JP7160936B2 - 回転電機の固定子および該固定子を具備する回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機に関する技術であり、特に回転電機の小型化・高出力化に寄与する固定子および該固定子を具備する回転電機に関するものである。
回転電機(例えば、モータ)の一種に巻線界磁式回転電機がある。巻線界磁式回転電機は、固定子鉄心に形成された複数の固定子スロットに固定子コイルが配設され、該固定子コイルに電圧を印加すると回転磁界が発生し、この回転磁界によって回転子が回転する機構である。
回転電機は、近年、小型化(特に、回転軸方向長さの短縮化)が強く求められており、当該要求に対応するため、固定子コイルの巻装形態が複雑になってきている。さらに、回転電機には、低コスト化の強い要求があるが、固定子コイルの巻装形態の複雑化に起因して製造歩留まりが低下し易く、固定子製造性の向上が課題となっていた。例えば、固定子コイルエンド部におけるセグメント導体同士の溶接工程において、セグメント導体の絶縁被膜に熱的損傷が生じることがあり、その結果、電気絶縁されるべきセグメント導体間の電気絶縁性が低下するという不具合があった。
このような課題に対して、種々の技術が研究開発されている。例えば、特許文献1(特開2009-081980)には、複数のスロットを有する固定子鉄心と、固定子巻線を形成するためにそれぞれのスロットに装着される複数のコイルセグメントとを備え、コイルセグメント同士の被接合部がスロット外で隣り合って接合される回転電機の固定子において、前記コイルセグメント同士の被接合部の間に、コイルセグメントの被接合部以外の隣り合う部分の間を空けるための導電性を有するスペーサが設けられ、前記コイルセグメントの被接合部と前記スペーサとが溶接或いは接合部材を介して接合されている回転電機の固定子、が開示されている。
また、特許文献2(特開2014-107876)には、コイルセグメントを固定子コアに挿入し、前記コイルセグメントのセグメント端部を溶接してコイルを形成する固定子製造方法において、前記固定子コアに挿入された前記コイルセグメントの前記セグメント端部のうち絶縁被覆が剥離された剥離部を、前記固定子コアの径方向に伸びるクランプ治具によって把持し、前記セグメント端部同士を溶接する際に、前記クランプ治具にて前記剥離部の端部が配置される側の溶接領域と前記固定子コアが配置される側の冷却領域とを隔て、前記冷却領域側に配置される冷却手段によって、前記冷却領域側の前記セグメント端部に対して気体を吹き付けることで、前記セグメント端部を冷却する固定子製造方法、が開示されている。
特開2009-081980号公報 特開2014-107876号公報
特許文献1によると、回転電機の固定子において、コイルセグメントの被接合部以外は、充分な絶縁間隔を保ちながらコイルセグメント同士を確実に接合でき、短絡のない高品質接合を図ることができる、とされている。また、特許文献2によると、導体セグメントの軸長を延長することなく、コイルエンド部溶接時に発生する熱影響を抑え、セグメントの絶縁被膜の損傷を抑えることが可能な固定子製造方法を提供できる、とされている。
一方、最近の回転電機は、前述した小型化に加えて高出力化も強く求められており、高出力化対応のために印加電圧の高電圧化が進められている。印加電圧の高電圧化は、セグメント導体の通電電力の増大を意味し、導体断面積の大型化および絶縁被膜の厚膜化が必要になる。その結果、セグメント導体の可撓性が従来よりも低下し熱容量が従来よりも増大することから、従来技術の単純組合せでは固定子製造性が低下し易く、大きな問題になっていた。言い換えると、小型化・高出力化対応の回転電機において固定子製造性を向上させる(すなわち、低コスト化の要求に対応する)ためには、新たな工夫が必要になっていた。
上記のような事情を鑑み、本発明の目的は、回転電機の小型化・高出力化・低コスト化を従来技術よりも高いレベルでバランスさせることが可能な回転電機の固定子および該固定子を具備する回転電機を提供することにある。
(I)本発明の一態様は、
固定子コアに固定子コイルが巻装されている回転電機の固定子であって、
前記固定子コイルは、該固定子コイルのエンド部の領域内で、セグメント導体同士の溶接部が形成されており、
前記セグメント導体のそれぞれは、前記溶接部の近傍において、導体線の外周に具備する絶縁被膜が除去された導体線露出部を有し、
前記溶接部のそれぞれにおいて、該溶接部を構成する対となる前記セグメント導体の少なくとも一方の前記導体線露出部は、前記導体線の長手方向に沿って、前記絶縁被膜に隣接する根元部と、前記導体線の中心軸を所定の変位量で径方向にオフセットさせるための遷移部と、前記根元部に対して前記所定の変位量で径方向にオフセットされた接合部とからなり、前記根元部と前記遷移部との境界部分および前記遷移部と前記接合部との境界部分にプレス加工痕を有し、
前記所定の変位量が、前記絶縁被膜の厚さの「1±0.4」倍または「2±0.4」倍であることを特徴とする回転電機の固定子、を提供するものである。
本発明は、上述した回転電機の固定子(I)において、以下のような改良や変更を加えることができる。
(i)前記根元部の長さおよび前記遷移部の長さが、それぞれ前記接合部の長さよりも短い。
(ii)前記溶接部を構成する対となる前記導体線露出部の両方が前記遷移部を有し、前記所定の変位量が前記絶縁被膜の厚さの「1±0.4」倍である。
(iii)前記溶接部を構成する対となる前記導体線露出部の片方のみが前記遷移部を有し、前記所定の変位量が前記絶縁被膜の厚さの「2±0.4」倍である。
(iv)前記溶接部は、前記導体線と該導体線よりも融点の低い溶接材との合金からなる溶接金属を含む肉盛り溶接構造をなしている。
(v)前記導体線は、無酸素銅またはタフピッチ銅からなる。
(vi)前記導体線は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる。
(II)本発明の他の一態様は、上記の回転電機の固定子の製造方法であって、
前記導体線の外周に前記絶縁被膜を具備し所定の長さを有する絶縁電線に対して、該絶縁電線の両端領域の前記絶縁被膜を除去して前記導体線露出部を有する絶縁素線を用意する絶縁素線用意工程と、
前記絶縁素線の前記導体線露出部に対してプレス成形加工を施して、該導体線露出部に前記根元部、前記遷移部および前記接合部を有するセグメント素線を用意するセグメント素線用意工程と、
前記セグメント素線に対してU字成形加工を施して前記セグメント導体を用意するセグメント導体用意工程と、
前記セグメント導体を前記固定子コアのスロットに挿入した後に、前記固定子コイルの前記エンド部となる領域に捻り加工を施すセグメント導体組込・捻り工程と、
前記セグメント導体の前記接合部同士を溶接して前記固定子コイルの溶接部を形成するセグメント導体溶接工程と、
を有することを特徴とする回転電機の固定子の製造方法、を提供するものである。
(III)本発明の更に他の一態様は、固定子を具備する回転電機であって、
前記固定子が、上記の回転電機の固定子であることを特徴とする回転電機、を提供するものである。
(IV)本発明の更に他の一態様は、
固定子コアに固定子コイルが巻装されている回転電機の固定子であって、
前記固定子コイルは、該固定子コイルのエンド部の領域内で、セグメント導体同士の溶接部が形成されており、
前記セグメント導体のそれぞれは、前記溶接部の近傍において、導体線の外周に具備する絶縁被膜が除去された導体線露出部を有し、
前記溶接部のそれぞれにおいて、該溶接部を構成する対となる前記セグメント導体の少なくとも一方の前記導体線露出部は、前記導体線の長手方向に沿って、前記絶縁被膜に隣接する根元部と、前記導体線の中心軸を所定の変位量で径方向にオフセットさせるための遷移部と、前記根元部に対して前記所定の変位量で径方向にオフセットされた接合部とからなり、前記根元部と前記遷移部との境界部分および前記遷移部と前記接合部との境界部分にプレス加工痕を有し、
前記根元部の長さおよび前記遷移部の長さが、それぞれ前記接合部の長さよりも短いことを特徴とする回転電機の固定子、を提供するものである。
本発明によれば、回転電機の小型化・高出力化・低コスト化が従来技術よりも高いレベルでバランスした回転電機の固定子を提供することができる。また、当該固定子を用いることにより、小型化・高出力化・低コスト化が従来技術よりも高いレベルでバランスした回転電機を提供することができる。
図1は、本発明に係る回転電機を搭載したハイブリッド電気自動車のブロック図の一例である。 図2は、本発明に係る回転電機の一例を示す一部縦断面模式図である。 図3は、本発明に係る回転電機の固定子の一例を示す斜視模式図である。 図4は、固定子のスロット領域の拡大断面模式図である。 図5は、本発明に係る回転電機固定子の製造方法の工程例を示すフロー図である。 図6は、セグメント素線用意工程のプレス成形加工の例を示す模式図である。 図7は、セグメント導体溶接工程の溶接方法の例を示す模式図である。 図8Aは、第1実施形態における固定子コイルの溶接部の例を示す拡大周方向側面模式図である。 図8Bは、従来技術における固定子コイルの溶接部の例を示す拡大周方向側面模式図である。 図9は、第2実施形態における固定子コイルの溶接部の例を示す拡大周方向側面模式図である。
本発明は、本明細書で取り上げた実施形態に限定されることはなく、発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、公知技術と適宜組み合わせたり公知技術に基づいて改良したりすることが可能である。また、同義の部材に同じ符号を付して、重複する説明を省略することがある。
以下、本発明に係る実施形態について、ハイブリッド電気自動車用の回転電機を例として、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本明細書において、「軸方向」とは回転電機の回転軸に沿った方向を指し、「周方向」とは回転電機の回転方向に沿った方向を指し、「径方向」とは回転電機の回転軸を中心としたときの半径方向を指すものとする。
[第1実施形態]
(回転電機)
図1は、本発明に係る回転電機を搭載したハイブリッド電気自動車のブロック図の一例である。図1に示したように、ハイブリッド電気自動車の車両1には、車両駆動系統の動力源としてのエンジン2と回転電機3とが搭載されている。エンジン2および回転電機3による回転トルクは、変速機6(例えば、無段変速機や有段変速機)とディファレンシャルギア7とを介して車輪(駆動輪)8に伝達される。回転電機3は、通常、エンジン2と変速機6との間、もしくは変速機6の中に搭載される。従って、回転電機3には、車両1内でのスペース占有を最小限としつつ駆動力を増大するため、小型化・高出力化が要求される。
なお、図1には示していないが、駆動系統中に複数の回転電機を組み込んでもよい。例えば、役割の異なる2つの回転電機を組み込んで、一方の回転電機が発電および車両駆動の双方を担い、他方の回転電機が車両駆動のみを担うという構成でもよい。
図2は、本発明に係る回転電機の一例を示す一部縦断面模式図である。回転電機の縦断面とは、回転軸方向の断面(法線が回転軸と垂直の断面)と定義する。図2に示したように、回転電機3は、概略的に、ハウジング31内の外周側に固定子33が固定機構32(例えば、ボルト)によって固定され、固定子33の径方向内側に回転子37が配設され、回転子37の中心に配設された回転軸38がベアリング39を介してハウジング31に支持される構造を有する。
固定子33は、円筒状の固定子コア351と、固定子コア351に巻装された固定子コイル331とを有する。固定子コイル331は、回転方向に極性が交互に異なるように巻装された複数のコイルの総称である。固定子コイル331において、固定子コア351から軸方向に突出した領域は、エンド部332と称される。固定子コイル331に、例えば三相交流電圧(例えば、400~800 V)を印加して大電流(例えば、200~400 A)を通電させると回転磁界が発生して、回転電機3がモータとして作動する。
回転電機3のハウジング31は、エンジン2のハウジングや変速機6のハウジングと別体である必要はない。例えば、図1に示すように回転電機3がエンジン2と変速機6との間に配置される構成の場合、ハウジング31はエンジン2のハウジングと共用してもよいし、変速機6のハウジングと共用してもよい。また、回転電機3が変速機6の中に搭載される場合、ハウジング31は変速機6のハウジングと共用してもよい。
なお、本発明に係る回転電機においては、回転子の構成に特段の限定はなく、公知の回転子(例えば、永久磁石を具備する永久磁石形回転子、界磁巻線を具備する巻線形回転子、回転子の導体線の両端をすべて短絡したかご形導体を具備するかご形回転子、強磁性の鉄心のみで構成され永久磁石を具備しないリラクタンス型回転子)を適宜利用できる。
(固定子)
図3は、本発明に係る回転電機の固定子の一例を示す斜視模式図であり、図4は、固定子のスロット領域の拡大横断面模式図である。横断面とは、軸方向に直交する断面(法線が軸方向と平行の断面)と定義する。
図3~4に示したように、固定子33は、固定子コア351の内周側に形成された複数の固定子スロット352(単にスロットとも言う)に、固定子コイル331が巻装されたものである。固定子スロット352は、固定子コア351の周方向に所定の周方向ピッチで配列形成されるとともに軸方向に貫通形成された空間であり、最内周部分には軸方向に延びるスリット353が開口形成されている。固定子スロット352の形状を規定する固定子コア351の部分は、
ティース354と称される。
固定子コイル331は、複数のセグメント導体333が溶接接合されることによって構成されており、セグメント導体333同士の溶接部334は、通常、一方のエンド部332の領域内にまとめて形成される。固定子コイル331の他方のエンド部332は、通常、各セグメント導体333のUターン部となっている。両エンド部332は、固定子コイル331の軸方向長さをできるだけ短くするために、通常、捻り加工が施されている(図3参照)。
各固定子スロット352内には、複数のセグメント導体333が配設される。例えば、図4においては、三相交流のU相、V相、W相に対応する3本のセグメント導体333が配設されている。また、セグメント導体333と固定子コア351との間の部分放電、および各相(U相、V相、W相)間の部分放電を防止する観点から、各セグメント導体333の外周を、固定子スロット352の軸方向全長に亘って電気絶縁材361(例えば、絶縁紙)で覆うことが好ましい。
なお、本発明において、各固定子スロット352内に配設されるセグメント導体333の数は、図3~4のように「3本」に限定されるものではなく、回転電機3の設計に合わせて適宜設定すればよい。言い換えると、固定子コイル331の巻装形態(複数のセグメント導体333の接合構成)に特段の限定はなく、回転電機3の設計に合わせて適宜設定される。また、各相(U相、V相、W相)のセグメント導体333の数も、図4のようにそれぞれ「1本」に限定されるものではなく、複数本に分割した構成であってもよい。
セグメント導体333としては、良導電性金属(例えば、無酸素銅、タフピッチ銅、アルミニウム、アルミニウム合金)からなる導体線の外周に、樹脂材(例えば、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン)の電気絶縁被膜が形成された絶縁電線(いわゆるエナメル線)が好適に用いられる。導体線/絶縁電線の断面形状に特段の限定はないが、コイルにおける導体占積率の観点から、矩形状の断面形状を有する導体線/絶縁電線を用いることが好ましい。
本発明の固定子33は、固定子コイル331の溶接部334を構成する対となるセグメント導体333の導体線露出部(導体線の外周に具備する絶縁被膜が除去された領域)において、当該導体線露出部が、導体線の長手方向に沿って、絶縁被膜に隣接する根元部と、導体線の中心軸を所定の変位量で径方向にオフセットさせるための遷移部と、根元部に対して所定の変位量で径方向にオフセットされた接合部とからなり、根元部と遷移部との境界部分および遷移部と接合部との境界部分にプレス加工痕を有しているところに特徴がある。当該特徴については、次の固定子の製造方法で詳細に説明する。
(固定子の製造方法)
本発明に係る固定子の製造方法について説明する。図5は、本発明に係る回転電機固定子の製造方法の工程例を示すフロー図である。図5に示したように、本発明に係る回転電機固定子の製造方法は、概略的に、導体線露出部343を両端に有する絶縁素線344を用意する絶縁素線用意工程(S1)と、用意した絶縁素線344の導体線露出部343に対してプレス成形加工を施してセグメント素線345を用意するセグメント素線用意工程(S2)と、用意したセグメント素線345に対してU字成形加工を施してセグメント導体333を用意するセグメント導体用意工程(S3)と、用意したセグメント導体333を固定子コア351のスロット352に挿入し、固定子コイルのエンド部332となる領域に捻り加工を施すセグメント導体組込・捻り工程(S4)と、セグメント導体333の接合部同士を溶接して固定子コイルの溶接部334を形成するセグメント導体溶接工程(S5)と、を有する。
以下、各工程をより詳細に説明する。
(絶縁素線用意工程)
本工程S1は、導体線341の外周に絶縁被膜342を具備し所定の長さを有する絶縁電線に対して、該絶縁電線の両端領域の絶縁被膜342を除去して導体線露出部343を有する絶縁素線344を用意する工程である。絶縁被膜342を除去する方法に特段の限定はなく、公知の方法を適宜利用すればよい。
使用する絶縁電線としては、回転電機3の設計(例えば、固定子コイル331の電流・電圧)に見合った導体線341の断面積および絶縁被膜342の厚さを有する絶縁電線を選択する。なお、近年における回転電機への小型化・高出力化の要求から、固定子コイルの高電圧化・大電流化が進展しており、使用する絶縁電線においても導体線341の大断面積化および絶縁被膜342の厚膜化が進展している。例えば、絶縁被膜342の厚さは、従来15~45μm程度であったが、近年では50μm以上や100μm以上になっている。
(セグメント素線用意工程)
本工程S2は、S1で用意した絶縁素線344の導体線露出部343に対してプレス成形加工を施してセグメント素線345を用意する工程である。より具体的には、導体線露出部343の長手方向に沿って、絶縁被膜342に隣接する根元部343bと、導体線341の中心軸を所定の変位量でオフセットさせるための遷移部343tと、根元部343bに対して当該所定の変位量でオフセットされた接合部343jとをプレス成形する工程である。
図6は、セグメント素線用意工程のプレス成形加工の例を示す模式図である。図6(a)に示したように、まず、プレス成形加工の際に、プレス金型401,402が絶縁素線344の絶縁被膜342を挟まないように、絶縁素線344とプレス金型401,402とを配置する。言い換えると、絶縁素線344の導体線露出部343の根元端部(絶縁被膜342の先端部)とプレス金型401,402の根元領域401b,402bの端部とが重ならないように配置する。これは、絶縁被膜342が押し潰されることによる電気絶縁性の低下を防止するためである。
プレス金型401,402で導体線露出部343に荷重を加えた後、除荷すると、図6(b)に示したように、導体線露出部343に根元部343bと遷移部343tと接合部343jとが形成される。このとき、根元部343bと遷移部343tの境界部分および遷移部343tと接合部343jとの境界部分には、プレス金型401,402に起因するプレス加工痕が残る。
絶縁被膜342の厚さが100μm以上である場合、オフセットさせる変位量x(根元部343bと接合部343jとの変位量x)は、絶縁被膜342の厚さの「1±0.4」倍とする(すなわち、0.6~1.4倍とする)ことが好ましく、「1±0.2」倍とする(すなわち、0.8~1.2倍とする)ことがより好ましい。また、オフセット変位量xが絶縁被膜342の厚さの「1±0.4」倍の場合、本工程S2は、絶縁素線344の両端の導体線露出部343に対して行う。当該変位量の規定を外れると、後述するセグメント導体溶接工程での効果が十分に得られなくなる。
固定子コイル331のエンド部332の軸方向長さを短くする観点から、根元部343bの長さおよび遷移部343tの長さは、それぞれ接合部343jの長さよりも短くすることが好ましい。ここで、「根元部343b、遷移部343tおよび接合部343jの長さ」とは、導体線341の長手方向に沿った長さ(図6において、導体線341の左右方向長さ)を意味する。なお、導体線露出部343の一方の面(例えば、図6において、プレス金型401側の面)の根元部343bの長さおよび接合部343jの長さが、導体線露出部343の他方の面(例えば、図6において、プレス金型402側の面)のそれらと合致しない場合は、根元部343bの長さの長い方と接合部343jの長さの短い方とで比較することが好ましい。
また、遷移部343tにおける変位量xを確保する(言い換えると、遷移部343tにおける塑性変形量を安定させる)観点から、遷移部343tの長さは、導体線341の厚さ(図6において、導体線341の上下方向長さ)の0.5倍以上2倍以下とすることが好ましい。
(セグメント導体用意工程)
本工程S3は、S2で用意したセグメント素線345に対してU字成形加工を施してセグメント導体333を用意する工程である。U字成形加工の方法に特段の限定はなく、公知の方法を適宜利用すればよい。
(セグメント導体組込・捻り工程)
本工程S4は、S3で用意したセグメント導体333を固定子コア351のスロット352に挿入した後、固定子コイル331のエンド部332となる領域に捻り加工を施す工程である。セグメント導体333をスロット352に挿入する際に、電気絶縁材361を併せて挿入することが好ましい。セグメント導体333や電気絶縁材361のスロット352への挿入方法、およびエンド部332となる領域における捻り加工方法に特段の限定はなく、公知の方法を適宜利用すればよい。
(セグメント導体溶接工程)
本工程S5は、S4で捻り加工したセグメント導体333の接合部343j同士を溶接して固定子コイル331の溶接部334を形成する工程である。図7は、セグメント導体溶接工程の溶接方法の例を示す模式図である。図7に示したように、アーク溶接機500を用いてセグメント導体333の接合部343j同士を溶接する。より具体的には、溶接電源501に接続された接合部把持治具502によりセグメント導体333の接合部343j同士を把持した後、溶接電源502に接続された電極503と接合部把持治具502との間に電圧を印加することにより、電極503と接合部343jとの間でアークが発生して接合部343j同士が溶接され、溶接部334が形成される。
前述したように、近年における回転電機への小型化・高出力化の要求から、導体線341の大断面積化が進展している。これは、溶接箇所の熱容量が従来よりも増大することを意味し、溶接のための入熱量が従来よりも多く必要になることを意味する。一方、本工程S5において、溶接部334近傍でのセグメント導体333の絶縁被膜342の熱的損傷を抑制することは非常に重要な課題である。絶縁被膜342の熱的損傷を抑制するためには、溶接のための入熱量を抑制することが望ましい。
これらの相反する事象を両立させるため、溶接に際して、接合材供給装置504を同時に稼動させ、導体線341の材料よりも融点の低い溶接材505を供給しながらの肉盛り溶接を行うことがより好ましい。肉盛り溶接を行うことにより、導体線341の材料よりも融点の低い溶接材505を十分な量で供給することができ、その結果、導体線341の材料よりも融点の低い合金相を溶接部334に生成することができる。これは、溶接に必要な熱量を低減できることを意味し、接合部334近傍での絶縁被膜342の熱的損傷の抑制につながる。
なお、溶接方法はアーク溶接に限定されるものではなく、他の公知の溶接(例えば、電子ビーム溶接、レーザ溶接、プラズマ溶接)を適宜利用できる。
図8Aは、第1実施形態における固定子コイルの溶接部の例を示す拡大周方向側面模式図であり、図8Bは、従来技術における固定子コイルの溶接部の例を示す拡大周方向側面模式図である。
図8Aに示したように、第1実施形態に係る固定子コイル331の溶接部334は、各セグメント導体333の導体線露出部343が根元部343bと遷移部343tと接合部343jとを有し、接合部343jが根元部343bに対して絶縁被膜342の厚さの「1±0.4」倍の変位量で径方向にオフセットしていることから、溶接工程の際に接合部343j同士の位置合わせ(突き合わせ)が容易になる効果がある。さらに、根元部343bに対してオフセットした接合部343jが予め成形加工されていることは、溶接部334を構成する対となるセグメント導体333間に溶接部334を引き剥がす方向の内部応力が実質的にないことを意味し、溶接中の位置ずれによる溶接不良や溶接後の溶接剥がれを抑制する効果を有する。これらの効果は、固定子33の製造性向上、製造歩留まり向上、および信頼性向上をもたらし、製造コストの低減につながる。
また、対となるセグメント導体333の絶縁被膜342間に不要な圧縮応力が掛からないことから、絶縁被膜342が押し潰されることによる電気絶縁性の低下を防止できる副次的な効果もある。
一方、図8Bに示したように、導体線露出部343に根元部、遷移部および接合部が予め成形加工されていない従来技術の固定子コイルの溶接部334は、導体線露出部343が全体で径方向になだらかに変位する形態になる。また、導体線露出部343同士の接触面積は、溶接工程における接合部把持治具502の把持力(対となるセグメント導体の導体線露出部343同士を突き合わせようとする圧縮力)および導体線341の剛性に大きく依存することになる。
特に、導体線341の大断面積化や絶縁被膜342の厚膜化を行ったセグメント導体では、導体線341の剛性が高くなり接合部把持治具502の把持力に対する反力(導体線露出部343同士を突き合わせようとする力に抵抗する力)が大きくなることから、導体線露出部343同士の接触面積が小さくなり易い。これは、十分な大きさの溶接部334の形成を阻害すると共に、溶接後の溶接剥がれを誘発する要因となる。そして、不十分な大きさの溶接部334や溶接後の溶接剥がれは、製造歩留まりの低下や信頼性の低下をもたらし、製造コストの増大につながる。
また、導体線露出部343同士の接触面積を大きくするために接合部把持治具502の把持力を非常に大きくした場合、対となるセグメント導体の絶縁被膜342間に過大な圧縮応力が掛かることから、絶縁被膜342が押し潰されることによる電気絶縁性の低下を誘発する要因となり得る。
上記で説明したように、本発明に係る回転電機の固定子およびその製造方法は、導体線341の大断面積化や絶縁被膜342の厚膜化が進展した固定子コイルにおいて、非常に有効な技術であることが解る。
(導体線露出部絶縁処理工程)
本工程は、S5で溶接した溶接部334を含む各導体線露出部343を絶縁処理する工程である。絶縁処理の方法に特段の限定はなく、公知の方法を適宜利用すればよい。なお、本工程は、必須の工程ではなく、回転電機3の設計に合わせて行われる。
[第2実施形態]
第2実施形態は、第1実施形態と比較して、固定子コイルの溶接部を形成する導体線露出部の形態においてのみ異なり他を同じとするものである。よって、当該溶接部および導体線露出部の形態についてのみ説明する。
図9は、第2実施形態における固定子コイルの溶接部の例を示す拡大周方向側面模式図である。図9に示したように、第2実施形態に係る固定子コイル331’の溶接部334’は、溶接部334’を構成する対となるセグメント導体333’の片方のみの導体線露出部343’が根元部343bと遷移部343tと接合部343jとを有し、接合部343jが根元部343bに対して絶縁被膜342の厚さの「2±0.4」倍の変位量xで径方向にオフセットしているところに特徴がある。該オフセット変位量xは「2±0.2」倍がより好ましい。当該変位量の規定を外れると、セグメント導体溶接工程での効果が十分に得られなくなる。
本実施形態は、絶縁被膜342の厚さが50μm以上である場合に有効な技術である。また、本実施形態は、第1実施形態と同じ効果に加えて、セグメント素線用意工程S2でのプレス成形加工の作業量が第1実施形態のそれの半分で済むことから、製造コストを更に低減できる効果を有する。
上述した実施形態は、本発明の理解を助けるために説明したものであり、本発明は、記載した具体的な構成のみに限定されるものではない。例えば、実施形態の構成の一部を当業者の技術常識の構成に置き換えたり、実施形態の構成に当業者の技術常識の構成を加えたりすることが可能である。すなわち、本発明は、本明細書の実施形態の構成の一部について、発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、削除・他の構成に置換・他の構成の追加をすることが可能である。
1…車両、
2…エンジン、3…回転電機、6…変速機、7…ディファレンシャルギア、
8…車輪、
31…ハウジング、32…固定機構、33…固定子、37…回転子、38…回転軸、
39…ベアリング、
331,331’…固定子コイル、332…エンド部、
333、333’…セグメント導体、
334、334’…溶接部、341…導体線、342…絶縁被膜、
343,343’…導体線露出部、
343b…根元部、343t…遷移部、343j…接合部、344…絶縁素線、
345…セグメント素線、
351…固定子コア、352…固定子スロット、353…スリット、
354…ティース、
401,402…プレス金型、401b,402b…根元領域、
500…アーク溶接機、501…溶接電源、502…接合部把持治具、503…電極、
504…接合材供給装置、505…溶接材。

Claims (9)

  1. 固定子コアに固定子コイルが巻装されている回転電機の固定子であって、
    前記固定子コイルは、該固定子コイルのエンド部の領域内で、セグメント導体同士の溶接部が形成されており、
    前記セグメント導体のそれぞれは、前記溶接部の近傍において、導体線の外周に具備する絶縁被膜が除去された導体線露出部を有し、前記絶縁被膜は、その厚さが50μm以上であり、
    前記溶接部のそれぞれにおいて、該溶接部を構成する対となる前記セグメント導体の少なくとも一方の前記導体線露出部は、前記導体線の長手方向に沿って、前記絶縁被膜に隣接する根元部と、前記導体線の中心軸を所定の変位量で径方向にオフセットさせるための遷移部と、前記根元部に対して前記所定の変位量で径方向にオフセットされた接合部とからなり、前記根元部と前記遷移部との境界部分および前記遷移部と前記接合部との境界部分にプレス加工痕を有し、
    前記遷移部の長さが、前記導体線の厚さの0.5倍以上2倍以下であり、
    前記所定の変位量が、前記絶縁被膜の厚さの「1±0.4」倍または「2±0.4」倍であり、
    前記溶接部が、前記導体線と該導体線よりも融点の低い溶接材との合金からなる溶接金属を含む肉盛り溶接構造をなしていることを特徴とする回転電機の固定子。
  2. 請求項1に記載の回転電機の固定子において、
    前記根元部の長さおよび前記遷移部の長さが、それぞれ前記接合部の長さよりも短いことを特徴とする回転電機の固定子。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回転電機の固定子において、
    前記絶縁被膜が、100μm以上の厚さを有し、
    前記溶接部を構成する対となる前記導体線露出部の両方が、前記遷移部を有し、
    前記所定の変位量が、前記絶縁被膜の厚さの「1±0.4」倍であることを特徴とする回転電機の固定子。
  4. 請求項1または請求項2に記載の回転電機の固定子において、
    前記絶縁被膜が、50μm以上100μm未満の厚さを有し、
    前記溶接部を構成する対となる前記導体線露出部の片方のみが、前記遷移部を有し、
    前記所定の変位量が、前記絶縁被膜の厚さの「2±0.4」倍であることを特徴とする回転電機の固定子。
  5. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の回転電機の固定子において、
    前記導体線は、無酸素銅またはタフピッチ銅からなることを特徴とする回転電機の固定子。
  6. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の回転電機の固定子において、
    前記導体線は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなることを特徴とする回転電機の固定子。
  7. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の回転電機の固定子の製造方法であって、
    前記導体線の外周に前記絶縁被膜を具備し所定の長さを有する絶縁電線に対して、該絶縁電線の両端領域の前記絶縁被膜を除去して前記導体線露出部を有する絶縁素線を用意する絶縁素線用意工程と、
    前記絶縁素線の前記導体線露出部に対してプレス成形加工を施して、該導体線露出部に前記根元部、前記遷移部および前記接合部を有するセグメント素線を用意するセグメント素線用意工程と、
    前記セグメント素線に対してU字成形加工を施して前記セグメント導体を用意するセグメント導体用意工程と、
    前記セグメント導体を前記固定子コアのスロットに挿入した後に、前記固定子コイルの前記エンド部となる領域に捻り加工を施すセグメント導体組込・捻り工程と、
    前記セグメント導体の前記接合部同士を溶接して前記固定子コイルの溶接部を形成するセグメント導体溶接工程と、
    を有することを特徴とする回転電機の固定子の製造方法。
  8. 固定子を具備する回転電機であって、
    前記固定子が、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の回転電機の固定子であることを特徴とする回転電機。
  9. 固定子コアに固定子コイルが巻装されている回転電機の固定子であって、
    前記固定子コイルは、該固定子コイルのエンド部の領域内で、セグメント導体同士の溶接部が形成されており、
    前記セグメント導体のそれぞれは、前記溶接部の近傍において、導体線の外周に具備する絶縁被膜が除去された導体線露出部を有し、前記絶縁被膜は、その厚さが50μm以上であり、
    前記溶接部のそれぞれにおいて、該溶接部を構成する対となる前記セグメント導体の少なくとも一方の前記導体線露出部は、前記導体線の長手方向に沿って、前記絶縁被膜に隣接する根元部と、前記導体線の中心軸を所定の変位量で径方向にオフセットさせるための遷移部と、前記根元部に対して前記所定の変位量で径方向にオフセットされた接合部とからなり、前記根元部と前記遷移部との境界部分および前記遷移部と前記接合部との境界部分にプレス加工痕を有し、
    前記遷移部の長さが、前記導体線の厚さの0.5倍以上2倍以下であり、
    前記根元部の長さおよび前記遷移部の長さが、それぞれ前記接合部の長さよりも短く、
    前記溶接部が、前記導体線と該導体線よりも融点の低い溶接材との合金からなる溶接金属を含む肉盛り溶接構造をなしていることを特徴とする回転電機の固定子。
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