JP2014117144A - 電動機用樹脂ボビン、電動機 - Google Patents

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松尾  識
Masahiro Bessho
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Abstract

【課題】
着磁工程の際に生じるコイルを介した負荷が加わっても、ボビン歯部の破損を防止できる樹脂ボビンを備える電動機の固定子を提供する。
【解決手段】
電動機の固定子に環状に配置される固定子歯部に装着される樹脂製のボビン20は、巻線を巻回する歯部23と、歯部23を支える枠部と、巻回された巻線を保持し、歯部23の端部に設けられる前縁部24と、から構成される。
このボビン20は、ボビン歯部23から前縁部24へかけ、その一部にR部を有するとともに、射出成形のための射出ゲートGが、前縁部24の先端部に設けられている。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば冷凍サイクルの圧縮機を駆動する電動機の固定子に関し、特にコイルが巻き回される樹脂製のボビンに関する。
冷凍サイクル用圧縮機には、コイルが多層に巻き回された固定子と、この固定子の内部に設けられる永久磁石を備えた回転子とからなる電動機が使用されている。コイルは、固定子の軸方向の両端に配置される一対の絶縁性樹脂からなるボビンと称される部品を用いて巻き回される。
この電動機は、固定子、回転子などの構成要素をハウジング内に組み込んだ後に、固定子のコイルに直流電流を印加して回転子の永久磁石を着磁する。ところが、コイルに印加される電流が大きいことに起因して、巻き回されているコイルを介してボビンに引張力が作用することにより、ボビンの歯部と称される部分の根元に亀裂が入り、又は、破断するなど破損することがある(特許文献1)。磁気特性の高い永久磁石は電動機の小型化及び電動機の高効率化に寄与するが、磁気特性の高い永久磁石を着磁するには大きな電流をコイルに印加する必要があるため、歯部の破損は顕著となる。そこで特許文献1は、歯部の肉厚を厚くすることで、歯部の根元の破損を防ぐことを提案している。
特開2005−328700号公報
しかし、本発明者等の検討によると、歯部を厚くすることが、必ずしも歯部の破損防止に繋がらない。
そこで本発明は、着磁工程の際に生じるコイルを介した負荷が加わっても、歯部の破損を防止できるボビンを備える電動機の固定子を提供することを目的とする。
本発明者等は、歯部の破損についてさらに検討を進めたところ、特許文献1に基づいて歯部を厚くすることが歯部の強度向上に寄与するものと推測していたが、ボビンが射出成形により作製されることに起因して、肉厚を厚くすることが強度向上に繋がらないことがあることを知見した。つまり、(1)肉厚にすることでボビン内部にボイドが発生してしまうため、厚くしても強度向上が図れないこと、(2)強化繊維を含む樹脂で成形品を作製すると、図7(a)に示すように、成形品の表層は強化繊維GFが一方向に配向されるものの、この表層よりも内部は強化繊維GFがランダムに分散されるため、成形品の内部は強化繊維による強度向上の利益を受けにくいことを発明者等は見出した。そこで本発明者等は、ボイドの発生を抑え、さらに、強化繊維がランダムに分散される領域を減らすことで、射出成形によるボビン、特に歯部における強化繊維が一方向に配向される領域の比率を増やすことに着目した
本発明にかかる電動機用樹脂ボビンは上記着目に基づくものであり、電動機の固定子に環状に配置される固定子歯部に装着される樹脂製のボビンにおいて、ボビンは、巻線を巻き回すボビン歯部と、ボビン歯部を支える枠部と、巻き回された巻線を保持し、ボビン歯部の端部に設けられる前縁部と、から構成される。
そして、ボビンは、ボビン歯部から前縁部へかけ、その一部にR部を有するとともに、射出成形のための射出ゲートが、前縁部の先端部に設けられていることを特徴とする。R部を設けることで、射出成形する際の樹脂の流動を良くすることができる。また、射出ゲートを前縁部の先(上)端部に設ける、つまり固定子歯部から極力離すことで、固定子歯部に到達したときの樹脂流れが整うので、強化繊維をより均一に配向させることができる。そうすることにより、固定子歯部の引張及び曲げ強度をさらに高くすることができる。
本発明の電動機用樹脂ボビンは、強化繊維を含む絶縁性樹脂から構成され、射出成形により一体的に形成されていることが好ましい。
そうすることによって、強化繊維を用いた場合、その強化繊維が一方向に配向されやすくなるので、強化繊維による強度向上の利益を受けやすくすることができる。
本発明では、以上説明した樹脂ボビンを用いることを特徴とする電動機をも提供する。
射出成形において溶融樹脂を金型に流し込む射出ゲートの位置を前縁部の先(上)端部に設けることにより、歯部の強度を向上させることができる。したがって、本発明のボビンは、組み込んだ後に大電流で着磁を行っても、歯部が破損するのを防止できる。
本実施形態に係る樹脂ボビンを示し、(a)は平面図、(b)は背面図を示している。 (a)は図1におけるI−I断面図、(b)はII−II断面図、および、(c)は矢印III方向からの正面図を示している。 配向層を効率よく形成させるための形態(構造)を説明する図であり、(a)は肉厚の厚い部材、(b)は肉厚の薄い部材、(c)は表面に凹凸が形成されている部材を示している。 (a)は引張強度測定において加える力の向きを示し、(b)は破断応力の測定結果を示している。 射出成形のためのゲート位置を示し、(a)はボビンの平面図、(b)は(a)のIV−IV断面図を示している。 本実施形態に係る固定子を備える電動機の平面図を示している。 歯部の縦断面を示し、(a)は強化繊維が一方向に配向およびランダムに分散している様子を示し、(b)は強化繊維が一方向に配向している様子を示している。 (a)は歯部を反転させた例を示し、(b)は梁の先端に中実部を設けた例を示している。 (a)は柱を設けた樹脂ボビン、(b)は(a)のI−I断面図、(c)は(a)のII−II断面図をそれぞれ示している。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
本実施形態にかかる固定子1は、図6に示すように、その内部に設けられる永久磁石を備えた回転子4とともに電動機を構成する。固定子1は、鉄心2と、鉄心2の軸方向の両端部に設けられる一対のボビン10と、鉄心2の固定子歯部にボビン10を介して巻き回されるコイル15と、を備える。コイル15は、固定子1の歯部13を介して集中巻き回されている。
[鉄心2]
鉄心2は、複数の固定子歯部が中心に向けて突出するリング状の電磁鋼板を軸方向に多数枚積層することで形成されている。鉄心2は、コイル15に電流を流すと励磁され、回転子4の永久磁石に磁界を及ぼす。
[ボビン10]
ボビン10は、強化繊維を含む樹脂(繊維強化樹脂)からなり、図1,図2に示すように、薄肉円筒状の枠部11と、枠部11の一方の軸方向端部の内周から枠部11の中心に向けて突き出した複数の歯部13と、が射出成形により一体的に形成されている。なお、ボビン10において、歯部13が設けられる軸方向端部を下とし、その逆側を上と定義する。
歯部13は、枠部11の周方向に等間隔で複数配置されており、ボビン10は各々の歯部13は、枠部11の中心に向けて延びる歯部13の先端から上方に向けて立ち上がる前縁部14を備えている。歯部13はコイル15を巻き回す領域を特定させるために、前縁部14よりも幅が小さく作製されている。また、歯部13の下面には、ピン17が形成されている。ピン17は、鉄心2との位置決めする部分である。
歯部13は、鉄心2と対向する側が、くし歯状をなしている部分がある。このような形態にする利点については後述する。なお、歯部13において、鉄心2と対向する側を裏、その逆を表と定義する。
前縁部14は、コイル15を巻き回すのが容易なように、上端の幅が小さくなる台形状をなしている。
ボビン10を構成する樹脂には、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ナイロン(PA)等を使用し、強化繊維には、例えば、ガラスファイバー(GF)、カーボンファイバー(CF)を使用することができる。なお、以下では、樹脂と強化繊維を含む樹脂を単に「樹脂」という場合がある。
[コイル15]
コイル15は、鉄心2の固定子歯部とボビン10の歯部13の周囲に集中巻きされている。コイル15に電流を供給すると誘導磁界が発生し、鉄心2の磁極歯部に磁極が生じる。コイル15は、周囲を絶縁材料からなる薄い被覆層で覆われている導電性のワイヤからなる。被覆層は、例えば、ポリウレタンやポリエステルから形成されている。
[歯部13の詳細]
前述したように、着磁工程の際に歯部13がコイル15を介して負荷を受けるが、この負荷は主に歯部13に引張および曲げ応力として働く。したがって、歯部13の引張および曲げ強度を向上させることが、歯部13の破損を防止するのに有効であり、本実施形態は、いわゆる配向層を利用することで歯部13の強度を向上させる。以下、詳述する。
前述したように、樹脂を射出成形して得られた成形品は、成形品の表面から所定の深さまでの表層部は強化繊維が配向されているが、それよりも内部は強化繊維がランダムに分散されている。この表層部は、配向層と称されるが、歯部13を配向層のように強化繊維が長手方向に配向された領域で占めることができれば、強度を向上させることができる。そうするには、歯部13の肉厚を薄くすればよいことは容易に予測できるが、単純に歯部13を薄くすれば、断面二次モーメントで示唆される構造上の強度が低くなってしまう。また、コイル15と鉄心2の間の絶縁を確保できるように電気的特性から要求される距離に対応して肉厚を設定しているため、薄くすると絶縁距離を満足できなくなる。そこで、歯部13に構造上の強度を享受しつつ、強化繊維が配向された領域で占める比率を高くする断面構造を採用する。
この構造は、配向層を利用する。つまり、理想的には、歯部13の横断面におけるいずれの位置であっても、その表面から所定の深さ、例えば1.0mmの範囲にあれば、当該断面の全領域を強化繊維が配向した層で占めることができる。そこで、歯部13の表面に凹凸を設けることにした。このことを、図3を参照して説明する。
図3に示す、肉厚の厚い部材X、肉厚の薄い部材Y、下面に凹凸が形成された部材Zについて検討する。部材Xは、表層は配向層を形成するが、それよりも内部は強化繊維がランダムな非配向領域となる。部材Yは厚さ方向の全域を配向層で占めることができるが、構造上の強度が低い。これに対して、部材Zは、白抜き部分で示される一部を除く大部分の領域を配向層で占めることができる。しかも、梁として機能できる下向きに凸な部分を備えているため、歯部13に想定される負荷の向きに対応する構造上の強度を確保するとともに、絶縁距離も確保することができる。本実施形態の歯部13は、部材Zに関する以上の知見に基づいている。
具体的には、歯部13は、図2(b)に示すように、表側には矩形断面を有する基部13Aが形成され、裏側には所定幅の凹溝18を挟んで、梁13Bおよび複数(2つ)の梁13Cが設けられる。梁13Bは、基部13Aの幅方向(電動機の回転方向)の両端に、また、梁13Cは、梁13Bの間に設けられる。梁13B,梁13Cは、歯部13の長手方向、つまり電動機の回転軸に対して略垂直な方向に延在していることで、歯部13の裏側はくし歯状の形態をなしている。
また、歯部13は図示しない固定子歯部と歯部23で接し、歯部23と対向する面が固定子歯部と接する面の裏面25をなす。
このくし歯状の形態は、前縁部14と歯部13の接続部分からピン17の手前まで及んでいる。ここで、凹溝18の底面19には、当該接続部分にR部21が設けられている(図2(a))。R部21を形成することにより、射出成形する際の樹脂流動が安定的に行われるので、ボイドの発生を抑止するとともに強化繊維を一方向に配向しやすくできる。R部21は、底面19であって接続部分以外に設けてもよい。
また、底面19から裏面25までで特定される基部13A厚さt1、最端部の凹溝18と最端部の凹溝18に隣接する歯部13の側面との厚さt3、隣接する凹溝18との間の厚さt4、および、凹溝18の幅w1を2.0mm以下にすれば、歯部13は、大部分をいわゆる配向層から構成することができる。
このとき、複数設けられている梁13Cの厚さt4は、全て略等しくすることが好ましい。そうすることにより、射出成形する際の樹脂流動が安定的に行われるので、ボイドの発生を抑止するとともに強化繊維を一方向に配向しやすくできる。
また、厚さt3は厚さt4より大きくするか、あるいは、略等しくすることが好ましい。そうすることにより、射出成形する際の樹脂流動が安定的に行われるので、ボイドの発生を抑止するとともに強化繊維を一方向に配向しやすくできる。
さらに、厚さt4は、凹溝18の底面と歯部23との間の厚さt2と略等しいか、又は、厚さt1と略等しくするのが好ましい。また、厚さt4は前縁部14の厚さt5と略等しいことが好ましい。なお、厚さt5は、ここでは前縁部14の厚さが最も大きい部分で特定している。そうすることにより、射出成形する際の樹脂流動が安定的に行われるので、ボイドの発生を抑止するとともに強化繊維を一方向に配向しやすくできる。
なお、凹溝18は基部13Aの表裏を貫通しておらず、基部13Aは中実である。また、基部13Aの表側の幅方向の両コーナ16はR形状とされている。
また、梁13Bおよび梁13Cの断面形状は矩形に限らず、他の形態、例えば台形や半円形としてもよい。
t1 底面19と裏面25との間の厚さ
(基部13Aの厚さ(上下方向))
t2 底面19と歯部23との間の厚さ
(梁13B,Cの厚さ(上下方向))
t3 最端部の凹溝18と最端部の凹溝18に隣接する歯部13の側面との厚さ
(梁13Bの厚さ(幅方向,隣接する凹溝18の間の肉厚))
t4 隣接する凹溝18との間の厚さ
(梁13Cの厚さ(幅方向))
t5 前縁部14の厚さ
以上説明したように、本実施形態による歯部13は、梁13Bおよび梁13Cを設けたことによる構造上の強度向上に加え、強化繊維が長手方向に配向される領域が大部分を占めるので、引張及び曲げ強度を向上させることができる。したがって、ボビン10を組み込んだ後に大電流で着磁を行っても、歯部13が破損するのを防止できる。
なお、本実施形態は、歯部13の裏側がくし歯状をなしているが、くし歯状に形成するのが目的ではなく、あくまで配向層、つまり強化繊維が配向された領域が占める比率を高くすることを目的とするものである。
[強度評価]
本実施形態の効果を確認するために、ボビン10の歯部13の引張強度を測定した。具体的には、図4(a)に示すように、径方向外側から内側に向けて歯部13と前縁部14の繋ぎR部付け根に荷重を加えることで、歯部13の破断応力を測定した。図4(b)に測定結果を示している。なお、図4(b)の試料1〜5の内訳は以下の通りであるが、試料1は、歯部の裏側をくし歯状にはせず平坦とする以外は試料2〜5と同形状、同寸法のボビン(従来例)であり、試料2〜5は歯部13の裏側をくし歯状にした図1に示すボビン10(本実施形態)である。ただし、試料2〜5は射出成形時の保圧を変化させたボビンであり、射出ゲートを前縁部14の先端(試料1は、歯部の下面)に設けたボビンである。なお、保圧の値は、試料1を100とした場合の相対値を示している。
<試料>
試料1:従来例(PBT+GF40重量%,保圧100)
試料2:本実施形態(PBT+GF40重量%,保圧100)
試料3:本実施形態(PBT+GF40重量%,保圧180)
試料4:本実施形態(PBT+GF40重量%,保圧150)
試料5:本実施形態(PBT+GF40重量%,保圧70)
PBT:ポリブチレンテレフタレート GF:ガラスファイバ
図4(b)より、本実施形態にかかる樹脂ボビンの歯部は、従来の樹脂ボビンよりも引張強度が向上していることが判る。この効果は射出成形の条件を変更しても享受できる。
以上説明したように、本実施形態では、歯部13の裏側をくし歯状にすることで、歯部13の厚さ方向のほぼ全域を、強化繊維を長手方向に沿って配向させることができる。したがって、歯部13の引張及び曲げ強度が向上し、着磁工程の際に生じる歯部13の破損を防止することができる。
本実施形態において、歯部13は、基部13Aの表側の幅方向の両コーナ16がR形状とされていることが好ましい。そうすることで、着磁工程の際に生じる、コーナ16からコイル15に加わる力を軽減し、コイル15の皮膜層が剥離して短絡が生ずるのを防止できる。
本実施形態において、射出成形において溶融樹脂を金型に流し込むゲートGの位置を選択することにより、歯部13の強度をさらに向上させることができる。
通常はピン17が溶融樹脂が吐出されるゲートに対応するが、図5に示すように、本実施形態では、ゲートGの位置を前縁部24の先端にする。すなわち、溶融樹脂は狭いゲートから噴流となって金型のキャビティに吐出されるため、ゲートの近くでは溶融樹脂の流れに乱れが生じ、その結果、強化繊維は配向し難い。しかし、ゲートから離れると樹脂流れも整うので、強化繊維は配向しやすい。
そこで、ゲートGをピン17よりも歯部23から離れた前縁部24の先端にする(図5)。そうすれば、ゲートGから供給された溶融樹脂は、前縁部24に対応する金型キャビティを通過する過程で流れが整った後に、歯部23に流入できるので、歯部23における強化繊維の配向を促進できる。したがって、歯部23の強度がさらに向上し、着磁の際の歯部23の破損をより確実に防止することができる。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明したが、以下説明する形態を採用することができる。
例えば、図8(a)に示すように、歯部13を以上説明したボビン10と上下を反転させ、梁13B、13Cを表側に、また、基部13Aを裏側に配置することもできる。さらに、図8(b)に示すように、以上説明したボビン10の梁13B、13Cの先端(図中、下端)に基部13Aと同様に中実な部分を設けることもできる。また、図9(a),(b)に示すように、基部13Aの裏側に向けて突出する複数の柱22を設けてもよい。この場合、図9(c)に示すように、複数の柱22の周囲の肉厚を薄くする。図8、図9のいずれの形態であっても、梁13B、13C、又は、柱22を設けることによる構造上の強度向上効果と、強化繊維で配向される領域を増やすことによる強度向上効果とを享受できる。
また、梁13B、13Cを設ける位置は、歯部13の長手方向の全域である必要はなく、着磁の際に生ずる引張及び曲げ応力の分布に対応して設ければよい。また、設ける梁の幅や数は、樹脂ボビンの大きさによって適宜変更することができる。
なお、これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
1 固定子
2 鉄心
10,20 樹脂ボビン
11 コア
13,23 歯部
13A 基部
13B,13C 梁
14,24 前縁部
15 コイル
16 コーナ
17 ピン
18 凹溝
19 底面
21 R部
22 柱
G ゲート

Claims (3)

  1. 電動機の固定子に環状に配置される固定子歯部に装着される樹脂製のボビンにおいて、
    前記ボビンは、
    巻線を巻回するボビン歯部と、
    前記ボビン歯部を支える枠部と、
    巻回された前記巻線を保持し、前記ボビン歯部の端部に設けられる前縁部と、から構成され、かつ、
    前記ボビンは、前記ボビン歯部から前記前縁部へかけ、その一部にR部を有するとともに、
    射出成形のための射出ゲートは、前記前縁部の先端部に設けられている、
    ことを特徴とする電動機用樹脂ボビン。
  2. 前記電動機用樹脂ボビンは、強化繊維を含む絶縁性樹脂から構成され、
    射出成形により一体的に形成されている、
    請求項1に記載の電動機用樹脂性ボビン。
  3. 請求項1または2に記載の樹脂ボビンを用いることを特徴とする電動機。
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