JP2022019465A - 捻り加工装置および捻り加工方法 - Google Patents

捻り加工装置および捻り加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022019465A
JP2022019465A JP2020123325A JP2020123325A JP2022019465A JP 2022019465 A JP2022019465 A JP 2022019465A JP 2020123325 A JP2020123325 A JP 2020123325A JP 2020123325 A JP2020123325 A JP 2020123325A JP 2022019465 A JP2022019465 A JP 2022019465A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
twisting
coil
leg
legs
stator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020123325A
Other languages
English (en)
Inventor
修 中川
Osamu Nakagawa
修一 有須田
Shuichi Asuda
善広 高原
Yoshihiro Takahara
翔 安田
Sho Yasuda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Aisin Corp
Original Assignee
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Aisin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Toyota Motor Corp, Aisin Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2020123325A priority Critical patent/JP2022019465A/ja
Publication of JP2022019465A publication Critical patent/JP2022019465A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

Landscapes

  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)

Abstract

【課題】ステータの製造コストを削減すると共にサイクルタイムを短縮化する。【解決手段】捻り加工装置を用いて製造されるステータは、ステータコアと、一対の脚部を有する複数のセグメントコイルにより形成されるステータコイルとを含み、ステータコイルは、引出線側の第1コイルと中性点側の第2コイルとを含み、第1コイルの第1脚部と第2コイルの第2脚部とがステータコアの径方向に隣り合って互いに接合され、第1および第2脚部の一方が他方よりも短く、かつステータコアの最外周側でスロットから突出し、捻り加工装置の最外周側の捻り治具は、予め定められた方向への回転開始から所定角度だけ回転するまで第1および第2脚部の一方を除く最外周側の脚部の先端部を把持し、所定角度だけ回転してから第1および第2脚部の一方を含む最外周側の脚部の先端部を把持して当該予め定められた方向に回転する。【選択図】図8

Description

本開示は、ステータコアおよび複数のステータコイルを含むステータの製造に用いられる捻り加工装置および捻り加工方法に関する。
従来、ステータコアのスロットに挿入された複数のセグメントコイルのリード先端部に捻り加工を施してステータコイルを含むステータの製造方法として、動力線加工工程と、第1捻り工程と、第2捻り工程とを含むものが知られている(例えば、特許文献1参照)。動力線加工工程は、ステータコアのスロットから突出するセグメントコイルのリード先端部のうち、ステータコイルを外部装置に接続するための動力線となる動力線部をステータの外周側に曲げるものである。第1捻り工程は、リード先端部のうちの動力線部に隣接する接続線部を第1捻り治具で保持して動力線部の上方の空間に向けて周方向に捻るものである。第2捻り工程は、第1捻り工程で捻り加工が施された接続線部と他のリード先端部とを第2捻り治具で保持して第1捻り工程とは逆方向に捻るものである。これにより、手作業による曲げ加工を施すことなく、隣り合うコイル同士を接続するための接続線部の捻りピッチを他のリード線部の捻りピッチと異ならせることが可能となり、動力線加工工程、第1および第2捻り工程を自動化することができる。
特開2013-172575号公報
しかしながら、上記従来のステータの製造方法では、接続線部を捻るために第1および第2捻り治具という2つの治具を用意しなければならない。更に、第1捻り工程から第2捻り工程への移行時には、第1捻り治具を第2捻り治具に交換するか、あるいはステータコア等を第1捻り治具側から第2捻り治具側に移送することが必要となる。このため、上記方法を採用しても、ステータの製造コストを削減し、かつサイクルタイムを短縮化することは困難である。
そこで、本開示は、ステータの製造コストを削減すると共にサイクルタイムを短縮化することができる捻り加工装置および捻り加工方法の提供を主目的とする。
本開示の捻り加工装置は、それぞれ径方向に延在すると共に周方向に間隔をおいて形成された複数のスロットを含むステータコアと、互いに異なる前記スロットに差し込まれる一対の脚部を有すると共に対応する前記脚部の先端部同士の電気的接合により複数のステータコイルを形成する複数のセグメントコイルとを含むステータであって、前記複数のステータコイルが、スター結線により結線されると共に、引出線を含む第1コイルと、前記第1コイルに直列に接続されると共に中性点に接続される第2コイルとをそれぞれ含み、前記第1コイルの前記引出線とは反対側の端部を形成する第1脚部の先端部と、前記第2コイルの前記中性点とは反対側の端部を形成する第2脚部の先端部とが前記径方向に隣り合うと共に電気的に接合され、前記第1および第2脚部の一方が他方よりも短く、かつ前記径方向における前記ステータコアの最外周側で対応する前記スロットから突出するステータの製造に用いられる捻り加工装置において、それぞれ前記スロットから突出した対応する前記脚部の前記先端部を把持するように形成されると共に中心軸の周りに同心円状に配列される複数の円筒状の捻り治具であって、前記中心軸の周りに各々について予め定められた方向に回転させられると共に前記ステータコアに向けて軸方向に移動させられる複数の捻り治具を含み、前記複数の捻り治具のうち、前記最外周側に配置される前記捻り治具が、前記予め定められた方向への回転開始から前記中心軸の周りに所定角度だけ回転するまで、前記第1および第2脚部の前記一方を除いた前記最外周側の前記脚部の前記先端部を把持し、前記中心軸の周りに前記所定角度だけ回転してから前記第1および第2脚部の前記一方を含む前記最外周側の前記脚部の前記先端部を把持して前記予め定められた方向に回転するものである。
本開示の捻り加工装置は、中心軸の周りに同心円状に配列される複数の円筒状の捻り治具を含むものであり、それぞれ一対の脚部を有する複数のセグメントコイルにより形成される複数のステータコイルをステータコアに巻回するのに用いられる。また、複数のステータコアは、引出線を含む第1コイルと、第1コイルに直列に接続されると共に中性点に接続される第2コイルとをそれぞれ含む。更に、第1コイルの引出線とは反対側の端部を形成する第1脚部の先端部と、第2コイルの中性点とは反対側の端部を形成する第2脚部の先端部とは、径方向に隣り合うと共に電気的に接合される。また、第1および第2脚部の一方は、他方よりも短く、かつ径方向におけるステータコアの最外周側で対応するスロットから突出する。更に、複数の捻り治具は、それぞれスロットから突出した対応する脚部の先端部を把持するように形成され、中心軸の周りに各々について予め定められた方向に回転させられると共ステータコアに向けて軸方向に移動させられる。そして、複数の捻り治具のうち、最外周側に配置される捻り治具は、予め定められた方向への回転開始から中心軸の周りに所定角度だけ回転するまで、第1および第2脚部の一方を除いた最外周側の脚部の先端部を把持し、中心軸の周りに所定角度だけ回転してから第1および第2脚部の一方を含む最外周側の脚部の先端部を把持して予め定められた方向に回転する。これにより、最外周側に配置される単一の捻り治具を予め定められた方向に回転させることで、第1および第2コイルを互いに接続するための第1および第2脚部の一方すなわち短い方をその先端部が第1および第2脚部の他方の先端部と径方向に隣り合うように加工することができる。この結果、ステータコアの最外周側で対応するスロットから突出する複数の脚部の加工に際して、捻り治具の追加や加工中の捻り治具の交換が不要となるので、ステータの製造コストを削減すると共にサイクルタイムを短縮化することが可能となる。
本開示の捻り加工装置を用いて製造される電動機のステータを示す概略構成図である。 図1のステータを示す平面図である。 図1のステータに含まれるステータコイルを示す模式図である。 図1のステータに含まれるステータコイルの第1および第2コイルの接続構造を例示する模式図である。 本開示の捻り加工装置を示す概略構成図である。 本開示の捻り加工装置の捻り治具を示す概略構成図である。 本開示の捻り加工装置の最外周側の捻り治具を示す概略構成図である。 本開示の捻り加工装置によるステータコアの最外層から突出する複数の脚部の加工手順を説明するための斜視図である。 本開示の捻り加工装置によるステータコアの最外層から突出する複数の脚部の加工手順を説明するための拡大図である。 本開示の捻り加工装置によるステータコアの最外層から突出する複数の脚部の加工手順を説明するための拡大図である。 本開示の捻り加工装置によるステータコアの最外層から突出する複数の脚部の加工手順を説明するための斜視図である。 本開示の捻り加工装置によるステータコアの最外層から突出する複数の脚部の加工手順を説明するための拡大図である。 本開示の捻り加工装置によるステータコアの最外層から突出する複数の脚部の加工手順を説明するための斜視図である。 本開示の捻り加工装置によるステータコアの最外層から突出する複数の脚部の加工手順を説明するための拡大図である。 本開示の捻り加工装置によるステータコアの最外層から突出する複数の脚部の加工手順を説明するための斜視図である。
次に、図面を参照しながら本開示の発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本開示の捻り加工装置10を用いて製造される電動機のステータ1を示す概略構成図であり、図2は、ステータ1を示す平面図である。これらの図面に示すステータ1は、図示しないロータと共に、例えば電気自動車やハイブリッド車両の走行駆動源あるいは発電機として用いられる三相交流電動機(回転電機)を構成する。本実施形態のステータ1は、環状のステータコア2と、ステータコイル3u(U相コイル)と、ステータコイル3v(V相コイル)と、ステータコイル3w(W相コイル)とを含む。
ステータ1のステータコア2は、例えばプレス加工により略円環状に形成された電磁鋼板2p(図2参照)を複数積層してカシメにより積層方向に連結することにより形成される。ただし、ステータコア2は、例えば強磁性粉体を加圧成形すると共に焼結させることより環状に形成されてもよい。図2に示すように、ステータコア2は、ロータが配置される中心孔2oと、環状の外周部(ヨーク部)から軸心(ステータコア2の中心)に向けて径方向に延在すると共に周方向に一定の間隔をおいて隣り合う複数のティース部2tと、互いに隣り合うティース部2tの間に形成された複数(本実施形態では、例えば48個)のスロット2sとを含む。複数のスロット2sは、それぞれステータコア2の径方向に延在すると共に一定の間隔をおいて周方向に並び、中心孔2oで開口する。また、各スロット2s内には、図示しないインシュレータ(絶縁紙)が配置される。
ステータコイル3u,3v,3wは、それぞれ複数のセグメントコイル(コイル線材)4を電気的に接合することにより形成され、本実施形態では、シングルスター結線(1Y結線)により互いに結線される。また、ステータコイル3u,3v,3wは、それぞれステータコア2の軸方向における端面から外側に突出する2つの環状のコイルエンド部3a,3bを有する。セグメントコイル4は、例えばエナメル樹脂等からなる絶縁被膜が表面に成膜された平角線を略U字状に曲げ加工することにより形成された電気導体であり、1対(2つ)の脚部40を有する。また、セグメントコイル4の各脚部40の先端部Tでは、絶縁被膜が除去されて導電体が露出している。各セグメントコイル4の2つの脚部40は、それぞれステータコア2の互いに異なるスロット2sに挿通され、ステータコア2の一方の端面(図1における上端面)から突出した各セグメントコイル4の脚部40には、本開示の捻り加工装置10を用いた捻り加工が施される。
本実施形態において、複数のセグメントコイル4は、例えば8つの脚部40が複数のスロット2sの各々で径方向に隣り合うようにステータコア2に組み付けられる。以下、ステータコア2の最外周側で周方向に隣り合う複数の脚部40(先端部T)の層を「第1層」といい、径方向内側の層を順番に「第2層」、「第3層」、…といい、最内周側で周方向に隣り合う複数の脚部40の層を「第8層」という。また、本実施形態において、例えばステータコア2の外周側から奇数番目(奇数層上)の脚部40は、周方向における一側に倒されながらステータコア2の軸心周りに捻られ、偶数番目(偶数層上)の脚部40は、周方向における他側に倒されながらステータコア2の軸心周りに捻られる。更に、各脚部40の先端部Tは、ステータコア2の軸方向に延在するように曲げられる。これにより、周方向に隣り合う複数のセグメントコイル4の先端部Tの層が径方向に複数(本実施形態では、例えば8層)形成される。すなわち、本実施形態では、8つの先端部Tが2つずつ近接するようにステータコア2の径方向に配列される。
捻り加工の完了後、各セグメントコイル4の先端部Tは、図示しないクランプ装置によりクランプされた状態で、ステータコア2の径方向に隣り合う対応する他のセグメントコイル4の先端部Tに溶接(本実施形態では、TIG溶接)により電気的に接合される。本実施形態では、例えば第1層の先端部Tと第2層の先端部Tとが接合され、第3層の先端部Tと第4層の先端部Tとが接合され、第5層の先端部Tと第6層の先端部Tとが接合され、第7層の先端部Tと第8層の先端部Tとが接合される。これにより、複数のステータコイル3u,3v,3wがステータコア2に対して分布巻きにより巻回される。
また、本実施形態において、U相のステータコイル3uは、図3に示すように、直列に接続される複数(本実施形態では、16個)の単位コイルUi(ただし、i=1,2,…,16である。)を含む。単位コイルU1,U2,…,U8は、それぞれ例えば5つのスロット2sを間においた2つのスロット2s(j番目およびj+6番目のスロット2s、ただし、例えばj=6(i-1)+1である。)から突出する脚部40の対応する先端部T同士を電気的に接合することにより形成され、U相のステータコイル3uの第1コイル31uを構成する。また、単位コイルU9,U10,…,U16は、それぞれ例えば5つのスロット2sを間においた2つのスロット2sから突出する脚部40の対応する先端部T同士を電気的に接合することにより形成され、U相のステータコイル3uの第2コイル32uを構成する。単位コイルU9,U10,…,U16は、対応する単位コイルU1,U2,…,U8に対して1スロットだけ周方向にずらしてステータコア2に巻回される。
V相のステータコイル3vは、図3に示すように、直列に接続される複数(本実施形態では、16個)の単位コイルVi(ただし、i=1,2,…,16である。)を含む。単位コイルV1,V2,…,V8も、それぞれ例えば5つのスロット2sを間においた2つのスロット2sから突出する脚部40の対応する先端部T同士を電気的に接合することにより形成され、V相のステータコイル3vの第1コイル31vを構成する。本実施形態において、単位コイルV1,V2,…,V8は、それぞれU相の対応する単位コイルU9,U10,…,U16に対して単位コイルU1,U2,…,U8とは反対側に1スロットだけ周方向にずらしてステータコア2に巻回される。また、単位コイルV9,V10,…,V16も、それぞれ例えば5つのスロット2sを間においた2つのスロット2sから突出する脚部40の対応する先端部T同士を電気的に接合することにより形成され、V相のステータコイル3vの第2コイル32vを構成する。本実施形態において、単位コイルV9,V10,…,V16は、それぞれ対応する単位コイルV1,V2,…,V8に対して単位コイルU9,U10,…,U16とは反対側に1スロットだけ周方向にずらしてステータコア2に巻回される。
W相のステータコイル3wは、図3に示すように、直列に接続される複数(本実施形態では、16個)の単位コイルWi(ただし、i=1,2,…,16である。)を含む。単位コイルW1,W2,…,W8も、それぞれ例えば5つのスロット2sを間においた2つのスロット2sから突出する脚部40の対応する先端部T同士を電気的に接合することにより形成され、W相のステータコイル3wの第1コイル31wを構成する。本実施形態において、単位コイルW1,W2,…,W8は、それぞれV相の対応する単位コイルV9,V10,…,V16に対して単位コイルV1,V2,…,V8とは反対側に1スロットだけ周方向にずらしてステータコア2に巻回される。また、W相の単位コイルW9,W10,…,W16も、それぞれ例えば5つのスロット2sを間においた2つのスロット2sから突出する脚部40の対応する先端部T同士を電気的に接合することにより形成され、W相のステータコイル3wの第2コイル32wを構成する。本実施形態において、単位コイルW9,W10,…,W16は、それぞれ対応する単位コイルW1,W2,…,W8に対して単位コイルV9,V10,…,V16とは反対側に1スロットだけ周方向にずらしてステータコア2に巻回される。
更に、U相の第1コイル31uの単位コイルU1に含まれる1つのセグメントコイル4の一方の脚部40は、引出線Luとして利用される。また、V相の第1コイル31vの単位コイルV1に含まれる1つのセグメントコイル4の一方の脚部40は、引出線Lvとして利用される。更に、W相の第1コイル31wの単位コイルW1に含まれる1つのセグメントコイル4の一方の脚部40は、引出線Lwとして利用される。また、U相の第2コイル32uの単位コイルU16に含まれてステータコイル3uの引出線Luとは反対側の端部を形成する脚部40、V相の第2コイル32vの単位コイルV16に含まれてステータコイル3vの引出線Lvとは反対側の端部を形成する脚部40、およびW相の第2コイル32wの単位コイルW16に含まれてステータコイル3wの引出線Lwとは反対側の端部を形成する脚部40は、互いに接合され、それにより中性点NP(図3参照)が形成される。
また、U相の第1コイル31uの単位コイルU8は、第1コイル31uの引出線Luとは反対側の端部を形成する第1脚部(以下、「第1脚部41」という。)を含み、U相の第2コイル32uの単位コイルU9は、中性点NPとは反対側の端部を形成する第2脚部(以下、「第2脚部42」という。)を含む。そして、図4に示すように、単位コイルU8の第1脚部41の先端部Tと、単位コイルU9の第2脚部42の先端部Tとを電気的に接合することで、第1および第2コイル31u,32uが互いに直列に接続される。
本実施形態において、第1コイル31uの単位コイルU8は、図4中43番目のスロット2sの偶数層から突出する脚部40の先端部Tと図4中1番目のスロット2sの奇数層から突出する脚部40の先端部Tとを接合することにより形成される。また、単位コイルU8の第1脚部41は、図4中43番目のスロット2sの第2層から紙面表側(コイルエンド部3a側すなわちリード側)に突出する。一方、第2コイル32uの単位コイルU9は、第1コイル31uの単位コイルU1に対して、当該第1コイル31uの単位コイルU8側(図4における右側)に1スロットだけ周方向にずらして巻回される。すなわち、単位コイルU9は、図4中48番目のスロット2sの偶数層から突出する脚部40の先端部Tと図4中6番目のスロット2sの奇数層から突出する脚部40の先端部Tとを接合することにより形成される。更に、単位コイルU9の第2脚部42は、図4中48番目のスロット2sの第1層から紙面表側(リード側)に突出する。
これにより、第1脚部41が突出するスロット2sと第2脚部42が突出するスロット2sとの間に位置するスロット2sの数(=4)は、互いに接合される1対の脚部40間のスロット2sの数(=5)よりも少なくなる。このため、本実施形態では、最外周側の第1層から突出する第2脚部42が第1脚部41よりも短く形成される。より詳細には、第1脚部41のスロット2sからの突出長は、互いに接合される1対の脚部40間のスロット2sの数(=5)の半分である2.5個のスロット2sおよび3つのティース部2tの周長の和に応じた長さとなる。これに対し、第2脚部42のスロット2sからの突出長は、第1脚部41と第2脚部42との間に位置するスロット2sの数(=4)から2.5を差し引いた1.5個のスロット2sおよび2つのティース部2tの周長の和に応じた長さとなる。更に、第2脚部42の倒し角度は、図4中48番目のスロット2sから突出する単位コイルU16のセグメントコイル4の脚部40の倒し角度とは異なることになる。
また、V相の第1コイル31vの単位コイルV8は、第1コイル31vの引出線Lvとは反対側の端部を形成する第1脚部41を含み、V相の第2コイル32vの単位コイルV9は、中性点NPとは反対側の端部を形成する第2脚部42を含む。単位コイルV9の第2脚部42は、単位コイルV8の第1脚部41よりも短く形成され、対応するスロット2sの第1層から突出する。単位コイルV8の第1脚部41の先端部Tと、単位コイルV9の第2脚部42の先端部Tとを電気的に接合することで、第1および第2コイル31v,32vが互いに直列に接続される。
更に、W相の第1コイル31wの単位コイルW8は、第1コイル31wの引出線Lwとは反対側の端部を形成する第1脚部41を含み、W相の第2コイル32wの単位コイルW9は、中性点NPとは反対側の端部を形成する第2脚部42を含む。単位コイルW9の第2脚部42は、単位コイルW8の第1脚部41よりも短く形成され、対応するスロット2sの第1層から突出する。単位コイルW8の第1脚部41の先端部Tと、単位コイルW9の第2脚部42の先端部Tとを電気的に接合することで、第1および第2コイル31w,32wが互いに直列に接続される。
なお、ステータコイル3vの引出線Lvは、V相端子5vに電気的に接合されたV相動力線6vの先端部に電気的に接合される。更に、ステータコイル3wの引出線Lwは、W相端子5wに電気的に接合されたW相動力線6wの先端部に電気的に接合される。U相端子5u、V相端子5vおよびW相端子5wは、三相交流電動機のハウジングにステータ1が組み付けられた際に当該ハウジングに設置された図示しない端子台に固定され、図示しない電力線を介してインバータ(図示省略)に接続される。
更に、ステータコア2には、図1中上側のコイルエンド部3a側から図1中下側のコイルエンド部3b側に向けてワニス等の樹脂(熱硬化性樹脂)が塗布される。当該樹脂が硬化することで、各セグメントコイル4や図示しないインシュレータがステータコア2に固定される。また、セグメントコイル4の先端部T同士の接合部や引出線Lu-Lwと動力線6u-6wとの接合部といった導電体の露出部には、絶縁用の粉体が塗布される。ただし、導体の露出部に絶縁用の粉体を塗布する代わりに、ステータ1に対して、コイルエンド部3aを覆う環状の樹脂モールド部が形成されてもよい。
図5は、本開示の捻り加工装置10を示す概略構成図である。同図に示す捻り加工装置10は、中心軸CAの周りに同心円状に配列される複数(本実施形態では、例えば8個)の円筒状の捻り治具11,12,13,14,15,16,17,18と、複数の捻り治具11-18を包囲するように配置される図示しない円筒状の外周ガイドと、複数の捻り治具11-18を中心軸CAの周りに各々について予め定められた方向に回転させると共にステータコア2に対して軸方向に進退移動(接近離間)させる回転駆動機構19と、回転駆動機構19を制御する制御装置100とを含む。
各捻り冶具11-18は、図6に示すように、中心軸CAに沿って延びる円筒部Cyをそれぞれ含み、円筒部Cyの一端側(図6における上端側)には、当該一端側で開口する複数の切欠部Nが周方向に間隔をおいて(等間隔に)形成されている。本実施形態において、各切欠部Nは、セグメントコイル4(脚部40等)の先端部Tの長辺幅よりも僅かに長い幅(周長)を有する。これにより、各捻り治具11-18すなわち円筒部Cyの一端側には、ステータコア2のスロット2sから突出した対応する脚部40の先端部Tを把持する複数の把持部Gが周方向に間隔をおいて形成され、各切欠部Nは、隣り合う把持部Gの間に位置する。また、各捻り冶具11-18において、複数の把持部Gの周長は、互いに同一に定められている。
図7に示すように、複数の捻り冶具11-18のうち、最外周側に配置される捻り治具11は、他の切欠部Nよりも長い周長(幅)を有する3つの幅広切欠部Nwを含む。本実施形態において、各幅広切欠部Nwの周長は、他の切欠部Nよりも1つのスロット2sおよび1つのティース部2tの周長の和に応じた長さすなわち捻り治具11の1つの把持部Gおよび1つの切欠部Nの周長の和だけ長く定められている。また、隣り合う2つの幅広切欠部Nwの間には、3つの把持部Gおよび2つの切欠部Nが配置される。
更に、最外周側に配置される捻り治具11は、図5に示すように、3つの可動把持部材(可能把持部)20と、3つの駆動ユニット(駆動部)25とを含む。各可動把持部材20は、把持部21と、当該把持部21を支持する支持部22とを含む。把持部21は、捻り治具11と概ね同一の厚みおよび曲率を有する湾曲した板体であり、幅広切欠部Nwの周長よりも少なくともセグメントコイル4の先端部Tの長辺幅だけ短い周長(幅)を有する。本実施形態において、把持部21は、捻り治具11の1つの把持部Gおよび1つの切欠部Nの周長の和と概ね同一の周長を有する。また、支持部22は、捻り治具11の外周面に沿って延びる凹面を有する板体である。支持部22は、把持部21よりも長い周長(幅)を有し、把持部21は、当該支持部22の凹面に固定される。
各駆動ユニット25は、可動把持部材20を対応する幅広切欠部Nw内に捻り治具11(ステータコア2)の径方向における外側から差し込むと共に幅広切欠部Nwから後退させるものであり、上記制御装置100により制御される。本実施形態において、各駆動ユニット25は、ピストンロッド26およびシリンダ部27を含むエアシリンダである。各駆動ユニット25のピストンロッド26の先端には、対応する可動把持部材20の支持部22が固定される。また、各駆動ユニット25のシリンダ部27は、ピストンロッド26に固定された可動把持部材20の把持部21が幅広切欠部Nw内に差し込まれた際に、当該把持部21の捻り治具11の回転方向(図5における矢印方向)における上流側(前側)に、セグメントコイル4(脚部40等)の先端部Tの長辺幅よりも僅かに長い間隔が形成されるように捻り治具11に固定される。
上述のような捻り加工装置10を用いてステータコア2のリード側の端面から突出した複数の脚部40に捻り加工を施す際には、まず、複数のセグメントコイル4が組み付けられたステータコア2を複数のスロット2sから突出した複数の脚部40が下方を向くように捻り加工装置10の上方に捻り治具11-18と同軸に位置決めする。更に、複数の脚部40等の先端部Tを捻り治具11-18の対応する切欠部N等に差し込み、各先端部Tを捻り治具11-18の対応する把持部Gにより把持する。各先端部Tは、短辺側の側面が対応する把持部Gの側面と対向するように対応する切欠部N等に差し込まれる。なお、引出線Lu,LvまたはLwとなるセグメントコイル4の脚部40は、捻り加工装置10を用いた捻り加工の前に、ステータコア2の外周に向けて予め曲げられる。
ステータコア2が捻り加工装置10に対して位置決めされると、制御装置100は、複数の捻り冶具11-18のうち、例えば、外周側から1番目および2番目の捻り治具11および12を中心軸CAの周りに互いに逆方向に回転させながらステータコア2に向けて軸方向に移動(上昇)させるように回転駆動機構19を制御する。以後、制御装置100は、外周側から順番に、外周側から3番目および4番目の捻り治具13および14、外周側から5番目および6番目の捻り治具15および16、並びに外周側から7番目および8番目の捻り治具17および18を中心軸CAの周りに互いに逆方向に回転させながらステータコア2に向けて軸方向に移動(上昇)させるように回転駆動機構19を制御する。
これにより、複数の捻り冶具11-18のうち、奇数番目の捻り治具11,13,15および17は、中心軸CAの周りの一方向に回転させられ、偶数番目の捻り治具12,14,16および18は、中心軸CAの周りの他方向(逆方向)に回転させられる。この結果、ステータコア2の外周側から奇数番目(奇数層上)の脚部40等は、周方向における一側に倒されながら中心軸CAすなわちステータコア2の軸心周りに捻られ、偶数番目(偶数層上)の脚部40は、周方向における他側に倒されながらステータコア2の軸心周りに捻られる。また、各脚部40等は、先端部Tがステータコア2の軸方向に延在するように曲げられ、接合対象となる先端部T同士がステータコア2の径方向に隣り合う。
続いて、図8から図15を参照しながら、捻り加工装置10の捻り治具11によるステータコア2の各スロット2sの第1層(最外層)から突出する複数の脚部40,42の加工手順について詳細に説明する。
ステータコア2が捻り加工装置10に対して位置決めされた際、ステータコア2の対応するスロット2sの第1層から突出する各脚部40の先端部Tは、捻り治具11の対応する切欠部Nに差し込まれ、当該切欠部Nの両側に位置する把持部Gにより把持される。これに対して、ステータコア2の対応するスロット2sの第1層から突出する3つの第2脚部42の先端部Tは、図8および図9に示すように、捻り治具11の対応する幅広切欠部Nwに差し込まれる。更に、各第2脚部42の先端部Tの短辺側の側面は、捻り治具11の回転方向(図8および図9における太線矢印参照)における下流側(後側)に位置する把持部Gに当接するか、あるいは僅かな隙間をおいて対向する。図8に示すように、幅広切欠部Nwの当該回転方向における下流側(後側)に位置する把持部Gは、短尺の第2脚部42をガイドするように部分的に捻り治具11の軸方向に延長されてもよい。
ステータコア2が捻り加工装置10に対して位置決めされた後、回転駆動機構19により捻り治具11が中心軸CAの周りに予め定められた方向に回転させられると、第1層から突出する各脚部40は、周方向における一側に倒されながらステータコア2の軸心周りに捻られていく。また、捻り治具11の回転に伴い、各幅広切欠部Nwの両側に位置する2つの把持部Gのうち、第2脚部42に接触または近接していた一方が当該第2脚部42から離間し、当該2つの把持部Gの他方が当該第2脚部42に接近していく。そして、捻り治具11が初期位置(図8および図9参照)から予め定められた第1角度θ1だけ回転すると、図10に示すように、各第2脚部42は、各幅広切欠部Nwの両側に位置する2つの把持部Gの他方、すなわち捻り治具11の回転方向における上流側(前側)に位置する把持部Gに当接する。第1角度θ1は、ステータコア2の1つのスロット2sおよび1つのティース部2tの周長の和から定まる角度である。
本実施形態において、捻り加工装置10の制御装置100は、捻り治具11が初期位置から第1角度θ1だけ回転すると、その時点で捻り治具11(および12)の回転を停止させる。捻り治具11の回転が停止された際、各可動把持部材20の把持部21は、図11に示すように、第2脚部42の捻り治具11の回転方向における下流側(後側)で対応する幅広切欠部Nwと対向する。次いで、制御装置100は、図12および図13に示すように、可動把持部材20の把持部21を対応する幅広切欠部Nw内に差し込むように各駆動ユニット25を制御する。各駆動ユニット25は、可動把持部材20の支持部22の一部が捻り治具11の外周面に当接するまでピストンロッド26を移動させる。これにより、各可動把持部材20の把持部21が幅広切欠部Nw内に差し込まれ、各第2脚部42の先端部Tは、対応する把持部21と、捻り治具11の回転方向における上流側(前側)の把持部Gとにより把持される。
各可動把持部材20の把持部21が対応する幅広切欠部Nw内に差し込まれた後、制御装置100は、捻り治具11を中心軸CAの周りに更に予め定められた第2角度θ2(図14参照)だけそれまで同じ方向に回転させるように回転駆動機構19を制御する。第2角度θ2は、ステータコア2の1.5個のスロット2sおよび2つのティース部2tの周長の和から定まる角度である。これにより、図15に示すように、第1層の他の脚部40よりも短い各第2脚部42が、ステータコア2の軸心周りに捻られると共に当該第1層の脚部40とは異なる倒し角度で倒され、当該第2脚部42の先端部Tが接合対象である第1脚部41の先端部Tとステータコア2の径方向に隣り合うことになる。
上述のように、捻り加工装置10の複数の捻り治具11-18のうち、最外周側に配置される捻り治具11は、予め定められた方向への回転開始から中心軸CAの周りに第1角度θ1だけ回転するまで、各スロット2sの最外周側の第1層から突出する脚部40,42のうち、第2脚部42を除いた最外周側の脚部40の先端部Tを把持する。更に、捻り治具11は、中心軸CAの周りに第1角度θ1だけ回転してから第2脚部42を含む最外周側のすべての脚部40,42の先端部Tを把持して当該予め定められた方向に第2角度θ2だけ回転する。これにより、最外周側に配置される単一の捻り治具11を回転駆動機構19により予め定められた方向に回転させることで、U相、V相およびW相における第1および第2脚部41,42のうちの短い方の第2脚部42を、その先端部Tが長い方の第1脚部41の先端部Tと径方向に隣り合うように加工することができる。この結果、ステータコア2の最外周側で対応するスロット2sから突出する複数の脚部40,42の加工に際して、捻り治具の追加や加工中の捻り治具の交換が不要となるので、ステータ1の製造コストを削減すると共にサイクルタイムを短縮化することが可能となる。
また、捻り加工装置10の複数の捻り治具11-18のうち、最外周側に配置される捻り治具11は、他の切欠部Nよりも長い周長を有する3つの幅広切欠部Nwと、幅広切欠部Nwを形成する一方の把持部G(回転方向における上流側(前側)の把持部G)と共に第2脚部42の先端部Tを把持するように幅広切欠部Nw内に径方向外側から差し込まれる把持部21を有する3つの可動把持部材20と、それぞれ対応する可動把持部材20を捻り治具11の径方向に進退移動させる3つの駆動ユニット25とを含む。これにより、最外周側の捻り治具11が回転を開始してから第1角度θ1だけ回転するまで、当該最外周側の捻り治具11が脚部40や第1脚部41よりも短い第2脚部42を把持しないようにすることが可能となる。
更に、捻り治具11の各駆動ユニット25は、幅広切欠部Nwを形成する一方の把持部Gすなわち捻り治具11の回転方向における上流側(前側)の把持部Gが第2脚部42の先端部Tに当接するタイミングで、可動把持部材20の把持部21を幅広切欠部Nw内に径方向外側から差し込む。これにより、最外周側の捻り治具11が回転を開始してから第1角度θ1だけ回転した段階で、当該捻り治具11に第2脚部42を含む最外周側のすべての脚部40,42を把持させることが可能となる。
なお、ステータコイル3u,3v,3wは、第1コイル31u,31v,31wの第1脚部41が、第2コイル32u,32v,32wの第2脚部42よりも短く、かつ径方向におけるステータコア2の最外周側で対応するスロット2sから突出するようにステータコア2に巻回されてもよい。また、可動把持部材20の把持部21を対応する幅広切欠部Nw内に差し込む際には、必ずしも捻り治具11(および12)の回転を停止させなくてもよい。すなわち、捻り治具11の回転に同期して可動把持部材20を徐々に捻り治具11に接近させていき、捻り治具11が初期位置から第1角度θ1だけ回転したタイミングで把持部21を対応する幅広切欠部Nw内に差し込んでもよい。更に、捻り治具11の駆動ユニット25は、エアシリンダに限られるものではなく、油圧シリンダ等の液圧アクチュエータや、電動モータを含む電動アクチュエータ、電磁アクチュエータ等であってもよく、捻り治具11の回転に連動して可動把持部材20を進退移動させるカム機構等を含む駆動機構であってもよい。
以上説明したように、本開示の捻り加工装置は、それぞれ径方向に延在すると共に周方向に間隔をおいて形成された複数のスロット(2s)を含むステータコア(2)と、互いに異なる前記スロット(2s)に差し込まれる一対の脚部(40)を有すると共に対応する前記脚部(40)の先端部(T)同士の電気的接合により複数のステータコイル(3u,3v,3w)を形成する複数のセグメントコイル(4)とを含むステータ(1)であって、前記複数のステータコイル(3u,3v,3w)が、スター結線により結線されると共に、引出線(Lu,Lv,Lw)を含む第1コイル(31u,31v,31w)と、前記第1コイル(31u,31v,31w)に直列に接続されると共に中性点(NP)に接続される第2コイル(32u,32v,32w)とをそれぞれ含み、前記第1コイル(31u,31v,31w)の前記引出線(Lu,Lv,Lw)とは反対側の端部を形成する第1脚部(41)の先端部(T)と、前記第2コイル(32u,32v,32w)の前記中性点(NP)とは反対側の端部を形成する第2脚部(42)の先端部(T)とが前記径方向に隣り合うと共に電気的に接合され、前記第1および第2脚部(41,42)の一方が他方よりも短く、かつ前記径方向における前記ステータコア(2)の最外周側で対応する前記スロット(2s)から突出するステータ(1)の製造に用いられる捻り加工装置(10)において、それぞれ前記スロット(2s)から突出した対応する前記脚部(40)の前記先端部(T)を把持するように形成されると共に中心軸(CA)の周りに同心円状に配列される複数の円筒状の捻り治具(11-18)であって、前記中心軸(CA)の周りに各々について予め定められた方向に回転させられると共に前記ステータコア(2)に向けて軸方向に移動させられる複数の捻り治具(11-18)を含み、前記複数の捻り治具(11-18)のうち、前記最外周側に配置される前記捻り治具(11)が、前記予め定められた方向への回転開始から前記中心軸(CA)の周りに所定角度(θ1)だけ回転するまで、前記第1および第2脚部(41,42)の前記一方を除いた前記最外周側の前記脚部(40)の前記先端部(T)を把持し、前記中心軸(CA)の周りに前記所定角度(θ1)だけ回転してから前記第1および第2脚部(41,42)の前記一方を含む前記最外周側の前記脚部(40,42)の前記先端部(T)を把持して前記予め定められた方向に回転するものである。
本開示の捻り加工装置は、中心軸の周りに同心円状に配列される複数の円筒状の捻り治具を含むものであり、それぞれ一対の脚部を有する複数のセグメントコイルにより形成される複数のステータコイルをステータコアに巻回するのに用いられる。また、複数のステータコアは、引出線を含む第1コイルと、第1コイルに直列に接続されると共に中性点に接続される第2コイルとをそれぞれ含む。更に、第1コイルの引出線とは反対側の端部を形成する第1脚部の先端部と、第2コイルの中性点とは反対側の端部を形成する第2脚部の先端部とは、径方向に隣り合うと共に電気的に接合される。また、第1および第2脚部の一方は、他方よりも短く、かつ径方向におけるステータコアの最外周側で対応するスロットから突出する。更に、複数の捻り治具は、それぞれスロットから突出した対応する脚部の先端部を把持するように形成され、中心軸の周りに各々について予め定められた方向に回転させられると共ステータコアに向けて軸方向に移動させられる。そして、複数の捻り治具のうち、最外周側に配置される捻り治具は、予め定められた方向への回転開始から中心軸の周りに所定角度だけ回転するまで、第1および第2脚部の一方を除いた最外周側の脚部の先端部を把持し、中心軸の周りに所定角度だけ回転してから第1および第2脚部の一方を含む最外周側の脚部の先端部を把持して予め定められた方向に回転する。これにより、最外周側に配置される単一の捻り治具を予め定められた方向に回転させることで、第1および第2コイルを互いに接続するための第1および第2脚部の一方すなわち短い方をその先端部が第1および第2脚部の他方の先端部と径方向に隣り合うように加工することができる。この結果、ステータコアの最外周側で対応するスロットから突出する複数の脚部の加工に際して、捻り治具の追加や加工中の捻り治具の交換が不要となるので、ステータの製造コストを削減すると共にサイクルタイムを短縮化することが可能となる。
また、前記複数の捻り治具(11-18)の各々は、前記スロット(2s)から突出した対応する前記脚部(40)の前記先端部(T)を把持するように軸方向における一端に周方向に間隔をおいて形成された複数の把持部(G)と、隣り合う前記把持部(G)の間に形成された複数の切欠部(N)とを含むものであってもよく、前記最外周側に配置される前記捻り治具(11)は、他の前記切欠部(N)よりも長い周長を有する少なくとも1つの幅広切欠部(Nw)と、前記幅広切欠部(Nw)を形成する一方の前記把持部(G)と共に前記第1および第2脚部(41,42)の前記一方の前記先端部(T)を把持するように前記幅広切欠部(Nw)内に径方向外側から差し込まれる可動把持部(20,21)とを含むものであってもよい。これにより、最外周側の捻り治具が回転を開始してから所定角度だけ回転するまで、当該最外周側の捻り治具が第1および第2脚部の一方(短い方)の脚部を把持しないようにすることが可能となる。
更に、前記最外周側の前記捻り治具(11)は、前記幅広切欠部(Nw)を形成する前記一方の前記把持部(G)が前記第1および第2脚部(41,42)の前記一方の前記先端部(T)に当接するタイミングで、前記可動把持部(20,21)を前記幅広切欠部(Nw)内に径方向外側から差し込む駆動部(25)を含むものであってもよい。これにより、最外周側の捻り治具が回転を開始してから所定角度だけ回転した段階で、当該最外周側の捻り治具に第1および第2脚部の一方(短い方)を含む最外周側の脚部を把持させることが可能となる。
本開示の捻り加工方法は、それぞれ径方向に延在すると共に周方向に間隔をおいて形成された複数のスロット(2s)を含むステータコア(2)と、互いに異なる前記スロット(2s)に差し込まれる一対の脚部(40)を有すると共に対応する前記脚部(40)の先端部(T)同士の電気的接合により複数のステータコイル(3u,3v,3w)を形成する複数のセグメントコイル(4)とを含むステータ(1)であって、前記複数のステータコイル(3u,3v,3w)が、スター結線により結線されると共に、引出線(Lu,Lv,Lw)を含む第1コイル(31u,31v,31w)と、前記第1コイル(31u,31v,31w)に直列に接続されると共に中性点(NP)に接続される第2コイル(32u,32v,32w)とをそれぞれ含み、前記第1コイル(31u,31v,31w)の前記引出線(Lu,Lv,Lw)とは反対側の端部を形成する第1脚部(41)の先端部(T)と、前記第2コイル(32u,32v,32w)の前記中性点(NP)とは反対側の端部を形成する第2脚部(42)の先端部(T)とが前記径方向に隣り合うと共に電気的に接合され、前記第1および第2脚部(41,42)の一方が他方よりも短く、かつ前記径方向における前記ステータコア(2)の最外周側で対応する前記スロット(2s)から突出するステータ(1)の製造に用いられる捻り加工方法において、前記最外周側で前記複数のスロット(2s)から突出する複数の前記脚部(40,42)のうち、前記第1および第2脚部(41,42)の前記一方を除いた前記脚部(40)の前記先端部(T)を捻り治具(11)に把持させると共に前記捻り治具(11)を中心軸(CA)の周りの予め定められた方向に第1角度(θ1)だけ回転させ、前記第1および第2脚部(41,42)の前記一方を含む前記最外周側の前記脚部(40,42)の前記先端部(T)を前記捻り治具(11)に把持させると共に前記捻り治具(11)を前記予め定められた方向に第2角度(θ2)だけ回転させるものである。
かかる方法によれば、単一の捻り治具を予め定められた方向に回転させることで、第1および第2コイルを互いに接続するための第1および第2脚部の一方すなわち短い方をその先端部が第1および第2脚部の他方の先端部と径方向に隣り合うように加工することができる。この結果、ステータコアの最外周側で対応するスロットから突出する複数の脚部の加工に際して、捻り治具の追加や加工中の捻り治具の交換が不要となるので、ステータの製造コストを削減すると共にサイクルタイムを短縮化することが可能となる。
ただし、本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記実施形態は、あくまで発明の概要の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、発明の概要の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本開示の発明は、ステータの製造分野等において利用可能である。
1 ステータ、2 ステータコア、2o 中心孔、2p 電磁鋼板、2s スロット、2t ティース部、3a,3b コイルエンド部、3u,3v,3w ステータコイル、31u,31v,31w 第1コイル、32u,32v,32w 第2コイル、4 セグメントコイル、40 脚部、41 第1脚部、42 第2脚部、5u U相端子、5v V相端子、5w W相端子、6u U相動力線、6v V相動力線、6w W相動力線、10 捻り加工装置、11,12,13,14,15,16,17,18 捻り冶具、19 回転駆動機構、20 可動把持部材、21 把持部、22 支持部、25 駆動ユニット、26 ピストンロッド、27 シリンダ部、100 制御部、CA 中心軸、Cy 円筒部、G 把持部、Lu,Lv,Lw 引出線、N 切欠部、NP 中性点、Nw 幅広切欠部、T 先端部、U1-U16,V1-V16,W1-W16 単位コイル。

Claims (4)

  1. それぞれ径方向に延在すると共に周方向に間隔をおいて形成された複数のスロットを含むステータコアと、互いに異なる前記スロットに差し込まれる一対の脚部を有すると共に対応する前記脚部の先端部同士の電気的接合により複数のステータコイルを形成する複数のセグメントコイルとを含むステータであって、前記複数のステータコイルが、スター結線により結線されると共に、引出線を含む第1コイルと、前記第1コイルに直列に接続されると共に中性点に接続される第2コイルとをそれぞれ含み、前記第1コイルの前記引出線とは反対側の端部を形成する第1脚部の先端部と、前記第2コイルの前記中性点とは反対側の端部を形成する第2脚部の先端部とが前記径方向に隣り合うと共に電気的に接合され、前記第1および第2脚部の一方が他方よりも短く、かつ前記径方向における前記ステータコアの最外周側で対応する前記スロットから突出するステータの製造に用いられる捻り加工装置において、
    それぞれ前記スロットから突出した対応する前記脚部の前記先端部を把持するように形成されると共に中心軸の周りに同心円状に配列される複数の円筒状の捻り治具であって、前記中心軸の周りに各々について予め定められた方向に回転させられると共に前記ステータコアに向けて軸方向に移動させられる複数の捻り治具を備え、
    前記複数の捻り治具のうち、前記最外周側に配置される前記捻り治具は、前記予め定められた方向への回転開始から前記中心軸の周りに所定角度だけ回転するまで、前記第1および第2脚部の前記一方を除いた前記最外周側の前記脚部の前記先端部を把持し、前記中心軸の周りに前記所定角度だけ回転してから前記第1および第2脚部の前記一方を含む前記最外周側の前記脚部の前記先端部を把持して前記予め定められた方向に回転する捻り加工装置。
  2. 請求項1に記載の捻り加工装置において、
    前記複数の捻り治具の各々は、前記スロットから突出した対応する前記脚部の前記先端部を把持するように軸方向における一端に周方向に間隔をおいて形成された複数の把持部と、隣り合う前記把持部の間に形成された複数の切欠部とを含み、
    前記最外周側に配置される前記捻り治具は、他の前記切欠部よりも長い周長を有する少なくとも1つの幅広切欠部と、前記幅広切欠部を形成する一方の前記把持部と共に前記第1および第2脚部の前記一方の前記先端部を把持するように前記幅広切欠部内に径方向外側から差し込まれる可動把持部とを含む捻り加工装置。
  3. 請求項2に記載の捻り加工装置において、
    前記最外周側の前記捻り治具は、前記幅広切欠部を形成する前記一方の前記把持部が前記第1および第2脚部の前記一方の前記先端部に当接するタイミングで、前記可動把持部を前記幅広切欠部内に径方向外側から差し込む駆動部を含む捻り加工装置。
  4. それぞれ径方向に延在すると共に周方向に間隔をおいて形成された複数のスロットを含むステータコアと、互いに異なる前記スロットに差し込まれる一対の脚部を有すると共に対応する前記脚部の先端部同士の電気的接合により複数のステータコイルを形成する複数のセグメントコイルとを含むステータであって、前記複数のステータコイルが、スター結線により結線されると共に、引出線を含む第1コイルと、前記第1コイルに直列に接続されると共に中性点に接続される第2コイルとをそれぞれ含み、前記第1コイルの前記引出線とは反対側の端部を形成する第1脚部の先端部と、前記第2コイルの前記中性点とは反対側の端部を形成する第2脚部の先端部とが前記径方向に隣り合うと共に電気的に接合され、前記第1および第2脚部の一方が他方よりも短く、かつ前記径方向における前記ステータコアの最外周側で対応する前記スロットから突出するステータの製造に用いられる捻り加工方法において、
    前記最外周側で前記複数のスロットから突出する複数の前記脚部のうち、前記第1および第2脚部の前記一方を除いた前記脚部の前記先端部を捻り治具に把持させると共に前記捻り治具を中心軸の周りの予め定められた方向に第1角度だけ回転させ、
    前記第1および第2脚部の前記一方を含む前記最外周側の前記脚部の前記先端部を前記捻り治具に把持させると共に前記捻り治具を前記予め定められた方向に第2角度だけ回転させる捻り加工方法。
JP2020123325A 2020-07-17 2020-07-17 捻り加工装置および捻り加工方法 Pending JP2022019465A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020123325A JP2022019465A (ja) 2020-07-17 2020-07-17 捻り加工装置および捻り加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020123325A JP2022019465A (ja) 2020-07-17 2020-07-17 捻り加工装置および捻り加工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022019465A true JP2022019465A (ja) 2022-01-27

Family

ID=80204127

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020123325A Pending JP2022019465A (ja) 2020-07-17 2020-07-17 捻り加工装置および捻り加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022019465A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107925319B (zh) 用于生产电机的定子的方法和两件式工具安排
JP3952346B2 (ja) 回転電機及びその製造方法
JP5234173B2 (ja) ステータ及びそれに使用される単位コイルの製造方法
JP5848156B2 (ja) ステータ製造方法及びステータ製造装置
US9634548B2 (en) Method for manufacturing an armature winding for an electric machine
JP6489368B2 (ja) 回転電機用固定子の製造装置
WO2014157218A1 (ja) 同芯巻コイルの成形方法及び成形装置
US20180212499A1 (en) Method and one-piece tool assembly for producing a stator for an electrical machine
JP6451993B2 (ja) 回転電機用固定子の製造装置
US11557931B2 (en) Stator with dual jig arrangement
JP7160936B2 (ja) 回転電機の固定子および該固定子を具備する回転電機
JP2000092797A (ja) ステータ製造装置及びステータ製造方法
JP2020110025A (ja) セグメントコイル成形方法
JP2013039001A (ja) 回転電機の固定子の製造方法及びその製造装置
JP2013165540A (ja) コイルセグメント円環整列装置、及びステータ製造方法
JP2012222903A (ja) ステータの製造方法及び製造装置
US10951096B2 (en) Method and apparatus for producing rotating electric machine stator
JP2022019465A (ja) 捻り加工装置および捻り加工方法
US11404946B2 (en) Method for manufacturing a stator
JP2022035822A (ja) 捻り加工装置および捻り加工方法
JP5483111B2 (ja) 回転電機用固定子巻線の製造方法
JP5098854B2 (ja) ステータコイルの溶接方法
WO2024048415A1 (ja) ステータの製造方法およびステータの製造装置
JP2020102921A (ja) ステータの製造方法
JP7406907B2 (ja) モータステータ

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20210423