JP2020097967A - 制振部材、及び制振部材の製造方法 - Google Patents

制振部材、及び制振部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】制振部材を容易に製造する。【解決手段】制振部材10は、所定の制振方向に互いに相対変位可能とされる基礎、及び梁の何れか一方に連結される第1金属プレート24(第1の硬質部材)と、基礎、及び梁の何れか他方に連結される第2金属プレート26(第2の硬質部材)と、第1金属プレート24と第2金属プレート26とのとの間に介在して振動を減衰するゴムプレート28{軟質材)と、を含んで構成される積層体33と、第1金属プレート24と第2金属プレート26とが接近する方向に積層体33を締め付けて第1金属プレート24と第2金属プレート26とゴムプレート28とを一体化する締付部材30とを備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、制振部材、及び制振部材の製造方法に関する。
住宅等の建物においては、柱と梁とから形成されるフレーム内に、制振部材を架設して、加振時の軟質材料の剪断変形により振動エネルギーの吸収を図ることがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−235454号公報
従来の制振部材は、鋼板等からなる硬質部材とゴムプレート等からなる軟質部材とを加硫接着により接合しており、接着性向上のための硬質部材の前処理工程や接着面に接着剤を塗布する工程、及び加硫機による加硫工程があり、設備、及び工程が数多く、改善の余地があった。
本発明は上記事実を考慮し、製造が容易な制振部材、及び制振部材の製造方法の提供を目的とする。
請求項1に記載の制振部材は、所定の制振方向に互いに相対変位可能とされる第1の部材、及び第2の部材の何れか一方に連結される第1の硬質部材と、前記第1の部材、及び前記第2の部材の何れか他方に連結される第2の硬質部材と、前記第1の硬質部材と前記第2の硬質部材との間に介在して振動を減衰する軟質部材と、を含んで構成される積層体と、前記第1の硬質部材と前記第2の硬質部材とが接近する方向に前記積層体を締め付けて前記第1の硬質部材と前記第2の硬質部材と前記軟質部材とを一体化する締付部材と、を有する。
請求項1に記載の制振部材は、第1の硬質部材、軟質部材、及び第2の硬質部材を締付部材で締め付けることで、第1の硬質部材、軟質部材、及び第2の硬質部材が一体化されている。このため、第1の硬質部材、軟質部材、及び第2の硬質部材を接着する必要が無く、第1硬質部材、及び第2硬質部材の前処理工程、接着面に接着剤を塗布する工程、及び加硫工程等の煩雑な工程が必要なくなり、制振部材の製造が容易になる。
この制振部材は、第1の硬質部材は第1の部材、及び第2の部材の何れか一方に取り付けられ、第2の硬質部材は第1の部材、及び第2の部材の何れか他方に取り付けられる。制振部材が取り付けられた第1の部材と第2の部材とが相対変位、即ち、振動すると、軟質部材が剪断変形してエネルギーを吸収し、制振される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の制振部材において、前記締付部材は環状に形成され、前記積層体の全周を周回して前記積層体を締め付けている。
請求項2に記載の制振部材の締付部材は、環状に形成されて積層体の全周を周回する構成により、積層体が締め付けられている。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の制振部材において、前記軟質部材は、前記締め付け部材の締め付けにより前記第1の硬質部材と前記第2の硬質部材との間で圧縮されている。
請求項3に記載の制振部材は、軟質部材が圧縮された状態で、第1の部材、及び第2の部材に取り付けることができる。
制振部材が取り付けられた第1の部材と第2の部材とが相対変位、即ち、振動すると、軟質部材が剪断変形してエネルギーを吸収し、制振される。軟質部材は、圧縮されているので、圧縮されていない場合に比較して、大きな制振効果を得ることできる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の制振部材において、前記第1の硬質部材、及び前記第2の硬質部材の少なくとも一方には、前記締付部材の少なくとも一部が嵌り込む凹部が形成されている。
請求項4に記載の制振装置では、第1の硬質部材、及び第2の硬質部材の少なくとも一方に、締付部材の少なくとも一部が嵌り込む凹部が形成されているため、締付部材が凹部に引っ掛かり、締付部材のズレを抑制できる。
請求項5に記載の制振部材の製造方法は、所定の制振方向に互いに相対変位可能とされる第1の部材、及び第2の部材の何れか一方に連結される第1の硬質部材と、前記第1の部材、及び前記第2の部材の何れか他方に連結される第2の硬質部材と、前記第1の硬質部材と前記第2の硬質部材との間に介在して振動を減衰する軟質部材と、を積層して積層体を形成する積層工程と、締付部材を用いて前記第1の硬質部材と前記第2の硬質部材とが接近する方向に前記積層体を締め付け、前記第1の硬質部材と前記第2の硬質部材と前記軟質部材とを一体化する締め付け工程と、を有する。
請求項5に記載の制振部材の製造方法では、積層工程において、所定の制振方向に互いに相対変位可能とされる第1の部材、及び第2の部材の何れか一方に連結される第1の硬質部材と、第1の部材、及び第2の部材の何れか他方に連結される第2の硬質部材と、第1の硬質部材と第2の硬質部材との間に介在して振動を減衰する軟質部材とが積層されて積層体が形成される。
締め付け工程では、締付部材を用いて第1の硬質部材と第2の硬質部材とが接近する方向に積層体が締め付けられ、第1の硬質部材と第2の硬質部材と軟質部材とが一体化する。
これにより、第1の硬質部材と第2の硬質部材との間に軟質部材が介在して一体化した制振部材が製造される。
請求項6に記載の制振部材は、所定の制振方向に互いに相対変位可能とされる第1の部材、及び第2の部材の何れか一方に連結される内側硬質部材と、前記第1の部材、及び前記第2の部材の何れか他方に連結され、前記内側硬質部材の外側に配置される筒状の外側硬質部材と、前記内側硬質部材と前記外側硬質部材との間に介在して振動を減衰する軟質部材と、前記外側硬質部材を締め付けて前記外側硬質部材と前記軟質部材と前記内側硬質部材とを一体化する締付け部材と、を有している。
請求項6に記載の制振部材によれば、締付け部材が外側硬質部材を締め付けて外側硬質部材と軟質部材と内側硬質部材とを一体化している。
このため、外側硬質部材、軟質部材、及び内側硬質部材を接着する必要が無く、外側硬質部材、及び内側硬質部材の前処理工程、接着面に接着剤を塗布する工程、及び加硫工程等の煩雑な工程が必要なくなり、制振部材の製造が容易になる。
請求項7に記載の制振部材は、所定の制振方向に互いに相対変位可能とされる第1の部材、及び第2の部材の何れか一方に連結される内側硬質部材と、前記第1の部材、及び前記第2の部材の何れか他方に連結され、前記内側硬質部材の外側に配置される筒状の外側硬質部材と、前記内側硬質部材と前記外側硬質部材との間に介在して振動を減衰する軟質部材と、前記軟質部材と前記外側硬質部材との間に配置される押圧部材、及び前記外側硬質部材に設けられ前記押圧部材を前記軟質部材に押圧して前記外側硬質部材と前記押圧部材と前記軟質部材と前記内側硬質部材とを一体化させる付勢部材を備えた締付け部材と、を有する。
請求項7に記載の制振部材によれば、外側硬質部材に設けた付勢部材が、押圧部材を軟質部材に押圧して外側硬質部材と押圧部材と軟質部材と内側硬質部材とを一体化している。
このため、外側硬質部材、軟質部材、及び内側硬質部材を接着する必要が無く、外側硬質部材、及び内側硬質部材の前処理工程、接着面に接着剤を塗布する工程、及び加硫工程等の煩雑な工程が必要なくなり、制振部材の製造が容易になる。
以上説明したように本発明の制振部材、及び制振部材の製法方法によれば、制振部材の製造が容易になる、という優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る制振部材を備えた制振構造を示す正面図である。 第1の実施形態に係る制振部材を示す斜視図である。 (A)は制振部材の分解した状態を示す側面図であり、(B)は制振方向から見た制振部材の側面図である。 制振装置のヒステリシス曲線を示すグラフである。 第2の実施形態に係る制振部材を示す斜視図である。 第2の実施形態に係る制振部材を示す制振方向から見た側面図である。 第3の実施形態に係る制振部材を示す制振方向から見た側面図である。 第4の実施形態に係る制振部材を示す制振方向から見た側面図である。 第5の実施形態に係る制振部材を示す制振方向に対して直交する方向に切断した断面図である。 第6の実施形態に係る制振部材を備えた制振構造を示す正面図である。 第6の実施形態に係る制振部材の外筒部分を軸方向から見た側面図である。 第6の実施形態に係る制振部材の外筒部分を示す軸線に沿った断面図である。 第7の実施形態に係る制振部材の外筒部分を示す軸線に直角な断面図である。
[第1の実施形態]
図1乃至図4にしたがって、本発明の第1の実施形態に係る制振部材10を説明する。
図1に示すように、本実施形態の制振部材10は、一例として、ビル、住宅等の建築物12に取り付けられる。本実施形態の建築物12は、第1の部材の一例としての鉄筋コンクリート造の基礎14によって支持されるものであり、複数本の柱16、及び第2の部材の一例としての梁18で構成された柱梁架構を有している。
基礎14の上部には、下側ブラケット20が取り付けられており、梁18には上側ブラケット22が取り付けられている。
下側ブラケット20と上側ブラケット22との間には、平面視で矩形状とされた制振部材10が鉛直方向(矢印V方向)に配置されている。
制振部材10は、地震、強風等で建築物が揺れて基礎14と梁18と間に、梁長手方向に沿った水平方向(矢印L方向、及び矢印R方向)の相対変位を生じたときに、該相対変位を抑制するように振動エネルギーを吸収して制振効果を得る。
図2に示すように、制振部材10は、第1の硬質部材の一例としての一対の第1金属プレート24と、第2の硬質部材の一例としての第2金属プレート26と、軟質部材の一例としての一対のゴムプレート28とを有する。ここで、一対の第1金属プレート24、第2金属プレート26、及びゴムプレート28は、いずれも矩形の板状である。
一対の第1金属プレート24は、本体部24aと第一延伸部24bとを有し、第2金属プレート26は、本体部26aと第二延伸部26bとを有している。
本実施形態の制振部材10において、一対の第1金属プレート24の間に、第2金属プレート26が、ゴムプレート28を介在して積層されている。一対の第1金属プレート24は、面同士が対向するように、且つ、積層側面視にて、面全体同士が重なり合うように配置されている。
第1金属プレート24と第2金属プレート26とは、積層側面視にて、一対の第1金属プレート24の一対の本体部24aと第2金属プレート26の本体部26aとが重なり合うように配置され、一対の第1金属プレート24の第一延伸部24bが第2金属プレート26(より具体的には、第2金属プレート26の本体部26a)に対して一方側に突出し、第2金属プレート26の第二延伸部26bが一対の第1金属プレート24(より具体的には、第1金属プレート24の本体部24a)に対して他方側に突出している。
第1金属プレート24、及び第2金属プレート26の材質としては、例えば公知の鋼板や公知のステンレス鋼板などを用いることができる。なお、本実施形態の第1金属プレート24と第2金属プレート26とは、同一構造(同一材料、同一寸法)である。
本実施形態のゴムプレート28は、減衰力の高い高減衰ゴムで形成されている。高減衰ゴムとは、ゴム材料に特殊な充填剤を加えた配合によって、ゴム材料自体に高いエネルギー吸収性能を与えたゴムである。高減衰ゴムの使用により、制振部材10に変位を元に戻す復元作用と振動を収束させる減衰作用を付与することができる。
なお、ゴムプレート28に用いるゴム材料の等価粘性減衰定数は、0.1〜0.4の範囲内が好ましい。
本実施形態の制振部材10は、図3(A)に示すように、2枚の第1金属プレート24、第2金属プレート26、及び2枚のゴムプレート28を積層した後、図3(B)、及び図2に示すように、一方の第1金属プレート24に接する第1当接部30A、他方の第1金属プレート24に接する第2当接部30B、第1当接部30Aと第2当接部30Bとを連結する連結部30Cを備えて側面視で略C字状とされた締付部材30で挟持されている。これにより、ゴムプレート28は第1金属プレート24と第2金属プレート26との間で圧縮されている。なお、図3(B)に示すように、第1金属プレート24、第2金属プレート26、及びゴムプレート28を積層したものを積層体33と呼ぶ。
図3(B)に示すように、第1金属プレート24、第2金属プレート26、及びゴムプレート28の端部が締付部材30の連結部30Cに接触しないように、締付部材30の連結部30Cと第1金属プレート24、第2金属プレート26、及びゴムプレート28の端部との間に隙間Sが設けられている。
なお、締付部材30は、鋼板等の金属板を曲げ加工することで形成できる。
図2に示すように、第1金属プレート24の第一延伸部24bには、第1金属プレート24を下側ブラケット20に取り付けるためのボルト31(図1参照)を挿通する複数のボルト孔32が形成されており、第2金属プレート26の第二延伸部26bには、第2金属プレート26を上側ブラケット22に取り付けるためのボルト31(図1参照)を挿通する複数のボルト孔32が形成されている。また、下側ブラケット20、及び上側ブラケット22にも、ボルト31を挿通するボルト孔(図示せず)が形成されている。
(作用、効果)
次に、本実施形態の制振部材10の作用、効果を説明する。
本実施形態の制振部材10によれば、第1金属プレート24、第2金属プレート26、及びゴムプレート28を積層して締付部材30で締め付けるという簡単な工程で製造することができ、従来の制振部材の製造で必用とされる接着性向上のための硬質部材の前処理工程や接着面に接着剤を塗布する工程、及び加硫機による加硫工程が必要なくなり、制振部材10を効率的に製造することができる。
地震、強風等で建築物12の基礎14に対して梁18が、梁18の長手方向に沿った水平方向(図1の矢印L方向、及び矢印R方向)に変形すると、制振部材10の高減衰ゴムからなるゴムプレート28が水平方向に剪断変形してエネルギーを吸収し、建築物12が制振される。
図4には、制振部材10に荷重を与えたときの荷重と変位との関係を示したヒステリシス曲線が示されている。制振部材10のゴムプレート28は、せん断変形を伴う振動を受けると、一周期毎に、ループ状の当該ヒステリシス曲線で囲まれた面積に相当するエネルギーを吸収する。
図4において、実線で示すヒステリシス曲線は、第1金属プレート、第2金属プレート、及びゴムプレートが接着されており、ゴムプレートが圧縮されていない従来構造の制振部材のヒステリシス曲線であり、点線で示すヒステリシス曲線は、ゴムプレート28が圧縮された本実施形態の制振部材10のヒステリシス曲線である。
このように、本実施形態の制振部材10は、従来の制振部材に比較してヒステリシス曲線で囲まれた面積が大きく、従来の制振部材に比較して大きなエネルギーを吸収することができる、即ち、従来の制振部材に比較して大きな制振効果を得ることができる。
このように、本実施形態の制振部材10によれば、第1金属プレート24、第2金属プレート26、及びゴムプレート28を積層して締付部材30で締め付けるという簡単な工程で製造することができ、さらには、ゴムプレート28の材質を変えることなく、簡単に制振効果を向上することができる。
なお、本実施形態の制振部材10において、建築物12の制振時に、第1金属プレート24とゴムプレート28との間でズレが生じたり、第2金属プレート26とゴムプレート28との間でズレが生じないように、締付部材30の締付け力が設定されていることはもちろんである。
また、本実施形態の制振部材10において、建築物12の制振時に締付部材30がズレたり外れたりしないように、第2金属プレート26の表面に、締付部材30の端部が嵌り込む浅溝状の凹部を形成してもよい。
また、第1金属プレート24のゴムプレート28と接触する面、及び第2金属プレート26のゴムプレート28と接触する面は、ゴムプレート28との間の摩擦力を高めるために、梨地加工、エンボス加工等で凹凸を形成してもよい。
[第2の実施形態]
次に、図5、及び図6にしたがって、本発明の第2の実施形態に係る制振部材10を説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図5、及び図6に示すように、本実施形態の制振部材10は、積層された第1金属プレート24、第2金属プレート26、及びゴムプレート28が、これら全体を周回する帯状金属板からなる締付部材34で締め付けられ、ゴムプレート28が圧縮されている。なお、帯状金属板の一方の端部と他方の端部とは、離間していてもよく、付き合わせてもよく、スポット溶接等で接合されていてもよい。
本実施形態の制振部材10も第1の制振部材10と同様に、簡単な工程で製造することができ、ゴムプレート28の材質を変えることなく、簡単に制振効果を向上することができる。
また、本実施形態の制振部材10において、建築物12の制振時に締付部材30がズレたり外れたりしないように、第2金属プレート26の表面に、締付部材34が嵌り込む浅溝状の凹部を形成してもよい。
[第3の実施形態]
次に、図7にしたがって、本発明の第3の実施形態に係る制振部材10を説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図7に示すように、本実施形態の制振部材10は、積層された第1金属プレート24、第2金属プレート26、及びゴムプレート28が、第1バンド片26A、及び第2バンド片36Bからなる帯状の締付部材36で締め付けられ、ゴムプレート28が圧縮されている。
この締付部材36において、第1バンド片36Aの端部は、第2バンド片36Bの端部でカシメ固定されている。
本実施形態の制振部材10も第1の制振部材10と同様に、簡単な工程で製造することができ、ゴムプレート28の材質を変えることなく、簡単に制振効果を向上することができる。
また、本実施形態の制振部材10において、建築物12の制振時に締付部材36がズレたり外れたりしないように、第2金属プレート26の表面に、締付部材36が嵌り込む浅溝状の凹部を形成してもよい。
[第4の実施形態]
次に、図8にしたがって、本発明の第4の実施形態に係る制振部材10を説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図8に示すように、本実施形態の制振部材10は、積層された第1金属プレート24、第2金属プレート26、及びゴムプレート28の積層方向両側に、各々挟持板38が配置され、一対の挟持板38、ボルト40、及びナット42を用いて第1金属プレート24、第2金属プレート26、及びゴムプレート28を一方の挟持板38と他方の挟持板38との間で挟持している。
本実施形態の制振部材10も第1の制振部材10と同様に、簡単な工程で製造することができ、ゴムプレート28の材質を変えることなく、簡単に制振効果を向上することができる。
また、本実施形態の制振部材10において、建築物12の制振時に挟持板38がズレたり外れたりしないように、第2金属プレート26の表面に、挟持板38が嵌り込む浅溝状の凹部を形成してもよい。
[第5の実施形態]
次に、図9にしたがって、本発明の第5の実施形態に係る制振部材10を説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図9に示すように、本実施形態の制振部材10では、積層された第1金属プレート24、第2金属プレート26、及びゴムプレート28をボルト40が貫通しており、ボルト40とナット42とで積層された第1金属プレート24、第2金属プレート26、及びゴムプレート28を挟持している。
なお、第1金属プレート24と第2金属プレート26とは相対移動するので、第2金属プレート26には、ボルト40の径よりも大径とされた貫通孔44が形成されている。
本実施形態の制振部材10も第1の制振部材10と同様に、簡単な工程で製造することができ、ゴムプレート28の材質を変えることなく、簡単に制振効果を向上することができる。
[第6の実施形態]
次に、図10乃至図12にしたがって、本発明の第6の実施形態に係る制振部材10を説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図10、及び図11に示すように、本実施形態の制振部材50は、外側硬質部材の一例としての金属製の外筒52と、軟質部材の一例としての円筒状の弾性体54と、内側硬質部材の一例としての金属製の内筒56と、を有し、全体として内筒56の軸方向に延びる軸状に構成されている。この制振部材50では、比較的外径が大きい外筒52が軸方向両端部に位置し、比較的外径が小さい内筒56が軸方向中央部に位置している。なお、弾性体54の材質は、前述した実施形態のゴムプレート28と同様に、高減衰ゴムである。
外筒52は、2分割可能となっており、略半円弧形状とされた一対の円弧部材52Aを互いに向かい合わせて、一方の円弧部材52Aの両端部に形成されたフランジ52Bと他方の円弧部材52Aの両端部に形成されたフランジ52Bとをボルト58とナット60を用いて互いに接近する方向に移動し、内側の弾性体54を圧縮すると共に、外筒52と弾性体54と内筒56とを一体化している。
図12に示すように、外筒52は、内筒56の端部よりも軸方向外側に延長された部位(外筒52と内筒56とが重なっていない部分)が連結部とされており、この連結部には、ボルト68(図10参照)等の連結部材を通すための貫通孔62が形成されている。
図10に示すように、建築物12には、一方の柱16の基礎14との隅部分に、下側ブラケット64が取り付けられており、他方の柱16と梁18との隅部分に上側ブラケット66が取り付けられている。制振部材10の一方の外筒52は、ボルト68等によって下側ブラケット64に取り付けられ、制振部材10の他方の外筒52はボルト68等によって上側ブラケット66に取り付けられている。
(作用)
本実施形態に係る制振部材50では、地震、強風等で建築物12の基礎14に対して梁18が、梁18の長手方向に沿った水平方向(図10の矢印L方向、及び矢印R方向)に変形すると、外筒52と内筒56が相対変位し、弾性体54が軸方向に剪断変形してエネルギーを吸収し、建築物12を制振する。
本実施形態の制振部材50も弾性体54を接着していないため、簡単な工程で製造することができる。
また、本実施形態の制振部材50の弾性体54は、建築物12への取り付け状態で圧縮されているので、圧縮されない場合に比較して大きな制振効果を得ることができる。
[第7の実施形態]
次に、図13にしたがって、本発明の第7の実施形態に係る制振部材50を説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図13に示すように、本実施形態の制振部材50は、第6の実施形態の制振部材50の変形例であり、円筒状の外筒70を備え、外筒70と弾性体54との間に、円弧状に形成された一対の押圧部材の一例としての押圧板72が、互いに向き合うように配置されている。
外筒70には、一対の螺子孔74が形成されており、この螺子孔74にボルト76がねじ込まれている。本実施形態の制振部材50では、両方のボルト76を締め込み、一対の押圧板72で弾性体54を挟持して圧縮すると共に、外筒70、押圧板72、弾性体54、及び内筒56を一体化している。
本実施形態の制振部材50も弾性体54を接着していないため、簡単な工程で製造することができる。
また、本実施形態の制振部材50の弾性体54は、建築物12への取り付け状態で圧縮されているので、圧縮されない場合に比較して大きな制振効果を得ることができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10…制振部材、12…建築物、14…基礎(第1の部材)、18…梁(第2の部材)、24…第1金属プレート(第1の硬質部材)、26…第2金属プレート(第2の硬質部材)、28…ゴムプレート(軟質部材)、30…締付部材、34…締付部材、33…積層体、36…締付部材、38…挟持板(締付部材)、40…ボルト(締付部材)、42…ナット(締付部材)、50…制振部材、52…外筒(外側硬質部材)、54…弾性体、56…内筒(内側硬質部材)、58…ボルト(締付け部材)、60…ナット(締付け部材)、70…外筒(外側硬質部材)、72…押圧板(押圧部材)、76…ナット(付勢部材)

Claims (7)

  1. 所定の制振方向に互いに相対変位可能とされる第1の部材、及び第2の部材の何れか一方に連結される第1の硬質部材と、前記第1の部材、及び前記第2の部材の何れか他方に連結される第2の硬質部材と、前記第1の硬質部材と前記第2の硬質部材との間に介在して振動を減衰する軟質部材と、を含んで構成される積層体と、
    前記第1の硬質部材と前記第2の硬質部材とが接近する方向に前記積層体を締め付けて前記第1の硬質部材と前記第2の硬質部材と前記軟質部材とを一体化する締付部材と、
    を有する制振部材。
  2. 前記締付部材は環状に形成され、前記積層体の全周を周回して前記積層体を締め付けている、請求項1に記載の制振部材。
  3. 前記軟質部材は、前記締め付け部材の締め付けにより前記第1の硬質部材と前記第2の硬質部材との間で圧縮されている、請求項1または請求項2に記載の制振部材。
  4. 前記第1の硬質部材、及び前記第2の硬質部材の少なくとも一方には、前記締付部材の少なくとも一部が嵌り込む凹部が形成されている、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の制振部材。
  5. 所定の制振方向に互いに相対変位可能とされる第1の部材、及び第2の部材の何れか一方に連結される第1の硬質部材と、前記第1の部材、及び前記第2の部材の何れか他方に連結される第2の硬質部材と、前記第1の硬質部材と前記第2の硬質部材との間に介在して振動を減衰する軟質部材と、を積層して積層体を形成する積層工程と、
    締付部材を用いて前記第1の硬質部材と前記第2の硬質部材とが接近する方向に前記積層体を締め付け、前記第1の硬質部材と前記第2の硬質部材と前記軟質部材とを一体化する締め付け工程と、
    を有する制振部材の製造方法。
  6. 所定の制振方向に互いに相対変位可能とされる第1の部材、及び第2の部材の何れか一方に連結される内側硬質部材と、
    前記第1の部材、及び前記第2の部材の何れか他方に連結され、前記内側硬質部材の外側に配置される筒状の外側硬質部材と、
    前記内側硬質部材と前記外側硬質部材との間に介在して振動を減衰する軟質部材と、
    前記外側硬質部材を締め付けて前記外側硬質部材と前記軟質部材と前記内側硬質部材とを一体化する締付け部材と、
    を有する制振部材。
  7. 所定の制振方向に互いに相対変位可能とされる第1の部材、及び第2の部材の何れか一方に連結される内側硬質部材と、
    前記第1の部材、及び前記第2の部材の何れか他方に連結され、前記内側硬質部材の外側に配置される筒状の外側硬質部材と、
    前記内側硬質部材と前記外側硬質部材との間に介在して振動を減衰する軟質部材と、
    前記軟質部材と前記外側硬質部材との間に配置される押圧部材、及び前記外側硬質部材に設けられ前記押圧部材を前記軟質部材に押圧して前記外側硬質部材と前記押圧部材と前記軟質部材と前記内側硬質部材とを一体化させる付勢部材を備えた締付け部材と、
    を有する制振部材。
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