JP2020080064A - 投影制御装置、投影装置、投影装置の制御方法、プログラム、記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】高画質に投影領域を撮像することができない場合にも、投影領域の調整後における投影画像の画質を示す画像を生成する。【解決手段】入力画像を幾何変形処理した画像に基づいて画像を投影する投影装置を制御する投影制御装置は、前記投影装置の前記幾何変形処理に用いる変形量を取得する取得手段と、前記変形量を用いて前記幾何変形処理が施された画像に基づいて、投影面における画像である投影画像の画質を示す指標画像を生成する生成手段と、を備えることを特徴とする。【選択図】図4
Description
本発明は、投影制御装置、投影装置、投影装置の制御方法、プログラム、記憶媒体に関する。
プロジェクタ(投影装置)には、プロジェクタとスクリーンの相対角に起因する台形歪みを画像処理により幾何学的に補正(幾何変形処理)するキーストーン補正機能を備えたものがある。また、プロジェクタには、プロジェクタの本体位置や角度を変えずに投影領域をシフトすることができるレンズシフト機能や、プロジェクタの投影領域の大きさを調整することができるレンズズーム機能を備えたものがある。
このような、キーストーン補正機能やレンズシフト機能、レンズズーム機能を用いる場合、プロジェクタの本体設置の状態によって投影画像の空間周波数特性(コントラスト感度特性)が変化することが分かっている。ここで、空間周波数特性とは、空間周波数ごとに、入力画像の持つコントラストをどの程度忠実に再現できるかを示すものであり、画質を評価するための指標として用いられる。
空間周波数特性を活用する技術の一例として特許文献1では、プロジェクタは、調整用パターンを投影し、それを撮像した画像を解析することによって投影画像の空間周波数特性に応じた合焦の評価値を決定する。そして、プロジェクタは、評価値を棒グラフにして表示することが開示されている。特許文献1によれば、容易に精度よくプロジェクタの焦合状態をユーザが把握することができる。
しかし、特許文献1における技術を適用して、キーストーン補正機能やレンズシフト機能、レンズズーム機能を用いた投影領域の調整後における投影画像の画質をユーザに示す場合には、投影領域を撮像した高解像度な画像を解析する必要がある。そのため、従来は、ユーザに示すために、投影領域の調整後における投影画像の画質を示す画像を生成する場合には、高画質に投影領域を撮像する必要があった。
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、高画質に投影領域を撮像することができない場合にも、投影領域の調整後における投影画像の画質を示す画像を生成することを目的とする。
本発明の第1の態様は、
入力画像を幾何変形処理した画像に基づいて画像を投影する投影装置を制御する投影制御装置であって、
前記投影装置の前記幾何変形処理に用いる変形量を取得する取得手段と、
前記変形量を用いて前記幾何変形処理が施された画像に基づいて、投影面における画像である投影画像の画質を示す指標画像を生成する生成手段と、
を備える、
ことを特徴とする投影制御装置である。
入力画像を幾何変形処理した画像に基づいて画像を投影する投影装置を制御する投影制御装置であって、
前記投影装置の前記幾何変形処理に用いる変形量を取得する取得手段と、
前記変形量を用いて前記幾何変形処理が施された画像に基づいて、投影面における画像である投影画像の画質を示す指標画像を生成する生成手段と、
を備える、
ことを特徴とする投影制御装置である。
本発明の第2の態様は、
入力画像を幾何変形処理した画像に基づいて画像を投影する投影装置の制御方法であって、
前記投影装置の前記幾何変形処理に用いる変形量を取得する取得工程と、
前記変形量を用いて前記幾何変形処理が施された画像に基づいて、投影面における画像である投影画像の画質を示す指標画像を生成する生成工程と、
を有する、
ことを特徴とする投影装置の制御方法である。
入力画像を幾何変形処理した画像に基づいて画像を投影する投影装置の制御方法であって、
前記投影装置の前記幾何変形処理に用いる変形量を取得する取得工程と、
前記変形量を用いて前記幾何変形処理が施された画像に基づいて、投影面における画像である投影画像の画質を示す指標画像を生成する生成工程と、
を有する、
ことを特徴とする投影装置の制御方法である。
本発明によれば、高画質に投影領域を撮像することができない場合にも、投影領域の調整後における投影画像の画質を示す画像を生成することができる。
以下、図面を参照して本発明の例示的な実施形態を詳細に説明する。なお、本発明は説明する実施形態に限定されない。また、実施形態で説明される構成要素の全てが本発明に必須とは限らない。
<実施形態1>
実施形態1に係る投影システムは、幾何学補正(幾何変形処理)時のキーストーン補正量(変形量)に基づいて、当該幾何学補正後における投影面での画像(投影画像)の画質を評価する。そして、投影システムは、当該画質を示す画像を生成して、スクリーンなどに投影する。これにより、投影領域を高画質に撮像することができない場合にも、投影領域の調整後における投影画像の画質を示す画像を生成することができる。また、当該評価をユーザは容易に把握することができるため、ユーザは容易にプロジェクタの投影位置の修正を行うことができる。
実施形態1に係る投影システムは、幾何学補正(幾何変形処理)時のキーストーン補正量(変形量)に基づいて、当該幾何学補正後における投影面での画像(投影画像)の画質を評価する。そして、投影システムは、当該画質を示す画像を生成して、スクリーンなどに投影する。これにより、投影領域を高画質に撮像することができない場合にも、投影領域の調整後における投影画像の画質を示す画像を生成することができる。また、当該評価をユーザは容易に把握することができるため、ユーザは容易にプロジェクタの投影位置の修正を行うことができる。
[投影システムの構成]
以下では、本実施形態に係る投影システム10について、図1を用いて説明する。図1
は、実施形態1に係る投影システム10を示す外観図である。投影システム10は、プロジェクタ100、PC200、カメラ300を有する。ここで、PC200とプロジェクタ100とは相互に通信可能であり、PC200とカメラ300とは相互に通信可能である。なお、本実施形態では、TCP/IPを通信プロトコルとして用いるローカルエリアネットワーク(LAN)によって各機器間の通信が行われる。
以下では、本実施形態に係る投影システム10について、図1を用いて説明する。図1
は、実施形態1に係る投影システム10を示す外観図である。投影システム10は、プロジェクタ100、PC200、カメラ300を有する。ここで、PC200とプロジェクタ100とは相互に通信可能であり、PC200とカメラ300とは相互に通信可能である。なお、本実施形態では、TCP/IPを通信プロトコルとして用いるローカルエリアネットワーク(LAN)によって各機器間の通信が行われる。
また、投影システム10は、プロジェクタ100を用いることで、スクリーン400上に画像を投影することができる。なお、画像が投影される対象は、スクリーン400に限らず、任意の壁やバルーンなど任意の投影対象物であってよい。
プロジェクタ100は、本実施形態では、WUXGA(Wide−Ultra Extended Graphics Array;1920×1200ピクセル)の解像度を有する投影装置である。なお、プロジェクタ100の解像度は、WUXGAに限らず、任意のものでよい。プロジェクタ100は、PC200から受信したコマンドに応じた動作を行い、動作の結果をPC200に送信する。
PC200は、投影制御装置、および画像処理装置として動作する。PC200は、予め定められたコマンドをプロジェクタ100およびカメラ300に送信することにより、プロジェクタ100およびカメラ300の動作を制御することができる。なお、PC200として、スマートフォンやタブレットなど、その他の情報処理装置を用いてもよい。また、プロジェクタ100の内部にPC200が備えられていてもよい。
カメラ300は、例えば、デジタルカメラ、ウェブカメラ、ネットワークカメラなどの撮像装置である。ここで、カメラ300は、プロジェクタ100の投影領域全体を撮像範囲として含むように設置され、撮像範囲が変わらないように固定されている。例えば、カメラ300は、PC200からの要求に応じて撮影を行い、得られた画像信号をPC200に送信することができる。なお、カメラ300は、PC200やプロジェクタ100に内蔵されていてもよい。
[プロジェクタ100およびPC200の構成]
図2は、投影システム10が有するプロジェクタ100およびPC200の構成図である。以下では、図2を用いて、プロジェクタ100およびPC200の各機能部について説明する。
図2は、投影システム10が有するプロジェクタ100およびPC200の構成図である。以下では、図2を用いて、プロジェクタ100およびPC200の各機能部について説明する。
(プロジェクタ100の構成)
プロジェクタ100は、CPU101、RAM102、ROM103、投影部104、投影制御部105、VRAM106、操作部107、ネットワークIF108、画像処理部109、画像入力部110を有する。これらの各機能部は、内部バス111によって互いに通信ができるように接続されている。
プロジェクタ100は、CPU101、RAM102、ROM103、投影部104、投影制御部105、VRAM106、操作部107、ネットワークIF108、画像処理部109、画像入力部110を有する。これらの各機能部は、内部バス111によって互いに通信ができるように接続されている。
CPU101は、プログラマブルプロセッサの一例であり、例えばROM103に記憶されているプログラムをRAM102に読み込んで実行することにより、プロジェクタ100の各機能部を制御する。
RAM102は、CPU101がプログラムを実行する際のワークメモリとして用いられる。RAM102には、プログラムやプログラムの実行に用いる変数などが記憶される。なお、RAM102は、例えばデータバッファとなでの他の用途に用いられてもよい。
ROM103は、CPU101が実行するプログラム、メニュー画面などの表示に用いるためのGUIデータなど各種の設定値などが記憶される。ROM103は、データの読
み取りが可能であるだけでなく、データの書き換えも可能であってもよい。
み取りが可能であるだけでなく、データの書き換えも可能であってもよい。
投影部104は、光源、投影光学系などを有し、投影制御部105から供給される入力画像に基づいて光学像をスクリーン400(投影面)に投影する。本実施形態では、投影部104は、液晶パネルを光学変調素子として用いて、光源からの光の反射率もしくは透過率を入力画像に従って制御する。これにより、投影部104は、入力画像に基づく光学像を生成して、投影光学系によってスクリーン400に投影画像(投影領域)として投影する。
投影制御部105は、画像処理部109から供給される入力画像を投影部104に供給する。
VRAM106は、PC200やメディアプレーヤーなどの外部から受信した入力画像を格納するビデオメモリである。
操作部107は、キーボタン、スイッチ、タッチパネルなどの入力デバイスを有し、ユーザからプロジェクタ100への指示を受け付ける。また、CPU101は、操作部107への操作を監視しており、操作部107への操作を検出すると、検出した操作に応じた処理を実行する。なお、プロジェクタ100とリモートコントローラとが接続されている場合、操作部107は、リモートコントローラから受信した操作信号をCPU101に通知する。
ネットワークIF108は、プロジェクタ100を通信ネットワークに接続するインタフェースであり、サポートする通信ネットワークの規格に準拠した構成を有する。本実施形態において、プロジェクタ100は、ネットワークIF108を通じて、PC200と共通のローカルネットワークに接続される。従って、プロジェクタ100とPC200との通信は、ネットワークIF108を介して実行される。
画像処理部109は、VRAM106に格納された入力画像に対して様々な画像処理を必要に応じて適用し、投影制御部105に供給する。なお、画像処理部109は、例えば画像処理用のマイクロプロセッサであってよい。あるいは、画像処理部109に相当する動作を、CPU101がROM103に記憶されたプログラムを実行することによって実現してもよい。
また、画像処理部109は、フレーム間引き処理、フレーム補間処理、解像度変換処理、メニュー画面などのOSD(On Screen Display)を重複させる処理、キーストーン補正処理、エッジブレンディング処理などが実行可能である。しかし、これらに限定されず、画像処理部109は、他の画像処理が実行可能であってもよい。
画像入力部110は、PC200などの外部装置が出力する画像信号(映像信号)を直接または間接的に受信するインタフェースであり、サポートする画像信号に応じた構成を有する。画像入力部110は、例えば、コンポジット端子、S映像端子、D端子、コンポーネント端子、アナログRGB端子、DVI−I端子、DVI−D端子、HDMI(登録商標;High−Definition Multimedia Interface)端子の1つ以上を含む。画像入力部110は、受信した画像信号を入力画像として、VRAM106に格納する。ここで、画像入力部110は、デジタル画像信号を受信した場合には、変換などを行わずにVRAM106に格納してアナログ画像信号を受信した場合には、デジタル画像信号に変換してVRAM106に格納する。
(PC200の構成)
次に、図2を用いて、PC200の構成について説明する。PC200は、CPU201、RAM202、ROM203、操作部204、表示部205、ネットワークIF206、画像出力部207、通信部208を有する。また、PC200は、変形量取得部209、指示部213、生成部220を有する。生成部220は、評価用画像生成部210、指標決定部211、指標画像生成部212を有する。なお、これらの各機能部は内部バス214によって通信可能に接続されている。また、PC200は、外部ディスプレイが接続可能な汎用コンピュータであってよいため、汎用コンピュータに準じた構成でよい。また、上述のように、プロジェクタ100の内部にPC200が備えられていてもよい。
次に、図2を用いて、PC200の構成について説明する。PC200は、CPU201、RAM202、ROM203、操作部204、表示部205、ネットワークIF206、画像出力部207、通信部208を有する。また、PC200は、変形量取得部209、指示部213、生成部220を有する。生成部220は、評価用画像生成部210、指標決定部211、指標画像生成部212を有する。なお、これらの各機能部は内部バス214によって通信可能に接続されている。また、PC200は、外部ディスプレイが接続可能な汎用コンピュータであってよいため、汎用コンピュータに準じた構成でよい。また、上述のように、プロジェクタ100の内部にPC200が備えられていてもよい。
CPU201は、プログラマブルプロセッサの一例であり、例えばROM203に記憶されているプログラム(OSやアプリケーションプログラム)をRAM202に読み込んで実行することにより、PC200の各機能部を制御する。
RAM202は、CPU201がプログラムを実行する際のワークメモリとして用いられる。RAM202には、プログラムやプログラムの実行に用いる変数などが記憶される。また、RAM202は、例えば、データバッファなどの他の用途に用いられてもよい。
ROM203には、CPU201が実行するプログラム、メニュー画面などの表示に用いるためのGUIデータ、各種の設定値などが記憶される。ROM203は、書き換え可能であってよい。なお、PC200は、ROM203よりも大容量のHDDやSSDなどの記憶装置を有してもよく、この場合OSやアプリケーションプログラムといった容量の大きいプログラムは記憶装置に記憶してもよい。
操作部204は、キーボード、マウスなどのポインティングデバイス、タッチパネル、スイッチなどの入力デバイスを有し、PC200への指示をユーザから受け付ける。ここで、キーボードは、ソフトウェアキーボードであってもよい。CPU201は、操作部204への操作を監視しており、操作部204へのユーザ操作を検出すると、検出した操作に応じた処理を実行する。
表示部205は、例えば、液晶パネルや有機ELパネルである。表示部205は、OSやアプリケーションプログラムに応じて、CPU201から提供される画像を画面に表示する。なお、表示部205は、PC200の内部に存在している必要はなく、外部装置であってもよい。また、表示部205は、タッチパネルなどを有するタッチディスプレイであってもよい。
ネットワークIF206は、PC200を通信ネットワークに接続するインタフェースであり、サポートする通信ネットワークの規格に準拠した構成を有する。本実施形態では、PC200は、ネットワークIF206を通じてプロジェクタ100と、共通のローカルネットワークにおいて接続される。従って、PC200とプロジェクタ100との通信は、ネットワークIF206を介して実行される。
画像出力部207は、プロジェクタ100などの外部装置に画像信号を送信するインタフェースであり、サポートする画像信号に応じた構成を有する。画像出力部207は例えば、コンポジット端子、S映像端子、D端子、コンポーネント端子、アナログRGB端子、DVI−I端子、DVI−D端子、HDMI(登録商標)端子の1つ以上を含む。
なお、本実施形態では、画像出力部207は、プロジェクタ100の投影領域の調整を有する投影制御アプリケーションプログラムのUI画面を表示部205に表示させる。しかし、これに限らず、画像出力部207は、接続された外部機器にUI画面を表示させてもよい。
通信部208は、外部機器と通信を行うための通信インタフェースであり、代表的にはUSBインタフェースであるが、RS−232Cなど他の規格に準じた構成を有してもよい。本実施形態では、カメラ300が通信部208に接続され、通信部208は、カメラ300が撮像した画像信号(撮影画像)を受信する。このとき、カメラ300とPC200との通信方法に特に制限はなく、両者がサポートしている任意の規格に準拠した通信が行われればよい。
変形量取得部209は、プロジェクタ100にユーザから入力される、もしくは入力されたキーストーン補正量(以後、変形量と呼ぶ)を、ネットワークIF206を介して取得する。ここで、「変形量がユーザから入力される」とは、例えば、プロジェクタ100の操作部107を介して、ユーザが手動で投影画像に対するキーストーン補正を行うことによって入力されることを示す。
生成部220は、変形量に基づいてパターン画像などをキーストーン補正(幾何変形処理)した画像に基づいて、当該キーストーン補正によって変化する投影画像の画質を示す指標画像(提示画像)を生成する。また、生成部220は、評価用画像生成部210、指標決定部211、指標画像生成部212によって構成される。
評価用画像生成部210は、キーストーン補正後の投影画像の画質(見え方)を決定するため、形状を変化させるキーストーン補正を矩形のパターン画像などの画像に施す。その後、評価用画像生成部210は、当該画像に対して、形状などを変化させずに画素数を増やす処理である単純拡大をした後に、画像の形状が矩形に戻るように再度キーストーン補正を施すことによって評価用画像を生成する。この単純拡大をする処理は、注目する周波数帯域における空間周波数特性に対して単純拡大後のキーストーン補正が与える影響を抑えるために行われる。なお、評価用画像生成部210が用いる画像は、矩形のパターン画像に限らず、どのような形状であってもよい。また、本実施形態では、空間周波数特性は、0〜1.0の範囲により示され、値が大きいほど対応する領域の画質の評価が高い。
指標決定部211は、評価用画像生成部210が生成した評価用画像から空間周波数特性曲線を決定する。そして、指標決定部211は、プロジェクタ100が投影できる限界解像度における空間周波数特性の数値を画質指標として決定して、キーストーン補正後の投影画像の当該画質指標の分布を決定する。なお、空間周波数特性曲線および画質指標については、後述にて詳細に説明する。
指標画像生成部212は、指標決定部211で生成された画質指標の分布を基に、ユーザのプロジェクタ設置をアシストするための、投影画像の画質を示すような指標画像(提示画像)を生成する。なお、指標画像については、後述にて詳細に説明する。
指示部213は、指標画像生成部212が生成した指標画像と同じものを、プロジェクタ100に生成させるためのコマンドを生成して出力する。なお、指示部213は、指標画像を生成させるためのコマンドではなく、指標画像自体をプロジェクタ100に出力してもよい。
[キーストーン補正について]
次に、プロジェクタ100の画像処理部109が行うキーストーン補正について図3を用いて説明する。画像処理部109は、画像入力部110がVRAM106に格納した入力画像に対して、キーストーン補正を行う。
次に、プロジェクタ100の画像処理部109が行うキーストーン補正について図3を用いて説明する。画像処理部109は、画像入力部110がVRAM106に格納した入力画像に対して、キーストーン補正を行う。
ここで、キーストーン補正とは、投影領域に対する法線方向と投影方向(投影光学系の
光軸方向)とのずれに応じて、投影画像に生じる台形歪みを相殺するように入力画像を幾何学的変換(変形)させる補正(幾何変形処理)である。これによれば、プロジェクタ100とスクリーン400との位置関係に依存せずに、入力画像と同じ形状に投影画像をすることができる。なお、幾何学的変換は、プロジェクタ100の液晶パネル座標上での射影変換によって実現できるため、キーストーン補正は、幾何補正の補正量である射影変換のパラメータの決定によって実現できるといえる。従って、例えば、CPU101は、入力画像を変形する際における入力画像の各頂点の移動量と移動方向に基づいて射影変換のパラメータを決定し、画像処理部109に与えることによってキーストーン補正が実現できる。
光軸方向)とのずれに応じて、投影画像に生じる台形歪みを相殺するように入力画像を幾何学的変換(変形)させる補正(幾何変形処理)である。これによれば、プロジェクタ100とスクリーン400との位置関係に依存せずに、入力画像と同じ形状に投影画像をすることができる。なお、幾何学的変換は、プロジェクタ100の液晶パネル座標上での射影変換によって実現できるため、キーストーン補正は、幾何補正の補正量である射影変換のパラメータの決定によって実現できるといえる。従って、例えば、CPU101は、入力画像を変形する際における入力画像の各頂点の移動量と移動方向に基づいて射影変換のパラメータを決定し、画像処理部109に与えることによってキーストーン補正が実現できる。
また、例えば、図3が示すような、入力画像150の任意の画素Pの座標を(xs,ys)とすると、射影変換による変形後の入力画像(変形画像151)の画素Pの座標(xd,yd)は、以下の式1で示すことができる。
ここで、Nは3×3行列で、入力画像150から変形画像151への射影変換行列である。この行列Nは、一般的に、入力画像150の4隅頂点の座標(4つの頂点の座標)と変形画像151の4隅頂点の座標を用いて連立方程式を解くことで求められる。また、座標(xso,yso)は、図3に実線で示す入力画像150の左上の頂点の座標であり、座標(xdo,ydo)は、図3に一点鎖線で示す変形画像151において、入力画像150の左上の頂点の座標(xso,yso)に対応する頂点の座標である。
また、行列Nの逆行列N−1を用いると、式1は、下記の式2に変形できる。つまり、入力画像150の画素Pの座標(xs,ys)は、逆行列N−1と座標(xd,yd)、座標(xdo,ydo)、座標(xso,yso)から決定することができる。そのため、CPU101は、変形パラメータとして、逆行列N−1と座標(xso,yso)、座標(xdo,ydo)を画像処理部109に与える。画像処理部109は、式2に従って、変形画像の画素Pの座標(xd,yd)に対応する入力画像150の画素Pの座標(xs,ys)を決定する。
ここで、式2によって得られるxs,ysの値がいずれも整数であれば、画像処理部109は、入力画像150の画素Pの画素値を、変形画像151の画素Pの画素値とすることができる。一方、式2によって得られるxs,ysの値のいずれかが整数でない場合、画像処理部109は、変形画像151の画素Pの画素値に相当する画素値を、画素Pの複数の周辺画素の値を用いた補間演算により求めることができる。補間演算は、例えばバイリニア、バイキュービックなど、公知の補間演算のいずれかを用いて行うことができる。また、式2によって得られる座標(xs,ys)が、入力画像150の外部領域の座標の場合、上述に関わらず、画像処理部109は、変形画像151の座標(xd,yd)における画素Pの画素値を黒(0)またはユーザが設定した背景色とする。このようにして、画像処理部109は、キーストーン補正後の入力画像の全座標についての画素値を求め、変形画像を生成することができる。
なお、ここでは、CPU101が画像処理部109に、行列Nとその逆行列N−1の両方を供給するが、いずれか一方の行列だけをCPU101が供給し、画像処理部109が他方の行列を算出してもよい。
なお、変形画像の頂点の座標は、例えば、ユーザからの入力により取得することができる。この際、ユーザ入力を支援するため、CPU201は、投影制御アプリケーションプログラムを用いて、プロジェクタ100にテストパターンを投影させるようにしてもよい。
[設置アシスト処理について]
次に、キーストーン補正後の投影画像の画質を示す指標画像を投影することによって、プロジェクタ100の本体設置をアシストする処理(以降、設置アシスト処理と呼ぶ)のフローについて、図4を用いて詳細に説明する。具体的には、設置アシスト処理とは、S502〜S508の処理に相当し、取得した変形量に基づいて、キーストーン補正後の投影画像の画質を示す指標画像を生成して、プロジェクタ100に投影させる処理である。なお、このフローの処理は、CPU201が、PC200の各機能部を制御することによって実行する。
次に、キーストーン補正後の投影画像の画質を示す指標画像を投影することによって、プロジェクタ100の本体設置をアシストする処理(以降、設置アシスト処理と呼ぶ)のフローについて、図4を用いて詳細に説明する。具体的には、設置アシスト処理とは、S502〜S508の処理に相当し、取得した変形量に基づいて、キーストーン補正後の投影画像の画質を示す指標画像を生成して、プロジェクタ100に投影させる処理である。なお、このフローの処理は、CPU201が、PC200の各機能部を制御することによって実行する。
S500では、変形量取得部209は、ネットワークIF206を介して、プロジェクタ100に対してユーザから入力される変形量を取得する。そして、変形量取得部209は、プロジェクタ100に入力される変形量を、生成部220(評価用画像生成部210)に出力する。
なお、変形量取得部209は、カメラ300が検出(撮影)したスクリーン400および投影画像の画像(撮影画像)を解析することによって、変形量を取得してもよい。具体的には、変形量取得部209は、当該解析により、スクリーン400の4隅頂点の座標値と変形前の投影画像の4隅頂点の座標値を取得することによって、スクリーン400に投影画像をあわせるための変形量を取得してもよい。また、変形量取得部209は、撮影画像における投影画像の変形後の4隅頂点の座標値をユーザに指定(入力)させることによって、当該指定された情報と変形前の投影画像とから変形量を取得してもよい。従って、本実施形態では、投影画像の変形前後の4隅頂点の座標値が取得できればよいため、高画質な撮影画像は不要である。
また、カメラ300を用いて変形量の取得する例の説明を行ったが、他の例も適用可能である。例えば、プロジェクタ100内にジャイロセンサーを設け、プロジェクタ100の設置の傾きから変形量が取得されてもよいし、スクリーン400に設けた光検知センサを用いて変形量が取得されてもよい。
S501では、設置アシスト処理を実行するか否かが判定されている。S501では、生成部220は、プロジェクタ100に入力される変形量の変化を検出したときに、設置アシスト処理を実行する。つまり、S501では、生成部220は、指標画像を生成するか否かを判定しているともいえる。設置アシスト処理が実行されると、処理工程はS502に遷移して、それ以外の場合には、処理工程はS500に遷移する。これにより、PC200は、プロジェクタ100の設置、調整の最中にも、指標画像を更新することができる。なお、設置アシスト処理の実行条件は、プロジェクタ100のレンズシフト量やレンズズーム量に変化があった場合としてもよく、ユーザのボタン押下による更新指示でもよい。また、生成部220は、所定の期間経過するごとに、設置アシスト処理を実行してもよい。
以下のS502〜S504の処理は、プロジェクタ100に入力された入力画像がキーストーン補正を施された結果、投影画像において、どのように見えるかを模擬した評価用画像を生成する処理である。以下では、図5(A)が示すような画質指標決定のための矩形のパターン画像600aを用いて、評価用画像生成部210が評価用画像を生成する。なお、パターン画像600aは、予めROM203に記憶されている。
ここで、パターン画像600aは、空間周波数特性を決定するための斜めエッジのパターン601aを複数有する(敷き詰めた)構成をとる。このように、斜めエッジのパターン601aを採用することで、国際標準化されている斜めエッジ法のMTF算出(ISO12233:Slanted−Edge法)によって、より細かい空間分解能で、後述する空間周波数特性曲線を決定することができる。
図6(A)は、1ブロック(1つ)の斜めエッジのパターン601aを示す模式図である。本実施形態では、斜めエッジのパターン601aの1ブロックの解像度を縦60pixel、横92pixelの解像度として、縦横共に20ブロックずつ、合計400ブロックで構成されるパターン画像600aを用いる。なお、図6(A)では、縦方向に急峻なエッジのパターンを示しているが、エッジの角度についての限定はなく、また、ストライプやチェッカー(チェック)のようなパターンであってもよい。また、斜めエッジのパターン601aの1ブロックの解像度やパターン画像600aを構成する斜めエッジのパターン601aの個数に限定はない。
S502では、評価用画像生成部210は、変形量に基づいて、パターン画像600aに対してキーストーン補正を行うことにより、図5(B)が示すような、パターン画像600aが変形された台形状の領域602bを含むパターン画像600bを生成する。図5(B)において、パターン画像600bにおける領域602b以外の領域は、パターン画像600aから生成された領域ではないため、領域602bをパターン画像と呼んでもよい。
S503では、評価用画像生成部210は、キーストーン補正を施したパターン画像600bを4倍に単純拡大することで、図5(C)が示すパターン画像600cを生成する。ここで、「4倍に単純拡大する」とは、パターン画像600bの解像度を4倍にすることを示し、より詳細には、パターン画像600bを構成する画素の数を、縦方向に4倍にし、横方向に4倍にすることを示している。この単純拡大の処理は、S504における再変形の処理が、空間周波数特性に与える影響を抑えるために行われている。本実施形態では、S504において行われるキーストーン補正が、パターン画像600cの空間周波数特性に与える影響を十分に抑えることができるように、パターン画像600bを4倍に単純拡大している。この拡大倍率の数値は、4倍以上の数値が好ましいが、4倍以外の他の数値であってもよい。ただし、この拡大倍率は、折り返し雑音の影響を低減するために少なくとも2倍以上である必要がある。
S504では、評価用画像生成部210は、パターン画像600cの有効画素領域602cの4つの頂点をパターン画像600aの4つの頂点の位置に戻すために、キーストーン補正処理をパターン画像600cに施す。ここで、図5(C)においては、有効画素領域602cは、破線によって囲われている領域であり、パターン画像600aの領域および領域602bに一対一対応している領域である。つまり、S504では、変形されたパターン画像600cにおける有効画素領域602cを、S502におけるキーストーン補正処理が施される前の形状(矩形)に変形する処理が行われる。これにより、評価用画像生成部210は、図5(D)に示すような、スクリーン400に投影される際における画像の見えを模擬する評価用画像であるパターン画像600dを生成する。なお、評価用画像生成部210は、生成したパターン画像600dを指標決定部211に出力する。
なお、S502〜S504の処理による空間周波数特性の低下が少ない場合の斜めエッジのパターン601dの例を図6(B)に示し、空間周波数特性が大きく低下する場合の斜めエッジのパターン601dの例を図6(C)に示している。ここで、パターン601dは、パターン画像600が有する1ブロックのパターンである。空間周波数特性の低下が少ない場合には、パターン601dにおける斜めエッジの境界が明確であり、空間周波数特性の低下が大きい場合には、パターン601dにおける斜めエッジの境界が不明確である(ぼけている)。
S505では、指標決定部211が、空間周波数特性曲線Mijを決定する。図7は、S505において決定される空間周波数特性曲線Mijのグラフを示している。ここで、パターン画像600dにおいて、左からi番目、上からj番目に位置する斜めエッジのパターン601d(以降、パターン601dijと呼ぶ)がある領域の空間周波数特性曲線をMijとする。なお、空間周波数特性曲線とは、空間周波数に対して、入力画像の持つコントラストをどの程度忠実に再現できるかを空間周波数特性として示したものである。つまり、空間周波数特性曲線Mijのグラフの縦軸の値が大きいほど、キーストーン補正による画質の劣化が少ないことを示している。
また、空間周波数特性曲線Mijを決定するために、指標決定部211は、パターン画像600dのパターン601dijのエッジを横切る方向の複数のエッジ広がり関数(ESF)を加算平均することで一つのESFを得る。指標決定部211は、この加重平均したESFを微分し、フーリエ変換を施すことにより空間周波数特性曲線Mijを決定する。図7が示す空間周波数特性曲線Mij_Highは、図6(B)に示すような空間周波数特性の低下が少ない斜めエッジのパターン601dから得られた空間周波数特性を例示した曲線である。一方、図7が示す空間周波数特性曲線Mij_Lowは、図6(C)に示すような空間周波数特性の低下が大きい斜めエッジのパターン601dから得られた空間周波数特性を例示した曲線である。
S506では、指標決定部211は、空間周波数特性曲線Mijから所定の周波数に対応する空間周波数特性を画質指標として取得することによって、パターン画像600dの領域全体における画質指標の分布を取得する。ここで、所定の周波数は、2dot/cycleとする。また、この周波数2dot/cycleは、データ上で表現可能な空間周波数の最大値(最高値)であり、かつ、プロジェクタ100により投影することができる限界解像度である。本実施形態では、指標決定部211は、パターン601dijがある領域の画質指標を、周波数が2dot/cycleである場合での空間周波数特性であるMij_2dot/cycleに決定する。例えば、図7が示す空間周波数特性Mij_high_2dot/cycleは、空間周波数特性曲線Mij_Highにおける周波数が2dot/cycleである場合での空間周波数特性である。指標決定部211は、このような処理をパターン601dごとに行うことによって、キーストーン補正処理後の投影画像における画質指標の二次元分布(画質)を取得(生成)する。なお、本実施形態において、空間周波数特性は、入力画像の持つコントラストをどの程度忠実に再現できるかを示したものであるため、画質指標は、キーストーン補正による投影画像の画質の低下度合い(変化)を示しているともいえる。
なお、本実施形態においては、1つのパターン画像600dを用いているが、その数に限定はなく、また、2つ以上のパターン画像600dを基に各パターン601dのある領域ごとの画質指標を決定し、二乗平均平方根によって1つの値にしてもよい。また、画質指標を定義する空間周波数は2dot/cycleとは異なる値を用いてもよいし、一定の周波数帯域における空間周波数特性の平均値を画質指標にしてもよい。
S507では、指標画像生成部212は、S506において指標決定部211が決定した画質指標の二次元分布に基づき、指標画像700を生成する。具体的には、指標画像生成部212は、図8(A)が示すような、投影画像の画質指標の二次元分布を視覚的に示す指標画像700を生成する。本実施形態では、指標画像700はグレースケールにより示されており、白色のブロックは空間周波数特性(画質指標)の高い領域(投影領域)を示し、黒色のブロックは空間周波数特性の低い領域(投影領域)を示す。なお、図8(A)が示す指標画像700の各ブロックは、パターン画像600dの各パターン601dに対応している。
このとき、例えば、投影画像の左半分の画質指標の平均値に対して、右半分の平均値が所定の値Th1以上に低いような偏りがある場合を想定する。このような場合には、指標画像生成部212は、プロジェクタ100の光軸を水平右方向にあおらせる(移動させる)ように促すメッセージ701を、図8(B)のように指標画像700に含めるとよい。つまり、指標画像生成部212は、プロジェクタ100の位置調整を促す表示であるメッセージ701を指標画像700に含めるとよい。なお、メッセージ701ではなく、例えば、プロジェクタ100の光軸を移動すべき方向を示す矢印などの画像が指標画像700に含まれていてもよい。なお、指標画像700は、メッセージ701のみにより構成されていてもよい。
なお、図8(A)が示すように、指標画像700は、画質指標(空間周波数特性)と4つの色の対応を示すグレーバー702(カラーバー)を有していてもよく、画質指標の分布は、グレーバー702に応じた色によって表示されていてもよい。なお、グレーバー702の色の数は4つの色に限らず、他の数でもよい。また、指標画像700において、グレーバー702が表示されずに、各ブロックに対応する画質指標の数値と同じ階調値の色により画質指標の分布が表示されてもよい。なお、本実施形態では、画質指標の分布は、グレースケールによって示されているが、これに限らず、カラースケールによって示されていてもよい。
また、投影画像全体における画質指標が所定の閾値Th2を下回る場合には、指標画像生成部212は、変形量を少なくできるようにプロジェクタ100の設置や調整の再実行を促すメッセージを含む指標画像700を生成してもよい。なお、所定の値Th1や所定の閾値Th2は、実験的に決定されてもよく、また、入力画像などの空間周波数特性を基に決定されてもよい。入力画像の空間周波数特性を基に決定する場合、入力画像の空間周波数特性が高い領域においては所定の閾値Th2や所定の値Th1が高く設定され、空間周波数特性の低い領域においては所定の閾値Th2や所定の値Th1が低く設定されるとよい。これにより、入力画像における細い線が並ぶような繊細な描写を繊細に投影(再現)できるように、メッセージ701を基にプロジェクタ100を位置調整することがユーザは可能である。
また、指標画像700では、ブロックごとに対応する画質指標を数字で表示されていてもよい。また、指標画像生成部212は、図8(C)に示すように指標画像700におけるブロック710の数を少なくして、各ブロック710に対応する画質指標の分布を示す指標画像700を生成してもよい。つまり、指標画像生成部212は、画質指標の分布の粒度を粗くして指標画像700を生成してもよい。画質指標の分布を粗くすることにより、ユーザは、投影画像全体の空間周波数特性を大まかに捉えることができる。なお、各ブロック710に対応する画質指標は、投影画像における各ブロック710に対応する領域の画質指標の平均値から決定されてもよいし、実験的に決定される比率に基づいて加重平均により決定されてもよい。
S508では、指示部213は、コマンドによって、S507において生成された指標
画像700と同じ画像を、プロジェクタ100に生成させる。そして、指示部213は、投影させるためのコマンドを生成し、プロジェクタ100に出力する。これにより、指示部213は、プロジェクタ100に指標画像700を投影させる。従って、既に指標画像700をプロジェクタ100が投影している場合には、指示部213によって投影している指標画像700が更新されることになる。
画像700と同じ画像を、プロジェクタ100に生成させる。そして、指示部213は、投影させるためのコマンドを生成し、プロジェクタ100に出力する。これにより、指示部213は、プロジェクタ100に指標画像700を投影させる。従って、既に指標画像700をプロジェクタ100が投影している場合には、指示部213によって投影している指標画像700が更新されることになる。
S509では、指示部213は、指標画像700の投影の終了条件が満たされているか否かを判定しており、本実施形態では、指標画像700の投影終了のユーザ指示があるか否かを終了条件としている。終了条件が満たされていない場合には、処理工程はS500に遷移して、再度変形量が取得されて、再度設置アシスト処理を実行するか否かが判定される。終了条件が満たされている場合には、S510において指示部213は、指標画像700の投影を終了するコマンドをプロジェクタ100に出力し、指標画像700の投影を終了する。
図9(A)は、プロジェクタ100が指標画像700を投影する例を示している。図9(B)は、図9(A)が示す指標画像700中のメッセージ701に従い、プロジェクタ100の設置をユーザが改善した場合に生成される指標画像700を、プロジェクタ100が投影する例を示している。図9(A)が示すように、キーストーン補正後の投影画像の空間周波数特性の分布を指標画像700としてプロジェクタ100が投影することにより、ユーザは、指標画像700を確認しながらプロジェクタ100の設置や調整を行うことができる。また、ユーザは、プロジェクタ100の再調整後の結果も図9(B)に示す指標画像700によって同様に確認することができるため、投影画像のキーストーン補正による空間周波数特性の変化を抑えられていることの確認を容易に行うことができる。
本実施形態によれば、プロジェクタと撮像装置それぞれの解像度によらず、また、撮像装置がなくとも、プロジェクタのキーストーン補正後の投影画像の空間周波数特性の分布(画質)を示す画像を生成して、ユーザに提示することができる。そのため、高解像度な撮像装置(撮影画像)の用意が必要なく、投影画像を分割して撮像したデータを合成する処理などを行う必要がない。また、ユーザは、投影画像の空間周波数特性を容易に確認することができ、プロジェクタの本体設置や調整の時間短縮ができる。
[変形例1]
実施形態1において、評価用画像生成部210を備えるPC200について説明をしたが、評価用画像生成部210の代わりに画質指標の参照テーブル(画質指標参照テーブル)を備える構成であってもよい。ここで、参照テーブルは、投影画像の画質指標(画質指標分布)と変形量とが対応付けられている。本変形例では、S506において、指標決定部211は、参照テーブルを用いることによって、変形量に基づいて画質指標分布を取得することができるため、実施形態1と同様の効果を得ることができる。このとき、参照テーブルは、予めS502〜S506に相当する処理を、変形量ごとに網羅的に計算しておくことで生成することが可能である。なお、例えば、網羅的に計算されずに、変形量と画質指標との所定の数以上の対応が予め計算されて参照テーブルに記憶されていてもよい。この場合には、計算が行われていない対応については、計算済の対応から補間することによって決定することができる。また、この構成をとる場合には、S503〜S505の処理は不要である。なお、予めS502〜S506に相当する処理を変形量ごとに計算しておくことにより、参照テーブルではなく、空間周波数特性曲線が用意されていてもよい。また、参照テーブルは、予めS502〜S507に相当する処理を変形量ごとに計算しておくことにより、指標画像700と変形量とが対応付けられていてもよい。
実施形態1において、評価用画像生成部210を備えるPC200について説明をしたが、評価用画像生成部210の代わりに画質指標の参照テーブル(画質指標参照テーブル)を備える構成であってもよい。ここで、参照テーブルは、投影画像の画質指標(画質指標分布)と変形量とが対応付けられている。本変形例では、S506において、指標決定部211は、参照テーブルを用いることによって、変形量に基づいて画質指標分布を取得することができるため、実施形態1と同様の効果を得ることができる。このとき、参照テーブルは、予めS502〜S506に相当する処理を、変形量ごとに網羅的に計算しておくことで生成することが可能である。なお、例えば、網羅的に計算されずに、変形量と画質指標との所定の数以上の対応が予め計算されて参照テーブルに記憶されていてもよい。この場合には、計算が行われていない対応については、計算済の対応から補間することによって決定することができる。また、この構成をとる場合には、S503〜S505の処理は不要である。なお、予めS502〜S506に相当する処理を変形量ごとに計算しておくことにより、参照テーブルではなく、空間周波数特性曲線が用意されていてもよい。また、参照テーブルは、予めS502〜S507に相当する処理を変形量ごとに計算しておくことにより、指標画像700と変形量とが対応付けられていてもよい。
[変形例2]
実施形態1において、PC200は、変形量に基づいて空間周波数特性曲線を生成して
いたが、変形例2においては、さらにレンズシフト量またはレンズズーム量を考慮して補正した空間周波数曲線を生成する。このように、プロジェクタ100に設定されたレンズシフト量またはレンズズーム量を基に空間周波数特性曲線を補正することによれば、プロジェクタ100の投射光学系が投影画像に与える影響を考慮した空間周波数特性曲線を決定することができる。
実施形態1において、PC200は、変形量に基づいて空間周波数特性曲線を生成して
いたが、変形例2においては、さらにレンズシフト量またはレンズズーム量を考慮して補正した空間周波数曲線を生成する。このように、プロジェクタ100に設定されたレンズシフト量またはレンズズーム量を基に空間周波数特性曲線を補正することによれば、プロジェクタ100の投射光学系が投影画像に与える影響を考慮した空間周波数特性曲線を決定することができる。
ここで、プロジェクタ100の投射レンズの中心からスクリーン400における投影画像中の特定の領域までの距離をrとする。このとき、レンズシフト機能により、投影画像を水平右方向にシフトさせたとき、例えば、投影画像の右上角の領域と投射レンズの中心との距離rは増加する。また、レンズズーム機能により、投影画像を拡大したとき、同様に投影画像の右上角の領域と投射レンズの中心との距離rは増加する。そして、一般的には、空間周波数特性はレンズ中心からの距離rが大きいほど低下する。
そこで、本変形例では、指標決定部211が、プロジェクタ100に設定されているレンズシフト量、またはレンズズーム量と投射レンズの光学特性を基に、空間周波数特性曲線を補正する。実施形態1と変形例2では、S505における処理のみが異なるため、以下では、S505の処理について説明する。また、以下では、パターン画像600dの斜めエッジのパターン601dijに対応する領域の空間周波数特性曲線Mijを補正する方法を説明する。
指標決定部211は、プロジェクタ100に設定されているレンズシフト量またはレンズズーム量に基づいて、斜めエッジのパターン601dijの中心とレンズ中心との距離rを決定する。なお、この距離rの決定には、投影画像を撮像した撮像画像やセンサなども用いるとよい。指標決定部211は、決定した距離rに基づいて、距離rに対応する空間周波数特性曲線である補正曲線M_rを取得する。なお、指標決定部211は、補正曲線M_r(空間周波数特性曲線M_r)を、予めRAM202に格納された補正曲線テーブルを参照することにより取得できる。この補正曲線テーブルは、ROM203に格納されていてもよく、プロジェクタ100内のRAM102、もしくはROM103に格納されていてもよい。なお、CPU201が、所定の計算式に基づいて距離rから補正曲線M_rを計算してもよい。
指標決定部211は、実施形態1と同様の方法により斜めエッジのパターン601dijから求めた空間周波数特性曲線Mijに対して、補正曲線M_rを空間周波数ごとに乗算する。その結果、レンズシフト量またはレンズズーム量から決まる投射レンズの光学特性を基に、斜めエッジのパターン601dijに対応する領域の空間周波数特性曲線Mijの補正をすることができる。
[変形例3]
変形例3では、PC200は、図10(A)が示すような、漢字で示された文字の“黒”を示すドット文字801aが敷き詰められたパターン画像800aに対してS502〜S504と同様の処理を施す。そして、PC200は、図10(C)が示すように、当該処理が施されたドット文字801cが指標画像800cに含まれるようにしてプロジェクタ100に投影させる。これにより、キーストーン補正後の投影画像でのドット文字の見え方をユーザに提示することができる。ここで、ドット文字とは、白の画素と黒の画素とによって、文字を構成している画像を示す。なお、パターン画像800aは、パターン画像600aと解像度が同じである。
変形例3では、PC200は、図10(A)が示すような、漢字で示された文字の“黒”を示すドット文字801aが敷き詰められたパターン画像800aに対してS502〜S504と同様の処理を施す。そして、PC200は、図10(C)が示すように、当該処理が施されたドット文字801cが指標画像800cに含まれるようにしてプロジェクタ100に投影させる。これにより、キーストーン補正後の投影画像でのドット文字の見え方をユーザに提示することができる。ここで、ドット文字とは、白の画素と黒の画素とによって、文字を構成している画像を示す。なお、パターン画像800aは、パターン画像600aと解像度が同じである。
指標画像800cの生成の具体的な流れとしては、評価用画像生成部210が、パターン画像800aに対して、S502〜S504の処理をすることで、キーストーン補正後の投影画像でのドット文字の見え方を模擬するパターン画像800bを生成する。ここで
、図10(B)は、パターン画像800bを示している。また、パターン画像800bは、S502〜S504の処理がされているドット文字801bを敷き詰めることにより構成されている。本変形例では、ドット文字801aは任意の解像度でよく、S503において単純拡大の処理が施されるため、ドット文字801bの解像度はドット文字801aの解像度の4倍である。
、図10(B)は、パターン画像800bを示している。また、パターン画像800bは、S502〜S504の処理がされているドット文字801bを敷き詰めることにより構成されている。本変形例では、ドット文字801aは任意の解像度でよく、S503において単純拡大の処理が施されるため、ドット文字801bの解像度はドット文字801aの解像度の4倍である。
次に、指標画像生成部212は、図10(C)が示すように、所定の領域ごとに枠802cを生成して、枠802cの内部に、ドット文字801bを拡大したドット文字801cを生成することにより指標画像800cを生成する。なお、枠802cの色は、指標決定部211が決定した画質指標に基づくカラースケール(グレースケール)によって示される。
より詳細には、図11(A)が示すような、ドット文字801bが敷き詰められたパターン画像800bがある。ここで、図11(A)のP00やP10は、ドット文字801bの1つ1つを示している。これに対して、指標画像生成部212は、例えば、図11(A)において破線によって囲われている各領域からそれぞれ1つのドット文字801bを抽出する。ここで、破線によって囲われている領域と枠802cが囲う領域とは、投影画像における同一の領域と対応している。そして、指標画像生成部212は、図11(B)が示すように、枠802cに大きさをあわせるように、抽出したドット文字801bを大きくしてドット文字801cを生成することによって指標画像800cを生成する。
以上により、指標画像生成部212は、指標画像800cを生成することができる。その結果、ユーザは、表示される指標画像800cによって、キーストーン補正後の投影画像における空間周波数特性の分布(画質)とドット文字の見えの変化を同時に確認することができる。ここで、ドット文字は拡大されて表示がされるため、ユーザは、プロジェクタ100の投影画像から離れた位置からもドット文字の見えを確認することができる。
なお、本変形例では、漢字で示された文字の“黒”を敷き詰めたパターン画像800aを例に説明を行ったが、他の文字を採用してもよく、また、ストライプやチェッカーのようなパターンを採用してもよい。また、必ずしも指標画像に文字やテストパターンを含める必要はなく、領域ごとの枠802cのみを含むような指標画像が生成されてもよい。
<実施形態2>
実施形態1では、1台のプロジェクタに対する設置アシスト処理について説明したが、実施形態2では、スタック投影を行う際のプロジェクタの設置アシスト処理について説明する。スタック投影とは、大画面投影時の高輝度化のために、複数のプロジェクタが投影画像の全域を重ね合わせるマルチプロジェクションの一形態である。
実施形態1では、1台のプロジェクタに対する設置アシスト処理について説明したが、実施形態2では、スタック投影を行う際のプロジェクタの設置アシスト処理について説明する。スタック投影とは、大画面投影時の高輝度化のために、複数のプロジェクタが投影画像の全域を重ね合わせるマルチプロジェクションの一形態である。
図12は、本実施形態に係る投影システム20を示す外観図である。投影システム20は、プロジェクタ100a、プロジェクタ100b、PC200、カメラ300を有する。投影システム20は、光学像の解像度の向上や輝度を維持した大画面表示などのために、複数のプロジェクタの投影面上での投影画像を重畳させるスタック投影を行う。本実施形態においては、プロジェクタ100aの投影画像を基準として、プロジェクタ100bの投影画像をキーストーン補正により合わせることによってスタック投影を実現する場合について説明する。従って、本実施形態では、プロジェクタ100aが投影する領域とプロジェクタ100bが投影する領域とが重畳することによって構成される投影画像の画質を示す指標画像が生成される。なお、プロジェクタの台数および配置、基準とする投影画像などはこれに限らない。なお、投影システム20を構成するプロジェクタ100と、PC200の内部構成や通信手段については実施形態1の投影システム10と同様であるため、説明は省略する。
(設置アシスト処理について)
以下では、本実施形態に係る設置アシスト処理について図13が示すフローを用いて説明する。なお、このフローの処理は、CPU201が、PC200の各機能部を制御することによって実行する。
以下では、本実施形態に係る設置アシスト処理について図13が示すフローを用いて説明する。なお、このフローの処理は、CPU201が、PC200の各機能部を制御することによって実行する。
S900では、変形量取得部209は、プロジェクタ100aとプロジェクタ100bとのそれぞれから、変形量を取得する。また、変形量取得部209は、取得した2つの変形量を生成部220に出力する。
S901では、生成部220は、設置アシスト処理の実行をするか否かを判定している。本実施形態においては、プロジェクタ100bの変形量に変化があることを実行条件としている。つまり、本実施形態では、プロジェクタ100aの投影画像に対してプロジェクタ100bの投影画像を重畳させるための、プロジェクタ100bの変形量が変化したか否かが判定されている。なお、この実行条件は、プロジェクタ100aとプロジェクタ100bのいずれかの変形量に変化があることを実行条件としてもよい。
S902〜S904では、プロジェクタ100aとプロジェクタ100bのそれぞれについて、S502〜S504と同様の処理を行うことにより、それぞれに対応するパターン画像600dを生成する。このため、S902〜S904の詳細な処理の説明は省略する。
S905では、評価用画像生成部210は、プロジェクタ100aに対応するパターン画像600dとプロジェクタ100bに対応するパターン画像600dとを加算平均(合成)することにより、スタック投影時のパターン画像600dを生成する。なお、評価用画像生成部210は、画像を重畳させる際に生じる輝度差を調整して、滑らかな投影を実現するために光量に傾斜をつけるブレンド処理を行っている場合には、ブレンドの比率を考慮した加重平均(合成)により当該生成をしてもよい。なお、当該生成には、加重平均に限らず、相乗平均や調和平均を用いてもよい。なお、このとき、評価用画像生成部210は、S902〜S905までの処理をドット文字が敷き詰められた画像に施すことにより、スタック投影時のドット文字の見えを模擬した画像を生成することもできる。
S906〜S908では、実施形態1のS505〜S507のそれぞれと同様の処理を、S905において生成されたスタック投影時のパターン画像600dに対して行う処理が行われる。このため、S906〜S908の詳細な処理の説明は省略する。
S909では、指示部213は、S908において生成された指標画像700を、プロジェクタ100aに生成させるコマンドを出力する。また、指示部213は、指標画像700を投影させるコマンドをプロジェクタ100aに出力する。なお、本実施形態では、指示部213は、プロジェクタ100aに対して、これらのコマンドを出力しているが、他に接続されたプロジェクタにコマンドを出力してもよく、また、PC200の表示部205に出力してもよい。
S910では、指示部213は、指標画像700の投影の終了条件が満たされているか否かを判定しており、本実施形態では指標画像700の投影終了のユーザ指示があるか否かを終了条件としている。終了条件が満たされていない場合には、処理工程はS900に遷移する。終了条件が満たされている場合には、処理工程はS911に遷移する。
S911では、指示部213は、指標画像700の投影を終了するコマンドをプロジェクタ100aに出力し、設置アシスト処理を終了する。
図14は、プロジェクタ100aに対して指標画像700を生成させるコマンドおよび投影させるコマンドを指示部213が出力したときに、スクリーン400に表示される指標画像700を示している。プロジェクタ100aは、スタック投影時のキーストーン補正後の投影画像の空間周波数特性の分布を、指標画像700として投影している。このため、ユーザは、投影画像の空間周波数特性の分布(画質)を指標画像700により確認しながら、プロジェクタ100aおよびプロジェクタ100bの設置や調整を行うことができる。
本実施形態によれば、プロジェクタと撮像装置それぞれの解像度によらず、また、高画質な撮影画像がなくとも、スタック投影時の幾何学補正後の投影画像の空間周波数特性の分布(画質)を示す画像を生成して、ユーザに提示することができる。つまり、スタック投影時においても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
<実施形態3>
本実施形態では、ブレンド投影を行う際のプロジェクタの設置アシスト処理について説明する。ブレンド投影とは、光学像の解像度の向上や輝度を維持した大画面化などのために、複数のプロジェクタの投影面上での投影画像を並べてシームレスにつなぎ合わせるマルチプロジェクションの一形態である。
本実施形態では、ブレンド投影を行う際のプロジェクタの設置アシスト処理について説明する。ブレンド投影とは、光学像の解像度の向上や輝度を維持した大画面化などのために、複数のプロジェクタの投影面上での投影画像を並べてシームレスにつなぎ合わせるマルチプロジェクションの一形態である。
図15(A)は、本実施形態に係る投影システム30を示す外観図である。投影システム30は、3つのプロジェクタ100aおよびプロジェクタ100b、プロジェクタ100cと、PC200、カメラ300を有している。投影システム30は、複数のプロジェクタの投影画像をシームレスにつなぎ合わせるブレンド投影を行う。また、図15(B)は、正面からスクリーン400を見たときのプロジェクタ100a〜プロジェクタ100cのそれぞれの投影画像を示す。
ここで、本実施形態では、プロジェクタ100aおよびプロジェクタ100bの2台が、スクリーン400上でそれぞれの投影画像1000aと投影画像1000bとを一部重ね合わせる形態とするが、プロジェクタ100の台数および形態はこれに限らない。また、投影システム30は、プロジェクタ100cに投影画像1000cを投影させ、プロジェクタ100a,100bの投影画像1000a,1000bをキーストーン補正により投影画像1000cの範囲に応じて調整する。これにより、ブレンド投影を実現する。なお、本実施形態では、投影画像1000aと投影画像1000bとは、隣接領域において水平方向に10%の重畳領域を有するように調整されており、視認性を向上させるために光量に傾斜をつける処理が行われている。このため、投影画像1000cは、この重畳領域を考慮したアスペクト比で投影される。つまり、本実施形態でも実施形態2と同様に、プロジェクタ100aが投影する領域とプロジェクタ100bが投影する領域とが重畳することによって構成される投影画像の画質を示す指標画像が生成される。なお、重畳領域の位置や重畳領域の割合、光源のブレンド処理の有無はこれに限らず、任意のものでよい。
なお、投影システム30を構成する各プロジェクタ100と、PC200の内部構成については実施形態1と同様であるため、各構成の詳細な説明は省略する。
(設置アシスト処理について)
以下にて、本実施形態における設置アシスト処理を、図16のフローを用いて説明する。なお、このフローの処理は、CPU201が、PC200の各機能部を制御することによって実行する。
以下にて、本実施形態における設置アシスト処理を、図16のフローを用いて説明する。なお、このフローの処理は、CPU201が、PC200の各機能部を制御することによって実行する。
S1000では、変形量取得部209は、プロジェクタ100aとプロジェクタ100bとのそれぞれから、変形量を取得する。また、変形量取得部209は、生成部220に取得した2つの変形量を出力する。
S1001では、生成部220は、設置アシスト処理の実行条件の判定を行う。ここで、本実施形態では、プロジェクタ100a、100bのいずれかの変形量に変化があることを実行条件としている。実行条件を満たす場合には、処理工程はS1002に遷移して、実行条件を満たさない場合には、処理工程はS1000に遷移する。
S1002〜S1006では、プロジェクタ100aおよびプロジェクタ100bそれぞれについて、実施形態1のS502〜S506と同様に、パターン画像600dの生成および画質指標分布の決定が行われるため、説明は省略する。
S1007では、指標画像生成部212は、ブレンド投影の重畳領域について、S1006において決定されたプロジェクタ100a,100bそれぞれの投影画像の画質指標分布を加算平均することで、ブレンド投影時の画質指標分布を決定する。つまり、指標画像生成部212は、重畳領域について、プロジェクタ100aおよび100bのそれぞれの投影画像の画質を加重平均することによって、ブレンド投影時の当該重畳領域の画質を決定している。なお、画像を重畳させる際に生じる輝度差を調整し、滑らかな投影を実現するために光量に傾斜をつけるブレンド処理を行っている場合、ブレンドの比率を考慮して加重平均により決定してもよい。なお、ブレンド投影時の当該重畳領域の画質の決定には、加重平均に限らず、相乗平均や調和平均等の一般化平均を用いてもよい。
S1008では、実施形態1のS507と同様の処理が行われて、指標画像生成部212は、ブレンド投影時の画質指標分布から指標画像700の生成を行うため、詳細な説明は省略する。
S1009では、指示部213は、S1008で生成した指標画像700を、プロジェクタ100cに生成させるコマンドを生成して、プロジェクタ100cに対して出力する。また、指示部213は、指標画像700を投影させるコマンドを、プロジェクタ100cに対して出力する。
S1010では、指示部213は、指標画像700の投影の終了のユーザ指示があるか否かを終了条件として判定している。終了条件が満たされていない場合には、処理工程は、S1000に遷移する。終了条件が満たされている場合には、処理工程はS1011に遷移する。
S1011では、指示部213は、指標画像700の投影を終了するコマンドをプロジェクタ100cに出力し、設置アシスト処理を終了する。
図17(A)は、プロジェクタ100cが指標画像700を投影している様子を示した図である。ここで、プロジェクタ100cは、ブレンド投影時におけるキーストーン補正後の投影画像の空間周波数特性の分布を指標画像700として投影している。このため、ブレンド投影時における投影画像の空間周波数特性を確認しながら、ユーザはプロジェクタ100a、100bの設置や調整を行うことができる。
図17(B)は、図17(A)が示す投影の様子をスクリーン400の正面から見た図である。本実施形態では、投影画像1000a,1000bのそれぞれの隣接領域において10%の重畳領域を設けている。具体的には、投影画像1000a,1000bは水平方向2ブロックが重畳領域である。そのため、S1007において決定される画質指標分
布は、垂直方向に20ブロック、水平方向に38ブロックの大きさであり、指標画像700のブロック数と同様に構成される。
布は、垂直方向に20ブロック、水平方向に38ブロックの大きさであり、指標画像700のブロック数と同様に構成される。
本実施形態によれば、プロジェクタと撮像装置それぞれの解像度によらず、また、高画質な撮影画像がなくとも、ブレンド投影時の幾何学補正後の投影画像の空間周波数特性の分布(画質)を示す画像を生成して、ユーザに提示することができる。つまり、ブレンド投影時においても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
なお、上記の各実施形態や各変形例の各機能部は、個別のハードウェアであってもよいし、そうでなくてもよい。2つ以上の機能部の機能が、共通のハードウェアによって実現されてもよい。1つの機能部の複数の機能のそれぞれが、個別のハードウェアによって実現されてもよい。1つの機能部の2つ以上の機能が、共通のハードウェアによって実現されてもよい。また、各機能部は、ASIC、FPGA、DSPなどのハードウェアによって実現されてもよいし、そうでなくてもよい。例えば、装置が、プロセッサと、制御プログラムが格納されたメモリ(記憶媒体)とを有していてもよい。そして、装置が有する少なくとも一部の機能部の機能が、プロセッサがメモリから制御プログラムを読み出して実行することにより実現されてもよい。
(その他の実施形態)
本発明は、上記の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上記の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100:プロジェクタ、200:PC、209:変形量取得部、
212:指標画像生成部、220:生成部
212:指標画像生成部、220:生成部
Claims (20)
- 入力画像を幾何変形処理した画像に基づいて画像を投影する投影装置を制御する投影制御装置であって、
前記投影装置の前記幾何変形処理に用いる変形量を取得する取得手段と、
前記変形量を用いて前記幾何変形処理が施された画像に基づいて、投影面における画像である投影画像の画質を示す指標画像を生成する生成手段と、
を備える、
ことを特徴とする投影制御装置。 - 前記生成手段は、
前記投影画像の周波数特性の分布を示す前記指標画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の投影制御装置。 - 前記周波数特性は、表現可能な空間周波数の最大値における周波数特性である、
ことを特徴とする請求項2に記載の投影制御装置。 - 前記投影装置に前記指標画像を投影させる指示手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の投影制御装置。 - 前記生成手段は、パターン画像に対して前記変形量を用いた前記幾何変形処理を施した評価用画像に基づいて、前記指標画像を生成する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の投影制御装置。 - 前記生成手段は、
パターン画像に対して、前記変形量を用いた前記幾何変形処理を施した後に、解像度を高くする処理を施し、さらに、前記幾何変形処理を施す前の形状に変形する処理を施すことによって評価用画像を生成し、
前記評価用画像に基づいて、前記指標画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の投影制御装置。 - 前記パターン画像は、斜めエッジを示すパターンを複数有する画像である、
ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の投影制御装置。 - 前記生成手段は、
複数の前記パターンそれぞれに対して周波数特性を決定し、
前記複数のパターンに対応する領域ごとの当該周波数特性を示す前記指標画像を生成する、
ことを特徴とする請求項7に記載の投影制御装置。 - 前記変形量と前記投影画像の画質とが対応付けられているテーブルをさらに有し、
前記テーブルは、前記変形量を用いて前記幾何変形処理が施された画像に基づいて生成されたものであり、
前記生成手段は、前記テーブルから前記変形量に応じて取得した画質に基づいて、前記指標画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の投影制御装置。 - 前記生成手段は、さらに、前記投影装置のレンズシフト量またはレンズズーム量に基づいて、前記指標画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の投影制御装置。 - 前記投影画像は、前記投影装置の第1投影画像と、前記投影装置とは異なる第2投影装置の第2投影画像とが重畳したものであり、
前記取得手段は、さらに、前記第2投影装置の前記幾何変形処理に用いる第2変形量を取得し、
前記生成手段は、前記変形量および前記第2変形量に基づいて前記指標画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の投影制御装置。 - 前記生成手段は、
前記変形量を用いて前記幾何変形処理が施された画像と前記第2変形量を用いて前記幾何変形処理が施された画像とが合成された画像に基づいて、前記指標画像を生成する、
ことを特徴とする請求項11に記載の投影制御装置。 - 前記生成手段は、
前記変形量に基づいて前記第1投影画像の画質を決定して、
前記第2変形量に基づいて前記第2投影画像の画質を決定して、
前記第1投影画像と前記第2投影画像との重畳領域における前記画質を、前記第1投影画像の画質と前記第2投影画像の画質とを加算平均することにより決定して、前記指標画像を生成する、
ことを特徴とする請求項11に記載の投影制御装置。 - 前記生成手段は、前記投影画像の画質に応じて、前記投影装置の位置調整を促す表示を含む前記指標画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の投影制御装置。 - 前記生成手段は、所定の画像に対して前記変形量を用いて前記幾何変形処理を施した画像を含む前記指標画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の投影制御装置。 - 前記生成手段は、前記変形量の変化を検出した場合、または、ユーザからの指示がある場合、または、所定の期間ごとに、前記指標画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の投影制御装置。 - 請求項1から16のいずれか1項に記載の投影制御装置と、
画像を投影する投影手段と、
を備えることを特徴とする投影装置。 - 入力画像を幾何変形処理した画像に基づいて画像を投影する投影装置の制御方法であって、
前記投影装置の前記幾何変形処理に用いる変形量を取得する取得工程と、
前記変形量を用いて前記幾何変形処理が施された画像に基づいて、投影面における画像である投影画像の画質を示す指標画像を生成する生成工程と、
を有する、
ことを特徴とする投影装置の制御方法。 - 請求項18に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項19に記載のプログラムを記憶するコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018213227A JP2020080064A (ja) | 2018-11-13 | 2018-11-13 | 投影制御装置、投影装置、投影装置の制御方法、プログラム、記憶媒体 |
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