JP2020107752A - 制御ボックス - Google Patents
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Abstract
Description
箱形の制御ボックスは、例えば、前壁体、後壁体、左側壁体、右側壁体、頂壁体及び底壁体の6つの筐体壁、並びに複数のコーナ部で形成される。
また、制御盤は、機械や生産ラインに応じて制御コンポーネントが異なる。よって、制御コンポーネントに合わせて制御ボックスの形状が異なる。このため、制御ボックスの多種の形状に対応させるために、例えば、高さ寸法の異なる複数種の前壁体、後壁体、左側壁体、右側壁体や、コーナ部を個別に用意する必要がある。さらに、幅寸法、長さ寸法が異なる複数種の頂壁体や、底壁体を個別に用意する必要がある。
また、特許文献2の縦壁部は、隣接して配置された壁部材の継ぎ手部同士を嵌合させてなるものであるが、その表面側または裏面側に何か別の構造物を設けることは想定していない。
(第1実施形態)
図1、図2に示すように、制御ボックス10は、制御盤の筐体壁11と、筐体壁11の頂開口11aを覆う頂蓋体12と、筐体壁11の底開口11bを覆う底蓋体13と、を備えている。筐体壁11は、複数の壁体15〜18と、複数のコーナ部21〜24と、を備えている。以下、複数の壁体15〜18を、例えば、第1壁体15、第2壁体16、第3壁体17、第4壁体18として説明する。
第1壁体15は、複数のセグメント26〜29が係合されてなり、長幅寸法L1、短幅寸法W1の壁部である。複数のセグメント26〜29は、例えば、第1セグメント26と、第2セグメント27と、第3セグメント28と、第4セグメント29と、により構成されている。
取付レール部34における屋根樋264(底部、両壁部265,266および両折り返し部が、いわゆる“DIN(ドイツ工業規格の略称)レール”を構成する。そして、この取付レール部34に各種制御コンポーネント(図示せず)が取り付けられる。また、取付溝部35は、いわゆる“Tスロット(T状に形成された溝)”を構成する。取付溝部35の空間部分に、図示しないボルトのヘッド部が長幅方向にスライド挿入され、そのスライド挿入されたボルトに各種部材や機器等がねじ止め可能である。
第2セグメント27には、その内側面(図4中では下面)27dに対して垂直に、かつ、所定の間隔を設けて平行に壁部271,272が設けられる。壁部271,272の先端(図4中では下端)に、第一補強部274が取り付けられる。言い換えると、第一補強部274が壁部271,272の先端でそれぞれ保持される。また、壁部271,272の中途部に、第一補強部274と平行な第二補強部273が設けられる。壁部271,272、第一補強部274、および第二補強部273で囲まれた空間39が第2係合穴を形成する。また、壁部271,272、第二補強部273、および内側面27dが空間278を形成する。空間278は軽量化のために設けているが、軽量化を考慮しないのであれば空間278を無くし、この部分を中実としてもよい。
第3セグメント28は、表側面28aの内側面(図4中では下面)に対して垂直に壁部281が、表側面28dの内側面(図4中では右面)に対して垂直に壁部284が設けられる。壁部281,284は交差され、全体としてL字形を呈している。また、壁部284における表側面28aとは反対面(図4中では下面)の中途部に、壁部284に対して垂直に壁部285が設けられる。
表側面28a、面取り部28c、表側面28d、壁部284および壁部281で囲まれた空間42が第3係合穴を形成する。また、表側面28d、壁部284および壁部285で囲まれた空間286が、後述する第1突起530が嵌入される第1嵌入穴を形成する。
また、第3セグメント28は、第3雄継ぎ手部(雄継ぎ手部)41を備えている。第3雄継ぎ手部41は、表側面28aの短幅方向の他端28bにおいて長幅方向に沿って形成されている。第3雄継ぎ手部41は、第1雄継ぎ手部31と同様の形状に形成されている。第3雄継ぎ手部41は、第1雌継ぎ手部32に隣接して配置され、第1雌継ぎ手部32に長幅方向に沿ってスライド係合される。
第4セグメント29は、表側面29aの内側面(図4中では下面)に対して垂直に壁部291が、表側面29dの内側面(図4中では左面)に対して垂直に壁部294が設けられる。壁部291,294は交差され、全体としてL字形を呈している。また、壁部294における表側面29aとは反対面(図4中では下面)の中途部に、壁部294に対して垂直に壁部295が設けられる。
表側面29a、面取り部29c、表側面29d、壁部294および壁部291で囲まれた空間が第4係合穴45を形成する。また、表側面29d、壁部294および壁部295で囲まれた空間296が、後述する第2突起540が嵌入される第2嵌入穴を形成する。
また、第4セグメント29は、第4雌継ぎ手部(雄継ぎ手部)44を備えている。第4雌継ぎ手部44は、表側面29aの短幅方向の一端29bにおいて長幅方向に沿って形成されている。第4雌継ぎ手部44は、第1雌継ぎ手部32と同様の形状に形成されている。第4雌継ぎ手部44は、第2雄継ぎ手部37に隣接して配置され、第2雄継ぎ手部37に長幅方向に沿ってスライド係合される。
これにより、第1セグメント26、第2セグメント27、第3セグメント28、及び第4セグメント29が一体に係合され、第1壁体15が長幅寸法L1(図1参照)、短幅寸法W1に形成される。
具体的には、第1壁体15の一端部15aと第2壁体16の一端部16aとが第1コーナ部21で接続され、第2壁体16の他端部16bと第3壁体17の一端部17bとが第2コーナ部22で接続されている。また、第3壁体17の他端部17aと第4壁体18の一端部18aとが第3コーナ部23で接続され、第4壁体18の他端部18bと第1壁体15の他端部15bとが第4コーナ部24で接続されている。
ここで、例えば、第1連結部51の凹段部に第2連結部52の凸段部を嵌合させることにより、第1連結部51と第2連結部52が連結される。
ここで、例えば、第3連結部53の凹段部に第1連結部51の凸段部を嵌合させることにより、第1連結部51と第3連結部53が連結される。
ここで、例えば、第2連結部52の凹段部に第4連結部54の凸段部を嵌合させることにより、第2連結部52と第4連結部54が連結される。
加えて、第3連結部53の一対の第3係合突起58が、第1壁体15の第3係合穴42と、第2壁体16の第3係合穴42とに嵌入される。また、第4連結部54の一対の第4係合突起59が、第1壁体15の第4係合穴45と、第2壁体16の第4係合穴45とに嵌入される。これにより、第1壁体15及び第2壁体16が第1コーナ部21により直交して(L字状に)連結される。
これにより、第1壁体15〜第4壁体18、及び第1コーナ部21〜第4コーナ部24で、正方形状を呈した制御盤の筐体壁11が形成される。筐体壁11の頂開口11aに頂蓋体12が複数の締結ネジ62で取り付けられる。これにより、筐体壁11の頂開口11aが頂蓋体12で覆われる。筐体壁11の底開口11bに底蓋体13が複数の締結ネジ63で取り付けられる。これにより、筐体壁11の底開口11bが底蓋体13で覆われる。なお、本実施の形態においては、筐体壁11に対して、頂蓋体12および底蓋体13をネジで取り付け、固定する場合を例に挙げて説明を行ったが、これに限定するものではない。例えば、頂蓋体12および底蓋体13の凸部(または凹部)を頂蓋体12および底蓋体13の凹部(または凸部)に嵌め込んだり、頂蓋体12および底蓋体13における蓋体平面方向に延びる爪状の突起を頂蓋体12および底蓋体13に引っ掛けたりして、取り付け、固定するようにしてもよい。
これにより、形状の異なる多種の制御ボックス10に対応させて、形状(正方形、長方形)や大きさ(縦、横、奥行き)の異なる複数の外面(外壁)を個別に用意する必要がなく、コストの増加を抑え、かつ部材の管理を容易にできる。
また、第1〜第4の壁体15〜18を、第1、第3、第4のセグメント26、28、29のみで構成してもよく、または、第1、第2のセグメント26、27の内の少なくとも一方を2つ以上用いて構成することも可能である。
また、第1〜第4のセグメント26〜29のうち、第1セグメント26のみに取付溝部35を設ける例について説明したが、これに限らない。その他の例として、例えば、第1セグメント26に加えて、第2〜第4のセグメント27〜29から選択したセグメントに取付溝部35を設けることも可能である。
(第2実施形態)
図5、図6に示すように、壁体70は、第1セグメント71と、第2セグメント72と、を備えている。第1セグメント71は、一端に複数の雌継ぎ手部74が長幅方向に間隔をおいて一体に設けられている。雌継ぎ手部74は、表側面71bが開口し、内側面71c側が底部76で閉塞された平面視台形状の窪み部である。雌継ぎ手部74における外縁71aと平行な面の断面積は、第1セグメント71の外縁71aから離れるにしたがって徐々に大きくなる。
雄継ぎ手部75と雌継ぎ手部74とは、セグメント71,72の厚さ方向(高さ方向)に沿って矢印Aの如く、上下嵌め合わせにて係合される。雌継ぎ手部74に雄継ぎ手部75が上方から嵌入されることから、雌継ぎ手部74と雄継ぎ手部75は同形状、同サイズ(雌継ぎ手部74の方が若干大きい)に形成される。第1セグメント71における雌継ぎ手部74の形成は、押出加工等によるセグメント形成後のセグメント本体に切削加工等を施すことによりなされる。また、第2セグメント72における雄継ぎ手部75の形成は、セグメント形成後のセグメント本体に対して、3Dプリンタや鋳造等により造形した突起部を溶接・接着すること、などによりなされる。また、第2セグメント72自体を3Dプリンタにより造形してもよい。
第2実施形態における制御ボックスを構成する第1セグメント71および第2セグメント72は、第1実施形態のように、セグメントの長幅方向に沿ってスライド係合させる必要がなく、上下に嵌め合わせるだけで係合可能である。このため、第1セグメント71と第2セグメント72とを一層容易に係合させることができ、ひいては第2実施形態における制御ボックスの製造がより簡易となる。
また、雌継ぎ手部74の内側面71c側を底部76で閉塞することにより、第1セグメント71及び第2セグメント72をスライド係合させた状態において、セグメント71,72の厚さ方向(高さ方向)のずれを防止できる。
また、雌継ぎ手部74及び雄継ぎ手部75の個数は任意に選択することが可能であり、例えば、雌継ぎ手部74及び雄継ぎ手部75を長幅方向に延ばして、第1セグメント71及び第2セグメント72に1つ形成することも可能である。
図7に示すように、壁体80は、第1セグメント81と、第2セグメント82と、を備えている。第1セグメント81は、一端に雌継ぎ手部84が長幅方向に沿って一体に設けられている。雌継ぎ手部84は、第1セグメント81の外縁81aに設けられた開口形状が矩形状の溝である。第2セグメント82は、外縁82aから突出して設けられた断面積矩形状の突起部である。
第3実施形態における制御ボックスを構成する第1セグメント81および第2セグメント82は、第1実施形態のように、セグメントの長幅方向に沿ってスライド係合させる必要がなく、左右に嵌め合わせるだけで係合可能である。このため、第1セグメント81と第2セグメント82とを一層容易に係合させることができ、ひいては第3実施形態における制御ボックスの製造がより簡易となる。
第3実施形態では、雄継ぎ手部85及び雌継ぎ手部84が、第1セグメント81及び第2セグメント82の長幅方向に連続させて形成した例について説明したがこれに限らない。その他の例として、図8に示すように、雄継ぎ手部91は、セグメントの長手方向にわたって所定の間隔で複数個設けてもよい。また、雌継ぎ手部92は、セグメントの長手方向にわたって、かつ、雄継ぎ手部85と等間隔で形成してもよい。
複数の雌継ぎ手部92は、第1セグメント81の長幅方向に所定の間隔をおいて、半割長円状(または半割円状)に溝形成されている。複数の雄継ぎ手部91は、第2セグメント82の長幅方向に所定の間隔をおいて、半割長円状(または半割円状)の突起部に形成されている。この雄継ぎ手部91は、所謂、“ビスケット”と呼ばれるものとされる。
第1セグメント81における雌継ぎ手部92の形成は、押出加工等によるセグメント形成後のセグメント本体に切削加工等を施すことによりなされる。また、第2セグメント82における雄継ぎ手部91の形成は、セグメント形成後のセグメント本体に対して、3Dプリンタや鋳造等により造形した突起部を溶接・接着すること、などによりなされる。また、雄継ぎ手部91は、第2セグメント82にも第1セグメント81と同様の雌継ぎ手部92を形成した後、その溝部に長円状のビスケットを嵌め込むことで形成するようにしてもよい。さらに、第2セグメント82自体を3Dプリンタにより造形してもよい。
雄継ぎ手部91と雌継ぎ手部92とは、第3実施形態と同様に、セグメント81,82を、短幅方向(図8中では左右方向)に、矢印Cの如く嵌め合わせて係合される。
また、図9に示すように、変形例1の雄継ぎ手部91を雄継ぎ手部95に代え、変形例1の雌継ぎ手部92を雌継ぎ手部96にかえることも可能である。
雌継ぎ手部96は、平面視形状が矩形の溝部である以外は、雌継ぎ手部92と同様の構成とされる。また、雄継ぎ手部95は、平面視形状が矩形の突起部である以外は、雄継ぎ手部91と同様の構成とされる。
雄継ぎ手部95と雌継ぎ手部96とは、変形例1と同様に、セグメント81,82を、短幅方向(図9中では左右方向)に、矢印Dの如く嵌め合わせて係合される。
Claims (7)
- 制御盤の筐体壁を構成する制御ボックスにおいて、
前記制御ボックスの少なくとも1つの壁体が、長板状の複数のセグメントで構成され、
該複数のセグメントは短幅方向の両端に雌雄一対の継ぎ手部を備え、かつ該セグメントのうちの少なくとも1つは、その内側面に、長幅方向に沿って一体に設けられ、前記制御盤に設けられる各種制御コンポーネントを取り付けるレール部を備え、
前記壁体を、隣接する前記セグメント同士の雄継ぎ手部と雌継ぎ手部とを係合して構成したことを特徴とする制御ボックス。 - 隣接する前記セグメント同士の雄継ぎ手部と雌継ぎ手部とを、長幅方向に沿ってスライド係合させ、前記壁体を構成したことを特徴とする請求項1に記載の制御ボックス。
- 隣接する前記セグメント同士の雄継ぎ手部と雌継ぎ手部とを、高さ方向に沿ってスライド嵌合させ、前記壁体を構成したことを特徴とする請求項1に記載の制御ボックス。
- 隣接する前記セグメント同士の雄継ぎ手部と雌継ぎ手部とを、短幅方向から突き合わせて嵌合させ、前記壁体を構成したことを特徴とする請求項1に記載の制御ボックス。
- 前記レール部がDINレールであることを特徴とする請求項1から4いずれか1項に記載の制御ボックス。
- 前記セグメントのうちの少なくとも1つは、その表側面に、長幅方向に沿って一体に設けられ、締結手段を取り付ける溝部を備える、ことを特徴とする請求項1から5いずれか1項に記載の制御ボックス。
- 前記溝部がTスロットであることを特徴とする請求項6に記載の制御ボックス。
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