JP2020089049A - 熱電発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱電発電素子の発電性能を安定して発揮させる。【解決手段】熱電発電装置は、冷凍空調サイクル2と、冷凍空調サイクル2において高温の熱媒体R1が通流する第1熱交換部5と、低温の熱媒体R1が通流する第2熱交換部6との温度差を利用して発電を行う熱電発電素子45と、を有する。凍空調サイクル2における外部熱交換器32と膨張弁35との間の熱媒体R1の熱を、第1熱交換部5の高温熱源として利用する。冷凍空調サイクル2におけるエバポレータ34と圧縮機31と間の熱媒体R1の熱を、第2熱交換部6の低温熱源として利用する。冷凍空調サイクル2の作動中は、高温の熱媒体R1が通流する第1熱交換部5と、低温の熱媒体R1が通流する第2熱交換部6との温度が安定するので、熱電発電素子45の発電性能が安定して発揮される。【選択図】図1

Description

本発明は、熱電発電装置に関する。
特許文献1には、温度差を電気エネルギーに変換する熱電素子(熱電発電素子)を備える冷凍装置が開示されている。
特開2013−250030号公報
特許文献1の冷凍装置では、圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器とが、冷媒配管を介して順次接続されており、熱電発電素子の一方が、圧縮機と凝縮器とを接続する冷媒配管に位置すると共に、熱電発電素子の他方が、外気雰囲気中に位置している。
特許文献1の冷凍装置では、一方の熱電発電素子を、圧縮機で圧縮されたガス冷媒で加熱する一方で、他方の熱電発電素子を外気で冷却することにより、一方の熱電発電素子と他方の熱電発電素子との間に温度差を生じさせる。
特許文献1の冷凍装置では、他方の熱電発電素子(冷却側の熱電発電素子)が、外気雰囲気中に位置しているため、外気温度の高低により、他方の熱電発電素子の冷却にバラツキが生じる。
熱電発電素子の冷却にバラツキが生じると、一方の熱電発電素子と他方の熱電発電素子との間の温度差が安定しない。そうすると、温度差を電気エネルギーに変換する熱電発電素子は、安定した性能(発電性能)を発揮できなくなる。
安定した性能を発揮するためには、他方の熱電発電素子を安定して冷却する必要があり、そのためには、例えば、冷却用のデバイスが別途必要となる。
そこで、熱電発電素子の発電性能を安定して発揮できるようにすることが求められている。
本発明は、
封入された熱媒体が、気化、液化しながら循環する循環路と、
前記循環路における高温部と低温部の温度差を利用して発電を行う熱電発電素子と、
を有する構成の熱電発電装置とした。
本発明によれば、封入された熱媒体が、気化、液化しながら循環する循環路では、熱媒体が循環している間、高温部と低温部の温度が安定する。高温部と低温部の温度差を利用して熱電発電素子で発電を行うと、発電が安定する。よって、熱電発電素子の発電性能が安定して発揮される。
第1実施形態にかかる車両用の空調装置の概略構成図である。 内部熱交換器を説明する図である。 内部熱交換器を説明する図である。 変形例にかかる内部熱交換器を説明する図である。 第2実施形態にかかる車両用の空調装置の概略構成図である。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態にかかる車両用の空調装置1の概略構成図であって、車両用の空調装置1が備える冷凍空調サイクル2に、熱電発電素子45を備える内部熱交換器4が適用された場合を説明する図である。
車両用の空調装置1は、冷凍空調サイクル2を用いて、車室内に供給する空気Airを冷却する。
冷凍空調サイクル2では、熱媒体R1(冷媒)の循環路20に沿って、熱媒体R1の圧縮機31と、外部熱交換器32(凝縮器)と、リキッドタンク33と、エバポレータ34(蒸発器)と、が設けられている。
圧縮機31は、空調装置1の冷房運転時または除湿暖房運転時に、エバポレータ34で蒸発した熱媒体R1を吸引する。
圧縮機31は、吸引した熱媒体R1を高温高圧に圧縮する。高温高圧に圧縮された熱媒体R1は、流路21を介して、外部熱交換器32に送出される。
外部熱交換器32は、循環路20での熱媒体R1の移動方向において、圧縮機31の下流側に位置している。
外部熱交換器32では、熱媒体R1が外気との熱交換で冷却される。
循環路20では、熱媒体R1の移動方向における外部熱交換器32の下流側に、リキッドタンク33が設けられている。
リキッドタンク33には、流路22を介して、外部熱交換器32側から熱媒体R1が供給される。リキッドタンク33は、供給された熱媒体R1を気液に分離する。
循環路20においてエバポレータ34は、流路23(23A、23B)を介してリキッドタンク33に接続されていると共に、流路24(24A、24B)を介して圧縮機31に接続されている。
循環路20では、エバポレータ34の入口(流路23B)と出口(流路24A)とに跨がって、熱媒体R1を減圧膨張させる膨張弁35が設けられている。
膨張弁35は、エバポレータ34の出口側に取り付けられた感温筒部(図示せず)を有している。膨張弁35では、エバポレータ34の出口側における熱媒体R1の過熱度が所定値に維持されるように、開度が自動的に調整される。
エバポレータ34は、空調装置1における空気の通流路100内に設置されている。
エバポレータ34は、流路23(23A、23B)を介してリキッドタンク33側から供給された熱媒体R1を減圧下で蒸発させて、熱媒体R1が蒸発する際の気化熱で、エバポレータ34を通過する空気Airを冷却する。
空気Airの通流路100では、当該通流路100での空気Airの通流方向におけるエバポレータ34の下流側に、ヒータコア36が設けられている。ヒータコア36には、エンジン(図示せず)の冷却水(熱媒体R2)が供給される。ヒータコア36では、エンジン(図示せず)冷却により加熱された熱媒体R2と、ヒータコア36を通過する空気Airとの熱交換で、空気Airが加熱される。
通流路100では、エバポレータ34とヒータコア36との間に、ミックスドア101が設けられている。
ここで、空調用の空気Airが通流する通流路100は、ミックスドア101の部分で、ヒータコア36が設けられた流路110と、設けられていない流路120とに分岐している。
空調装置1の制御装置(図示せず)は、ミックスドア101を駆動して、エバポレータ34を通過する際に冷却された空気Airを、流路110と流路120との間で分配する。
ヒータコア36の下流側では、流路110を通過する際にヒータコア36で暖められた空気Airと、エバポレータ34で冷却されたのちに流路120を通過した空気Airとが混合される。そして、混合された空気Airが、車室内に供給される。
制御装置(図示せず)は、ミックスドア101を駆動して、ヒータコア36側の流路110を通過する空気Airの流量と、ヒータコア36が設けられていない流路120を通過する空気Airの流量を調節する。これにより、混合後に車室内に供給される空気の温度が調節される。
冷凍空調サイクル2の循環路20では、エバポレータ34と圧縮機31を繋ぐ流路24(24A、24B)を、エバポレータ34で気化したあとの低温の熱媒体R1が通流する。
リキッドタンク33とエバポレータ34とを繋ぐ流路23(23A、23B)を、エバポレータ34側に供給される熱媒体R1が通流する。
流路23(23A、23B)では、リキッドタンク33からエバポレータ34の手前の膨張弁35までの領域を、流路24(24A、24B)を通流する熱媒体R1よりも高温の熱媒体R1が通流する。
例えば、冷凍空調サイクル2の稼働時には、リキッドタンク33からエバポレータ34の手前の膨張弁35までの領域を通流する熱媒体R1の温度は、60−65度で安定する。
エバポレータ34から圧縮機31までの領域を通流する熱媒体R1の温度は、5−10度で安定する。ちなみに、圧縮機31から外部熱交換器32までの領域を通流する熱媒体R1の温度は、80−85度で安定する。
このように、冷凍空調サイクル2では、循環路20に封入された熱媒体R1(冷媒)が、一回の蒸発(気化)と、一回の液化を経て、循環路20を一周する(1サイクルが完了する)。すなわち、循環路20に封入された熱媒体R1(冷媒)は、蒸発(気化)と液化を交互に繰り返すことで、循環路20内を連続的に循環する。
空調装置1は、圧縮機31側に吸引される熱媒体R1(低温の熱媒体)と、エバポレータ34側に供給される熱媒体R1(高温の熱媒体)との間で熱交換を行う内部熱交換器4を有している。
図2および図3は、内部熱交換器4を説明する図である。
図2は、内部熱交換器4の各構成要素(第1熱交換部5、熱電発電素子45、第2熱交換部6)を分解して示した斜視図である。
図3の(a)は、内部熱交換器4を図2における面Aに沿って切断した断面に相当する図である。図3の(b)は、内部熱交換器4を、図3の(a)におけるA−A線に沿って切断した断面図である。
内部熱交換器4は、高温の熱媒体R1が通流する第1熱交換部5と、低温の熱媒体R1が通流する第2熱交換部6と、低温の熱媒体R1と高温の熱媒体R1の温度差を利用して発電を行う熱電発電素子45と、を有している。
熱電発電素子45は、熱エネルギーを、ゼーベック効果を利用して電気エネルギーに変換して、出力することが可能な素子である。
熱電発電素子45は、例えば、2種類の異なる金属材料を接合した基本構成を有している。熱電発電素子45では、互いに接合された2種類の金属材料のうちの一方の金属材料を冷却し、他方の金属材料を加熱して2つの金属材料の間に温度差を生じさせると、ゼーベック効果により、電気エネルギーを取り出すことができる。
なお、熱電発電素子45は、温度差を利用して電気エネルギーを取り出すことができるものであれば、他の構成を持つものでも良い。
本実施形態では、矩形形状の単位セル451を複数並べて構成される熱電発電素子45が、第1熱交換部5の板状の平板部50と、第2熱交換部6の板状の平板部60との間に挟み込まれた状態で設けられている。
単位セル451の各々は、矩形形状を成す板状の金属材料同士を接合して形成したものであり、電気エネルギーを取り出すための配線451a、451bが、単位セル451の各々から引き出されている。
熱電発電素子45から取り出された電気エネルギー(電力)は、バッテリ(図示せず)に充電されて化学エネルギーとして蓄えられる一方で、空調装置1を搭載した車両の電力負荷の駆動に用いられる。
第1熱交換部5の平板部50と第2熱交換部6の平板部60の間では、単位セル451が、長方形形状を成す平板部50、60の長手方向に並んでいる。単位セル451の各々は、重ね合わせた2枚の金属材料のうちの一方の金属材料が、全面に亘って平板部50に接触していると共に、他方の金属材料が、全面に亘って平板部60に接触している。
平板部50、60は、偏平形状に成形された筒状部材である。
図3の(a)に示すように、断面視において平板部50は、互いに平行に配置された一対の長辺部501、501と、長辺部501、501の端部同士を接続する短辺部502、502と、から筒状に形成されている。
断面視において平板部60は、互いに平行に配置された一対の長辺部601、601と、長辺部601、601の端部同士を接続する短辺部602、602と、から筒状に形成されている。
平板部50、60の内部は、複数の仕切板503、603で区画されている。
平板部50では、複数の仕切板503が、互いに平行に設けられていると共に、一対の長辺部501、501に跨がって設けられている。
平板部60でも、複数の仕切板603が、互いに平行に設けられていると共に、一対の長辺部601、601に跨がって設けられている。
仕切板503、603は、平板部50、60の幅方向(図3の(a)における左右方向)に間隔をあけて複数設けられている。
平板部50、60の内部空間は、仕切板503、603により、複数の空間(熱媒体R1の流路S1、S2)に、それぞれ区画されている。
仕切板503、603の各々は、平板部50、60の長手方向(図3の(b)における左右方向)の略全長に亘って設けられている。
そのため、平板部50の内部では、高温の熱媒体R1が通流する流路S1が、長手方向に沿う向きで、長手方向の略全長に亘って設けられている。
同様に、平板部60の内部では、低温の熱媒体R1が通流する流路S2が、長手方向に沿う向きで、長手方向の略全長に亘って設けられている。
第1熱交換部5側の平板部50の長手方向の一端と他端には、熱媒体R1の流入部51と、熱媒体R1の排出部52とが、設けられている。
流入部51と排出部52は、平板部50の長手方向に直交する向きで設けられた円筒管である。
流入部51の一端には、リキッドタンク33から延びる流路23A(図2参照)が、流入部51の延長線方向から接続されており、流入部51の他端は封止されている。
排出部52の一端には、エバポレータ34から延びる流路23B(図2参照)が、排出部52の延長線方向から接続されており、排出部52の他端は封止されている。
流入部51では、当該流入部51の長手方向の略全長に亘って、平板部50の一端が接続されており、流入部51の内部空間と、平板部50の内部空間は、互いに連絡している。
排出部52では、当該排出部52の長手方向の略全長に亘って、平板部50の他端が接続されており、排出部52の内部空間と、平板部50の内部空間は、互いに連絡している。
そのため、流路23Aを介して、リキッドタンク33側から供給された高温の熱媒体R1は、流入部51において、平板部50内の各流路S1に分配される。そして、各流路S1を通流した熱媒体R1は、排出部52で合流したのち、流路23Bに排出される。
第2熱交換部6側の平板部60の長手方向の一端と他端には、熱媒体R1の流入部61と、熱媒体R1の排出部62とが、設けられている。
流入部61と排出部62は、平板部60の長手方向に直交する向きで設けられた円筒管である。
流入部61の一端には、エバポレータ34から延びる流路24A(図2参照)が、流入部61の延長線方向から接続されており、流入部61の他端は封止されている。
排出部62の一端には、圧縮機31から延びる流路24Bが、排出部62の延長線方向から接続されており、排出部62の他端は封止されている。
流入部61では、当該流入部61の長手方向の略全長に亘って、平板部60の一端が接続されており、流入部61の内部空間と、平板部60の内部空間は、互いに連絡している。
排出部62では、当該排出部62の長手方向の略全長に亘って、平板部60の他端が接続されており、排出部62の内部空間と、平板部60の内部空間は、互いに連絡している。
そのため、流路24Aを介して、エバポレータ34側から供給された低温の熱媒体R1は、流入部61において、平板部60内の各流路S2に分配される。そして、各流路S2を通流した熱媒体R1は、排出部62で合流したのち、流路24Bに排出される。
図1に示すように、内部熱交換器4から見て、エバポレータ34側の流路23B、24Aは、ファイアウォール15に固定されたホルダ17で支持されている。ファイアウォール15は、空調装置1を搭載した車両の車室内の空間とエンジンルームとを区画する区画壁である。
内部熱交換器4から見て、リキッドタンク33側の流路23Aと、圧縮機31側の流路24Bは、車体フレーム16に固定されたホルダ18で支持されている。
内部熱交換器4は、エンジンルーム内の空いたスペースを利用して設置される。内部熱交換器4周りの配管の取り回しが複雑になると、内部熱交換器4の設置作業が煩雑となる。
内部熱交換器4周りの配管の取り回しが複雑になることを防止するために、ホルダ17、18を用いて、内部熱交換器4周りの流路23(23A、23B)、24(24A、24B)を支持している。
図3の(b)に示すように、内部熱交換器4では、第1熱交換部5側の平板部50と、第2熱交換部6側の平板部60との間に、熱電発電素子45が挟み込まれている。
本実施形態では、第1熱交換部5の全長L1のほうが、第2熱交換部6の全長L2よりも長くなっている。
平板部50と平板部60は、平板部50と平板部60を貫通したボルトBと、ボルトBに螺入したナットNにより位置関係が固定されている。なお、ボルトBとナットNは、図3の(b)にのみ記載しており、図2および図3の(a)では図示を省略している
この状態において、平板部50と平板部60の間の熱電発電素子45は、ボルトBの締結力に応じた圧力で、平板部50と平板部60に全面に亘って圧接している。
この際に、平板部50内の仕切板503と平板部60内の仕切板603は、平板状の熱電発電素子45の挟み込み方向(図3の(b)における上下方向)への平板部50と平板部60の変形を規制する補強壁として機能する。
そのため、第1熱交換部5の平板部50と、第2熱交換部6の平板部60との間に、平板状の熱電発電素子45を挟み込んで内部熱交換器4を形成する際に、筒状の平板部50、60が挟み込み方向で変形することが好適に防止されている。
以下、内部熱交換器4の作用を説明する。
冷凍空調サイクル2が稼働されると、リキッドタンク33とエバポレータ34とを繋ぐ流路23では、リキッドタンク33から膨張弁35までの領域を、高温の熱媒体R1が通流する。
エバポレータ34では、流路23を介して供給された熱媒体R1が、減圧下で蒸発して、冷却される。これにより、エバポレータ34を圧縮機31とを繋ぐ流路24を、低温の熱媒体R1が通流する。
内部熱交換器4では、流路23の一部を構成する第1熱交換部5と、流路24の一部を構成する第2熱交換部6が、それぞれ、板状の平板部50と板状の平板部60を有している。
そのため、平板部50を高温の熱媒体R1が通流すると共に、平板部60を低温の熱媒体R1が通流する。この際の平板部50での高温の熱媒体R1の通流方向と、平板部60を低温の熱媒体R1の通流方向は逆向きである。
内部熱交換器4では、平板部50と平板部60の間に板状の熱電発電素子45が挟み込まれている。そのため、平板部50側の熱媒体R1の熱が、熱電発電素子45を介して平板部60に伝わって、平板部60側の熱媒体R1を加熱する。
これにより、平板部50を通流する高温の熱媒体R1と、平板部60を通流する低温の熱媒体R1との熱交換が行われる。
さらに、この熱交換の際に、熱電発電素子45は、平板部50に接触する領域が高温の熱媒体R1で加熱される一方で、平板部60に接触する領域が低温の熱媒体R1で冷却される。
前記したように熱電発電素子45は、2種類の金属材料を重ねあわせた基本構成を有している。そして、一方の金属材料を加熱すると共に他方の金属材料を冷却して2つの金属材料の間に温度差を生じさせると、ゼーベック効果により、電気エネルギーを取り出すことができる。
冷凍空調サイクル2の稼働時には、流路23Aを通流する熱媒体R1の温度は、60−65度で安定し、流路24Aを通流する熱媒体R1の温度は、5−10度で安定する。
そのため、熱媒体R1による熱電発電素子45の加熱温度/冷却温度が安定する結果、2つの金属材料の間の温度差が安定するので、熱電発電素子45から安定的に電気エネルギーを取り出すことができる。
ここで、熱電発電素子を構成する金属材料の冷却を、例えば外気で行う場合には、外気の温度に応じて、金属材料が冷却される温度が異なることになる。
すなわち、金属材料の冷却温度が、外気の影響を受けて変動するため、2つの金属材料の間の温度差が安定しない。そうすると、熱電発電素子45から電気エネルギーを安定的に取り出すことができなくなる。
上記のように、熱電発電素子45の加熱/冷却に、冷凍空調サイクル2の循環路20を通流する高温の熱媒体R1の熱と低温の熱媒体R1の熱を利用することで、2つの金属材料の間の温度差が安定する。これにより、電気エネルギーを、熱電発電素子45から安定的に取り出すことができる。
空調装置1を搭載した車両では、高温の熱媒体(加熱源)よりも、低温の熱媒体(冷却源)の調達が難しい。上記のとおり、冷凍空調サイクル2を通流する高温の熱媒体R1の熱と低温の熱媒体R1の熱を利用して、熱電発電素子45の2つの金属材料の間に温度差を生じさせることができる。
これにより、熱電発電素子45の冷却するためのデバイス(冷却源)を、別途用意することなく、熱電発電素子45から安定して電気エネルギーを取り出すことができる。
本実施形態では、冷凍空調サイクル2と、内部熱交換器4で、発明にかかる熱電発電装置を構成する。
以上の通り、本件実施形態にかかる熱電発電装置は、以下の構成を有している。
(1)熱電発電装置は、
封入された熱媒体R1が、気化、液化しながら循環する循環路20と、
循環路20における高温部と低温部の温度差を利用して発電を行う熱電発電素子45と、を有する。
循環路20では、気化した熱媒体R1が通流する領域が低温部、液化した熱媒体R1が通流する領域が、低温部よりも温度が高い高温部となる。そして、熱媒体R1が循環路20を循環している間は、高温部と低温部の温度が安定する。
そうすると、高温部と低温部との温度差が安定するので、高温部と低温部の温度差を利用して発電する熱電発電素子45での発電が安定する。
これにより、熱電発電素子45の発電性能が安定して発揮される。
(2)循環路20は、冷凍空調サイクル2の循環路である。
熱電発電素子45は、冷凍空調サイクル2における外部熱交換器32(凝縮器)と膨張弁35との間の熱媒体R1の熱を、高温部の高温熱源として利用する。冷凍空調サイクル2におけるエバポレータ34(蒸発器)と圧縮機31と間の熱媒体R1の熱を、低温部の低温熱源として利用する。
冷凍空調サイクル2の低温部の熱を利用しない場合には、熱電発電素子45を冷却して発電のための温度差を生じさせるために、冷却用のデバイスを別途追加することや、冷却用の配管などの取り回しが必要となる。
冷凍空調サイクル2の低温部の熱を低温熱源として利用することで、冷却用のデバイスの追加や、冷却用の配管などの取り回しが不要となる。
(3)冷凍空調サイクル2は、内部熱交換器4を有している。
熱電発電素子45は、内部熱交換器4の第1熱交換部5(高温側熱交換部)と、第2熱交換部6(低温側熱交換部)との間に挟み込まれている。
第1熱交換部5は、外部熱交換器32(凝縮器)と膨張弁35との間の流路23を通流する熱媒体R1の熱が熱源である。第2熱交換部6は、エバポレータ34(蒸発器)と圧縮機31と間の流路24を通流する熱媒体R1の熱が熱源である。
このように構成すると、第1熱交換部5(高温側熱交換部)と第2熱交換部6(低温側熱交換部)との温度差を利用して、熱電発電素子45による発電を安定して行うことができる。
さらに、膨張弁35に到達する熱媒体R1の温度を、外部熱交換器32(凝縮器)と膨張弁35との間の流路23を通流する熱媒体R1の熱と、エバポレータ34(蒸発器)と圧縮機31と間の流路24を通流する熱媒体R1の熱との熱交換で下げることができる。
これにより、消費電力当たりの冷却効率の向上が可能になる。
すなわち、内部熱交換器4を利用して、発電の安定と冷却効率向上の両方を実現できる。
(4)内部熱交換器4では、第1熱交換部5(高温側熱交換部)と第2熱交換部6(低温側熱交換部)が、互いに平行な平板部50、60を有している。
第1熱交換部5の平板部50と、第2熱交換部6の平板部60との間に、平板状の熱電発電素子45が挟み込まれている。
このように構成すると、平板状の熱電発電素子45と、第1熱交換部5側の平板部50および第2熱交換部6側の平板部60との間の接触面積を広く取ることができる。
これにより、第1熱交換部5側の平板部50と、第2熱交換部6側の平板部60と、から、熱電発電素子45側に温度を効率よく拾うことができるので、熱電発電素子45の加熱および冷却を効率よく行える。
そうすると、熱電発電素子45を構成する2つの材料間に温度差を適切に発生させて、発生させた温度差による発電を効率良く行うことができる。
(5)第1熱交換部5(高温側熱交換部)と第2熱交換部6(低温側熱交換部)は、熱媒体R1の流路23、24(通流管)の途中の平板部50、60が設けられた領域である。
平板部50、60が設けられた領域の内部に、平板部50、60と熱電発電素子45との挟み込み方向の剛性を向上させる仕切板503、603(補強部材)が設けられている。
内部熱交換器4は、第1熱交換部5(高温側熱交換部)の平板部50と、第2熱交換部6(低温側熱交換部)の平板部60との間に、平板状の熱電発電素子45を挟み込んで形成される。仕切板503、603(補強部材)は、平板部50と、平板部60の挟み込み方向の剛性強度を高めている。
そのため、第1熱交換部5の平板部50と、第2熱交換部6の平板部60との間に、平板状の熱電発電素子45を挟み込んで内部熱交換器4を形成する際に、筒状の平板部50、60が挟み込み方向で変形することを好適に防止できる。
これにより、内部熱交換器4の挟み込み方向の剛性を確保することができる。よって、平板状の熱電発電素子45を、第1熱交換部5の平板部50と、第2熱交換部6の平板部60との間で確実に保持できる。
[変形例1]
図4は、変形例にかかる内部熱交換器4Aを説明する図である。
図4の(a)は、内部熱交換器4Aを、平板部50A、60Aの幅方向に沿って切断した断面図である。図4の(b)は、内部熱交換器4Aを、図4の(a)におけるA−A線に沿って切断した断面図である。図4の(c)は、内部熱交換器4Aの平板部50Aを分解して示した図である。
前記した内部熱交換器4は、平板部50、60が一体的に形成されている場合を例示した。図4の(b)に示すように、平板部50A、60Aが、それぞれ3つの部品(第1側板部53、63、第2側板部54、64、仕切壁部55、65)を組み付けて形成された構成の内部熱交換器4Aとしても良い
なお、平板部50Aと平板部60Aは、同一の構成を有しているので、ここでは、平板部50Aの場合を例に挙げて説明する。
図4の(c)に示すように、平板部50Aは、別々に用意された2つの側板部(第1側板部53、第2側板部54)の間に、仕切壁部55を挟み込んで、2つの側板部(第1側板部53、第2側板部54)をロウ付けして互いに接合した基本構成を有している。
第1側板部53と第2側板部54は、それぞれ、収容部531、541と、フランジ部532、542と、を有している。
収容部531、541は、底板部531a、541aと、底板部531a、541aの幅方向の両側縁から立ち上がる側板部531b、541bと、を有している。
第1側板部53では、フランジ部532、532が、側板部531b、531bの先端端から互いに離れる方向に延びている。フランジ部532、532の先端側は、フランジ部532、532の剛性強度を確保するために、底板部531a側に折り曲げられており、折り曲げられた領域が補強部532a、532aとなっている。
第2側板部54でも、フランジ部542、542が、側板部541b、541bの先端端から互いに離れる方向に延びている。フランジ部542、542の先端側は、フランジ部542、542の剛性強度を確保するために、底板部541a側に折り曲げられており、折り曲げられた領域が補強部542a、542aとなっている。
第1側板部53と第2側板部54は、フランジ部532、542同士を重ね合わせた状態で、ロウ付けにて互いに接合されている。
第1側板部53と第2側板部54の接合方向から見た平面視において、底板部531a、541aは、仕切壁部55を収容可能な面積を持つ長方形形状に形成されている。
側板部531b、541bの高さh1は、第1側板部53と第2側板部54とを接合した際に、仕切壁部55を平板部50Aの内部に収容可能な高さに設定されている。
図4の(c)に示すように、仕切壁部55は、第1側板部53側の底板部531aに接触する第1接触部551と、第2側板部54側の底板部541aに接触する第2接触部552と、第1接触部551と第2接触部552を接続する接続部553と、を有している。
平板部50Aでは、当該平板部50Aの幅方向(図4の(c)における左右方向)で、第1接触部551と第2接触部552とが位置をずらして交互に配置されている。
接続部553は、平板部50Aの幅方向で隣接する第1接触部551と第2接触部552とを接続している。断面視において仕切壁部55は、底板部531aに接触する第1接触部551と、底板部541aに接触する第2接触部552とが、平板部50Aの幅方向で交互に並んだ波状に形成されている。
平板部50Aの内部空間は、第1接触部551と、この第1接触部551の両側の接続部553、553で囲まれた空間(流路S3)と、第2接触部552と、この第2接触部552の両側の接続部553、553で囲まれた空間(流路S4)とに区画されている。
すなわち、平板部50Aの内部空間は、仕切壁部55により複数の空間(熱媒体R1の流路S3、S4)に区画されている。
仕切壁部55は、平板部50Aの長手方向(図3の(b)における左右方向)の略全長に亘って設けられている。
そのため、平板部50Aの内部では、高温の熱媒体R1が通流する流路S3、S4が、長手方向に沿う向きで、長手方向の略全長に亘って設けられている。
第1側板部53と第2側板部54とを接合して形成された平板部50Aでは、当該平板部50Aの長手方向(図4の(b)における左右方向)の一端に、熱媒体R1の流入部51が連結されており、他端に、熱媒体R1の排出部52が連結されている。
流入部51の内部空間と、排出部52の内部空間は、平板部50Aの内部空間に連絡している。
流入部51の一端には、リキッドタンク33から延びる流路23A(図2参照)が、流入部51の延長線方向から接続されており、排出部52の一端には、エバポレータ34から延びる流路23B(図2参照)が、排出部52の延長線方向から接続されている。
そのため、流路23Aを介して、リキッドタンク33側から供給された高温の熱媒体R1は、流入部51において、平板部50A内の各流路S3、S4に分配される。そして、各流路S3、S4を通流した熱媒体R1は、排出部52で合流したのち、流路23Bに排出される。
平板部50Aと同じ構成を持つ平板部60Aでは、当該平板部60の長手方向の一端に、熱媒体R1の流入部61が連結されており、他端に、熱媒体R1の排出部62が連結されている。
流入部61の内部空間と、排出部62の内部空間は、平板部60Aの内部空間に連絡している。
流入部61の一端には、エバポレータ34から延びる流路24A(図2参照)が、流入部61の延長線方向から接続されており、排出部62の一端には、圧縮機31から延びる流路24Bが、排出部62の延長線方向から接続されている。
そのため、流路24Aを介して、エバポレータ34側から供給された低温の熱媒体R1は、流入部61において、平板部60内の各流路S3、S4に分配される。そして、各流路S3、S4を通流した熱媒体R1は、排出部62で合流したのち、流路24Bに排出される。
ここで、平板部60内の流路S3は、第1接触部651と、この第1接触部651の両側の接続部653、653で囲まれた空間であり、流路S4は、第2接触部652と、この第2接触部652の両側の接続部653、653で囲まれた空間である。
内部熱交換器4Aでは、第1熱交換部5A側の平板部50Aと、第2熱交換部6A側の平板部60Aとの間に、熱電発電素子45が挟み込まれている。
平板部50Aと平板部60Aは、平板部50Aと平板部60Aを貫通したボルトBと、ナットNにより位置関係が固定されている(図4の(b)参照)。
この状態において、平板部50Aと平板部60Aの間の熱電発電素子45は、ボルトの締結力に応じた圧力で、平板部50Aと平板部60Aに全面に亘って圧接している。
この際に、平板部50A、60A内の仕切壁部55は、平板状の熱電発電素子45の挟み込み方向(図4の(a)における上下方向)への平板部50Aと平板部60Aの変形を規制する補強壁として機能する。
そのため、第1熱交換部5Aの平板部50Aと、第2熱交換部6Aの平板部60Aとの間に、平板状の熱電発電素子45を挟み込んで内部熱交換器4Aを形成する際に、筒状の平板部50A、60Aが挟み込み方向で変形することが好適に防止されている。
このように、変形例では、
(6)第1熱交換部5Aの平板部50Aは、別々に用意された2つの側板部(第1側板部53、第2側板部54)の間に、仕切壁部55を挟み込んで、2つの側板部(第1側板部53、第2側板部54)をロウ付けして互いに接合した基本構成を有している。
第2熱交換部6Aの平板部60Aは、別々に用意された2つの側板部(第1側板部63、第2側板部64)の間に、仕切壁部65を挟み込んで、2つの側板部(第1側板部63、第2側板部64)をロウ付けして互いに接合した基本構成を有している。
第1熱交換部5Aと第2熱交換部6Aは、平板部50Aと平板部60Aの第2側板部54、64同士を対向させた向きで配置されている。
第2側板部54と第2側板部64との間に、平板状の熱電発電素子45が挟み込まれている。
このように構成すると、平板状の熱電発電素子45と、第1熱交換部5A側の平板部50Aおよび第2熱交換部6A側の平板部60Aとの間の接触面積を広く取ることができる。
これにより、第1熱交換部5A側の平板部50Aと、第2熱交換部6A側の平板部60Aと、から、熱電発電素子45側に温度を効率よく拾うことができるので、熱電発電素子45の加熱および冷却を効率よく行える。
そうすると、熱電発電素子45を構成する2つの材料間に温度差を適切に発生させて、発生させた温度差による発電を効率良く行うことができる。
(7)仕切壁部55、65は、
第1側板部53、63側の底板部531a、631aに接触する第1接触部551、651と、第2側板部54、64側の底板部541a、641aに接触する第2接触部552、652と、を有している。
仕切壁部55では、第1接触部551と第2接触部552が、平板部50Aの幅方向で位置をずらして交互に配置されており、平板部50Aの幅方向で隣接する第1接触部551と第2接触部552とが、接続部553、553を介して互いに接続されている。
断面視において仕切壁部55は、底板部531aに接触する第1接触部551と、底板部541aに接触する第2接触部552とが、平板部50Aの幅方向で交互に並んだ波状に形成されている。
仕切壁部65では、第1接触部651と第2接触部652が、平板部60Aの幅方向で位置をずらして交互に配置されており、平板部60Aの幅方向で隣接する第1接触部651と第2接触部652とが、接続部653、653を介して互いに接続されている。
断面視において仕切壁部65は、底板部631aに接触する第1接触部651と、底板部641aに接触する第2接触部652とが、平板部60Aの幅方向で交互に並んだ波状に形成されている。
このように構成すると、平板部50A、60Aの内部の仕切壁部55、65が、平板部50A、60Aと熱電発電素子45との挟み込み方向の剛性を向上させる補強部材として機能する。
これにより、第1熱交換部5Aの平板部50Aと、第2熱交換部6Aの平板部60Aとの間に、平板状の熱電発電素子45を挟み込んで内部熱交換器4Aを形成する際に、筒状の平板部50A、60Aが挟み込み方向で変形することを好適に防止できる。
さらに、平板状の熱電発電素子45を、第1熱交換部5の平板部50と、第2熱交換部6の平板部60との間で確実に保持できる。
なお、偏平状の平板部50A、60Aは、外気との接触面積が広いため、第1側板部53、63の表面に断熱材の層を設けて、熱電発電素子45側に優先して、熱が伝わるようにしても良い。
かかる場合、平板部50Aを通流する高温の熱媒体R1から熱電発電素子45への熱の移動と、平板部60Aを通流する低温の熱媒体R1から熱電発電素子45への熱の移動が、より速やかに行われるようになる。
これにより、熱電発電素子45を構成する2つの金属材料の間に安定した温度差を速やかに生じさせて、電気エネルギーを取り出すことができる。
[第2実施形態]
図5は、車両用の空調装置1Aの概略構成図であって、車両用の空調装置1Aが備えるヒートポンプシステム7に、内部熱交換器4が適用された場合を説明する図である。
前記した実施形態では、冷凍空調サイクル2と、内部熱交換器4で、発明にかかる熱電発電装置を構成する場合を例示した。
発明にかかる熱電発電装置は、ヒートポンプシステム7と内部熱交換器4との組み合わせによっても実現できる。
以下、具体的に説明する。
車両用の空調装置1Aは、ヒートポンプシステム7を用いて、車室内に供給する空気を冷却/加熱する。
ヒートポンプシステム7では、熱媒体R1(冷媒)の循環路20に沿って、熱媒体R1の圧縮機31と、インターナルコンデンサ37(放熱器)と、外部熱交換器32(凝縮器)と、リキッドタンク33と、エバポレータ34(蒸発器)と、が設けられている。
圧縮機31は、エバポレータ34で蒸発した熱媒体R1を吸引して、高温高圧に圧縮する。高温高圧に圧縮された熱媒体R1は、流路25を介して、インターナルコンデンサ37に送出される。
インターナルコンデンサ37は、空調装置1Aにおける空気の流路110内に設置されている。インターナルコンデンサ37では、圧縮機31から送出された高温高圧の熱媒体R1が、空気Airとの熱交換により凝縮する。この際に空気Airが、熱媒体R1との熱交換で加熱される。
外部熱交換器32は、循環路20での熱媒体R1の移動方向において、インターナルコンデンサ37の下流側に位置している。
外部熱交換器32では、空調装置1Aの冷房運転時に、熱媒体R1が外気との熱交換で冷却される。
循環路20には、外部熱交換器32側の流路21を迂回するバイパス路27が設けられている。
バイパス路27は、循環路20における外部熱交換器32の上流側の流路26と、下流側の流路22とに跨がって設けられている。バイパス路27における外部熱交換器32の上流側の流路26との接続部には、三方弁V1が設けられている。
三方弁V1は、図示しない制御装置により制御される。
制御装置は、三方弁V1を駆動して、熱媒体R1の供給先を、外部熱交換器32とバイパス路27との間で切り替える。
制御装置は、空調装置1Aの冷房運転時に、三方弁V1を駆動して、熱媒体R1の供給先を、外部熱交換器32側の流路21に設定する。
制御装置は、空調装置1Aの非冷房運転時に、熱媒体R1の供給先をバイパス路27に設定する。
熱媒体R1の供給先がバイパス路27に設定されると、インターナルコンデンサ37側から供給された熱媒体R1は、外部熱交換器32を迂回してリキッドタンク33側に供給される。
リキッドタンク33は、循環路20での熱媒体R1の移動方向において、外部熱交換器32の下流側に位置している。
リキッドタンク33は、流路22またはバイパス路27を介して供給された熱媒体R1を気液に分離する。
循環路20においてエバポレータ34は、流路23(23A、23B)を介してリキッドタンク33に接続されていると共に、流路24(24A、24B)を介して圧縮機31に接続されている。
エバポレータ34は、流路23(23A、23B)を介してリキッドタンク33側から供給された熱媒体R1を減圧下で蒸発させて、熱媒体R1が蒸発する際の気化熱で、エバポレータ34を通過する空気Airを冷却する。
エバポレータ34で蒸発した熱媒体R1は、流路24(24A、24B)を介して、圧縮機31側に吸引される。
圧縮機31は、吸引した熱媒体R1を高温高圧に圧縮したのち、流路25を介して、インターナルコンデンサ37に再び送出する。
このように、複数の流路21、22、23(23A、23B)、24(24A、24B)、25、26と、バイパス路27とにより、熱媒体R1が循環する循環路20が形成されている。そして、熱媒体R1が、循環路20内を気化、液化しつつ移動することで、空調装置1Aのヒートポンプシステム7が稼動される。
循環路20では、エバポレータ34の入口(流路23)と出口(流路24)とに跨がって、熱媒体R1を減圧膨張させる膨張弁35が設けられている。
膨張弁35は、エバポレータ34の出口側に取り付けられた感温筒部(図示せず)を有している。膨張弁35では、エバポレータ34の出口側における熱媒体R1の過熱度が所定値に維持されるように、開度が自動的に調整される。
ヒートポンプシステム7の循環路20では、エバポレータ34と圧縮機31を繋ぐ流路24(24A、24B)を、エバポレータ34で気化したあとの低温の熱媒体R1が通流する。
リキッドタンク33とエバポレータ34とを繋ぐ流路23(23A、23B)を、熱媒体R1が通流する。
流路23(23A、23B)では、リキッドタンク33からエバポレータ34の手前の膨張弁35までの領域を、流路24(24A、24B)を通流する熱媒体R1よりも高温の熱媒体R1が通流する。
例えば、ヒートポンプシステム7の稼働時には、リキッドタンク33からエバポレータ34の手前の膨張弁35までの領域を通流する熱媒体R1の温度は、60−65度で安定する。エバポレータ34から圧縮機31までの領域を通流する熱媒体R1の温度は、5−10度で安定する。
空調装置1Aは、圧縮機31側に吸引される熱媒体R1(低温の熱媒体)と、エバポレータ34側に供給される熱媒体R1(高温の熱媒体)との間で熱交換を行う内部熱交換器4を有している。
内部熱交換器4は、前記した第1実施形態と同じ構成を有している。
内部熱交換器4は、高温の熱媒体R1が通流する第1熱交換部5と、低温の熱媒体R1が通流する第2熱交換部6と、を有しており、低温の熱媒体R1と高温の熱媒体R1の温度差を利用して熱電発電素子45により発電を行う仕様となっている。
具体的には、熱電発電素子45の加熱/冷却に、ヒートポンプシステム7を通流する高温の熱媒体R1の熱と低温の熱媒体R1の熱を利用することで、熱電発電素子45を構成する2つの金属材料の間に温度差を生じさせる。これにより、ゼーベック効果により、熱電発電素子45から電気エネルギーが取り出されることになる。
以上の通り、第2実施形態にかかる熱電発電装置は、以下の構成を有している。
(8)熱電発電装置は、
封入された熱媒体R1が、気化、液化しながら循環する循環路20と、
循環路20における高温部と低温部の温度差を利用して発電を行う熱電発電素子45と、を有する。
循環路20は、ヒートポンプシステム7の循環路である。
熱電発電素子45は、ヒートポンプシステム7における外部熱交換器32(凝縮器)と膨張弁35との間の熱媒体R1の熱を、高温部の高温熱源として利用する。ヒートポンプシステム7におけるエバポレータ34(蒸発器)と圧縮機31と間の熱媒体R1の熱を、低温部の低温熱源として利用する。
ヒートポンプシステム7の循環路20では、気化した熱媒体R1が通流する領域が低温部、液化した熱媒体R1が通流する領域が、低温部よりも温度が高い高温部となる。そして、熱媒体R1が循環路20を循環している間は、高温部と低温部の温度が安定する。
そうすると、高温部と低温部との温度差が安定するので、高温部と低温部の温度差を利用して発電する熱電発電素子45での発電が安定する。
これにより、熱電発電素子45の発電性能が安定して発揮される。
ヒートポンプシステム7の低温部の熱を利用しない場合には、熱電発電素子45を冷却して発電のための温度差を生じさせるために、冷却用のデバイスを別途追加することや、冷却用の配管などの取り回しが必要となる。
ヒートポンプシステム7の低温部の熱を低温熱源として利用することで、冷却用のデバイスの追加や、冷却用の配管などの取り回しが不要となる。
(9)ヒートポンプシステム7は、内部熱交換器4を有している。
熱電発電素子45は、内部熱交換器4の第1熱交換部5(高温側熱交換部)と、第2熱交換部6(低温側熱交換部)との間に挟み込まれている。
第1熱交換部5は、外部熱交換器32(凝縮器)と膨張弁35との間の流路23を通流する熱媒体R1の熱が熱源である。第2熱交換部6は、エバポレータ34(蒸発器)と圧縮機31と間の流路24を通流する熱媒体R1の熱が熱源である。
このように構成すると、第1熱交換部5(高温側熱交換部)と第2熱交換部6(低温側熱交換部)との温度差を利用して、熱電発電素子45による発電を安定して行うことができる。
さらに、膨張弁35に到達する熱媒体R1の温度を、外部熱交換器32(凝縮器)と膨張弁35との間の流路23を通流する熱媒体R1の熱と、エバポレータ34(蒸発器)と圧縮機31と間の流路24を通流する熱媒体R1の熱との熱交換で下げることができる。
これにより、消費電力当たりの冷却効率の向上が可能になる。
すなわち、内部熱交換器4を利用して、発電の安定と冷却効率向上の両方を実現できる。
第2実施形態では、ヒートポンプシステム7が、第1実施形態で説明した内部熱交換器4を採用した場合を例示したが、内部熱交換器4に代えて、変形例に示した内部熱交換器4Aを採用しても良い。
以上、本発明の実施形態及び変形例を説明した。本件発明は、上記の実施形態の構成や変形例で示した構成にのみ限定されない。発明の技術的な思想の範囲内で適宜変更可能である。
1、1A 空調装置
2 冷凍空調サイクル
20 循環路
21、22、23(23A、23B)、24(24A、24B)、25、26 流路
27 バイパス路
31 圧縮機
32 外部熱交換器
33 リキッドタンク
34 エバポレータ
35 膨張弁
36 ヒータコア
37 インターナルコンデンサ(内部熱交換器)
4、4A 内部熱交換器
45 熱電発電素子
5 第1熱交換部
50 平板部
501 長辺部
502 短辺部
503 仕切板
51 流入部
52 排出部
50A 平板部
53 第1側板部
54 第2側板部
531、541 収容部
531a、541a 底板部
531b、541b 側板部
532、542 フランジ部
55 仕切壁部
551 第1接触部
552 第2接触部
553 接続部
6 第2熱交換部
60 平板部
601 長辺部
602 短辺部
603 仕切板
61 流入部
62 排出部
60A 平板部
63 第1側板部
64 第2側板部
631、641 収容部
631a、641a 底板部
631b、641b 側板部
632、642 フランジ部
65 仕切壁部
651 第1接触部
652 第2接触部
653 接続部
7 ヒートポンプシステム
15 ファイアウォール
16 車体フレーム
17、18 ホルダ
100 通流路
101 ミックスドア
110、120 流路
R1 熱媒体
R2 熱媒体(冷却水)
S1、S2、S3、S4 流路
V1 三方弁

Claims (5)

  1. 封入された熱媒体が、気化、液化しながら循環する循環路と、
    前記循環路における高温部と低温部の温度差を利用して発電を行う熱電発電素子と、
    を有することを特徴とする熱電発電装置。
  2. 前記循環路は、冷凍空調サイクルまたはヒートポンプシステムの循環路であり、
    前記熱電発電素子は、前記循環路における凝縮器と膨張弁との間の熱を、前記高温部の高温熱源として利用すると共に、前記循環路における蒸発器と圧縮機と間の熱を、前記低温部の低温熱源として利用することを特徴とする請求項1に記載の熱電発電装置。
  3. 前記循環路には、内部熱交換器が設けられており、
    前記熱電発電素子は、前記内部熱交換器の高温側熱交換部と低温側熱交換部との間に挟み込まれており、
    前記高温側熱交換部は、前記凝縮器と前記膨張弁との間の熱が熱源であり、前記低温側熱交換部は、前記蒸発器と前記圧縮機と間の熱が熱源であることを特徴とする請求項2に記載の熱電発電装置。
  4. 前記内部熱交換器では、前記高温側熱交換部と前記低温側熱交換部が、互いに平行な平板部を有しており、
    前記高温側熱交換部側の平板部と、前記低温側熱交換部側の平板部との間に、平板状の前記熱電発電素子が挟み込まれていることを特徴とする請求項3に記載の熱電発電装置。
  5. 前記高温側熱交換部と前記低温側熱交換部では、前記熱媒体の通流管の途中に前記平板部が設けられており、
    前記通流管では、前記平板部が設けられた領域の内部に、前記平板部と前記熱電発電素子との挟み込み方向の剛性を向上させる補強部材が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の熱電発電装置。
JP2018219812A 2018-11-23 2018-11-23 熱電発電装置 Pending JP2020089049A (ja)

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