JP2020084044A - 車両外装用保護フィルム及び車両外装用保護フィルムの製造方法 - Google Patents

車両外装用保護フィルム及び車両外装用保護フィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐候性に優れ、成形延伸性及び表面の耐傷性が良好であり、車両の外装を長期間に亘り保護し得る車両外装用保護フィルム、及びその製造方法を提供する。【解決手段】分子内にウレタン結合を有さず、軟化点が40℃〜150℃の範囲にある熱可塑性樹脂を含む基材層14と、前記基材層14の一方の面上に設けられ、ヘイズが20%以下であり、サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機を用いて、放射照度:78.5W/m2、表面スプレー有り、ブラックパネル温度:63℃±3℃、湿度:50±5%RHの条件で試験を3000時間実施した前後のヘイズの変動が50%以下である表皮層12と、前記基材層14の、前記表皮層12とは反対側に設けられる接着層16と、前記接着層16の、基材層14とは反対側に設けられる保護シート18と、を備える車両外装用保護フィルム10及びその製造方法。【選択図】図1

Description

本開示は、車両外装用保護フィルム及び車両外装用保護フィルムの製造方法に関する。
自動車等の車両の外装には、耐久性を向上させ、傷付きを抑制する等の目的で、車両の外装、具体的には外装の塗装面上に、車両外装用保護フィルムを貼り付けて表面を保護している。車両外装用保護フィルムは、車両の製造時において仕上げ工程で貼着され、車両外装の最表面に配置される。また、車両の使用者が、ドアの取手等の頻繁に使用する箇所の傷付き防止などの目的に応じて、自身で車両に保護フィルムを貼り付ける場合がある。
さらに、完成した車両の輸送中における傷付きを防止する目的で、ホイールなどに車両外装用保護フィルムを貼付する場合がある。
車両外装用保護フィルム(以下、単に「保護フィルム」と称することがある)は、貼り付け時に車両の外面の曲線に容易に追従する延伸性が求められる。さらに、保護フィルムは、砂などの粒子が接触することによる傷付きを抑制する柔軟性、外的な摩擦力が加わった際における耐傷性、車両自体の外観を損なわない高い透明性、長時間外気に曝される用途に耐える耐候性及び耐久性が求められる。
保護フィルムとしては、柔軟であり、延伸性が良好なウレタン樹脂が使用され、ポリウレタンフィルム保護層の表面、即ち、外側の面にウレタンコーティングにより形成された表層を有し、ポリウレタンフィルムの車両と接触する側の面に接着層を有する層構成が一般的であり、市販品も知られている。
車両の外装に貼付して用いられる保護用フィルムの種々提案されている。
例えば、ウレタンポリマーと、特定のガラス転移温度を有する2種以上のアクリルモノマーからなるアクリル系ポリマーとの混合物を基材として有する、耐チッピング性及び耐候性を有する保護用粘着テープが提案されている(特許文献1参照)。
また、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とを特定量含む第1の層、及びポリエチレン系樹脂と紫外線吸収剤とを含む第2の層を備え、更に粘着層を有する、被保護面の曲面部分への貼着性に優れ、適度な滑性並びに優れた透明性及び耐候性を有する表面保護フィルムが提案されている(例えば、特許文献2参照。)
特開2010−95560号公報 特開2013−173355号公報
しかしながら、一般的に使用される保護フィルムに含まれるウレタン樹脂は、紫外線による劣化を生じやすく、経時により紫外線に起因する変色、脆化によるひび割れの発生等により保護性が低下し、外観に影響を与えることがある。また、コーティングにより作製された表層は延伸性に劣る。
上記特許文献1に記載の技術では、基材になおウレタンポリマーを含有するため、厳しい条件下で使用される車両外装用途における耐候性には、なお改良の余地がある。
また、上記特許文献2に記載の技術は、車両の搬送時など、一時的な保護を目的としており、透明性についても、車両の外観に影響を与えないという観点からは十分ではなく、長期間に亘り車両外装用保護フィルムとして適用する際に必要な耐久性についても検討はされていない。
本開示における保護フィルムは、既述のように、完成した自動車等の車両の表面に仕上げ材として接着層により貼着されるフィルムである。また、自動車の所有者自らが、目的に応じて自動車表面の耐傷性向上を目的として貼付することもできる保護フィルムである。この点で、樹脂成形体の表面に配置され、加熱成形により樹脂成形体の表面に加熱圧着され、固定化される車両内装の加飾用フィルムとしての合成樹脂表皮材とは、使用態様が全く異なるフィルムである。
本発明の一実施形態の課題は、耐候性に優れ、成形延伸性及び表面の耐傷性が良好であり、車両の外装を長期間に亘り保護し得る車両外装用保護フィルムを提供することである。
また、本発明の別の実施形態の課題は、耐候性に優れ、成形延伸性及び表面の耐傷性が良好な車両外装用保護フィルムの製造方法を提供することである。
課題を解決するための手段は以下の実施形態を含む。
<1> 分子内にウレタン結合を有さず、軟化点が40℃〜150℃の範囲にある熱可塑性樹脂を含む基材層と、前記基材層の一方の面上に設けられ、ヘイズが20%以下であり、サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機を用いて、放射照度:78.5W/m、表面スプレーあり、ブラックパネル温度(以下、BPTと称することがある):63℃±3℃、湿度:50±5%RHの条件で試験を3000時間実施した前後のヘイズの変動が50%以下である表皮層と、前記基材層の、前記表皮層とは反対側に設けられる接着層と、前記接着層の、基材層とは反対側に設けられる保護シートと、を備える車両外装用保護フィルム。
<2> 前記表皮層が、アクリル樹脂、及びフッ素樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む<1>に記載の車両外装用保護フィルム。
<3> 前記フッ素樹脂が、3フッ化塩化エチレン−フッ化ビニリデン共重合体、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン共重合体、及び、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン−4フッ化エチレン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種のフッ素樹脂を含む<2>に記載の車両外装用保護フィルム。
<4> 前記熱可塑性樹脂が、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、及びアクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む<1>〜<3>のいずれか1つに記載の車両外装用保護フィルム。
<5> 前記基材層が、着色剤を含む<1>〜<4>のいずれか1つに記載の車両外装用保護フィルム。
<6> 前記基材層と前記接着層との間に、プライマー層を有し、前記プライマー層は、アクリル樹脂を含む<1>〜<5>のいずれか1つに記載の車両外装用保護フィルム。
<7> 分子内にウレタン結合を有さず、軟化点が40℃〜150℃の範囲にある熱可塑性樹脂を用いて基材層を形成する工程と、前記基材層の一方の面上に、ヘイズが20%以下であり、サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機を用いて、放射照度:78.5W/m、表面スプレーあり、BPT:63℃±3℃、湿度:50±5%RHの条件で試験を3000時間実施した前後のヘイズの変動が50%以下である表皮層を形成する工程と、前記基材層の、前記表皮層とは反対側に、接着剤を塗布して接着層を形成する工程と、前記接着層の、基材層とは反対側に、離型層を有する保護シートを、前記接着層と離型層とを接触させて貼付する工程と、を有する車両外装用保護フィルムの製造方法。
<8> 前記表皮層を形成する工程が、予め成形された表皮層と、前記基材層とを接触させ、一対のロールにより表皮層と基材層とを加熱圧着する工程を含む<7>に記載の車両外装用保護フィルムの製造方法。
<9>前記一対のロールの一方がシボ模様を有するシボロールであり、前記シボロールを前記表皮層側に接触させて、表皮層と基材層とを加熱圧着し、前記表皮層の前記基材層と接する側とは反対側の面にシボ模様を形成する<8>に記載の車両外装用保護フィルムの製造方法。
本発明の一実施形態によれば、耐候性に優れ、成形延伸性及び表面の耐傷性が良好であり、車両の外装を長期間に亘り保護し得る車両外装用保護フィルムを提供することができる。
また、本発明の別の実施形態によれば、耐候性に優れ、成形延伸性及び表面の耐傷性が良好な車両外装用保護フィルムの製造方法を提供することができる。
本開示の車両外装用保護フィルムの一態様を示す概略断面図である。
以下、本開示の車両外装用保護フィルム、及び車両外装用保護フィルムの製造方法について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本開示の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本開示はそのような実施態様に限定されない。
なお、本開示において、数値範囲を示す「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本開示において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示における「樹脂を含む層」とは、「当該層の主成分である樹脂を含んで形成された層」を指す。即ち、本開示における「樹脂を含む層」は、樹脂のみを含む樹脂層、及び、主成分である樹脂に加え、可塑剤、着色剤、紫外線吸収剤等の任意成分をさらに含む樹脂組成物により形成された層の双方を包含する意味で用いられる。
なお、本開示における「主成分である樹脂」とは、当該成分が含まれる樹脂組成物の全量に対し、60質量%以上含有される樹脂を指す。
以下、本開示では、ポリ塩化ビニル樹脂をPVC樹脂と称することがある。また、アクリル酸モノマー及びメタクリル酸モノマーの少なくとも1つに由来する構造単位を含む樹脂をアクリル樹脂と称することがある。また、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体をABS樹脂と称することがある。
本開示の車両外装用保護フィルムは、表皮層として、ヘイズが20%以下という透明性に優れた層であり、且つ、サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機を用いて、露光エネルギーとして放射照度:78.5W/m、ブラックパネル温度(BPT):63℃±3℃、湿度:50±5%RHの条件で露光し、且つ、降雨を想定して表面スプレー有りの試験を3000時間実施した前後のヘイズの変動が50%以下であり、耐候性に優れ、耐候性の試験後にも透明性の低下が抑制された層を備えるため、基材層の保護性が良好である。
なお、本開示において、上記降雨を想定した表面スプレー有りの条件下で、露光を行う、耐降雨及び耐光性の評価を兼ねた試験を「耐候性試験」と称することがある。
また、基材層は、分子内にウレタン結合を有しない熱可塑性樹脂を用いて形成され、耐候性が良好である。さらに、基材層に含まれる熱可塑性樹脂の軟化点が40℃〜150℃の範囲にあることで、基材層が柔軟で耐衝撃性、及び車両の外装に適用された場合における延伸性が良好となると考えられる。
このため、本開示の車両外装用保護フィルムは、保護シートを剥離して、接着面を介して車両の外装に貼り付ける際も、車両の形状に追従して貼り付けが容易であり、貼り付け後は、透明で耐傷性が良好な表皮層と、柔軟な基材層との機能が相俟って車両の例えば、塗装面等を長期間に亘り保護することができる。
ここで、形成された基材層のヘイズも20%以下となる透明な層とした場合、本開示の車両外装用保護フィルムは、車両の塗装面における色相、質感に影響を与えることなく、その表面を効果的に保護することができる。
また、基材層に着色剤を含有させたり、表皮層にシボ柄を形成させたりすることにより、車両の外装に様々な意匠を付与しつつ、車両の外装を長期間に亘り保護することができるという利点をも有する。
本開示の車両外装用保護フィルムは、表皮層、基材層、接着層及び保護シートをこの順に備え、保護シートを剥離して接着層を介して、車両の塗装面に表皮層と基材層との積層体を安定且つ強固に固定化することができる。
以下、本開示の好ましい実施形態を挙げて詳細に説明する。しかし、本開示は、以下の実施形態に何ら制限されない。
<車両外装用保護フィルム>
本開示の車両外装用保護フィルムは、分子内にウレタン結合を有さず、軟化点が40℃〜150℃の範囲にある熱可塑性樹脂(以下、特定熱可塑性樹脂と称することがある)を含む基材層と、前記基材層の一方の面上に設けられ、ヘイズが20%以下であり、サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機を用いて、放射照度:78.5W/m、表面スプレー有り、ブラックパネル温度:63℃±3℃、湿度:50±5%RHの条件で試験を3000時間実施した前後のヘイズの変動が50%以下である表皮層と、前記基材層の、前記表皮層とは反対側に設けられる接着層と、前記接着層の、基材層とは反対側に設けられる保護シートと、を備える。
本開示の保護フィルムについて、図1を参照して説明する。図1は、本開示の保護フィルム10の層構成の一態様を示す概略断面図である。
保護フィルム10は、特定熱可塑性樹脂を含む基材層(以下、適宜、基材層と称する)14と、その一方の面上に設けられたヘイズが20%以下であり、サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機を用いて、放射照度:78.5W/m、表面スプレー有り、ブラックパネル温度:63℃±3℃、湿度:50±5%RHの条件で試験を3000時間実施した前後のヘイズの変動が50%以下である表皮層(以下、適宜、表皮層と称する)12と、接着層16と、接着層16の、基材層14と接する面とは反対側の面に設けられ、接着層16を保護する保護シート18と、をこの順に備える。
即ち、図1に示す保護フィルム10の一実施形態は、表皮層12と、基材層14と、接着層16と保護シート18を順次有する積層構造を有する。
表皮層12の基材層14と接する側とは反対側の面にシボ模様と称される凹凸模様を有してもよい。表皮層のシボ模様を有する側は、保護フィルム10を車両の外装面に配置し、貼付した際に車両の最表面に位置することから、以下、表皮層の基材層と接する面とは反対側の面を「表面」と称することがある。表皮層の表面にシボ模様を形成することで、車両の外観に塗装面では達成し得ない特徴的な意匠を与えることができる。
以下、車両外装用保護フィルムについて、これを構成する材料とその製造方法とともに順次説明する。
(1.基材層)
基材層は、特定熱可塑性樹脂を含む。基材層に用い得る特定熱可塑性樹脂は、既述の物性を備える限り、特に制限はない。即ち、車両の外装に貼付される際の延伸性、耐候性などの諸条件を考慮して、公知の熱可塑性樹脂から、分子内にウレタン結合を有さず、且つ、延伸性及び耐衝撃性の観点から、軟化点が40℃〜150℃の範囲にある熱可塑性樹脂を選択して使用する。
基材層に使用しうる特定熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、PVC樹脂、ポリスチレン(PS)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ABS樹脂、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS樹脂)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂等が挙げられる。
なかでも、車両の外装に貼付した際の耐候性、及び耐衝撃性がより良好であるという観点からは、基材層に含まれる特定熱可塑性樹脂は、アクリル樹脂、PVC樹脂、及びABS樹脂が好ましく、アクリル樹脂及びPVC樹脂がより好ましい。
(アクリル樹脂)
アクリル樹脂としては、具体的には、たとえば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)に代表されるメタクリル酸若しくはメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体、メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとスチレンの共重合体などが挙げられ、延伸性が良好であるという観点から、メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとスチレンの共重合体及びメタクリル酸メチルとアクリル酸メチルの共重合体の混合物が好ましい。
基材層に使用しうるアクリル樹脂は、耐候性、延伸性及び柔軟性に優れ、隣接して設けられる他の樹脂層との密着性が良好である。従って、基材層がアクリル樹脂を含むことで、保護フィルムを車両の外面に延伸して貼り付ける場合においても、車両の外面に追従して貼り付けることができ、延伸時の破断が抑制される。さらに、加熱した場合でも変色し難いため、貼付された保護フィルムは、表皮層の機能と相俟って、高い透明性が維持され、長期間に亘り、車両の外観を良好なレベルに保つことができるという副次的な効果を奏する。
また、アクリル樹脂は透明性が良好であることから、アクリル樹脂に後述の着色剤等を添加したり、金属光沢を有する顔料、パール顔料等の光散乱性の着色剤を添加したりすることにより、車両に所望の良好な色相、光沢に優れた意匠等を任意に付与することができる。
(PVC樹脂)
基材層に使用しうるPVC樹脂としては、特に制限はなく、公知のフィルム形成性のPVC樹脂を適宜選択して使用することができる。
(ABS樹脂)
基材層に使用しうるABS樹脂には、特に制限はなく、公知のフィルム形成性のABS樹脂を適宜選択して使用することができる。ABS樹脂におけるアクリロニトリル、ブタジエン、及びスチレンの共重合比も目的に応じて任意に決定することができる。
基材層がABS樹脂を含む場合、ABS樹脂は、単独で用いてもよく、AS樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)等と混合した樹脂混合物として用いてもよい。
基材層に樹脂としてABS樹脂を用いる場合、ABS樹脂を単独で用いるか、又は、PCとABS樹脂との樹脂混合物(PC/ABS)を用いることが好ましく、ABS樹脂を単独で含むことがより好ましい。
基材層に樹脂としてABS樹脂を用いる場合、ABS樹脂は、1種のみを用いてもよく、互いに共重合比が異なる2種以上のABS樹脂を併用してもよい。
基材層は特定熱可塑性樹脂を1種のみ含んでもよく、2種以上含んでもよい。
基材層は、既述の特定熱可塑性樹脂に加え、特定熱可塑性樹脂以外の種々の成分を含んでもよい。基材層が含み得るその他の成分としては、特定熱可塑性樹脂以外の熱可塑性樹脂、着色剤、可塑剤、充填剤、滑剤、加工助剤、安定剤等が挙げられる。
基材層は、その他の成分として着色剤を含むことができる。
基材層が着色剤を含むことより、保護フィルムに所望の色相を与えることができ、保護フィルムを車両に貼付することで、車両の外観に種々の意匠を与えることができる。
基材層が着色剤を含む場合の着色剤には特に制限はなく、染料、顔料などを適宜選択して使用することができる。
着色剤としては、チタン白(二酸化チタン)、亜鉛華、群青、コバルトブルー、弁柄、朱、黄鉛、チタン黄、カーボンブラック等の無機顔料、キナクリドン、パーマネントレッド4R、イソインドリノン、ハンザイエローA、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、アニリンブラック等の有機顔料又は染料、アルミニウム及び真鍮等金属の箔粉からなる群より選択される金属顔料、二酸化チタン被覆雲母及び塩基性炭酸鉛の箔粉からなる群より選択される真珠光沢(パール)顔料等が挙げられる。なかでも、耐候性の観点から、チタン白等の着色剤がより好ましい。
また、基材層には、必要に応じて、炭酸カルシウム、シリカ(二酸化硅素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、硫酸バリウム等の体質顔料(充填剤)を含有してもよい。
基材層が着色剤を含む場合、着色剤を1種のみ含んでもよく、調色などの目的で2種以上を含んでいてもよい。
基材層の形成に用いられる樹脂組成物における着色剤の種類と含有量とには特に制限はなく、合成樹脂表皮材において目的とする色相、成形基材の隠蔽性などに応じて、用いる着色剤の種類、含有量などを適宜選択すればよい。
基材層が着色剤を含む場合の、一般的な着色剤の含有量は、基材層を構成する樹脂組成物の全固形分中に対し、0質量%を超え、20質量%以下であることが好ましく、1質量%〜10質量%であることがより好ましい。なお、ここで固形分とは、基材層を構成する樹脂組成物の全成分中、溶剤を除いた成分の総量を指す。
基材層の厚みは50μm〜300μmの範囲であることが好ましく、100μm〜250μmの範囲であることがより好ましい。厚みが上記範囲にあることで、車両の外面に貼り付ける際に、延伸された場合でも、破断が効果的に抑制され、適度なクッション性と柔軟性とを有するため、保護フィルムの貼付により、車両の耐傷性が良好となる。
基材層の厚み、及び保護フィルムにおける後述の各層の厚みは、保護フィルムを面方向に垂直に切断した切断面を観察することで測定することができる。従って、本開示における保護フィルムにおける各層の膜厚は、乾燥後の膜厚を指す。
基材層の形成方法には特に制限はなく、公知のシート成形方法、例えば、押出し法、カレンダー法、キャスティング法等を適用することができる。
なかでも、カレンダー法が製造の簡易性、装置のメンテナンスが容易である点で好ましい。特に、基材層が着色剤を含有する場合、軟化した樹脂と固体状の着色剤とをカレンダーロールに供給し、シート又はフィルム状に成形することができるため、種々の着色剤を含有する基材層を簡易に製造することができる。
また、カレンダー法を適用することにより、押出し法等の成形法に比較して、着色剤の種類や添加量を変更する際に必要な装置内の清掃を、より容易に行うことができる。このため、基材層として着色剤を含む層を形成する際にカレンダー法を適用することで、所望の色相を有する様々な基材層を簡易に製造することができ、保護フィルムの小ロット生産にも適する。
(2.表皮層)
本開示の保護フィルムにおける基材層の一方の面上には、表皮層を有する。
本開示の保護フィルムにおける表皮層は、ヘイズが20%以下であり、サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機を用いて、放射照度:78.5W/m、表面スプレー有り、BPT:63℃±3℃、湿度:50±5%RHの条件で試験を3000時間実施した前後のヘイズの変動が50%以下である。
保護フィルムにおける表皮層のヘイズは、JIS K 7136(2000年)に記載の方法に準拠して測定することができる。
本開示におけるヘイズ測定は、スガ試験機(株)製のヘーズメーター:HZ−V3を用いて行う。
なお、市販の保護フィルム等においては、表皮層のみの剥離が困難であることから、積層体としての保護フィルムを同様の方法にて評価し、ヘイズ及び耐候性試験前後のヘイズの変動を測定して、表皮層の物性を推定することとする。
サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機(Sunshine Carbon Arc Weather-Ometer、以下、SWOMと称することがある)を用いた耐候性試験のうち、耐光性試験は、JIS B 7753(2004年)に記載の方法に準拠して行なうことができる。
本開示における耐候性試験は、SWOMとしてスガ試験機(株)製のサンシャインカーボンアーク(オープンフレームカーボンアーク)灯式耐光性及び耐候性試験機:WEL−300Lを用いて、放射照度:78.5W/m、表面スプレー有り、BPT:63℃±3℃、湿度:50±5%RHの条件で行なう。
まず、SWOMの試験前に表皮層のヘイズを測定し、20%以下であることを確認する。
その後、既述の条件でSWOM試験機により上記条件の試験を3000時間実施し、実施後のヘイズを同様の方法で測定し、変化率を算出する。試験は、試料3点について行い、算出平均を評価結果とする。
ヘイズの変化率が低いほど、耐候性及び耐光性が良好であることを示す。本開示の保護フィルムにおける、上記耐候性試験前後の表皮層のヘイズの変化率は50%以下であり、40%以下であることが好ましい。
例えば、耐候性試験前の表皮層のヘイズが20%であり、上記耐候性試験後の表皮層のヘイズが20%である場合には、変化率は0%である。これに対し、耐候性試験後の表皮層のヘイズが25%となった場合には、ヘイズが5%上昇したこととなり、試験前のヘイズ20%に対し、ヘイズの変化率は25%となり、試験後のヘイズが30%となった場合には、ヘイズが10%上昇し、ヘイズの変化率は50%となる。
表皮層を構成する樹脂としては、ヘイズの低い樹脂、即ち、可視光透過率の高い樹脂を選択することが好ましい。
表皮層に用いる樹脂の選択の目安としては、単一の樹脂を用いて厚さ50μmの樹脂フィルムを形成し、得られた樹脂フィルムを試験体として測定したヘイズが20%以下であり、且つ、既述の条件でSWOM試験機により3000時間の露光を実施した後のヘイズの変化率が50%以下である樹脂を選択する方法が挙げられる。
表皮層は保護フィルムの最表面に位置することから、耐候性のみならず、さらに、耐傷性が良好であることが好ましい。
耐傷性の観点から、表皮層は、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリエステルなどを含むことが好ましく、透明性と、耐候性、成形延伸性(保護フィルムを被着体に手貼りする際の延伸性)が良好であるという観点から、表皮層は、アクリル樹脂及びフッ素樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことがより好ましい。
表皮層に用い得るフッ素樹脂としては、フッ素原子を含む単量体の少なくとも1種を重合成分として、重合して得られる樹脂であれば、特に制限はないが、フッ素原子を含むオレフィンを重合して得られる樹脂が好ましい。
フッ素樹脂としては、例えば、4フッ化エチレン、3フッ化塩化エチレン、フッ化ビニル、及びフッ化ビニリデンから選ばれる重合成分を含んで構成される樹脂が挙げられる。より具体的には、4フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂などのフッ素原子を含む重合成分の単独重合体、及び前記重合成分を含む共重合体である、3フッ化塩化エチレン−フッ化ビニリデン共重合体、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン−4フッ化エチレン共重合体などが挙げられる。なかでも、3フッ化塩化エチレン−フッ化ビニリデン共重合体、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン共重合体、及び、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン−4フッ化エチレン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種のフッ素樹脂を含むことが好ましい。
表皮層には、樹脂を1種のみを含有してもよく、2種以上を併用してもよい。
表皮層が、2種以上の樹脂を含む場合、例えば、フッ化ビニリデン樹脂、3フッ化塩化エチレン−フッ化ビニリデン共重合体、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン共重合体、及び、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン−4フッ化エチレン共重合体からなる群より選択される2種以上のフッ素樹脂の混合物でもよく、アクリル樹脂とフッ素樹脂とを含んでいてもよい。
表皮層が2種以上の樹脂を含む場合、2種以上の樹脂の混合物であってもよく、2種以上の樹脂の積層構造の態様をとってもよい。
例えば、表皮層として、表面、即ち、保護フィルムの車両へ貼付ける側と反対側の面の最外層を、フッ素樹脂を含む層とし、表皮層と基材層との接着性をより向上させる目的で、フッ素樹脂を含む層と、基材層との間にアクリル樹脂を含む層を有する、フッ素樹脂を含む層と、アクリル樹脂を含む層との2層構造とする態様をとることもできる。
表皮層は、常法により樹脂をフィルム上に成形して作製してもよく、市販のフィルムを適用してもよい。
表皮層に用いることができる市販のフィルムとしては、クレハエクステック(株)製のKCFフィルムが挙げられる。KFCフィルムは、ポリフッ化ビニリデン層と、アクリル樹脂層との積層構造を有する多層フィルムである。
また、アクリル樹脂を含む表皮層としては、三菱ケミカル(株)アクリプレン(登録商標)が挙げられる。アクリプレンは、PMMAを含むフィルムであり、なかでも、PMMAの表面に光硬化性アクリル樹脂を含む層を有する積層構造のフィルムが好ましい。
表皮層の厚みは、強度及び凹凸模様保持性の観点から、5μm〜200μmの範囲であることが好ましく、10μm〜100μmの範囲がより好ましい。
表皮層の厚みが上記範囲であることで、保護フィルム表面の耐候性及び耐傷性が良好となる。
なお、表皮層がシボ模様を有する場合の表皮層の厚みは、凹凸模様が形成された面の凸部の頂部から、表皮層の底面までの距離を指す。
表皮層は、表皮層の前記基材層側の面とは反対側に、シボ模様と称される凹凸模様を有していてもよい。表皮層がシボ模様を有する場合、シボ模様の保持性の観点から、表皮層の厚みは、凹凸模様の凹部の最深部における底部と凸部の頂部との距離よりも大きいことが好ましい。例えば、凹部の深さが1μm以下である如き凹凸模様を形成する際には、表皮層の厚みは5μm程度とすることができ、天然の皮革様模様の如く、浅い凹部と深い凹部とを有し、深い凹部が2μm〜5μmである場合には、表皮層の厚みは10μm以上であることが好ましい。
なお、表皮層が既述のように2層以上の積層構造をとる場合の表皮層の厚みは、複数の層の総厚みを指す。
(3.接着層)
保護フィルムは、基材層の、表皮層とは反対側の面に接着層を有する。
保護フィルムは、接着層を介して車両の外面に貼付けられ、車両の外装材として、表面の傷付き等を抑制する機能を果たす。
接着層は、基材層の表皮層と接する側とは反対側の面に、公知の接着剤及び粘着剤の少なくとも一方を付与することで形成することができる。
保護フィルムが備える接着層の形成に使用される接着剤としては特に制限はない。基材層に含まれる熱可塑性樹脂との親和性が良好な接着剤、粘着剤等を選択ることが好ましい。
接着剤としては、例えば(1)2液硬化型ポリエステル系接着剤、(2)2液硬化型アクリル粘着剤などが好適に使用される。
なお、接着層の形成に使用される接着剤は市販品としても入手可能であり、例えば、オリバインシリーズ〔東洋インキ(株)〕、ダイカラック7250T〔アクリル系接着剤:大同化成工業(株)〕、ダイカラック7250NT〔2液硬化型ポリエステル接着剤:大同化成工業(株)〕などが好適である。
接着層の厚さは、20μm〜50μmの範囲であることが好ましい。
なお、基材層上に接着層を形成する場合、基材層と接着層との間に、接着性を向上させる目的で、以下に詳述するプライマー層を形成し、形成したプライマー層表面に、接着剤及び粘着剤の少なくとも一方を付与することで接着層を形成することができる。
基材層又はプライマー層上に接着層を付与する方法としては、転写法、塗布法など公知の方法をいずれも使用できる。均一な厚みの接着層を簡易に形成しうるという観点からは、転写法を用いることが好ましい。
(4.保護シート)
本開示の保護フィルムは、基材層に隣接して設けられた接着層の表面保護を目的として、接着層に保護シートを有する。
保護シートの基材としては、紙、樹脂フィルムなどが挙げられる。
保護シートは、樹脂フィルム、離型処理された紙、樹脂をラミネートした紙などを、適宜選択して用いることができる。
保護シートは、車両に保護フィルムを貼り付ける際に剥離される。
(5.その他の層)
保護フィルムは、既述の基材層、表皮層及び接着層に加え、効果を損なわない限り、その他の層をさらに有していてもよい。
その他の層としては、プライマー層、意匠層、遮熱層、紫外線吸収層等が挙げられる。
(プライマー層)
基材層と接着層との間には、基材層と接着層、及び、保護フィルムと車両外面との密着性をより向上させる目的で、さらにプライマー層としての樹脂層を基材層と接着層との間に有していてもよい。
プライマー層は塗布法により形成することができる。即ち、プライマー層を形成するための樹脂を適切な溶媒で溶解し、基材層の、表皮層側とは反対側の面に塗布し、乾燥することでプライマー層を形成することができる。
プライマー層に含まれる樹脂は、基材層に含まれる熱可塑性樹脂、及び、隣接して設けられる接着層に含まれる接着剤等との親和性が良好であるという観点から、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などの樹脂を用いて形成されることが好ましい。
樹脂層の塗布量には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択される。一般的には、接着性向上効果の観点から、1g/m〜5g/mの範囲であることが好ましく、2g/m〜3g/mの範囲であることがさらに好ましい。
なお、本開示の保護フィルムにおける各層の厚みは、既述のように、表皮層の厚みは5μm〜200μmの範囲であることが好ましく、基材層の厚みは50μm〜300μmの範囲であることが好ましく、且つ、接着層の厚みは20μm〜50μmの範囲であることが好ましい。
さらに、相対的な層厚の観点からは、基材層の厚みを100としたとき、表皮層の厚みは10〜150の範囲であることが好ましい。
<保護フィルムの製造方法>
既述の本開示の保護フィルムの製造方法には特に制限はなく、公知の製造方法を適宜採用することができる。
なかでも、以下に詳述する本開示の保護フィルムの製造方法により製造されることが好ましい。
本開示の保護フィルムの製造方法は、分子内にウレタン結合を有さず、軟化点が40℃〜150℃の範囲にある熱可塑性樹脂を用いて基材層を形成する工程(工程(I))、基材層の一方の面上に、ヘイズが20%以下であり、サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機を用いて、放射照度:78.5W/m、表面スプレー有り、BPT:63℃±3℃、湿度:50±5%RHの条件で試験を3000時間実施した前後のヘイズの変動が50%以下である表皮層を形成する工程(工程(II))、基材層の、表皮層とは反対側に、接着剤を塗布して接着層を形成する工程(工程(III))、及び接着層の、基材層とは反対側に、離型層を有する保護シートを、接着層と離型層とを接触させて貼付する工程(工程(IV))を含む。
(工程(I))
工程(I)では、まず、アクリル樹脂などの軟化点が40℃〜150℃の範囲にある熱可塑性樹脂を用いて、熱可塑性樹脂を含有する基材層を形成する。
加工性の観点から、基材層の形成には、カレンダー法を適用することが好ましい。
基材層をカレンダー法により形成することで、例えば、押出し法等に比較して、簡易に、均一な膜厚の基材層を形成することができる。また、基材層に、既述のように所望により着色剤を含有させる際にも、カレンダー法を適用することで、基材層に使用する着色剤の種類や添加量を変更する際に必要な装置内の清掃を容易に行うことができる。
アクリル樹脂と着色剤としての顔料とを用いて基材層を形成する方法の一例としては、アクリル樹脂に対して、顔料を所定量投入し、熱ミキシングロールで、例えば170℃前後に加熱混合することにより、着色されたアクリル樹脂を得ること、得られた着色されたアクリル樹脂を用いてカレンダー法により基材層を形成すること、を含む方法が挙げられる。着色剤を用いない場合には、既述の顔料の投入工程を省く以外は、同様にして行なうことができる。
なお、工程(I)では、必要に応じて顔料以外の成分を熱可塑性樹脂に含有させることもできる。
(工程(II))
工程(II)では、基材層の一方の面上に、ヘイズが20%以下であり、サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機を用いて、放射照度:78.5W/m、表面スプレー有り、ブラックパネル温度:63℃±3℃、湿度:50±5%RHの条件で露光した耐光性試験を3000時間実施した前後のヘイズの変動が50%以下である表皮層を形成する。なお、工程(II)は、上記物性を有する表皮層を形成すること、及び、市販の表皮層を準備することの双方を含む。
既述のように、表皮層に含まれる透明性及び耐光性が良好な樹脂としては、フッ素樹脂及びアクリル樹脂の少なくとも1種が好ましい。
工程(II)では、フッ素樹脂及びアクリル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む表皮層を、カレンダー法、押出し法などにより形成することができる。
積層構造を有する表皮層を形成する場合には、2種以上の樹脂を共押出し法等により、積層フィルムを成型することができる。
また、工程(II)は、表皮層として、ヘイズが20%以下であり、上記耐候性を有する市販のフィルムを準備することを含む。
その後、工程(I)で得られた基材層の一方の面に表皮層を形成する工程としては、基材層と表皮層とを積層して、一対のローラーにより加圧加熱してラミネートしてもよく、基材層の一方の面上に直接表皮層を形成してもよい。
また、工程(II)、即ち、表皮層を形成する工程は、予め成形された表皮層と、基材層とを接触させ、一対のロールにより表皮層と基材層とを加熱圧着する工程を含むことができる。
(工程(III))
工程(III)では、基材層の、表皮層とは反対側に、接着剤を付与して接着層を形成する。工程(III)では、接着剤又は粘着剤を基材層に塗布して接着層を形成してもよい。
(工程(IV))
工程(IV)では、工程(III)で形成された接着層の、基材層とは反対側に、離型層を有する保護シートを、接着層と離型層とを接触させて貼付する。
なお、既述のように、保護シートの面上に予め接着層を形成し、その後、形成された接着層と、基材層とを接触させて積層し、加熱、加圧する場合、工程(IV)は、工程(III)に含まれる。
(その他の工程)
(工程(V))
工程(II)が、予め成形された表皮層と、基材層とを接触させ、一対のロールにより表皮層と基材層とを加熱圧着する工程を含む場合、一対のロールの一方がシボ模様を有するシボロールであり、シボロールを表皮層側に接触させて、表皮層と基材層とを加熱圧着し、表皮層の基材層と接する側とは反対側の面にシボ模様を形成する工程(V)を含んでいてもよい。
工程(V)と工程(III)とは、同時に行なうことができる。即ち、表皮層の基材層を有する側の面上に、接着層及び保護シートをこの順に積層して積層体を得て、その後、積層体に対し、絞ロールを用いてラミネートエンボスを行い、各層の加熱加圧接着と、表皮層の面上における所望の凹凸模様の形成を同時に行なうことができる。
本開示における、ラミネートエンボスとは、加熱圧着を行う一対のロールの一方に絞ロールを用いてエンボスし、複数の樹脂含有フィルムを熱圧着により貼り合わせ、且つ、樹脂含有フィルムの絞ロールと接する面に絞ロールによる絞押しを行って表面に凹凸を形成することを指す。工程(V)では、表皮層側に絞ロール、基材層側に平滑なロールが位置する配置にてラミネートエンボスする。この方法によれば、各層の積層と表面層における凹凸模様の形成が逐次又は同時に一工程で実施できる。
表皮層の面上に予め天然皮革様の凹凸模様などの任意の凹凸模様を形成した絞ロールを用いてラミネートエンボスすることにより、複数の樹脂含有フィルムの貼り合わせと樹脂含有フィルムの片方の表面への絞押しとが、一工程で行われ、形成された保護フィルムにおいて表皮層の最表面に天然皮革様の凹凸など、任意の意匠の凹凸模様が転写される。
絞ロールに形成する凹凸模様の形状を選択することで、保護フィルムの表面に、天然皮革様の模様のみならず、任意の凹凸形状を有する模様を形成することができる。
ラミネートエンボスにおける加熱温度は、100℃〜190℃が好適である。
本開示の保護フィルムは、簡易な方法で製造することができ、外観、透明性、耐候性及び耐傷性に優れ、車両外装用保護フィルムとして好適に使用される。保護フィルムにより、車両外装の保護のみならず、自動車、及び鉄道車輌等の車両の外装に種々の意匠を簡易に付与することができ、種々の目的で車両外装用として好適に使用しうる。
以下、実施例を挙げて本開示の保護フィルムについて具体的に説明するが、本開示はこれらに制限されるものではない。
〔実施例1〕
(保護フィルムの製造)
まず、アクリル樹脂〔スミペックス LG2(商品名)、住友化学(株)〕100kgを170℃に加熱しながらカレンダー法により、乾燥後の厚みが200μmになるようにシート状に成形して基材層を得た(工程(I))。
表皮層として、KFCフィルム FT−50Y(商品名)、クレハエクステック(株)(フッ素樹脂であるポリフッ化ビニリデン含有層とアクリル樹脂であるポリメチルメタクリレート含有層との積層体)を準備した(工程(II))。
表皮層におけるポリメチルメタクリレート含有層側と、基材層とをこの順に積層した。
得られた積層体を、一対のロールの一方が絞模様を有する絞ロールであるエンボスロールを用いて、表皮層側を絞ロールに接触させて、ラミネートエンボスを行い、基材層上に、表面に絞模様を有する表皮層を形成した((工程(II)+(工程(V)))。ラミネートエンボスにおける温度条件は、積層体表面温度が170℃であり、速度は10m/分で行った。
その後、基材層の表皮層側とは反対の面に、アクリル系プライマー樹脂〔141−1(商品名)、セイコー化成(株)〕を乾燥後の厚みが3μmとなる量で塗布し、乾燥して樹脂層(プライマー層)を形成し、形成された樹脂層(プライマー層)の表面にアクリル系接着剤〔ダイカラック 7250T(商品名)、大同化成工業(株))を乾燥後の膜厚が40μmとなる量で塗布して接着層を形成した(工程(III))。
さらに、厚み60μmのポリプロピレン(PP)樹脂からなる接着剤保護層(保護シート:H0SBK0A(商品名)、(株)フジコー〕を設けて、表皮層(厚み30μm)、基材層(厚み200μm)、樹脂層(プライマー層:厚み3μm))、接着層(厚み40μm)及び保護シート(厚み60μm)をこの順に備える保護フィルムを製造した(工程(IV))。
〔保護フィルムの評価〕
(1.外観(透明性))
保護フィルムにおける表皮層のヘイズについて、表皮層単体の状態で(基材層との積層前に)、JIS K 7136(2000年)に記載の方法に準拠し、スガ試験機(株)製のヘーズメーター:HZ−V3を用いて測定し、以下の基準で評価した。ランクA及びランクBが実用上問題のないレベルである。
−評価基準−
A:20%以下
B:20%を超え、40%以下
C:40%を超える
(2.耐候性)
既述の「1.外観(透明性)」の評価方法に則り、事前に保護フィルムの表皮層のヘイズを測定した。
次に、保護フィルムにおける表皮層の耐候性について、表皮層単体の状態で(基材層との積層前に)、JIS B 7753(2004年)に記載の方法に準拠し、SWOMとしてスガ試験機(株)製のサンシャインカーボンアーク(オープンフレームカーボンアーク)灯式耐光性及び耐候性試験機:WEL−300Lを用いて、放射照度:78.5W/m2、表面スプレー有り、BPT:63℃±3℃、湿度:50±5%RHの条件とし、上記SWOM試験機により上記条件の試験を3000時間実施し、ヘイズの変化率を既述の「1.外観(透明性)」の評価方法に則り評価した。
耐候性試験前の表皮層のヘイズと、耐候性試験後のヘイズとを比較し、ヘイズの変化率を以下の基準で評価した。ランクA及びランクBが実用上問題のないレベルである。
−評価基準−
A:50%以下
B:50%を超え、80%以下
C:80%を超える
(3.耐傷付き性)
JIS L0823(染色堅牢度試験用摩擦試験機)(1971年)に規定する学振形摩擦試験機を用い、荷重500gで白綿布による摩擦試験を実施し、30回往復での摩耗の有無を目視にて確認し、以下の基準で評価した。ランクA及びランクBが実用上問題のないレベルである。
−評価基準−
A:傷なし
B:わずかに傷あり
C:明らかな傷あり
(4.成形延伸性(手貼り時の延伸性))
曲面を有する自動車のバンパー(面積:約1m)に、得られた保護フィルムを手作業で延伸しながら貼付した場合の、延伸し、貼付した後の保護フィルムのシワの発生の有無を目視により確認し、以下の基準で評価した。ランクA及びランクBが実用上問題のないレベルである。
−評価基準−
A:120%延伸してもシワの発生無し
B:110%を超え、120%未満延伸してもシワの発生無し
C:110%延伸にてシワ発生
(5.耐衝撃性)
JIS K5600−5−3(塗料一般試験方法:耐おもり落下性)(1999年)に規定するデュポン式落下衝撃試験機を用い、落下高さ50mm、落下おもり300g、撃芯の先端球面R=6.35mm、受け台の凹み部球面R=6.35mmの条件で試験を実施し、試験後の保護フィルムの状態(落下衝撃によるフィルムの割れの有無、及び衝撃による受け台からのフィルム剥がれの有無)を目視により確認し、以下の基準で評価した。ランクA及びランクBが実用上問題のないレベルである。
−評価基準−
A:割れ無し、剥がれ無し
B:割れ有り、剥がれ無し
C:割れ有り、剥がれ有り
〔実施例2〕
基材層の樹脂をPVC樹脂に変更し以下の手順にて基材層を形成し、得られたPVC樹脂製の基材層を用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例2の保護フィルムを製造した。得られた実施例2の保護フィルムを実施例1と同様にして評価した。
PVC樹脂〔S1008C(商品名)、(株)カネカ〕100kgを170℃に加熱しながらカレンダー法により、乾燥後の厚みが200μmになるようにシート状に成形して基材層を得た(工程(I))。
〔実施例3〕
基材層の樹脂をABS樹脂に変更し、以下の手順にて基材層を形成し、得られたABS樹脂製の基材層を用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例3の保護フィルムを製造した。得られた実施例3の保護フィルムを実施例1と同様にして評価した。
ABS樹脂〔TM−30G6(商品名)、UMG−ABS(株)〕100kgを170℃に加熱しながらカレンダー法により、乾燥後の厚みが200μmになるようにシート状に成形して基材層を得た(工程(I))。
〔比較例1〕
保護フィルムとして、カーラッピングフィルムの市販品である3M(登録商標)スクラッチガード(商品名)を比較例1のフィルムとした。
比較例1の保護フィルムを実施例1と同様にして評価した。
なお、市販品は、表皮層と基材層との積層体であり、剥離ができないため、外観(透明性)および耐候性については、表皮層単体の状態で評価することができないため、保護シートを除いた積層体を被検体として評価した。
〔比較例2〕
実施例1において、アクリル樹脂〔スミペックス LG2(商品名)、住友化学(株)〕100kgに、顔料(PVMAF725(商品名)大日精化工業(株))3kgを投入し170℃に加熱しながらカレンダー法により、乾燥後の厚みが150μmになるようにシート状に成形して基材層を得た。
PVC樹脂〔TH800(商品名)、大洋塩ビ(株)〕100kgに、可塑剤(DINP(商品名)(株)ジェイプラス)20kgを投入し170℃に加熱しながらカレンダー法により、乾燥後の厚みが70μmになるようにシート状に成形して表皮層を得た。
上記で得た基材層と表皮層とを用いた以外は実施例1と同様にして、比較例2の保護フィルムを作製した。
得られた比較例2の保護フィルムを実施例1と同様にして評価した。
結果を下記表1に示した。

表1の結果より、実施例の保護フィルムは、透明性、耐候性、耐傷付き性、成形延伸性及び耐衝撃性のいずれも良好であり、車両に貼り付ける際の貼り付けによる破断がなく、保護性が良好であることから、外装用保護フィルムとして有用であることがわかる。
他方、表皮層及び基材層にウレタン結合を含む樹脂を用いた比較例1の車両外装用保護フィルムは耐候性が著しく劣り、透明性にも問題があり、表皮層に本開示の条件を満たさないPVC樹脂を用いた比較例2では、耐傷付き性及び耐衝撃性が著しく劣り、透明性及び耐候性にも問題があった。
10 車両外装用保護フィルム(保護フィルム)
12 表皮層
14 基材層
16 接着層
18 保護シート(接着剤保護層)

Claims (9)

  1. 分子内にウレタン結合を有さず、軟化点が40℃〜150℃の範囲にある熱可塑性樹脂を含む基材層と、
    前記基材層の一方の面上に設けられ、ヘイズが20%以下であり、サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機を用いて、放射照度:78.5W/m、表面スプレー有り、ブラックパネル温度:63℃±3℃、湿度:50±5%RHの条件で試験を3000時間実施した前後のヘイズの変動が50%以下である表皮層と、
    前記基材層の、前記表皮層とは反対側に設けられる接着層と、
    前記接着層の、基材層とは反対側に設けられる保護シートと、を備える車両外装用保護フィルム。
  2. 前記表皮層が、アクリル樹脂及びフッ素樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む請求項1に記載の車両外装用保護フィルム。
  3. 前記フッ素樹脂が、3フッ化塩化エチレン−フッ化ビニリデン共重合体、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン共重合体、及び、フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン−4フッ化エチレン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種のフッ素樹脂を含む請求項2に記載の車両外装用保護フィルム。
  4. 前記熱可塑性樹脂が、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、及び、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両外装用保護フィルム。
  5. 前記基材層が、着色剤を含む請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車両外装用保護フィルム。
  6. 前記基材層と前記接着層との間に、プライマー層を有し、前記プライマー層は、アクリル樹脂を含む請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の車両外装用保護フィルム。
  7. 分子内にウレタン結合を有さず、軟化点が40℃〜150℃の範囲にある熱可塑性樹脂を用いて基材層を形成する工程と、
    前記基材層の一方の面上に、ヘイズが20%以下であり、サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機を用いて、放射照度:78.5W/m、表面スプレー有り、ブラックパネル温度:63℃±3℃、湿度:50±5%RHの条件で試験を3000時間実施した前後のヘイズの変動が50%以下である表皮層を形成する工程と、
    前記基材層の、前記表皮層とは反対側に、接着剤を塗布して接着層を形成する工程と、
    前記接着層の、基材層とは反対側に、離型層を有する保護シートを、前記接着層と離型層とを接触させて貼付する工程と、
    を有する車両外装用保護フィルムの製造方法。
  8. 前記表皮層を形成する工程が、予め成形された表皮層と、前記基材層とを接触させ、一対のロールにより表皮層と基材層とを加熱圧着する工程を含む請求項7に記載の車両外装用保護フィルムの製造方法。
  9. 前記一対のロールの一方がシボ模様を有するシボロールであり、
    前記シボロールを表皮層側に接触させて、表皮層と基材層とを加熱圧着し、前記表皮層の前記基材層と接する側とは反対側の面にシボ模様を形成する請求項8に記載の車両外装用保護フィルムの製造方法。
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