この押当力の微調整が可能となる。したがって、摺動プレート70の取り付けを確実に実施できる。
また、この構成によれば、締結部材62の緩めまたは締め込み方向は、ベース2のベース面2aの前後方向となっている。そのため、ベース2に摺動プレート70を取り付けるために必要な締結部材62を緩めるまたは締め込む作業が横側または上側からの作業となる。したがって、この摺動プレート70の取り付けの作業性を向上させることができる。
また、この構成によれば、摺動プレート70の後のガイド体72の縦壁73には、ベース2に摺動プレート70を挿し込んだ状態において、両締結部材62の各六角孔63aに対応する位置に一対の挿入孔73aが形成されている。そのため、ベース2に摺動プレート70を取り付けるために必要な締結部材62を緩めるまたは締め込む作業が一対の挿入孔73aを介した後側からの作業となる。したがって、この摺動プレート70の取り付けの作業性をより向上させることができる。
また、この構成によれば、締結部材62を緩めると、この緩めた締結部材62の頭部63が縦壁73の挿入孔73aの縁を押圧する。そのため、挿入孔73aによる作業性を確保しつつ、締結部材62の頭部63の縦壁73に対する押圧のための構成の簡略化を図ることができる。すなわち、押圧のための別部材等を不要にできる。また、締結部材62の頭部63が縦壁73の挿入孔73aの縁を周方向に均等に押圧する。したがって、この押圧による縦壁73の歪を抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図20〜25を用いて説明する。この第2実施形態は、既に説明した第1実施形態と比較すると、ベース2に対する摺動プレート70の取り付けを異なる方法で実施した形態である。なお、以下の説明にあたって、第1実施形態で説明した部材と同一または均等な構成の部材には、図面において同一の符号を付すことで重複する説明を省略する。このことは、後述する第3実施形態、第4実施形態でも同様である。
まず、この第2実施形態の携帯用マルノコ1のベース102を説明する(図20参照)。このベース102の左後の角には、略台形を成す切欠160が形成されている。そのため、この切欠160における前壁面160aは、左側から右側に向けて後側へ傾斜する傾斜状に形成されている。また、この切欠160における右壁面160bには、ねじ孔161が形成されている。このねじ孔161には、後述するねじ166を締め込むことができる。
この切欠160には、略台形状のスペーサ165を挿し込み可能となっている。このスペーサ165には、後述するねじ166を挿し込み可能な挿入孔165aが形成されている。この挿入孔165aは、左側面視において、長孔状に形成されている(図23参照)。また、このスペーサ165の前壁面165bは、切欠160の前壁面160aに略並行を成す傾斜状に形成されている。ベース102は、このように構成されている。
続いて、図20〜25を参照して、上述した携帯用マルノコ1のベース102の下面2bに摺動プレート70を取り付ける作業を説明する。まず、図20に示す状態(ベース102の下面2bに摺動プレート70が取り付けられる前の状態)から、摺動プレート70の両ガイド体72にベース102の前縁2cと後縁2dとを挟み込ませて、ベース102に摺動プレート70を挿し込んでいく作業を行う。すると、ベース102の両ストッパ60に摺動プレート70の両ガイド体72の各右縁74aが干渉する(図21参照)。
これにより、ベース102に対する摺動プレート70の位置合わせ作業が完了する。すなわち、ベース102に対する摺動プレート70の挿し込み作業が完了する。次に、ベース102の切欠160にスペーサ165を挿し込んでいく作業を行う(図22〜23参照)。次に、このスペーサ165の挿入孔165aにねじ166を挿し込み、この挿し込んだねじ166をベース2のねじ孔161に締め込む作業を行う(図24〜25参照)。
すると、この締め込みによってスペーサ165が右側に向けて押し込まれていく。このとき、このスペーサ165の前壁面165bが切欠160の前壁面160aに押し当てられるため、このスペーサ165は後側に向けても押し込まれていく(くさび作用)。すなわち、このねじ166を締め込むと、スペーサ165の後壁面165cが後のガイド体72の縦壁73の内壁面73cを押圧する。この押圧量は、ねじ166の締め込みまたは緩めによって調整可能となっている。なお、このねじ166の締め込みまたは緩め方向は、ベース2のベース面2aの左右方向(平面方向)となっている。この第2実施形態では、スペーサ165は、くさび部材と締結部材とを一体化したものとして機能している。
そのため、このスペーサ165を介してベース102と摺動プレート70の後のガイド体72とが突っ張る格好となる。したがって、ベース102と摺動プレート70との前後方向における相対移動が規制されるため、結果として、ベース102の下面2bに摺動プレート70が取り付けられる。このようにして携帯用マルノコ1のベース102の下面2bに摺動プレート70を取り付けることができる。なお、上述した一連の作業の逆の作業を行うと、携帯用マルノコ1のベース102の下面2bから摺動プレート70を取り外すことができる。
本発明の第2実施形態は、上述したように構成されている。この構成によれば、ベース102の下面2bに対する摺動プレート70の取り付けにおいて、第1実施形態と同様に、従来技術とは異なり、摺動プレート70にねじ止めのための厚みを確保する必要がない。したがって、被切断材の上面に対するマルノコ本体3の高さ位置(ノコ刃5の高さ位置)が嵩上げされることがないため、ノコ刃5の切り込み深さを十分に確保できる。
また、この構成によれば、ねじ166を締め込むと、スペーサ165の後壁面165cが後のガイド体72の縦壁73の内壁面73cを押圧する。そのため、1本のねじ166の締め込みといった簡便な構造で摺動プレート70を安定感よくベース102の下面2bに取り付けることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を図26〜32を用いて説明する。この第3実施形態は、既に説明した第1実施形態、第2実施形態と比較すると、ベース2、102に対する摺動プレート70の取り付けをさらに異なる方法で実施した形態である。
まず、この第3実施形態の携帯用マルノコ1のベース202を説明する(図26〜27参照)。このベース202の後壁面2gには、一対の挿入穴261が形成されている。この挿入穴261は、入口側が大径部261aとなっており、入口の反対側が段差部261bを介して小径部261cとなっている。この大径部261aの内周面の入口側には、後述するリテーナ265に形成されている雄螺子265bに対応可能な雌螺子261dが形成されている。これにより、この挿入穴261にリテーナ265を締め込むことができる。また、締め込んだリテーナ265を緩めることができる。
この挿入穴261には、圧縮ばね262を介して段付ピン263が挿し込まれている。
この圧縮ばね262は、段差部261bと段付ピン263の鍔部263aとの間に介装されている。そして、この圧縮ばね262が介装された段付ピン263が挿入穴261から抜け落ちることがないように、段付ピン263の先端263bを貫通孔265aに貫通させた状態で挿入穴261にリテーナ265が締め込まれている。ベース202は、このように構成されている。
続いて、図26〜32を参照して、上述した携帯用マルノコ1のベース202の下面2bに摺動プレート70を取り付ける作業を説明する。まず、図26〜27に示す状態(ベース202の下面2bに摺動プレート70が取り付けられる前の状態)から、ベース202を後側に向けて下り傾斜姿勢となるように傾ける作業を行う。次に、摺動プレート70の後のガイド体72にベース202の後縁2dが挟み込まれるように、この後のガイド体72にベース202の後縁2dを押し当てる作業を行う。この第3実施形態では、段付ピン263が締結部材に相当する。
すると、段付ピン263の先端263bが後のガイド体72の縦壁73の内壁面73cに押し当てられるため、段付ピン263が圧縮ばね262の付勢力に抗して挿入穴261に退行する。これにより、平面視において、ベース202の前縁2cと摺動プレート70の前側のガイド体72の横壁74の後縁74bとが非干渉の状態となる(図28〜29参照)。次に、この下り傾斜姿勢のベース202を傾斜前の状態に戻す作業を行う(図30参照)。
次に、後のガイド体72に対するベース202の後縁2dの押し当てを解消する作業を行う。すると、圧縮ばね262の復元力によって段付ピン263が挿入穴261から進出するため、進出した段付ピン263の先端263bが後のガイド体72の縦壁73の内壁面73cを押圧しつつ、ベース2の前縁2cが摺動プレート70の前のガイド体72の縦壁73の内壁面73cを押圧する(図31〜32参照)。
そのため、この段付ピン263を介してベース202と摺動プレート70の後のガイド体72とが突っ張る格好となる。したがって、ベース202と摺動プレート70との前後方向における相対移動が規制されるため、結果として、ベース202の下面2bに摺動プレート70が取り付けられる。このようにして携帯用マルノコ1のベース202の下面2bに摺動プレート70を取り付けることができる。なお、上述した一連の作業の逆の作業を行うと、携帯用マルノコ1のベース202の下面2bから摺動プレート70を取り外すことができる。
本発明の第3実施形態は、上述したように構成されている。この構成によれば、ベース202の下面2bに対する摺動プレート70の取り付けにおいて、第1実施形態、第2実施形態と同様に、従来技術とは異なり、摺動プレート70にねじ止めのための厚みを確保する必要がない。したがって、被切断材の上面に対するマルノコ本体3の高さ位置(ノコ刃5の高さ位置)が嵩上げされることがないため、ノコ刃5の切り込み深さを十分に確保できる。
また、この構成によれば、圧縮ばね262の復元力によって段付ピン263が挿入穴261から進出するため、進出した段付ピン263の先端263bが後のガイド体72の縦壁73の内壁面73cを押圧しつつ、ベース2の前縁2cが摺動プレート70の前のガイド体72の縦壁73の内壁面73cを押圧する。そのため、ねじの締め込みや緩めといった作業を必要とすることなく、携帯用マルノコ1のベース202の下面2bに摺動プレート70を取り付けたり取り外したりできる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態を図33〜37を用いて説明する。この第4実施形態は、既に説明した第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態と比較すると、ベース2、102、202に対する摺動プレート70の取り付けをさらに異なる方法で実施した形態である。
まず、この第4実施形態の携帯用マルノコ1のベース302を説明する(図33参照)。このベース302の後壁面2gには、一対のねじ孔361が形成されている。このねじ孔361には、後述する小ねじ366を締め込むことができる。この小ねじ366は、頭部366aを有するなべ小ねじである。なべ小ねじは、JIS番号2402で定める比較的軸径の小さい頭付きのねじの一種である。なお、この一対のねじ孔361は、ベース2に摺動プレート70を挿し込んだ状態において、一対の挿入孔73aに対応する位置に形成されている。ベース302は、このように構成されている。
続いて、図33〜37を参照して、上述した携帯用マルノコ1のベース302の下面2bに摺動プレート70を取り付ける作業を説明する。まず、図33に示す状態(ベース302の下面2bに摺動プレート70が取り付けられる前の状態)から、摺動プレート70の両ガイド体72にベース302の前縁2cと後縁2dとを挟み込ませて、ベース302に摺動プレート70を挿し込んでいく作業を行う。すると、ベース302の両ストッパ60に摺動プレート70の両ガイド体72の各右縁74aが干渉する(図34〜35参照)。
これにより、ベース302に対する摺動プレート70の位置合わせ作業が完了する。すなわち、ベース302に対する摺動プレート70の挿し込み作業が完了する。次に、摺動プレート70の挿入孔73aからベース302のねじ孔361に小ねじ366を挿し込み、この挿し込んだ小ねじ366をベース302のねじ孔361に締め込む作業を行う。すると、この締め込みによって摺動プレート70が前側に向けて押し込まれていく。やがて、この摺動プレート70の後側の縦壁73の内壁面73cがベース302の後壁面2gの張出部2g1に押し当てられる(図36参照)。
したがって、ベース302と摺動プレート70との前後方向における相対移動が規制されるため、結果として、ベース302の下面2bに摺動プレート70が取り付けられる。このようにして携帯用マルノコ1のベース302の下面2bに摺動プレート70を取り付けることができる。なお、上述した一連の作業の逆の作業を行うと、携帯用マルノコ1のベース302の下面2bから摺動プレート70を取り外すことができる。なお、図37からも明らかなように、小ねじ366をねじ孔361に締め込んだ状態において、この締め込んだ小ねじ366の頭部366aがベース302の下面2b側からはみ出すことがない。
本発明の第4実施形態は、上述したように構成されている。この構成によれば、ベース302の下面2bに対する摺動プレート70の取り付けにおいて、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態と同様に、従来技術とは異なり、摺動プレート70にねじ止めのための厚みを確保する必要がなく、ベース302をより肉薄化することが可能になる。ベース302をより肉薄化することにより、被切断材の上面に対するマルノコ本体3の高さ位置(ノコ刃5の高さ位置)が嵩上げされることを低減できるので、ノコ刃5の切り込み深さを十分に確保できる。
また、この構成によれば、摺動プレート70の取り付けは、軸径の小さい頭部366aを有する小ねじ366によって行われている。そのため、この小ねじ366をベース302の後壁面2gに設けたねじ孔361に横から締め込んでも、頭部366aも小さいため、この締め込んだ小ねじ366の頭部366aがベース302の下面2b側からはみ出すことがなく、ベース面(上面)2a側からはみ出す若しくは大きくはみ出すこともない。したがって、この締結構造(小ねじ366の頭部366a)をベース302の厚さ領域内に収めることができる。また、ねじ部の位置も低く抑えることができるので、ベース302のベース面2aに大きなねじボスなどを設ける必要がない。したがって、ベース302の取り付けをコンパクトに実施できる。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
各実施形態では、携帯用電動加工機の例として、携帯用マルノコ1を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、カッタ、ジグソー、ルータ等であっても構わない。
また、第1実施形態では、ベース2の下面2bに対する摺動プレート70の取り付けとして、締結部材62を介してベース2と摺動プレート70の後のガイド体72の縦壁73とが突っ張る形態を説明した。すなわち、ベース2と摺動プレート70との前後方向における相対移動が規制される形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、この摺動プレート70の取り付けとして、締結部材62を介してベース2と摺動プレート70の後のガイド体72の横壁74とが突っ張る形態でも構わない。すなわち、ベース2と摺動プレート70との上下方向における相対移動が規制される形態でも構わない。
また、第2実施形態では、スペーサ165は、くさび部材と締結部材とを一体化したものとして機能している形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、くさび部材と締結部材とが別体とした形態でも構わない。
また、第4実施形態では、小ねじ366の例として、なべ小ねじを説明した。しかし、これに限定されるものでなく、皿小ねじであっても構わない。
1 携帯用マルノコ(携帯用電動加工機)
2 ベース(第1実施形態)
2a ベース面
2b 下面
2c 前縁
2d 後縁(外郭)
2g 後壁面
2g1 張出部
3 マルノコ本体
4 電動モータ
4a 固定子
4b 回転子
4c センサ基板
5 ノコ刃
6 モータハウジング
6a 吸気口
7 ハンドルハウジング
7a 把持部
8 ギヤハウジング
8a 固定カバー
9 駆動軸
10 ベアリング
11 ベアリング
12 冷却ファン
13 1番ギヤ
14 中間軸
15 ベアリング
16 ベアリング
17 2番ギヤ
18 3番ギヤ
19 最終軸
20 ベアリング
21 ベアリング
22 ベアリングボックス
23 軸部
23a 外周面
24 4番ギヤ
25 ボルト
26 ロックオフボタン
26a 左の操作部
26b 右の操作部
26c 傾斜面
27 コントローラ
28 バッフルプレート
29 ダクト
30 電源部
31 バッテリーパック
32 ブラケット
33 支軸
35 アンギュラプレート
35a 支持軸
36 レバー
38 アンギュラプレート
39 デプスガイド
39a ガイド溝
40 ガイド部
41 トリガ
45 角体
46 上面
46a 第1角
50 可動カバー
51 挿入孔
52 内周面
53 引っ張りばね
60 ストッパ
61 ねじ孔
62 締結部材
63 頭部
63a 六角孔
65 六角レンチ
65a 先端
70 摺動プレート
71 プレート本体
71a 下面
71b 前縁
71c 後縁
72 ガイド体
73 縦壁(壁部)
73a 挿入孔
73c 内壁面
74 横壁
74a 右縁
74b 後縁
75 樹脂シート
102 ベース(第2実施形態)
160 切欠
160a 前壁面
160b 右壁面
161 ねじ孔
165 スペーサ(締結部材)
165a 挿入孔
165b 前壁面
165c 後壁面
166 ねじ
202 ベース(第3実施形態)
261 挿入穴
261a 大径部
261b 段差部
261c 小径部
261d 雌螺子
262 圧縮ばね
263 段付ピン(締結部材)
263a 鍔部
263b 先端
265 リテーナ
265a 貫通孔
265b 雄螺子
302 ベース(第4実施形態)
361 ねじ孔
366 小ねじ(締結部材)
366a 頭部
C 切断部位
E 地面

Claims (10)

  1. 携帯用電動加工機のベースの下面に着脱可能とした摺動プレートであって、
    前記ベースの外郭に対向する位置に上方に延びる壁部を設け、前記ベースの外郭と前記壁部との間に前記ベースの外郭と前記壁部とを締結する締結部材を設けた摺動プレート。
  2. 請求項1に記載の摺動プレートであって、
    前記ベースの外郭に設けたねじ孔に前記締結部材としての小ねじを締め込んで、前記ベースの厚さ領域内において、前記ベースの外郭に前記壁部が締結される摺動プレート。
  3. 請求項1に記載の摺動プレートであって、
    前記ベースの外郭に対向する位置に上方に延びる壁部を設け、前記締結部材が前記壁部を内側から外方向に押圧することで前記ベースに固定される摺動プレート。
  4. 請求項3に記載の摺動プレートであって、
    ねじの締め込みまたは緩めによって前記締結部材の押当量を調整することによって、前記ベースに固定される摺動プレート。
  5. 請求項4に記載の摺動プレートであって、
    前記ねじの締め込みまたは緩め方向は、前記ベースのベース面の平面方向である摺動プレート。
  6. 請求項4〜5のいずれかに記載の摺動プレートであって、
    前記壁部には、ねじの締め込みまたは緩める工具を挿し込むための挿入孔が形成されている摺動プレート。
  7. 請求項6に記載の摺動プレートであって、
    前記ねじを緩めた時に、前記締結部材の先端が前記挿入孔の縁に押圧されることで、前記ベースに固定される摺動プレート。
  8. 請求項4〜5のいずれかに記載の摺動プレートであって、
    前記ねじの締め込みまたは緩めにより、進退するくさび部材のくさび作用により、前記締結部材が前記壁部に押圧される摺動プレート。
  9. 請求項3に記載の摺動プレートであって、
    ばねの付勢力によって、前記締結部材が前記壁部を押圧する摺動プレート。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の摺動プレートを取り付けた携帯用電動加工機。
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