JP2013087478A - 柱状体の制振構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】粘弾性体の剪断ひずみを大きくとることができ、大きな制振効果が得られる、構造の簡単な制振構造を提供する。
【解決手段】柱状体1に、複数の構成柱2を具備させる。複数の構成柱2は、少なくとも一部において相互に平行に沿うように結束し、互いの平行に沿った平面部3間に、粘弾性体4を接着状態で介設する。柱状体1の振動時に粘弾性体4に剪断力が作用するようにする。構成柱を3本以上設け、隣接する構成柱同士、互いに平行に対向する平面を設け、当該対向平面間に粘弾性体を接着状態で介設する構成とすることができる。また、構成柱の側面に制振板を固着し、各制振板はそれぞれ隣接するもの同士を対向させ、制振板間に粘弾性体を接着状態で介設する構成とすることもできる。
【選択図】図1
【解決手段】柱状体1に、複数の構成柱2を具備させる。複数の構成柱2は、少なくとも一部において相互に平行に沿うように結束し、互いの平行に沿った平面部3間に、粘弾性体4を接着状態で介設する。柱状体1の振動時に粘弾性体4に剪断力が作用するようにする。構成柱を3本以上設け、隣接する構成柱同士、互いに平行に対向する平面を設け、当該対向平面間に粘弾性体を接着状態で介設する構成とすることができる。また、構成柱の側面に制振板を固着し、各制振板はそれぞれ隣接するもの同士を対向させ、制振板間に粘弾性体を接着状態で介設する構成とすることもできる。
【選択図】図1
Description
この発明は、電柱や煙突のような、鉛直に建設される柱状体の水平振動を抑制するための制振構造に関する。
従来、柱状構造体の制振装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この制振装置は、柱状構造体の基礎地際部に取り付けられる下部バンドと、柱状構造体の所望の高さに取り付けられる上部バンドと、柱状構造体に対向して配置される粘弾性体を有するセンタープレート及びこのセンタープレートを挟み込んだサイドプレートとを備えた板状体とを具備する。センタープレートを下部バンド又は上部バンドのいずれか一方で固定し、センタープレートを挟み込んだサイドプレートをイヤープレートを介して上部バンド又は下部バンドのいずれか一方で固定するものである。この制振装置は、柱状構造体に曲げモーメントによる変形が生じたときに、その変形が最も大きい柱状構造体の下部において、粘弾性体がせん断変形する際のエネルギー損失を利用して曲げ振動を抑制するものである。
上記従来の制振装置においては、粘弾性体を挟んで板状体が柱状構造体の下部周囲に配置されるものであるから、粘弾性体のせん断ひずみを大きくとることができないので、大きな制振効果を期待することができない。
したがって、この出願に係る発明は、粘弾性体の剪断ひずみを大きくとることができ、大きな制振効果が得られる、構造の簡単な制振構造を提供することを目的としている。
したがって、この出願に係る発明は、粘弾性体の剪断ひずみを大きくとることができ、大きな制振効果が得られる、構造の簡単な制振構造を提供することを目的としている。
以下、添付図面の符号を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記課題を解決するため、この出願に係る発明においては、柱状体に、複数の構成柱を具備させる。複数の構成柱は、少なくとも一部において相互に平行に沿うように結束し、互いの平行に沿った部分間に、粘弾性体を接着状態で介設する。柱状体の振動時に粘弾性体には剪断力が作用するようにする。
上記構成柱は、互いに平行に対向する平面を有するものとし、当該対向平面間に粘弾性体を接着状態で介設する構成とすることができる。
また、上記構成柱を3本以上設け、隣接する構成柱同士、互いに平行に対向する平面を設け、当該対向平面間に粘弾性体を接着状態で介設する構成とすることができる。
また、構成柱の側面に制振板を固着し、各制振板はそれぞれ隣接するもの同士を対向させ、当該相対向した制振板間に粘弾性体を接着状態で介設する構成とすることができる。
また、3本以上の構成柱のうち、中央の1本の構成柱の周囲に複数の他の構成柱を配置し、中央の構成柱の側面には、周囲の各構成柱に対向するように複数の制振板を固着し、周囲の各構成柱には中央の構成柱の各制振板に対向する制振板をそれぞれ固着し、相対向する制振板間に粘弾性体を接着状態で介設する構成とすることができる。
さらに、相隣接する制振板の相互対向位置にボルト緩挿孔を設け、このボルト緩挿孔に、球面座金を介してボルトを揺動自在に挿通し、このボルトにより制振板同士を結合する構成とすることができる。
上記課題を解決するため、この出願に係る発明においては、柱状体に、複数の構成柱を具備させる。複数の構成柱は、少なくとも一部において相互に平行に沿うように結束し、互いの平行に沿った部分間に、粘弾性体を接着状態で介設する。柱状体の振動時に粘弾性体には剪断力が作用するようにする。
上記構成柱は、互いに平行に対向する平面を有するものとし、当該対向平面間に粘弾性体を接着状態で介設する構成とすることができる。
また、上記構成柱を3本以上設け、隣接する構成柱同士、互いに平行に対向する平面を設け、当該対向平面間に粘弾性体を接着状態で介設する構成とすることができる。
また、構成柱の側面に制振板を固着し、各制振板はそれぞれ隣接するもの同士を対向させ、当該相対向した制振板間に粘弾性体を接着状態で介設する構成とすることができる。
また、3本以上の構成柱のうち、中央の1本の構成柱の周囲に複数の他の構成柱を配置し、中央の構成柱の側面には、周囲の各構成柱に対向するように複数の制振板を固着し、周囲の各構成柱には中央の構成柱の各制振板に対向する制振板をそれぞれ固着し、相対向する制振板間に粘弾性体を接着状態で介設する構成とすることができる。
さらに、相隣接する制振板の相互対向位置にボルト緩挿孔を設け、このボルト緩挿孔に、球面座金を介してボルトを揺動自在に挿通し、このボルトにより制振板同士を結合する構成とすることができる。
この出願に係る発明の制振構造によれば、粘弾性体のせん断ひずみを大きくとることができ、大きな制振効果が得られる。
図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
図1,2は、本発明を電柱に適用した実施形態を示す。電柱である柱状体1は、半円柱状の一対の構成柱2の平面部3同士を対向させ、両者間に粘弾性体4を接着状態で介設し、バンド5で結束してなる。スペーサ6が、結束箇所の対向平面部3間に挿入される。構成柱2は、鋼管やコンクリートで形成できる。
図1,2は、本発明を電柱に適用した実施形態を示す。電柱である柱状体1は、半円柱状の一対の構成柱2の平面部3同士を対向させ、両者間に粘弾性体4を接着状態で介設し、バンド5で結束してなる。スペーサ6が、結束箇所の対向平面部3間に挿入される。構成柱2は、鋼管やコンクリートで形成できる。
柱状体1が水平方向の振動を受けて曲げモーメントによる変形が生じると、粘弾性体4が剪断変形し、その際のエネルギー損失により曲げ振動を抑制することができる。この実施形態では、構成柱2を、円柱を二ツ割状にしたものとしたが、これを三ツ割状、四ツ割状の形態とし、対向平面間に弾性体を介設する構成とすることができる。
図3〜5は、本発明を集合煙突に適用した実施形態を示す。集合煙突である柱状体1は、構成柱である3本の構成煙突7を有する。構成煙突7は、上部において集合し、制振板8を介して互いに結束される。各制振板8は、ほぼ120°に屈折しており、一対の接合片9を有し、外角を半径方向外側に向けて各構成煙突7に固着される。隣接する制振板8の接合片9同士は平行に対向し、対向する接合片9間に、粘弾性体4が接着状態で介設される。対向する接合片9の相互対向位置にボルト緩挿孔を有し、このボルト緩挿孔に、ボルト10が球面座金11を介して揺動自在に挿通され、このボルト10により制振板同士8が結合される。
柱状体1が水平方向の振動を受けて曲げモーメントによる変形が生じると、図5に示すように、粘弾性体4が剪断変形し、その際のエネルギー損失により曲げ振動を抑制することができる。
図6,7は、本発明を煙突7とこれを支持する鉄骨構造の架構12の支柱13に適用した実施形態を示す。すなわち、柱状体1は、構成柱のうち中央の1本である煙突7の周囲に間隔を置いて、他の構成柱である三本の支柱13が煙突7周りに等間隔に配置される。中央の煙突7の側部には、周囲の各支柱13に対向するように三枚の制振板8が結合部材を介して固着され、また周囲の各支柱13にも、煙突7の各制振板8に対向する制振板8がそれぞれ固着される。相対向する制振板8,8間に粘弾性体4が接着状態に介設される。対向する制振板8間は、図5の実施形態と同様に、球面座金を介してボルトを緩挿して結合される。
この場合、粘弾性体4が剪断変形により、煙突7とその周囲の各支柱13との間の相対変位を抑制することで、煙突7の曲げ振動を抑制することができる。
1 柱状体
2 構成柱
3 平面部
4 粘弾性体
5 バンド
6 スペーサ
7 煙突(構成柱)
8 制振板
9 接合片
10 ボルト
11 球面座金
12 支持架構
13 支柱(構成柱)
2 構成柱
3 平面部
4 粘弾性体
5 バンド
6 スペーサ
7 煙突(構成柱)
8 制振板
9 接合片
10 ボルト
11 球面座金
12 支持架構
13 支柱(構成柱)
Claims (6)
- 鉛直に建設される柱状体の水平振動を抑制するための制振構造であって、前記柱状体は、少なくとも一部において相互に平行に沿うように結束された複数の構成柱を具備し、これら構成柱の互いの平行に沿った部分間には、粘弾性体が接着状態に介設され、柱状体の振動時に粘弾性体に剪断力が作用するようにしたことを特徴とする柱状体の制振構造。
- 前記構成柱が、互いに平行に対向する平面を有し、当該対向平面間に前記粘弾性体が接着状態に介設されることを特徴とする請求項1に記載の柱状体の制振構造。
- 3本以上の前記構成柱が、隣接するもの同士互いに平行に対向する平面を有し、当該対向平面間に前記粘弾性体が接着状態に介設されることを特徴とする請求項1に記載の柱状体の制振構造。
- 前記構成柱の側面に制振板が固着され、各制振板はそれぞれ隣接するもの同士が相対向し、当該相対向した制振板間に粘弾性体が接着状態に介設されることを特徴とする請求項1に記載の柱状体の制振構造。
- 前記構成柱のうち中央の1本の構成柱の周囲に複数の他の構成柱が配置され、中央の構成柱の側面には、周囲の各構成柱に対向するように複数の制振板が固着され、周囲の各構成柱には中央の構成柱の各制振板に対向する制振板がそれぞれ固着され、相対向する制振板間に粘弾性体が接着状態に介設されることを特徴とする請求項3に記載の柱状体の制振構造。
- 相対向する前記制振板が、相互対向位置にボルト緩挿孔を有し、このボルト緩挿孔に、ボルトが球面座金を介して揺動自在に挿通され、このボルトにより制振板同士が結合されることを特徴とする請求項4又は5に記載の柱状体の制振構造。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103924821A (zh) * | 2014-04-15 | 2014-07-16 | 江西省电力设计院 | 三管连体烟囱 |
JP2015155593A (ja) * | 2014-02-19 | 2015-08-27 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 柱状構造体の制振装置 |
JP2017025608A (ja) * | 2015-07-23 | 2017-02-02 | Jfeエンジニアリング株式会社 | 塔状構造物 |
JP2020097967A (ja) * | 2018-12-17 | 2020-06-25 | 株式会社ブリヂストン | 制振部材、及び制振部材の製造方法 |
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JPS6362558U (ja) * | 1986-10-13 | 1988-04-25 | ||
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JP2008025683A (ja) * | 2006-07-20 | 2008-02-07 | Kawaguchi Metal Industries Co Ltd | 固定支承 |
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2011
- 2011-10-17 JP JP2011228129A patent/JP2013087478A/ja active Pending
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