JP2020092077A - 端子台および電線配索ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】電線の端末に設けられた接続部と相手側接続部との接点部に不具合が生じることを抑制する。【解決手段】本明細書によって開示される端子台は、被覆電線20の端末に設けられた端子接続部32と、機器に設けられた機器側接続部Tとを電気的に接続する端子台40であって、端子接続部32と機器側接続部Tとが接触して配置される接点配置部50と、接点配置部50に連なって設けられ、被覆電線20が配置される電線設置部44と、電線設置部44と被覆電線20との間に弾性変位可能に配置され、被覆電線20と電線設置部44との間にクリアランスCLを有した状態で被覆電線20を屈曲させて保持する応力緩和部70とを備えている。【選択図】図2

Description

本明細書によって開示される技術は、端子台および電線配索ユニットに関する。
例えば、電線の端末に接続された接続端子と、機器に設けられた回路端子とを接続する端子台として、特開2017−004874号公報(下記特許文献1)に記載のものが知られている。この端子台は、接続端子と回路端子とを端子ボルトとナットによって締結することにより、接続端子と回路端子とを電気的に接続する。
特開2017−004874号公報
ところで、接続端子に接続された電線が、例えば、大電流・高電圧用として用いられる場合、電線自身の発熱や接続先から伝わる熱等によって電線が熱膨張または熱収縮する。電線が熱膨張または熱収縮すると、電線に接続された接続端子が電線の軸線方向に押し引きされて、接続端子と回路端子との接点部に応力が集中し、接点部に不具合が生じてしまう。
本明細書では、電線の端末に設けられた接続部と相手側接続部との接点部に不具合が生じることを抑制する技術を開示する。
本明細書によって開示される技術は、電線の端末に設けられた接続部と、相手側接続部とを電気的に接続する端子台であって、前記接続部と前記相手側接続部とが接触して配置される接点配置部と、前記接点配置部に連なって設けられ、前記電線が配置される電線設置部と、前記電線設置部と前記電線との間に弾性変位可能に配置され、前記電線と前記電線設置部との間にクリアランスを有した状態で前記電線を屈曲させて保持する応力緩和部とを備える構成としたものである。
本明細書によって開示される技術によれば、電線の端末に設けられた接続部と相手側接続部との接点部に不具合が生じることを抑制することができる。
実施形態1に係る電線配索ユニットの斜視図である。 電線配索ユニットの平面図である。 図2のA−A線断面図である。 実施形態1に係る端子台の斜視図である。 端子台の平面図である。 端子台の背面図である。 電線配索ユニットにおいて一方の電線が熱膨張した状態を示す平面図である。 図7のB−B線断面図である。 電線配索ユニットにおいて一方の電線が熱収縮した状態を示す平面図である。 図9のC−C線断面図である。 実施形態2に係る電線配索ユニットの斜視図である。 電線配索ユニットの平面図である。 図12のD−D線断面図である。 実施形態2に係る端子台の斜視図である。 実施形態3に係る電線配索ユニットの斜視図である。 電線配索ユニットの平面図である。 電線配索ユニットの分解斜視図である。 図16のE−E線断面図である。 端子をボルト締結する前のセット状態を示す断面図である。
<本開示の実施形態の説明>
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本明細書によって開示される技術は、電線の端末に設けられた接続部と、相手側接続部とを電気的に接続する端子台であって、前記接続部と前記相手側接続部とが接触して配置される接点配置部と、前記接点配置部に連なって設けられ、前記電線が配置される電線設置部と、前記電線設置部と前記電線との間に弾性変位可能に配置され、前記電線と前記電線設置部との間にクリアランスを有した状態で前記電線を屈曲させて保持する応力緩和部とを備える構成としたものである。
このような構成の端子台によると、発熱等によって電線が熱膨張する場合には、電線が既に屈曲した部分を起点にさらに屈曲し、応力緩和部が弾性変位することによって、電線と電線設置部との間に形成されたクリアランス内に電線が進入する。これにより、被覆電線が熱膨張によって延びた余長を吸収することができる。
一方、冷却等によって電線が熱収縮する場合には、応力緩和部が弾性変位することによって、電線と電線設置部との間に形成されたクリアランス内に電線が進入して、屈曲した電線が直線的になる。これにより、電線に対して軸線方向の引っ張り応力が加わることを抑制することができる。したがって、電線が熱膨張や熱収縮することに起因して接続部と相手側接続部との接点部に応力が加わることを抑制することができる。つまり、電線が熱膨張または熱収縮する場合に、接続部と相手側接続部との接点部に不具合が生じることを抑制することができる。
本明細書によって開示される端子台は、以下の構成としてもよい。
(2)前記電線設置部は、前記電線に沿って配される複数の側壁部を有しており、前記応力緩和部は、前記複数の側壁部において前記電線の軸線方向と交差する方向に弾性変位可能に設けられ、前記電線と前記側壁部との間にクリアランスを有するように前記電線を屈曲した状態に保持する複数の弾性部を有する構成にしてもよい。
このような構成によると、複数の側壁部間において電線を複数の弾性部によって屈曲させて保持することができる。そして、電線が熱膨張する場合には、弾性部が弾性変位することによって電線と側壁部との間のクリアランス内に電線が進入し、電線が熱収縮する場合には、応力緩和部が弾性変位することによって電線と側壁部との間のクリアランス内に電線が進入し、屈曲した電線が直線的になる。これにより、電線が熱膨張または熱収縮のいずれの状態になる場合においても、接続部と相手側接続部との接点部に応力が生じることを抑制することができる。
(3)前記複数の側壁部は、前記電線の両側に配された一対の側壁部であり、前記複数の弾性部は、前記電線の軸線方向について同一の領域に設けられた一対の弾性部であり、前記一対の弾性部のうちの一方は、他方よりも前記電線に向けて突出する大弾性部とされている構成としてもよい。
(4)また、前記電線設置部は、前記電線が載置される底壁部と、前記底壁部から延出した前記一対の側壁部とを有しており、前記一対の弾性部は、前記側壁部から前記電線に向かって片持ち状に突出して形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、一対の側壁部間に配された電線を一対の弾性部によって屈曲させることができるから、例えば、弾性部を3つ以上にする場合に比べて、端子台の構成を簡素化することができる。
また、一対の弾性部が軸線方向について同一の領域に配置されているから、例えば、一対の弾性部が軸線方向にずれて配置される場合に比べて、応力緩和部を軸線方向に小型化することができる。ひいては、端子台を軸線方向に小型化することができる。
ところで、一対の弾性部が軸線方向に同一の領域に配置され、軸線方向について一対の弾性部が両側から電線に接触する場合、電線を屈曲させることができなくなることが懸念される。しかしながら、このような構成よると、一対の弾性部のうちの一方が他方よりも電線に向けて突出する大弾性部となっているから、大弾性部によって電線を他方側に向けて確実に屈曲させることができる。
また、一対の弾性部が側壁部から電線に向かって片持ち状に突出して形成されているから、一対の弾性部の側壁部からの突出寸法を変更することによって電線を屈曲させる割合を容易に調整することができる。
(5)前記一対の弾性部は、前記底壁部と交差する方向に片持ち状に延びている構成としてもよい。
このような構成によると、例えば、一対の弾性部が底壁部と交差する下方向に片持ち状に延びる場合には、電線の軸線方向に片持ち状に延びる弾性部に比べて、一対の弾性部における電線の軸線方向の長さ寸法を短くすることができる。これにより、応力緩和部、ひいては、端子台を電線の軸線方向に小型化することができる。
(6)前記接続部が平板状をなしており、前記接続部の少なくとも両側縁部の表面に当接して前記接続部を正規の向きに位置決めする位置決め部と、前記接続部の裏面に当接して前記接続部を付勢する弾性押圧部と、を備える構成としてもよい。
このような構成によると、接続部を端子台にセットする際に、弾性押圧部によって位置決め部に向けて付勢された平板状の接続部の表面が、少なくとも両側縁部において位置決め部に当接する。これにより、接続部が電線の軸線まわりに回転する方向に変位する、いわゆる接続部ねじり方向の変位が防止される。すなわち、平板状の接続部にねじり方向の力が加わると、接続部の両側縁部の一方が斜め上方に変位することになるが、位置決め部に当接して押し返されることにより、接続部が正規の向きに位置決めされる。
特に、本開示の端子台によれば、応力緩和部に電線を屈曲させて保持することに起因して、接続部にねじれ方向の力が加わる可能性が考えられる。また、電線の径が大きく曲がりぐせが強い場合にも、接続部にねじれ方向の力が加わる可能性が考えられる。このような場合に、平板状の接続部の両側縁部の一方が、ねじれ方向に変位しようとしても、位置決め部に当接して押し返されることにより、正規の向きに保持されて、接続部のねじりの発生を有利に防止できるのである。
その結果、接続部が接点配置部に対して正規の向きで配されるように位置決めされて、接続部の相手側接続部との接続作業が容易になる。また、接続部と相手側接続部との接続部分に対して、接続部のねじり方向の回転変位による応力の作用も回避される。
(7)前記接続部の幅方向両側に配されて前記接続部の前記幅方向の外側に弾性変形可能な脚部が設けられており、前記脚部には、前記位置決め部が突出して形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、例えば、接続部の裏面側の両側端部を位置決め部に押し当てながら接続部を押し込むと、脚部が接続部の幅方向外側へ弾性変形して、位置決め部が接続部の幅方向外側へ向けて移動する。これにより、接続部を押し込むだけの簡単な操作によって、接続部を位置決め部と弾性押圧部との間に差し入れることができる。
なお、好適には、前記位置決め部には、前記接続部の押し当てによって前記弾性脚部を弾性変形させて前記位置決め部を前記接続部の前記幅方向の外側へ移動させる押圧案内面が設けられている。これにより、接続部の裏面側の両側端部を位置決め部の押圧案内面に押し当てながら接続部を押し込むことで、脚部が接続部の幅方向外側へ弾性変形し易くなり、接続部を位置決め部と弾性押圧部との間へより簡単に差し入れることができる。
(8)前記弾性押圧部が前記接点配置部に一体形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、部品点数が少なくなって、構造が簡単になり得る。
(9)前記位置決め部が前記弾性押圧部に対して前記接続部の長さ方向の両側に設けられている構成としてもよい。
このような構成によると、接続部が弾性押圧部によって位置決め部に押し付けられた状態において、接続部のこじり方向の変位が生じ難くなる。このように、接続部がねじり方向の変位だけでなく、こじり方向の変位も制限されることによって、接続部を接点配置部に対して正規の向きに位置決めされた正規のセット状態に保持され易くなる。
なお、前記接点配置部には、前記接続部の取付けに際して前記接続部を案内するガイド面が設けられていてもよい。
このような構成によると、接続部がガイド面によって接点配置部における正規のセット位置に案内されることから、接続部を接点配置部にセットする取付け作業が容易になる。
(10)本明細書によって開示される技術は、前記端子台と、前記端子台の前記電線設置部から前記接点配置部とは反対側に引き出された前記電線を収容する囲部とを備えた電線配索ユニットであって、前記囲部内に収容された前記電線と前記囲部の壁部とは、近接した配置となっている構成としたものである。
囲部内に収容されて壁部と近接した電線は、それぞれの壁部と緊密な状態となっている。したがって、電線が熱膨張した場合には、囲部内に収容された電線は屈曲することができず、電線の熱膨張量が端子台の電線設置部の位置まで累積して延びることになる。
すなわち、電線を収容する囲部の壁部と電線とが近接している場合には、熱膨張した電線の余長を応力緩和部が吸収する技術は、非常に有効である。
<本開示の実施形態の詳細>
本開示の端子台および電線配索ユニットの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<実施形態1>
本明細書に開示された技術における実施形態1について図1から図10を参照して説明する。
本実施形態は、車両に搭載される機器の機器側接続部(「相手側接続部」の一例)Tに接続される電線配索ユニット10を例示している。
機器側接続部Tは、図1および図2に示すように、平板状をなし、左右方向に一対並んで配置されている。
電線配索ユニット10は、図1および図2に示すように、一対の被覆電線20と、一対の被覆電線20の前側の端末に接続された一対の端子30と、一対の被覆電線20における前側の端末部分および一対の端子30が配置される端子台40と、端子台40から後方に引き出される被覆電線20を収容する囲部60とを備えて構成されている。
被覆電線20は、導電性を有する撚線からなる芯線22が絶縁性を有する絶縁被覆24によって覆われて形成されている。芯線22は、銅、銅合金、アルミニウム、またはアルミニウム合金など任意のものを採用することができる。被覆電線20の前端部は絶縁被覆24が皮剥ぎされて芯線22が露出した状態とされている。
端子30は、導電性を有する金属板材をプレスなどによって加工することによって形成されており、被覆電線20に比べて断面積が小さく形成されている。端子30は、銅、銅合金、アルミニウム、またはアルミニウム合金など任意のものを採用することができる。端子30は、機器側接続部Tに接続される端子接続部(「接続部」の一例)32と、被覆電線20の芯線22に接続される電線接続部34とを備えている。
端子接続部32は、平板状をなしており、端子接続部32の後方に電線接続部34が連なって形成されている。
電線接続部34は、一対のバレル35を有しており、一対のバレル35を被覆電線20の芯線22に圧着することにより被覆電線20の前端部に電気的に接続されている。
端子台40は、大まかには合成樹脂によって形成されており、平面視略方形の取付板41と、取付板41から前方に突出する一対の接点配置部50とを備えて構成されている。 取付板41は、平板状をなしており、取付板41の四隅には、図示しない取付ボルトが挿通される金属製のカラー42がそれぞれ埋設されている。
取付板41の左右方向の略中央部は、一対の被覆電線20が前後方向に延びた状態で配置される電線設置部44とされている。
電線設置部44は、前後方向に長い底壁部45と、底壁部45から上方に向かって延出する複数の側壁部46とを備えて構成されている。
底壁部45は、取付板41の前後方向の全長に亘って形成されており、底壁部45上には一対の端子30の電線接続部34および一対の被覆電線20の前端部が左右方向に並んで載置可能とされている。
複数の側壁部46は、底壁部45に載置された一対の被覆電線20の間と、一対の被覆電線20の左右方向の両側との合計3箇所に設けられている。
各側壁部46は、被覆電線20に沿うように前後方向に直線的に延びた形態とされており、底壁部45の前後方向の全長に亘って形成されている。
複数の側壁部46のうち一対の被覆電線20の間に配された中央側壁部46Aは、一対の被覆電線20の左右方向の両側に配された外側壁部46Bよりも板厚寸法が大きく設定されている。また、中央側壁部46Aは、取付板41から前方に向かって突出しており、底壁部45から前方に突出した一対の端子30における端子接続部32の前端位置まで延びた形態とされている。したがって、中央側壁部46Aは、底壁部45上に配された一対の端子30間を絶縁するための絶縁壁となっている。
また、中央側壁部46Aと外側壁部46Bとの間の左右方向の寸法は、被覆電線20の外形寸法よりも大きく設定されており、中央側壁部46Aと外側壁部46Bとの間に被覆電線20が配置されると、被覆電線20とそれぞれの側壁部46との間にクリアランスCLが形成されるようになっている。
つまり、電線設置部44は、図1から図10に示すように、底壁部45と中央側壁部46Aと外側壁部46Bとによって構成された2つの電線配索路47を有しており、電線配索路47内に被覆電線20が設置されると、図1および図2に示すように、それぞれの側壁部46と被覆電線20との間にクリアランスCLが形成されるようになっている。
一対の接点配置部50は、平板状をなしている。一対の接点配置部50は、中央側壁部46Aに沿うように取付板41の前端縁から前方に突出した形態とされており、それぞれの接点配置部50は、電線設置部44の中央側壁部46Aと外側壁部46Bとの間に配置された底壁部45の前縁および中央側壁部46Aに連なっている。
それぞれの接点配置部50の前端部には、図4から図6に示すように、ナットNが固定されており、ナットN上には、端子30の端子接続部32と機器側接続部Tとを上下に重ねた状態で載置可能とされている。図1および図2に示すように、ナットN上に重ねて配置した端子接続部32と機器側接続部Tとに締結ボルトBを挿通してナットNに締め込むことにより、端子接続部32と機器側接続部Tとが電気的に接続されるようになっている。
一方、電線設置部44の後端から後方に引き出された一対の被覆電線20は、囲部60内に設けられた電線収容部61内に収容されている。
電線収容部61は、それぞれの被覆電線20を上下左右の4方向から覆う4つの壁部62によって構成されており、4つの壁部62によってそれぞれの被覆電線20が個別に囲まれた状態となっている。電線収容部61内におけるそれぞれの壁部62は、被覆電線20に近接して配置されており、それぞれの壁部62と被覆電線20とは緊密な状態となっている。
さて、底壁部45に載置された被覆電線20と、電線設置部44における外側壁部46Bおよび中央側壁部46Aとの間には、図1から図6に示すように、被覆電線20を屈曲させて保持する応力緩和部70がそれぞれ配置されている。
応力緩和部70は、外側壁部46Bおよび中央側壁部46Aにそれぞれ設けられた複数の弾性部72を備えて構成されている。
本実施形態の弾性部72は、外側壁部46Bと中央側壁部46Aとにおいて前後方向に同一の領域に配置されるようにそれぞれ設けられており、一対の弾性部72は、電線配索路47内に配置された被覆電線20の前後方向の同一の領域に両側から接触するようになっている。
中央側壁部46Aに設けられた弾性部72は、電線設置部44内へ突出した後、前方に向かって片持ち状に延びる小弾性部73とされている。一方、外側壁部46Bに設けられた弾性部72は、電線設置部44内へ突出した後、後方に向かって片持ち状に延びる大弾性部74とされている。
大弾性部74は、図3および図6に示すように、電線設置部44内への突出量L1が、小弾性部73の電線設置部44内への突出量L2よりも大きく、かつ前後方向に長くなるように形成されている。
また、大弾性部74が被覆電線20に接触する部分74Aと小弾性部73が被覆電線20に接触する部分73Aとの間の距離は、被覆電線20の外径寸法と同じ寸法に設定されている。ここで、同じ寸法とは、大弾性部74が被覆電線20に接触する部分74Aと小弾性部73が被覆電線20に接触する部分73Aとの間の距離が、被覆電線20の外径寸法と同一であってもよく、同一でない場合であっても、実質的に同一と認定しうる場合を含む。
したがって、外側壁部46Bと中央側壁部46Aとの間に被覆電線20が配置されると、被覆電線20は、図2に示すように、小弾性部73よりも被覆電線20側に突出する大弾性部74に沿って接触し、中央側壁部46A側に向かって屈曲される。これにより、被覆電線20は、中央側壁部46A側に向かって屈曲された状態で、大弾性部74と小弾性部73とによって左右方向両側から保持されて配置されるようになっている。また、被覆電線20は、小弾性部73に沿うように接触して、中央側壁部46Aとの間にクリアランスCLを有した状態で電線設置部44内に配置されるようになっている。
本実施形態は、以上のような構成であって、続いて、電線配索ユニット10の作用および効果について説明する。
例えば、電線配索ユニットが、例えば、大電流・高電圧用として用いられる場合、被覆電線自身の発熱や機器側接続部Tとの接点部から伝わる熱等に晒されると、端子よりも断面積の大きい被覆電線は、熱膨張または熱収縮によって軸線方向の長さが大きく変化する。したがって、被覆電線に接続された端子接続部は、被覆電線の軸線方向である前後方向に押し引きされることになり、端子接続部と電機器側接続部との接点部に応力が集中して接点部に不具合が生じてしまうことが懸念される。
そこで、本発明者らは、上記の課題を解決するため、鋭意検討を行った結果、本実施形態の構成を見出した。すなわち、本実施形態は、図1および図2に示すように、被覆電線20の端末に設けられた端子接続部32と、機器に設けられた機器側接続部Tとを電気的に接続する端子台40であって、端子接続部32と機器側接続部Tとが接触して配置される接点配置部50と、接点配置部50に連なって設けられ、被覆電線20が配置される電線設置部44と、電線設置部44と被覆電線20との間に弾性変位可能に配置され、被覆電線20と電線設置部44との間にクリアランスCLを有した状態で被覆電線20を屈曲させて保持する応力緩和部70とを備えている。
すなわち、本実施形態の端子台40は、発熱等によって被覆電線20が熱膨張する場合には、図7および図8に示すように、被覆電線20が既に屈曲した部分を起点にさらに屈曲し、応力緩和部70が弾性変位することによって被覆電線20と電線設置部44との間に形成されたクリアランスCL内に被覆電線20が進入し、被覆電線20が熱膨張することによって生じる余長を吸収することができる。なお、図7および図8では、被覆電線20が熱膨張した状態と、熱膨張していない状態とを分かりやすくするために、右側(図示上側)の被覆電線20が熱膨張していない状態を示し、左側(図示下側)の被覆電線20が熱膨張した状態を示している。
一方、冷却等によって被覆電線20が熱収縮する場合には、図9および図10に示すように、応力緩和部70が弾性変位することによって、被覆電線20と電線設置部44との間のクリアランスCL内に被覆電線20が進入し、屈曲した被覆電線20が直線的になり、被覆電線20に対して軸線方向の引っ張り応力が加わることを抑制することができる。なお、図9および図10では、被覆電線20が熱収縮した状態と、熱収縮していない状態とを分かりやすくするために、右側(図示上側)の被覆電線20が熱収縮していない状態を示し、左側(図示下側)の被覆電線20が熱収縮した状態を示している。
つまり、被覆電線20が熱膨張や熱収縮することに起因して端子接続部32と機器側接続部Tとの接点部に応力が加わることを抑制することができる。これにより、端子接続部32と機器側接続部Tとの接点部に不具合が生じることを抑制することができる。
また、電線設置部44は、被覆電線20に沿って配される複数の側壁部46を有しており、応力緩和部70は、複数の側壁部46において被覆電線20の軸線方向と交差する方向である左右方向に弾性変位可能に設けられ、被覆電線20と側壁部46との間にクリアランスCLを有するように被覆電線20を屈曲した状態に保持する複数の弾性部72を有している。
このようにすれば、複数の側壁部46間において被覆電線20を複数の弾性部72によって屈曲させて保持することができる。そして、被覆電線20が熱膨張する場合には、図7および図8に示すように、弾性部(小弾性部73)72が側壁部(中央側壁部46A)46側に向かって弾性変位することによって被覆電線20と側壁部(中央側壁部46A)46との間に形成されたクリアランスCL内に被覆電線20を進入させ、熱膨張分によって生じる余長を吸収することができる。
一方、被覆電線20が熱収縮する場合には、図9および図10に示すように、弾性部(大弾性部74)72が側壁部(外側壁部46B)46側に向かって弾性変位することによって側壁部(外側壁部46B)と被覆電線20との間のクリアランスCL内に被覆電線20が進入して屈曲した被覆電線20が直線的になり、被覆電線20に引っ張り応力が加わることを抑制できる。
つまり、被覆電線20が熱膨張や熱収縮する場合に、端子接続部32と機器側接続部Tとの接点部に応力が生じることを抑制することができる。
また、被覆電線20が熱収縮して直線的になると、被覆電線20と弾性部(小弾性部73)とが左右方向に離れた状態となる。
また、複数の側壁部46は、被覆電線20の左右方向の両側に配された一対の側壁部46によって構成されており、複数の弾性部72は、図1から図6に示すように、被覆電線20の前後方向について同一の領域に設けられた一対の弾性部72によって構成されており、一対の弾性部72のうちの一方は、他方よりも被覆電線20に向けて突出する大弾性部74とされている。
このような構成によると、一対の側壁部46間に配された被覆電線20を一対の弾性部72によって屈曲させることができるから、例えば、弾性部を3つ以上に構成する場合に比べて、端子台40の構成を簡素化することができる。
また、本実施形態によると、一対の弾性部72が前後方向に同一の領域に配置されているから、例えば、一対の弾性部が前後方向にずれて配置される場合に比べて、応力緩和部70を前後方向に小型化することができる。ひいては、端子台40を前後方向に小型化することができる。
ところで、一対の弾性部72が前後方向に同一の領域に配置される場合、一対の弾性部72が両側から被覆電線20に接触する場合、被覆電線20を屈曲させることができなくなることが懸念される。しかしながら、本実施形態によると、一対の弾性部72のうちの一方が他方よりも被覆電線20に向けて突出する大弾性部74となっている。
つまり、外側壁部46Bからの大弾性部74の突出量L1が、中央側壁部46Aからの小弾性部73の突出量L2よりも大きく設定された構成となっているから、大弾性部74によって被覆電線20を小弾性部73側に向かって確実に屈曲させることができる。
また、電線設置部44は、被覆電線20が載置される底壁部45と、底壁部45から延出した一対の側壁部46とを有しており、一対の弾性部72は、側壁部46から被覆電線20に向かって片持ち状に突出して形成されている。
このような構成によると、一対の弾性部72が側壁部46から被覆電線20に向かって片持ち状に突出しているから、一対の弾性部72の側壁部46からの突出寸法を調整することによって被覆電線20を屈曲させる割合を容易に調整することができる。
さらに、電線配索ユニット10は、図1および図2に示すように、端子台40の電線設置部44から接点配置部50とは反対側である後方に引き出された被覆電線20を収容する囲部60とを備えており、囲部60内に収容された被覆電線20と囲部60の壁部62とは、近接した配置となっている。
つまり、囲部60内に収容された被覆電線20は、壁部62に囲まれてそれぞれの壁部62と被覆電線20とは緊密な状態となっている。したがって、被覆電線20が熱膨張した場合には、囲部60内に収容された被覆電線20は屈曲することができず、被覆電線20の熱膨張量が端子台40の電線設置部44の位置まで累積して延びることになる。すなわち、被覆電線20を収容する囲部60の壁部62と被覆電線20とが近接している場合には、応力緩和部70が熱膨張した被覆電線20の余長を吸収する技術は、非常に有効である。
<実施形態2>
次に、実施形態2について図11から図14を参照して説明する。
実施形態2の電線配索ユニット110における端子台140の応力緩和部170は、実施形態1の応力緩和部70における一対の弾性部72の形状を変更したものであって、実施形態1と共通する構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略する。また、実施形態1と同じ構成については同一の符号を用いるものとする。
実施形態2の一対の弾性部172は、図11から図14に示すように、中央側壁部46Aおよび外側壁部46Bから電線設置部44内に向かって突出した後、底壁部45と交差する方向である下方に向けて片持ち状に延びて形成されている。
一対の弾性部172のうち、外側壁部46Bに設けられた弾性部172は、図12に示すように、中央側壁部46Aに設けられた弾性部172の突出量L3よりも電線設置部44内への突出量L4が大きく設定された大弾性部174とされ、中央側壁部46Aに設けられた弾性部72は、小弾性部173とされている。
大弾性部174と小弾性部173とは、左右方向に並んで配置されており、外側壁部46Bと中央側壁部46Aとの間に配置された被覆電線20を前後方向に同一の領域に接触するようになっている。また、大弾性部174と小弾性部173との間の距離は、被覆電線20の外径寸法とほぼ同じに設定されている。
したがって、外側壁部46Bと中央側壁部46Aとの間に配置された被覆電線20は、小弾性部173よりも被覆電線側に向かって突出する大弾性部174によって中央側壁部46A側に向かって屈曲される。これにより、被覆電線20は、中央側壁部46A側に向かって屈曲された状態で、大弾性部174と小弾性部173とによって左右方向両側から保持されて配置されるようになっている。また、被覆電線20は、小弾性部173に接触することにより、中央側壁部46Aとの間にクリアランスCLを有した状態で電線設置部44内に配置されるようになっている。
つまり、本実施形態の一対の弾性部172は、例えば、被覆電線の軸線方向である前後方向に片持ち状に延びる弾性部に比べて、前後方向の長さ寸法を小さくすることができる。これにより、応力緩和部170、ひいては、端子台140を前後方向に小型化できるようになっている。
<実施形態3>
次に、実施形態3について図15から図19を参照して説明する。
実施形態3の電線配索ユニット180における端子台182は、実施形態1の端子台40の接点配置部50に代えて、接点配置部184を備えるように変更したものである。実施形態1と共通する構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略する。また、実施形態1と同じ構成については同一の符号を用いるものとする。
接点配置部184は、取付板41よりも小さな平面視略方形の底板185を有し、底板185が取付板41の前方に突出している。接点配置部184には、電線設置部44の側壁部46が延び出しており、底板185の両側面に連接されている。底板185の前端部には、側壁部46が連接された竪壁部186が設けられており、竪壁部186によって、端子接続部32の先端部が囲まれるようになっている。
竪壁部186の上端部分には、後述する端子収容領域190に向かって下傾するガイド面188が設けられている。ガイド面188は、傾斜角度が一定の平面とされているが、例えば湾曲面であっても良いし、傾斜角度が段階的に変化していても良い。本実施形態では、端子30の周囲が、接点配置部184において中央側壁部46A及び外側壁部46Bと竪壁部186とによって囲まれており、電線配索路47と連続して端子30を収容する端子収容領域190が接点配置部184に設けられている。
なお、本実施形態では、前述の実施形態に比べて、端子30に設けられた平板状の端子接続部32が、被覆電線20の軸線方向となる前後方向に長く延びており、平面視で前後方向に長尺の矩形状とされている。
接点配置部184には、複数の押え部192が設けられている。これらの押え部192は、竪壁部186から前後方向で電線設置部44側へ離隔した位置に設けられている。各押え部192は、接点配置部184の底板185から上方へ向かって延びる脚部194と、脚部194の先端部分に一体形成された位置決め部196とを、備えている。
脚部194は、図17,18に示すように、端子接続部32の側面に平行に広がる平板形状とされている。脚部194は、金属や合成樹脂などによって形成されており、本実施形態では接点配置部184に一体形成されている。脚部194は、厚さ方向において弾性的な曲げ変形が可能とされている。
位置決め部196は、図18に示すように、脚部194の突出先端部において、脚部194の厚さ方向に突出して設けられている。位置決め部196の上面は、突出先端に向けて下傾する傾斜面によって構成された押圧案内面198とされている。押圧案内面198に下向きの力が作用すると、分力によって脚部194が曲げ変形を生じて、位置決め部196が幅方向の外方へ向けて移動するようになっている。
このような形状の押え部192は、側壁部46A,46Bの間に差し入れられる端子接続部32の幅方向両側に対をなして向かい合って設けられている。本実施形態では、端子接続部32の幅方向両側に対向して配置された一対の押え部192が、前後方向となる端子接続部32の長手方向で所定の距離を隔てた2箇所に設けられている。なお、一対の押え部192の各位置決め部196は、それら押え部192の対向方向で内側に向けて突出している。
端子接続部32の長手方向の前方に設けられた一対の押え部192と、後方に設けられた一対の押え部192との間には、弾性押圧部200が設けられている。弾性押圧部200は、板状とされており、厚さ方向の弾性的な曲げ変形が可能とされている。弾性押圧部200は、図18に示すように、側壁部46と一体形成されており、部品点数の削減が図られている。弾性押圧部200は、中央側壁部46Aと外側壁部46B,46Bから端子収容領域190の左右方向の内側へ向かってそれぞれ延び出している。弾性押圧部200の先端部分は、押え部192の位置決め部196よりも左右方向の内側に位置している。弾性押圧部200は、先端に向けて次第に上傾している。弾性押圧部200は、先端部分が上方に向けて凸となる湾曲断面を有している。弾性押圧部200の先端部分の上面は、押え部192の位置決め部196の下面よりも下方に位置している。なお、接点配置部184の底板185には、弾性押圧部200の下方に位置する部位に製造上の型抜き穴が設けられている。
弾性押圧部200は、図16に示すように、端子接続部32の長手方向の前方と後方に設けられた押え部192の間で、それらの間の略中央に設けられている。すなわち、本実施形態では、弾性押圧部200の前方と後方の両側に同じ距離ずつ離れた位置に、一対の押え部192がそれぞれ設けられている。
被覆電線20及び端子30が端子台140の電線配索路47,47及び端子収容領域190に配設された状態において、各端子接続部32は、各端子収容領域190に設けられた各一対の押え部192の脚部194の対向面間に差し入れられている。端子接続部32の幅方向両側に位置する脚部194の対向間距離は、端子接続部32の幅寸法よりも大きくされている。各一対の押え部192に設けられた位置決め部196間の距離は、端子接続部32の幅寸法よりも小さくされている。これにより、位置決め部196が、端子接続部32の両側縁部において、端子接続部32の上面に重なる位置に設けられて、端子接続部32の端子収容領域190から上方への抜けが、位置決め部196によって防止される。
端子接続部32は、各一対の押え部192の対向面間へ上側から差し入れられることによって、位置決め部196を容易に乗り越えて一対の脚部194の間へ配置される。即ち、端子接続部32は、両側部の下側角部が位置決め部196の押圧案内面198に上方から下向きに押し当てられる。これにより、位置決め部196に対して、端子接続部32の幅方向の外方へ向けた分力が作用し、脚部194が弾性的に曲げられて、位置決め部196が幅方向の外方へ移動する。そして、脚部194の曲げ変形によって押し広げられた位置決め部196間を通じて、端子接続部32が弾性押圧部200に当接するまで差し入れられる。端子接続部32が位置決め部196よりも下側まで差し入れられると、脚部194の曲げ変形が解除されることから、位置決め部196が幅方向で相互に接近して、端子接続部32の両側縁部に対して上方に配置される。
端子接続部32は、位置決め部196の押圧案内面198に対して接しながら端子収容領域190に差し入れられることにより、幅方向で所定の位置に案内された状態で端子収容領域190に収容される。これにより、端子接続部32を位置決め部196の間に差し入れるだけの簡単な操作によって、端子接続部32が幅方向で端子収容領域190内の適切な位置に位置決めされる。それ故、端子接続部32を端子収容領域190において適切な位置に簡単に配置することができる。
また、接点配置部184において端子収容領域190の壁部の一部を構成する竪壁部186には、ガイド面188が設けられている。これにより、端子接続部32を端子収容領域190に配して接点配置部184に取り付ける際に、端子接続部32の先端側がガイド面188に接しながら下方へ移動することによっても、端子接続部32が端子収容領域190の適切な位置に案内される。特に、端子接続部32が先端側(図16中の下側)から端子収容領域190へ差し入れられる場合に、端子接続部32の先端側を端子収容領域190に差し入れ易くなる。
各一対の押え部192の間に差し入れられた端子接続部32は、図19に示すように、表面である上面が幅方向の両端縁部において位置決め部196に重ね合わされていると共に、裏面である下面が弾性押圧部200の上面に当接している。端子接続部32は、弾性押圧部200の弾性によって位置決め部196側である上側に向けて付勢されており、端子接続部32の両側縁部は、位置決め部196に当接している。端子接続部32は、各一対の押え部192の間に差し入れられ、且つ後述する締結ボルトBとナットNとの締結によって固定されていないセット状態において、位置決め部196と弾性押圧部200の間に挟持されている。
このように、締結ボルトBがナットNに螺着されて端子接続部32が固定される前のセット状態において、端子接続部32は、両側縁部の上面に当接する位置決め部196と、下面に押し当てられる弾性押圧部200との間で挟まれて支持される。本実施形態では、応力緩和部70に被覆電線20を屈曲させて保持することに起因して、端子接続部32にねじり方向の力が加わる可能性が考えられる。また、被覆電線20の曲がりぐせに起因してねじり方向の力が加わる場合もある。そのような場合でも、端子接続部32が上面の両側縁部に当接される位置決め部196と、下面に押し当てられる弾性押圧部200との間で挟まれて支持されていることから、端子接続部32のねじり方向の変位が防止されて、端子接続部32が端子収容領域190において正規の向きに位置決めされて保持されている。端子接続部32の正規の向きとは、端子接続部32の上面および下面が、締結ボルトBとナットNの締結方向となる上下方向に対して直交して広がる向きを言う。それ故、締結ボルトBとナットNの締結方向に対する端子接続部32の傾きが防止されて、締結ボルトBのナットNへの締結作業が容易になり、端子接続部32を接点配置部50に安定して取り付けることができる。また、締結ボルトBとナットNによる端子接続部32の締結に際して、端子接続部32のねじり変位によって締結ボルトBに作用する応力が低減される。
特に、弾性押圧部200も端子接続部32の幅方向の両側にそれぞれ設けられており、端子接続部32の下面に対して幅方向の2箇所に押し当てられることから、端子接続部32のねじり方向の変位がより効果的に防止される。
一対の押え部192が、弾性押圧部200に対して前方と後方の両側2か所に設けられている。そして、端子接続部32がねじり方向に変位すると、端子接続部32は、弾性押圧部200によって下面を支持された部分から前後方向に離れた2箇所において、それぞれ位置決め部196によってねじり方向の変位を制限される。これにより、端子接続部32の位置決め部196への当接によるモーメントの作用によって端子接続部32がこじり方向に変位するのを防ぐことができる。特に、前後方向に離隔した2か所に設けられた各一対の押え部192が弾性押圧部200に対して前後方向の両側に同じ距離ずつ離れて配置されていることから、端子接続部32と位置決め部196の当接によるモーメントがより効果的に相殺される。
端子接続部32は、図19に示す上記セット状態において、ナットNから上方に離れている。これにより、ナットNの上面と位置決め部196の下面との相対的な上下方向の距離の誤差が許容されて、端子接続部32が位置決め部196とナットNとの上下間に安定して挿入可能とされる。
端子収容領域190にセットされた端子接続部32は、前記実施形態1,2と同様に、末端部分が締結ボルトBのナットNへの締結によって、接点配置部50に固定されている。図18に示すように、締結ボルトBがナットNに締結されることにより、端子接続部32が下方へ移動して、ナットNに対して当接状態で重ね合わされる。これにより、締結ボルトBがナットNに締結された状態では、端子接続部32が位置決め部196から下方へ離れており、端子接続部32の上面と位置決め部196の下面との間に隙間202が形成される。なお、図18では、機器側接続部Tの図示が省略されているが、端子接続部32は、実施形態1,2と同様に、締結ボルトBのナットNへの締結によって機器側接続部Tに接触状態で接続される。
<他の実施形態>
本明細書で開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)上記実施形態では、複数の弾性部72,172によって応力緩和部70,170を構成した。しかしながら、これに限らず、応力緩和部70,170は、電線設置部と被覆電線との間に別体のゴム材を設置して構成してもよく、電線設置部と被覆電線との間に金属製のクリップなどを配置して構成してもよい。
(2)上記実施形態では、一対の弾性部72,172によって被覆電線20を屈曲させる構成にした。しかしながら、これに限らず、前後方向にスペースを確保することができれば、弾性部を3つ以上に構成してもよい。
(3)上記実施形態では、底壁部45から上方に延びる一対の側壁部46に弾性部72,172を構成した。しかしながら、これに限らず、底壁部に弾性部を構成してもよい。 (4)上記実施形態では、一対の弾性部72,172を前後方向に同一の領域に配置する構成とした。しかしながら、これに限らず、前後方向にスペースを確保することができれば、一対の弾性部を前後方向にずらして構成してもよい。
(5)上記実施形態では、一対の弾性部72,172を片持ち状に構成した。しかしながら、これに限らず、弾性部を両持ち状に構成してもよい。
(6)上記実施形態3では、各端子収容領域190に4つの押え部192が設けられた構造を例示したが、押え部192の数は限定されない。端子接続部32の幅方向両側に設けられる押え部192の数は、左側方と右側方で相互に異なっていても良い。同様に、弾性押圧部200は、数が限定されるものではないし、左右の数が相互に異なっていても良い。
(7)上記実施形態3では、位置決め部196は、少なくとも端子接続部32の左右方向の両側端部において表面に重ね合わされていれば良く、必ずしも左右方向の両側端部においてのみ重ね合わされている必要はない。また、位置決め部196は、端子接続部32の左右方向の両側に独立して設けられる構造に限定されない。例えば、端子接続部32を幅方向に跨いで延びる位置決め部が採用されて、位置決め部が端子接続部32の表面に対して幅方向の全長に亘って連続的に重ね合わされる態様も実現され得る。この場合には、例えば、位置決め部を接点配置部50に対して着脱可能として、端子接続部32の接点配置部50へのセット後に、位置決め部が接点配置部50に取り付けられるようにすれば良い。また、例えば、端子接続部32を位置決め部と弾性押圧部200の間へ前後方向に挿し入れてセットすることもできる。
(8)上記実施形態3では、弾性押圧部200は、必ずしも側壁部46から延び出すものに限定されず、例えば、電線設置部44の底壁部45と一体形成されていても良い。また、弾性押圧部は、例えば、電線設置部44の底壁部45に支持された別体のコイルスプリングなどによって構成することもできる。
(9)上記実施形態3では、弾性押圧部200の前後両側にそれぞれ押え部192が設けられていたが、押え部192は、弾性押圧部200に対して前後片側だけに設けられていても良い。また、押え部192の前後両側に弾性押圧部200を設けることも可能であり、その場合にも、端子接続部32のこじり方向の傾動を防ぐことができる。
10,110,180:電線配索ユニット
20:被覆電線(「電線」の一例)
22:芯線
24:絶縁被覆
30:端子
32:端子接続部(「接続部」の一例)
34:電線接続部
35:バレル
40,140,182:端子台
41:取付板
42:カラー
44:電線設置部
45:底壁部
46:側壁部
46A:中央側壁部
46B:外側壁部
47:電線配索路
50,184:接点配置部
60:囲部
61:電線収容部
62:壁部
70,170:応力緩和部
72,172:弾性部
73,173:小弾性部
73A:被覆電線に接触する部分
74,174:大弾性部
74A:被覆電線に接触する部分
185:底板
186:竪壁部
188:ガイド面
190:端子収容領域
192:押え部
194:脚部
196:位置決め部
198:押圧案内面
200:弾性押圧部
202:隙間
B:締結ボルト
CL:クリアランス
L1:突出量
L2:突出量
L3:突出量
L4:突出量
N:ナット
T:機器側接続部(「相手側接続部」の一例)

Claims (10)

  1. 電線の端末に設けられた接続部と、相手側接続部とを電気的に接続する端子台であって、
    前記接続部と前記相手側接続部とが接触して配置される接点配置部と、
    前記接点配置部に連なって設けられ、前記電線が配置される電線設置部と、
    前記電線設置部と前記電線との間に弾性変位可能に配置され、前記電線と前記電線設置部との間にクリアランスを有した状態で前記電線を屈曲させて保持する応力緩和部とを備える端子台。
  2. 前記電線設置部は、前記電線に沿って配される複数の側壁部を有しており、
    前記応力緩和部は、前記複数の側壁部において前記電線の軸線方向と交差する方向に弾性変位可能に設けられ、前記電線と前記側壁部との間にクリアランスを有するように前記電線を屈曲した状態に保持する複数の弾性部を有する請求項1に記載の端子台。
  3. 前記複数の側壁部は、前記電線の両側に配された一対の側壁部であり、
    前記複数の弾性部は、前記電線の軸線方向について同一の領域に設けられた一対の弾性部であり、
    前記一対の弾性部のうちの一方は、他方よりも前記電線に向けて突出する大弾性部とされている請求項2に記載の端子台。
  4. 前記電線設置部は、前記電線が載置される底壁部と、前記底壁部から延出した前記一対の側壁部とを有しており、
    前記一対の弾性部は、前記側壁部から前記電線に向かって片持ち状に突出して形成されている請求項3に記載の端子台。
  5. 前記一対の弾性部は、前記底壁部と交差する方向に片持ち状に延びている請求項4に記載の端子台。
  6. 前記接続部が平板状をなしており、前記接続部の少なくとも両側縁部の表面に当接して前記接続部を正規の向きに位置決めする位置決め部と、
    前記接続部の裏面に当接して前記接続部を付勢する弾性押圧部と、を備える請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の端子台。
  7. 前記接続部の幅方向両側に配されて前記接続部の前記幅方向の外側に弾性変形可能な脚部が設けられており、
    前記脚部には、前記位置決め部が突出して形成されている請求項6に記載の端子台。
  8. 前記弾性押圧部が前記接点配置部に一体形成されている請求項6または請求項7に記載の端子台。
  9. 前記位置決め部が前記弾性押圧部に対して前記接続部の長さ方向の両側に設けられている請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の端子台。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の端子台と、
    前記端子台の前記電線設置部から前記接点配置部とは反対側に引き出された前記電線を収容する囲部とを備えた電線配索ユニットであって、
    前記囲部内に収容された前記電線と前記囲部の壁部とは、近接した配置となっている電線配索ユニット。
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