JP2020094172A - 硬化性組成物、ドライフィルム、硬化物および電子部品 - Google Patents

硬化性組成物、ドライフィルム、硬化物および電子部品 Download PDF

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【課題】低誘電特性を維持しつつも、種々の溶媒に可溶であり、硬化して得られた膜が優れた引張特性を有する、硬化性組成物を提供する。【解決手段】少なくとも条件1を満たすフェノール類を含む原料フェノール類からなるポリフェニレンエーテルと、エポキシ樹脂と、エポキシ基と反応する反応性官能基を有するエラストマーと、を含有する硬化性組成物。(条件1)オルト位およびパラ位に水素原子を有する。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリフェニレンエーテルを含む硬化性組成物、ドライフィルム、プリプレグ、硬化物、積層板、および電子部品に関する。
第5世代通信システム(5G)に代表される大容量高速通信や自動車のADAS(先進運転システム)向けミリ波レーダー等などの普及により通信機器の信号の高周波化が進んできた。
しかし、配線板材料として従来のエポキシ樹脂などの使用では比誘電率(Dk)や誘電正接(Df)が十分に低くないために、周波数が高くなるほど誘電損失に由来する伝送損失の増大が起こり、信号の減衰や発熱などの問題が生じていた。そのため、低誘電特性にすぐれたポリフェニレンエーテルが使用されてきたが、ポリフェニレンエーテルは熱可塑性樹脂であるために耐熱性の問題があった。
その問題を解決するための手段として非特許文献1には、ポリフェニレンエーテルの分子内にアリル基を導入させて、熱硬化性樹脂とすることが提案されている。
J. Nunoshige, H. Akahoshi, Y. Shibasaki, M. Ueda, J. Polym. Sci. Part A: Polym. Chem. 2008, 46, 5278-3223.
しかしながら、ポリフェニレンエーテルは可溶する溶媒が限られており、非特許文献1の手法で得られたポリフェニレンエーテルも、クロロホルムやトルエン等の非常に毒性が高い溶媒にしか溶解しない。そのため、樹脂ワニスの取り扱いや、配線板用途のような塗膜化して硬化させる工程における溶媒暴露の管理が難しいという問題があった。
さらに、電子部品用の絶縁膜においては、例えば、硬化膜としての取扱い性が低下したり、冷熱サイクル後にクラックが発生する等の問題を防止するために、引張特性に優れることが求められている。
そこで本発明の目的は、低誘電特性を維持しつつも、種々の溶媒(毒性の高い有機溶媒以外の有機溶媒、例えばシクロヘキサノン)にも可溶であり、硬化して得られた膜が優れた引張特性を有する、硬化性組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記目的の実現に向け鋭意検討した結果、特定のフェノール類を原料としたポリフェニレンエーテルと、エポキシ樹脂と、特定のエラストマーとを含む硬化性組成物を使用することにより、上記課題を解決可能なことを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
少なくとも条件1を満たすフェノール類を含む原料フェノール類からなるポリフェニレンエーテルと、
エポキシ樹脂と、
エポキシ基と反応する反応性官能基を有するエラストマーと、
を含有することを特徴とする硬化性組成物を提供する。
(条件1)
オルト位およびパラ位に水素原子を有する
本発明は、好ましくは、
少なくとも条件1を満たすフェノール類を含む原料フェノール類からなり、コンフォメーションプロットで算出された傾きが0.6未満であるポリフェニレンエーテルと、
エポキシ樹脂と、
エポキシ基と反応する反応性官能基を有するエラストマーと、
を含有することを特徴とする硬化性組成物を提供するものである。
(条件1)
オルト位およびパラ位に水素原子を有する
前記ポリフェニレンエーテルの一部または全部は、
少なくとも下記条件1および下記条件2をいずれも満たすフェノール類(A)、または、少なくとも下記条件1を満たし下記条件2を満たさないフェノール類(B)と下記条件1を満たさず下記条件2を満たすフェノール類(C)の混合物を含む原料フェノール類からなるポリフェニレンエーテルであってもよい。
(条件1)
オルト位およびパラ位に水素原子を有する
(条件2)
パラ位に水素原子を有し、不飽和炭素結合を含む官能基を有する
前記硬化性組成物は、フェノ−ルノボラック樹脂をさらに含んでもよい。
前記エポキシ基と反応する反応性官能基は、水酸基、カルボキシ基、酸無水物基、エステル基、アミノ基、チオール基であってもよい。
また、本発明は、前記硬化性組成物を基材に塗布して得られることを特徴とするドライフィルムまたはプリプレグを提供する。
また、本発明は、前記硬化性組成物を硬化して得られることを特徴とする硬化物を提供する。
また、本発明は、前記硬化物を含むことを特徴とする積層板を提供する。
また、本発明は、前記硬化物を有することを特徴とする電子部品を提供する。
本発明によれば、低誘電特性を維持しつつも、種々の溶媒(毒性の高い有機溶媒以外の有機溶媒、例えばシクロヘキサノン)にも可溶であり、硬化して得られた膜が優れた引張特性を有する、硬化性組成物を提供することが可能となる。
特願2018−1343338の記載の全てが参照によって引用され、本明細書に組み込まれているものとする。
なお、説明した化合物に異性体が存在する場合、特に断らない限り、存在し得る全ての異性体が本発明において使用可能である。
また、本発明において、「不飽和炭素結合」は、特に断らない限り、エチレン性またはアセチレン性の炭素間多重結合(二重結合または三重結合)を示す。
本発明において、原料フェノール類の説明を行う際に「オルト位」や「パラ位」等と表現した場合、特に断りがない限り、フェノール性水酸基の位置を基準(イプソ位)とする。
本発明において、単に「オルト位」等と表現した場合、「オルト位の少なくとも一方」等を示す。従って、特に矛盾が生じない限り、単に「オルト位」とした場合、オルト位のどちらか一方を示すと解釈してもよいし、オルト位の両方を示すと解釈してもよい。
本発明において、ポリフェニレンエーテル(PPE)の原料として用いられ、ポリフェニレンエーテルの構成単位になり得るフェノール類を総称して、「原料フェノール類」とする。
以下、本発明の硬化性組成物(単に組成物とも表現する)について説明する。
(ポリフェニレンエーテル)
本発明の硬化性組成物は、所定ポリフェニレンエーテルを含有する。
所定ポリフェニレンエーテルは、下記条件1を満たすフェノール類を必須成分として含む原料フェノール類を酸化重合させて得られるものである。
(条件1)
オルト位およびパラ位に水素原子を有する。
条件1を満たすフェノール類{例えば、後述するフェノール類(A)およびフェノール類(B)}は、オルト位に水素原子を有するため、フェノール類と酸化重合される際に、イプソ位、パラ位のみならず、オルト位においてもエーテル結合が形成され得るため、分岐鎖状の構造を形成することが可能となる。
条件1を満たさないフェノール類{例えば、後述するフェノール類(C)およびフェノール類(D)}は、酸化重合される際には、イプソ位およびパラ位においてエーテル結合が形成され、直鎖状に重合されていく。
このように、所定ポリフェニレンエーテルは、その構造の一部が、少なくともイプソ位、オルト位、パラ位の3か所がエーテル結合されたベンゼン環により分岐することとなる。ポリフェニレンエーテルは、例えば、骨格中に少なくとも式(i)で示されるような分岐構造を有するポリフェニレンエーテルである化合物と考えられる。
Figure 2020094172
式(i)中、R〜Rは、水素原子、または炭素数1〜15(好ましくは、炭素数1〜12)の炭化水素基である。
本発明の効果を阻害しない範囲内で、原料フェノール類は、条件1を満たさないその他のフェノール類を含んでいてもよい。
その他のフェノール類としては、例えば、後述するフェノール類(C)およびフェノール類(D)、パラ位に水素原子を有しないフェノール類が挙げられる。ポリフェニレンエーテルの高分子量化のために、原料フェノール類として、フェノール類(C)およびフェノール類(D)をさらに含むことが好ましい。
特に好ましい所定ポリフェニレンエーテルは、少なくとも下記条件1および下記条件2をいずれも満たすフェノール類(A)、または、少なくとも下記条件1を満たし下記条件2を満たさないフェノール類(B)と下記条件1を満たさず下記条件2を満たすフェノール類(C)の混合物を含む原料フェノール類からなるポリフェニレンエーテルである。下記する通り、好ましいポリフェニレンエーテルは側鎖に不飽和炭素結合を有する。硬化する際に、この不飽和炭素結合によって3次元的な架橋が可能となる。その結果、耐溶剤性に非常に優れる。
具体的には、前記ポリフェニレンエーテルは、
(形態1)少なくとも、下記条件1および下記条件2をいずれも満たすフェノール類(A)必須成分として含む原料フェノール類、または、
(形態2)少なくとも、下記条件1を満たし下記条件2を満たさないフェノール類(B)と下記条件1を満たさず下記条件2を満たすフェノール類(C)との混合物を必須成分として含む原料フェノール類、
を酸化重合させて得られるものである。
(条件1)
オルト位およびパラ位に水素原子を有する
(条件2)
パラ位に水素原子を有し、不飽和炭素結合を含む官能基を有する
条件2を満たすフェノール類{例えば、フェノール類(A)およびフェノール類(C)}は、少なくとも不飽和炭素結合を含む炭化水素基を有する。従って、条件2を満たすフェノール類を原料として合成されるポリフェニレンエーテルは、不飽和炭素結合を含む炭化水素基を官能基として有することで、架橋性を有することとなる。
このように、好ましい所定ポリフェニレンエーテルは、その構造の一部が、少なくともイプソ位、オルト位、パラ位の3か所がエーテル結合されたベンゼン環により分岐することとなる。ポリフェニレンエーテルは、例えば、骨格中に少なくとも式(i)で示されるような分岐構造を有するポリフェニレンエーテルであり、少なくとも一つの不飽和炭素結合を含む炭化水素基を官能基として有する化合物と考えられる。すなわち、上記式(i)中のR〜Rの少なくとも一つが、不飽和炭素結合を有する炭化水素基である。
次に、上記形態1は、原料フェノール類として、さらにフェノール類(B)および/またはフェノール類(C)を含む形態であってもよい。また、上記形態2は、原料フェノール類として、さらにフェノール類(A)を含む形態であってもよい。
所定ポリフェニレンエーテルは、上記形態2であることか、上記形態1においてフェノール類(B)および/またはフェノール類(C)を更なる必須成分として含む形態であることが好ましい。
また、本発明の効果を阻害しない範囲内で、原料フェノール類は、その他のフェノール類を含んでいてもよい。
その他のフェノール類としては、例えば、パラ位に水素原子を有し、オルト位に水素原子を有せず、不飽和炭素結合を含む官能基を有しないフェノール類であるフェノール類(D)が挙げられる。
上記形態1および上記形態2のいずれにおいても、ポリフェニレンエーテルの高分子量化のために、原料フェノール類として、フェノール類(D)をさらに含むことが好ましい。
ポリフェニレンエーテルは、上記形態2において、原料フェノール類として、フェノール類(D)をさらに含む形態であることがもっとも好ましい。
さらに、上記形態2においては、工業的・経済的な観点から、フェノール類(B)が、o−クレゾール、2−フェニルフェノール、2−ドデシルフェノールおよびフェノールの少なくともいずれか1種であり、フェノール類(C)が、2−アリル−6−メチルフェノールであることが好ましい。
以下、フェノール類(A)〜(D)に関してより詳細に説明する。
フェノール類(A)は、上述のように、条件1および条件2のいずれも満たすフェノール類、即ち、オルト位およびパラ位に水素原子を有し、不飽和炭素結合を含む官能基を有するフェノール類であり、好ましくは下記式(1)で示されるフェノール類(a)である。
Figure 2020094172
式(1)中、R〜Rは、水素原子、または炭素数1〜15の炭化水素基である。ただし、R〜Rの少なくとも一つが、不飽和炭素結合を有する炭化水素基である。なお、酸化重合時に高分子化することが容易になるという観点から、炭化水素基は、炭素数1〜12であることが好ましい。
式(1)で示されるフェノール類(a)としては、o−ビニルフェノール、m−ビニルフェノール、o−アリルフェノール、m−アリルフェノール、3−ビニル−6−メチルフェノール、3−ビニル−6−エチルフェノール、3−ビニル−5−メチルフェノール、3−ビニル−5−エチルフェノール、3−アリル−6−メチルフェノール、3−アリル−6−エチルフェノール、3−アリル−5−メチルフェノール、3−アリル−5−エチルフェノール等が例示できる。式(1)で示されるフェノール類は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
フェノール類(B)は、上述のように、条件1を満たし、条件2を満たさないフェノール類、即ち、オルト位およびパラ位に水素原子を有し、不飽和炭素結合を含む官能基を有しないフェノール類であり、好ましくは下記式(2)で示されるフェノール類(b)である。
Figure 2020094172
式(2)中、R〜Rは、水素原子、または炭素数1〜15の炭化水素基である。ただし、R〜Rは、不飽和炭素結合を有しない。なお、酸化重合時に高分子化することが容易になるという観点から、炭化水素基は、炭素数1〜12であることが好ましい。
式(2)で示されるフェノール類(b)としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、o−tert−ブチルフェノール、m−tert−ブチルフェノール、o−フェニルフェノール、m−フェニルフェノール、2−ドデシルフェノール、等が例示できる。式(2)で示されるフェノール類は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
フェノール類(C)は、上述のように、条件1を満たさず、条件2を満たすフェノール類、即ち、パラ位に水素原子を有し、オルト位に水素原子を有せず、不飽和炭素結合を含む官能基を有するフェノール類であり、好ましくは下記式(3)で示されるフェノール類(c)である。
Figure 2020094172
式(3)中、RおよびR10は、炭素数1〜15の炭化水素基であり、RおよびRは、水素原子、または炭素数1〜15の炭化水素基である。ただし、R〜R10の少なくとも一つが、不飽和炭素結合を有する炭化水素基である。なお、酸化重合時に高分子化することが容易になるという観点から、炭化水素基は、炭素数1〜12であることが好ましい。
式(3)で示されるフェノール類(c)としては、2−アリル−6−メチルフェノール、2−アリル−6−エチルフェノール、2−アリル−6−フェニルフェノール、2−アリル−6−スチリルフェノール、2,6−ジビニルフェノール、2,6−ジアリルフェノール、2,6−ジイソプロペニルフェノール、2,6−ジブテニルフェノール、2,6−ジイソブテニルフェノール、2,6−ジイソペンテニルフェノール、2−メチル−6−スチリルフェノール、2−ビニル−6−メチルフェノール、2−ビニル−6−エチルフェノール等が例示できる。式(3)で示されるフェノール類は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
フェノール類(D)は、上述のように、パラ位に水素原子を有し、オルト位に水素原子を有せず、不飽和炭素結合を含む官能基を有しないフェノール類であり、好ましくは下記式(4)で示されるフェノール類(d)である。
Figure 2020094172
式(4)中、R11およびR14は、不飽和炭素結合を有しない炭素数1〜15の炭化水素基であり、R12およびR13は、水素原子、または不飽和炭素結合を有しない炭素数1〜15の炭化水素基である。なお、酸化重合時に高分子化することが容易になるという観点から、炭化水素基は、炭素数1〜12であることが好ましい。
式(4)で示されるフェノール類(d)としては、2,6−ジメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2−エチル−6−n−プロピルフェノール、2−メチル−6−n−ブチルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ジトリルフェノール等が例示できる。式(4)で示されるフェノール類は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
ここで、本発明において、炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基などが挙げられ、好ましくはアルキル基、アリール基、アルケニル基である。不飽和炭素結合を有する炭化水素基としては、アルケニル基、アルキニル基などが挙げられる。なお、これらの炭化水素基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。
さらに、その他のフェノール類として、パラ位に水素原子を有しないフェノール類等を含んでいてもよい。
原料フェノール類の合計に対する条件1を満たすフェノール類の割合が、1〜50mol%であることが好ましい。
条件2を満たすフェノール類を使用しなくてもよいが、使用する場合、原料フェノール類の合計に対する条件2を満たすフェノール類の割合が0.5〜99mol%であることが好ましく、1〜99mol%であることがより好ましい。
以上説明したような原料フェノール類を公知慣用の方法にて酸化重合させて得られるポリフェニレンエーテルは、数平均分子量が2,000〜30,000であることが好ましい。5,000〜30,000であることがより好ましく、8,000〜30,000であることが更に好ましく、8,000〜25,000であることが特に好ましい。さらに、ポリフェニレンエーテルは、多分散指数(PDI:重量平均分子量/数平均分子量)が、1.5〜20であることが好ましい。
本発明において、数平均分子量および重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定を行い、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線により換算したものである。
所定ポリフェニレンエーテル1gは、25℃で、好ましくは100gのシクロヘキサノンに対して(より好ましくは、100gの、シクロヘキサノン、DMFおよびPMAに対して)可溶である。なお、ポリフェニレンエーテル1gが100gの溶剤(例えば、シクロヘキサノン)に対して可溶とは、ポリフェニレンエーテル1gと溶剤100gとを混合したときに、濁りおよび沈殿が目視で確認できないことを示す。所定ポリフェニレンエーテルは、25℃で、100gのシクロヘキサノンに対して、1g以上可溶であることがより好ましい。
ここで、ポリフェニレンエーテルの分岐構造(分岐の度合い)は、以下の分析手順に基づいて確認することができる。
<分析手順>
ポリフェニレンエーテルのクロロホルム溶液を、0.1、0.15、0.2、0.25mg/mLの間隔で調製後、0.5mL/minで送液しながら屈折率差と濃度のグラフを作成し、傾きから屈折率増分dn/dcを計算する。次に、下記装置運転条件にて、絶対分子量を測定する。RI検出器のクロマトグラムとMALS検出器のクロマトグラムを参考に、分子量と回転半径の対数グラフ(コンフォメーションプロット)から、最小二乗法による回帰直線を求め、その傾きを算出する。
<測定条件>
装置名 :HLC8320GPC
移動相 :クロロホルム
カラム :TOSOH TSKguardcolumnHHR−H
+TSKgelGMHHR−H(2本)
+TSKgelG2500HHR
流速 :0.6mL/min.
検出器 :DAWN HELEOS(MALS検出器)
+Optilab rEX(RI検出器、波長254nm)
試料濃度 :0.5mg/mL
試料溶媒 :移動相と同じ。試料5mgを移動相10mLで溶解
注入量 :200μL
フィルター :0.45μm
STD試薬 :標準ポリスチレン Mw 37,900
STD濃度 :1.5mg/mL
STD溶媒 :移動相と同じ。試料15mgを移動相10mLで溶解
分析時間 :100min
絶対分子量が同じ樹脂において、高分子鎖の分岐が進行しているものほど重心から各セグメントまでの距離(回転半径)は小さくなる。そのため、GPC−MALSにより得られる絶対分子量と回転半径の対数プロットの傾きは、分岐の程度を示し、傾きが小さいほど分岐が進行していることを意味する。本発明においては、上記コンフォメーションプロットで算出された傾きが小さいほどポリフェニレンエーテルの分岐が多いことを示し、この傾きが大きいほどポリフェニレンエーテルの分岐が少ないことを示す。
ポリフェニレンエーテルにおいて、上記傾きは、例えば、0.6未満であり、0.55以下、0.50以下、0.45以下、又は、0.40以下であることが好ましい。上記傾きがこの範囲である場合、ポリフェニレンエーテルが十分な分岐を有していると考えられる。なお、上記傾きの下限としては特に限定されないが、例えば、0.05以上、0.10以上、0.15以上、又は、0.20以上である。
なお、コンフォメーションプロットの傾きは、ポリフェニレンエーテルの合成の際の、温度、触媒量、攪拌速度、反応時間、酸素供給量、溶媒量を変更することで調整可能である。より具体的には、温度を高める、触媒量を増やす、攪拌速度を速める、反応時間を長くする、酸素供給量を増やす、及び/又は、溶媒量を少なくすることで、コンフォメーションプロットの傾きが低くなる(ポリフェニレンエーテルがより分岐し易くなる)傾向となる。
所定ポリフェニレンエーテルは、原料フェノール類として特定のものを使用すること以外は、従来公知のポリフェニレンエーテルの合成方法(重合条件、触媒の有無および触媒の種類等)を適用して製造することが可能である。
所定ポリフェニレンエーテルの含有量は、後述する他の成分を除いた残部である。これら他の成分の含有量に依存するが、典型的には、組成物の固形分全量基準で、20〜60質量%である。
なお、組成物の固形分とは、溶媒(特に有機溶媒)以外の組成物を構成する成分、またはその質量や体積を意味する。
所定ポリフェニレンエーテルは、分岐構造を有することで種々の溶剤への溶解性、組成物の他の成分との相溶性が向上する。このため組成物の各成分が均一に溶解ないし分散し、各成分が架橋した硬化物を得ることが可能となる。この硬化物は耐溶剤性が極めて優れている。
(エポキシ樹脂)
本発明の硬化性組成物は、エポキシ樹脂を含む。
エポキシ樹脂は、1分子中に1個以上(好ましくは2個以上)のエポキシ基を有する化合物である。エポキシ基が所定ポリフェニレンエーテルの水酸基や下記のエラストマーの官能基と反応して、これら成分が互いに結合する。この結果、耐溶剤性に優れた硬化物を得ることが可能となる。
エポキシ樹脂としては、例えば、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル系樹脂、グリシジルアミン系樹脂、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、フェニル−1,3−ジグリシジルエーテル、ビフェニル−4,4’−ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールまたはプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートが挙げられる。
エポキシ樹脂の配合量は、ポリフェニレンエーテル100質量部に対して10〜50質量部としてもよい。あるいは、エポキシ樹脂の配合量は、組成物の固形分全量基準で、3〜25質量%としてもよい。
(エラストマー)
本発明の硬化性組成物は、前記エポキシ樹脂のエポキシ基と反応する反応性官能基を有するエラストマーを含む。
エラストマーを含むことで硬化物の引張特性が向上する。またエポキシ樹脂のエポキシ基と反応して架橋されるため硬化物の耐溶剤性が向上する。
エポキシ基と反応する反応性官能基としては、例えば、水酸基、カルボキシ基、酸無水物基、エステル基、アミノ基、チオール基が挙げられる。酸無水物基とは、カルボキシ基同士の縮合結合によって形成される、−CO−O−CO−で示される結合である。エステル基とは、−C(=O)O−で示される結合である。
エラストマーは、例えばポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリクロロプレンゴム、ニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム等のジエン系合成ゴム、エチレン−プロピレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、ポリウレタンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴム等の非ジエン系合成ゴム、天然ゴム、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、アクリル系エラストマー、シリコーン系エラストマー等が挙げられる。
エポキシ基と反応する反応性官能基の導入手段としては、例えば、構成モノマーとして(メタ)アクリル酸、マレイン酸、これらの無水物もしくはエステルなどを使用してエラストマーを合成することが挙げられる。また、エラストマーを(メタ)アクリル酸、マレイン酸、これらの無水物もしくはエステルなどを使用して変性することが挙げられる。さらにジエン系エラストマーに残存不飽和結合に水添加することが挙げられる。
エポキシ基と反応する反応性官能基を有するエラストマーとしては、特に、マレイン化ポリブダジエン、遊離カルボキシ基を持つマレイン化ポリブタシエンハーフエステル、カルボキシ基末端ブタジエンアクリロニトリル、アミノ基含有ブタジエンアクリロニトニルなどが挙げられる。これらの中で、特にCTBNと呼ばれるカルボキシ基末端ブタジエンアクリロニトリルが好ましい。
マレイン化ポリブダジエンは、ポリブタジエンと無水マレイン酸とを反応させて得られる。遊離カルボキシ基を持つマレイン化ポリブタシエンハーフエステルは、マレイン化ポリブタジエンに一級アルコールを反応させて得られる。
本発明に係るエラストマーの重量平均分子量は、1,000〜300,000または2,000〜150,000としてもよい。重量平均分子量が前記下限値以上であると低熱膨張性に優れ、前記上限値以下であると他の成分との相溶性に優れる。
カルボキシ基末端ブタジエンアクリロニトリルは、分子量が2,000〜5,000のものが好適である。市販品としては、宇部興産(株)製のハイカーCTBN2000×162、CTBN1300×31、CTBN1300×8、CTBN1300×13、CTBNX1300×9などが挙げられる。
本発明に係るエラストマーの配合量は、ポリフェニレンエーテル100質量部に対して50〜200質量部としてもよい。あるいは、エラストマーの配合量は、組成物の固形分全量基準で、5〜30質量%としてもよい。上記範囲内の場合、良好な硬化性、成形性、耐薬品性をバランスよく実現できる。
(フェノ−ルノボラック樹脂)
本発明の硬化性組成物は、フェノ−ルノボラック樹脂を含んでもよい。
フェノ−ルノボラック樹脂は以下の構造を有する化合物またはこれらを変性した化合物である。
Figure 2020094172
一般式(ii)において、R1はそれぞれ独立して水素原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基を表す。R2はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基を表す。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基は互いを置換基として有していてもよい。nは1以上10以下の数である。
フェノ−ルノボラック樹脂の合成方法としては、種々のフェノール化合物をホルムアルデヒドなどのアルデヒド化合物で重縮合する方法が挙げられる。
フェノール化合物としては、例えばフェノール、p−クレゾール、m−クレゾール、o−クレゾール、2,3−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、2,3,4−トリメチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、2,4,5−トリメチルフェノール、メチレンビスフェノール、メチレンビスp−クレゾール、ビスフェノールA、レゾルシン、カテコール、2−メチルレゾルシン、4−メチルレゾルシン、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール、2,3−ジクロロフェノール、m−メトキシフェノール、p−メトキシフェノール、p−ブトキシフェノール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、2,3−ジエチルフェノール、2,5−ジエチルフェノール、p−イソプロピルフェノール、α−ナフトール、β−ナフトール等が挙げられる。
アルデヒド化合物としては、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロロアセトアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサンが挙げられる。
フェノ−ルノボラック樹脂の重量平均分子量は、1,000〜50,000または2,000〜20,000としてもよい。
フェノ−ルノボラック樹脂の配合量は、ポリフェニレンエーテル100質量部に対して3〜20質量部としてもよい。あるいは、エラストマーの配合量は、組成物の固形分全量基準で、1〜10質量%としてもよい。上記範囲内の場合、良好な硬化性、成形性、耐薬品性をバランスよく実現できる。
(シリカ)
本発明の硬化性組成物は、シリカを含んでもよい。組成物にシリカを配合することで、組成物の製膜性を向上させることができる。さらには得られる硬化物に難燃性を付与することができる。
シリカの平均粒径は、好ましくは0.02〜10μm、より好ましくは0.02〜3μmである。ここで平均粒径は、市販のレーザー回折・散乱式粒度分布測定装置を用いて、レーザー回折・散乱法による粒度分布の測定値から、累積分布によるメディアン径(d50、体積基準)として求めることができる。
異なる平均粒径のシリカを併用することも可能である。シリカの高充填化を図る観点から、例えば平均粒径1μm以上のシリカとともに、平均粒径1μm未満のナノオーダーの微小のシリカを併用してもよい。
シリカはカップリング剤により表面処理が施されていてもよい。表面をシランカップリング剤で処理することで、ポリフェニレンエーテルとの分散性を向上させることができる。また有機溶媒との親和性も向上させることができる。
シランカップリング剤としては、例えば、エポキシシランカップリング剤、メルカプトシランカップリング剤、ビニルシランカップリング剤などを用いることができる。エポキシシランカップリング剤としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどを用いることができる。メルカプトシランカップリング剤としては、例えば、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシランなどを用いることができる。ビニルシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリエトキシシランなどを用いることができる。
シランカップリング剤の使用量は、例えば、シリカ100質量部に対して0.1〜5質量部、0.5〜3質量部としてもよい。
シリカの配合量は、ポリフェニレンエーテル100質量部に対して50〜100質量部としてもよい。あるいは、シリカの配合量は、組成物の固形分全量基準で、10〜30質量%としてもよい。
硬化性組成物は、過酸化物を含んでもよい。また硬化性組成物は、架橋型硬化剤を含んでもよい。また、硬化性組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲内で、その他の成分を含んでいてもよい。
過酸化物は、好ましいポリフェニレンエーテルに含まれる不飽和炭素結合を開き、架橋反応を促進する作用を有する。
過酸化物としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセトパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3−ブテン、アセチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トルイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチレンパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、等があげられる。過酸化物は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
過酸化物としては、これらの中でも、取り扱いの容易さと反応性の観点から、1分間半減期温度が130℃から180℃のものが望ましい。このような過酸化物は、反応開始温度が比較的に高いため、乾燥時など硬化が必要でない時点での硬化を促進し難く、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物の保存性を貶めず、また、揮発性が低いため乾燥時や保存時に揮発せず、安定性が良好である。
過酸化物の添加量は、過酸化物の総量で、硬化性組成物の固形分100質量部に対し、0.01〜20質量部とするのが好ましく、0.05〜10質量部とするのがより好ましく、0.1〜10質量部とするのが特に好ましい。過酸化物の総量をこの範囲とすることで、低温での効果を十分なものとしつつ、塗膜化した際の膜質の劣化を防止することができる。
また、必要に応じてアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ化合物やジクミル、2,3−ジフェニルブタン等のラジカル開始剤を含有してもよい。
架橋型硬化剤は、好ましいポリフェニレンエーテルに含まれる不飽和炭素結合と反応し、3次元架橋を形成するものである。
架橋型硬化剤としては、ポリフェニレンエーテルとの相溶性が良好なものが用いられるが、ジビニルベンゼンやジビニルナフタレンやジビニルビフェニルなどの多官能ビニル化合物;フェノールとビニルベンジルクロライドの反応から合成されるビニルベンジルエーテル系化合物;スチレンモノマー,フェノールとアリルクロライドの反応から合成されるアリルエーテル系化合物;さらにトリアルケニルイソシアヌレートなどが良好である。架橋型硬化剤としては、ポリフェニレンエーテルとの相溶性が特に良好なトリアルケニルイソシアヌレートが好ましく、なかでも具体的にはトリアリルイソシアヌレート(以下、TAIC(登録商標))やトリアリルシアヌレート(以下TAC)が好ましい。これらは、低誘電特性を示し、かつ耐熱性を高めることができる。特にTAIC(登録商標)は、ポリフェニレンエーテルとの相溶性に優れるので好ましい。
また、架橋型硬化剤としては、(メタ)アクリレート化合物(メタクリレート化合物およびアクリレート化合物)を用いてもよい。特に、3〜5官能の(メタ)アクリレート化合物を使用するのが好ましい。3〜5官能のメタクリレート化合物としては、トリメチロールプロパントリメタクリレート等を用いることができ、一方、3〜5官能のアクリレート化合物としては、トリメチロールプロパントリアクリレート等を用いることができる。これらの架橋剤を用いると耐熱性を高めることができる。架橋型硬化剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
好ましい所定ポリフェニレンエーテルは不飽和炭素結合を有する炭化水素基を含むので、特に架橋型硬化剤と硬化させることにより誘電特性に優れた硬化物を得ることができる。
ポリフェニレンエーテルと架橋型硬化剤の配合比率は、質量部で20:80〜90:10で含有することが好ましく、30:70〜90:10で含有することがより好ましい。ポリフェニレンエーテルの配合量が20質量部以上であると適度な強靭性が得られ、90質量部以下であると耐熱性に優れる。
本発明の組成物は、熱硬化触媒を含んでもよい。
熱硬化触媒としては、
イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体;
ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等のヒドラジン化合物;
グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体;
トリフェニルホスフィン等のリン化合物等;が挙げられる。
この中でも、硬化物が200℃以上の温度に晒されても黄変を防止することができるためトリフェニルホスフィンが好ましい。
硬化性組成物は、通常、ポリフェニレンエーテルが溶媒(溶剤)に溶解した状態で提供または使用される。本発明のポリフェニレンエーテルは、従来のポリフェニレンエーテルに比べて溶剤に対する溶解性が高いため、硬化性組成物の用途に応じて、使用する溶剤の選択肢を幅広いものとすることができる。
本発明の硬化性組成物に使用可能な溶剤の一例としては、クロロホルム、塩化メチレン、トルエン等の従来使用可能な溶媒の他、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン(THF)、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(CA)、メチルエチルケトン、酢酸エチル、等の比較的安全性の高い溶媒等が挙げられる。溶媒は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
硬化性組成物中の溶媒の含有量は特に限定されず、硬化性組成物の用途に応じて適宜調整可能である。
硬化性組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲内で、本発明のポリフェニレンエーテル以外の樹脂やその他の添加剤等の公知慣用の原料を含んでいてもよい。例えば、シリカ以外の無機フィラーや、リン原子を含まない難燃剤などを含んでいてもよい。
なお、このような硬化性組成物は、各原料を混合および分散することにより得られる。本発明の組成物は、種々の溶媒にも可溶なポリフェニレンエーテルを含む組成物であって、低誘電正接化を実現し自己消火性を有する硬化物を得るのに好適なため、様々な用途に適用することができる。
<硬化物>
硬化物は、上述した硬化性組成物を硬化することで得られる。
硬化性組成物から硬化物を得るための方法は、特に限定されるものではなく、硬化性組成物の組成に応じて適宜変更可能である。一例として、上述したような基材上に硬化性組成物の塗工(例えば、アプリケーター等による塗工)を行う工程を実施した後、必要に応じて硬化性組成物を乾燥させる乾燥工程を実施し、加熱(例えば、イナートガスオーブン、ホットプレート、真空オーブン、真空プレス機等による加熱)によりポリフェニレンエーテルを熱架橋させる熱硬化工程を実施すればよい。なお、各工程における実施の条件(例えば、塗工厚、乾燥温度および時間、加熱温度および時間等)は、硬化性組成物の組成や用途等に応じて適宜変更すればよい。
<ドライフィルム、プリプレグ>
本発明のドライフィルムまたはプリプレグは、上述した硬化性組成物を基材に塗布して得られるものである。
ここで基材とは、銅箔等の金属箔、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム等のフィルム、ガラスクロス、アラミド繊維等の繊維が挙げられる。
ドライフィルムは、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に硬化性組成物を塗布乾燥させ、必要に応じてポリプロピレンフィルムを積層することにより得られる。
プリプレグは、例えば、ガラスクロスに硬化性組成物を含浸乾燥させることにより得られる。
<積層板>
本発明においては、上述のプリプレグを用いて積層板を作製することができる。
詳しく説明すると、本発明のプリプレグを一枚または複数枚重ね、さらにその上下の両面または片面に銅箔等の金属箔を重ねて、その積層体を加熱加圧成形することにより、積層一体化された両面に金属箔または片面に金属箔を有する積層板を作製することができる。
<電子部品>
このような硬化物は、優れた誘電特性や耐熱性を有するため、電子部品用等に使用可能である。
硬化物を有する電子部品としては、特に限定されないが、好ましくは、第5世代通信システム(5G)に代表される大容量高速通信や自動車のADAS(先進運転システム)向けミリ波レーダー等が挙げられる。
実施例および比較例により、本発明の硬化性組成物についてより詳細に説明するが、本発明はこれらには何ら限定されない。
<分岐PPEの合成>
3Lの二つ口ナスフラスコに、ジ−μ−ヒドロキソ−ビス[(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン)銅(II)]クロリド(Cu/TMEDA)5.3gと、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)5.7mLを加えて十分に溶解させ、10ml/minにて酸素を供給した。原料フェノール類であるо−クレゾール10.1g、2−アリル−6−メチルフェノール13.8g、2,6−ジメチルフェノール91.1gをトルエン1.5Lに溶解させ原料溶液を調製した。この原料溶液をフラスコに滴下し、600rpmの回転速度で攪拌しながら40℃で6時間反応させた。反応終了後、メタノール20L:濃塩酸22mLの混合液で再沈殿させてろ過にて取り出し、80℃で24時間乾燥させ分岐PPEを得た。分岐PPEは、シクロヘキサノン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)等の種々の有機溶媒に可溶であった。分岐PPEの数平均分子量は11,500、重量平均分子量は55,000であった。
分岐PPEのコンフォメーションプロットの傾きは0.34であった。
<非分岐PPEの合成>
原料フェノール類である2−アリル−6−メチルフェノール13.8g、2,6−ジメチルフェノール103gをトルエン0.38Lに溶解させた原料溶液を使用した以外は分岐PPEと同様の合成方法で非分岐PPEを得た。非分岐PPEは、シクロヘキサノンに可溶ではなく、クロロホルムには可溶であった。非分岐PPEの数平均分子量は19,000、重量平均分子量は39,900であった。
非分岐PPEのコンフォメーションプロットの傾きは0.61であった。
<実施例1の樹脂組成物ワニスの作製>
カルボキシ基含有エラストマー(日本ゼオン株式会社製:商品名「Nippol721」)13.7質量部、分岐PPE樹脂36.6質量部に、溶剤としてシクロヘキサノンを290質量部加えて40℃にて30分混合、攪拌して完全に溶解させた。これによって得たPPE樹脂溶液に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製:商品名「jER828」)を9.1質量部、フェノールノボラック樹脂(日本化薬製:商品名「KAYAHARD GPH−65」)2.7質量部、球状シリカ(アドマテックス株式会社製:商品名「SC2500−SVJ」)27.4質量部を添加してこれを混合した後、三本ロールミルで分散させた。最後に、硬化触媒であるトリフェニルホスフィン(和光純薬製)0.5質量部、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン(日本油脂株式会社製:商品名「パーブチルP」)を0.7質量部配合し、混合した後、三本ロールミルで分散させた。こうして実施例1の樹脂組成物のワニスを得た。
<実施例2の樹脂組成物ワニスの作製>
フェノ−ルノボラック樹脂を配合しなかったこと以外は実施例1と同じ操作を行い、実施例2の樹脂組成物のワニスを得た。
<実施例3の樹脂組成物ワニスの作製>
α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼンを配合しなかったこと以外は実施例1と同じ操作を行い、実施例3の樹脂組成物のワニスを得た。
<実施例4の樹脂組成物ワニスの作製>
エポキシ樹脂をフェノ−ルノボラック型エポキシ樹脂(DIC株式会社製:商品名「N−740」)に変更した以外は実施例1と同じ操作を行い、実施例4の樹脂組成物のワニスを得た。
<実施例5の樹脂組成物ワニスの作製>
エラストマーをアミノ基含有エラストマー(旭化成株式会社製:商品名「タフテックMP10」)に変更した以外は実施例1と同じ操作を行い、実施例5の樹脂組成物のワニスを得た。
<比較例1の樹脂組成物ワニスの作製>
分岐PPEを直鎖PPE(従来のPPE)に変更し、溶剤としてクロロホルムを使用したこと以外は実施例1と同じ操作を行い、比較例1の樹脂組成物のワニスを得た。
実施例及び比較例の組成を表1に示す。また以下の評価方法によって各組成物ワニスおよびそれから得られた硬化膜を評価した。その結果を併せて表1に示す。
Figure 2020094172
<環境対応>
溶剤としてシクロヘキサノンが用いられたワニスを「〇」、溶剤としてクロロホルムが用いられたワニスを「×」とした。上述の通り、従来のPPE樹脂はシクロヘキサノンに溶解しないが、本発明に係るPPE樹脂はシクロヘキサノンに可溶である。
<密着性>
厚さ18μm銅箔のシャイン面に、得られた樹脂組成物のワニスを、硬化物の厚みが50μmになるようにアプリケーターで塗布した。乾燥後、ポリイミドフィルム(東レデュポン株式会社製:商品名「カプトン200H」)を載せ、120℃、3分間、1MPaの条件下において真空ラミネータで貼り合わせた。その後、熱風循環式乾燥炉で200℃一時間硬化させた。その後、銅箔と支持体である銅張積層板を貼り合わせ、幅9mmに裁断した後、ポリイミドフィルムを5mm幅に切り出し、ポリイミドフィルムを剥離し90°ピール強度測定を行った。ストローク35mm、ストローク速度50mm/minとし、測定はN=5で行った。
ピール強度が10N/cm以上のものを「◎」、5N/cm以上10N/cm未満のものを「○」、5N/cm未満のものを「×」と評価した。
(硬化膜の作製)
厚さ18μm銅箔のシャイン面に、得られた樹脂組成物のワニスを、硬化物の厚みが50μmになるようにアプリケーターで塗布した。次に、熱風式循環式乾燥炉で90℃30分乾燥させ200℃まで昇温後、60分硬化させた。その後、銅箔をエッチングし硬化物(硬化膜)を得た。この硬化膜を使用して以下の評価を行った。
<引張特性>
硬化膜を長さ8cm、幅0.5cm、厚み50μmに切り出し、引張破断伸びを下記条件にて測定した。
[測定条件]
試験機:引張試験機EZ−SX(株式会社島津製作所製)
チャック間距離:50mm
試験速度:1mm/min
伸び計算:(引張移動量/チャック間距離)×100
引張破断伸びが15%以上のものを「◎」、10%以上15%未満のものを「〇」、10%未満のものを「×」と評価した。
<誘電特性>
誘電特性である比誘電率Dkおよび誘電正接Dfは、以下の方法に従って測定した。
硬化膜を長さ80mm、幅45mm、厚み50μmに切断したものを試験片としてSPDR(Split Post Dielectric Resonator)共振器法により測定した。測定器には、キーサイトテクノロジー合同会社製のベクトル型ネットワークアナライザE5071C、SPDR共振器、計算プログラムはQWED社製のものを用いた。条件は、周波数10GHz、測定温度25℃とした。
<耐溶剤性>
各硬化膜に対しN−メチルピロリドンを含浸したウエスで10回ラビング試験を行い、耐溶剤性を確認した。
ラビング試験後に、硬化膜が溶解せず収縮も見られないものを「◎」、硬化膜が溶解しないが収縮が見られるものを「〇」、硬化膜が溶解するものを「×」と評価した。

Claims (8)

  1. 少なくとも条件1を満たすフェノール類を含む原料フェノール類からなるポリフェニレンエーテルと、
    エポキシ樹脂と、
    エポキシ基と反応する反応性官能基を有するエラストマーと、
    を含有することを特徴とする硬化性組成物。
    (条件1)
    オルト位およびパラ位に水素原子を有する
  2. 前記ポリフェニレンエーテルの一部または全部が、
    少なくとも下記条件1および下記条件2をいずれも満たすフェノール類(A)、または、少なくとも下記条件1を満たし下記条件2を満たさないフェノール類(B)と下記条件1を満たさず下記条件2を満たすフェノール類(C)の混合物を含む原料フェノール類からなるポリフェニレンエーテルである、請求項1に記載の硬化性組成物。
    (条件1)
    オルト位およびパラ位に水素原子を有する
    (条件2)
    パラ位に水素原子を有し、不飽和炭素結合を含む官能基を有する
  3. フェノ−ルノボラック樹脂をさらに含む、請求項1〜2のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  4. 前記エポキシ基と反応する反応性官能基が、水酸基、カルボキシ基、酸無水物基、エステル基、アミノ基、チオール基である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性組成物を基材に塗布して得られることを特徴とするドライフィルムまたはプリプレグ。
  6. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性組成物を硬化して得られることを特徴とする硬化物。
  7. 請求項5に記載の硬化物を含むことを特徴とする積層板。
  8. 請求項5に記載の硬化物を有することを特徴とする電子部品。
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