JP2020108297A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価で高性能な圧縮機の提供。【解決手段】圧縮機構部と電動機部とを備え、電動機部の固定子14は固定子鉄心22の固定子板積層方向両端面と鉄心スロット22bとの表面部分にインシュレータ24を一体成型した構成としてある。これにより、固定子素材板の板厚偏差による効率低下を解消して高性能化できるとともに、インシュレータの厚さや長さを必要最小限のものとして巻線の周長を短くし、その巻き数を増加させて効率を向上させることができる。よって、安価で高性能な圧縮機とすることができる。【選択図】図5

Description

本発明は、空調機、冷凍機、給湯機等に使用される圧縮機に関するものである。
一般に圧縮機は、冷媒ガスを圧縮する圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動する電動機部とを密閉容器内に収容して構成してある。そして、上記電動機部は、圧縮機構部を駆動する回転子とこの回転子を回転駆動する固定子からなり、固定子は薄い電磁鋼鈑から打ち抜いた固定子板を積層して固定子鉄心を形成し、この固定子鉄心にインシュレータやスロット紙等の電気絶縁部材を介して電磁コイルを巻き付け構成してある。
上記固定子板の素材板となる電磁鋼板は冷間圧延により製造されるが、圧延方向と直角方向の板厚に差が生じる。そのため、当該電磁鋼鈑から打ち抜き形成した固定子板もその板厚に差が残ることになる。そのため、このような固定子板を積層すると、板厚の差が累積されて顕著に現れ、積層厚偏差や曲がりの大きい固定子鉄心になって電動機部の効率が低下する。
そこでこのような問題を解決すべく固定子板の厚さが薄い側に微小な突起を設け、この固定子板を積層することによって固定子鉄心を形成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記構成によれば、固定子板の板厚差を突起によって補正することができ、積層厚偏差や曲がりのない固定子鉄心を形成することができるので、電動機の効率を向上させて高性能な圧縮機とすることができる。
特開2010−233436号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の構成では、固定子板を打ち抜き形成する前に、電磁鋼板のロット毎に固定子素材板の板厚偏差を測定して把握し、その板厚偏差に基づき、その都度、固定子板の打ち抜き金型を調整する必要がある。そのため、固定子素材板の打ち抜き前工数が増加するとともに、突起を設ける等の行程も必要となって、生産性が悪くなり、圧縮機のコストアップを引き起こすことになる。
また、上記のような構成をとらない場合は、固定鉄心を巻線から絶縁する電気絶縁部材のうちの、鉄心スロットを絶縁するスロット紙の長さを、前記積層厚偏差を見越して固定鉄心の全長寸法より若干長く設定し、固定鉄心端面を絶縁するインシュレータの厚みを厚く設定して、積層厚偏差等を吸収しインシュレータによる絶縁を確保することが実用化されているが、この構成では巻線の周長が長くなって銅損が多くなってしまい、積層厚偏差の吸収はできるものの、効率低下問題を十分に解消することができない、という課題が残っていた。
本発明はこのような点に鑑みてなしたもので、コストアップや積層厚偏差を見越したインシュレータとすることなく安価で高性能な圧縮機を提供することを目的としたものである。
本発明は、上記目的を達成するため、圧縮機構部と電動機部とを備えた圧縮機において、前記電動機部の固定子は固定子鉄心の固定子板積層方向両端面と鉄心スロットとの表面部分に電気絶縁材料からなるインシュレータを一体成型した構成としてある。
これにより、固定鉄心を絶縁するインシュレータは固定子鉄心の固定子板積層方向両端面と鉄心スロット表面に沿う形状で固定鉄心に一体化する形となり、固定子板の板厚差により生じる積層厚偏差を吸収する形で固定子を覆うことになる。
したがって、固定子板の素材板の厚みを事前に把握することなく板厚差のある固定子板をそのまま積層しても積層厚偏差や曲がりのない固定子鉄心とすることができ、固定子素材板のロット毎に板厚偏差を測定したり、固定子板の板厚の薄い部分に突起を設けたりする必要がなくなり、生産コストを大幅に削減することができる。しかも、固定子板の積層厚偏差を見越してインシュレータの厚さを厚くしたり、長くしたりする必要もなくなるので、インシュレータの厚さや長さを必要最小限のものとして巻線の周長を短くし、銅損を低減して効率を向上させることができる。
本発明は、上記構成により、コストアップや積層厚偏差を見越したインシュレータとすることなく電動機の効率を向上させて安価で高性能な圧縮機とすることができる。
本発明の実施の形態1における圧縮機の縦断面図 同実施の形態1における圧縮機の電動機部を構成する固定子の斜視図 同実施の形態1における圧縮機の電動機部の固定子から巻線を除去した状態を示す固定鉄心の斜視図 同実施の形態1における圧縮機の電動機部の固定子を構成する固定鉄心の斜視図 図2のA−A断面図 同実施の形態1における圧縮機の電動機部の固定子を構成する固定鉄心の巻線部分を示す拡大断面図 同実施の形態1における圧縮機の電動機部を構成する固定子の要部平面図 図7のB部を示す拡大図 本発明の実施の形態2における圧縮機の電動機部の固定子を構成する固定鉄心の巻線部分を示す拡大断面図
第1の発明は、圧縮機構部と電動機部とを備えた圧縮機において、前記電動機部の固定子は固定子鉄心の固定子板積層方向両端面と鉄心スロットとの表面部分に電気絶縁材料からなるインシュレータを一体成型した構成としてある。
これにより、固定鉄心を絶縁するインシュレータは固定子鉄心の固定子板積層方向両端面と鉄心スロット表面に沿う形状で固定鉄心に一体化する形となり、固定子板の板厚差により生じる積層厚偏差を吸収する形で固定子を覆うことになる。
したがって、固定子板の素材板の厚みを事前に把握することなく板厚差のある固定子板をそのまま積層しても積層厚偏差や曲がりのない固定子鉄心とすることができ、固定子素材板のロット毎に板厚偏差を測定したり、固定子板の板厚の薄い部分に突起を設けたりする必要がなくなり、生産コストを大幅に削減することができる。しかも、固定子板の積層厚偏差を見越してインシュレータの厚さを厚くしたり、長くしたりする必要もなくなるので、インシュレータの厚さや長さを必要最小限のものとして巻線の周長を短くし、銅損を低減して効率を向上させることができる。その結果、安価で高性能な圧縮機とすることができる。
第2の発明は、圧縮機構部と電動機部とを備え、前記電動機部の固定子は、固定子鉄心と、固定子鉄心の磁極に巻装した巻線と、前記固定子鉄心と巻線との間を絶縁するインシュレータとからなり、前記インシュレータは、固定子鉄心の固定子板積層方向両端面を覆うインシュレータ主部に鉄心スロットの表面を覆うインシュレータスロット部を一体成型した構成としてある。
これにより、前記第1の発明と同様、固定鉄心を絶縁するインシュレータは固定子鉄心の固定子板積層方向両端面と鉄心スロット表面に沿う形状で固定鉄心に一体化する形となり、固定子板の板厚差により生じる積層厚偏差を吸収する形で固定子を覆うことになる。
したがって、固定子板の素材板の厚みを事前に把握することなく板厚差のある固定子板をそのまま積層しても積層厚偏差や曲がりのない固定子鉄心とすることができ、固定子素材板のロット毎に板厚偏差を測定したり、固定子板の板厚の薄い部分に突起を設けたりする必要がなくなり、生産コストを大幅に削減することができる。しかも、固定子板の積層厚偏差を見越してインシュレータの厚さを厚くしたり、長くしたりする必要もなくなるので、インシュレータの厚さや長さを必要最小限のものとして巻線の周長を短くし、銅損を低減して効率を向上させることができる。その結果、安価で高性能な圧縮機とすることができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記固定子鉄心のインシュレータは固定子鉄心の鉄心スロット表面を覆うインシュレータスロット部の板厚を固定子鉄心の固定子板積層方向両端面を覆うインシュレータ主部の板厚より薄くした構成としてある。
これにより、鉄心スロットのスロット面積を効果的に広くすることができて巻線の巻き数を増やすことができ、その分効率を向上させて圧縮機の高性能化を促進することができる。
第4の発明は、第1〜第3の発明において、前記固定子鉄心のインシュレータは固定子板積層方向両端面を覆うインシュレータ主部の板厚を2mm以下とした構成としてある。
これにより、固定子の固定子板積層方向両端面間の全長寸法を小さくすることができ、インシュレータ主部を介する形で固定子鉄心のティースに巻き付ける巻線の周長をより短くし、銅損を低減して効率を向上させ、圧縮機を高性能化することができる。
第5の発明は、第1〜第4の発明において、前記インシュレータはスーパーエンプラの液晶ポリマーで形成した構成としてある。
これにより、スーパーエンプラの液晶ポリマーが持つ良好な流動性を生かしてインシュレータとなる材料の流動性を高め、インシュレータスロット部をより薄いものとすることができるとともに、インシュレータが複雑な形状で、且つ、固定子板積層方向両端面のインシュレータ主部とインシュレータスロット部とを一体化していても、インシュレータ主部とインシュレータスロット部の全域の材料密度を均質で巣のないものとすることができる。よって、鉄心スロットのスロット面積をより広いものとして巻線の巻き数を増やし、さらなる圧縮機の高性能化を実現することができるとともに、インシュレータによる絶縁性能を良好なものとして圧縮機の信頼性も高いものとすることができる。
第6の発明は、第1〜第5の発明において、前記固定子のティース内周面側の両端縁部には肉盗み部を設け、この肉盗み部にインシュレータのインシュレータスロット部の一部が回り込んで前記肉盗み部を覆う構成としてある。
これにより、固定子鉄心のティースに巻付けた巻線とティース内周面との間の沿面距離を確保して絶縁を確実なものとし、圧縮機の信頼性をより高めることができる。
第7の発明は、第1〜第6の発明において、前記インシュレータはインシュレータ主部の巻線側の面に複数のスリット溝を設けた構成としてある。
これにより、インシュレータ主部の歪変形を防止することができ、その分板厚方向の厚み寸法を低減して巻線の周長を短くし、巻線の巻き数を増加させることができ、効率を向上させて圧縮機を高性能化することができる。
第8の発明は、第1〜第7の発明において、前記固定子鉄心を構成する固定子板の板厚は0.3mm以下の薄板とした構成としてある。
これにより、固定子板の薄板化による積層厚偏差影響を解消しつつ固定子鉄心で発生する損失を減らし、効率を向上させることができ、より高性能な圧縮機とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態における圧縮機の縦断面図である。
本実施の形態の圧縮機は、密閉容器1内に電動機部2と圧縮機構部3を設けて構成してある。密閉容器1は、円筒状のハウジング4と、このハウジング4の開口を閉塞する上部カバー5、下部カバー6から構成されている。そして、上記密閉容器1の下部に配置された電動機部2と上部の圧縮機構部3は回転軸7によって連結されている。
なお、密閉容器1の上部カバー5には、電動機部2に電力を供給するための端子8が設けられている。そして、密閉容器1の底部には、潤滑用のオイルを保持するためのオイル溜まり9が形成されている。
圧縮機構部3は、密閉容器1内に溶接固定した主軸受部材10と、この主軸受部材10上にボルト止めした固定スクロール11と、上記固定スクロール11と噛み合って当該固定スクロール11との間に圧縮室12を形成する旋回スクロール13とで構成してある。
電動機部2は、固定子14と回転子15とで構成されている。回転子15は、回転軸7に固定され回転軸7とともに回転する。回転軸7は、主軸受部材10と下軸受部材16とにより回転自在に支持されている。
上記電動機部2は、固定子14の内部に回転子15を備えた突極集中巻方式のDCブラシレスモータ(ノズルで銅線を巻いていく直巻(ノズル巻) DCブラシレスモータ)で構成してあり、回転子15がインバータ回路部(図示せず)によってインバータ駆動される。
電動機部2がインバータ駆動され、回転軸7が回転すると、回転軸7の偏心軸部7aを介して旋回スクロール13が偏心回転し、固定スクロール11と旋回スクロール13との間に形成されている圧縮室12が容積を縮めながら移動して、吸入管17から吸入した冷媒ガスを圧縮する。所定の圧力に圧縮された冷媒ガスは、固定スクロール11の中央部の吐出孔18からリード弁19を押し開けて、密閉容器1内に吐出される。これにより、冷媒ガスの吸入、圧縮が繰り返され、圧縮された冷媒ガスが吐出管20を介して外部に吐出される。
次に、上記電動機部2の固定子14の構造について図2〜図8を用いて説明する。
図2は実施の形態1における圧縮機の電動機部を構成する固定子の斜視図、図3は同圧縮機の電動機部の固定子から巻線を除去した状態を示す固定鉄心の斜視図、図4は同圧縮機の電動機部の固定子を構成する固定鉄心の斜視図、図5は図2のA−A断面図、図6は圧縮機の電動機部の固定子を構成する固定鉄心の巻線部分を示す拡大断面図、図7は圧縮機の電動機部を構成する固定子の要部平面図、図8は図7のB部を示す拡大図である。
本実施の形態の固定子14は、薄い電磁鋼鈑、この例では板厚0.3mm以下の電磁鋼鈑をプレスにより打ち抜き形成した固定子板21を積層して構成した固定子鉄心22と、固定子鉄心22の磁極22aに巻装した巻線23と、前記固定子鉄心22と巻線23との間を絶縁するインシュレータ24とからなる。
前記固定子14のインシュレータ24は、本実施の形態では、図3に示すように、固定子鉄心22の固定子板積層方向両端面(図3では固定子鉄心22の上下両端面)を覆うインシュレータ主部24aと鉄心スロット22b(図4参照)を覆うインシュレータスロット部24bとを一体成型した構成としてあり、固定子鉄心22の固定子板積層方向両端面と鉄心スロット表面に沿う形状で固定子鉄心22に一体化している。
即ち、本実施の形態のインシュレータ24は、図3に示す状態の固定子鉄心22を上金型(図示せず)と下金型(図示せず)との間に入れ、この上金型と下金型との間に電気絶縁性樹脂材料を流し込んでインシュレータ主部24aとインシュレータスロット部24bとを一体成型してある。
ここで、上記インシュレータ24となる電気絶縁性樹脂材料は流動性を考慮して数ある樹脂の中から特にスーパーエンプラの液晶ポリマーを用いている。
また、前記固定子鉄心22のインシュレータ24は、図5に示すように、固定子鉄心22の鉄心スロット22bを覆うインシュレータスロット部24bの厚みを固定子鉄心22の固定子板積層方向両端面を覆うインシュレータ主部24aの厚みより薄くした構成としてある。
この例では、前記固定子鉄心22のインシュレータ24は、固定子板積層方向両端面を覆うインシュレータ主部24aの厚みを2mmもしくは2mm以下とし、インシュレータスロット部24bの厚みを0.5mmもしくは0.5mm以下としてある。
前記固定子14のティース内周面側の両端縁部には、図7、図8に示すように、肉盗み部25を設け、この肉盗み部25にインシュレータ24のインシュレータスロット部24bの一部24bbが回り込んで前記肉盗み部25を覆う構成としてある。
なお、前記固定子鉄心22を構成する固定子板21の板厚は0.3mm以下、この例では0.3mmとした構成としてある。
また、回転子15は固定子板21と同じ板厚の電磁鋼鈑を打ち抜きして共取りした回転子板26を積層して構成してあり、永久磁石(図示せず)を備えている。
以上のように構成した圧縮機は、電動機部2を構成する固定子14が、固定子鉄心22の固定子板積層方向両端面と鉄心スロット22bとの表面部分に合成樹脂製のインシュレータ24を一体成型した構成としてあるから、高性能な圧縮機とすることができる。
詳述すると、前記電動機部2の固定子14の固定子鉄心22と巻線23との間を絶縁するインシュレータ24は、固定子鉄心22の固定子板積層方向両端面を覆うインシュレータ主部24aと鉄心スロット22bの表面を覆うインシュレータスロット部24bとを一体成型しているので、インシュレータ主部24aの板厚が固定子鉄心22の固定子板積層方向両端面に沿う形状となり、固定子板21の板厚差により生じる積層厚偏差を吸収して固定子を覆う形となっている。つまり、上記インシュレータ24は固定子鉄心22の固定子板積層方向両端面と鉄心スロット表面に沿う形状で固定子鉄心22に一体化して、固定子板21の板厚差により生じる積層厚偏差を吸収しつつ固定子鉄心22を覆う形となっている。
したがって、固定子板21の素材板厚を事前に把握することなく板厚差のある固定子板21をそのまま積層しても積層厚偏差や曲がりのない固定子鉄心22とすることができ、固定子素材板のロット毎に板厚偏差を測定したり、固定子板21の板厚の薄い部分に突起を設けたりする必要がなくなる。よって、生産コストを大幅に削減することができる。そして、固定子板21の積層厚偏差等のない固定子鉄心22とすることができるので、電動機部2の効率を向上させ、高性能な圧縮機とすることができる。
また、固定子板21の積層厚偏差を見越してインシュレータ主部24aの厚さを厚くしたり、インシュレータスロット部24bの長さを長くしたりする必要もなくなるので、インシュレータ24の厚さや長さを必要最小限のものとして巻線23の周長を短くすることで銅損を低減し、積層厚偏差解消のための効率低下を招くようなことなく効率を向上させることができる。
特に、本実施の形態では、前記固定子鉄心22のインシュレータ24は固定子鉄心22の鉄心スロット22bの表面を覆うインシュレータスロット部24bの板厚を固定子鉄心22の固定子板積層方向両端面を覆うインシュレータ主部24aの板厚より薄くしてある。
これにより、鉄心スロット22bのスロット面積を効果的に広くすることができ、巻線23の巻き数を増やしてその分効率を向上させ、圧縮機の高性能化を促進することができる。
また、前記固定子鉄心22のインシュレータ24は固定子板積層方向両端面を覆うインシュレータ主部24aの板厚を2mm以下としてある。
これにより、固定子14の固定子板積層方向両端面間の全長寸法を小さくすることができ、インシュレータ主部24aを介する形で固定子鉄心22の磁極22aに巻き付ける巻線23の周長をより短くし、銅損を低減して効率を向上させ、圧縮機を高性能化することができる。
また、前記インシュレータ24はスーパーエンプラの液晶ポリマーで形成してある。
これにより、インシュレータ24となる材料の流動性を高めてインシュレータスロット部24bの厚さをより薄く、この例では、インシュレータスロット部24bの厚みを0.5mm以下と薄くすることができ、既述したように鉄心スロット22bのスロット面積をより広いものとして巻線23の巻き数を増やし、効率を向上させて圧縮機のさらなる高性能化を実現することができる。
しかも、インシュレータ24が複雑な形状で、且つ、固定子板積層方向両端面のインシュレータ主部24aとインシュレータスロット部24bとが一体化したものであっても、スーパーエンプラの液晶ポリマーが持つ良好な流動性を生かして、インシュレータ主部24aとインシュレータスロット部24bの全域の材料密度を均質で巣のないものとすることができる。よって、インシュレータ24による絶縁性能を良好なものとすることができ、圧縮機の信頼性も高いものとすることができる。
また、前記固定子14のティース内周面側の両端縁部には肉盗み部25を設け、この肉盗み部25にインシュレータ24のインシュレータスロット部24bの一部24bbが回り込んで前記肉盗み部25を覆う構成としてある。
これにより、固定子鉄心22の磁極22aに巻付けた巻線23とティース内周面との間の沿面距離を図8のBで示すように長くして絶縁を確実なものとし、圧縮機の信頼性をより高めることができる。
また、前記固定子鉄心22を構成する固定子板21の板厚は0.3mm以下とした構成としてある。
これにより、固定子鉄心22の磁束密度を上げることができるので、固定子板21の薄板化による積層厚偏差影響を解消しつつ効率を向上させることができ、より高性能な圧縮機とすることができる。
(実施の形態2)
図9は実施の形態2における圧縮機の電動機部を示す拡大断面図である。
本実施の形態における圧縮機は、インシュレータ主部24aの巻線23側の面に複数のスリット溝28を設けた構成としてある。
これにより、インシュレータ主部24aの歪変形を防止し、インシュレータ主部24aの強度と寸法精度を確保することができる。よって、その分、巻線23の巻き数を増加させることができ、効率を向上させて圧縮機を高性能化することができる。
なお、その他の構成及び作用効果は実施の形態1と同じであり、説明は省略する。
以上、本発明に係る圧縮機について、上記実施の形態を用いて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、本実施の形態では、スクロール式の圧縮機を例にして説明したが、これはロータリ式圧縮機であってもよいし、他の圧縮形式、例えば、レシプロ式などの容積式圧縮機、もしくは、遠心式圧縮機等、いずれの圧縮機であってもよいものである。
以上のように、本発明は、コストアップや積層厚偏差を見越したインシュレータとすることなく電動機の効率を向上させて安価で高性能な圧縮機とすることができる。したがって、空調機、冷凍機、給湯機等、各種機器の冷凍システムの圧縮機として使用することができる。
1 密閉容器
2 電動機部
3 圧縮機構部
4 ハウジング
7 回転軸
7a 偏心軸部
9 オイル溜まり
10 主軸受部材
11 固定スクロール
12 圧縮室
13 旋回スクロール
14 固定子
15 回転子
16 下軸受部材
17 吸入管
18 吐出孔
19 リード弁
20 吐出管
21 固定子板
22 固定子鉄心
22a 磁極
22b 鉄心スロット
23 巻線
24 インシュレータ
24a インシュレータ主部
24b インシュレータスロット部
24bb 一部
25 肉盗み部
26 回転子板
28 スリット溝

Claims (8)

  1. 圧縮機構部と電動機部とを備え、前記電動機部の固定子は固定子鉄心の固定子板積層方向両端面と鉄心スロットとの表面部分に電気絶縁材料からなるインシュレータを一体成型した圧縮機。
  2. 圧縮機構部と電動機部とを備え、前記電動機部の固定子は、固定子鉄心と、固定子鉄心のティースに巻装した巻線と、前記固定子鉄心と巻線との間を絶縁するインシュレータとからなり、前記インシュレータは、固定子鉄心の固定子板積層方向両端面を覆うインシュレータ主部に鉄心スロットの表面を覆うインシュレータスロット部を一体成型した圧縮機。
  3. インシュレータは、固定子鉄心の鉄心スロット表面を覆うインシュレータスロット部の板厚を固定子鉄心の固定子板積層方向両端面を覆うインシュレータ主部の板厚より薄くした請求項1又は2に記載の圧縮機。
  4. 固定子鉄心のインシュレータは、固定子板積層方向両端面を覆うインシュレータ主部の板厚を2mm以下とした請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧縮機。
  5. インシュレータは、スーパーエンプラの液晶ポリマーで形成した請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧縮機。
  6. 固定子のティース内周面側の両端縁部には肉盗み部を設け、この肉盗み部にインシュレータのインシュレータスロット部の一部が回り込んで前記肉盗み部を覆う請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧縮機。
  7. インシュレータはインシュレータ主部の巻線側の面に複数のスリット溝を設けた請求項1〜6のいずれか1項に記載の圧縮機。
  8. 固定子鉄心を構成する固定子板の板厚は0.3mm以下とした請求項1〜7のいずれか1項に記載の圧縮機。
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