JP2020109869A - インプリント装置及び物品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、型のパターン領域からインプリント材のはみ出しを低減することができるインプリント装置を提供することを目的とする。【解決手段】 本発明のインプリント装置は、型を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置であって、基板上のインプリント材の粘性を増加させるための照射光を型を介してインプリント材に照射する光学系を有し、型のメサ部の端を含み、メサ部を囲む周辺領域は、第1領域と、型とインプリント材を接触させた状態で、インプリント材が周辺領域の複数の領域のそれぞれに到達する時間が第1領域よりも遅い第2領域とを含んでおり、型とインプリント材とを接触させた状態で、第1領域を介してインプリント材を照射する照射光の強度が、第2領域を介してインプリント材を照射する照射光の強度よりも高くなるように、光学系を制御する制御部を備えることを特徴とする。【選択図】 図6
Description
本発明は、型を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置に関する。
インプリント装置は、基板の上に供給されたインプリント材に型を接触させインプリント材を硬化させることによって基板の上にインプリント材の硬化物からなるパターンを形成する。インプリント装置では、基板上のショット領域に供給されたインプリント材と型を接触させる際に、インプリント材と型に押圧力を加えるため、インプリント材が広がるように移動し、ショット領域や基板の外側にインプリント材がはみ出るおそれがある。
特許文献1には、基板上のエッジショット領域に供給されたインプリント材と型を接触させる際に、パターン形成領域の境界付近にUV光を照射して、基板のエッジの方に広がるインプリント材を硬化させて、はみ出しを防止することが開示されている。
インプリント装置に用いられる型は、その一部の領域が周囲の領域から突出した凸部(メサ部と呼ばれる)となっている。型のメサ部には、基板上に形成されるパターン(パターン領域)が形成されていたり、パターンが形成されていない平面であったりする。そのため、基板上のインプリント材と型のメサ部を対向させてメサ部の表面にインプリント材を接触させている間に、インプリント材がメサ部からはみ出し、メサ部の側面に付着し、それが異物の発生原因となる恐れがある。特許文献1のインプリント装置は、基板の外周部にインプリント材が広がることを防止することはできるが、型のメサ部の側面(外側)にインプリント材がはみ出すことを防止することはできない。
本発明は、型のパターン領域からインプリント材のはみ出しを低減することができるインプリント装置を提供することを目的とする。
本発明のインプリント装置は、型を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置であって、基板上のインプリント材の粘性を増加させるための照射光を型を介してインプリント材に照射する光学系を有し、型のメサ部の端を含み、メサ部を囲む周辺領域は、第1領域と、型とインプリント材を接触させた状態で、インプリント材が周辺領域の複数の領域のそれぞれに到達する時間が第1領域よりも遅い第2領域とを含んでおり、型とインプリント材とを接触させた状態で、第1領域を介してインプリント材を照射する照射光の強度が、第2領域を介してインプリント材を照射する照射光の強度よりも高くなるように、光学系を制御する制御部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、型のパターン領域からインプリント材のはみ出しを低減することができる点で有利なインプリント装置を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
(インプリント装置)
インプリント装置は、基板上に供給されたインプリント材を型と接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型の凹凸パターンが転写された硬化物のパターンを形成する装置である。例えば、インプリント装置は、基板上にインプリント材を供給し、凹凸のパターンが形成された型を基板上のインプリント材に接触させた状態で当該インプリント材を硬化させる。そして、型と基板との間隔を広げて、硬化したインプリント材から型を剥離(離型)することで、基板上のインプリント材に型のパターンを転写することができる。このような一連の処理を、インプリント処理と呼び、基板における複数のショット領域の各々について行われる。つまり、1枚の基板における複数のショット領域の各々に対してインプリント処理を行う場合には、該1枚の基板におけるショット領域の数だけインプリント処理が繰り返し行われることとなる。
インプリント装置は、基板上に供給されたインプリント材を型と接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型の凹凸パターンが転写された硬化物のパターンを形成する装置である。例えば、インプリント装置は、基板上にインプリント材を供給し、凹凸のパターンが形成された型を基板上のインプリント材に接触させた状態で当該インプリント材を硬化させる。そして、型と基板との間隔を広げて、硬化したインプリント材から型を剥離(離型)することで、基板上のインプリント材に型のパターンを転写することができる。このような一連の処理を、インプリント処理と呼び、基板における複数のショット領域の各々について行われる。つまり、1枚の基板における複数のショット領域の各々に対してインプリント処理を行う場合には、該1枚の基板におけるショット領域の数だけインプリント処理が繰り返し行われることとなる。
図1は本実施形態におけるインプリント装置1の構成を示した図である。図1を用いてインプリント装置1の構成について説明する。ここでは、基板10が配置される面をXY面、それに直交する方向をZ方向として、図1に示したように各軸を決める。インプリント装置1は、基板上に供給されたインプリント材を型8と接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型の凹凸パターンが転写された硬化物のパターンを形成する装置である。型8は、モールド、テンプレートまたは原版とも呼ばれうる。図1のインプリント装置1は、物品としての半導体デバイスなどのデバイスの製造に使用される。ここでは光硬化法を採用したインプリント装置1について説明する。
インプリント装置1は、型8を保持し移動する型保持部3(インプリントヘッド)、基板10を保持し移動する基板保持部4(ステージ)、基板上にインプリント材を供給する供給機構5(ディスペンサ)を備える。また、インプリント装置1には、インプリント材を硬化させる光9を照射する光照射系2、光35を照射して型とインプリント材の接触状態を撮像する撮像部6、インプリント装置1の動作を制御する制御部7を備える。さらに、インプリント装置1は、型や基板に形成されたマークを検出する検出器12を備える。
基板保持部4は、基板10を保持する基板チャック16、XYZ座標系における少なくともX軸方向およびY軸方向の2軸に関して基板10の位置を制御する基板駆動機構17を備える。また、基板保持部4は、その側面に、X、Y、Z、ωx、ωy、ωzの各方向に対応した複数の参照ミラー18を備える。これに対して、インプリント装置1は、これらの参照ミラー18にそれぞれビームを照射することで、基板保持部4の位置を測定する複数のレーザ干渉計19(測長器)を備える。レーザ干渉計19は、基板保持部4の位置を計測し、制御部7は、このときの計測値に基づいて基板10(基板保持部4)の位置決め制御を実行する。インプリント装置1は、参照ミラー18とレーザ干渉計19の代わりにエンコーダを用いて基板保持部4の位置を測定してもよい。
型保持部3は、型チャック11によって型8を保持した状態で型保持部に設けられた型駆動機構38(アクチュエータ)によって上下方向(Z軸方向)に移動する。型保持部3が型駆動機構38によって下方(−Z方向)に移動することによって型8のパターン領域8aはインプリント材14と接触(押印)する。インプリント装置1に用いられる型8のメサ部8d(図3参照)には、基板上に形成する凹凸パターンの反転パターン(パターン領域)が形成されていたり、パターンが形成されていない平面(平坦部)であったりする。以下の説明では、型のメサ部は、パターン領域8aである場合について説明するが、パターンが形成されていない平坦部であってもよい。インプリント材が硬化した後、型保持部3が型駆動機構38によって上方(+Z方向)に移動することによって型8のパターン領域8aは硬化したインプリント材から引き離される(離型)。押印と離型は、型保持部3が移動する代わりに基板保持部4がZ軸方向に移動してもよく、型保持部3と基板保持部4とが相対的に移動してもよい。
さらに、型保持部3には、光透過部材41(例えば石英板)と型8で区切られた空間13が設けられていてもよく、空間13内の圧力を調整することにより押印時や離型時の型8を変形することができる。例えば、押印時に空間13内の圧力を高くすることで型8を基板10に対して凸形状に変形させてパターン領域8aとインプリント材14とを接触させることができる。
検出器12は、型8に形成されたマークと、基板10に形成されたマークとを検出することができる。インプリント装置1は、検出器12の検出結果に基づいて型8と基板10の相対的な位置を求めることができ、型8と基板10の少なくとも一方を移動させることで型8と基板10を位置合わせすることができる。
制御部7は、基板10上に形成された複数のショット領域にパターンを形成するためにインプリント装置1の各機構の動作を制御する。また制御部7は、型保持部3、基板保持部4、供給機構5、光照射系2および検出器12を制御するように構成されうる。制御部7は、インプリント装置1内に設けてもよいし、インプリント装置1とは別の場所に設置し遠隔で制御しても良い。
インプリント材には、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する硬化性組成物(未硬化状態の樹脂と呼ぶこともある)が用いられる。硬化用のエネルギーとしては、電磁波、熱等が用いられる。電磁波としては、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される、赤外線、可視光線、紫外線などの光である。
硬化性組成物は、光の照射により、あるいは、加熱により硬化する組成物である。このうち、光により硬化する光硬化性組成物は、重合性化合物と光重合開始剤とを少なくとも含有し、必要に応じて非重合性化合物または溶剤を含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。
インプリント材は、スピンコーターやスリットコーターにより基板上に膜状に付与される。或いは液体噴射ヘッドにより、液滴状、或いは複数の液滴が繋がってできた島状又は膜状となって基板上に付与されてもよい。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上、100mPa・s以下である。
基板は、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂等が用いられ、必要に応じて、その表面に基板とは別の材料からなる部材が形成されていてもよい。基板としては、具体的に、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英ガラスなどである。
(第1実施形態)
図2はインプリント装置1を用いて基板10上のインプリント材14を成形する成形工程を示したフローチャートである。図2を参照しながら光硬化法によるインプリント方法を説明する。
図2はインプリント装置1を用いて基板10上のインプリント材14を成形する成形工程を示したフローチャートである。図2を参照しながら光硬化法によるインプリント方法を説明する。
まず、工程101において、インプリント装置1内に基板10を搬入する。不図示の基板搬送機構によって、基板10は基板保持部4の基板チャック16に搬入される。
次に工程102で、供給機構5はインプリント材のパターンが形成される基板10上のショット領域にインプリント材14を供給する。工程103で型8と基板10を互いに近づけることで基板10上のインプリント材14と型8のパターン領域8aを接触させる(押印工程)。
その際、図3(a)に示すように、インプリント材14と型8との濡れ性が良いため、インプリント材14が型8のパターン領域8aからはみ出し、パターン領域8aの側面8b付着することが確認されている。パターン領域8aの側面8bにインプリント材14が付着した状態でインプリント材が硬化すると、型8を離型した際に、図3(b)に示すような形状のインプリント材14が形成される。なお、図3(b)のインプリント材14は、パターン領域8aに対応する微細な凹凸パターンは省略している。
図3(b)に示すようにインプリント材14の突起形状15が形成されると、膜厚が不均一となり、後工程のエッチング処理等で影響を与える恐れがある。また、パターン領域8aの側面8bに付着したインプリント材14の一部がインプリント中に基板10上へ落下し、異物となる恐れがある。基板10上に異物が存在していると、押印工程に基板上の異物に型8が接触すると、型8のパターン領域8aに形成された微細パターンが破壊する恐れがある。そのため、パターン形成の不良を引き起こす原因となる。
また、ショット領域の角部(コーナー部、ショット領域が矩形の場合の角部)などのインプリント材が最後に充填する箇所は、図3(c)に示すようにパターン領域8aの全部にインプリント材が充填されずに未充填8cとなる場合がある。基板10上に未充填8cが存在する場合もまた、インプリント材14の膜厚が不均一になり、後工程のエッチング処理等で影響を与える恐れがある。
本実施形態では、パターン領域8aの側面8bにインプリント材が付着するのを低減し、パターン形成の不良や型8の破壊を防ぐことにより、歩留まりの高いインプリント装置を提供する。また、未充填が生じやすい部分に対してインプリント材の充填性を低下させずにインプリント材のパターンを形成するインプリント装置を提供する。
そこで、本実施形態のインプリント装置1は、工程103においてパターン領域8aをインプリント材14に接触させる際に、工程104によりパターン領域8aの外周部に照射光50を照射することで、インプリント材14のはみ出しを防ぐ。工程104は、パターン領域8aの一部がインプリント材14と接触し、工程103が完了する前に、照射光50を照射する。微細パターンが形成されている型8のパターン領域8aの中心付近には照射光50を照射しない。このように側面8bを含む領域に照射光50を照射することで、側面8bにインプリント材14が付着することを防ぎ、型8の中心部にあるインプリント材14に関しては粘性を変化させずに、微細パターンへ充填性を維持することができる。
工程103において、押印が完了してパターン領域8aのパターンにインプリント材が充填した後、工程105において型8と基板10との位置合わせを行う。例えば、検出器12で型8に形成されたマークと基板10に形成されたマークからの光を検出することによって型8と基板10の位置合わせを行う。
工程106にて重ね合わせ精度判定が実施され、重ね合わせ精度が判定値を満足すれば、工程107で型8とインプリント材14が接触した状態で光照射系2から光9を照射することでインプリント材14を硬化させる。光照射系2は、少なくともパターン領域8aの全体を照射する。インプリント材14を硬化させた後、工程108にて、硬化したインプリント材14から型8を引き離す(離型工程)。工程106にて重ね合わせ精度判定が判定値を満足しなければ、工程105の型と基板の位置合わせ工程を継続する。工程106で判定値を満足しない場合には、強制的に次工程に進むように処理してもよい。
工程108で型8が基板上のインプリント材から引き離された後、工程109において、基板10上に指定したショット領域に対してインプリント処理が完了したかどうかの終了判定が行われる。工程109でインプリント処理が終了した場合、工程110においてインプリント装置1外に基板10を搬出する。インプリント処理が完了していない場合、工程102に戻り、次のインプリント位置(ショット領域)にインプリント材14を供給し、インプリント処理が完了するまで各工程が繰り返される。
工程104において、側面8bに近いショット領域(パターン領域8a)のコーナー部にも照射光50が照射されると、インプリント材14がコーナー部に充填しにくくなり、未充填欠陥が生じる恐れがある。そこで、第1実施形態のインプリント装置1は、工程104においてパターン領域8aのコーナー部(第2領域)には照射光50の強度を低くする。
工程104で行う光の照射について詳細に説明する。図4は、工程104で行う光の照射を説明する図である。図4(a)に示すように、照射光50を型8のパターン領域8aの外周部である側面8bを含む周辺領域(照射領域52)に照射する。照射光50はインプリント材14が重合反応する光であれば良く、紫外光に限らない。照射光50によってインプリント材14が硬化してしまうと工程105で位置合わせを行うことができない。そのため、工程104で行う光の照射はインプリント材14を硬化させずに、パターン領域8a付近のインプリント材14の粘性が高くなる程度の光を照射する。照射光50は、インプリント材14の材料の性質などを考慮して、照射する光の波長や、照射時間、強度などを適宜決めることができる。
図4(b)は、型8を介して基板10上に照射光50が照射される照射領域52と型8の側面8b(外周部)の関係を示した図である。図4に示すように、照射光50の照射領域52は型8の側面8bを含む領域である。図4に示すように照射領域52を設定することで押印時にインプリント材14がパターン領域8aからはみ出すことを防ぐことができる。
図5(a)に示す型8のパターン領域8aと基板10上に供給されたインプリント材14とを接触させる際に、型8のパターン領域8aを基板10に対して凸形状に変形させてインプリント材14と接触させることがある。図5(b)に示すように、型とインプリント材が接触する領域は、型8の中心付近のパターン領域8aとインプリント材14とが接触した後、パターン領域8aの外側(外周部)に向かって広がり始める。図5(c)に示すように、照射光50が照射される領域内のインプリント材14の気液界面14bは、照射光50によって、重合反応が開始され、気液界面14bの粘性が増加する。パターン領域8aの外周部のインプリント材14の粘性が増加することで、パターン領域8aの外側に向かって広がるインプリント材14の気液界面14bの移動速度が低下し、型8の側面8bにインプリント材が付着することを防ぐことができる。このとき、インプリント材14の粘性変化に必要な照射光50の強度や、照射光50の照射タイミングは、インプリント材14の種類などによっても異なるため、別途実験により条件を探索する必要がある。
図5(a)に示すように、パターン領域8aのコーナー部はインプリント材が充填しにくい。そのため、第1実施形態では照射光50を図4(b)に示す照射領域52に対して照射光50を均一に照射するのではなく、コーナー部に相当する位置の照射光50の強度を低くする。
そこで、第1実施形態では、図6(b)に示すように照射領域52を複数の小領域に分割する。かつ、それぞれの小領域に対し照射強度を変えて照射光50を照射する。後述する光変調素子53を用いることで、照射領域52に対する照射光50の照射領域や照射強度を設定することができる。図6(b)では、照射領域52を縦方向8個、横方向6個のそれぞれ正方形状の小領域に分割する例を示したが、分割個数はこれに限らず任意数に設定してよい。また、それぞれの小領域の形状は長方形状、三角形状その他任意形状に設定してよい。
図7を用いて照射光50をパターン領域8aの外周部(側面8bを含む領域)に照射するための光学系の一例に関して説明する。図7は、照射光50を照射するための光学系の模式図を示す。インプリント材14が重合反応する波長の照射光光源51を用意する。照射光光源51はインプリント材14を所望の粘度に重合反応させるために必要な光出力が得られるものを選定し、例えば、ランプ、レーザダイオード、LED等から構成される。照射光光源51からの光は光学素子54aによって、光変調素子53(空間光変調素子)へ導かれる。本実施形態の光変調素子53としては、デジタルマイクロミラーデバイス(以下DMD)を使用した例を示す。しかし、光変調素子53としては、DMDに限らず、LCDデバイスやLCOSデバイス等のその他の素子を使用することができる。インプリント装置1は、照射光光源51と基板10との間に光変調素子53を用いることで、照射光50の照射領域52や光の強度を基板上の任意の場所を設定することができる。また、光変調素子53によって照射領域52や光強度が制御された照射光50は、光学素子54bにより、型8および基板10に投影される倍率が調整される。
照射領域52が図6(b)に示すように複数の小領域が設けられている場合には、例えば小領域52a、52b、52c、52d(第2領域)を他の領域(第1領域)よりも照射光50の強度を低くする。この時、制御部55は、小領域52a、52b、52c、52dを介して照射する照射光の強度を他の領域を介して照射する照射光50の強度が低くなるように光変調素子53を制御する。また、制御部55は、小領域52a、52b、52c、52dに照射光50が照射されないように光変調素子53を制御してもよい。ここでは、型とインプリント材を接触させた際に、インプリント材が型のパターン領域の側面に到達する時間が第1領域よりも遅い領域を第2領域とする。
このように照射領域を分割して、パターン領域8aのコーナー部と他の領域とで照射光50の強度に分布を設けることで、インプリント材のはみ出しを低減しつつ、パターン領域8aのコーナー部への充填性の低下を防ぐことができる。
(第2実施形態)
インプリント材の充填性はパターン領域8aに形成されたパターンの幅に影響を受ける。例えば、アライメントマークのように、他の凹凸形状と比較して凹部の幅が広いパターンはインプリント材が充填しにくい。そこで、第2実施形態のインプリント装置1は、照射領域52にアライメントマークなどの凹部の幅が広いパターンが形成されている領域について、他の領域よりも照射光50の強度を低くする。
インプリント材の充填性はパターン領域8aに形成されたパターンの幅に影響を受ける。例えば、アライメントマークのように、他の凹凸形状と比較して凹部の幅が広いパターンはインプリント材が充填しにくい。そこで、第2実施形態のインプリント装置1は、照射領域52にアライメントマークなどの凹部の幅が広いパターンが形成されている領域について、他の領域よりも照射光50の強度を低くする。
図8(a)に示すように、パターン領域8aのアライメントマークが形成されている領域はインプリント材が充填しにくい。そのため、第2実施形態では照射光50を図4(b)に示す照射領域52に対して照射光50を均一に照射するのではなく、アライメントマークに相当する位置の照射光50の強度を低くする。
そこで、第2実施形態では、図8(b)に示すように照射領域52を複数の小領域に分割する。かつ、それぞれの小領域に対し照射強度を変えて照射光50を照射する。前述の光変調素子53を用いることで、照射領域52に対する照射光50の照射領域や照射強度を設定することができる。図6(b)では、照射領域52を縦方向8個、横方向6個のそれぞれ正方形状の小領域に分割する例を示したが、分割個数はこれに限らず任意数に設定してよい。また、それぞれの小領域の形状は長方形状三角形状などその他任意形状に設定してよい。
照射領域52が図6(b)に示すように複数の小領域が設けられている場合には、例えば小領域52e、52f(第2領域)を他の領域(第1領域)よりも照射光50の強度を低くする。この時、制御部55は、小領域52e、52fを他の領域より照射光50の強度が低くなるように光変調素子53を制御する。また、制御部55は、小領域52e、52fに照射光50が照射されないように光変調素子53を制御してもよい。ここでは、型とインプリント材を接触させた際に、インプリント材が型のパターン領域の側面に到達する時間が第1領域よりも遅い領域を第2領域とする。特に、アライメントマークが形成されている領域を含む領域を第2領域とする。
このように照射領域を分割して、パターン領域8aのアライメントマークの領域と他の領域とで照射光50の強度に分布を設けることで、インプリント材のはみ出しを低減しつつ、パターン領域8aのアライメントマークへの充填性の低下を防ぐことができる。アライメントマークに限らず、型に形成された凹部のパターンの幅が他の幅と比較して広いパターンが形成されている領域に対して照射光50の強度を低くしてもよい。このようにすることで、インプリント材の充填性を保ちつつ、インプリント材のはみ出しを低減することができる。
(第3実施形態)
第1実施形態と第2実施形態のインプリント装置は、パターン領域8aに対してインプリント材の充填しにくい領域の有無に応じて照射光50の強度に分布を設ける場合について説明した。第3実施形態のインプリント装置は、インプリント材がパターン領域8aからはみ出しやすい領域(インプリント材が型のパターン領域の側面に到達する時間が他より早い領域)の有無に応じて照射光50の強度に分布を設ける場合について説明する。
第1実施形態と第2実施形態のインプリント装置は、パターン領域8aに対してインプリント材の充填しにくい領域の有無に応じて照射光50の強度に分布を設ける場合について説明した。第3実施形態のインプリント装置は、インプリント材がパターン領域8aからはみ出しやすい領域(インプリント材が型のパターン領域の側面に到達する時間が他より早い領域)の有無に応じて照射光50の強度に分布を設ける場合について説明する。
インプリント材のはみ出しやすさ(インプリント材が型のパターン領域の側面に到達する時間の違い)は、パターン領域8aに形成されているパターン方向に影響を受ける。例えば、図9に示すように、インプリント材14の液滴と型8が接触するとパターン領域8aに形成されている凹凸パターンのパターン方向に沿ってインプリント材が拡がりやすい。そのため、パターン方向に対して交わる方向にパターン領域8aの端(側面8b)が存在している場合は、パターン方向に沿った方向にパターン領域8aの端が存在している場合よりも、インプリント材がはみ出しやすい。ここで、パターン方向とは、ライン状の凹凸パターンが延びている方向を示す。複数の方向が混在している場合には、パターン領域8aの端に最も近いパターン形状をパターン方向としたり、領域内に含まれる凹凸形状の平均値からパターン方向を求めたりする方法がある。
図9に示すように、パターン領域8aの端がy方向に沿っている場合、型8と接触したインプリント材は、パターン方向がy方向の領域(第2領域)よりもパターン方向がx方向の領域(第1領域)の方がはみ出しやすい。そのため、インプリント材がはみ出しやすい領域に対して照射光50の強度を高くすることにより、照射光50の強度に分布を設けてもよい。また、インプリント材がはみ出しにくい領域に対して照射光50の強度を小さくすることにより、照射光50の強度に分布を設けてもよい。パターン方向に加えてパターン密度によって照射光50の強度に分布を設けてもよい。ここでは、型とインプリント材を接触させた際に、インプリント材が型のパターン領域の側面に到達する時間が第1領域よりも遅い領域を第2領域とする。
パターン方向によって、パターン領域の端(ショット領域の端)におけるインプリント材のはみ出しやすさ、および充填性が異なる。このように、パターン方向に応じて照射光50の強度に分布を設けることで、インプリント材の充填性を保ちつつ、インプリント材のはみ出しを低減することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態のインプリント装置は、インプリント材がパターン領域8aからはみ出しやすい領域の有無に応じて照射光50の強度に分布を設ける場合について説明する。
第4実施形態のインプリント装置は、インプリント材がパターン領域8aからはみ出しやすい領域の有無に応じて照射光50の強度に分布を設ける場合について説明する。
インプリント材のはみ出しやすさは、ショット領域の端に近いインプリント材の液滴の配置に影響を受ける。例えば、図10に示すように、インプリント材14の液滴の滴下位置とパターン領域8aの端(ショット領域の端)との距離が短いほどインプリント材ははみ出しやすい。また、基板上に配置されたインプリント材14の液滴の密度が高い領域ほどインプリント材ははみ出しやすい。
そこで、照射光50の照射強度は、インプリント材14の液滴の滴下位置とショット領域の端の距離が短い領域(第1領域)を他の領域(第2領域)よりも大きくするように分布を設ける。また、インプリント材がはみ出しにくい領域(インプリント材が型のパターン領域の側面に到達する時間が他より遅い領域)に対して照射光50の強度を低くすることにより、照射光50の強度に分布を設けてもよい。同様に、照射光50の照射強度は、インプリント材14の液滴の密度が高い領域(第1領域)を他の領域(第2領域)よりも高くするように分布を設けることができる。液滴の密度の代わりに、インプリント材の量に関する情報に基づいて照射光50の照射強度に分布を設けてもよい。ここでは、型とインプリント材を接触させた際に、インプリント材が型のパターン領域の側面に到達する時間が第1領域よりも遅い領域を第2領域とする。
基板上のショット領域に供給されるインプリント材14の液滴の配置によって、パターン領域の端(ショット領域の端)におけるインプリント材のはみ出しやすさ、および充填性が異なる。このように、インプリント材の液滴の滴下位置とショット領域の端までの距離や、液滴の密度に応じて照射光50の強度に分布を設けることで、インプリント材の充填性を保ちつつ、インプリント材のはみ出しを低減することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態のインプリント装置は、インプリント材がパターン領域8aからはみ出しやすい領域の有無に応じて照射光50の強度に分布を設ける場合について説明する。
第5実施形態のインプリント装置は、インプリント材がパターン領域8aからはみ出しやすい領域の有無に応じて照射光50の強度に分布を設ける場合について説明する。
インプリント材のはみ出しやすさは、ショット領域の端に近いインプリント材の液滴の配置と型8に形成されたパターン領域8aの形状に影響を受ける。ショット領域の端の形状は図11に示すように直線に限らない。インプリント材のはみ出しやすさは、基板上に供給されたインプリント材の液滴のうち、ショット領域の端に近い液滴の滴下位置とショット領域の端との距離が影響を与える。
例えば、ショット領域の端の形状が図11に示すような場合であっても、インプリント材14の液滴の滴下位置とショット領域の端との距離が短いほどインプリント材は、はみ出しやすい。図11に示すように、ショット領域の端からのインプリント材の液滴の滴下位置が液滴15(a)から順に15(a)、15(b)、15(c)、15(d)とショット領域の端に対する液滴の滴下位置は遠くなる。そこで、インプリント材の液滴の滴下位置とショット領域の端との距離が短い領域(第1領域)ほど他の領域(第2領域)よりも照射光50の照射強度が高くなるように強度に分布を設ける。ここでは、型とインプリント材を接触させた際に、インプリント材が型のパターン領域の側面に到達する時間が第1領域よりも遅い領域を第2領域とする。
基板上のショット領域に供給されるインプリント材14の液滴の配置とパターン領域の端の形状によって、パターン領域の端におけるインプリント材のはみ出しやすさが異なる。このようにインプリント材の液滴の滴下位置とショット領域の端までの距離に応じて照射光50の強度に分布を設けることで、インプリント材の充填性を保ちつつ、インプリント材のはみ出しを低減することができる。
(第6実施形態)
第6実施形態のインプリント装置は、インプリント材がパターン領域8aからはみ出しやすい領域の有無に応じて照射光50の強度に分布を設ける場合について説明する。
第6実施形態のインプリント装置は、インプリント材がパターン領域8aからはみ出しやすい領域の有無に応じて照射光50の強度に分布を設ける場合について説明する。
インプリント材のはみ出しやすさは、基板上のインプリント材14とパターン領域8aが接触を開始した時間から、インプリント材を硬化するまでの押印時間に影響を受ける。図12(a)の点線が示すように、型8のパターン領域8aとショット領域上のインプリント材とが中心から広がるように接触する場合、液滴15(e)、15(f)、15(g)の順に押印時間は長くなる。このように、ショット領域の端から液滴の位置と、押印時間が異なる場合、押印時間とショット領域の端の位置に応じて照射光50の強度に分布を設ける。
図12(b)に示すように、照射領域52をショット領域の中心から外側に向かう方向に分割することにより、パターン領域8aの形状に応じて照射光50の分布を設けることができる。照射領域52の分割個数は任意であり、それぞれの小領域の形状も任意に設定してよい。ショット領域(パターン領域8a)の外形のパターンに合わせて照射光50の照射強度に分布を設けることができる。また、インプリント材が型8aのパターン領域8aと接触する押印時間に応じて照射光50の照射強度に分布を設けることができる。例えば、図12(b)に示した照射領域52の斜線で示された領域(第1領域)の照射強度を他の領域(第2領域)よりも大きくすることができる。ここでは、型とインプリント材を接触させた際に、インプリント材が型のパターン領域の側面に到達する時間が第1領域よりも遅い領域(押印時間が短い領域)を第2領域とする。
このように、型8のパターン領域8aの形状や押印時間に応じて照射光50の強度に分布を設けることで、インプリント材の充填性を保ちつつ、インプリント材の充填性を保ちつつ、インプリント材のはみ出しを低減することができる。
(第7実施形態)
第7実施形態のインプリント装置は、インプリント材がパターン領域8aからはみ出しやすい領域の有無を確認して、得られた充填性の状況から照射光50の強度に分布を設ける場合について説明する。
第7実施形態のインプリント装置は、インプリント材がパターン領域8aからはみ出しやすい領域の有無を確認して、得られた充填性の状況から照射光50の強度に分布を設ける場合について説明する。
第7実施形態のインプリント方法について図13のフローチャートを用いて説明する。まず、工程201において上述の図2で説明したインプリント工程により、型を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成する。工程202において、工程201で形成されたパターンのショット領域の端部の充填性を確認する。工程203において、工程201の観察結果から照射光の照射強度の分布を最適化する必要があるかを確認する。工程203で充填性の最適化の必要がないと判断された場合は、工程204で現行のパラメータ(照射強度の分布)を最適値として設定する。
工程203で充填性の最適化の必要があると判断された場合は、工程205で液滴の配置情報、型のパターン条件からパターン領域の端部の充填性を求め、照射光50の照射強度、照射位置を含む照射強度の分布を計算する。そして工程207において、工程205で得られた照射強度の分布を新しいパラメータとして設定する。さらに、インプリント後のショット領域の端部の充填性を確認し、工程206において液滴の配置情報や押印プロファイルなどのパラメータの最適化の必要性を判断し、必要であれば工程208で液滴の配置情報などを最適化することができる。
これらのインプリント工程と充填性の確認をしてパラメータの修正を繰り返すことによって、インプリント材の充填性を保ちつつ、インプリント材のはみ出しを低減することができる。
また、上述の何れの実施形態も、光硬化法を採用したインプリント装置1について説明したが、光硬化法に限らず、熱を利用してインプリント材を硬化させるインプリント装置でもよい。その場合、インプリント装置は、インプリント材の粘性を増加させるために照射光をインプリント材に照射する光学系の代わりに、熱によりインプリント材の粘性を上げる加熱部を硬化部として備える。加熱部(硬化部)は、型とインプリント材とが接触した状態で、第1領域に対応するインプリント材に対して与える単位面積当たりの熱量を、第2領域に対応するインプリント材に対して与える単位面積当たりの熱量よりも多くなるように基板を加熱する。
(平坦加工装置の実施形態)
本発明を適用した平坦化装置の実施形態について図14を用いて説明する。上記の実施形態は型(原版、テンプレート)に予め描画されたパターンを基板(ウエハ)に転写する方法であることに対し、本実施形態は型(平面テンプレート)には凹凸パターンが形成されていない。基板上の下地パターンは、前の工程で形成されたパターン起因の凹凸プロファイルを有しており、特に近年のメモリ素子の多層構造化にともないプロセスウエハは1100nm前後の段差を持つものも出てきている。基板全体の緩やかなうねりに起因する段差は、露光工程で使われている走査型の露光装置のフォーカス追従機能によって補正可能であるが、露光装置の露光スリット面積内に収まってしまうピッチの細かい凹凸は、そのまま露光装置のDOF(Depth Of Focus)を消費してしまう。基板上の下地パターンを平滑化する従来手法としてSOC(Spin On Carbon),CMP(Chemical Mechanical Polishing)のような平坦化層を形成する手段が用いられている。しかし従来例においては、図14(A)における孤立パターン領域Aと繰り返しDense(ライン&スペースパターンの密集)パターン領域Bとの境界部分においては40%〜70%の凹凸抑制率で十分な平坦化性能が得られない問題があり、今後多層化による下地の凹凸差は更に増加する傾向にある。
本発明を適用した平坦化装置の実施形態について図14を用いて説明する。上記の実施形態は型(原版、テンプレート)に予め描画されたパターンを基板(ウエハ)に転写する方法であることに対し、本実施形態は型(平面テンプレート)には凹凸パターンが形成されていない。基板上の下地パターンは、前の工程で形成されたパターン起因の凹凸プロファイルを有しており、特に近年のメモリ素子の多層構造化にともないプロセスウエハは1100nm前後の段差を持つものも出てきている。基板全体の緩やかなうねりに起因する段差は、露光工程で使われている走査型の露光装置のフォーカス追従機能によって補正可能であるが、露光装置の露光スリット面積内に収まってしまうピッチの細かい凹凸は、そのまま露光装置のDOF(Depth Of Focus)を消費してしまう。基板上の下地パターンを平滑化する従来手法としてSOC(Spin On Carbon),CMP(Chemical Mechanical Polishing)のような平坦化層を形成する手段が用いられている。しかし従来例においては、図14(A)における孤立パターン領域Aと繰り返しDense(ライン&スペースパターンの密集)パターン領域Bとの境界部分においては40%〜70%の凹凸抑制率で十分な平坦化性能が得られない問題があり、今後多層化による下地の凹凸差は更に増加する傾向にある。
この問題に対する解決策としてUS9415418では、平坦化層となるレジストのインクジェットディスペンサーによる塗布と平面テンプレートによる押印で連続膜を形成する手法が提案されている。また、US8394282では、ウエハ側のトポグラフィ計測結果をインクジェットディスペンサーによって塗布指示するポジション毎の濃淡情報に反映する方法が提案されている。本実施形態は、特に予め塗布された未硬化のレジスト(インプリント材、未硬化樹脂)に対して平面テンプレート(型)を押し当てて基板面内の局所平面化を行う平坦加工(平坦化)装置に対して本発明を適用したものである。
図14(A)は、平坦化加工を行う前の基板を示している。領域Aは孤立パターンエリアでパターン凸部分の面積が少なく、領域BはDenseエリアでパターン凸部分の占める面積は凹部分の占める面積と1:1である。領域Aと領域Bの平均の高さは凸部分の占める割合で異なった値をとる。
図14(B)は、基板に対して平坦化層を形成するレジストを塗布した状態を示す図である。この図においては、US9415418に基づいてインクジェットディスペンサーによってレジストを塗布した状態を示しているが、レジストの塗布にあたってはスピンコーターを用いていても本発明の適用は可能である。すなわち、予め塗布してある未硬化のレジストに対して平面テンプレートを接触させて平坦化する工程を含んでいれば、本発明の適用は可能である。
図14(C)は、平面テンプレートは紫外線を透過するガラスまたは石英で構成されたものであり、露光光源からの露光光の照射によってレジストが硬化する工程を示した図である。このとき、平面テンプレートは基板の全体のなだらかな凹凸に対しては基板の表面のプロファイルにならう。
図14(D)は、レジスト硬化後、平面テンプレートを引き離した状態を示す図である。
本発明は、平坦加工装置の実施形態においても適用可能で、上述の何れの実施形態と同じく、メサ部にパターンが形成されていない型(平面テンプレート)を用いる際に、メサ部から、レジスト(インプリント材)のはみ出しを低減することができる。
(物品の製造方法)
インプリント装置を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
インプリント装置を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
硬化物のパターンは、上記物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストマスクは除去される。
次に、物品の具体的な製造方法について説明する。図15(a)に示すように、絶縁体等の被加工材2zが表面に形成されたシリコンウエハ等の基板1zを用意し、続いて、インクジェット法等により、被加工材2zの表面にインプリント材3zを付与する。ここでは、複数の液滴状になったインプリント材3zが基板上に付与された様子を示している。
図15(b)に示すように、インプリント用の型4zを、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材3zに向け、対向させる。図15(c)に示すように、インプリント材3zが付与された基板1zと型4zとを接触させ、圧力を加える。インプリント材3zは型4zと被加工材2zとの隙間に充填される。この状態で硬化用のエネルギーとして光を型4zを透して照射すると、インプリント材3zは硬化する。
図15(d)に示すように、インプリント材3zを硬化させた後、型4zと基板1zを引き離すと、基板1z上にインプリント材3zの硬化物のパターンが形成される。この硬化物のパターンは、型の凹部が硬化物の凸部に、型の凹部が硬化物の凸部に対応した形状になっており、即ち、インプリント材3zに型4zの凹凸パターンが転写されたことになる。
図15(e)に示すように、硬化物のパターンを耐エッチングマスクとしてエッチングを行うと、被加工材2zの表面のうち、硬化物が無いか或いは薄く残存した部分が除去され、溝5zとなる。なお、当該エッチングとは異種のエッチングにより当該残存した部分を予め除去しておくのも好ましい。図15(f)に示すように、硬化物のパターンを除去すると、被加工材2zの表面に溝5zが形成された物品を得ることができる。ここでは硬化物のパターンを除去したが、加工後も除去せずに、例えば、半導体素子等に含まれる層間絶縁用の膜、つまり、物品の構成部材として利用してもよい。
1 インプリント装置
2 光照射系
6 撮像部
7 制御部
8 型
10 基板
52 照射領域
2 光照射系
6 撮像部
7 制御部
8 型
10 基板
52 照射領域
Claims (10)
- 型を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置であって、前記基板上のインプリント材の粘性を増加させるための照射光を前記型を介してインプリント材に照射する光学系を有し、
前記型のメサ部の端を含み、前記メサ部を囲む周辺領域は、第1領域と、前記型と前記インプリント材を接触させた状態で、前記インプリント材が前記周辺領域の複数の領域のそれぞれに到達する時間が前記第1領域よりも遅い第2領域とを含んでおり、
前記型と前記インプリント材とを接触させた状態で、前記第1領域を介して前記インプリント材を照射する照射光の強度が、前記第2領域を介して前記インプリント材を照射する照射光の強度よりも高くなるように、前記光学系を制御する制御部を備える、
ことを特徴とするインプリント装置。 - 前記第2領域は、前記周辺領域のうち前記型のメサ部のコーナーを含む領域であることを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
- 前記第2領域は、前記周辺領域のうち前記型のメサ部に形成されているパターンがアライメントマークを含む領域であることを特徴とする請求項1または2に記載のインプリント装置。
- 前記第2領域は、前記周辺領域のうち前記型のパターン領域に形成されているパターン方向が前記型のメサ部の端に沿っていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のインプリント装置。
- 前記第2領域に供給される前記インプリント材の液滴の滴下位置と、前記型のメサ部に形成されたパターンが転写される前記基板のショット領域の端部との距離は、
前記第1領域に供給される前記インプリント材の液滴の滴下位置と、前記周辺領域の複数の領域のそれぞれとの距離よりも長いことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のインプリント装置。 - 前記光学系は、前記照射光の照射強度の分布を形成する光変調素子を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のインプリント装置。
- 前記制御部は、前記第2領域に前記照射光を照射しないように前記光学系を制御することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のインプリント装置。
- 前記インプリント装置は、前記インプリント材を硬化させる光を照射する光照射系を備え、
前記制御部は、前記インプリント材の粘性を増加させ、前記型と前記基板の位置合わせを行った後、
前記光照射系は、前記インプリント材を硬化させるために前記メサ部の全体に光を照射することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のインプリント装置。 - 型を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置であって、前記基板上のインプリント材の粘性を上げる硬化部、を有し、
前記型のメサ部の端を含み、前記メサ部を囲む周辺領域は、第1領域と、前記型と前記インプリント材を接触させた状態で、前記インプリント材が前記周辺領域の複数の領域のそれぞれに到達する時間が前記第1領域よりも遅い第2領域とを含んでおり、
前記型と前記インプリント材とを接触させた状態で、前記硬化部が前記第1領域に対応する前記インプリント材に対して与える単位面積当たりの熱量が、前記硬化部が前記第2領域に対応する前記インプリント材に対して与える単位面積当たりの熱量よりも多くなるように、前記硬化部を制御する制御部を備える、
ことを特徴とするインプリント装置。 - 請求項1乃至9の何れか1項に記載のインプリント装置を用いて、基板上にパターンを形成する工程と、
パターンが形成された基板を加工する工程と、を有し、
加工された基板から物品を製造することを特徴とする物品の製造方法。
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