JP6989319B2 - 繊維シートおよびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、厚さが小さいにもかかわらず高吸水、かつ高吸水保持率に優れた繊維シートおよびその製造方法に関する。
従来、液体を吸収するための吸液性シートとして、多量の水を吸収する高吸水性繊維と熱接着性繊維とを含む高吸水性シートや、細繊度層と太繊度層とを積層させたシートなどが提案されている(特許文献1、特許文献2)。
しかしながら、高吸水性繊維を用いると、吸水時に厚さが吸水膨潤により大きく変化するとともにシート強度が低下する等の問題があった。また、細繊度層と太繊度層とを積層させたシートでは、保液能力が低く吸液時の強度と吸液保持性とを両立することが難しいという問題があった。
特開平3−45769号公報 特許第4884682号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、厚さが小さいにもかかわらず高吸水、かつ高吸水保持率に優れた繊維シートおよびその製造方法を提供することにある。
本発明者は上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、細い繊維径を有する繊維を含む繊維シートに、分子中に親水性の極性基を有しかつ架橋構造を有する吸水性高分子を固着させると、吸水時の厚さ変化を抑制しつつ吸水特性に優れた繊維シートが得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「繊維径10μm以下の繊維を含み、かつ架橋構造を有する吸水性高分子が固着してなることを特徴とする繊維シート。」が提供される。
その際、繊維シートを構成する全ての繊維において、繊維径が10μm以下であることが好ましい。また、繊維シートにバインダー繊維が含まれることが好ましい。また、前記吸水性高分子が、エチレン性不飽和カルボキシルモノマーとエチレン性不飽和モノマーとのコポリマーを含むことが好ましい。また、繊維シートの厚さが1mm以下であることが好ましい。また、下記で定義する飽和吸水量が600g/m以上であることが好ましい。
10cm×10cmにカットした繊維シートを120℃で10分間加熱処理した後、重量を計測(W1)し、純水に5分間浸漬後サンプル取り出し水滴が滴り落ちなくなるまで放置し、その後サンプル重量を計測(W2)し次式で算出する。
飽和吸水量(g/m)=(W2−W1)×100
また、本発明によれば、繊維径10μm以下の繊維を含む繊維シートに、吸水性高分子を含む水溶液を付与した後、加熱処理を施す、前記の繊維シートの製造方法が提供される。
本発明によれば、厚さが小さいにもかかわらず高吸水、かつ高吸水保持率に優れた繊維シートおよびその製造方法が得られる。
実施例1で得られた繊維シートを示す図面代用写真である。 比較例1で得られた繊維シートを示す図面代用写真である。 比較例2で得られた繊維シートを示す図面代用写真である。 波状の形状を有する繊維シートと平らな箇所を有する繊維シートとを接合させる工程を模式的に示す図である。 波状の形状を有する繊維シートと平らな箇所を有する繊維シートを接合してなる繊維シートの複合体の縦断面を模式的示す図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、本発明の繊維シートにおいて、高い吸水性、低い厚み変化率、吸水時にも高い強度を保持する上で繊維径10μm以下(好ましくは0.1〜10μm)の繊維が含まれることが肝要である。特に、繊維シートを構成する全ての繊維において、繊維径が10μm以下(好ましくは0.1〜10μm)であることが好ましい。
図1は実施例1で得られた繊維シートを示す図面代用写真であり、直径10μm以下の繊維を含む繊維シート中に架橋構造を有する吸水性高分子が固着している様子を示す。かかる写真において、繊維シート中の繊維同士が交叉した箇所で吸水性高分子がアメーバー状に固着形成しており、架橋構造を有している。また、繊維の大部分が2次元平面方向に層の形で存在しており、アメーバー状の吸水性高分子もその大部分が平面方向に存在している。
ここで、繊維径が10μmを超える繊維だけで繊維シートが構成されている場合、繊維間の隙間が広がりすぎ、繊維同士の交叉点以外に吸水性高分子同士が相互に固着し、非アメ−バー状の塊状の固着物が形成され、吸水した際に吸水性高分子の吸水膨張と共に大きく膨潤し、繊維シートを構成する繊維の繊維同士の交絡が弱まり、吸水時のシート強度が低下するおそれがある。本発明のように2次元平面方向にアメーバー状に吸水性高分子が存在する場合、吸水時の厚み方向への膨潤度が抑制され繊維同士の交絡を維持することで吸水時のシート強度が低下することなくかつ高い吸水保持性を確保することができる。
前記繊維において、前記繊維径が0.1μm未満になると、繊維シート中で細い繊維同士が凝集し易くなり均一な空隙が生じにくく、吸水性高分子の固着も均一分布しにくくなり、塊状になりやすくなることから、0.1μm以上であることが好ましい。
2次元平面方向のアメーバー状の固着点を形成するに際しては、繊維シートの密度や吸水性高分子を含むスラリー粘度も関係してくる。
密度については、0.05〜1.0g/cm(より好ましくは0.07〜0.7g/cm、さらに好ましくは0.1〜0.3g/cm)の範囲内にあることが好ましい。0.05g/cmよりも小さいと、繊維シート密度が過度に低くなりすぎ吸水性高分子同士が過密に相互固着しやすくなるおそれがある。かかる構造では、吸水した際に吸水性高分子の吸水膨張と共に厚み方向に大きく膨潤し、高い保水性を維持する半面、繊維同士の交絡が弱まり吸水時のシート強度が低下するおそれがある。逆に、該密度が1.0g/cmより大きくなると、繊維シート密度が過度に高くなり吸水性高分子が繊維シート内部に均一に固着しにくくなり、繊維シート表面に多く存在しかつ相互固着することに繋がり、吸水した際に吸水性高分子が脱落し易くなるおそれがある。
吸水性高分子のスラリー粘度については、0.05〜50Pa・s(より好ましくは0.1〜20Pa・s、さらに好ましくは0.1〜5Pa・s)の範囲にあることが好ましい。粘度が0.05Pa・s未満の場合、粘性が低すぎるため繊維シートに浸透し易いが担持量を低くなりすぎるおそれがある。逆に、50Pa・sより大きい場合、粘性が高すぎるため繊維シートに浸透し難く、繊維シート表面に多く存在しかつ相互固着し易くなるため、繊維シート中で吸水性高分子がアメーバー状に固着することが困難になるおそれがある。
特に好ましい組合せは、繊維シートを構成する全ての繊維において、繊維径が10μm以下であり、かつ繊維シートの密度が0.1〜0.3g/cmであり、かつ吸水性高分子のスラリー粘度が0.1〜5Pa・sである。この時アメーバー状の吸水性高分子が繊維シート中に多数、均一に固着し、高い吸水性と吸水時に厚み変化率が低く高い強度を保持することができ好ましい。
繊維シートを構成する繊維(マトリックス繊維)の種類は特に限定されず、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、金属繊維などの無機繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ビニロン繊維、アラミド繊維などの有機合成繊維などが例示される。なかでも繊維シートの厚さを50μm以下にする場合は、剛性面の維持で優位なガラス繊維を含むことが好ましい。また、より高い寸法安定性が望まれる場合には、同繊維の軟化温度以上に熱処理することでバインダー繊維として使用することも可能である。
また、繊維シートに、前記マトリックス繊維だけでなくバインダー繊維も含まれていることが特に好ましい。かかるバインダー繊維としては、単一成分からなる繊維でもよいが、低融点の熱融着成分が少なくとも繊維表面の一部に配された短繊維であり、加熱により少なくともその表面の一部が溶融しうる熱接着性複合短繊維であることが好ましい。
ここで、熱融着成分として配されるポリマーとしては、ポリウレタン系エラストマー(1)、ポリエステル系エラストマー(2)、共重合ポリエステル系ポリマー(3)、ポリオレフィン系ポリマー(4)、ポリオレフィン系ポリマーの共重合物、ポリビニルアルコ−ル系ポリマー等を挙げることができる。
ポリウレタン系エラストマー(1)として、分子量が500〜6000程度の低融点ポリオールと、分子量500以下の有機ジイソシアネートと、分子量500以下の鎖伸長剤との反応により得られるポリマーが挙げられる。分子量が500〜6000程度の低融点ポリオールとして、ジヒドロキシポリエーテル、ジヒドロキシポリエステル、ジヒドロキシポリカーボネート、ジヒドロキシポリエステルアミド等が挙げられる。分子量500以下の有機ジイソシアネートとして、p,p’−ジフェニールメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート水素化ジフェニールメタンイソシアネート、キシリレンイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。分子量500以下の鎖伸長剤として、グリコールアミノアルコールあるいはトリオールが挙げられる。
またポリエステル系エラストマー(2)としては、熱可塑性ポリエステルをハードセグメントとし、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールをソフトセグメントとして共重合してなるポリエーテルエステル共重合体が挙げられる。より具体的にはジカルボン酸の少なくとも一種と、ジオール成分の少なくとも一種と、ポリ(アルキレンオキサイド)グリコールのうち少なくとも一種から構成される三元共重合体を挙げることができる。
ジカルボン酸として、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジ酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
ジオール成分として、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコールネオペンチルグリコール、デカメチレングリコール等の脂肪族ジオールあるいは1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンメタノール等の脂環式ジオール、またはこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。ポリ(アルキレンオキサイド)グリコールとして、平均分子量が約400〜5000程度のポリエチレングリコール、ポリ(1,2−および1,3−ポリプロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランとの共重合体等のポリ(アルキレンオキサイド)グリコールが挙げられる。
特に、接着性や温度特性、強度の面からすればポリブチレン系テレフタレートをハードセグメントとし、ポリテトラメチレングリコールをソフトセグメントとするブロック共重合ポリエーテルエステルが好ましい。この場合、ハードセグメントを構成するポリエステル部分は、主たる酸成分がテレフタル酸、主たるジオール成分がブチレングリコール成分であるポリブチレンテレフタレートである。むろん、この酸成分の一部(通常30モル%以下)は他のジカルボン酸成分やオキシカルボン酸成分で置換されていてもよく、同様にグリコール成分の一部(通常30モル%以下)はブチレングリコール成分以外のジオキシ成分で置換されていても良い。また、ソフトセグメントを構成するポリエーテル部分はブチレングリコール以外のジオキシ成分で置換されたポリエーテルであってよい。
共重合ポリエステル系ポリマー(3)としては、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸類および/またはヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂環式ジカルボン酸類と、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、パラキシレングリコールなどの脂肪族や脂環式ジオール類とを所定数含有し、所望に応じてパラヒドロキシ安息香酸などのオキシ酸類を添加した共重合エステル等を挙げることができ、例えばテレフタル酸とエチレングリコールとにおいてイソフタル酸および1,6−ヘキサンジオールを添加共重合させたポリエステル等が使用できる。
また、ポリオレフィンポリマー(4)としては、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等をあげることができる。
なお、上述のポリマー中には、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消し剤、着色剤、その他各種の改良剤等も必要に応じて配合されていてもよい。
バインダー繊維は、熱融着成分とポリエステル(非低融点成分)とが、サイドバイサイド型、芯鞘型であるのが好ましく、より好ましくは芯鞘型である。この芯鞘型の熱接着性複合短繊維では、ポリエステルが芯部となり、熱融着成分が鞘部となるが、この芯部は同心円状または偏心状にあってもよい。重量割合は、熱融着成分とポリエステル(非低融点成分)が、複合比率で30/70〜70/30の範囲にあるのが好ましい。
かかるバインダー繊維において、その単繊維繊度は0.5〜10dtex(より好ましくは1〜3dtex)であることが好ましい。また、バインダー繊維において、繊維長は5mm以上が好ましく、より好ましくは30〜100mmである。繊維長が5mmよりも小さいと十分な剛性が得られないおそれがある。逆に繊維長が100mmよりも大きいと、工程安定性が損なわれるおそれがある。
本発明の繊維シートにはパルプ繊維が含まれていてもよい。かかるパルプ繊維としては、特に限定はなく、針葉樹パルプ、広葉樹パルプなどの木材パルプ、麻パルプ、コットンパルプ、ケナフパルプなどの非木材パルプ、レーヨン、ビニロン、アクリルなどの合成繊維をフィブリル化したものなどを採用することができる。なかでも、アクリルパルプを採用した場合には、セルロース系のパルプに比べて耐水性が増し、含水時の強度が高い繊維シートを得ることができるため好ましい。さらにアクリルパルプにおいては、繊維横断面が略C型であるものが毛細管現象によって水の拡散性が高まるためさらに好ましい。
本発明の繊維シートにおいて、シートの布帛組織は特に限定されず、織物、編物、不織布いずれでもよいが、繊維表面積を大きくして吸収性高分子の均一な固着を得有る観点で不織布が好ましい。特に湿式不織布が好ましい。
次に吸収性高分子の種類としては特に限定されないが、エチレン系不飽和カルボキシルモノマーとエチレン系不飽和モノマーとのコポリマーが特に好ましい。かかる吸水性高分子は、例えば、特許第261304号公報や特許第4281060号公報に記載されているものが好ましい。すなわち、カルボン酸モノマー基を与えるモノマーと、カルボン酸基と反応して炭素原子と酸素原子とだけを含むようなエステル結合を形成し得るエチレン性不飽和モノマーとの重合によって形成されたものが好ましい。
ここで、カルボン酸モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、クロトン酸、ベータアクリルオキシプロピオン酸等の 公知のエチレン性不飽和カルボン酸およびこれらのアルカリ金属塩を用いることができる。また、部分的にはスルホン酸として例えば2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルスルホン酸、スルホン酸エチル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸およびこれらのアルカリ金属塩を用いることができる。
ポリマー中(線状ポリマーの形成に使用されるモノマー中)の遊離カルボン酸基/アルカリ金属およびその他の塩のカルボン酸基の比率は1:1〜1:10が好ましい。また、アルカリ金属塩は特に限定はなく、例えばLi、Na、K、Rb、Cs等のアルカリ金属、Be、Mg、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類金属、Cu、Zn、Al、Mn、Ag、Fe、Co、Ni等のその他の金属が例示される。
一方、エチレン性不飽和モノマーとしては、ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、アルキレン基がエチレンまたはプロピレンであるジ−またはトリ−またはヘキサ−アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートおよびグリセリルモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
なおポリマー中に可塑化モノマーを含有させるのが好ましく、特に好ましい可塑化モノマーは、メチルまたはエチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートである。これらは2%以上が好ましい。
本発明において吸水性高分子は、モノマーブレンドから従来の適当な方法によって製造される。例えば、ポリマー溶液は水または有機溶媒(例えばメタノール)あるいはその混合溶液を用いてもよく、ポリマー濃度は5〜50%が好ましい。
得られたポリマー溶液は、所定の繊維シート(基材)に含浸させ、その後加熱することで、エステル結合を伴う架橋反応を行う。この架橋反応は熱処理条件の選択により適度に進行させることによって、繊維シートとの固着性を保ち、且つ吸水率を保持することができる。
この熱処理は乾燥と架橋を分けて多段に温度域を分割して行ってもよいが、過度に熱処理すると架橋が進行するが、部分的に架橋が破壊され、固着性が悪くなるおそれがある。
また、逆に低度な熱処理の場合、乾燥により一次固着はするが架橋が生じず、水に濡れた場合に繊維シートから流出するなどの問題が発生するおそれがある。従って本発明の架橋反応時に用いる熱処理条件は200℃以上で、温度X℃、処理時間Y分とすると以下の範囲で行うことが好ましい。
200≦X<259−(80/110)Y
5≦Y≦40
熱処理温度と熱処理時間がこの範囲より小さいと、吸水時にポリマーの流出が生じ易くなるおそれがある。また熱処理温度と熱処理時間がこの範囲より大きいと、固着性と吸水性に悪影響を与えるおそれがある。
本発明の繊維シートの製造方法としては、エチレン系不飽和カルボキシルモノマーと共重合性エチレン系不飽和モノマーのコポリマーを含む水溶液を作製し繊維を混入させて抄紙工程で繊維シートを得てもよいし、前記水溶液を繊維シート(基材)に含浸させた後、乾燥・架橋反応を行ってもよい。
かくして得られた繊維シートは、細い繊維を含む繊維シートに、架橋構造を有する吸水性高分子がアメーバー状に固着しているので、厚さが小さくても、加熱時や吸水時に変形しにくく、耐熱性および吸水性および吸水時の剛性に優れる。
ここで、飽和吸水量が600g/m以上(より好ましくは650〜4000g/m)であることが好ましい。また、厚さが1mm以下(より好ましくは0.1〜0.5mm)であることが好ましい。かかる飽和吸水量や厚さを有すると、加湿器エレメントなどとして好適に用いることができ好ましい。
なお、飽和吸水量は以下の方法で測定する。10cm×10cmにカットした繊維シートを120℃で10分間加熱処理した後、重量を計測する(W1)。次いで、純水に5分間浸漬後サンプル取り出し水滴が滴り落ちなくなるまで放置し、次いでサンプル重量を計測(W2)し次式で算出する。
飽和吸水量(g/m)=(W2−W1)×100
飽和吸水保持率(wt%)=(W2−W1)/W1×100
また、初期吸水量としては400g/m以上(より好ましくは450〜3000g/m)であることが好ましい。初期吸水量は以下の方法で測定する。10cm×10cmにカットした繊維シートを120℃で10分間加熱処理した後重量を計測する(W1)。次いで、純水に10秒間浸漬後サンプル取り出し重量を計測(W3)し次式で算出する。
初期吸水量(g/m)=(W3−W1)×100
初期吸水保持率(wt%)=(W3−W1)/W1×100
また、吸水時の繊維シートの剛性は、タテ方向とヨコ方向の平均で1.5mN以上/25mm幅が好ましく、3.0mN以上/25mm幅がエレメントの剛性を維持する点でより好ましい。なお、吸水時の剛性(mN)はJISL1913ガーレ法にて求める。
本発明の繊維シートは、加湿器用吸水材、結露吸水材、水蒸散板、調湿板などの工業用吸水資材や皮膚貼布用シートなどの生活資材に好適に用いることができる。具体例としては、スーパーやコンビニ等に設置されている冷蔵冷凍ショーケース内で生じる結露水を保持排出させるための水蒸散板として、また、暖房器具使用時の室内の乾燥を緩和するための加湿器などのエレメントとして、さらには、薬液や美容目的などの液体を吸収させて皮膚に貼着するフェイスマスクとして使用される。特に本発明の繊維シートは、加湿器エレメントとして好ましく使用される。
加湿器エレメントは空気流通用の空洞を形成されているが、加湿効率を高める意味で空気と基材との接触面積を大きくする必要があり、また保水量はその基材剛性を維持できる範囲でできるだけ大きい方が望ましく、前記飽和吸水量と前記厚さを有することが好ましい。
加湿器エレメントの形成方法としては、例えば、繊維径10μm以下の繊維を含むシートを2枚用意し、図4のようにコルゲート加工(波状加工)し当該コルゲート加工されたシートと平らなシートとを図5のように互いに接着させた後、巻回し成形して得たハニカム状ローターを、エチレン系不飽和カルボキシルモノマーと共重合性エチレン系不飽和モノマーのコポリマーなどの吸水性高分子を含む水溶液に浸漬した後、予備乾燥し、次いで架橋促進反応を生じさせて作製してもよい。
また、波状の形状を有する繊維シートと平らな繊維シートが接合してなる繊維シートの複合体を積層してもよい。
なお、繊維シートに吸水性高分子を付与するのは、繊維シートの複合体を巻回または積層する前の工程で行ってもよいし後の工程で行ってもよい。
かかる加湿器エレメントは、吸水性を有する水溶液の粘性が低く、乾燥後もハニカム構造体の目を詰まらせることがなく、かつ高い担持量で3次元構造体に均一に含有させることができること、予め作製した繊維径10mμ以下の繊維を含む構造体を、吸水性高分子を含む水溶液に浸漬し加熱処理してられるため、工程が単純で合理的であるというメリットがある。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、実施例中の各物性は下記の方法により測定したものである。
(1)飽和吸水量、飽和吸水保持率
10cm×10cmにカットした繊維シートを120℃で10分間加熱処理した後、重量を計測した(W1)。次いで、純水に5分間浸漬後サンプル取り出し水滴が滴り落ちなくなるまで放置し、その後サンプル重量を計測(W2)し次式で算出した。
飽和吸水量(g/m)=(W2−W1)×100
飽和吸水保持率(wt%)=(W2−W1)/W1×100
(2)初期吸水量、初期吸水保持率
10cm×10cmにカットした繊維シートを120℃で10分間加熱処理した後重量を計測した(W1)。次いで、純水に10秒間浸漬後サンプル取り出し重量を計測(W3)し次式で算出する。
初期吸水量(g/m)=(W3−W1)×100
初期吸水保持率(wt%)=(W3−W1)/W1×100
(3)飽和吸水時の剛性
純水に5分間浸漬後サンプル取り出し水滴が滴り落ちなくなるまで放置し、繊維シートの剛性をJIS L1913−2010ガーレ法にて剛性(mN)を求めた。1.5mN以上/25mm幅であれば「○」、1.5mN未満/25mm幅であれば「×」と評価した。
(4)目付け
JIS P8124(紙のメートル坪量測定方法)に基づいて測定した。
(5)厚さ
JIS P8118(紙及び板紙の厚さと密度の試験方法)に基づいて測定した。
[実施例1]
繊維径7μm、繊維長5mmのポリエステル繊維30重量%、繊維径8μm(0.8dtex)、繊維長7mmのレーヨン繊維40重量%、繊維径10μmの芯鞘型バインダー繊維(芯成分:ポリエチレンテレフタレート、鞘成分:共重合ポリエステル)30重量%を含む水性スラリーを作製し、熊谷理機工業(株)製角型シートマシーンを用いて抄紙した後、濾紙の間に挟み、熊谷理機工業(株)製ロータリードライヤーを用いて150℃で乾燥させ、厚さ0.18mm、目付け30g/m、密度0.16g/cmの原料紙を作製した。
次に、アクリル酸(75%がナトリウム塩として中和されている)78モル%、メチルアクリレート20モル%、およびヘキサプロピレングリコールモノメタクリレート2モル%のコポリマーの10%水溶液(粘度0.3Pa・s)を作製し、その水溶液に前記原料紙を浸漬させ、余分なエマルジョンを搾り出した後、120℃で水分を乾燥させた。さらに付着した水溶性樹脂を不溶化させるために200℃、15分間架橋促進反応を行い、繊維シートを得た。評価結果を表1に示す。かかる繊維シートにおいて図1に示すように吸水性高分子が架橋構造を有していた。
次いで、得られた繊維シ−トを、図4のようにコルゲート加工(波状加工)し、当該コルゲート加工されたシートと平らなシートとを図5のように互いに接着させた後、積層させ加湿器エレメントを作製した。なおこのとき、前記コルゲート状の単位波形の長さ(山間隔)を8mm、高さを3.5mmとし、加湿器エレメントの空気流入口を矩形として、縦横寸法を15cm×20cmし、奥行寸法は3cmとした。
得られた加湿器用エレメントを上部が開放された枠に収納し、上部に設置した散水パイプから水を供給して、通風したところ、0.5〜3.0kg/hrの優れた加湿能力があることを確認した。
[実施例2]
繊維径7μm、繊維長5mmのポリエステル繊維70重量%、繊維径10μm、繊維長5mmの芯鞘型バインダー繊維(芯成分:ポリエチレンテレフタレート、鞘成分:共重合ポリエステル)30重量%を含む水性スラリーを作製したこと以外は実施例1と同条件で原料紙(厚さ0.15mm、目付け30g/m、密度0.2/cm)を作製し繊維シートを得た。
また、実施例1と同様に加湿器エレメントを得たところ同様に優れた加湿能力があることを確認した。
[実施例3]
繊維径6μm、繊維長6mmのガラス繊維30重量%、繊維径8μm、繊維長7mmのレーヨン繊維40重量%、繊維径10μmの芯鞘型バインダー繊維(芯成分:ポリエチレンテレフタレート、鞘成分:共重合ポリエステル)30重量%を含む水性スラリーを作製したこと以外は全て実施例1と同条件で原料紙(厚み0.19mm、目付け30g/m、密度0.16g/cm)を作製し繊維シートを得た。
また、実施例1と同様に加湿器エレメントを得たところ同様に優れた加湿能力があることを確認した。
[比較例1]
アクリル酸(75%がナトリウム塩として中和されている)78モル%、メチルアクリレート20モル%、およびヘキサプロピレングリコールモノメタクリレート2モル%のコポリマーの38%水溶液を100℃の紡糸口金を通して150℃のセル中へ向かって繊維に紡糸し、その後、繊維から水を除去した。なお、繊維はトウとして回収し、ステープルカッターでカット後、乾燥繊維基準で7%の湿分含有率になるように通風炉中で70℃にて乾燥させた後、200℃で20分間架橋させて、単繊維繊度10dtex、5mmカットの吸水性短繊維を得た。
得られた当該短繊維はジェットミル粉砕装置を用いて平均粒径30μmの微粉物とし、更に乾燥重量基準で6%になる様に蒸留水に分散させ、実施例1と同様の方法で得た原料紙に浸漬させ、余分なエマルジョンを搾り出した後、120℃で水分を乾燥させ吸水性繊維シートを得た。かかる吸水性繊維シートの写真を図2に示す。
また、実施例1と同様に加湿器エレメントを得たところ優れた加湿能力があることを確認した。但し加水時エレメント基材表面に水膨潤した塊状の樹脂が露出しており、数度の散水により塊状物がなくなっていることを確認し、繰返し耐久性に難があることが認められた。
[比較例2]
比較例1と同様の方法で得た単繊維繊度10dtex、5mmカットの吸水性短繊維50重量%、繊維径7μm、繊維長5mmのポリエステル繊維15重量%、繊維径8μm)、繊維長7mmのレーヨン繊維20重量%、繊維径10μmの芯鞘型バインダー繊維(芯成分:ポリエチレンテレフタレート、鞘成分:共重合ポリエステル)15重量%を蒸留水中に分散させた水性スラリーを作成後、熊谷理機工業(株)製角型シートマシーンを用いて抄紙した後、濾紙の間に挟み、熊谷理機工業(株)製ロータリードライヤーを用いて150℃で乾燥させて繊維シートを得た。また、かかる繊維シートの写真を図3に示す。
また、実施例1と同様に加湿器エレメントを得て加水させたところ、エレメント基材全体が厚み方向に大きく膨潤し、空気流入口を狭め十分な加湿能力が得られないことが認められた。
[比較例3]
比較例2において蒸留水の代わりに工業用水を用いて作製した以外は全て比較例1と同条件で繊維シートを得た。また、実施例1と同様に加湿器エレメントを得て加水させたところ、吸水特性不足により優れた加湿能力が得られないことを確認した。
[比較例4]
実施例1において用いたものと同じ原料紙を、吸水性高分子を付与することなく繊維シートとして用いた。また、実施例1と同様に加湿器エレメントを得て加水させたところ、吸水特性不足により優れた加湿能力が得られないことを確認した。
Figure 0006989319
本発明によれば、厚さが小さいにもかかわらず高吸水、かつ高吸水保持率に優れた繊維シートおよびその製造方法が提供され、その工業的価値は極めて大である。

Claims (4)

  1. 繊維径10μm以下の繊維を含み、繊維シートの密度が0.1〜0.3g/cmの範囲内であり、架橋構造を有する吸水性高分子がアメーバー状に存在しており、
    前記吸水性高分子が、エチレン性不飽和カルボキシルモノマーとエチレン性不飽和モノマーとのコポリマーを含み、
    繊維シートの厚さが1mm以下であり、
    かつ下記で定義する飽和吸水量が600g/m 以上であることを特徴とする繊維シート。
    10cm×10cmにカットした繊維シートを120℃で10分間加熱処理した後、重量を計測(W1)し、純水に5分間浸漬後サンプル取り出し水滴が滴り落ちなくなるまで放置し、その後サンプル重量を計測(W2)し次式で算出する。
    飽和吸水量(g/m )=(W2−W1)×100
  2. 繊維シートを構成する全ての繊維において、繊維径が10μm以下である、請求項1に記載の繊維シート。
  3. 繊維シートにバインダー繊維が含まれる、請求項1または請求項2に記載の繊維シート。
  4. 繊維径10μm以下の繊維を含み、かつ繊維シートの密度が0.1〜0.3g/cmの範囲内である繊維シートに、吸水性高分子を含む水溶液を付与した後、加熱処理を施す、請求項1に記載の繊維シートの製造方法。
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