JP2020093708A - スライド装置 - Google Patents

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忠佑 樋口
Tadasuke Higuchi
忠佑 樋口
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Abstract

【課題】 大型化を抑制可能なスライド装置の一例を開示する。【解決手段】 第1回転体17と第2回転体18とは、第1連結棒23Aを介して連結された構成となっている。これにより、第1回転体17と第2回転体18とが同期して回転する。したがって、第2突起部18Aが第1突起部17Aに対してずれたタイミングで固定レールに設けられた複数の穴のいずれかに着脱自在に嵌り込む。このため、第1回転体17及び第2回転体18それぞれの直径寸法が、当該1つの回転体の直径に比べて小さくなり得る。延いては、当該スライド装置が大型化してしまうことが抑制され得る。【選択図】 図4

Description

本開示は、乗物用シートをスライド可能に支持するスライド装置に関する。
例えば、特許文献1に記載のスライド装置は、固定レールの外側面に固定されたラック、及び可動レールと一体的に変位する平歯車状のピニオン等を有して構成されている。
特開2015−116833号公報
ラックのモジュールが大きくなると、ピニオンのピッチ円直径が大きくなって当該ピニオンが大型化するので、スライド装置の大型化を招く。そこで、本願は、大型化を抑制可能なスライド装置の一例を開示する。
乗物用シートのシート本体をスライド可能に支持するスライド装置は、例えば、以下の構成要件のうち少なくとも1つを備えることが望ましい。
すなわち、当該構成要件は、乗物に対して固定される固定レール(11)であって、長手方向に沿って複数の穴(11A)が直列に設けられた固定レール(11)と、シート本体が固定されるとともに、固定レール(11)に対してスライド可能な可動レール(12)と、可動レール(12)を固定レール(11)に対してスライドさせるための駆動ユニット(14)と、駆動ユニット(14)の一部を構成する第1回転体(17)であって、複数の穴(11A)のいずれかに着脱自在に嵌り込む第1突起部(17A)を少なくとも1つ外周面に有する第1回転体(17)と、駆動ユニット(14)の一部を構成するとともに、第1回転体(17)に対して長手方向にずれた位置に設けられた第2回転体(18)であって、第1突起部(17A)に対してずれたタイミングで複数の穴(11A)のいずれかに着脱自在に嵌り込む第2突起部(18A)を少なくとも1つ外周面に有する第2回転体(18)と、駆動ユニット(14)の一部を構成する連結棒(23A)であって、一端側が第1回転体(17)の回転中心から径方向にずれた位置にて当該第1回転体(17)に対して回転可能に連結され、他端側が第2回転体(18)の回転中心から径方向にずれた位置にて当該第2回転体(18)に対して回転可能に連結された連結棒(23A)とである。
これにより、当該スライド装置では、第1回転体(17)と第2回転体(18)とは、連結棒(23A)を介して連結された構成となっているので、第1回転体(17)と第2回転体(18)とが同期して回転する。
したがって、第2突起部(18A)が第1突起部(17A)に対してずれたタイミングで複数の穴(11A)のいずれかに着脱自在に嵌り込むので、駆動ユニット(14)は、ラックに噛み合うピニオンと同様な作動する。なお、上記タイミングは、複数の穴(11A)間寸法に対応した位相差となる。
このため、ラックに噛み合うピニオンと同様な作動が、1つの回転体のみで実現される場合に比べて、第1回転体(17)及び第2回転体(18)それぞれの直径寸法が、当該
1つの回転体の直径に比べて小さくなり得る。延いては、当該スライド装置が大型化してしまうことが抑制され得る。
第1回転体(17)と第2回転体(18)とは、連結棒(23A)を介して連結されて同期して回転するので、当該駆動ユニット(14)では、例えば、第1回転体(17)と第2回転体(18)とを歯車又は歯付きベルトを介して同期させる構成に比べて、構成が簡素になるとともに、同期の精度が向上する。
すなわち、歯車又は歯付きベルトを介して同期させる構成では、バックラッシュや回転中心のずれ等の影響を強く受けるため、同期の精度を向上させることが難しい。つまり、当該構成において、同期の精度を向上させるには、当該構成を構成するための複数の部品の寸法精度を厳しく管理する必要がある。
これに対して、第1回転体(17)と第2回転体(18)とが連結棒(23A)を介して連結された構成、つまり当該駆動ユニット(14)であれば、同期の精度は、概ね連結棒(23A)の寸法精度に支配される。したがって、連結棒(23A)の寸法が十分な精度であれば、第1回転体(17)と第2回転体(18)とは、高い精度で同期させて回転させることが可能となり得る。
なお、当該スライド装置は、以下の構成であってもよい。
第1回転体(17)の一部を構成するとともに、電動モータから出力された回転力が入力される伝達回転体(24A)であって、第1回転体(17)の回転中心軸線と同軸線上に配置されて回転する伝達回転体(24A)を備え、連結棒(23A)の一端側が伝達回転体(24A)に連結されていることが望ましい。これにより、部品点数の増大を抑制しながら第1回転体(17)と第2回転体(18)とが高い精度で同期しながら回転し得る。
駆動ユニット(14)の一部を構成するとともに、長手方向において第1回転体(17)に対して第2回転体(18)と反対側に設けられた第3回転体(19)であって、第1突起部(17A)及び第2突起部(18A)に対してずれたタイミングで複数の穴(11A)のいずれかに着脱自在に嵌り込む第3突起部(19A)を少なくとも1つ外周面に有する第3回転体(19)と、第3回転体(19)に回転力を伝達する第2の連結棒(23B)であって、一端側が第1回転体(17)の回転中心から径方向にずれた位置にて当該第1回転体(17)に対して回転可能に連結され、他端側が第3回転体(19)の回転中心から径方向にずれた位置にて当該第3回転体(19)に対して回転可能に連結された第2の連結棒(23B)とを備えることが望ましい。これにより、第1突起部(17A)及び第2突起部(18A)に発生するせん断応力及び曲げ応力が過度に大きくなることが抑制される。
連結棒(23A)と前記第2の連結棒(23B)とは、一体化された1つの部材であることが望ましい。これにより、部品点数の増大を抑制しながら第1回転体(17)、第2回転体(18)及び第3回転体(19)が高い精度で同期しながら回転し得る。
固定レール(11)には、長手方向に沿って複数の第2の穴(11B)が直列に設けられており、複数の第2の穴(11B)は、可動レール(12)がスライドする空間を挟んで複数の穴(11A)と反対側の位置に設けられており、複数の第2の穴(11B)のいずれかに着脱自在に嵌り込むカンヌキ部材(12A)であって、可動レール(12)のスライドを規制するためのカンヌキ部材(12A)を備えており、さらに、複数の第2の穴間寸法は、複数の穴間寸法と同一であることが望ましい。これにより、例えば、スライド装置の製造者は、他のスライド装置において、当該複数の穴(11A)を可動レール(1
2)のスライドを規制するために利用でき得る。
因みに、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本開示は上記括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されるものではない。
第1実施形態に係るスライド装置を示す図である。 第1実施形態に係る固定レールを示す図である。 第1実施形態に係るカンヌキ部材を示す図である。 第1実施形態に係る歯車装置を示す図である。 第1実施形態に係る歯車装置の分解図である。 第1実施形態に係る歯車装置を示す図である。 図7A〜図7Eは、第1実施形態に係る歯車装置の作動説明図である。 図8A〜図8Eは、第1実施形態に係る歯車装置の作動説明図である。 第2実施形態に係る歯車装置を示す図である。 第2実施形態に係る歯車装置の分解図である。
以下の「発明の実施形態」は、本開示の技術的範囲に属する実施形態の一例を示すものである。つまり、特許請求の範囲に記載された発明特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的構成や構造等に限定されるものではない。
本実施形態は、車両等の乗物に搭載されるシート(以下、乗物用シートという。)に本開示に係るスライド装置が適用された例である。各図に付された方向を示す矢印及び斜線等は、各図相互の関係及び部材又は部位の形状等を理解し易くするために記載したものである。
したがって、当該スライド装置は、各図に付された方向に限定されるものではない。各図に示された方向は、本実施形態に係る乗物用シートが車両に組み付けられた状態における方向である。斜線が付された図は断面図を示すものではない。
少なくとも符号が付されて説明された部材又は部位は、「1つの」等の断りがされた場合を除き、少なくとも1つ設けられている。つまり、「1つの」等の断りがない場合には、当該部材は2以上設けられていてもよい。本開示に示された乗物用シートは、少なくとも符号が付されて説明された部材又は部位等の構成要素を備える。
(第1実施形態)
1.スライド装置の概要
スライド装置は、乗物用シートのシート本体をスライド可能に支持するための装置である。当該シート本体は、2つのスライド装置によりスライド可能に支持される。具体的には、第1のスライド装置は、シート本体のシート幅方向一端側を支持する。第2のスライド装置は、シート本体のシート幅方向他端側を支持する。
シート本体とは、少なくともシートクッションを有する。シートクッションは、着席者の臀部を支持するための部位である。つまり、本実施形態に係る乗物用シートは、2つのスライド装置及びシート本体を備える。
2.スライド装置の構成
2.1 スライド装置の概要
以下の説明は、シート幅方向左端側に配置されたスライド装置10の説明である。スライド装置10は、図1に示されるように、固定レール11、可動レール12及び駆動ユニット14等を少なくとも備える。
固定レール11は、乗物に対して直接的又は間接的に固定される部材である。可動レール12は、シート本体が固定されるとともに、固定レール11に対してスライド可能な部材である。
当該固定レール11には、図2に示されるように、複数の第1穴11A及び複数の第2穴11Bが設けられている。各第1穴11Aは、図3に示されるように、固定レール11のうちシート幅方向と略直交する帯状の第1部位11Cに設けられた貫通穴である。
各第2穴11Bは、固定レール11のうちシート幅方向と略直交する帯状の第2部位11Dに設けられた貫通穴である。第2部位11Dは、可動レール12がスライドする空間11Fを挟んで第1部位11Cと反対側に位置する。
複数の第1穴11A及び複数の第2穴11Bは、固定レール11の長手方向に沿って直列に設けられている。本実施形態では、隣り合う第1穴11A間の寸法と隣り合う第2穴11B間の寸法とは同じであり、かつ、第1穴11Aの大きさと第2穴11Bの大きさは同じである。
複数の第1穴11Aは、可動レール12をスライドさせる際に利用される穴である。複数の第1穴11Aの外縁は、樹脂製の緩衝材21で覆われている。緩衝材21は、図2に示されるように、帯板状の部材のうち各第1穴11Aに対応する部位に貫通穴21Aが設けられたものである。当該緩衝材21は、第1部位11Cに固定されている。
複数の第2穴11Bは、可動レール12のスライドを規制する際に利用される穴である。すなわち、図1に示されるカンヌキ部材12Aは、可動レール12のスライドを規制するための部材である。当該カンヌキ部材12Aには、少なくとも1つ(本実施形態では、3つ)の突起部12Bが設けられている。
当該突起部12Bは、複数の第2穴11Bのうちいずれかの第2穴11Bに着脱自在に嵌り込む爪状の部位である。カンヌキ部材12A、つまり、3つの突起部12Bは、規制位置(図3参照)と当該規制位置から外れた非規制位置との間で変位可能である。
本実施形態に係る規制位置は、3つの突起部12Bが3つの第2穴11Bに嵌り込む位置である。非規制位置は、3つの突起部12Bが3つの第2穴11Bから離脱した位置である。なお、本実施形態に係るカンヌキ部材12Aは、電動モータ等の電動式アクチュエータ(図示せず。)により駆動されて規制位置と非規制位置との間で変位する。
2.2 駆動ユニット
<駆動ユニットの概要>
駆動ユニット14は、可動レール12を固定レール11に対してスライドさせるための駆動装置である。具体的には、駆動ユニット14は、駆動部15(図1参照)及び歯車装置16(図4参照)等を少なくとも有して構成されている。
駆動部15は、図1に示されるように、アクチュエータ15A及び減速機構15B等を有している。アクチュエータ15Aは、回転力は発生する電動モータ等にて構成されている。減速機構15Bは、アクチュエータ15Aで発生した回転力を増大させて歯車装置16に伝達する。
なお、動力部15及び歯車装置16は、可動レール12に固定されている。つまり、動力部15、歯車装置16及び可動レール12は、一体的に固定レール11に対して変位する。
<歯車装置の構成>
図4に示される歯車装置16は、駆動部15から出力された回転力を利用して可動レール12をスライドさせるための装置である。当該歯車装置16は、図5に示されるように、第1回転体17、第2回転体18、第3回転体19及び連結棒23等を少なくとも備える。
<第1回転体、第2回転体及び第3回転体>
第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19は、歯車ケーシング20A及び歯車ケーシング20Bに挟まれた状態で、それら歯車ケーシング20A、20Bに対して回転可能に支持されている(図5参照)。
歯車ケーシング20A、20Bに支持された第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19は、固定レール11の長手方向(本実施形態では、シート前後方向)に直列に並んで配置されている。
第2回転体18は、第1回転体17に対して上記長手方向(本実施形態では、シート前方側)にずれた位置に配置されている。第3回転体19は、上記長手方向において第1回転体17に対して第2回転体18と反対側(本実施形態では、シート後方側)にずれた位置に配置されている。
第1回転体17の外周面には、図6に示されるように、少なくとも1つ(本実施形態では、3つ)の第1突起部17Aが設けられている。それらの第1突起部17Aは、複数の貫通穴21Aのいずれか、つまり複数の第1穴11Aのいずれかに着脱自在に嵌り込む部位である。
第2回転体18の外周面には、少なくとも1つ(本実施形態では、3つ)の第2突起部18Aが設けられている。それらの第2突起部18Aは、第1突起部17Aと同様に、複数の貫通穴21Aのいずれか、つまり複数の第1穴11Aのいずれかに着脱自在に嵌り込む部位である。
第3回転体19の外周面には、少なくとも1つ(本実施形態では、3つ)の第3突起部19Aが設けられている。それらの第3突起部19Aは、第1突起部17Aと同様に、複数の貫通穴21Aのいずれか、つまり複数の第1穴11Aのいずれかに着脱自在に嵌り込む部位である。
第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19は合同な形状である。そして、第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19それぞれは、隣り合う回転体に対して位相がずれた状態で歯車ケーシング20A、20Bに支持されている。
つまり、第2回転体18は、第1回転体17に対して予め決められた位相だけ遅角した状態で歯車ケーシング20A、20Bに支持されている。第3回転体19は、第1回転体17に対して予め決められた位相だけ進角した状態で歯車ケーシング20A、20Bに支持されている。
これにより、第2突起部18Aは、第1突起部17Aに対してずれたタイミングで複数
の第1穴11Aのいずれかに着脱自在に嵌り込む。同様に、第3突起部19Aは、第1突起部17A及び第2突起部18Aに対してずれたタイミングで複数の第1穴11Aのいずれかに着脱自在に嵌り込む。
進角とは、例えば、図6に示される状態において右向きに回転することをいう。遅角とは、例えば、図6に示される状態において左向きに回転することをいう。上記タイミングは、例えば、隣り合う第1穴11A間の寸法に対応した位相差となる。
なお、歯車ケーシング20A、20Bは、図5に示されるように、2本のボルト20Cにより互いに締結固定されている。取付ブラケット20Dは、歯車装置16を可動レール12に固定するための部材である。当該取付ブラケット20Dは、2本のボルト20Cにより歯車装置16に固定されている。
<連結棒等>
連結棒23は、第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19を同期させて回転させるための部材である。当該連結棒23は、第1連結棒23A及び第2連結棒23B等を有して構成されている。
第1連結棒23Aは、第1回転体17と第2回転体18とを同期させて回転させるための部材である。第2連結棒23Bは、第1回転体17と第3回転体19とを同期させて回転させるための部材である。
本実施形態に係る連結棒23は、第1連結棒23Aと第2連結棒23Bとが一体化された1本の棒状の部材により構成されている。以下の説明に係る連結棒23は、別段の断りがある場合を除き、当該一体化された1本の棒状の部材をいう。
連結棒23は、図5に示されるように、第1円盤24A、第2円盤24B及び第3円盤24Cを介して第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19それぞれに連結されている。
すなわち、第1円盤24Aは第1回転体17に連結されている。第1円盤24Aと第1回転体17との嵌合部には、セレーション又はスプライン等の回転止めが設けられている。このため、第1円盤24Aと第1回転体17とは一体物と化して回転する。
第2円盤24Bは第2回転体18に連結されている。第2円盤24Bと第2回転体18との嵌合部には、セレーション又はスプライン等の回転止めが設けられている。このため、第2円盤24Bと第2回転体18とは一体物と化して回転する。
第3円盤24Cは第3回転体19に連結されている。第3円盤24Cと第3回転体19との嵌合部には、セレーション又はスプライン等の回転止めが設けられている。このため、第3円盤24Cと第3回転体19とは一体物と化して回転する。
以下の説明では、第1円盤24A及び複数の第1突起部17Aを含めて第1回転体17という。同様に、第2円盤24B及び複数の第2突起部18Aを含めて第2回転体18といい、第3円盤24C及び複数の第3突起部19Aを含めて第3回転体19という。
換言すれば、第1円盤24Aは第1回転体17の一部を構成する。同様に、第2円盤24Bは第2回転体18の一部を構成する。第3円盤24Cは第3回転体19の一部を構成する。
そして、第1連結棒23Aの一端側は、第1回転体17の回転中心から径方向にずれた位置にて当該第1回転体17に回転可能に連結されている。第1連結棒23Aの他端側は、第2回転体18の回転中心から径方向にずれた位置にて当該第2回転体18に回転可能に連結されている。
第2連結棒23Bの一端側は、第1回転体17の回転中心から径方向にずれた位置にて当該第1回転体17に回転可能に連結されている。第2連結棒23Bの他端側は、第3回転体19の回転中心から径方向にずれた位置にて当該第3回転体19に回転可能に連結されている。
第1円盤24Aの外周には、減速機構15Bの出力歯車15C(図1参照)と噛み合う歯部24Dが設けられている。つまり、第1円盤24Aは、第1回転体17の回転中心軸線と同軸線上に配置されて回転する伝達回転体の一例を構成する。
そして、アクチュエータ15A(電動モータ)から出力された回転力は、第1円盤24A、つまり第1回転体17に伝達されるとともに、当該第1円盤24Aに連結された連結棒23を介して第2回転体18及び第3回転体19にも伝達される。
<歯車装置の作動>
図7A〜図7E及び図8A〜図8Eに示されるように、第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19は、予め決められた位相差を維持した状態で回転する。第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19は、図7A→図7B→図7C→図7D→図7E→図8A→図8B→図8C→図8D→図8Eの順で示されるように回転する。
つまり、第1突起部17A、第2突起部18A及び第3突起部19Aそれぞれは、順次、複数の第1穴11Aのいずれかに嵌り込んだ後、当該嵌り込んだ第1穴11Aから離脱する。
具体的には、第1突起部17A、第2突起部18A及び第3突起部19Aのうちいずれかの1つの突起部が第1穴11Aに嵌り込んだ状態にあるときには、他の突起部のうちいずれか一方の突起部は、第1穴11Aから離脱する過程(以下、離脱過程という。)にあり、かつ、他の突起部のうち他方の突起部は、第1穴11Aに進入する過程(以下、進入過程という。)にある。
例えば、図7Aにおいて、黒丸印が付された第1突起部17Aは、第1穴11Aに嵌り込んでいる。図7Aにおいて、黒丸印が付された第2突起部18Aは進入過程にある。図7Aにおいて、黒丸印が付された第3突起部19Aは離脱過程にある。
例えば、図7Bにおいて、黒丸印が付された第1突起部17Aは離脱過程にある。図7Bにおいて、黒丸印が付された第2突起部18Aは、図7Aに示す状態より進入過程が進行している。図7Bにおいて、黒丸印が付された第3突起部19Aは、図7Aに示す様態より離脱過程が進行している。
そして、図7Dにおいては、黒丸印が付された第2突起部18Aが第1穴11Aに嵌り込んでいるとともに、黒丸印が付された第1突起部17A、及び黒丸印が付された第3突起部19Aは離脱過程にある。
さらに、図8Dにおいては、黒丸印が付された第3突起部19Aの回転方向後退側に隣接する第3突起部19A(黒三角印が付された第3突起部19A)が第1穴11Aに嵌り込んでいる。
なお、図8Dにおいては、黒丸印が付された第1突起部17A、及び黒丸印が付された第2突起部18Aは離脱過程にあり、かつ、黒丸印が付された第1突起部17Aの回転方向後退側に隣接する第1突起部17A(黒三角印が付された第1突起部17A)は、進入過程にある。
3.本実施形態に係るスライド装置の特徴
本実施形態に係るスライド装置10では、図7A〜図7E及び図8A〜図8Eに示されるように、第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19が同期して回転しながら、第1突起部17A、第2突起部18A及び第3突起部19Aそれぞれが互いずれたタイミングで複数の第1穴11Aのいずれかに着脱自在に嵌り込む。つまり、駆動ユニット14は、ラックに噛み合うピニオンと同様な作動する。
したがって、ラックに噛み合うピニオンと同様な作動が、1つの回転体のみで実現される場合に比べて、第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19それぞれの直径寸法が、当該1つの回転体の直径に比べて小さくなり得る。延いては、当該スライド装置10が大型化してしまうことが抑制され得る。
本実施形態では、第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19を同期させて回転させる伝達体として、第1連結棒23A及び第2連結棒23Bが用いられている。これにより、本実施形態に係る駆動ユニット14は、伝達体として、例えば歯付きベルトや歯車が用いられた駆動ユニットに比べて、第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19に大きなトルクを伝達することが可能となるとともに、第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19間の回転タイミングが大きくずれてしまうことを抑制できる。
つまり、伝達体として、例えば歯車が用いられた駆動ユニットでは、当該歯車のバックラッシュや寸法バラツキ、及び当該歯車を支持するための歯車ケーシングの寸法バラツキ等により、回転タイミングが大きくずれてしまうおそれがある。
本実施形態に係るスライド装置10では、第1連結棒23Aと第2連結棒23Bとは一体化された1つの部材であるので、第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19を同期して回転させることが可能である。
カンヌキ部材12Aが着脱自在に嵌り込む複数の第2穴11B間寸法は、複数の第1穴11A間寸法と同一である。これにより、スライド装置10の製造者は、他のスライド装置において、当該複数の第1穴11Aを可動レール12のスライドを規制するために利用でき得る。つまり、製造者は、例えば、シート幅方向一端側に配置された固定レール11とシート幅方向他端側に配置された固定レール11とを共通化することとができ得る。
複数の第1穴11Aの外縁は、樹脂製の緩衝材21で覆われている。これにより、第1突起部17A、第2突起部18A及び第3突起部19Aが複数の第1穴11Aのいずれかに嵌り込むとき、並びに第1突起部17A、第2突起部18A及び第3突起部19Aが複数の第1穴11Aから離脱するときに発生する騒音が低減され得る。
(第2実施形態)
第1実施形態では、第1円盤24Aに歯部24Dが設けられ、かつ、アクチュエータ15A(電動モータ)から出力された回転力は、第1回転体17に伝達されるとともに、当該第1回転体17に連結された連結棒23を介して第2回転体18及び第3回転体19にも伝達される構成であった。
これに対して、本実施形態に係る歯車装置16では、図9及び図10に示されるように、第1円盤24Aの歯部24Dが廃止され、新たに旋回駆動部25が設けられている。そして、アクチュエータ15Aから出力された回転力は、旋回駆動部25及び連結棒23を介して第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19に同時に伝達される。
なお、上述の実施形態と同一の構成要件等は、上述の実施形態と同一の符号が付されている。このため、本実施形態では、重複する説明は省略されている。
<歯車装置の構成>
本実施形態に係る歯車装置16は、図10に示されるように、第1回転体17、第2回転体18、第3回転体19、連結棒23及び旋回駆動部25等を少なくとも備える。
なお、第1回転体17の構成は、歯部24Dが廃止されている点以外は、第1実施形態に係る第1回転体17と同じ構成である。第2回転体18及び第3回転体19は、第1実施形態に係る第2回転体18及び第3回転体19と同じ構成である。
<旋回駆動部>
旋回駆動部25は、アクチュエータ15A、つまり駆動部15から出力された回転力を受けて連結棒23を旋回させる部材である。当該旋回駆動部25は、入力部25A及びクランク部25B等を少なくとも有している。
入力部25Aは、減速機構15Bの出力歯車15C(図1参照)と噛み合う歯車にて構成されている。クランク部25Bは、入力部25Aの回転中心からずれた位置と連結棒23と連結する部位であって、当該連結棒23に回転可能に連結されている。
そして、連結棒23は、第1回転体17〜第3回転体19に回転可能に連結され、かつ、第1回転体17〜第3回転体19の回転中心は、歯車ケーシング20A、20Bに対して不動である。
このため、入力部25Aが回転すると、連結棒23は、平行移動するように当該入力部25Aの回転中心を旋回中心として旋回する。したがって、第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19は、互いに同期した状態で連結棒23の旋回周期にて回転する。
本実施形態に係る旋回駆動部25は、支持軸25Cを有している。支持軸25Cは、旋回駆動部25の回転、つまりクランク部25Bの旋回を安定させるために部位である。当該支持軸25Cの先端は、第1円盤24Aに滑り接触可能である。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、第1突起部17A、第2突起部18A及び第3突起部19Aのうちいずれかの1つの突起部が第1穴11Aに嵌り込んだ状態にあるときには、他の突起部のうちいずれか一方の突起部は離脱過程にあり、かつ、他の突起部のうち他方の突起部は進入過程にあった。しかし、本願明細書の開示はこれに限定されるものではない。
上述の実施形態では、第1回転体17、第2回転体18及び第3回転体19を備えていた。しかし、本願明細書の開示はこれに限定されるものではない。すなわち、スライド装置10は、例えば、第3回転体19が廃止された構成、又は第4回転体を有する構成等であってもよい。
上述の実施形態では、第2回転体18が第1回転体17に対してシート前方側に配置されていた。しかし、本願明細書の開示はこれに限定されるものではない。すなわち、スライド装置10は、例えば、第2回転体18が第1回転体17に対してシート後方側に配置
された構成であってもよい。
上述の実施形態では、カンヌキ部材12Aが着脱自在に嵌り込む複数の第2穴11Bが設けられていた。しかし、本願明細書の開示はこれに限定されるものではない。すなわち、スライド装置10は、例えば、複数の第2穴11Bが廃止され、かつ、カンヌキ部材12Aが複数の第1穴11Aのいずれかに着脱自在に嵌り込む構成であってもよい。
上述の実施形態では、複数の第2穴11B間寸法は、複数の第1穴11A間寸法と同一であった。しかし、本願明細書の開示はこれに限定されるものではない。すなわち、スライド装置10は、例えば、(a)複数の第2穴11B間寸法と複数の第1穴11A間寸法とが異なる寸法である構成、又は(b)第2穴11Bの位置が第1穴11Aの位置に対して固定レール11の長手方向にずれた構成であってもよい。
上述の実施形態では、複数の第1穴11Aの外縁は、樹脂製の緩衝材21で覆われていた。しかし、本願明細書の開示はこれに限定されるものではない。すなわち、スライド装置10は、例えば、(a)緩衝材21が廃止された構成、(b)第1突起部17A〜第3突起部19Aが樹脂で覆われた構成、又は(c)第1突起部17A〜第3突起部19Aが樹脂製である構成等であってもよい。
上述の実施形態に係る第1穴11A及び第2穴11Bは貫通穴にて構成されていた。しかし、本願明細書の開示はこれに限定されるものではない。すなわち、第1穴11A及び第2穴11Bのうち少なくとも一方の穴が、例えば、凹部状の窪んだ止め穴、又は内周の一部が開放された穴(例えば、切り欠き状の穴)等にて構成されていてもよい。
上述の実施形態では、車両に本開示に係る乗物用シートを適用した。しかし、本明細書の開示の適用はこれに限定されるものではなく、鉄道車両、船舶及び航空機等の乗物に用いられるシート、並びに劇場や家庭用等に用いられる据え置き型シートにも適用できる。
さらに、本開示は、上述の実施形態に記載された開示の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。したがって、上述した複数の実施形態のうち少なくとも2つの実施形態が組み合わせられた構成、又は上述の実施形態において、図示された構成要件もしくは符号を付して説明された構成要件のうちいずれかが廃止された構成でもよい。
10… スライド装置 11… 固定レール 11A… 第1穴 11B… 第2穴
12… 可動レール 12A… カンヌキ部材 12B… 突起部
14… 駆動ユニット 15… 駆動部 15A… アクチュエータ
15B… 減速機構 15C… 出力歯車 16… 歯車装置
17… 第1回転体 17A… 第1突起部 18… 第2回転体
18A… 第2突起部 19… 第3回転体 19A… 第3突起部
21… 緩衝材 21A… 貫通穴 23… 連結棒
23A… 第1連結棒 23B… 第2連結棒

Claims (5)

  1. 乗物用シートのシート本体をスライド可能に支持するスライド装置において、
    乗物に対して固定される固定レールであって、長手方向に沿って複数の穴が直列に設けられた固定レールと、
    前記シート本体が固定されるとともに、前記固定レールに対してスライド可能な可動レールと、
    前記可動レールを前記固定レールに対してスライドさせるための駆動ユニットと、
    前記駆動ユニットの一部を構成する第1回転体であって、前記複数の穴のいずれかに着脱自在に嵌り込む第1突起部を少なくとも1つ外周面に有する第1回転体と、
    前記駆動ユニットの一部を構成するとともに、前記第1回転体に対して前記長手方向にずれた位置に設けられた第2回転体であって、前記第1突起部に対してずれたタイミングで前記複数の穴のいずれかに着脱自在に嵌り込む第2突起部を少なくとも1つ外周面に有する第2回転体と、
    前記駆動ユニットの一部を構成する連結棒であって、一端側が前記第1回転体の回転中心から径方向にずれた位置にて当該第1回転体に対して回転可能に連結され、他端側が前記第2回転体の回転中心から径方向にずれた位置にて当該第2回転体に対して回転可能に連結された連結棒と
    を備えるスライド装置。
  2. 前記第1回転体の一部を構成するとともに、電動モータから出力された回転力が入力される伝達回転体であって、前記第1回転体の回転中心軸線と同軸線上に配置されて回転する伝達回転体を備え、
    前記連結棒の一端側は、前記伝達回転体に連結されている請求項1に記載のスライド装置。
  3. 前記駆動ユニットの一部を構成するとともに、前記長手方向において前記第1回転体に対して前記第2回転体と反対側に設けられた第3回転体であって、前記第1突起部及び前記第2突起部に対してずれたタイミングで前記複数の穴のいずれかに着脱自在に嵌り込む第3突起部を少なくとも1つ外周面に有する第3回転体と、
    前記第3回転体に回転力を伝達する第2の連結棒であって、一端側が前記第1回転体の回転中心から径方向にずれた位置にて当該第1回転体に対して回転可能に連結され、他端側が前記第3回転体の回転中心から径方向にずれた位置にて当該第3回転体に対して回転可能に連結された第2の連結棒と
    を備える請求項1又は2に記載のスライド装置。
  4. 前記連結棒と前記第2の連結棒とは、一体化された1つの部材である請求項3に記載のスライド装置。
  5. 前記固定レールには、前記長手方向に沿って複数の第2の穴が直列に設けられており、
    前記複数の第2の穴は、前記可動レールがスライドする空間を挟んで前記複数の穴と反対側の位置に設けられており、
    前記複数の第2の穴のいずれかに着脱自在に嵌り込むカンヌキ部材であって、前記可動レールのスライドを規制するためのカンヌキ部材を備えており、
    さらに、前記複数の第2の穴間寸法は、前記複数の穴間寸法と同一である請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスライド装置。
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