JP2020105969A - 内燃機関およびそれを備えた鞍乗型車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダヘッドの排気ポート間の部分を効果的に冷却することができる内燃機関を提供する。【解決手段】第1吸気口51Aの中心51Cがシリンダ軸線CAの左方かつ上方に位置するようにシリンダ軸線CAに沿って見たときに、プラグホール55の軸線55Cは、シリンダ軸線CAに沿って点火口55Aから離れるほどシリンダ軸線CAの左方に向かうようにシリンダ軸線CAに対して傾斜している。プラグホール55は、第1吸気ポート51と第1排気ポート61との間に位置している。ウォータジャケット10Aは、第1排気ポート61と第2排気ポート62との間であってかつシリンダ軸線CAの下方に位置するポート間流路31と、ポート間流路31からシリンダ軸線CAの上方の位置まで上方に延びる延長流路32と、を含んだ中間流路30を有している。【選択図】図9

Description

本発明は、ウォータジャケットを有する内燃機関およびそれを備えた鞍乗型車両に関する。
例えば、4バルブの水冷式内燃機関は、シリンダを有するシリンダボディと、2つの吸気ポートおよび2つの排気ポートを有するシリンダヘッドとを備えている。シリンダボディおよびシリンダヘッドには、冷却水の流路であるウォータジャケットが形成されている。
シリンダヘッドのうち、2つの排気ポート間の部分は高温になりやすい。特許文献1には、2つの排気ポート間の部分の温度上昇を抑制するため、排気ポート間に冷却水の流路を設けた内燃機関が開示されている。
特許文献1に開示された内燃機関では、点火プラグは、点火プラグの軸線とシリンダの軸線とが一致するように配置されている。点火プラグが収容されるプラグホールの軸線は、シリンダ軸線と一致している。しかし、シリンダヘッドにおいて、プラグホールと排気ポートとの間の領域は小さい。排気ポート間の部分に単に流路を形成するだけでは、小さな流路しか形成することができない。特許文献2には、プラグホールが2つの吸気ポート間に設けられ、そのプラグホールの軸線が、燃焼室から遠ざかるほど吸気ポートの方に向かうようにシリンダ軸線から傾斜した内燃機関が開示されている。この内燃機関によれば、プラグホールと排気ポートとの間の領域を大きくすることができる。そのため、排気ポート間の流路を大きくすることができる。
特開2015−010598号公報 特開2018−155215号公報
しかし、特許文献2に開示された内燃機関では、冷却水が排気ポート間の流路を円滑に流れにくい傾向があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、シリンダヘッドの排気ポート間の部分を効果的に冷却することができる内燃機関およびそれを備えた鞍乗型車両を提供することである。
本発明に係る内燃機関は、シリンダボディと、シリンダヘッドと、第1吸気ポートと、第2吸気ポートと、第1排気ポートと、第2排気ポートと、プラグホールと、ウォータジャケットと、を備えている。前記シリンダボディには、シリンダ軸線に沿って延びかつ燃焼室の一部を区画するシリンダが形成されている。前記シリンダヘッドは、前記シリンダボディに固定されている。前記第1吸気ポートは、前記シリンダヘッドに形成されており、前記燃焼室に向けて開口する第1吸気口を有している、前記第1吸気ポートには、前記燃焼室に吸入される吸気が流れる。前記第2吸気ポートは、前記シリンダヘッドに形成されており、前記燃焼室に向けて開口する第2吸気口を有している。前記第2吸気ポートには、前記燃焼室に吸入される吸気が流れる。前記第1排気ポートは、前記シリンダヘッドに形成されており、前記燃焼室に向けて開口する第1排気口を有している。前記第1排気ポートには、前記燃焼室から排出される排気が流れる。前記第2排気ポートは、前記シリンダヘッドに形成されており、前記燃焼室に向けて開口する第2排気口を有している。前記第2排気ポートには、前記燃焼室から排出される排気が流れる。前記プラグホールは、前記シリンダヘッドに形成されており、前記燃焼室に向けて開口する点火口を有している。前記プラグホールには、点火プラグが収容される。前記ウォータジャケットは、前記シリンダヘッドに形成されている。前記ウォータジャケットには冷却水が流れる。前記第1吸気口の中心が前記シリンダ軸線の左方かつ上方に位置するように前記シリンダ軸線に沿って見たときに、前記第2吸気口の中心は前記シリンダ軸線の右方かつ上方に位置し、前記第1排気口の中心は前記シリンダ軸線の左方かつ下方に位置し、前記第2排気口の中心は前記シリンダ軸線の右方かつ下方に位置している。前述のように見たときに、前記プラグホールの軸線は、前記シリンダ軸線に沿って前記点火口から離れるほど前記シリンダ軸線の左方に向かうように前記シリンダ軸線に対して傾斜している。前述のように見たときに、前記プラグホールは、前記第1吸気ポートと前記第1排気ポートとの間に位置している。前述のように見たときに、前記ウォータジャケットは、前記第1排気ポートと前記第2排気ポートとの間であってかつ前記シリンダ軸線の下方に位置するポート間流路と、前記ポート間流路から前記シリンダ軸線の上方の位置まで上方に延びる延長流路と、を含んだ中間流路を有している。
上記内燃機関によれば、プラグホールをシリンダ軸線から傾斜させることとしたので、第1排気ポートと第2排気ポートとの間の領域を大きくすることができる。よって、ポート間流路の大きさを確保することができる。また、プラグホールを第1吸気ポートと第1排気ポートとの間に設けることとした。そのため、第1吸気ポートと第2吸気ポートの間に、流路を形成することのできる領域を確保することができる。そして、この領域に、ポート間流路から延びる延長流路を設けることとした。これにより、冷却水は、ポート間流路を流れた後、延長流路において、そのまま真っ直ぐに流れ続けることができる。よって、ポート間流路の冷却水の流れを円滑化することができる。したがって、シリンダヘッドの第1排気ポートと第2排気ポートとの間の部分を効果的に冷却することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記第1吸気口の中心が前記シリンダ軸線の左方かつ上方に位置するように前記シリンダ軸線に沿って見たときに、前記ウォータジャケットは、前記第2排気ポートの中心よりも右方かつ下方に位置する第1右流路と、前記第2排気ポートの中心よりも上方に位置し、前記第1右流路および前記中間流路に接続された第2右流路と、前記第2右流路よりも上方かつ前記第2吸気ポートの中心よりも下方に位置し、前記中間流路に接続された第3右流路と、を有している、前記第2右流路と前記第3右流路とは、前記第2吸気口の中心および前記第2排気口の中心よりも左方の一部において、上下に仕切られている。
上記態様によれば、第2右流路を流れた冷却水は、中間流路を経て、第3右流路に流れ込む。第2右流路と第3右流路とは、第2吸気口の中心および第2排気口の中心よりも左方の一部において、上下に仕切られている。そのため、第2右流路を流れた冷却水は、第2排気口の中心よりも左方にまで流れた後、中間流路を流れる冷却水と合流する。これにより、ポート間流路および延長流路における冷却水の真っ直ぐな流れを大きく妨げることなく、第2右流路の冷却水と中間流路の冷却水とを合流させることができる。したがって、ポート間流路の冷却水の流れを更に円滑化することができる。また、第2排気ポートの周囲の部分を効果的に冷却することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記第1排気口の中心と前記第2排気口の中心とを結ぶ直線と平行かつ前記シリンダ軸線と平行な所定の断面において、前記ポート間流路の前記シリンダ軸線と垂直な方向の寸法に対する前記シリンダ軸線と平行な方向の寸法の比率は、1よりも大きい。
シリンダヘッドにおいて、第1排気ポートと第2排気ポートとの間の寸法は比較的小さい。しかし、上記態様によれば、前記断面において、ポート間流路のシリンダ軸線と平行な方向の寸法は、シリンダ軸線と垂直な方向の寸法(すなわち、第1排気ポートと第2排気ポートの間の寸法)よりも大きい。そのため、ポート間流路の流路断面積を確保することができる。したがって、シリンダヘッドの第1排気ポートと第2排気ポートとの間の部分を効果的に冷却することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記所定の断面において、前記ポート間流路は前記シリンダ軸線と平行な辺を有している。
上記態様によれば、シリンダヘッドの第1排気ポートと第2排気ポートとの間の部分を効果的に冷却することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記第1吸気口の中心が前記シリンダ軸線の左方かつ上方に位置するように前記シリンダ軸線に沿って見たときに、前記ウォータジャケットは、前記第1排気ポートの中心よりも下方に位置する第1左流路と、前記第1排気ポートの中心よりも左方かつ上方に位置し、前記第1左流路に接続された第2左流路と、前記第1吸気ポートの中心よりも左方かつ下方に位置し、前記第2左流路に接続された第3左流路と、を有している。
上記態様によれば、第1排気ポートの左方の部分を効果的に冷却することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記延長流路と前記第2左流路とは直接接続されておらず、前記延長流路と前記第3左流路とは直接接続されていない。
延長流路と第2左流路または第3左流路とが直接接続されていると、第2右流路または第3流路から第2左流路または第3左流路に至る左右に延びる流路が形成され、当該流路はポート間流路と実質的に直交することになる。その場合、ポート間流路を流れる冷却水の流れは、上記流路を流れる冷却水によって乱されやすい。その結果、冷却水はポート間流路を円滑に流れにくくなるおそれがある。しかし、上記態様によれば、延長流路は、第2左流路および第3流路のいずれとも直接接続されていない。よって、ポート間流路を流れる冷却水は円滑に流れることができる。したがって、シリンダヘッドの第1排気ポートと第2排気ポートとの間の部分を効果的に冷却することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記第1吸気口の中心が前記シリンダ軸線の左方かつ上方に位置するように前記シリンダ軸線に沿って見たときに、前記第2左流路は、前記第3左流路に向かって右方かつ上方に延び、前記第3左流路は、前記第2左流路に向かって右方かつ下方に延びている。
上記態様によれば、第1排気ポートの周囲の部分を効果的に冷却することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記第1排気口の中心と前記第2排気口の中心とを結ぶ直線と平行かつ前記シリンダ軸線と平行な所定の断面において、前記ポート間流路の前記シリンダ軸線と垂直な方向の寸法に対する前記シリンダ軸線と平行な方向の寸法の比率は、前記第1右流路の前記比率よりも大きく、かつ、前記第1左流路の前記比率よりも大きい。
シリンダヘッドにおいて、第1排気ポートと第2排気ポートとの間の寸法は比較的小さい。しかし、上記態様によれば、前記断面において、ポート間流路のシリンダ軸線と垂直な方向の寸法(すなわち、第1排気ポートと第2排気ポートの間の寸法)に対するシリンダ軸線と平行な方向の寸法の比率が大きい。そのため、ポート間流路の流路断面積を確保することができる。したがって、シリンダヘッドの第1排気ポートと第2排気ポートとの間の部分を効果的に冷却することができる。
前記第1吸気口の中心が前記シリンダ軸線の左方かつ上方に位置するように前記シリンダ軸線に沿って見たときに、前記ウォータジャケットは、冷却水が流入し、前記第2排気口よりも右方かつ下方に位置する流入口を有していてもよい。
前記第1吸気口の中心が前記シリンダ軸線の左方かつ上方に位置するように前記シリンダ軸線に沿って見たときに、前記ウォータジャケットは、冷却水が流入し、前記第2排気口よりも右方かつ下方に位置する流入口を有し、前記第1左流路に、冷却水の流れを絞る縮径部が設けられていてもよい。
流入口が第2排気口よりも右方かつ下方に設けられている場合、流入口から流入した冷却水は、左方かつ上方に向かって流れる傾向がある。上記態様によれば、第1左流路には、冷却水の流れを絞る縮径部が設けられている。そのため、冷却水が第1左流路に流れ過ぎることは避けられる。ポート間流路に十分な量の冷却水が流れ込む。したがって、シリンダヘッドの第1排気ポートと第2排気ポートとの間の部分を効果的に冷却することができる。
前記内燃機関は、前記内燃機関の外部から冷却水を導入する流入口を有し、前記流入口は、前記シリンダヘッドに形成されていてもよい。
前記内燃機関は、前記内燃機関の外部から冷却水を導入する流入口と、前記内燃機関の外部に冷却水を導出する流出口とを有し、前記流入口および前記流出口は、前記シリンダヘッドに形成されていてもよい。
本発明の好ましい一態様によれば、前記内燃機関は、前記シリンダヘッドに回転可能に支持され、前記シリンダ軸線と交差するカム軸を備えている。前記カム軸の軸線は、前記第1吸気口の中心と前記第1排気口の中心との間に位置し、かつ、前記第2吸気口の中心と前記第2排気口の中心との間に位置している。
プラグホールはシリンダ軸線に対して傾斜しているので、上述のようにシリンダ軸線に沿って見たときに、シリンダヘッドを大型化しなくても、シリンダ軸線と交差しかつ左右に延びるカム軸を配置するスペースを確保することができる。したがって、シリンダヘッドの小型化が可能となる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記シリンダヘッドは鋳造品である。
上記態様によれば、前述の構成を備えたウォータジャケットを比較的容易に形成することができる。
本発明に係る鞍乗型車両は、前記内燃機関を備えたものである。
本発明によれば、シリンダヘッドの排気ポート間の部分を効果的に冷却することができる内燃機関およびそれを備えた鞍乗型車両を提供することができる。
実施形態に係る自動二輪車の側面図である。 実施形態に係る内燃機関の一部をシリンダ軸線に沿って見た図である。 図2のIII−III線断面図である。 図2のIV−IV線断面図である。 図2のV−V線断面図である。 図2のVI−VI線断面図である。 シリンダヘッドの裏面図である。 シリンダヘッドのウォータジャケットの壁を抽出して表した図である。 シリンダヘッドのウォータジャケットにおけるシリンダ軸線に垂直な断面図である。 図8のX−X線断面における端面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態に係る自動二輪車100である。自動二輪車100は、鞍乗型車両の一例である。鞍乗型車両とは、乗員が跨がって乗車する車両のことである。鞍乗型車両は自動二輪車100に限定されない。鞍乗型車両は、例えば、自動三輪車、ATV(All Terrain Vehicle)などであってもよい。
自動二輪車100は、ヘッドパイプ101を有する車体フレーム102と、車体フレーム102に支持されたシート103と、車体フレーム102に支持された内燃機関(以下、エンジンという)1と、ヘッドパイプ101に回動可能に支持されたハンドル104と、前輪105と、エンジン1により駆動される後輪106とを備えている。
エンジン1は、4ストロークの水冷式のエンジンである。エンジン1は、図示しないクランク軸が収容されたクランクケース2と、クランクケース2に固定されたシリンダボディ3(図3参照)と、シリンダボディ3に固定されたシリンダヘッド4と、シリンダヘッド4に固定されたシリンダヘッドカバー5とを備えている。図2は、シリンダ軸線CA(図4参照)に沿ってエンジン1の一部を見た図である。図3は図2のIII−III線断面図である。図4は図2のIV−IV線断面図である。図5は図2のV−V線断面図である。図6は図2のVI−VI線断面図である。なお、シリンダ軸線CAは図3および図5に示す断面上には存在しないが、説明の便宜上、図3および図5においても、シリンダ6の中心にシリンダ軸線CAを図示している。
図4に示すように、シリンダボディ3にはシリンダ6が形成されている。シリンダ6はシリンダ軸線CAに沿って延びている。シリンダ6の内部には、ピストン7が収容されている。シリンダ6は燃焼室8の一部を区画している。ピストン7は、図示しないコンロッドを介して前記クランク軸に連結されている。
図7はシリンダヘッド4の裏面図である。シリンダヘッド4には、第1吸気ポート51と、第2吸気ポート52と、第1排気ポート61と、第2排気ポート62とが形成されている。第1吸気ポート51、第2吸気ポート52、第1排気ポート61、第2排気ポート62は、それぞれ燃焼室8に向けて開口する第1吸気口51A、第2吸気口52A、第1排気口61A、第2排気口62Aを有している。第1吸気ポート51および第2吸気ポート52には、燃焼室8に吸入される吸気が流れる。第1排気ポート61および第2排気ポート62には、燃焼室8から排出される排気が流れる。また、シリンダヘッド4には、点火プラグ50が収容されるプラグホール55が形成されている。プラグホール55は、燃焼室8に向けて開口する点火口55Aを有している。シリンダヘッド4は鋳造品である。シリンダヘッド4は鋳造によって製造されている。
図3に示すように、エンジン1は、第1吸気口51Aを開閉する第1吸気弁53と、第1排気口61Aを開閉する第1排気弁63とを備えている。図5に示すように、エンジン1は、第2吸気口52Aを開閉する第2吸気弁54と、第2排気口62Aを開閉する第2排気弁64とを備えている。エンジン1は、シリンダヘッド4に回転可能に支持されたカム軸57を備えている。図4に示すように、カム軸57はシリンダ軸線CAと交差している。図3に示すように、カム軸57の軸線57Cは、第1吸気口51Aの中心と第1排気口61Aの中心との間に位置している。図5に示すように、カム軸57の軸線57Cは、第2吸気口52Aの中心と第2排気口62Aの中心との間に位置している。第1吸気弁53、第2吸気弁54、第1排気弁63、および第2排気弁64は、ロッカーアーム58を介してカム軸57と係合している。第1吸気弁53、第2吸気弁54、第1排気弁63、および第2排気弁64は、カム軸57の回転に伴って開閉される。
エンジン1には、冷却水が流れるウォータジャケット10が形成されている(図5参照)。ウォータジャケット10は、シリンダヘッド4に形成されたウォータジャケット10Aと、シリンダボディ3に形成されたウォータジャケット10Bとを有している。
図8は、シリンダヘッド4のウォータジャケット10Aの壁を抽出して表した図であり、ウォータジャケット10Aをシリンダ軸線CAに沿ってシリンダヘッドカバー5の方から見た図である。図8に示すように、第1吸気口51Aの中心51Cがシリンダ軸線CAの左方かつ上方に位置するようにシリンダ軸線CAに沿って見たときに、第2吸気口52Aの中心52Cはシリンダ軸線CAの右方かつ上方に位置し、第1排気口61Aの中心61Cはシリンダ軸線CAの左方かつ下方に位置し、第2排気口62Aの中心62Cはシリンダ軸線CAの右方かつ下方に位置している。以下、特に断らない限り、上、下、左、右の各方向は、図8に示すように、第1吸気口51Aの中心51Cがシリンダ軸線CAの左方かつ上方に位置するようにシリンダ軸線CAに沿って見たときの上、下、左、右の各方向を意味するものとする。
図6に示すように、プラグホール55の軸線55Cは、シリンダ軸線CAに沿って点火口55Aから離れるほど(すなわち、図6の上方に行くほど)シリンダ軸線CAの左方に向かうように、シリンダ軸線CAに対して傾斜している。プラグホール55は、第1吸気ポート51と第1排気ポート61との間に位置している。
図9は、ウォータジャケット10Aのシリンダ軸線CAに垂直な断面図である。ウォータジャケット10Aは、冷却水が流入する流入口11と、入口流路13と、右流路20と、中間流路30と、左流路40と、出口流路14と、冷却水が流出する流出口12とを有している。
流入口11は、エンジン1のウォータジャケット10に冷却水を導入する開口である。流出口12は、エンジン1のウォータジャケット10から冷却水を導出する開口である。すなわち、流入口11はエンジン1の外部から内部に冷却水を導入する開口であり、流出口12はエンジン1の内部から外部に冷却水を導出する開口である。流入口11および流出口12は、シリンダヘッド4に形成されている。流入口11は、第2排気口62Aの中心62Cよりも右方かつ下方に位置している。流入口11は右向きに開口している。流出口12は、第1吸気口51Aの中心51Cよりも左方かつ上方に位置している。流出口12は、左向きに開口している。
右流路20は、第2排気ポート62の中心62Dよりも右方かつ下方に位置する第1右流路21と、第2排気ポート62の中心62Dよりも上方に位置する第2右流路22と、第2右流路22よりも上方かつ第2吸気ポート52の中心52Dよりも下方に位置する第3右流路23と、第2吸気ポート52の中心52Dよりも上方に位置する第4右流路24とを有している。第1右流路21は入口流路13と接続されている。第2右流路22は、第1右流路21および中間流路30に接続されている。第3右流路23は中間流路30に接続されている。第4右流路24は第3右流路23および出口流路14に接続されている。第2右流路22と第3右流路23とは、第2吸気口52Aの中心52Cおよび第2排気口62Aの中心62Cよりも左方の一部において、上下に仕切られている。
中間流路30は、ポート間流路31と延長流路32とを含んでいる。ポート間流路31は、第1排気ポート61と第2排気ポート62との間に形成されている。ポート間流路31は、シリンダ軸線CAの下方に位置している。延長流路32は、ポート間流路31からシリンダ軸線CAの上方の位置まで上方に延びている。ポート間流路31および延長流路32は、上方に向けて真っ直ぐに延びている。ポート間流路31は、入口流路13および第1右流路21に接続されている。延長流路32は、第2右流路22および第3右流路23に接続されている。
左流路40は、第1排気ポート61の中心61Dよりも下方に位置する第1左流路41と、第1排気ポート61の中心61Dよりも左方かつ上方に位置する第2左流路42と、第1吸気ポート51の中心51Dよりも左方かつ下方に位置する第3左流路43と、第1吸気ポート51の中心51Dよりも左方かつ上方に位置する第4左流路44とを備えている。第1左流路41は、入口流路13およびポート間流路31と接続されている。第2左流路42は第1左流路41に接続されている。第3左流路43は第2左流路42に接続されている。第4左流路44は第3左流路43および出口流路14に接続されている。第2左流路42は、第3左流路43に向かって右方かつ上方に延びている。第3左流路43は、第2左流路42に向かって右方かつ下方に延びている。第1左流路41には、冷却水の流れを絞る縮径部46が設けられている。縮径部46の流路断面積は、縮径部46の上流側(図9の右側)および下流側(図9の左側)の流路断面積よりも小さくなっている。
図9に示すように、延長流路32と第2左流路42とは直接接続されていない。延長流路32と第3左流路43とは直接接続されていない。第1吸気ポート51と第1排気ポート61の間には、冷却水が通る流路は形成されていない。
本実施形態では、出口流路14は、図示しないボルトが挿入される孔18の周囲に設けられている。しかし、この孔18は必ずしも必要ではない。出口流路14は、第4右流路24および第4左流路44と流出口12とを接続する流路であればよく、その形状は何ら限定されない。
図10は、図8のX−X線断面における端面図である。すなわち、図10は、第1排気口61Aの中心61Cと第2排気口62Aの中心62Cとを結ぶ直線と平行かつシリンダ軸線CAと平行な所定の断面における端面図である。図10に示すように、前記断面において、ポート間流路31は縦長に形成されている。図10において、X方向は、シリンダ軸線CAと垂直な方向を表す。Y方向は、シリンダ軸線CAと平行な方向を表す。前記断面において、ポート間流路31のX方向の寸法Lxに対するY方向の寸法Lyは1よりも大きい。Ly/Lx>1である。Ly/Lxの値は特に限定されないが、例えば、Ly/Lx=2〜4である。
図10に示すように、前記断面において、ポート間流路31は実質的に長方形状に形成されている。前記断面において、ポート間流路31はシリンダ軸線CAと平行な辺31aを有している。ただし、図10に示す形状は一例であり、ポート間流路31の前記断面の形状は長方形状に限定されない。
図10に示すように、前記断面において、第1右流路21のX方向、Y方向の寸法をそれぞれLRx、LRyとする。前記断面において、第1左流路41のX方向、Y方向の寸法をそれぞれLLx、LLyとする。すると、Ly/Lxは、LRy/LRxよりも大きく、かつ、LLy/LLxよりも大きい。すなわち、前記断面において、ポート間流路31に関するシリンダ軸線CAと垂直な方向の寸法に対するシリンダ軸線CAと平行な方向の寸法の比率は、第1右流路21の前記比率よりも大きく、かつ、第1左流路41の前記比率よりも大きい。前記断面において、ポート間流路31は、第1右流路21および第1左流路41よりも縦長である。
図3〜図6に示すように、シリンダボディ3のウォータジャケット10Bは、シリンダ6の周囲に形成されている。図7に示すように、シリンダヘッド4のウォータジャケット10Aには、シリンダボディ3のウォータジャケット10Bに向けて開口した複数の孔4aが形成されている。シリンダボディ3とシリンダヘッド4との間には、ガスケット9(図6参照)が介在している。ガスケット9にも、シリンダヘッド4のウォータジャケット10Aの孔4aと同様の複数の孔(図示せず)が形成されている。本実施形態では、エンジン1の外部から冷却水を導入する流入口11、および、エンジン1の外部に冷却水を導出する流出口12は、いずれもシリンダヘッド4に設けられている。そのため、流入口11から流入した冷却水の一部は、シリンダヘッド4のウォータジャケット10A、シリンダボディ3のウォータジャケット10B、シリンダヘッド4のウォータジャケット10Aの順に流れ、流出口12から流出する。詳しくは、シリンダヘッド4のウォータジャケット10Aの冷却水の一部は、上記複数の孔4aのうちいずれか2つ以上の孔を通って、シリンダボディ3のウォータジャケット10Bに流入する。シリンダボディ3のウォータジャケット10Bの冷却水は、上記複数の孔4aのうちの他の孔を通って、シリンダヘッド4のウォータジャケット10Aに流入する。
次に、図9を参照しながら、シリンダヘッド4のウォータジャケット10Aを流れる冷却水の流れについて説明する。流入口11から入口流路13に流入した冷却水は、第1右流路21とポート間流路31と第1左流路41とに分流する。流入口11は第2排気口62Aの右方かつ下方に位置しており、冷却水は入口流路13において、左方かつ上方に向かって流れる傾向がある。そのため、冷却水が第1右流路21に流れ過ぎることは避けられる。また、第1左流路41には、冷却水の流れを絞る縮径部46が設けられている。そのため、冷却水が第1左流路41に流れ過ぎることは避けられる。したがって、ポート間流路31に十分な量の冷却水が流れ込む。右流路20を流れる冷却水と、中間流路30を流れる冷却水と、左流路40を流れる冷却水とは、比較的均等となる。
エンジン1において、第1排気ポート61および第2排気ポート62には高温の排ガスが流れる。シリンダヘッド4の第1排気ポート61と第2排気ポート62との間の部分は、高温になりやすい。しかし、第1排気ポート61と第2排気ポート62との間には、ポート間流路31が形成されている。第1排気ポート61と第2排気ポート62との間の部分は、ポート間流路31を流れる冷却水により、十分に冷却される。したがって、シリンダヘッド4の温度上昇を効果的に抑制することができる。
本実施形態では、中間流路30は、ポート間流路31から上方に延びる延長流路32を含んでいる。ポート間流路31を流れた冷却水は、延長流路32において、そのまま真っ直ぐに流れ続けることができる。本実施形態では、ポート間流路31を流れた冷却水を堰き止める壁は存在しない。すなわち、ウォータジャケット10Aには、シリンダ軸線CAの近傍において左右に延びる壁は存在しない。したがって、ポート間流路31の冷却水の流れを円滑化することができ、ポート間流路31における冷却水の流速を高めることができる。これにより、シリンダヘッド4の第1排気ポート61と第2排気ポート62との間の部分を効果的に冷却することができる。
第1右流路21を流れた冷却水は、第2右流路22を流れた後、中間流路30の冷却水と合流する。合流後の冷却水は、第3右流路23および第4右流路24を流れる。第1左流路41を流れた冷却水は、第2左流路42、第3左流路43、第4左流路44を順に流れる。そして、第4右流路24の冷却水と第4左流路44の冷却水とは出口流路14において合流し、流出口12から流出する。
以上のように、本実施形態に係るエンジン1によれば、プラグホール55をシリンダ軸線CAから傾斜させることとしたので(図6参照)、シリンダヘッド4における第1排気ポート61と第2排気ポート62との間の領域を大きくすることができる。よって、ポート間流路31の大きさを確保することができる(図4参照)。また、プラグホール55を第1吸気ポート51と第1排気ポート61との間に設けることとした(図8参照)。そのため、第1吸気ポート51と第2吸気ポート52の間に、流路を形成することのできる領域を確保することができる。そして、この領域に、ポート間流路31から延びる延長流路32を設けることとした(図4および図9参照)。これにより、冷却水は、ポート間流路31を流れた後、延長流路32において、そのまま真っ直ぐに流れ続けることができる。冷却水がポート間流路31を出た直後に堰き止められることはない。よって、ポート間流路31の冷却水の流れを円滑化することができる。本実施形態によれば、シリンダヘッド4の第1排気ポート61と第2排気ポート62との間の部分を効果的に冷却することができる。
本実施形態によれば、第2右流路22を流れた冷却水は、中間流路30を経て、第3右流路23に流れ込む。第2右流路22と第3右流路23とは、第2吸気口52Aの中心52Cおよび第2排気口62Aの中心62Cよりも左方の一部において、上下に仕切られている。そのため、第2右流路22を流れた冷却水は、第2排気口62Aの中心62Cよりも左方にまで流れた後、中間流路30を流れる冷却水と合流する。これにより、ポート間流路31および延長流路32における冷却水の真っ直ぐな流れを大きく妨げることなく、第2右流路22の冷却水と中間流路30の冷却水とを合流させることができる。したがって、ポート間流路31の冷却水の流れを更に円滑化することができる。また、第2排気ポート62の周囲の部分を効果的に冷却することができる。
ところで、シリンダヘッド4において、第1排気ポート61と第2排気ポート62との間の寸法は比較的小さい。しかし、本実施形態によれば、図10に示す断面において、ポート間流路31のシリンダ軸線CAと垂直な方向の寸法Lxに対するシリンダ軸線CAと平行な方向の寸法Lyの比率Ly/Lxは、1よりも大きい。すなわち、前記断面において、ポート間流路31のシリンダ軸線CAと平行な方向の寸法Lyは、シリンダ軸線CAと垂直な方向の寸法Lx(すなわち、第1排気ポート61と第2排気ポート62との間の寸法)よりも大きい。そのため、シリンダヘッド4の第1排気ポート61と第2排気ポート62との間の寸法は小さいが、ポート間流路31の流路断面積を確保することができる。したがって、シリンダヘッド4の第1排気ポート61と第2排気ポート62との間の部分を効果的に冷却することができる。
図10に示す前記断面には、第1右流路21、ポート間流路31、および第1左流路41が存在する。本実施形態によれば、それらの流路21,31,41のうち、シリンダ軸線CAと垂直な方向の寸法に対するシリンダ軸線CAと平行な方向の寸法の比率は、ポート間流路31が最も大きい。ポート間流路31は他の流路21,41に比べて縦長であるので、ポート間流路31の流路断面積を大きく確保することができる。したがって、シリンダヘッド4の第1排気ポート61と第2排気ポート62との間の部分を効果的に冷却することができる。
また、図10に示す前記断面において、ポート間流路31はシリンダ軸線CAと平行な辺31aを有している。これにより、シリンダヘッド4の第1排気ポート61と第2排気ポート62との間の部分を効果的に冷却することができる。
本実施形態によれば、図9に示すようにウォータジャケット10Aは、第1左流路41、第2左流路42、および第3左流路43を有している。これにより、第1排気ポート61の左方の部分を効果的に冷却することができる。
また、第2左流路42は第3左流路43に向かって右方かつ上方に延び、第3左流路43は第2左流路42に向かって右方かつ下方に延びている。これにより、第1排気ポート61の周囲の部分を効果的に冷却することができる。
ところで、延長流路32と第2左流路42または第3左流路43とが直接接続されていると、第2右流路22または第3右流路23から第2左流路42または第3左流路43に至る左右に延びる流路が形成されることになる。当該流路はポート間流路31と実質的に直交することになる。その場合、ポート間流路31を流れる冷却水の流れは、上記流路を流れる冷却水によって乱されやすい。その結果、冷却水はポート間流路31を円滑に流れにくくなるおそれがある。しかし、本実施形態によれば、延長流路32は第2左流路42および第3左流路43のいずれとも直接接続されていない。よって、ポート間流路31を流れる冷却水が乱されることを防止することができる。したがって、シリンダヘッド4の第1排気ポート61と第2排気ポート62との間の部分を効果的に冷却することができる。
本実施形態では、流入口11は、第2排気口62Aよりも右方かつ下方に設けられている。流入口11から流入した冷却水は、左方かつ上方に向かって流れる傾向がある。本実施形態によれば、第1左流路41には、冷却水の流れを絞る縮径部46が設けられている。そのため、冷却水が第1左流路41に流れ込み過ぎることは避けられる。したがって、ポート間流路31に十分な量の冷却水が流れ込む。シリンダヘッド4の第1排気ポート61と第2排気ポート62との間の部分を効果的に冷却することができる。
ところで、図6に示すように、プラグホール55はシリンダ軸線CAに対して傾斜しているので、シリンダヘッド4を大型化しなくても、シリンダ軸線CAと交差しかつ左右に延びるカム軸57を配置するスペースを確保することができる。したがって、本実施形態によれば、シリンダヘッド4の小型化が可能となる。
シリンダヘッド4の製造方法は特に限定されないが、本実施形態では鋳造である。シリンダヘッド4は鋳造品である。そのため、前述の構成を備えたウォータジャケット10Aを比較的容易に形成することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限らず、他にも種々の形態にて実施することができる。
前記第1吸気口51Aの中心51Cがシリンダ軸線CAの左方かつ上方に位置するようにシリンダ軸線CAに沿って見たときに、流入口11は必ずしも第2排気口62Aの中心62Cの右方かつ下方に配置されていなくてもよく、流出口12は必ずしも第1吸気口51Aの中心51Cの左方かつ上方に配置されていなくてもよい。
第2右流路22と第3右流路23とは、第2吸気口52Aの中心52Cおよび第2排気口62Aの中心62Cよりも左方の一部において、上下に仕切られていなくてもよい。第2右流路22および第3右流路23は、第2吸気口52Aの中心52Cおよび第2排気口62Aの中心62Cよりも右方において、中間流路30と接続されていてもよい。
第1排気口61Aの中心61Cと第2排気口62Aの中心62Cとを結ぶ直線と平行かつシリンダ軸線CAと平行な所定の断面(図10参照)において、ポート間流路31の形状は長方形状に限定されない。ポート間流路31の断面形状は特に限定されるものではない。
前記実施形態では、図9に示すように、第2左流路42は第3左流路43に向かって右方かつ上方に延び、第3左流路43は第2左流路42に向かって右方かつ下方に延びている。しかし、第2左流路42は第3左流路43に向かって右方に延びていなくてもよい。また、第3左流路43は第2左流路42に向かって右方に延びていなくてもよい。
前記実施形態では、第1左流路41に、冷却水の流れを絞る縮径部46が設けられている。しかし、縮径部46は第1左流路41に設けられていなくてもよい。縮径部46は、第2左流路42、第3左流路43、または第4左流路44に設けられていてもよい。また、左流路40のいずれにも縮径部46が設けられていなくてもよい。右流路20および中間流路30の一方または両方の一部に縮径部46が設けられていてもよい。
エンジン1の外部から冷却水を導入する流入口11は、シリンダボディ3に形成されていてもよい。エンジン1の外部に冷却水を導出する流出口12は、シリンダボディ3に形成されていてもよい。
前記実施形態では、シリンダヘッド4には、シリンダ軸線CAと交差する1本のカム軸57が設けられている(図4参照)。エンジン1は、SOHC(Single OverHead Camshaft)式の内燃機関である。しかし、特に限定される訳ではない。シリンダヘッド4に、吸気弁53,54の上方に配置された吸気カム軸と、排気弁63,64の上方に配置された排気カム軸とが設けられていてもよい。エンジン1は、DOHC(Double OverHead Camshaft)式の内燃機関であってもよい。
ここに用いられた用語及び表現は、説明のために用いられたものであって限定的に解釈するために用いられたものではない。ここに示されかつ述べられた特徴事項の如何なる均等物をも排除するものではなく、本発明のクレームされた範囲内における各種変形をも許容するものであると認識されなければならない。本発明は、多くの異なった形態で具現化され得るものである。この開示は本発明の原理の実施形態を提供するものと見なされるべきである。それらの実施形態は、本発明をここに記載しかつ/又は図示した好ましい実施形態に限定することを意図するものではないという了解のもとで、実施形態がここに記載されている。ここに記載した実施形態に限定されるものではない。本発明は、この開示に基づいて当業者によって認識され得る、均等な要素、修正、削除、組み合わせ、改良及び/又は変更を含むあらゆる実施形態をも包含する。クレームの限定事項はそのクレームで用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書あるいは本願のプロセキューション中に記載された実施形態に限定されるべきではない。
1…内燃機関、3…シリンダボディ、4…シリンダヘッド、6…シリンダ、8…燃焼室、10A…シリンダヘッドのウォータジャケット、11…流入口、12…流出口、21…第1右流路、22…第2右流路、23…第3右流路、30…中間流路、31…ポート間流路、32…延長流路、41…第1左流路、42…第2左流路、43…第3左流路、46…縮径部、50…点火プラグ、51…第1吸気ポート、51A…第1吸気口、52…第2吸気ポート、52A…第2吸気口、55…プラグホール、55A…点火口、55C…プラグホールの軸線、57…カム軸、57C…カム軸の軸線、61…第1排気ポート、61A…第1排気口、62…第2排気ポート、62A…第2排気口、CA…シリンダ軸線、100…自動二輪車(鞍乗型車両)

Claims (15)

  1. シリンダ軸線に沿って延びかつ燃焼室の一部を区画するシリンダが形成されたシリンダボディと、
    前記シリンダボディに固定されたシリンダヘッドと、
    前記シリンダヘッドに形成され、前記燃焼室に向けて開口する第1吸気口を有し、前記燃焼室に吸入される吸気が流れる第1吸気ポートと、
    前記シリンダヘッドに形成され、前記燃焼室に向けて開口する第2吸気口を有し、前記燃焼室に吸入される吸気が流れる第2吸気ポートと、
    前記シリンダヘッドに形成され、前記燃焼室に向けて開口する第1排気口を有し、前記燃焼室から排出される排気が流れる第1排気ポートと、
    前記シリンダヘッドに形成され、前記燃焼室に向けて開口する第2排気口を有し、前記燃焼室から排出される排気が流れる第2排気ポートと、
    前記シリンダヘッドに形成され、前記燃焼室に向けて開口する点火口を有し、点火プラグが収容されるプラグホールと、
    前記シリンダヘッドに形成され、冷却水が流れるウォータジャケットと、を備え、
    前記第1吸気口の中心が前記シリンダ軸線の左方かつ上方に位置するように前記シリンダ軸線に沿って見たときに、
    前記第2吸気口の中心は前記シリンダ軸線の右方かつ上方に位置し、前記第1排気口の中心は前記シリンダ軸線の左方かつ下方に位置し、前記第2排気口の中心は前記シリンダ軸線の右方かつ下方に位置し、
    前記プラグホールの軸線は、前記シリンダ軸線に沿って前記点火口から離れるほど前記シリンダ軸線の左方に向かうように前記シリンダ軸線に対して傾斜しており、
    前記プラグホールは、前記第1吸気ポートと前記第1排気ポートとの間に位置し、
    前記ウォータジャケットは、前記第1排気ポートと前記第2排気ポートとの間であってかつ前記シリンダ軸線の下方に位置するポート間流路と、前記ポート間流路から前記シリンダ軸線の上方の位置まで上方に延びる延長流路と、を含んだ中間流路を有している、内燃機関。
  2. 前記第1吸気口の中心が前記シリンダ軸線の左方かつ上方に位置するように前記シリンダ軸線に沿って見たときに、
    前記ウォータジャケットは、前記第2排気ポートの中心よりも右方かつ下方に位置する第1右流路と、前記第2排気ポートの中心よりも上方に位置し、前記第1右流路および前記中間流路に接続された第2右流路と、前記第2右流路よりも上方かつ前記第2吸気ポートの中心よりも下方に位置し、前記中間流路に接続された第3右流路と、を有し、
    前記第2右流路と前記第3右流路とは、前記第2吸気口の中心および前記第2排気口の中心よりも左方の一部において、上下に仕切られている、請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記第1排気口の中心と前記第2排気口の中心とを結ぶ直線と平行かつ前記シリンダ軸線と平行な所定の断面において、前記ポート間流路の前記シリンダ軸線と垂直な方向の寸法に対する前記シリンダ軸線と平行な方向の寸法の比率は、1よりも大きい、請求項1または2に記載の内燃機関。
  4. 前記所定の断面において、前記ポート間流路は前記シリンダ軸線と平行な辺を有している、請求項3に記載の内燃機関。
  5. 前記第1吸気口の中心が前記シリンダ軸線の左方かつ上方に位置するように前記シリンダ軸線に沿って見たときに、
    前記ウォータジャケットは、前記第1排気ポートの中心よりも下方に位置する第1左流路と、前記第1排気ポートの中心よりも左方かつ上方に位置し、前記第1左流路に接続された第2左流路と、前記第1吸気ポートの中心よりも左方かつ下方に位置し、前記第2左流路に接続された第3左流路と、を有している、請求項1〜4のいずれか一つに記載の内燃機関。
  6. 前記延長流路と前記第2左流路とは直接接続されておらず、前記延長流路と前記第3左流路とは直接接続されていない、請求項5に記載の内燃機関。
  7. 前記第1吸気口の中心が前記シリンダ軸線の左方かつ上方に位置するように前記シリンダ軸線に沿って見たときに、
    前記第2左流路は、前記第3左流路に向かって右方かつ上方に延び、
    前記第3左流路は、前記第2左流路に向かって右方かつ下方に延びている、請求項5または6に記載の内燃機関。
  8. 前記第1排気口の中心と前記第2排気口の中心とを結ぶ直線と平行かつ前記シリンダ軸線と平行な所定の断面において、前記ポート間流路の前記シリンダ軸線と垂直な方向の寸法に対する前記シリンダ軸線と平行な方向の寸法の比率は、前記第1右流路の前記比率よりも大きく、かつ、前記第1左流路の前記比率よりも大きい、請求項5〜7のいずれか一つに記載の内燃機関。
  9. 前記第1吸気口の中心が前記シリンダ軸線の左方かつ上方に位置するように前記シリンダ軸線に沿って見たときに、
    前記ウォータジャケットは、冷却水が流入し、前記第2排気口よりも右方かつ下方に位置する流入口を有し、
    前記第1左流路に、冷却水の流れを絞る縮径部が設けられている、請求項5〜8のいずれか一つに記載の内燃機関。
  10. 前記第1吸気口の中心が前記シリンダ軸線の左方かつ上方に位置するように前記シリンダ軸線に沿って見たときに、
    前記ウォータジャケットは、冷却水が流入し、前記第2排気口よりも右方かつ下方に位置する流入口を有している、請求項1〜8のいずれか一つに記載の内燃機関。
  11. 前記内燃機関の外部から冷却水を導入する流入口を有し、
    前記流入口は、前記シリンダヘッドに形成されている、請求項1〜8のいずれか一つに記載の内燃機関。
  12. 前記内燃機関の外部から冷却水を導入する流入口と、前記内燃機関の外部に冷却水を導出する流出口と、を有し、
    前記流入口および前記流出口は、前記シリンダヘッドに形成されている、請求項1〜8のいずれか一つに記載の内燃機関。
  13. 前記シリンダヘッドに回転可能に支持され、前記シリンダ軸線と交差するカム軸を備え、
    前記カム軸の軸線は、前記第1吸気口の中心と前記第1排気口の中心との間に位置し、かつ、前記第2吸気口の中心と前記第2排気口の中心との間に位置している、請求項1〜12のいずれか一つに記載の内燃機関。
  14. 前記シリンダヘッドは鋳造品である、請求項1〜13のいずれか一つに記載の内燃機関。
  15. 請求項1〜14のいずれか一つに記載の内燃機関を備えた鞍乗型車両。
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