JP2003259591A - 永久磁石形電動機 - Google Patents
永久磁石形電動機Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】固定子の巻線を着磁用巻線とした場合の樹脂成
形絶縁の着磁強度を上げ、絶縁性に優れた永久磁石形電
動機を提供する。 【解決手段】電動機の固定子の磁極歯部に樹脂成形絶縁
が施され、固定子端部より軸方向に伸びた内径壁と外径
壁の樹脂成形絶縁の間に直接巻線が巻き付けられた集中
巻方式の電動機であって、固定子の内径側には永久磁石
を備えた回転子を有し、固定子の巻線を着磁巻線として
永久磁石を備えた回転子を着磁する場合、前記内径壁の
固定子端部の根元部分の隅部の丸み半径または隅部の面
取りの一辺を固定子の磁極歯部に巻き付けられた巻線の
線径の半径以上とすることにより内径壁を破損すること
がなくなる。
形絶縁の着磁強度を上げ、絶縁性に優れた永久磁石形電
動機を提供する。 【解決手段】電動機の固定子の磁極歯部に樹脂成形絶縁
が施され、固定子端部より軸方向に伸びた内径壁と外径
壁の樹脂成形絶縁の間に直接巻線が巻き付けられた集中
巻方式の電動機であって、固定子の内径側には永久磁石
を備えた回転子を有し、固定子の巻線を着磁巻線として
永久磁石を備えた回転子を着磁する場合、前記内径壁の
固定子端部の根元部分の隅部の丸み半径または隅部の面
取りの一辺を固定子の磁極歯部に巻き付けられた巻線の
線径の半径以上とすることにより内径壁を破損すること
がなくなる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】 本発明は、電動機の固定子
磁極歯部に樹脂成形絶縁を施し、前記樹脂成形絶縁を施
した磁極歯部に直接巻線が巻き付けられた集中巻方式の
電動機において、特に回転子に永久磁石を有する永久磁
石形電動機に関する。
磁極歯部に樹脂成形絶縁を施し、前記樹脂成形絶縁を施
した磁極歯部に直接巻線が巻き付けられた集中巻方式の
電動機において、特に回転子に永久磁石を有する永久磁
石形電動機に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、産業用、事務用、家電用、車両用
に使用する永久磁石形電動機（以降、「電動機」と称
す。）において、固定子の磁極歯部に直接巻線を巻きつ
ける集中巻方式を採用する場合が増えている。これは、
従来の固定子のスロットからスロットに渡る分布巻方式
と比べ巻線の銅量を低減でき電動機性能を向上すること
ができるからである。また、電動機の固定子の軸方向高
さも低くすることができ電動機を固定するケース自体も
小さくすることができるからである。
に使用する永久磁石形電動機（以降、「電動機」と称
す。）において、固定子の磁極歯部に直接巻線を巻きつ
ける集中巻方式を採用する場合が増えている。これは、
従来の固定子のスロットからスロットに渡る分布巻方式
と比べ巻線の銅量を低減でき電動機性能を向上すること
ができるからである。また、電動機の固定子の軸方向高
さも低くすることができ電動機を固定するケース自体も
小さくすることができるからである。
【０００３】このような電動機の固定子を図７で説明す
る。図７は、固定子１の端部及磁極歯部９には樹脂成形
絶縁１０が施され、前記磁極歯部９の樹脂成形絶縁１０
に直接巻線２が巻き付けられている。図７では、固定子
１の磁極歯部９は６ティースであり、３相４極を形成し
ている。固定子１の内径側には回転子５の内部に永久磁
石６が埋め込まれた永久磁石埋め込み形回転子を備えて
いる。この場合、回転子鉄心の表面に永久磁石を張り付
けた表面張り付け形でもよい。
る。図７は、固定子１の端部及磁極歯部９には樹脂成形
絶縁１０が施され、前記磁極歯部９の樹脂成形絶縁１０
に直接巻線２が巻き付けられている。図７では、固定子
１の磁極歯部９は６ティースであり、３相４極を形成し
ている。固定子１の内径側には回転子５の内部に永久磁
石６が埋め込まれた永久磁石埋め込み形回転子を備えて
いる。この場合、回転子鉄心の表面に永久磁石を張り付
けた表面張り付け形でもよい。
【０００４】図８は、図７で説明した電動機のＢ−Ｂ’
における縦断面図である。固定子１内径側に面した磁極
歯部９端部から軸方向に向けて、樹脂成形絶縁１０の内
径壁３が設けられている。また固定子１の外径側に面し
た磁極歯部９の根元部から軸方向に向けて外径壁４が設
けられている。この内径壁３と外径壁４との間に巻線２
が直接巻きつけられている。内径壁３の内側には永久磁
石６を備えた回転子５が対向配置されている。回転子５
は回転子５内部の永久磁石６が外部に飛び出さないよう
に回転子５の積厚方向端部に端版８ａ、８ｂが装着され
ている。端版８ａ、８ｂは、クランプピン等で軸方向に
かしめて固定している。
における縦断面図である。固定子１内径側に面した磁極
歯部９端部から軸方向に向けて、樹脂成形絶縁１０の内
径壁３が設けられている。また固定子１の外径側に面し
た磁極歯部９の根元部から軸方向に向けて外径壁４が設
けられている。この内径壁３と外径壁４との間に巻線２
が直接巻きつけられている。内径壁３の内側には永久磁
石６を備えた回転子５が対向配置されている。回転子５
は回転子５内部の永久磁石６が外部に飛び出さないよう
に回転子５の積厚方向端部に端版８ａ、８ｂが装着され
ている。端版８ａ、８ｂは、クランプピン等で軸方向に
かしめて固定している。
【０００５】図８及び図７の電動機の永久磁石６を有し
た回転子を着磁する場合、従来は外部の着磁ヨークに巻
線を施した着磁専用の着磁治具によって着磁を施してい
た。しかしながら、ケース等に組み込む際、永久磁石６
を備えた回転子５に塵や埃等が付着したり、或いは、回
転子１の磁力により固定子１やケース等にぶつかり破損
する恐れがあり、取り扱い作業が非常に難しかった。そ
こで近年、ケース内の塵や埃を嫌う電動機においては、
固定子１の巻線２を着磁巻線として回転子１内の永久磁
石６を着磁する組み込み着磁が用いられている。この方
法によりケース内の塵や埃を取り除くことが出たが、新
たな問題が発生した。
た回転子を着磁する場合、従来は外部の着磁ヨークに巻
線を施した着磁専用の着磁治具によって着磁を施してい
た。しかしながら、ケース等に組み込む際、永久磁石６
を備えた回転子５に塵や埃等が付着したり、或いは、回
転子１の磁力により固定子１やケース等にぶつかり破損
する恐れがあり、取り扱い作業が非常に難しかった。そ
こで近年、ケース内の塵や埃を嫌う電動機においては、
固定子１の巻線２を着磁巻線として回転子１内の永久磁
石６を着磁する組み込み着磁が用いられている。この方
法によりケース内の塵や埃を取り除くことが出たが、新
たな問題が発生した。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】前記に説明した様に、
電動機の固定子１の磁極歯部９に樹脂成形絶縁１０が施
され、この樹脂成形絶縁１０が固定子１の端部より軸方
向に伸びた内径壁３と外径壁４を有し、この内径壁３と
外径壁４の間に直接巻線２が巻き付けられた集中巻方式
の電動機においては、固定子１の巻線２を着磁巻線とし
て、回転子５の永久磁石６を着磁する場合、固定子１の
着磁巻線の強力な着磁磁界により回転子５を引き付けよ
うとするが、回転子５はケース等と一体固着されたシャ
フト７に固定されているため、逆に固定子１の着磁巻線
を回転子側に強力に引き付ける結果となる。これによ
り、巻線２を保護している樹脂成形絶縁１０の固定子１
の端部より軸方向に伸びた内径壁３は、この強力な引き
付け力により固定子１の端部の根元から破損することが
多くなっている。その結果、電動機の絶縁性が損なわれ
焼損事故の原因となっている。
電動機の固定子１の磁極歯部９に樹脂成形絶縁１０が施
され、この樹脂成形絶縁１０が固定子１の端部より軸方
向に伸びた内径壁３と外径壁４を有し、この内径壁３と
外径壁４の間に直接巻線２が巻き付けられた集中巻方式
の電動機においては、固定子１の巻線２を着磁巻線とし
て、回転子５の永久磁石６を着磁する場合、固定子１の
着磁巻線の強力な着磁磁界により回転子５を引き付けよ
うとするが、回転子５はケース等と一体固着されたシャ
フト７に固定されているため、逆に固定子１の着磁巻線
を回転子側に強力に引き付ける結果となる。これによ
り、巻線２を保護している樹脂成形絶縁１０の固定子１
の端部より軸方向に伸びた内径壁３は、この強力な引き
付け力により固定子１の端部の根元から破損することが
多くなっている。その結果、電動機の絶縁性が損なわれ
焼損事故の原因となっている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】電動機の固定子の磁極歯
部に樹脂成形絶縁が施され、この樹脂成形絶縁が固定子
端部より軸方向に伸びた内径壁と外径壁を有し、この内
径壁と外径壁の間に直接巻線が巻き付けられた集中巻方
式の固定子であり、固定子の内径側には永久磁石を備え
た回転子を有する電動機において、この固定子の巻線を
着磁巻線として、永久磁石を備えた回転子を着磁する場
合、前記樹脂成形絶縁の内径壁の固定子端部の根元部分
の隅部の丸み半径を固定子の磁極歯部に巻き付けられた
巻線の線径の半径以上とすることにより着磁の際の巻線
が回転子に引き付けられる力を分散することができ、尚
且つ、内径壁の根元部の強度もあがり内径壁を破損する
ことがないので焼損事故もなくなる。
部に樹脂成形絶縁が施され、この樹脂成形絶縁が固定子
端部より軸方向に伸びた内径壁と外径壁を有し、この内
径壁と外径壁の間に直接巻線が巻き付けられた集中巻方
式の固定子であり、固定子の内径側には永久磁石を備え
た回転子を有する電動機において、この固定子の巻線を
着磁巻線として、永久磁石を備えた回転子を着磁する場
合、前記樹脂成形絶縁の内径壁の固定子端部の根元部分
の隅部の丸み半径を固定子の磁極歯部に巻き付けられた
巻線の線径の半径以上とすることにより着磁の際の巻線
が回転子に引き付けられる力を分散することができ、尚
且つ、内径壁の根元部の強度もあがり内径壁を破損する
ことがないので焼損事故もなくなる。
【０００８】また、同様に電動機の固定子の磁極歯部に
樹脂成形絶縁が施され、この樹脂成形絶縁が固定子端部
より軸方向に伸びた内径壁と外径壁を有し、この内径壁
と外径壁の間に直接巻線が巻き付けられた集中巻方式の
固定子であり、この固定子の内径側には永久磁石を備え
た回転子を有する電動機において、固定子の巻線を着磁
巻線として、永久磁石を備えた回転子を着磁する場合、
前記樹脂成形絶縁の内径壁の固定子端部の根元部分の隅
部の面取りの一辺を固定子の磁極歯部に巻き付けられた
巻線の線径の半径以上とすることにより着磁の際の巻線
が回転子に引き付けられる力を分散することができ、尚
且つ、内径壁の根元部の強度もあがり内径壁を破損する
ことがないので焼損事故もなくなる。この場合の隅部の
面取りが複数面の多面で構成されていても同様の効果は
ある。
樹脂成形絶縁が施され、この樹脂成形絶縁が固定子端部
より軸方向に伸びた内径壁と外径壁を有し、この内径壁
と外径壁の間に直接巻線が巻き付けられた集中巻方式の
固定子であり、この固定子の内径側には永久磁石を備え
た回転子を有する電動機において、固定子の巻線を着磁
巻線として、永久磁石を備えた回転子を着磁する場合、
前記樹脂成形絶縁の内径壁の固定子端部の根元部分の隅
部の面取りの一辺を固定子の磁極歯部に巻き付けられた
巻線の線径の半径以上とすることにより着磁の際の巻線
が回転子に引き付けられる力を分散することができ、尚
且つ、内径壁の根元部の強度もあがり内径壁を破損する
ことがないので焼損事故もなくなる。この場合の隅部の
面取りが複数面の多面で構成されていても同様の効果は
ある。
【０００９】また、固定子の巻線が巻き付けられている
巻き付け面の前記内径壁の根元部の隅部の丸み半径また
は隅部の面取りの一辺が、前記巻線が巻き付けられてい
る巻き付け面の前記外径壁の根元部の隅部の丸み半径ま
たは隅部の面取りの一辺より大きくすることにより、内
径壁の根元部では、着磁の際の巻線が回転子に引き付け
られる力を分散することができ、尚且つ、内径壁の根元
部の強度をあげることができ内径壁を破損することがな
いので焼損事故に成ることもない。一方、外径壁の根元
部では、多くの巻線を巻くことができ電動機性能を向上
させることができる。
巻き付け面の前記内径壁の根元部の隅部の丸み半径また
は隅部の面取りの一辺が、前記巻線が巻き付けられてい
る巻き付け面の前記外径壁の根元部の隅部の丸み半径ま
たは隅部の面取りの一辺より大きくすることにより、内
径壁の根元部では、着磁の際の巻線が回転子に引き付け
られる力を分散することができ、尚且つ、内径壁の根元
部の強度をあげることができ内径壁を破損することがな
いので焼損事故に成ることもない。一方、外径壁の根元
部では、多くの巻線を巻くことができ電動機性能を向上
させることができる。
【００１０】更に、エアコンや冷蔵庫等の密閉圧縮機に
用いる場合、冷媒と冷凍油との適合性がよい材料とし
て、スーパーエンプラ（スーパー・エンジニアリング・
プラスチック）とすることにより絶縁を損なわない樹脂
成形絶縁とすることができる。
用いる場合、冷媒と冷凍油との適合性がよい材料とし
て、スーパーエンプラ（スーパー・エンジニアリング・
プラスチック）とすることにより絶縁を損なわない樹脂
成形絶縁とすることができる。
【００１１】また、樹脂成形絶縁を、樹脂充填型に固定
子鉄心を装着させ一体樹脂成形させることにより、樹脂
成形絶縁を分割して装着させる絶縁方法に比べて確実に
絶縁をすることができる。また、分割した樹脂絶縁でな
いため固定子に巻線を巻き付ける前の樹成形絶縁の装着
作業を省くことができる。
子鉄心を装着させ一体樹脂成形させることにより、樹脂
成形絶縁を分割して装着させる絶縁方法に比べて確実に
絶縁をすることができる。また、分割した樹脂絶縁でな
いため固定子に巻線を巻き付ける前の樹成形絶縁の装着
作業を省くことができる。
【００１２】また、永久磁石が埋め込まれた回転子の積
厚を、固定子鉄心の積厚以下とすることにより永久磁石
を備えた回転子の着磁時、回転子側への強力な引き付け
力を低減することができる。このことは、回転子に備え
る永久磁石が、希土類磁石である場合、特によりよい結
果を得ることができる。
厚を、固定子鉄心の積厚以下とすることにより永久磁石
を備えた回転子の着磁時、回転子側への強力な引き付け
力を低減することができる。このことは、回転子に備え
る永久磁石が、希土類磁石である場合、特によりよい結
果を得ることができる。
【００１３】
【発明の実施の形態】この実施の形態を、図１を用いて
説明する。実施使用上特に問題がない場所は従来例に使
用した符号をそのまま流用する。図１には、固定子１の
端部及磁極歯部９には樹脂成形絶縁１０ａが施され、前
記磁極歯部９の樹脂成形絶縁１０ａに直接巻線２が巻き
付けられている。図１では、固定子１の磁極歯部９は６
ティースであり、３相４極を形成している。固定子１の
内径側には回転子５ａの内部に永久磁石６ａが埋め込ま
れた永久磁石埋め込み形回転子を備えている。この場
合、回転子鉄心の表面に永久磁石を張り付けた表面張り
付け形でもよい。回転子５ａは回転子５ａ内部の永久磁
石６ａが外部に飛び出さないように回転子５ａの積厚方
向端部に端版８ａ、８ｂが装着されている。端版８ａ、
８ｂは、クランプピン等で軸方向にかしめて固定してい
る。
説明する。実施使用上特に問題がない場所は従来例に使
用した符号をそのまま流用する。図１には、固定子１の
端部及磁極歯部９には樹脂成形絶縁１０ａが施され、前
記磁極歯部９の樹脂成形絶縁１０ａに直接巻線２が巻き
付けられている。図１では、固定子１の磁極歯部９は６
ティースであり、３相４極を形成している。固定子１の
内径側には回転子５ａの内部に永久磁石６ａが埋め込ま
れた永久磁石埋め込み形回転子を備えている。この場
合、回転子鉄心の表面に永久磁石を張り付けた表面張り
付け形でもよい。回転子５ａは回転子５ａ内部の永久磁
石６ａが外部に飛び出さないように回転子５ａの積厚方
向端部に端版８ａ、８ｂが装着されている。端版８ａ、
８ｂは、クランプピン等で軸方向にかしめて固定してい
る。
【００１４】図２は、図１で説明した電動機のＡ−Ａ’
における縦断面図である。固定子１の内径側に面した磁
極歯部９の端部から軸方向に向けて、樹脂成形絶縁１０
ａの内径壁３ａが設けられている。また固定子１の外径
側に面した磁極歯部９の根元部から軸方向に向けて外径
壁４ａが設けられている。この内径壁３ａと外径壁４ａ
との間に巻線２が直接巻きつけられている。固定子１の
内径壁３ａの内側には永久磁石６ａを備えた回転子５ａ
が対向配置されている。
における縦断面図である。固定子１の内径側に面した磁
極歯部９の端部から軸方向に向けて、樹脂成形絶縁１０
ａの内径壁３ａが設けられている。また固定子１の外径
側に面した磁極歯部９の根元部から軸方向に向けて外径
壁４ａが設けられている。この内径壁３ａと外径壁４ａ
との間に巻線２が直接巻きつけられている。固定子１の
内径壁３ａの内側には永久磁石６ａを備えた回転子５ａ
が対向配置されている。
【００１５】図１及び図２で説明した内径壁３ａの巻線
２の巻き付け部分の部分拡大図を図３に示す。固定子１
の磁極歯部９に施された樹脂成形絶縁１０ａに直接巻き
付けられた巻線２の線径の半径Ｒ１とし、前記巻線２が
巻き付けられた巻き付け面側の内径壁３ａの根元部の隅
部の丸み半径をＲ２とした場合、Ｒ１≦Ｒ２とすること
により固定子１の巻線２を着磁巻線として、回転子５ａ
の永久磁石６ａを着磁する場合、図７及び図８に示した
固定子１の樹脂成形絶縁１０に比べて、各巻線２が固定
子１の内径に配置した回転子５ａに引き付けられる力の
方向を分散させることができる。また、内径壁３ａの樹
脂成形絶縁１０ａの根元部の樹脂厚さを厚くすることに
なるため、回転子５ａの着磁の際、巻線２が固定子１の
内径側へ倒れ込もうとする力を内径壁３ａの強度で維持
することができ内径壁３ａの根元部分の破損を無くすこ
とができる。これにより樹脂成形絶縁１０ａの破損がな
くなり絶縁性に優れ、尚且つ焼損事故を起さない電動機
とすることができる。
２の巻き付け部分の部分拡大図を図３に示す。固定子１
の磁極歯部９に施された樹脂成形絶縁１０ａに直接巻き
付けられた巻線２の線径の半径Ｒ１とし、前記巻線２が
巻き付けられた巻き付け面側の内径壁３ａの根元部の隅
部の丸み半径をＲ２とした場合、Ｒ１≦Ｒ２とすること
により固定子１の巻線２を着磁巻線として、回転子５ａ
の永久磁石６ａを着磁する場合、図７及び図８に示した
固定子１の樹脂成形絶縁１０に比べて、各巻線２が固定
子１の内径に配置した回転子５ａに引き付けられる力の
方向を分散させることができる。また、内径壁３ａの樹
脂成形絶縁１０ａの根元部の樹脂厚さを厚くすることに
なるため、回転子５ａの着磁の際、巻線２が固定子１の
内径側へ倒れ込もうとする力を内径壁３ａの強度で維持
することができ内径壁３ａの根元部分の破損を無くすこ
とができる。これにより樹脂成形絶縁１０ａの破損がな
くなり絶縁性に優れ、尚且つ焼損事故を起さない電動機
とすることができる。
【００１６】また、図４には別の実施形態を示す。固定
子１の外観的には図１と同様である。固定子１の巻線２
が巻き付けられた磁極歯部９の固定子１の端部を覆う樹
脂成形絶縁１０ｂと、固定子１の端部から軸方向に伸び
た内径壁３ｂとを面で繋いだ隅部の面取り構造となって
いる。
子１の外観的には図１と同様である。固定子１の巻線２
が巻き付けられた磁極歯部９の固定子１の端部を覆う樹
脂成形絶縁１０ｂと、固定子１の端部から軸方向に伸び
た内径壁３ｂとを面で繋いだ隅部の面取り構造となって
いる。
【００１７】図５は、図４で説明した内径壁３ｂの巻線
２の巻き付け部分の部分拡大図である。この場合、隅部
の面取り部の一辺をＨ１とした時、固定子１の磁極歯部
９に施された樹脂成形絶縁１０ｂに直接巻き付けられた
巻線２の線径の半径Ｒ１との関係を、Ｒ１≦Ｈ１とする
ことにより、図２及び図３と同様に、固定子１の内径に
配置した回転子５ａに各巻線２が引き付けられる力の方
向を分散させることができる。また内径壁３ｂの樹脂成
形絶縁１０ｂの根元部の樹脂厚さも厚くすることになる
ため、着磁の際の巻線２が固定子１の内径側へ倒れ込も
うとする力を内径壁３ｂの強度で維持することができ内
径壁３ｂの根元部分を破損することもなくなる。その結
果、絶縁性に優れ、尚且つ焼損事故を起さない電動機と
することができる。
２の巻き付け部分の部分拡大図である。この場合、隅部
の面取り部の一辺をＨ１とした時、固定子１の磁極歯部
９に施された樹脂成形絶縁１０ｂに直接巻き付けられた
巻線２の線径の半径Ｒ１との関係を、Ｒ１≦Ｈ１とする
ことにより、図２及び図３と同様に、固定子１の内径に
配置した回転子５ａに各巻線２が引き付けられる力の方
向を分散させることができる。また内径壁３ｂの樹脂成
形絶縁１０ｂの根元部の樹脂厚さも厚くすることになる
ため、着磁の際の巻線２が固定子１の内径側へ倒れ込も
うとする力を内径壁３ｂの強度で維持することができ内
径壁３ｂの根元部分を破損することもなくなる。その結
果、絶縁性に優れ、尚且つ焼損事故を起さない電動機と
することができる。
【００１８】尚、この場合、固定子１の巻線２が巻き付
けられた磁極歯部９の固定子１の端部を覆う樹脂成形絶
縁１０ｂと、固定子１の端部から軸方向に伸びた内径壁
３ｂとを面で繋いだ隅部の面取り構造を多角面で繋いで
も、着磁の際の各巻線２が回転子５ａに引き付けられる
力の方向を分散させることができ同様の効果を得ること
ができる。また、内径壁３ｂと隅部の面取りの一辺とが
成す角度にとらわれることなく設定することができる。
けられた磁極歯部９の固定子１の端部を覆う樹脂成形絶
縁１０ｂと、固定子１の端部から軸方向に伸びた内径壁
３ｂとを面で繋いだ隅部の面取り構造を多角面で繋いで
も、着磁の際の各巻線２が回転子５ａに引き付けられる
力の方向を分散させることができ同様の効果を得ること
ができる。また、内径壁３ｂと隅部の面取りの一辺とが
成す角度にとらわれることなく設定することができる。
【００１９】また、固定子１の巻線２が巻き付けられて
いる巻き付け面の内径壁３ａ、３ｂの根元部の隅部の丸
み半径Ｒ２または隅部の面取りの一辺Ｈ１が、巻線２が
巻き付けられている巻き付け面の外径壁４ａ、４ｂの根
元部の隅部の丸み半径Ｒ４または隅部の面取りの一辺Ｈ
２より大きくすることにより、内径壁３ａ、３ｂの根元
部の隅部の丸み半径Ｒ２または隅部の面取りの一辺Ｈ１
では、着磁の際の巻線２が回転子５ａに引き付けられる
力を分散することができ、尚且つ、内径壁３ａ、３ｂの
根元部の樹脂厚を厚くすることができ、内径壁３ａ、３
ｂの強度をあげ破損を防ぐことができる。これにより絶
縁性が優れ焼損事故に成らない電動機とすることができ
る。
いる巻き付け面の内径壁３ａ、３ｂの根元部の隅部の丸
み半径Ｒ２または隅部の面取りの一辺Ｈ１が、巻線２が
巻き付けられている巻き付け面の外径壁４ａ、４ｂの根
元部の隅部の丸み半径Ｒ４または隅部の面取りの一辺Ｈ
２より大きくすることにより、内径壁３ａ、３ｂの根元
部の隅部の丸み半径Ｒ２または隅部の面取りの一辺Ｈ１
では、着磁の際の巻線２が回転子５ａに引き付けられる
力を分散することができ、尚且つ、内径壁３ａ、３ｂの
根元部の樹脂厚を厚くすることができ、内径壁３ａ、３
ｂの強度をあげ破損を防ぐことができる。これにより絶
縁性が優れ焼損事故に成らない電動機とすることができ
る。
【００２０】一方、外径壁４ａ、４ｂの根元部の隅部の
丸み半径Ｒ４または隅部の面取りの一辺Ｈ２では、回転
子５ａ着磁時の影響をあまり受けることがないので隅部
の隅肉部分を少なくすることができる。その結果、多く
の巻線２を巻くことができ電動機性能を向上させること
ができる。
丸み半径Ｒ４または隅部の面取りの一辺Ｈ２では、回転
子５ａ着磁時の影響をあまり受けることがないので隅部
の隅肉部分を少なくすることができる。その結果、多く
の巻線２を巻くことができ電動機性能を向上させること
ができる。
【００２１】また、特に電動機をエアコンや冷蔵庫等の
密閉圧縮機に搭載される電動機用途として使用する場
合、密閉圧縮機内の冷媒（ＨＦＣ１３４ａ、ＨＦＣ４１
０ａ、ＨＦＣ４０７ｃ等）と冷凍機油（ポリアルキレン
グリコール系油やポリエステル系油またはエーテル系油
等の混合油）内に含まれる水分量により樹脂成形絶縁物
１０ａ、１０ｂが加水分解を起し絶縁不良とならないよ
うにしなければ成らない。
密閉圧縮機に搭載される電動機用途として使用する場
合、密閉圧縮機内の冷媒（ＨＦＣ１３４ａ、ＨＦＣ４１
０ａ、ＨＦＣ４０７ｃ等）と冷凍機油（ポリアルキレン
グリコール系油やポリエステル系油またはエーテル系油
等の混合油）内に含まれる水分量により樹脂成形絶縁物
１０ａ、１０ｂが加水分解を起し絶縁不良とならないよ
うにしなければ成らない。
【００２２】従って、この樹脂成形絶縁１０ａ、１０ｂ
の材料をスーパーエンプラ（スーパー・エンジニアリン
グ・プラスチック）とすることによって、従来問題とな
っている樹脂成形絶縁物１０ａ、１０ｂの冷凍機油内に
含まれる水分量による加水分解を極力少なくすることが
可能となる。スーパーエンプラとしては、例えば、ポリ
エチレンナフタレート（ＰＥＮ）、ポリエチレンサルフ
ァイド（ＰＰＳ）、液晶ポリマー樹脂（ＬＣＰ）、フッ
素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン（ＰＥＥＫ）等が
ある。
の材料をスーパーエンプラ（スーパー・エンジニアリン
グ・プラスチック）とすることによって、従来問題とな
っている樹脂成形絶縁物１０ａ、１０ｂの冷凍機油内に
含まれる水分量による加水分解を極力少なくすることが
可能となる。スーパーエンプラとしては、例えば、ポリ
エチレンナフタレート（ＰＥＮ）、ポリエチレンサルフ
ァイド（ＰＰＳ）、液晶ポリマー樹脂（ＬＣＰ）、フッ
素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン（ＰＥＥＫ）等が
ある。
【００２３】また、樹脂成形絶縁１０ａ、１０ｂの絶縁
性を更に確実にする方法として、固定子１の磁極歯部９
に装着させる樹脂成形絶縁１０ａ、１０ｂを樹脂充填型
内に固定子１の鉄心を配置させ一体樹脂成形とすること
によって、従来の分割配置する樹脂成形絶縁に比べて、
樹脂成形絶縁同士の繋ぎ部分がなくなるため、この繋ぎ
目部分における固定子の鉄心と巻線間の絶縁不良を無く
すことができる。また、分割されていた樹脂成形絶縁を
固定子の磁極歯部に装着する手間を省くことができる。
これにより、品質的に安定し、作業工数を低減した製品
が提供できる。
性を更に確実にする方法として、固定子１の磁極歯部９
に装着させる樹脂成形絶縁１０ａ、１０ｂを樹脂充填型
内に固定子１の鉄心を配置させ一体樹脂成形とすること
によって、従来の分割配置する樹脂成形絶縁に比べて、
樹脂成形絶縁同士の繋ぎ部分がなくなるため、この繋ぎ
目部分における固定子の鉄心と巻線間の絶縁不良を無く
すことができる。また、分割されていた樹脂成形絶縁を
固定子の磁極歯部に装着する手間を省くことができる。
これにより、品質的に安定し、作業工数を低減した製品
が提供できる。
【００２４】また、回転子側においての着磁の影響を極
力低減させる場合を説明する。図６は、内径壁３ｃの樹
脂成形絶縁１０ｃに対して回転子５ｂの着磁の影響を極
力低減することができる。図２及び図４で説明した回転
子５ａのような固定子１の内径側の内径壁３ａ、３ｂと
対向配置している磁性材の回転子部分を取り除くことに
より着磁時の各巻線２ヘの影響を極力低減することがで
きる。
力低減させる場合を説明する。図６は、内径壁３ｃの樹
脂成形絶縁１０ｃに対して回転子５ｂの着磁の影響を極
力低減することができる。図２及び図４で説明した回転
子５ａのような固定子１の内径側の内径壁３ａ、３ｂと
対向配置している磁性材の回転子部分を取り除くことに
より着磁時の各巻線２ヘの影響を極力低減することがで
きる。
【００２５】具体的には、永久磁石６ｂが埋め込まれた
回転子５ｂの積厚を、固定子１の積厚以下とすることに
より、固定子１の端部から軸方向に飛び出た巻線２と対
向する部分の回転子５ｂがなくなるため、この回転子５
ｂに巻線２が強力に引き付けられることがなくなり、絶
縁不良の原因である内径壁３ｃの根元部分における破損
を極力低減すことができる。これは、前記実施形態と併
用することにより着磁の影響よる破損の少ない電動機と
することができる。尚、説明するまでもないが永久磁石
６ｂの使用量も減らすことができ材料費も低減できる。
回転子５ｂの積厚を、固定子１の積厚以下とすることに
より、固定子１の端部から軸方向に飛び出た巻線２と対
向する部分の回転子５ｂがなくなるため、この回転子５
ｂに巻線２が強力に引き付けられることがなくなり、絶
縁不良の原因である内径壁３ｃの根元部分における破損
を極力低減すことができる。これは、前記実施形態と併
用することにより着磁の影響よる破損の少ない電動機と
することができる。尚、説明するまでもないが永久磁石
６ｂの使用量も減らすことができ材料費も低減できる。
【００２６】この場合、永久磁石６ｂを備えた回転子５
ｂが強力な着磁磁界を必要とする希土類磁石の場合は、
図６の実施形態とすることにより良好な効果を得ること
ができる。
ｂが強力な着磁磁界を必要とする希土類磁石の場合は、
図６の実施形態とすることにより良好な効果を得ること
ができる。
【００２７】
【発明の効果】電動機の固定子の磁極歯部に樹脂成形絶
縁が施され、固定子端部より軸方向に伸びた内径壁と外
径壁の樹脂成形絶縁を有し、この内径壁と外径壁の間に
直接巻線が巻き付けられた集中巻方式の固定子であり、
固定子の内径側には永久磁石を備えた回転子を有する電
動機において、固定子の巻線を着磁巻線として永久磁石
を備えた回転子を着磁する場合、前記内径壁の根元部分
の隅部の丸み半径を固定子の磁極歯部に巻き付けられた
巻線の線径の半径以上とすることにより着磁の際の巻線
が回転子に引き付けられる力を分散することができ、尚
且つ、内径壁の根元部の強度もあがり内径壁を破損する
ことがなくなり焼損事故もなくなる。
縁が施され、固定子端部より軸方向に伸びた内径壁と外
径壁の樹脂成形絶縁を有し、この内径壁と外径壁の間に
直接巻線が巻き付けられた集中巻方式の固定子であり、
固定子の内径側には永久磁石を備えた回転子を有する電
動機において、固定子の巻線を着磁巻線として永久磁石
を備えた回転子を着磁する場合、前記内径壁の根元部分
の隅部の丸み半径を固定子の磁極歯部に巻き付けられた
巻線の線径の半径以上とすることにより着磁の際の巻線
が回転子に引き付けられる力を分散することができ、尚
且つ、内径壁の根元部の強度もあがり内径壁を破損する
ことがなくなり焼損事故もなくなる。
【００２８】また、同様に電動機の固定子の磁極歯部に
樹脂成形絶縁が施され、固定子端部より軸方向に伸びた
内径壁と外径壁の樹脂成形絶縁を有し、この内径壁と外
径壁の間に直接巻線が巻き付けられた集中巻方式の固定
子であり、固定子の内径側には永久磁石を備えた回転子
を有する電動機において、固定子の巻線を着磁巻線とし
て永久磁石を備えた回転子を着磁する場合、前記内径壁
の根元部分の隅部の面取りの一辺を固定子の磁極歯部に
巻き付けられた巻線の線径の半径以上とすることによ
り、着磁の際に巻線が回転子に引き付けられる力を分散
することができ、尚且つ、内径壁の根元部の強度もあが
り内径壁を破損することがなくなり焼損事故もなくな
る。この場合の隅部の面取りが複数面の多面で構成され
ていても同様の効果がある。
樹脂成形絶縁が施され、固定子端部より軸方向に伸びた
内径壁と外径壁の樹脂成形絶縁を有し、この内径壁と外
径壁の間に直接巻線が巻き付けられた集中巻方式の固定
子であり、固定子の内径側には永久磁石を備えた回転子
を有する電動機において、固定子の巻線を着磁巻線とし
て永久磁石を備えた回転子を着磁する場合、前記内径壁
の根元部分の隅部の面取りの一辺を固定子の磁極歯部に
巻き付けられた巻線の線径の半径以上とすることによ
り、着磁の際に巻線が回転子に引き付けられる力を分散
することができ、尚且つ、内径壁の根元部の強度もあが
り内径壁を破損することがなくなり焼損事故もなくな
る。この場合の隅部の面取りが複数面の多面で構成され
ていても同様の効果がある。
【００２９】また、固定子の巻線が巻き付けられている
巻き付け面の前記内径壁の根元部の隅部の丸み半径また
は隅部の面取りの一辺が、前記巻線が巻き付けられてい
る巻き付け面の前記外径壁の根元部の隅部の丸み半径ま
たは隅部の面取りの一辺より大きくすることにより、内
径壁の根元部では、着磁の際の巻線が回転子に引き付け
られる力を分散することができ、尚且つ、内径壁の根元
部の樹脂肉厚を厚くすることができ内径壁を破損するこ
ともなくなり焼損事故に成ることもない。一方、外径壁
の根元部では、多くの巻線を巻くことができ電動機性能
を向上させることができる。
巻き付け面の前記内径壁の根元部の隅部の丸み半径また
は隅部の面取りの一辺が、前記巻線が巻き付けられてい
る巻き付け面の前記外径壁の根元部の隅部の丸み半径ま
たは隅部の面取りの一辺より大きくすることにより、内
径壁の根元部では、着磁の際の巻線が回転子に引き付け
られる力を分散することができ、尚且つ、内径壁の根元
部の樹脂肉厚を厚くすることができ内径壁を破損するこ
ともなくなり焼損事故に成ることもない。一方、外径壁
の根元部では、多くの巻線を巻くことができ電動機性能
を向上させることができる。
【００３０】また、本発明の電動機をエアコン及び冷蔵
庫の密閉圧縮機に搭載される電動機として使用した場
合、樹脂成形絶縁をスーパーエンプラとすることによ
り、従来問題となっている冷凍機油内の水分量による加
水分解を極力少なくすることができる。
庫の密閉圧縮機に搭載される電動機として使用した場
合、樹脂成形絶縁をスーパーエンプラとすることによ
り、従来問題となっている冷凍機油内の水分量による加
水分解を極力少なくすることができる。
【００３１】また、前記樹脂成形絶縁を樹脂充填型に固
定子鉄心を装着させ一体樹脂成形をした電動機とするこ
とにより、分割配置された樹脂成形絶縁の繋ぎ目部分に
おける絶縁不良をなくすことができ、尚且つ、分割され
た樹脂成形絶縁でないため固定子に巻線を巻く前の分割
された樹脂成形絶縁の装着作業の手間を省くことができ
る。これにより、品質的に安定し、作業工数を低減した
製品を製作することができる。
定子鉄心を装着させ一体樹脂成形をした電動機とするこ
とにより、分割配置された樹脂成形絶縁の繋ぎ目部分に
おける絶縁不良をなくすことができ、尚且つ、分割され
た樹脂成形絶縁でないため固定子に巻線を巻く前の分割
された樹脂成形絶縁の装着作業の手間を省くことができ
る。これにより、品質的に安定し、作業工数を低減した
製品を製作することができる。
【００３２】また、樹脂成形絶縁の着磁に対する着磁強
度の問題において、回転子の積厚を固定子鉄心の積厚以
下とすることにより、固定子端部から軸方向に飛び出し
た巻線と対向する部分に磁性材である回転子がないた
め、巻線が強力に回転子に引き付けられることがなくな
り絶縁不良の原因となる樹脂成形絶縁の破損をなくすこ
とができる。また、電動機運転中の樹脂成形絶縁の脱落
による焼損事故を無くすことができる。これは、永久磁
石の磁力が強い希土類磁石とした場合は、良好な効果が
得られる。尚、本発明の電動機を駆動装置とした、エア
コン及び冷蔵庫等の密閉圧縮機や、車両用の電動機とし
て用いることにより、より良い効果を得ることができ
る。
度の問題において、回転子の積厚を固定子鉄心の積厚以
下とすることにより、固定子端部から軸方向に飛び出し
た巻線と対向する部分に磁性材である回転子がないた
め、巻線が強力に回転子に引き付けられることがなくな
り絶縁不良の原因となる樹脂成形絶縁の破損をなくすこ
とができる。また、電動機運転中の樹脂成形絶縁の脱落
による焼損事故を無くすことができる。これは、永久磁
石の磁力が強い希土類磁石とした場合は、良好な効果が
得られる。尚、本発明の電動機を駆動装置とした、エア
コン及び冷蔵庫等の密閉圧縮機や、車両用の電動機とし
て用いることにより、より良い効果を得ることができ
る。
【図１】本発明の永久磁石形電動機の図。
【図２】図１の永久磁石形電動機の磁極歯部におけるＡ
−Ａ’縦断面図。
−Ａ’縦断面図。
【図３】図２における内径壁と巻線部分の部分拡大図。
【図４】本発明の別の実施形態図。
【図５】図４における内径壁と巻線部分の部分拡大図。
【図６】本発明の別の実施形態図。
【図７】従来例を示す永久磁石形電動機の図。
【図８】図７の永久磁石形電動機の磁極歯部におけるＢ
−Ｂ’縦断面図。
−Ｂ’縦断面図。
１・・・固定子、２・・・巻線、３，３ａ，３ｂ，３ｃ
・・・内径壁、４，４ａ，４ｂ，４ｃ・・・外径壁、
５，５ａ，５ｂ・・・回転子、６，６ａ，６ｂ・・・永
久磁石、７・・・シャフト、８ａ，８ｂ・・・端版、９
・・・磁極歯部、１０、１０ａ，１０ｂ，１０ｃ・・・
樹脂成形絶縁。
・・・内径壁、４，４ａ，４ｂ，４ｃ・・・外径壁、
５，５ａ，５ｂ・・・回転子、６，６ａ，６ｂ・・・永
久磁石、７・・・シャフト、８ａ，８ｂ・・・端版、９
・・・磁極歯部、１０、１０ａ，１０ｂ，１０ｃ・・・
樹脂成形絶縁。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考）
Ｈ０２Ｋ 3/32 Ｈ０２Ｋ 3/32
21/14 21/14 Ｍ
Ｆターム(参考） 5H002 AA05 AA08 AB05 AB06 AC07
AE06
5H603 AA01 BB01 BB12 CA01 CB16
CC11 CD01 CE01 CE09 EE10
5H604 AA05 BB01 BB14 CC01 CC05
CC16 DB01 PE06 QB01 QB12
QB17
5H621 GA01 GA04 GA16 GB03 GB10
HH01 JK02 JK05
5H622 AA03 CA02 CA07 CA13 CB05
DD02 PP03 PP14 PP16
Claims (7)
- 【請求項１】 電動機の固定子の磁極歯部に樹脂成形絶
縁を施し、前記樹脂成形絶縁に直接巻線を巻き付けた集
中巻方式の固定子であり、前記固定子の内径側には永久
磁石を備えた回転子を有し、 前記樹脂成形絶縁は前記固定子端部より軸方向に伸びた
内径壁と外径壁を備え、前記巻線が巻き付けられている
巻き付け面の前記内径壁根元部の隅部の丸み半径が、前
記巻線の半径以上に大きくしたことを特徴とする永久磁
石電動機。 - 【請求項２】 電動機の固定子の磁極歯部に樹脂成形絶
縁を施し、前記樹脂成形絶縁に直接巻線を巻き付けた集
中巻方式の固定子であり、前記固定子の内径側には永久
磁石を備えた回転子を有し、 前記樹脂成形絶縁は前記固定子端部より軸方向に伸びた
内径壁と外径壁を備え、前記巻線が巻き付けられている
巻き付け面の前記内径壁根元部の隅部の面取りの一辺
が、前記巻線の半径以上に大きくしたことを特徴とする
永久磁石電動機。 - 【請求項３】 電動機の固定子の磁極歯部に樹脂成形絶
縁を施し、前記樹脂成形絶縁に直接巻線を巻き付けた集
中巻方式の固定子であり、前記固定子の内径側には永久
磁石を備えた回転子を有し、 前記樹脂成形絶縁は前記固定子端部より軸方向に伸びた
内径壁と外径壁を備え、前記巻線が巻き付けられている
巻き付け面の前記内径壁の隅部の丸み半径または隅部の
面取りの一辺が、前記巻線が巻き付けられている巻き付
け面の前記外径壁の隅部の丸み半径または隅部の面取り
の一辺より大きくしたことを特徴とする永久磁石形電動
機 - 【請求項４】 前記樹脂成形絶縁の材料が、スーパーエ
ンプラ（スーパー・エンジニアリング・プラスチック）
としたことを特徴とする請求項１及至請求項３いずれか
に記載の永久磁石形電動機。 - 【請求項５】 前記樹脂成形絶縁は、樹脂充填型に固定
子鉄心を装着させ一体樹脂成形しことを特徴とする請求
項１及至請求項４いずれかに記載の永久磁石形電動機。 - 【請求項６】 前記永久磁石形電動機は、回転子内に永
久磁石が埋め込まれ、前記回転子の積厚が、固定子鉄心
の積厚以下とすることを特徴とする請求項１及至請求項
５いずれかに記載の永久磁石形電動機。 - 【請求項７】 前記永久磁石形電動機の回転子に埋め込
まれた永久磁石を、希土類磁石とすることを特徴とする
請求項６に記載の永久磁石形電動機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002052977A JP2003259591A (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | 永久磁石形電動機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002052977A JP2003259591A (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | 永久磁石形電動機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003259591A true JP2003259591A (ja) | 2003-09-12 |
Family
ID=28664530
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002052977A Pending JP2003259591A (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | 永久磁石形電動機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003259591A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7262538B2 (en) * | 2004-04-26 | 2007-08-28 | Denso Corporation | Concentrated winding stator coil for an electric rotary machine |
| JP2007325331A (ja) * | 2006-05-30 | 2007-12-13 | Aichi Elec Co | 電動機 |
| WO2008075506A2 (en) * | 2006-12-21 | 2008-06-26 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Motor stator and stator manufacturing method |
| JP2013126290A (ja) * | 2011-12-14 | 2013-06-24 | Sanyo Denki Co Ltd | 固定子 |
| JP2020108297A (ja) * | 2018-12-28 | 2020-07-09 | パナソニックＩｐマネジメント株式会社 | 圧縮機 |
-
2002
- 2002-02-28 JP JP2002052977A patent/JP2003259591A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7262538B2 (en) * | 2004-04-26 | 2007-08-28 | Denso Corporation | Concentrated winding stator coil for an electric rotary machine |
| JP2007325331A (ja) * | 2006-05-30 | 2007-12-13 | Aichi Elec Co | 電動機 |
| WO2008075506A2 (en) * | 2006-12-21 | 2008-06-26 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Motor stator and stator manufacturing method |
| WO2008075506A3 (en) * | 2006-12-21 | 2009-06-04 | Toyota Motor Co Ltd | Motor stator and stator manufacturing method |
| US8063518B2 (en) | 2006-12-21 | 2011-11-22 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Motor stator and stator manufacturing method |
| JP2013126290A (ja) * | 2011-12-14 | 2013-06-24 | Sanyo Denki Co Ltd | 固定子 |
| US9203270B2 (en) | 2011-12-14 | 2015-12-01 | Sanyo Denki Co., Ltd. | Stator core with varied lamination shapes and sizes to reduce wire insulation stress |
| JP2020108297A (ja) * | 2018-12-28 | 2020-07-09 | パナソニックＩｐマネジメント株式会社 | 圧縮機 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050120 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071127 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080121 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080401 |