JP2020090033A - 積層体及び鮮度保持用材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】防曇性及びタック性に優れ、かつシワが抑制された積層体を提供する。【解決手段】基材と、前記基材の少なくとも一方の面に配置された表面層と、を備える積層体であって、前記表面層は、熱可塑性成分と、HLB値が12〜19の防曇成分と、を含み、かつ以下の要件(1)〜(4)のすべてを満たす、積層体。(1)前記表面層の表面抵抗値が1.0×108Ω〜1.0×1013Ωである。(2)厚さの平均値が0.5μm〜2.0μmの範囲内である。(3)25℃におけるタックが20N/cm2以下である。(4)前記防曇成分の含有量が10.0mg/m2〜100mg/m2である。【選択図】なし
Description
本開示は、積層体及び鮮度保持用材料に関する。
カット野菜、精肉、鮮魚及び加工食品等の生鮮食品、並びに、加工製品など鮮度が求められる商品は、プラスチックフィルムからなる袋等に入れられて流通している。これらの生鮮食品及び加工製品は、食品が腐敗して雑菌が増殖すると、悪臭が発生して、味覚が落ち、また衛生上の問題を生じるので、その商品価値が低下する。
ここで雑菌は精肉、鮮魚及び加工食品の各本体よりもドリップでより多く増殖するとされている(例えば非特許文献1参照)。
そのため、ドリップ中の雑菌増殖を抑制することは包装体内部の雰囲気を清浄に保ち、ひいては被包装物であるカット野菜、精肉、鮮魚本体及び加工食品の鮮度を保つこととなる。
更に近年、キャベツ、レタス等を2mm〜50mm程度にカットして、100ppm〜200ppmの次亜塩素酸水溶液に5分〜30分浸し、一般細菌を殺菌した後にフィルムで包装することで得られるカット野菜包装が、スーパーマーケット等で販売されたり、チェーンレストランで調理の手間を省くために利用されたりしている。
特許文献1にはラウリルジエタノールアミン及び/又はミリスチルジエタノ−ルアミンを抗菌剤として用いたフィルムが開示されている。
特許文献2にはモノグリセリン脂肪酸エステル等を抗菌剤として用いたキノコ類の包装用フィルムが開示されている。
特許文献3には、プロタミンを抗菌剤として用いた抗菌性物材及びその加工品が開示されている。
特許文献4には、(A)ε−ポリリジン及び/またはその塩、(B)pH緩衝能を有する電解質、及び(C)アミノ酸が配合された抗菌剤組成物が開示されている。
ここで雑菌は精肉、鮮魚及び加工食品の各本体よりもドリップでより多く増殖するとされている(例えば非特許文献1参照)。
そのため、ドリップ中の雑菌増殖を抑制することは包装体内部の雰囲気を清浄に保ち、ひいては被包装物であるカット野菜、精肉、鮮魚本体及び加工食品の鮮度を保つこととなる。
更に近年、キャベツ、レタス等を2mm〜50mm程度にカットして、100ppm〜200ppmの次亜塩素酸水溶液に5分〜30分浸し、一般細菌を殺菌した後にフィルムで包装することで得られるカット野菜包装が、スーパーマーケット等で販売されたり、チェーンレストランで調理の手間を省くために利用されたりしている。
特許文献1にはラウリルジエタノールアミン及び/又はミリスチルジエタノ−ルアミンを抗菌剤として用いたフィルムが開示されている。
特許文献2にはモノグリセリン脂肪酸エステル等を抗菌剤として用いたキノコ類の包装用フィルムが開示されている。
特許文献3には、プロタミンを抗菌剤として用いた抗菌性物材及びその加工品が開示されている。
特許文献4には、(A)ε−ポリリジン及び/またはその塩、(B)pH緩衝能を有する電解質、及び(C)アミノ酸が配合された抗菌剤組成物が開示されている。
冷蔵生食用生鮮魚肉の魚肉細菌数とドリップ細菌数の相関性(福田翼、菱川直将、田原由美子、古下学、芝恒夫、共著)
特許文献1〜4に記載されるフィルムでは、その目的や用途に応じてある一定のタック性が要求される。本発明者は、基材と表面層とを備える積層体において、表面層が水系エマルションを用いて作製される場合、表面層に防曇性を付与することは一般的に困難であること、及び表面層に防曇性を付与させるために、120℃以上の高温で防曇剤を表面にブリードアウトさせようとすると、基材が熱収縮によってシワになってしまう場合があることを見出した。
本開示の一態様の目的は、防曇性及びタック性に優れ、かつシワが抑制された積層体を提供することである。
本開示の別の一態様の目的は、防曇性及びタック性に優れ、かつシワが抑制された鮮度保持用材料を提供することである。
本開示の一態様の目的は、防曇性及びタック性に優れ、かつシワが抑制された積層体を提供することである。
本開示の別の一態様の目的は、防曇性及びタック性に優れ、かつシワが抑制された鮮度保持用材料を提供することである。
前記課題を解決するための手段には、以下の態様が含まれる。
<1>
基材と、前記基材の少なくとも一方の面に配置された表面層と、を備える積層体であって、前記表面層は、熱可塑性成分と、HLB値が12〜19の防曇成分と、を含み、かつ以下の要件(1)〜(3)のすべてを満たす、積層体。(1)前記表面層の表面抵抗値が1.0×108Ω〜1.0×1013Ωである。(2)厚さの平均値が0.5μm〜2.0μmの範囲内である。(3)25℃におけるタックが20N/cm2以下である。
<2>
前記防曇成分の含有量が10.0mg/m2〜100mg/m2である、前記<1>に記載の積層体。
<3>
前記表面層が前記熱可塑性成分を0.5g/m2〜3.5g/m2含む、前記<1>または<2>に記載の積層体
<4>
前記基材の荷重たわみ温度が150℃以下である、前記<1>〜<3>のいずれか1つに記載の積層体
<5>
前記基材が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含む、前記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の積層体
<6>
前記積層体を5cm×5cmの面積で切り出した試験片を水平な板に置いた場合の前記板と前記試験片の最大の間隔が0.2mm以下である、前記<1>〜<5>のいずれか1つに記載の積層体
<7>
前記表面層がさらにグアニジンに由来する構造、グルコサミンに由来する構造、及びアミノ酸に由来する構造からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を有し、かつ、重量平均分子量が500〜10000である成分Aを含む前記<1>〜<6>のいずれか1つに記載の積層体。
<8>
前記成分Aの表面量は、0.2mg/m2〜300mg/m2である、前記<7>に記載の積層体。
<9>
前記成分Aは、下記式(G−1)により表されるグアニジンに由来する構造を有する、前記<7>または<8>に記載の積層体。
[式(G−1)中、R1〜R4は、それぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、波線部は他の構造との結合部位を表す。]
<10>
前記基材が、容器形状の成形体である前記<1>〜<9>のいずれか1つに記載の積層体。
<11>
前記<7>〜<10>のいずれか1つに記載の積層体を備える鮮度保持用材料。
<12>
物品の梱包に用いられる前記<11>に記載の鮮度保持用材料。
<13>
前記表面層が、前記物品との対向面である前記<12>に記載の鮮度保持用材料。
<1>
基材と、前記基材の少なくとも一方の面に配置された表面層と、を備える積層体であって、前記表面層は、熱可塑性成分と、HLB値が12〜19の防曇成分と、を含み、かつ以下の要件(1)〜(3)のすべてを満たす、積層体。(1)前記表面層の表面抵抗値が1.0×108Ω〜1.0×1013Ωである。(2)厚さの平均値が0.5μm〜2.0μmの範囲内である。(3)25℃におけるタックが20N/cm2以下である。
<2>
前記防曇成分の含有量が10.0mg/m2〜100mg/m2である、前記<1>に記載の積層体。
<3>
前記表面層が前記熱可塑性成分を0.5g/m2〜3.5g/m2含む、前記<1>または<2>に記載の積層体
<4>
前記基材の荷重たわみ温度が150℃以下である、前記<1>〜<3>のいずれか1つに記載の積層体
<5>
前記基材が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含む、前記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の積層体
<6>
前記積層体を5cm×5cmの面積で切り出した試験片を水平な板に置いた場合の前記板と前記試験片の最大の間隔が0.2mm以下である、前記<1>〜<5>のいずれか1つに記載の積層体
<7>
前記表面層がさらにグアニジンに由来する構造、グルコサミンに由来する構造、及びアミノ酸に由来する構造からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を有し、かつ、重量平均分子量が500〜10000である成分Aを含む前記<1>〜<6>のいずれか1つに記載の積層体。
<8>
前記成分Aの表面量は、0.2mg/m2〜300mg/m2である、前記<7>に記載の積層体。
<9>
前記成分Aは、下記式(G−1)により表されるグアニジンに由来する構造を有する、前記<7>または<8>に記載の積層体。
[式(G−1)中、R1〜R4は、それぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、波線部は他の構造との結合部位を表す。]
<10>
前記基材が、容器形状の成形体である前記<1>〜<9>のいずれか1つに記載の積層体。
<11>
前記<7>〜<10>のいずれか1つに記載の積層体を備える鮮度保持用材料。
<12>
物品の梱包に用いられる前記<11>に記載の鮮度保持用材料。
<13>
前記表面層が、前記物品との対向面である前記<12>に記載の鮮度保持用材料。
本開示の一態様は、防曇性及びタック性に優れ、かつシワが抑制された積層体を提供することができる。
本開示の別の一態様は、防曇性及びタック性に優れ、かつシワが抑制された鮮度保持用材料を提供することができる。
本開示の別の一態様は、防曇性及びタック性に優れ、かつシワが抑制された鮮度保持用材料を提供することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
また、本明細書において、「フィルム」は、一般的に「フィルム」と呼ばれているもの(例えば厚さ100μm以下のもの)だけでなく、一般的に「シート」と呼ばれているもの(例えば厚さ100μm以上のもの)をも包含する概念である。
また、「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
また、本明細書において、「フィルム」は、一般的に「フィルム」と呼ばれているもの(例えば厚さ100μm以下のもの)だけでなく、一般的に「シート」と呼ばれているもの(例えば厚さ100μm以上のもの)をも包含する概念である。
また、「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
〔積層体〕
本開示の積層体は、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に配置された表面層と、を備える積層体である。前記表面層は、熱可塑性成分と、HLB値が12〜19の防曇成分と、を含み、かつ以下の要件(1)〜(3)のすべてを満たす。
(1)前記表面層の表面抵抗値が1.0×108Ω〜1.0×1013Ωである。
(2)厚さの平均値が0.5μm〜2.0μmの範囲内である。
(3)25℃におけるタックが20N/cm2以下である。
本開示の積層体は、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に配置された表面層と、を備える積層体である。前記表面層は、熱可塑性成分と、HLB値が12〜19の防曇成分と、を含み、かつ以下の要件(1)〜(3)のすべてを満たす。
(1)前記表面層の表面抵抗値が1.0×108Ω〜1.0×1013Ωである。
(2)厚さの平均値が0.5μm〜2.0μmの範囲内である。
(3)25℃におけるタックが20N/cm2以下である。
本開示における積層体を上記構成とすることで、防曇性及びタック性に優れ、かつシワが抑制された積層体を提供することができる。
その理由は定かではないが、以下のように推測される。
一般的に、積層体に防曇性を付与させるために、これまで様々な工夫がなされており、例えば、表面層を水系エマルションによって形成するときは、表面に防曇剤をブリードアウトさせるために高温の条件で乾燥させることが行われていた。本発明者は、表面層の厚さを特定の範囲にすることで、比較的低温でも防曇剤を表面層の表面に適度に移動させることができることを見出した。これにより高温処理による防曇剤のフリードアウトや、防曇剤を大量に含有させることなく積層体に防曇性を付与することができた。これにより、高温処理によって生じる基材の熱収縮によるシワの発生を抑制し、また大量の防曇剤を含有させることによりタック性が高くなりすぎることを抑制することができた。
その理由は定かではないが、以下のように推測される。
一般的に、積層体に防曇性を付与させるために、これまで様々な工夫がなされており、例えば、表面層を水系エマルションによって形成するときは、表面に防曇剤をブリードアウトさせるために高温の条件で乾燥させることが行われていた。本発明者は、表面層の厚さを特定の範囲にすることで、比較的低温でも防曇剤を表面層の表面に適度に移動させることができることを見出した。これにより高温処理による防曇剤のフリードアウトや、防曇剤を大量に含有させることなく積層体に防曇性を付与することができた。これにより、高温処理によって生じる基材の熱収縮によるシワの発生を抑制し、また大量の防曇剤を含有させることによりタック性が高くなりすぎることを抑制することができた。
本開示の積層体を5cm×5cmの面積で切り出した試験片を水平な板に置いた場合の前記板と前記試験片の最大の間隔が、0.2mm以下であることが好ましく、0.1mm以下であることがより好ましい。
かかる最大の間隔が0.2mm以下であると、たわみがない積層体であるといえるため、シワの発生を抑制した積層体を得る観点から好ましい。
かかる最大の間隔が0.2mm以下であると、たわみがない積層体であるといえるため、シワの発生を抑制した積層体を得る観点から好ましい。
<表面層>
表面層は、熱可塑性成分と、HLB値が12〜19の防曇成分と、を含む。更に、表面層は、表面抵抗値が1.0×108Ω〜1.0×1013Ωであり、厚さの平均値が0.5μm〜2.0μmの範囲内であり、25℃におけるタックが20N/cm2以下であり、かつ防曇成分の含有量が10.0mg/m2〜100mg/m2である。
表面層は、熱可塑性成分と、HLB値が12〜19の防曇成分と、を含む。更に、表面層は、表面抵抗値が1.0×108Ω〜1.0×1013Ωであり、厚さの平均値が0.5μm〜2.0μmの範囲内であり、25℃におけるタックが20N/cm2以下であり、かつ防曇成分の含有量が10.0mg/m2〜100mg/m2である。
(防曇成分)
本開示の表面層は、防曇性及びタック性の向上、かつシワ抑制の観点から、HLB値が12〜19の防曇成分(以下、「防曇剤」ともいう。)を含み、好ましくはHLB値が14〜18であるものを含む。
ここで、上記HLB値は、親水性と疎水性のバランスを示す数値であり、HLB値が低ければ親油性が増し水に溶けにくくなり、逆にHLB値が高くなると親水性が増し水に溶けるようになる。HLB値は下記式により算出される。
式:HLB値=(親水基部分の分子量/全分子量)×(100/5)
防曇剤のHLB値が12〜19であると、分散液である水系エマルションに防曇剤が溶解しやすく、沈降しにくい傾向がある。
本開示の表面層は、防曇性及びタック性の向上、かつシワ抑制の観点から、HLB値が12〜19の防曇成分(以下、「防曇剤」ともいう。)を含み、好ましくはHLB値が14〜18であるものを含む。
ここで、上記HLB値は、親水性と疎水性のバランスを示す数値であり、HLB値が低ければ親油性が増し水に溶けにくくなり、逆にHLB値が高くなると親水性が増し水に溶けるようになる。HLB値は下記式により算出される。
式:HLB値=(親水基部分の分子量/全分子量)×(100/5)
防曇剤のHLB値が12〜19であると、分散液である水系エマルションに防曇剤が溶解しやすく、沈降しにくい傾向がある。
防曇剤としては、特に限定されず、ノニオン系、カチオン系、アニオン系、両性系の防曇剤が挙げられ、例えば、ノニオン系、カチオン系、アニオン系、両性系の界面活性剤が挙げられる。防曇剤は、中でもノニオン系及びカチオン系の防曇剤が好ましく、ノニオン系の防曇剤がより好ましい
防曇剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルモノグリセライド、グリセリン脂肪酸エステル有機酸モノグリセライド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。防曇剤は、より具体的には、ショ糖脂肪酸エステル及びジグリセリン脂肪酸エステルの少なくとも一方を含むことが好ましく、ショ糖脂肪酸エステル及びジグリセリン脂肪酸エステルの少なくとも一方であることがより好ましく、ショ糖脂肪酸エステルであることがさらに好ましい。防曇剤は市販品であってもよい。市販品の例としては、理研ビタミン株式会社製のリケマールA(シュガーエステル)、ポエム DL−100(ジグリセリンモノラウレート)、ポエム DO−100V(ジグリセリンモノオレート)等が挙げられる。
表面層は、防曇剤を1種のみ含んでもよく、2種以上含んでもよい。
表面層は、防曇剤を1種のみ含んでもよく、2種以上含んでもよい。
表面層における単位面積当たりの防曇剤の含有量は、10.0mg/m2〜100mg/m2であることが好ましい。表面層における単位面積当たりの防曇剤の含有量は、タック性を維持する観点から、90mg/m2以下であることがより好ましく、80mg/m2以下であることがさらに好ましく、70mg/m2以下であることがさらに好ましく、一方、防曇性の向上の観点から、20.0mg/m2以上であることがより好ましく、30.0mg/m2以上であることがさらに好ましく、40.0mg/m2以上であることがさらに好ましい。
また、表面層における防曇剤の含有量としては、表面層全体に対し、例えば、0.03質量%以上0.3質量%以下であることが好ましく、防曇性及びタック性の観点から0.03質量%以上0.2質量%以下がより好ましく、0.09質量%以上0.15質量%以下がさらに好ましい。
また、表面層における防曇剤の含有量としては、表面層全体に対し、例えば、0.03質量%以上0.3質量%以下であることが好ましく、防曇性及びタック性の観点から0.03質量%以上0.2質量%以下がより好ましく、0.09質量%以上0.15質量%以下がさらに好ましい。
ここで、「表面層における単位面積あたりの防曇剤の量(以下、「防曇剤の表面量」とも称する)」は、面積1m2あたりの量に換算した場合の防曇剤の表面量を意味する。したがって、必ずしも表面層の面積が1m2以上である構成に限定されない。
積層体の「防曇剤の表面量」は、後述する表面洗浄法(すなわち、後述する「成分Aの表面量」の測定方法と同様の方法)により、積層体から測定することができる。
なお、後述する熱可塑性成分の表面層における単位面積あたりの含有量についても、同様の方法により算出することができる。
積層体の「防曇剤の表面量」は、後述する表面洗浄法(すなわち、後述する「成分Aの表面量」の測定方法と同様の方法)により、積層体から測定することができる。
なお、後述する熱可塑性成分の表面層における単位面積あたりの含有量についても、同様の方法により算出することができる。
(熱可塑性成分)
本開示の表面層は、熱可塑性成分を含む。熱可塑性成分は、重量平均分子量が10000〜1000000であることが好ましく、10000〜750000であることがより好ましく、また、熱可塑性成分の融点は、シワの発生を抑制した積層体を得る観点から、50℃以上110℃以下であることが好ましく、70℃以上105℃以下であることがより好ましく、90℃以上100℃以下であることがさらに好ましい。
本開示の表面層は、熱可塑性成分を含む。熱可塑性成分は、重量平均分子量が10000〜1000000であることが好ましく、10000〜750000であることがより好ましく、また、熱可塑性成分の融点は、シワの発生を抑制した積層体を得る観点から、50℃以上110℃以下であることが好ましく、70℃以上105℃以下であることがより好ましく、90℃以上100℃以下であることがさらに好ましい。
熱可塑性成分は、加熱により軟化する高分子であれば特に限定されず、例えば、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン(メタ)アクリル酸共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体などが好ましい。
表面層における単位面積当たりの熱可塑性成分の含有量は、防曇性の向上の観点から、0.5mg/m2〜3.5mg/m2であることが好ましく、0.7mg/m2〜3.0mg/m2であることがより好ましく、0.9mg/m2〜2.5mg/m2であることがさらに好ましい。
また、表面層における熱可塑性成分の含有量としては、表面層全体に対し、例えば、0.03質量%以上0.45質量%以下であることが好ましく、防曇性及びタック性の観点から0.03質量%以上0.3質量%以下がより好ましく、0.03質量%以上0.15質量%以下がさらに好ましい。
また、表面層における熱可塑性成分の含有量としては、表面層全体に対し、例えば、0.03質量%以上0.45質量%以下であることが好ましく、防曇性及びタック性の観点から0.03質量%以上0.3質量%以下がより好ましく、0.03質量%以上0.15質量%以下がさらに好ましい。
本開示の表面層の厚さの平均値は、防曇性及びタック性の向上、かつシワが抑制の観点から、0.5μm〜2.0μmである。表面層の厚さの平均値を上記範囲とすることで、表面層中の熱が伝導しやすくなり、表面層中に熱可塑性成分が存在していても効率よく防曇成分を表面層の表面に移動させやすくなるものと推測される。
また、同様の観点から、表面層の厚さの平均値は、0.7μm〜1.8μmであることがより好ましく、0.9μm〜1.5μmであることがさらに好ましい。
なお、表面層の厚さの測定方法は、例えば、以下の通りである。すなわち、表面層を長さ100cm及び幅100cmとなるように切断した試験片の任意の5箇所の厚さを、株式会社ニコン製デジタル測長機DIGIMICRO STAND MS−11Cを用いて測定し、5箇所の厚さの平均値を表面層の厚さの平均値とする。
また、同様の観点から、表面層の厚さの平均値は、0.7μm〜1.8μmであることがより好ましく、0.9μm〜1.5μmであることがさらに好ましい。
なお、表面層の厚さの測定方法は、例えば、以下の通りである。すなわち、表面層を長さ100cm及び幅100cmとなるように切断した試験片の任意の5箇所の厚さを、株式会社ニコン製デジタル測長機DIGIMICRO STAND MS−11Cを用いて測定し、5箇所の厚さの平均値を表面層の厚さの平均値とする。
本開示の表面層の表面抵抗値は1.0×108Ω〜1.0×1013Ωである。表面抵抗値が1.0×108Ω〜1.0×1012Ωであると、防曇性に優れる傾向にある。
表面層の表面抵抗値は、防曇性向上の観点から、5.0×108Ω〜1.0×1011Ωであることが好ましく、5.5×108Ω〜1.0×1010Ωであることがより好ましい。
表面層の表面抵抗値は、防曇性向上の観点から、5.0×108Ω〜1.0×1011Ωであることが好ましく、5.5×108Ω〜1.0×1010Ωであることがより好ましい。
本開示の表面層の25℃におけるタックは20N/cm2以下である。タックが20N/cm2超えであると、積層体の表面にべたつきがみられ、例えば、本開示の積層体を物品の梱包に用いた場合、梱包時の操作性が低下し易くなり、また、ヒートシールした際の接着性(ヒートシール性)の低下が懸念される。
表面層の25℃におけるタックは、15N/cm2以下であることがより好ましく、10N/cm2以下であることがさらに好ましく、6N/cm2以下であることがさらに好ましい。
なお、表面層のタックは後述する方法により測定されるものである。
表面層の25℃におけるタックは、15N/cm2以下であることがより好ましく、10N/cm2以下であることがさらに好ましく、6N/cm2以下であることがさらに好ましい。
なお、表面層のタックは後述する方法により測定されるものである。
本開示の表面層は、さらにグアニジンに由来する構造、グルコサミンに由来する構造、及びアミノ酸に由来する構造からなる群から選ばれる少なくとも一種の構造を有し、重量平均分子量が500以上10000以下である成分Aを含むことが好ましい。
(成分A)
成分Aは、グアニジンに由来する構造、グルコサミンに由来する構造、及びアミノ酸に由来する構造からなる群から選ばれる少なくとも一種の構造を有する抗菌性の化合物である。
成分Aは、グアニジンに由来する構造、グルコサミンに由来する構造、及びアミノ酸に由来する構造のいずれか一種の構造を有する化合物であってもよく、これらのうち2種以上の構造を有する化合物であってもよい。
成分Aは、グアニジンに由来する構造を有する化合物、グルコサミンに由来する構造を有する化合物、及びリジンに由来する構造を有する化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物であることが好ましい。
以下、グアニジンに由来する構造を有する化合物、グルコサミンに由来する構造を有する化合物、及びリジンに由来する構造を有する化合物についてそれぞれ説明する。
成分Aは、グアニジンに由来する構造、グルコサミンに由来する構造、及びアミノ酸に由来する構造からなる群から選ばれる少なくとも一種の構造を有する抗菌性の化合物である。
成分Aは、グアニジンに由来する構造、グルコサミンに由来する構造、及びアミノ酸に由来する構造のいずれか一種の構造を有する化合物であってもよく、これらのうち2種以上の構造を有する化合物であってもよい。
成分Aは、グアニジンに由来する構造を有する化合物、グルコサミンに由来する構造を有する化合物、及びリジンに由来する構造を有する化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物であることが好ましい。
以下、グアニジンに由来する構造を有する化合物、グルコサミンに由来する構造を有する化合物、及びリジンに由来する構造を有する化合物についてそれぞれ説明する。
−グアニジンに由来する構造を有する化合物−
グアニジンに由来する構造としては、特に限定されず、例えば、下記式(G−1)により表される構造であることが好ましい。
グアニジンに由来する構造としては、特に限定されず、例えば、下記式(G−1)により表される構造であることが好ましい。
式(G−1)中、R1〜R4はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、波線部は他の構造との結合部位を表す。
式(G−1)に含まれるR1〜R4は、抗菌性の観点から、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基であることが好ましく、いずれもが水素原子であることがより好ましい。上記アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であることがより好ましく、メチル基であることが更に好ましい。
式(G−1)に含まれるR1〜R4は、抗菌性の観点から、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基であることが好ましく、いずれもが水素原子であることがより好ましい。上記アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であることがより好ましく、メチル基であることが更に好ましい。
グアニジンに由来する構造を有する化合物は、グアニジンに由来する構造及びアミノ酸に由来する構造を有する化合物であることが好ましく、グアニジンに由来する構造を有するアミノ酸を有する化合物であることがより好ましく、アルギニンに由来する構造を有する化合物であることがさらに好ましく、アルギニンに由来する構成単位を含むペプチドであることが特に好ましい。上記アルギニンは、公知の置換基を有するアルギニンであってもよいが、無置換のアルギニンであることが好ましい。
上記アルギニンに由来する構造、及び、上記アルギニンに由来する構成単位には、グアニジンに由来する構造が含まれる。
本開示において、アミノ酸とは、1分子内にアミノ基(−NH2)とカルボキシ基(‐COOH)とを有する化合物をいう。
本開示において、ペプチドとは、2個〜100個のアミノ酸分子がペプチド結合により連結してなる化合物をいう。
上記アルギニンに由来する構造、及び、上記アルギニンに由来する構成単位には、グアニジンに由来する構造が含まれる。
本開示において、アミノ酸とは、1分子内にアミノ基(−NH2)とカルボキシ基(‐COOH)とを有する化合物をいう。
本開示において、ペプチドとは、2個〜100個のアミノ酸分子がペプチド結合により連結してなる化合物をいう。
グアニジンに由来する構造を有する化合物は、プロタミン及びプロタミンの塩の少なくとも一方(以下、「プロタミン等」とも称する。)を含むことが好ましく、プロタミンの塩を含むことがより好ましい。また、グアニジンに由来する構造を有する化合物は、プロタミン及びプロタミンの塩の少なくとも一方であってもよく、好ましくはプロタミンの塩であってもよい。
プロタミン等としては特に制限はなく、魚類、鳥類、哺乳類等の精巣に存在する核タンパクを、DNAとタンパクに加水分解して得られる塩基性タンパク質;該塩基性タンパク質をさらに加水分解したプロタミン;これらの塩が挙げられる。プロタミンの塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩;例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、グルコン酸塩等の有機塩が挙げられる。
これらのプロタミン等の使用方法としては特に制限はなく、用途に応じて選択することが好ましい。プロタミン等は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。またプロタミン等は市販品であってもよい。
これらのプロタミン等の使用方法としては特に制限はなく、用途に応じて選択することが好ましい。プロタミン等は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。またプロタミン等は市販品であってもよい。
−グルコサミンに由来する構造を有する化合物−
グルコサミンに由来する構造を有する化合物としては、キトサン及びキトサンの塩が挙げられ、キトサンがより好ましい。以下、キトサン及びキトサンの塩の少なくとも一方を「キトサン等」と称する場合がある。なお、キトサンの塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩;例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、グルコン酸塩等の有機塩が挙げられる。
グルコサミンに由来する構造を有する化合物としては、キトサン及びキトサンの塩が挙げられ、キトサンがより好ましい。以下、キトサン及びキトサンの塩の少なくとも一方を「キトサン等」と称する場合がある。なお、キトサンの塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩;例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、グルコン酸塩等の有機塩が挙げられる。
キトサン等としては特に制限はなく、例えば、カニ、エビ等の甲殻類の外骨格から得られるキチン(ポリ−β1−4−N−アセチルグルコサミン)を、濃アルカリ中での煮沸処理等により脱アセチル化して得られるもの、及びこれらの塩が挙げられる。
キトサン等は1種単独で用いてもよく、2種を併用してもよい。またキトサン等は市販品であってもよい。
キトサン等は1種単独で用いてもよく、2種を併用してもよい。またキトサン等は市販品であってもよい。
−リジンに由来する構造を有する化合物−
リジンに由来する構造を有する化合物としては、ポリリジン及びポリリジンの塩が挙げられ、ポリリジンが好ましい。以下、ポリリジン及びポリリジンの塩の少なくとも一方を「ポリリジン等」とも称する。なお、ポリリジンの塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩;例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、グルコン酸塩等の有機塩が挙げられる。
リジンに由来する構造を有する化合物としては、ポリリジン及びポリリジンの塩が挙げられ、ポリリジンが好ましい。以下、ポリリジン及びポリリジンの塩の少なくとも一方を「ポリリジン等」とも称する。なお、ポリリジンの塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩;例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、グルコン酸塩等の有機塩が挙げられる。
ポリリジン等としては特に制限はなく、例えば、発酵法により製造されるε−ポリリジン(ε−ポリ−L−リジン)、化学合成により製造されるα−ポリリジン(α−ポリ−L−リジン、α−ポリ−D−リジン)及びこれらの塩が挙げられる。
これらのポリリジン等は、用途に応じて選択することが好ましい。ポリリジン等は1種単独で用いてもよく、2種を併用してもよい。またポリリジン等は市販品であってもよい。
これらのポリリジン等は、用途に応じて選択することが好ましい。ポリリジン等は1種単独で用いてもよく、2種を併用してもよい。またポリリジン等は市販品であってもよい。
成分Aとして、グアニジンに由来する構造、グルコサミンに由来する構造、及びアミノ酸に由来する構造からなる群から選ばれる少なくとも一種の構造を有する化合物を1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
成分Aの重量平均分子量(Mw)は、500以上10000以下であり、抗菌性及び抗菌維持性の観点から、1000以上9000以下が好ましく、2000以上8000以下がより好ましく、3000以上7000以下がさらに好ましい。
なお、上記分子量及び分子量分布の測定は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)法を用いて以下の条件で行う。
装置 :ビルドアップGPCシステム(東ソー株式会社)(デガッサー/SD−8022、ポンプ/DP−8020、オートサンプラー/AS−8021、カラムヒーター/CO−8020、示差屈折計/RI−8020)
移動相:0.1M NaNO3水溶液
カラム:TSKgel G3000PWXL−CP(7.8mmID×30cm) 2本(東ソー株式会社)
流速 :1.0mL/分
試料 :移動相溶剤を用いて4mg/mL濃度の試料溶液を作成し、100μL注入
検出器:RI(示差屈折計)、polarity=(+)
温度 :40℃
分子量校正:標準ポリエチレンオキサイド(PEO)(アジレント・テクノロジー株式会社)
なお、上記分子量及び分子量分布の測定は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)法を用いて以下の条件で行う。
装置 :ビルドアップGPCシステム(東ソー株式会社)(デガッサー/SD−8022、ポンプ/DP−8020、オートサンプラー/AS−8021、カラムヒーター/CO−8020、示差屈折計/RI−8020)
移動相:0.1M NaNO3水溶液
カラム:TSKgel G3000PWXL−CP(7.8mmID×30cm) 2本(東ソー株式会社)
流速 :1.0mL/分
試料 :移動相溶剤を用いて4mg/mL濃度の試料溶液を作成し、100μL注入
検出器:RI(示差屈折計)、polarity=(+)
温度 :40℃
分子量校正:標準ポリエチレンオキサイド(PEO)(アジレント・テクノロジー株式会社)
表面層における単位面積あたりの成分Aの量は、抗菌性及び抗菌維持性を高める観点から、0.2mg/m2〜300mg/m2であることが好ましく、0.3mg/m2〜200mg/m2であることがより好ましく、0.6mg/m2〜150mg/m2であることが更に好ましく、0.9mg/m2〜50mg/m2であることが特に好ましく、1.0mg/m2〜30mg/m2であることが一層好ましい。
なお、表面層に2種以上の成分Aが含まれている場合、「成分Aの表面量」はこれらの表面量の合計を指す。
なお、表面層に2種以上の成分Aが含まれている場合、「成分Aの表面量」はこれらの表面量の合計を指す。
本実施形態に係る積層体の「成分Aの表面量」は、表面洗浄法により積層体から測定することができる。
−表面洗浄法−
積層体の成分Aを含む表面を、水などで抽出した後、その抽出液を公知のLC(液体クロマトグラフィー)を用いて分析することで、抽出液中に含まれる成分Aを定量することができる。この定量値から積層体の「成分Aの表面量」(mg/m2)を算出することができる。
LCを用いた分析条件は以下の通りである。
カラム・・・ODS系(4.6mm×25cm)
溶媒・・・K2HPO4+Na2SO4aq.(92質量%)+CH3CN(8質量%)(pH 3.4)
カラム温度・・・40℃
検出器・・・UV(215nm)
−表面洗浄法−
積層体の成分Aを含む表面を、水などで抽出した後、その抽出液を公知のLC(液体クロマトグラフィー)を用いて分析することで、抽出液中に含まれる成分Aを定量することができる。この定量値から積層体の「成分Aの表面量」(mg/m2)を算出することができる。
LCを用いた分析条件は以下の通りである。
カラム・・・ODS系(4.6mm×25cm)
溶媒・・・K2HPO4+Na2SO4aq.(92質量%)+CH3CN(8質量%)(pH 3.4)
カラム温度・・・40℃
検出器・・・UV(215nm)
また、表面層における成分Aの含有量としては、表面層全体に対し、例えば0.01質量%以上50質量%以下が挙げられ、抗菌維持性の観点から0.05質量%以上30質量%以下が好ましく、0.1質量%以上10質量%以下がより好ましい。
成分Aにおける塩基性基の当量は、50g/eq〜500g/eqであることが好ましく、80g/eq〜350g/eqであることがより好ましく、100g/eq〜250g/eqであることが更に好ましい。
ここで「塩基性基」とは、ACD pKa DB ver.12.0 により計算される共役酸のpKaが11〜14である官能基をいい、例えば前記グアニジンに由来する構造に含まれるアミノ基等が挙げられる。
また、「成分Aにおける塩基性基の当量」とは、1モル量の前記塩基性基に対する成分Aの質量をいう。
前記塩基性基の当量は、成分Aの構造解析を行うことにより算出される。
ここで「塩基性基」とは、ACD pKa DB ver.12.0 により計算される共役酸のpKaが11〜14である官能基をいい、例えば前記グアニジンに由来する構造に含まれるアミノ基等が挙げられる。
また、「成分Aにおける塩基性基の当量」とは、1モル量の前記塩基性基に対する成分Aの質量をいう。
前記塩基性基の当量は、成分Aの構造解析を行うことにより算出される。
(その他の成分)
表面層は、本発明の目的を損なわない範囲内において、熱可塑性成分、防曇成分、及び成分A以外のその他の成分を含有してもよい。
その他の成分としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、モノ若しくはジグリセライド、ポリビニルアルコール(PVA)等の水溶性樹脂;成分A以外の抗菌剤;その他添加剤;等が挙げられる。
その他の成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
表面層は、本発明の目的を損なわない範囲内において、熱可塑性成分、防曇成分、及び成分A以外のその他の成分を含有してもよい。
その他の成分としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、モノ若しくはジグリセライド、ポリビニルアルコール(PVA)等の水溶性樹脂;成分A以外の抗菌剤;その他添加剤;等が挙げられる。
その他の成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
<基材>
本実施形態の積層体は、基材を備える。基材は高分子を含有することが好ましい。基材は、単層であっても複数層であってもよい。
また、基材の形状は特に限定されるものではなく、例えば、シート状、曲面状、容器形状等が挙げられるが、容器形状であることが好ましい。
本実施形態の積層体は、基材を備える。基材は高分子を含有することが好ましい。基材は、単層であっても複数層であってもよい。
また、基材の形状は特に限定されるものではなく、例えば、シート状、曲面状、容器形状等が挙げられるが、容器形状であることが好ましい。
(高分子)
高分子としては特に制限はないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」とも称する)、エチレンプロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、セロハン、レーヨン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリアクリル、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリウレタン、セルロース、トリアセチルセルロース、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ナイロンが挙げられる。これらの高分子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
高分子としては特に制限はないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」とも称する)、エチレンプロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、セロハン、レーヨン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリアクリル、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリウレタン、セルロース、トリアセチルセルロース、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ナイロンが挙げられる。これらの高分子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
−ポリエチレン−
ポリエチレンとしては、例えば、従来公知の手法で製造されている、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレンを使用することができる。
ポリエチレンとしては、例えば、従来公知の手法で製造されている、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレンを使用することができる。
−ポリプロピレン−
ポリプロピレンとしては、例えば、アイソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレンが挙げられる。アイソタクティックポリプロピレンは、ホモポリプロピレンであっても、プロピレン・炭素数2〜20のα−オレフィン(但し、プロピレンを除く)ランダム共重合体であっても、プロピレンブロック共重合体であってもよい。
ポリプロピレンとしては、例えば、アイソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレンが挙げられる。アイソタクティックポリプロピレンは、ホモポリプロピレンであっても、プロピレン・炭素数2〜20のα−オレフィン(但し、プロピレンを除く)ランダム共重合体であっても、プロピレンブロック共重合体であってもよい。
−ポリメチルペンテン−
ポリメチルペンテンとしては、例えば、4−メチル−1−ペンテンの単独重合体;4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位と、炭素原子数2〜20のα−オレフィン(但し、4−メチル−1−ペンテンを除く。)から導かれる構成単位と、を有する共重合体;が挙げられる。
ポリメチルペンテンとしては、例えば、4−メチル−1−ペンテンの単独重合体;4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位と、炭素原子数2〜20のα−オレフィン(但し、4−メチル−1−ペンテンを除く。)から導かれる構成単位と、を有する共重合体;が挙げられる。
−ポリエチレンテレフタレート(PET)−
ポリエチレンテレフタレート(PET)としては、テレフタル酸又はそのエステル誘導体を含む芳香族ジカルボン酸と、エチレングリコールを含むジオールとから得られるポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
PETとしては、容器形状等への成形性の観点から、非晶性ポリエチレンテレフタレート(A−PET)が好ましい。
ポリエチレンテレフタレート(PET)としては、テレフタル酸又はそのエステル誘導体を含む芳香族ジカルボン酸と、エチレングリコールを含むジオールとから得られるポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
PETとしては、容器形状等への成形性の観点から、非晶性ポリエチレンテレフタレート(A−PET)が好ましい。
−ポリスチレン−
ポリスチレンとしては、例えば、スチレン系単量体(例えば、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、パラメチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン)の単独重合体;スチレン系単量体と、スチレン系単量体と共重合可能な単量体との共重合体(以下、「変性ポリスチレン」とも称する);が挙げられる。
スチレン系単量体と共重合可能な単量体としては、例えば、ビニル単量体(例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸、ブタジエン)が挙げられる。
変性ポリスチレンとしては、例えば、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、アクリロニトリルーメタクリル酸メチル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体(AAS)、アクリロニトリル−エチレンプロピレンジエンゴム−スチレン共重合体(AES)が挙げられる。
ポリスチレンとしては、例えば、スチレン系単量体(例えば、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、パラメチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン)の単独重合体;スチレン系単量体と、スチレン系単量体と共重合可能な単量体との共重合体(以下、「変性ポリスチレン」とも称する);が挙げられる。
スチレン系単量体と共重合可能な単量体としては、例えば、ビニル単量体(例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸、ブタジエン)が挙げられる。
変性ポリスチレンとしては、例えば、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、アクリロニトリルーメタクリル酸メチル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体(AAS)、アクリロニトリル−エチレンプロピレンジエンゴム−スチレン共重合体(AES)が挙げられる。
(その他の成分)
基材は、本発明の目的を大きく損なわない範囲内において、高分子以外のその他の成分を含有してもよい。
その他の成分としては、例えば、分散剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、スリップ剤、核剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、染料が挙げられる。
その他の成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他の成分の含有量は、積層体の総量100質量%に対し、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることが更に好ましい。
基材は、本発明の目的を大きく損なわない範囲内において、高分子以外のその他の成分を含有してもよい。
その他の成分としては、例えば、分散剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、スリップ剤、核剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、染料が挙げられる。
その他の成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他の成分の含有量は、積層体の総量100質量%に対し、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることが更に好ましい。
本実施形態の積層体において、基材は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含む高分子フィルムであることが好ましい。
また、本実施形態の積層体において、基材は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含む容器形状の成形体であることも好ましい。
基材が容器形状の成形体である場合、基材はポリエチレンテレフタレート(PET)を含むことがより好ましい。
また、本実施形態の積層体において、基材は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含む容器形状の成形体であることも好ましい。
基材が容器形状の成形体である場合、基材はポリエチレンテレフタレート(PET)を含むことがより好ましい。
基材は、表面層との接着性を高める観点から、表面層と接している部分に表面処理がなされていることが好ましい。表面処理としては、基材と表面層との接着性を高めることが可能な処理であれば特に限定されず、例えば、コロナ処理、イトロ処理、オゾン処理、紫外線処理、薬品処理、高周波処理、グロー放電処理、プラズマ処理、レーザー処理等が挙げられる。
基材の表面処理度は、基材への表面層の固定性を高める観点から、35ダイン以上であることが好ましく、36ダイン以上であることがより好ましく、38ダイン以上であることが更に好ましい。また、基材の表面処理度は、40ダイン以下であってもよい。
基材は、前述の高分子、好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリアミド、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含むフィルム(高分子フィルム)であってもよい。
また、基材は、前述の高分子、好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリアミド、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含む容器形状の成形体であってもよい。
基材が容器形状の成形体である場合、基材はポリエチレンテレフタレート(PET)を含むことがより好ましい。
また、基材は、前述の高分子、好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリアミド、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含む容器形状の成形体であってもよい。
基材が容器形状の成形体である場合、基材はポリエチレンテレフタレート(PET)を含むことがより好ましい。
本開示の基材の荷重たわみ温度は、150℃以下であることが好ましく、120℃以下であることがより好ましい。
基材の荷重たわみ温度は以下の方法により測定した。
得られた試験片を使用して、ASTM−D648−56に準拠し、熱変形温度測定装置を使用して、荷重1820kPaにて荷重たわみ温度を測定した。
基材の荷重たわみ温度は以下の方法により測定した。
得られた試験片を使用して、ASTM−D648−56に準拠し、熱変形温度測定装置を使用して、荷重1820kPaにて荷重たわみ温度を測定した。
〔好ましい形態〕
本実施形態の積層体の好ましい形態として、具体的には、基材として高分子フィルム(以下、「基材フィルム」とも称する)を用いたフィルム、基材として成形体を用いた成形体、基材として不織布を用いた不織布が挙げられる。
また、本実施形態の積層体の別の好ましい形態として、表面層に成分Aを含むもの、すなわち、抗菌性フィルム、抗菌性成形体、抗菌性不織布等であってもよい。
本実施形態の積層体の好ましい形態として、具体的には、基材として高分子フィルム(以下、「基材フィルム」とも称する)を用いたフィルム、基材として成形体を用いた成形体、基材として不織布を用いた不織布が挙げられる。
また、本実施形態の積層体の別の好ましい形態として、表面層に成分Aを含むもの、すなわち、抗菌性フィルム、抗菌性成形体、抗菌性不織布等であってもよい。
<抗菌性フィルム>
本実施形態の抗菌性フィルムとしては、例えば、包装用フィルム、包装用ラミネートフィルム、成形用フィルムが挙げられる。なお、抗菌性フィルムは、無延伸フィルム、一軸又は二軸延伸フィルムであってもよく、単層であっても、複数層(多層)で構成されていてもよい。
本実施形態の抗菌性フィルムとしては、例えば、包装用フィルム、包装用ラミネートフィルム、成形用フィルムが挙げられる。なお、抗菌性フィルムは、無延伸フィルム、一軸又は二軸延伸フィルムであってもよく、単層であっても、複数層(多層)で構成されていてもよい。
抗菌性フィルムとしては、基材が基材フィルムであることが好ましい。
基材フィルム(基材)に含まれる高分子としては、前述で例示した高分子が挙げられるが、中でもポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリアミド、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子が好ましい。
基材フィルム(基材)に含まれる高分子としては、前述で例示した高分子が挙げられるが、中でもポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリアミド、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子が好ましい。
抗菌性フィルムが包装用フィルムである場合には、基材フィルムは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリアミド、及びポリエチレンテレフタレート(PET)からなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含むことが好ましい。
抗菌性フィルムが成形用フィルムである場合には、基材フィルムは、容器形状等への成形性の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)を含むことが好ましい。
これらの高分子は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
抗菌性フィルムが成形用フィルムである場合には、基材フィルムは、容器形状等への成形性の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)を含むことが好ましい。
これらの高分子は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
抗菌性フィルムが包装用フィルムの場合、包装用フィルムの厚さは、好ましくは15μm〜200μm、より好ましくは20μm〜120μm、更に好ましくは25μm〜100μmである。
抗菌性フィルムが包装用ラミネートフィルムの場合、包装用ラミネートフィルムの態様としては、例えば、基材フィルムと、基材フィルムの上に配置されたシール層と、シール層の上に配置された成分Aを含む表面層、とを備える態様が挙げられる。この態様の場合、基材フィルム及びシール層が基材(基材フィルム)に該当する。
基材フィルムの厚さの比率は、抗菌性フィルム全体の厚さに対して、好ましくは10%〜80%、より好ましくは20%〜50%である。
シール層の厚さは、好ましくは10μm〜100μm、より好ましくは20μm〜80μm、更に好ましくは25μm〜70μmである。
上記態様の場合、シール層の上に成分Aを含む表面層が配置されるため、かかる表面層が、物品(好ましくは生鮮食品)との対向面となることが好ましい。
基材フィルムの厚さの比率は、抗菌性フィルム全体の厚さに対して、好ましくは10%〜80%、より好ましくは20%〜50%である。
シール層の厚さは、好ましくは10μm〜100μm、より好ましくは20μm〜80μm、更に好ましくは25μm〜70μmである。
上記態様の場合、シール層の上に成分Aを含む表面層が配置されるため、かかる表面層が、物品(好ましくは生鮮食品)との対向面となることが好ましい。
抗菌性フィルムが成形用フィルムである場合、成形用フィルムの厚さは、成形体の用途に応じて選択することが好ましい。
特に、成形用フィルムが真空成形用フィルムである場合、真空成形用フィルムの厚さは、好ましくは50μm〜800μm、より好ましくは100μm〜700μm、更に好ましくは200μm〜600μmである。この場合、真空成形用フィルムの基材フィルムとしては、後述する(2)の態様の基材フィルム(PETを含むフィルム(好ましくはPETフィルム))が好ましい。
上記態様の場合、表面層が、容器成形後に容器の内面となることが好ましい。すなわち、表面層が、物品(好ましくは生鮮食品)との対向面となることが好ましい。
特に、成形用フィルムが真空成形用フィルムである場合、真空成形用フィルムの厚さは、好ましくは50μm〜800μm、より好ましくは100μm〜700μm、更に好ましくは200μm〜600μmである。この場合、真空成形用フィルムの基材フィルムとしては、後述する(2)の態様の基材フィルム(PETを含むフィルム(好ましくはPETフィルム))が好ましい。
上記態様の場合、表面層が、容器成形後に容器の内面となることが好ましい。すなわち、表面層が、物品(好ましくは生鮮食品)との対向面となることが好ましい。
抗菌性フィルムが容器成形用フィルムである場合の基材フィルムの好ましい態様としては、例えば以下の(1)〜(3)の態様が挙げられる。
(1)基材フィルムがポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド及びポリメチルペンテンからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含み、基材フィルム側にPETを含むフィルム(好ましくはPETフィルム)を貼り合わせた態様。
上記(1)の態様では、PETを含むフィルム(好ましくはPETフィルム)を貼り合わせたことにより、容器形状等への成形性に特に優れる。
(2)基材フィルムがPETを含む(好ましくはPETフィルムである)態様。
上記(2)の態様の基材フィルムでは、容器形状等への成形性に特に優れ、中でも真空(圧空)成形による容器形状への成形性に優れる。
なお、上記(2)の態様の基材フィルムを備える成形用フィルムは、基材フィルムとしてのPETを含むフィルム(好ましくはPETフィルム)に、分子A及び成分Bを含む塗布液を直接塗布することで得られる。
(3)基材フィルムが、表面層の側から順に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド及びポリメチルペンテンからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含むフィルムと、PETを含むフィルム(好ましくはPETフィルム)とが積層された多層フィルムである態様。
上記(3)の態様の基材フィルムでは、容器形状等への成形性に特に優れる。
(1)基材フィルムがポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド及びポリメチルペンテンからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含み、基材フィルム側にPETを含むフィルム(好ましくはPETフィルム)を貼り合わせた態様。
上記(1)の態様では、PETを含むフィルム(好ましくはPETフィルム)を貼り合わせたことにより、容器形状等への成形性に特に優れる。
(2)基材フィルムがPETを含む(好ましくはPETフィルムである)態様。
上記(2)の態様の基材フィルムでは、容器形状等への成形性に特に優れ、中でも真空(圧空)成形による容器形状への成形性に優れる。
なお、上記(2)の態様の基材フィルムを備える成形用フィルムは、基材フィルムとしてのPETを含むフィルム(好ましくはPETフィルム)に、分子A及び成分Bを含む塗布液を直接塗布することで得られる。
(3)基材フィルムが、表面層の側から順に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド及びポリメチルペンテンからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含むフィルムと、PETを含むフィルム(好ましくはPETフィルム)とが積層された多層フィルムである態様。
上記(3)の態様の基材フィルムでは、容器形状等への成形性に特に優れる。
<抗菌性成形体>
抗菌性成形体としては特に制限はないが、例えば、容器形状の成形体;ロボッド、自動車などの部品形状の成形体;が挙げられる。
抗菌性成形体としては、基材が成形体(容器形状の成形体、部品形状の成形体等)であることが好ましい。
成形体(基材)に含まれる高分子としては、前述で例示した高分子が挙げられるが、中でもポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリアミド、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子が好ましく、ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
例えば、容器形状の成形体は、前述の成形用フィルムを容器形状の成形体に成形することにより得ることができる。容器形状の成形体を成形するための成形用フィルムとしては、上記(2)の態様の基材フィルムを備える成形用フィルムが好ましい。
また、容器形状の成形体は、成形用フィルムの基材フィルムを容器形状に成形した後に、成分Aを含む塗布液を容器形状に成形した基材フィルム(成形体)の上に塗布することによっても得ることができる。なお、抗菌性成形体の基材は市販品であってもよい。
抗菌性成形体としては特に制限はないが、例えば、容器形状の成形体;ロボッド、自動車などの部品形状の成形体;が挙げられる。
抗菌性成形体としては、基材が成形体(容器形状の成形体、部品形状の成形体等)であることが好ましい。
成形体(基材)に含まれる高分子としては、前述で例示した高分子が挙げられるが、中でもポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリアミド、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子が好ましく、ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
例えば、容器形状の成形体は、前述の成形用フィルムを容器形状の成形体に成形することにより得ることができる。容器形状の成形体を成形するための成形用フィルムとしては、上記(2)の態様の基材フィルムを備える成形用フィルムが好ましい。
また、容器形状の成形体は、成形用フィルムの基材フィルムを容器形状に成形した後に、成分Aを含む塗布液を容器形状に成形した基材フィルム(成形体)の上に塗布することによっても得ることができる。なお、抗菌性成形体の基材は市販品であってもよい。
<抗菌性不織布>
抗菌性不織布としては特に制限はなく、例えば、ドリップシートとして用いられる抗菌性不織布(ドリップシート用不織布)、マスク、エアフィルター等として用いられる抗菌性不織布が挙げられる。なお、抗菌性不織布は、単層であっても、複数層(多層)で構成されていてもよい。
抗菌性不織布としては特に制限はなく、例えば、ドリップシートとして用いられる抗菌性不織布(ドリップシート用不織布)、マスク、エアフィルター等として用いられる抗菌性不織布が挙げられる。なお、抗菌性不織布は、単層であっても、複数層(多層)で構成されていてもよい。
抗菌性不織布としては、基材が不織布であり、基材(不織布)が繊維で構成される高分子を含むことが好ましい。
不織布に含まれる高分子としては、前述で例示した高分子と同様のものが挙げられる。
抗菌性不織布がドリップシート用不織布の場合、ドリップシート用不織布の厚さは、好ましくは50μm〜800μm、より好ましくは100μm〜700μm、更に好ましくは200μm〜600μmである。
上記態様の場合、例えば生鮮食品が梱包されたパッケージでは、生鮮食品から出たドリップがパッケージ中を移動しやすいため、パッケージのどの内面も生鮮食品との対向面となり得る。このため、成分Aを含む表面層は、ドリップシート用不織布のどの面に形成されていてもよい。
不織布に含まれる高分子としては、前述で例示した高分子と同様のものが挙げられる。
抗菌性不織布がドリップシート用不織布の場合、ドリップシート用不織布の厚さは、好ましくは50μm〜800μm、より好ましくは100μm〜700μm、更に好ましくは200μm〜600μmである。
上記態様の場合、例えば生鮮食品が梱包されたパッケージでは、生鮮食品から出たドリップがパッケージ中を移動しやすいため、パッケージのどの内面も生鮮食品との対向面となり得る。このため、成分Aを含む表面層は、ドリップシート用不織布のどの面に形成されていてもよい。
〔積層体の用途〕
本実施形態の積層体は、例えば、テープ、粘着テープ、マスキングテープ、マスキングフィルム、仮着性フィルム、プラスチック封筒、イージーオープン包装袋、自動包装フィルム、ショッピングバック、スタンディングバック、透明包装箱、建材、貼合用フィルム、農業用フィルム、鮮度保持用材料(食品包装資材、野菜包装資材、果物包装資材、精肉包装資材、魚介類等の水産物包装資材、加工食品包装資材などの包装資材;草花包装資材;食品、野菜(カット野菜等)、果物、精肉、水産物、加工食品などの容器;そば、ラーメン、弁当等の容器)、電子部品包装資材、機械部品包装資材、穀物包装資材、医療用フィルム、医療用テープ、細胞培養用パック等として幅広く利用される。
特に積層体が不織布の場合、フィルター(空調、自動車、家電等)、食品用トレーマット、マスク、座席用シートカバー、テーブルクロス、カーペット等にも利用することができる。
本実施形態の積層体は、例えば、テープ、粘着テープ、マスキングテープ、マスキングフィルム、仮着性フィルム、プラスチック封筒、イージーオープン包装袋、自動包装フィルム、ショッピングバック、スタンディングバック、透明包装箱、建材、貼合用フィルム、農業用フィルム、鮮度保持用材料(食品包装資材、野菜包装資材、果物包装資材、精肉包装資材、魚介類等の水産物包装資材、加工食品包装資材などの包装資材;草花包装資材;食品、野菜(カット野菜等)、果物、精肉、水産物、加工食品などの容器;そば、ラーメン、弁当等の容器)、電子部品包装資材、機械部品包装資材、穀物包装資材、医療用フィルム、医療用テープ、細胞培養用パック等として幅広く利用される。
特に積層体が不織布の場合、フィルター(空調、自動車、家電等)、食品用トレーマット、マスク、座席用シートカバー、テーブルクロス、カーペット等にも利用することができる。
本実施形態の積層体は、表面層に成分Aを含有している場合は、抗菌性が高いため、例えば生鮮食品(野菜、果物、精肉、鮮魚、加工食品等)、草花、及び加工製品の鮮度を保持するための抗菌性材料(例えば、抗菌性フィルム、抗菌性成形体、抗菌性不織布)として好適に用いることができる。これにより、生鮮食品及び加工製品の鮮度を保つことができる。
〔鮮度保持用材料〕
本実施形態の積層体は、鮮度保持用材料として好適に用いることができる。
すなわち、本実施形態の鮮度保持用材料は、本実施形態の積層体(例えば、抗菌性フィルム、抗菌性成形体、抗菌性不織布)を用いて得られる鮮度保持用材料である。これにより、抗菌性が高くかつ基材の性質を活かした(例えば操作性など)鮮度保持用材料が得られる。
上記実施形態の鮮度保持用材料は、物品の梱包に用いられることが好ましい。
特に本実施形態の鮮度保持用材料は、抗菌性が高い抗菌性材料を備えるため、例えば生鮮食品(野菜、果物、精肉、鮮魚、加工食品等)、草花及び加工製品の鮮度を保持するための包装資材(例えば包装袋)、容器として好適に用いることができる。
本実施形態の積層体は、鮮度保持用材料として好適に用いることができる。
すなわち、本実施形態の鮮度保持用材料は、本実施形態の積層体(例えば、抗菌性フィルム、抗菌性成形体、抗菌性不織布)を用いて得られる鮮度保持用材料である。これにより、抗菌性が高くかつ基材の性質を活かした(例えば操作性など)鮮度保持用材料が得られる。
上記実施形態の鮮度保持用材料は、物品の梱包に用いられることが好ましい。
特に本実施形態の鮮度保持用材料は、抗菌性が高い抗菌性材料を備えるため、例えば生鮮食品(野菜、果物、精肉、鮮魚、加工食品等)、草花及び加工製品の鮮度を保持するための包装資材(例えば包装袋)、容器として好適に用いることができる。
本実施形態の鮮度保持用材料において、抗菌成分(成分A)の表面量が0.2mg/m2〜300mg/m2である面(表面層)は、物品との対向面であることが好ましい。
これにより、物品の表面が清浄に保たれ、特に物品が食品の場合はその鮮度が保持される。
これにより、物品の表面が清浄に保たれ、特に物品が食品の場合はその鮮度が保持される。
〔積層体の製造方法〕
本実施形態の積層体の製造方法は特に限定されず、熱可塑性成分と防曇成分とを含む塗布液を基材の上に塗布することにより、前述の表面層を形成する工程(以下、「塗布膜形成工程」とも称する)を含むことが好ましい。
これにより、防曇性及びタック性に優れ、かつシワが抑制された積層体を製造することができる。なお、表面層及び基材の詳細については、前述の積層体における表面層及び基材と同様であるため、その説明を省略する。
また、塗布液は、熱可塑性成分と防曇成分とともに、必要に応じてその他の成分を含んでいてもよい。
本実施形態の積層体の製造方法は特に限定されず、熱可塑性成分と防曇成分とを含む塗布液を基材の上に塗布することにより、前述の表面層を形成する工程(以下、「塗布膜形成工程」とも称する)を含むことが好ましい。
これにより、防曇性及びタック性に優れ、かつシワが抑制された積層体を製造することができる。なお、表面層及び基材の詳細については、前述の積層体における表面層及び基材と同様であるため、その説明を省略する。
また、塗布液は、熱可塑性成分と防曇成分とともに、必要に応じてその他の成分を含んでいてもよい。
つまり、表面層が前述の成分Aを含む抗菌性材料を製造する場合は、熱可塑性成分と防曇成分とともに成分Aを含む塗布液を用いることが望ましい。上記塗布液の調整方法は特に限定されず、例えば、あらかじめ成分Aを防曇成分と混合した後に、得られた混合物と熱可塑性成分と溶媒とを混合することで塗布液を得てもよい。
<塗布膜形成工程>
塗布膜形成工程において、成分Aの量は、0.2mg/m2〜300mg/m2であることが好ましく、0.2mg/m2〜200mg/m2であることがより好ましく、0.6mg/m2〜150mg/m2であることが更に好ましく、0.9mg/m2〜50mg/m2であることが特に好ましく、1.0mg/m2〜30mg/m2であることが一層好ましい。
基材の上への塗布液の塗布は、上記成分Aの量となるように調整して行うことが好ましい。
塗布膜形成工程において、成分Aの量は、0.2mg/m2〜300mg/m2であることが好ましく、0.2mg/m2〜200mg/m2であることがより好ましく、0.6mg/m2〜150mg/m2であることが更に好ましく、0.9mg/m2〜50mg/m2であることが特に好ましく、1.0mg/m2〜30mg/m2であることが一層好ましい。
基材の上への塗布液の塗布は、上記成分Aの量となるように調整して行うことが好ましい。
塗布液の塗布方法は特に制限はなく、例えば、スピンコート法、バーコート法、スプレー法、ローラー法、ディップ法、インクジェット法等の公知の方法を適用することができる。
基材の製造方法としては特に制限はなく、基材の形態がフィルム(無延伸フィルム、一軸又は二軸延伸フィルム)の場合、例えば、基材を構成する材料(高分子を含む材料)を製膜機により押出製膜する方法;基材が多層フィルムで構成される場合、例えば基材を構成する各層の材料(高分子を含む材料)を多層製膜機により共押出製膜する方法;が挙げられる。
基材の形態が成形体(例えば容器形状の成形体)の場合、基材としてのフィルム(基材フィルム)を公知の方法で成形することにより基材としての成形体を製造することができる。
基材の形態が不織布の場合、例えば、1種又は2種以上の上記高分子を含む繊維を用いて、エアスルー法、スパンボンド法、ニードルパンチ法、メルトブローン法、カード法、熱融着法、水流交絡法、溶剤接着法等の公知の方法により基材としての不織布を製造することができる。
上記基材(フィルム、成形体、不織布)は、いずれも市販品を用いてもよい。
なお、基材の表面は前述の表面処理がなされていてもよい。
基材の形態が成形体(例えば容器形状の成形体)の場合、基材としてのフィルム(基材フィルム)を公知の方法で成形することにより基材としての成形体を製造することができる。
基材の形態が不織布の場合、例えば、1種又は2種以上の上記高分子を含む繊維を用いて、エアスルー法、スパンボンド法、ニードルパンチ法、メルトブローン法、カード法、熱融着法、水流交絡法、溶剤接着法等の公知の方法により基材としての不織布を製造することができる。
上記基材(フィルム、成形体、不織布)は、いずれも市販品を用いてもよい。
なお、基材の表面は前述の表面処理がなされていてもよい。
塗布液は、例えば、熱可塑性成分と防曇成分と、溶媒と、を含み、必要に応じてその他の成分を含んでもよい。
溶媒の具体例としては、水、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール(n−プロパノール)、イソプロパノール、アリルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、3−ヘキサノール、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、グリセリン、アセトン、エチルメチルケトン、アセトニトリル、アクリロニトリル、ジエチルエーテル、酢酸エチル、エチレンジアミン、ジメチルスルホキシド(DMSO)等が挙げられる。
塗布液は、溶媒として、少なくとも水を含むことが好ましい。
塗布液は、溶媒として、少なくとも水を含むことが好ましい。
塗布液中における成分Aの含有量は、積層体の操作性を向上させる点から、塗布液全質量に対して0.01質量%〜15質量%が好ましく、0.01質量%〜10質量%がより好ましく、0.01質量%〜6.5質量%が更に好ましく、0.01質量%〜5質量%が特に好ましい。
<乾燥工程>
本実施形態の積層体の製造方法は、少なくとも表面層(塗布膜)を温度50℃〜100℃で、5秒以上12秒以下で乾燥させる工程(以下、「乾燥工程」とも称する)を含むことが好ましい。乾燥温度を前述した温度に設定することで、シワの発生を抑制した積層体を得ることができる。
乾燥工程における塗布膜の乾燥温度としては、シワの発生を抑制する観点から、70℃〜100℃がより好ましく、80℃〜90℃が更に好ましい。
なお、乾燥時間、乾燥雰囲気、乾燥が行なわれる圧力は、塗布液の組成、塗布量等に応じて適宜選択することができる。
本実施形態の積層体の製造方法は、少なくとも表面層(塗布膜)を温度50℃〜100℃で、5秒以上12秒以下で乾燥させる工程(以下、「乾燥工程」とも称する)を含むことが好ましい。乾燥温度を前述した温度に設定することで、シワの発生を抑制した積層体を得ることができる。
乾燥工程における塗布膜の乾燥温度としては、シワの発生を抑制する観点から、70℃〜100℃がより好ましく、80℃〜90℃が更に好ましい。
なお、乾燥時間、乾燥雰囲気、乾燥が行なわれる圧力は、塗布液の組成、塗布量等に応じて適宜選択することができる。
塗布膜の乾燥方法としては、塗布液中に含まれる溶媒の揮発を促進させる方法であれば特に制限はないが、例えば、塗布膜に熱を加える方法、塗布膜に温風を吹き付ける方法、これらを組み合わせた方法が挙げられる。中でも、塗布面での塗布液のはじきを抑制する観点から塗布膜に温風を吹き付ける方法が好ましい。
塗布膜に熱を加える方法は、炉、ホットプレート、真空加熱器等を用いる方法であれば特に制限されない。
塗布膜に温風を吹き付ける方法は、気体を加熱できる装置を用いる方法であれば特に制限されない。
塗布膜に温風を吹き付ける方法の場合、温風の温度の好ましい範囲は、上記乾燥温度の好ましい範囲と同様である。
塗布膜に熱を加える方法は、炉、ホットプレート、真空加熱器等を用いる方法であれば特に制限されない。
塗布膜に温風を吹き付ける方法は、気体を加熱できる装置を用いる方法であれば特に制限されない。
塗布膜に温風を吹き付ける方法の場合、温風の温度の好ましい範囲は、上記乾燥温度の好ましい範囲と同様である。
<表面処理工程>
本実施形態の積層体の製造方法は、塗布液を塗布する前の基材に対して表面処理を行う工程(以下、「表面処理工程」とも称する)を更に含むことが好ましい。なお、表面処理は、基材の表面全体に対して行ってもよいし、基材の少なくとも一部に対して行ってもよい。
基材に対する表面処理方法としては特に制限はないが、コロナ処理、イトロ処理、オゾン処理、紫外線処理、薬品処理、高周波処理、グロー放電処理、プラズマ処理、レーザー処理などの表面活性化処理が挙げられる。
本実施形態の積層体の製造方法は、塗布液を塗布する前の基材に対して表面処理を行う工程(以下、「表面処理工程」とも称する)を更に含むことが好ましい。なお、表面処理は、基材の表面全体に対して行ってもよいし、基材の少なくとも一部に対して行ってもよい。
基材に対する表面処理方法としては特に制限はないが、コロナ処理、イトロ処理、オゾン処理、紫外線処理、薬品処理、高周波処理、グロー放電処理、プラズマ処理、レーザー処理などの表面活性化処理が挙げられる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
以下の手順にて、積層体(「鮮度保持用フィルム」又は「評価用フィルム」ともいう。)を作製した。
〔実施例1〕
以下の手順にて、積層体(「鮮度保持用フィルム」又は「評価用フィルム」ともいう。)を作製した。
<単層延伸ポリプロピレン系フィルムの製造>
プロピレン単独重合体(融点(Tm):160℃、MFR:3g/10分(株式会社プライムポリマー 商品名:F300SP))を準備した。二軸延伸機を用いて、プロピレン単独重合体に対し、縦5倍、横10倍の二軸延伸を施すことにより、単層延伸ポリプロピレン系フィルム(以下、「単層OPPフィルム」とも称する)を製造した。なお、単層OPPフィルムの延伸温度は、縦延伸:100℃、横延伸:180℃、ヒートセット温度は180℃、セット時間は10秒であった。
単層OPPフィルムの厚さは30μmであった。
更に、単層OPPフィルムの一方の表面に濡れ調(濡れ指数)38dyn(ダイン)となるようにコロナ処理を行った。濡れ指数の測定は、JIS K 6768(1999)に準じて富士フィルム和光純薬株式会社の濡れ張力試験用混合液(NO.38.0)が塗れるか塗れないかにより確認した。
プロピレン単独重合体(融点(Tm):160℃、MFR:3g/10分(株式会社プライムポリマー 商品名:F300SP))を準備した。二軸延伸機を用いて、プロピレン単独重合体に対し、縦5倍、横10倍の二軸延伸を施すことにより、単層延伸ポリプロピレン系フィルム(以下、「単層OPPフィルム」とも称する)を製造した。なお、単層OPPフィルムの延伸温度は、縦延伸:100℃、横延伸:180℃、ヒートセット温度は180℃、セット時間は10秒であった。
単層OPPフィルムの厚さは30μmであった。
更に、単層OPPフィルムの一方の表面に濡れ調(濡れ指数)38dyn(ダイン)となるようにコロナ処理を行った。濡れ指数の測定は、JIS K 6768(1999)に準じて富士フィルム和光純薬株式会社の濡れ張力試験用混合液(NO.38.0)が塗れるか塗れないかにより確認した。
<表面層の形成>
(塗布液の調製)
成分Aとして、抗菌剤である以下のプロタミン塩を用いた。なお、プロタミン塩の重量平均分子量は、既述の方法で測定した。また、塗布液(以下、「コート液」ともいう。)の粘度は、25℃、60回転/分の条件にてB型粘度計を用いて測定した。結果を表1に示す。
プロタミン塩:プロタミン塩酸塩、マルハニチロ株式会社、プロタミン含有量(全体に対するプロタミン塩の含有量)88.3質量%、強熱残分11.4質量%、重量平均分子量5800、塩基性基の当量200g/eq
(塗布液の調製)
成分Aとして、抗菌剤である以下のプロタミン塩を用いた。なお、プロタミン塩の重量平均分子量は、既述の方法で測定した。また、塗布液(以下、「コート液」ともいう。)の粘度は、25℃、60回転/分の条件にてB型粘度計を用いて測定した。結果を表1に示す。
プロタミン塩:プロタミン塩酸塩、マルハニチロ株式会社、プロタミン含有量(全体に対するプロタミン塩の含有量)88.3質量%、強熱残分11.4質量%、重量平均分子量5800、塩基性基の当量200g/eq
熱可塑性成分を含む分散液として、高分子化合物及び高分子カチオン性界面活性剤を含む分散液である以下のカチオン性水系エマルションを用いた。
カチオン性水系エマルション:EC−M1704−7〔ジャパンコーティングレジン株式会社、pH4.4±1.0、高分子化合物の粒子径1.0μm、固形分濃度50質量%、エチレン酢酸ビニル共重合体(高分子化合物)含有、高分子化合物の重量平均分子量130000〕に、プロタミン及び水を表1に示す含有量となるように混合した。さらに、IPA、及び防曇剤を表1に示す含有量となるよう加えた。
カチオン性水系エマルション:EC−M1704−7〔ジャパンコーティングレジン株式会社、pH4.4±1.0、高分子化合物の粒子径1.0μm、固形分濃度50質量%、エチレン酢酸ビニル共重合体(高分子化合物)含有、高分子化合物の重量平均分子量130000〕に、プロタミン及び水を表1に示す含有量となるように混合した。さらに、IPA、及び防曇剤を表1に示す含有量となるよう加えた。
防曇成分(防曇剤)として、以下のものを用いた。
・種類:ショ糖脂肪酸エステル、理研ビタミン株式会社製、HLB値:16、重量平均分子量:550
・種類:グリセリンモノオレート、理研ビタミン株式会社製、HLB値:4.3、重量平均分子量:350
・種類:ソルビタン脂肪酸エステル、理研ビタミン株式会社製、HLB値:4.9、重量平均分子量:400−500
・種類:グリセリン脂肪酸エステル、理研ビタミン株式会社製、HLB値:7.3、重量平均分子量:400
・種類:ソルビタンモノラウレート、理研ビタミン株式会社製、HLB値:7.4、重量平均分子量:350
・種類:ジグリセリンモノラウレート、理研ビタミン株式会社製、HLB値:9.4、重量平均分子量:350−400
・種類:ショ糖脂肪酸エステル、理研ビタミン株式会社製、HLB値:16、重量平均分子量:550
・種類:グリセリンモノオレート、理研ビタミン株式会社製、HLB値:4.3、重量平均分子量:350
・種類:ソルビタン脂肪酸エステル、理研ビタミン株式会社製、HLB値:4.9、重量平均分子量:400−500
・種類:グリセリン脂肪酸エステル、理研ビタミン株式会社製、HLB値:7.3、重量平均分子量:400
・種類:ソルビタンモノラウレート、理研ビタミン株式会社製、HLB値:7.4、重量平均分子量:350
・種類:ジグリセリンモノラウレート、理研ビタミン株式会社製、HLB値:9.4、重量平均分子量:350−400
前述のプロタミン塩、エマルション(カチオン性の高分子化合物を含む分散液)を、イソプロピルアルコール(IPA;富士フィルム和光純薬株式会社 和光一級)を表1に示す値となるように混合液に溶解し、塗布液中における成分Aの含有量(質量%)、熱可塑性成分及び防曇剤の含有量(質量%)が表1に示す値となる塗布液を調製した。
(塗布液の塗布)
次に、単層OPPフィルム(基材)のコロナ処理面に、コートバーを用いてハンドコート(コート法)にて、塗布液を塗布速度0.3(mL/(m2・sec))で塗布して塗布膜を形成した。次に、塗布膜に、風速40m/分、95℃の温風を12秒吹き付けて塗布液を乾燥させた。これにより、単層OPPフィルム上に塗布膜を形成した。
なお、コートバーには、分子Aの表面量(mg/m2)が表1に示す値となるように予め調整した量の塗布液を載せた。
次に、単層OPPフィルム(基材)のコロナ処理面に、コートバーを用いてハンドコート(コート法)にて、塗布液を塗布速度0.3(mL/(m2・sec))で塗布して塗布膜を形成した。次に、塗布膜に、風速40m/分、95℃の温風を12秒吹き付けて塗布液を乾燥させた。これにより、単層OPPフィルム上に塗布膜を形成した。
なお、コートバーには、分子Aの表面量(mg/m2)が表1に示す値となるように予め調整した量の塗布液を載せた。
以上のようにして、単層OPPフィルムと、単層OPPフィルム上に配置された表面層とを備える鮮度保持用フィルム(以下、「評価用フィルム」ともいう。)を得た。
得られた鮮度保持用フィルムにおける表面層のヒートシール強度、表面層の厚みをそれぞれ表1に示す。
また、得られた評価用フィルムを用いて以下の評価を行った結果を表1に示す。
得られた鮮度保持用フィルムにおける表面層のヒートシール強度、表面層の厚みをそれぞれ表1に示す。
また、得られた評価用フィルムを用いて以下の評価を行った結果を表1に示す。
[評価]
<防曇剤の表面量及び熱可塑性成分の表面量>
防曇剤の表面量及び熱可塑性成分の表面量はそれぞれ、前述の全反射減衰法による赤外分光法(ATR−IR法)により、得られた評価用フィルムから測定した。
結果を表1に示す。
<防曇剤の表面量及び熱可塑性成分の表面量>
防曇剤の表面量及び熱可塑性成分の表面量はそれぞれ、前述の全反射減衰法による赤外分光法(ATR−IR法)により、得られた評価用フィルムから測定した。
結果を表1に示す。
<成分A(抗菌剤)の表面量>
成分A(抗菌剤)の表面量は、前述の表面洗浄法により、得られた評価用フィルムから測定した。
結果を表1に示す
成分A(抗菌剤)の表面量は、前述の表面洗浄法により、得られた評価用フィルムから測定した。
結果を表1に示す
<表面層の表面抵抗値>
表面層の表面抵抗値の測定は、得られた評価用フィルムから以下の方法で測定した。
シシド静電気株式会社製(スタチックオネストメータ;タイプH−0110)を用いて、得られた評価用フィルムの表面層の表面の固有抵抗(表面固有抵抗)を測定した
結果を表1に示す。
なお、表1中の記載、AE+Xとは、A×10のX乗を表しており、例えば6.4E+09とは、6.4×109を意味している。
表面層の表面抵抗値の測定は、得られた評価用フィルムから以下の方法で測定した。
シシド静電気株式会社製(スタチックオネストメータ;タイプH−0110)を用いて、得られた評価用フィルムの表面層の表面の固有抵抗(表面固有抵抗)を測定した
結果を表1に示す。
なお、表1中の記載、AE+Xとは、A×10のX乗を表しており、例えば6.4E+09とは、6.4×109を意味している。
<防曇性>
25℃の水50mLを収容した円筒形のポリプロピレン製容器(高さ80mm×直径55mm)を用意し、この容器の開口を閉塞するように、得られた評価用フィルムの防曇性を評価する側(表面層側)の表面を容器側に向けて載置し、容器を密閉した。密閉後、5℃の冷蔵庫中に2時間放置した後、評価を行った。なお、評価は、評価ランクが「3」以上である場合、防曇性が良好であると判断することができる。評価結果を表1に示す。
−評価基準−
5:水滴の広がりが良好であり、容器の開口部に位置する円形のフィルム全面(直径55mm)に亘って均一に濡れている。
4:水滴の広がりが良好であるが、僅かに水滴が観測される。
3:直径が5mm程度の水滴が付着しているが、高い透明性が保たれている。
2:直径が2mm〜3mmの水滴が全面に付着しているが、透明性が保たれている。
1:直径が2mm未満の細かい水滴が全面に付着しており、不透明である。
25℃の水50mLを収容した円筒形のポリプロピレン製容器(高さ80mm×直径55mm)を用意し、この容器の開口を閉塞するように、得られた評価用フィルムの防曇性を評価する側(表面層側)の表面を容器側に向けて載置し、容器を密閉した。密閉後、5℃の冷蔵庫中に2時間放置した後、評価を行った。なお、評価は、評価ランクが「3」以上である場合、防曇性が良好であると判断することができる。評価結果を表1に示す。
−評価基準−
5:水滴の広がりが良好であり、容器の開口部に位置する円形のフィルム全面(直径55mm)に亘って均一に濡れている。
4:水滴の広がりが良好であるが、僅かに水滴が観測される。
3:直径が5mm程度の水滴が付着しているが、高い透明性が保たれている。
2:直径が2mm〜3mmの水滴が全面に付着しているが、透明性が保たれている。
1:直径が2mm未満の細かい水滴が全面に付着しており、不透明である。
<タック性>
上記で作製した評価用フィルムを幅2.5cm×長さ7cmの短冊状に切り取ったもの)を試験片として準備した。この試験片の表面に、直径5mmのステンレス製円柱状プローブを、室温(25℃)下にて、120mm/分の速度で接触させ、200N/cm2の荷重を1秒間かけた後、プローブを垂直方向に120mm/分の速度で引き剥がした。このときにプローブが受けた抵抗値(荷重値)を、タッキング試験機(TAC−II、株式会社レスカ製)により測定し、タック性を示す値とした。
タック性を示す値が20N/cm2以下である場合、ヒートシール材表面のべたつきが抑制されていると判断することができる。タック性は、以下の基準で評価した。すなわち、許容される評価基準は「2」以上である。
結果を表1に示す。
−評価基準−
1:上記測定方法による測定値が20N/cm2超えである。
2:上記測定方法による測定値が15N/cm2〜20N/cm2である。
3:上記測定方法による測定値が10N/cm2〜15N/cm2である。
4:上記測定方法による測定値が6N/cm2〜10N/cm2である。
5:上記測定方法による測定値が6N/cm2未満である。
上記で作製した評価用フィルムを幅2.5cm×長さ7cmの短冊状に切り取ったもの)を試験片として準備した。この試験片の表面に、直径5mmのステンレス製円柱状プローブを、室温(25℃)下にて、120mm/分の速度で接触させ、200N/cm2の荷重を1秒間かけた後、プローブを垂直方向に120mm/分の速度で引き剥がした。このときにプローブが受けた抵抗値(荷重値)を、タッキング試験機(TAC−II、株式会社レスカ製)により測定し、タック性を示す値とした。
タック性を示す値が20N/cm2以下である場合、ヒートシール材表面のべたつきが抑制されていると判断することができる。タック性は、以下の基準で評価した。すなわち、許容される評価基準は「2」以上である。
結果を表1に示す。
−評価基準−
1:上記測定方法による測定値が20N/cm2超えである。
2:上記測定方法による測定値が15N/cm2〜20N/cm2である。
3:上記測定方法による測定値が10N/cm2〜15N/cm2である。
4:上記測定方法による測定値が6N/cm2〜10N/cm2である。
5:上記測定方法による測定値が6N/cm2未満である。
<表面層の厚さ>
表面層の厚さは、前述した測定方法により、得られた評価用フィルムから測定した。
結果を表1に示す。
表面層の厚さは、前述した測定方法により、得られた評価用フィルムから測定した。
結果を表1に示す。
<荷重たわみ温度>
基材の荷重たわみ温度は、前述した測定方法により、得られた評価用フィルムから測定した。
結果を表1に示す。
基材の荷重たわみ温度は、前述した測定方法により、得られた評価用フィルムから測定した。
結果を表1に示す。
<シワの評価>
シワの評価は、得られた評価用フィルムから以下の方法により行った。
評価用フィルムを5cm×5cmの面積で切り出した試験片を水平な板に置いた場合、前記板と前記試験片の最大の間隔を測定した。
結果を表1に示す。かかる最大の間隔が0.2mm以下であれば許容範囲とする。
シワの評価は、得られた評価用フィルムから以下の方法により行った。
評価用フィルムを5cm×5cmの面積で切り出した試験片を水平な板に置いた場合、前記板と前記試験片の最大の間隔を測定した。
結果を表1に示す。かかる最大の間隔が0.2mm以下であれば許容範囲とする。
〔実施例2〜3、比較例1〜20〕
防曇剤の種類や添加量、成分Aの添加量、各溶媒の添加量の組み合わせを、表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
防曇剤の種類や添加量、成分Aの添加量、各溶媒の添加量の組み合わせを、表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
〔比較例21〕
塗布液の塗布における乾燥条件について、95℃の温風を12秒から、150℃の温風を2分に変更した以外は比較例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
塗布液の塗布における乾燥条件について、95℃の温風を12秒から、150℃の温風を2分に変更した以外は比較例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
表1からわかるように、実施例で得られた積層体は、防曇性及びタック性に優れ、かつシワが抑制された。一方、比較例で得られた積層体は、防曇性及びタック性の少なくとも一方が、実施例のものに比べ劣っていた。
Claims (13)
- 基材と、
前記基材の少なくとも一方の面に配置された表面層と、を備える積層体であって、
前記表面層は、熱可塑性成分と、HLB値が12〜19の防曇成分と、を含み、かつ以下の要件(1)〜(3)のすべてを満たす、積層体。
(1)前記表面層の表面抵抗値が1.0×108Ω〜1.0×1013Ωである。
(2)厚さの平均値が0.5μm〜2.0μmの範囲内である。
(3)25℃におけるタックが20N/cm2以下である。 - 前記防曇成分の含有量が10.0mg/m2〜100mg/m2である、請求項1に記載の積層体。
- 前記表面層が前記熱可塑性成分を0.5g/m2〜3.5g/m2含む、請求項1または請求項2に記載の積層体。
- 前記基材の荷重たわみ温度が150℃以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記基材が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子を含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記積層体を5cm×5cmの面積で切り出した試験片を水平な板に置いた場合の前記板と前記試験片の最大の間隔が0.2mm以下である、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記表面層がさらにグアニジンに由来する構造、グルコサミンに由来する構造、及びアミノ酸に由来する構造からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を有し、かつ、重量平均分子量が500〜10000である成分Aを含む請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記成分Aの表面量は、0.2mg/m2〜300mg/m2である、請求項7に記載の積層体。
- 前記成分Aは、下記式(G−1)により表されるグアニジンに由来する構造を有する、請求項7または請求項8に記載の積層体。
[式(G−1)中、R1〜R4は、それぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、波線部は他の構造との結合部位を表す。] - 前記基材が、容器形状の成形体である請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の積層体。
- 請求項7〜請求項10のいずれか1項に記載の積層体を備える鮮度保持用材料。
- 物品の梱包に用いられる請求項11に記載の鮮度保持用材料。
- 前記表面層が、前記物品との対向面である請求項12に記載の鮮度保持用材料。
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JP2018228530A JP2020090033A (ja) | 2018-12-05 | 2018-12-05 | 積層体及び鮮度保持用材料 |
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