JP2020089976A - インク量決定方法およびインク量決定システム - Google Patents

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Abstract

【課題】適切なインク量を求めるインク量決定方法を提供すること。【解決手段】本発明のインク量決定方法は、媒体としての熱転写紙40にインクを吐出することで、互いに異なる濃度で複数個のカラーパッチ42を、熱転写紙40に印刷する第1工程と、熱転写紙40に印刷されたカラーパッチ42の画像を、転写媒体44に転写する第2工程と、転写媒体44に転写されたパッチ画像41を転写面および転写面と反対側の裏面の双方より読み取り比較した結果に応じて選択されたカラーパッチ42に基づき、熱転写紙40のインク量を決定する第3工程と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、インク量決定方法およびインク量決定システムに関する。
従来、インクを吐出して媒体に画像を印刷する印刷装置が知られていた。特許文献1は、インクが媒体の裏側に通り抜ける、インクの裏抜けを防止するために、パッチが印刷されたカラーチャートを裏面からスキャンして濃度を測定し、裏抜けしないインク量を特定する方法が記載されている。
特開2008−284712号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、昇華転写によってインクを裏抜けさせて、転写媒体の表裏に画像を形成させる場合に適するインク量を特定することが困難であった。
本願のインク量決定方法は、媒体にインクを吐出することで、互いに異なる濃度で複数個のカラーパッチを、前記媒体に印刷する第1工程と、前記媒体に印刷された前記カラーパッチを、転写媒体に転写する第2工程と、前記転写媒体に転写されたパッチ画像を転写面および前記転写面と反対側の裏面の双方より読み取り比較した結果に応じて選択された前記カラーパッチに基づき、前記媒体のインク量を決定する第3工程と、を備えることを特徴とする。
上記のインク量決定方法は、前記第3工程において、スキャナーによって前記転写面および前記裏面より前記パッチ画像を取得し、取得した各前記パッチ画像に含まれる記号をOCRで認識できたカラーパッチが選択されることが好ましい。
上記のインク量決定方法は、前記第3工程において、ベース領域と前記ベース領域よりも低濃度の低濃度領域とを設けて、前記ベース領域を背景として前記低濃度領域により前記記号が形成された前記パッチ画像を前記転写面および前記裏面より読み取り比較した結果に応じて前記カラーパッチが選択されることが好ましい。
上記のインク量決定方法において、前記記号は、白抜きで形成される文字および数字の少なくとも一方を含むことが好ましい。
上記のインク量決定方法は、前記第3工程において、前記転写面と前記裏面の双方から読み取った前記パッチ画像の色差を算出し、前記色差が所定のしきい値未満であるカラーパッチが選択されることが好ましい。
上記のインク量決定方法は、前記色差のしきい値は、ΔE値が3.0未満であることが好ましい。
本願のインク量決定システムは、媒体にインクを吐出する印刷ヘッドを有し、互いに異なる濃度で複数個のカラーパッチを、前記媒体に印刷する印刷装置と、前記媒体および転写媒体を載置する載置部と、前記媒体を加熱する加熱部とを有し、前記媒体に印刷された前記カラーパッチを、前記載置部に載置された前記媒体を前記加熱部が加熱することにより前記転写媒体に転写する転写装置と、前記転写媒体に転写されたパッチ画像を転写面および前記転写面と反対側の裏面の双方より読み取る測定装置と、前記パッチ画像を比較した結果に応じて選択された前記カラーパッチに基づき、前記媒体のインク量を決定する制御装置と、を備えることを特徴とする。
実施形態に係るプリンターの概略構成を示す断面図。 熱転写装置の概略構成を示す斜視図。 インク量決定システムの概略構成を示すブロック図。 インク量決定方法を示すフローチャート。 印刷されたカラーパッチの一例を模式的に示す図。 インク量の決定処理を示すフローチャート。 インク量の決定処理を示すフローチャート。 転写されたパッチ画像を転写面より読み取った一例を模式的に示す図。 転写されたパッチ画像を裏面より読み取った一例を模式的に示す図。
(実施形態)
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
インク量決定システム1は、制御装置として機能するコンピューター10と、印刷装置として機能するプリンター30と、測定装置50と、転写装置として機能する熱転写装置600とを備える。(図2及び図3参照)
(プリンター)
まず、印刷装置の一例として、インクジェット方式のプリンター30の構成について説明する。なお、本インク量決定システム1で使用するプリンター30は、熱転写装置600を用いた昇華転写によって転写媒体44の転写面に転写させる画像を媒体としての熱転写紙40に印刷する。
図1は実施形態に係るプリンターの概略構成を示す断面図である。図1に示すように、プリンター30は、熱転写紙40にインクを吐出する印刷ヘッド350と、熱転写紙40と印刷ヘッド350とを相対移動させる移動部320と、印刷された熱転写紙40を乾燥させるアフタヒーター360と、制御部301と、を備える。
移動部320は、熱転写紙40に画像を印刷するために、熱転写紙40および印刷ヘッド350の移動を実行する。移動部320は、副走査部340と、主走査部330とを有する。副走査部340は、白抜きの矢印で示す搬送方向に熱転写紙40を搬送して印刷ヘッド350の近傍とアフタヒーター360の近傍とを通過させる。なお、本実施形態においては、重力方向に沿う上下方向をZ軸とする。印刷ヘッド350の近傍を通過する際の熱転写紙40の搬送方向をY軸とする。また、Z軸及びY軸の双方と交差する方向をX軸とする。また、熱転写紙40の搬送方向に沿う位置関係を「上流」「下流」ともいう。
副走査部340は、繰出部341と、支持部342と、複数の搬送ローラー対343と、巻取部344とを有する。支持部342は、印刷ヘッド350と対向し、搬送方向に搬送される熱転写紙40を下方から支持する。繰出部341は、印刷ヘッド350の上流に配置されている。繰出部341は、ロール状に巻回された印刷前の熱転写紙40を、図示しない駆動モーターにより回転させ支持部342に沿って給送する。複数の搬送ローラー対343は、印刷ヘッド350の上流および下流に配置され、熱転写紙40を挟持する。搬送ローラー対343は、図示しない駆動モーターにより回転して、支持部342上の熱転写紙40を搬送方向であるY軸の+方向に搬送する。巻取部344は、後述するアフタヒーター360の下流に配置されている。巻取部344は、図示しない駆動モーターにより回転して、印刷後の熱転写紙40をロール状に巻き取る。
主走査部330は、熱転写紙40に対してキャリッジ332を主走査方向であるX軸に沿って移動させる。主走査部330は、ガイド軸331と、キャリッジ332とを有する。ガイド軸331は、2本の棒状部材で構成され、長手方向がX軸と平行に配置されている。ガイド軸331は、キャリッジ332を移動可能に支持している。主走査部330は、キャリッジ332を移動させる図示しない移動機構を有する。移動機構としては、例えば、ボールねじとボールナットとを組み合わせた機構や、リニアガイド機構などを採用することができる。さらに、主走査部330は、キャリッジ332を移動させるための動力源として、図示しないキャリッジモーターを有する。キャリッジ332は、キャリッジモーターによって駆動され、ガイド軸331に沿って往復移動する。印刷ヘッド350は、キャリッジ332に搭載され、熱転写紙40と対向している。このため、印刷ヘッド350は、キャリッジ332の往復動作に伴い、X軸に沿って往復移動する。
アフタヒーター360は、熱転写紙40の搬送方向において印刷ヘッド350の下流に配置されている。アフタヒーター360は、印刷ヘッド350を通過した後の熱転写紙40を加熱し、熱転写紙40上に吐出されたインクの溶媒成分を蒸発させて乾燥させる。アフタヒーター360は、内部に図示しない発熱体を有し、加熱された空気を送風することにより熱転写紙40を加熱する。なお、他の任意の方式の加熱装置をアフタヒーター360として用いてもよい。また、アフタヒーター360のX軸に沿った長さは、熱転写紙40のX軸の幅と同等、もしくは、それよりも長く構成されている。
このように構成されたプリンター30では、図3に示す印刷データPDに基づいて複数色、例えばC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)のインクを熱転写紙40上に吐出して画像を印刷する。
なお、インク量決定システム1におけるプリンター30は、制御部301がプリンター30の各部を制御することにより、媒体としての熱転写紙40に昇華型インク(分散染料インク)を吐出して後述するカラーパッチ42を仮印刷する。
(転写装置)
次に、熱転写装置600の構成について説明する。
図2は、熱転写装置の概略構成を示す斜視図である。転写装置の一例としての熱転写装置600は、熱転写紙40および転写媒体44を載置する載置部624、熱転写紙40に印刷された画像を加熱する加熱部623、加熱部623の一端部から加熱部623と交差する方向に延びる支柱629、支柱629で支えられ加熱部623の方向に回動可能な加圧板622、及び加圧板622に取り付けられたハンドル621を備える。なお、加圧板622が加熱部623の加熱機能を備えていても良い。
加圧板622は、ハンドル621が操作されることにより図中の矢印Sの方向に回動されて、加熱部623との間に重ね合わせて挟み込まれた熱転写紙40と転写媒体44とを圧着したり解放したりする。熱転写装置600は、支柱629と加圧板622との係合部に設けられる、図示しない加熱部623の温度を調整する温度設定機構、及び加圧板622の加圧時間を調整する加圧時間設定機構によって転写条件を調整する。例えば、オペレーターの指定により、熱転写紙40および転写媒体44が200℃・200sec、190℃・180sec、180℃・140sec、といった条件で加熱部623により加熱される。なお、転写媒体44としては、ポリエステル繊維、などが使用される。
以上の構成によって、熱転写装置600は、載置部624に載置された熱転写紙40及び転写媒体44を加圧板622と加熱部623とで挟み込んで圧着して加熱し、熱転写紙40から気化したインクを転写媒体44の分子構造に浸透させることで、熱転写紙40に生成された画像を転写媒体44に転写する。このように、昇華型インクを使用して熱転写紙40に印刷した画像を熱によって気化させ、圧着させた転写媒体44に染め込む加飾法を昇華転写という。
熱転写装置600によって転写媒体44に転写される画像の濃度や色合いは、プリンター30によって熱転写紙40に印刷された画像のインク量によって変動する。つまり、インク量が多いほどインクに含まれる色材もより多くなるので、多くの色材が転写媒体44に定着し、高い濃度の画像が形成される。ただし、インク量が多すぎると、画像が転写された転写媒体44の転写面において画像のエッジ部分が滲んでしまい、画像が明確に認識できないことがある。昇華転写では、インクを裏抜けさせて、転写媒体44の転写面及び転写面と反対側の裏面に画像を形成させる場合がある。この場合、転写媒体44の転写面において画像が明確に認識できても、インク量が少なすぎると、裏面において画像が明確に認識できないことがある。また、転写面から見た画像と裏面から見た画像とでは、認識される色合いも異なることがある。そのため、実際の印刷を行う前に、予め仮印刷を行い最適なインク量を求める必要がある。なお、インク量決定システム1における熱転写装置600は、プリンター30で熱転写紙40に仮印刷された最適なインク量を求めるためのカラーパッチ42を、転写媒体44に転写しパッチ画像41を得る。
(インク量決定システム)
図3はインク量決定システムの概略構成を示すブロック図である。本実施形態では、制御装置としてのコンピューター10が図示を省略する記録媒体あるいはインターネットを介して提供されたインク量決定プログラムに基づいてインク量決定システム1の各部を制御し、最適なインク量を求めるために、仮印刷であるカラーパッチ42の印刷、インク量の決定、色変換ルックアップテーブルの修正を実行する。以下の説明では、色変換ルックアップテーブルをLUT112と記す。
コンピューター10は、演算処理の中枢をなす図示しないCPUや記憶媒体としてのROMやRAM等を備えており、所定のアプリケーションプログラムやインク量決定プログラムなどを実行することができる。コンピューター10には、ディスプレイドライバー12を介してディスプレイ21が接続されるとともに、入力機器ドライバー13を介してキーボードやマウスなどの操作用入力機器22が接続されている。
また、コンピューター10には、プリンタドライバー14が組み込まれており、アプリケーションプログラムにしたがってプリンター30に転送するための印刷データPDを出力し、プリンター30によって熱転写紙40に画像を印刷させる機能を有している。すなわち、プリンタドライバー14は、解像度変換モジュール141と、色変換モジュール142と、ハーフトーン処理モジュール143と、印刷データ生成モジュール144とを有している。
解像度変換モジュール141は、アプリケーションプログラムにしたがって作成されてHDD11に記憶されている画像データ111を受け取り、その解像度を印刷解像度に変換する。こうして解像度変換された画像データはRGBの3つの色成分からなる画像情報である。そこで、色変換モジュール142はHDD11に記憶されているLUT112を参照し、印刷解像度の画素ごとに、RGB画像データを、プリンター30が備える複数のインク色の多階調データとして、例えばCMYK色系の4次元空間の多階調データに変換する。プリンター30で使用されるインク色はCMYKの4色には限られず、CMYK色系の4次元空間をさらにレッドやオレンジ等使用されるインク色に基づく多階調データに変換してもよい。色変換された多階調データは、例えば256階調の階調値を有している。
ハーフトーン処理モジュール143は、多階調のインク量データを、プリンター30が形成可能な階調数のデータに変換するハーフトーン処理を実行してハーフトーン画像データを生成する。このハーフトーン画像データは、印刷データ生成モジュール144によりプリンター30に転送すべきデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷データPDとして出力される。なお、印刷データPDは、キャリッジ332の往復移動時に印刷ヘッド350から吐出されるドットの形成状態を示すインク量データを含んでいる。
また、プリンタドライバー14は、インク量決定プログラムにしたがってカラーパッチ42をプリンター30に印刷させるためのパッチデータ供給モジュール145を備えている。パッチデータ供給モジュール145は、最適なインク量を求めるために使用されるカラーパッチ42に関するデータであるカラーパッチデータ113をHDD11から読み出し、プリンター30に印刷させるためのパッチ印刷信号PPSをプリンター30に供給する。これによって、コンピューター10は、プリンター30によってカラーパッチ42を熱転写紙40に印刷させる。このようにプリンタドライバー14は、パッチ印刷信号PPSをプリンター30に供給することでカラーパッチ42を印刷させる機能である印刷制御機能を有している。
また、プリンタドライバー14は、プリンター30によって熱転写紙40に画像を印刷させるときのインク量を決定するために、熱転写紙40に印刷させた複数のカラーパッチ42が熱転写装置600によって転写媒体44に転写された画像であるパッチ画像41を読み取ったデータを、測定装置50から取得する。
測定装置50としては、スキャナーを用いることができる。測定装置50としてのスキャナーは、例えば、RGBの3種類のセンサーが主走査方向に配列されたラインセンサーなどで構成され、パッチ画像41を撮像すると、RGBの各センサーが読み取って取得したRGBの画像データをプリンタドライバー14のインク量決定モジュール146に出力する。
プリンタドライバー14のインク量決定モジュール146は、取得したデータに基づいて、熱転写紙40のインク量を決定する機能である濃度決定機能を有している。そして、インク量が決定されると、インク量決定モジュール146は決定されたインク量データ114をHDD11に送信する。
また、プリンタドライバー14は、熱転写紙40に応じてインク量を更新するLUT修正モジュール147を備えている。LUT修正モジュール147は、HDD11に記憶されているインク量を適宜、読み出してLUT112を修正するLUT修正機能を有している。
本インク量決定システム1においては、プリンター30によって熱転写紙40に印刷されたカラーパッチ42は、熱転写装置600によって転写媒体44にパッチ画像41として転写される。転写されたパッチ画像41は、測定装置50によって転写面(表面)および転写面の裏面から読み取られる。インク量決定モジュール146は、パッチ画像41が転写媒体44の転写面のみならず裏面からも認識できる濃度であり、さらに転写面と裏面の色差が少なくなるインク量に決定する。インク量決定方法の詳細については後述する。
上記した種々の機能を実現するためのインク量決定プログラムは、コンピューター10が読み取り可能な記録媒体に記録された形態で供給される。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピューター10の内部記憶装置および外部記憶装置等を利用できる。また、このようなインク量決定プログラムは、インターネットを介してコンピューター10にダウンロードすることも可能である。このように、プリンタドライバー14を備えたコンピューター10は、印刷データPDをプリンター30に供給して画像の印刷を行わせる制御装置として機能する。コンピューター10は、パッチ印刷信号PPSをプリンター30に供給してカラーパッチ42の印刷を行わせるとともに、転写媒体44に転写されたパッチ画像41を比較した結果に応じて選択されたカラーパッチ42に基づいてインク量を決定するインク量決定機能を有する。
(インク量決定方法)
図4はインク量決定方法を示すフローチャートである。コンピューター10は、インク量決定プログラムを起し、図示を省略する印刷インターフェイス画面をディスプレイ21上に表示する(ステップS1)。同画面には、メディアの種類を選択入力可能な入力欄、印刷範囲の指示を操作入力可能な入力欄、印刷ボタン、インク量決定ボタン等の各種ボタンが表示される。次いで、コンピューター10はマウスやキーボードなどの操作用入力機器22から入力欄への操作入力を受け付け、入力内容に基づいて各種印刷パラメーターを取得する(ステップS2)。
ステップS3は、熱転写紙40にインクを吐出することで、互いに異なる濃度で複数個のカラーパッチ42を、熱転写紙40に印刷する第1工程である。プリンタドライバー14は、HDD11に保存されているカラーパッチデータ113を読み出し、プリンター30にカラーパッチ42を印刷させるためのパッチ印刷信号PPSをプリンター30に供給する。これにより、互いに異なる濃度のカラーパッチ42が、プリンター30によって熱転写紙40に印刷される。
図5は印刷されたカラーパッチの一例を模式的に示す図である。図5に示すように本実施形態では、予め設定した濃度範囲内において、インク使用量を所定ピッチで変化させることで濃度の異なる複数個のカラーパッチ42を印刷させている。つまり、本実施形態では、カラーパッチ42を印刷するのに使用する各インクの単位面積あたりの記録率であるデューティーを変更させることでカラーパッチ42の濃度を変更させており、デューティーの総和がカラーパッチ42の濃度、つまりパッチ濃度に対応している。そして、当該パッチ濃度をデューティー25%〜300%の濃度範囲内で25%のピッチで変化させることにより、合計12個のカラーパッチ42が印刷される。例えば、デューティー100%は、単位面積当たりの全ての画素にドットが形成される状態を表す。同図中の吹出表示で示す数値は各カラーパッチ42のデューティーを%で示している。以下では、例えば、デューティー100%のカラーパッチ42の濃度を「パッチ濃度100%」と記す。
カラーパッチ42の濃度範囲およびピッチについては、上記設定値に限定されるものではなく、任意であり、濃度範囲およびピッチに対応してカラーパッチ42の個数も変更させてもよい。また、カラーパッチ42の濃度範囲およびピッチの少なくとも一方が適宜設定可能に構成されてもよい。つまり、ステップS3を実行する前に、コンピューター10が、ユーザーに濃度範囲、ピッチを選択させるパッチ印刷設定画面をディスプレイ21に表示する構成であってもよい。例えば、パッチ印刷設定画面には、熱転写紙40の種類を選択入力可能な用紙種類選択欄、印刷させるカラーパッチ42を構成する各インクのデューティーの範囲を選択入力可能なパッチ濃度範囲選択欄、デューティーを何%刻みで変えてカラーパッチ42を印刷させるかという刻み値を選択入力可能なデューティー変化量選択欄、OKボタン等が表示される。そして、操作用入力機器22からユーザーによる選択、OKボタンの操作がされた信号を、コンピューター10が受信することにより、プリンター30がこれらの選択欄にて選択された入力内容に基づいてカラーパッチ42を熱転写紙40に印刷するように構成してもよい。
図5に拡大して示すパッチ濃度50%から125%のカラーパッチ42のように、各カラーパッチ42は一例としてプリンタドライバー14のパッチデータ供給モジュール145により指定されたパッチ濃度(25%、50%、…、300%)で印刷されるベース領域421と、ベース領域よりも低濃度の低濃度領域422とで構成されている。本実施形態の低濃度領域422は、インクの与えられない領域である。ベース領域421は全体として矩形形状を成している。一方、低濃度領域422はベース領域421の内部で分散して配置され、ベース領域421を背景として低濃度領域422により記号が形成される。記号は白抜きで形成される文字および数字の少なくとも一方を含む。本実施形態では、記号として、白抜き数字(0、1、2、…、9)を形成している。つまり、ベース領域421内には複数の白抜き数字が記号として印刷されている。
ステップS4は、熱転写紙40に印刷されたカラーパッチ42の画像を、転写媒体44に転写するインク量決定処理の第2工程である。カラーパッチ42は、熱転写装置600によって、転写媒体44にパッチ画像41として転写される。
ステップS5およびステップS6は、転写媒体44に転写されたパッチ画像41を転写面および転写面と反対側の裏面の双方より読み取り比較した結果に応じて選択されたカラーパッチ42に基づき、熱転写紙40のインク量を決定する第3工程である。ステップS5では、コンピューター10は、転写媒体44に転写されたパッチ画像41を転写面および裏面の双方から、スキャナーによって読み取らせる旨のメッセージとともにOKボタン等をディスプレイ21に表示する。そして、OKボタンがクリック操作されると、スキャナーによってパッチ画像41のRGB画像データが取得され、インク量決定モジュール146に出力される。各データの取得は、スキャナーもしくは測色器に備え付けられたボタンを操作することによって実行される構成であってもよい。
ステップS6では、取得された各データに基づいてインク量決定モジュール146によるインク量の決定処理に移行する。以下、ステップS6におけるインク量の決定処理について図6A及び図6Bを参照して詳細に説明する。
図6A及び図6Bは、インク量の決定処理を示すフローチャートである。インク量決定モジュール146は、スキャナーからRGB画像データを取得すると、RGB画像データからカラーパッチ42に対応するパッチ画像41のデータを抽出するとともに、抽出されたパッチ画像41の総個数imaxを算出する(ステップS61)。本実施形態においては12個のパッチ画像41が抽出されるため、imax=12であり、各パッチ画像41につきパッチ番号i=1から12が設定される。(ステップS62)。
ステップS63では、パッチ番号iのパッチ画像41内に含まれる記号の一例として、低濃度領域422に形成された白抜きの数字が、OCR(Optical Character Recognition/Reader)処理によって認識される。そして、ステップS63において認識された数字と、カラーパッチデータ113とに基づいて認識率が算出される(ステップS64)。
ステップS65では、当該認識率が予め設定したしきい値を超えているか否かを判定する。例えば、しきい値は、基準認識率90%に設定される。この基準認識率はインクのにじみや溢れによる白抜き数字の形成状態を考慮して設定することができる。基準認識率を超えるときにはインクのにじみや溢れ等が発生していないため「YES」と判定される。一方、基準認識率以下であるときにはインクのにじみや溢れ等が発生しているか、もしくはパッチ画像41の濃度が足りないため「NO」と判定される。
ステップS66では、転写面と裏面のそれぞれから読み取られたパッチ画像41の双方についてステップS63〜S65の処理を実行したか否かを判定する。ステップS66で「NO」と判定されたときには、転写面と裏面の内、認識処理が完了していない面から読み取られたパッチ画像41についてもステップS63〜S65の処理を実行する。
ここで、転写媒体44に転写されたパッチ画像41の読み取り結果について説明する。
図7は、転写されたパッチ画像41を転写面より読み取った一例を模式的に示す図である。転写面に転写されたパッチ画像41は、図5に示したカラーパッチ42と同等の濃度で形成される。図7のデューティー50のパッチ画像41の例に示すように、パッチ濃度が適切である間においては、ベース領域421から低濃度領域422へのインクのにじみは発生しない。しかしながら、パッチ濃度が高くなると、例えばパッチ濃度125%で印刷されたカラーパッチ42を転写させたパッチ画像41に示すように、ベース領域421からインクのにじみが発生して、低濃度領域422に白抜きで形成された数字の認識が困難となる 。
図8は、転写されたパッチ画像を裏面より読み取った一例を模式的に示す図である。パッチ画像41を裏面から読み取った場合、転写面からパッチ画像41を読み取った場合と比べて認識されるパッチ画像41の濃度は低くなる。例えば、図7において転写媒体44の転写面に転写されたパッチ濃度50%のパッチ画像41は、前述の通り低濃度領域422に形成されている数字が認識できる。一方で、図8のパッチ濃度50%のパッチ画像41を裏面から読み取った場合は濃度が薄いため、OCR処理をしてもパッチ画像41の低濃度領域422に形成されている数字を認識できない。よって、図8のパッチ濃度50%のパッチ画像41に含まれる数字は基準認識率を超えないためステップS65で「NO」と判定される。特に昇華転写方式で生産されるのぼりやバナー等においては、形成された画像を裏面からも認識できる濃度とすることが望ましいため、上述の判定が必要となる。
転写面と裏面のそれぞれから読み取られた各パッチ画像41につき数字の認識率が算出されると、ステップS66において「YES」と判定される。続くステップS67では、転写面および裏面のそれぞれから読み取った画像の両方につきステップS65において「YES」と判定されたパッチ画像41を、インク量決定の候補パッチとして抽出する。本実施形態においてはパッチ濃度75%および100%のパッチ画像41が、転写面と裏面のどちらからも低濃度領域422に形成された数字を認識できるため候補パッチとして抽出される。つまり、OCRで数字が認識できたパッチ画像41の基画像であるパッチ濃度75%のカラーパッチ42とパッチ濃度100%とのカラーパッチ42が選択される。
ステップS68では、現在のパッチ番号iが総個数imaxと一致しているか否かが判定される。そして、パッチ番号iが総個数imaxに達していない、つまり数字認識などのOCR処理が行われていないパッチ画像41が存在する間、パッチ番号iを「1」だけインクリメントした(ステップS69)後で、ステップS63に戻り、ステップS63以降の工程が繰り返される。一方、ステップS68で「YES」と判定されると、続いて図6BのステップS71へ移行する。
図6Bに示すように、インク量決定モジュール146は、スキャナーからRGB画像データを取得すると、以下に説明するインク量の決定処理を実行する。
ステップS71では、スキャナーで読み取ったRGB画像データをL***値に変換する。L***値は、L***値色空間における座標値で表されるデバイス非依存の値であり、Lは明度を示す次元、a、bは色次元である。
続くステップS72では、転写面と裏面のそれぞれから読み取られた各パッチ画像41のRGB画像データの双方につきL***値に変換されたか判定し、「NO」と判定された場合は、もう一方の面から読み取られたパッチ画像41のRGB画像データにつきステップS71を繰り返す。
ステップS73では、ステップS71で変換されたL***値、もしくは測色器より取得したL***値から、パッチ画像41の転写面と裏面の色差を示すΔE値を算出する。具体的には、コンピューター10はパッチ画像41の転写面および裏面のそれぞれのL***値をCIE(国際照明委員会)が定める計算式等に代入して算出する。
ステップS74では、インク量決定モジュール146は、転写面と裏面の色差であるΔE値がしきい値未満のパッチ画像41を候補パッチとして残す。例えば、転写面と裏面どちらからのぼりやバナー等に形成された画像を視認しても色合いの違いを認識できない基準としてのしきい値は、NBS(米国標準局)によって人が色差を感じ取ることが困難な差として規定されているΔE値3.0が採用される。
ステップS75では、ステップS67で抽出された全ての候補パッチについてステップS71〜S74の工程が実行済か判定し、「NO」と判定された場合は、残りの候補パッチについてもステップS71〜S74を繰り返す。
ステップS76では、選択された候補パッチの色差に基づきインク量を決定する。インク量決定モジュール146は、候補パッチの内、最も色差が小さい候補パッチに使用されたカラーパッチ42のパッチ濃度を適切なインク量として決定する。すなわち、インク量決定モジュール146は、色差ΔE値が所定のしきい値である3.0未満、且つ最小の色差であったパッチ画像41の基画像であるカラーパッチ42を選択する。
なお、ステップS71からステップS76は、スキャナーで読み取ったRGB画像データをL***値に変換して行うものと説明したが、スペクトル方式の分光測色器によってパッチ画像41を読み取ることにより出力されるL***値を用いてもよい。
図8に示す例では、インク量決定モジュール146は、候補パッチの内、より色差の少ないパッチ濃度100%のパッチ画像41の基画像であるカラーパッチ42を選択し、パッチ濃度100%のインク量を熱転写紙40に画像を印刷する際の最適インク量に決定する。決定されたインク量データ114は、インク量決定モジュール146からHDD11に送信され記憶される。以上でインク量の決定処理が完了し、続いて図4に戻りステップS7のLUT112の修正処理に移行する。
ステップS7では、LUT修正モジュール147がステップS6で決定されたインク量に基づきLUT112を修正する。まず、修正前のLUT112がHDD11から読み出される。修正前のLUT112は、更新する前のインク量でRGBデータとCMYKデータとを対応付けたデータである。次に、HDD11に記憶されている最新のインク量データ114が読み出され、最新のインク量データ114に対応するようLUT112を修正する。そして、修正後のLUT112は再びHDD11に書き込まれてLUT112の修正が行われ、適切な濃度でプリンター30によって画像を形成するためのインク量変更処理が完了する。
(作用効果)
以上述べたように、本実施形態に係るインク量決定方法およびインク量決定システム1によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態のインク量決定方法では、熱転写紙40にカラーパッチ42を印刷し、印刷されたカラーパッチ42が転写媒体44に転写されたパッチ画像41を、転写媒体44の転写面と裏面の双方から読み取り比較した結果に基づきインク量を決定することで、画像を形成したときに数字や文字等が滲まず且つ裏面から視認したときも画像を認識できる濃度となるようにインク量を決定することができる。係る方法によって、特に昇華転写方式で生産されるのぼりやバナー等において、転写面と裏面の双方から認識される画質を向上させることができる。
また、文字もしくは数字等の記号の認識処理は、高精度なOCR技術を利用することができる。したがって、白抜き数字の認識精度を高め、インク量を求める精度をさらに高めるのに貢献している。
また、白抜き数字は、ベース領域421を背景とする低濃度領域422で構成される。そして、カラーパッチ42をスキャナーで読み取って取得したパッチ画像41に基づいて低濃度領域(白抜き数字)422のOCR処理を行い、その認識率に基づいてパッチ濃度が適切か否かを判定している。このため、インクの吐出量が適切か否かを合理的、かつ高い再現性で判定することができる。
また、カラーパッチ42を転写面および裏面の色差を算出した結果に基づき、画像形成時のインク量を決定することで、転写面と裏面の双方から画像を認識できるようインク量を調整することができる。特に、熱転写方式などの昇華転写において生成されるのぼりやバナー等において、裏面からも画像が認識できる濃度であり且つ転写面と裏面の色差が少なく見えるようインク量を調整することができる。
また、色差については良好な調整例としてΔE値が3.0未満となるようにインク量を決定することで、転写面と裏面どちらからのぼりやバナー等を視認しても転写面と裏面の色合いの違いが認識されにくい画質を得ることができる。
本実施形態のインク量決定システム1は、熱転写紙40にカラーパッチ42を印刷するプリンター30、印刷されたカラーパッチ42を転写媒体44に転写する熱転写装置600、転写媒体44に転写されたパッチ画像41を転写面と裏面の双方から読み取る測定装置50、コンピューター10を備えている。コンピューター10が、読み取ったパッチ画像41を比較した結果に基づきインク量を決定することで、画像を形成したときに数字や文字等が滲まず且つ裏面から視認したときも画像を認識できる濃度となるようにインク量を決定することができる。係る構成によって、特に昇華転写方式で生産されるのぼりやバナー等において、転写面と裏面の双方から認識される画質を向上させることができる。
(変形例)
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。
上記実施形態では、低濃度領域422によって数字が記号の一例として形成され、当該数字が認識対象となっているが、記号はアルファベットや漢字などの文字であってもよいし、数字と文字とを組み合わせた形態であってもよい。また、記号は数字に限定されるものではなく、画像認識に好適な記号を用いることができる。例えば、数字、文字、マーク、絵文字などが混合されていてもよい。さらに、低濃度領域422の大きさを適宜相違させてもよい。記号として、白抜きで形成される文字および数字の少なくとも一方を用いることで、パッチ画像41の比較を好適に行うことができる。
また、上記実施形態では、白抜きで形成される文字もしくは数字の認識率をしきい値と対比してインク量を求めているが、インク量の決定方式はこれに限定されるものではない。例えば、各パッチ画像41の認識率を求め、認識率の変化が急激に低下した時点でのパッチ濃度に基づくインク量に決定することとしてもよい。
また、上記実施形態では、濃度と色差の両方についての判定結果に基づき適切なインク量を決定することを好適な例としているが、どちらか一方のみによってインク量を決定してもよい。例えば図6Aに示した処理において抽出された候補パッチの内、最も濃度が濃い候補パッチのパッチ濃度に基づくインク量に決定することとしてもよい。
また、上記実施形態では、スキャナーもしくは測色器によってパッチ画像41を読み取っているが、オペレーターが目視でパッチ画像41を転写面と裏面の双方から読み取った結果に基づき、候補パッチの抽出、ならびに抽出された候補パッチから最も適切な候補パッチの選択を行い、選択結果を操作用入力機器22から入力してもよい。
また、上記実施形態では、プリンター30から独立して設けられたスキャナーによって転写媒体44に転写されたパッチ画像41のRGB画像データを取得しているが、プリンター30に測色センサーなどの読み取り手段が装備されている場合には、プリンター30でカラーパッチ42の印刷と印刷されたパッチ画像41の読み取りを行い、そのRGB画像データをコンピューター10に送信するように構成してもよい。
また、本発明のインク量決定プログラムを実行可能なインク量決定装置と周辺装置は、様々な構成が可能である。例えば、プリンター30は、コンピューター10と一体化されたものであってもよいし、単色画像のみを印刷する専用品であってもよい。上述したフローについては、コンピューター10内で実行する以外にも、一部または全部をプリンターあるいは専用の画像出力機器で実行するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態にかかるインク量決定方法を実行するインク量決定プログラムを、CD−ROM、光ディスク、光磁気ディスク、不揮発性メモリカードなどの記録媒体に記憶させ、この記録媒体からプログラムをコードとして読み出し、コンピューター10において実行してもよい。また、モデム等の通信I/Fをインターネット網に接続し、所定のサーバーにアクセスしてインク量決定プログラムをダウンロードして実行させることも可能である。つまり、上記プログラムを記録した記録媒体、コンピュータープログラム自体も本発明の一実施形態に含まれる。
以下に、実施形態から導き出される内容を記載する。
本願のインク量決定方法は、媒体にインクを吐出することで、互いに異なる濃度で複数個のカラーパッチを、前記媒体に印刷する第1工程と、前記媒体に印刷された前記カラーパッチを、転写媒体に転写する第2工程と、前記転写媒体に転写されたパッチ画像を転写面および前記転写面と反対側の裏面の双方より読み取り比較した結果に応じて選択された前記カラーパッチに基づき、前記媒体のインク量を決定する第3工程と、を備えることを特徴とする。
この方法によれば、転写媒体に転写された画像を、転写面と裏面の双方から見ても良好な画質が得られるようにインク量を決定することができる。
上記のインク量決定方法は、前記第3工程において、スキャナーによって前記転写面および前記裏面より前記パッチ画像を取得し、取得した各前記パッチ画像に含まれる記号をOCRで認識できたカラーパッチが選択されることが好ましい。
この方法によれば、パッチ画像に含まれる記号をOCR処理で認識できるカラーパッチを、適切なインク量の基準として選択することができる。
上記のインク量決定方法は、前記第3工程において、ベース領域と前記ベース領域よりも低濃度の低濃度領域とを設けて、前記ベース領域を背景として前記低濃度領域により前記記号が形成された前記パッチ画像を前記転写面および前記裏面より読み取り比較した結果に応じて前記カラーパッチが選択されることが好ましい。
この方法によれば、パッチ画像内において、インクが吐出されるベース領域からインクが吐出されないか吐出量が少ない低濃度領域にインクが流れ込まない、もしくは流れ込む度合いが許容範囲内であるカラーパッチを、適切なインク量の基準として選択することができる。
上記のインク量決定方法において、前記記号は、白抜きで形成される文字および数字の少なくとも一方を含むことが好ましい。
この方法によれば、パッチ画像に含まれる文字および数字の少なくとも一方が認識できるカラーパッチを、適切なインク量の基準として選択することができる。
上記のインク量決定方法は、前記第3工程において、前記転写面と前記裏面の双方から読み取った前記パッチ画像の色差を算出し、前記色差が所定のしきい値未満であるカラーパッチが選択されることが好ましい。
この方法によれば、パッチ画像を転写面と裏面の双方から読み取ったときの色差が少ないカラーパッチを、適切なインク量の基準として選択することができる。
上記のインク量決定方法は、前記色差のしきい値は、ΔE値が3.0未満であることが好ましい。
この方法によれば、転写面と裏面の双方から画像を視認しても、色合いの違いの認識が困難な色差であるカラーパッチを、適切なインク量の基準として選択することができる。
本願のインク量決定システムは、媒体にインクを吐出する印刷ヘッドを有し、互いに異なる濃度で複数個のカラーパッチを、前記媒体に印刷する印刷装置と、前記媒体および転写媒体を載置する載置部と、前記媒体を加熱する加熱部とを有し、前記媒体に印刷された前記カラーパッチを、前記載置部に載置された前記媒体を前記加熱部が加熱することにより前記転写媒体に転写する転写装置と、前記転写媒体に転写されたパッチ画像を転写面および前記転写面と反対側の裏面の双方より読み取る測定装置と、前記パッチ画像を比較した結果に応じて選択された前記カラーパッチに基づき、前記媒体のインク量を決定する制御装置と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、転写媒体に転写されたパッチ画像を、転写面と裏面の双方から見ても良好な画質が得られるようにインク量を決定することができる。
1…インク量決定システム、10…コンピューター、11…HDD、12…ディスプレイドライバー、13…入力機器ドライバー、14…プリンタドライバー、21…ディスプレイ、22…操作用入力機器、40…熱転写紙、41…パッチ画像、42…カラーパッチ、44…転写媒体、50…測定装置、111…画像データ、112…LUT、141…解像度変換モジュール、142…色変換モジュール、143…ハーフトーン処理モジュール、144…印刷データ生成モジュール、145…パッチデータ供給モジュール、146…インク量決定モジュール、147…LUT修正モジュール、320…移動部、330…主走査部、331…ガイド軸、332…キャリッジ、340…副走査部、341…繰出部、342…支持部、343…搬送ローラー対、344…巻取部、350…印刷ヘッド、360…アフタヒーター、421…ベース領域、422…低濃度領域、600…熱転写装置、621…ハンドル、622…加圧板、623…加熱部、載置部624、629…支柱。

Claims (7)

  1. 媒体にインクを吐出することで、互いに異なる濃度で複数個のカラーパッチを、前記媒体に印刷する第1工程と、
    前記媒体に印刷された前記カラーパッチを、転写媒体に転写する第2工程と、
    前記転写媒体に転写されたパッチ画像を転写面および前記転写面と反対側の裏面の双方より読み取り比較した結果に応じて選択された前記カラーパッチに基づき、前記媒体のインク量を決定する第3工程と、を備えることを特徴とするインク量決定方法。
  2. 前記第3工程において、スキャナーによって前記転写面および前記裏面より前記パッチ画像を取得し、取得した各前記パッチ画像に含まれる記号をOCRで認識できたカラーパッチが選択されることを特徴とする請求項1に記載のインク量決定方法。
  3. 前記第3工程において、ベース領域と前記ベース領域よりも低濃度の低濃度領域とを設けて、前記ベース領域を背景として前記低濃度領域により前記記号が形成された前記パッチ画像を前記転写面および前記裏面より読み取り比較した結果に応じて前記カラーパッチが選択されることを特徴とする請求項2に記載のインク量決定方法。
  4. 前記記号は、白抜きで形成される文字および数字の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項3に記載のインク量決定方法。
  5. 前記第3工程において、前記転写面と前記裏面の双方から読み取った前記パッチ画像の色差を算出し、前記色差が所定のしきい値未満であるカラーパッチが選択されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のインク量決定方法。
  6. 前記色差のしきい値は、ΔE値が3.0未満であることを特徴とする請求項5に記載のインク量決定方法。
  7. 媒体にインクを吐出する印刷ヘッドを有し、互いに異なる濃度で複数個のカラーパッチを、前記媒体に印刷する印刷装置と、
    前記媒体および転写媒体を載置する載置部と、前記媒体を加熱する加熱部とを有し、前記媒体に印刷された前記カラーパッチを、前記載置部に載置された前記媒体を前記加熱部が加熱することにより前記転写媒体に転写する転写装置と、
    前記転写媒体に転写されたパッチ画像を転写面および前記転写面と反対側の裏面の双方より読み取る測定装置と、
    前記パッチ画像を比較した結果に応じて選択された前記カラーパッチに基づき、前記媒体のインク量を決定する制御装置と、を備えることを特徴とするインク量決定システム。
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