JP2020090750A - 吸放湿繊維構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 吸湿性を持ちながら、これと相反する耐洗濯性と乾燥特性を満足する吸放湿繊維構造体を提供する。【解決手段】 吸放湿繊維と熱接着性繊維とから構成される繊維構造体であり、吸放湿繊維と熱接着性繊維とは樹脂接着材により相互に固着され、繊維構造体の密度が0.01〜0.150g/cm3であることを特徴とする、吸放湿繊維構造体。【選択図】 なし
Description
本発明は繊維構造体に関し、詳しくは高い吸放湿性と耐洗濯性を兼ね備えた吸放湿繊維構造体に関する。
従来から吸湿性不織布を用いた物品として種々のものが提案されている。例えば、就寝中に発生した汗および湿気を除去する目的で、吸湿性繊維を含有する繊維質基材に非透湿性フィルムと感湿剤を積層させた湿分感知センサーつき布団乾燥マット(特許文献1)や、靴、下駄箱、押し入れ、畳下等の水分や余剰湿気を吸湿する目的で高吸湿素材と疎水性合成素材とを規定配合で作成した除湿材(特許文献2)が例示されている。
これらのものは、吸湿量は良好であるが、結露等で水が付着したときに乾き難い。このため、例えば特許文献3では、吸放湿繊維と熱融着性繊維からなる吸放湿層とその表面に透湿性または通気性を有した調湿壁紙において、その表面層に防水性を配し、基材内部への水の浸入を防ぐ手段が提案されている。しかし、高い吸湿量を持つ高厚の吸湿性不織布においては、厚み方向からの水の浸入を防ぐことができない。
特許文献4では、吸水繊維と熱融着性繊維からなる吸水層に、極細繊維や熱融着性繊維を含む層を貼り合せることで流水下での吸放湿繊維の脱落を防ぎ、高吸収量と繰返し洗濯を可能にするものが提案されている。しかし、十分に高い吸湿性を得ることはできていない。
従来の吸湿性不織布では、吸湿性と耐水性のいずれかに問題がある。本発明はかかる従来技術の現状に鑑み創案されたものであり、その目的は優れた吸湿性を持ちながら、これと相反する耐水性、特に耐洗濯性と乾燥特性を満足する吸放湿繊維構造体を提供することにある。
本発明者は、かかる目的を達成するために鋭意検討した結果、特定の吸放湿繊維を含む不織布を、樹脂接着剤を用いてケミカルボンド法で製造することにより、水分が付着したときの吸放湿繊維の膨潤を抑制し脱落を低減することができること、また、樹脂接着材によるケミカルボンドでの接着と熱接着性繊維による接着とを併用することで、洗濯時の物理的ダメージを軽減させることができ耐洗濯性も満足することを見出し本発明に至った。
すなわち本発明は、吸放湿繊維と熱接着性繊維とから構成される繊維構造体であり、吸放湿繊維と熱接着性繊維とは樹脂接着材により固着され、繊維構造体の密度が0.01〜0.150g/cm3であることを特徴とする、吸放湿繊維構造体である。
本発明は好ましい態様として、吸放湿繊維が(メタ)アクリル酸、アクリル酸塩、アクリル酸金属塩、アクリル酸メチルおよびアクリル酸アミドからなる群より選択される単量体からなる架橋重合体で構成される態様、吸放湿繊維が、純水に15分間浸漬した後の吸水率が4000%以下である態様、熱接着性繊維が、熱可塑性エラストマーと非弾性ポリエステルとで形成されている態様、樹脂接着材がウレタン樹脂である態様を包含する。
本発明によれば、優れた吸湿性を持ちながら、これと相反する耐水性、特に耐洗濯性と乾燥特性を満足する吸放湿繊維構造体を提供することができる。
吸放湿繊維
吸放湿繊維は、湿度の高い状況では水分を吸収し、湿度の低い状況では水分を放出する性質をもつ繊維である。例えば、合成繊維もしくはセルロース繊維にアミノ基、カルボキシル基もしくはヒドロキシル基を導入した湿潤性繊維、親水基を持つポリマーを架橋してなる架橋アクリレート系繊維を用いることができる。
吸放湿繊維は、湿度の高い状況では水分を吸収し、湿度の低い状況では水分を放出する性質をもつ繊維である。例えば、合成繊維もしくはセルロース繊維にアミノ基、カルボキシル基もしくはヒドロキシル基を導入した湿潤性繊維、親水基を持つポリマーを架橋してなる架橋アクリレート系繊維を用いることができる。
吸放湿繊維として、飽和吸湿量が高いことからから、架橋アクリレート系繊維が好ましい。この架橋アクリレート系繊維は、好ましくは(メタ)アクリル酸、アクリル酸塩、アクリル酸金属塩、アクリル酸メチルおよびアクリル酸アミドからなる群より選択される単量体からなる架橋重合体で構成される。好ましくは、アクリル酸塩および/またはアクリル酸金属塩からなる架橋重合体であり、特に好ましくはアクリル酸金属塩からなる架橋重合体である。
アクリル酸塩を構成するイオンの分子として、NH4やアミンを挙げることができる。アクリル酸金属塩を構成するイオンの元素として、例えばLi、Na、K、Rb、Cs等のアルカリ金属、Be、Mg、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類金属、Cu、Zn、Al、Mn、Ag、Fe、Co、Ni等の金属を挙げることができる。なかでも吸放湿速度の観点から、アルカリ金属またはアルカリ土類金属が好ましい。これらは、陽イオンとしてアクリル酸金属塩からなる架橋重合体を構成する。
架橋アクリレート系繊維としては、カルボン酸基を持つビニルモノマーとカルボン酸基と反応してエステル架橋結合を形成し得るヒドロキシル基を持つビニルモノマーの共重合体からなり、カルボン酸基の一部がナトリウム塩を形成しているポリマーからなる繊維が好ましい。この繊維は、例えば特開昭63−159405号公報に開示されている。
架橋アクリレート系繊維のうちの架橋ポリアクリル酸ナトリウム塩系繊維は、市販品として入手することができる。例えば、帝人フロンティア(株)製、商品名「ベルオアシス」(登録商標)があげられる。
吸湿特性の一層の向上を目的として塩基性化合物をポリマー中に追加導入してもよい。塩基性化合物を追加導入した場合、吸湿能と向上と高湿潤下で長期間放置した際の剛性をも保持できる点で極めて有効である。塩基性化合物を添加する場合、その添加量はポリマーの重量に対して好ましくは0.1〜7mmol/g、さらに好ましくは1〜5mmol/gである。添加量が0.1mmol/g未満であると吸湿量の向上が極僅かとなり添加の意味が乏しく、7mmol/gを超えるとポリマーに残っている酸性基以上の塩化物を加えたこととなり、塩基性の強い繊維構造体となるほか、吸湿量が高くなりすぎ高湿潤下で長期間放置した際の湿潤強度が低くなり過ぎるおそれがある。したがって、塩基性化合物の添加量はポリマーに残る酸性基に応じて適宜調整することが望ましい。
吸湿性繊維は、吸水時に繊維の体積膨潤を抑制する観点から、純水に15分間浸漬した後の吸水率が好ましくは4000%以下である。
吸放湿繊維は、高い吸湿性を得る観点から、例えば20℃90%RH下での飽和吸湿率が好ましくは20〜100%である。
吸放湿繊維は、他素材と容易に複合できる等の観点から短繊維として用いることが好ましい。特に単糸強度が弱い吸放湿繊維の場合、他素材と容易に複合し適度な強度に保つ上で有用である。短繊維の直径は例えば0.5〜60μm、好ましくは1〜40μmであり、長さは例えば2〜120mm、好ましくは3〜100mmである。
熱接着性繊維
熱接着性繊維は、吸放湿繊維の洗濯時にかかる物理応力を緩和する作用をする。吸放湿繊維は一般的に強度が低いため、吸放湿繊維だけで繊維構造体を作成したのでは得られる繊維構造体の強度が低すぎるが、吸放湿繊維に熱接着性繊維を加えて熱処理を行うことで吸放湿繊維構造体内部にネットワーク状の接着点を得ることができ、物理的応力に対してその耐久性が高くなる。
熱接着性繊維は、吸放湿繊維の洗濯時にかかる物理応力を緩和する作用をする。吸放湿繊維は一般的に強度が低いため、吸放湿繊維だけで繊維構造体を作成したのでは得られる繊維構造体の強度が低すぎるが、吸放湿繊維に熱接着性繊維を加えて熱処理を行うことで吸放湿繊維構造体内部にネットワーク状の接着点を得ることができ、物理的応力に対してその耐久性が高くなる。
熱接着性繊維は、好ましくは熱可塑性エラストマーと非弾性ポリエステルとで構成される。熱可塑性エラストマーは繊維表面の少なくとも1/2を占めることが好ましい。重量割合でいえば、熱可塑性エラストマーと非弾性ポリエステルとが複合比率で30/70〜70/30の範囲にあることが好ましい。
非弾性ポリエステルとして、熱可塑性エラストマーにならない程度に共重合成分を共重合したポリエステルやホモポリエステルを用いることができる。例えばポリエチレンテレフタレートを用いることができる。
熱接着性繊維の形態としては、サイド・バイ・サイド、シース・コア型のいずれであってもよいが、好ましいのはシース・コア型である。このシース・コア型においては、非弾性ポリエステルがコアとなることが好ましく、このコアは同心円状あるいは偏心状にあってもよい。特に偏心状のものにあっては、コイル状弾性捲縮が発現するので、より好ましい。
熱可塑性エラストマーとしては、ポリウレタン系エラストマーやポリエステル系エラストマーを例示することができるが、特にポリエステル系エラストマーが好ましい。
ポリウレタン系エラストマーとしては、分子量が500〜6000程度の低融点ポリオール、例えばジヒドロキシポリエーテル、ジヒドロキシポリエステル、ジヒドロキシポリカーボネート、ジヒドロキシポリエステルアミド等と、分子量500以下の有機ジイソシアネート、例えばp,p−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート、ヘキサメチレンジイソシアネート等と、分子量500以下の鎖伸長剤、例えばグリコール、アミノアルコールあるいはトリオールとの反応により得られるポリマーを挙げることができる。
これらのポリマーのうち、特に好ましいものはポリオールとしてポリテトラメチレングリコール、またはポリ−ε−カプロラクトンあるいはポリブチレンアジペートを用いたポリウレタンである。この場合、有機ジイソシアネートとしてはp,p'−ジフェニルメタンジイソシアネートが好適である。また、鎖伸長剤としては、p,p'ビジスヒドロキシエトキシベンゼンおよび1,4−ブタンジオールが好適である。
ポリエステル系エラストマーとしては、熱可塑性ポリエステルをハードセグメントとし、ポリ(アレキレンオキシド)グリコールをソフトセグメントとして共重合してなるポリエーテルエステルブロック共重合体を例えば用いることができ、より具体的にはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4'−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、3−スルホイソフタル酸ナトリウム等の芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジ酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体などから選ばれたジカルボン酸の少なくとも1種と、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコール等の脂肪族ジオール、あるいは1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール等の脂環族ジオール、またこれらのエステル形成性誘導体などから選ばれたジオール成分の少なくとも1種、および平均分子量が約400〜5000程度の、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−および1,3−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランとの共重合体等のポリ(アレキレンオキシド)グリコールのうち少なくとも1種から構成される三元共重合体を挙げることができる。
接着性や温度特性、強度の面からすると、ポリブチレン系テレフタレートをハードセグメントとし、ポリオキシブチレングリコールをソフトセグメントとするブロック共重合ポリエーテルポリエステル(ポリエステル系エラストマー)が、ポリエステル系エラストマーとして好ましい。この場合、ハードセグメントを構成するポリエステル部分は、主たるジカルボン酸成分がテレフタル酸、主たるジオール成分がブチレングリコール成分であるポリブチレンテレフタレートである。ジカルボン酸成分の一部(通常30モル%以下)は他のジカルボン酸成分やオキシカルボン酸成分で置換されていてもよく、同様にグリコール成分の一部(通常30モル%以下)はブチレングリコール成分以外のジオキシ成分で置換されてもよい。
また、ソフトセグメントを構成するポリエーテル部分は、ブチレングリコール以外のジオキシ成分で置換されたポリエーテルであってもよい。なお、ポリマー中には、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消剤、着色剤、その他各種の改良剤等も必要に応じて配合されていてもよい。
このポリエステル系エラストマーの重合度は、固有粘度で好ましくは0.8〜1.7dl/g、さらに好ましくは0.9〜1.5dl/gである。この固有粘度がこの範囲より低いと吸放湿繊維とで形成される熱固着点が破壊され易くなる。他方、この粘度がこれより高いと熱融着時に紡錘状の節部が形成されにくくなる。
これらの熱可塑性エラストマーは、すでに説明した吸放湿繊維や後に説明する有機化学繊維を構成するポリマーより低融点であることが好ましい。かつ、熱可塑性エラストマーによる熱固着点の形成のための融着処理時に、吸放湿繊維や有機化学繊維を熱的に「へたり」を起こさせないものであることが好ましい。
この観点から、熱可塑性エラストマーの融点は、吸放湿繊維や有機化学繊維を構成するポリマーの融点より40℃以上、特に60℃以上低いことが好ましい。かかる熱可塑性エラストマーの融点は例えば120〜220℃の範囲の温度とすることが好ましい。この融点差が40℃より小さいと、融着加工時の熱処理温度が高くなり過ぎて、吸放湿繊維や有機化学繊維の「へたり」を惹起し、また短繊維の力学的特性を低下させてしまうおそれがある。なお、熱可塑性エラストマーについて、その融点が明確に観察されないときは融点に替えて軟化点を用いる。
熱接着性繊維は、他素材と容易に複合し不織布化できる等の観点から短繊維として用いることが好ましい。短繊維の直径は例えば0.5〜10μm、好ましくは1〜3μmであり、長さは例えば2〜120mm、好ましくは5〜100mmである。
有機化学繊維
本発明の吸放湿繊維構造体を構成する繊維には、上記の吸放湿繊維と熱接着性繊維に加えて、さらにこれら以外の有機化学繊維を併用してもよい。有機化学繊維は一般的に単位面積当たりの強度が高く、有機化学繊維を併用することで補強効果を得ることができ、さらに洗濯に耐えうる高強度の不織布を得ることができる。
本発明の吸放湿繊維構造体を構成する繊維には、上記の吸放湿繊維と熱接着性繊維に加えて、さらにこれら以外の有機化学繊維を併用してもよい。有機化学繊維は一般的に単位面積当たりの強度が高く、有機化学繊維を併用することで補強効果を得ることができ、さらに洗濯に耐えうる高強度の不織布を得ることができる。
本発明における有機化学繊維として、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ビニロン繊維、アラミド繊維等の合成繊維を例示することができる。なかでも、ポリエステル繊維が好ましい。有機化学繊維として、繊維構造体を軽量化するために、中空繊維を用いてもかまわない。
有機化学繊維の単繊維繊度は、洗濯時の吸湿繊維の脱落を繊維交絡により抑制する観点から好ましくは0.5〜10dtex、さらに好ましくは1〜3dtexである。繊維長は、好ましくは5mm以上、さらに好ましくは30〜100mmである。繊維長が5mmよりも小さいと洗濯時の吸湿繊維の脱落が十分に抑えられないおそれがある。逆に繊維長が100mmよりも大きいと工程安定性が損なわれるおそれがある。
本発明の吸放湿繊維構造体において、吸放湿繊維と有機化学繊維の重量割合は、好ましくは吸放湿繊維が1に対して有機化学繊維が1〜6、さらに好ましくは吸放湿繊維が1に対して有機化学繊維が2〜5である。この範囲の重量割合であることによって洗濯時の吸湿繊維の脱落を抑え易くなることができる。
樹脂接着材
樹脂接着材として、水系化した樹脂エマルジョンを用いる。この水系化した樹脂エマルジョンにおける樹脂として、好ましくはアクリル樹脂、ウレタン樹脂、ゴム、塩化ビニル樹脂を用いる。なかでも、ウレタン樹脂が好ましく、特にカチオン性のウレタン樹脂が、初期接着性および耐水時の接着性の観点で好ましい。このウレタン樹脂の水系エマルジョンは市販されており、例えばADEKA社製商品名“アデカボンタイター”、第一工業製薬社製 商品名“スーパーフレックス”、DIC社製 商品名“ボンディック”、“ハイドラン”として、入手することができる。
樹脂接着材として、水系化した樹脂エマルジョンを用いる。この水系化した樹脂エマルジョンにおける樹脂として、好ましくはアクリル樹脂、ウレタン樹脂、ゴム、塩化ビニル樹脂を用いる。なかでも、ウレタン樹脂が好ましく、特にカチオン性のウレタン樹脂が、初期接着性および耐水時の接着性の観点で好ましい。このウレタン樹脂の水系エマルジョンは市販されており、例えばADEKA社製商品名“アデカボンタイター”、第一工業製薬社製 商品名“スーパーフレックス”、DIC社製 商品名“ボンディック”、“ハイドラン”として、入手することができる。
カチオン性のウレタン樹脂は、水溶液中においてポリマー鎖がイオン化することでプラスに帯電することのできるウレタン樹脂であり、本発明においては吸放湿繊維と化学的にイオン結合し易い。このプラスに帯電したポリマーは、アニオン性ポリマーである吸放湿繊維とイオン結合し、その結果として吸放湿繊維の水和を低減し、かつバインダー樹脂成分や基材繊維との密着性を向上することができる。
本発明の吸湿性繊維構造体における樹脂接着材は、繊維構造体を構成する短繊維を被膜し耐水性を上げるだけでなく、熱接着材によって3次元ネットワークを形成させることで、吸放湿繊維の洗濯時にかかる物理応力を緩和する作用をする。この効果を得るために、樹脂接着材の含有量は、樹脂接着材を含む吸放湿繊維構造体の全重量あたり、好ましくは40〜15重量%、さらに好ましくは35〜20重量%である。40重量%を超えると通気性が抑制され吸湿速度が低下して好ましくなく。15重量%未満であると耐洗濯性が低下し好ましくない。
本発明の吸湿性繊維構造体は、飽和吸湿量、吸湿速度、耐水性および洗濯耐久性の全てを満足するために、単一の層からなることが好ましい。
繊維構造体の目付は、好ましくは70〜2000g/m2、さらに好ましくは100〜500g/m2である。70g/m2未満であると吸湿性繊維の含有量が少なくなり得られる繊維構造体の吸湿量が小さくなり好ましくなく、2000g/m2を超えると吸湿性繊維の含有量が大きくなり洗濯後の乾燥時間が非常に大きくなり好ましくない。繊維構造体の全厚み(0.1g/cm2の荷重を加えて静置した後の厚み)は、好ましくは1〜40mm、さらに好ましくは2〜20mmである。1mm未満であると高密度になることから洗濯後折り皺が生じ易くなり好ましくなく、40mmを超えると水を保持する体積が大きくなることから乾燥時間が非常に大きくなり好ましくない。上記の目付と厚みを満足することで、吸湿速度、飽和吸湿量および耐洗濯性の全てを満足することができる。
加工
本発明の吸放湿繊維構造体は、さらなる洗濯耐久性を付与するためにその用途に応じて、生地で覆う加工を施してもよい。例えば、着衣に使用する場合には、本発明の吸放湿繊維構造体をそのまま裏地として使用することもできるが、市販の生地で予め吸放湿繊維構造体を包みこむ形でキルト加工した物を裏地として貼り付けると、耐久性がさらに向上する。
本発明の吸放湿繊維構造体は、さらなる洗濯耐久性を付与するためにその用途に応じて、生地で覆う加工を施してもよい。例えば、着衣に使用する場合には、本発明の吸放湿繊維構造体をそのまま裏地として使用することもできるが、市販の生地で予め吸放湿繊維構造体を包みこむ形でキルト加工した物を裏地として貼り付けると、耐久性がさらに向上する。
着衣に用いる場合、雨等が頻繁にかかる着衣の場合には、予め繊維構造体の少なくとも外環境側に透湿性のフィルムを貼合わせた状態で使用すると、吸湿繊維構造体に雨水が付着せず、ムレ低減効果が長く続くことから有用である。
吸放湿繊維構造体の物性
高い吸湿能を確保させるために、吸湿性繊維構造体の30℃で90%RH下での飽和吸湿量が好ましくは100g/m2以上、さらに好ましくは150g/m2以上あり、また、水に浸漬し脱水させた後に20℃かつ65%RHの暗室に放置したときの乾燥に要する時間が好ましくは2160分間以内、さらに好ましくは1440分間以内である。
高い吸湿能を確保させるために、吸湿性繊維構造体の30℃で90%RH下での飽和吸湿量が好ましくは100g/m2以上、さらに好ましくは150g/m2以上あり、また、水に浸漬し脱水させた後に20℃かつ65%RHの暗室に放置したときの乾燥に要する時間が好ましくは2160分間以内、さらに好ましくは1440分間以内である。
飽和吸湿量が100g/m2以下であると吸湿量が少なく実用性に劣り好ましくない。また20℃65%RH下暗室に放置したときの乾燥時間が2160分間を超えると、乾燥に時間を要しすぎ実用性が劣り好ましくない。
なお、20℃かつ65%RH下での暗室放置時間1440分間の乾燥時間は、同品を用いて行った天日干し乾燥時間で凡そ5時間に相当する。これは、平均気温31.3℃、平均風速3.3m/s、累積日照時間229分に相当する。
本発明の繊維構造体は、吸放湿繊維と熱接着性繊維の交差点が結合されている不織布を、さらにケミカルボンド法で補強した不織布であり、好ましくは0.05〜0.3g/cm3の密度を有する。この範囲の密度であることによって、好ましい耐洗濯性を得ることができる。
本発明の吸湿性繊維構造体は、高い吸湿特性を有しながらそれと相反する耐水性、特に耐洗濯性と乾燥特性を有する。この理由は以下のように説明することができる。
すなわち、従来の耐水性不織布は、多層かつ高密度、また疎水性繊維の繊度を細くすることで繊維構造体中の繊維の構成本数を増やし、比較的強度の弱い吸湿繊維の流水下での脱落を防ぐ発想のものであった。
これに対し、本発明の吸放湿繊維構造体は、水の出入りが容易な不織布でありながら、熱可塑性エラストマーである熱接着性繊維を用いることで、繊維の交絡点を接着させることで、洗濯時にかかる物理応力を緩和し、さらに、繊維構造体を比較的多量の樹脂接着材でケミカルボンディングすることで、繊維構造体を構成する吸放湿繊維を被膜し、耐水性を上げ、かつ樹脂接着材によって三次元ネットワークを形成させることで、吸放湿繊維の洗濯時にかかる物理応力を緩和した。
製造方法
本発明の吸放湿繊維構造体を製造する方法について説明する。
まず、吸放湿繊維と熱接着性繊維を含む繊維ウェブを製造する。繊維ウェブは、例えば、カード法、エアレイ法などの乾式法、または湿式法により形成することができる。
本発明の吸放湿繊維構造体を製造する方法について説明する。
まず、吸放湿繊維と熱接着性繊維を含む繊維ウェブを製造する。繊維ウェブは、例えば、カード法、エアレイ法などの乾式法、または湿式法により形成することができる。
得られた繊維ウェブを積層して、熱風炉で加圧加熱後冷却することで、熱接着性繊維同士間、および有機繊維と熱接着性繊維間に立体的な繊維交差点でエラストマー成分が熱融着され、可撓性熱固着点が形成された繊維構造体ができる。
この繊維構造体は、ウェブの長さ方向に向いている繊維の方が、ウェブの横方向に向いている繊維よりも相対的割合が多くなるように形成されていてもよい。ここでウェブの長さ方向に向いている繊維とは図1に示すように、ウェブの長さ方向に対する繊維の長さ方向の角度θが、0°≦θ≦45°の条件を満足する繊維であり、ウェブの幅方向に向いている繊維とは、θが45°<θ≦90°を満足する繊維である。図1中、2はウェブを表し、符号aはウェブを構成する繊維、符号bはウェブの長さ方向(延出方向)、符号cはウェブを構成する繊維方向を表している。
具体的な製法としては、主に長さ方向に繊維が沿うように形成されたウェブを、所定の密度と構造体としての所望の厚さになるようにアコーデオンの如く折り畳んでいき、熱接着性繊維のエラストマーの融点(または流動開始点)より高い温度で熱処理することにより、上記繊維交差点でエラストマー成分が熱融着され、可撓性熱固着点が形成された吸放湿繊維構造体を得ることができる。
次に、上記で得た繊維構造体に樹脂接着材を付与する。この方法として、水系化した樹脂エマルジョン中に繊維構造体を浸漬する方法や、繊維構造体に水系化した樹脂エマルジョンを塗布して付着させる方法を用いることができる。繊維構造体に水系化した樹脂エマルジョンを付与する方法としては、コーティング方式、スプレー方式、プリント方式のいずれも可能であるが、その中でも浸漬方式による繊維ウェブへの付着が、厚みが大きい繊維構造物に均一に樹脂を付与する点で好ましい。
熱接着材を繊維ウェブに付与した後は、加熱処理を施し、樹脂接着材を繊維間で十分溶融させてから硬化させ、吸放湿繊維構造体を得る。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明する。実施例中の各物性は下記の方法により測定した。
(1)吸放湿繊維の吸水率
吸放湿繊維1gを、予めティーバック状に加工した表面親水処理を施したポリエステルスパンボンド(袋上のスパンボンドの重量w1)の中に入れ、同ティーバックから内容物がこぼれない様に全端部をヒートシールし、重量(w2)を計測した。純水に20分間浸漬後サンプル取り出し水滴を落としながら1分間放置し、その後サンプル重量(w3)を測定し、次式で算出した。
吸湿繊維の吸水率(重量%)=(w3−w2)/(w2−w1)×100
(2)吸放湿繊維の吸湿率
吸放湿繊維の吸湿率は、ガス吸着測定法(定容法)を用いて求めた。測定装置としては「BELSORP18 PLUS−T」(日本BEL(株)社製)を使用し、20℃における水分の吸着等温線を、相対圧を変化させて測定し、相対圧90%時における飽和吸湿率を求めた。
(3)吸放湿繊維構造体の飽和吸湿量
熱風乾燥機により60℃で3時間以上乾燥させ重量(W1)を測定した。次に温度30℃、相対湿度90%RHに調整した恒温恒湿槽に8時間分静置して重量(W2)を測定した。吸放湿繊維構造体の飽和吸湿量は以下の式で求めた。
飽和吸湿量(g/m2)=W2−W1
(4)吸放湿繊維構造体の洗濯耐久性
JIS L0217 103法に準じ、20回洗濯処理を行った。洗剤として中性洗剤を用いた。洗濯前後の吸湿量の変化率と重量変化率、形態保持性で評価を行った。
吸湿量変化率
○:10%以下 △:10%を超え30%以下 ×:30%を超える
重量変化率
○:5%未満 △:5%以上10%未満 ×:10%以上
形態保持性
○:形態崩れがない △:大きな形態崩れがないものの皺あり ×:形態崩れあり
(5)吸放湿繊維構造体の洗濯後の乾燥特性
前記JIS L0217103法に準じ、20回洗濯処理、脱水後、20℃65%RH下で暗室放置し、乾燥までにかかった時間で評価を行った。
乾燥時間
○:1500分間以下 △:1500分間を超え2160分間未満 ×:2160分間以上
(6)目付、厚み
JIS L1913に準じて測定した。
(7)密度(みかけ密度)
上記の目付および厚みの値から以下の計算式に従い繊維構造体の密度(g/cm3)を算出した。
密度(g/cm3)=(目付(g/m2)/厚み(mm))×10−3
(1)吸放湿繊維の吸水率
吸放湿繊維1gを、予めティーバック状に加工した表面親水処理を施したポリエステルスパンボンド(袋上のスパンボンドの重量w1)の中に入れ、同ティーバックから内容物がこぼれない様に全端部をヒートシールし、重量(w2)を計測した。純水に20分間浸漬後サンプル取り出し水滴を落としながら1分間放置し、その後サンプル重量(w3)を測定し、次式で算出した。
吸湿繊維の吸水率(重量%)=(w3−w2)/(w2−w1)×100
(2)吸放湿繊維の吸湿率
吸放湿繊維の吸湿率は、ガス吸着測定法(定容法)を用いて求めた。測定装置としては「BELSORP18 PLUS−T」(日本BEL(株)社製)を使用し、20℃における水分の吸着等温線を、相対圧を変化させて測定し、相対圧90%時における飽和吸湿率を求めた。
(3)吸放湿繊維構造体の飽和吸湿量
熱風乾燥機により60℃で3時間以上乾燥させ重量(W1)を測定した。次に温度30℃、相対湿度90%RHに調整した恒温恒湿槽に8時間分静置して重量(W2)を測定した。吸放湿繊維構造体の飽和吸湿量は以下の式で求めた。
飽和吸湿量(g/m2)=W2−W1
(4)吸放湿繊維構造体の洗濯耐久性
JIS L0217 103法に準じ、20回洗濯処理を行った。洗剤として中性洗剤を用いた。洗濯前後の吸湿量の変化率と重量変化率、形態保持性で評価を行った。
吸湿量変化率
○:10%以下 △:10%を超え30%以下 ×:30%を超える
重量変化率
○:5%未満 △:5%以上10%未満 ×:10%以上
形態保持性
○:形態崩れがない △:大きな形態崩れがないものの皺あり ×:形態崩れあり
(5)吸放湿繊維構造体の洗濯後の乾燥特性
前記JIS L0217103法に準じ、20回洗濯処理、脱水後、20℃65%RH下で暗室放置し、乾燥までにかかった時間で評価を行った。
乾燥時間
○:1500分間以下 △:1500分間を超え2160分間未満 ×:2160分間以上
(6)目付、厚み
JIS L1913に準じて測定した。
(7)密度(みかけ密度)
上記の目付および厚みの値から以下の計算式に従い繊維構造体の密度(g/cm3)を算出した。
密度(g/cm3)=(目付(g/m2)/厚み(mm))×10−3
実施例1
アクリル酸(75%がナトリウム塩として中和されている)78モル%、メチルアクリレート20モル%、およびヘキサプロピレングリコールモノメタクリレート2モル%のコポリマーの38重量%水溶液を、100℃の紡糸口金を通して150℃のセル中へ向かって繊維に紡糸し、その後、繊維から水を除去した。繊維はトウとして回収し、ステープルカッターでカット後、乾燥繊維基準で7重量%の湿分含有率になるように通風炉中で60℃にて乾燥させ、10dtex、繊維長51mmの繊維を得た。これをさらに200℃で30分間加熱して架橋促進させ吸放湿繊維を得た。この吸放湿繊維の吸水率および吸湿率の評価結果を表1に示す。
アクリル酸(75%がナトリウム塩として中和されている)78モル%、メチルアクリレート20モル%、およびヘキサプロピレングリコールモノメタクリレート2モル%のコポリマーの38重量%水溶液を、100℃の紡糸口金を通して150℃のセル中へ向かって繊維に紡糸し、その後、繊維から水を除去した。繊維はトウとして回収し、ステープルカッターでカット後、乾燥繊維基準で7重量%の湿分含有率になるように通風炉中で60℃にて乾燥させ、10dtex、繊維長51mmの繊維を得た。これをさらに200℃で30分間加熱して架橋促進させ吸放湿繊維を得た。この吸放湿繊維の吸水率および吸湿率の評価結果を表1に示す。
上記で得た吸放湿繊維と、熱接着性繊維(融点154℃の熱可塑性ポリエーテルエステル形エラストマーを鞘成分に用い、融点230℃ポリブチレンテレフタレートを芯成分に用いた単繊維繊度6.6dtex、繊維長51mmの芯/鞘型熱融着性複合繊維(芯/鞘の重量比=60/40))と、有機化学繊維(中空で捲縮を有する短繊維 繊度13dtex、繊維長51mmのポリエチレンテレフタレート繊維(融点256℃))とを、30:20:50の重量比率で混綿し、ローラーカードを通して、クロスラッパーで積層した後、熱風熱処理機にて190℃で3分間加熱処理して、厚さ5mmおよび目付500g/m2の繊維構造体を得た。
得られた繊維構造体を、樹脂接着材(大日本インキ化学工業(株)社製のハイドランCP7610 ポリウレタンディスパージョン)を表1の付着量(重量%)となるように含侵方式で付着させ、その後送風機付き乾燥機で140℃7分間の乾燥処理を施した。得られた吸放湿繊維構造体の評価結果を表1に示す。
なお、実施例1において吸放湿繊維を得るための200℃で30分間の加熱による架橋促進を行わない場合には、吸放湿繊維の吸水率は6542重量%となり、吸放湿繊維構造体の形態保持性が「×」、洗濯後の乾燥特性が「×」の評価であった。
実施例2
熱接着材を含侵させる前の繊維構造体を厚さ8mmおよび目付500g/m2とした以外は実施例1と同様の条件で加工し、吸放湿繊維構造体を得た。得られた吸放湿繊維構造体の物性を表1に示す。
熱接着材を含侵させる前の繊維構造体を厚さ8mmおよび目付500g/m2とした以外は実施例1と同様の条件で加工し、吸放湿繊維構造体を得た。得られた吸放湿繊維構造体の物性を表1に示す。
実施例3
実施例1において、樹脂接着材として大日本インキ化学工業(株)社製のアニオン系のハイドランWLS−202 ポリウレタンディスパージョンを用い、表1の付着量(重量%)となるように含侵方式で付着させた他は実施例1と同様に実施した。得られた吸放湿繊維構造体の評価結果を表1に示す。
実施例1において、樹脂接着材として大日本インキ化学工業(株)社製のアニオン系のハイドランWLS−202 ポリウレタンディスパージョンを用い、表1の付着量(重量%)となるように含侵方式で付着させた他は実施例1と同様に実施した。得られた吸放湿繊維構造体の評価結果を表1に示す。
実施例4
吸放湿繊維と熱接着性繊維、その他繊維の比率を15:20:65の重量比率とした以外は実施例1と同様の条件で加工し、吸放湿繊維構造体を得た。得られた吸放湿繊維構造体の物性を表1に示す。
吸放湿繊維と熱接着性繊維、その他繊維の比率を15:20:65の重量比率とした以外は実施例1と同様の条件で加工し、吸放湿繊維構造体を得た。得られた吸放湿繊維構造体の物性を表1に示す。
得られた吸湿性繊維構造体は、極めて高い洗濯耐久性と乾燥特性を要していたが、除湿パッドとしては、人が一晩で発する汗の量が150から200ccであることを鑑みると、シングルサイズの面積に換算しても少し能力不足である。
比較例1
実施例1において熱接着材の付着を行わないこと以外は実施例1と同様に実施して、吸放湿繊維構造体を得た。得られた吸放湿繊維構造体の物性を表1に示す。
実施例1において熱接着材の付着を行わないこと以外は実施例1と同様に実施して、吸放湿繊維構造体を得た。得られた吸放湿繊維構造体の物性を表1に示す。
本発明の吸湿性繊維構造体は、例えばベットマットレス、ベッドパッド等の寝具や、靴、下駄箱、押し入れ等に使用する家庭用除湿材、畳下、壁紙、空調機、冷蔵庫などで水分や余剰湿気を吸湿する工業用吸湿材、着衣用の吸湿材料として使用されることができる。
特に、ベッドパッドとして好適に用いることができる。本発明の吸湿性繊維構造体は、洗濯が可能であり、就寝中に発生した汗および湿気を除去する高い吸湿能を保持し、洗濯をしても吸湿能が低下しない耐洗濯性と、比較的容易に乾かすことができる洗濯乾燥特性を備えている。
2 吸放湿繊維と熱接着性繊維を含む繊維ウェブ
a ウェブを構成する繊維
b ウェブの長さ方向(延出方向)
c ウェブを構成する繊維方向
a ウェブを構成する繊維
b ウェブの長さ方向(延出方向)
c ウェブを構成する繊維方向
Claims (7)
- 吸放湿繊維と熱接着性繊維とから構成される繊維構造体であり、吸放湿繊維と熱接着性繊維とは樹脂接着材により固着され、繊維構造体の密度が0.01〜0.150g/cm3であることを特徴とする、吸放湿繊維構造体。
- 吸放湿繊維が(メタ)アクリル酸、アクリル酸塩、アクリル酸金属塩、アクリル酸メチルおよびアクリル酸アミドからなる群より選択される単量体からなる架橋重合体で構成される、請求項1記載の吸放湿繊維構造体。
- 吸放湿繊維が、純水に15分間浸漬した後の吸水率が4000%以下である、請求項2記載の吸放湿繊維構造体。
- 熱接着性繊維が、熱可塑性エラストマーと非弾性ポリエステルとで形成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の吸放湿繊維構造体。
- 樹脂接着材がウレタン樹脂である、請求項1〜4のいずれかに記載の吸放湿繊維構造体。
- 吸放湿繊維構造体の30℃かつ90%RH環境下での飽和吸湿量が100g/m2以上あり、かつ水に浸漬してから脱水させた後に20℃かつ65%RHの暗室に放置したときの乾燥時間が1440分間以内である、請求項1〜5のいずれかに記載の吸放湿繊維構造体。
- 請求項1〜6のいずれかに記載された吸放湿繊維構造体を用いてなるベッドパッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018229125A JP2020090750A (ja) | 2018-12-06 | 2018-12-06 | 吸放湿繊維構造体 |
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2018
- 2018-12-06 JP JP2018229125A patent/JP2020090750A/ja active Pending
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