JP2012098088A - 温度センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】温度追従性及び温度補償性に優れた温度センサを提案する。
【解決手段】温度センサは、熱源の温度に対応した電気信号を出力する検知用感温素子31と、検知用感温素子31から引き出される複数のリード配線41,42とを備える。複数のリード配線41,42は、相互に熱結合する程度に密集する密集部分40を有する。密集部分40は、複数のリード配線41,42,43,44に共通のサーマルグランドとして機能し、各リード配線の熱的条件のばらつきを低減する。これにより、各リード配線の熱的条件は均一化され、温度補償性能が最適化される。
【選択図】 図5

Description

本発明は熱源の温度を非接触測定するための温度センサに関する。
熱源の温度を非接触測定するための温度センサとして、熱源から輻射される赤外線の熱量を検出する方式が知られている。この種の温度センサは、熱源からの赤外線を効率よく吸収する赤外線吸収膜を備えており、赤外線受光に起因する赤外線吸収膜の温度上昇を感温素子で検知する。感温素子は、温度に対応して電気的特性が変化する温度特性を有しており、感温素子から出力される電気信号に基づいて熱源の温度を推定することができる。特開平11−223555号公報には、保持体の開口部から導入された赤外線を受光することにより発熱する樹脂フィルムの熱量を検知用感温素子で検出するとともに、熱源からの輻射熱や周囲雰囲気温度によって変動する保持体の温度を補償用感温素子で検出し、温度補償を行った上で熱源の温度を測定する温度センサが提案されている。
特開平11−223555号公報
しかし、保持体の熱容量は大きいため、熱源から赤外線の放射開始直後や放射終了直後において、保持体の温度が熱源の温度変化に追従することができず、正確な温度測定をすることが困難である。また、感温素子に接続する伝熱経路のサーマルグランドが一点に集約されていないため、熱的条件のばらつきにより、温度補償の精度が低下する虞がある。
そこで、本発明は、このような問題を解決し、温度追従性及び温度補償性に優れた温度センサを提案することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係わる温度センサは、熱源の温度に対応した電気信号を出力する検知用感温素子と、検知用感温素子から引き出される複数のリード配線とを備える。複数のリード配線は、相互に熱結合する程度に密集する密集部分を有する。密集部分は、複数のリード配線に共通のサーマルグランドとして機能し、各リード配線の熱的条件のばらつきを低減する。これにより、各リード配線の熱的条件は均一化され、温度補償性能が最適化される。
本発明に係わる温度センサは、第一の主面及びその裏面である第二の主面を有する赤外線吸収膜と、密集部分の面積よりも広い面積を有する伝熱性薄膜とを更に備えてもよい。伝熱性薄膜は、第一の主面に形成され、複数のリード配線は、第二の主面に形成される。複数のリード配線は、赤外線吸収膜を介して伝熱性薄膜に熱結合する。これにより、各リード配線の熱的条件は、より一層安定化される。
本発明に係わる温度センサは、赤外線吸収膜の一端側に設けられた複数の接続端子を更に備えてもよい。複数のリード配線は、複数の接続端子に接続する。複数の接続端子を赤外線吸収膜の一端側に設けることにより、複数のリード配線が束ね易くなり、密集部分の形成が容易になる。
本発明に係わる温度センサは、検知用感温素子にブリッジ接続する補償用感温素子と熱源から輻射される赤外線を赤外線吸収膜に導入するための開口部を有する筐体とを更に備えてもよい。補償用感温素子を開口部の内部に配置することで、補償用感温素子は周囲雰囲気の温度変化に遅れることなく追従することができる。
複数のリード配線のうち一部の複数のリード配線は、密集部分でのみ接続されるのが好ましい。これにより、各リード配線は、密集部分において熱的に1点アースされるため、各リード配線の熱的条件を均一化する上で効果的である。
本発明に係わる温度センサは、複数のリード配線から熱伝導的に分離された構造を有する筐体を更に備えてもよい。これにより、筐体から各リード配線への熱の流出入が遮断され、各リード配線の熱的条件のばらつきが抑制される。
本発明によれば、各リード配線の熱的条件を均一化し、温度追従性及び温度補償性に優れた温度センサを提案できる。
本実施形態に係わる温度センサの検出原理を示す回路図である。 本実施形態に係わる温度センサの全体斜視図である。 本実施形態に係わる温度センサの分解斜視図である。 本実施形態に係わる温度センサの断面図である。 本実施形態に係わる赤外線吸収膜の配線パターンを示す模式図である。 本実施形態に係わる赤外線吸収膜の配線パターンを示す模式図である。 図5及び図6の7−7線断面図である。
以下、各図を参照しながら本発明に係わる実施形態について説明する。同一の部材については同一の符号を付すものとし、重複する説明を省略する。なお、図面は、模式的なものであり、部材相互間の寸法の比率や部材の形状等は、本発明の効果が得られる範囲内で現実のセンサ構造とは異なっていてもよい。
図1は本実施形態に係わる温度センサ10の検出原理を示す回路図である。温度センサ10は、直列接続された検知用感温素子31及び固定抵抗素子33から成るハーフブリッジ回路と、直列接続された補償用感温素子32及び固定抵抗素子34から成るハーフブリッジ回路とが並列接続されたフルブリッジ回路を有している。二つの固定抵抗素子33,34の接続点と、二つの感温素子31,32の接続点との間には、電源35が接続されており、フルブリッジ回路に電流が流れるように構成されている。検知用感温素子31は、熱源から輻射される赤外線の熱量を検知するためのセンサ素子であり、補償用感温素子32は、周囲雰囲気からの熱量を検知するためのセンサ素子である。検知用感温素子31が受け取る熱量は、熱源から輻射される赤外線の熱量に限らず、周囲雰囲気からの熱量も受け取るため、周囲雰囲気からの熱量を補償用感温素子32で検出することにより、熱源から放射される赤外線の熱量(即ち、熱源の温度)を推定することができる。このため、検知用感温素子31は、熱源から輻射される赤外線を受光できるように配置される一方、補償用感温素子32は、熱源から放射される赤外線から遮蔽されるように(言い換えれば、周囲雰囲気からのみ熱量を受取るように)配置される。
感温素子31,32は、温度に応じて電気的特性が変化するセンサ素子であればよく、例えば、抵抗温度特性を有するサーミスタ、サーモパイル、金属測温度体等が好適である。感温素子31,32の温度変化に対応する電気特性の変化は、検出温度に対応する電気信号として外部に取り出される。例えば、感温素子31,32が抵抗温度特性を有するサーミスタである場合には、感温素子31,32の温度変化は、抵抗値変化として現れる。感温素子31,32に予め所定の電流を流しておくことにより、感温素子31,32の抵抗値変化は、電圧変化として検出される。感温素子31,32の出力電圧は、検出温度に対応する電気信号として信号処理される。
検知用感温素子31と固定抵抗素子33との接続点には出力端子36が接続され、補償用感温素子32と固定抵抗素子34との接続点には出力端子37が接続されている。検知用感温素子31及び補償用感温素子32の抵抗温度特性を略同一に調整し、固定抵抗素子33,34の抵抗値を略同一に調整すると、熱源からの赤外線が温度センサ10に照射されない状態では、出力端子36,37の間の電圧はゼロとなる一方、熱源からの赤外線が温度センサ10に照射される状態では、検知用感温素子31及び補償用感温素子32のそれぞれの抵抗値変化の相違により、出力端子電極36,37の間に不平衡電圧が出力される。この不平衡電圧と熱源の温度とを対応付けたマップデータを参照することにより、不平衡電圧から熱源の温度を推定することができる。
次に、図2乃至図7を参照しながら温度センサ10の構成について説明する。図2は温度センサ10の全体斜視図、図3は温度センサ10の分解斜視図、図4は温度センサ10の断面図を示す。また、図5及び図6は、赤外線吸収膜20の配線パターンを示す模式図であり、図7は図5及び図6の7−7線断面図である。図3に示すように、温度センサ10は、熱源から輻射される赤外線を受光して発熱する赤外線受光膜20を備える。赤外線吸収膜20の材質は、熱源からの輻射赤外線を効率よく吸収して発熱する材質であればよく、例えば、遠赤外線と称される4μm〜10μmの波長帯域の光に吸収スペクトラムを有する材質が望ましい。このような材質として、フッ素、シリコーン、ポリエステル、ポリイミド、ポリエチレン、ポリカーボネート、又はポリフェニレンスルフィド等の高分子材料からなる樹脂が好ましい。図4に示すように、赤外線吸収膜20は、熱源から輻射される赤外線を受光する第一の主面21と、第一の主面21の裏面である第二の主面22とを有する。第一の主面21には、補償用感温素子32が取り付けられており、第二の主面22には、検知用感温素子31が取り付けられている。感温素子31,32は、上部筐体60に形成された開口部61の内部に配置される。
図3及び図4に示すように、アパーチャ70は、開口部61から導入される赤外線の有効受光範囲を制限するための開口部71と、補償用感温素子32を赤外線から遮蔽するための遮蔽部72とを有する。検知用感温素子31を第一の主面21へ投影した領域が、開口部71を第一の主面21へ投影した領域の略中心に位置するように開口部71の形状及び検知用感温素子31の取り付け位置を調整するのが好ましい。これにより、検知用感温素子31は、赤外線吸収膜20の有効受光範囲に分布する熱量を各方位から略均等に集熱することができる。補償用感温素子32は、遮蔽部72によって赤外線受光が遮られているため、赤外線からの熱量を受取ることはないが、開口部71を通じて周囲雰囲気に接しているため、周囲雰囲気からの熱量を検出することができる。特に、開口部61は、熱源と温度センサ10との間で交わされる熱伝導の中心的役割を担うため、補償用感温素子32を開口部61の内部に配置することで、補償用感温素子32は周囲雰囲気の温度変化に遅れることなく追従することができる。
図3及び図4に示すように、赤外線吸収膜20は、基体80によって支持された上で下部筐体90内部に収容される。基体80には、赤外線吸収膜20の第二の主面22に形成されている複数の接続端子51,52,53及び複数のリード配線41,42,43,44(図5参照)から基体80が熱伝導的に分離されるための構造として、接続端子51,52,53が形成されている領域に対応して基体80の表裏を貫通する貫通孔81と、リード配線41,42,43,44が形成されている領域に対応して下部筐体側に陥没する溝部82とが形成されている。このような構造により、接続端子51,52,53と基体80との間、及びリード配線41,42,43,44と基体80との間には空気が介在し、熱伝導が遮断される。このような熱伝導を遮断するための構造は、貫通孔81及び溝部82に限られるものではなく、例えば、基体80と接続端子51,52,53との間、又は基体80とリード配線41,42,43,44との間に断熱部材を介挿してもよい。なお、基体80は必ずしも必須ではなく、例えば、下部筐体90又は上部筐体60の何れか一方又は両者が基体80の機能を兼ねてもよい。このような場合、上述の熱伝導を遮蔽するための構造は、下部筐体90又は上部筐体60の何れか一方又は両者が有していればよい。図5に示す接続端子51,52,53は、図3に示す導線101,102,103にそれぞれ接続する。
図5に示すように、リード配線41,42は、検知用感温素子31の各電極から第二の主面22上に引き出されて、それぞれ、接続端子52,53に接続する。図5及び図6に示すように、リード配線43,44は、補償用感温素子32の各電極から引き出されて、第一の主面21から第二の主面22へ赤外線吸収膜20を貫通し、それぞれ、接続端子51,52に接続する。リード配線41,42,43,44の熱伝導率(例えば、400W/mK)は、赤外線吸収膜20の熱伝導率(例えば、0.2〜0.4W/mK)よりも極めて高いため、感温素子31,32の温度変化に寄与する熱量の大部分は、赤外線吸収膜20ではなく、リード配線41,42,43,44を伝わる。このため、リード配線41,42,43,44のそれぞれが仮に熱的に異なる条件下にあると、熱的条件の定常偏差によって二つの感温素子31,32を同一の熱的条件下におくことができなくなり、正確な温度補償が困難になる。このような事情に鑑み、本実施形態では複数のリード配線41,42,43,44は、相互に熱結合する程度に密集する密集部分40を有する。密集部分40は、複数のリード配線41,42,43,44に共通のサーマルグランド(1点アース)として機能し、複数のリード配線41,42,43,44の温度勾配はサーマルグランドで終端され、それぞれの熱的条件が均一化される。これにより、熱的条件の定常偏差がゼロに収束し、正確な温度補償を実現できる。なお、赤外線吸収膜20の一端側に複数の接続端子51,52,53を設けると、複数のリード配線41,42,43,44が束ね易くなり、密集部分40を形成するのに都合がよい。密集部分40は、検知用感温素子31及び補償用感温素子32から複数のリード配線41,42,43,44を直線的に引き出すことなく、より近接して束ねられた配線構造を有しており、接続端子51,52,53の配列方向の全幅よりも内側に形成されている。また、補償用感温素子32の配置箇所は、接続端子51,52,53が形成されている側が好ましい。
複数のリード配線41,42,43,44のそれぞれの熱的条件をより均一化するためには、例えば、図6に示すように、複数のリード配線41,42,43,44のそれぞれに熱結合する伝熱性薄膜50を第一の主面21に形成するのが好ましい。伝熱性薄膜50は、熱伝導的なグランドパターンとして機能する。図7に示すように、赤外線吸収膜20の膜厚を薄くし(例えば、20〜30μm程度)、伝熱性薄膜50及びリード配線41,42,43,44を赤外線吸収膜20に密着させることにより、良好な熱結合を得ることができる。伝熱性薄膜50の面積を、密集部分40の面積よりも大きくし、密集部分40を第一の主面21に投影した領域が伝熱性薄膜50の領域に含まれるように設計すると、更に良好な熱結合を得ることができる。また、図6に示すように、伝熱性薄膜50は、複数の接続端子51,52,53の裏側にまで及ぶように形成するのが好ましい。接続端子51,52,53の端子幅は、リード配線41,42,43,44の配線幅より太いため、接続端子51,52,53が伝熱性薄膜50に対向する面積が大きくなり、伝熱性薄膜50を流れる熱流路の断面積が増大する。これにより、サーマルグランドの熱抵抗が下がり、安定化する。また、リード配線41,42,43の配線幅は必ずしも一定である必要はなく、例えば、伝熱性薄膜50の裏側を通るリード配線41,42,43の配線幅は、伝熱性薄膜50の裏側以外を通るリード配線41,42,43の配線幅よりも太い方が好ましい。これにより、リード配線41,42,43が伝熱性薄膜50に対向する面積が大きくなり、伝熱性薄膜50を流れる熱流路の断面積が増大し、サーマルグランドが安定化する。
また、例えばリード配線41,44を電気回路のグランドに接続する等の目的で両者を接続する場合には、リード配線41,44の接続部分45が密集部分40の中に位置するように設けるのが好ましい。つまり、リード配線41,44は、密集部分40でのみ接続するのが好ましい。これにより、リード配線41,44は、接続部分45において熱的に1点アースされるため、リード配線41,42,43,44の熱的条件を均一化する上で効果的である。仮に、接続部分45が密集部分40の外側に設けられていると、接続部分45を起点として熱伝導が行われ、それぞれのリード配線41,42,43,44の熱的条件がばらついてしまうので、好ましくない。また、上述したように、基体80は、複数の接続端子51,52,53及び複数のリード配線41,42,43,44から熱伝導的に分離されているため、基体80からリード配線41,42,43,44又は接続端子51,52,53への熱の流出入は遮断され、リード配線41,42,43,44の熱的条件のばらつきが抑制される。
なお、図5に示すように、検知用感温素子31は、集熱部材38を備えてもよい。集熱部材38は、赤外線吸収膜20の各所に分布している熱量を捕捉し、これを検知用感温素子31に集熱させるための部材である。集熱部材38は、検知用感温素子31近傍の領域だけでなく検知用感温素子31から離れた領域からも広範囲にわたって熱量を捕捉し、検知用感温素子31に効率良く集熱できるように、検知用感温素子31の電極を起点として赤外線吸収膜20の面内に放射状に形成されている。集熱部材38は、電気信号の伝送に係わる部材ではなく、熱伝導のみに係わる部材であるため、外部の部品に接続することなく、赤外線吸収膜20の面内で終端している。このため、集熱部材38から外部に熱が流出することはなく、集熱部材38の終端から感温素子31へ向かって一方向に熱が流れる。集熱部材38は、赤外線吸収膜20の各所に蓄熱している熱量を万遍なく捕捉するために、赤外線吸収膜20の外周端部に向かって枝分かれを繰り返しながら放射状に形成されているのが好ましい。このような構成により、赤外線吸収膜20に分布する熱量は、集熱部材38の枝と枝との間に島状に点在し、赤外線吸収膜20と感温素子31との間の温度勾配により、感温素子31へ向けて熱の流れを生じさせることができる。また、集熱部材38を放射状に形成することで、熱を捕捉できる集熱範囲を赤外線吸収膜20全体に拡大することが可能になり、集熱効率を高めることができる。また、集熱部材38と感温素子31との接続部分から赤外線吸収膜20の各点へ至る伝熱経路を短くできるため、赤外線吸収膜20に分布する熱量を低熱抵抗の伝熱経路を通じて感温素子31へ素早く集熱することができる。これにより、感温素子31は、熱源の温度変化に対して応答性よく反応することができる。
集熱部材38を流れる熱量は、感温素子31に近づく程、多くなるので、感温素子31に近づく程、集熱部材38を太くして熱抵抗を下げるのが好ましい。これにより、集熱部材38は、終端に近づく程、細くなり、熱抵抗が高くなるので、終端方向への熱の流れを抑制し、感温素子31への熱の流れを促進させることができる。また、赤外線吸収膜20の各点に分布する熱量が少ない場合であっても、低抵抗の集熱部材38を介して熱が集められ、感温素子31へ流れ込むため、感温素子31の温度低下を抑制し、感度特性を高めることができる。
熱源からの赤外線が赤外線吸収膜20に輻射され始めた時点では、感温素子31と赤外線吸収膜20との間の温度差は大きく、両者の温度勾配によって集熱部材38から感温素子31へ熱が流入する。すると、感温素子31の温度上昇に伴い、温度勾配は小さくなるので、感温素子31への熱流入は少なくなる。一方、感温素子31に集熱された熱量の一部は、リード配線41,42や周囲雰囲気を伝わって放熱され、感温素子31の温度低下が生じるため、温度勾配によって感温素子31への熱流入が持続する。そして、感温素子31へ流れ込む熱量と感温素子31から流れ出す熱量とが釣り合ったところで、熱平衡状態になり、感温素子31の温度は一定になる。なお、本実施形態において、集熱部材38は必須ではなく、省略してもよい。
本発明に係わる温度センサは、熱源の温度を非接触測定する用途に利用できる。
10…温度センサ
20…赤外線吸収膜
31…検知用感温素子
32…補償用感温素子
40…密集部
41,42,43,44…リード配線
45…接続部分
50…伝熱性薄膜
51,52,53…接続端子
60…上部筐体
61…開口部
70…アパーチャ
80…基体
90…下部筐体

Claims (6)

  1. 熱源の温度に対応した電気信号を出力する検知用感温素子と、
    前記検知用感温素子から引き出される複数のリード配線と、を備え、
    前記複数のリード配線は、相互に熱結合する程度に密集する密集部分を有する、温度センサ。
  2. 請求項1に記載の温度センサであって、
    第一の主面及びその裏面である第二の主面を有する赤外線吸収膜と、
    前記密集部分の面積よりも広い面積を有する伝熱性薄膜と、を更に備え、
    前記伝熱性薄膜は、前記第一の主面に形成され、前記複数のリード配線は、前記第二の主面に形成されている、温度センサ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の温度センサであって、
    前記赤外線吸収膜の一端側に設けられた複数の接続端子を更に備え、
    前記複数のリード配線は、前記複数の接続端子に接続している、温度センサ。
  4. 請求項1乃至請求項3のうち何れか1項に記載の温度センサであって、
    前記検知用感温素子にブリッジ接続する補償用感温素子と、
    前記熱源から輻射される赤外線を前記赤外線吸収膜に導入するための開口部を有する筐体と、を更に備え、
    前記補償用感温素子は、前記開口部の内部に配置されている、温度センサ。
  5. 請求項1乃至請求項4のうち何れか1項に記載の温度センサであって、
    前記複数のリード配線のうち一部の複数のリード配線は、前記密集部分でのみ接続している、温度センサ。
  6. 請求項1乃至請求項5のうち何れか1項に記載の温度センサであって、
    前記複数のリード配線から熱伝導的に分離された構造を有する筐体を更に備える、温度センサ。
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