JP2020085024A - 回転軸受及び回転軸受の製造方法 - Google Patents

回転軸受及び回転軸受の製造方法 Download PDF

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【課題】油膜を十分に形成できない境界潤滑から混合潤滑領域の潤滑条件下で稼働する回転軸受の長寿命化を可能とすること。【解決手段】連続鋳造装置のロール4を支持するために用いられ、ころ3を介してロールと対向する内側面に複数のミクロプール12を備える回転軸受1であって、周囲の一部に切削による返りを備えたミクロプールを、プール径が100μm以上200μm以下となるように形成する。【選択図】図8

Description

本発明は、油膜を十分に形成できない境界潤滑から混合潤滑領域の潤滑条件下で稼働する回転軸受及び回転軸受の製造方法に関する。
図12に示すように、油膜厚などの違いから、境界潤滑や混合潤滑や流体潤滑といった状態に分けることができる。通常の軸受は高速回転軸受に該当し、油膜厚が十分確保されているため、金属接触が起こらない。したがって、摩耗は比較的小さい。一方、連続鋳造用のロールの軸受に代表される低速回転軸受は、混合潤滑状態若しくは境界潤滑状態となっていることから、金属接触を伴う。このため、低速回転軸受は、摩耗しやすいという課題を抱えている。低速回転軸受の劣化は、転送面の摩耗が支配的であるため、摩耗を放置すると軸受の割損を引き起こす。そのため、連続鋳造用ロールの軸受は、短い周期でオーバーホールを実施する必要がある。このため、軸受けの寿命を飛躍的に伸ばし、オーバーホール周期を長くすることが課題となっている。そこで、特許文献1に記載されているように、ミクロプールを形成した軸受が開発されている。
特開2010−266040号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている技術では、ミクロプールはショットブラストにより形成されている。このためミクロプールの位置や径などを高精度に制御することは困難であり、軸受転送面の摩耗量低減効果は限定的であった。一方、本発明者は、ミクロプールを適切に設けることで、より効果を発揮できるのではないかと考えた。
本発明は、このような背景でなされた発明であり、本発明の課題は、油膜を十分に形成できない境界潤滑から混合潤滑領域の潤滑条件下で稼働する回転軸受の長寿命化である。
上記課題を解決するため、連続鋳造装置のロールを支持するために用いられ、ころを介してロールと対向する内側面に複数のミクロプールを備える回転軸受であって、
周囲の一部に切削による返りを備えたミクロプールを、プール径が100μm以上200μm以下となるように形成したことを特徴とする回転軸受とする。
また、作用面積率が15%以上25%以下となるようにミクロプールを形成した構成とすることが好ましい。
また、全てのミクロプールが、ころの移動方向側に返りが形成されるように切削されることで形成された構成とすることが好ましい。
また、連続鋳造装置のロールを支持するために用いられ、ころを介してロールと対向する内側面に複数のミクロプールを備える回転軸受の製造方法であって、切削用突起を回動させることにより、プール径が100μm以上200μm以下となるように、ミクロプールを形成することを特徴とする回転軸受の製造方法とする。
また、作用面積率が15%以上25%以下となるようにミクロプールを形成することが好ましい。
また、全てのミクロプールについて、ころの移動方向側に返りが形成されるように切削することが好ましい。
本発明を用いると、油膜を十分に形成できない境界潤滑から混合潤滑領域の潤滑条件下で稼働する回転軸受の長寿命化が可能となる。
転走面にミクロプールが千鳥状に配置されていることを表す図である。 ころと、外輪と、それらの間に位置する油の関係を側面から見た状態を表すイメージ図である。 切削加工工具の斜視図である。 切削加工工具を用いてミクロプールを形成する流れを表す図である。 外輪の中心からミクロプールを見た状態を表す図である。 プール径と摩耗量の関係を表すグラフである。 作用面積率と摩耗量との関係を表すグラフである。 切削方向Aにより形成された返りの位置を表す図である。 切削方向Bにより形成された返りの位置を表す図である。 切削方向Aを採用した場合と切削方向Bを採用した場合のそれぞれについて、転走面位置と摩耗深さとの関係を示したグラフである。 切削方向Aを採用した場合と切削方向Bを採用した場合の摩耗体積を表したグラフである。 油膜パラメータと摩擦係数の関係を示す図である。ただし、油膜パラメータの値と潤滑状態の関係を上部に記し、回転軸受の使用形態例について下部に記している。
以下に発明を実施するための形態を示す。本実施形態の回転軸受1は、連続鋳造装置のロール4を支持するために用いられ、ころ3を介してロール4と対向する内側面に複数のミクロプール12を備える。また、この回転軸受1は、周囲の一部に切削による返り13を備えたミクロプール12を、プール径が100μm以上200μm以下となるように形成している。このため、油膜を十分に形成できない境界潤滑から混合潤滑領域の潤滑条件下で稼働する回転軸受1の長寿命化が可能となる。
また、実施形態の回転軸受1の製造方法は、連続鋳造装置のロール4を支持するために用いられ、ころ3を介してロール4と対向する内側面に複数のミクロプール12を備える回転軸受1を製造するための方法であり、切削用突起71を回動させることにより、プール径が100μm以上200μm以下となるように、ミクロプール12を形成するものである。このため、油膜を十分に形成できない境界潤滑から混合潤滑領域の潤滑条件下で稼働する回転軸受1の長寿命化が可能となる。
回転軸受1は、自動調心ころ軸受であり、ロール4と対向する内側面に形成された軸受転走面11に多数のミクロプール12を備えている。図1及び図2に示すことから理解されるように、これらのミクロプール12は内部に油を保持することができる。圧力が加えられた油は、固化作用により、ころ3と外輪2との金属接触を抑制する。
図3及び図4に示すことから理解されるように、実施形態のミクロプール12は、側方に切削用突起71を備えた棒72として形成した切削加工工具7を回動させることにより、切削して形成する。この加工は、切削加工痕を任意に配置できることから、一定形状のタイルを貼り付けた模様になぞらえて タイリング加工 と称する場合もある。切削用突起71は棒72の中心軸を中心とした弧を描くように動くことで、ミクロプール12を形成するものであり、その結果、ミクロプール12の周囲の一部には、返り13が形成される。この返り13は、外輪2を削る切削用突起71が外輪2と離れる側に形成される。
このようにしてミクロプール12を形成するため、切削用突起71を適切に配置してから、回動させれば、希望する箇所にミクロプール12を形成することができる。また、希望しない箇所にミクロプール12を形成しないようにすることができる。更には、ミクロプール12の大きさなども精度よく調整することができる。つまり、ミクロプール12を希望通りに精度よく形成することができる。なお、ショットブラストは、球状物などをランダムに噴射して、衝突箇所を変形させるものであるため、このような意図した配置精度でミクロプール12を形成することはできない。
実施形態の切削用突起71は円弧状となる部分を備えるものであり、ミクロプール12は、断面円弧状となるように形成されている。また、図5に示すことから理解されるように、外輪2の中心からミクロプール12を見たとき、ミクロプール12は円形状となるように形成されている。この円の直径であるプール径が過大となると、ミクロプール12内の油の流出量が増加し、油の固化作用が小さくなることが想定される。また、プール径が過小となると、加工治具の制約により切削加工が不能となることが考えられる。このようなことから、摩耗減少効果が最大となる値の探索が必要と考え、プール径と軸受1の摩耗量との関係を調べる実験を試験機により行った。その結果を図6に示す。
なお、試験は、プール径について、200μm、150μm、100μm、75μm、50μmの5条件が比較できるように行った。この際、転走面11におけるミクロプール12の占める面積の割合である作用面積率は全て20%とし、切削方向は全て、後述する切削方向Bとなるようにし、ミクロプール12は全て千鳥状に配置されているものとした。
図6に示すように、摩耗量はプール径が150μmの場合に最小となった。また、プール径が100〜200μmの間の摩耗量は、ミクロプール12を備えていない場合の摩耗量の1/2となり、寿命の2倍化を達成した。
また、転走面11におけるミクロプール12の占める面積の割合である作用面積率が過大となると、ミクロプール12内の油の流出量が増加し油の固化作用が減小することが想定される。また、作用面積率が過小となると、接触緩和作用が小さくなり、摩耗が大きくなることが想定される。このため、摩耗減少効果が最大となる値の探索が必要と考え、プール径と軸受1の摩耗量との関係を調べる実験を試験機により行った。その結果を図7に示す。
なお、試験は、作用面積率について、10%、20%、30%、40%の4条件が比較できるように行った。この際、プール径は全て150μmとし、切削方向は全て、後述する切削方向Bとなるようにし、ミクロプール12は全て千鳥状に配置されているものとした。
図7に示すように、摩耗量は作用面積率20%の場合に最小となった。また、プール径が作用面積率15〜25%の間の摩耗量は、ミクロプール12を備えていない場合の摩耗量の1/2となり、寿命の2倍化を達成した。つまり、作用面積率が15%以上25%以下となるようにミクロプール12を形成することが好ましいことが分かった。
次に、切削方向の違いによる影響を調べた。切削加工後に発生する返りが油の固化作用に影響を及ぼすのではないかと考え、摩耗減少効果を高める切削方向の探索を行った。図8及び図9に示すことから理解されるように、ころ3の移動方向と切削方向とが逆側となる場合を、切削方向Aとし、ころ3の移動方向と切削方向とが同じ側になる場合を、切削方向Bとした。この時、返りの高さはミクロプール径の0.01倍〜1倍程度であり、ミクロプールの大きさにもよるが、実用的には、0.05μm〜500μmである。なお、これらの返りの高さは、ミロプールの深さ測定と同様に粗度計により計測可能である。尚、粗度計は、例えば株式会社ミツトヨ製SV−3000CNCを用いる。
なお、試験は、全てのミクロプール12について、切削方向Aとなるように統一して形成したもの(全てのミクロプール12が、ころ3の移動方向側に返り13が形成されるように切削されることで形成されたもの)と、全てのミクロプール12について、切削方向Bとなるように統一して形成したものと、を比較できるように行った。この際、プール径は全て150μmとし、転走面11におけるミクロプール12の占める面積の割合である作用面積率は全て20%とし、ミクロプール12は全て千鳥状に配置されているものとした。
図10に示すことから理解されるように、切削方向Bを採用する場合と比べ、切削方向Aを採用したほうが、転走面11の軸方向の位置に関わらず、摩耗深さが小さかった。また、図11に示すように、切削方向Aの場合の摩耗体積は、切削方向Bの場合の摩耗体積の約半分となり、寿命の2倍化を達成した。
本発明を採用することにより、0.9rpm以上2.3rpm以下という低速回転であり、摩耗しやすい境界潤滑の状態であっても、軸受1の寿命を延ばすことができる。
以上、実施形態を中心として本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、各種の態様とすることが可能である。
1 軸受
2 外輪
3 ころ
4 ロール
7 切削加工工具
11 転走面
12 ミクロプール
13 返り
71 切削用突起
72 棒

Claims (6)

  1. 連続鋳造装置のロールを支持するために用いられ、ころを介してロールと対向する内側面に複数のミクロプールを備える回転軸受であって、
    周囲の一部に切削による返りを備えたミクロプールを、プール径が100μm以上200μm以下となるように形成したことを特徴とする回転軸受。
  2. 作用面積率が15%以上25%以下となるようにミクロプールを形成した請求項1に記載の回転軸受。
  3. 全てのミクロプールが、ころの移動方向側に返りが形成されるように切削されることで形成された請求項1又は2に記載の回転軸受。
  4. 連続鋳造装置のロールを支持するために用いられ、ころを介してロールと対向する内側面に複数のミクロプールを備える回転軸受の製造方法であって、
    切削用突起を回動させることにより、プール径が100μm以上200μm以下となるように、ミクロプールを形成することを特徴とする回転軸受の製造方法。
  5. 作用面積率が15%以上25%以下となるようにミクロプールを形成する請求項4に記載の回転軸受の製造方法。
  6. 全てのミクロプールについて、ころの移動方向側に返りが形成されるように切削する請求項4又は5に記載の回転軸受の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017002326A1 (ja) * 2015-06-29 2017-01-05 兼房株式会社 エンドミルによるディンプル加工方法及びエンドミル

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