JP2020092020A - 電極シート製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶媒を用いることなく、適切に、集電箔の表面上に電極合材層を形成することができる電極シート製造装置を提供する。【解決手段】電極シート製造装置1は、グラビアロール10とバックアップロール20によって搬送される集電箔110との間に、電位差を生じさせた状態で、混合粉体123をグラビアロール10の外周面10bの凹部11内に連続的に供給して、グラビアロール10の凹部11内に供給された混合粉体123と集電箔110との間に働く静電気力によって、混合粉体123を、グラビアロール10から集電箔110の表面110bへ移動させる。グラビアロール10では、一方端側領域15bの単位面積当たりの一方端側凹部11bの容積、及び、他方端側領域15cの単位面積当たりの他方端側凹部11cの容積が、中間領域15dの単位面積当たりの中間凹部11dの容積よりも大きくされている。【選択図】図1

Description

本発明は、電池を構成する電極シートを製造するための装置(電極シート製造装置)に関する。詳細には、集電箔の表面上に電極合材層を形成した構造の電極シートを製造するための装置に関する。
従来、電極シートとして、集電箔の表面上に電極合材層を形成した構造の電極シートが知られている。このような構造の電極シートの製造方法としては、例えば、特許文献1,2に開示されている方法が知られている。具体的には、まず、電極活物質粒子と結着材と溶媒とを混合して造粒した複数の湿潤造粒体からなる電極合材を作製する。次いで、この電極合材を対向する一対のロールの間隙に通すことによって、電極合材を圧縮しつつ膜状にし、膜状にした電極合材を前記集電箔の表面上に付着させて、集電箔の表面上に膜状電極合材を有する膜状電極合材付き集電箔を作製する。
特開2013−77560号公報 特開2015−201318号公報
より具体的には、集電箔に電極合材を転写するための第2ロールと、これに対向する第1ロールと、からなる一対のロールの間隙に電極合材を通すことによって、電極合材を圧縮しつつ膜状にすると共に、膜状にした電極合材を第2ロールに付着させる。その後、第2ロールに付着している膜状の電極合材を、集電箔の表面上に転写する(付着させる)。その後、集電箔の表面上に付着している膜状の電極合材を乾燥させることで、集電箔の表面上に電極合材層を形成する。
ところで、上述の製造方法では、電極活物質粒子と結着材と溶媒とを混合して造粒した複数の湿潤造粒体からなる電極合材を用いているため、電極合材を乾燥させて溶媒を除去する乾燥工程を設ける必要があった。このため、上述の製造方法では、製造時間が長くなり、コストが高くなっていた。また、溶媒は、最終的には、電極シートの電極合材層に不要なものである。このため、溶媒を用いることなく、適切に、電極シートを製造できる装置が求められていた。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、溶媒を用いることなく、適切に、集電箔の表面上に電極合材層を形成することができる電極シート製造装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、電極活物質とバインダとを有する電極合材層を集電箔の表面上に備える電極シートを製造する、電極シート製造装置において、凹凸形状である外周面を有し、回転するグラビアロールと、前記グラビアロールとの間に間隙を空けて前記グラビアロールに対向して回転するバックアップロールであって、集電箔を前記間隙に通すようにして前記集電箔を搬送するバックアップロールと、を備え、前記グラビアロールと、前記バックアップロールによって搬送される前記集電箔との間に、電位差を生じさせた状態で、溶媒を含むことなく前記電極活物質の粉体と前記バインダの粉体とが混合された混合粉体を、前記グラビアロールの前記外周面の凹部内に連続的に供給して、前記グラビアロールの前記凹部内に供給された前記混合粉体と、前記集電箔との間に電位差を生じさせ、前記混合粉体と前記集電箔との間に働く静電気力によって、前記混合粉体を、前記グラビアロールから前記集電箔の前記表面へ移動させて、前記バックアップロールによって搬送される前記集電箔の前記表面に前記混合粉体を連続的に配置する電極シート製造装置であって、前記グラビアロールの前記外周面のうち、前記グラビアロールの幅方向について前記凹部が存在する領域は、前記グラビアロールの前記幅方向について一方端側に位置する一方端側領域と、前記グラビアロールの前記幅方向について他方端側に位置する他方端側領域と、前記一方端側領域と前記他方端側領域との間に位置する中間領域と、からなり、前記グラビアロールの前記凹部は、前記一方端側領域に位置する一方端側凹部と、前記他方端側領域に位置する他方端側凹部と、前記中間領域に位置する中間凹部と、からなり、前記一方端側領域の単位面積当たりの前記一方端側凹部の容積、及び、前記他方端側領域の単位面積当たりの前記他方端側凹部の容積は、前記中間領域の単位面積当たりの前記中間凹部の容積よりも大きくされている電極シート製造装置である。
上述の電極シート製造装置は、電極活物質とバインダとを有する電極合材層を集電箔の表面上に備える電極シート、を製造するための装置である。
この電極シート製造装置は、間隙を空けて対向して回転するグラビアロールとバックアップロールを備える。このうち、グラビアロールは、外周面が凹凸形状であるロールである。また、バックアップロールは、グラビアロールとの間に間隙を空けてグラビアロールに対向して回転するロールであり、集電箔を、グラビアロールとの間隙に通すようにして搬送する。
さらに、上述の電極シート製造装置は、グラビアロールと、バックアップロールによって搬送される集電箔との間に、電位差を生じさせた状態で、溶媒を含むことなく電極活物質の粉体とバインダの粉体とが混合された混合粉体を、グラビアロールの外周面の凹部内に連続的に供給して、グラビアロールの凹部内に供給された混合粉体と、搬送される集電箔との間に電位差を生じさせ、混合粉体と集電箔との間に働く静電気力によって、混合粉体を、グラビアロールから集電箔の表面へ移動(飛翔)させて、バックアップロールによって搬送される集電箔の表面に混合粉体を連続的に配置する構成を有する。
従って、上述の製造装置によれば、溶媒を使用することなく、電極活物質とバインダとを有する電極合材層を、集電箔の表面上に形成することが可能となる。
ところで、電極シート製造装置を用いて電極シートを製造した場合に、集電箔の表面に形成された電極合材層において、その幅方向(長さ方向に直交する方向、グラビアロールの幅方向に一致する方向)の両端部がダレ部になる。ここで、ダレ部とは、電極合材層の幅方向の端に向かうにしたがって電極合材層の厚みが減少してゆく形態の部位であり、電極合材層の両端部に位置する部位である。このダレ部は、集電箔の表面に電極合材層を形成する際に、電極合材層の構成材料である電極活物質及びバインダが、集電箔の両端側(幅方向の外側)に拡がることによって生じる。電極合材層の幅方向両端部に位置するダレ部の幅寸法が大きくなると、電極合材層の幅方向両端部における電極合材層の目付量が大きく減少し、電池特性が低下する虞がある。このため、電極合材層の幅方向両端部に位置するダレ部の幅寸法を小さくすることができる電極シート製造装置が求められている。
なお、上述の電極シート製造装置を用いて電極シートを製造した場合、電極合材層の幅方向両端部のダレ部は、例えば、以下のようにして生じると考えられる。
具体的には、混合粉体を、グラビアロールから集電箔の表面へ移動(飛翔)させて、バックアップロールによって搬送される集電箔の表面に配置した後、例えば、一対のホットロールによって、集電箔の表面に配置されている混合粉体を加熱しつつ圧縮して電極合材層にするときに、電極合材層の幅方向両端部に位置する材料(電極活物質とバインダ)が、集電箔の表面上において幅方向の外側に拡がる(流れる)ように移動してゆくことで、電極合材層の幅方向両端部において、電極合材層の幅方向の端に向かうにしたがって電極合材層の厚みが減少してゆく形態のダレ部が生じると考えられる。
また、一対のホットロールによって集電箔の表面に配置されている混合粉体を加熱しつつ圧縮して電極合材層にする前に、例えば、ニップロール等によって集電箔の表面に配置されている混合粉体を均して、混合粉体層にしたときに、混合粉体層の幅方向両端部に位置する混合粉体が、集電箔の表面上において幅方向の外側(両端側)に拡がるように移動してゆき、混合粉体層の幅方向の端に向かうにしたがって混合粉体層の厚みが減少してゆく形態になる場合(すなわち、混合粉体層の幅方向両端部がダレ部になる場合)もある。その後、この混合粉体層を、一対のホットロールによって集電箔の表面に配置されている混合粉体を加熱しつつ圧縮して電極合材層にするとき、電極合材層(混合粉体層)の幅方向両端部に位置する材料(電極活物質とバインダ)が、さらに、集電箔の表面上において幅方向の外側(両端側)に拡がるように移動してゆき、電極合材層の幅方向の端に向かうにしたがって電極合材層の厚みが減少してゆく形態のダレ部になると考えられる。
これに対し、上述の電極シート製造装置では、グラビアロールについて、一方端側領域の単位面積当たりの一方端側凹部の容積、及び、他方端側領域の単位面積当たりの他方端側凹部の容積を、中間領域の単位面積当たりの中間凹部の容積よりも大きくしている。
ここで、一方端側領域とは、グラビアロールの外周面の一部であって、グラビアロールの幅方向(軸線方向に一致する方向)について凹部が存在する領域(外周面の一部または全部)のうち、グラビアロールの幅方向(集電箔の幅方向に一致する方向)について一方端側に位置する部位である。また、他方端側領域とは、グラビアロールの外周面の一部であって、グラビアロールの幅方向について凹部が存在する領域のうち、グラビアロールの幅方向について他方端側に位置する部位である。また、中間領域とは、グラビアロールの外周面の一部であって、グラビアロールの幅方向について凹部が存在する領域のうち、グラビアロールの幅方向について一方端側領域と他方端側領域との間に位置する(一方端側領域と他方端側領域とに隣接する)部位である。すなわち、グラビアロールの外周面のうちの幅方向について凹部が存在する領域は、一方端側領域と他方端側領域と中間領域とからなる。
なお、グラビアロールの外周面のうち一方端側領域の一方端は、グラビアロールにおいて最も一方端側に配置されている凹部の一方端に一致する。従って、グラビアロールにおいて最も一方端側に配置されている凹部の一方端よりも、さらに一方端側にグラビアロールの外周面が存在する場合、その部位は、幅方向について凹部が存在する領域には該当しないため、一方端側領域には含まれない。
これと同様に、グラビアロールの外周面のうち他方端側領域の他方端は、グラビアロールにおいて最も他方端側に配置されている凹部の他方端に一致する。従って、グラビアロールにおいて最も他方端側に配置されている凹部の他方端よりも、さらに他方端側にグラビアロールの外周面が存在する場合、その部位は、幅方向について凹部が存在する領域には該当しないため、他方端側領域には含まれない。
また、一方端側凹部とは、グラビアロールの凹部のうち、一方端側領域に位置する凹部である。また、他方端側凹部とは、グラビアロールの凹部のうち、他方端側領域に位置する凹部である。また、中間凹部とは、グラビアロールの凹部のうち、中間領域に位置する凹部である。すなわち、グラビアロールの凹部は、一方端側凹部と他方端側凹部と中間凹部とからなる。
上述のように、グラビアロールについて、一方端側領域の単位面積当たりの一方端側凹部の容積、及び、他方端側領域の単位面積当たりの他方端側凹部の容積を、中間領域の単位面積当たりの中間凹部の容積よりも大きくすることで、グラビアロールの凹部内に充填される混合粉体について、一方端側領域の単位面積当たりの混合粉体の量、及び、他方端側領域の単位面積当たりの混合粉体の量を、中間領域の単位面積当たりの混合粉体の量よりも多くすることができる。これにより、グラビアロールから集電箔の表面へ移動(飛翔)することによって集電箔の表面に配置される混合粉体について、集電箔の表面のうち、幅方向の両端側(一方端側と他方端側)の部位に配置される混合粉体の目付量(mg/cm2)を、幅方向の中間部(一方端側の部位と他方端側の部位との間の部位)に配置される混合粉体の目付量(mg/cm2)よりも大きくすることができる。
従って、集電箔の表面に電極合材層を形成する際に、集電箔の表面のうち幅方向の両端側の部位に配置されている混合粉体が、集電箔の幅方向の両端側(幅方向の外側)に拡がった場合に、ダレ部(幅方向の端に向かうにしたがって電極合材層の厚みが減少してゆく形態の部位)が発生し難くなる。その理由は、幅方向の両端側に位置する混合粉体が幅方向の外側に拡がることによって、幅方向の両端側において、集電箔の単位面積当たりの混合粉体の量(すなわち、混合粉体の目付量)が減少することになるが、「予め、集電箔の表面のうち、幅方向の両端側の部位に位置する混合粉体の目付量(mg/cm2)を、幅方向の中間部に位置する混合粉体の目付量(mg/cm2)よりも大きくしている」ので、「幅方向について混合粉体の目付量を同等にしている場合(幅方向の両端側に位置する混合粉体の目付量と幅方向の中間部に位置する混合粉体の目付量とを同等にしている場合)」に比べて、幅方向の両端側に位置する混合粉体の厚みが減少し難くなるからである。これにより、電極合材層の幅方向両端部に位置するダレ部の幅寸法を小さくすることができる。
なお、一方端側領域の単位面積当たりの一方端側凹部の容積とは、一方端側領域に位置する全ての一方端側凹部の容積の和(=C1)を、一方端側領域に凹部が形成されていないと仮定した場合の一方端側領域の面積(一方端側領域が平坦面であると仮定した場合の面積、一方端側領域の周長×幅寸法=S1)で除した値(=C1/S1)である。
また、他方端側領域の単位面積当たりの他方端側凹部の容積とは、他方端側領域に位置する全ての他方端側凹部の容積の和(=C2)を、他方端側領域に凹部が形成されていないと仮定した場合の他方端側領域の面積(他方端側領域が平坦面であると仮定した場合の面積、他方端側領域の周長×幅寸法=S2)で除した値(=C2/S2)である。
また、中間領域の単位面積当たりの中間凹部の容積とは、中間領域に位置する全ての中間凹部の容積の和(=C3)を、中間領域に凹部が形成されていないと仮定した場合の中間領域の面積(中間領域が平坦面であると仮定した場合の面積、中間領域の周長×幅寸法=S3)で除した値(=C3/S3)である。
また、グラビアロールの凹部の形態は、いずれの形態であっても良いが、例えば、ディンプル形状の凹部がグラビアロールの外周面に多数配置された形態を挙げることができる。あるいは、直線状の凹部がグラビアロールの外周面に多数形成された形態としても良い。
さらに、前記の電極シート製造装置であって、間隙を空けて対向して回転する一対のホットロールを備え、前記一対のホットロールの前記間隙に、前記混合粉体が配置された前記集電箔を通すことによって、前記混合粉体に含まれる前記バインダを軟化または溶融させつつ、前記混合粉体と前記集電箔とを圧接することで、前記電極活物質と前記バインダとを有する電極合材層を前記集電箔の前記表面に接着する電極シート製造装置とすると良い。
上述の電極シート製造装置では、対向して回転する一対のホットロールの間隙に、混合粉体が配置された集電箔を通すことによって、混合粉体に含まれるバインダを軟化または溶融させつつ、混合粉体と集電箔とを圧接する。これにより、集電箔の表面に配置されていた混合粉体が、電極活物質とバインダとを有する電極合材層となって、バインダを介して集電箔の表面に接着する。このようにして、溶媒を有することなく電極活物質とバインダとを有する電極合材層が集電箔の表面に接着された電極シートが製造される。以上説明したように、上述の製造装置によれば、溶媒を使用することなく、適切に、集電箔の表面上に電極合材層を形成することができる。
さらに、前記の電極シート製造装置であって、前記集電箔の搬送方向について、前記バックアップロールよりも下流側で、且つ、前記一対のホットロールよりも上流側に位置するニップロールであって、前記集電箔の前記表面に配置されている前記混合粉体を均すためのニップロールを備える電極シート製造装置とすると良い。
上述の電極シート製造装置は、集電箔の搬送方向について、バックアップロールよりも下流側で、且つ、一対のホットロールよりも上流側に位置するニップロールを備える。このニップロールは、集電箔の表面に配置されている混合粉体を均す。従って、上述の電極シート製造装置では、一対のホットロールの間隙に混合粉体が配置された集電箔を通す前に、集電箔の表面に配置されている混合粉体を均すことができる。これにより、集電箔の表面に形成される電極合材層の厚みのバラツキを小さくすることが可能となる。
なお、ニップロールは、例えば、集電箔の搬送方向について、一対のホットロールによって混合粉体が配置された集電箔が挟まれて圧接される位置よりも上流側に、ホットロールの外周面に近接する位置に、1つのホットロール(第1ホットロールとする)の外周面と当該ニップロールの外周面との間に間隙(集電箔の厚みとその表面に配置されている混合粉体の厚み(高さ)との合計よりも小さい間隙)を設けて、1つだけ配置するようにすると良い。これにより、ニップロールと第1ホットロールとの間隙を、混合粉体が配置された集電箔が通過することで、集電箔の表面に配置されている混合粉体を均すことができる。
さらに、前記いずれかの電極シート製造装置であって、前記グラビアロールの前記凹部の深さは、いずれも等しくされている電極シート製造装置とすると良い。
上述の電極シート製造装置では、グラビアロールに形成されている全ての凹部の深さが等しくされている。従って、グラビアロールにおいて、一方端側凹部の深さと他方端側凹部の深さと中間凹部の深さとを等しくすることができる。これにより、上述の電極シート製造装置では、グラビアロールにおいて、一方端側領域の単位面積当たりの一方端側凹部の容積、及び、他方端側領域の単位面積当たりの他方端側凹部の容積を、中間領域の単位面積当たりの中間凹部の容積よりも大きくしつつも、一方端側凹部の深さと他方端側凹部の深さと中間凹部の深さとを等しくすることができる。
このように、一方端側凹部の深さと他方端側凹部の深さと中間凹部の深さとを等しくすることで、グラビアロールの外周面がバックアップロールの外周面と対面する位置(両者が最も接近する位置)において、バックアップロールによって搬送されている集電箔の表面と一方端側凹部(最も深い位置)との間の距離、バックアップロールによって搬送されている集電箔の表面と他方端側凹部(最も深い位置)との間の距離、及び、バックアップロールによって搬送されている集電箔の表面と中間凹部(最も深い位置)との間の距離を、共に等しくすることができる。
これにより、バックアップロールによって搬送されている集電箔の表面と一方端側凹部内に充填されている混合粉体との間に働く静電気力、バックアップロールによって搬送されている集電箔の表面と他方端側凹部内に充填されている混合粉体との間に働く静電気力、及び、バックアップロールによって搬送されている集電箔の表面と中間凹部内に充填されている混合粉体との間に働く静電気力を、共に等しくすることができる。従って、一方端側凹部内に充填されている混合粉体と、他方端側凹部内に充填されている混合粉体と、中間凹部内に充填されている混合粉体とを、静電気力によって適切に、バックアップロールによって搬送されている集電箔の表面に移動(飛翔)させることが可能となる。
一方、前述したように、グラビアロールについて、一方端側領域の単位面積当たりの一方端側凹部の容積、及び、他方端側領域の単位面積当たりの他方端側凹部の容積は、中間領域の単位面積当たりの中間凹部の容積よりも大きくされている。従って、グラビアロールから集電箔の表面へ移動(飛翔)することによって集電箔の表面に配置される混合粉体について、集電箔の表面のうち、幅方向の両端側(一方端側と他方端側)の部位に配置される混合粉体の目付量(mg/cm2)を、幅方向の中間部(一方端側の部位と他方端側の部位との間の部位)に配置される混合粉体の目付量(mg/cm2)よりも大きくすることができる。
なお、一方端側凹部の深さ及び他方端側凹部の深さを、中間凹部の深さよりも深くすることで、一方端側領域の単位面積当たりの一方端側凹部の容積、及び、他方端側領域の単位面積当たりの他方端側凹部の容積を、中間領域の単位面積当たりの中間凹部の容積よりも大きくする方法もある。しかしながら、この方法では、グラビアロールの外周面がバックアップロールの外周面と対面する位置(両者が最も接近する位置)において、バックアップロールによって搬送されている集電箔の表面と一方端側凹部(最も深い位置)との間の距離、及び、バックアップロールによって搬送されている集電箔の表面と他方端側凹部(最も深い位置)との間の距離が、バックアップロールによって搬送されている集電箔の表面と中間凹部(最も深い位置)との間の距離よりも大きくなる。
このため、バックアップロールによって搬送されている集電箔の表面と一方端側凹部の底面側に位置する混合粉体との間に働く静電気力、及び、バックアップロールによって搬送されている集電箔の表面と他方端側凹部の底面側に位置する混合粉体との間に働く静電気力が、バックアップロールによって搬送されている集電箔の表面と中間凹部内に充填されている混合粉体との間に働く静電気力よりも小さくなる。その結果、一方端側凹部の底面側に位置する混合粉体、及び、他方端側凹部の底面側に位置する混合粉体が、集電箔の表面に移動(飛翔)し難くなる。このため、これらの混合粉体を適切に集電箔の表面に移動(飛翔)させるために、グラビアロールとバックアップロールによって搬送される前記集電箔との間に、より大きな電位差を生じさせる必要がある。
従って、一方端側凹部の深さと他方端側凹部の深さと中間凹部の深さとを等しくするのが好ましい。
また、一方端側凹部の深さと他方端側凹部の深さと中間凹部の深さとが等しく、且つ、一方端側領域の単位面積当たりの一方端側凹部の容積、及び、他方端側領域の単位面積当たりの他方端側凹部の容積が、中間領域の単位面積当たりの中間凹部の容積よりも大きい態様としては、以下のような態様が挙げられる。
(1)一方端側凹部と他方端側凹部と中間凹部とを同一形状としつつも、一方端側領域の単位面積当たりの一方端側凹部の数、及び、他方端側領域の単位面積当たりの他方端側凹部の数を、中間領域の単位面積当たりの中間凹部の数よりも多くした態様。
(2)ディンプル形状の凹部がグラビアロールの外周面に多数配置された形態とした場合において、一方端側凹部及び他方端側凹部の直径(開口の直径)を、中間凹部の直径(開口の直径)よりも大きくして、これらの凹部をグラビアロールの外周面に規則正しく配置(例えば、幅方向について等しい間隔で、一方端側凹部と他方端側凹部と中間凹部を配置)した態様。
(3)ディンプル形状の凹部がグラビアロールの外周面に多数配置された形態とした場合において、一方端側凹部及び他方端側凹部の直径(開口の直径)を、中間凹部の直径(開口の直径)よりも大きくして、且つ、幅方向について、一方端側凹部の配置間隔及び他方端側凹部の配置間隔を、中間凹部の配置間隔よりも小さくした態様。
実施形態にかかる電極シート製造装置の概略図である。 実施形態にかかるグラビアロールの外周面の拡大図である。 図2のB−B断面図である。 図1のF視拡大図である。 図1のE部拡大図である。 図1のG部拡大図であって、実施形態にかかる電極シート(負極シート)の側面視拡大図である。 電極シート(負極シート)のダレ部を示すである。 混合粉体層のダレ部を示す図である。 電極シート(負極シート)のダレ部の幅寸法を比較する図である。 変形形態1にかかるグラビアロールの断面図である。 変形形態2にかかるグラビアロールの断面図である。 変形形態3にかかるグラビアロールの断面図である。
(実施形態)
以下、本発明を具体化した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態は、リチウムイオン二次電池の負極シートの製造に、本発明を適用したものである。すなわち、本実施形態では、電極シート製造装置として、負極シートの製造装置を例示する。本実施形態では、集電箔110と、この集電箔110の表面(第1表面110b)上に形成された負極合材層120(電極合材層)と、を有する負極シート100(電極シート)を製造する(図6参照)。
ここで、本実施形態にかかる電極シート製造装置1について説明する。本実施形態では、電極シート製造装置1を用いて、負極シート100(電極シート)を製造する。図1は、実施形態にかかる電極シート製造装置1の側面視概略図である。電極シート製造装置1は、図1に示すように、対向して回転するグラビアロール10及びバックアップロール20と、混合粉体供給装置30と、対向して回転する第1ホットロール40及び第2ホットロール50(一対のホットロール)と、ニップロール70とを有する。
このうち、グラビアロール10とバックアップロール20とは水平方向(図1において左右方向)に対向して配置されている。なお、グラビアロール10とバックアップロール20とは、わずかに間隔を置いて対面している。また、グラビアロール10とバックアップロール20とは、図1に矢印で示すように、2つのロールの回転方向が同一方向(図1において時計回り)となるようにして、中心軸(図示省略)の周りに回転する。本実施形態の電極シート製造装置1では、集電箔110を、グラビアロール10とバックアップロール20との間隙に通すようにして、バックアップロール20等によって、集電箔110を搬送方向DMに搬送する(図1参照)。なお、搬送方向DMは、集電箔110の長さ方向DL(図6参照)に一致する。
具体的には、バックアップロール20の外周面20bには、集電箔110が掛け渡されている。集電箔110は、金属箔(銅箔)であり、バックアップロール20の回転と共に、グラビアロール10とバックアップロール20との対面箇所の間隙を通って、バックアップロール20の右下から右上へと搬送される。なお、グラビアロール10とバックアップロール20との対面箇所には、集電箔110が通されている状態で、さらにグラビアロール10と集電箔110との間に隙間があるようにされている。すなわち、グラビアロール10とバックアップロール20との間の隙間(集電箔110が存在していない状態での隙間)は、集電箔110の厚さより広い。
また、グラビアロール10は、図2及び図3に示すように、外周面15が凹凸形状であるグラビアロールである。具体的には、グラビアロール10の外周面15には、その全体にわたって、ディンプル形状の凹部11が多数形成されている。なお、図2は、グラビアロール10の外周面15の部分拡大図である。図2におけるAXは、グラビアロール10の中心軸線である。また、図3は、図2のB−B断面図であり、グラビアロール10の拡大断面図(中心軸線AXを通る位置でグラビアロール10を径方向に切断した断面図)である。
また、混合粉体供給装置30は、グラビアロール10の外周面15に混合粉体123を連続的に供給する装置である。具体的には、混合粉体供給装置30は、グラビアロール10の外周面15の凹部11内に混合粉体123を充填するようにして、グラビアロール10の外周面15の凹部11内に連続的に混合粉体123を供給する。
なお、混合粉体供給装置30の先端側には、ドクターブレード31が設けられている。混合粉体供給装置30は、このドクターブレード31によって、グラビアロール10の外周面15に過剰に供給(配置)された混合粉体123を掻き取りつつ、適切に、グラビアロール10の外周面15の凹部11内に、混合粉体123を充填してゆく(図4参照)。すなわち、本実施形態では、グラビアロール10の外周面15の凹部11内のみに混合粉体123が配置されるようにしている(図4参照)。なお、図4は、図1のF視部分拡大図である。
本実施形態では、混合粉体123として、溶媒を含むことなく、負極活物質121(電極活物質)の粉体とバインダ122の粉体とが混合された混合粉体123を用いている。なお、本実施形態では、負極活物質121の粉体として、黒鉛の粉体を用いている。また、バインダ122の粉体として、PVdFの粉体を用いている。また、本実施形態では、負極活物質121の粉体とバインダ122の粉体とを、重量比で95:5の割合で混合して、混合粉体123としている。
本実施形態では、ハイスピードミキサ(アーステクニカ製)を用いて、負極活物質121の粉体とバインダ122の粉体とを混合して、負極活物質121の粒子とバインダ122の粒子とが複合化された複合粒子(負極活物質121の粒子の表面にバインダ122の粒子が結合した態様の複合粒子)からなる混合粉体123を作製している。すなわち、本実施形態では、混合粉体123として、多数の複合粒子を有する混合粉体123を用いている。なお、本実施形態では、ハイスピードミキサの回転数を4000rpmに設定し、混合時間を1分間として、混合粉体123を作製している。
さらに、本実施形態の電極シート製造装置1では、電源65を有する電気回路60(図1参照)によって、グラビアロール10とバックアップロール20との間に電位差を生じさせる。これにより、グラビアロール10の外周面15の凹部11内に配置されている混合粉体123と、バックアップロール20の外周面20bに接触して搬送される集電箔110との間に、電位差が生じるため、混合粉体123と集電箔110との間に静電気力が働くことになる。従って、電気回路60は、グラビアロール10(さらには、その凹部11内に配置されている混合粉体123)とバックアップロール20(さらには、これによって搬送される集電箔110)との間に、電位差を発生させる電位差発生装置として機能する。
ところで、集電箔110は、バックアップロール20、ニップロール70、第1ホットロール40,及び、第2ホットロール50等によって、集電箔110の長さ方向DL(搬送方向DMに一致する方向)に張力が付与された状態で保持されている。一方、混合粉体123は、グラビアロール10の外周面15の凹部11内に配置されているだけである。このため、混合粉体123と集電箔110との間に働く静電気力によって、混合粉体123が、グラビアロール10の外周面15から集電箔110の表面(第1表面110b)に向かって移動(飛翔)する。
従って、本実施形態では、グラビアロール10と、バックアップロール20によって搬送される集電箔110との間に、電位差を生じさせた状態で、グラビアロール10の外周面15の凹部11内に混合粉体123を連続的に供給して、グラビアロール10の凹部11内に供給された混合粉体123と、集電箔110との間に電位差を生じさせることで、混合粉体123と集電箔110との間に働く静電気力によって、混合粉体123(凹部11内に充填された混合粉体123の集合体)を、グラビアロール10の外周面15から集電箔110の表面(第1表面110b)へ移動(飛翔)させて、バックアップロール20によって搬送される集電箔110の表面(第1表面110b)に混合粉体123(混合粉体123の集合体)を連続的に配置することができる。
また、ニップロール70は、耐熱性を有するニップロール70であり、集電箔110の搬送方向DMについてバックアップロール20よりも下流側の位置で、且つ、一対のホットロール(第1ホットロール40及び第2ホットロール50)よりも上流側の位置(一対のホットロールによって混合粉体123が配置された集電箔110が挟まれて圧接される位置よりも上流側の位置)で、第1ホットロール40と対向して配置されている(図1参照)。なお、ニップロール70の外周面と第1ホットロール40の外周面とは、わずかに間隔を置いて対面している。ニップロール70の外周面と第1ホットロール40の外周面との対面箇所の間隙には、混合粉体123が配置された集電箔110が通されている。
なお、ニップロール70と第1ホットロール40との対面箇所の間隙寸法は、集電箔110の厚みよりも大きく、且つ、集電箔110の厚みと集電箔110の第1表面110bに配置された混合粉体123の厚み(最大厚み)との和よりも小さくされている。これにより、混合粉体123が配置された集電箔110が、ニップロール70と第1ホットロール40との対面箇所の間隙を通過することで、混合粉体123が、集電箔110の第1表面110b上において均されて、略一定の厚みを有する層(混合粉体層127とする)になる。
従って、混合粉体123が配置された集電箔110が、ニップロール70と第1ホットロール40との対面箇所の間隙を通過することで、図5に示すように、集電箔110の第1表面110bに、混合粉体123からなる混合粉体層127(略一定の厚みを有する混合粉体層127)が形成される。なお、図5は、図1のE部拡大図である。
第1ホットロール40と第2ホットロール50とは、集電箔110の搬送方向DMについてニップロール70よりも下流側の位置で、垂直方向(図1において上下方向)に対向して配置されている。なお、第1ホットロール40と第2ホットロール50とは、間隔を空けて対面している。また、第1ホットロール40と第2ホットロール50とは、図1に矢印で示すように、2つのロールの回転方向が互いに逆方向となるように、すなわち、対面する2つのロールが互いに順方向回転となるように設定されている。
第1ホットロール40と第2ホットロール50との対面箇所の間隙には、混合粉体123からなる混合粉体層127が第1表面110bに配置された集電箔110が通されている。なお、第1ホットロール40と第2ホットロール50との対面箇所の間隙寸法は、集電箔110の厚みT1と混合粉体層127の厚みT2との和(T1+T2、図5参照)よりも小さくされている。また、第1ホットロール40及び第2ホットロール50の外周面の温度は、混合粉体層127に含まれるバインダ122が軟化または溶融する温度に設定されている。
従って、混合粉体層127が配置された集電箔110は、第1ホットロール40と第2ホットロール50との対面箇所の間隙を通過することで、その厚み方向にホットプレスされる。より具体的には、混合粉体層127が配置された集電箔110が、第1ホットロール40と第2ホットロール50との対面箇所の間隙を通過することで、混合粉体層127と集電箔110が厚み方向に圧接される(混合粉体層127が集電箔110の第1表面110bに向けて加圧されて、混合粉体層127が集電箔110の第1表面110bに圧接する)と共に、混合粉体層127に含まれるバインダ122が加熱されて軟化または溶融する(これにより、混合粉体層127が負極合材層120となる)。
これにより、混合粉体層127に含まれる負極活物質121同士がバインダ122を介して接合すると共に、負極活物質121とバインダ122とからなる負極合材層120が、バインダ122を介して集電箔110の表面(第1表面110b)に接着される。これにより、溶媒を有することなく負極活物質121(電極活物質)とバインダ122とからなる負極合材層120(電極合材層)が集電箔110の表面(第1表面110b)に接着された負極シート100(電極シート)が製造される。
以上説明したように、本実施形態の電極シート製造装置1によれば、溶媒を使用することなく、負極活物質121(電極活物質)とバインダ122とを有する負極合材層120(電極合材層)を、集電箔110の表面(第1表面110b)上に形成することが可能となる。
ところで、電極シート製造装置を用いて負極シート100(電極シート)を製造した場合に、集電箔110の表面(第1表面110b)に形成された負極合材層120(電極合材層)において、その幅方向DX(長さ方向DLに直交する方向、グラビアロール10の幅方向DWに一致する方向、図7において左右方向)の両端部がダレ部120bになる(図7参照)。
ダレ部120bは、負極合材層120(電極合材層)の幅方向DXについて両端部に位置する部位であって、幅方向DXの中間部120c(幅方向DXについて両端部の間に位置する部位)に比べて厚みが薄い部位である。詳細には、ダレ部120bは、負極合材層120(電極合材層)の幅方向DXの端に向かうにしたがって負極合材層120(電極合材層)の厚みが減少してゆく形態の部位である(図7参照)。
このダレ部120bは、集電箔110の表面(第1表面110b)に負極合材層120(電極合材層)を形成する際に、負極合材層120(電極合材層)の構成材料である電極活物質121及びバインダ122が、集電箔110の幅方向DXの両端側(幅方向DXの外側)に拡がる(流れる)ことによって生じる。負極合材層120(電極合材層)の幅方向DXの両端部に位置するダレ部120bの幅寸法Wが大きくなると、負極合材層120(電極合材層)の幅方向DXの両端部における負極合材層120(電極合材層)の目付量(mg/cm2)が大きく減少し、電池特性が低下する虞がある。このため、負極合材層120(電極合材層)の幅方向DXの両端部に位置するダレ部120bの幅寸法Wを小さくすることができる電極シート製造装置が求められている。
なお、電極シート製造装置1を用いて負極シート100を製造した場合、ダレ部120bは、例えば、以下のようにして生じると考えられる。
具体的には、混合粉体123が配置された集電箔110が、ニップロール70と第1ホットロール40との対面箇所の間隙を通過することで、混合粉体123が、集電箔110の第1表面110b上において均されて混合粉体層127にされたときに、混合粉体層127の幅方向DXの両端部に位置する混合粉体123が、集電箔110の第1表面110b上において幅方向DXの外側(両端側)に拡がるように移動してゆき、混合粉体層127の幅方向DXの端に向かうにしたがって混合粉体層127の厚みが減少してゆく形態になる。すなわち、混合粉体層127の幅方向DXの両端部(一方端側DX1の端部と他方端側DX2の端部)がダレ部127bになる(図8参照)。
その後、集電箔110の第1表面110bに配置されている混合粉体層127を、一対のホットロール(第1ホットロール40と第2ホットロール50)によって加熱しつつ圧縮して負極合材層120にするとき、負極合材層120(混合粉体層127)の幅方向DXの両端部に位置する材料(負極活物質121とバインダ122)が、さらに、集電箔110の第1表面110b上において幅方向DXの両端側(一方端側DX1と他方端側DX2)に拡がるように移動してゆき、負極合材層120の幅方向DXの端に向かうにしたがって負極合材層120の厚みが減少してゆく形態のダレ部120bになると考えられる。
これに対し、本実施形態の電極シート製造装置1では、グラビアロール10について、一方端側領域15bの単位面積当たりの一方端側凹部11bの容積、及び、他方端側領域15cの単位面積当たりの他方端側凹部11cの容積を、中間領域15dの単位面積当たりの中間凹部11dの容積よりも大きくしている(図2及び図3参照)。
ここで、一方端側領域15bとは、グラビアロール10の外周面15の一部であって、グラビアロール10の幅方向DW(グラビアロール10の中心軸線AXに沿った軸線方向DAに一致する方向)について凹部11が存在する領域(凹部存在領域15fとする)のうち、グラビアロール10の幅方向DW(集電箔110の幅方向DXに一致する方向)について一方端側DW1(グラビアロール10の一方端12側、図2において左端側)に位置する部位(供給)領域)である。凹部存在領域15fは、グラビアロール10の外周面15の一部であって、外周面15の両端領域を除いた領域である(図2及び図3参照)。
また、他方端側領域15cとは、グラビアロール10の外周面15の一部であって、凹部存在領域15fのうちグラビアロール10の幅方向DWについて他方端側DW2(グラビアロール10の他方端13側、図2において右端側)に位置する部位(領域)である。また、中間領域15dとは、グラビアロール10の外周面15の一部であって、凹部存在領域15fのうちグラビアロール10の幅方向DWについて一方端側領域15bと他方端側領域15cとの間に位置する(一方端側領域15bと他方端側領域15cとに隣接する)部位(領域)である。すなわち、グラビアロール10の外周面15のうちの幅方向DWについて凹部11が存在する領域(凹部存在領域15f)は、一方端側領域15bと他方端側領域15cと中間領域15dとからなる。
なお、グラビアロール10の外周面15のうち一方端側領域15bの一方端(図2において左端)は、グラビアロール10において最も一方端側DW1に配置されている凹部11の一方端に一致する。従って、グラビアロール10の外周面15のうち、グラビアロール10において最も一方端側DW1に配置されている凹部11の一方端よりもさらに一方端側DW1に位置する部位(図2において左端部)は、幅方向DWについて凹部11が存在する領域(凹部存在領域15f)には該当しないため、一方端側領域15bには含まれない。
これと同様に、グラビアロール10の外周面15のうち他方端側領域15cの他方端(図2において右端)は、グラビアロール10において最も他方端側DW2に配置されている凹部11の他方端に一致する。従って、グラビアロール10の外周面15のうち、グラビアロール10において最も他方端側DW2に配置されている凹部11の他方端よりもさらに他方端側に位置する部位(図2において右端部)は、幅方向DWについて凹部11が存在する領域(凹部存在領域15f)には該当しないため、他方端側領域15cには含まれない。
また、一方端側凹部11bとは、グラビアロール10の凹部11のうち、一方端側領域15bに位置する凹部11である(図2及び図3参照)。一方端側凹部11bには、凹部11の中で最も容積の大きい凹部11fと、2番目に容積の大きい凹部11gと、3番目に容積の大きい凹部11hの一部とが含まれる。また、他方端側凹部11cとは、グラビアロール10の凹部11のうち、他方端側領域15cに位置する凹部11である。他方端側凹部11cには、一方端側凹部11bと同様に、凹部11の中で最も容積の大きい凹部11fと、2番目に容積の大きい凹部11gと、3番目に容積の大きい凹部11hの一部とが含まれる(図2及び図3参照)。
また、中間凹部11dとは、グラビアロール10の凹部11のうち、中間領域15dに位置する凹部11である。中間凹部11dは、凹部11の中で最も容積の小さい(3番目に容積の大きい)凹部11hによって構成されている。
従って、グラビアロール10の凹部11は、一方端側凹部11bと他方端側凹部11cと中間凹部11dとからなる。なお、本実施形態では、凹部11の開口について、凹部11fの開口の直径が最も大きく、凹部11gの開口の直径が2番目に大きく、凹部11hの開口の直径が最も小さくされている。
上述のように、グラビアロール10について、一方端側領域15bの単位面積当たりの一方端側凹部11bの容積、及び、他方端側領域15cの単位面積当たりの他方端側凹部11cの容積を、中間領域15dの単位面積当たりの中間凹部11dの容積よりも大きくすることで、グラビアロール10の凹部11内に充填される混合粉体123について、一方端側領域15bの単位面積当たりの混合粉体123の量、及び、他方端側領域15cの単位面積当たりの混合粉体123の量を、中間領域15dの単位面積当たりの混合粉体123の量よりも多くすることができる(図4参照)。
なお、本実施形態では、グラビアロール10の幅方向DWに隣り合う一方端側凹部11bの間隔(凹部11fと凹部11gとの間隔、及び、凹部11gと凹部11hとの間隔)、及び、グラビアロール10の幅方向DWに隣り合う他方端側凹部11cの間隔(凹部11fと凹部11gとの間隔、及び、凹部11gと凹部11hとの間隔)を、グラビアロール10の幅方向DWに隣り合う中間凹部11dの間隔(凹部11h同士の間隔)よりも狭くしている。すなわち、グラビアロール10の幅方向DWについて、一方端側凹部11b及び他方端側凹部11cを、中間凹部11dに比べて高密に配置している。これにより、グラビアロール10の外周面15において、一方端側凹部11b及び他方端側凹部11cを、中間凹部11dに比べて高密に配置している。
これにより、グラビアロール10から集電箔110の表面(第1表面110b)へ移動(飛翔)することによって集電箔110の表面(第1表面110b)に配置される混合粉体123について、集電箔110の表面(第1表面110b)のうち、幅方向DXの両端側(一方端側DX1と他方端側DX2)の部位に配置される混合粉体123の目付量(mg/cm2)を、幅方向DXの中間部(一方端側DX1の部位と他方端側DX2の部位との間の部位)に配置される混合粉体123の目付量(mg/cm2)よりも大きくすることができる。
従って、集電箔110の表面(第1表面110b)に電極合材層(負極合材層120)を形成する際に、集電箔110の表面(第1表面110b)のうち幅方向DXの両端側の部位に配置されている混合粉体123が、集電箔110の幅方向DXの両端側(一方端側DX1または他方端側DX2)に拡がった場合に、ダレ部120bが発生し難くなる。その理由は、幅方向DXの両端側に位置する混合粉体123が幅方向DXの外側に拡がることによって、幅方向DXの両端側において、集電箔110の単位面積当たりの混合粉体123の量(すなわち、混合粉体123の目付量)が減少することになるが、「予め、集電箔110の表面(第1表面110b)のうち、幅方向DXの両端側の部位に位置する混合粉体123の目付量(mg/cm2)を、幅方向DXの中間部に位置する混合粉体の目付量(mg/cm2)よりも大きくしている」ので、「幅方向DXについて混合粉体123の目付量を同等にしている場合(幅方向DXの両端側に位置する混合粉体123の目付量を、幅方向DXの中間部に位置する混合粉体123の目付量と同等にしている場合)」に比べて、幅方向DXの両端側に位置する混合粉体123の厚みが減少し難くなるからである。これにより、電極合材層(負極合材層120)の幅方向DXの両端部に位置するダレ部120bの幅寸法Wを小さくすることができる。
なお、一方端側領域15bの単位面積当たりの一方端側凹部11bの容積とは、一方端側領域15bに位置する全ての一方端側凹部11bの容積の和(=C1)を、一方端側領域15bに凹部11が形成されていないと仮定した場合の一方端側領域15bの面積(一方端側領域15bが平坦な円筒面であると仮定した場合の面積、一方端側領域15bの周長×幅寸法=S1)で除した値(=C1/S1)である。
また、他方端側領域15cの単位面積当たりの他方端側凹部11cの容積とは、他方端側領域15cに位置する全ての他方端側凹部11cの容積の和(=C2)を、他方端側領域15cに凹部11が形成されていないと仮定した場合の他方端側領域15cの面積(他方端側領域15cが平坦な円筒面であると仮定した場合の面積、他方端側領域15cの周長×幅寸法=S2)で除した値(=C2/S2)である。
また、中間領域15dの単位面積当たりの中間凹部11dの容積とは、中間領域15dに位置する全ての中間凹部11dの容積の和(=C3)を、中間領域15dに凹部11が形成されていないと仮定した場合の中間領域15dの面積(中間領域15dが平坦な円筒面であると仮定した場合の面積、中間領域15dの周長×幅寸法=S3)で除した値(=C3/S3)である。
さらに、本実施形態の電極シート製造装置1では、グラビアロール10に形成されている全ての凹部11の深さが、深さDで等しくされている(図3参照)。より具体的には、図3に示すように、グラビアロール10において、一方端側凹部11bの深さと他方端側凹部11cの深さと中間凹部11dの深さとが、共に深さDで等しくされている。従って、本実施形態の電極シート製造装置1では、グラビアロール10において、一方端側領域15bの単位面積当たりの一方端側凹部11bの容積、及び、他方端側領域15cの単位面積当たりの他方端側凹部11cの容積を、中間領域15dの単位面積当たりの中間凹部11dの容積よりも大きくしつつも、全ての凹部11の深さを等しく(詳細には、一方端側凹部11bの深さと他方端側凹部11cの深さと中間凹部11dの深さとを等しく)している。
このように、全ての凹部11の深さを等しく(詳細には、一方端側凹部11bの深さと他方端側凹部11cの深さと中間凹部11dの深さとを等しく)することで、全ての凹部11について、グラビアロール10の外周面15がバックアップロール20の外周面20bと対面する位置(両者が最も接近する位置)において、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)と凹部11(最も深い位置)との間の距離を、等しくすることができる。詳細には、グラビアロール10の外周面15がバックアップロール20の外周面20bと対面する位置(両者が最も接近する位置)において、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)と一方端側凹部11b(最も深い位置)との間の距離、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)と他方端側凹部11c(最も深い位置)との間の距離、及び、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)と中間凹部11d(最も深い位置)との間の距離を、共に等しくすることができる。
これにより、全ての凹部11について、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)と凹部11内に充填されている混合粉体123との間に働く静電気力を、等しくすることができる。詳細には、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)と一方端側凹部11b内に充填されている混合粉体123との間に働く静電気力、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)と他方端側凹部11c内に充填されている混合粉体123との間に働く静電気力、及び、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)と中間凹部11d内に充填されている混合粉体123との間に働く静電気力を、共に等しくすることができる。
従って、全ての凹部11について、凹部11内に充填されている混合粉体123を、静電気力によって、適切に、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)に移動(飛翔)させることが可能となる。詳細には、一方端側凹部11b内に充填されている混合粉体123と、他方端側凹部11c内に充填されている混合粉体123と、中間凹部11d内に充填されている混合粉体123とを、静電気力によって、適切に、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)に移動(飛翔)させることが可能となる。
一方、前述したように、グラビアロール10について、一方端側領域15bの単位面積当たりの一方端側凹部11bの容積、及び、他方端側領域15cの単位面積当たりの他方端側凹部11cの容積は、中間領域15dの単位面積当たりの中間凹部11dの容積よりも大きくされている。従って、グラビアロール10から集電箔110の表面(第1表面110b)へ移動(飛翔)することによって集電箔110の表面(第1表面110b)に配置される混合粉体123について、集電箔110の表面(第1表面110b)のうち、幅方向DXの両端側(一方端側DX1と他方端側DX2)の部位に配置される混合粉体123の目付量(mg/cm2)を、幅方向DXの中間部(一方端側DX1の部位と他方端側DX2の部位との間の部位)に配置される混合粉体123の目付量(mg/cm2)よりも大きくすることができる。
次に、本実施形態にかかる負極シート100の製造方法について説明する。
まず、混合粉体配置工程において、前述した電極シート製造装置1(図1参照)を用いて、溶媒を含むことなく負極活物質121(電極活物質)の粉体とバインダ122の粉体とが混合された混合粉体123を、集電箔110の表面(第1表面110b)に配置する。具体的には、対向して回転するグラビアロール10とバックアップロール20とを有し、集電箔110をグラビアロール10とバックアップロール20との間隙に通すようにしてバックアップロール20によって集電箔110を搬送する電極シート製造装置1を用いて、溶媒を含むことなく負極活物質121(電極活物質)の粉体とバインダ122の粉体とが混合された混合粉体123を、バックアップロール20によって搬送される集電箔110の表面(第1表面110b)に配置する。
より具体的には、混合粉体配置工程では、グラビアロール10とバックアップロール20によって搬送される集電箔110との間に電位差を生じさせた状態で、混合粉体供給装置30によって、グラビアロール10の外周面15の凹部11内に混合粉体123を連続的に供給することで、グラビアロール10の凹部11内に供給された混合粉体123と、バックアップロール20によって搬送される集電箔110との間に電位差を生じさせると共に、この電位差によって混合粉体123と集電箔110との間に静電気力を働かせる。
これにより、グラビアロール10とバックアップロール20との対面箇所の間隙において、混合粉体123と集電箔110との間に働く静電気力によって、混合粉体123が、グラビアロール10の外周面15から集電箔110の表面(第1表面110b)へ移動(飛翔)して、バックアップロール20によって搬送される集電箔110の表面(第1表面110b)に混合粉体123が連続的に配置されてゆく。
なお、本実施形態では、グラビアロール10について、一方端側領域15bの単位面積当たりの一方端側凹部11bの容積、及び、他方端側領域15cの単位面積当たりの他方端側凹部11cの容積を、中間領域15dの単位面積当たりの中間凹部11dの容積よりも大きくしている(図2及び図3参照)。これにより、グラビアロール10から集電箔110の表面(第1表面110b)へ移動(飛翔)することによって集電箔110の表面(第1表面110b)に配置される混合粉体123について、集電箔110の表面(第1表面110b)のうち、幅方向DXの両端側(一方端側DX1と他方端側DX2)の部位に配置される混合粉体123の目付量(mg/cm2)を、幅方向DXの中間部(一方端側DX1の部位と他方端側DX2の部位との間の部位)に配置される混合粉体123の目付量(mg/cm2)よりも大きくすることができる。
また、本実施形態では、混合粉体配置工程に先立って、混合粉体作製工程において、負極活物質121の粉体とバインダ122の粉体とを、重量比で95:5の割合で混合して、混合粉体123を作製している。具体的には、前述したように、ハイスピードミキサ(アーステクニカ製)を用いて、負極活物質121の粉体とバインダ122の粉体とを混合して、負極活物質121の粒子とバインダ122の粒子とが複合化された複合粒子(負極活物質121の粒子の表面にバインダ122の粒子が結合した態様の複合粒子)からなる混合粉体123を作製している。
次いで、混合粉体均し工程において、集電箔110の表面(第1表面110b)に配置されている混合粉体123を、集電箔110の第1表面110b上で均して、略一定の厚みを有する混合粉体層127にする。具体的には、混合粉体123が配置された集電箔110が、搬送方向DMに搬送されてゆき、ニップロール70と第1ホットロール40との対面箇所の間隙を通過することで、混合粉体123が、集電箔110の第1表面110b上において均されて、略一定の厚みを有する混合粉体層127になる(図1及び図5参照)。
その後、ホットプレス工程において、対向して回転する一対のホットロール(第1ホットロール40と第2ホットロール50)の間に、混合粉体123からなる混合粉体層127が配置された集電箔110を通すことによって、混合粉体123に含まれるバインダ122を軟化または溶融させつつ、混合粉体123と集電箔110とを圧接する。
具体的には、混合粉体層127を有する集電箔110が、搬送方向DMに搬送されてゆき、第1ホットロール40と第2ホットロール50との対面箇所の間隙を通過することで、混合粉体層127と集電箔110が厚み方向に圧接される(混合粉体層127が集電箔110の第1表面110bに向けて加圧されて、混合粉体層127が集電箔110の第1表面110bに圧接する)と共に、混合粉体層127に含まれるバインダ122が加熱されて軟化または溶融する。
これにより、混合粉体層127に含まれる負極活物質121同士がバインダ122を介して結合すると共に、負極活物質121とバインダ122とからなる負極合材層120が、バインダ122を介して集電箔110の表面(第1表面110b)に接着される。これにより、溶媒を有することなく負極活物質121(電極活物質)とバインダ122とからなる負極合材層120(電極合材層)が集電箔110の表面(第1表面110b)に接着された負極シート100(電極シート)が製造される(図6参照)。
ところで、前述の混合粉体均し工程において、混合粉体123が配置された集電箔110が、ニップロール70と第1ホットロール40との対面箇所の間隙を通過することで、混合粉体123が、集電箔110の第1表面110b上において均されて混合粉体層127にされたときに、混合粉体層127の幅方向DXの両端部に位置する混合粉体123が、集電箔110の第1表面110b上において幅方向DXの外側(両端側)に拡がるように移動してゆき、混合粉体層127の幅方向DXの端に向かうにしたがって混合粉体層127の厚みが減少してゆく形態になる。すなわち、混合粉体層127の幅方向DXの両端部(一方端側DX1の端部と他方端側DX2の端部)がダレ部127bになる(図8参照)。
その後、ホットプレス工程において、集電箔110の第1表面110bに配置されている混合粉体層127を、一対のホットロール(第1ホットロール40と第2ホットロール50)によって加熱しつつ圧縮して負極合材層120にするとき、負極合材層120(混合粉体層127)の幅方向DXの両端部に位置する材料(負極活物質121とバインダ122)が、さらに、集電箔110の第1表面110b上において幅方向DXの両端側(一方端側DX1と他方端側DX2)に拡がるように移動してゆき、負極合材層120の幅方向DXの端に向かうにしたがって負極合材層120の厚みが減少してゆく形態のダレ部120bになる(図7参照)。
これに対し、本実施形態では、前述したように、グラビアロール10について、一方端側領域15bの単位面積当たりの一方端側凹部11bの容積、及び、他方端側領域15cの単位面積当たりの他方端側凹部11cの容積を、中間領域15dの単位面積当たりの中間凹部11dの容積よりも大きくしている(図2及び図3参照)。これにより、混合粉体配置工程において、集電箔110の表面(第1表面110b)のうち、幅方向DXの両端側(一方端側DX1と他方端側DX2)の部位に配置される混合粉体123の目付量(mg/cm2)を、幅方向DXの中間部(一方端側DX1の部位と他方端側DX2の部位との間の部位)に配置される混合粉体123の目付量(mg/cm2)よりも大きくしている。
このようにすることで、混合粉体均し工程及びホットプレス工程において、幅方向DXの両端側に位置する混合粉体123が幅方向DXの外側に拡がったとき、「幅方向DXについて混合粉体123の目付量を同等にしている場合(幅方向DXの両端側に位置する混合粉体123の目付量を、幅方向DXの中間部に位置する混合粉体123の目付量と同等にしている場合)」に比べて、幅方向DXの両端側に位置する混合粉体123の厚みが減少し難くなる。これにより、電極合材層(負極合材層120)の幅方向DXの両端部に位置するダレ部120bの幅寸法Wを小さくすることができる。
以上説明したように、本実施形態の製造方法によれば、溶媒を使用することなく、適切に、集電箔110の表面(第1表面110b)上に負極合材層120(電極合材層)を形成することができる。さらには、電極合材層(負極合材層120)の幅方向DXの両端部に位置するダレ部120bの幅寸法Wを小さくすることができる。
上述のようにして作製した負極シート100は、その後、正極シート及びセパレータと組み合わされて、電極体を形成する。次いで、この電極体に端子部材を取り付けた後、電池ケース内に電極体及び電解液を収容する。これにより、リチウムイオン二次電池が完成する。
(評価試験)
次に、実施例1と比較例1とについて、電極合材層(負極合材層120)の幅方向DXの両端部に位置するダレ部120bの幅寸法Wを調査するための試験を行った。
具体的には、実施例1では、グラビアロールとして図2及び図3に示すグラビアロール10を備える電極シート製造装置1を用いて、所定の長さの負極シート100を作製した。そして、作製した負極シート100について、負極合材層120の幅方向DXの両端部に位置するダレ部120bの幅寸法W(図7参照)の平均値(mm)を測定した。なお、実施例1では、所定の長さの負極シート100を3枚作製し、各々の負極シート100について、ダレ部120bの幅寸法Wの平均値を測定している。この結果を図9に示す。
なお、実施例1では、凹部11fのディンプル形状を直径1040μmの球面の一部によって構成し、凹部11gのディンプル形状を直径830μmの球面の一部によって構成し、凹部11hのディンプル形状を直径700μmの球面の一部によって構成している。また、幅方向DWについて、凹部11fと凹部11gとの間隔を145μm、凹部11gと凹部11hとの間隔を230μm、凹部11h同士の間隔を350μmとしている。また、凹部11fと凹部11gと凹部11hの深さは、共に、深さD=300μmとしている。
一方、比較例1では、実施例1と比較して、グラビアロールの凹部の形態のみを異ならせた電極シート製造装置を用いて、所定の長さの負極シート100を作製した。具体的には、比較例1では、実施形態のグラビアロール10とは異なり、一定の容積を有する凹部のみが、グラビアロールの外周面に規則正しく配置(幅方向DWについて一定の間隔で凹部が配置)されたグラビアロールを用いている。詳細には、比較例1のグラビアロールでは、ディンプル形状を直径700μmの球面の一部によって構成した凹部(凹部11hと同等の凹部)が、幅方向DWについて、350μmの間隔で配置されている。なお、本比較例1でも、凹部の深さは、いずれも、実施形態と同様に、300μmとしている。
比較例1のグラビアロールでは、一方端側領域の単位面積当たりの一方端側凹部の容積と、他方端側領域の単位面積当たりの他方端側凹部の容積と、中間領域の単位面積当たりの中間凹部の容積とが、いずれも等しくなっている。このため、比較例1では、集電箔110の幅方向DXについて、混合粉体123の目付量が同等になる。すなわち、幅方向DXの両端側に位置する混合粉体123の目付量が、幅方向DXの中間部に位置する混合粉体123の目付量と同等になる。
比較例1でも、実施例1と同様に、作製した負極シート100について、負極合材層120の幅方向DXの両端部に位置するダレ部120bの幅寸法W(mm)の平均値を測定した。なお、比較例1でも、所定の長さの負極シート100を3枚作製し、各々の負極シート100について、ダレ部120bの幅寸法Wの平均値を測定している。この結果を図9に示す。
図9に示すように、実施例1では、比較例1に比べて、ダレ部120bの幅寸法Wを小さくすることができた。具体的には、実施例1では、ダレ部120bの幅寸法Wを、比較例1の1/3程度に低減することができた。
この結果より、「グラビアロールについて、一方端側領域の単位面積当たりの一方端側凹部の容積、及び、他方端側領域の単位面積当たりの他方端側凹部の容積を、中間領域の単位面積当たりの中間凹部の容積よりも大きくする」ことで、電極合材層(負極合材層120)の幅方向DXの両端部に位置するダレ部120bの幅寸法Wを小さくすることができるといえる。
(変形形態1)
次に、変形形態1の電極シート製造装置201について説明する。変形形態1の電極シート製造装置201は、実施形態の電極シート製造装置1と比較して、グラビアロールのみが異なり、その他は同様である(図1参照)。図10は、変形形態1のグラビアロール210の拡大断面図であり、グラビアロール210の中心軸線を通る位置でグラビアロール210を径方向に切断した断面図である(図3に相当する図である)。変形形態1のグラビアロール210は、実施形態のグラビアロール10と比較して、凹部の形態のみが異なる。具体的には、図10に示すように、グラビアロール210の外周面215に形成されている凹部211は、ディンプル形状であり、いずれも、開口の直径が等しくされている。また、グラビアロール210では、幅方向DWについて、一定の間隔で凹部211が配置されている。
但し、グラビアロール210では、一方端側凹部211bの深さ及び他方端側凹部211cの深さを、中間凹部211dの深さよりも深くしている。具体的には、幅方向DWについて最も一方端側DW1に位置する凹部211f(一方端側凹部211bに含まれる)、及び、幅方向DWについて最も他方端側DW2に位置する凹部211f(他方端側凹部211cに含まれる)の深さをD1、幅方向DWについて凹部211fに隣接する凹部211g(一方端側凹部211bまたは他方端側凹部211cに含まれる)の深さをD2、幅方向DWについて凹部211gの間に位置する凹部211hの深さをD3とすると、D1>D2>D3の関係を満たしている(図10参照)。
これにより、グラビアロール210では、一方端側領域215bの単位面積当たりの一方端側凹部211bの容積、及び、他方端側領域215cの単位面積当たりの他方端側凹部211cの容積を、中間領域215dの単位面積当たりの中間凹部211dの容積よりも大きくしている。このため、変形形態1の電極シート製造装置201を用いて、電極シート(負極シート100)を製造することで、電極合材層(負極合材層120)の幅方向DXの両端部に位置するダレ部120bの幅寸法Wを小さくすることができる。
なお、本変形形態1では、グラビアロール210の外周面215がバックアップロール20の外周面20bと対面する位置(両者が最も接近する位置)において、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)と一方端側凹部211b(最も深い位置)との間の距離、及び、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)と他方端側凹部211c(最も深い位置)との間の距離が、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)と中間凹部211d(最も深い位置)との間の距離よりも大きくなる。
このため、混合粉体配置工程において、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)と一方端側凹部211bの底面側に位置する混合粉体123との間に働く静電気力、及び、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)と他方端側凹部211cの底面側に位置する混合粉体123との間に働く静電気力が、バックアップロール20によって搬送されている集電箔110の表面(第1表面110b)と中間凹部211d内に充填されている混合粉体123との間に働く静電気力よりも小さくなる。その結果、一方端側凹部211bの底面側に位置する混合粉体123、及び、他方端側凹部211cの底面側に位置する混合粉体123が、集電箔110の表面(第1表面110b)に移動(飛翔)し難くなる。従って、変形形態1の電極シート製造装置201では、これらの混合粉体123を適切に集電箔110の表面(第1表面110b)に移動(飛翔)させるために、グラビアロール210とバックアップロール20によって搬送される集電箔110との間に、実施形態の電極シート製造装置1よりも大きな電位差を生じさせる必要がある。
(変形形態2)
次に、変形形態2の電極シート製造装置301について説明する。変形形態2の電極シート製造装置301は、実施形態の電極シート製造装置1と比較して、グラビアロールのみが異なり、その他は同様である(図1参照)。図11は、変形形態2のグラビアロール310の拡大断面図であり、グラビアロール310の中心軸線を通る位置でグラビアロール310を径方向に切断した断面図である(図3に相当する図である)。変形形態2のグラビアロール310は、実施形態のグラビアロール10と比較して、凹部の形態のみが異なる。
具体的には、変形形態2のグラビアロール310では、図11に示すように、グラビアロール310の外周面315に形成されている凹部311は、ディンプル形状であり、実施形態のグラビアロール10と同様に、一方端側凹部311b及び他方端側凹部311cの開口の直径を、中間凹部311dの開口の直径よりも大きくしている。また、グラビアロール310に形成されている全ての凹部311(一方端側凹部311b、他方端側凹部311c、及び、中間凹部311d)の深さは、深さDで等しくされている。但し、変形形態2のグラビアロール310では、実施形態のグラビアロール10と異なり、幅方向DWについて、一定の間隔で凹部311(一方端側凹部311b、他方端側凹部311c、及び、中間凹部311d)が配置されている。
従って、変形形態2のグラビアロール310でも、一方端側領域315bの単位面積当たりの一方端側凹部311bの容積、及び、他方端側領域315cの単位面積当たりの他方端側凹部311cの容積を、中間領域315dの単位面積当たりの中間凹部311dの容積よりも大きくしている。このため、変形形態2の電極シート製造装置301を用いて、電極シート(負極シート100)を製造することで、電極合材層(負極合材層120)の幅方向DXの両端部に位置するダレ部120bの幅寸法Wを小さくすることができる。
(変形形態3)
次に、変形形態3の電極シート製造装置401について説明する。変形形態3の電極シート製造装置401は、実施形態の電極シート製造装置1と比較して、グラビアロールのみが異なり、その他は同様である(図1参照)。図12は、変形形態3のグラビアロール410の拡大断面図であり、グラビアロール410の中心軸線を通る位置でグラビアロール410を径方向に切断した断面図である(図3に相当する図である)。変形形態3のグラビアロール410は、実施形態のグラビアロール10と比較して、凹部の形態のみが異なる。
具体的には、図12に示すように、グラビアロール410の外周面415に形成されている凹部411は、ディンプル形状であるが、実施形態と異なり、いずれも同一形状(同一寸法)とされている。但し、変形形態3のグラビアロール410では、グラビアロール410の幅方向DWに隣り合う一方端側凹部411bの間隔、及び、グラビアロール410の幅方向DWに隣り合う他方端側凹部411cの間隔を、グラビアロール410の幅方向DWに隣り合う中間凹部411dの間隔よりも狭くしている。これにより、一方端側領域415bの単位面積当たりの一方端側凹部411bの数、及び、他方端側領域415cの単位面積当たりの他方端側凹部411cの数を、中間領域415dの単位面積当たりの中間凹部411dの数よりも多くしている。
従って、変形形態3のグラビアロール410でも、一方端側領域415bの単位面積当たりの一方端側凹部411bの容積、及び、他方端側領域415cの単位面積当たりの他方端側凹部411cの容積を、中間領域415dの単位面積当たりの中間凹部411dの容積よりも大きくしている。このため、変形形態3の電極シート製造装置401を用いて、電極シート(負極シート100)を製造することで、電極合材層(負極合材層120)の幅方向DXの両端部に位置するダレ部120bの幅寸法Wを小さくすることができる。
以上において、本発明を実施形態及び変形形態1〜3に即して説明したが、本発明は前記実施形態等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態等では、電極シート製造装置1,201,301,401を、負極シート100の製造に使用した例を示した。しかしながら、電極シート製造装置1,201,301,401を、正極シートの製造に使用するようにしても良い。すなわち、本発明の電極シート製造装置は、負極シートを製造する装置のみならず、正極シートを製造する装置にも適用することができる。
また、実施形態等では、グラビアロールの凹部の形態(模様)を、グラビアロール10,210,310,410の外周面15,215,315,415にディンプル形状の凹部11,211,311,411が配置された形態としたが、グラビアロールの凹部の形態(模様)は、いずれの形態(模様)であっても良い。例えば、グラビアロールの外周面に、直線状の凹部が形成された形態としても良い。
また、実施形態等では、電極シート製造装置1,201,301,401を用いて、負極合材層120を、集電箔110の片面(第1表面110b)のみに形成する例を示したが、集電箔110の両面(第1表面110bと第2表面110c)に形成するようにしても良い。集電箔110の両面(第1表面110bと第2表面110c)に負極合材層120を形成する場合は、前述のようにして、電極シート製造装置1,201,301,401を用いて、集電箔110の片面(第1表面110b)に負極合材層120を形成した後、集電箔110のうち負極合材層120を形成していない第2表面110cに対し、同様の処理(混合粉体配置工程、混合粉体均し工程、及びホットプレス工程)を行うようにすれば良い。
1,201,301,401 電極シート製造装置
10,210,310,410 グラビアロール
11,211,311,411 凹部
11b,211b,311b,411b 一方端側凹部
11c,211c,311c,411c 他方端側凹部
11d,211d,311d,411d 中間凹部
15,215,315,415 外周面
15b,215b,315b,415b 一方端側領域
15c,215c,315c,415c 他方端側領域
15d,215d,315d,415d 中間領域
20 バックアップロール
30 混合粉体供給装置
31 ドクターブレード
40 第1ホットロール
50 第2ホットロール
60 電気回路
65 電源
70 ニップロール
100 負極シート(電極シート)
110 集電箔
110b 第1表面
120 負極合材層(電極合材層)
121 負極活物質(電極活物質)
122 バインダ
123 混合粉体
127 混合粉体層
D 凹部の深さ
DL 集電箔の長さ方向
DM 集電箔の搬送方向
DW グラビアロールの幅方向
DW1 一方端側
DW2 他方端側
DX 集電箔及び電極合材層の幅方向
DX1 一方端側
DX2 他方端側

Claims (4)

  1. 電極活物質とバインダとを有する電極合材層を集電箔の表面上に備える電極シートを製造する、電極シート製造装置において、
    凹凸形状である外周面を有し、回転するグラビアロールと、
    前記グラビアロールとの間に間隙を空けて前記グラビアロールに対向して回転するバックアップロールであって、集電箔を前記間隙に通すようにして前記集電箔を搬送するバックアップロールと、を備え、
    前記グラビアロールと、前記バックアップロールによって搬送される前記集電箔との間に、電位差を生じさせた状態で、溶媒を含むことなく前記電極活物質の粉体と前記バインダの粉体とが混合された混合粉体を、前記グラビアロールの前記外周面の凹部内に連続的に供給して、前記グラビアロールの前記凹部内に供給された前記混合粉体と、前記集電箔との間に電位差を生じさせ、前記混合粉体と前記集電箔との間に働く静電気力によって、前記混合粉体を、前記グラビアロールから前記集電箔の前記表面へ移動させて、前記バックアップロールによって搬送される前記集電箔の前記表面に前記混合粉体を連続的に配置する
    電極シート製造装置であって、
    前記グラビアロールの前記外周面のうち、前記グラビアロールの幅方向について前記凹部が存在する領域は、前記グラビアロールの前記幅方向について一方端側に位置する一方端側領域と、前記グラビアロールの前記幅方向について他方端側に位置する他方端側領域と、前記一方端側領域と前記他方端側領域との間に位置する中間領域と、からなり、
    前記グラビアロールの前記凹部は、前記一方端側領域に位置する一方端側凹部と、前記他方端側領域に位置する他方端側凹部と、前記中間領域に位置する中間凹部と、からなり、
    前記一方端側領域の単位面積当たりの前記一方端側凹部の容積、及び、前記他方端側領域の単位面積当たりの前記他方端側凹部の容積は、前記中間領域の単位面積当たりの前記中間凹部の容積よりも大きくされている
    電極シート製造装置。
  2. 請求項1に記載の電極シート製造装置であって、
    間隙を空けて対向して回転する一対のホットロールを備え、
    前記一対のホットロールの前記間隙に、前記混合粉体が配置された前記集電箔を通すことによって、前記混合粉体に含まれる前記バインダを軟化または溶融させつつ、前記混合粉体と前記集電箔とを圧接することで、前記電極活物質と前記バインダとを有する電極合材層を前記集電箔の前記表面に接着する
    電極シート製造装置。
  3. 請求項2に記載の電極シート製造装置であって、
    前記集電箔の搬送方向について、前記バックアップロールよりも下流側で、且つ、前記一対のホットロールよりも上流側に位置するニップロールであって、前記集電箔の前記表面に配置されている前記混合粉体を均すためのニップロールを備える
    電極シート製造装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電極シート製造装置であって、
    前記グラビアロールの前記凹部の深さは、いずれも等しくされている
    電極シート製造装置。
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