JP2020101474A - 測距装置 - Google Patents

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【課題】測距信号がマルチパスで受信される場合における測距結果の信頼性低下を抑制する。【解決手段】測距装置10は、互いに異なる複数の周波数の信号からなる複数の測距信号を受信する測距信号受信部112と、複数の測距信号の位相差を利用して距離を算出する距離算出部116と、算出される距離にバラツキが生じ得る低信頼性状況であるか否かを特定する低信頼性状況特定部117と、低信頼性状況であると特定された場合に、複数の測距信号の再送を要求する測距信号再送要求部115と、を備える。測距信号再送要求部は、低信頼性状況であると判定された場合に、既に受信している複数の測距信号の第1の周波数群fL、fHとは異なる周波数群であって互いに異なる第2の周波数群fL+Δf、fH+Δfの信号からなる複数の測距信号の送信を、対象装置に要求する。【選択図】図2

Description

本開示は、対象装置までの距離を測定する測距装置に関する。
対象装置までの距離を測定する測距装置は、様々な分野で用いられ、また、その用途が検討されている。例えば、車両に搭載されて、周囲の車両までの距離を測定することに用いられる。また、例えば、無線基地局と移動体端末との間の距離を測定することに用いられる。また、例えば、車両に搭載されて用いられ、車両から、専用キーやスマートフォンなどで構成されたスマートキーまでの距離を測定することが検討されている。引用文献1には、移動体端末の位置を測定するために測距装置を移動体端末に適用し、複数の固定局(基地局)から送信される互いに異なる周波数の複数の距離測定信号を利用して、移動体端末の位置を特定する方法が開示されている。具体的には、各固定局について、互いに異なる周波数を有する複数の距離測定信号の位相差を利用して各固定局からの距離を測定し、得られた各固定局からの距離に基づき位置を特定する方法が開示されている。
特開2003−207557号公報
特許文献1の測距方法のように、互いに周波数の異なる複数の信号を送信し、これら信号の位相差に基づき距離を測定する方法においては、送信された距離測定用の信号(以下、「測距信号」と呼ぶ)は、マルチパスで伝播して重畳された信号として受信され得る。例えば、測距信号は、測距装置から対象装置まで直接伝播する直接波と、大地で反射して伝播する大地反射波とが重畳された信号波として受信され得る。このため、測距装置と対象装置との間の距離によっては、直接波と大地反射波とが互いに干渉することにより信号の受信レベルが低下し、測距結果にバラツキが生じるような低い信頼性で距離が測定されてしまうという問題がある。
なお、マルチパスは、大地反射波に限らず、測距装置から対象装置までの間に存在する様々な物体での反射波も含み得るものであり、測距装置や対象装置の周囲の環境によっても低い信頼性で距離が測定されるおそれがある。そこで、測距信号がマルチパスで受信される場合における測距結果の信頼性低下を抑制可能な技術が望まれる。
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
対象装置(20)までの距離を測定する測距装置(10)が提供される。この測距装置は、前記対象装置から送信される互いに異なる複数の周波数の信号からなる複数の測距信号を、受信する測距信号受信部(112)と、受信された前記複数の測距信号の位相差を利用して、前記距離を算出する距離算出部(116)と、前記距離算出部により算出される前記距離にバラツキが生じ得る低信頼性状況であるか否かを特定する低信頼性状況特定部(117)と、前記低信頼性状況であると特定された場合に、前記複数の測距信号の再送を前記対象装置に要求する測距信号再送要求部(115)と、を備える。前記測距信号再送要求部は、前記低信頼性状況であると判定された場合に、既に受信している前記複数の測距信号の第1の周波数群(fL、fH)とは異なる周波数群であって互いに異なる第2の周波数群(fL+Δf、fH+Δf)の信号からなる前記複数の測距信号の送信を、前記対象装置に要求する。
上記形態の測距装置によれば、距離算出部により算出される距離にバラツキが生じ得る低信頼性状況であると判定された場合に、既に受信している複数の測距信号の第1の周波数群とは異なる周波数群であって互いに異なる第2の周波数群の信号からなる複数の測距信号の送信を対象装置に要求するので、測距結果の低下を抑制できる。かかる要求に応じて互いに異なる第2の周波数群の信号からなる複数の測距信号が対象装置から送信されることにより、かかる測距信号がマルチパスで受信された場合の伝播路損失および受信信号強度を、第1の周波数群の信号からなる複数の測距信号を受けたときに比べて向上できる可能性があるからである。
本開示は、測距装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、車両制御装置、車両システム、距離測定方法、かかる方法を実現するためのコンピュータプログラム、かかるコンピュータプログラムを記憶した記憶媒体等の形態で実現することができる。
本開示の一実施形態としての測距装置を含む車両システムの概略構成を示す説明図である。 測距装置の機能的構成を示すブロック図である。 第1実施形態の測距処理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態の測距ルーチンの手順を示すフローチャートである。 マルチパスで測距信号を受信した場合の伝播路損失の例を示す説明図である。 第2実施形態の測距処理の手順を示すフローチャートである。 第3実施形態の測距処理の手順を示すフローチャートである。 第3実施形態の測距ルーチンの手順を示すフローチャートである。
A.第1実施形態:
A1.装置構成:
図1に示す車両システム400は、車両500に搭載されたいわゆる車載機としての測距装置10と、電子キーとしての携帯機20とが互いに無線通信を行うことによりリモートキーレスエントリを実現するシステムである。リモートキーレスエントリとは、車両500のユーザが携帯機20の操作部25を操作すると、かかる操作に応じて車両500のドアの開閉、開錠、施錠等が行われることを意味する。なお、リモートキーレスエントリに代えて、または、リモートキーレスエントリに加えて、スマートエントリを実現してもよい。スマートエントリとは、車両500のユーザが携帯機20を携帯して車両500の近傍の無線通信可能な領域に進入したときに車両500のドアの開錠が行われたり、ユーザが携帯機20を携帯した状態で運転席に座って所定のスイッチを操作することにより、車両500を始動させたりすることを意味する。測距装置10は、リモートキーレスエントリにおける車載機として機能すると共に、車両500と携帯機20との間の距離を測定する装置としても機能する。本実施形態において、携帯機20は、本開示における対象装置の下位概念に相当する。
測距装置10と携帯機20とは、LF(Low Frequency)帯の信号(以下、「LF信号」と呼ぶ)の送受信と、UHF(Ultra High Frequency)帯の信号(以下、「UHF信号」と呼ぶ)の送受信とを行う。LF帯は、例えば30kHz〜300kHzの周波数帯を意味する。また、UHF帯は、例えば、300MHz〜3GHzの周波数帯を意味する。
携帯機20は、制御部21と、記憶部22と、LF受信部23と、UHF通信部24と、操作部25と、振動検出部26とを備える。制御部21は、携帯機20を全体制御する。制御部21は、例えば、図示しないCPUを備え、予め記憶部22に記憶されている制御プログラムをCPUが実行することにより実現されてもよい。制御部21は、後述する測距処理においては、互いに異なる周波数の信号からなる複数の測距信号を、UHF通信部24を介して測距装置10に送信する。また、制御部21は、リモートキーレスエントリを実現するために、例えば、操作部25による操作内容を、UHF信号としてUHF通信部24を介して測距装置10に送信する。
記憶部22は、不揮発性メモリ、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)を備え、上述の制御プログラムの他、後述する測距処理において測距装置10から受信する信号の周波数を記憶する。LF受信部23は、LF信号の受信を行う。LF受信部23は、アンテナと受信回路とを有する。受信回路は、受信したLF信号の増幅や符号化を行い、受信したLF信号から抽出したデジタルデータを制御部21に渡す。UHF通信部24は、UHF信号の送信および受信を行う。UHF通信部24は、アンテナと、受信回路と、送信回路とを有する。受信回路は、受信したUHF信号の増幅や符号化を行い、受信したUHF信号から抽出したデジタルデータを制御部21に渡す。また、送信回路は、制御部21から渡される送信データによる搬送波の変調や増幅などを行う。操作部25は、上述した車両500のドアの開閉、開錠、施錠等を指示するための図示しないスイッチを有する。振動検出部26は、振動センサを備え、携帯機20の振動を検出する。具体的には、携帯機20が車両500のユーザによって所持されて移動する際に生じる程度の振動を検出可能に構成されている。振動センサとしては、任意の種類のセンサを用いてもよい。例えば、加速度検出型センサおよび速度検出型センサなどの接触型のセンサや、変位検出型センサなどの非接触型センサを用いてもよい。振動検出部26は、制御部21と電気的に接続されており、振動を検出すると、検出したことを制御部21に通知する。制御部21は、後述する測距処理において、振動を検出した場合に「振動検出有り」を示す情報を測距信号に含めて測距装置10に送信する。また、制御部21は、振動を検出しない場合には、「振動無し」を示す情報を測距信号に含めて測距装置10に送信する。
図2に示すように、測距装置10は、制御装置100と、LF送信部200と、UHF通信部300とを備える。制御装置100は、測距装置10を全体制御する。本実施形態において、制御装置100は、ECU(Electronic Control Unit)により構成されており、CPU110とEEPROM120とRAM130とが互いに内部バス140で接続された構成を有する。EEPROM120には予め測距制御用のプログラムおよび車載機用のプログラムが記憶されている。CPU110は、測距制御用のプログラムを、RAM130を利用して展開して実行することにより、測距信号送信要求部111、測距信号受信部112、振動検出信号受信部113、受信信号強度測定部114、測距信号再送要求部115、距離算出部116、低信頼性状況特定部117、測距制御部118として機能する。
測距信号送信要求部111は、携帯機20に対して、複数の測距信号の送信を要求する要求信号を送信する。後述する測距処理において詳述するように、本実施形態では、携帯機20は、互いに異なる周波数の信号からなる2つの測距信号を送信する。測距信号受信部112は、携帯機20から送信される複数の測距信号を受信する。振動検出信号受信部113は、測距信号に含まれる振動の有無を示す情報に基づき、携帯機20の振動の有無を特定する。受信信号強度測定部114は、UHF通信部300を介して受信するUHF信号の受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indication)を測定する。測距信号再送要求部115は、複数の測距信号の再送を携帯機20に要求する。
距離算出部116は、受信された複数の測距信号を利用して車両500と携帯機20との間の距離を測定する。より具体的には、距離算出部116は、下記式(1)を利用して、車両500と携帯機20との間の距離Rを求める。
θd=2×π×fd(R/c) ・・・(1)
上記式(1)において、fdは、2つの測距信号の周波数の差分(差分周波数)を示し、θdは、測距信号を受信したときの差分周波数fdの位相を示し、cは、光の速度を示す。
低信頼性状況特定部117は、距離算出部116により算出される距離にバラツキが生じ得る状況(以下、「低信頼性状況」と呼ぶ)であるか否かを特定する。「算出される距離にバラツキが生じ得る」とは、測距信号の送信および受信と、得られた測距信号に基づく距離の算出とを複数回実行した場合に、得られた距離にバラツキが生じ得ることを意味する。一般に、このような状況で算出される距離の信頼性は低い。なお、低信頼性状況であるか否かの具体的な特定方法については、後述する。測距制御部118は、後述の測距処理を全体制御する。なお、上述した各機能部111〜118が実行する具体的な処理については、後述の測距処理において説明する。
また、CPU110は、車載機用のプログラムを、RAM130を利用して展開して実行することにより、認証部119として機能する。認証部119は、リモートキーレスエントリを実現するための制御を実行する。具体的には、LF送信部200を利用してLF信号を送信する処理、かかるLF信号の応答として、携帯機20から送信されるUHF信号を、UHF通信部300を利用して受信する処理、受信したUHF信号に含まれる情報に基づく認証処理、認証成功の場合に、ドア開閉制御用のECUに対してドアの開錠やドアの開閉などを指示する処理などを実行する。
LF送信部200は、LF信号の送信を行う。LF送信部200は、アンテナと送信回路とを含み、制御装置100から渡される送信データによる搬送波の変調、増幅などを行う。UHF通信部300は、UHF信号の送信および受信を行う。UHF通信部300は、上述の携帯機20のUHF通信部24と同様な構成を有する。
測距装置10は、後述の測距処理を実行することにより、測距信号がマルチパスで受信される場合における測距結果の信頼性低下を抑制しつつ、車両500と携帯機20との間の距離を測定する。測定された車両500と携帯機20との間の距離は、様々な用途に用いてもよい。例えば、かかる距離が所定の閾値よりも短くなった場合に、車両500のライトを点灯または点滅させるといった処理に用いてもよい。また、例えば、かかる距離が長くなるほど、車両500のセキュリティレベルを高めるといった用途に用いてもよい。
A2.測距処理:
図3に示す測距処理は、測距装置10の電源がオンすると実行される。測距制御部118は、UHF通信部300を介して携帯機20に起動トリガを送信する(ステップS105)。携帯機20は、操作部25における操作が無い場合には、一部の機能部のみがアクティブである省電力モードにて動作している。かかる省電力モードは、スリープモードとも呼ばれ、本実施形態では、操作部25における操作を受け付ける機能部と、測距装置10から送信されるUHF信号の受信およびUHF信号に含まれる情報の抽出などを行う機能部(例えば、UHF通信部24)のみがアクティブとなっており、LF受信部23や、振動検出部26などは非アクティブとなっている動作モードである。上述のステップS105では、このように省電力モードで動作している携帯機20を通常の動作モード、すなわち、すべての機能部がアクティブとなっているモードで動作させるように起動トリガとなるUHF信号が送信される。携帯機20において、制御部21は、かかる起動トリガとなるUHF信号を受信すると、応答信号としてのUHF信号を、UHF通信部24を介して送信する。
測距制御部118は、カウンタNを0に設定する(ステップS110)。カウンタNの詳細については後述する。測距制御部118は、タイマT1をスタートさせる(ステップS115)。タイマT1は、上述の起動トリガに対する応答信号としてのUHF信号の受信を待機する上限時間を計測するための時間である。測距制御部118は、携帯機20から起動トリガに対する応答があるか否かを判定し(ステップS120)、応答が無いと判定されると(ステップS120:NO)、タイマT1が満了したか否かを判定する(ステップS125)。タイマT1が満了していないと判定された場合(ステップS125:NO)、上述のステップS120に戻る。他方、タイマT1が満了したと判定された場合(ステップS125:YES)、測距制御部118は、タイマT1をリセットし(ステップS130)、上述のステップS105に処理は戻る。携帯機20が、車両500から遠く離れた位置にあり、測距装置10から送信された起動トリガとしてのUHF信号を受信しない場合、携帯機20から応答信号が送信されないため、いずれは、タイマT1は満了することとなる。
携帯機20から応答があったと判定された場合(ステップS120:YES)、測距ルーチンが実行される(ステップS135)。図4に示すように、測距ルーチンでは、まず、測距信号送信要求部111は、測距信号の2つの周波数のうち、低い側(Lo側)の周波数fLの要求信号を、UHF信号としてUHF通信部300を介して送信する(ステップS205)。「要求信号」とは、測距信号の送信を要求するための信号である。本実施形態では、周波数fLの初期値は、940MHzである。後述するように、周波数fLは変更され得る。携帯機20において、制御部21は、要求信号を受信すると、かかる要求信号の周波数と同じ周波数の測距信号を、UHF信号としてUHF通信部24を介して送信するように構成されている。また、制御部21は、上述のように測距信号に、振動の有無を示す情報を含める。
測距装置10において、測距信号受信部112は、携帯機20から送信されたLo側周波数fLの測距信号を、UHF通信部300を介して受信する(ステップS210)。このとき、測距信号受信部112は、測距信号の周波数(Lo側周波数fL)、受信開始からの位相の変化、および振動の有無をEEPROM120に記憶する。また、受信信号強度測定部114は、測距信号の受信信号強度をEEPROM120に記憶する。
測距装置10において、測距信号送信要求部111は、測距信号の2つの周波数のうち、高い側(Hi側)の周波数fHの要求信号を、UHF信号としてUHF通信部300を介して送信する(ステップS215)。本実施形態では、周波数fHの初期値は、945MHzである。後述するように、周波数fHは変更され得る。携帯機20において、制御部21は、かかる要求信号を受信すると、Hi側の周波数fHの測距信号を、UHF信号としてUHF通信部24を介して送信する。
測距装置10において、測距信号受信部112は、携帯機20から送信されたHi側周波数fLの測距信号を、UHF通信部300を介して受信する(ステップS220)。このとき、測距信号受信部112は、測距信号の周波数(Lo側周波数fL)、受信開始からの位相の変化、および振動の有無をEEPROM120に記憶する。また、受信信号強度測定部114は、測距信号の受信信号強度をEEPROM120に記憶する。
測距装置10において、距離算出部116は、ステップS210において受信されたLo側周波数fLの測距信号の周波数および位相と、ステップS220において受信されたHi側周波数fHの測距信号の周波数および位相とを用いて、上述の式(1)に基づき、車両500と携帯機20との間の距離を算出する(ステップS225)。なお、算出された距離は、EEPROM120に記憶される。ステップS225の実行後、図3に示すようにステップS140が実行される。なお、上述の測距ルーチンで用いられる測距信号の2つの周波数、すなわち、Lo側周波数fLおよびHi側周波数fHは、本開示における第1の周波数群の下位概念に相当する。
低信頼性状況特定部117は、低信頼性状況であるか否かを、以下の判定基準により判定する(ステップS140)。すなわち、低信頼性状況特定部117は、以下の(i)条件または(ii)条件が成立するか否かを判定し、少なくとも一方の条件が成立した場合に、「低信頼性状況でない」と判定する。他方、(i)条件および(ii)条件のいずれの条件も成立しない場合、「低信頼性状況である」と判定する。
(i)測距信号のRSSIは、強度閾値以上である。
(ii)測距信号は「振動検出有り」を表している。
測距信号のRSSIが強度よりも低い場合、マルチパスでの信号受信に起因してRSSIが低い状態になっている可能性がある。例えば、携帯機20から車両500へと直接伝播する直接波と、大地で反射して伝播する大地反射波とが互いに干渉してRSSIが低い状態になっている可能性がある。一般に、このような状態において受信される測距信号に基づき算出される距離の信頼性は、低い。また、携帯機20において振動が検出されない場合、携帯機20が同じ位置に留まっている可能性がある。このような場合、携帯機20と車両500との間の距離に変化は起こらないので、仮にマルチパスでの受信に起因してRSSIが低い状況であると、その状況が継続されてしまう。そこで、本実施形態では、このような状況となり得る場合として、携帯機20において振動が検出されない場合、すなわち、測距信号が「振動検出無し」を表している場合には、低信頼性状況であると判定するようにしている。
ステップS140において、(i)条件と(ii)条件とのうちの少なくとも一方が成立した場合、すなわち、低信頼性状況でないと判定された場合(ステップS140:YES)、測距制御部118は、測距結果を確定する(ステップS145)。すなわち、上述の測距ルーチンのステップS225で算出された距離を、車両500と携帯機20との間の距離として確定する。測距制御部118は、UHF通信部300を介して携帯機20に終了トリガを送信する(ステップS150)。携帯機20において、制御部21は、測距装置10から送信された終了トリガを受信すると、携帯機20の動作モードを通常モードから省電力モードに移行する。測距装置10では、ステップS150の実行後、上述のステップS105に戻る。
上述のステップS140において、(i)条件および(ii)条件のいずれの条件も成立しない場合、すなわち、低信頼性状況であると判定された場合(ステップS140:NO)、測距信号再送要求部115は、Lo側周波数fLをΔfだけ変化させた周波数を、新たなLo側周波数fLとして設定すると共に、Hi側周波数fHをΔfだけ変化させた周波数を、新たなHi側周波数fHとして設定する(ステップS155)。測距制御部118は、カウンタNを1増加させる(ステップS160)。すなわち、カウンタNは、ステップS155が実行された回数を示すカウンタであり、より詳細には、Lo側周波数fLおよびHi側周波数fHを、Δfだけ変化させた回数をカウントするためのカウンタである。本実施形態では、Δfは、負の数であり、−10MHzである。なお、Δfを、−10MHzに限らず任意の周波数に設定してもよい。
測距制御部118は、カウンタNの値が所定の上限回数Xより小さいか否かを判定する(ステップS165)。カウンタNの値が所定の上限回数Xより小さいと判定された場合(ステップS165:YES)、上述の測距ルーチン(ステップS135)が実行される。したがって、この場合、前回実行された測距ルーチンとは、測距信号の2つの周波数をそれぞれΔfだけ変化させた点において異なる。例えば、回数=1の場合、Lo側周波数fLは940MHzから930MHzに変更され、Hi側周波数fHは945MHzから935MHzに変更され、これらの周波数fL、fHの測距信号を利用して測距ルーチンが実行される。なお、再度実行される測距ルーチンで用いられる測距信号の2つの周波数、すなわち、Lo側周波数fL+ΔfおよびHi側周波数fH+Δfは、本開示における第2の周波数群の下位概念に相当する。
上述のように、低信頼性状況の場合に、測距信号の周波数を変化させて再び測距ルーチンを実行する理由を、図5を用いて説明する。
図5において、横軸はアンテナ間距離(m)を示し、縦軸は伝播路損失(dB)を示す。なお、横軸のアンテナ間距離とは、携帯機20のUHF信号送受信用のアンテナ(UHF通信部24が有するアンテナ)と、測距装置10のUHF信号送受信用のアンテナ(UHF通信部300が有するアンテナ)との間の距離を意味する。また、図5において、細い実線の曲線LN0は、大地反射が無い場合の測距信号の伝播損失(無線信号の利得)を示し、太い実線の曲線LN1および太い破線の曲線LN2は、いずれも直接波と大地反射波のマルチパスにおける伝播路損失(無線信号の利得)を示している。なお、曲線LN1と曲線LN2とでは、使用された測距信号の周波数が互いに異なる。より具体的には、曲線LN2が得られたときの測距信号の周波数は、曲線LN1が得られたときの測距信号の周波数よりも低い。
図5に示すように、大地反射が無い場合、すなわち、直接波のみが伝播する場合には、曲線LN0に示すように、アンテナ間距離が大きくなるに従って伝播路損失(無線信号利得)は次第に低くなる。これに対して、マルチパスでの信号伝播の場合、伝播路損失は、アンテナ間距離に応じて増加または減少することになる。例えば、曲線LN1において、アンテナ距離が距離D1の位置では、伝播路損失L1は、図5に示す距離の範囲では極小となり、アンテナ距離が、距離D1よりも短い場所、および距離D1よりも長い場所では、伝播路損失は、伝播路損失L1よりも大きい。例えば、距離D1よりも短い距離D2、換言すると、車両500により近い位置においては、伝播路損失L2は、距離D1での位置における伝播路損失L1よりも大きい。
ここで、伝播路損失(無線信号の利得)が低い場合、受信信号強度(RSSI)は低くなる。このため、例えば、アンテナ間距離が距離D1となるような位置に携帯機20が存在する場合、測距信号のRSSIは低い値となり、強度閾値よりも低くなり得る。図5では、ステップS140における強度閾値に対応する伝播路損失の閾値Lthを、模式的に図示している。図5に示すように、アンテナ間距離が距離D1となるような位置に携帯機20が存在する場合、測距信号のRSSIの値は強度閾値を下回り、上述のステップS155が実行され、測距信号の周波数fL、fHは、いずれもΔfだけ減少する。この場合、例えば、図5の曲線LN2のように、伝播路損失は、曲線LN1から変化することとなる。その結果、アンテナ間距離が距離D1となるような位置に携帯機20が存在する場合、伝播路損失は、閾値Lthよりも大きい伝播路損失L2となる。このため、測距信号の受信信号強度も閾値以上となる。そこで、本実施形態では、測距信号の周波数をΔf変化させることにより、測距信号の受信信号強度を増加させ、これにより、低信頼性状況から低信頼性状況ではない状況に変化させて測距結果の信頼性の低下を抑制するようにしている。
また、周波数をΔf変化させて、伝播路損失を曲線LN1から曲線LN2に変化させることは、携帯機20が移動してアンテナ間距離が変化したことに相当する。具体的には、測距信号の周波数を変化させずにアンテナ間距離が距離D1から距離D2に変化した場合、伝播路損失は、伝播路損失L1から伝播路損失L2へと変化する。その結果、伝播路損失は、閾値Lthを上回り、測距信号の受信信号強度も強度閾値以上となる。アンテナ間距離が距離D1から距離D2に変化した場合とは、すなわち、携帯機20が車両500に近づいた場合を意味する。このように、携帯機20が移動することにより、アンテナ間距離が距離D1の位置に留まる場合に比べて受信信号強度が低い状態が維持されることが抑制され、低信頼性状況から脱する可能性がある。
図3に示すように、上述のステップS165において、カウンタNの値が所定の上限回数Xより小さくないと判定された場合(ステップS165:NO)、測距制御部118は、カウンタNをリセットし(ステップS170)、暫定の測距結果を特定する(ステップS175)。本実施形態では、ステップS175では、X回の測定結果のうち、RSSIの値が最も大きいときの測距結果を暫定の測距結果として特定される。なお、X回の測定結果の平均値や、X回の測定結果のうち最も大きな値や、最も小さな値などが、暫定の測距結果として特定されてもよい。ステップS175の実行後、上述のステップS145が実行される。ステップS175の実行後に実行されるステップS145では、ステップS175で特定された暫定の測距結果が、正式な測距結果として確定される。
以上説明した第1実施形態の測距装置10によれば、距離算出部116により算出される距離にバラツキが生じ得る低信頼性状況であると判定された場合に、既に受信している複数の測距信号の周波数群(周波数fLおよび周波数fH)とは異なる周波数群であって互いに異なる周波数群(周波数fL+Δfおよび周波数fH+Δf)の信号からなる複数の測距信号の送信を、携帯機20に要求するので、測距結果の低下を抑制できる。かかる要求に応じて、周波数群(周波数fL+Δfおよび周波数fH+Δf)の信号からなる複数の測距信号が携帯機20から送信されることにより、かかる測距信号がマルチパスで受信された場合の伝播路損失(無線信号利得)および受信信号強度を、周波数群(周波数fLおよび周波数fH)の信号からなる複数の測距信号を受けたときに比べて向上できる可能性があるからである。
また、測距装置10では、複数の測距信号が受信された際の受信信号強度が、予め定められた強度以下である場合に、低信頼性状況であると特定するので、低信頼性状況を精度良く特定できる。
また、携帯機20は、測距装置10から要求信号を受信した場合に、要求信号と同じ周波数の信号を、測距信号として送信し、また、測距装置10は、周波数群(周波数fLおよび周波数fH)の複数の要求信号を、携帯機20に送信する測距信号送信要求部111を備えているので、要求信号の周波数を制御するにより、測距信号の周波数を制御できる。このため、携帯機20における周波数制御のための処理負荷を低減できる。
また、測距装置10では、低信頼性状況であると特定された場合に、携帯機20に対して、周波数群(周波数fL+Δfおよび周波数fH+Δf)の複数の要求信号を送信するので、かかる要求信号の周波数を制御することにより、測距信号の周波数を制御できる。このため、携帯機20における周波数制御のための処理負荷を低減できる。
B.第2実施形態:
第2実施形態の測距装置10および車両システム400の構成は、第1実施形態の測距装置10および車両システム400と同じであるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。図6に示す第2実施形態の測距処理は、ステップS110に代えてステップS110aを実行する点と、ステップS140、S155〜S175に代えて、ステップS176、S178、S180、S182、S184、S186、S188、S190、S192を実行する点と、において、図3に示す第1実施形態の測距処理と異なる。第2実施形態の測距処理におけるその他の手順は、第1実施形態の測距処理と同じであるので、同一の手順には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第1実施形態では、同一の周波数群、例えば、周波数fLおよび周波数fHの測距信号を用いて距離を算出するのは、1回のみであったが、第2実施形態では、複数回実行する。また、第1実施形態では、低信頼性状況であるか否かの判定基準は、上記(i)条件または(ii)条件が成立するか否かであったが、第2実施形態では、他の判定基準が用いられる。以下、図6を用いて具体的に説明する。
ステップS105の実行後、測距制御部118は、カウンタN1とカウンタN2とをそれぞれ0に設定する(ステップS110a)。カウンタN1は、測距信号の周波数を変化させないで測距を実行した回数をカウントするためのカウンタである。カウンタN2は、第1実施形態のカウンタNと同じカウンタである。すなわち、カウンタN2は、Lo側周波数fLおよびHi側周波数fHを、Δfだけ変化させた回数をカウントするためのカウンタである。
測距ルーチン(ステップS135)の実行後、測距制御部118は、カウンタN1が上限値Yよりも小さいか否かを判定する(ステップS176)。上限値Yは、例えば、10回、20回、100回など任意の複数回に設定してもよい。カウンタN1が上限値Yよりも小さいと判定された場合(ステップS176:YES)、測距制御部118は、カウンタN1を1増加させる(ステップS178)。ステップS178の実行後、ステップS135に戻って再び測距ルーチンが実行される。第1実施形態とは異なり、ステップS176、S178の実行後にステップS135が実行される場合、測距信号の周波数の変更は無い。このため、前回の測距ルーチンと同じ周波数の測距信号により測距ルーチンが実行される。
ステップS176において、カウンタN1が上限値Yよりも小さくないと判定された場合(ステップS176:NO)、測距制御部118は、カウンタN1をリセットする(ステップS180)。低信頼性状況特定部117は、低信頼性状況であるか否かを、以下の判定基準により判定する(ステップS182)。すなわち、低信頼性状況特定部117は、合計Y個得られた測距結果の標準偏差、すなわちY回算出された距離の標準偏差を求め、かかる標準偏差が所定の閾値よりも小さいか否かを判定し、標準偏差が閾値よりも小さい場合に「低信頼性状況でない」と判定する。他方、標準偏差が閾値以上の場合に「低信頼性状況である」と判定する。
Y個の測距結果、すなわちY回算出された距離の標準偏差が閾値よりも小さい場合、測定結果のバラツキは小さく、測定結果の信頼性は高い。他方、標準偏差が閾値よりも小さくない場合、測定結果のバラツキは大きく、測定結果の信頼性は低い。そこで、第2実施形態では、Y個の測距結果の標準偏差が所定の閾値よりも小さいか否かを、低信頼性状況であるか否かの判定基準として用いている。
ステップS182において、標準偏差が閾値よりも低い、すなわち、低信頼性状況ではないと判定された場合(ステップS182:YES)、上述のステップS145およびS150が実行される。これに対して、標準偏差が閾値よりも低くない、すなわち、低信頼性状況であると判定された場合(ステップS182:NO)、測距制御部118は、カウンタN2を1増加させ(ステップS184)、増加後のカウンタN2が所定の上限回数Xよりも小さいか否かを判定する(ステップS186)。ステップS184およびS186は、第1実施形態のステップS160およびS165と同様な処理である。
カウンタN2が所定の上限回数Xよりも小さいと判定された場合(ステップS186:YES)、測距信号再送要求部115は、Lo側周波数fLをΔfだけ変化させた周波数を、新たなLo側周波数fLとして設定すると共に、Hi側周波数fHをΔfだけ変化させた周波数を、新たなHi側周波数fHとして設定する(ステップS188)。このステップS188は、第1実施形態のステップS155と同様な処理である。ステップS188の実行後、上述のステップS135(測距処理)が実行される。したがって、この場合に実行される測距処理は、第1実施形態と同様に、前回実行された測距ルーチンとは、測距信号の2つの周波数を、それぞれΔfだけ変化させた点において異なる。このようにして、変更後の周波数(周波数fL+Δfおよび周波数fH+Δf)を利用した距離の算出がY回実行されることとなる。
上述のステップS186において、カウンタN2が所定の上限回数Xよりも小さくないと判定された場合(ステップS186:NO)、測距制御部118は、カウンタN2をリセットし(ステップS190)、暫定の測距結果を特定する(ステップS192)。このステップS192は、第1実施形態のステップS175と同様な処理である。ステップS192の実行後、上述のステップS145およびS150が実行される。
以上説明した第2実施形態の測距装置10は、第1実施形態の測距装置10と同様な効果を有する。加えて、Y回算出された距離の標準偏差が予め定められた閾値よりも小さくない場合に、低信頼性状況であると特定するので、低信頼性状況であるか否かを精度良く特定できる。
C.第3実施形態:
第3実施形態の測距装置10および車両システム400の構成は、第1実施形態の測距装置10および車両システム400と同じであるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。図7に示す第3実施形態の測距処理は、ステップS140に代えてステップS140aを実行する点と、ステップS155を省略する点と、ステップS167を追加して実行する点とにおいて、図3に示す第1実施形態の測距処理と異なる。第3実施形態の測距処理におけるその他の手順は、第1実施形態の測距処理と同じであるので、同一の手順には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、図8に示す第3実施形態の測距ルーチンは、ステップS205〜S225に代えて、ステップS205a、S210a、S215a、S220aおよびS225aを実行する点において、図4に示す第1実施形態の測距ルーチンと異なる。
図8に示すように、測距ルーチン(ステップS135)において、測距信号送信要求部111は、Lo側の周波数群の複数の要求信号を、UHF信号としてUHF通信部300を介して送信する(ステップS205a)。Lo側の周波数群とは、周波数fL1〜fLMの合計M個の周波数を意味する。このLo側周波数群は、互いに異なる周波数群であり、本実施形態では、最も近い周波数との周波数差が一定の周波数群である。具体的には、940MHz、930MHz、920MHz、910MHz、および900MHzの合計5つの周波数群である。ステップS205aでは、各Lo側の周波数の要求信号を、合計M個(5個)送信することを意味する。このような複数の送信要求を受信した携帯機20は、Lo側の周波数群の複数の測距信号を送信する。
測距装置10において、測距信号受信部112は、携帯機20から送信されたLo側周波数群fL1〜fLMの複数の測距信号を、UHF通信部300を介して受信する(ステップS210a)。このとき、測距信号受信部112は、測距信号の周波数(Lo側周波数群fL1〜fLM)および受信開始からの位相の変化をEEPROM120に記憶する。
測距装置10において、測距信号送信要求部111は、Hi側の周波数群fH1〜fHMの複数の要求信号を、UHF信号としてUHF通信部300を介して送信する(ステップS215a)。このHi側周波数群は、互いに異なる周波数群であり、本実施形態では、最も近い周波数との周波数差が一定の周波数群である。具体的には、945MHz、935MHz、925MHz、915MHz、および905MHzの合計5つの周波数群である。このような複数の送信要求を受信した携帯機20は、Hi側の周波数群の複数の測距信号を送信する。
測距装置10において、測距信号受信部112は、携帯機20から送信されたHi側周波数群fH1〜fLMの複数の測距信号を、UHF通信部300を介して受信する(ステップS215a)。このとき、測距信号受信部112は、測距信号の周波数(Hi側周波数群fH1〜fHM)および受信開始からの位相の変化をEEPROM120に記憶する。
なお、上述のように、本実施形態において、Lo側周波数群fL1〜fLMは、940MHz、930MHz、920MHz、910MHz、および900MHzであり、Hi側の周波数群fH1〜fHMは、945MHz、935MHz、925MHz、915MHz、および905MHzである。したがって、本実施形態の測距ルーチンにおいて測距装置10が受信する測距信号は、互いに異なるLo側の周波数とHi側の周波数との組であって、各組間で周波数が異なると共に、各組間で該2つの周波数の周波数差が5MHzで互いに等しい複数の組の測距信号を含んでいるといえる。具体的には、測距装置10は、第1組(940MHz、945MHz)と、第2組(930MHz、935MHz)と、第3組(920MHz、925MHz)と、第4組(910MHz、915MHz)と、第5組(900MHz、905MHz)の合計5組の周波数の組の測距信号を、測距ルーチンにおいて受信しているといえる。
距離算出部116は、各周波数の組ごとに、測距信号の位相を利用して距離を算出する(ステップS225a)。すなわち、上述の第1組〜第5組までの周波数の組ごとに、位相差(5MHz)と、各測距信号の位相とを利用して、距離が求められる。したがって、携帯機20と車両500との間の距離として、合計5つの算出結果が得られる。
図7に示すように、測距ルーチン(ステップS135)の実行後、低信頼性状況特定部117は、低信頼性状況であるか否かを、以下の判定基準により判定する(ステップS140a)。すなわち、低信頼性状況特定部117は、各周波数の組ごとに合計M個(5個)得られた測距結果、すなわち5回算出された距離の標準偏差を求め、かかる標準偏差が所定の閾値よりも小さいか否かを判定し、標準偏差が閾値よりも小さい場合に「低信頼性状況でない」と判定する。他方、標準偏差が閾値以上の場合に「低信頼性状況である」と判定する。
ステップS140aにおいて、標準偏差が閾値よりも小さい、すなわち、低信頼性状況ではないと判定された場合(ステップS140a:YES)、上述のステップS145およびS150が実行される。これに対して、標準偏差が閾値よりも小さくない、すなわち、低信頼性状況であると判定された場合(ステップS140a:NO)、上述のステップS160およびS165が実行される。
上述のステップS165において、カウンタNの値が所定の上限回数Xより小さくないと判定された場合(ステップS165:NO)、第1実施形態と同様に、上述のステップS170およびS175が実行される。これに対して、カウンタNの値が所定の上限回数Xより小さいと判定された場合(ステップS165:YES)、測距信号再送要求部115は、Lo側周波数群fL1〜fLMをそれぞれΔfだけ変化させた周波数群を、新たなLo側周波数群fL1+Δf〜fLM+Δfとして設定すると共に、Hi側周波数群fH1〜fHMをΔfだけ変化させた周波数を、新たなHi側周波数fH1+Δf〜fHM+Δfとして設定する(ステップS167)。ステップS167の実行後、測距ルーチン(ステップS135)が実行される。
なお、第3実施形態において、Lo側の周波数群、およびHi側の周波数群は、いずれも5つの周波数群であったが、任意の数の周波数群であってもよい。また、各周波数の組間で、2つの周波数の周波数差が異なってもよい。例えば、第1組(940MHz、945MHz)であり、第2組(930MHz、932MHz)であってもよい。
以上説明した第3実施形態の測距装置10は、第1実施形態の測距装置10と同様な効果を有する。加えて、互いに異なるLo側の周波数とHi側の周波数との組であって、各組間で周波数が異なる複数の周波数の組の測距信号を用いて距離を算出し、得られた距離の標準偏差が予め定められた閾値よりも小さくない場合に、低信頼性状況であると特定するので、低信頼性状況であるか否かを精度良く特定できる。
D.他の実施形態:
(D1)各実施形態では、測距装置10は、リモートキーレスエントリにおける車載機として機能していたが、車載機として機能しなくてもよい。車載機とは別の装置として車両500に搭載されてもよい。また、測距装置10は、車両500以外に適用されてもよい具体的には、移動体通信端末と、かかる端末と無線通信を行う基地局とからなる移動体通信システムにおいて適用されてもよい。例えば、移動体通信端末に測距装置10を適用し、測距装置10で算出された距離に基づき、送受信電力を最適化する処理が行われてもよい。かかる構成においては、基地局が本開示における対象装置の下位概念に相当する。
(D2)第1実施形態において、低信頼性状況であるか否かを判定する際の判定基準は、「(i)条件または(ii)条件が成立するか否か」であったが、本開示はこれに限定されない。例えば、「(i)条件が成立するか否か」であってもよい。かかる構成においては、(i)条件が成立しない場合に低信頼性状況であると判定し、(i)条件が成立する場合に低信頼性状況でないと判定してもよい。また、かかる構成においては、携帯機20の振動検出に関連する処理と、振動検出部26や振動検出信号受信部113等の携帯機20の振動検出に関連する構成を省略してもよい。また、例えば、「(ii)条件が成立するか否か」であってもよい。かかる構成においては、(ii)条件が成立しない場合に低信頼性状況であると判定し、(ii)条件が成立する場合に低信頼性状況でないと判定してもよい。また、かかる構成においては、受信信号強度の測定に関連する処理と、受信信号強度測定部114等の受信信号強度の測定に関連する構成を省略してもよい。なお、各実施形態の判定基準を適宜組み合わせて低信頼性状況であるか否かを判定してもよい。
(D3)第1実施形態では、測距信号に振動の有無を示す情報が含まれていたが、本開示はこれに限定されない。かかる情報を、測距信号とは別の信号に含めて測距装置10に送信される構成としてもよい。かかる構成においては、測距信号には、何ら情報を含めずに、換言すると、所定周波数の搬送波を変調させずに測距信号として送信してもよい。
(D4)第1実施形態の(ii)条件に代えて、携帯機20の移動の有無が判定可能な任意の条件を用いてもよい。例えば、携帯機20が現在位置を特定する機能と、特定された現在位置を示す情報を繰り返し測距装置10に送信する構成においては、「携帯機20の現在位置は変化しているか」との条件を、(ii)条件に代えて用いてもよい。
(D5)各実施形態では、要求信号の周波数を制御することにより、測距信号の周波数を制御していたが、本開示はこれに限定されない。要求信号とは別に、測距信号の周波数を指定するための信号を、指定する周波数の信号として携帯機20に送信してもよい。また、例えば、要求信号に、指定する周波数を示す情報を含めて携帯機20に送信するようにしてもよい。
(D6)各実施形態では、要求信号および測距信号の周波数は、900MHz〜945MHzの範囲の周波数であったが、UHF周波数帯の他の任意の範囲の周波数であってもよい。また、要求信号および測距信号は、UHF信号として送受信されていたが、LF信号として送受信されてもよい。かかる構成においては、携帯機20においてLF信号を送信するための構成を追加し、測距装置10においてLF信号を受信するための構成を追加してもよい。また、UHF帯およびLF帯以外の他の任意の周波数帯の周波数の信号が、要求信号および測距信号として送受信されてもよい。
(D7)第1および第2実施形態では、低信頼性状況であると判定された場合に変更されるLo側周波数fLの変更量(Δf)と、Hi側周波数fHの変更量(Δf)とは互いに等しかったが、これに代えて互いに異なる値であってもよい。ただし、変更後のLo側周波数fLとHi側周波数fHとが互い異なる周波数であることが求められる。同様に、第3実施形態において、Lo側周波数群fL1〜fLMの変更量(Δf)と、Hi側周波数群fH1〜fHMの変更量(Δf)とは、互いに異なる値であってもよい。
(D8)各実施形態では、互いに異なる2つの周波数の周波数差を利用して距離が算出されていたが、2つに限らず任意の複数の周波数の周波数差を利用して距離が算出されてもよい。
(D9)本開示に記載の測距装置10及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の測距装置10及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の測距装置10及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した形態中の技術的特徴に対応する各実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10 測距装置、112 測距信号受信部、115 測距信号再送要求部、116 距離算出部、117 低信頼性状況特定部

Claims (8)

  1. 対象装置(20)までの距離を測定する測距装置(10)であって、
    前記対象装置から送信される互いに異なる複数の周波数の信号からなる複数の測距信号を、受信する測距信号受信部(112)と、
    受信された前記複数の測距信号の位相差を利用して、前記距離を算出する距離算出部(116)と、
    前記距離算出部により算出される前記距離にバラツキが生じ得る低信頼性状況であるか否かを特定する低信頼性状況特定部(117)と、
    前記低信頼性状況であると特定された場合に、前記複数の測距信号の再送を前記対象装置に要求する測距信号再送要求部(115)と、
    を備え、
    前記測距信号再送要求部は、前記低信頼性状況であると判定された場合に、既に受信している前記複数の測距信号の第1の周波数群(fL、fH)とは異なる周波数群であって互いに異なる第2の周波数群(fL+Δf、fH+Δf)の信号からなる前記複数の測距信号の送信を、前記対象装置に要求する、測距装置。
  2. 請求項1に記載の測距装置において、
    前記複数の測距信号が受信された際の受信信号強度を測定する受信信号強度測定部(114)を、さらに備え、
    前記低信頼性状況特定部は、測定された前記受信信号強度が、予め定められた強度閾値未満である場合に、前記低信頼性状況であると特定する、測距装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の測距装置において、
    前記対象装置から送信される振動検出信号であって、前記対象装置における自身の振動の有無の検出結果を表す振動検出信号を、受信する振動検出信号受信部(113)を、さらに備え、
    前記低信頼性状況特定部は、受信された前記振動検出信号が前記振動の無いことを表している場合に、前記低信頼性状況であると特定する、測距装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の測距装置において、
    前記測距信号受信部は、前記第1の周波数群の前記複数の測距信号を複数回受信し、
    前記距離算出部は、前記第1の周波数群の前記複数の測距信号を受信するたびに、前記距離を算出し、
    前記低信頼性状況特定部は、複数回算出された前記距離の標準偏差が予め定められた閾値よりも低い場合に、前記低信頼性状況であると特定する、測距装置。
  5. 請求項4に記載の測距装置において、
    前記測距信号受信部は、前記第1の周波数群の前記複数の測距信号を予め定められた回数受信し、
    前記距離算出部は、各回ごとに、該回で受信された前記第1の周波数群の前記複数の測距信号の位相差を利用して前記距離を算出し、
    前記低信頼性状況特定部は、各回で受信された前記第1の周波数群の前記複数の測距信号ごとに算出された複数回の前記距離の標準偏差が前記閾値よりも低い場合に、前記低信頼性状況であると特定する、測距装置。
  6. 請求項4に記載の測距装置において、
    前記第1の周波数群の前記複数の測距信号は、互いに異なる2つの周波数の複数の組であって、各組間で周波数が異なると共に各組間で該2つの周波数の周波数差が互いに等しい複数の組の測距信号を含み、
    前記距離算出部は、前記複数の組のそれぞれについて、前記2つの周波数の測距信号の位相差を利用して前記距離を算出し、
    前記低信頼性状況特定部は、前記複数の組のそれぞれについて算出された前記距離の標準偏差が前記閾値よりも低い場合に、前記低信頼性状況であると特定し、
    前記測距信号再送要求部は、前記低信頼性状況であると特定された場合に、前記対象装置に対して、互いに異なる2つの周波数の複数の組であって、各組間で周波数が異なると共に各組間で該2つの周波数の周波数差が互いに等しく、且つ、前記第1の周波数群とは異なる2つの周波数の複数の組の測距信号を、前記第2の周波数群の前記複数の測距信号として送信することを要求する、測距装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の測距装置において、
    前記対象装置は、前記測距装置から要求信号を受信した場合に、前記要求信号と同じ周波数の信号を、前記測距信号として送信するように構成されており、
    前記第1の周波数群の複数の前記要求信号を、前記対象装置に送信する測距信号送信要求部(111)を、さらに備える、測距装置。
  8. 請求項7に記載の測距装置において、
    前記測距信号再送要求部は、前記低信頼性状況であると特定された場合に、前記対象装置に対して、前記第2の周波数群の複数の前記要求信号を送信する、測距装置。
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