JP2020102263A - 煙感知器、及び煙濃度推定方法 - Google Patents
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Abstract
Description
火災感知器には、熱によって火災を感知して警報を発する熱感知器と、煙によって火災を感知して警報を発する煙感知器と、がある。
従来の煙感知器は、ケースと、回路基板と、端子盤と、回路基板に実装された電子部品と、回路基板が固定される端子盤と、底板部材と、複数のラビリンスと、防虫網と、回路基板支持部材と、発光部と、受光部と、を有する(例えば、特許文献1参照。)。
ケースは、端子盤、底板部材、複数のラビリンス、防虫網、回路基板支持部材、煙感知室、発光部、及び受光部を収容している。
電子部品が実装された回路基板は、端子盤に固定されている。底板部材は、ケース内の底部に配置されている。
防虫網は、円筒形状とされており、複数のラビリンスを外側から囲むように、ケース内に配置されている。
回路基板支持部材は、端子盤の下側に固定されている。回路基板支持部材の下面は、複数のラビリンスの上端部と接続されている。回路基板支持部材の上面側は、回路基板を支持している。
煙感知室は、底板部材、回路基板支持部材、及び複数のラビリンスで区画された空間である。煙感知室には、煙流入口、防虫網、及び複数のラビリンスを介して、ケースの外側に位置する煙が流入される。
受光部は、回路基板の下方に設けられており、回路基板と電気的に接続されている。受光部は、発光部から煙に向けて照射され、煙によって散乱された光を受光する。回路基板に実装された電子部品のうち、制御用の電子部品は、受光部が受光した光に基づいて、煙感知室内の煙の濃度を算出する。
上記構成とされた従来の煙感知器は、算出された煙感知室内の煙の濃度が所定の閾値を超えた際、発報する。
したがって、複数のラビリンスや防虫網を有する煙感知器の場合、ケースの外側における煙の濃度と、煙感知室内の煙の濃度と、の差がさらに大きくなるため、煙感知器による火災の感知がさらに遅れる恐れがあった。
特に、ケースの外側を流れる気流の速度が低速の場合に、上記問題が顕著となる。
Dout(t)=(V/v)・{Din(t+Δt)−Din(t)}+Din(t)
・・・(1)
但し、上記式(1)において、Vは前記煙感知室の容量[m3]、vは前記煙感知室内に流入する前記煙を含んだ空気の流入量[m3]、Din(t)はある時刻tにおける前記煙感知室内における煙の濃度[m−1]、Dout(t)はある時刻tでの前記自器の外側における推定された煙の濃度[m−1]、Δtはある時刻tからの経過時間[s]をそれぞれ示す。
Dout(t)=(V/v)・{Din(t+Δt)−Din(t)}+Din(t)
・・・(2)
但し、上記式(2)において、Vは前記煙感知室の容量[m3]、vは前記煙感知室内に流入する前記煙を含んだ空気の流入量[m3]、Din(t)はある時刻tにおける前記煙感知室内における煙の濃度[m−1]、Dout(t)はある時刻tでの前記煙感知器の外側における推定された煙の濃度[m−1]、Δtはある時刻tからの経過時間[s]をそれぞれ示す。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る煙感知器の概略構成を示す断面図である。図1では、第1の実施の形態の煙感知器10の構成要素のうち、制御用電子部品32、発光部33、及び受光部34以外の構成要素を断面で図示する。また、図1では、電子部品のうち、第1の実施の形態の説明に必要な電子部品である制御用電子部品32のみを回路基板31に実装させた場合を例に挙げて図示する。
また、図1に示す気流の横の矢印は、気流の移動方向(風向き)の一例を示しているが、気流の風向きは、これに限定されない。
図3は、第1の実施の形態の煙感知器を構成するケース、底板部、複数のラビリンス、防虫網、回路基板支持部材、及び端子盤を分解した斜視図である。図3において、図1及び図2に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図1〜図3では、一例として、天井(図示せず)に取り付けられる煙感知器10を図示する。
ケース本体35の上部には、端子盤13及び煙濃度測定機構24が収容され、ケース本体35の下部には、複数のラビリンス17や底板部15が収容される。
図2の場合、一例として、8つの煙流入口38を図示したが、煙流入口38の数は、複数であればよく、8つに限定されない。
煙流入口38は、火災が発生した際にケース11の外側を流れる煙を含んだ空気を、ケース本体35内に流入させるための開口部である。
突出部44は、端子盤13の下面側であって、溝部42の形成位置よりも内側の位置から下方に突出している。突出部44は、溝部42が突出部36に挿入された状態において、ケース本体35の内面と接触する回路基板支持部材14の外周部の上面と接触している。これにより、突出部44は、収容部35A内での回路基板支持部材14の位置を規制している。
凹部46は、端子盤13の中央部が図示していない天井側に窪むことで構成されている。
発光部収容部51は、発光部33が照射する光を煙感知室22に照射可能なように、発光部33を収容している。受光部収容部53は、発光部33が煙感知室22に照射した光を受光可能なように、受光部34を収容している。
複数のラビリンス17は、底板部15の上面からその上方に突出するように、底板部15の上面の外周部に設けられている。複数のラビリンス17は、底板部15と一体に構成されている。複数のラビリンス17の上端は、回路基板支持部材14の下面に当接されている。
複数のラビリンス17は、煙感知室22内に外部からの光が直接入射されることを抑制する遮光部材として機能する。
なお、図3に示す複数のラビリンス17の形状は、一例であって、この形状に限定されない。
煙感知室22は、底板部15、底板部15と対向する部分の回路基板支持部材14、及び複数のラビリンス17で区画された空間である。煙感知室22は、ケース本体35内の下部に配置されている。
煙感知室22には、火災が発生した際、煙流入口38、防虫網19、及び複数のラビリンス17を介して、煙を含んだ空気が出入りする。煙感知室22の容積は、例えば、0.5×10−5m3〜5.0×10−5m3の範囲内で適宜設定することができる。
煙濃度測定機構24は、回路基板31と、煙濃度推定部としても機能する制御用電子部品32と、発光部33と、受光部34と、を有する。
回路基板31は、例えば、絶縁性を有する板状の基板本体(図示せず)と、該基板本体の一面31a側に配置された配線パターン(図示せず)と、で構成することができる。
回路基板31を構成する配線パターン(図示せず)は、図1〜図3に図示していない一対の外線(給電用の外線)、発光部33、受光部34、及び制御用電子部品32と電気的に接続されている。
上記回路基板31としては、例えば、プリント配線基板を用いることができる。
煙濃度推定部は、記憶部61と、制御部62と、を有した構成とされている。
記憶部61には、予め取得した気流の風速の大きさと煙感知室22内へ流入した煙を含んだ空気の流入量との関係を示す空気流入量算出用データ(以下、単に「空気流入量算出用データ」という)、煙感知室22の容量、気流の風速の検知を開始する際の閾値となる煙の所定の濃度(以下、「所定の濃度B」という)、発報する際の閾値である発報濃度、煙感知室22内へ流入した煙の濃度を検知するプログラム、及びケース11の外側における煙の濃度を推定する推定プログラム等が格納されている。
一方、制御用電子部品32が煙濃度推定部として機能する場合、制御部62は、空気流入量算出用データと、サーミスタ素子29を発熱させた際のサーミスタ素子29の温度上昇量と、に基づいて、煙感知室22内に流入した煙を含んだ空気の流入量を算出するとともに、煙を含んだ空気の流入量、煙感知室22の容量、及び煙感知室22内の煙の濃度に基づいて、ケース11の外側における煙の濃度を推定する。
Dout(t)=(V/v)・{Din(t+Δt)−Din(t)}+Din(t)
・・・(5)
但し、上記式(5)において、Vは前記煙感知室の容量[m3]、vは前記煙感知室内に流入する前記煙を含んだ空気の流入量[m3]、Din(t)はある時刻tにおける前記煙感知室内における煙の濃度[m−1]、Dout(t)はある時刻tでの前記ケースの外側における推定された煙の濃度[m−1]、Δtはある時刻tからの経過時間[s]をそれぞれ示す。
なお、煙の濃度は、一般的に、煙に光を透過させた時の光の単為通貨距離あたりの減光率[%/m]で表現するが、SI単位系で表現すると%が消えて、上記のように、[m−1]で表現される。
上記制御用電子部品32としては、例えば、CPUを用いることができる。
発光部33は、煙感知室22に光を照射し、煙感知室22に流入する煙の粒子に光が当たったときに生ずる散乱光を、受光部34に入射させる。
受光部34は、受光部収容部53に固定されており、上記散乱光を受光する。そして、制御用電子部品32により、受光部34が受光した散乱光に基づいて、煙感知室22内の煙の濃度が算出される。
サーミスタ素子29は、発熱した際の温度に関するデータを連続して、制御用電子部品32に送信する。
サーミスタ素子29としては、例えば、NTCサーミスタ素子を用いることが好ましいが、PTCサーミスタ素子を用いてもよい。
図4を参照して、第1の実施の形態に係る煙濃度推定方法(具体的には、煙感知器10が感知する煙感知室22の煙が所定の濃度Bを超えた際に気流の風速を検知する場合の煙濃度推定方法)について説明する。
続く、ステップS2では、煙感知室22内の煙の濃度が閾値となる所定の濃度Bを超えたか否かの判定が行われる。ステップS2において、煙感知室22内の煙の濃度が所定の濃度Bを超えたと判定(Yesと判定)されると、処理は、ステップS3へと進む。
一方、ステップS2において、煙感知室22内の煙の濃度が所定の濃度Bを超えていないと判定(Noと判定)されると、処理は、ステップS1へと戻る。
上記所定の濃度Bは、例えば、0.001[m−1]〜0.050[m−1]の範囲内で適宜設定することができる。
風速取得工程では、例えば、ケース本体35の外側に突出するように配置された1つのサーミスタ素子29を発熱させた際のサーミスタ素子29の温度上昇ΔTTh[K]、サーミスタ素29子の発熱量QTh[J]、煙感知器10に逃げる熱量QFL[J]、及びサーミスタ素子29の熱容量CHC[J/K]を下記式(6)に代入して、気流に奪われる熱量QAF[J]を算出する熱量算出工程と、予め取得した気流の大きさと気流に奪われる熱量との関係を示す空気流入量算出用データと、前記熱量算出工程で算出した前記気流に奪われる熱量QAF[J]と、に基づいて、気流の風速を取得する風速取得工程と、を行う。
ΔTTh=(QTh−QAF−QFL)/CHC ・・・(6)
したがって、サーミスタ素子29の温度上昇ΔTTh[K]、該サーミスタの発熱量QTh[J]、煙感知器10に逃げる熱量QFL[J]、及びサーミスタ素子29の熱容量CHC[J/K]を上記式(6)に代入することで算出される気流に奪われた熱量QAF[J]と、予め取得した気流の大きさと気流に奪われる熱量との関係を示す空気流入量算出用データと、に基づいて、ケース11の外側を流れる気流の風速を精度良く算出することができる。
上述したステップS3の処理が完了すると、処理は、ステップS4へと進む。
上述したステップS4の処理が完了すると、処理は、ステップS5へと進む。
一方、ステップS5において、推定した煙の濃度が発報濃度を超えていないと判定(Noと判定)された場合には、処理は、ステップS4へと戻る。
また、トランジスタ、サイリスタ等の素子を用いて、端子部を通じて通常監視時の消費電流より大きい消費電流を流すことにより、接続された受信盤(図示せず)に対し、火災を感知したことを伝達する。
このように、推定した煙の濃度が発報濃度を超えた際、発報することで、煙感知器10の設置された部屋にいる人々に、火災が発生したことを認識させることができる。
上記ステップS6の処理が完了すると、図4に示すフローチャートの処理は、終了する。
また、検知した煙の濃度が、予め設定した所定の濃度Bを超えた際、ケース11の外側を流れる気流の風速を取得することで、常時、気流の風速を取得するために、サーミスタ素子29を発熱させた場合と比較して、煙感知器10が消費する電力を節約することができる。
このように、2つ或いは3つのサーミスタ素子29を用いて風速検知部を構成する場合には、これらのサーミスタ素子29が検知する気流の風速を平均化させたものを風速検知部が検知した気流の風速として用いることで、得られる気流の風速の精度の信頼性が向上するため、推定されるケース11の外側における煙の濃度の精度を向上させることができる。
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る煙感知器の概略構成を示す断面図である。図6において、第1の実施の形態の煙感知器10(図1参照)と同一構成部分には同一符号を付す。
図7は、図6に示す第2の実施の形態の煙感知器をその下面側から平面視した図である。図7において、図6に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
上記気圧検知素子71としては、例えば、MEMS式気圧センサを用いることができる。
3つの気圧検知素子71は、例えば、隣り合う位置に配置された気圧検知素子71の中心を直線で結ぶことで形成される多角形(この場合、図7に示す三角形73)の内側に、ケース本体35の中心Cを収容するように配置するとよい。
これにより、気流の風向きの方向に依存することなく、3つの気圧検知素子71が検知する気圧のバランスにより、ケース11の外側を流れる気流の風速だけでなく、気流の風向きも求めることができる。
また、気流の風向きが分かることで、煙感知器70から見た火源の方向を推測することができる。
さらに、上記構成とされた第2の実施の形態の煙感知器70は、第1の実施の形態の煙感知器10と同様に、煙感知器70が設置された領域での火災の感知を精度良く行うことができる。
なお、第2の実施の形態の煙感知器70は、気流の風向きは、検知する気圧の高い側が風上で、検知する気圧の低い側が風下であることに基づいて、判定することができる。
また、図7では、一例として、3つの気圧検知素子71を用いて風速検知部を構成する場合を例に挙げて説明したが、風速検知部を構成する気圧検知素子71の数は、3つ以上であればよく、3つに限定されない。
煙感知器70を用いた煙濃度推定方法は、先に説明した図4及び図5に示すS3の風速取得工程において、3つの気圧検知素子71からなる風速検知部を用いて、ケース11の外側を流れる気流の風速及び風向きを取得すること以外は、第1の実施の形態で説明した図4及び図5に示す煙濃度推定方法と同様な手法により行うことができる。
また、気流の風向きが分かることで、煙感知器70から見た火源の方向を推測することができる。
図8は、本発明の第3の実施の形態に係る煙感知器の概略構成を示す断面図である。図8において、第1の実施の形態の煙感知器10(図1参照)と同一構成部分には同一符号を付す。
図9は、図8に示す第3の実施の形態の煙感知器をその下面側から平面視した図である。図9において、図8に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図8及び図9では、説明の便宜上、図1及び図2に示すサーミスタ素子29と同様な構成とされた4つのサーミスタ素子を、第1ないし第4のサーミスタ素子29−1〜29−4として図示する。
図9に示すX方向は、第1及び第3のサーミスタ素子29−1,29−3の配列方向であるとともに、気流の風向きを示している。また、図9に示すY方向は、第2及び第4のサーミスタ素子29−2,29−4の配列方向を示している。
4対の導体27,28は、回路基板31の下方に延在しており、ケース本体35を貫通している。4対の導体27,28の他方の端部は、ケース本体35の外部に配置されている。
上記第1ないし第4のサーミスタ素子29−1〜29−4は、例えば、隣り合う位置に配置されたサーミスタ素子の中心を直線で結ぶことで形成される多角形(この場合、四角形82)の内側に、ケース本体35の中心Cを収容するように配置するとよい(図9参照)。
図12は、第1のサーミスタ素子のみを発熱させた際の第3のサーミスタ素子の時間と発熱温度との関係を示すグラフである。図13は、第1のサーミスタ素子のみを発熱させた際の第4のサーミスタ素子の時間と発熱温度との関係を示すグラフである。
図10〜図13において、t1は第1のサーミスタ素子29−1の発熱を開始させた時間(以下、「時間t1」という)、t2は第1のサーミスタ素子29−1の発熱を停止させた時間(以下、「時間t2」という)、t3は第1のサーミスタ素子29−1の発熱の影響を受けて、第3のサーミスタ素子29−3が発熱を開始した時間(以下、「時間t3」という)をそれぞれ示している。なお、時間t3は、時間t1と時間t2との間に位置する時間である。
図11に示す第2のサーミスタ素子29−2の発熱温度とは、第1のサーミスタ素子29−1が発熱開始する直前の第2のサーミスタ素子29−2の温度を基準値として、該基準値を0としたときの第2のサーミスタ素子29−2の温度である。
図12に示す第3のサーミスタ素子29−3の発熱温度とは、第1のサーミスタ素子29−1が発熱開始する直前の第3のサーミスタ素子29−3の温度を基準値として、該基準値を0としたときの第3のサーミスタ素子29−3の温度である。
図13に示す第4のサーミスタ素子29−4の発熱温度とは、第1のサーミスタ素子29−1が発熱開始する直前の第4のサーミスタ素子29−4の温度を基準値として、該基準値を0としたときの第4のサーミスタ素子29−4の温度である。
このときの第1のサーミスタ素子29−1の発熱温度の上限値は、例えば、5℃とすることができる。
図12に示すように、第1のサーミスタ素子29−1は、発熱することで、発熱温度が上昇する。ここで、図11〜図13に示す時間t1から時間t2の間の発熱温度を見ると、第2及び第4のサーミスタ素子29−2,29−4の発熱温度には変化がないが、第3のサーミスタ素子29−3では、時間t1よりも遅れた時間t3から発熱を開始していることが分かる。また、第3のサーミスタ素子29−3の発熱温度が描く曲線は、第1のサーミスタ素子29−1の発熱温度が描く曲線のサイズを縮小したような形状であることが分かる。
なお、時間t1と時間t3との時間差(=t1−t3)は、第1のサーミスタ素子29−1と第3のサーミスタ素子29−3との距離の差、及びケース11の外側を流れる気流の速さに起因する時間差であると考えられる。
時間差(=t1−t3)は、例えば、1秒程度となる。
また、気流の風向きが分かることで、煙感知器80から見た火源の方向を推測することができる。
また、風速検知部を構成するサーミスタ素子の数を増加させることで、取得される気流の風向きの精度を向上させることができる。
煙感知器80を用いた第3の実施の形態の煙濃度推定方法は、図4及び図5に示すS3の風速取得工程において、第1ないし第4のサーミスタ素子29−1〜29−4からなる風速検知部を用いて、ケース11の外側を流れる気流の風速及び風向きを取得すること以外は、第1の実施の形態で説明した図4及び図5に示す煙濃度推定方法と同様な手法により行うことができる。
また、気流の風向きが分かることで、煙感知器80から見た火源の方向を推測することができる。
Claims (4)
- 自器の外側を流れる煙を含んだ空気が流入する煙感知室と、
前記自器の外側を流れる気流の風速を検知する風速検知部と、
前記風速検知部で検知した前記気流の風速に基づき、前記煙感知室内に流入した前記煙を含んだ空気の流入量を算出すると共に前記煙感知室内の煙の濃度を測定する煙濃度測定機構と、を備え、
前記煙濃度測定機構は、前記算出した前記煙を含んだ空気の流入量、測定した前記煙感知室内の煙の濃度、及び前記煙感知室の容量に基づいて、前記自器の外側における煙の濃度を推定することを特徴とする煙感知器。 - 前記煙濃度測定機構は、下記式(1)に基づいて、前記自器の外側における煙の濃度を推定することを特徴とする請求項1に記載の煙感知器。
Dout(t)=(V/v)・{Din(t+Δt)−Din(t)}+Din(t)
・・・(1)
但し、上記式(1)において、Vは前記煙感知室の容量[m3]、vは前記煙感知室内に流入する前記煙を含んだ空気の流入量[m3]、Din(t)はある時刻tにおける前記煙感知室内における煙の濃度[m−1]、Dout(t)はある時刻tでの前記自器の外側における推定された煙の濃度[m−1]、Δtはある時刻tからの経過時間[s]をそれぞれ示す。 - 煙感知器の外側を流れる気流の風速に基づき、前記煙感知器内に設けられた煙感知室内に流入した煙を含んだ空気の流入量、前記煙感知室内の前記煙の濃度、および前記煙感知室の容量に基づいて、前記煙感知器の外側における煙の濃度を推定することを特徴とする煙濃度推定方法。
- 下記式(2)に基づいて、前記煙感知器の外側における煙の濃度を推定することを特徴とする請求項3に記載の煙濃度推定方法。
Dout(t)=(V/v)・{Din(t+Δt)−Din(t)}+Din(t)
・・・(2)
但し、上記式(2)において、Vは前記煙感知室の容量[m3]、vは前記煙感知室内に流入する前記煙を含んだ空気の流入量[m3]、Din(t)はある時刻tにおける前記煙感知室内における煙の濃度[m−1]、Dout(t)はある時刻tでの前記煙感知器の外側における推定された煙の濃度[m−1]、Δtはある時刻tからの経過時間[s]をそれぞれ示す。
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