JP2017087692A - 濃度決定方法、濃度決定装置、濃度決定プログラムおよびプログラム記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】コックリングなどの不具合を発生させることなく、媒体に画像を印刷する印刷技術における媒体の最大印刷濃度値を決定する濃度決定方法を提供する。【解決手段】媒体40にインクを吐出することで、ベース部位421と、ベース部位421を背景としてベース部位421よりも低濃度で記号が形成される低濃度部位422からなる測色パッチ42を互いに異なる濃度で複数個、媒体40に印刷する第1工程と、各測色パッチ42の画像を取得する第2工程と、第2工程で取得された各画像に含まれる記号を認識した結果に基づいて媒体40の最大印刷濃度値を決定する第3工程とを備えている。【選択図】図4

Description

この発明は、媒体に画像を印刷する印刷技術において画像濃度の最大値を決定する濃度決定方法、濃度決定装置、濃度決定プログラムおよびプログラム記録媒体に関するものである。
インクを吐出して媒体に画像を印刷する印刷装置においては、各インクによって得られる色の濃度が濃いほど画像の表現能力が高くなって高画質の印刷を実施しやすい。しかしながら、濃度に上限値を設けないとすると、媒体のインク吸収量を超えてしまい、にじみやインクの溢れによる出力イメージのエッジ部分のぼけ、線・文字の再現性が悪くなる等の問題が発生する。そこで、従来においては、互いに異なる濃度で複数の測色パッチを媒体に印刷し、それらの測色パッチを目視で判定して濃度の上限値を決定していた。この上限値は媒体の種類によって異なっている。例えばインク吸収量が比較的高い媒体では上限値は高いのに対し、インク吸収量が低下するにしたがって上限値は低下する。なお、本明細書では、上記問題を発生させることなく当該媒体に印刷することができる濃度の上限値を「媒体の最大印刷濃度値」と称する。
目視判定によって求められる媒体の最大印刷濃度値に、判定者による個人差が含まれてしまうことは不可避である。そのため、上記従来技術は再現性の面で劣っている。そこで、目視判定の代わりに、例えば特許文献1に記載の技術を適用することが提案されている。この特許文献1に記載の技術は、測色機によって各測色パッチのOD値を検出し、その検出結果に基づいて最大印刷濃度値を決定するものである。
特開2005−238465号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明によれば、種々の濃度の測色パッチを印刷する必要がある。このため、媒体の表面領域のうち比較的濃度の高い測色パッチが印刷された高濃度パッチ領域で、コックリング(媒体が多量のインクを吸収して媒体の表面領域が波打った状態となる現象)、インクの溢れ、インク垂れなどが発生することがある。このような現象が発生すると、印刷装置のヘッドと媒体とが接触したり、媒体から垂れたインクが印刷装置に付着したり、印刷装置の設置場所を汚してしまう。
この発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、コックリングなどの不具合を発生させることなく、媒体に画像を印刷する印刷技術における媒体の最大印刷濃度値を決定する濃度決定技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様として実現することが可能である。
この発明の第1態様は、濃度決定方法であって、媒体にインクを吐出することでベース部位とベース部位よりも低濃度の低濃度部位とを設けることにより、ベース部位を背景として低濃度部位により記号が形成される測色パッチを、互いに異なる濃度で複数個、媒体に印刷する第1工程と、各測色パッチの画像を取得する第2工程と、第2工程で取得された各画像に含まれる記号を認識した結果に基づいて媒体の最大印刷濃度値を決定する第3工程とを備えることを特徴としている。
このように構成された発明では、濃度の最大値を決定するために、互いに異なる濃度で測色パッチが複数個、媒体に印刷される。ここで、各測色パッチでは、低濃度部位の濃度はベース部位よりも低いため、必然的にベース部位を構成するインク量は低濃度部位よりも多くなる。しかも、印刷品質の低下を招くまで濃度を高めた測色パッチでは、比較的多くのインクがベース部位に吐出され、ベース部位での媒体のインク吸収量を超えることがある。しかしながら、その超えた分のインクは低濃度部位に流れ込む。これによって、当該測色パッチからのインクにじみやインク溢れを効果的に防止することができる。また、低濃度部位へのインクの流れ込みによって記号が崩れ、このことが記号の認識を低下させる要因となる。つまり、記号の認識結果に基づいてインクの吐出量が適切か否かを合理的、かつ高い再現性で判定することができる。したがって、コックリングなどの不具合を発生させることなく、濃度の最大値を決定することができる。なお、各測色パッチに形成される「記号」には、文字、数字、マークなどが含まれる。また、各測色パッチ中の「低濃度部位」とは、測色パッチが印刷される表面領域のうちインクが全く吐出されない領域、あるいはベース部位よりも少ない量でインクが吐出される領域を意味している。また、ベース部位において吐出されたインクが、媒体のインク吸収量を超えてあふれだして低濃度部位に流れ込む際に、低濃度部位で記号が崩れない程度に効果的にインクの流れ込みを防止できていることを、インクをトラップすると呼ぶ。
ここで、第3工程が、記号が認識された測色パッチのうち最大濃度を有する測色パッチを媒体に印刷したときの濃度を最大印刷濃度値とする工程を含むように構成してもよい。つまり、記号が認識されるとは、インク量がベース部位での媒体のインク吸収量を超えていないことを意味しており、上記第3工程を実行することで媒体のインク吸収量を超えない限界に近い状態で最大印刷濃度値を決定することができる。その結果、濃度のバリエーションを広げて高品質な印刷が可能となる。
また、第1工程では、測色パッチ毎にベース部位の濃度を変更することで複数の測色パッチの濃度を相互に異ならせ、低濃度部位の濃度をベース部位の濃度のうちの最小値よりも低く設定してもよい。ここで、ベース部位および低濃度部位の濃度を互いに独立して設定してもよいのであるが、低濃度部位はベース部位から流れ込むインクをトラップして測色パッチからのインクにじみやインク溢れを防止する機能を担っている。したがって、上記したように低濃度部位の濃度を低く設定することでベース部位から流れ込むインクを確実にトラップしてインクにじみやインク溢れを効果的に防止することができる。
このようにベース部位から流れ込むインクを効果的にトラップするためには、ベース部位にのみインクを与えて測色パッチを媒体に印刷するのが好適である。つまり、低濃度部位へのインク吐出を行わず、記号をいわゆる白抜き記号とすることで、ベース部位からにじむ、あるいは溢れるインクを低濃度部位でより確実にトラップすることができる。
また、測色パッチでは、ベース部位に対して複数の低濃度部位を設けてもよく、これによって1つの測色パッチに複数の記号が含まれることとなる。そのため、記号の認識精度を高め、濃度の最大値を高精度に決定することができる。
また、複数の低濃度部位をベース部位に対して二次元的に分散して配置してもよく、この場合、ベース部位のいずれの箇所でインクのにじみや溢れが発生したとしても、それらのインクを確実に低濃度部位でトラップすることができる。また、低濃度部位が分散していることから記号の認識精度を高め、濃度の最大値を高精度に決定することができる。
また、記号については文字および数字のうちの少なくとも一方としてもよい。というのも、文字や数字を高精度に認識するエンジンはすでに数多く提供されており、それらのエンジンをそのまま利用することができる。しかも、このようなエンジンを利用することで記号の認識精度を高め、濃度の最大値を高精度に決定することができる。
また、測色パッチの濃度が低い間はインクのにじみや溢れは発生しないが、濃度上昇に伴ってインクのにじみや溢れが発生し始めるポイントがある。このポイントがまさに最大印刷濃度値に相当する。そこで、記号の認識率をウォッチングして当該認識率が低下し始める時点を上記ポイントとして検知し、その時点での測色パッチの濃度を最大印刷濃度値としてもよい。これによって最大印刷濃度値を客観的に決定することができる。
また、本発明の第2態様は、濃度決定装置であって、媒体にインクを吐出して印刷する印刷装置を制御することで、ベース部位とベース部位よりも低濃度の低濃度部位とを設けて、ベース部位を背景として低濃度部位により記号が形成される測色パッチを、互いに異なる濃度で複数個、媒体に印刷させるパッチ制御部と、媒体に印刷された各測色パッチの画像から記号を認識した結果に基づいて測色パッチに対応する濃度の最大値を決定する印刷濃度決定部とを備えることを特徴としている。
このように構成された発明では、印刷装置により媒体に印刷された、測色パッチの画像から各測色パッチに含まれる記号を認識した結果に基づいて濃度の最大値を決定している。したがって、上記濃度決定方法と同様に、コックリングなどの不具合を発生させることなく、濃度の最大値を決定することができる。
ここで、各測色パッチの画像を取得する撮像部を設け、当該撮像部によって媒体に印刷された各測色パッチを撮像して得られる画像を印刷濃度決定部に与えるように構成してもよい。これによって、測色パッチの画像を確実に、かつ高精度に取得することができ、濃度の最大値の決定精度を高めることができる。
また、本発明の第3態様は、濃度決定プログラムであって、媒体にインクを吐出して印刷する印刷装置に内蔵または接続されたコンピューターに、印刷装置によって、ベース部位とベース部位よりも低濃度の低濃度部位とを設けて、ベース部位を背景として低濃度部位により記号が形成される測色パッチを、互いに異なる濃度で複数個、媒体に印刷させる工程と、媒体に印刷された各測色パッチの画像を取得する工程と、取得された各画像に含まれる記号を認識した結果に基づいて媒体の最大印刷濃度値を決定する工程とを実行させることを特徴としている。また、本発明の第4態様は、プログラム記録媒体であって、上記プログラムが記録されており、コンピューターにより読み取りが可能であることを特徴としている。このように構成された濃度決定プログラムにしたがってコンピューターを動作させることで上記濃度決定方法と同様に、コックリングなどの不具合を発生させることなく、濃度の最大値を決定することができる。
なお、上述した本発明の各態様の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明にかかる濃度決定装置を装備する印刷システムの構成図。 図1に示すプリンターの内部機構を模式的に示す斜視図。 図1のコンピューターで実行される印刷制御処理を示すフローチャート。 印刷制御処理中に印刷される測色パッチの一例を模式的に示す図。 最大印刷濃度値の決定処理の一例を示すフローチャート。 測色パッチの他の例を模式的に示す図。 最大印刷濃度値の決定処理の他の例を示す図。
図1は本発明にかかる濃度決定装置の一実施形態を装備する印刷システムの概略構成を示す図である。この印刷システムでは、濃度決定装置として機能するコンピューターと、印刷装置として機能するプリンターと、撮像装置として機能するスキャナーとが設けられている。コンピューター10は演算処理の中枢をなす図示しないCPUや記憶媒体としてのROMやRAM等を備えており、HDD11等の周辺機器を利用しながら所定のアプリケーションプログラムや濃度決定プログラムなどを実行することができる。コンピューター10には、ディスプレイドライバー12を介してディスプレイ21が接続されるとともに、入力機器ドライバー13を介してキーボードやマウスなどの操作用入力機器22が接続されている。
また、コンピューター10には、プリンタドライバー14が組み込まれており、アプリケーションプログラムにしたがってプリンター30に転送するための印刷データPDを出力し、プリンター30によってシート状の媒体40にカラー画像41を印刷する機能を有している。すなわち、プリンタドライバー14は、解像度変換モジュール141と、色変換モジュール142と、ハーフトーン処理モジュール143と、印刷データ生成モジュール144とを有している。解像度変換モジュール141は、アプリケーションプログラムにしたがって作成されてHDD11に記憶されている画像データ111を受け取り、その解像度を印刷解像度に変換する。こうして解像度変換された画像データはRGBの3つの色成分からなる画像情報である。そこで、色変換モジュール142はHDD11に記憶されている色変換ルックアップテーブル(以下「LUT」と称する)112を参照しつつ、画素ごとに、RGB画像データを、プリンター30が利用可能な複数のインク色の多階調データに変換する。
色変換された多階調データは、例えば256階調の階調値を有している。ハーフトーン処理モジュール143は、いわゆるハーフトーン処理を実行してハーフトーン画像データを生成する。このハーフトーン画像データは、印刷データ生成モジュール144によりプリンター30に転送すべきデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷データPDとして出力される。なお、印刷データPDは、各主走査時のドットの形成状態を示すインク量データを含んでいる。
また、プリンタドライバー14は、濃度決定プログラムにしたがって測色パッチをプリンター30に印刷させるためのパッチデータ供給モジュール145を備えている。パッチデータ供給モジュール145は、媒体に対応した最大印刷濃度値を決定するために使用される測色パッチに関するデータ(以下「測色パッチデータ」という)113をHDD11から読み出し、プリンター30に印刷させるためのパッチ印刷信号PPSをプリンター30に供給する。これによって、プリンター30によって測色パッチ42を媒体40に印刷させる。このようにプリンタドライバー14は、印刷データPDやパッチ印刷信号PPSをプリンター30に供給することでカラー画像や測色パッチを印刷させる機能(印刷制御機能)を有している。
また、プリンタドライバー14は、スキャナー50から出力される撮像データを受け取る。より具体的には、スキャナー50がプリンター30によって媒体40の表面に印刷された複数の測色パッチ42を撮像すると、測色パッチ42の画像(以下「パッチ画像」という)を含む撮像データがプリンタドライバー14の印刷濃度決定モジュール146に与えられる。この印刷濃度決定モジュール146は撮像データに基づいてパッチ画像に含まれる記号を認識し、その認識結果(認識率)に基づいて媒体40の最大印刷濃度値を決定する機能(濃度決定機能)を有している。そして、最大印刷濃度値が求まると、印刷濃度決定モジュール146は求まった値をHDD11に与えて更新する。
さらに、媒体40に応じて最大印刷濃度値を更新することに対応し、プリンタドライバー14はLUT修正モジュール147を設けている。LUT修正モジュール147は、HDD11に記憶されている最大印刷濃度値を適宜、読み出してLUT112を修正する機能(LUT修正機能)を有している。
上記した種々の機能を実現するための濃度決定プログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録された形態で供給される。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピューターの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピューターが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。また、このようなコンピュータープログラムを、インターネットを介してコンピューター10にダウンロードすることも可能である。このように、プリンタドライバー14を備えたコンピューター10は、印刷データPDをプリンター30に供給してカラー画像41(図1)の印刷を行わせる印刷制御装置として機能するのみならず、パッチ印刷信号PPSをプリンター30に供給して測色パッチ42(図1)の印刷を行わせるとともにパッチ画像に基づいて最大印刷濃度値を決定する濃度決定装置としても機能する。
図2は図1に示すプリンターの一例であるインクジェット記録装置の内部機構を模式的に示す斜視図である。プリンター30の内部では、次に説明する内部機構が設けられている。この内部機構には、搬送部31、ヘッドユニット32、走査部33、キャップ部34およびフラッシング部35などが設けられている。これらのうち搬送部31は、搬送モーター(図示省略)、搬送駆動ローラー311、搬送従動ローラー(図示省略)、吸引プラテン312などを有している。搬送駆動ローラー311および吸引プラテン312は媒体40の搬送方向Sに沿って、この順に配置されている。ユニット制御部(図示省略)からの制御指令に応じて搬送モーターが作動すると、当該搬送モーターによって回転駆動される搬送駆動ローラー311が媒体40を押し付けつつ回転して、前方の吸引プラテン312上に送り出す。
吸引プラテン312は、水平で平坦な表面を有し、搬送駆動ローラー311により送り込まれた媒体40を下方から支持する。吸引プラテン312は、吸引ファン等の減圧源に連通した多数の吸引孔を表面に有し、媒体40を吸着する。これにより、吸引プラテン312は、巻き癖のついた媒体40を、ヘッドユニット32の下方で平坦に保持する。また、吸引プラテン312の前端には、滑らかな案内面が形成されており、送り出される媒体40を円滑に下方に案内する。
ヘッドユニット32は、ヘッドおよびヘッド制御部を有している。ヘッドは複数のノズルを有しており、走査部33によって移動方向M(図2)に移動される間に、ヘッド制御部からの駆動指令にしたがって各ノズルからインク滴を断続的に吐出する。これによって、移動方向Mに沿ったドットライン(ラスタライン)が媒体40に形成される。
走査部33は、図2に示すように、ガイドレール331、キャリッジ332、キャリッジモーター333などで構成されている。ガイドレール331は長手方向に水平に延在するように設けられている。また、キャリッジ332は、ヘッドユニット32を搭載し、ガイドレール331に支持されつつ、ガイドレール331に沿って、移動方向Mに、水平に往復移動(走査)するように配置されている。
ガイドレール331の後方には、一対のプーリー334に掛けわたされたタイミングベルト335が配置される。プーリー334の一方はキャリッジモーター333の回転軸(図示省略)に接続されている。プーリー334の間で、タイミングベルト335はガイドレール331に対して平行に走行自在となっている。また、タイミングベルト335の一部は、キャリッジ332に結合される。このため、ユニット制御部(図示省略)からの制御指令に応じてキャリッジモーター333が作動すると、それによってキャリッジ332が移動方向Mに移動される。
さらに、往復移動方向Mに対して平行にリニアスケール336が配置されている。リニアスケール336は、透明な本体と、往復移動方向Mに沿って一定の周期で形成された遮光帯とを有する。一方、キャリッジ332は遮光帯を検出するキャリッジ検出部を備えている。このため、キャリッジ検出部の検知結果がユニット制御部のコントローラーに出力され、キャリッジ332の移動量が正確に検知される。
このように、走査部33は、ヘッドユニット32を走査するように精度良く移動させることで、媒体40上にインク滴が吐出されて画像形成の領域(画像形成領域)を形成する。さらに、キャリッジ332は媒体40を越えて移動方向Mに移動可能となっており、移動方向Mについて吸引プラテン312の外側の領域には、メンテナンスユニットとして、フラッシング部35およびキャップ部34が順次配置されている。そして、ユニット制御部からの制御指令に応じてキャリッジモーター333が作動することで、ヘッドユニット32をフラッシング部35やキャップ部34に移動させることが可能となっている。例えばキャリッジ332(ヘッドユニット32)をフラッシング部35に移動させ、所定のノズルからインクを吐出させてフラッシングを行う。一方、フラッシング部35は吐出されたインクを吸収する。このようなフラッシング処理により、増粘したインクをヘッドユニット32から除去することができる。
また、キャップ部34は、インクジェット記録装置(プリンター30)が休止している期間に、ヘッドユニット32の下面を気密に封止して、ヘッドユニット32においてインクが増粘または固化することを防止する。
なお、本実施形態では、図2に示すようにフラッシング部35がヘッドユニット32の走査領域に対して一方の側にだけ設けられているが、これに限定するものではなく、走査領域の両外側に設けても良い。フラッシング部35を走査領域の両外側に設けることで、同じフラッシング間隔に対しては、走査領域の長さをより長くすることができる。
このように構成されたプリンター30では、印刷データPDに基づいて複数色、例えばC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)のインクを媒体40上に吐出させて画像を印刷する。ここで、媒体40のインク吸収能力が小さいにもかかわらずCMYKのインク使用量が多すぎると、印刷された画像にインクのにじみが生じて画質を低下させてしまうことがある。その一方で、インク吸収能力に比べてインク使用量が少なすぎると、画像が薄くなり、この場合も画質が低下することになる。そのため、本実施形態では、コンピューター10が図示を省略する記録媒体あるいはインターネットを介して提供されたプログラムに基づいて印刷システム1の各部を制御して印刷制御処理(測色パッチ印刷、最大印刷濃度値の決定、LUT112の修正および画像印刷)を実行する。以下、図3を参照しつつ、コンピューター10により行われる印刷制御処理について説明する。
図3は図1のコンピューターにより実行される印刷制御処理を示すフローチャートである。また、図4は印刷制御処理中に印刷される測色パッチの一例を模式的に示す図である。コンピューター10では、プログラムが起動されると、図示を省略する印刷インターフェイス画面がディスプレイ21上に表示される(ステップS1)。同画面では、メディアの種類を選択入力可能な入力欄や、印刷範囲の指示を操作入力可能な入力欄や、印刷ボタン、最大印刷濃度決定ボタン、等の各種ボタンが表示される。次いで、コンピューター10はマウスやキーボードなどの操作用入力機器22から入力欄への操作入力を受け付け、入力内容に基づいて各種印刷パラメータを取得する(ステップS2)。そして、各種ボタンへのマウス操作に応じて処理を分岐させる。ここでは、最大印刷濃度決定ボタンがクリックされて濃度決定(測色パッチ印刷、最大印刷濃度値の決定およびLUT112の修正)が実行される場合(ステップS3〜S7)と、印刷ボタンがクリックされて画像データ111に対応する画像を印刷する通常印刷が実行される場合(ステップS8〜S13)とについて説明し、その他の処理内容については説明を省略する。
ステップS3で最大印刷濃度決定ボタンがクリック操作されると、プリンタドライバー14はHDD11に保存されている測色パッチデータ113を読み出し、プリンター30に印刷させるためのパッチ印刷信号PPSをプリンター30に供給する。これによって、例えば図4に示すように互いに異なる濃度の測色パッチ42をプリンター30によって媒体40に印刷させる。なお、本実施形態では、予め設定した濃度範囲内において、インク使用量を所定ピッチで変化させることで上記測色パッチ42を印刷させている。つまり、本実施形態では、測色パッチ42を印刷するのに使用する各インクの記録デューティーを変更させることで測色パッチ42の濃度を変更させており、記録デューティーの総和が測色パッチ42の濃度、つまりパッチ濃度に対応している。そして、当該パッチ濃度を濃度範囲(25〜300)内で「25」のピッチで変化させ、合計12個の測色パッチ42を印刷している。同図中の吹出部分はパッチ濃度を示している。
測色パッチ42の濃度範囲およびピッチについては、上記設定値に限定されるものではなく、任意であり、濃度範囲およびピッチに対応して測色パッチ42の個数も変更させてもよい。また、測色パッチ42の濃度範囲および/またはピッチを適宜設定可能に構成してもよい。つまり、ステップS4を実行する前に、パッチ印刷設定画面をディスプレイ21に表示し、濃度範囲・ピッチのユーザー選択を実行可能に構成してもよい。パッチ印刷設定画面には、例えば媒体40の種類を選択入力可能な用紙種類選択欄、印刷させる測色パッチ42を構成する各インクの記録デューティーの範囲を選択入力可能なパッチ濃度範囲選択欄、記録デューティーを何%刻みで変えて測色パッチ42を印刷させるかという刻み値を選択入力可能なデューティー変化量選択欄、OKボタン等を表示してもよい。そして、ユーザーによる選択が行われ、OKボタンがクリック操作されると、これらの選択欄にて選択入力を受け付けて入力内容に基づいて測色パッチ42を媒体40に印刷するように構成してもよい。
ここで、本実施形態の技術的特徴のひとつが測色パッチ42の構成である。図4の中段および下段に模式的に示すように各測色パッチ42は、プリンタドライバー14のパッチデータ供給モジュール145により指定されたパッチ濃度(25、50、…、300)で印刷されるベース部位421と、インクが与えられない低濃度部位422とで構成されている。ベース部位421は全体として矩形形状を有している。一方、低濃度部位422はベース部位421の内部で分散して配置され、ベース部位421を背景とする白抜き数字(0、1、2、…、9)を形成している。つまり、ベース部位421内に複数の白抜き数字が記号として印刷されている。このため、パッチ濃度が適切である間においては、図4の左下模式図に示すように、ベース部位421から低濃度部位422へのインク流入は認められないのに対し、パッチ濃度が高くなると、例えば図4の右下模式図に示すように、ベース部位421からインクのにじみや溢れが発生する。しかしながら、本実施形態では、ベース部位421から流出したインクは低濃度部位422に流入してトラップされる。このため、媒体40からインクが垂れるのを防止し、プリンター30へのインク付着やプリンター30の設置場所の汚染などを防ぐことができる。
また、パッチ濃度が適切であるときには白抜き数字(記号)をはっきりと認識する事ができるのに対し、パッチ濃度の過剰となると、低濃度部位422へのインク流入によって低濃度部位422の形状が崩れて白抜き数字の認識が困難となる。つまり、白抜き数字の認識とパッチ濃度との間に相関関係が存在しており、白抜き数字の認識率に基づいてパッチ濃度が適切か否かを判定することが可能である。
そこで、本実施形態では、コンピューター10は測色パッチ42を印刷した媒体40をスキャナー50にセットしてもらう旨のメッセージとともにOKボタン等をディスプレイ21に表示する。そして、ユーザーによる媒体40のスキャナー50へのセットが行われ、OKボタンがクリック操作されると、スキャナー50による測色パッチ42の撮像が実行される(ステップS5)。これによって、各測色パッチ42の画像を含む画像データが取得され、印刷濃度決定モジュール146に与えられる。そして、印刷濃度決定モジュール146によって当該画像データに基づいて最大印刷濃度値の決定処理が実行される(ステップS6)。
図5は最大印刷濃度値の決定処理の一例を示すフローチャートである。印刷濃度決定モジュール146はスキャナー50から画像データを受け取ると、以下に説明する最大印刷濃度値の決定処理を実行する。まず、受け取った画像データから測色パッチ42に対応する画像データが抽出されるとともに、測色パッチ42の総個数imaxが求められる(ステップS61)。また、最大印刷濃度値およびパッチ番号iが初期設定される。具体的には、最大印刷濃度値およびパッチ番号iとして「ゼロ」および「1」がそれぞれ設定される(ステップS62)。そして、各測色パッチ42に対して一連の処理(ステップS63〜S69)が実行される。
ステップS63では、パッチ番号iの測色パッチ42中に含まれる数字(記号)が画像データに基づいて認識される。そして、ステップS63において認識された数字と、測色パッチ42に書き込んだ数字とに基づいて認識率が算出される(ステップS64)。それに続いて、当該認識率が予め設定したしきい値(例えば、基準認識率90%)を超えているか否かを判定する(ステップS65)。この基準認識率はインクのにじみや溢れによる白抜き数字のつぶれ状態を考慮して設定することができ、基準認識率を超えるときにはインクのにじみや溢れ等が発生していないと判定することができる一方、基準認識率以下であるときにはインクのにじみや溢れ等が発生していると判定することができる。そこで、本実施形態では、ステップS65で「YES」と判定されたときには、さらにステップS66に進んでバッチ番号iの測色パッチ42のパッチ濃度が最大印刷濃度値を超えているか否かを判定する。そして、ステップS66で「YES」と判定されると、最大印刷濃度値が当該パッチ濃度に更新され、当該更新値がHDD11に保存された(ステップS67)後で、ステップS68に進む。一方、ステップS65、S66のいずれか一方で「NO」と判定されると、最大印刷濃度値の更新(ステップS67)は実行されず、そのままステップS68に進む。
ステップS68では、現在のパッチ番号iが総個数imaxと一致しているか否かが判定される。そして、パッチ番号iが総個数imaxに達していない、つまり数字認識などが行われていない測色パッチ42が存在する間、パッチ番号iを「1」だけインクリメントした(ステップS69)後で、ステップS63に戻り、一連の工程(ステップS64〜S68)が繰り返される。一方、ステップS68で「YES」と判定される、つまり全測色パッチ42に基づく最大印刷濃度値の決定処理が完了すると、図3に示すようにステップS7に進む。
ステップS7では、LUT修正モジュール147が上記のようにして決定された最大印刷濃度値でプリンター30に画像を印刷させるためにLUT112を修正する。すなわち、修正前のLUT112がHDD11から読み出される。この修正前LUT112は、更新する前の最大印刷濃度値でRGBデータとCMYKデータとを対応付けたデータである。次に、HDD11に保存されている最新の最大印刷濃度値114が読み出され、これに対応するようにLUT112を修正する。そして、修正後のLUT112は再びHDD11に書き込まれてLUT112の修正が行われる。その後でステップS3に戻って、再び印刷インターフェイス画面を表示して各種ボタンの操作入力を受け付け可能とする。
このステップS3で印刷ボタンがクリック操作されると、プリンタドライバー14はHDD11に保存されている画像データ111を読み出し、プリンター30に印刷させるための印刷データPDをプリンター30に供給する。これによって、例えば図1に示すように上記画像データ111に対応する画像をプリンター30によって媒体40に印刷させる。より詳しくは、印刷させる画像を表現する画像データ111をHDD11から読み出す(ステップS8)。ここで、画像データ111については、スキャナー50や図示しないデジタルカメラやビデオカメラ等にて取り込まれた画像のデータであってもよいし、記録媒体に記録した画像データであってもよい。また、デジタルカメラ等から画像データを入力する場合、データ全体を一括して読み込む必要はなく、部分的に読み込むようにしてもよいし、画像情報等を作成可能なアプリケーションプログラムから呼び出されるような場合にはデータの受け渡しに利用されるバッファ領域を表すポインタの受け渡しだけであってもよい。
次のステップS9では、プリンター30の解像度に合わせて、画像データ111の解像度を変換する。画像データ111には様々な種類があるため、画像データ111の種類に応じたsRGB等の定義に従って広域RGB色空間内の256階調のRGBデータに変換する。
それに続いて、印刷インターフェイス画面にて選択入力された媒体の種類等に対応するLUT112をHD11から読み出す(ステップS10)。同LUT112は、図3で示したように、修正前LUTから再構築された修正LUTである。そして、作成された修正LUT112を参照して画像データ111を構成する各画素のRGBからなる階調データをCMYKからなる階調データに変換する。
次に、ハーフトーン処理により256階調のCMYKデータを二値化し、2階調のCMYKデータを作成する(ステップS11)。また、ラスタライズ処理により、2階調のCMYKデータを並べ替える(ステップS12)。そして、当該CMYKデータを含む印刷データPDをプリンター30に対して出力する(ステップS13)。すると、プリンター30は、カラー画像41を表現するCMYKデータを入手し、これらのデータに基づいてヘッドユニット32(図2)を駆動してインクを媒体40上に吐出し、画像データ111に基づく画像41(図1)を印刷する。
以上のように、本実施形態では、最大印刷濃度値を決定するために、互いに異なる濃度で測色パッチ42が複数個(上記実施形態では12個)、媒体40に印刷されるが、いずれの測色パッチ42においても低濃度部位422を設けているため、次の作用効果が得られる。すなわち、最大印刷濃度値を決定するための複数の測色パッチ42のうち比較的高い濃度の測色パッチ42を印刷するのに使用するインク量が媒体40のインク吸収量を超えることがあるが、例えば図4の右下模式図に示すようにインク吸収量の超えた分のインクは低濃度部位422に流れ込んでトラップされる。したがって、当該測色パッチ42からのインクにじみやインク溢れを効果的に防止することができる。
また、本実施形態では、低濃度部位422を複数個、測色パッチ42全体に分散して設けているため、ベース部位421のいずれの箇所でインクのにじみや溢れが発生したとしても、それらのインクを確実に低濃度部位422でトラップすることができる。
また、低濃度部位422はベース部位421を背景とする白抜き数字(0、1、2、…、9)となっている。そして、測色パッチ42を撮像して取得した画像に基づいて低濃度部位(白抜き数字)422の認識を行い、その認識率に基づいてパッチ濃度が適切か否かを判定している。このため、インクの吐出量が適切か否かを合理的、かつ高い再現性で判定することができる。したがって、コックリングなどの不具合を発生させることなく、濃度の最大値を高い再現性で決定することができる。
また、図5に示すように、ステップS63〜S69を測色パッチ42の個数imaxだけ繰り返すことで、高い認識率で白抜き数字が認識された測色パッチ42のうち最大濃度を有する測色パッチ42を媒体40に印刷したときの濃度を最大印刷濃度値としている。このため、媒体40のインク吸収量を超えない限界に近い状態で最大印刷濃度値を決定することができる。その結果、濃度のバリエーションを広げて画像データ111に対応する画像を高品質で印刷することができる。
また、測色パッチ42毎にベース部位421の濃度を変更することで複数の測色パッチ42のパッチ濃度を相互に異ならせているが、低濃度部位422の濃度をベース部位421の濃度のうちの最小値(例えば図4では、最小値=25)よりも低く設定している。より具体的には、低濃度部位422にはインク吐出が行われず、濃度ゼロとなっており、これによって白抜き数字を形成している。したがって、いずれの測色パッチ42においても、上記したようにベース部位421から流れ込むインクが低濃度部位422に確実にトラップされ、測色パッチ42からのインクにじみやインク溢れを効果的に防止することができる。なお、低濃度部位422の濃度をゼロに設定する代わりに、
0<(低濃度部位422の濃度)<25
に設定してもよい。
また、各測色パッチでは、ベース部位421に対して複数(図4では40個)の低濃度部位422が設けられ、1つの測色パッチ42に複数の記号が二次元的に分散して含まれている。このため、白抜き数字の認識精度を高めることができ、その結果、最大印刷濃度値を高精度に決定することができる。
また、低濃度部位422により形成された白抜き数字を画像認識して認識率を求めており、当該画像認識を既に公知となっている高精度なエンジンをそのまま利用することができる。したがって、低濃度部位422で構成される白抜き数字の認識精度を高め、最大印刷濃度値の精度をさらに高めるのに貢献している。この点については、後で説明するように低濃度部位422で文字を形成する場合も同様である。
このように、本実施形態では、図3中のステップS4、S5、S6がそれぞれ本発明の「第1工程」、「第2工程」および「第3工程」の一例に相当している。また、低濃度部位422により形成された白抜き数字が本発明の「記号」の一例に相当している。また、パッチデータ供給モジュール145が本発明の「パッチ制御部」の一例に相当するとともに印刷濃度決定モジュール146が本発明の「印刷濃度決定部」の一例に相当し、これらを備えるコンピューター10が本発明の「濃度決定装置」として機能している。また、スキャナー50が本発明の「撮像部」の一例に相当している。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施形態では、図4に示すように、低濃度部位422によって数字が記号の一例として形成され、当該数字が認識対象となっているが、数字以外に限定されるものではなく、画像認識に好適な記号を用いることができる。例えば図6に示すような態様で測色パッチ42を印刷してもよい。つまり、文字、マークなどの他の記号を低濃度部位422によって形成してもよい。また、数字、文字、マークなどを混合させてもよい。さらに、低濃度部位422の大きさを適宜相違させてもよい。
また、上記実施形態では、認識率をしきい値と対比して最大印刷濃度値を求めているが、最大印刷濃度値の決定方式はこれに限定されるものではない。例えば図7に示すように、各測色パッチ42の認識率を求め、パッチ濃度に対する認識率の変化が急激に低下した時点でのパッチ濃度Dを最大印刷濃度値としてもよいし、ユーザーが希望するパッチ濃度をしきい値として設定可能としてもよい。
また、上記実施形態では、プリンター30から独立して設けられたスキャナー50によって測色パッチ42を撮像してパッチ画像を取得しているが、プリンター30に測色センサなどの撮像手段が装備されている場合には、プリンター30で測色パッチ42の印刷のみならず測色パッチ42の撮像を行い、パッチ画像をコンピューター10に送信するように構成してもよい。
また、本発明の濃度決定プログラムを実行可能な濃度決定装置と周辺装置は、様々な構成が可能である。例えば、プリンターは、コンピューターと一体化されたものであってもよいし、単色画像のみを印刷する専用品であってもよい。上述したフローについては、コンピューター10内で実行する以外にも、一部または全部をプリンターあるいは専用の画像出力機器で実行するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態にかかる濃度決定方法を実行する濃度決定プログラムを、CD−ROM、光ディスク、光磁気ディスク、不揮発性メモリカードなどの記録媒体に記憶させ、この記録媒体からプログラムをコードとして読み出し、コンピューターにおいて実行してもよい。また、モデム等の通信I/Fをインターネット網に接続し、所定のサーバにアクセスして濃度決定プログラムをダウンロードして実行させることも可能である。つまり、上記プログラムを記録した記録媒体、コンピュータープログラム自体も本発明の一実施形態に含まれる。
1…印刷システム、10…コンピューター(濃度決定装置)、14…プリンタドライバー、30…プリンター、40…媒体、41…カラー画像、42…測色パッチ、50…スキャナー(撮像部)、111…画像データ、112…色変換ルックアップテーブル、145…パッチデータ供給モジュール、146…印刷濃度決定モジュール、147…LUT修正モジュール、421…ベース部位、422…低濃度部位

Claims (12)

  1. 媒体にインクを吐出することで、ベース部位と前記ベース部位よりも低濃度の低濃度部位とを設けて、前記ベース部位を背景として前記低濃度部位により記号が形成される測色パッチを、互いに異なる濃度で複数個、前記媒体に印刷する第1工程と、
    各測色パッチの画像を取得する第2工程と、
    前記第2工程で取得された各画像に含まれる前記記号を認識した結果に基づいて前記媒体の最大印刷濃度値を決定する第3工程と
    を備えることを特徴とする濃度決定方法。
  2. 請求項1に記載の濃度決定方法であって、
    前記第3工程は、前記記号が認識された前記測色パッチのうち最大濃度を有する測色パッチを前記媒体に印刷したときの濃度を前記最大印刷濃度値とする工程を含む濃度決定方法。
  3. 請求項1または2に記載の濃度決定方法であって、
    前記第1工程では、前記測色パッチ毎に前記ベース部位の濃度を変更することで前記複数の測色パッチの濃度を相互に異ならせ、前記低濃度部位の濃度を前記ベース部位の濃度のうちの最小値よりも低く設定する濃度決定方法。
  4. 請求項3に記載の濃度決定方法であって、
    前記第1工程では、前記ベース部位にのみ前記インクを与えて前記測色パッチを前記媒体に印刷する濃度決定方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の濃度決定方法であって、
    前記測色パッチでは、前記ベース部位に対して複数の前記低濃度部位が設けられる濃度決定方法。
  6. 請求項5に記載の濃度決定方法であって、
    前記複数の低濃度部位は前記ベース部位に対して二次元的に分散して配置される濃度決定方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の濃度決定方法であって、
    前記記号は文字および数字のうちの少なくとも一方である濃度決定方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれか一項に記載の濃度決定方法であって、
    前記第3工程では、前記測色パッチの濃度の上昇に伴い前記記号の認識率が低下し始める時点での前記測色パッチの濃度を前記最大印刷濃度値とする濃度決定方法。
  9. 媒体にインクを吐出して印刷する印刷装置を制御することで、ベース部位と前記ベース部位よりも低濃度の低濃度部位とを設けて、前記ベース部位を背景として前記低濃度部位により記号が形成される測色パッチを、互いに異なる濃度で複数個、前記媒体に印刷させるパッチ制御部と、
    前記媒体に印刷された各測色パッチの画像から前記記号を認識した結果に基づいて前記測色パッチに対応する濃度の最大値を決定する印刷濃度決定部と
    を備えることを特徴とする濃度決定装置。
  10. 請求項9に記載の濃度決定装置であって、
    前記媒体に印刷された各測色パッチを撮像して得られる前記画像を前記印刷濃度決定部に与える撮像部を備える濃度決定装置。
  11. 媒体にインクを吐出して印刷する印刷装置に内蔵または接続されたコンピューターに、
    前記印刷装置によって、ベース部位と前記ベース部位よりも低濃度の低濃度部位とを設けて、前記ベース部位を背景として前記低濃度部位により記号が形成される測色パッチを、互いに異なる濃度で複数個、前記媒体に印刷させる工程と、
    前記媒体に印刷された各測色パッチの画像を取得する工程と、
    取得された各画像に含まれる前記記号を認識した結果に基づいて前記媒体の最大印刷濃度値を決定する工程と
    を実行させることを特徴とする濃度決定プログラム。
  12. 請求項11に記載のプログラムが記録されており、前記コンピューターにより読み取りが可能であることを特徴とするプログラム記録媒体。
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