JP2020083272A - 乗り物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】着座荷重を良好に受け止めることができ、シート本体を着座可能状態から円滑に切り替えることが可能な乗り物用シートを提供する。【解決手段】乗り物用シートSは、シートバック1及びシートクッション2を有するシート本体と、シートバック1に対してシートクッション2を回動可能に連結するとともに、シート本体が着座可能状態のときにシートクッション2の回動動作をロックするクッションロック装置25と、を備えており、着座可能状態と収納状態の間で切り替え可能なシートである。また、乗り物用シートSは、車体フロア上に設けられ、シート本体を支持する支持ベース40と、支持ベース40の上端に取り付けられ、着座可能状態のときにシートクッション2と支持ベース40の上下方向の隙間を埋めるために、支持ベース40からシートクッション2の下端に当接するように延びている隙間埋め部材80と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、乗り物用シートに係り、特に、シートバック及びシートクッションを有するシート本体を着座可能状態から切り替えることが可能な乗り物用シートに関する。
従来、シート本体を構成するシートバック及びシートクッションを車体フロアよりも低位置に収納可能な車両用シートは既に知られており、その中には、シート本体を前倒れさせてシート前方に設けられた収納フロアに収納可能な車両用シートが存在する(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載の車両用シートでは、車体フロアに取り付けられ、シートバックを回動可能に支持するシート回動軸(フロア側支持軸)と、シートバックに対してシートクッションを回動可能に連結するとともに、シート本体が着座者を着座させることが可能な着座可能状態のときにシートクッションの回動動作をロックするクッションロック装置(ラッチ装置)と、を備えている。
シート本体の収納操作時には、シートバックが車体フロアに対してシートクッションを収納フロアへ移動させるように回転し、シート本体を収納フロアに収納可能な構成となっている。
また、車両用シートは、乗員が着座可能な着座可能状態から、シートクッションを上方に跳ね上げたチップアップ状態へ切り替え可能な構成となっている。
特許文献2に記載の自動車用シートでは、車体フロアに対しシートバックを回動可能に支持するシート回動軸と、シートバックに対しシートクッションを回動可能に連結するクッションロック装置とのほか、上端がシートクッションの前方部分を支持し、下端が収納フロアに固定された脚保持部材に対し回動可能に保持される脚部材と、を備えている。
シート本体の収納操作時には、シートバックが車体フロアに対してシートクッションを収納フロアへ移動させるように回転し、脚部材がシートバックと連動して脚保持部材を中心として回転することで、シート本体を収納フロアに収納可能な構成となっている。
特開2018−52435号公報 特開2007−176404号公報
ところで、特許文献1のようなシート本体を収納可能な乗り物用シートでは、シートクッションを下方から支持する脚部材を有していないため、着座者による着座荷重を受け止めるべく、クッションロック装置の剛性を高める必要があった。そのため、クッションロック装置の構造が大型化してしまう虞があった。
また、特許文献2のような乗り物用シートでは、シートクッションを脚部材によって固定支持させているため、着座荷重を十分に受け止めることはできる。一方で、クッションロック装置では、当該装置の構成部品同士の噛み合わせを円滑にするべく、シートバックに対してシートクッションを強固に固定するのではなく、シートクッションに多少の遊びがあることが望ましかった。
そのため、クッションロック装置の大型化を避けながら着座荷重を受け止めることができ、かつ、シートクッションに多少の遊びを持たせてクッションロック装置を円滑に機能させることが可能な乗り物用シートが望まれていた。
また、特許文献1のような乗り物用シートでは、シートクッションを下方から支持する脚部材を有していないため、車両走行時にシートクッションが揺れてしまい、クッションロック装置の内部で構成部品同士の接触による雑音が発生してしまう虞があった。
そのため、車両走行時においてシート構成部品同士の接触による雑音発生を抑制することが可能な乗り物用シートが望まれていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、着座者による着座荷重を良好に受け止めることができ、シート本体を着座可能状態から円滑に切り替えることが可能な乗り物用シートを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、車両走行時においてシート構成部品同士の接触による雑音発生を抑制することが可能な乗り物用シートを提供することにある。
前記課題は、本発明の乗り物用シートによれば、シートバック及びシートクッションを有するシート本体と、前記シートバックに対して前記シートクッションを回動可能に連結するとともに、前記シート本体が着座者を着座させることが可能な着座可能状態のときに前記シートクッションの回動動作をロックするクッションロック装置と、を備え、前記着座可能状態と、前記シート本体を前記着座可能状態から移動させた移動状態との間で切り替え可能な乗り物用シートであって、車体フロア上に設けられ、前記シートクッションを下方から支持する支持部材と、前記シートクッション及び前記支持部材の一方に取り付けられ、前記着座可能状態のときに前記シートクッションと前記支持部材の上下方向の間に形成される隙間を埋めるために、前記一方から前記シートクッション及び前記支持部材の他方に当接するように延びている隙間埋め部材と、を備えていること、により解決される。
上記のように、車体フロア上に設けられ、シート本体を支持する支持部材と、シートクッション及び支持部材の一方に取り付けられ、着座可能状態のときにシートクッションと支持部材の上下方向の隙間を埋めるために、一方からシートクッション及び支持部材の他方に当接するように延びている隙間埋め部材と、を備えているため、着座荷重を良好に受け止めることができ、シート本体を着座可能状態から円滑に切り替え可能な乗り物用シートを実現することができる。
詳しく述べると、一方に取り付けられた隙間埋め部材が、他方に対し固定されるわけではなく当接するように設けられているため、着座荷重を比較的良好に受け止めながらも、シートクッションに適度な遊びを持たせてクッションロック装置を円滑に機能させることが可能となる。
このとき、前記隙間埋め部材は、弾性を有する弾性部を有し、前記支持部材の上端部分に取り付けられていると良い。
上記構成により、着座荷重を一層良好に受け止めながら、クッションロック装置を円滑に機能させることができる。
また、隙間埋め部材の弾性を利用して、車両走行時においてもシート構成部品同士の接触による雑音発生を抑制することができる。
このとき、前記移動状態とは、前記シートバックが前記車体フロアに対して倒伏して前記シートクッションが前記シートバックと前記車体フロアとの間に配置された収納状態であって、前記隙間埋め部材のうち前記シートクッションに当接する部分には、摺動性を有するカバー部が設けられていると良い。
上記構成により、シート本体を着座可能状態から収納状態に切り替えるときに、シートクッションを円滑に摺動させることができるため、シート切り替え操作が容易になる。
このとき、前記隙間埋め部材は、弾性を有する板状バネであって、前記支持部材に取り付けられるバネ取り付け部と、該バネ取り付け部とは反対側の端部に設けられ、前記シートクッションに当接可能なバネ当接部と、を有していると良い。
上記構成により、板状バネを利用したシンプルな構成で、弾性を有する隙間埋め部材を実現することができる。
このとき、前記バネ当接部には、前記シートクッションに当接する当接面と、該当接面とは上下方向において反対側の面であって前記支持部材に当接可能な面とをそれぞれ保護するためのカバー部が設けられていると良い。
上記構成により、隙間埋め部材の着座荷重に対する耐久性が向上し、かつ、接触に伴う雑音発生を抑制し易くなる。
このとき、前記隙間埋め部材は、前記シートクッションに対し、該シートクッションから前記支持部材に向かって突出する突出長さを変更可能な状態で取り付けられる突出部を有すると良い。
また、前記シートクッションは、骨格となるクッションフレームを有し、前記隙間埋め部材は、前記突出部としての突出軸と、該突出軸の外周面に取り付けられ、前記クッションフレームに対して前記突出軸の突出長さを変更可能な状態で取り付けられる弾性スプリングと、前記突出軸のうち突出先端部分を保護するカバー部と、を有していると良い。
上記構成により、突出部(突出軸)を用いたシンプルな構成で、シートクッションを好適に支持することが可能な隙間埋め部材を実現できる。
また、カバー部を有しているため、隙間埋め部材の着座荷重に対する耐久性が向上し、かつ、接触に伴う雑音発生を抑制し易くなる。
このとき、前記支持部材は、前記シートクッションに対応した形状を有する支持ベースであって、該支持ベースを上方から覆うベースカバーを備え、該ベースカバーの表面上には、シート幅方向の側方部分に設けられ、前記シートクッションに向かって上方に突出するように形成される左右のカバー突出部と、該左右のカバー突出部の間に設けられ、該左右のカバー突出部よりも下方に窪むように形成され、収容物を収容するためのカバー収容凹部とが形成され、前記隙間埋め部材は、前記カバー突出部の上端部分、又は前記シートクッションのうち前記カバー突出部に対向する下端部分に取り付けられていると良い。
上記構成により、シートクッションよりも下方位置に収容領域を有する乗り物用シートにおいて、隙間埋め部材が収容領域(カバー収容凹部)を阻害することがなくなる。
このとき、前記移動状態とは、前記シートバックが前記車体フロアに対してシート前方に倒伏して前記シートクッションが前記シートバックと前記車体フロアとの間に配置された収納状態であって、前記シートバックは、骨格となるバックフレームにクッションパッドを載置して表皮で被覆して構成され、該表皮は、前記収納状態のときに前記隙間埋め部材を上方から覆うために、前記シートバックの本体部分から一部張り出すように延びている表皮張り出し部を有していると良い。
上記構成により、収納状態のときに隙間埋め部材に異物が付着することを抑制することができ、かつ、シートの外観性も良好になる。
本発明によれば、着座荷重を良好に受け止めることができ、シート本体を着座可能状態から円滑に切り替え可能な乗り物用シートを実現できる。詳しく述べると、着座荷重を比較的良好に受け止めながらも、シートクッションに適度な遊びを持たせてクッションロック装置を円滑に機能させることが可能となる。
また本発明によれば、隙間埋め部材の弾性を利用して、車両走行時においてもシート構成部品同士の接触による雑音発生を抑制できる。
また本発明によれば、シート本体を着座可能状態から収納状態に切り替えるときに、シートクッションを円滑に摺動させることができるため、シート切り替え操作が容易になる。
また本発明によれば、シンプルな構成で、弾性を有する隙間埋め部材を実現できる。
また本発明によれば、隙間埋め部材の着座荷重に対する耐久性が向上し、かつ、接触に伴う雑音発生を抑制し易くなる。
また本発明によれば、シートクッションよりも下方位置に収容領域を有する乗り物用シートにおいて、隙間埋め部材が収容領域を阻害することがなくなる。
また本発明によれば、収納状態のときに隙間埋め部材に異物が付着することを抑制でき、かつ、シートの外観性も良好になる。
本発明に係る乗り物用シートの斜視図である。 シート本体が収納状態であるときの乗り物用シートの斜視図である。 シート本体がチップアップ状態であるときの乗り物用シートの斜視図である。 乗り物用シートの骨格となるシートフレームの斜視図である。 シートフレームの側面図であって、クッションロック装置を示す図である。 図1のVI−VI断面図であって、隙間埋め部材を示す図である。 乗り物用シートの側面図であって、着座可能状態を示す図である。 着座可能状態から収納状態へ移動する動作を説明する図である。 収納状態を示す図である。 チップアップ状態を示す図である。 図1のXI−XI断面図であって、第2実施形態の隙間埋め部材を示す図である。 図1のXII−XII断面図であって、第3実施形態の隙間埋め部材を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る乗り物用シートについて、図1〜図12を参照しながら説明する。
本実施形態は、シートバック及びシートクッションを有するシート本体と、シートバックに対してシートクッションを回動可能に連結するとともに、シート本体が着座可能状態のときにシートクッションの回動動作をロックするクッションロック装置と、を備え、着座可能状態と収納状態の間で切り替え可能な乗り物用シートであって、車体フロア上に設けられ、シート本体を支持する支持ベース(支持部材)と、支持ベースの上端に取り付けられ、着座可能状態のときにシートクッションと支持ベースの上下方向の隙間を埋めるために、支持ベースからシートクッションの下端に当接するように延びている隙間埋め部材と、を備えていることを特徴とする乗り物用シートの発明に関するものである。
なお、乗り物用シートのシートバックに対して乗員が着座する側がシート前方側となる。
本実施形態の乗り物用シートSは、例えば車両の後部座席に相当するリアシートである。なお、車両前後方向に三列のシートを備える車両において二列目のミドルシートとしても利用可能である。
乗り物用シートSは、図1に示すように着座者が着座可能な着座可能状態と、図2に示すように、シート本体を収納フロアに収納させた収納状態と、図3に示すように、シート本体を上方に跳ね上げたチップアップ状態との3種類の形態のシートアレンジが可能なシートである。
具体的には、乗り物用シートSは、図7に示す着座可能状態から、着座者がシート本体の上端部にある操作レバー5を引っ張ると、シート本体が前倒れして折り畳まれ(図8参照)、収納フロアに収納された図9に示す収納状態に切り替わる。そして、収納状態から、着座者が手動でシート本体を上方に起こすことで図10に示すチップアップ状態に切り替わる。さらに、チップアップ状態から、着座者がシート本体の下端部にある操作ダンパ6を引っ張ると、シート本体の一部(シートクッション)が下方に回転し、図7に示す着座可能状態に復帰する。詳細は後述する。
乗り物用シートSは、図1、図4に示すように、シートバック1と、シートクッション2と、ヘッドレスト3とを備えるシート本体と、車体フロア上に取り付けられ、シート本体を前後方向に移動可能に支持する左右のレール装置4と、レール装置4上に取り付けられ、シート本体を支持する支持ベース40と、から主に構成されている。
また、乗り物用シートSは、図1に示すように、支持ベース40を上方から覆うベースカバー60と、シートクッション2の一部をシート幅方向の外側から覆うクッションカバー70と、ベースカバー60の上端部分に取り付けられ、着座可能状態のときにシートクッション2とベースカバー60の上下方向の隙間を埋めるために、ベースカバー60からクッションカバー70に当接するように延びている隙間埋め部材80と、から主に構成されている。
さらに、乗り物用シートSは、図4、図5に示すように、支持ベース40に対してシートバック1を回動可能に連結するとともに、着座可能状態及びチップアップ状態のときにシートバック1の回動動作をロックするリクライニング装置12と、シートバック1に対してシートクッション2を回動可能に連結するとともに、着座可能状態、収納状態及びチップアップ状態のときにシートクッション2の回動動作をロックするクッションロック装置25と、を備えている。
シートバック1は、図1に示すように、乗員の背中を後方から支持する背もたれ部であって、骨格となる図4に示すバックフレーム10に、クッションパッド1aを載置して、表皮1bで被覆されて構成されている。
表皮1bのうち、シートバック1の裏面に設けられた部分には、図2に示すように、収納状態のときに隙間埋め部材80を上方から覆うべく、シートバック1の本体部分から一部張り出すように延びている左右の表皮張り出し部1cが形成されている。左右の表皮張り出し部1cのシート幅方向の間には、ベースカバー60に設けられたカバー収容凹部62が少なくとも一部分露出するように配置されている。
シートクッション2は、乗員を下方から支持する着座部であって、骨格となる図4に示すクッションフレーム20に、クッションパッド2aを載置して、クッションパッド2aの上から表皮2bによって被覆されて構成されている。
ヘッドレスト3は、乗員の頭を後方から支持する頭部であって、芯材となる不図示のピラーにクッションパッドを載置して表皮で被覆されて構成されている。
レール装置4は、上下方向においてシート本体と車体フロアとの間に配設されており、図4に示すように、車体フロアに固定され、シート前後方向に延びる左右のロアレール4aと、ロアレール4aに沿って摺動可能に支持される左右のアッパレール4bと、から構成されている。
左右のアッパレール4bの上面には、支持ベース40が架設されている。
バックフレーム10は、シートバック1の骨格となる略矩形状の枠状体からなり、図4に示すように、バックフレーム10の左右外側面であって下方部分には、支持ベース40と連結するための左右の連結ブラケット11が取り付けられている。
連結ブラケット11は、上下方向に延出する弓形状の板金部材からなり、連結ブラケット11の上端がバックフレーム10に取り付けられ、その下端が支持ベース40に取り付けられている。
右側の連結ブラケット11の下端部には、支持ベース40に対してバックフレーム10を回動可能に連結するリクライニング装置12が取り付けられており、左側の連結ブラケット11の下端部には、シート幅方向において支持ベース40に軸支されたシート回動軸13が設けられている。
リクライニング装置12は、公知の装置からなり、図4に示すように、シート幅方向において連結ブラケット11の内側面に配置されており、シート幅方向においてクッションフレーム20との干渉を抑制している。
リクライニング装置12は、シート回動軸13と、バックフレーム10をシート回動軸13を中心として前方側に回転させて収納状態に付勢する渦巻きバネ14と、から主に構成されている。
シート回動軸13は、シート幅方向においてバックフレーム10側と支持ベース40側とに軸支され、渦巻きバネ14は、その一端がバックフレーム10側に係止され、他端が支持ベース40側に係止されている。
リクライニング装置12は、バックフレーム10の回動動作をロックするロック状態に切り替え可能であって、バックフレーム10を図1の起立姿勢にロックし、操作レバー5が操作されることでロック状態を解除し、渦巻きバネ14の付勢力によってバックフレーム10を前方側に回転させて車体フロア側に折り畳むことができる(図2参照)。
クッションフレーム20は、シートクッション2の骨格となる略矩形状の枠状体からなり、図4に示すように、シート幅方向の側方に配置された左右のサイドフレーム21と、各サイドフレーム21の前方部分を連結するU字形状の前方連結パイプ22と、各サイドフレームの前後方向の略中央部分を連結する中央連結パイプ23と、前方連結パイプ22と中央連結パイプ23を連結する板状フレームとしてのパンフレーム24と、から主に構成されている。
サイドフレーム21は、シート前後方向に延出する板金部材からなり、その前方部分が前方連結パイプ22と連結され、その後方部分には、バックフレーム10に対してクッションフレーム20を回動可能に連結するクッションロック装置25が取り付けられている。
クッションロック装置25は、公知の装置からなり、図4、図5に示すように、クッション回動軸26と、クッションフレーム20をクッション回動軸26を中心として下方側に付勢する渦巻きバネ27と、を備えている。
クッション回動軸26は、シート幅方向においてバックフレーム10側とクッションフレーム20側とに軸支され、渦巻きバネ27は、その一端がバックフレーム10側に係止され、他端がクッションフレーム20側に係止されている。
クッションロック装置25は、クッションフレーム20の回動動作をロックするロック状態に切り替え可能である。
クッションロック装置25は、クッションフレーム20を図1の水平姿勢にロックし、操作レバー5が操作されることでロック状態を解除し、渦巻きバネ27の付勢力によってクッションフレーム20を前方側に付勢しながら車体フロア側に折り畳むことができる(図2参照)。シート本体を収納フロアに収納させたときに、シートクッション2の下端に設けられた操作ダンパ6が収納フロアに当接して自動的に操作されることで、クッションフレーム20の回動動作をロックする。また、手動でシート本体を上方に起こしたときに(図3参照)、操作ダンパ6が引っ張られるとロック状態を解除し、渦巻きバネ27の付勢力によってバックフレーム10に対しクッションフレーム20を下方側に回転させることができる。
支持ベース40は、シート本体を支持する部材であり、図4に示すように、シート幅方向の側方部分に設けられ、アッパレール4bに沿って配置される左右のサイドベース部41と、各サイドベース部41の前方部分を連結する第1ベース連結部42と、各サイドベース部41の略中央部分を連結する第2ベース連結部43と、各サイドベース部41の上面に取り付けられる左右の補強ベース部44と、を備えている。
第1ベース連結部42、第2ベース連結部43それぞれの左右両端部は、サイドベース部41と補強ベース部44とで挟まれて連結されている。
補強ベース部44は、サイドベース部41と上下で重なり合って閉断面構造を形成しており、支持ベース40が最中形状となっている。
ベースカバー60は、図1に示すように、支持ベース40全体及びレール装置4を上方から覆う樹脂成形品である。
ベースカバー60は、支持ベース40及びレール装置4を外部から保護する機能のほか、シート本体が着座可能状態から収納状態に切り替わるときにシート本体(シートクッション2)の移動をガイドする機能を備えている。
ベースカバー60は、シート幅方向の側方部分に設けられ、シートクッション2に向かって上方に突出するように形成される左右のカバー突出部61と、左右のカバー突出部61の間に設けられ、カバー突出部61よりも下方に窪むように形成され、収容物を収容するためのカバー収容凹部62と、を主に備えている。
カバー突出部61は、シート幅方向から見たときに略凸形状の湾曲面を有し、シート前後方向に延びた長尺体であって、シート幅方向において若干の横幅を有している。
カバー突出部61は、そのシート前後方向の中央部分が最も高い上面を有し、そして、当該中央部分の上面からシート前方に向かって下方傾斜する傾斜面を有している。シート前方にある傾斜面の延長線上には、収納フロアが配置されている。
カバー突出部61は、シート本体が着座可能状態から収納状態へ移動するときに、図8に示すように、シートクッション2(クッションカバー70)に設けられた後述のクッション当接部71と当接し、クッション当接部71を収納フロア側へ摺動させる(滑走させる)機能を有している。つまり、シートクッション2がベースカバー60によってガイドされて収納フロアへ円滑に向かうように構成されている。
カバー突出部61のシート前後方向の中央部分には、カバー突出部61から上方に一部張り出すようにして隙間埋め部材80が取り付けられている。
カバー収容凹部62は、図1に示すように、シートクッション2より下方位置に形成され、着座者の荷物等を載置するための略直方体状の収容空間(収容領域)である。
カバー収容凹部62は、左右のカバー突出部61よりも下方に窪んでおり、着座可能状態、収納状態及びチップアップ状態のいずれの状態であっても、シートバック1を含む他のシート構成部品と干渉することがなく、収容空間として利用することができる。
クッションカバー70は、図1に示すように、シートクッション2のうち、図4に示す左右のサイドフレーム21を左右外側から覆う略U字形状の樹脂成形品からなる。
クッションカバー70は、クッションフレーム20(サイドフレーム21)を外部から保護する機能のほか、シート本体が着座可能状態から収納状態に切り替わるときにベースカバー60(カバー突出部61)の上面を摺動することで、シート収納動作を円滑にする機能を有している。また、着座可能状態のときに、隙間埋め部材80に対し当接することで、着座荷重を良好に受け止める機能を有している。
クッションカバー70の底面は、ベースカバー60側に張り出した略凸形状の湾曲面を有し、シート幅方向及びシート前後方向においてカバー突出部61と重なる位置に配置されている。
また、クッションカバー70は、シート前後方において図4に示すサイドフレーム21のうち、中央連結パイプ23が連結された部分に対応する位置に配置されている。そのため、クッションカバー70の中で比較的剛性が高まった部分となっている。
隙間埋め部材80は、図1、図6に示すように、シートクッション2(クッションカバー70)と支持ベース40(ベースカバー60)の上下方向の間に配置される弾性体であって、支持ベース40側に取り付けられ、支持ベース40からシートクッション2に向かって延びている。
隙間埋め部材80は、上下方向に弾性を有する略円筒形状の弾性部81と、弾性部81の下端部分に取り付けられ、隙間埋め部材80と支持ベース40を連結するための略円盤形状の連結部82と、弾性部81の上端部分に取り付けられ、クッションカバー70の底面に当接し、水平方向に摺動性を有する略円形状のカバー部83と、から主に構成されている。
隙間埋め部材80は、ベースカバー60(カバー突出部61)の最上端部分に配置されており、シートクッション2(クッションカバー70)の最下端部分(クッション当接部71)に対応する位置に配置されている。
弾性部81は、その中心部分に貫通穴81aを有する弾性ゴム部材であって、その下端部分が支持ベース40の上面に対し当接しており、その上端部分がカバー部83によって全体的に覆われている。
弾性部81は、支持ベース40によって下方から支持された状態で、ベースカバー60に設けられた開口穴を通じて上方に向かって延びており、ベースカバー60から一部張り出すように設けられている。
連結部82は、弾性部81の下端に圧入される圧入ナットであって、弾性部81の貫通穴81aと連結部82に設けられたネジ穴とが上下方向に連通するように構成されている。
上記構成において、連結部82と支持ベース40とを当接させた状態で連結ボルト84を上方から締結することで、隙間埋め部材80が支持ベース40に取り付けられる。
カバー部83は、弾性部81の上端を覆う摺動性部材であって、具体的には、ポリオキシメチレン(POM)のような熱可塑性樹脂材料等から形成される。
カバー部83は、その本体部分と、当該本体部分の周縁に設けられ下方に延びるフランジ部分と、から構成されており、弾性部81の上端を挟み込むようにして取り付けられている。
上記構成により、隙間埋め部材80は、シート本体が着座可能状態のときにシートクッション2(クッションカバー70)のクッション当接部71に対して当接し、弾性作用を利用してシートクッション2を下方から支持することができる。
また、隙間埋め部材80が金属部材となる支持ベース40によって下方から支持されているため、着座者がシート本体に着座した場合であっても、着座者による着座荷重を受け止めることができる。
そのため、クッションロック装置25の大型化を避けながらも着座荷重を受け止めることができ、かつ、シートクッション2に多少の遊びを持たせてクッションロック装置25を円滑に機能させることが可能な乗り物用シートSとなる。
<シート収納動作>
次に、図7、図8に基づいてシート本体を着座可能状態から収納状態へ移動させる動作を説明する。なお、図7、図8において、リクライニング装置12及びクッションロック装置25は、黒丸で図示されるときにロック状態を示し、白丸で図示されるときにロック解除状態を示すものとする。図9、図10も同様である。
乗り物用シートSが図7に示す着座可能状態にあるとき、シートバック1は、支持ベース40によって支持され、リクライニング装置12によって起立姿勢にロックされている。また、シートバック1に連結されたシートクッション2は、支持ベース40(ベースカバー60)上に取り付けられた隙間埋め部材80によって下方から支持されている。
乗り物用シートSを着座可能状態から収納状態へ移動させるときには、シートバック1上面に設けられた操作レバー5を操作する。
着座者が操作レバー5を操作することで、図8に示すように、リクライニング装置12及びクッションロック装置25のロック状態が解除され、シートバック1は、渦巻きバネ14の付勢力によって、シートクッション2を収納フロアまで移動させるようにシート回動軸13を中心としてシート前方側に回転を開始する。
なお、操作レバー5と、リクライニング装置12及びクッションロック装置25との間には、不図示の公知なケーブルが連結されており、操作レバー5の操作によってケーブルが牽引され、ロック状態を解除する機構となっている。
シートバック1が、図8に示すように、所定の回転位置に到達したときに、シートクッション2(クッション当接部71)がベースカバー60(カバー突出部61)の表面に当接し、ベースカバー60の表面上を摺動しながら収納フロアに向かって移動する。
そして、図9に示すように、シートクッション2の前方部分が収納フロアに到達したときに、シートクッション2の底面に設けられた操作ダンパ6が、収納フロア面に当接して自動的に操作される。当該操作に伴って、シートクッション2がクッションロック装置25によって再びロックされることになる。
なお、操作ダンパ6と、クッションロック装置25との間には、不図示の公知なケーブルが連結されており、操作ダンパ6の操作によってケーブルが引っ張られ、ロック状態とロック解除状態とを切り替える構成となっている。
上記一連の動作によって、シート本体が収納フロアに収納され、乗り物用シートSが収納状態に切り替わる。
<シートチップアップ動作>
次に、図9、図10に基づいてシート本体を収納状態からチップアップ状態へ移動させる動作を説明する。
乗り物用シートSが図9に示す収納状態にあるときに、例えば、乗員が手動でシート本体を上方に起こすことで図10に示すチップアップ状態に切り替わる。
このとき、クッションロック装置25がシートクッション2の回動動作をロックしているため、シートバック1を上方に起こすことでシートクッション2も一体的に上方に起こすことができる。
なお、チップアップ状態のときに、アッパレール4bをロアレール4aに対してシート後方側に摺動させることによって、シート前方側に一層広い荷室スペースを確保できる。
乗り物用シートSが図10に示すチップアップ状態に切り替わったとき、シートバック1は、着座可能状態の位置と同じ位置に復帰し、リクライニング装置12によって起立姿勢でロックされることになる。
最後に、乗り物用シートSをチップアップ状態から着座可能状態へ移動させるときには、図10に示す操作ダンパ6を手前に引く操作をすることで、クッションロック装置25のロック状態が解除される。
シートクッション2は、クッションロック装置25の解除に伴い、渦巻きバネ27の付勢力によって、シートバック1に対して下方側に回転する。
上記一連の動作により、乗り物用シートSが図7に示す着座可能状態に復帰する。
<隙間埋め部材の第2実施形態>
次に、隙間埋め部材の第2実施形態について、図11に基づいて説明する。
なお、上述した隙間埋め部材80と重複する内容については説明を省略する。
第2実施形態に係る隙間埋め部材180は、隙間埋め部材80と同様に、支持ベース40側に取り付けられ、支持ベース40からシートクッション2に向かって延びている。
隙間埋め部材180は、上下方向に弾性を有する板状バネ部材であって、ベースカバー60の上面に取り付けられるバネ取り付け部181と、バネ取り付け部181とは反対側の端部に設けられ、シートクッション2(クッションカバー70)に当接可能なバネ当接部182と、バネ当接部182の表面を保護するためのカバー部183と、から主に構成されている。
隙間埋め部材180は、シート前後方向に長尺となるように延びており、シート幅方向から見て湾曲した形状を有している。具体的には、バネ取り付け部181からバネ当接部182まで上方傾斜しながらシート後方に延びている。
バネ取り付け部181は、カバー突出部61の前方部分の上面に対して連結ボルト184を上方から締結することで取り付けられている。
バネ当接部182は、上下方向に弾性を有する弾性部であって、クッション当接部71の底面に当接するように配置されている。
カバー部183は、バネ当接部182の表面を覆う樹脂性部材であって、具体的には、バネ当接部182のうち、クッション当接部71に当接する当接面182aと、当接面182aとは上下方向において反対側の面であってカバー突出部61に当接可能な当接面182bと、をそれぞれ表面コーティングするものである。
なお、バネ当接部182の当接面182bと、カバー突出部61の上面とは所定の上下方向の隙間が形成されている。
上記構成であっても、クッションロック装置25の大型化を避けながら着座荷重を受け止めることができ、かつ、シートクッション2に多少の遊びを持たせてクッションロック装置25を円滑に機能させることができる。
<隙間埋め部材の第3実施形態>
次に、隙間埋め部材の第3実施形態について、図12に基づいて説明する。
第3実施形態に係る隙間埋め部材280は、隙間埋め部材80,180とは異なって、シートクッション2側に取り付けられ、シートクッション2からベースカバー60に向かって延びている。
隙間埋め部材280は、上下方向に弾性を有する弾性バネ部材であって、シートクッション2に対し、シートクッション2からベースカバー60に向かって突出する突出長さを変更可能な状態で取り付けられる突出軸281と、突出軸281の外周面に取り付けられ、シートクッション2に対して突出軸281の突出長さを変更可能な状態で取り付けられる弾性スプリング282と、突出軸281のうち突出先端部分を保護するカバー部283と、から主に構成されている。
突出軸281は、シートクッション2のサイドフレーム21に対し下方から組み付けられる段付きボルトであって、上下方向においてサイドフレーム21を貫通し、当該サイドフレーム21を連結ナット284との間に挟み込むことで取り付けられている。
突出軸281のフランジ281aが、クッションカバー70に設けられた開口穴を通じて下方に向かって延びており、クッションカバー70から一部張り出すように配置されている。
なお、サイドフレーム21に設けられた開口穴の周辺部分には、すべり軸受け285がブッシュとして取り付けられている。
弾性スプリング282は、上下方向に弾性を有する弾性部であって、具体的には、コイルドウェーブスプリングであって、上下方向において突出軸281のフランジ281a部分と、サイドフレーム21との間に配置されている。
カバー部283は、突出軸281のフランジ281aの表面を覆う樹脂性部材であって、具体的には、その本体部分と、当該本体部分の周縁に設けられ上方に延びるフランジ部分と、から構成されており、フランジ281aを挟み込むようにして取り付けられている。
上記構成であっても、クッションロック装置25の大型化を避けながら着座荷重を受け止めることができ、かつ、シートクッション2に多少の遊びを持たせてクッションロック装置25を円滑に機能させることができる。
<その他の実施形態>
上記実施形態において、乗り物用シートSのシート前方に収納フロアが形成されているが、特に限定されることなく、乗り物用シートSの後方に収納フロアが形成されていても良い。
その場合、シート本体が収納フロアに収納されたときにシートバック1とシートクッション2の上下方向の位置関係が逆の配置になることが望ましい。
上記実施形態において、シート本体の収納状態が、特許請求の範囲の移動状態に相当するものとして説明されたが、特に限定されず、本実施形態のチップアップ状態等が移動状態に相当するものとしても勿論良い。
上記実施形態において、図2に示すように、支持ベース40は、レール装置4を介して車体フロアに固定されているが、特に限定されることなく、レール装置4を不要として直接車体フロアに固定される等、適宜変更しても良い。
または、車体フロア上に固定された不図示の支持ブラケット(支持部材)を支持ベース40の代わりとして採用しても良い。
上記実施形態において、図6、図12に示すように、カバー部83,283は、樹脂製のカバーとして形成されているが、特に限定されることなく、樹脂製のカバーの代わりとして例えば樹脂材料等のコーティング剤を対象部位に塗布、吹き付ける等して形成されても良い。
また、図11に示すように、カバー部183は、対象部位の面に樹脂材料を表面コーティングすることで形成されているが、表面コーティングの代わりとして樹脂製のカバーを取り付ける等して形成されても良い。
上記実施形態において、図12に示すように、突出軸281は、シートクッション2に対し、シートクッション2からベースカバー60に向かって突出する突出長さを変更可能な状態で取り付けられる段付きボルトであるが、特に限定されることなく、段付きボルトの代わりとして公知な突き出しピン等を採用しても良い。
上記実施形態では、具体例として自動車に用いられる収納可能な乗り物用シートについて説明したが、特に限定されることなく、電車、バス等の乗り物用シートのほか、飛行機、船等の乗り物用シートとしても利用することができる。
本実施形態では、主として本発明に係る乗り物用シートに関して説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
特に、隙間埋め部材の形状、配置、及び構成について、上記の実施形態にて説明したものは、あくまで一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。
S 乗り物用シート
1 シートバック
1a、2a クッションパッド
1b、2b 表皮
1c 表皮張り出し部
2 シートクッション
3 ヘッドレスト
4 レール装置
4a ロアレール
4b アッパレール
5 操作レバー
6 操作ダンパ
10 バックフレーム
11 連結ブラケット
12 リクライニング装置
13 シート回動軸
14 渦巻きバネ
20 クッションフレーム
21 サイドフレーム
22 前方連結パイプ
23 中央連結パイプ
24 パンフレーム
25 クッションロック装置
26 クッション回動軸
27 渦巻きバネ
40 支持ベース(支持部材)
41 サイドベース部
42 第1ベース連結部
43 第2ベース連結部
44 補強ベース部
60 ベースカバー
61 カバー突出部
62 カバー収容凹部
70 クッションカバー
71 クッション当接部
80,180,280 隙間埋め部材
81 弾性部
81a 貫通穴
82 連結部
83 カバー部
84 連結ボルト
181 バネ取り付け部
182 バネ当接部
182a,182b 当接面
183 カバー部
184 連結ボルト
281 突出軸
281a フランジ
282 弾性スプリング
283 カバー部
284 連結ナット
285 すべり軸受け

Claims (9)

  1. シートバック及びシートクッションを有するシート本体と、
    前記シートバックに対して前記シートクッションを回動可能に連結するとともに、前記シート本体が着座者を着座させることが可能な着座可能状態のときに前記シートクッションの回動動作をロックするクッションロック装置と、を備え、
    前記着座可能状態と、前記シート本体を前記着座可能状態から移動させた移動状態との間で切り替え可能な乗り物用シートであって、
    車体フロア上に設けられ、前記シート本体を支持する支持部材と、
    前記シートクッション及び前記支持部材の一方に取り付けられ、前記着座可能状態のときに前記シートクッションと前記支持部材の上下方向の間に形成される隙間を埋めるために、前記一方から前記シートクッション及び前記支持部材の他方に当接するように延びている隙間埋め部材と、を備えていることを特徴とする乗り物用シート。
  2. 前記隙間埋め部材は、弾性を有する弾性部を有し、前記支持部材の上端部分に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の乗り物用シート。
  3. 前記移動状態とは、前記シートバックが前記車体フロアに対して倒伏して前記シートクッションが前記シートバックと前記車体フロアとの間に配置された収納状態であって、
    前記隙間埋め部材のうち前記シートクッションに当接する部分には、摺動性を有するカバー部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の乗り物用シート。
  4. 前記隙間埋め部材は、弾性を有する板状バネであって、前記支持部材に取り付けられるバネ取り付け部と、該バネ取り付け部とは反対側の端部に設けられ、前記シートクッションに当接可能なバネ当接部と、を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の乗り物用シート。
  5. 前記バネ当接部には、前記シートクッションに当接する当接面と、該当接面とは上下方向において反対側の面であって前記支持部材に当接可能な面とをそれぞれ保護するためのカバー部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の乗り物用シート。
  6. 前記隙間埋め部材は、前記シートクッションに対し、該シートクッションから前記支持部材に向かって突出する突出長さを変更可能な状態で取り付けられる突出部を有することを特徴とする請求項1に記載の乗り物用シート。
  7. 前記シートクッションは、骨格となるクッションフレームを有し、
    前記隙間埋め部材は、前記突出部としての突出軸と、該突出軸の外周面に取り付けられ、前記クッションフレームに対して前記突出軸の突出長さを変更可能な状態で取り付けられる弾性スプリングと、前記突出軸のうち突出先端部分を保護するカバー部と、を有していることを特徴とする請求項6に記載の乗り物用シート。
  8. 前記支持部材は、前記シートクッションに対応した形状を有する支持ベースであって、該支持ベースを上方から覆うベースカバーを備え、
    該ベースカバーの表面上には、シート幅方向の側方部分に設けられ、前記シートクッションに向かって上方に突出するように形成される左右のカバー突出部と、該左右のカバー突出部の間に設けられ、該左右のカバー突出部よりも下方に窪むように形成され、収容物を収容するためのカバー収容凹部とが形成され、
    前記隙間埋め部材は、前記カバー突出部の上端部分、又は前記シートクッションのうち前記カバー突出部に対向する下端部分に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の乗り物用シート。
  9. 前記移動状態とは、前記シートバックが前記車体フロアに対してシート前方に倒伏して前記シートクッションが前記シートバックと前記車体フロアとの間に配置された収納状態であって、
    前記シートバックは、骨格となるバックフレームにクッションパッドを載置して表皮で被覆して構成され、
    該表皮は、前記収納状態のときに前記隙間埋め部材を上方から覆うために、前記シートバックの本体部分から一部張り出すように延びている表皮張り出し部を有していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の乗り物用シート。
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