JP2020084410A - 集合住宅建物 - Google Patents
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Abstract
【課題】住戸用の配管や配線等の設備を住戸外の共用部分に設置可能な集合住宅建物を提供する。【解決手段】上下方向で連続する複数階Kの各々に住戸1が区画形成されている集合住宅建物であって、隣接する上下の階Kの住戸1どうしの間に、住戸1を介さずに人が出入り可能な共用部分としてのピットスペース24が区画形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、上下方向で連続する複数階の各々に住戸が区画形成されている集合住宅建物に関する。
特許文献1には、外周架構と内部架構とフラットスラブとが主体の建物構造において、内部架構の内側が共用ゾーン(コア部)とされ、その外側に共用廊下が回廊のように設けられ、その外側が各住戸を区画して設ける住戸ゾーン(住戸部)とされた集合住宅建物が開示されている。この集合住宅建物では、内部架構の内側とその外側周縁部の範囲で床レベルが下げられて配管スペースとしての二重床空間が確保されている。
特許文献1記載の集合住宅建物の二重床空間は、住戸内の水回りスペースや共用部分における配管配線類の敷設や保守、将来的なリニューアルを行う上で重要であるとされているが、住戸内における各部位への配管や配線等の設備が、当該二重床空間に設置されることは記載されていない。そのため、住戸用の配管や配線等の設備は、一般的な集合住宅建物と同様、住戸内空間(専有空間)としての床下空間や天井裏空間等に設けられていると考えられる。
配管や配線等の設備を住戸内の床下空間や天井裏空間等に設ける場合、当該設備の設置スペースを確保するために住戸内のリビングダイニング等の主要室に二重床や天井下がり等が設けられることになり、どうしても住戸内の居住スペースが高さ方向で縮小し、住戸内空間(専有部分内空間)の有効利用が図り難い。
また、新築工事において、配管や配線等の設備を住戸内の床下空間に設けるには、新築工事では、住戸内における床等の仕上げを構築する住戸内の仕上げ工事に先行して、住戸内の床スラブの上に配管や配線等の設備を設置しなければならず、しかも、住戸内の仕上げ工事の際には、先行して床スラブの上に設置された設備が作業の邪魔になるので、施工性も低くなる。
更に、竣工後における住戸内の配管や配線等の設備に対するメンテナンス作業や更新作業は、当然に住戸内で行うことになるので、それらの作業の際に住戸内の仕上げ材等を傷つける虞もある。
そのため、住戸用の配管や配線等の設備を住戸外の共用部分に設置可能な集合住宅建物が望まれている。
また、新築工事において、配管や配線等の設備を住戸内の床下空間に設けるには、新築工事では、住戸内における床等の仕上げを構築する住戸内の仕上げ工事に先行して、住戸内の床スラブの上に配管や配線等の設備を設置しなければならず、しかも、住戸内の仕上げ工事の際には、先行して床スラブの上に設置された設備が作業の邪魔になるので、施工性も低くなる。
更に、竣工後における住戸内の配管や配線等の設備に対するメンテナンス作業や更新作業は、当然に住戸内で行うことになるので、それらの作業の際に住戸内の仕上げ材等を傷つける虞もある。
そのため、住戸用の配管や配線等の設備を住戸外の共用部分に設置可能な集合住宅建物が望まれている。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、住戸用の配管や配線等の設備を住戸外の共用部分に設置可能な集合住宅建物を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、上下方向で連続する複数階の各々に住戸が区画形成されている集合住宅建物であって、
隣接する上下の階の前記住戸どうしの間に、前記住戸を介さずに人が出入り可能な共用部分としてのピットスペースが区画形成されている点にある。
隣接する上下の階の前記住戸どうしの間に、前記住戸を介さずに人が出入り可能な共用部分としてのピットスペースが区画形成されている点にある。
本構成によれば、隣接する上下の階の住戸どうしの間に、共用部分としてのピットスペースが区画形成されているので、その共用部分としてのピットスペースに住戸用の配管や配線等の設備を設置することが可能となる。
よって、住戸内空間における二重床や天井下がり等を最小限にすることができ、住戸内の居住スペースが高さ方向で縮小するのを回避し、住戸内空間を最大限有効に利用することができる。
また、ピットスペースが、住戸外で且つ住戸を介さずに人が出入り可能な空間であるので、ピットスペースで住戸用の設備を設置する工事と、住戸内で床等の仕上げを構築する仕上げ工事とを並行して行うことができ、施工性も向上することができる。更に、住戸用の配管等の設備の勾配も、人が出入り可能な比較的広いピットスペースで容易に確保することできる。
更に、竣工後において、住戸用の配線や配管等の設備に対するメンテナンス作業や更新作業を共用部分としてのピットスペースにて行えるので、それらの作業を住戸内の仕上げ材等を傷つけずに行うことができる。
よって、住戸内空間における二重床や天井下がり等を最小限にすることができ、住戸内の居住スペースが高さ方向で縮小するのを回避し、住戸内空間を最大限有効に利用することができる。
また、ピットスペースが、住戸外で且つ住戸を介さずに人が出入り可能な空間であるので、ピットスペースで住戸用の設備を設置する工事と、住戸内で床等の仕上げを構築する仕上げ工事とを並行して行うことができ、施工性も向上することができる。更に、住戸用の配管等の設備の勾配も、人が出入り可能な比較的広いピットスペースで容易に確保することできる。
更に、竣工後において、住戸用の配線や配管等の設備に対するメンテナンス作業や更新作業を共用部分としてのピットスペースにて行えるので、それらの作業を住戸内の仕上げ材等を傷つけずに行うことができる。
本発明の第2特徴構成は、前記ピットスペースが、隣接する上下の階の前記住戸どうしの間の全域に亘って設けられている点にある。
本構成によれば、隣接する上下の階の住戸どうしの間の全域にピットスペースが介在するシンプルな住戸階断面を構成することができる。
更に、隣接する上下の階の住戸どうしの間の全域に介在する共用部分がクッションとなって、住戸間における騒音や上階からの水漏れ等の問題も緩和することができる。
更に、隣接する上下の階の住戸どうしの間の全域に介在する共用部分がクッションとなって、住戸間における騒音や上階からの水漏れ等の問題も緩和することができる。
本発明の第3特徴構成は、複数の前記住戸を有する住戸部が建物外周側に配置され、
前記共用部分としての共用廊下を有するコア部が建物中央側に配置され、
前記ピットスペースが、建物内外方向において少なくとも建物の外側端部と前記コア部とに亘る大きさに構成されている点にある。
前記共用部分としての共用廊下を有するコア部が建物中央側に配置され、
前記ピットスペースが、建物内外方向において少なくとも建物の外側端部と前記コア部とに亘る大きさに構成されている点にある。
本構成によれば、所謂センターコア型の集合住宅建物において、共用部分としてのコア部と建物の外側端部との間に、共用部分としてのピットスペースが配置されるので、そのピットスペースによって建物中央側に配置されたコア部と屋外との間に共用部分の繋がりを簡単につくることができ、コア部の環境の向上等を図ることが可能となる。
本発明の第4特徴構成は、前記コア部には、吹き抜けが設けられ、
前記吹き抜けで生じる上昇気流を利用して前記共用廊下を換気可能な換気手段が設けられ、
前記換気手段には、前記ピットスペースを通じて屋外と前記共用廊下とを連通させる給気部と、前記共用廊下と前記吹き抜けとを連通させる排気部とが備えられている点にある。
前記吹き抜けで生じる上昇気流を利用して前記共用廊下を換気可能な換気手段が設けられ、
前記換気手段には、前記ピットスペースを通じて屋外と前記共用廊下とを連通させる給気部と、前記共用廊下と前記吹き抜けとを連通させる排気部とが備えられている点にある。
本構成によれば、コア部に設けられた吹き抜けで生じる上昇気流を利用し、給気部にて屋外から共用廊下に外気を取り入れ、排気部にて共用廊下から吹き抜けに排気することができ、建物中央側のコア部に設けられた共用廊下の自然換気を効率的に行うことができる。
本発明の第5特徴構成は、屋外と前記共用廊下とに亘る光ダクトが前記ピットスペースに設置され、当該光ダクトを通じて前記共用廊下へ自然光を取り込み可能に構成されている点にある。
本構成によれば、建物中央側のコア部に設けられた共用廊下に対して、ピットスペースに設置された光ダクトを通じて自然光を適切に取り込むことができる。
本発明の第6特徴構成は、上下方向に延びる設備を設置自在な縦シャフトが前記コア部に配置されている点にある。
上下方向に延びる配管や配線等の設備を設置自在な縦シャフトが、共用部分としてのコア部に配置されているので、各住戸用のメータボックスの省スペース化や住戸の専有面積の拡大を図ることができ、設計の自由度が向上する。
本発明の第7特徴構成は、建物躯体としての梁の上方部位に接続されて前記梁に支持される建物躯体としての上方側床スラブと、前記梁の下方部位に接続されて前記梁に支持される建物躯体としての下方側床スラブとが設けられ、
前記上方側床スラブと前記下方側床スラブとにより前記ピットスペースが区画形成されている点にある。
前記上方側床スラブと前記下方側床スラブとにより前記ピットスペースが区画形成されている点にある。
本構成によれば、共用部分としてのピットスペースの下面と上面を頑強な建物躯体にて構築することができ、上階側の住戸内での歩行や物を落とした時の下階側の住戸への音の影響を緩和することができる。また、住戸と共用部分との間での防火区画を容易に構築することができる。
本発明の第8特徴構成は、建物躯体としての梁の下方部位に接続されて前記梁に支持される床スラブと、前記床スラブの上面に設置される支持部材を介して前記床スラブの上方に支持される床材とが設けられ、
前記床スラブと前記床材とにより前記ピットスペースが区画形成されている点にある。
前記床スラブと前記床材とにより前記ピットスペースが区画形成されている点にある。
本構成によれば、共用部分としてのピットスペースの上面を施工し易い床材で構築することができるので、施工性を向上させることができ、工期の短縮やコストの削減を図ることができる。
本発明に係る集合住宅建物の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、集合住宅建物は、上下方向で連続する複数の住戸階K(複数階の一例)の各々に壁体W等により住戸1が区画形成されている。この集合住宅建物は、鉄筋コンクリート造の所謂センターコア型の高層集合住宅建物として構成され、共通の平面構成を有する複数の住戸階Kにおいて、専有部分としての複数の住戸1を有する住戸部10が建物外周側に配置され、共用部分としてのコア部20が建物中央側に配置されている。なお、各図において専有部分をグレーで表示している。
図1、図2に示すように、集合住宅建物は、上下方向で連続する複数の住戸階K(複数階の一例)の各々に壁体W等により住戸1が区画形成されている。この集合住宅建物は、鉄筋コンクリート造の所謂センターコア型の高層集合住宅建物として構成され、共通の平面構成を有する複数の住戸階Kにおいて、専有部分としての複数の住戸1を有する住戸部10が建物外周側に配置され、共用部分としてのコア部20が建物中央側に配置されている。なお、各図において専有部分をグレーで表示している。
コア部20は、例えば、その中央側に吹き抜け21を配置し、その吹き抜け21の周囲に壁体W等を挟んで共用廊下22や階段・EV(図示省略)等を配置して構成されている。コア部20の中央側における建物下層側に立体駐車場(図示省略)が配置され、その立体駐車場の上方に吹き抜け21が配置されている。また、コア部20における吹き抜け21側の部位には、複数階に亘る配管や配線等の設備F(図3参照)を設置するための縦シャフト23(パイプシャフト)が壁体W等により区画形成されている。
住戸部10は、壁体W等で区画された複数の住戸1をコア部20の周囲に沿って環状に配置して構成されている。なお、図示例では、各住戸1の外周側にバルコニーBが設けられているが、バルコニーBは必ずしも設ける必要はなく、建物の高さや立地等の状況に応じて適宜に設置すればよい。
そして、この集合住宅建物では、図2に示すように、隣接する上下の住戸階Kの住戸1どうしの間に、住戸1を介さずに人が出入り可能な共用部分としてのピットスペース24が区画形成されている。共用廊下22には、ピットスペース24に対する人の出入りを可能とする開閉自在な蓋付きの出入口22A(点検口)が設けられている。また、ピットスペース24の高さ寸法は、人の移動可能な所定の高さ寸法(例えば800mm)以上に構成されている。よって、作業人等は、出入口22Aの蓋を開けて当該出入口22Aを通じてピットスペース24に入ることができ、そして、ピットスペース24内を自由に移動して必要な作業等を行うことができる。
ピットスペース24は、隣接する上下の住戸階Kの住戸1どうしの間の全域に亘って設けられ、隣接する上下の階の住戸1どうしを共用部分にて縁切りするように構成されている。本実施形態では、ピットスペース24は、隣接する大梁Bg間に亘る範囲に設けられており、上下方向で隣接する住戸1どうしの間だけでなく、上下方向で隣接する共用部分としての共用廊下22どうしの間の全域に亘って設けられている。ピットスペース24は、建物内外方向において少なくとも建物の外壁部等の外側端部Eoとコア部20とに亘る大きさに構成されている。
以下、ピットスペース24を設置するための住戸階断面構成やピットスペース24の利用形態について説明を加える。
以下、ピットスペース24を設置するための住戸階断面構成やピットスペース24の利用形態について説明を加える。
<住戸階断面構成>
まず、ピットスペース24を設置するための住戸階断面構成について、図2を参照して説明する。
本実施形態では、図2に示すように、住戸階Kにおける建物躯体としての床スラブSが、鉄筋コンクリート造の上方側床スラブSuと、鉄筋コンクリート造の下方側床スラブSdを有する二重スラブ構造に構成され、それら上方側床スラブSuと下方側床スラブSdとの間にピットスペース24が区画形成されている。
まず、ピットスペース24を設置するための住戸階断面構成について、図2を参照して説明する。
本実施形態では、図2に示すように、住戸階Kにおける建物躯体としての床スラブSが、鉄筋コンクリート造の上方側床スラブSuと、鉄筋コンクリート造の下方側床スラブSdを有する二重スラブ構造に構成され、それら上方側床スラブSuと下方側床スラブSdとの間にピットスペース24が区画形成されている。
上方側床スラブSuは、建物躯体としての複数の大梁Bg(梁の一例)の上方部位に接続されて複数の大梁Bgに支持されている。上方側床スラブSuの上面と大梁Bgの上面は同一の高さ位置に揃えられている。
また、下方側床スラブSdは、複数の大梁Bgの下方部位、及び、複数の大梁Bgの間の小梁Bsの下方部位に接続されて複数の大梁Bg及び小梁Bsに支持されている。下方側床スラブSdの下面と大梁Bgの下面及び小梁Bsの下面は同一の高さ位置に揃えられている。ちなみに、大梁Bg及び小梁Bsは、逆梁として構成されている。
また、下方側床スラブSdは、複数の大梁Bgの下方部位、及び、複数の大梁Bgの間の小梁Bsの下方部位に接続されて複数の大梁Bg及び小梁Bsに支持されている。下方側床スラブSdの下面と大梁Bgの下面及び小梁Bsの下面は同一の高さ位置に揃えられている。ちなみに、大梁Bg及び小梁Bsは、逆梁として構成されている。
このように、共用部分としてのピットスペース24の下面と上面を頑強な鉄筋コンクリート造の上方側床スラブSuと下方側床スラブSdにて構築することができるので、上階側の住戸1内での歩行や物を落とした時の下階側の住戸1への音の影響を緩和することができる。
また、ピットスペース24と上階側の住戸1との間は耐火性の鉄筋コンクリート造の上方側床スラブSuにて区画され、ピットスペース24と下階側の住戸1との間も耐火性の鉄筋コンクリート造の下方側床スラブSdにて区画されるので、専用部分と共用部分との間の防火区画を容易に構築することができる。
更に、下方側床スラブSdの下面と大梁Bgの下面及び小梁Bsの下面が同一の高さ位置に揃えられているので、建物外周側の大梁Bgの梁形が住戸1側に現れることがなく、当該大梁Bgの位置に囚われずに住戸1のサッシ等の位置を設定することができる。
また、ピットスペース24と上階側の住戸1との間は耐火性の鉄筋コンクリート造の上方側床スラブSuにて区画され、ピットスペース24と下階側の住戸1との間も耐火性の鉄筋コンクリート造の下方側床スラブSdにて区画されるので、専用部分と共用部分との間の防火区画を容易に構築することができる。
更に、下方側床スラブSdの下面と大梁Bgの下面及び小梁Bsの下面が同一の高さ位置に揃えられているので、建物外周側の大梁Bgの梁形が住戸1側に現れることがなく、当該大梁Bgの位置に囚われずに住戸1のサッシ等の位置を設定することができる。
<ピットスペースの利用形態>
次に、ピットスペース24の利用形態について、図3〜図5を参照して説明する。なお、図3、図4では、各住戸階Kにおいて、建物外周側から建物中央側に向かって、バルコニーB、住戸1のリビング等の居室1A、住戸1のトイレや浴室等の非居室1B、共用廊下22、縦シャフト23、吹き抜け21が順番に配置されている部位を例示しており、図5では、図3、図4と比較して縦シャフト23が設けられていない部位を例示している。
次に、ピットスペース24の利用形態について、図3〜図5を参照して説明する。なお、図3、図4では、各住戸階Kにおいて、建物外周側から建物中央側に向かって、バルコニーB、住戸1のリビング等の居室1A、住戸1のトイレや浴室等の非居室1B、共用廊下22、縦シャフト23、吹き抜け21が順番に配置されている部位を例示しており、図5では、図3、図4と比較して縦シャフト23が設けられていない部位を例示している。
図3に示すように、このピットスペース24を利用して、上下に隣接する住戸1と、屋外Oやコア部20との間に亘らせる住戸用の配線や配管等の設備Fを設置することができる。換言すれば、ピットスペース24を住戸用の設備Fの設置スペースとすることができる。
例えば、図3に示すものでは、上階側の住戸1用の設備Fとして、バルコニーBに設置した給湯器31から住戸1内の給湯箇所に給湯する給湯管32、コア部20側の縦シャフト23に設置された給水竪管33Aから水道メータ33Cを介して住戸1内の給水箇所に給水する給水管33B、縦シャフト23に設置された排水竪管34Aに住戸1内の排水箇所から排水する排水管34B等が設置されている。
また、下階側の住戸1用の設備Fとして、住戸1内の排気箇所から室内空気を取り入れて屋外Oに排気する排気ダクト35、屋外Oから外気を取り入れて住戸1内に給気する給気ダクト36等が設置されている。
排気ダクト35の室内側には、室内空気を取り入れる屋内排気口35Aが備えられている。屋内排気口35Aは、例えば、排気ファン35a等を備えて構成され、非居室1Bの天井部等に配置されている。排気ダクト35の屋外O側には、導いた室内空気を屋外Oに排気する屋外排気口35Bが備えられている。屋外排気口35Bは、例えば、建物外周側のバルコニーBの天井部(軒天部)等に配置されている。
給気ダクト36の屋外O側には、外気を取り入れる外気取り入れ口36Aが備えられている。外気取り入れ口36Aは、例えば、バルコニーBの天井部(軒天部)等に配置されている。給気ダクト36の室内側には、導いた外気を住戸1内に給気する屋内給気口36Bが備えられている。屋内給気口36Bは、例えば、居室1Aの天井部等に配置されている。
排気ダクト35の室内側には、室内空気を取り入れる屋内排気口35Aが備えられている。屋内排気口35Aは、例えば、排気ファン35a等を備えて構成され、非居室1Bの天井部等に配置されている。排気ダクト35の屋外O側には、導いた室内空気を屋外Oに排気する屋外排気口35Bが備えられている。屋外排気口35Bは、例えば、建物外周側のバルコニーBの天井部(軒天部)等に配置されている。
給気ダクト36の屋外O側には、外気を取り入れる外気取り入れ口36Aが備えられている。外気取り入れ口36Aは、例えば、バルコニーBの天井部(軒天部)等に配置されている。給気ダクト36の室内側には、導いた外気を住戸1内に給気する屋内給気口36Bが備えられている。屋内給気口36Bは、例えば、居室1Aの天井部等に配置されている。
そのため、住戸1内における二重床や天井下がり等を最小限にすることができ、住戸1内の居住スペースが高さ方向で縮小するのを回避し、住戸1内の空間を最大限有効に利用することができる。また、新築工事において、ピットスペース24で住戸用の設備Fを設置する工事と、住戸1内で床等の仕上げを構築する仕上げ工事とを並行して行うことができ、施工性も向上することができる。更に、住戸1用の排水管34Bの勾配も、人が出入り可能な比較的広いピットスペース24で容易に確保することできる。加えて、竣工後における住戸1用の設備Fに対するメンテナンス作業や更新作業をピットスペース24にて行えるので、それらの作業を住戸1内の仕上げ材等を傷つけずに行うことができる。
図4に示すように、このピットスペース24を利用して、コア部20に外気や屋外の自然光(外光)Lを取り入れることができる。換言すれば、ピットスペース24を、コア部20に外気や自然光Lを取り入れ経路とすることができる。
例えば、図4に示すものでは、共用部分用の設備Fとして、屋外Oとコア部20の共用廊下22とに亘る光ダクト37がピットスペース24に設置され、当該光ダクト37を通じて屋外Oから共用廊下22へ自然光Lを取り込み可能に構成されている。
光ダクト37は、その内部の全長に亘って鏡面材(図示省略)が備えられ、屋外Oから取り入れた自然光Lを鏡面材にて反射させて共用廊下22に導くように構成されている。 光ダクト37の屋外側には、自然光Lを取り入れる光取入口37Aが備えられている。光取入口37Aは、建物内外方向の外側端部Eoに配置されている。
光ダクト37の共用廊下22側には、導いた自然光Lを共用廊下22に放光する放光部37Bが備えられている。放光部37Bは、共用廊下22の天井部等に備えられ、光ダクト37にて導いた自然光Lを下向きに放光するように構成されている。
光ダクト37の共用廊下22側には、導いた自然光Lを共用廊下22に放光する放光部37Bが備えられている。放光部37Bは、共用廊下22の天井部等に備えられ、光ダクト37にて導いた自然光Lを下向きに放光するように構成されている。
また、図4に示すものでは、共用部分用の設備Fとして、屋外Oから外気を取り入れてコア部20の共用廊下22に給気する給気ダクト38がピットスペース24に設置されている。そのため、コア部20の共用廊下22に外気を取り入れるための各階から屋上に亘る専用の縦シャフト等を設置する必要がなく、住戸階Kの面積を有効に利用することができる。
給気ダクト38の屋外側には、外気を取り入れる外気取り入れ口38Aが設けられている。外気取り入れ口38Aは、バルコニーBの天井部(軒天部)等に配置されている。給気ダクト38の共用廊下22側には、導いた外気を共用廊下22に給気する屋内給気口38Bが設けられている。屋内給気口38Bは、例えば、給気ファン38a等を備えて構成され、共用廊下22の天井部等に配置されている。
なお、ピットスペース24を給気ダクトに利用し、外気取り入れ口38A、ピットスペース24、屋内給気口38Bの順に外気を通過させる形態で、屋外Oからコア部20の共用廊下22に外気を給気するようにしてもよい。
なお、ピットスペース24を給気ダクトに利用し、外気取り入れ口38A、ピットスペース24、屋内給気口38Bの順に外気を通過させる形態で、屋外Oからコア部20の共用廊下22に外気を給気するようにしてもよい。
図5に示すように、このピットスペース24を利用して、共用部分としての共用廊下22を換気可能な換気手段40を構成することができる。
例えば、図5に示すものでは、コア部20の吹き抜け21で生じる上昇気流を利用して共用廊下22を自然換気可能な換気手段40が設けられている。
吹き抜け21では、ドラフト効果(所謂、煙突効果)で内部空気が自然上昇して上昇気流が生じる。吹き抜け21は、例えば、建物上層側等で屋外Oに開放され、自然上昇させた空気を屋外Oへ排気するように構成されている。
吹き抜け21では、ドラフト効果(所謂、煙突効果)で内部空気が自然上昇して上昇気流が生じる。吹き抜け21は、例えば、建物上層側等で屋外Oに開放され、自然上昇させた空気を屋外Oへ排気するように構成されている。
換気手段40には、ピットスペース24を通じて屋外Oと共用廊下22とを連通させる給気部41と、共用廊下22と吹き抜け21とを連通させる排気部42とが備えられている。換気手段40は、吹き抜け21で生じる上昇気流を駆動力にして、共用廊下22内の空気を排気部42から吸い込んで吹き抜け21に排気するとともに、屋外Oの外気を給気部41から吸い込んで共用廊下22内に取り入れることで、建物中央側のコア部20に設けられた共用廊下22の自然換気を効率的に行うことができる。また、共用廊下22への外気の取り入れや共用廊下22からの室内空気の排気のための縦シャフト等を設置する必要がなく、住戸階Kの面積を有効に利用することができる。
給気部41は、屋外Oから外気をピットスペース24に取り入れる屋外取り入れ口41A、ピットスペース24、ピットスペース24から共用廊下22に外気を給気する屋内給気口41Bを備え、ピットスペース24を給気路に利用して構成されている。屋外取り入れ口41Aは建物の外側端部Eoに備えられ、屋内給気口41Bは共用廊下22の天井部等に備えられている。
なお、この給気部41は、屋外取り入れ口41Aと屋内給気口41Bとを連通させる給気ダクトをピットスペース24に設置し、ピットスペース24を給気ダクトの設置スペースに利用して構成してもよい。
なお、この給気部41は、屋外取り入れ口41Aと屋内給気口41Bとを連通させる給気ダクトをピットスペース24に設置し、ピットスペース24を給気ダクトの設置スペースに利用して構成してもよい。
排気部42は、共用廊下22と吹き抜け21とを連通させる排気口42Aを備えて構成されている。排気口42Aは、共用廊下22と吹き抜け21との間の壁体Wの下端部等に備えられている。
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
上記実施形態では、建物躯体として上方側床スラブSuと下方側床スラブSdとによりピットスペース24が区画形成されている場合を例に示したが、他の形態でピットスペース24が区画形成されていてもよい。
例えば、図6に示すように、建物躯体としての梁(大梁Bgや小梁Bs)の下方部位に接続されて当該梁に支持される床スラブSと、床スラブSの上面に設置される支持部材Tを介して床スラブSの上方に支持される床材Yとが設けられ、床スラブSと床材Yとによりピットスペース24が区画形成されている。支持部材Tとしては、鋼製の束材等を好適に用いることができ、床スラブSの上面に平面的に分散した状態で多数個が配置される。
このようにすれば、共用部分としてのピットスペース24の上面を施工し易い床材Yで構築することができるので、施工性を向上させることができ、工期の短縮やコストの削減を図ることができる。
なお、この場合、ピットスペース24の内部における住戸1とコア部20との境界部の直下部位等に耐火性の仕切壁等を設置することにより、住戸1(専有部分)と共用部分との防火区画を適切に行うことができる。
なお、この場合、ピットスペース24の内部における住戸1とコア部20との境界部の直下部位等に耐火性の仕切壁等を設置することにより、住戸1(専有部分)と共用部分との防火区画を適切に行うことができる。
1 住戸
10 住戸部
20 コア部
21 吹き抜け
22 共用廊下
23 縦シャフト
24 ピットスペース
37 光ダクト
40 換気手段
41 給気部
42 排気部
F 設備
K 住戸階(階)
L 自然光
S 床スラブ
Sd 下方側床スラブ
Su 上方側床スラブ
T 支持部材
Y 床材
10 住戸部
20 コア部
21 吹き抜け
22 共用廊下
23 縦シャフト
24 ピットスペース
37 光ダクト
40 換気手段
41 給気部
42 排気部
F 設備
K 住戸階(階)
L 自然光
S 床スラブ
Sd 下方側床スラブ
Su 上方側床スラブ
T 支持部材
Y 床材
Claims (8)
- 上下方向で連続する複数階の各々に住戸が区画形成されている集合住宅建物であって、
隣接する上下の階の前記住戸どうしの間に、前記住戸を介さずに人が出入り可能な共用部分としてのピットスペースが区画形成されている集合住宅建物。 - 前記ピットスペースが、隣接する上下の階の前記住戸どうしの間の全域に亘って設けられている請求項1記載の集合住宅建物。
- 複数の前記住戸を有する住戸部が建物外周側に配置され、
前記共用部分としての共用廊下を有するコア部が建物中央側に配置され、
前記ピットスペースが、建物内外方向において少なくとも建物の外側端部と前記コア部とに亘る大きさに構成されている請求項1又は2記載の集合住宅建物。 - 前記コア部には、吹き抜けが設けられ、
前記吹き抜けで生じる上昇気流を利用して前記共用廊下を換気可能な換気手段が設けられ、
前記換気手段には、前記ピットスペースを通じて前記共用廊下と屋外とを連通させる給気部と、前記共用廊下と前記吹き抜けとを連通させる排気部とが備えられている請求項3記載の集合住宅建物。 - 屋外と前記共用廊下とに亘る光ダクトが前記ピットスペースに設置され、当該光ダクトを通じて前記共用廊下へ自然光を取り込み可能に構成されている請求項3又は4記載の集合住宅建物。
- 上下方向に延びる設備を設置自在な縦シャフトが前記コア部に配置されている請求項3〜5のいずれか1項に記載の集合住宅建物。
- 建物躯体としての梁の上方部位に接続されて前記梁に支持される建物躯体としての上方側床スラブと、前記梁の下方部位に接続されて前記梁に支持される建物躯体としての下方側床スラブとが設けられ、
前記上方側床スラブと前記下方側床スラブとにより前記ピットスペースが区画形成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の集合住宅建物。 - 建物躯体としての梁の下方部位に接続されて前記梁に支持される床スラブと、前記床スラブの上面に設置される支持部材を介して前記床スラブの上方に支持される床材とが設けられ、
前記床スラブと前記床材とにより前記ピットスペースが区画形成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の集合住宅建物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018214520A JP2020084410A (ja) | 2018-11-15 | 2018-11-15 | 集合住宅建物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018214520A JP2020084410A (ja) | 2018-11-15 | 2018-11-15 | 集合住宅建物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020084410A true JP2020084410A (ja) | 2020-06-04 |
Family
ID=70906738
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018214520A Pending JP2020084410A (ja) | 2018-11-15 | 2018-11-15 | 集合住宅建物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020084410A (ja) |
-
2018
- 2018-11-15 JP JP2018214520A patent/JP2020084410A/ja active Pending
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