JP2020111201A - 外装パネル構造 - Google Patents
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Abstract
Description
また、ドアのサッシュにリテーナを一体に形成し、リテーナにウエザストリップを取り付け、ウエザストリップでリテーナとドアガラスとの間を密閉する構成が知られている(例えば、特許文献2参照)。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、エッジに錆が発生することを抑制し、接着剤の露出を抑制できる外装パネル構造を提供することを目的とする。
また、金属部品の端部は、外装パネル側に折り返して重ね部が形成されることにより、金属部材の内側にエッジが入り込むように配置されている。よって、エッジは接着剤の進行方向に対向するように配置されている。これにより、接着剤が重ね部から外側に露出することを抑制でき、接着剤の拭取り作業などを不要にできる。
また、重ね部の外端に対して隙間をおいて外装パネルの曲げ部を対峙させた。よって、重ね部において膨張した接着剤を隙間に蓄えることができる。これにより、接着剤が隙間から膨出することを抑止でき、接着剤の拭取り作業などを不要にできる。
さらに、重ね部の外端に対して隙間をおいて外装パネルの曲げ部を対峙させることにより、重ね部に充填された接着剤や、隙間に蓄えられた接着剤を隙間から目視で容易に確認できる。
このように、金属部品と垂直壁との各孔を貫通させて外装パネルを車体に固定することにより、外装パネルに対する金属部品の取付け精度を高めることができる。
このように、接着剤を垂直壁で折り返してエッジ側へ回り込むように塗布する。これにより、接着剤の塗布量を少なく抑えた状態において、エッジに接着剤を塗布するように管理できる。
具体的には、例えば、垂直壁が設けられた部位に接着剤を塗布する際には、垂直壁が設けられていない部位に比べて、塗布スピードを増してビード径を小さく抑え、接着剤の塗布量を減らすことができる。
また、リテーナにウエザストリップを保持して、ウエザストリップにサッシュレスドアの窓ガラスを当接させることにより、サッシュレスドア(窓ガラス)のシール性を高めることができる。
また、ピラーアウタガーニッシュに、シール材をリテーナに沿って車体前後方向へ向けて設けることにより、前記ピラーアウタガーニッシュの面剛性を高めることができる。
このように、ピラーアウタガーニッシュをガラス繊維入りのエポキシ熱硬化樹脂で形成することにより、ピラーアウタガーニッシュの熱変形をリテーナ(金属部品)に近づけることができ、熱変形対策を軽減できる。
このように、外装パネルの曲げ部をウエザストリップに当接することにより、ウエザストリップで接着剤を隠すことができる。
図1は外装パネル構造20を備えた車両Veを示す斜視図である。
図1に示すように、車両Veは、前席乗降用の前開口部11と後席乗降用の後開口部12とが形成されている。前開口部11と後開口部12は、車両Veの側部に支持されているフロントドアとリヤドアにより開閉される。
車両Veは、サイドシル13と、フロントピラー(Aピラー)14と、センタピラー(Bピラー)15と、クオータピラー(Cピラー)16と、ルーフサイドレール17と、フロントガラス18と、ルーフガラス19と、外装パネル構造20と、備えている。
フロントピラー14の上端部からクオータピラー16の上端部までルーフサイドレール17が車体後方へ向けて延びている。ルーフサイドレール17の中央部がセンタピラー15の上端部15aに連結されている。
フロントピラー14の車幅方向内側にフロントガラス18の端部18aが支持されている。ルーフサイドレール17の車幅方向内側にルーフガラス19の端部19aが支持されている。フロントピラー14およびルーフサイドレール17に外装パネル構造20が設けられている。
図1、図2に示すように、外装パネル構造20は、ピラーアウタガーニッシュ(外装パネル)22と、第1リテーナ(金属部品)23と、第2リテーナ(金属部品)24と、第1ウエザストリップ(ウエザストリップ)25(図5参照)と、第2ウエザストリップ(ウエザストリップ)26と、第3ウエザストリップ27と、接着剤28と、シール材31と、差込部33(図7参照)と、ガイド部34(図7参照)と、を備えている。
図1、図3に示すように、ピラーアウタガーニッシュ22は、フロントピラー部22a、フロントピラー部22aの上端に連結された屈曲部22b、および屈曲部22bから車体後方へ向けて延びるルーフサイドレール部22cから構成される長尺物である。ピラーアウタガーニッシュ22は、例えばSMC(Sheet Molding Compound)で形成されている。SMCは、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂と炭酸カルシウムなどの無機充填材との混合液をマトリックスとし、ガラス繊維などの強化繊維が含浸されたシート状のFRP(Fiber Reinforced Plastics)成形材料である。
このように、ピラーアウタガーニッシュ22をガラス繊維入りのエポキシ熱硬化樹脂として、例えばSMCで形成する。これにより、ピラーアウタガーニッシュ22の熱変形を、金属製の第1リテーナ23および第2リテーナ24に近づけることができ、熱変形対策を軽減できる。
図2、図4に示すように、ピラーアウタガーニッシュ22は、凹部36と、曲げ部37と、複数の垂直壁38と、を有する。
ピラーアウタガーニッシュ22の外側端部22dにおいて凹部36に沿って第1リテーナ23(図3も参照)および第2リテーナ24(図3も参照)が支持されている。
第1リテーナ23は、ピラーアウタガーニッシュ22の内面に接続され、ロアフロントピラー14aからセンタピラー15(図1参照)まで延びている。第2リテーナ24は、ピラーアウタガーニッシュ22の内面に接続され、センタピラー15からクオータピラー16(図1参照)まで延びている。
底部41は、ルーフサイドレール17の取付部17aに沿って車体前後方向に延びている。取付部17aには車体前後方向に間隔をおいて複数の取付孔45が形成されている。底部41は、取付孔45に対応する部位に開口された複数の貫通孔(金属部品の孔)46を有する。
底部41の上辺から上壁部42がピラーアウタガーニッシュ22の外側端部22dに沿って外側縁(すなわち、曲げ部37)の手前まで延びている。上壁部42は、ピラーアウタガーニッシュ22の外側端部22dに接着剤28を介して固定され、先端部が重ね部48に形成されている。
図5に示すように、重ね部48は、例えば、ヘム加工により、端部42aがピラーアウタガーニッシュ22に対して対向する側に折り返されることにより、端部42aのエッジ42bが車幅方向の内側に向いて配置されている。
上壁部42とピラーアウタガーニッシュ22の外側端部22dとの間に接着剤28が介在されている。よって、上壁部42は、ピラーアウタガーニッシュ22の外側端部22dに接着剤28により固定されている。接着剤28は、重ね部48の外端48aとエッジ42bとの間に端面28aが配置されている。エッジ42bは、接着剤28により覆われている。これにより、エッジ42bに水が浸入することを抑えて、エッジ42bへの錆の発生を抑制できる。
凹部36は、重ね部48に対峙して形成されている。よって、重ね部48と凹部36との第1間隔S1が、上壁部42のうち重ね部48を除いた部位42dとピラーアウタガーニッシュ22との第2間隔S2と一定に設定される。これにより、エッジ42bまで接着剤28を好適に廻すことができ、重ね部48の範囲において、第1間隔S1に接着剤28を好適に充填できる。したがって、凹部36に対する重ね部48の接着強度を、上壁部42の重ね部48を除いた部位42dの接着強度と同様に確保できる。
また、第1間隔S1を第2間隔S2と同様に大きく確保できるので、接着剤28が第1隙間S1から一気に溢れることを抑制できる。
また、重ね部48の外端48aに対して隙間S3をおいての曲げ部37を対峙させることにより、第1隙間S1に充填された接着剤28や、隙間S3に蓄えられた接着剤28を隙間S3から目視で容易に確認できる。
下壁部43は、上壁部42と同様に、先端部に重ね部49を有する。第2リテーナ24は、底部41、上壁部42および下壁部43で断面U字状に形成され、上壁部42と下壁部43とが間隔をおいて対向するように配置されている。
図4、図6に示すように、第1リテーナ23は、第2リテーナ24と比べて車体前後方向の長さ寸法が異なるだけで、断面形状は略同じである。よって、第1リテーナ23の各構成部位に第2リテーナ24と同じ符号を付して第1リテーナ23の詳しい説明を省略する。
これにより、垂直壁38をピラーアウタガーニッシュ22の内面から部分的に立設させることが可能になり、ピラーアウタガーニッシュ22の材料費を削減できる。
また、第1リテーナ23に第1ウエザストリップ25が保持されている。第1ウエザストリップ25にフロントサッシュレスドアの窓ガラス66を当接させることにより、窓ガラス66のシール性を高めることができる。
また、第2ウエザストリップ26は、ピラーアウタガーニッシュ22の曲げ部37に車幅方向外側の部位26aが当接する。これにより、第2ウエザストリップ26で接着剤28を隠すことができる。
図7に示すように、ピラーアウタガーニッシュ22の車幅方向の内側端部22eに差込部33が設けられている。差込部33は、差込基部74と、差込受部75と、を有する。差込基部74は、ピラーアウタガーニッシュ22の内面において、例えば、内側端部22eに接着剤76で固定されている。差込基部74から差込受部75が下方(内側端部22eから離れる方向)へV字状に折り曲げられている。よって、内側端部22eと差込受部75との間に空間77が形成される。差込受部75の先端部には下側シール材78が取り付けられている。
一方、ピラーアウタガーニッシュ22の内側端部22eの先端部22fに上側シール材81が設けられている。上側シール材81と下側シール材78との間に空間77が形成されている。空間77は、ルーフガラス19の端部19aおよびガイド部34を挿入可能に形成されている。
図8はピラーアウタガーニッシュ22に第1リテーナ23を接着する際に第1リテーナ23を位置決めする例を説明する概略図である。
図8に示すように、第1リテーナ23の底部41に貫通孔46が開口されている。また、ピラーアウタガーニッシュ22の垂直壁38に差込孔57が開口されている。差込孔57は、貫通孔46に対向する位置に形成されている。差込孔57および貫通孔46に位置決めピンを差し込む。この状態において、貫通孔46のうち少なくともピラーアウタガーニッシュ22側の面46aと、差込孔57のうち少なくともピラーアウタガーニッシュ22側の面57aとに位置決めピンを当接する。
よって、差込孔57に対して貫通孔46を位置決めできる。すなわち、垂直壁38に対して第1リテーナ23を位置決めできる。この結果、接着剤28の厚さ寸法T4を一定に保つことができ、接着剤28の厚さ寸法T4を容易に調整できる。
図9に示すように、接着剤28が硬化することにより、ピラーアウタガーニッシュ22に第1リテーナ23が接着剤28で固定される。硬化された接着剤28は、一定の厚さ寸法T4に調整されている。
なお、ピラーアウタガーニッシュ22の内面からリブ94を突出させることにより、リブ94で第1リテーナ23を支えることができる。これにより、接着剤28の厚さ寸法T4を一層好適に調整することが可能である。
これにより、ピラーアウタガーニッシュ22に対する第1リテーナ23の取付け精度を高めることができる。
具体的には、例えば、垂直壁38が設けられた部位に接着剤28を塗布する際には、垂直壁38が設けられていない部位(図6参照)に比べて、接着剤28の塗布スピードを増してビード径を小さく抑え、接着剤28の塗布量を減らすことができる。
例えば、前記実施形態では、外装パネルとしてピラーアウタガーニッシュ22を例示し、金属部品として第1リテーナ23、第2リテーナ24を例示したが、外装パネルおよび金属部材は他の部材に適用することも可能である。
10 車体
19 ルーフガラス
19a ルーフガラスの端部
20 外装パネル構造
22 ピラーアウタガーニッシュ(外装パネル)
22a フロントピラー部
22b 屈曲部
22c ルーフサイドレール部
22d 外側端部
22e 内側端部
23,24 第1、第2のリテーナ(金属部品)
25,26 第1、第2のウエザストリップ(ウエザストリップ)
26a 第2ウエザストリップの車幅方向外側の部位
28 接着剤
31 シール材
31a,31b 車体前後の端部(シール材の車体前後方向の端部)
33 差込部
34 ガイド部
36 凹部
37 曲げ部
38 垂直壁
42,43 上下の壁部(一対の壁部)
42a 端部
42b エッジ
46 貫通孔(金属部品の孔)
46a 貫通孔のうちピラーアウタガーニッシュ側の面(外装パネル側の面)
48 重ね部
48a 外端
51,52 第1、第2の突起部(突起部)
57 差込孔(外装パネルの孔)
57a 差込孔のうちピラーアウタガーニッシュ側の面(外装パネル側の面)
61,64 第1、第2のグロメット(締結部材)
61a,64a 座部
62 ビス(締結部材)
66 窓ガラス
71,72 第1、第2の排水口(排水口)
77 空間
S3 隙間
T1,T2 座部の厚さ寸法
T3 垂直壁の厚さ寸法
Claims (12)
- 外装パネルと、
前記外装パネルに接着剤を介して固定され、端部が前記外装パネルに対して対向する側に折り返されることによりエッジが内側に配置された重ね部を有する板状の金属部品と、を備え、
前記金属部品の前記エッジが前記接着剤により覆われる、
ことを特徴とする外装パネル構造。 - 前記外装パネルは、
前記重ね部に対峙する凹部と、
前記重ね部の外端と隙間をおいて対峙する曲げ部と、
を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の外装パネル構造。 - 前記外装パネルは、
前記金属部品の孔に対応する孔が形成された垂直壁を有する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の外装パネル構造。 - 前記外装パネルは、
前記金属部品と前記垂直壁との各孔を貫通させて車体に固定される、
ことを特徴とする請求項3に記載の外装パネル構造。 - 前記垂直壁および前記金属部品を車体に取り付ける第1グロメットと、
前記金属部品を車体に取り付ける第2グロメットと、を備え、
前記第1グロメットと前記第2グロメットとの各座部の厚さ寸法を異ならせた、
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の外装パネル構造。 - 前記接着剤は、
前記垂直壁により折り返されて前記エッジ側へ回り込むように塗布される、
ことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の外装パネル構造。 - 前記金属部品は、
サッシュレスドアの窓ガラスに当接するウエザストリップを保持するリテーナであり、
前記外装パネルは、
フロントピラー部、前記フロントピラー部の上端に連結された屈曲部、および前記屈曲部から車体後方へ向けのびるルーフサイドレール部から構成される長尺物のピラーアウタガーニッシュであって、前記リテーナを外側端部に沿って支持し、前記リテーナとともに車体に対して機械的に結合される、
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の外装パネル構造。 - 前記ピラーアウタガーニッシュに設けられ、前記リテーナの車幅方向内側において前記リテーナに沿って車体前後方向へ延びシール材を備え、
前記シール材の車体前後の端部に排水口が形成される、
ことを特徴とする請求項7に記載の外装パネル構造。 - 前記ピラーアウタガーニッシュは、ガラス繊維入りのエポキシ熱硬化樹脂で形成される、
ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の外装パネル構造。 - 前記ピラーアウタガーニッシュの車幅方向の内側端部に設けられ、ルーフガラスの端部を挿入可能な空間を形成する差込部と、
前記差込部を誘導可能に形成され、前記ルーフガラスの端部に固定されたガイド部と、
を備える、ことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の外装パネル構造。 - 前記リテーナは、
対向する一対の壁部を有する断面U字状に形成され、前記一対の壁部から前記リテーナの内側へ向けて突出する突起部を有し、
前記一対の突起部で前記ウエザストリップを挟持する、
ことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の外装パネル構造。 - 前記外装パネルの前記曲げ部は、サッシュレスドアの窓ガラスを密閉するウエザストリップに当接する、
ことを特徴とする請求項2に記載の外装パネル構造。
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