JP7064175B2 - シリンダヘッド - Google Patents

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本発明は、複数の気筒に接続される複数の排気ポートと、複数の排気ポートが集合する排気集合部と、を含む集合排気ポートを備えるシリンダヘッドの構造に関する。
従来、例えば、多気筒エンジンにおいては、シリンダヘッドに各気筒に対応する複数の排気ポートが形成されていた。シリンダヘッドには、各排気ポートに接続される複数の排気通路を備えた排気マニホールドが接続され、排気マニホールド内で排気通路を合流させていた。
また、シリンダヘッド内に、各気筒に対応する複数の排気ポートを集合させる排気集合部を形成し、シリンダヘッドには単一の排気管を接続するようにした多気筒エンジンが開発されている。
このようなシリンダヘッドは、内部を通過する排気ガスの影響により高温となる。このため、シリンダヘッドには、冷却水を循環させる冷却水通路(ウォータジャケット)が形成されている。特に、上記のように内部に排気集合部が形成されたシリンダヘッドは、排気ガスが内部で集合することもあり高温になりやすい。このため、排気集合部を備えるシリンダヘッドでは、冷却水通路(ウォータジャケット)による冷却性能の向上が図られている。
例えば、複数の排気導管を合流することによって形成される集合排気導管を一体的に設けたシリンダヘッドにおいて、排気導管の下方に配置される下側冷却ジャケットと、排気導管の上方に配置される上側冷却液ジャケットと、これら下側冷却ジャケットと上側ジャケットとを連通し冷却液の通路として機能する連通部とを備えるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
このような特許文献1の構成によれば、従来のシリンダヘッドに比べると冷却性能を向上することはできる。
特開2008-309158号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の構造でもシリンダヘッドの冷却性能は必ずしも十分とは言えず、さらなる向上が望まれている。
近年は、シリンダヘッドが、冷却水通路(冷却液通路)として、集合排気ポートの上方に設けられる上部通路と、この上部通路とは独立して集合排気ポートの下方に設けられる下部通路と、を備える構造も提案されている。このような構造のシリンダヘッドでは、上部通路と下部通路とに、別々に冷却水を供給することができるため、上部通路と下部通路とが一体的に形成された従来のシリンダヘッドに比べて冷却性能を高めることができる。
また、このように上部通路と下部通路とを独立させた構造としても、各気筒から排出される排気ガスが排気集合部側(排出方向)に向かわずに互いに干渉し合うと、排気ガスの流れが悪くなり排気ガスを効率よく冷却できなくなる。このため、排気ポートの形状は、さらなる改善が望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、異なる排気ポートを通過する排気ガス同士の干渉を低減することで排気ガスの排気ポートでの滞留を抑制し、排気ガスの温度を効率的に低下させ、冷却性能の向上を図ったシリンダヘッドを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の一つの態様は、多気筒エンジンを構成し、複数の前記気筒のそれぞれに接続される複数の排気ポートと、複数の前記排気ポートが集合する排気集合部と、を含む集合排気ポートを備え、隣接する一対の排気ポート間が仕切壁によって仕切られていると共に、隣接する一対の前記排気ポートが合流部にて合流するシリンダヘッドであって、前記排気ポートは、上壁面又は下壁面の少なくとも一方の前記仕切壁側の端部を曲面に形成したフィレット部を備えると共に、前記合流部で合流する一対の前記排気ポートのうち、一方の排気ポートのポート長が他方の排気ポートのポート長よりも長くなっており、前記一方の排気ポートは、前記フィレット部の半径を前記他方の排気ポートの前記フィレット部の半径よりも拡大した拡大フィレット部を前記合流部に備えることを特徴とするシリンダヘッドにある。
ここで、前記拡大フィレット部は、前記仕切壁の排気流れ方向下流側の先端部に対応する部分の半径が最も大きいことが好ましい。
また前記排気ポートの前記上壁面及び前記下壁面の少なくとも一方から当該排気ポート内に突出すると共に前記仕切壁の先端部から前記排気集合部側に向かって延設される突条部を備え、前記拡大フィレット部は、前記突条部に対応する部分を含む領域に設けられていることが好ましい。
さらに、前記拡大フィレット部の半径は、前記仕切壁の先端部側から前記突条部の先端部側に向かって漸小していることが好ましい。
また前記多気筒エンジンが、第1から第4の気筒が一列に配された直列4気筒エンジンである場合、前記集合排気ポートが、前記第1から第4の気筒に接続される第1から第4の排気ポートを備えると共に、前記気筒の列設方向の中央に前記排気集合部を備えており、前記第1の排気ポートと前記第2の排気ポートとが合流する合流部では、前記第1の排気ポートが前記拡大フィレット部を備え、前記第3の排気ポートと前記第4の排気ポートとが合流する合流部では、前記第4の排気ポートが前記拡大フィレット部を備えていることが好ましい。
かかる本発明のシリンダヘッドによれば、排気ポートを通過する排気ガスの温度を効率的に低下させ、冷却性能の向上を図ることができる。詳しくは、隣接する排気ポートが合流する合流部においてポート長が長い側の排気ポートのフィレット部の半径を大きくすることで、排気ガスの流れを適切に制御することができる。
また排気ガスの流れを適切に制御することで、他の排気ポート間、特に隣接する排気ポート間での排気干渉を抑制することができる。すなわちポート長が長い側の排気ポートから流れてきた排気ガスをポート長が短い側の排気ポートに流れ込むことを抑制することができる。
したがって、排気ガスの温度を効率的に低下させることができ、ひいてはシリンダヘッドの冷却性能の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るシリンダヘッドの上面図及び側面図である。 本発明の一実施形態に係るシリンダヘッドの断面図である。 本発明の一実施形態に係る集合排気ポートを模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る集合排気ポートの模式的に示す拡大図である。 本発明の一実施形態に係るシリンダヘッドの断面図である。 本発明の一実施形態に係るシリンダヘッドの断面図である。 本発明の一実施形態に係るウォータジャケットを模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係るアッパジャケットを説明する図である。 本発明の一実施形態に係るロアジャケットを説明する図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、シリンダヘッドの上面(シリンダブロックへの取付け面とは反対側の面)及びシリンダヘッドのフロント側の側面を示す図である。図2は、シリンダヘッドのA-A′線断面図である。また図3は、集合排気ポートの形状を、砂中子の形状として模式的に示す図であり、図4は、その拡大図である。図5及び図6は、シリンダヘッドを模式的に示す断面図であり、図5は、図4のB-B′線に相当する断面図であり、図6は、図5のC-C′線に相当する断面図である。図7は、ウォータジャケットの形状を、砂中子の形状として示した斜視図である。図8は、ウォータジャケットの形状を示す上面図であり、図9は、ウォータジャケットの形状を示す底面図である。
図1に示す本実施形態に係るシリンダヘッド10は、フロント側(車両前方側)から直列(一列)に配置された4つの気筒(シリンダ)を備える空冷式の直列4気筒エンジンを構成するものであり、シリンダヘッド10の下面10aには、第1~第4の気筒(シリンダ)11(11a~11d)が形成されたシリンダブロック(図示なし)が取付けられる。
一方、シリンダヘッド10の上面10bには動弁室12が形成されている。図示は省略するが、この動弁室12内には吸気弁や排気弁を駆動する動弁機構が収容され、シリンダヘッド10の上面には、この動弁室12を覆うリンダカバーが取付けられる。
本願発明は、このような水冷式の多気筒エンジンを構成するシリンダヘッド10の内部構造に特徴がある。以下では、シリンダヘッド10の内部構造について詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、シリンダヘッド10には、各気筒11に対応する2つの吸気バルブ孔13(13a,13b)と、2つの排気バルブ孔14(14a,14b)とが設けられている。つまりシリンダヘッド10には、8つの吸気バルブ孔13及び排気バルブ孔14が設けられている。
またシリンダヘッド10には、各気筒11に対応する4つの吸気ポート15が設けられている。各吸気ポート15の一端側は、各気筒11に対応する2つの吸気バルブ孔13に接続されている。これらの吸気ポート15は、互い集合することなく独立して設けられ、シリンダヘッド10の一方の側面10cにそれぞれ開口している。つまりシリンダヘッド10の側面10cには、各気筒11にそれぞれに繋がる4つの吸気口16が形成されている(図1参照)。
またシリンダヘッド10には、各気筒11のそれぞれに接続される集合排気ポート17が設けられている。集合排気ポート17は、各気筒11に接続される4つの排気ポート18(18a~18d)と、これらの排気ポート18(18a~18d)が集合する排気集合部19と、を含んで構成されている。
各排気ポート18の一端側は、各気筒11に対応する2つの排気バルブ孔14a,14bに接続され、各排気ポート18の他端側は、排気集合部19で集合している。
より詳しくは、図3の模式図に示すように、各排気ポート18は、各排気バルブ孔14a,14bに接続される一対の枝通路部181,182と、これらの枝通路部181,182が合流する幹通路部183とで構成されている。そして第1~第4の排気ポート18(18a~18d)の幹通路部183が排気集合部19にて集合している。
排気集合部19は、気筒11の列設方向(シリンダヘッド10の前後方向)の中央部に位置し、シリンダヘッド10の吸気口16が開口する側面10cとは反対側の側面10dに開口している。つまりシリンダヘッド10の側面10dには、排気集合部19にて集合された排気ガスが流出する1つの排気口20が、気筒の列設方向(シリンダヘッド10の前後方向)の中央部に形成されている。
また各排気ポート18(幹通路部183)間は、第1の仕切壁21(21a~21c)によって仕切られており、隣接する一対の排気ポート18は合流部100(100A~100C)で合流している。言い換えれば、隣接する一対の排気ポート18は、第1の仕切壁21の先端部(排気集合部19側の端部、排気流れ方向下流側の端部)で合流している。つまり、この第1の仕切壁21の先端部の近傍領域が、隣接する一対の排気ポート18が合流する合流部100(100A~100C)となる。
ここで、各合流部100には、排気ポート18の上壁面及び下壁面の少なくとも一方から排気ポート18内に突出する突条部110が設けられ、この突条部110は各第1の仕切壁21の先端部から排気集合部19側に向かって延設されている。突条部110は、排気ポート18の上壁面又は下壁面の一方に設けられていてもよいし両方に設けられていてもよい。本実施形態では、排気ポート18の上壁面に突条部110が設けられている(図6参照)。この突条部110が設けられていることで、隣接する排気ポート18間での排気干渉が抑制されている。
なお各排気ポート18を構成する枝通路部181,182間は、第2の仕切壁22(22a~22d)によって仕切られており、この第2の仕切壁22の先端部を含む近傍領域が、各排気ポート18の枝通路部181,182が合流する枝合流部120となっている。
そして、この枝合流部120にも、排気ポート18の上壁面及び下壁面の少なくとも一方から排気ポート18内に突出する突条部111が設けられ、突条部111は第2の仕切壁22の先端部から排気集合部19側に向かって延設されている。なお、これら突条部110,111の長さは、特に限定されず、排気ガスの流れを考慮して適宜決定されればよい。
ここで、図4及び図5に示すように、各排気ポート18(幹通路部183)は、開口形状が略矩形に形成されており、その四方の角部は、R形状に形成されたフィレット部130となっている。すなわち、各排気ポート18は、その上壁面及び下壁面の両端部にフィレット部130を備えている。
そして、一対の排気ポート18が合流する各合流部100において、一方の排気ポート18のポート長(気筒11から排気集合部19までの長さ)が他方の排気ポートのポート長よりも長い場合、この一方の排気ポート18には、図4及び図6に示すように、フィレット部130の半径を大きくした(拡大した)拡大フィレット部140が設けられている。具体的には、この拡大フィレット部140は、各合流部100における他方の排気ポート18のフィレット部130の半径よりも大きくなっている。
本実施形態では、第1の排気ポート18aのポート長が、隣接する第2の排気ポート18bのポート長よりも長くなっており、第4の排気ポート18dのポート長が、隣接する第3の排気ポート18cのポート長よりも長くなっている。
このため、第1の排気ポート18a(幹通路部183)と第2の排気ポート18b(幹通路部183)とが合流する合流部100Aにおいては、第1の排気ポート18aが拡大フィレット部140を備えている。同様に、第3の排気ポート18cと第4の排気ポート18dとが合流する合流部100Cにおいては、第4の排気ポート18dが拡大フィレット部140を備えている(図3参照)。
なお第2の排気ポート18bと第3の排気ポート18cとが合流する合流部100Bにおいては、第2の排気ポート18bのポート長と、第3の排気ポート18cのポート長とがほぼ一致しているため、第2の排気ポート18b及び第3の排気ポート18cには、何れにも拡大フィレット部140は設けられていない。
このように合流部100Aにおいて第1の排気ポート18aが拡大フィレット部140を備えていることで、また合流部100Cにおいて第4の排気ポート18dが拡大フィレット部140を備えていることで、これら第1の排気ポート18aや第4の排気ポート18d内の排気ガスの流れを適切に制御することができる。したがって、他の排気ポート18との排気干渉を抑制することができる。
詳しくは、ポート長が長い側の排気ポートから流れてきた排気ガスをポート長が短い側の排気ポートに流れ込むことを抑制することができる。具体的には、第1の排気ポート18aや第4の排気ポート18dから排出される排気ガスが隣のポートへ流れ込むことを抑制できる。
また、ポート長の長いポートから排出される排気ガスが排気口20とは異なる方向へ流れることを抑制することができる。具体的には、第1の排気ポート18aや第4の排気ポート18dから排出される排気ガスを排気口20の方向へコントロールすることができる。例えば、第1の排気ポート18aから流れ出た排気ガスが第4の排気ポート18dへ流れ込むことを抑制することができる。その結果、排気ポート18から排出された排気ガスを比較的早期に排気口20から排出させることができる。
さらに、ポート長が長い排気ポートから排出される排気ガスを比較的早期に排気口20から排出させることで、ポート長が短い異なる排気ポートから流れ出てきた排気ガスとの混合を抑制することが可能となる。
拡大フィレット部140は、各合流部100に設けられていればよく、その設置範囲は特に限定されないが、突条部110に対応する部分を含む範囲に設けられていることが好ましい。これにより、突条部110と拡大フィレット部140とによって、排気ガスの流れをより排気口20側に適切に制御することができる。
また拡大フィレット部140は、その各部位において、合流部100に設けられている他方の排気ポート18のフィレット部130の半径よりも大きくなっている。ただし、拡大フィレット部140の各部位の半径は、同一ではなく、本実施形態では、第1の仕切壁21の先端部に対応する部分が最大となっている。拡大フィレット部140をこのような形状とすることで、ポート長が長い側の排気ポートから流れてきた排気ガスをポート長が短い側の排気ポートに流れ込むことを抑制でき、排気ガスの流れをさらに適切に制御することができる。
また拡大フィレット部140の半径は、第1の仕切壁21の先端部に対応する部分から突条部110の先端部側(下流側)に向かって漸小している。拡大フィレット部140をこのような形状とすることで、排気ガスの流れをさらに排気口側に適切に制御することができる。
なお本実施形態では、拡大フィレット部140の半径が下流側に向かって漸小するようにしたが、勿論、拡大フィレット部140の各部位の半径は、特に限定されず、例えば、拡大フィレット部140の各部位において同一の大きさであってもよい。拡大フィレット部140の各部位の半径の大きさは、排気ガスの流れ等を考慮して適宜決定されればよい。
以上のように本実施形態に係るシリンダヘッド10では、隣接する排気ポート18の一方のポート長が他方よりも長い場合に、拡大フィレット部140を合流部100に設けるようにしたので、合流部100付近を通過する排気ガスの流れを適正に制御することができる。したがって、隣接する排気ポート18間での排気干渉等を抑制することができ、排気ガスの温度上昇を抑制することができる。それに伴い、シリンダヘッド10の冷却性能を向上することもできる。
またシリンダヘッド10には、以下に説明するように、ウォータジャケット30が設けられており、拡大フィレット部140によって排気ガスの流れが適正に制御されることで、ウォータジャケット30を流れる冷却水によっても排気ガスを効率的に冷却することができるようになる。したがって、シリンダヘッド10の冷却性能のさらなる向上を図ることができる。
シリンダヘッド10には、気筒11の列設方向に冷却水を流通させるウォータジャケット(冷却水通路)30が一体的に形成されている。本実施形態では、ウォータジャケット30に、シリンダヘッド10のフロント側からリア側に向かって冷却水を流通させることで、排気熱による各気筒(燃焼室)11付近や集合排気ポート17付近の温度上昇を抑制している。
本実施形態に係るウォータジャケット30は、図7に示すように、集合排気ポート17の上方に設けられるアッパジャケット(第1の通路)31と、集合排気ポート17の下方に設けられるロアジャケット(第2の通路)32と、を備えている。
アッパジャケット(第1の通路)31は、図7及び図8に示すように、各気筒11の上方に設けられる気筒通路部33と、集合排気ポート17の上方に集合排気ポート17の上部を覆うように設けられるポート通路部34と、で構成されている。すなわちアッパジャケット31には、冷却水の主な流れとして、気筒通路部33及びポート通路部34を流れる2つ流れが形成される。
なおこれら気筒通路部33とポート通路部34とは、第1の気筒11aに対応する排気バルブ孔14aの外側及び第4の気筒11dに対応する排気バルブ孔14bの外側と、隣接する排気バルブ孔14の間でそれぞれ連通している。
一方、ロアジャケット(第2の通路)32は、図7及び図9に示すように、各気筒11に対応する部分には設けられておらず、集合排気ポート17の下方に、集合排気ポート17の下部を覆うように設けられるポート通路部35によって構成されている。
ここで、アッパジャケット31とロアジャケット32とは独立して設けられている。すなわちアッパジャケット31及びロアジャケット32には、別々の経路から冷却水が供給されるように形成されている。
アッパジャケット31は、シリンダヘッド10のフロント側に、冷却水が供給される1つのアッパ入口通路部36を有し、シリンダヘッド10のリア側にアッパ出口通路部37を有する。すなわちアッパジャケット31内には、アッパ入口通路部36から冷却水が供給され、供給された冷却水は、気筒通路部33及びポート通路部34を通過した後に、アッパ出口通路部37から外部に排出されるようになっている。なおアッパ出口通路部37は必ずしも一つでなくてもよく、複数設けられていてもよい。
一方、ロアジャケット32は、シリンダヘッド10のフロント側に、アッパ入口通路部36とは独立するロア入口通路部38を有しており、ロアジャケット32内には、このロア入口通路部38から冷却水が供給されるようになっている。またロアジャケット32は、シリンダヘッド10のリア側(冷却水の流れ方向の下流側)で、アッパジャケット31に接続されている。すなわちロアジャケット32内に供給された冷却水は、ポート通路部35を通過した後に、アッパジャケット31のアッパ出口通路部37を介して外部に排出されるようになっている。
具体的には、ロアジャケット32は、ポート通路部35の下流側の端部近傍から気筒11の列設方向に沿って延在するサブ通路部39を備えている。一方、アッパジャケット31は、アッパ出口通路部37から分岐してサブ通路部39に向かって延設される分岐通路部40を有している。そして、ロアジャケット32のサブ通路部39は、この分岐通路部40に接続されている。本実施形態では、サブ通路部39は、ポート通路部35との接続部分の直径よりも大径の大径部39aを有しており、この大径部39aにおいてアッパジャケット31の分岐通路部40に接続されている。
つまり本実施形態に係るシリンダヘッド10においては、ロアジャケット32内に供給された冷却水は、ポート通路部35及びサブ通路部39を通過した後、アッパジャケット31の分岐通路部40を介してアッパ出口通路部37から外部に排出されるようになっている。
なお、ロアジャケット32が備えるサブ通路部39は、シリンダヘッド10を鋳造する際に、ポート通路部35を形成するための中子を支持する幅木によって形成される空間である。このため、サブ通路部39の先端部(下流側端部)は開口しているが、このサブ通路部39の開口は、図示しない封止部材(エキスパンションプラグ)によって封止されている。
このようにロアジャケット32を構成するポート通路部35が、ポート通路部35の下流側の端部近傍から延在するサブ通路部39を介してアッパジャケット31の分岐通路部40に連通されていることで、ロアジャケット32内のポート通路部35の冷却水の流れを阻害することなく、ロアジャケット32内に冷却水を良好に流通させることができる。
またサブ通路部39が、アッパジャケット31の気筒通路部33及びポート通路部34よりも下流側の分岐通路部40に接続されているため、アッパジャケット31の気筒通路部33及びポート通路部34の流れが阻害されることもなく、アッパジャケット31内にも冷却水を良好に流通させることができる。
つまり、アッパジャケット31とロアジャケット32のそれぞれに冷却水を良好に流通させることができるため、シリンダヘッド10の冷却性能を向上することができる。
さらにアッパジャケット31とロアジャケット32とは独立して設けられているため、アッパジャケット31とロアジャケット32とを接続するには、シリンダヘッド10を鋳造後に加工する必要がある。すなわち鋳造時には、サブ通路部39と分岐通路部40とは分離されているため、その後にシリンダヘッド10を加工して、サブ通路部39と分岐通路部40とを連通させる必要がある。
本実施形態では、ロアジャケット32のサブ通路部39が、中子を支持する幅木によって形成された空間であり、その先端部は開口した状態であるため、サブ通路部39と分岐通路部40とを連通させるための加工を比較的容易に行うことができる。
以上のようにシリンダヘッド10は、ウォータジャケット30に流通する冷却水によってシリンダヘッド10の温度上昇を抑制することができるが、さらに所定の排気ポート18が、合流部100において拡大フィレット部140を備えていることで、より効果的にシリンダヘッド10の温度上昇を抑制することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能なものである。
例えば、上述の実施形態では、合流部100において一方の排気ポートに拡大フィレット部を設けるようにしたが、勿論、枝合流部120においても、必要に応じて拡大フィレット部を設けるようにしてもよい。
また例えば、上述の実施形態では、エンジンとして直列4気筒のエンジンを例示して本発明を説明したが、勿論、本発明に係るシリンダヘッドは、直列4気筒のエンジン以外のエンジンを構成するシリンダヘッドにも適用可能なものである。
10 シリンダヘッド
11 気筒(シリンダ)
12 動弁室
13 吸気バルブ孔
14 排気バルブ孔
15 吸気ポート
16 吸気口
17 集合排気ポート
18 排気ポート
19 排気集合部
20 排気口
21 第1の仕切壁
22 第2の仕切壁
30 ウォータジャケット
31 アッパジャケット
32 ロアジャケット
33 気筒通路部
34,35 ポート通路部
36 アッパ入口通路部
37 アッパ出口通路部
38 ロア入口通路部
39 サブ通路部
40 分岐通路部
100 合流部
110,111 突条部
120 枝合流部
130 フィレット部
140 拡大フィレット部
181,182 枝通路部
183 幹通路部

Claims (5)

  1. 多気筒エンジンを構成し、
    複数の前記気筒のそれぞれに接続される複数の排気ポートと、複数の前記排気ポートが集合する排気集合部と、を含む集合排気ポートを備え、隣接する一対の排気ポート間が仕切壁によって仕切られていると共に、隣接する一対の前記排気ポートが合流部にて合流するシリンダヘッドであって、
    前記排気ポートは、上壁面又は下壁面の少なくとも一方の前記仕切壁側の端部を曲面に形成したフィレット部を備えると共に、
    前記合流部で合流する一対の前記排気ポートのうち、一方の排気ポートのポート長が他方の排気ポートのポート長よりも長くなっており、
    前記一方の排気ポートは、前記フィレット部の半径を前記他方の排気ポートの前記フィレット部の半径よりも拡大した拡大フィレット部を前記合流部に備える
    ことを特徴とするシリンダヘッド。
  2. 請求項1に記載のシリンダヘッドであって、
    前記拡大フィレット部は、前記仕切壁の排気流れ方向下流側の先端部に対応する部分の半径が最も大きい
    ことを特徴とするシリンダヘッド。
  3. 請求項1又は2記載のシリンダヘッドであって、
    前記排気ポートの前記上壁面及び前記下壁面の少なくとも一方から当該排気ポート内に突出すると共に前記仕切壁の先端部から前記排気集合部側に向かって延設される突条部を備え、
    前記拡大フィレット部は、前記突条部に対応する部分を含む領域に設けられている
    ことを特徴とするシリンダヘッド。
  4. 請求項3に記載のシリンダヘッドであって、
    前記拡大フィレット部の半径は、前記仕切壁の先端部側から前記突条部の先端部側に向かって漸小している
    ことを特徴とするシリンダヘッド。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載のシリンダヘッドであって、
    前記多気筒エンジンが、第1から第4の気筒が一列に配された直列4気筒エンジンであり、
    前記集合排気ポートが、前記第1から第4の気筒に接続される第1から第4の排気ポートを備えると共に、前記気筒の列設方向の中央に前記排気集合部を備えており、
    前記第1の排気ポートと前記第2の排気ポートとが合流する合流部では、前記第1の排気ポートが前記拡大フィレット部を備え、前記第3の排気ポートと前記第4の排気ポートとが合流する合流部では、前記第4の排気ポートが前記拡大フィレット部を備えている
    ことを特徴とするシリンダヘッド。
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