JP2020105279A - 樹脂組成物、それを用いたキャリア付樹脂膜、プリプレグ、積層板、プリント配線基板および半導体装置 - Google Patents

樹脂組成物、それを用いたキャリア付樹脂膜、プリプレグ、積層板、プリント配線基板および半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低吸水特性に優れた回路基板用の樹脂組成物を提供する。【解決手段】本発明の回路基板用の樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、インデン−クマロン樹脂と、無機充填材と、を含むものであり、10GHzで測定したときの当該樹脂組成物の硬化物における誘電正接は、3.5×10−3以下という特性を満たすものである。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂組成物、それを用いたキャリア付樹脂膜、プリプレグ、積層板、プリント配線基板および半導体装置に関する。
これまで回路基板に用いる樹脂組成物において様々な開発がなされてきた。この種の技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1に、プリント配線板用のプリプレグに使用される樹脂組成物がビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂を含むことが記載されている(特許文献1の実施例1)。
特開2017−048399号公報
しかしながら、本発明者が検討した結果、上記特許文献1に記載の樹脂組成物において、低吸水特性の点で改善の余地があることが判明した。
本発明者はさらに検討したところ、エポキシ樹脂および無機充填材を含む樹脂組成物からなる樹脂膜において、インデン−クマロン樹脂を適切に選択するとともに、その樹脂組成物からなる樹脂膜(硬化物)の誘電正接を適切に制御することにより、その樹脂膜における低吸水特性を向上できることを見出し、回路基板の形成に好適に用いられる樹脂組成物を実現し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、
回路基板用の樹脂組成物であって、
エポキシ樹脂と、
インデン−クマロン樹脂と、
無機充填材と、を含み
10GHzで測定したときの当該樹脂組成物の硬化物における誘電正接は、3.5×10−3以下である、樹脂組成物が提供される。
また本発明によれば、
キャリア基材と、
前記キャリア基材上に設けられた、上記の樹脂組成物からなる樹脂膜と、
を備える、キャリア付樹脂膜が提供される。
また本発明によれば、上記樹脂組成物中に繊維基材を含むプリプレグが提供される。
また本発明によれば、上記プリプレグの少なくとも一方の面上に金属層を配置してなる積層板が提供される。
また本発明によれば、上記樹脂組成物の硬化物で構成された絶縁層を備える、プリント配線基板が提供される。
また本発明によれば、
上記プリント配線基板と、
前記プリント配線基板の回路層上に搭載された、または前記プリント配線基板に内蔵された半導体素子と、を備える、半導体装置が提供される。
本発明によれば、低吸水特性に優れた回路基板用の樹脂組成物、それを用いたキャリア付樹脂膜、プリプレグ、積層板、プリント配線基板および半導体装置が提供される。
本実施形態に係る基材付き樹脂シートの構成の一例を模式的に示す図である。 本実施形態に係る半導体装置の製造プロセスの一例を示す工程断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図は概略図であり、実際の寸法比率とは一致していない。
本実施形態の樹脂組成物は、回路基板用の樹脂組成物であり、エポキシ樹脂と、インデン−クマロン樹脂と、無機充填材と、を含む。この樹脂組成物の硬化物は、10GHzで測定したときの誘電正接が3.5×10−3以下を満たす特性を有する。
本発明者の知見によれば、インデン−クマロン樹脂を含む樹脂組成物を回路基板の形成に適用したとき、その樹脂組成物からなる樹脂膜の硬化物における誘電正接を所定値以下となるように適切に制御することにより、その樹脂膜における低吸水特性を向上させることができる。
10GHzで測定したときの樹脂組成物の硬化物における誘電正接の上限値は、例えば、3.5×10−3以下、好ましくは3.4×10−3以下、より好ましくは3.3×10−3以下である。上記誘電正接の下限値は、特に限定されないが、例えば、1.0×10−3以上としてもよい。
また、上記樹脂組成物からなる樹脂膜の、測定周波数62.83rad/sec、昇温速度3℃/分の条件による動的粘弾性試験によって複素粘度を測定したときの、50〜200℃における最低複素粘度をη0、η0の2倍の粘度をη2、η0に達した時間をT0、η0に達した後にη2に達する時間をT2と定義する。
このとき[T2−T0]で表される差分(最低溶融粘度から2倍の粘度となるまでの時間)は、例えば、3分〜15分、好ましくは5分〜14分、より好ましくは7分〜13分である。
また、最低複素粘度(最低溶融粘度)の上限値は、例えば、950Pa・s以下でもよく、500Pa・s以下でもよく、300Pa・s以下でもよい。最低複素粘度(最低溶融粘度)の下限値は、特に限定されないが、10Pa・s以上でもよい。
メカニズムは定かではないが、このように溶融粘度を適切に制御することで、硬化反応が適当に進行するため、樹脂組成物からなる樹脂膜の硬化物における誘電正接や吸水率を低減できる、と考えられる。
なお、本明細書中、「〜」は、特に明示しない限り、上限値と下限値を含むことを表す。
本実施形態では、たとえば樹脂組成物中に含まれる各成分の種類や配合量、樹脂組成物の調製方法等を適切に選択することにより、上記誘電正接および溶融粘度を制御することが可能である。これらの中でも、たとえば、インデン−クマロン樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、カルボジイミド、表面処理された無機充填材など、適切な成分やその使用量を調整すること等が、上記誘電正接および溶融粘度を所望の数値範囲とするための要素として挙げられる。
また、本実施形態の樹脂組成物によれば、SAP法に最適に用いることができるビルドアップ層を実現でき、このビルドアップ層の低誘電正接とSAP特性とを両立できる。
本実施形態において、SAP特性とは、デスミア処理後における回路層の表面粗さが小さいこと、ビルドアップ層と回路層とのめっき密着性が高いことを示す。SAP特性を向上させることにより、高密度回路を形成することができるとともに、接続信頼性を高めることができる。また、本実施形態の樹脂組成物で構成されたビルドアップ層は、誘電正接を低減できるため、低伝送損失を実現することが可能である。
本実施形態において、プリント配線基板における絶縁層は、コア層、ビルドアップ層(層間絶縁層)、ソルダーレジスト層等のプリント配線基板を構成する絶縁性部材が挙げられる。本実施形態の樹脂組成物の硬化物は、これらの中でも、ビルドアップ層に用いられるものである。
また、上記プリント配線基板としては、コア層、ビルドアップ層(層間絶縁層)、ソルダーレジスト層を有するプリント配線基板、コア層を有しないプリント配線基板、パネルパッケージプロセス(PLP)に用いられるコアレス基板、MIS(Molded Interconnect Substrate)基板等が挙げられる。
本実施形態の樹脂組成物からなる樹脂膜の硬化物は、上記ビルドアップ層に用いられるものであり、例えば、コア層を有しないプリント配線基板におけるビルドアップ層、PLPに用いられるコアレス基板のビルドアップ層、MIS基板のビルドアップ層、等に用いることもできる。このように、本実施形態の樹脂膜の硬化物は、複数の半導体パッケージを一括して作成するために利用される大面積のプリント配線基板において、当該プリント配線基板を構成するビルドアップ層にも好適に用いることができる。また、大規模な電流が供給されるシステム中のプリント配線基を構成するビルドアップ層にも適用できる。
以下、本実施形態の樹脂組成物の各成分について詳述する。
(熱硬化性樹脂)
本実施形態の樹脂組成物は、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を含む。このような樹脂組成物は、熱硬化性樹脂組成物となる。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂(4,4’−(1,3−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールP型エポキシ樹脂(4,4’−(1,4−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂(4,4’−シクロヘキシジエンビスフェノール型エポキシ樹脂)等のビスフェノール型エポキシ樹脂;スチルベン型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラックエポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリヒドロキシフェノニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂等のフェノールアラルキル型エポキシ樹脂;キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂)等のアラルキル型エポキシ樹脂;ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、ヒドロキシナフタレンおよび/またはジヒドロキシナフタレンの2量体をグリシジルエーテル化して得られる2官能ないし4官能のナフタレン型エポキシ樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノキシ型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂等の有橋環状炭化水素化合物変性フェノール型エポキシ樹脂;ノルボルネン型エポキシ樹脂;アダマンタン型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、tert−ブチルカテコール型エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、トリメチロール型エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ樹脂;N,N,N’,N’−テトラグリシジルメタキシレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジルアニリン等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;グリシジル(メタ)アクリレートとエチレン性不飽和二重結合を有する化合物との共重合物;ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記エポキシ樹脂の中でも、エポキシ当量が200g/eq以上の第1エポキシ樹脂を含むことができる。上記第1エポキシ樹脂のエポキシ当量の下限値は、例えば、200g/eq以上であり、好ましくは210g/eq以上であり、より好ましくは220g/eq以上である。これにより、最適な架橋密度によって、樹脂組成物の硬化物の表面粗さを低減することができる。一方、上記エポキシ当量の上限値は、特に限定されないが、例えば、700g/eq以下としてもよく、600g/eq以下としてもよく、500g/eq以下としてもよい。これにより、樹脂組成物の硬化物の強度を向上させることができる。
本実施形態において、上記エポキシ樹脂が、低吸水性の観点から、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂およびナフトールアラルキル型エポキシ樹脂からなる群から選択される一種以上を含むことができる。この中でも、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂を用いることができる。
また、本実施形態の樹脂組成物は、上記第1エポキシ樹脂の他に、上記エポキシ樹脂から選択されるエポキシ当量が200g/eq未満の第2エポキシ樹脂を含んでもよく、または、当該第2エポキシ樹脂を含まなくてもよい。この第2エポキシ樹脂の含有量を低減することにより、樹脂組成物の硬化物の表面粗さをさらに低減することができる。
上記熱硬化性樹脂の含有量の下限値は、樹脂組成物全体(全固形分)100質量%に対して、3質量%以上が好ましく、4質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましい。これにより、ハンドリング性が向上し、樹脂膜を形成するのが容易となる。一方、熱硬化性樹脂の含有量の上限値は、樹脂組成物全体(全固形分)に対して、特に限定されないが、例えば、60質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。これにより、得られるプリント配線基板の強度や難燃性が向上したり、プリント配線基板の線膨張係数が低下し、反りの低減効果が向上したりする場合がある。
本実施形態において、樹脂組成物の固形分とは、樹脂組成物中における不揮発分を指し、水や溶媒等の揮発成分を除いた残部を指す。樹脂組成物の固形分全体に対する含有量とは、溶媒を含む場合には、樹脂組成物のうちの溶媒を除く固形分全体(100質量%)に対する含有量を指す。
(インデン−クマロン樹脂)
上記樹脂組成物は、インデン−クマロン樹脂を含む。
上記インデン−クマロン樹脂は、インデ系モノマー由来の構造単位Aおよびクマロン系モノマー由来の構造単位Bを含むものである。上記インデン−クマロン樹脂は、他のモノマー由来の構造単位を有していてもよい。上記インデン−クマロン樹脂は、例えば、スチレン系モノマー由来の構造単位Cを有していてもよい。これらの構造単位の繰り返し構造を有することができる。
上記インデン系モノマーに由来する構造単位Aは、例えば、下記一般式(M1)で表されるものが挙げられる。
Figure 2020105279
(一般式(M1)中、RからRは、それぞれ独立して水素または炭素数1以上3以下の有機基である。)
上記クマロン系モノマーに由来する構造単位Bは、例えば、下記一般式(M2)で表されるものが挙げられる。
Figure 2020105279
(一般式(M2)中、Rは、水素または炭素数1以上3以下の有機基である。Rは互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。)
上記スチレン系モノマーに由来する構造単位Cは、例えば、下記一般式(M3)で表されるものが挙げられる。
Figure 2020105279
(一般式(M3)中、Rは、水素または炭素数1以上3以下の有機基である。Rは互いに同一でもよく、互いに異なっていてもよい。)
上記一般式(M1)〜(M3)において、RからR、R及びRは、例えば、有機基の構造に水素及び炭素以外の原子を含んでもよい。
水素及び炭素以外の原子としては、具体的には、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、フッ素原子、塩素原子などが挙げられる。水素及び炭素以外の原子としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を含むことができる。
上記RからR、R及びRは、それぞれ独立して、例えば、水素又は炭素数1以上3の有機基であり、水素または炭素数1の有機基であることが好ましく、水素であることが更に好ましい。
上記RからR、R及びRを構成する有機基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基などのアルキル基;アリル基、ビニル基などのアルケニル基;エチニル基などのアルキニル基;メチリデン基、エチリデン基などのアルキリデン基;シクロプロピル基などのシクロアルキル基;エポキシ基、オキセタニル基などのヘテロ環基などが挙げられる。
上記インデン−クマロン樹脂は、この中でも、インデン、クマロンおよびスチレンの共重合体を含むことができる。これにより、低誘電特性を向上させることができる。
また、上記インデン−クマロン樹脂は、分子内に、エポキシ樹脂のエポキシ基と反応する反応性基を備えることができる。これにより、低誘電特性を向上させることができる。
上記反応性基としては、OH基、COOH基などが挙げられる。
また、上記インデン−クマロン樹脂は、内部または末端にフェノール性水酸基を有する芳香族構造を有していてもよい。
上記インデン−クマロン樹脂の重量平均分子量Mwの上限値は、例えば、4000以下であることが好ましく、2000以下であることがより好ましく、1500以下であることが更に好ましく、1000以下であることが一層好ましい。これにより、インデン−クマロン樹脂とエポキシ樹脂との相溶性を高め、適切にインデン−クマロン樹脂を分散できる。一方、インデン−クマロン樹脂の重量平均分子量Mwの下限値は、例えば、400以上であることが好ましく、500以上であることがより好ましく、550以上であることが更に好ましく、600以上であることが一層好ましい。これにより、樹脂組成物の中にインデン−クマロン樹脂が適切に分散できる。
上記インデン−クマロン樹脂の含有量の下限値は、上記樹脂組成物全体に対して、例えば、1質量%以上、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上である。これにより、低誘電特性および低吸水特性を向上できる。一方、上記インデン−クマロン樹脂の含有量の上限値は、上記樹脂組成物全体に対して、例えば、15質量%以下、好ましくは12質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。これにより、他の物性とのバランスを図ることができる。
(硬化剤)
上記樹脂組成物は、硬化剤を含む。
上記硬化剤としては、例えば、エポキシ樹脂と反応する硬化剤を含むことができる。
上記硬化剤の具体例としては、例えば、アミン系硬化剤、グアニジン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤、酸無水物系硬化剤又はこれらのエポキシアダクトやマイクロカプセル化したもの、活性エステル系硬化剤、ベンゾオキサジン系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を使用することができる。この中でも、フェノール系硬化剤または活性エステル系硬化剤を用いることができる。低誘電正接の観点から、活性エステル系硬化剤を用いることができる。
上記フェノール系硬化剤としては、1分子内に少なくとも2個のフェノール性水酸基を有するフェノール系硬化剤が挙げられる。これにより、耐湿性、信頼性等を向上させることができる。このフェノール系硬化剤としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂、シリコン変性フェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;レゾール型フェノール樹脂;ビフェニル型フェノール樹脂、ポリパラオキシスチレン等のポリオキシスチレン;ナフタレン型フェノール樹脂;ナフチレンエーテル型フェノール樹脂;ナフトール型フェノール樹脂;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型フェノール樹脂、含窒素フェノール樹脂等が例示される。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。この中でも、低熱膨張、薬液耐性、および銅めっき密着性の観点から、硬化剤が、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂を含むことができる。
上記活性エステル系硬化剤としては、特に制限はないが、一般にフェノールエステル類、チオフェノールエステル類、N−ヒドロキシアミンエステル類、複素環ヒドロキシ化合物のエステル類等の反応活性の高いエステル基を1分子中に2個以上有する化合物が好ましく用いられる。当該活性エステル系硬化剤は、カルボン酸化合物及び/又はチオカルボン酸化合物とヒドロキシ化合物及び/又はチオール化合物との縮合反応によって得られるものを用いてもよい。耐熱性向上の観点から、カルボン酸化合物又はカルボン酸ハライドとヒドロキシ化合物とから得られる活性エステル系硬化剤が好ましく、カルボン酸化合物又はカルボン酸ハライドとフェノール化合物及び/又はナフトール化合物とから得られる活性エステル系硬化剤がより好ましい。カルボン酸化合物としては、例えば安息香酸、酢酸、コハク酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸とそのハライド等が挙げられる。フェノール化合物又はナフトール化合物としては、例えばハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールフタリン、メチル化ビスフェノールA、メチル化ビスフェノールF、メチル化ビスフェノールS、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、カテコール、α−ナフトール、β−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、フロログルシン、ベンゼントリオール、ジシクロペンタジエニルジフェノール、フェノールノボラック等が挙げられる。活性エステル系硬化剤は1種又は2種以上を使用することができる。活性エステル系硬化剤としては、特開2004−277460号公報に開示されている活性エステル系硬化剤を用いてもよく、また市販のものを用いることもできる。市販されている活性エステル系硬化剤としては、ジシクロペンタジエニルジフェノール構造を含むもの、フェノールノボラックのアセチル化物、フェノールノボラックのベンゾイル化物等が好ましく、具体的には、ジシクロペンタジエニルジフェノール構造を含むものとしてEXB9451、EXB9460、EXB9460S−65T、HPC−8000−65T(DIC(株)製、活性基当量約223)、EXB−8000L−65TM(DIC(株)製、活性エステル当量約220)が挙げられる。ナフタレン構造を含むものとしては、EXB−8500−65T(DIC(株)製、活性エステル当量約223)、EXB−8150−60T(DIC(株)製、活性エステル当量約234)、EXB−8100L−65T(DIC(株)製、活性エステル当量約245)が挙げられる。中でも低誘電正接、低吸水、熱膨張率、および機械強度の観点から、EXB−8100L−65T(DIC(株)製、活性エステル当量約245)、HPC−8150−60T(DIC(株)製、)等のナフタレン骨格を有する活性エステル系硬化剤が好ましい。
本実施形態の樹脂組成物は、ナフタレン骨格を有する活性エステル系硬化剤を含むことができる。
上記ナフタレン骨格を有する活性エステル系硬化剤の一例としては、ナフタレン構造とアリールカルボニルオキシ基を有しさえすれば特に限定されないが、ポリナフチレンオキサイド構造とアリールカルボニルオキシ基を有する活性エステル化合物を用いてもよく、ポリナフチレンオキサイド構造のナフタレン核にアリールカルボニルオキシ基が結合した活性エステル化合物を用いてもよい。ポリナフチレンオキサイド構造としては、炭素数1〜4のアルキル基で置換されたポリナフチレンオキサイド構造でもよく、さらにはポリフェニレンオキサイド構造を有していても良い。上記のような活性エステル化合物は、核置換ヒドロキシル基を有するナフタレン構造の化合物と、ナフタレン核又はベンゼン核にカルボキシル基を有するカルボン酸化合物との縮合反応で製造することができる。
具体的には、下記一般式(1)のものが挙げられる。
Figure 2020105279
〔式(1)中、Rはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基となり、好ましくは水素原子である。Rはそれぞれ独立に水素原子又は下記一般式(2)が挙げられる。Xはそれぞれ独立に水素、ベンゾイル基又はナフチルカルボニル基となり、好ましくはベンゾイル基である。n及びmはそれぞれ0〜5の整数であって、n又はmのいずれか一方は1以上の整数である。〕
Figure 2020105279
〔式(2)中、Rは上記式(1)と同様である。Xは上記(1)と同様である。pは1又は2の整数である。〕
なお、上記式(1)及び(2)のXの少なくとも一つは、ベンゾイル基又はナフチルカルボニル基であってもよい。
また、ナフタレン骨格を有する活性エステル系硬化剤の一例としては、パラフェニルフェノール、パラクレゾール、クレゾール、または4,4’−ビフェノール等のフェノール化合物、β−ナフトール化合物、及びホルムアルデヒドの反応生成物である、フェニルフェノール−ナフトール樹脂、クレゾール−ナフトール樹脂またはビフェノール−ナフトール樹脂等のナフトール樹脂(a)と、モノカルボン酸化合物又はそのハライド(b)との反応物を含むことができる。例えば、ナフタレン骨格を有する活性エステル系硬化剤の一例としては、下記構造式(3)から(5)のいずれかで表される化合物を含むことができる。
Figure 2020105279
Figure 2020105279
Figure 2020105279
[式(3)から(5)中、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基を示す。また、Zはベンゾイル基、炭素原子数1〜4のアルキル基の1〜3つで核置換されたベンゾイル基、ナフトイル基、及び炭素原子数1〜4のアルキル基の1〜3つで核置換されたナフトイル基、炭素原子数2〜6のアシル基から成る群から選択されたエステル形成構造部位(z1)、又は水素原子(z2)である。]
また、ナフタレン骨格を有する活性エステル系硬化剤の一例としては、下記構造式(6)で表される化合物を含むことができる。
Figure 2020105279
[式(6)中、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。また、Zはベンゾイル基、炭素原子数1〜4のアルキル基の1〜3つで核置換されたベンゾイル基、ナフトイル基、及び炭素原子数1〜4のアルキル基の1〜3つで核置換されたナフトイル基、炭素原子数2〜6のアシル基から成る群から選択されたエステル形成構造部位(z1)、又は水素原子(z2)である。]
ここで、前記構造式(6)中のZは、ベンゾイル基、炭素原子数1〜4のアルキル基の1〜3つで核置換されたベンゾイル基、ナフトイル基、及び炭素原子数1〜4のアルキル基の1〜3つで核置換されたナフトイル基、炭素原子数2〜6のアシル基から成る群から選択されたエステル形成構造部位(z1)、又は水素原子(z2)であるが、より誘電率及び誘電正接の低い硬化物が得られることから、Zのうち少なくとも一つは前記エステル形成構造部位(z1)であることが好ましい。
また、ナフタレン骨格を有する活性エステル系硬化剤の一例としては、下記構造式(7)で表される化合物を含むことができる。
Figure 2020105279
[式(7)中、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基を示し、nは1又は2、mは0〜2の整数である。また、Zはベンゾイル基、炭素原子数1〜4のアルキル基の1〜3つで核置換されたベンゾイル基、ナフトイル基、及び炭素原子数1〜4のアルキル基の1〜3つで核置換されたナフトイル基、炭素原子数2〜6のアシル基から成る群から選択されたエステル形成構造部位(z1)、又は水素原子(z2)である。]
また、ナフタレン骨格を有する活性エステル系硬化剤の一例としては、下記構造式(8)および/または構造式(9)で表される化合物を含むことができる。
Figure 2020105279
(上記式(8)中、lはそれぞれ独立的に0〜6の整数である。)
Figure 2020105279
(上記式(9)中、lはそれぞれ独立的に0〜6の整数であり、mはそれぞれ独立的に1〜5の整数であり、nは1〜6の整数である。)
上記硬化剤の含有量としては、金属密着性など観点から、熱硬化性樹脂の官能基数に応じて適切に設定できる。
一例として、上記硬化剤中の全活性エステル基数および全フェノール性水酸基数の和に対する、上記エポキシ樹脂の全エポキシ基数を示す当量比〔エポキシ樹脂中の全エポキシ基数/硬化剤中の(全活性エステル基数+全フェノール性水酸基)〕の下限値は、例えば、1.0以上でもよく、1.1以上でもよく、1.2以上でもよい。これにより、絶縁層の金属密着性を高められるため、SAP特性を向上させることができる。一方、上記当量比〔エポキシ樹脂中の全エポキシ基数/硬化剤中の(全活性エステル基数+全フェノール性水酸基)〕の上限値としては、特に限定されないが、例えば、3.0以下でもよい。
(カルボジイミド)
上記樹脂組成物は、カルボジイミドを含むことができる。これにより、低誘電特性およびSAP特性を向上させることができる。
上記カルボジイミドとして、非環状カルボジイミド及び環状カルボジイミドが挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記非環状カルボジイミドは、カルボジイミド基を含む化合物のモノマーまたはそのポリマー(ポリカルボジイミド)を用いることができる。
上記ポリカルボジイミドは、分子中に少なくとも1つ以上のN=C=N基を備え、下記一般式(h)で示される構造を有することができる。
Figure 2020105279
上記一般式(h)中、Aは、脂肪族基(R)および/又は芳香族基(Ar)を含む2価の置換基を示す。Aは、−R−、−R−Ar−R−、または、−Ar−R−Ar−等で構成され得る。
Rとしては、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキレン基が挙げられる。Rの一例として、例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、シクロプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、s−ブチレン基、t−ブチレン基、シクロブチレン基等が挙げられる。
Arとしては、炭素数6〜20のアリーレン基が挙げられる。Arの具体例として、フェニレン基、ナフチレン基、又はアントリレン基等が挙げられる。
なお、上記一般式(h)のAにおいて、RやArは、繰り返し構造中、互いに同一でも異なっていてもよい。
上記一般式(h)中、nは、1〜50でもよく、2〜30でもよく、3〜10の整数でもよい。
上記環状カルボジイミドは、下記一般式(j)で表される化合物で構成されてもよい。
なお、下記一般式(j)で示される環状カルボジイミドは、1つの分子中、2つのカルボジイミド基を有してもよく、1つのカルボジイミド基を有してもよい。
Figure 2020105279
(一般式(j)中、Xは、下記一般式(i−1)〜(i−3)で表される2価の基または下記式(i−4)で表される4価の基である。Xが2価のときqは0で、Xが4価のときqは1である。Ar〜Arは各々独立に芳香族基である。これらの芳香族基は炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基で置換されていてもよい。)
Figure 2020105279
(上記式(i−1)中、nは1〜6の整数である。)
Figure 2020105279
(上記式(i−2)中、mおよびnは各々独立に0〜3の整数である。)
Figure 2020105279
(上記式(i−3)中、RおよびRは各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基を表す。)
Figure 2020105279
また、上記一般式(j)で表される環状カルボジイミドとしては、以下の構造式を有する化合物がいくつか例示される。
Figure 2020105279
上記環状カルボジイミドの製造方法としては、たとえば、次のような手法を用いることができる。
(i)単環の環状カルボジイミドは、たとえば、下記工程(1)から工程(3)を含む製造工程により製造することができる。まず、上記ArおよびArを含むニトロ体を準備する(工程(1))。続いて、ニトロ体からアミン体を製造する(工程(2))。その後、アミン体から、トリフェニルホスフィン体またはウレア体を経由して、単環の環状カルボジイミドを製造することができる(工程(3))。
(ii)複環の環状カルボジイミドは、たとえば、上記工程(1)において、上記Ar〜Arを含むニトロ体を準備する点を除いて、(i)と同様にして、製造することができる。
また、上記環状カルボジイミドは従来公知の方法により製造することができる。例として、アミン体からイソシアネート体を経由して製造する方法、アミン体からイソチオシアネート体を経由して製造する方法、カルボン酸体からイソシアネート体を経由して製造する方法等が挙げられる。
本発明者が検討した結果、通常の環状カルボジイミドは、顆粒状でありD50が100〜200μmとなるが、ワニス中への分散性が低下する恐れがある。
これに対して、公知の手法を用いて、粉砕・分級等の微粒化処理を追加することで、所定の粒径分布を備える微粒子状の環状カルボジイミドが得られる。環状カルボジイミドは、溶剤に不溶だが、適切な粒子径を備える微粒子となることで溶剤に対する分散性を高めることができる。
上記環状カルボジイミドの平均粒子径D50の上限値は、例えば、50μm以下、好ましくは30μm以下、より好ましくは10μm以下である。これにより、環状カルボジイミドの溶剤への分散性を向上させることができる。一方、上記環状カルボジイミドの平均粒子径D50の下限値は、例えば、0.5μm以上、好ましくは0.8μm以上、より好ましくは1μm以上である。これにより、低誘電特性およびSAP特性の両立を実現できる。
環状カルボジイミドの平均粒子径は、例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置(HORIBA社製、LA−500)により、粒子の粒度分布を体積基準で測定し、そのメディアン径(D50)を平均粒子径とすることができる。
ワニス状の上記樹脂組成物中において、上記環状カルボジイミドの少なくとも一部が粒子の状態で存在することができる。また、上記樹脂組成物からなる樹脂膜中においても、同様に、上記環状カルボジイミドの少なくとも一部が粒子の状態で存在することができる。これにより、低誘電特性およびSAP特性を向上できる。
上記カルボジイミドの含有量の下限値は、上記樹脂組成物全体に対して、例えば、1質量%以上が好ましく、1.5質量%以上がより好ましく、2質量%以上が特に好ましい。これにより、低誘電特性およびSAP特性の両立を実現できる。一方、上記カルボジイミドの含有量の上限値は、上記樹脂組成物全体に対して、例えば、15質量%以下でもよく、13質量%以下でもよく、10質量%以下でもよい。これにより、環状カルボジイミドの分散性を高めることができる。
(無機充填材)
上記樹脂組成物は、無機充填材を含む。
上記無機充填材としては、例えば、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラス等のケイ酸塩;酸化チタン、アルミナ、ベーマイト、シリカ、溶融シリカ等の酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の炭酸塩;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム等の硫酸塩または亜硫酸塩;ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩;窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素等の窒化物;チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等のチタン酸塩等を挙げることができる。
これらの中でも、タルク、アルミナ、ガラス、シリカ、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましく、シリカが特に好ましい。無機充填材としては、これらの中の1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
上記無機充填材の平均粒子径の下限値は、特に限定されないが、例えば、0.01μm以上としてもよく、0.05μm以上としてもよい。これにより、上記熱硬化性樹脂のワニスの粘度が高くなるのを抑制でき、絶縁層作製時の作業性を向上させることができる。また、無機充填材の平均粒子径の上限値は、特に限定されないが、例えば、5.0μm以下が好ましく、2.0μm以下がより好ましく、1.0μm以下がさらに好ましい。これにより、上記熱硬化性樹脂のワニス中における無機充填材の沈降等の現象を抑制でき、より均一な樹脂膜を得ることができる。また、プリント配線基板の回路寸法L/Sが20μm/20μmを下回る際には、配線間の絶縁性への影響を抑制することができる。
本実施形態において、無機充填材の平均粒子径は、例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置(HORIBA社製、LA−500)により、粒子の粒度分布を体積基準で測定し、そのメディアン径(D50)を平均粒子径とすることができる。
また、無機充填材は、特に限定されないが、平均粒子径が単分散の無機充填材を用いてもよいし、平均粒子径が多分散の無機充填材を用いてもよい。さらに平均粒子径が単分散および/または多分散の無機充填材を1種類または2種類以上で併用してもよい。
上記無機充填材はシリカ粒子を含むことが好ましい。シリカ粒子は球状であってもよい。上記シリカ粒子の平均粒子径は、特に限定されないが、例えば、5.0μm以下としてもよく、0.1μm以上4.0μm以下としてもよく、0.2μm以上2.0μm以下としてもよい。これにより、無機充填材の充填性をさらに向上させることができる。
無機充填材の含有量の下限値は、樹脂組成物の全固形分100質量%に対して、特に限定されないが、例えば、40質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、60質量%以上がさらに好ましい。これにより、樹脂膜の硬化物を特に低熱膨張、低吸水とすることができる。また、半導体パッケージの反りを抑制することができる。一方で、無機充填材の含有量の上限値は、樹脂組成物の全固形分100質量%に対して、特に限定されないが、例えば、85質量%以下としてもよく、80質量%以下としてもよく、75質量%以下としてもよい。これにより、ハンドリング性が向上し、樹脂膜を形成するのが容易となる。
(シアネート樹脂)
上記樹脂組成物は、シアネート樹脂をさらに含むことができる。
シアネート樹脂は、分子内にシアネート基(−O−CN)を有する樹脂であり、シアネート基を分子内に2個以上を有する樹脂を用いることができる。このようなシアネート樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン化シアン化合物とフェノール類やナフトール類とを反応させ、必要に応じて加熱等の方法でプレポリマー化することにより得ることができる。また、このようにして調製された市販品を用いることもできる。
シアネート樹脂を用いることにより、樹脂膜の硬化物の線膨張係数を小さくすることができる。さらに、樹脂膜の硬化物の電気特性(低誘電率、低誘電正接)、機械強度等を高めることができる。
上記シアネート樹脂は、例えば、ノボラック型シアネート樹脂;ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等のビスフェノール型シアネート樹脂;ナフトールアラルキル型フェノール樹脂と、ハロゲン化シアンとの反応で得られるナフトールアラルキル型シアネート樹脂;ジシクロペンタジエン型シアネート樹脂;ビフェニルアルキル型シアネート樹脂等を挙げることができる。これらの中でもノボラック型シアネート樹脂、ナフトールアラルキル型シアネート樹脂が好ましく、ノボラック型シアネート樹脂がより好ましい。ノボラック型シアネート樹脂を用いることにより、樹脂膜の硬化物の架橋密度が増加し、耐熱性が向上する。
この理由としては、ノボラック型シアネート樹脂は、硬化反応後にトリアジン環を形成することが挙げられる。さらに、ノボラック型シアネート樹脂は、その構造上ベンゼン環の割合が高く、炭化しやすいためと考えられる。また、ノボラック型シアネート樹脂を含む樹脂膜の硬化物は優れた剛性を有する。よって、樹脂膜の硬化物の耐熱性をより一層向上できる。
上記ノボラック型シアネート樹脂としては、例えば、下記一般式(I)で示されるフェノールノボラック型シアネート樹脂を使用することができる。
Figure 2020105279
一般式(I)で示されるノボラック型シアネート樹脂の平均繰り返し単位nは任意の整数である。平均繰り返し単位nは、特に限定されないが、1以上が好ましく、2以上がより好ましい。平均繰り返し単位nが上記下限値以上であると、ノボラック型シアネート樹脂の耐熱性が向上し、加熱時に低量体が脱離、揮発することを抑制できる。また、平均繰り返し単位nは、特に限定されないが、10以下が好ましく、7以下がより好ましい。nが上記上限値以下であると、溶融粘度が高くなるのを抑制でき、樹脂膜の成形性を向上させることができる。
また、シアネート樹脂としては、下記一般式(II)で表わされるナフトールアラルキル型シアネート樹脂も好適に用いられる。下記一般式(II)で表わされるナフトールアラルキル型シアネート樹脂は、例えば、α−ナフトールあるいはβ−ナフトール等のナフトール類とp−キシリレングリコール、α,α’−ジメトキシ−p−キシレン、1,4−ジ(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ベンゼン等との反応により得られるナフトールアラルキル型フェノール樹脂とハロゲン化シアンとを縮合させて得られるものである。一般式(II)の繰り返し単位nは10以下の整数であることが好ましい。繰り返し単位nが10以下であると、より均一な樹脂膜を得ることができる。また、合成時に分子内重合が起こりにくく、水洗時の分液性が向上し、収量の低下を防止できる傾向がある。
Figure 2020105279
(式中、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、nは1以上10以下の整数を示す。)
また、シアネート樹脂は1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよく、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーとを併用してもよい。
上記シアネート樹脂の含有量の下限値は、樹脂組成物の全固形分100質量%に対して、たとえば、1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましい。これにより、樹脂膜の硬化物の低線膨張化、高弾性率化を図ることができる。一方、上記シアネート樹脂の含有量の上限値は、樹脂組成物の全固形分100質量%に対して、特に限定されないが、例えば、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。これにより、耐熱性や耐湿性を向上させることができる。また、シアネート樹脂の含有量が上記範囲内であると、樹脂膜の硬化物の貯蔵弾性率E’をより一層向上させることができる。
(熱可塑性樹脂)
上記樹脂組成物は、熱可塑性樹脂を含むことができる。
上記熱可塑性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリブタジエン樹脂、ABS樹脂等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂として、これらの中の1種類を単独で用いてもよいし、異なる質量平均分子量を有する2種類以上を併用してもよく、1種類または2種類以上とそれらのプレポリマーとを併用してもよい。
この中でも、上記熱可塑性樹脂としては、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂およびフェノキシ樹脂からなる群から選択される一種以上を含むことができる。硬化物の伸びを高める観点から、フェノキシ樹脂を用いてもよい。
上記フェノキシ樹脂は、特に限定はされないが、例えば、ビスフェノールA骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールF骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールS骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールM(4,4’−(1,3−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール)骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールP(4,4’−(1,4)−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール)骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールZ(4,4’−シクロヘキシィジエンビスフェノール)骨格を有するフェノキシ樹脂等ビスフェノール骨格を有するフェノキシ樹脂、ノボラック骨格を有するフェノキシ樹脂、アントラセン骨格を有するフェノキシ樹脂、フルオレン骨格を有するフェノキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有するフェノキシ樹脂、ノルボルネン骨格を有するフェノキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するフェノキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するフェノキシ樹脂、アダマンタン骨格を有するフェノキシ樹脂等が挙げられる。またフェノキシ樹脂として、これら中の骨格を複数種類有した構造を用いることもできるし、それぞれの骨格の比率が異なるフェノキシ樹脂を用いることができる。さらに異なる骨格のフェノキシ樹脂を複数種類用いることもできるし、異なる質量平均分子量を有するフェノキシ樹脂を複数種類用いたり、それらのプレポリマーを併用したりすることもできる。
上記フェノキシ樹脂の質量平均分子量(Mw)の下限値は、例えば、10,000以上であり、好ましくは15,000以上であり、さらに好ましくは20,000以上である。これにより、他の樹脂との相溶性や溶剤への溶解性を向上させることができる。一方、フェノキシ樹脂の質量平均分子量(Mw)の上限値は、例えば、60,000以下であり、好ましく55,000以下であり、より好ましくは50,000以下である。これにより、成膜性が向上し、プリント配線基板の製造に用いる場合に不具合が発生するのを抑制することができる。
上記熱可塑性樹脂(例えば、フェノキシ樹脂)の含有量は、とくに限定されないが、樹脂組成物全体に対して、0.5質量%以上40質量%以下が好ましく、1質量%以上20質量%以下がより好ましい。含有量が上記下限値以上であると、絶縁層の機械強度の低下や、絶縁層と導体回路とのメッキ密着性の低下を抑制することができる。上記上限値以下であると、絶縁層の熱膨張率の増加を抑制でき、耐熱性の低下を抑制することができる。
(硬化促進剤)
上記樹脂組成物は、硬化促進剤(硬化触媒)を含んでもよい。これにより、樹脂組成物の硬化性を向上させることができる。
上記硬化促進剤としては、熱硬化性樹脂の硬化反応を促進させるものを用いることができ、その種類は特に限定されない。本実施形態においては、硬化促進剤として、例えば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等の3級アミン類、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシイミダゾール等のイミダゾール類、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、p−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン、キノリン、イソキノリン、ピリミジン、ピペラジンなどの含窒素複素環式化合物、フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノール等のフェノール化合物、酢酸、安息香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸、およびオニウム塩化合物から選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、硬化性をより効果的に向上させる観点からは、イミダゾール類、含窒素複素環式化合物もしくはオニウム塩化合物を含むことがより好ましい。
硬化促進剤として用いられるオニウム塩化合物は、特に限定されないが、例えば、下記一般式(2)で表される化合物を用いることができる。
Figure 2020105279
(上記一般式(2)中、Pはリン原子、R、R、RおよびRは、それぞれ、置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい。Aは分子外に放出しうるプロトンを少なくとも1個以上分子内に有するn(n≧1)価のプロトン供与体のアニオン、またはその錯アニオンを示す)
上記硬化促進剤の含有量の下限値は、例えば、樹脂組成物全体に対して、たとえば、0.01質量%以上としてもよく、好ましくは0.05質量%以上としてもよい。硬化促進剤の含有量を上記下限値以上とすることにより、樹脂組成物の硬化性をより効果的に向上させることができる。一方、無機充填材を除く硬化促進剤の含有量の上限値は、例えば、樹脂組成物全体に対して、4質量%以下としてもよく、好ましくは2質量%以下としてもよい。硬化促進剤の含有量を上記上限値以下とすることにより、樹脂組成物の保存性を向上させることができる。
(カップリング剤)
上記樹脂組成物は、カップリング剤を含んでもよい。カップリング剤は樹脂組成物の調製時に直接添加してもよいし、無機充填材にあらかじめ添加しておいてもよい。カップリング剤の使用により無機充填材と各樹脂との界面の濡れ性を向上させることができる。したがって、カップリング剤を使用することは好ましく、樹脂膜の硬化物の耐熱性を改良することができる。また、カップリング剤を用いることにより、銅箔との密着性を向上させることができる。さらに、吸湿耐性を向上できるので、湿度環境下においても、銅箔との密着性を維持することができる。
上記カップリング剤としては、例えば、エポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤等のシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシリコーンオイル型カップリング剤等が挙げられる。カップリング剤は一種類を単独で用いてもよいし、二種類以上を併用してもよい。本実施形態において、カップリング剤はシランカップリング剤を含有してもよい。
これにより、無機充填材と各樹脂との界面の濡れ性を高くすることができ、樹脂膜の硬化物の耐熱性をより向上させることができる。
上記シランカップリング剤としては、各種のものを用いることができるが、例えば、エポキシシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、メルカプトシラン、ビニルシラン等が挙げられる。
具体的な化合物としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニルγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルγ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−6−(アミノヘキシル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(3−(トリメトキシシリルプロピル)−1,3−ベンゼンジメタナン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等が挙げられ、これらのうちの一種または二種以上を組み合せて用いることができる。これらのうちエポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシランが好ましく、アミノシランとしては、1級アミノシラン又はアニリノシランがより好ましい。
上記カップリング剤の含有量は、無機充填材の比表面積に対して適切に調整することができる。このようなカップリング剤の含有量の下限値は、例えば、樹脂組成物の全固形分100質量%に対して、0.01質量%以上としてもよく、好ましくは0.05質量%以上としてもよい。カップリング剤の含有量が上記下限値以上であると、無機充填材を十分に被覆することができ、樹脂膜の硬化物の耐熱性を向上させることができる。一方、上記カップリング剤の含有量の上限値は、例えば、樹脂組成物の全固形分100質量%に対して、3質量%以下としてもよく、好ましくは1.5質量%以下としてもよい。カップリング剤の含有量が上記上限値以下であると、反応に影響を与えるのを抑制でき、樹脂膜の硬化物の曲げ強度等の低下を抑制することができる。
(添加剤)
なお、本実施形態の樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、緑、赤、青、黄、および黒等の染料、黒色顔料等の顔料、色素からなる群から選択される一種以上を含む着色剤、低応力剤、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、発泡剤、酸化防止剤、難燃剤、イオン捕捉剤、ゴム成分等の上記の成分以外の添加剤を含んでもよい。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記顔料としては、カオリン、合成酸化鉄赤、カドミウム黄、ニッケルチタン黄、ストロンチウム黄、含水酸化クロム、酸化クロム、アルミ酸コバルト、合成ウルトラマリン青等の無機顔料、フタロシアニン等の多環顔料、アゾ顔料等が挙げられる。
上記染料としては、イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、キサンテン、ジケトピロロピロール、ペリレン、ペリノン、アントラキノン、インジゴイド、オキサジン、キナクリドン、ベンツイミダゾロン、ビオランスロン、フタロシアニン、アゾメチン等が挙げられる。
上記樹脂組成物は、ゴム成分を含むことができる。
上記ゴム成分は、ブタジエンゴム、アクリルゴム、およびシリコーンゴムからなる群から選択される一種以上を含むことができる。
上記ゴム成分は、粒子状の形態で含まれていてもよい。このようなゴム粒子としては、例えば、コアシェル型ゴム粒子、架橋アクリロニトリルブタジエンゴム粒子、架橋スチレンブタジエンゴム粒子、アクリルゴム粒子、シリコーン粒子などが挙げられる。
本実施形態において、ワニス状の樹脂組成物は、溶剤を含むことができる。
上記溶剤としては、たとえばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、セルソルブ系、カルビトール系、アニソール、およびN−メチルピロリドン等の有機溶剤が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂組成物がワニス状である場合において、樹脂組成物の固形分含有量は、たとえば30質量%以上80質量%以下としてもよく、より好ましくは40質量%以上70質量%以下としてもよい。これにより、作業性や成膜性に非常に優れた樹脂組成物が得られる。
ワニス状の樹脂組成物は、上述の各成分を、たとえば、超音波分散方式、高圧衝突式分散方式、高速回転分散方式、ビーズミル方式、高速せん断分散方式、および自転公転式分散方式などの各種混合機を用いて溶剤中に溶解、混合、撹拌することにより調製することができる。
次いで、本実施形態の樹脂膜について説明する。
本実施形態の樹脂膜は、ワニス状である上記樹脂組成物をフィルム化することにより得ることができる。例えば、本実施形態の樹脂膜は、ワニス状の樹脂組成物を塗布して得られた塗布膜に対して、溶剤を除去することにより得ることができる。このような樹脂膜においては、溶剤含有率が樹脂膜全体に対して5質量%以下とすることができる。本実施形態において、たとえば100℃〜150℃、1分〜5分の条件で溶剤を除去する工程を実施してもよい。これにより、熱硬化性樹脂を含む樹脂膜の硬化が進行することを抑制しつつ、十分に溶剤を除去することが可能となる。
本実施形態の樹脂膜は、樹脂膜単独で構成されてもよく、繊維基材を内部に含むように構成されてもよい。
(プリプレグ)
本実施形態のプリプレグは、樹脂組成物中に繊維基材を含むように構成される。プリプレグは、上記樹脂組成物を繊維基材に含浸してなるものである。
例えば、プリプレグは、樹脂組成物を繊維基材に含浸させ、その後、半硬化させて得られるシート状の材料として利用できる。このような構造のシート状材料は、誘電特性、高温多湿下での機械的、電気的接続信頼性等の各種特性に優れ、プリント配線基板の絶縁層の製造に適している。
本実施形態において、樹脂組成物を繊維基材に含浸させる方法としては、特に限定されないが、例えば、樹脂組成物を溶剤に溶かして樹脂ワニスを調製し、繊維基材を上記樹脂ワニスに浸漬する方法、各種コーターにより上記樹脂ワニスを繊維基材に塗布する方法、スプレーにより上記樹脂ワニスを繊維基材に吹き付ける方法、樹脂組成物からなる上記樹脂膜で繊維基材の両面をラミネートする方法等が挙げられる。
上記繊維基材としては、例えば、ガラス繊布、ガラス不繊布等のガラス繊維基材、あるいはガラス以外の無機化合物を成分とする繊布又は不繊布等の無機繊維基材、芳香族ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の有機繊維で構成される有機繊維基材等が挙げられる。これら基材の中でも強度の点でガラス織布に代表されるガラス繊維基材を用いると、プリント配線基板の機械的強度、耐熱性を良好なものとすることができる。
繊維基材の厚みは、とくに限定されないが、好ましくは5μm以上150μm以下であり、より好ましくは10μm以上100μm以下であり、さらに好ましくは12μm以上90μm以下である。このような厚みを有する繊維基材を用いることにより、プリプレグ製造時のハンドリング性がさらに向上できる。
繊維基材の厚みが上記上限値以下であると、繊維基材中の樹脂組成物の含浸性が向上し、ストランドボイドや絶縁信頼性の低下の発生を抑制することができる。また炭酸ガス、UV、エキシマ等のレーザーによるスルーホールの形成を容易にすることができる。また、繊維基材の厚みが上記下限値以上であると、繊維基材やプリプレグの強度を向上させることができる。その結果、ハンドリング性が向上できたり、プリプレグの作製が容易となったり、樹脂基板の反りを抑制できたりする。
上記ガラス繊維基材として、例えば、Eガラス、Sガラス、Dガラス、Tガラス、NEガラス、UTガラス、Lガラス、HPガラスおよび石英ガラスから選ばれる一種または二種以上のガラスにより形成されたガラス繊維基材が好適に用いられる。
本実施形態において、プリプレグは、例えば、プリント配線基板におけるビルドアップ層中の絶縁層やコア層中の絶縁層を形成するために用いることができる。プリプレグをプリント配線基板におけるコア層中の絶縁層を形成するために用いる場合は、例えば、2枚以上のプリプレグを重ね、得られた積層体を加熱硬化することによりコア層用の絶縁層とすることもできる。
(金属張積層板)
本実施形態の積層板は、上記プリプレグの硬化物の少なくとも一方の面に金属層が配置された金属張積層板である。
また、プリプレグを用いた金属張積層板製造方法は、例えば以下の通りである。
プリプレグまたはプリプレグを2枚以上重ね合わせた積層体の外側の上下両面または片面に金属箔を重ね、ラミネーター装置やベクレル装置を用いて高真空条件下でこれらを接合する、あるいはそのままプリプレグの外側の上下両面または片面に金属箔を重ねる。また、プリプレグを2枚以上積層するときは、積層したプリプレグの最も外側の上下両面もしくは片面に金属箔を重ねる。次いで、プリプレグと金属箔とを重ねた積層体を加熱加圧成形することで金属張積層板を得ることができる。ここで、加熱加圧成形時に、冷却終了時まで加圧を継続することが好ましい。
上記金属箔を構成する金属としては、例えば、銅、銅系合金、アルミ、アルミ系合金、銀、銀系合金、金、金系合金、亜鉛、亜鉛系合金、ニッケル、ニッケル系合金、錫、錫系合金、鉄、鉄系合金、コバール(商標名)、42アロイ、インバー、スーパーインバー等のFe−Ni系の合金、W、Mo等が挙げられる。これらの中でも、金属箔105を構成する金属としては、導電性に優れ、エッチングによる回路形成が容易であり、また安価であることから銅または銅合金が好ましい。すなわち、金属箔105としては、銅箔が好ましい。
また、金属箔としては、キャリア付金属箔等も使用することができる。
金属箔の厚みは、好ましくは0.5μm以上20μm以下であり、より好ましくは1.5μm以上18μm以下である。
(キャリア付き樹脂膜)
次いで、本実施形態のキャリア付樹脂膜について説明する。
図1は、キャリア付樹脂膜10の構成の一例を示す図である。
上記キャリア付樹脂膜10の一例は、キャリア基材30と、キャリア基材30上に設けられた、樹脂組成物からなる樹脂膜20)とを備えるものである。
キャリア付樹脂膜10は、図1(a)に示すような巻き取り可能なロール状でもよいし、矩形形状の枚葉状であってもよい。
上記キャリア基材30としては、例えば、高分子フィルムや金属箔などを用いることができる。当該高分子フィルムとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリカーボネート、シリコーンシート等の離型紙、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂などの耐熱性を有した熱可塑性樹脂シート等が挙げられる。当該金属箔としては、特に限定されないが、例えば、銅および/または銅系合金、アルミおよび/またはアルミ系合金、鉄および/または鉄系合金、銀および/または銀系合金、金および金系合金、亜鉛および亜鉛系合金、ニッケルおよびニッケル系合金、錫および錫系合金などが挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートで構成されるシートが安価および剥離強度の調節が簡便なため最も好ましい。これにより、上記キャリア付樹脂膜10から、適度な強度で剥離することが容易となる。
また、キャリア付樹脂膜10の表面は、例えば、露出していてもよく、保護フィルム(カバーフィルム50)で覆われていてもよい。保護フィルムとしては、公知の保護機能を有するフィルムを用いることができるが、例えば、PETフィルムを使用してもよい。図1(b)に示すように、樹脂膜20がキャリア基材30とカバーフィルム50との間に形成されていてもよい。これにより、樹脂膜20のハンドリング性が向上する。
本実施形態のキャリア付樹脂膜10の樹脂膜20は、単層でも多層でもよく、1種または2種以上の膜で構成されていてもよい。当該樹脂シートが多層の場合、同種で構成されてもよく、異種で構成されてもよい。
上記樹脂膜20の膜厚の下限値は、例えば、5μm以上であり、好ましくは10μm以上である。これにより、絶縁信頼性を向上させることができる。一方、上記樹脂膜20の膜厚の上限値は、例えば、50μm以下であり、好ましくは40μm以下である。これにより、プリント配線基板の薄層化を実現できる。また、樹脂膜20の膜厚を上記範囲内とすることにより、プリント配線基板を製造する際に、内層回路の凹凸を充填して成形することができるとともに、好適なビルドアップ層の絶縁樹脂層厚みを確保することができる。
キャリア基材30の厚みは、特に限定されないが、例えば、10〜100μmとしてもよく、10〜70μmとしてもよい。これにより、キャリア付樹脂膜10を製造する際の取り扱い性が良好となり好ましい。
(プリント配線基板)
本実施形態のプリント配線基板は、上記の樹脂膜の硬化物(樹脂組成物の硬化物)で構成された絶縁層を備えるものである。
本実施形態において、樹脂膜の硬化物は、例えば、通常のプリント配線基板のビルドアップ層、コア層を有しないプリント配線基板におけるビルドアップ層、PLPに用いられるコアレス基板のビルドアップ層、MIS基板のビルドアップ層等に用いることができる。このようなビルドアップ層を構成する絶縁層は、複数の半導体パッケージを一括して作成するために利用させる大面積のプリント配線基板において、当該プリント配線基板を構成するビルドアップ層にも好適に用いることができる。
また、本実施形態において、絶縁膜形成用の樹脂組成物からなる樹脂膜において、ガラス繊維を含浸する構成とすることができる。このような樹脂膜をビルドアップ層に用いた半導体パッケージにおいても、樹脂膜の硬化物の線膨張係数を低くすることができるので、パッケージ反りを十分に抑制することができる。
(半導体パッケージ)
図2は、本実施形態の半導体パッケージ200の製造工程の一例を示す工程断面図である。
本実施形態の半導体装置(半導体パッケージ200)は、プリント配線基板と、プリント配線基板の回路層上に搭載された、またはプリント配線基板に内蔵された半導体素子240と、を備えることができる。
以下、本実施形態の半導体パッケージ200の製造工程の概要について説明する。
まず、図2(a)に示すように、絶縁層102、ビアホール104および金属層108を備えるコア層100を準備する。絶縁層102にはビアホール104が形成されている。ビアホール104には、金属層(ビア)が埋設されている。当該金属層は、無電解金属めっき膜106で覆われていてもよい。絶縁層102の表面に形成された金属層108(所定の回路パターンを有する回路層)は、ビアホール104に形成されたビアと電気的に接続する。図2(a)には、金属層108は、コア層100の一面上に形成されているが、両面に形成されていてもよい。
続いて、コア層100の一面上に金属層108を埋め込むように、上記樹脂組成物からなる樹脂膜20を形成する。例えば、キャリア付樹脂膜10からカバーフィルム50を剥離し、その樹脂膜20(絶縁膜)をコア層100の回路形成面上に配置してもよい。この樹脂膜20の表面にはキャリア基材30が設けられている。キャリア基材30は、この時点で樹脂膜20から分離してもよいが、マスクとして使用してもよい。
なお、樹脂膜20は、絶縁膜単層でもよく、絶縁膜およびプライマー層の複数層で構成されてもよい。
続いて、上記樹脂膜20に、キャリア基材30を介して、不図示の開口部を形成する。開口部は、金属層108を露出させるように形成することができる。開口部の形成方法としては、特に限定されず、例えば、レーザー加工法、露光現像法またはブラスト工法、などの方法を用いることができる。
本実施形態において、このような開口部を形成した後、樹脂膜20を熱硬化させてもよい。その後、キャリア基材30を剥離する。
また、必要に応じて、デスミア処理を行うことができる。デスミア処理では、開口部の内部に生じたスミアを除去するとともに、上記樹脂膜20の表面を粗化できる。
上記デスミア処理の方法は特に限定されないが、たとえば、以下のように行うことができる。まず、樹脂膜20を積層したコア層100を、有機溶剤を含む膨潤液に浸漬し、次いでアルカリ性過マンガン酸塩水溶液に浸漬し、中和して粗化処理することができる。有機溶剤としては、ジエチレングリコールモノブチルエーテルやエチレングリコール等を用いる事ができる。このような膨潤液として、例えば、アトテックジャパン社製の「スウェリングディップ セキュリガント P」が挙げられる。過マンガン酸塩としては、たとえば過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム等を用いることができる。膨潤液や過マンガン酸塩水溶液の液温としては、例えば、50℃以上でもよく、100℃以下でもよい。また、膨潤液や過マンガン酸塩水溶液への浸漬時間は、例えば、1分間以上でもよく、30分間以下でもよい。
デスミア処理する工程では、上記の湿式のデスミア処理のみを行うことができるが、デスミア処理に加えてプラズマ照射を行っても良い。
続いて、樹脂膜20、あるいは樹脂膜20上に形成されたプライマー層(不図示)上に、無電解金属めっき膜202を形成する。無電解めっき法の例を説明する。例えば、下地層の表面上に触媒核を付与する。この触媒核としては、特に限定されないが、例えば、貴金属イオンやパラジウムコロイドを用いることができる。引き続き、この触媒核を核として、無電解めっき処理により、無電解金属めっき膜202を形成する。無電解めっきには、例えば、硫酸銅、ホルマリン、錯化剤、水酸化ナトリウム等を含むものを用いることができる。なお、無電解めっき後に、100〜250℃の加熱処理を施し、めっき被膜を安定化させることができる。
続いて、図2(b)に示すように、無電解金属めっき膜202上に所定の開口パターン(開口部206)を有するレジスト204を形成してもよい。この開口パターンは、例えば回路パターンに相当する。レジスト204としては、特に限定されず、公知の材料を用いることができるが、液状およびドライフィルムを用いることができる。微細配線形成の場合には、レジスト204としては、感光性ドライフィルム等を用いることができる。感光性ドライフィルムを用いた一例を説明する。例えば、無電解金属めっき膜202上に感光性ドライフィルムを積層し、非回路形成領域を露光して光硬化させ、未露光部を現像液で溶解、除去する。硬化した感光性ドライフィルムを残存させることにより、レジスト204を形成する。
続いて、図2(c)に示すように、少なくともレジスト204の開口パターン内部かつ無電解金属めっき膜202上に、電気めっき処理により、電解金属めっき層208を形成する。電気めっきとしては、特に限定されないが、通常のプリント配線基板で用いられる公知の方法を使用することができ、例えば、硫酸銅等のめっき液中に浸漬させた状態で、めっき液に電流を流す等の方法を使用することができる。電解金属めっき層208は単層でもよく多層構造を有していてもよい。電解金属めっき層208の材料としては、特に限定されないが、例えば、銅、銅合金、42合金、ニッケル、鉄、クロム、タングステン、金、半田のいずれか1種以上を用いることができる。
続いて、図2(d)に示すように、アルカリ性剥離液や硫酸または市販のレジスト剥離液等を用いて、レジスト204を除去する。
続いて、図2(e)に示すように、電解金属めっき層208が形成されている領域以外領域(開口部210)における無電解金属めっき膜202を除去する。すなわち、電解金属めっき層208をマスクとして、下層の無電解金属めっき膜202を選択的に除去する。例えば、ソフトエッチング(フラッシュエッチング)等を用いることにより、無電解金属めっき膜202を除去することができる。ここで、ソフトエッチング処理は、例えば、硫酸および過酸化水素を含むエッチング液を用いたエッチングにより行うことができる。これにより、所定のパターンを有する金属層220を形成することができる。このように、セミアディティブプロセス(SAP)によって、本実施形態の樹脂膜の硬化物からなる絶縁層上に、無電解金属めっき膜202および電解金属めっき層208で構成される金属層220を形成することができる。
さらに、コア層100および上記ビルドアップ層で構成されるプリント配線基板上に、必要に応じてビルドアップ層を積層して、セミアディティブプロセスにより層間接続および回路形成する工程を繰り返すことにより、多層にすることができる。
以上により、本実施形態のプリント配線基板が得られる。
続いて、図2(f)に示すように、得られたプリント配線基板上に、必要に応じてビルドアップ層を積層して、セミアディティブプロセスにより層間接続および回路形成する工程を繰り返す。そして、必要に応じて、ソルダーレジスト層230をプリント配線基板の両面又は片面に積層する。
ソルダーレジスト層230の形成方法は、特に限定されないが、例えば、ドライフィルムタイプのソルダーレジストをラミネートし、露光、および現像により形成する方法、または液状レジストを印刷したものを露光、および現像することにより形成する方法によりなされる。
続いて、リフロー処理を行なうことによって、半導体素子240を配線パターンの一部である接続端子上に、半田バンプ250を介して固着させる。その後、半導体素子240、および半田バンプ250等を封止材層260で覆うように封止する。
以上により、図2(f)に示す、半導体パッケージ200が得られる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
(樹脂組成物の調製)
表1に示す固形分割合で各成分を溶解または分散させ、メチルエチルケトンで不揮発分70質量%となるように調整し、高速撹拌装置を用い撹拌して、ワニス状の樹脂組成物(樹脂ワニスP)を調製した。
なお、表1における各成分の配合割合を示す数値は、樹脂組成物の固形分全体に対する各成分の配合割合(質量%)を示している。
表1における各成分の原料の詳細は下記のとおりである。
(無機充填材)
・無機充填材1:シリカ粒子(アドマテックス社製、SC4050、平均粒径1.1μm、表面がアミノフェノキシシラン処理されたもの)
(エポキシ樹脂)
・エポキシ樹脂1:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(DIC社製、EPICLON、830S、エポキシ当量170g/eq)
・エポキシ樹脂2:ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC−3000)
(カルボジイミド)
・カルボジイミド1:下記の化学式で表されるカルボジイミド(日清紡ケミカル社製、10MSPI)
Figure 2020105279
(硬化剤)
・活性エステル系硬化剤1:ナフタレン骨格を含む活性エステル樹脂(DIC社製、HPC−8150−60T、トルエン固形分60質量%)
(インデン−クマロン樹脂)
・インデン−クマロン樹脂1:末端にフェノール基を含むインデン・クマロン・スチレン共重合体(日塗化学社製、V−120S、重量平均分子量:950、水酸基価:30mg KOH/g)
・インデン−クマロン樹脂2:末端にフェノール基を含むインデン・クマロン・スチレン共重合体(新日鉄住金化学社製、I−100、重量平均分子量:710、水酸基価:60mg KOH/g)
・インデン−クマロン樹脂3:末端にフェノール基を含まないインデン・クマロン・スチレン共重合体(合成例:ガラス製反応容器に、スチレン30質量部、クマロン20質量部、インデン50質量部、溶剤としてトルエン100質量部を仕込み、更に反応触媒として三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体を2質量部添加して、80〜85℃で約2時間反応させた。反応終了後、水酸化カルシウム6質量部を加え中和し沈殿物を濾過で除去し、最後に減圧下で溶剤を除去して、重量分子量900の固形樹脂を得た。
(硬化促進剤)
・硬化促進剤1:4−ジメチルアミノピリジン(東京化成社製、DMAP)
Figure 2020105279
各実施例および各比較例において、得られた樹脂ワニスP(樹脂組成物)を用い、次のようにして、キャリア付き樹脂膜、プリント配線基板、半導体パッケージを作成した。
(キャリア付き樹脂膜:樹脂シートの作製)
厚み38μmのPETフィルムの片面に、コンマコーター装置を用いて乾燥後の樹脂層の厚みの総和が30μmとなるように、得られた樹脂ワニスPを塗工し、これを160℃の乾燥装置で3分間乾燥して、PETフィルム上に、樹脂膜が積層された樹脂シート(キャリア付き樹脂膜)を得た。
(プリント配線板の作製)
2ステージビルドアップラミネーター(ニチゴー・モートン社製 CVP300)を用いて、厚さ30μmの樹脂シート(キャリア付き樹脂膜1)から積層体を製造した。具体的には、厚み100μmのELC−4785TH−G(住友ベークライト社製、銅箔12μm)を用いて、ドリル機で所定のところを開孔して、無電解めっきにより、導通を図り、銅箔をエッチングして回路形成面を有する残銅60%のコア層を作製した。また、キャリア付き樹脂膜の樹脂膜を枚葉にカットし、上記CVP300にセットして上記コア層に仮付けし、真空ラミネーター内で120℃、0.7MPa、30秒間真空ラミネーションをおこなった。
その後、ニチゴー・モートン社製CPV300が備えるホットプレス装置を用いて、100℃、0.6MPa、60秒間ホットプレスして平滑化した。
その後、熱風乾燥装置に、得られた積層体を160℃、60分間入れ、ビルドアップ用プリプレグの熱硬化性樹脂の硬化反応をおこなった。
つぎに、得られた積層板に炭酸レーザーによりビア孔を形成した。PETフィルムを剥離した後、ビア内および、樹脂層表面を、60℃の膨潤液(アトテックジャパン社製、スウェリングディップ セキュリガント P)に5分間浸漬し、さらに80℃の過マンガン酸カリウム水溶液(アトテックジャパン社製、コンセントレート コンパクト CP:過マンガン酸ナトリウム濃度60g/l、NaOH濃度45g/l)に30分浸漬後、中和して粗化処理をおこなった。
これを脱脂、触媒付与、活性化の工程を経た後、無電解銅めっき皮膜を約0.5μm形成し、レジストを形成し、無電解銅めっき皮膜を給電層としてパターン電気めっき銅20μm形成させ、回路加工を施した。つぎに、熱風乾燥装置にて200℃で60分間アニール処理を行った後、フラッシュエッチングで給電層を除去した。次いで、ソルダーレジスト層を形成し、半導体素子搭載パッドなどが露出するように開口部を形成した。最後に、ソルダーレジスト層から露出した回路層上へ、無電解ニッケルめっき層3μmと、さらにその上へ、無電解金めっき層0.1μmとからなるめっき層を形成し、得られた基板を50mm×50mmサイズに切断し、プリント配線板を得た。
(半導体パッケージの作製)
半導体パッケージは、得られたプリント配線基板上に半田バンプを有する半導体素子(TEGチップ、サイズ10mm×10mm、厚み0.1mm)を、フリップチップボンダー装置により、加熱圧着により搭載した。次に、IRリフロー炉で半田バンプを溶融接合した後、液状封止樹脂(住友ベークライト社製、CRP−4152S)を充填し、その後、液状封止樹脂を硬化させることで半導体パッケージを得た。尚、液状封止樹脂は、温度150℃、120分の条件で硬化させた。上記半導体素子の半田バンプは、Sn/Pb組成の共晶で形成されたものを用いた。最後に14mm×14mmのサイズにルーターで個片化し、半導体パッケージを得た。
上記樹脂ワニスP(樹脂組成物)を用いて得られた、キャリア付き樹脂膜、プリント配線基板、および半導体パッケージについて、以下の評価項目に基づいて評価を行った。
(誘電正接)
得られたキャリア付き樹脂膜の厚み30μmの樹脂膜を4枚重ね、銅箔を用いてホットプレスを用いて200℃、1kgf/mmのプレス条件で、2時間加熱加圧し、樹脂膜を硬化させた。次いで、得られた硬化物の銅箔をエッチングにより除去し、サンプルとして硬化物を製造した。
得られた硬化物について、10GHzでの誘電正接を空洞共振器法で測定した。
(複素動的粘度)
得られたキャリア付樹脂膜からPETフィルム(キャリア基材)剥離し、Bステージ状態の樹脂膜を測定サンプルとして準備した。
次いで、この測定サンプルに対し、動的粘弾性測定装置(Anton Paar社製、装置名Physica MCR−301)を用い、下記の条件で動的粘弾性試験を行い、複素動的粘度を測定した。
得られた複素動的粘度の測定値に基づいて、50℃〜200℃における複素動的粘度ηの最低複素粘度(η0)を算出し、このη0を「最低溶融粘度」(Pa・s)、そして、η0の2倍の粘度をη2と定義した。
測定開始後の複素動的粘度は、初期に粘度が減少し、η2を通過してη0に達した後、粘度が上昇する粘度プロファイルを示した。
ここで、η0に達した時間をT0とし、η0に達した後にη2に達する時間をT2としたときの、[T2−T0](分)を、「最低溶融粘度から2倍の粘度となるまでの時間」として定義した。
「最低溶融粘度」、「最低溶融粘度から2倍の粘度となるまでの時間」の結果を表1に示す。
(条件)
周波数:62.83rad/sec
測定温度:50〜200℃
昇温速度:3℃/min
ジオメトリー:パラレルプレート
プレート直径:10mm
プレート間隔:0.1mm
荷重(ノーマルフォース):0N(一定)
ストレイン:0.3%
測定雰囲気:空気
(吸水率)
上記(誘電正接)の評価で得られた硬化物と同じものを用いた。その硬化物からを6mm角に5枚切り出してサンプルとし、85℃の乾燥機内に2時間放置した後のサンプルの初期重量Aを測定し、その後、85℃、湿度85%の槽内に当該サンプルを配置し、サンプルの重量Bを経時的に計測することにより、吸水率の時間変化を算出した。
ここで、サンプルの吸水率(%)は以下の式で示される。
吸水率[%]:((B−A)/A)×100
A:85℃の乾燥機内に2時間放置した後の重量(mg)
B:85℃、湿度85%の槽内に、4時間放置した後の重量(mg)
(ピール強度)
得られたプリント配線板を用いて、JIS C−6481:1996に準拠して、上述の粗化処理後の23℃における(銅箔)ピール強度を測定した。
実施例1〜4のプリント配線板のいずれも、実用上問題ない程度のピール強度を有することが示された。水酸基を有するインデン−クマロン樹脂を含む場合、水酸基を有さないインデン−クマロン樹脂を含む場合よりもピール強度が高かった。
実施例1〜4の樹脂組成物は、比較例1と比べて、誘電正接が低く、低吸水特性を示す結果から、回路用基板の形成に好適に用いられることが分かった。
10 キャリア付樹脂膜
20 樹脂膜
30 キャリア基材
50 カバーフィルム
100 コア層
102 絶縁層
104 ビアホール
106 無電解金属めっき膜
108 金属層
200 半導体パッケージ
202 無電解金属めっき膜
204 レジスト
206 開口部
208 電解金属めっき層
210 開口部
220 金属層
230 ソルダーレジスト層
240 半導体素子
250 半田バンプ
260 封止材層

Claims (15)

  1. 回路基板用の樹脂組成物であって、
    エポキシ樹脂と、
    インデン−クマロン樹脂と、
    無機充填材と、を含み
    10GHzで測定したときの当該樹脂組成物の硬化物における誘電正接は、3.5×10−3以下である、樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の樹脂組成物であって、
    当該樹脂組成物からなる樹脂膜の、測定周波数62.83rad/sec、昇温速度3℃/分の条件による動的粘弾性試験によって複素粘度を測定したときの、
    50〜200℃における最低複素粘度をη0、η0の2倍の粘度をη2、
    η0に達した時間をT0、η0に達した後にη2に達する時間をT2としたとき、
    [T2−T0]で表される差分が、3分以上15分以下である、
    樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の樹脂組成物であって、
    前記インデン−クマロン樹脂は、インデン、クマロンおよびスチレンの共重合体を含む、樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物であって、
    前記インデン−クマロン樹脂は、分子内に、前記エポキシ樹脂のエポキシ基と反応する反応性基を備える、樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物であって、
    カルボジイミドを含む、樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物であって、
    シアネート樹脂を含む、樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂組成物であって、
    硬化剤を含み、前記硬化剤が、活性エステル系硬化剤を含む、樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の樹脂組成物であって、
    ゴム成分を含む、樹脂組成物。
  9. 請求項8に記載の樹脂組成物であって、
    前記ゴム成分は、ブタジエンゴム、アクリルゴム、およびシリコーンゴムからなる群から選択される一種以上を含む、樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物であって、
    前記無機充填材は、シリカを含む、樹脂組成物。
  11. キャリア基材と、
    前記キャリア基材上に設けられた、請求項1〜10のいずれか一項に記載の樹脂組成物からなる樹脂膜と、
    を備える、キャリア付樹脂膜。
  12. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の樹脂組成物中に繊維基材を含むプリプレグ。
  13. 請求項12に記載のプリプレグの少なくとも一方の面上に金属層を配置してなる積層板。
  14. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の樹脂組成物の硬化物で構成された絶縁層を備える、プリント配線基板。
  15. 請求項14に記載のプリント配線基板と、
    前記プリント配線基板の回路層上に搭載された、または前記プリント配線基板に内蔵された半導体素子と、を備える、半導体装置。
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