JP2020093856A - シート折り装置、シート処理装置及び画像形成装置 - Google Patents

シート折り装置、シート処理装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シート折り装置がシートに形成する折り目の位置精度を向上させる。【解決手段】シート折り装置Cは、中央搬送路42の上流側に配置されたレジストローラー対33と下流側に配置された折りローラー対34と、中央搬送路の下方に形成されたループ形成空間50と、中央搬送路からループ形成空間に垂れ下がるシートの所定位置を上流側から突き当てて折りローラー対に向けて移動する突き板35とを備え、折りローラー対は、突き板により送られたシートの所定位置をニップ部39でニップして折り目を形成する。突き板は、ループ形成空間に垂れ下がるシートが、折りローラー対から上流側に直線状に延びる中央搬送路の第3経路部の延長線と交差する位置を、該シートの所定位置として突き当てるように配設する。【選択図】図2

Description

本発明は、シートに折り処理を行うシート折り装置、及び、シートに折り処理を行うシート折り機構を備えたシート処理装置並びに画像形成装置に関する。
従来、複写機やプリンター等の画像形成装置で画像形成されたシートに所定の位置で折り処理を行うシート折り装置が広く知られている。折り処理には、シートの中央位置での二つ折り、シートを2カ所で内折りする三つ折り、シートを交互に内折り外折りして三つ折りする所謂Z折り等がある。
水平な上ガイド板の上流側に送りローラー対を、下流側に紙折りローラー対を備え、紙折りローラー対の上流側に紙片案内偏向部材(即ち、突き部材)を配設した紙片折り畳み装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この装置は、紙片案内偏向部材が、紙折りローラー対の上流側斜め下方に退避した第2の位置から、先端を紙折りローラー対の紙片引込み口に近接させる第1の位置に移動し、紙折りローラー対手前の空間部に垂れ下がった紙片の所定位置を紙片引込み口に引き込ませて、該紙片を二つ折り又はZ折りに折り畳む。
また、下ガイド板と上ガイド板を対向させたシート搬送路の上流側にシート搬送ローラーを、下流側にシート折曲ローラーを設け、下ガイド板に形成した切欠を塞ぐ第1位置と切欠の上流側斜め下に退避した第2位置との間で移動自在な押当部材(即ち、突き部材)を備え、同様にシート材に2つ折り及びZ折りの折曲加工を施すシート加工装置が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。押当部材は第2位置から、シート搬送ローラーとシート折曲ローラー間で開放した切欠から垂れ下がるシート材を、その先端のローラーで上ガイド板に押し当てた状態で、該シート材上を上ガイド板に沿って第1位置まで移動し、シート材の折曲位置をシート折曲ローラーのニップへ導き、その回転によって折曲加工する。
特開2002−68583号公報 特開2005−67741号公報
特許文献1記載の従来装置において、Z折りの場合、紙片は、先端を紙折りローラー対でニップした状態で送りローラー対から送り続け、入口側下ガイド板の下流端から下方にループ状に湾曲させる。このループの形状や大きさ、湾曲具合が、紙片の剛性その他の特性、送りローラー対からの送り量等によって異なることに加えて、紙片案内偏向部材が、入口側下ガイド板の下流端から下方に大きく離れた退避位置から紙折りローラー対の紙片引込み口に向けて斜めに移動するので、その先端(小ローラ)が突き当てられる紙片の所定部位は、位置が安定せず、ばらつきが生じる。
更に特許文献1記載の従来装置では、紙片案内偏向部材が、退避位置から紙片引込み口に近接する第1の位置へ移動する間、上ガイド板との間に上下に大きな隙間が存在する。そのため、紙片案内偏向部材の先端から上流側の紙片部分が下方へ弛む虞があり、該先端を突き当てた紙片の所定部位は、紙片引込み口に向けて移動中にシート搬送方向の位置ずれを生じ易い。このような紙片の突き当て位置及び突き当て後の位置ずれやばらつきは、そのまま紙片の折り目の位置ずれやばらつきとなるから、折り位置が不揃いになったり、見栄えが損なわれる、という問題が生じる。
特許文献2記載の従来装置は、上述したように、押当部材が先端の押当ローラーでシート材を上ガイド板に押し当てた状態で、シート材の折曲位置をシート折曲ローラーのニップに導く第1位置まで移動することによって、押当部材の先端よりも上流側でシート材にたるみが発生することを防止している。しかしながら、押当部材は、特許文献1の場合と同様に、第1位置から上流側の斜め下の退避位置(第2位置)から斜めに移動するので、押当ローラーの上流側では、上ガイド板との間に上下の隙間が生じる。そのため、シート材の剛性やその他の特性によってシート材と上ガイド板及び/又は押当ローラーとの間ですべりが起こると、シート材に弛みが発生する虞がある。
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、シートに二つ折りやZ折り等の折り処理を行う際、シートの所望の折り位置に突き部材を安定して突き当てることができ、その位置ずれやばらつきを低減して、シートに形成される折り目の位置精度を向上させ得るシート折り装置を提供することを目的とする。
本発明のシート折り装置は、
シートを所定の搬送方向に搬送するための搬送経路と、
搬送経路に配置された送りローラーと、
搬送経路の送りローラーの搬送方向下流側に配置された折りローラー対と、
折りローラー対の搬送方向上流側で搬送経路からシートを垂れ下がらせるように、搬送経路の下方に設けられた空間と、
搬送経路から前記空間に垂れ下がるシートの所定位置を突き当てて、折りローラー対に向けて突き位置に移動可能な突き部材とを備え、
折りローラー対が、突き部材により突き位置に送られたシートの所定位置をニップして回転し、該所定位置に折り目を形成するシート折り装置であって、
搬送経路を搬送されるシートを前記空間の搬送方向上流側で案内するガイド部を更に備え、
突き部材は、搬送経路から前記空間に垂れ下がるシートの、ガイド部の搬送方向下流端の近傍を突くように配設されることを特徴とする。
本発明の別の側面において、本発明のシート処理装置は、上述した本発明のシート折り装置を備えることを特徴とする。
更に本発明の別の側面において、本発明の画像形成装置は、シート上に画像形成する画像形成ユニットと、画像形成ユニットから送られるシートを折り処理するための、上述した本発明のシート折り装置又はシート処理装置とを備えることを特徴とする。
本発明のシート折り装置によれば、突き部材はシートを、シートが搬送経路から垂れ下がり始める位置に近い位置で突くので、シートの剛性や他の特性及び送りローラーからの送り量等によってシートの垂れ下がり具合即ち湾曲具合が異なっても、位置ずれやばらつきが少ない。従って、突き位置に移動する突き部材を、シートの所定位置即ち所望の折り位置に安定して高い精度で突き当てることができる。その結果、シートの所定位置をより確実に安定して、折りローラー対にニップされる突き位置に送ることができ、シートに形成される折り目の位置精度が向上する。
本発明を適用した画像形成システムの全体構成図。 本発明によるシート折り装置の概略構成図。 (a)図はシート折り装置の駆動機構全体を示す斜視図、(b)図はその要部拡大部。 退避位置にある突き部材の好適な配置を例示する概略図。 シート折り装置の制御構成を示すブロック図。 シート折り装置により三つ折り(Z折り)されたシートの端面図。 シート折り装置の処理動作全体を説明するフローチャート。 (a)〜(f)図は、シート折り装置の折り処理を工程順に示す断面図。 シート折り装置のレジスト処理を説明するフローチャート。 シート折り装置のループ形成処理を説明するフローチャート。 突き板の退避位置への移動を説明するフローチャート。 シート折り装置の折り目付け処理を説明するフローチャート。 突き板の突き位置への移動を説明するフローチャート。 突き板の突き位置への移動を示すシート折り装置の要部拡大断面図。 突き板のガイド位置への移動を説明するフローチャート。 (a)図は中央搬送路の下搬送ガイドの変形例を示す概略断面図、(b)図はそれを下流側から見た端面図。 シート折り装置の別の実施形態の要部を示す概略構成図。 シート折り装置の更に別の実施形態の要部を示す概略構成図。 (a)、(b)図は、シート折り装置の二つ折り処理の工程を概略的に示す断面図。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
[画像形成システム]
図1は、本発明を適用した画像形成システムの全体構成を示している。同図の画像形成システムは、画像形成装置Aと、シート後処理装置Bと、それらの間に連結されたシート折り装置Cとからなる。画像形成装置Aで画像形成されたシートは、シート折り装置Cを通して搬送され、シート後処理装置Bで排出トレイに収納される。以下に、画像形成装置A、シート後処理装置B、及びシート折り装置Cについて説明する。
[画像形成装置]
画像形成装置Aは、公知の静電印刷機構によりシート上に画像を形成する型式のものであり、装置ハウジング1内に給紙部2、画像形成部3、排紙部4及び制御部(図示せず)を備える。装置ハウジング1の上部には、スキャナーユニットからなる画像読取部5と、その上に自動原稿送り部6とが一体に設けられている。本実施形態の画像形成装置Aは、所謂胴内排紙型であり、図1中画像形成部3と排紙部4と画像読取部5との間に大きく画定される正面コ字状の排紙空間に、搬送中継ユニット7が配設されている。尚、画像形成装置Aには、上記静電印刷機構以外に、インクジェット画像形成方式、オフセット印刷方式、シルク印刷方式等、他の種々の画像形成機構を採用可能である。
給紙部2は、それぞれ異なるシートサイズの複数の給紙カセット2a、2bが、装置ハウジング1に着脱自在に設けられている。画像形成するシートを収納した給紙部2は、前記制御部から指示されたサイズのシートを、対応する前記給紙カセットから給紙経路8に繰り出す。給紙経路8にはレジストローラー9が設けられ、該レジストローラーで先端を揃えたシートは、所定のタイミングで下流の画像形成部3に給送される。
画像形成部3は、静電ドラム10と、その周囲に配置された印刷ヘッド、現像器、転写チャージャー等を有する。前記印刷ヘッドは、例えばレーザ発光器で構成され、静電ドラム10上に静電潜像を形成する。この静電潜像に、前記現像器がトナーインクを付着させてトナー像を形成し、これを前記転写チャージャでシートに転写する。トナー像を転写したシートは、定着器11に搬送されて加熱・加圧され、トナー像を定着させた後、排紙部4の排紙経路12に搬出される。
排紙経路12は、下流側が図1中上側の第1排紙経路13と下側の第2排紙経路14とに分岐している。第1排紙経路13及び第2排紙経路14は、それぞれ前記排紙空間に開口する上側の第1排紙口15と下側の第2排紙口16とに接続している。
排紙部4には、図示しないシート循環経路を設けることができる。前記シート循環経路は、例えば定着器11の下流側で排紙経路12を給紙経路8にレジストローラー9の上流側で接続する。画像形成部3から排紙経路12に送り出した画像形成済みシートを、排紙経路12の排紙ローラを逆転させて前記シート循環経路にスイッチバックさせ、その面を表裏反転させて再び画像形成部3に送ることにより、シートの両面に画像を形成することができる。
搬送中継ユニット7は、図1に示すように正面視略L字状をなし、前記排紙空間の右端で上方に延出する第1中継部17と、前記排紙空間を左右略全幅に亘って装置ハウジング1の左側面位置まで延在する第2中継部18とを有する。第2中継部18の上面は、前記排紙空間内で概ね平坦なシート排出トレイ19を形成する。
第1中継部17は、内部に第1中継パス20が設けられ、その第1シート入口21は、排紙部4の第1排紙口15に接続するように、第1シート出口22は、シート排出トレイ19の上方で前記排紙空間に開口するように配置される。第1中継パス20には、第1中継部17に内蔵するモーターにより駆動される搬出ローラーが、第1シート出口22付近に設けられている。排紙部4から第1排紙経路13を介して搬送された画像形成済みシートは、前記搬出ローラーにより、第1中継パス20を通過して前記排紙空間内のシート排出トレイ19に搬出される。
第2中継部18は、内部に第2中継パス23が設けられ、その第2シート入口24は、排紙部4の第2排紙口16に接続するように配置される。第2中継パス23の第2シート出口25は、装置ハウジング1の左側面と略同一面上に開口し、後述するようにシート折り装置Cのシート搬入口に接続される。第2中継パス23には、第2中継部18に内蔵するモーターにより駆動されてシートを搬送する複数の搬送ローラーが設けられている。排紙部4から第2排紙経路14を介して搬送された画像形成済みシートは、前記搬送ローラーにより第2中継パス23を通過してシート折り装置Cに送り込まれる。
画像読取部5は、原稿用紙を載置するプラテン26と、該プラテンに沿って移動する読取キャリッジ27と、例えばCCDデバイスからなる光学読取手段28とを備える。プラテン26上の原稿用紙は、読取キャリッジ27によりスキャニングして光学的に読み取られ、それにより生成された光学像が、光学読取手段28により画像データに光電変換される。自動原稿送り部6は、給紙トレイ29にセットされた原稿用紙を自動的にプラテン26に給送する。
上述した構成により、画像形成装置Aは、原稿送り部5から送られる原稿を画像読取部4で読み取り、読み取った画像データに従って、給紙部3から送られたシートに画像形成部2で画像形成する。画像形成したシートは、シート折り装置Cによる折り処理及びシート後処理装置Bによる後処理を行わない場合、排紙部4から第1排紙経路13を介して搬送され、第1中継パス20を通過して前記排紙空間内のシート排出トレイ19に搬出される。画像形成したシートに前記折り処理及び/又は後処理を行う場合、該シートは、排紙部4から第2排紙経路14を介して搬送され、第2中継パス23を通過してシート折り装置Cに送り込まれる。
[シート後処理装置]
シート後処理装置Bは、図1に示すように、ハウジング100内に、シート折り装置からのシートを搬送する第1搬送パス101と、該第1搬送パスから分岐した第2及び第3搬送パス102,103と、ステープルユニットST1等の後処理機器と、綴じ処理トレイ104とを備える。ハウジング100の一方の側面(図1の左側面)には、シート後処理装置Bから排出されるシートを積載収納する第1及び第2排紙トレイ105,106が上下に離隔して設けられている。シート後処理装置Bは、第1搬送パス101のシート搬入口107が、後述するシート折り装置Cのシート排出口と接続するように配置される。
第1排紙トレイ105は、ハウジング100の前記側面に開口する第2搬送パス102の排紙口108の下方に配置されている。シート折り装置Cから送られたシートは、シート後処理装置BにおいてステープルユニットST1による針綴じ処理及び/又は他の後処理を行わない場合、第1搬送パス101から第2搬送パス102に搬送され、そのまま排紙口108から第1排紙トレイ105に排出される。
第3搬送パス103の排紙口109は、綴じ処理トレイ104の紙載面を臨むように、該綴じ処理トレイの上方に配置されている。シート折り装置Cから送られたシートは、ステープルユニットST1による針綴じ処理を行う場合、第1搬送パス101から第3搬送パス103に搬送され、その排紙口109から綴じ処理トレイ104の紙載面に排出される。綴じ処理トレイ104に集積された複数のシートは、ステープルユニットST1によってシート束に針綴じ処理された後、該綴じ処理トレイから搬送され、その下流端から下方の第2排紙トレイ106に排出される。
[シート折り装置の全体構成]
シート折り装置Cは、図2に示すように、ハウジング31の内部に、画像形成装置A側のシート搬入口32aからシート後処理装置B側のシート排出口32bまで至る搬送経路32が形成されている。搬送経路32には、シート搬送方向に沿って上流側にレジストローラー対33、下流側に折りローラー対34、及び前記両ローラー対の間に突き板35が配設されている。シート折り装置Cは、上述したように、画像形成装置Aに設置された搬送中継ユニット7の第2シート出口25にシート搬入口32aを、シート後処理装置Bのシート搬入口107にシート排出口32bをそれぞれ接続させるように配置される。
更に、搬送経路32のシート排出口32b付近には、任意により増し折り機構36を設けることができる。シート折り装置Cのような折り処理機構において、搬送されるシートを折り目位置で確実に折り合わせるために、折り処理後の下流側で、シートを折り目位置で加圧する増し折り機構を設けることは、従来より当業者によく知られている。
[レジストローラー対]
レジストローラー対33は、図中搬送経路32を挟んで配置された上側の駆動ローラー33aと下側の従動ローラー33bとからなる。従動ローラー33bは、例えば適当なばね手段(図示せず)によってローラー面が駆動ローラー33aのローラー面に圧接され、それにより従動ローラー33bは、駆動ローラー33aが後述するレジストモーターによって回転すると、それに追従して回転する。
画像形成装置Aの搬送中継ユニット7から第2シート出口25付近の排出ローラー対37によって送り出されたシートは、その先端を、回転停止しているレジストローラー対33の前記ローラー面の圧接部であるニップ部38に突き当てることによって先端位置を揃える。このように先端位置を整合させて斜行を矯正したシートは、所定のタイミングでレジストローラー対33を駆動することにより、搬送経路32を折りローラー対34に向けて搬送される。
別の実施形態において、レジストローラー対33は、画像形成装置Aからシート折り装置Cへシートを排出する排出ローラー(図2の排出ローラー対37に相当)で代替することができる。これにより、シート折り装置Cの部品点数を減らして製造コストを低減し、装置全体をシート搬送方向に小型化することができる。この場合、排出ローラー対37には、上述したように搬送経路32に搬入されるシートの先端位置を揃える機能を持たせることが好ましい。
[折りローラー対]
折りローラー対34は、図中搬送経路32を挟んで配置された上側の上折りローラー34aと下側の下折りローラー34bとからなる。両ローラー34a、34bは、後述するようにレジストローラー対33から送られるシートの先端及び折り目をニップして折り処理するために、例えば適当なばね手段(図示せず)によって互いにローラー面が圧接されると共に、そのように圧接した状態で、後述する共通の折りローラー駆動モーターによって同期してシート搬送方向に回転する。
折りローラー対34は、前記ローラー面の圧接部であるニップ部39を通る接線39aよりも上方に、レジストローラー対33のニップ部38が位置するように配置される。図2の実施形態では、接線39a及びレジストローラー対33のニップ部38を通る接線38aが双方概ね水平に、かつ接線38aが接線39aの上方を通るように、上下に或る高さずらして配向されている。
[搬送経路]
搬送経路32は、図2に示すように、シート搬送方向に沿ってシート搬入口32aからレジストローラー対33に至るシート搬入路41と、該レジストローラー対から折りローラー対34に至る中央搬送路42と、該折りローラー対からシート搬出口32bに至るシート搬出路43とから構成される。
シート搬入路41は、搬入されるシートの先端をレジストローラー対33のニップ部38に案内するように、シート搬送方向に沿って上下に対向配置された上搬入ガイド41aと下搬入ガイド41bとを有する。上搬入ガイド41aは、上述したようにレジストローラー対33のニップ部38にシートの先端を突き当てさせて先端位置を揃える際に、上流側から排出ローラー対37に送り出されるシートが、シート搬入路41内でループ状に撓み得る空間を確保するために、レジストローラー対33付近から入口側に向けて上方へ大きく拡大している。
中央搬送路42は、図2に示すように、レジストローラー対33で先端揃えしたシートを折りローラー対34のニップ部39に案内するように、シート搬送方向に沿って上下に対向配置された上搬送ガイド45と下搬送ガイド46とを有する。シートは、上下搬送ガイド45,46によってその厚み方向の両側から、本実施形態では上下から規制された状態で、中央搬送路42を搬送される。
上述したように、レジストローラー対33のニップ部38を通る接線38aと折りローラー対34のニップ部39を通る接線39aとを水平にかつ上下高さをずらして配置したので、上搬送ガイド45は、接線38aに沿って下流側へ水平に延びる第1水平部分45aと、接線39aに沿って上流側へ水平に延びる第2水平部分45bと、両接線38a,39aを結ぶように上流側から下流側へ下向きに傾斜した傾斜部分45cとを有する。
図2に示すように、傾斜部分45cは、第2水平部分45bの上流端から図中右側斜め上方へ直線状に形成されている。傾斜部分45cと第2水平部分45bとは直線的に交差し、その接続部分には、比較的大きい鈍角の角部からなり、中央搬送路42の概ね下方に向けて凸の凸状部47が形成されている。同様に、傾斜部分45cと第1水平部分45aとの接続部分も、比較的大きい鈍角の角部に形成されている。
別の実施形態では、傾斜部分45cと第2水平部分45bとの接続部分を湾曲させることができる。この場合、凸状部47は、中央搬送路42の概ね下方に向けて凸の湾曲部で形成される。傾斜部分45cと第1水平部分45aとの接続部分も、同様に湾曲させることができる。また別の実施形態では、上搬送ガイド45の第2水平部分45b及び傾斜部分45cとは別個の部材で、凸状部47を形成することができる。
本実施形態では、同図に示すように、第1水平部分45a及び傾斜部分45cと第2水平部分45bの上流側部分とが、1つの連続する第1上搬送ガイド部材で形成され、第2水平部分45bの下流側部分は、別の1つの第2上搬送ガイド部材で形成されている。前記第1及び第2上搬送ガイド部材は、中央搬送路42におけるシートの搬送上支障を生じないように、実質的に連続して配設されている。また、前記第1上搬送ガイド部材は、複数の実質的に連続するガイド部材で形成することができ、前記第1上搬送ガイド部材と第2上搬送ガイド部材の境目も、図2に示す位置以外に様々に設定することができる。
下搬送ガイド46は、レジストローラー対33からシート搬送方向に沿って下流側へ所定の位置まで延びる第1下ガイド部分46aと、折りローラー対34からシート搬送方向に沿って上流側へ所定の位置まで延びる第2下ガイド部分46bとを有する。第1及び第2下ガイド部分46a,46bは、それらの間にシート搬送方向に沿って大きい隙間48を画定するように離隔してハウジング31側に固定されている。第1及び第2下ガイド部分46a,46b間の隙間48は、後述するように折りローラー対34のニップ部39に向けて水平に進退可能な突き板35によって、選択的に開閉される。
下搬送ガイド46の隙間48の下方には、図2に示すように、比較的大きなループ形成空間50が設けられている。突き板35が退避(図2中、実線で表示)して隙間48が開かれていると、中央搬送路42内のシートは、隙間48からループ形成空間50に垂れ下がらせることができる。突き板35が進出(図2中、想像線35′で表示)して隙間48が閉じられると、レジストローラー対33から送り出されたシートは、ループ形成空間50に垂れ下がることなく、中央搬送路42に沿って折りローラー対34に向けて搬送することができる。
第1下ガイド部分46aは、レジストローラー対33から下流側へ水平に、概ね上搬送ガイド45の第1水平部分45aに対向して延びる第1水平ガイド部51aと、そこから更に下流側へ、概ね前記上搬送ガイドの傾斜部分45cに途中まで対向して略平行に傾斜する第1傾斜ガイド部51bとを有する。第1傾斜ガイド部51bの下流端は、隙間48の開放時に、中央搬送路42を案内されるシートの垂れ下がり開始位置を画定する。本実施形態では、図示するように、第1傾斜ガイド部51bの前記下流端が、折りローラー対34のニップ部39を通る接線39aよりも上方に位置するように設けられている。
第2下ガイド部分46bは、折りローラー対34から上流側へ水平に延びる第2水平ガイド部52aと、該第2水平ガイド部から上流側へ下向きに傾斜する第2傾斜ガイド部52bと、該第2傾斜ガイド部から概ね垂直下方に延びる垂直ガイド部52cとを有する。第2水平ガイド部52aは、上搬送ガイド45の第2水平部分45bと協働して、シートを厚み方向に即ち上下方向に両側から規制しつつ、シートの先端を折りローラー対34のニップ部39に案内する。第2傾斜ガイド部52bは、ループ形成空間50に垂れ下がったシートを折りローラー対34のニップ部39へ案内するように、該ループ形成空間に向けて傾斜している。垂直ガイド部52cは、ループ形成空間50の寸法を確保しつつ、第2傾斜ガイド部52bと共に、ループ形成空間50に垂れ下がったシートを折りローラー対34側から隔離している。
突き板35が退避位置にあるとき、レジストローラー対33から中央搬送路42に送り出されたシートは、上搬送ガイド45と第1下ガイド部分46aに案内されて第1傾斜ガイド部51bの下流端を越えると、シート先端から下方へ開放された隙間48を通してループ形成空間50内に直線状に垂れ下がる。これに対し、シート先端が折りローラー対34にニップされかつ該折りローラー対が回転停止した状態で、隙間48が開放されると、中央搬送路42内のシートは、後述するように、隙間48を通してループ形成空間50内にループ状に湾曲して垂れ下がる。
中央搬送路42は、言い換えれば、レジストローラー対33からシートを送り出す第1経路部と、中央搬送路42を下方のループ形成空間50に選択的に開放可能な第2経路部と、シートを折りローラー対34のニップ部39に案内する第3経路部とからなる。前記第1〜第3経路部は、シートの上面側が、前記第1及び第2上搬送ガイド部材からなる上搬送ガイド45によってシート搬送方向に実質的に連続している。シートの下面側は、前記第1経路部が、固定された第1下ガイド部分46aで形成され、前記第3経路部が、固定された第2下ガイド部分46bで形成されているのに対し、前記第2経路部は、突き板35の移動により開閉される隙間48で構成されている。
前記第1経路部は、別の実施形態では、第1傾斜ガイド部51bを省略して、水平なガイド部分のみで形成することができる。図2において、上搬送ガイド45は、傾斜部分45cから第2水平部分45bに移行する位置が前記第2経路部の隙間48の範囲で設定されているが、これに限定されるものではない。第2下ガイド部分46bも、ループ形成空間50に垂れ下がったシートが折りローラー対34のニップ部39へ案内される限り、第2傾斜ガイド部52bを、図2に示すよりも小さくし又は無くすことができ、十分なループ形成空間50が確保される限り、垂直ガイド部52cを小さくし又は無くすことができる。
シート搬出路43は、折り処理されたシートをシート搬出口32bに案内するように、シート搬送方向に沿って上下に対向配置された上搬出ガイド43aと下搬出ガイド43bとを有する。シート搬出口32bの手前には、例えばシート搬送方向に直交するシート幅方向に下搬出ガイド43b上を移動して、折り処理されたシートの折り目を増し折りする複数の転動体を有する増し折り機構36が設けられている。
[突き板]
突き板35は、図2及び図3に示すように、中央搬送路42のシート幅方向に延在する平板部材から形成されている。突き板35は、折りローラー対34のニップ部39と略同じ高さ位置に水平に配置されている。更に突き板35は、図2中実線で示す第1下ガイド部分46aの下方の退避位置と、想像線35′及び35″で示すガイド位置及び突き位置との間を水平に移動可能に設けられている。
突き板35が前記退避位置にあるとき、図示するように、下搬送ガイド46の隙間48が完全に開いて、中央搬送路42は、前記第2経路部が下方のループ形成空間50に開放される。従って、中央搬送路42内のシートは、後述するように中央搬送路42からループ形成空間50内に垂れ下がることができる。
想像線35′の前記ガイド位置において、突き板35は、下搬送ガイド46の隙間48を完全に閉じると同時に、上搬送ガイド45と上下に対向して下搬送ガイド46の一部を形成する。これにより、中央搬送路42内のシートは、ループ形成空間50に垂れ下がることなく前記第2経路部を案内されて、前記第1経路部から第3経路部へ搬送される。
想像線35″の前記突き位置において、突き板35は、前記第3経路部で上搬送ガイド45の第2水平部分45bと第2下ガイド部分46bの第2水平ガイド部52aとの間に進入する。この突き位置は、突き板35が、その先端でシートの折り目を折りローラー対34のニップ部39に送り込むための位置である。
図4は、前記退避位置にある突き板35の好適な配置の一例を拡大して具体的に示している。同図に示すように、上搬送ガイド45の第2水平部分45bと、これに対向する下搬送ガイド46の第2下ガイド部分46bの第2水平ガイド部52aとの間には、高さHの上下隙間が画定されている。これにより、中央搬送路42の前記第3経路部は、折りローラー対34から上流側に水平かつ直線状に延びる直線部66を有する。
直線部66の高さHは、該直線部内に位置する突き板35の上下両側で、上搬送ガイド45の第2水平部分45b及び下搬送ガイド46の第2水平ガイド部52aとの間に、それぞれ数枚程度のシートを重なった状態でスムーズに通過させ得るように設定する。本実施形態では、二つに折り重なった状態のシートを通過させ得るように、画像形成装置Aで使用され得るシートの2枚分の厚さを考慮して、例えば2mmに設定する。これにより、突き板35は、後述する折り処理の工程で、先端でシートを突き押ししながら、前記第3経路部内を前記突き位置までスムーズに移動することができる。
突き板35は、前記突き位置において、その先端が前記第3経路部の直線部66の前記隙間内で折りローラー対34のニップ部39に近接するように配置するのが好ましい。そのため、図4の突き板35は、前記退避位置において、直線部66の上流側の延長上に、より具体的には、同図において直線部66を上流側に延長した延長線66aの高さH範囲内に水平に配置されている。この退避位置から、突き板35は、先端を折りローラー対34のニップ部39に向けて水平かつ直線状に移動する。
より詳細に言えば、図4において、本実施形態の突き板35は、ニップ部39から上流側に延びる接線39a上又は該接線より僅かに下の位置に配置されている。これにより、突き板35の先端を、前記突き位置でニップ部39により近接させることかでき、好都合である。
突き板35の前記退避位置は、直線部66の延長線66aの高さH範囲内に限られない。折りローラー対34に向けて移動する突き板35が、前記第3経路部を上搬送ガイド45に沿って水平に移動し、前記突き位置において、先端をニップ部39に近接させることができれば、図4とは異なる位置に前記退避位置を設けることができる。
図3(a)(b)は、突き板35の構成をより詳細に示している。同図に示すように、本実施形態では、それぞれ上下折りローラー34a,34bからなる4対の折りローラー対34が、上下ローラーシャフト55,56に取り付けられている。前記4対は、ローラーシャフト55,56の軸方向に沿ってその中央位置に関して左右両側に2対ずつ、対称に配置されている。突き板35の先端には、前記4対の折りローラー対34の位置に対応して、該折りローラー対の形状に対応する形状・寸法の4つの切欠き部57が、シート幅方向に沿って凹設されている。
突き板35の前記退避位置、ガイド位置及び突き位置間における移動は、後述する図5の駆動機構の突き板駆動モーターMT3を駆動することによって行われる。突き板駆動モーターMT3の駆動は、図5に示す制御部120によって、後述するように制御される。
[シート折り装置の駆動機構]
図3(a)、(b)は、シート折り装置Cのレジストローラー対33、折りローラー対34及び突き板35の各駆動機構58〜60を示している。レジストローラー対33は、駆動ローラー33aが、シート幅方向に回転可能に架設されたローラーシャフト61に一体に回動するように取り付けられている。折りローラー対34は、上下折りローラー34a,34bが、同様にシート幅方向に回転可能に架設されたローラーシャフト55,56に、それぞれ一体に回動するように取り付けられている。
レジストローラー対33の駆動機構58は、レジストローラー駆動モーターMT1と、その回転軸に取り付けられた駆動プーリーP1と、駆動ローラー33aのローラーシャフト61の一端に取り付けられた従動プーリーP2と、両プーリーP1,P2間に掛け回されたタイミングベルトTB1とを備える。レジストローラー駆動モーターMT1の駆動力は、その回転軸から、駆動プーリーP1、タイミングベルトTB1及び従動プーリーP2からなる伝達機構を介して、駆動ローラー33aに伝達される。
折りローラー11の駆動機構59は、折りローラー駆動モーターMT2と、その回転軸に取り付けられた駆動プーリーP3と、下折りローラー34bのローラーシャフト56に取り付けられた従動プーリーP4と、両プーリーP3,P4間に掛け回されたタイミングベルトTB2とを備える。更に駆動機構59は、ローラーシャフト56に同軸に一体回動可能に取り付けられたギヤZ1と、上折りローラー34aのローラーシャフト55に同軸に一体回動可能に取り付けられ、ギヤ1と噛合するギヤZ2とを備える。
折りローラー駆動モーターMT2の駆動力は、その回転軸から、駆動プーリーP3、タイミングベルトTB2、及び従動プーリーP4からなる伝達機構を介して、下折りローラー34bに伝達される。更に折りローラー駆動モーターMT2の駆動力は、従動プーリーP4を取り付けたローラーシャフト56から、互いに噛合するギヤZ1とギヤZ2を介して、上折りローラー34aに伝達される。これにより、上折りローラー34aと下折りローラー34bとは、互いに逆方向に同期して回転し、前記両折りローラー間にニップしたシートを、協働してシート搬送方向に搬送することができる。
突き板35の駆動機構60は、突き板駆動モーターMT3と、その回転軸に取り付けられた駆動プーリーP5と、シート幅方向に架設された回転シャフト62と、その一端に取り付けられた従動プーリーP6と、両プーリーP5,P6間に掛け回されたタイミングベルトTB3と、回転シャフト62の前記一端側で従動プーリーP6より内寄りに設けられた第1ラックアンドピニオン機構63と、回転シャフト62の他端に設けられた第2ラックアンドピニオン機構64とを備える。
第1ラックアンドピニオン機構63は、回転シャフト62の前記一端側で従動プーリーP6より内寄りに、同軸に一体回動可能に取り付けられた第1ピニオン63aと、突き板35の一端に取り付けられて、第1ピニオン63aに噛合する第1ラック63bとを有する。第2ラックアンドピニオン機構64は、同様に回転シャフト62の前記他端に同軸に一体回動可能に取り付けられた第2ピニオン64aと、突き板35の前記他端に取り付けられて、第2ピニオン64aに噛合する第2ラック64bとを有する。第1及び第2ラック63b,64bは、第1及び第2ピニオン63a,64aの回転によって突き板35が水平方向に移動するように配設されている。
突き板駆動モーターMT3の駆動力は、その回転軸から、駆動プーリーP5、タイミングベルトTB3及び従動プーリーP6からなる伝達機構を介して、第1及び第2ピニオン63a,63bに伝達される。これにより、第1及び第2ラック63b,64bは、互いに同一方向に同期して移動し、協働して突き板35を水平方向に移動させる。
[シート折り装置の制御構成]
図5は、シート折り装置Cの制御構成を概念的に示している。シート折り装置Cは、CPUを含む制御基板からなる制御部120を備えている。制御部120には、同図に示すように、搬送経路32に沿って設けられた第1〜第3検出センサーS1〜S3が接続されている。
第1検出センサーS1は、シート搬入路41のレジストローラー対33の手前に配置され、画像形成装置Aからシート搬入口32aを介して搬入されたシートの先端を検出する。第2検出センサーS2は、中央搬送路42の折りローラー対34の手前に配置され、レジストローラー対33から折りローラー対34に搬送されるシートの先端を検出する。第3検出センサーS3は、上述したように前記退避位置、ガイド位置及び突き位置間を移動する突き板35の位置を検出する。第1〜第3検出センサーS1〜S3の検出結果は、リアルタイムで制御部120に出力される。
更に制御部120は、シート後処理装置Bを介して画像形成装置Aの制御部121に接続されている。制御部121は、画像形成装置Aの設定パネルDに設けられた入力部及び表示部(図示せず)に接続されている。例えばユーザーが設定パネルD上で設定するシートの種類や、シート折り装置Cで実行される折り処理モード等の情報は、制御部121からシート後処理装置Bを介して制御部120に送信される。
制御部120は、レジストローラー駆動モーターMT1、折りローラー駆動モーターMT2、及び突き板駆動モーターMT3に、増し折り機構36を備える場合には、更にその増し折り駆動モーターMT4に接続されている。第1〜第3検出センサーS1〜S3から入力する検出結果、及び画像形成装置Aの制御部121から受信する上記各種情報に基づいて、各駆動モーターMT1〜MT3及び任意によりMT4の駆動を制御し、搬送経路32におけるシートの搬送、及びシート折り装置Cの折り処理動作を制御実行する。
また、制御部120は、シート折り装置Cにおいて実行されているシートの搬送、折り処理等の情報をリアルタイムで、シート後処理装置Bを介して画像形成装置Aの制御部121に送信することができる。制御部121は、制御部120から受信した情報に、シート折り装置Cにおけるシートの搬送不良や折り処理不良等の好ましくない又は注意若しくは警告すべき情報が含まれている場合、それをユーザーに、例えば設定パネルDの前記表示部を用いて報知することができる。
本実施形態のシート折り装置Cは、シートをシート搬送方向に沿って交互に内折り外折りして、所謂Z折りに三つ折りするのに適している。図6は、シート折り装置CによりZ折りしたシートSHの一例をシート幅方向から示している。同図において、シートSHには、シート搬送方向の先端(下流端)201から上流側へ所定長さの位置に第1の折り目202が形成され、そこから下流側に折り返して所定長さの位置に第2の折り目203が形成されている。以下に、シート折り装置Cの折り処理動作を説明する。
[シート折り装置の処理動作]
シート折り装置Cには、シートを三つ折り(Z折り)する折り処理を行う折り処理(Z折り)モードと、シートを折り処理しない折り無しモードとが、予め設定されている。ユーザーは、画像形成装置Aにおいてシートの画像形成を開始する前に、画像形成したシートを折り処理するか否かを決定し、折り処理する場合は、設定パネルDの前記入力部で折り処理モードを選択して入力する。折り処理モードの入力は、折り処理の対象となるシートのシート情報として、画像形成装置Aの制御部121に記憶される。
図7のフローチャートを用いて、シート折り装置Cにおける処理動作の全体を概略的に説明する。先ず、シート折り装置Cの制御部120は、第1検出センサーS1が、シート搬入路41に搬入されたシートの先端を検出してオンになる(ステップST1のY)と、これをトリガーとして、検出された前記シートのシート情報を画像形成装置Aの制御部121から、シート後処理装置Bを介して取得する(ステップST02)。
画像形成装置Aの制御部121から取得したシート情報が、折り処理モードの選択又は折り処理の実行指示を含む場合(ステップST03のY)、ステップST04〜ST06に進んで折り処理を実行する。画像形成装置Aからの前記シート情報が、折り処理モードの選択若しくは折り処理の実行指示を含まない場合又は折り処理を実行しない指示を含む場合、ステップST07に進んで折り無し処理を実行する。
ステップST07の折り無し処理では、突き板35を前記ガイド位置(35′)に配置し、この状態でレジストローラー対33及び折りローラー対34を回転駆動させる。これにより、画像形成装置Aからのシートは、折り処理されることなく搬送経路32をそのまま通過して、シート後処理装置Bに搬出される。
ステップST04〜ST06の折り処理は、全体として、レジストローラー対33によるレジスト処理(ステップST04)、折りローラー対34による折りループ処理(ステップST05)、及び突き板35と折りローラー対34による折り目形成処理(ステップST06)の3段階で行われる。前記レジスト処理では、シート折り装置Cに搬入されたシートの先端を整合して、シートスキュー(斜行)を矯正する。前記折りループ処理では、シートの先端側に、折り目を形成するためのループを形成する。前記折り目形成処理では、ループが形成されたシートに折りローラー対34で折り目を形成する。
各ステップST04〜ST06での処理について、図8〜図15を用いて、以下に具体的に説明する。図8(a)〜(f)は、シート折り装置Cが画像形成装置Aからシートを搬入し、搬送して折り処理する過程を工程順に示している。
[レジスト処理]
図8(a)は、シート折り装置Cの前記レジスト処理において、シートの先端を位置揃えした状態を示している。前記レジスト処理は、例えば図10のフローチャートに示す手順に従って実行する。
制御部120は、レジストローラー対33が回転停止した状態で、第1検出センサS1が、シート搬入路41に搬入されたシートの先端を検出してオンになる(ステップST10のY)と、内蔵する折りループカウンター(図示せず)がカウントを開始する(ステップST11)。前記折りループカウンターのカウント開始後、所定時間が経過する(ステップST12のY)と、レジストローラー駆動モーターMT1を駆動して(ステップST13)、レジストローラー対33を回転させる。
ステップST12の前記所定時間は、シートの先端がレジストローラー対33のニップ部38に当接して、その先端位置を揃えさせるのに必要かつ十分な大きさのループ状の撓みを、シート搬入路41でシートに形成させるのに要する時間である。この時間は、例えば事前に試験結果等に基づいて決定し、制御部120に設定しておくことができる。
レジストローラー対33を回転させると、シートは、図8(b)に示すように、搬送経路32に沿って折りローラー対34に搬送される。このとき、突き板35はガイド位置35′に配置されている。従って、シートの先端は、中央搬送路42を突き板35の上面に案内されて、折りローラー対34のニップ部39に向けて真直ぐ送られる。シート先端が中央搬送路42の凸状部47を通過したシートは、シート搬送方向に上搬送ガイド45の傾斜部分45cと第2水平部分45bとが接続する、即ち隙間48に対面する領域において、凸状部47によって下方に押し出されて、ループ形成空間50側に凸に湾曲する。
[折りループ処理]
前記折りループ処理は、例えば図10のフローチャートに示す手順に従って実行する。制御部120は、ステップST13でレジストローラー駆動モーターMT1を駆動させると同時に、折りローラー駆動モーターMT2を駆動して折りローラー対34を回転させる(ステップST20)。図8(b)に示すように、折りローラー対34の直ぐ上流側で、搬送されるシートの先端を第2検出センサーS2が検出してオンになる(ステップST21のY)と、制御部120は、突き板35を前記ガイド位置から退避位置に移動させる退避処理を実行する(ステップST22)。
この突き板35の退避処理は、例えば図11のフローチャートに示す手順に従って実行する。制御部120は、突き板駆動モーターMT3を逆転方向に駆動して(ステップST50)、突き板35をガイド位置35′からシート搬送方向上流側へ水平に、前記退避位置に向けて移動させる。本実施形態の突き板35には、そのシート搬送方向上流端に検出フラグ(図示せず)が設けられている。
第1下ガイド部分46aの下方に配置された第3検出センサーS3が、突き板35の前記検出フラグを検出してオンになる(ステップST51のY)と、突き板駆動モーターMT3を停止させる(ステップST52)。これにより、突き板35が図8(c)に示す退避位置に配置されて、第1及び第2下ガイド部分46a,46b間の隙間48が完全に開かれる。その結果、中央搬送路42は、同図に示すように、前記第2経路部が下方のループ形成空間50に開放される。
次に、制御部120は、ステップST21で第2検出センサーS2がシート先端を検出した時点から起算して、予め設定された第1の設定駆動量までレジストローラー駆動モーターMT1が駆動される(ステップST23のY)と、折りローラー駆動モーターMT2を停止する(ステップST24)。ここで、前記第1の設定駆動量は、シート先端が折りローラー対34のニップ部39にニップされる位置に到達するのに要するレジストローラー駆動モーターMT1の駆動量である。
これにより、シートは、図8(c)に示すように、先端が折りローラー対34のニップ部39にニップされた状態で保持される。この後も、レジストローラー駆動モーターMT1は継続して駆動され、レジストローラー対33は回転してシートを送り出し続ける。その結果、シートは、折りローラー対34より上流側の部分が隙間48からループ形成空間50内にループ状に湾曲して垂れ下がり、該シートに折り目を形成するための折りループFLが形成される。その後も、ループFLは、レジストローラー対33によるシートの送出量に応じて大きくなる。
本実施形態では、シート先端が、第2検出センサーS2に検出された位置から折りローラー対34のニップ部39を10mm超えた位置に至るシートの送り量(搬送距離)を、それに相当するレジストローラー駆動モーターMT1の駆動量に換算して、前記第1の設定駆動量を設定している。ここで、レジストローラー駆動モーターMT1の駆動量には、該モーターの回転量(回転軸の回転数、回転角度、回転時間等)やレジストローラー対33によるシートの送出量即ち駆動ローラー33aの回転量(ローラーシャフト61の回転数、回転角度、回転時間等)を用いることができる。
シート折り装置Cには、折り処理可能なシートについて、そのサイズ及び搬送時のシートの向き(縦方向、横方向)に応じて、例えばシート搬送方向にシート先端からの距離で表される折り位置が決められており、前記折りループカウンターには、前記折り位置毎に対応する所定のカウント値が予め設定されている。ステップST24における折りローラー駆動モーターMT2の停止後、ステップ11から開始した前記折りループカウンターのカウントが前記所定のカウント値にカウントアップする(ステップST25のY)と、次の折り目形成処理(ステップST06)に移行する。
[折り目形成処理]
前記折り目形成処理は、例えば図12のフローチャートに示す手順に従って実行する。制御部120は、ステップST25における前記折りループカウンターのカウントアップと同時に、突き板35の突き処理を開始する。このとき、ループ形成空間50には、レジストローラー対33の継続的なシートの送り出しによって、図8(d)に示すように、シートに所定の折り位置で折り目を形成するのに適した大きさの折りループFLが形成されている。
前記突き処理は、例えば図13のフローチャートに示す手順に従って実行する。先ず、突き板駆動モーターMT3を正転駆動し(ステップST53)、突き板35を折りローラー対34側へ水平に移動させる。このとき、前記退避位置から下流側へ移動し始めた突き板35の先端は、中央搬送路42の前記第3経路部の直線部66の上流側の延長上で、折りループFLに突き当たる。より詳細には、図4において、折りループFLが前記第3経路部の直線部66から上流側に延びる延長線66aと交差する位置で、突き板35は折りループFLに突き当たる。
この交差位置は、折りループFLが垂れ下がり始める下搬送ガイド46の第1下ガイド部分46aの下流端に近い。そのため、シートの剛性や他の特性及びレジストローラー対33からのシート送り量等によって折りループFLの垂れ下がり具合即ち湾曲具合が異なっても、あまり変動しない。従って、突き板35の先端は、シート先端側から見て第2の折り目203となるシートの所定位置に高い精度に突き当てることができ、その位置ずれやばらつきを解消又は少なくすることができる。
更に突き板35は、その先端で前記シートの所定位置を突き押しながら、折りローラー対34のニップ部39に向けて移動する。図14は、突き板35が中央搬送路42の前記第2経路部を下流側へ移動する過程を詳細に示している。同図に示すように、突き板35は、図4に関連して上述した前記退避位置からニップ部39の接線39aに沿って水平に直線状に移動する。
突き板35が上搬送ガイド45の第2水平部分45bの下方を通過する間、その上面との間には、上述したように2枚のシートがスムーズに通過し得る程度の狭い隙間が画定維持される。これにより、突き板35の先端から上流側のシート部分は、仮に弛んだとしても、前記狭い隙間の間で実質的に水平に直線状に維持され、搬送される。従って、突き板35を突き当てられたシートの前記所定位置は、該突き板の先端からシートの上流側又は下流側にずれることなく、維持される。
制御部120は、突き板駆動モーターMT3を制御して突き板35の移動速度を制御する。本実施形態において、突き板35の移動速度は、前記退避位置からの移動開始直後及び前記突き位置での停止直前を除いて、実質的にレジストローラー対33によって送り出されるシートの搬送速度と等速に設定される。これにより、突き板35の移動速度がレジストローラー対33によるシートの搬送速度と異なる場合に起こり得る次のような問題が未然に防止される。
例えば、突き板35の移動速度がレジストローラー対33によるシートの搬送速度より速いと、シートは、突き板35に突き押されて中央搬送路42を移動する間、突き板35先端とレジストローラー対33との間で突っ張り、そのために突き板35の突き当て位置がシートの前記所定位置から上流側にずれたり、レジストローラー対33のニップ部38でシートがすべる虞がある。逆に、突き板35の移動速度がレジストローラー対33によるシートの搬送速度より遅いと、シートは、突き板35先端とレジストローラー対33との間で弛み、そのために上搬送ガイド45の第2水平部分45bと突き板35間の前記隙間内で湾曲したり、突き板35の突き当て位置がシートの前記所定位置から下流側にずれる虞がある。本実施形態では、かかる問題を解消して、突き板35がシートと共に、その突き当て位置がシートの前記所定位置からずれることなく、前記突き位置まで移動する。
突き板35に突き押されて中央搬送路42を下流側に進むシートは、前記第3経路部に進入すると、突き板35を挟んで上側のシート部分が、上搬送ガイド45の第2水平部分45bにより上方から規制され、下側のシート部分が、第2下ガイド部分46bの第2水平ガイド部52aにより、折りローラー対34のニップ部39より上流側のシート先端側部分を該第2水平ガイド部との間に挟んで、下方から規制される。その結果、シートは、前記第3経路部を進む間に、突き板35先端との間でシートの上流側及び下流側にすべりを生じることなく、突き板35が突き当てられた前記所定の位置で屈曲した形態に、仮折りされる。この仮折りした屈曲位置が、後の折りローラー対34により加圧折曲されて、図6に示す折りシートの第2の折り目203となる。
突き板駆動モーターMT3の駆動量が、予め設定された第2の設定駆動量になる(ステップST54のY)と、突き板駆動モーターMT3を停止させる(ステップST55)。これにより、突き板35はその先端が、図8(e)に示すように、前記第3経路部で上搬送ガイド45の第2水平部分45bと第2下ガイド部分46bの第2水平ガイド部52aとの間に進入し、突き位置35″で停止する。これにより、シートの前記第2の折り目となる折り位置FP2は、上述した仮折りによって屈曲した形態で、折りローラー対34のニップ部39の直前まで運ばれる。
このように、突き板35を上搬送ガイド45と第2下ガイド部分46bとの間に進入させることで、シートは、前記折り位置でシートが上下に重なる方向に強制的に曲げて仮折りされる。このように仮折りした後に、シートが前記折り位置で折りローラー対34にニップされて折られることによって、前記第2の折り目でシートの折り部分が開くことを抑え、見栄えの良い折りシートができる。
ここで、前記第2の設定駆動量は、突き板35を前記退避位置から突き位置35″に移動させるのに要する突き板駆動モーターMT3の駆動量である。突き板駆動モーターMT3の駆動量には、該モーターの回転量(回転軸の回転数、回転角度、回転時間等)を用いることができる。
ステップST58における突き板駆動モーターMT3の停止後、レジストローラー駆動モーターMT1が、予め設定された第3の設定駆動量まで駆動される(ステップST31のY)と、制御部120は、折りローラー駆動モーターMT2を駆動させる(ステップST32)。ここで、前記第3の設定駆動量は、ステップST58での突き板駆動モーターMT3停止後もシートを継続的に送り出して、シートの折り位置FP2が折りローラー対34のニップ部39に巻き込まれる位置に至るまで、レジストローラー対33を回転させるレジストローラー駆動モーターMT1の駆動量である。
折りローラー駆動モーターMT2の駆動により折りローラー対34が回転すると、図8(f)に示すように、シートの前記第2の折り目となる折り位置が、折りローラー対34のニップ部39に巻き込まれ、下流側へ搬送されつつ、上下折りローラー34a,34b間で加圧折曲される。この加圧加工により、シートには、第2の折り目F2(203)が所定の折り位置に形成される。上述したように、シートの折り位置FP2は、屈曲した形態でシート搬送方向にすべりや位置ずれを生じることなく搬送され、そのまま折りローラー対34のニップ部39に巻き込まれるので、第2の折り目F2の位置は、従来のばらつきを生じることなく、高精度に安定する。
ステップST32で折りローラー駆動モーターMT2が駆動すると、折りローラー対34のニップ部39へのシートの巻き込みを妨げないように、制御部120は、突き板35を突き位置35″から前記退避位置に戻す退避処理を実行する(ステップST33)。この退避処理は、前記折りループ処理に関連して図11及び図8(b)、(c)を用いて説明したのと同様に行う。
即ち、図8(e)の状態において、制御部120は、突き板駆動モーターMT3を逆転駆動して、突き板35を突き位置35″からシート搬送方向上流側へ水平に前記退避位置に向けて移動させる。第1下ガイド部分46a下方の第3検出センサーS3が、突き板35の前記検出フラグを検出してオンになると、突き板駆動モーターMT3を停止させる。これにより、突き板35は、図8(f)に示すように退避位置に配置される。
このとき、第1及び第2下ガイド部分46a,46b間の隙間48が完全に開かれて、中央搬送路42の前記第2経路部が下方のループ形成空間50に開放される。従って、折りループFLは、折りローラー対34のニップ部39へ、図8(e)の巻き込み開始時から連続的に、突き板35に妨げられることなくスムーズに巻き込ませることができる。
折りローラー対34は、突き板35の退避処理後も引き続き回転駆動される。従って、シートは、図8(f)に示すように、その先端及び折りローラー対34により形成された第2の折り目F2を先にして三つ折り(Z折り)に重ねた状態で、該折りローラー対にニップされ、シート搬出路43を下流側へ搬送される。
このようにシートが搬送されるに連れて、ループ形成空間50内の折りループFLは徐々に小さくなる。折りループFLは、中央搬送路42の前記第3経路部に進入し、上搬送ガイド45の第2水平部分45bと第2下ガイド部分46bの第2傾斜ガイド部52bとにより上下から絞られて、シート搬送方向に延びた薄いループ形状になる。更に折りループFLは、第2水平部分45bと第2下ガイド部分46bの第2水平ガイド部52aとの間に進み、第1の折り目となる後端(上流端)の折り位置FP1で上下から二つ折りに屈曲される。
シートの折り位置FP1は、このように屈曲された形態で、その上に重ねられたシートの上流側部分との間でシート搬送方向にすべりや位置ずれを生じることなく搬送され、折りローラー対34のニップ部39で加圧折曲される。従って、シートには、前記第1の折り目(図6の202)が、従来のようなばらつきを生じることなく、安定して高精度で所望の位置に形成される。
これにより、図6に示すように、内折りの第1の折り目202と外折りの第2の折り目203とを形成したZ折りシートSHが生成される。本実施形態では、上述したように、回転停止している折りローラー対34がシート先端部分をニップした状態で折りループFLを形成し、その後に折りローラー対34を回転させて第2及び第1の折り目を折曲形成するので、折りループFL形成時にニップされていたシート先端部分が、第2の折り目から先端側(下流側)へはみ出した形態にZ折りされる。
次に、シート搬入路41において第1検出センサーS1が、レジストローラー対33及び折りローラー対34により搬送されているシートの後端を検出してオフになる(ステップST34のY)と、制御部120は、突き板35を前記退避位置からガイド位置35′に移動させるガイド処理を実行する(ステップST35)。このとき、折りループFLは既に折りローラー対34を通過しているように設定されている。従って、突き板35をガイド位置35′に移動させても、中央搬送路42におけるシートの搬送及び折りローラー対34による折り目形成処理に何ら支障を生じることはない。
前記ガイド処理は、例えば図15のフローチャートに示す手順に従って実行する。突き板駆動モーターMT3を正転駆動し(ステップST56)、突き板35を折りローラー対34側へ水平に移動させる。突き板駆動モーターMT3の駆動量が、予め設定された第4の設定駆動量になる(ステップST57のY)と、突き板駆動モーターMT3を停止させる(ステップST58)。
ここで、前記第4の設定駆動量は、突き板35を前記退避位置からガイド位置35′に移動させるのに要する突き板駆動モーターMT3の駆動量である。これにより、第1及び第2下ガイド部分46a,46b間の隙間48が突き板35で閉じられるので、シートの後端は、中央搬送路42を突き板35の上面に案内されて、折りローラー対34に向けて真直ぐ搬送される。突き板駆動モーターMT3の駆動量には、該モーターの回転量(回転軸の回転数、回転角度、回転時間等)を用いることができる。
次に、制御部120は、第2検出センサーS2が、中央搬送路42を通過するシートの後端(上流端)を検出してオフになる(ステップST36のY)と、その時点からの折りローラー駆動モーターMT2の駆動量をカウントし、予め設定された所定の停止駆動量になる(ステップST37のY)と、レジストローラー駆動モーターMT1及び折りローラー駆動モーターMT2を停止させる(ステップST38)。
ここで、前記所定の停止駆動量は、シートの後端が折りローラー対34を通過するのに十分な折りローラー駆動モーターMT2の駆動量である。これにより、レジストローラー対33及び折りローラー対34は、シート搬出口32bからシート後処理装置Bへのシートの搬出に何ら支障を生じることなく回転を停止し、シートのZ折り処理を終了する。
図16(a)、(b)は、中央搬送路42の下搬送ガイド46を形成する第1下ガイド部分46aの別の実施形態を示している。この実施形態の第1下ガイド部分46aは、第1傾斜ガイド部51bの下流端からループ形成空間50側に、下方へ垂直に延出する下隔壁部51cを有する点で、上述した図2の実施形態と異なる。
更に、下隔壁部51cには、折りローラー対34に向けて移動する突き板35を通過させるためのスリット51dが形成されている。スリット51dは、折りローラー対34のニップ部39と、その接線39a上で対向する位置に開口されている。これにより、突き板35は、上記実施例と同様に第1下ガイド部分46a(第1水平ガイド部51a及び第1傾斜ガイド部51b)の下方で、下隔壁部51cの上流側に設けられる退避位置から、接線39aに沿ってニップ部39に向けて水平かつ直線状に移動させることができる。
第1下ガイド部分46aに下隔壁部51cを設けたことによって、第1傾斜ガイド部51bの下流端からループ形成空間50側に垂れ下がるシートが、第1下ガイド部分46a及び突き板35の下側で上流側に巻き込まれる虞が解消される。これにより、シートの折りループFLは、図16(a)に示すように、下隔壁部51cによりレジストローラー対33側から仕切られて、その下流側でループ形成空間50内に収まるように形成される。
折りループFLは既に、上記実施例に関連して説明したように、第2下ガイド部分46bの垂直ガイド部52cにより折りローラー対34側から仕切られて、その上流側でループ形成空間50内に収まるように形成される。従って、折りループFLは、ループ形成空間50内で下隔壁部51cと垂直ガイド部52cとにより、上流側及び下流側の双方から規制されるので、剛性が多少異なるシートであっても、概ね同様に湾曲したループ形状に形成される。その結果、シートに対する突き板35の突き当て位置も安定し、シートを所望の前記所定位置で高精度に折り処理することができる。
本発明の別の実施形態によれば、中央搬送路42は、レジストローラー対33と折りローラー対34との間を直線状に結ぶように設けることができる。この場合、レジストローラー対33と折りローラー対34とは、それらのニップ部38,39を同じ高さ位置に配置して中央搬送路42を水平に形成することも、異なる高さ位置に配置して中央搬送路42を傾斜させることもできる。
いずれの場合も、上搬送ガイド45は、傾斜部分45c及び凸状部47が省略されて、実質的に連続する直線状に形成され、下搬送ガイド46の第1下ガイド部分46aは、第1傾斜ガイド部51bが省略されて、第1水平ガイド部51aのみで形成される。第1下ガイド部分46aの下流側の隙間47は、上記実施形態と同様に、第2下ガイド部分46bとの間に維持される。第2下ガイド部分46bは、上記実施形態と同様に構成することが好ましい。
図17及び図18は、このような中央搬送路42の変形例を概略的に示している。図17の実施形態では、突き板35が、その退避位置において第1下ガイド部分46aの直ぐ下側に配置されている。図18の実施形態では、突き板35が、その退避位置において第1下ガイド部分46aの直ぐ上側に、重ねるように配置されている。
図17及び図18の実施形態において、第1下ガイド部分46aは、第2下ガイド部分46bの第2水平ガイド部52aより幾分高い位置に配置して、1枚のシートがスムーズに通過できれば十分な上搬送ガイド45との上下隙間を小さくすることが好ましい。これにより、突き板35は、上記実施形態と同様に、中央搬送路42を折りローラー対34のニップ部39に向けてその接線39aに沿って直線状に移動することができる。
両図に示すように、先端を折りローラー対34でニップされたシートは、レジストローラー対33から送り出されることによって、上搬送ガイド45と第1下ガイド部分46aに案内されて第1水平ガイド部51aの下流端から湾曲し始め、隙間48を通って垂れ下がり、ループ形成空間50内に折りループFLを形成する。従って、突き板35は、上記実施形態と同様に、折りループFLが垂れ下がり始める位置の近傍で、シートに突き当てることができる。尚、図17及び図18の実施形態におけるその他の構成は、上記実施形態と実質的に同じであるので、説明を省略する。
本発明のシート折り装置Cは、上述したZ折りだけでなく、シートを二つ折りすることができる。更に本発明は、搬送路からその下方に画定される空間内に垂れ下がらせたシートの折り位置に突き部材を突き当て、折りローラー対のニップ部まで突き押して折曲させる構成を有するものであれば、同様に適用することができる。
図19(a)、(b)は、図2のシート折り装置Cを用いて、シートを二つ折りする過程を概略的に示している。図19(a)に示すように、突き板35を前記退避位置に配置し、中央搬送路42の隙間48を開放した状態で、レジストローラー対33を回転させ、シートShを中央搬送路42に送り出す。シートShは、その先端が上搬送ガイド45と下搬送ガイド46により案内されて第1下ガイド部分46aを通過すると、その下流端から隙間48を通ってループ形成空間50内に垂れ下がる。
レジストローラー対33からのシートの送り量が、予め設定された所定の送り量になると、制御部120は、突き板駆動モーターMT3を駆動して、前記退避位置から突き位置に向けて突き板35の移動を開始する。この所定の送り量は、ループ形成空間50内に垂れ下がるシートShの、突き板35の先端が突き当たる位置が、該シートに形成される折り目となる所定位置となるように設定する。
図19(b)は、突き板35がシートShの前記所定位置を突き押ししながら、前記突き位置に移動する様子を示している。図14に関連して上述したZ折りの実施形態と同様に、突き板35は、折りローラー対34のニップ部39に向けて、前記退避位置からニップ部39の接線39aに沿って水平に直線状に移動する。
シートShは、突き板35の移動中、レジストローラー対33から継続して送り出されており、このレジストローラー対33によるシートの搬送速度と等速に、突き板35の移動速度は設定される。突き板35の上面と上搬送ガイド45の第2水平部分45bとの間に画定される狭い隙間によって、突き板35を突き当てられたシートShの前記所定位置は、該突き板の先端からシートShの上流側又は下流側にずれることなく維持される。
突き板35の先端より下流側のシート部分は、前記所定位置がシート搬送方向に下搬送ガイド46の第2下ガイド部分46bの領域に至ると、ループ形成空間50内に真直ぐ下方へ垂れ下がっていた状態から、該第2下ガイド部分の第2傾斜ガイド部52bに沿って湾曲し始め、第2水平ガイド部52aの領域に進入すると、第2水平部分45bとの間で屈曲され、仮折りされる。
突き板35が突き位置に到達して停止すると、シートShの前記所定位置は、屈曲した形態のまま折りローラー対34のニップ部39に巻き込まれ、上下折りローラー34a,34b間で加圧折曲されて、所定の折り位置に折り目が形成される。このように、本発明によれば、二つ折りの折り目位置も、従来のようなばらつきを生じることなく、安定して高い精度が得られる。
以上、本発明を好適な実施形態に関連して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その技術的範囲において、様々な変更又は変形を加えて実施し得ることは言うまでもない。
A 画像形成装置
B シート後処理装置
C シート折り装置
31 ハウジング
32 搬送経路
33 レジストローラー対
34 折りローラー対
35 突き板
38,39 ニップ部
41 シート搬入路
42 中央搬送路
43 シート搬出路
45 上搬送ガイド
45a 第1水平部分
45b 第2水平部分
45c 傾斜部分
46 下搬送ガイド
46a 第1下ガイド部分
46b 第2下ガイド部分
47 凸状部
48 隙間
50 ループ形成空間
51a 第1水平ガイド部
51b 第1傾斜ガイド部
52a 第2水平ガイド部
52b 第2傾斜ガイド部
52c 垂直ガイド部
58〜60 駆動機構
120 制御部
121 画像形成装置の制御部
201 シート先端
202 第1の折り目
203 第2の折り目

Claims (8)

  1. シートを所定の搬送方向に搬送するための搬送経路と、
    前記搬送経路に配置された送りローラーと、
    前記搬送経路の前記送りローラーの搬送方向下流側に配置された折りローラー対と、
    前記折りローラー対の搬送方向上流側で前記搬送経路からシートを垂れ下がらせるように、前記搬送経路の下方に設けられた空間と、
    前記搬送経路から前記空間に垂れ下がるシートの所定位置を突き当てて、前記折りローラー対に向けて突き位置に移動可能な突き部材とを備え、
    前記折りローラー対が、前記突き部材により前記突き位置に送られた前記シートの所定位置をニップして回転し、該所定位置に折り目を形成するシート折り装置であって、
    前記搬送経路を搬送されるシートを前記空間の搬送方向上流側で案内するガイド部を更に備え、
    前記突き部材は、前記搬送経路から前記空間に垂れ下がるシートの、前記ガイド部の搬送方向下流端の近傍を突くように配設されるシート折り装置。
  2. 前記搬送経路は、前記折りローラー対から搬送方向上流側に直線状に延びる経路を有し、
    前記突き部材は、前記空間に垂れ下がる前記シートの、該シートが前記経路の延長上で交差する前記所定位置を突き当てるように配設されている請求項1に記載のシート折り装置。
  3. 前記搬送経路は、前記折りローラー対から搬送方向上流側に直線状に延びる経路を有し、
    前記突き部材は、前記突き位置に向けて前記経路に沿って直線状に移動する請求項1に記載のシート折り装置。
  4. 前記経路は、前記突き部材を挟んで前記空間とは反対側に、前記折りローラー対から搬送方向上流側に直線状に延びる上搬送ガイドを有し、前記突き部材は、前記上搬送ガイド側に、該上搬送ガイドと平行に延在する平面を有する請求項2に記載のシート折り装置。
  5. 前記経路は、該経路を搬送されるシートをその両面側から規制するように、前記折りローラー対から搬送方向上流側に直線状に延びる上搬送ガイドと下搬送ガイドとを有し、前記突き部材は、前記上搬送ガイドと前記下搬送ガイドとの間を直線状に移動する請求項2に記載のシート折り装置。
  6. 前記突き部材は、前記空間に垂れ下がる前記シートの、該シートが前記折りローラー対の前記シートをニップするニップ点における接線と交差する前記所定位置を突き当てるように配設されている請求項1又は2に記載のシート折り装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のシート折り装置を備えるシート処理装置。
  8. シート上に画像形成する画像形成ユニットと、
    前記画像形成ユニットから送られるシートを折り処理する請求項1乃至6のいずれかに記載のシート折り装置又は請求項7に記載のシート処理装置とを備える画像形成装置。
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