JP2020079818A - 記録材 - Google Patents
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Abstract
Description
基紙に設けられた折り曲げ部と、
前記折り曲げ部に設けられ、アンカット部と前記アンカット部よりも長い長さを有するカット部とからなるミシン目と、
前記折り曲げ部を挟んで連結された第1面片と第2面片と、
前記折り曲げ部にて折られた際に、前記第1面片と前記第2面片の内側となる面同士を接着する粘着剤層と、
前記内側となる面の一部に接着された部材と、を備えた、
ことを特徴とする。
前記第1面片と前記第2面とを前記折り曲げ部で折り曲げたときの曲げこわさは16gf以下である、
ことを特徴とする。
前記ミシン目は、前記アンカット部の比率が35%以下である、
ことを特徴とする。
前記第1面片と前記第2面とを前記折り曲げ部で折り曲げたときのふくらみ量が1mm以下になるように、前記カット部を前記アンカット部より多くする、
ことを特徴とする。
前記折り曲げ部は、両端部には前記カット部が形成されていない、
ことを特徴とする。
前記折り曲げ部の両端側に形成された前記カット部は、中央に形成された前記カット部よりも短い、
ことを特徴とする。
前記基紙は、表面に塗工層を有する樹脂シートである、
ことを特徴とする。
前記粘着剤層は、JIS Z 0237に準拠した方法により測定した剥離速度300mm/min、剥離角度180°での剥離粘着力が10N/10mm以上である、
ことを特徴とする。
前記カット部は、前記ミシン目が連続する方向と交差する方向における切れ込み幅が10μm以下である、
ことを特徴とする。
前記カット部は、前記基紙の表面から深さ方向にくさび状に形成されている、
ことを特徴とする。
また、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1は本実施形態に係る記録材100を示す平面図、図2は本実施形態に係る記録材100の拡大断面模式図である。
以下、図面を参照しながら、記録材100の全体構成を説明する。
記録材100は、図1に示すように、全体が矩形で同一の大きさを有する第1面片110及び第2面片120と、第1面片110及び第2面片120を連結する折り曲げ部130からなり、複数、例えば3つの記録材100が切り込み101で分離可能になっている。
そして、回路装置102を挟んで、一面側の第1粘着層105と他面側の第2粘着層108 とが貼り合わされた構成となっている。なお、図1では、説明のため不可視である回路装置102が見えるように記載されている。
そのために、記録材100は、切り込み101で囲まれた第1面片110及び第2面片120を剥離紙109から剥離することができる。このように、記録材100は、基紙としての樹脂シートからなり表面に画像が形成される塗工層107を有する基材層106が、折り曲げ部130で内部に回路装置102が配置された第1面片120と内部に回路装置102が配置されていない第2面片に区画されている。
そして、剥離紙109から剥離した記録材100は、ミシン目140で折り曲げて回路装置102を内側に挟んで第1面片110と第2面片120の内側となる面同士を第2粘着層108で互いに接着することで、内部に回路装置102を有するICカードとして用いることができる。
図3(a)は記録材100を折り曲げ部130で折り曲げてICカードを形成する説明図、(b)は二つ折りされた記録材100の膨らみを模式的に示す図、図4(a)は記録材100のミシン目140を拡大して模式的に示す図、(b)は記録材100のミシン目140を含む拡大断面模式図、図5は記録材100を折り曲げ部130で折り曲げて第1面片110と第2面片120とを接着した状態を示す拡大断面模式図、図6は曲げこわさBFを測定する曲げ抵抗試験方法を説明する図、図10は比較例に係る記録材200のミシン目240を拡大して模式的に示す図、図11は比較例の記録材200を二つ折りして作成されたICカード20の膨らみ量を示す図である。
図3(a)に模式的に示すように、記録材100を折り曲げ部130のミシン目140で折り曲げて第1面片110と第2面片120の内側となる他面側を向かい合わせて圧着すると、それぞれの第2粘着層108同士で接着され内部に回路装置102を有するICカード10が形成される。
第2粘着層108同士で接着された第1面片210と第2面片220の内側に部材としての回路装置102の記憶部材103を挟み込むために、折り曲げ部230が充分に折り曲げられず曲げこわさが高くなるためと推察される。
図4に模式的に示すように、記録材100の折り曲げ部130に形成されたミシン目140は、切り込みがないアンカット部142とアンカット部142よりも長い長さで一面側から他面側に向かって切り込まれたカット部141が交互に配置されている。
具体的には、図6に示すように、Bending Stiffness Tester(熊谷理機社製)を用い、幅38mm、長さ60mmの試験片100Aの一端側100Aaをつかみ具30に片持ち梁式で固定し、試験片100Aの一端側より外側の片面をナイフ40に接触させる。
折り曲げ部130のミシン目140は、図4(a)に模式的に示すように、カット部141の長さW1がアンカット部142の長さW2よりも長く形成されている。より、具体的には、アンカット部142のミシン目140全体に対する比率(アンカット長さ比率R=W2/(W1+W2):両端のアンカット部131(0.5mm)を含む)が35%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは20%以下で形成されている。これにより、二つ折りした記録材100の膨らみを少なく、より具体的には膨らみ量Bを1mm以下にすることができる。
ここで、二つ折りした記録材100の膨らみ量Bは、図3(b)に示すように、膨らみ部の厚みaと密着部の厚みbとの差をいう。
これにより、二つ折りされる第1面片110と第2面片120の分離を抑制することができる。
記録材100の第2粘着層108のステンレススチール(SUS)板に対する剥離粘着力は、10N/10mm以上であることが好ましい。
尚、ここでいう剥離粘着力は、JIS Z0237:2009に準じて測定される剥離角度180°および剥離速度300mm/minでの粘着力をいう。本実施形態に係る記録材100の第2粘着層108が10N/10mm以上の剥離粘着力を有することで二つ折りして接着された第1面片110と第2面片120の膨らみを抑制することができる。
図7は記録材100のミシン目140のカット部141の長さW1、アンカット部142の長さW2を変更した各実施例及び比較例のミシン目の拡大模式図である。
図7に示すように、折り曲げ部130の幅が81mm(両端にアンカット部131をそれぞれ0.5mm設けている)の記録材100のミシン目140のアンカット長さ比率R=W2/(W1+W2)を変更して、図6に示すBending Stiffness Tester(熊谷理機社製)を用いてJIS P8125−1(2017)に準拠してそれぞれの曲げこわさBFを測定し、結果を図8に示した。
実施例1:W2=0.5mm、W1=2.0mm(R=21.0%)
実施例2:W2=0.5mm、W1=1.5mm(R=25.9%)
実施例3:W2=0.5mm、W1=1.0mm(R=34.1%)
比較例1:W2=0.5mm、W1=0.5mm(R=50.6%)
比較例2:W2=0mm、W1=0mm(R=100%:ミシン目なし)
アンカット長さ比率R=W2/(W1+W2)が21.0%である実施例1、アンカット長さ比率Rが25.9%である実施例2、アンカット長さ比率Rが34.1%である実施例3において曲げこわさが16gf以下となり、アンカット長さ比率Rが50.6%である比較例1では曲げこわさは17.2gf、アンカット長さ比率Rが100%(カット部がない)である比較例2においては、曲げこわさは17.9gfであった。
折り曲げ部130の幅が81mmの記録材100を折り曲げ部130で二つ折りにして第1面片110と第2面片120を接着して80日放置後における膨らみ量Bをミシン目140のアンカット長さ比率R=W2/(W1+W2)を変更して測定した結果を図9に示した。尚、二つ折りした記録材100の膨らみ量Bは、記憶部材(ICチップ)103に近い側端部(ICチップ側端部)の膨らみ量及び記憶部材(ICチップ)103に遠い側端部(ICチップ逆側端部)の膨らみ量をそれぞれ測定した。
実施例1:アンカット長さ比率R=W2/(W1+W2):21.0%
実施例2:アンカット長さ比率R=W2/(W1+W2):25.9%
実施例3:アンカット長さ比率R=W2/(W1+W2):34.1%
比較例1:アンカット長さ比率R=W2/(W1+W2):50.6%
このように、折り曲げ部130のミシン目140を、アンカット部142のミシン目140全体に対する比率(アンカット長さ比率R=W2/(W1+W2))が35%以下となるように形成することで、二つ折りした記録材100の膨らみ量Bを長期に亘って1mm以下にすることができる。
110・・・第1面片
120・・・第2面片
101・・・切り込み
102・・・回路装置
103・・・記憶部材
104・・・送受信部
105・・・第1粘着層
106・・・基材層
107・・・塗工層
108・・・第2粘着層
109・・・剥離紙
130、230・・・折り曲げ部
140、240・・・ミシン目
141・・・カット部
142・・・アンカット部
Claims (10)
- 基紙に設けられた折り曲げ部と、
前記折り曲げ部に設けられ、アンカット部と前記アンカット部よりも長い長さを有するカット部とからなるミシン目と、
前記折り曲げ部を挟んで連結された第1面片と第2面片と、
前記折り曲げ部にて折られた際に、前記第1面片と前記第2面片の内側となる面同士を接着する粘着剤層と、
前記内側となる面の一部に接着された部材と、を備えた、
ことを特徴とする記録材。 - 前記第1面片と前記第2面とを前記折り曲げ部で折り曲げたときの曲げこわさは16gf以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載の記録材。 - 前記ミシン目は、前記アンカット部の比率が35%以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載の記録材。 - 前記第1面片と前記第2面とを前記折り曲げ部で折り曲げたときのふくらみ量が1mm以下になるように、前記カット部を前記アンカット部より多くする、
ことを特徴とする請求項1に記載の記録材。 - 前記折り曲げ部は、両端部には前記カット部が形成されていない、
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の記録材。 - 前記折り曲げ部の両端側に形成された前記カット部は、中央に形成された前記カット部よりも短い、
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の記録材。 - 前記基紙は、表面に塗工層を有する樹脂シートである、
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の記録材。 - 前記粘着剤層は、JIS Z 0237に準拠した方法により測定した剥離速度300mm/min、剥離角度180°での剥離粘着力が10N/10mm以上である、
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の記録材。 - 前記カット部は、前記ミシン目が連続する方向と交差する方向における切れ込み幅が10μm以下である、
ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の記録材。 - 前記カット部は、前記基紙の表面から深さ方向にくさび状に形成されている、
ことを特徴とする請求項9に記載の記録材。
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