JP2020102921A - ステータの製造方法 - Google Patents

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一志 恩田
Kazushi Onda
一志 恩田
宗一 沖田
Soichi Okita
沖田  宗一
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Abstract

【課題】ステータコイルを形成するセグメントコイルの先端部の成形精度を向上させる。【解決手段】複数の脚部のうち最後に曲げ加工を施す2つの脚部の先端部に曲げ加工を施すときには、複数の脚部のうち最後に曲げ加工を施す2つの脚部を除く他の脚部の先端部に曲げ加工を施すときの曲げ角度とは異なる曲げ角度で、内側脚部の先端部を外周側に曲げると共に外側脚部の先端部を軸心側に曲げることにより、ステータコイルを形成するセグメントコイルの先端部の成形精度を向上させる。【選択図】図14

Description

本発明は、ステータの製造方法に関し、詳しくは、ステータコアと、複数のステータコイルを形成する複数のセグメントコイルと、を備えるステータの製造方法に関する。
従来、この種のステータの製造方法としては、ステータと、ステータコイルを形成する複数のセグメントコイル(セグメント導体)と、を備えるステータを製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、先端面にいくほど突出する加圧面を有するダイと、このダイに対応する加圧面を有するパンチと、を用いて、セグメントコイルの先端部を両側から挟み込んで加圧することにより先端部を曲げている。
特開2003−284300号公報
しかしながら、上述のステータの製造方法では、セグメントコイルの先端部を1つずつダイとパンチで挟んで加圧して曲げるから、先端部の角度にばらつきが生じてしまい、成形精度が低下することがある。先端部の成形精度が低下すると、セグメントコイルの先端部同士を合わせて接合するときに、先端部同士に隙間が生じて、接合精度が低下する場合がある。
本発明のステータの製造方法は、ステータコイルを形成するセグメントコイルの先端部の成形精度を向上させることを主目的とする。
本発明のステータの製造方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のステータの製造方法は、
それぞれ径方向に延在すると共に周方向に間隔をおいて形成された複数のスロットを含むステータコアと、互いに異なる前記スロットに差し込まれる一対の脚部を有すると共に対応する前記脚部の先端部同士の電気的接合により複数のステータコイルを形成する複数のセグメントコイルと、を備えるステータの製造方法であって、
複数の前記スロットの各々から複数の前記脚部が突出するように複数の前記セグメントコイルを前記径方向に隣り合わせにして前記ステータコアに組み付ける第1工程と、
複数の前記スロットから突出した複数の前記脚部を、前記径方向に隣り合う2つの前記脚部の前記先端部がそれぞれ前記ステータコアの軸心に対して傾斜すると共に前記周方向に沿って互いに逆向きに延在するように倒す第2工程と、
互いに異なる前記スロットから突出して前記径方向に隣り合う2つの前記脚部であって、前記径方向からみて前記先端部同士の前記周方向における間に他の前記先端部が存在しない状態で交差する2つの前記脚部の交差部をクランプし、クランプされた2つの前記脚部のうち、径方向内側に位置する内側脚部の前記先端部を前記ステータコアの外周側に曲げると共に径方向外側に位置する外側脚部の前記先端部を前記軸心側に曲げる曲げ加工を、前記周方向に順次繰り返し実行する第3工程と、
を備え、
前記第3工程において、複数の前記脚部のうち最後に前記曲げ加工を施す2つの前記脚部の前記先端部に前記曲げ加工を施すときには、複数の前記脚部のうち最後に前記曲げ加工を施す2つの前記脚部を除く他の前記脚部の前記先端部に前記曲げ加工を施すときの曲げ角度とは異なる曲げ角度で、前記内側脚部の前記先端部を前記外周側に曲げると共に前記外側脚部の前記先端部を前記軸心側に曲げる、
ことを要旨とする。
この本発明のステータの製造方法では、複数のスロットから突出した複数の脚部を径方向に隣り合う2つの脚部の先端部が周方向に沿って互いに逆向きに延在するように倒す。これにより、互いに先端部同士が、ステータコアの軸心に対して逆向きに傾斜した状態で近接する。次いで、互いに異なるスロットから突出して径方向に隣り合う2つの脚部であって、径方向からみて先端部同士の周方向における間に他の先端部が存在しない状態で交差する2つの脚部の交差部をクランプし、クランプされた2つの脚部のうち、径方向内側に位置する内側脚部の先端部を前記ステータコアの外周側に曲げると共に径方向外側に位置する外側脚部の先端部を軸心側に曲げる曲げ加工を、周方向に順次繰り返し実行する。これにより、曲げ加工が施される脚部と周辺に位置する脚部との干渉を抑制しながら、クランプされた2つの脚部の先端部同士を概ね平行としていく。曲げ加工の際には、内側脚部と周方向で隣り合う脚部が径方向内側へ押し出されたり、外側脚部と周方向で隣り合う脚部が径方向外側へ押し出されたりすることがある。曲げ加工の際に径方向内側や径方向外側へ押し出された脚部は、その後の曲げ加工で、先端部が径方向外側や径方向内側へ押し戻される。複数の脚部のうち最後に曲げ加工を施す2つの脚部のうち内側脚部と周方向で隣り合う脚部や外側脚部と周方向で隣り合う脚部については、押し戻される機会がないことから、これらの2つの脚部の先端部と最後に曲げ加工を施す2つの脚部の先端部とが概ね平行とならないことがある。こうしたことを鑑みて、複数の脚部のうち最後に曲げ加工を施す2つの脚部の先端部に曲げ加工を施すときには、複数の脚部のうち最後に曲げ加工を施す2つの脚部を除く他の脚部の先端部に曲げ加工を施すときの曲げ角度とは異なる曲げ角度で、内側脚部の先端部を外周側に曲げると共に外側脚部の先端部を軸心側に曲げる。これにより、複数の脚部のうち最後に曲げ加工を施す2つの脚部のうち内側脚部と周方向で隣り合う脚部が径方向内側へ押し出されたり外側脚部と周方向で隣り合う脚部が径方向外側へ押し出されることを抑制でき、これらの2つの脚部の先端部と最後に曲げ加工を施す2つの脚部の先端部とを概ね平行とすることができる。この結果、ステータコイルを形成するセグメントコイルの先端部の成形精度を向上させることができる。
こうした本発明のステータの製造方法において、複数の前記脚部のうち最後に前記曲げ加工を施す2つの前記脚部の前記先端部に前記曲げ加工を施すときには、複数の前記脚部のうち最後に前記曲げ加工を施す2つの前記脚部を除く他の前記脚部の前記先端部に前記曲げ加工を施すときの曲げ角度より小さい角度で、前記内側脚部の前記先端部を前記外周側に曲げると共に前記外側脚部の前記先端部を前記軸心側に曲げてもよい。こうすれば、ステータコイルを形成するセグメントコイルの先端部の成形精度をより向上させることができる。
また、こうした本発明のステータの製造方法において、前記第3工程の後に、前記内側脚部の前記先端部と対応する前記外側脚部の前記先端部とをレーザー溶接により接合する第4工程を備えていてもよい。こうすれば、接合すべき先端部同士を良好に接合させることができる。
本実施例のステータの製造方法により製造されるモータ用のステータ1の概略を示す平面図である。 セグメントコイル4の構成の概略を示す概略図である。 2つの脚部40の先端部T同士が接合されている様子の一例を示す説明図である。 ステータ1の製造工程の一例を示すフローチャートである。 曲げ加工装置50の構成の概略を示す概略構成図である。 曲げ加工装置50の要部の概略を示す斜視図である。 曲げ加工装置50のクランプ部材51の概略を示す拡大斜視図である クランプ部材51の概略を示す拡大図である。 曲げ部材57の概略を示す底面図である。 曲げ部材57の概略を示す側面図である。 先端曲げ工程の方法を説明するための説明図である。 先端曲げ工程の方法を説明するための説明図である。 先端曲げ工程の方法を説明するための説明図である。 先端曲げ工程のステータコア2の周方向への進行に応じて各先端部Tの角度が変化する様子を模式的に示した模式図である。 2組以上のクランプ部材51、曲げ部材57、駆動装置60、移動機構65を有する曲げ加工装置50を用いて先端部Tを曲げる際の各駆動装置60の停止位置(スロット番号)と各スロットの属性と曲げ部材57が先端部Tを曲げる際の目標曲げ角度θb*との関係を示している。 2組以上のクランプ部材51、曲げ部材57、駆動装置60、移動機構65を有する曲げ加工装置50を用いて全てのスロットでの目標曲げ角度θb*を所定角度θrefとする比較例の曲げ工程を実行した後におけるステータコア2の軸心から各先端部Tの所定箇所までの距離の分布を説明するための説明図である。 2組以上のクランプ部材51、曲げ部材57、駆動装置60、移動機構65を有する曲げ加工装置50を用いて変形例の曲げ工程を実行した後におけるステータコア2の軸心から各先端部Tの所定箇所までの距離の分布を説明するための説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本実施例のステータの製造方法により製造されるモータ用のステータ1の概略を示す平面図である。ステータ1は、図示しないロータと共に、例えば電気自動車やハイブリッド車両の走行駆動源あるいは発電機として用いられる3相交流電動機を構成するものである。ステータ1は、ステータコア2と、複数のステータコイル3とを含む。
ステータコア2は、例えばプレス加工により円環状に形成された電磁鋼板を複数積層することにより構成され、全体として円環状を呈する。ステータコア2は、環状の外周部から周方向に間隔をおいて径方向内側に突出する図示しない複数のティース部と、それぞれ互いに隣り合うティース部の間に形成された複数のスロット(実施例では、4m個(mは、自然数)のスロット)とを含む。なお、ステータコア2は、例えば強磁性粉体を加圧成形すると共に焼結させることより一体に形成されてもよい。
複数のステータコイル3は、U相コイル、V相コイルおよびW相コイルを含み、各ステータコイル3は、複数のセグメントコイル4を電気的に接合することにより形成される。図2は、セグメントコイル4の構成の概略を示す概略図である。セグメントコイル4は、例えば厚みが0.2〜0.3mm程度のエナメル樹脂等からなる絶縁被膜Ciが表面に成膜された平角線を略U字状に曲げ加工することにより形成された電気導体であり、絶縁被膜が除去された2つの先端部Tを有する。各セグメントコイル4の2つの脚部40は、それぞれステータコア2の対応するスロットに挿通され、各セグメントコイル4のステータコア2の一端面から突出した部分には、後述する倒し加工や曲げ加工などが施される。ステータコイル3は、各セグメントコイル4の脚部40が突出するステータコア2の一端面側から塗布されるワニス等の樹脂により、ステータコア2に固定される。
図3は、2つの脚部40の先端部T同士が接合されている様子の一例を示す説明図である。図示するように、ステータ1において、先端部T同士が接合される2つの脚部40のうち、径方向内側(図中上側)に位置する一方の先端部Tは、ステータコア2の外周側(図中下側)に曲げられ、径方向外側(図中下側)に位置する他方の先端部Tは、ステータコア2の軸心側(図中上側)に曲げられている。そして、径方向内側に位置する一方の先端部Tの外側面Tsoと、径方向外側に位置する他方の先端部Tの内側面Tsiとは、レーザー溶接部WLを介して互いに接合されている。
次に、こうして構成されたステータ1の製造方法について説明する。図4は、ステータ1の製造工程の一例を示すフローチャートである。
ステータ1の製造工程では、最初に、図2に例示した略U字状に曲げ加工したセグメントコイル4の脚部40がステータコア2の複数のスロットから突出するように、セグメントコイル4をステータコア2へ挿入する(工程P100)。
続いて、各スロットから突出した複数の脚部40を成形する(工程P110)。脚部40の成形は、最初に、各スロットから突出した複数の脚部40をステータコア2の径方向に拡張し、次に、図示しない倒し加工装置を用いて、ステータコア2の軸心側から奇数番目(奇数層上)の脚部40をステータコア2の軸心周りに捻りながら周方向における一側に倒すと共に、偶数番目(偶数層上)の脚部40をステータコア2の軸心周りに捻りながら周方向における他側に倒すことで行なわれる。このとき、各脚部40は、先端部Tがステータコア2のティースの真上に位置するように倒される。
続いて、複数の脚部40の先端部Tをステータコア2の外周側または軸心側に曲げる先端曲げ加工を実行する(工程P120)。ここで、先端曲げ加工で用いられる曲げ加工装置50について説明する。図5は、曲げ加工装置50の構成の概略を示す概略構成図である。図6は、曲げ加工装置50の要部の概略を示す斜視図である。図7は、曲げ加工装置50のクランプ部材51の概略を示す拡大斜視図である。図8は、クランプ部材51の概略を示す拡大図である。図9は、曲げ部材57の概略を示す底面図である。図10は、曲げ部材57の概略を示す側面図である。
曲げ加工装置50は、図5に示すように、径方向に隣り合う2つの脚部40をクランプ可能なクランプ部材51と、クランプ部材51によりクランプされた2つの脚部40の先端部Tを曲げるための曲げ部材57と、クランプ部材51と曲げ部材57とを相対回転させる駆動装置60と、駆動装置60を移動させる移動機構65と、駆動装置60および移動機構65を制御する制御装置70とを備える。駆動装置60および移動機構65は、脚部40を成形した後にステータコア2が設置される図示しない回転テーブルの周辺に配置される。
クランプ部材51は、図6〜図8に示すように、基端部52と、当該基端部52から延出された丸棒状のシャフト部53と、当該シャフト部53の先端部から延出された一対の第1および第2爪部541、542と、第1、第2爪部541、542の径方向における間に形成された第1、第2移動規制部55、56とを含む。
第1、第2爪部541、542は、図6〜図8に示すように、シャフト部53の径方向に対向するように当該シャフト部53に形成され、シャフト部53の軸方向に延在する内面54aをそれぞれ有する。第1、第2爪部541、542の内面同士は、互いに平行に延在すると共にセグメントコイル4の短辺幅の2倍よりも若干長い間隔をおいて対向する。また、第1爪部541の遊端部は、倒し加工後の奇数層の脚部40と概ね平行に延在するように斜めにカットされており、第2爪部542の遊端部は、倒し加工後の偶数層の脚部40と概ね平行に延在するように斜めにカットされている。更に、第1、第2爪部541、542の遊端部は、シャフト部53の軸心側から外周面側に向かうにつれて先細に形成されている。本実施形態において、第1、第2爪部541、542の最大厚は、例えば1−2mm程度である。
第1移動規制部55は、図6〜図8に示すように、略直角三角状の断面形状を有する突出部である。第1移動規制部55は、第1爪部541の長辺側の側縁部に沿ってシャフト部53の軸方向に延在すると共に当該第1爪部541の内面54aに概ね直交する周方向移動規制面55aと、シャフト部53の軸心と直交する平面に対して傾斜した傾斜面である軸方向移動規制面(第1斜面)55bとを含む。軸方向移動規制面55bは、周方向移動規制面55aの先端側から第1爪部541に沿って延在し、倒し加工後の奇数層の脚部40と概ね平行に延在するように形成されている。
第2移動規制部56は、図7、図8に示すように、略直角三角状の断面形状を有する突出部である。第2移動規制部56は、第2爪部542の長辺側の側縁部に沿ってシャフト部53の軸方向に延在すると共に当該第2爪部542の内面54aに概ね直交する周方向移動規制面56aと、シャフト部53の軸心と直交する平面に対して傾斜した傾斜面である軸方向移動規制面(第2斜面)56bとを含む。軸方向移動規制面56bは、周方向移動規制面56aの先端側から第2爪部542に沿って延在し、倒し加工後の偶数層の脚部40と概ね平行に延在するように形成されている。
曲げ部材57は、図6、図9、図10に示すように、孔部(円孔)57oを中心に有する筒状部材である。クランプ部材51のシャフト部53は、第1、第2爪部541、542が曲げ部材57の端面(図8における下面)から突出するように孔部57oに挿通される。そして、曲げ部材57は、クランプ部材51に対して軸方向に移動不能となり、かつ当該クランプ部材51に対して同軸に回転自在となるようにシャフト部53により支持される。図9および図10に示すように、曲げ部材57は、第1押さえ部581と、第1押出部591と、第2押さえ部582と、第2押出部592とを含む。
第1押さえ部581は、図6、図9、図10に示すように、曲げ部材57の端面(図10における下面)から軸方向に突出する突部である。第1押さえ部581は、孔部57oと交差すると共に当該孔部57oに挿通されたクランプ部材51の第1爪部541の内面54aに間隔をおいて連なるように形成された押圧面581pを有する。第1押出部591は、第1押さえ部581と一体に形成されて曲げ部材57の端面(図10における下面)から軸方向に突出する突部である。本実施形態において、第1押さえ部581および第1押出部591は、略L字状に連結されている。
第1押出部591は、図6、図9、図10に示すように、押圧面591pと、第1移動規制面591sとを有する。押圧面591pは、第1押さえ部581の押圧面581pよりも孔部57oに挿通されたクランプ部材51の第2爪部542側で曲げ部材57の外周側から軸心側に向けて延在する。第1移動規制面591sは、第1押さえ部581の押圧面581pと押圧面591pとの双方に交差するように形成される。一体に形成された第1押さえ部581および第1押出部591の端面(図10における下面)は、第1爪部541の遊端部と同様に、倒し加工後の奇数層の脚部40と概ね平行に延在するように傾斜させられている。
第2押さえ部582は、図6、図9、図10に示すように、曲げ部材57の端面(図10における下面)から軸方向に突出する突部である。第2押さえ部582は、孔部57oと交差すると共に当該孔部57oに挿通されたクランプ部材51の第2爪部542の内面54aに間隔をおいて連なるように形成された押圧面582pを有する。第2押さえ部582の押圧面582pは、曲げ部材57の軸心に関して第1押さえ部581の押圧面581pと概ね対称に延在するように形成される。第2押出部592は、第2押さえ部582と一体に形成されて曲げ部材57の端面(図10における下面)から軸方向に突出する突部である。本実施形態において、第2押さえ部582および第1押出部591は、略L字状に連結されている。
第2押出部592は、図9、図10に示すように、押圧面592pと、第2移動規制面592sとを有する。押圧面591pは、第2押さえ部582の押圧面582pよりも孔部57oに挿通されたクランプ部材51の第1爪部541側で曲げ部材57の外周側から軸心側に向けて延在する。また、第2移動規制面592sは、第2押さえ部582の押圧面582pと押圧面592pとの双方に交差するように形成される。一体に形成された第2押さえ部582および第2押出部592の端面(図10における下面)は、第2爪部542の遊端部と同様に、倒し加工後の偶数層数の脚部40と概ね平行に延在するように傾斜させられている。
駆動装置60は、クランプ部材51の基端部52を回転不能に保持すると共にステータコア2に対してクランプ部材51および曲げ部材57を一体に昇降させる昇降機構と、曲げ部材57に連結されて当該曲げ部材57を軸心周りに回転させる回転機構とを備える(何れも図示省略)。昇降機構および回転機構は、何れもモータを含み、これらのモータを作動させることで、クランプ部材51および曲げ部材57をステータコア2に組み付けられた複数のセグメントコイル4の脚部40に接近離間させたり、曲げ部材57をクランプ部材51に対して同軸に回転させたりすることができる。移動機構65は、ボールねじおよびスライダや、ボールねじを回転させるモータ等を含み、待機位置と回転テーブル上のステータコア2の上方との間で駆動装置60を当該ステータコア2の径方向に移動させるものである。制御装置70は、CPU,ROM,RAM等を有するコンピュータや、駆動装置60のモータの駆動回路、移動機構65のモータの駆動回路等を含む。また、制御装置70は、ステータコア2が載置される上記回転テーブルの駆動装置も制御する。なお、曲げ加工装置50の駆動装置60は、クランプ部材51を曲げ部材57に対して回転させるものであってもよい。
図11〜図13は、先端曲げ工程の方法を説明するための説明図である。先端曲げ工程の開始に際しては、まず、曲げ加工装置50の移動機構65により駆動装置60すなわちクランプ部材51および曲げ部材57を最初の曲げ対象となる径方向に隣り合う2つの脚部40の上方まで移動させる。ここで、曲げ加工装置50の曲げ対象となる2つの脚部40は、互いに異なるスロット2sから突出して径方向に隣り合う2つの脚部40であって、脚部倒し工程の完了後にステータコア2の径方向からみて先端部T同士の周方向における間に他の先端部Tが存在しない状態で交差する2つの脚部40である。
以下、クランプ部材51によりクランプされる2つの脚部40のうち、径方向内側(奇数層上)に位置する一方を「内側脚部40i」といい、径方向外側(偶数層上)に位置する他方を「外側脚部40o」という。内側脚部40iは、図11、図12に示すように、外側脚部40oに接合されることになる脚部40i′に対して、外側脚部40oが差し込まれたスロット2s側(図中左側)で周方向に隣り合う。外側脚部40oは、図11、12に示すように、内側脚部40iに接合されることになる脚部40o′に対して、内側脚部40iが差し込まれたスロット2s側(図中右側)で周方向に隣り合う。
駆動装置60すなわちクランプ部材51および曲げ部材57を内側脚部40iおよび外側脚部40oの交差部の真上で停止させたのち、駆動装置60によりクランプ部材51および曲げ部材57をステータコア2に向けて所定距離だけ下降させる。工程P110では、各脚部40は、先端部Tがステータコア2のティースの真上に位置するように倒されていることから、内側脚部40iおよび外側脚部40oの交差部は、複数のスロットのうちのいずれかの真上に位置する。したがって、駆動装置60すなわちクランプ部材51および曲げ部材57を、複数のスロットのうちのいずれかの真上で停止する。これにより、クランプ部材51の第1、第2爪部541、542は、脚部40同士の径方向における狭隘な隙間に入り込み、内側脚部40iおよび外側脚部40oの交差部を挟み込む。更に、図13からわかるように、クランプ部材51および曲げ部材57が下降する際、クランプ部材51の第1移動規制部55の軸方向移動規制面55bは、内側脚部40iのステータコア2の軸方向における上側への移動を適宜規制し、第2移動規制部56の軸方向移動規制面56bは、外側脚部40oのステータコア2の軸方向における上側への移動を適宜規制する。この結果、ガタつきを抑制しながら内側脚部40iと外側脚部40oとの交差部をより適正にクランプすることが可能となる。
また、クランプ部材51および曲げ部材57の下降に伴い、内側脚部40iの先端部Tは、図12に示すように、曲げ部材57の第1押出部591の第1移動規制面591sに適宜突き当たる。これにより、内側脚部40iの周方向における倒れ側への移動を規制し、内側脚部40iの先端部T側の内側面を下降してくる曲げ部材57の第1押さえ部581の押圧面581pにスムースに当接させることができる。同様に、クランプ部材51および曲げ部材57の下降に伴い、外側脚部40oの先端部Tは、曲げ部材57の第2押出部592の第2移動規制面592sに適宜突き当たる。これにより、外側脚部40oの周方向における倒れ側への移動を規制し、外側脚部40oの先端部T側の外側面を下降してくる曲げ部材57の第2押さえ部582の押圧面582pにスムースに当接させることができる。
内側脚部40iに外側脚部40oの先端部T側で周方向に隣り合う脚部40i′の先端部Tは、図11に示すように、クランプ部材51および曲げ部材57の下降に伴って当該クランプ部材51の第1移動規制部55の周方向移動規制面55aに適宜突き当たる。これにより、脚部40i′の周方向における倒れ側への移動を規制し、内側脚部40iと脚部40i′との周方向における干渉を抑制することができる。また、外側脚部40oに内側脚部40iの先端部T側で周方向に隣り合う脚部40o′の先端部Tは、クランプ部材51および曲げ部材57の下降に伴って当該クランプ部材51の第2移動規制部56の周方向移動規制面56aに適宜突き当たる。これにより、脚部40o′の周方向における倒れ側への移動を規制し、外側脚部40oと脚部40o′との周方向における干渉を抑制することができる。
図12に示すように、内側脚部40iの先端部T側の内側面を曲げ部材57の第1押さえ部581により押さえ、外側脚部40oの先端部T側の外側面を曲げ部材57の第2押さえ部582により押さえた後、駆動装置60により曲げ部材57をクランプ部材51に対して予め定められた方向(図12における反時計方向)に角度θ回転させる。これにより、図13に示すように、内側脚部40iの先端部Tが上記交差部を起点にしてステータコア2の外周側(図中下側)に曲げられると共に、外側脚部40oの先端部Tが当該交差部を起点にしてステータコア2の軸心側(図中上側)に曲げられる。このような先端部Tの曲げ加工に際して、内側脚部40iは、当該内側脚部40iの下方(ステータコア2側)に位置する脚部40(1スロット隣のスロット2sから突出する脚部)によりステータコア2側から支持され、外側脚部40oは、当該外側脚部40oの下方(ステータコア2側)に位置する脚部40(1スロット隣のスロット2sから突出する脚部)によりステータコア2側から支持される。
また、曲げ部材57が回転すると、第1押出部591の押圧面591pは、外側脚部40oに内側脚部40iの先端部T側で周方向に隣り合う脚部40o′の外側面に当接する。更に、第2押出部592の押圧面592pは、内側脚部40iに外側脚部40oの先端部T側で周方向に隣り合う脚部40i′の内側面に当接する。これにより、曲げ部材57の回転に伴って、第1押出部591は、外側脚部40oに周方向に隣り合う脚部40o′を径方向外側に押し出し、第2押出部592は、内側脚部40iに周方向に隣り合う脚部40i′を径方向内側に押し出す。この結果、内側脚部40iおよび外側脚部40oの先端部Tの曲げ加工に際して、加工される内側脚部40iおよび外側脚部40oと周辺に位置する脚部40i′,40o′との干渉を抑制し、脚部40の先端部Tや絶縁被膜を損傷させてしまうのを良好に抑制することが可能となる。
以後、ステータコア2(回転テーブル)を、図5の破線矢印で示すように、時計回りに回転させながら、対象となる内側脚部40iおよび外側脚部40oの先端部Tを順次曲げていく。このとき、図5に示すように、4m個のスロットのそれぞれに反時計回りに1番〜4m番の番号を割り当て、ステータコア2(回転テーブル)を、時計回りに所定角度θ1(=360°/4m)ずつ回転させて、駆動装置60すなわちクランプ部材51および曲げ部材57の真下にスロットを配置する。最初は、駆動装置60すなわちクランプ部材51および曲げ部材57の真下に4m番(No.4m)のスロットを配置し、ステータコア2を時計回りに回転させながら、1番(No.1)のスロットまで上述のような処理を繰り返し実行して、ステータコア2の径方向へ先端曲げ工程を進行させる。ステータコア2が一周したら、移動機構65で駆動装置60をステータコア2の径方向に移動させた後、ステータコア2を時計回りに回転させながら、対象となる内側脚部40iおよび外側脚部40oの先端部Tを順次曲げていく。
実施例では、先端部Tの曲げ加工を開始する際の駆動装置60の停止位置に対応するスロットすなわち4m番のスロットを「開始スロット」とし、先端部Tの曲げ加工を終了する際の駆動装置60の停止位置に対応するスロットすなわち1番のスロットを「終了スロット」とし、開始スロットと終了スロットとの間のスロットを「中間スロット」とする。そして、開始スロットでの目標曲げ角度θb*は、中間スロットでの目標曲げ角度θb*(=θref)より値αだけ大きくしている。また、終了スロットでの目標曲げ角度θb*は、図示するように、中間スロットでの目標曲げ角度θb*(=θref)より値αだけ小さくしている。このように、駆動装置60の停止位置すなわち曲げ加工の対象とする先端部Tに応じて目標曲げ角度θb*を変更するのは以下の理由に基づく。
図14は、先端曲げ工程のステータコア2の周方向への進行に応じて各先端部Tの角度が変化する様子を模式的に示した模式図である。図中、白丸印は、内側脚部40i、外側脚部40oの先端部Tを曲げるときの起点を模式的に示している。矢印は、先端部Tの動きや曲げ部材57(第1押さえ部581、第2押さえ部582)の動きを示している。駆動装置60すなわちクランプ部材51および曲げ部材57の真下に1番のスロットが配置されている状態で最初の先端曲げ加工が開始されると、図13に示すように、曲げ部材57(第1押さえ部581、第2押さえ部582)の回転に伴って、第1押出部591は、先端曲げ加工の対象である外側脚部40oに周方向に隣り合う脚部40o′を径方向外側に押し出し、第2押出部592は、先端曲げ加工の対象である内側脚部40iに周方向に隣り合う脚部40i′を径方向内側に押し出す(図13参照)。そのため、脚部40o′の先端部Tは径方向外側へ押し出され、脚部40i′の先端部Tは径方向内側へ押し出される(図14中の最上段の四角枠内参照)。
ステータコア2が時計回りに回転して駆動装置60の真下に(4m−1)番のスロットが配置される位置で停止し、次の先端曲げ加工が開始されると、曲げ部材57(第1押さえ部581、第2押さえ部582)の回転に伴って、第1押出部591は、先端曲げ加工の対象である外側脚部40oに周方向に隣り合う脚部40o′を径方向外側に押し出し、第2押出部592は、先端曲げ加工の対象である内側脚部40iに周方向に隣り合う脚部40i′を径方向内側に押し出す(図13参照)。そのため、脚部40o′の先端部Tは径方向外側へ押し出され、脚部40i′の先端部Tは径方向内側へ押し出される(図14中の上から2段目の四角枠内参照)。今回先端曲げ加工の対象である内側脚部40iの先端部Tは、前回の先端曲げ加工によって径方向内側へ押し出されているが、今回の先端曲げ加工により押し戻されて概ね所望の位置となる。既に先端曲げ加工が施されている脚部40o′の先端部Tは、今回の先端曲げ加工によって径方向外側へ押し出されるが、前回の先端曲げ工程において既に径方向内側へ曲げられていることから、対向する内側脚部40iの先端部Tと概ね平行となる。
こうして先端曲げ工程を進行させることにより、互いに接合されるべき先端部T同士が順次概ね平行となっていく。そして、ステータコア2が駆動装置60の真下に1番のスロットが配置される位置で停止して最後の先端曲げ加工が開始されると、曲げ部材57(第1押さえ部581、第2押さえ部582)の回転に伴って、第1押出部591は、先端曲げ加工の対象である外側脚部40oに周方向に隣り合う脚部40o′を径方向外側に押し出し、第2押出部592は、先端曲げ加工の対象である内側脚部40iに周方向に隣り合う脚部40i′を径方向内側に押し出す(図13参照)。そのため、脚部40o′の先端部Tは径方向外側へ押し出され、脚部40i′の先端部Tは径方向内側へ押し出される(図14中の最下段の四角枠内参照)。最後の先端曲げ工程では、脚部40o′、脚部40i′の先端部Tが押し戻される機会がないことから、脚部40o′の先端部Tは他の径方向外側の脚部40o′より径方向外側に大きく出やすく、脚部40i′の先端部Tは他の径方向内側の脚部40i′より径方向内側に大きく入りやすく、成形精度が低下する。そのため、外側脚部40o、内側脚部40iの先端部Tと脚部40o′、40i′の先端部Tが概ね平行とならなかったり隙間が大きくなったりする。実施例では、終了スロットでの目標曲げ角度θb*を、クランプ部材51に対して曲げ部材57を回転させる際の中間スロットでの目標曲げ角度θb*(=θref)より値αだけ小さくしている。これによより脚部40o′の先端部Tが他の径方向外側の脚部40o′より径方向外側に大きく出たり、脚部40i′の先端部Tが他の径方向内側の脚部40i′より径方向内側に大きく入ることを抑制することができ、先端部Tの成形精度の低下を抑制することができる。これにより、外側脚部40o、内側脚部40iの先端部Tと脚部40o′、40i′の先端部Tを概ね平行としたり、隙間が大きくなることを抑制できる。なお、値αは、最後の先端曲げ工程において目標曲げ角度θb*を値θrefとしたときの脚部40o′の先端部Tの径方向外側へ入り量や脚部40i′の先端部Tの径方向内側への入り量に基づいて、脚部40o′の先端部Tや脚部40i′の先端部Tがステータコア2の軸心からの距離が他の先端部T同程度となるように設定すればよい。
また、最後の先端曲げ工程において径方向内側へ大きく入りやすい脚部40i′の先端部Tは、最初の先端曲げ工程において曲げる対象である内側脚部40iの先端部Tである。したがって、最初の先端曲げ工程において、開始スロット(1番のスロット)での目標曲げ角度θb*を中間スロットでの目標曲げ角度θb*(=θref)より値αだけ大きくして、最初の先端曲げ加工では、内側脚部40iを径方向外側へ大きめに曲げ、最後の先端曲げ加工で、脚部40i′(最初の先端曲げ加工での内側脚部40i)を径方向内側へ押し出すことにより、脚部40i′の先端部Tをより適正な位置とすることができる。このように、実施例の曲げ工程では、先端部Tの曲げ角度θbをある範囲内とすることができる、セグメントコイル4の先端部Tの成形精度を向上させることができる。
上述のような曲げ加工装置50を用いた先端曲げ工程によれば、多数の脚部40が配索されている狭隘なスペースで、内側脚部40iおよび外側脚部40oの先端部Tを効率よく曲げていき、互いに接合されるべき先端部T同士を脚部40のスプリングバックにより概ね平行に延在する状態で接触させることが可能となる。
こうして先端部Tに曲げ加工を施すと、先端部T同士が接合される2つの脚部40のうち内側脚部40iの先端部Tの外側面Tsoと、当該内側脚部40iに対応する外側脚部40oの先端部Tの内側面Tsiとをレーザー溶接により接合し(工程P130)、ワニス等の樹脂を用いて複数のセグメントコイル4等をステータコア2に固定して(工程P140)、本製造工程を終了する。
以上説明した実施例のステータ1の製造方法によれば、工程P120において、複数の脚部40のうち最後に曲げ加工を施す2つの脚部40の先端部Tに前記曲げ加工を施すときには、複数の脚部40のうち最後に曲げ加工を施す2つの脚部40とは異なる脚部40(中間スロットの真上に駆動装置60を停止させたときに曲げ加工の対象となる脚部40)に曲げ加工を施すときの曲げ角度θb(=θref)とは異なる曲げ角度θb(=θref+α)で、内側脚部40iの先端部Tを外周側に曲げると共に外側脚部40oの先端部Tを軸心側に曲げることにより、セグメントコイル4の先端部Tの成形精度を向上させることができる。
実施例のステータ1の製造方法によれば、1組のクランプ部材51、曲げ部材57、駆動装置60、移動機構65を有する曲げ加工装置50を用いてステータコア2を時計回りに回転させながら、対象となる内側脚部40iおよび外側脚部40oの先端部Tを順次曲げている。しかしながら、変形例のステータ1の製造方法として、曲げ加工装置50を2組以上のクランプ部材51、曲げ部材57、駆動装置60、移動機構65を有するものとし、各駆動装置60をステータコア2の周方向に間隔をもって配置し、ステータコア2を時計回りに回転させながら対象となる内側脚部40iおよび外側脚部40oの先端部Tを順次曲げる方法を用いてもよい。
図15は、2組以上のクランプ部材51、曲げ部材57、駆動装置60、移動機構65を有する曲げ加工装置50を用いて先端部Tを曲げる際の各駆動装置60の停止位置(スロット番号)と各スロットの属性と曲げ部材57が先端部Tを曲げる際の目標曲げ角度θb*との関係を示している。各スロットの属性において、先端部Tの曲げ加工を開始する際の各駆動装置60の停止位置に対応するスロットすなわち4m番から、3m番、2m番・・・のスロットを「開始スロット」とし、先端部Tの曲げ加工を終了する際の各駆動装置60の停止位置に対応するスロットを「終了スロット」とする。即ち、各組のクランプ部材51、曲げ部材57、駆動装置60、移動機構65、駆動装置60を周方向にm個のスロット毎に配置し、ステータコア2を時計回りに回転させながら各組のクランプ部材51、曲げ部材57、に対応する内側脚部40iおよび外側脚部40oの先端部Tをまとめて順次曲げていく。
この場合、開始スロット(例えば、4m番目、3m番目、2m番目のスロット)での目標曲げ角度θb*を、クランプ部材51に対して曲げ部材57を回転させる際の中間スロットでの目標曲げ角度θb*(=θref)より値αだけ大きくし、終了スロット(例えば、(3m+1)番目、(2m+1)番目のスロット)での目標曲げ角度θb*を、クランプ部材51に対して曲げ部材57を回転させる際の中間スロットでの目標曲げ角度θb*(=θref)より値αだけ小さくする。
図16は、2組以上のクランプ部材51、曲げ部材57、駆動装置60、移動機構65を有する曲げ加工装置50を用いて全てのスロットでの目標曲げ角度θb*を所定角度θrefとする比較例の曲げ工程を実行した後におけるステータコア2の軸心から各先端部Tの所定箇所までの距離の分布を説明するための説明図である。図17は、2組以上のクランプ部材51、曲げ部材57、駆動装置60、移動機構65を有する曲げ加工装置50を用いて変形例の曲げ工程を実行した後におけるステータコア2の軸心から各先端部Tの所定箇所までの距離の分布を説明するための説明図である。比較例では、図16に示すように、ステータコア2の軸心から各先端部Tの所定箇所までの距離が、他のものに比して、大きく離れているものがある。変形例では、図17に示すように、ステータコア2の軸心から各先端部Tの所定箇所までの距離が大きく離れない範囲内で分布しており、先端部Tの曲げ角度θbがある範囲内となっていることがわかる。このように、変形例の曲げ工程では、先端部Tの曲げ角度θbをある範囲内とすることができる、セグメントコイル4の先端部Tの成形精度を向上させることができる。
実施例のステータ1の製造方法では、曲げ加工装置50を用いてステータコア2を時計回りに所定角度θ1(=360°/4m)回転させながら、隣り合う先端部Tに順番に曲げ加工を実行している。しかしながら、ステータコア2を時計回りに所定角度θ1と異なる所定角度θ2(例えば、所定角度θ1の2倍や3倍の角度など)ずつ回転させてもよい。この場合、隣り合う先端部Tに順番で曲げ加工を実行せず、数個おきの先端部Tに対して周方向に順次曲げ加工を実行する。そして、ステータコア2が1回転したら、曲げ加工を実行していない先端部Tに対応するスロットを開始スロットとして曲げ加工装置50の駆動装置60を配置して、ステータコア2を時計回りに所定角度θ2ずつ回転させながら対応する先端部Tに順次曲げ加工を実行してもよい。
実施例のステータ1の製造方法では、図14に示すように、開始スロットでの目標曲げ角度θb*を、中間スロットでの目標曲げ角度θb*(=θref)より値αだけ大きくし、終了スロットでの目標曲げ角度θb*を、中間スロットでの目標曲げ角度θb*(=θref)より値αだけ小さくしている。しかしながら、終了スロットでの目標曲げ角度θb*を、中間スロットでの目標曲げ角度θb*(=θref)より値αだけ小さくすればよいから、開始スロットについては、中間スロットでの目標曲げ角度θb*(=θref)と同じ角度としてもよい。
実施例のステータ1の製造方法では、工程P120においてステータコア2を時計回りに所定角度θ1(=360°/4m)ずつ回転させているが、反時計回りに回転させてもよい。また、所定角度θ1は、各脚部40の先端部Tの位置に応じて適宜定めればよい。例えば、工程P110で、各脚部40は、先端部Tがステータコア2のティースの真上に位置するように倒されない場合には、所定角度θ1は、先端部Tの位置やクランプ部材51でクランプすべき各脚部40の交差部の位置に応じて定めればよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、工程P100が「第1工程」に相当し、工程P110が「第2工程」に相当し、工程P120が「第3工程」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ステータの製造産業などに利用可能である。
1 ステータ、2 ステータコア、2s スロット、3 ステータコイル、4 セグメントコイル、40,40i′,40o′ 脚部、40i 内側脚部、40o 外側脚部、50 曲げ加工装置、51 クランプ部材、52 基端部、53 シャフト部、54a 内面、55 第1移動規制部、55a,56a 周方向移動規制面、55b 軸方向移動規制面、56 第2移動規制部、57 曲げ部材、57o 孔部、60 駆動装置、65 移動機構、70 制御装置、541 第1爪部、542 第2爪部、581 第1押さえ部、581p 押圧面、582 第2押さえ部、582p 押圧面、591 第1押出部、592 第2押出部、591s 第1移動規制面、592s 第2移動規制面。

Claims (1)

  1. それぞれ径方向に延在すると共に周方向に間隔をおいて形成された複数のスロットを含むステータコアと、互いに異なる前記スロットに差し込まれる一対の脚部を有すると共に対応する前記脚部の先端部同士の電気的接合により複数のステータコイルを形成する複数のセグメントコイルと、を備えるステータの製造方法であって、
    複数の前記スロットの各々から複数の前記脚部が突出するように複数の前記セグメントコイルを前記径方向に隣り合わせにして前記ステータコアに組み付ける第1工程と、
    複数の前記スロットから突出した複数の前記脚部を、前記径方向に隣り合う2つの前記脚部の前記先端部がそれぞれ前記ステータコアの軸心に対して傾斜すると共に前記周方向に沿って互いに逆向きに延在するように倒す第2工程と、
    互いに異なる前記スロットから突出して前記径方向に隣り合う2つの前記脚部であって、前記径方向からみて前記先端部同士の前記周方向における間に他の前記先端部が存在しない状態で交差する2つの前記脚部の交差部をクランプし、クランプされた2つの前記脚部のうち、径方向内側に位置する内側脚部の前記先端部を前記ステータコアの外周側に曲げると共に径方向外側に位置する外側脚部の前記先端部を前記軸心側に曲げる曲げ加工を、前記周方向に順次繰り返し実行する第3工程と、
    を備え、
    前記第3工程において、複数の前記脚部のうち最後に前記曲げ加工を施す2つの前記脚部の前記先端部に前記曲げ加工を施すときには、複数の前記脚部のうち最後に前記曲げ加工を施す2つの前記脚部を除く他の前記脚部の前記先端部に前記曲げ加工を施すときの曲げ角度とは異なる曲げ角度で、前記内側脚部の前記先端部を前記外周側に曲げると共に前記外側脚部の前記先端部を前記軸心側に曲げる、
    ステータの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114069894A (zh) * 2020-07-31 2022-02-18 本田技研工业株式会社 磁轭及其制造方法

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