JP2020089021A - 乗り物用電池温度調節装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の温度を調節するための騒音が抑制される乗り物用電池温度調節装置を提供する。【解決手段】電池温調システム40は、乗り物用電池温度調節装置を提供する。電池温調システム40は、冷凍サイクル31によって電池3の温度を調節する。冷凍サイクル31は、室内熱交換器33を有し、空調装置にも利用されている。ナビゲーション制御装置52は、周囲環境情報を提供する。温度制御装置51は、周囲環境情報に応じて圧縮機35の上限回転数を設定する。電池3の温度を調節するための温度調節能力は、圧縮機35の上限回転数によって制限される。よって、乗り物2から発せられる騒音が抑制される。【選択図】図2

Description

この明細書における開示は、乗り物用電池温度調節装置に関する。
特許文献1は、車両に搭載された電池の温度を調節する空調装置を開示する。この技術では、車両の空調装置を電池の温度管理に利用することができる。従来技術として列挙された先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
特開2017−178930号公報
電池の温度調節を調節する場合、電池温度調節装置が発する騒音に対する配慮が必要である。この観点において、または言及されていない他の観点において、乗り物用空調装置にはさらなる改良が求められている。
開示されるひとつの目的は、電池の温度を調節するための騒音が抑制される乗り物用電池温度調節装置を提供することである。
開示される他のひとつの目的は、電池の温度を調節するための騒音が、乗り物がおかれた周囲環境において許容しうる騒音に抑制される乗り物用電池温度調節装置を提供することである。
ここに開示された電池温度調節装置は、乗り物(2)に搭載された電池(3)と、冷媒を圧縮する圧縮機(35)を備え、電池の温度を直接的、または間接的に調節する冷凍サイクル(31)と、電池の温度を適正温度範囲内に維持するように冷凍サイクルを制御する温度制御装置(51)とを備え、温度制御装置は、乗り物の周囲の環境を示す周囲環境情報を取得する取得手段(171、471)と、取得手段によって取得された周囲環境情報に基づいて、圧縮機の上限回転数を設定する設定手段(172、173、174、175、472)と、設定手段によって設定された上限回転数以下において圧縮機を運転し、電池の温度を調節する運転手段(176)とを備える。
開示される乗り物用電池温度調節装置によると、周囲環境情報に応じて圧縮機の上限回転数が設定される。さらに、圧縮機は、上限回転数以下において運転され、電池の温度が調節される。よって、圧縮機は、周囲環境情報に応じた騒音を発生する。このため、周囲環境情報に応じて、圧縮機が発生する騒音が抑制される。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
電動システムを示すブロック図である。 第1実施形態を示すブロック図である。 充電処理を示すフローチャートである。 夜間の許容騒音レベルを設定するグラフである。 昼間の許容騒音レベルを設定するグラフである。 許容騒音レベルから上限回転数を設定するグラフである。 第2実施形態の誘導制御を示すフローチャートである。 第3実施形態の放電制御を示すフローチャートである。 第4実施形態を示すブロック図である。 充電処理を示すフローチャートである。 背景騒音から上限回転数を設定するグラフである。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
第1実施形態
図1において、電動システム1は、乗り物2に搭載された電池3(BATT)を有する。電池3は、充電設備から給電されて充電される。電池3と充電設備とは、例えば、ケーブル5と、コネクタ6とを介する有線によって電力的に接続される。電池3と充電設備とは、電磁結合による無線によって電力的に接続されてもよい。電池3は、放電することにより、乗り物2の電動機など電気機器に電力を供給する。電池3は、乗り物2の動力源とも呼ばれる。
乗り物2の語は、広義に解釈されるべきである。乗り物2は、電動乗り物、アミューズメント機器、またはシミュレーション機器を含む。電動乗り物は、地上走行車両、船舶、航空機を含む。地上走行車両は、電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車など多様な名称で呼ばれる。電池3は、乗り物2の走行用動力源を提供する。
充電設備4は、乗り物2の主要な保管場所、または乗り物2が長時間にわたって置かれる場所に設置されている。充電設備4は、多くの場合、利用者の住居、または利用者が利用する事業所(店舗を含む)に設置されている。このような充電設備4は、多様な地域に設置されることがある。充電設備4は、例えば、静かな住宅地、騒がしい市街地、ヒトが少ない郊外地、高速道路沿いのパーキングなどに設置される。
電池3は、二次電池である。電池3は、例えば、リチウムイオン電池である。電池3は、多くの場合、適正温度範囲を有する。電池3が、リチウムイオン電池である場合、電池3の温度は、例えば、0℃以上50℃以下の範囲内に維持することが求められる。適正温度範囲の下限は、−10℃から+10℃程度の範囲である場合がある。適正温度範囲の上限は、45℃から60℃程度の範囲である場合がある。
電池3の温度は、充電中に適正温度範囲内に維持されることが望ましい。電池3の温度は、放電中においても、適正温度範囲内に維持されることが望ましい。電池3は、多くの場合、充放電に伴い発熱する。この場合、電池3を効率的に充放電させるために、電池3は冷却される。また、寒冷地において、または、環境温度が低温となる冬季において、電池3の温度が適正温度範囲を下回る場合がある。この場合、電池3を効率的に充放電させるために、電池3は加熱される。
図2は、乗り物2における電力システム10と、温度調節システム20とを示す。電力システム10は、電池3、充電回路7(CHCT)、インバータ回路8(INV)、および電動機9(MT)を有する。充電回路7は、乗り物2、または充電設備、またはそれらに分散的に配置されている。インバータ回路8は、電池3から供給される電力を変換し、電動機9に供給する。インバータ回路8は、電池3から供給される直流電力を交流電力に変換し、その周波数、電流、電圧を調節する。電動機9は、例えば、車両の駆動輪を駆動する。
温度調節システム20は、乗り物用電池温度調節装置を提供する。温度調節システム20は、エアコンシステム30、および電池温調システム40を提供する。エアコンシステム30は、乗り物用空調装置を提供する。エアコンシステム30は、乗り物2の乗員室を空調する。電池温調システム40は、少なくとも電池3の温度を調節する。電池温調システム40は、電力システム10における他の機器の温度を調節してもよい。電池温調システム40は、例えば、インバータ回路8、および/または電動機9の温度を調節する。
エアコンシステム30は、冷凍サイクル31を備える。冷凍サイクル31は、冷媒32が循環する循環通路を提供する。冷凍サイクル31は、低温、および/または、高温を利用側に提供する。冷凍サイクル31は、ヒートポンプサイクルとも呼ばれる。冷凍サイクル31は、冷媒32の蒸気を圧縮する蒸気圧縮式の冷凍サイクルである。冷凍サイクル31は、相変化を伴う冷媒32によって、熱の移動を生成する。
冷凍サイクル31は、利用側である室内熱交換器33と、非利用側である室外熱交換器34とを備える。冷凍サイクル31は、圧縮機35(COM)と、減圧器36とを備える。冷凍サイクル31は、冷房運転と暖房運転とを切り換えるための弁機構、例えば四方弁および通路を備える。圧縮機35は、冷媒32を圧縮する。圧縮機35は、この実施形態では、電動圧縮機である。圧縮機35は、電動機37(M)によって駆動される。電動機37は、電池3または他の電池によって駆動される。圧縮機35は、内燃機関によって駆動されてもよい。
冷凍サイクル31が冷房運転される場合、室内熱交換器33は、蒸発器として機能する。この場合、室外熱交換器34は、凝縮器として機能する。冷媒32は、圧縮機35において圧縮され、室外熱交換器34において放熱し、凝縮され、減圧器36において減圧され、室内熱交換器33において蒸発し、吸熱する。室内熱交換器33は、空調用の空気を冷却する。
冷凍サイクル31が暖房運転される場合、室内熱交換器33は、凝縮器として機能する。この場合、室外熱交換器34は、蒸発器として機能する。冷媒32は、圧縮機35において圧縮され、室内熱交換器33において放熱し、凝縮され、減圧器36において減圧され、室外熱交換器34において蒸発し、吸熱する。室内熱交換器33は、室内の空気を加熱する。
電池温調システム40は、媒体通路41を有する。媒体通路41は、熱媒体42が循環する通路を提供する。媒体通路41は、少なくとも電池3と熱的に結合している。言い換えると、熱媒体42は、少なくとも電池3と熱的に結合している。熱的な結合は、熱媒体42と電池3の構成部材との間、または熱媒体42と電池3が設置された容器内の空気との間に提供される。熱的な結合は、媒体通路41が電池3を取り囲むことにより提供されてもよい。熱的な結合は、媒体通路41が電池3に隣接する壁を通ることにより提供されてもよい。この結果、熱媒体42の温度を調節することにより、少なくとも電池3の温度が調節される。さらに、媒体通路41および熱媒体42は、インバータ回路8、および/または電動機9と熱的に結合していてもよい。この場合、電池3に加えて、インバータ回路8、および/または電動機9の温度が調節される。媒体通路41は、ポンプ43を備える。ポンプ43は、媒体通路41に熱媒体42を循環させる。
エアコンシステム30は、熱媒体42の温度を調節するための付加冷媒通路44を備える。付加冷媒通路44は、冷凍サイクル31の構成要素と並列に設けられた冷媒通路である。図示の例では、付加冷媒通路44は、室内熱交換器33と並列に設けられている。付加冷媒通路44は、付加熱交換器45を有する。付加熱交換器45は、冷媒32と熱媒体42との間において熱交換を提供する。付加熱交換器45は、熱媒体42の温度を調節する。付加熱交換器45は、熱媒体42を介して、間接的に、電池3の温度を調節する。熱媒体42は、熱的なバッファを提供する。付加熱交換器45は、熱媒体42を介することなく、直接的に、電池3の温度を調節してもよい。
付加冷媒通路44は、付加熱交換器45による温度調節機能を実質的に停止させる付加系統用の遮断機構を有する。遮断機構は、第1遮断弁46と、第2遮断弁47とを有する。遮断機構は、付加冷媒通路44における冷媒32の流れを遮断する。付加熱交換器45による温度調節機能を利用するとき、遮断機構は、冷媒の流れを許容する。付加熱交換器45による温度調節機能を停止させるとき、遮断機構は、冷媒の流れを遮断する。第1遮断弁46と第2遮断弁47とは、いずれか一方だけが設けられてもよい。
この結果、冷凍サイクル31は、電池3の温度を直接的、または間接的に調節する。冷凍サイクル31は、空調のための温度調節能力と、電池3のための温度調節能力との両方を提供可能である。なお、冷凍サイクル31は、電池3の温度調節が不要であるとき、空調のための温度調節能力のみを提供する。冷凍サイクル31は、空調が不要であるとき、電池3の温度調節能力のみを提供する。冷凍サイクル31は、室内熱交換器33による温度調節機能を実質的に停止させる空調用の遮断機構を有する。遮断機構は、第3遮断弁48と、第4遮断弁49とを有する。遮断機構は、冷凍サイクル31における冷媒32の流れを遮断する。第3遮断弁48と第4遮断弁49とは、いずれか一方だけが設けられてもよい。この実施形態では、複数の遮断弁46、47、48、49により遮断機構を提供するが、遮断機構は、冷媒通路の分岐部分に設けられた三方弁によって提供されてもよい。
乗り物2は、温度制御装置51(CNT)を備える。温度制御装置51は、電力システム10と、温度調節システム20とを制御する。温度制御装置51は、充電制御装置とも呼ばれる。温度制御装置51は、例えば、充電回路7を制御することにより、電池3への充電電流を制御する。温度制御装置51は、例えば、インバータ回路8を制御することにより、電池3からの放電電流を制御する。温度制御装置51は、例えば、電動機37、および減圧器36を制御することによりエアコンシステム30によって室内の空調を制御する。温度制御装置51は、例えば、エアコンシステム30に加えて、第1遮断弁46、第2遮断弁47、およびポンプ43を制御することによって電池3の温度を制御する。この場合、エアコンシステム30は、電池3の温度を調節するシステムとしても機能する。この結果、温度制御装置51は、電池3の温度を適正温度範囲内に維持するように冷凍サイクル31を制御する。
乗り物2は、ナビゲーション制御装置52(NAVI)を備える。ナビゲーション制御装置52は、乗り物2の現在位置を地図上に表示する。ナビゲーション制御装置52は、少なくとも乗り物2の現在位置情報を温度制御装置51に提供する。ナビゲーション制御装置52は、周囲環境を入力する周囲環境入力器を提供する。さらに、ナビゲーション制御装置52は、乗り物2の利用者に対して、利用に適した充電設備4の位置情報を提供する。ナビゲーション制御装置52は、利用者が求める場合に、乗り物2が充電設備4の位置へ移動することを支援する。具体的には、利用者が乗り物2を充電設備4の位置へ移動させるように、利用者を誘導する。例えば、利用者が、急速充電を求める場合、ナビゲーション制御装置52は、急速充電が可能な充電設備4の位置を表示する。
この明細書における温度制御装置51およびナビゲーション制御装置52は、電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)とも呼ばれる場合がある。制御装置、または制御システムは、(a)if−then−else形式と呼ばれる複数の論理としてのアルゴリズム、または(b)機械学習によってチューニングされた学習済みモデル、例えばニューラルネットワークとしてのアルゴリズムによって提供される。
制御装置は、少なくともひとつのコンピュータを含む制御システムによって提供される。制御システムは、データ通信装置によってリンクされた複数のコンピュータを含む場合がある。コンピュータは、ハードウェアである少なくともひとつのプロセッサ(ハードウェアプロセッサ)を含む。ハードウェアプロセッサは、下記(i)、(ii)、または(iii)により提供することができる。
(i)ハードウェアプロセッサは、少なくともひとつのメモリに格納されたプログラムを実行する少なくともひとつのプロセッサコアである場合がある。この場合、コンピュータは、少なくともひとつのメモリと、少なくともひとつのプロセッサコアとによって提供される。プロセッサコアは、CPU:Central Processing Unit、GPU:Graphics Processing Unit、RISC−CPUなどと呼ばれる。メモリは、記憶媒体とも呼ばれる。メモリは、プロセッサによって読み取り可能な「プログラムおよび/またはデータ」を非一時的に格納する非遷移的かつ実体的な記憶媒体である。記憶媒体は、半導体メモリ、磁気ディスク、または光学ディスクなどによって提供される。プログラムは、それ単体で、またはプログラムが格納された記憶媒体として流通する場合がある。
(ii)ハードウェアプロセッサは、ハードウェア論理回路である場合がある。この場合、コンピュータは、プログラムされた多数の論理ユニット(ゲート回路)を含むデジタル回路によって提供される。デジタル回路は、ロジック回路アレイ、例えば、ASIC:Application−Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、PGA:Programmable Gate Array、CPLD:Complex Programmable Logic Deviceなどとも呼ばれる。デジタル回路は、プログラムおよび/またはデータを格納したメモリを備える場合がある。コンピュータは、アナログ回路によって提供される場合がある。コンピュータは、デジタル回路とアナログ回路との組み合わせによって提供される場合がある。
(iii)ハードウェアプロセッサは、上記(i)と上記(ii)との組み合わせである場合がある。(i)と(ii)とは、異なるチップの上、または共通のチップの上に配置される。これらの場合、(ii)の部分は、アクセラレータとも呼ばれる。
制御装置と信号源と制御対象物とは、多様な要素を提供する。それらの要素の少なくとも一部は、ブロック、モジュール、またはセクションと呼ぶことができる。さらに、制御システムに含まれる要素は、意図的な場合にのみ、機能的な手段と呼ばれる。
この開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリーを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。代替的に、この開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。代替的に、この開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリーと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
図3は、温度制御装置51が提供する充電制御のフローチャートである。充電処理170は、充電条件が成立すると開始される。充電条件は、例えば、乗り物と充電設備4との間において電力接続が形成されたことを条件として含むことがある。充電条件が成立すると、ステップ171において、温度制御装置51は、周囲環境を入力する。周囲環境は、少なくとも現在位置情報を含む。現在位置情報は、許容騒音レベルを示す。許容騒音レベルは、現在位置において、利用者であるヒトの観点から、現在の時刻において許容しうる騒音レベルを示す。ステップ171は、乗り物2の周囲の環境を示す周囲環境情報を取得する取得手段を提供する。
現在位置は、例えば、住宅地、市街地、郊外地、および高速道路といった現在の地域を示す。住宅地は、低い許容騒音レベルであることを示す。すなわち、住宅地では、許容される騒音レベルは比較的低く、乗り物2には静かであることが求められる。高速道路は、例えば、高速道路脇の停車施設を意味する。高速道路は、高い許容騒音レベルであることを示す。すなわち、高速道路脇では、許容される騒音レベルは比較的高く、乗り物2は大きい騒音を発生することが許容される。市街地、および/または郊外地は、住宅地と高速道路との中間程度の許容騒音レベルであることを示す。
現在位置によって特定される地域は、さらに多くの種類に分類されてもよい。例えば、オフィス街、商業地区、工業地区、公園地域、通行人の多い地域、通行人の少ない地域などの分類が可能である。また、現在位置は、地方自治体などの行政組織が定める規制、規則に基づく地域を識別してもよい。例えば、自然公園内や放牧地では、動物への影響を抑制するために低い許容騒音レベルが求められる場合である。
時刻は、例えば、夜間、および昼間といった現在の時間帯を示す。夜間は、低い許容騒音レベルであることを示す。すなわち、夜間では、許容される騒音レベルは比較的低く、乗り物2には静かであることが求められる。昼間は、高い許容騒音レベルであることを示す。すなわち、昼間は、許容される騒音レベルは比較的高く、乗り物2は大きい騒音を発生することが許容される。
現在の時刻によって特定される時間帯は、さらに多くの範囲に分類されてもよい。例えば、早朝、昼間、夜間、深夜といった分類が可能である。また、時刻は、地方自治体などの行政組織が定める規制、規則に基づく時間帯を識別してもよい。例えば、昼間であっても特定住宅地では騒音を規制する場合である。
温度制御装置51は、ステップ172において、現在位置、および時刻から、許容騒音レベルを設定する。このステップでは、乗り物2がおかれた周囲環境から許容騒音レベルが設定される。
図4および図5は、現在位置に応じた許容騒音レベルの設定特性を示す。この例では、現在位置が属する地域に応じて、許容騒音レベルが予め設定されている。例えば、住宅地では、低い騒音レベルAだけが許容される。例えば、高速道路の施設では、高い騒音レベルDが許容される。
図4は、現在時刻が夜間である場合の設定特性SL1を示す。図5は、現在時刻が昼間である場合の設定特定SL2を示す。昼間における許容騒音レベルは、夜間における許容騒音レベルよりも高く、すなわちうるさく設定されている。つまり、夜間よりも昼間において大きい騒音が許容されている。
図4、および/または図5に例示された設定特性は、温度制御装置51のメモリに格納された関数、またはマップによって設定することができる。また、設定特性は、可変的に設定されてもよい。例えば、ナビゲーション制御装置52は、地方自治体などの行政組織が定める規制、規則に基づいて設定特性を変化させる。
図2に戻り、温度制御装置51は、ステップ173において、許容騒音レベルから、圧縮機35の上限回転数、すなわち電動機37の上限回転数を設定する。このステップでは、温度調節システム20が発生する可能性がある最大騒音を、許容騒音レベル以下に制限する。最大騒音の大きさは、圧縮機35の上限回転数、すなわち電動機37の上限回転数によって規定される。
図6は、許容騒音レベルに応じた上限回転数の設定特性SL3を示す。例えば、低い許容騒音レベルAにおいては、上限回転数Ncは、最低の回転数Ncminに設定される。例えば、高い許容騒音レベルDにおいては、上限回転数Ncは、最高の回転数Ncmaxに設定される。
図6に例示された設定特性は、温度制御装置51のメモリに格納された関数、またはマップによって設定することができる。また、設定特性は、可変的に設定されてもよい。例えば、ナビゲーション制御装置52は、地方自治体などの行政組織が定める規制、規則に基づいて設定特性を変化させる。
図2に戻り、温度制御装置51は、ステップ174において、電池保護条件が成立したか否かを判定する。電池保護条件としては、利用者からの指令、または電池3の温度が高温に到達したか否かを判定する。温度制御装置51は、指令、または高温が検出されると、圧縮機35の回転数を制限することなく、冷凍サイクル31の最大の能力を利用して、電池3の温度を調節する。
温度制御装置51は、利用者の指令を入力するための入力装置を備える。入力装置は、スイッチ、またはタッチパネルによって提供される。利用者の指令は、許容騒音レベルを敢えて無効化するか否かの指令である。利用者は、状況に応じてこの指令を温度制御装置51に入力することにより、ステップ172、173による上限回転数の制限を解除する。
高温は、適正温度範囲の上限付近における所定範囲とすることができる。電池3の温度が上限範囲に到達した場合、ステップ172、173による上限回転数の制限を解除する。
指令または高温が検出された場合、処理はステップ175に進む。指令および高温が検出されない場合、処理はステップ175をスキップし、ステップ176に進む。
温度制御装置51は、ステップ175において、上限回転数を解除する。ステップ175を経由する場合、上限回転数は解除される。この場合、圧縮機35および電動機37は、上限回転数で制限されることなく、冷凍サイクル31の負荷に応じた回転数で運転される。温度制御装置51は、ステップ175において、騒音を制限しない上限回転数を設定してもよい。例えば、空調のための熱負荷、および電池温度を調節するための熱負荷の両方に応えるための上限回転数を設定してもよい。
ステップ172、173、174、および175は、取得手段によって取得された周囲環境情報に基づいて、圧縮機35の上限回転数を設定する設定手段を提供する。ステップ172は、周囲環境情報と乗り物2に許容される許容騒音レベルとを関連付ける設定特性SL1に基づいて、周囲環境情報から許容騒音レベルを設定する騒音設定手段を提供する。ステップ173は、設定された許容騒音レベルと上限回転数とを関連付ける設定特性SL2に基づいて、許容騒音レベルから上限回転数を設定する回転数設定手段を提供する。ステップ174は、所定の電池保護条件が成立したか否かを判定する判定手段を提供する。ステップ172、173、および175は、電池保護条件が成立しない場合に、圧縮機35の騒音を抑制するように上限回転数を設定し、電池保護条件が成立する場合に、電池3を保護するように上限回転数を設定する設定手段を提供する。
温度制御装置51は、ステップ176において、温度調節システム20によって室内の温度、および/または電池3の温度を制御する。すなわち、温度制御装置51は、空調制御、および/または電池温度調節を実行する。室内の温度を目標温度に制御するように、冷凍サイクル31には所定の空調能力を発生することが求められる。同時に、電池3の温度を適正温度範囲に維持するために、冷凍サイクル31には所定の電池温度調節能力を発生することが求められる。よって、圧縮機35および電動機37には、空調能力と電池温度調節能力とを提供可能な回転数で運転することが求められる。しかし、この実施形態では、圧縮機35および電動機37は、上限回転数以下で運転される。多くの場合、電池3を充電する場合は、空調能力はゼロ(0)である。よって、上限回転数以下で供給される冷凍サイクル31の能力は、電池温度調節能力として消費される。ステップ176は、設定手段によって設定された上限回転数以下において圧縮機35を運転し、電池3の温度を調節する運転手段を提供する。
温度制御装置51は、ステップ177において、充電電流を調節する。ここでは、上限回転数において供給される電池温度調節能力でも、電池3の温度を適正温度範囲に維持するように、充電電流が調節される。温度制御装置51は、例えば、急速充電と、普通充電とを切り換える。上限回転数以下において供給される電池温度調節能力では、電池3の温度を適正温度範囲に維持できない場合、温度制御装置51は、充電電流を低下させ、電池3の発熱を抑制する。一方で、上限回転数以下において供給される電池温度調節能力によって、電池3の温度が適正温度範囲に維持できる場合、温度制御装置51は、利用可能な充電電流を許容し、電池3を比較的速く充電する。すなわち、乗り物2は、充電処理中において、静粛性と、充電速度とのうち、静粛性を優先し、充電速度を低下させることがある。
温度制御装置51は、ステップ178において、電池3の充電レベルを評価する。充電レベルは、例えば、電池3の残容量を算出することにより評価することができる。残容量は、例えば、SOC(State Of Charge)と呼ばれる指標によって評価される。
温度制御装置51は、ステップ179において、電池3の充電が完了したか否かを判定する。温度制御装置51は、例えば、充電レベルが所定の満充電レベルに到達したか否かを判定する。充電が完了していない場合、処理はステップ174に戻る。充電が完了した場合、処理は終了する。やがて、利用者は、乗り物と充電設備4との間における電力接続を解除する。こうして、一連の充電処理が完了する。
以上に述べた実施形態によると、乗り物2の充電中において、乗り物2の周囲に出る騒音を抑制することができる。しかも、乗り物2が現在おかれている現在位置、および現在時刻に応じて、許容騒音レベルが設定されるから、騒音を抑制しながら、速い充電を実行することができる。さらに、利用者の指令に応答して、電池温度調節能力の制限を解除することができる。しかも、電池温度調節能力は、空調装置としても利用される冷凍サイクル31から供給される。よって、乗り物2の空調装置の温度調節機能を有効に利用することができる。
第2実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、利用者が選択した充電設備4における騒音が抑制される。これに加えて、この実施形態では、利用者が求める充電速度を実現するように利用者および乗り物2を誘導する。この実施形態では、図1および図2の構成が利用され、図3の充電処理170が実行される。
図7は、温度制御装置51によって実行される誘導処理280を示す。図3と同じ処理には、同じ符号が付されている。誘導処理280は、圧縮機35の回転数を制限することなく電池3を充電できる地域の充電設備4へ、利用者および乗り物2を誘導する誘導手段を提供する。
温度制御装置51は、ステップ281において、利用者の指令を入力することにより、利用者が求める充電速度情報を取得する。利用者は、例えば、急速充電を求めるのか、または、普通充電を求めるのかといった充電速度情報を入力する。
温度制御装置51は、ステップ282において、利用者の指令が急速充電か否かを判定する。利用者が急速充電を要求している場合、処理はステップ283に進む。利用者が急速充電を要求していない場合、処理は終了する。急速充電ではなく、普通充電が求められている場合、特定の場所への誘導は、実施されない。この場合、利用者が速い充電を求めていないと考えられる。よって、第1実施形態の充電処理170によって、電池3の温度を適正温度範囲に維持しながら、かつ、騒音を抑制する充電制御が提供される。
温度制御装置51は、ステップ283において、ナビゲーション制御装置52によって、急速充電の騒音が許容される場所へ、利用者および乗り物2を誘導する案内処理を提供する。案内処理は、例えば、急速充電の騒音が許容される充電設備4の位置を地図上に表示する表示処理と、当該位置への経路案内を提供する経路案内処理とを含むことができる。ステップ283では、現在時刻と、急速充電できる充電設備4が設置されている地域とに基づいて、現在時刻において急速充電に伴って乗り物2から発生する騒音が許容されている地域の充電設備4への案内処理が実行される。
温度制御装置51は、ステップ284において、乗り物2の移動が完了したか否かを判定する。乗り物2の移動が完了していない場合、処理はステップ283に戻る。乗り物2の移動が完了した場合、処理は終了する。
この実施形態によると、先行する実施形態による充電処理170に加えて、誘導処理280が実行される。これにより、電池3の温度調節のために発生する騒音が許容される地域へ乗り物2を誘導することができる。これにより、利用者の要求に応えることができる場合が増加する。
第3実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、電池3へ充電する際に、電池3の温度を調節する。これに加えて、この実施形態では、電池3が放電する際、すなわち電池3によって電動機9が駆動される際にも、電池3の温度を調節する。しかも、電池3の温度調節のための圧縮機35の上限回転数を制限する。上限回転数は、周囲環境に応じて、圧縮機35の運転に伴う騒音が許容騒音レベル以下に抑制されるように制限する。この実施形態でも、図1および図2の構成が利用される。この実施形態では、図3に代えて、図8の充放電処理370が実行される。
図8において、図3と同じ処理には、同じ符号が付されており、上述の説明を参照することができる。この実施形態では、電池3が充電される場合ばかりでなく、電池3が放電する場合にも電池3の温度を調節する。電池3が放電する場合、乗り物2が利用者によって利用されており、利用者は空調装置を利用していると考えられる。この場合、電池3の回復不能なダメージを回避するために、空調のための温度調節よりも、電池3の温度調節を優先すべき場合が多いと考えられる。温度制御装置51は、電池3の放電においても電池3の温度を調節するように冷凍サイクル31を制御する。
温度制御装置51は、ステップ176の後に、ステップ376aを実行する。温度制御装置51は、ステップ376aにおいて、電池3の温度調節能力を空調のための温度調節能力よりも優先し、空調能力を制限する。具体的には、温度制御装置51は、室内熱交換器33に供給される冷媒量を減少させ、付加熱交換器45に供給される冷媒量を増加させる。または、温度制御装置51は、室内熱交換器33への送風量を減少させる。これにより、付加熱交換器45による熱媒体42の温度調節能力が向上し、電池3の温度が適正温度範囲に調節される。ステップ376aは、空調のための温度調節能力を制限し、電池3の温度調節能力を提供する空調制限手段を提供する。
温度制御装置51は、ステップ377において、電池3の充放電電流を調節する。電池3が充電される場合には、多くの場合に、空調装置を利用することなく、電池3が充電されるから、冷凍サイクル31の温度調節能力は、そのすべてを電池3の温度調節に利用することができる。一方で、電池3が放電する場合には、多くの場合に空調装置も利用されていると考えられる。そこで、最低限の空調能力を提供するように、充放電電流が制限され、電池3の発熱が抑制される。温度制御装置51は、ステップ379において、充放電が終了したか否かを判定する。ステップ379では、電池3の充電レベルが満充電レベルに到達した場合、または電池3の充電レベルが下限放電レベルまで低下した場合に、処理を終了する。
この実施形態によると、電池3が放電する際にも、乗り物2の周囲に出る騒音を抑制することができる。例えば、乗り物2の一時停車、渋滞走行、通常走行において、騒音を抑制することができる。しかも、乗り物2が現在おかれている現在位置、および現在時刻に応じて、許容騒音レベルが設定されるから、騒音を抑制しながら、放電を実行することができる。さらに、利用者の指令に応答して、電池温度調節能力の制限を解除することができる。しかも、電池温度調節能力は、空調装置としても利用される冷凍サイクル31から供給される。よって、乗り物2の空調装置の温度調節機能を有効に利用することができる。
第4実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、ナビゲーション制御装置52から、現在位置情報が提供される。これに代えて、この実施形態では、現在位置における背景騒音情報が、マイクロフォン453によって提供される。この実施形態では、図1の構成が利用される。
図9は、この実施形態のブロック図を示す。図2と同じ処理には、同じ符号が付されており、上述の説明を参照することができる。乗り物2は、マイクロフォン453を有する。マイクロフォン453は、乗り物2の周囲の音を検出する。周囲の音は、背景騒音でもある。温度制御装置51は、マイクロフォン453から、背景騒音情報を取得する。マイクロフォン453は、周囲環境情報を入力する周囲環境入力器のひとつを提供する。乗り物2から発せられる騒音が、現在位置における背景騒音で隠蔽される場合、すなわちマスクされる場合がある。この場合、乗り物2から発せられる騒音は、背景騒音まで許容されると考えることができる。マイクロフォン453は、検出手段とも呼ばれる。
図10は、温度制御装置51によって実行される充電処理470を示す。図3と同じ処理には、同じ符号が付されており、上述の説明を参照することができる。温度制御装置51は、ステップ471において、周囲環境を入力する。この実施形態では、周囲環境として、マイクロフォン453から背景騒音が取得される。
温度制御装置51は、ステップ472において、背景騒音から、上限回転数を設定する。この実施形態では、許容騒音レベルの設定処理を経由することなく、背景騒音から、上限回転数が直接的に設定される。
図11は、背景騒音に応じた上限回転数の設定特性SL4を示す。ここでは、背景騒音が大きいほど、高い上限回転数が設定される。例えば、背景騒音が比較的大きい繁華街や、工業地帯では、高い上限回転数が許容される。一方、背景騒音が比較的小さい山岳地や、公園地帯では、低い上限回転数が設定される。これにより、電池3の温度調節のための騒音が、背景騒音でマクスされる程度に制限される。
他の実施形態
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
明細書および図面等における開示は、請求の範囲の記載によって限定されない。明細書および図面等における開示は、請求の範囲に記載された技術的思想を包含し、さらに請求の範囲に記載された技術的思想より多様で広範な技術的思想に及んでいる。よって、請求の範囲の記載に拘束されることなく、明細書および図面等の開示から、多様な技術的思想を抽出することができる。
上記実施形態では、電池温調システム40は、媒体通路41を有する。これに代えて、媒体通路41なしで、付加熱交換器45は、熱媒体42を介することなく、直接的に、電池3の温度を調節してもよい。この場合は、付加熱交換器45は、電池3の構成部材の温度、または電池3が設置された容器内の空気温度を直接的に調節する。
上記実施形態では、乗り物2は、周囲環境を検出するために、ナビゲーション制御装置52、またはマイクロフォン453を備える。これに代えて、乗り物2は、ナビゲーション制御装置52とマイクロフォン453との両方を備えて、それら両方を周囲環境検出器として利用してもよい。また、ナビゲーション制御装置52、および/または、マイクロフォン453は、利用者の所有にかかる携帯電話機、またはスマートフォンなどの携帯情報端末によって提供されてもよい。周囲環境検出器は、利用者が操作するスイッチなどの入力装置によって提供されてもよい。この場合、利用者は、希望する許容騒音レベルを直接的に入力し、設定する。温度制御装置51は、利用者の操作を検出することにより、許容騒音レベルを取得する。
上記第1実施形態から第3実施形態では、取得された周囲環境情報から許容騒音レベルを設定し、さらに、許容騒音レベルから上限回転数を設定する。この場合、現在位置の地域に応じて多様な許容騒音レベルを設定することができ、それらに応じた多様な上限回転数を設定することができる。これに代えて、第4実施形態のように、周囲環境情報から、上限回転数を直接的に設定してもよい。直接的な設定特性は、温度制御装置51における演算処理負荷を軽減するために貢献する。
上述した複数の実施形態は、互いに組み合わせて用いることができる。例えば、第2実施形態における誘導処理280は、第3実施形態、または第4実施形態と組み合わせられてもよい。また、第4実施形態におけるマイクロフォン453は、第1実施形態から第3実施形態のいずれかと組み合わせることができる。上述した複数の実施形態では、付加系統として付加冷媒通路44が付加されている。これに加えて、さらに他の付加系統が付加されていてもよい。例えば、冷温蔵庫のための熱交換器を有する付加系統を、さらに並列に設けてもよい。また、上述した複数の実施形態では、冷凍サイクル31は、空調用途と、電池温調用途とに併用される。これに代えて、冷凍サイクル31は、電池温調専用であってもよい。この場合も、冷凍サイクル31の運転に伴う過度の騒音が抑制される。
1 電動システム、 2 乗り物、 3 電池、 4 充電設備、
5 ケーブル、 6 コネクタ、 7 充電回路、
8 インバータ回路、 9 電動機、 10 電力システム、
20 温度調節システム、
30 エアコンシステム、 31 冷凍サイクル、
32 冷媒、 33 室内熱交換器、 34 室外熱交換器、
35 圧縮機、 36 減圧器、 37 電動機、
40 電池温調システム、 41 媒体通路、 42 熱媒体、
43 ポンプ、 44 付加冷媒通路、 45 付加熱交換器、
46 第1遮断弁、 47 第2遮断弁、
51 温度制御装置、 52 ナビゲーション制御装置、
170 充電処理、 280 誘導処理、 370 充放電処理、
453 マイクロフォン、 470 充電処理。

Claims (10)

  1. 乗り物(2)に搭載された電池(3)と、
    冷媒を圧縮する圧縮機(35)を備え、前記電池の温度を直接的、または間接的に調節する冷凍サイクル(31)と、
    前記電池の温度を適正温度範囲内に維持するように前記冷凍サイクルを制御する温度制御装置(51)とを備え、
    前記温度制御装置は、
    前記乗り物の周囲の環境を示す周囲環境情報を取得する取得手段(171、471)と、
    前記取得手段によって取得された前記周囲環境情報に基づいて、前記圧縮機の上限回転数を設定する設定手段(172、173、174、175、472)と、
    前記設定手段によって設定された前記上限回転数以下において前記圧縮機を運転し、前記電池の温度を調節する運転手段(176)とを備える乗り物用電池温度調節装置。
  2. 前記冷凍サイクルと、前記電池との間には、
    前記電池と熱的に結合された熱媒体(42)が循環する媒体通路(41)と、
    前記冷凍サイクルの冷媒(32)と前記熱媒体との間において熱交換を提供する付加熱交換器(45)とを備える請求項1に記載の乗り物用電池温度調節装置。
  3. 前記設定手段は、
    前記周囲環境情報と前記乗り物に許容される許容騒音レベルとを関連付ける設定特性(SL1)に基づいて、前記周囲環境情報から前記許容騒音レベルを設定する騒音設定手段(172)と、
    設定された前記許容騒音レベルと前記上限回転数とを関連付ける設定特性(SL2)に基づいて、前記許容騒音レベルから前記上限回転数を設定する回転数設定手段(173)とを備える請求項1または請求項2に記載の乗り物用電池温度調節装置。
  4. 前記設定手段(472)は、前記周囲環境情報と前記上限回転数とを関連付ける設定特性(SL4)に基づいて、前記周囲環境情報から前記上限回転数を設定する請求項1または請求項2に記載の乗り物用電池温度調節装置。
  5. 前記温度制御装置は、さらに、
    所定の電池保護条件が成立したか否かを判定する判定手段(174)を備え、
    前記設定手段は、前記電池保護条件が成立しない場合に、前記圧縮機の騒音を抑制するように前記上限回転数を設定し、前記電池保護条件が成立する場合に、前記電池を保護するように前記上限回転数を設定する請求項1から請求項4のいずれかに記載の乗り物用電池温度調節装置。
  6. 前記温度制御装置は、さらに、
    前記圧縮機の回転数を制限することなく前記電池を充電できる地域の充電設備へ、利用者および前記乗り物を誘導する誘導手段(280)を備える請求項1から請求項5のいずれかに記載の乗り物用電池温度調節装置。
  7. 前記温度制御装置は、前記電池の放電においても前記電池の温度を調節するように前記冷凍サイクルを制御する請求項1から請求項6のいずれかに記載の乗り物用電池温度調節装置。
  8. 前記冷凍サイクルは、空調のための温度調節能力と、前記電池のための温度調節能力との両方を提供可能であり、
    前記温度制御装置は、前記空調のための温度調節能力を制限し、前記電池の温度調節能力を提供する空調制限手段(376a)を備える請求項1から請求項7のいずれかに記載の乗り物用電池温度調節装置。
  9. さらに、周囲環境を検出する周囲環境検出器を備え、
    前記周囲環境検出器は、前記乗り物の現在位置を地図上に表示するナビゲーション制御装置(52)を含み、
    前記温度制御装置は、前記ナビゲーション制御装置から現在位置情報を取得する請求項1から請求項8のいずれかに記載の乗り物用電池温度調節装置。
  10. さらに、周囲環境を検出する周囲環境検出器を備え、
    前記周囲環境検出器は、前記乗り物の周囲の音を検出するマイクロフォン(453)を含み、
    前記温度制御装置は、前記マイクロフォンから背景騒音情報を取得する請求項1から請求項9のいずれかに記載の乗り物用電池温度調節装置。
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