JP2020079484A - フードロック装置のケーブル組付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な作業を通じて操作ケーブルを組み付けることのできるフードロック装置のケーブル組付構造を提供する。【解決手段】フードロック装置30は、アッパー21に固定されるベース部31と、ベース部31に回動可能に設けられるポール33とを備える。ポール33は操作ケーブル23の連結部23Bが係止される第1係止部33Cを有する。ベースプレート40はアッパー21における予め定められた固定位置に固定される。ベースプレート40には、操作ケーブル23のケーブルアウタ23Cを係止する第2係止部41と、操作ケーブル23の連結部23Bをワイヤー23Aの引っ張り操作によって外れる態様で仮止めする仮止め部43とが設けられる。ベースプレート40と第1係止部33Cとの間に挟まれる態様で区画形成されてワイヤー23Aが挿通される挿通部が、第2係止部41と仮止め部43との間に配置される。【選択図】図1
Description
本発明は、フードロック装置のケーブル組付構造に関するものである。
自動車などの車両に、エンジンルームを開閉するフードや、同フードを閉状態で固定したり同固定を解除したりするためのフードロック装置を設けることが多用されている。フードロック装置は車両前部(例えばラジエータコアサポート)の上縁に固定されており、同装置を操作するための操作ケーブルが接続されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載のフードロック装置は、ラジエータコアサポートに固定されるベース部や、同ベース部に回動可能に取り付けられた可動部を有している。可動部には、上記操作ケーブルのワイヤー先端の連結部を係止する第1係止部が設けられている。固定部には、操作ケーブルにおいてワイヤーが突出する部分であるケーブルアウタの先端部が係止される第2係止部が設けられている。そして、フードロック装置は、操作ケーブルのワイヤーの引っ張りを通じてフードの閉状態での固定を解除する一方、同ワイヤーの引っ張りをやめることによってフードの閉状態での固定が可能となるように構成されている。このフードロック装置をラジエータコアサポートに取り付けた状態では、同装置における第1係止部および第2係止部は、上記ラジエータコアサポートの遮蔽部によって車両の前方側に対して遮蔽されている。
ところで、上記フードロック装置では、同装置をラジエータコアサポートに取り付けた後に、同装置への操作ケーブルの組み付けを行う場合がある。この場合、同装置の第1係止部および第2係止部がラジエータコアサポートの遮蔽部によって車両の前方側に対して遮蔽されている関係から、以下のようにしてフードロック装置に対する操作ケーブルの組み付けが行われる。
先ず、車両の後方側から前方側に向けて操作ケーブルを延ばし、その操作ケーブルにおけるワイヤーの先端の連結部を、フードロック装置における可動部の第1係止部の下方に配置する。その状態で、操作ケーブルを上方にスライド移動させることにより、上記連結部を第1係止部まで上昇させた後、同操作ケーブルを上記連結部周りに水平方向に90°回転させる。これにより、操作ケーブルの連結部を可動部の第1係止部に係止する。さらに、操作ケーブルにおけるケーブルアウタの先端部を固定部の第2係止部に係止する。
特許文献1では、フードロック装置に操作ケーブルを組み付ける際に、操作ケーブルにおけるワイヤーの先端の連結部を中心として同操作ケーブルを水平方向に90°回転させている。しかし、このように操作ケーブルを水平方向に90°回転させる際には、操作ケーブルにおける上記連結部から離れた部分の移動量が大きくなる。このため、操作ケーブルの上記連結部から離れた部分が車両の他の部品と接触しないようにしながら、操作ケーブルの組み付け作業を行うことになり、それによって同組み付け作業の作業性が悪化するようになる。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な作業を通じて操作ケーブルを組み付けることのできるフードロック装置のケーブル組付構造を提供することにある。
上記課題を解決するためのフードロック装置のケーブル組付構造は、車両の前部に固定されるベース部と、操作ケーブルと、前記操作ケーブルのワイヤーの先端の連結部が係止される第1係止部を有して前記ベース部に回動可能に設けられる可動部と、を備えるフードロック装置のケーブル組付構造において、前記車両の前部における予め定められた固定位置に固定されるベースプレートと、前記ベースプレートに設けられて前記操作ケーブルのケーブルアウタを係止する第2係止部と、前記ベースプレートに設けられて、前記操作ケーブルの前記連結部を前記ワイヤーの引っ張り操作によって外れる態様で仮止めする仮止め部と、前記第2係止部と前記仮止め部との間に配置されて、前記ベースプレートと前記第1係止部との間に挟まれる態様で区画形成されるとともに前記ワイヤーが挿通される挿通部と、を備える。
(第1実施形態)
以下、フードロック装置のケーブル組付構造の第1実施形態について、図1〜図5を参照しつつ説明する。
以下、フードロック装置のケーブル組付構造の第1実施形態について、図1〜図5を参照しつつ説明する。
図1および図2に示すように、フードロック装置30は、ラジエータコアサポート20のアッパー21に取り付けられている。ラジエータコアサポート20(図1および図2では一部のみ図示)は略四角枠状をなすとともに車両の前部に設けられている。ラジエータコアサポート20の上部を構成するアッパー21は合成樹脂材料によって形成されている。車両はエンジンルームを開閉するフード(図示略)を有しており、同フードの内面にはフック状のストライカー22(図2)が突設されている。フードロック装置30は、フードが閉じられたときに、内部に進入するストライカー22の先端部を引っ掛けて係止することにより、フードを閉状態でロックする。
以下、フードロック装置30の具体構造について説明する。
フードロック装置30は、正面視(図2に示す状態)で略五角形状のベース部31を有している。ベース部31は、金属板を曲げ加工することによって形成されており、上端において開口する態様で上下方向に延びるとともに前後方向に貫通するように切り欠かかれた部分(切り欠き部31A)を有している。切り欠き部31Aは、対向する内面の間隔が車両上方(以下、単に上方)に向かうに連れて広くなる形状になっている。フードを閉じる際には、図2中に黒塗りの矢印で示すように、ストライカー22が、切り欠き部31A上端の開口から同切り欠き部31Aの内部に進入するようになる。
フードロック装置30は、正面視(図2に示す状態)で略五角形状のベース部31を有している。ベース部31は、金属板を曲げ加工することによって形成されており、上端において開口する態様で上下方向に延びるとともに前後方向に貫通するように切り欠かかれた部分(切り欠き部31A)を有している。切り欠き部31Aは、対向する内面の間隔が車両上方(以下、単に上方)に向かうに連れて広くなる形状になっている。フードを閉じる際には、図2中に黒塗りの矢印で示すように、ストライカー22が、切り欠き部31A上端の開口から同切り欠き部31Aの内部に進入するようになる。
図2に示すように、フードロック装置30はラッチ32を有している。ラッチ32は、前後方向に延びる直線L1を中心に回転可能な状態でベース部31に支持されており、正面視で時計回り方向に常時付勢されている。このラッチ32は、外縁で開口するように切り欠かれた部分(切り欠き部32A)を有している。
フードが開かれた状態(開状態)では、正面視でラッチ32の切り欠き部32Aの開口端が上記ベース部31の切り欠き部31A内に位置している。この開状態においてフードロック装置30は、フードの閉じ操作に際してストライカー22がベース部31の切り欠き部31Aに進入したときに、同ストライカー22がラッチ32の切り欠き部32A内に進入する状態になっている。そして、フードが閉じられると、ストライカー22がラッチ32の切り欠き部32A内に進入し、これに伴って同ラッチ32が正面視で反時計回り方向に回転するようになる。その結果、正面視でラッチ32の切り欠き部32Aの開口端がベース部31の切り欠き部31Aの外部に位置した状態(図2に示す状態)になる。そのため、フードが閉じられた状態(閉状態)では、ストライカー22が、正面視でベース部31の切り欠き部31Aの内面とラッチ32の切り欠き部32Aの内面とによって囲まれた部分に嵌まった状態(図2中に断面で示す状態)になる。
フードロック装置30は、フードが閉じられたときに上記ラッチ32の回転を規制して同フードを閉状態でロックするためのポール33を有している。ポール33は、前後方向に延びる直線L2を中心に回転可能な状態でベース部31に支持されており、正面視で反時計回り方向に常時付勢されている。本実施形態では、ポール33が可動部に相当する。
このポール33の回転中心L2よりも下方における上記ラッチ32側(図2の右側)の端部には、端面が角をなす態様で切り欠かれた部分(噛合部33A)が設けられている。一方、上記ラッチ32の回転中心L1よりも下方における上記ポール33側(図2の左側)の端部には、矩形板状で突出する部分(噛合部32B)が設けられている。フードロック装置30では、フードが閉じられたときに、ポール33の噛合部33A内にラッチ32の噛合部32Bが嵌まって噛み合うようになる。こうした噛合部32B,33Aの噛み合いを通じて、ラッチ32の時計回り方向への回転が規制されて、フードが閉状態で保持されるようになる。
ポール33の下部は下方に突出するアーム部33Bになっている。アーム部33Bは、上下方向に延びる上方側の部分と、同部分の下端から前方に向けて延びる下方側の部分とによって構成されている。アーム部33Bの先端は、上下方向に開く態様で前方側において開口する二股形状をなす第1係止部33Cになっている。第1係止部33Cには、操作ケーブル23のワイヤー23Aが挿通された状態で同ワイヤー23A先端の球状の部分(連結部23B)が係止される。
操作ケーブル23は合成樹脂製のチューブであるケーブルアウタ23Cを有しており、同ケーブルアウタ23Cの先端部分の外面には周囲全周にわたる環状溝23Dが形成されている。操作ケーブル23は上記ケーブルアウタ23Cに挿通された金属線であるワイヤー23Aを有しており、同ワイヤー23Aの先端には金属製の球状の部材(連結部23B)が固定されている。操作ケーブル23は、車両の乗員による運転席での操作を通じて、ケーブルアウタ23Cの内部にワイヤー23Aを引き込む操作(以下、引っ張り操作)が可能になっている。
フードロック装置30では、フードが閉じられた状態で操作ケーブル23のワイヤー23Aが引っ張り操作されると、ワイヤー23Aによって引っ張られることによって上記ポール33が正面視で時計回り方向に回転する。これにより、ポール33の噛合部32Bとラッチ32の噛合部33Aとの係合が解除されて、ラッチ32が正面視で時計回り方向に回転するようになる。その結果、正面視でラッチ32の切り欠き部32Aの開口端が上記ベース部31の切り欠き部31A内に位置した状態になる。フードロック装置30では、操作ケーブル23の操作を通じてポール33を回転させることにより、フードの閉状態でのロックを解除可能になっている。
また、図1に示すように、フードロック装置30はキャッチ34を有している。キャッチ34は、前後方向に延びる直線L3を中心に回転可能な状態でベース部31に支持されており、正面視で時計回り方向に常時付勢されている。
キャッチ34は、その回転中心L3よりも車両の右側(以下、単に右側)に配置されるとともに、上下方向に延びるアーム部35を有している。このアーム部35の上端には、車両左側(以下、単に左側)に向けて鉤状に曲がった部分であるフック部35Aが設けられている。このフック部35Aの上端面35Bは、同フック部35Aの突端(図1の右端)に向かうに連れて下方側の位置になるように傾斜した傾斜面になっている。
また、キャッチ34は、その回転中心L3よりも左側に配置されて上下方向に延びるレバー部36を有している。このレバー部36はフードを開く際に上方に操作される操作部材であり、このレバー部36が操作されると、キャッチ34が正面視で反時計回り方向に回転する。
レバー部36が操作されていないときには、アーム部35のフック部35Aが正面視でベース部31の切り欠き部31Aの上部開口を塞いだ状態(図1に示す状態)になる。フードが閉じ操作されると、アーム部35のフック部35Aの上端面35Bにストライカー22が当接するようになる。このときストライカー22によって右側に押し退けられるようにして、アーム部35(フック部35A)が正面視で反時計回り方向に回転する。そして、ストライカー22がベース部31の切り欠き部31A内に進入するようになる。
一方、フードを開く際にはキャッチ34のレバー部36が上方に操作される。これにより、キャッチ34が正面視で反時計回り方向に回転して、アーム部35のフック部35Aが正面視でベース部31の切り欠き部31Aと重ならない位置に移動する。その結果、キャッチ34のフック部35Aによって遮られることなく、ベース部31の切り欠き部31A内からストライカー22を脱出させることが可能になるため、フードを開状態にすることが可能になる。
図1および図2に示すように、アッパー21におけるフードロック装置30の前方側にはベースプレート40が固定されている。図1〜図4に示すように、ベースプレート40は、合成樹脂材料によって形成されて、上下方向および車幅方向に延びる矩形板状をなしている。
ベースプレート40における上記アッパー21に固定された固定状態(図2に示す状態)において車両後方(以下、単に後方)に配置される面(後面40A)には、操作ケーブル23のケーブルアウタ23Cを係止する第2係止部41が一体形成されている。第2係止部41は、上記固定状態において、前後方向および車幅方向に延びる略矩形板状をなして平行に延びる一対の壁部41Aと、それら壁部41Aを繋ぐ態様で上下方向および前後方向に延びる平板状の係合壁41Bとを有している。一対の壁部41Aの間隔は、操作ケーブル23の先端部分の外径と同一に(あるいは同外径よりも若干大きく)なっている。係合壁41Bの先端部分は、ベースプレート40の後面40Aに近づく側に凸の円弧状をなしている。第2係止部41に操作ケーブル23のケーブルアウタ23Cを係止する作業は、操作ケーブル23の先端部分の外面の環状溝23Dに第2係止部41の係合壁41Bを嵌めつつ、操作ケーブル23の先端部分を第2係止部41の一対の壁部41Aの間に嵌めるといったように行われる。
また、ベースプレート40の後面40Aには、上記固定状態において上記第2係止部41の左側(図2の右側)になる位置に、操作ケーブル23の連結部23Bをワイヤー23Aの引っ張り操作によって外れる態様で仮止めする仮止め部43が一体形成されている。仮止め部43は、上記固定状態において前後方向および車幅方向に延びる板状をなして平行に延びる一対の仮止め壁部43Aを有している。一対の仮止め壁部43Aの間隔は、操作ケーブル23のワイヤー23Aの外径よりも若干大きくなっている。これら仮止め壁部43Aの突端面は、第2係止部41に近い位置ほど突出量が大きくなるように傾斜した傾斜面になっている。仮止め部43に操作ケーブル23の連結部23Bを仮止めする作業は、操作ケーブル23のワイヤー23Aが一対の仮止め壁部43Aの間を通過する状態にするとともに、上記連結部23Bの外面が仮止め壁部43Aの突端面に接触する状態にするといったように行われる。
フードロック装置30では、ベースプレート40の後面40Aの第2係止部41と仮止め部43との間の位置において、同後面40Aとポール33のアーム部33Bの先端(詳しくは、二股状の第1係止部33Cの前方側の開口)とが対向した状態になっている。これにより、同位置にはベースプレート40の後面40Aと第1係止部33Cとの間に挟まれる態様で挿通部44(図4)が区画形成されており、同挿通部44には操作ケーブル23のワイヤー23Aが挿通されている。
ベースプレート40における車幅方向の両端部には、上記固定状態において同ベースプレート40の後面40Aから後方に突出する係合凸部45が、各端部に2つずつの合計4つ設けられている。それら係合凸部45の先端部分には、固定状態において車幅方向の内方に突出する係止爪45Aが設けられている。
図1に示すように、ラジエータコアサポート20のアッパー21の上面には、一対の固定壁部24が突設されている。これら固定壁部24は、上下方向および前後方向に延びる板状をなして、車幅方向に間隔を置いて平行に延びている。各固定壁部24の車幅方向における外方にあたる外面には、同固定壁部24の前端から後方に延びる係合凹部24Aが、各固定壁部24に2つずつの合計4つ設けられている。これら係合凹部24Aの内面は、上記ベースプレート40の係合凸部45の外面における車幅方向内方側の部分と略同一の形状になっている。また各係合凹部24Aの後端には嵌合凹部24Bが形成されている。この嵌合凹部24Bの内面は、係合凸部45の係止爪45Aの外面と略同一の形状になっている。また各固定壁部24の前端における上下方向の中間部分には、断面四角形状で車幅方向に延びる溝(収容溝24C)が形成されている。フードロック装置30では、操作ケーブル23が、一方(図1における左側)の固定壁部24の収容溝24Cの内部を通過する態様で配設される。
ベースプレート40の取り付けに際しては、一対の係合凸部45を車幅方向の間隔が大きくなるように弾性変形させつつアッパー21に立設された一対の固定壁部24を挟み込ませる態様で、それら係合凸部45が固定壁部24に嵌められる。これにより、ベースプレート40の係合凸部45と固定壁部24の係合凹部24Aとが係合する。このとき係合凸部45の係止爪45Aが係合凹部24Aの嵌合凹部24B内に嵌まった状態になる。こうした取り付け作業を通じて、ベースプレート40がラジエータコアサポート20のアッパー21における予め定められた固定位置(図2に示す位置)に固定される。
以下、フードロック装置30に操作ケーブル23を組み付ける手順について説明する。
先ず、図3に示すように、ベースプレート40に操作ケーブル23が取り付けられる。具体的には、図1中に矢印S1で示すように、操作ケーブル23の先端部分がベースプレート40の第2係止部41に係止されるとともに、操作ケーブル23の連結部23Bがベースプレート40の仮止め部43に仮止めされる。また、操作ケーブル23は、ベースプレート40の右側の端部における一対の係合凸部45の間を通過する態様で取り付けられる。
先ず、図3に示すように、ベースプレート40に操作ケーブル23が取り付けられる。具体的には、図1中に矢印S1で示すように、操作ケーブル23の先端部分がベースプレート40の第2係止部41に係止されるとともに、操作ケーブル23の連結部23Bがベースプレート40の仮止め部43に仮止めされる。また、操作ケーブル23は、ベースプレート40の右側の端部における一対の係合凸部45の間を通過する態様で取り付けられる。
その後、図1中に矢印S2で示すように、車両の前方側から後方にベースプレート40を移動させることによって、ベースプレート40の各係合凸部45がアッパー21の固定壁部24の係合凹部24Aに嵌められる。これにより、ベースプレート40の係合凸部45とアッパー21の固定壁部24の係合凹部24Aとが係合して、ベースプレート40がラジエータコアサポート20のアッパー21に固定される。
こうした作業を通じて、操作ケーブル23を取り付けたベースプレート40がアッパー21における予め定められた固定位置(図2に示す位置)に固定される。これにより、ケーブルアウタ23Cがベースプレート40を介してラジエータコアサポート20のアッパー21における適正な位置に固定される。また図2および図4に示すように、操作ケーブル23のワイヤー23Aが挿通される部分である挿通部44がベースプレート40の後面40Aと第1係止部33Cとの間に区画形成されるとともに、同挿通部44に操作ケーブル23のワイヤー23Aが挿通された状態になる。
その後、図5に示すように、操作ケーブル23のワイヤー23Aが引っ張り操作される。これにより、図5中に矢印S3で示すように、操作ケーブル23のワイヤー23Aがケーブルアウタ23Cの内部に引き込まれるようになる。その結果、図5中に矢印S4で示すように、ワイヤー23A先端の連結部23Bが挿通部44(ポール33の第1係止部33C)に近づく方向に移動するようになる。このときワイヤー23A先端の連結部23Bがベースプレート40の仮止め部43の突端面(傾斜面)によって後方側(図5の上側)に案内されることによって、同連結部23Bとワイヤー23Aとが仮止め部43から外れる。そして、ワイヤー23A先端の連結部23Bは、ポール33の第1係止部33Cに当接する位置まで移動して同第1係止部33Cに引っ掛かり係止されるようになる(図5に実線で示す状態)。
このように本実施形態によれば、操作ケーブル23を取り付けたベースプレート40をアッパー21における予め定められた固定位置に固定するといった簡単な作業を通じて、フードロック装置30に操作ケーブル23を適正に組み付けることができる。
以上説明した本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られる。
(1)簡単な作業を通じて、フードロック装置30に操作ケーブル23を組み付けることができる。
(1)簡単な作業を通じて、フードロック装置30に操作ケーブル23を組み付けることができる。
(2)ベースプレート40は、上下方向および車幅方向に延びる板状をなして、フードロック装置30のポール33よりも前方側に配置されている。これにより、操作ケーブル23の前方側がベースプレート40によって遮蔽される構造になるため、車両の前方側から操作ケーブル23のワイヤー23Aに直接触れることのできない構造にすることができる。
(3)アッパー21に立設された固定壁部24に凹設されて前後方向に延びる係合凹部24Aと、ベースプレート40に突設されて前後方向に延びる係合凸部45との係合を通じて、ベースプレート40がアッパー21に固定されている。そのため、配置される部材が少なく作業スペースの確保が容易な車両の前方側からの作業を通じて、ベースプレート40をアッパー21に取り付ける作業を容易に行うことができる。これにより、操作ケーブル23をフードロック装置30に組み付ける作業を容易に行うことができる。
(4)ポール33の第1係止部33Cにおける前方側の端部が、上下方向に開く態様で前方側において開口する二股形状になっている。そして、ベースプレート40を上記ポール33の前方側から後方に移動させることによって同ベースプレート40がアッパー21に固定される。そのため、前方側からのベースプレート40の取り付けを通じて、フードロック装置30の第1係止部33Cの内部にワイヤー23Aを納めつつ、同第1係止部33Cの開口をベースプレート40の後面によって塞いて挿通部44を区画形成することができる。これにより、操作ケーブル23のワイヤー23Aを挿通部44に挿通した状態にすることができる。
(第2実施形態)
以下、フードロック装置のケーブル組付構造の第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に、図6〜図11を参照しつつ説明する。なお、図6〜図11において、先の図1〜図5に例示した第1実施形態と同様の構成については同一の符号もしくは対応する符号を付して示しており、それら構成についての重複する説明は省略する。
以下、フードロック装置のケーブル組付構造の第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に、図6〜図11を参照しつつ説明する。なお、図6〜図11において、先の図1〜図5に例示した第1実施形態と同様の構成については同一の符号もしくは対応する符号を付して示しており、それら構成についての重複する説明は省略する。
本実施形態と先の第1実施形態とは、ベースプレート後面の構造や、ポール先端の第1係止部の形状、ベースプレートをアッパーに固定する固定構造が異なる。
ここでは先ず、ベースプレート50の後面50Aの構造について説明する。
ここでは先ず、ベースプレート50の後面50Aの構造について説明する。
図6〜図9に示すように、ベースプレート50の後面50Aには、操作ケーブル23の連結部23Bをワイヤー23Aの引っ張り操作によって外れる態様で仮止めする仮止め部53が一体形成されている。仮止め部53は、固定状態(図7に示す状態)において前記第2係止部41の左側(図7の右側)になる位置に設けられている。仮止め部53は、断面円弧状で突出する円弧壁部53Aと、同円弧壁部53Aの両端を始点に、上下方向に間隔を置いて第2係止部41に近づく方向に延びる一対の延伸壁部53Bとを有している。円弧壁部53Aの内径は、操作ケーブル23における球状の連結部23Bの外径と略同一になっている。一対の延伸壁部53Bは固定状態において後方に突出する形状であり、それら延伸壁部53Bの間隔は上記第2係止部41に近づくに連れて短くなっている。
仮止め部53に操作ケーブル23の連結部23Bを仮止めする作業では、同操作ケーブル23のワイヤー23Aが一対の延伸壁部53Bの間を通過する状態にされるとともに、操作ケーブル23の連結部23Bが円弧壁部53A内に収容される。
ベースプレート50の後面50Aにおける上記仮止め部53と第2係止部41との間の部分(詳しくは、挿通部54が配置される部分)には、同挿通部54の周壁の一部をなす蓋部56が突設されている。この蓋部56は、固定状態において前後方向および車幅方向に延びる板状をなしている。蓋部56は、ポール63の先端(第1係止部63C)の移動軌跡の上端に沿う形状、具体的には、固定状態において下方に凸の円弧状で延びている。
ベースプレート50の後面50Aには、固定状態において上方側の延伸壁部53Bと上記蓋部56における仮止め部53側の端部とを繋ぐ形状の接続壁部57が突設されている。接続壁部57は、固定状態において車幅方向(詳しくは、路面と平行な方向)に延びている。また、接続壁部57と仮止め部53(詳しくは、固定状態において上方側の延伸壁部53B)との接続部分における下面には、固定状態において前後方向に断面円弧状で延びる凹部(接続凹部58)が設けられている。
フードロック装置60のポール63の下部は下方に突出するアーム部63Bになっており、同アーム部63Bの先端は、前後方向に開く態様で上方側において開口する二股形状をなす第1係止部63Cになっている。
フードロック装置60では、ベースプレート50の後方における第2係止部41と仮止め部53との間の位置において、蓋部56の下面とポール63のアーム部63Bの先端(詳しくは、二股状の第1係止部63Cの上方側の開口)とが対向した状態になっている。これにより、同位置には上記蓋部56と第1係止部63Cとの間に挟まれる態様で上記挿通部54(図7および図9)が区画形成されており、同挿通部54に操作ケーブル23のワイヤー23Aが挿通されている。このようにして、第1係止部63Cには操作ケーブル23のワイヤー23Aが挿通された状態で同ワイヤー23A先端の連結部23Bが係止されている。なお本実施形態では、上記蓋部56がポール63の移動軌跡の上端に沿って延びる円弧状をなしている。そのため、ポール63が回動した場合であっても、蓋部56の下面とポール63のアーム部63Bの先端とが対向した状態、ひいては蓋部56下面と第1係止部63Cとの間に上記挿通部54が区画形成される状態が維持される。
次に、本実施形態におけるベースプレート50の固定構造について説明する。
図1および図2に示すように、ラジエータコアサポート20のアッパー21の上面には、車幅方向に延びる挿入溝74が凹設されている。挿入溝74の前後方向の幅は、ベースプレート50の厚さよりも若干大きくなっている。そして、ベースプレート50をアッパー21に固定する際には、上記挿入溝74の内部にベースプレート50の下部が挿入される。
図1および図2に示すように、ラジエータコアサポート20のアッパー21の上面には、車幅方向に延びる挿入溝74が凹設されている。挿入溝74の前後方向の幅は、ベースプレート50の厚さよりも若干大きくなっている。そして、ベースプレート50をアッパー21に固定する際には、上記挿入溝74の内部にベースプレート50の下部が挿入される。
また、アッパー21における挿入溝74の内縁には、同挿入溝74を間に挟んで対向する一対の係合凸部75が突設されている。一対の係合凸部75は、車幅方向に間隔を置いた2箇所に設けられている。各係合凸部75は挿入溝74の内面において延びる部分とアッパー21の上面から突出する部分とを有している。一対の係合凸部75は略並行に延びており、それら係合凸部75の間隔は、挿入溝74の前後方向の幅よりも短くなっている。各係合凸部75の上端には、一対の係合凸部75の並び方向(前後方向)の内方に突出する係止爪75Aが設けられている。
ベースプレート50の外面における固定状態において下方になる部分には、同ベースプレート50の下端から上方に向けて延びる係合凹部55が設けられている。各係合凹部55は、上記4つの係合凸部75に対応する位置にそれぞれ設けられている。係合凹部55は、具体的には、ベースプレート50の後面50Aおよび前面に2箇所ずつの合計4箇所に設けられている。これら係合凹部55の内面は、上記アッパー21の係合凸部75の外面における前後方向の内方側の部分と略同一の形状になっている。また各係合凹部55の上端には嵌合凹部55Aが形成されている。この嵌合凹部55Aの内面は、係合凸部75の係止爪75Aの外面と略同一の形状になっている。
ベースプレート50の取り付けに際しては、一対の係合凸部75の間隔が大きくなるように弾性変形させつつ各係合凸部75によってベースプレート50下部における係合凹部55の配設部分を挟み込む態様で、それら係合凸部75が係合凹部55に嵌められる。これにより、アッパー21の係合凸部75とベースプレート50の係合凹部55とが係合する。このとき係合凸部75の係止爪75Aが係合凹部55の嵌合凹部55A内に嵌まった状態になる。こうした固定作業を通じて、ベースプレート50がラジエータコアサポート20のアッパー21における予め定められた固定位置(図7に示す位置)に固定される。
以下、フードロック装置60に操作ケーブル23を組み付ける作業について説明する。
先ず、図8に示すように、ベースプレート50に操作ケーブル23が取り付けられる。具体的には、図6中に矢印S5で示すように、操作ケーブル23の先端部分がベースプレート50の第2係止部41に係止されるとともに、操作ケーブル23の連結部23Bがベースプレート50の仮止め部53に仮止めされる。
先ず、図8に示すように、ベースプレート50に操作ケーブル23が取り付けられる。具体的には、図6中に矢印S5で示すように、操作ケーブル23の先端部分がベースプレート50の第2係止部41に係止されるとともに、操作ケーブル23の連結部23Bがベースプレート50の仮止め部53に仮止めされる。
その後、図6中に矢印S6で示すように、車両の上方側から下方にベースプレート50を移動させることによって、ベースプレート50の下部が一対の係合凸部75の間を通過する態様でアッパー21の挿入溝74に嵌められる。これにより図10に示すように、アッパー21の係合凸部75とベースプレート50の係合凹部55とが係合するとともに係合凸部75の係止爪75Aと係合凹部55の嵌合凹部55Aとが係合して、ベースプレート50がラジエータコアサポート20のアッパー21に固定される。
こうした作業を通じて、操作ケーブル23を取り付けたベースプレート50がアッパー21における予め定められた固定位置(図7に示す位置)に固定される。これにより、ケーブルアウタ23Cがベースプレート50を介してラジエータコアサポート20のアッパー21における適正な位置に固定される。また上記作業を通じて、図9および図10に示すように、操作ケーブル23のワイヤー23Aが挿通される部分である挿通部54がベースプレート50の蓋部56下面と第1係止部63Cとの間に区画形成される。また、この挿通部54に操作ケーブル23のワイヤー23Aが挿通された状態になる。
その後、図11に示すように、操作ケーブル23のワイヤー23Aが引っ張り操作される。これにより、図11中に矢印S7で示すように、操作ケーブル23のワイヤー23Aがケーブルアウタ23Cの内部に引き込まれるようになる。その結果、図11中に矢印S8で示すように、ワイヤー23A先端の連結部23Bが挿通部54(ポール63の第1係止部63C)に近づく方向に移動するようになる。
このとき図11中に二点鎖線で示すように、ワイヤー23A先端の連結部23Bは一対の延伸壁部53Bを上下方向に押し開くようにして、それら延伸壁部53Bの間を通過する。本実施形態では、延伸壁部53Bと接続壁部57との接続部分の下面に接続凹部58が形成されており、同接続凹部58に上記連結部23Bが一時的に嵌まるため(図11中に「A」で示す位置)、連結部23Bが一対の延伸壁部53Bの間を通過し易くなっている。そして、上記連結部23Bは延伸壁部53Bの間を通過することによって仮止め部53から外れる。その後、ワイヤー23A先端の連結部23Bは、接続壁部57に沿ってポール63の第1係止部63Cに当接する位置(図11に実線で示す位置)まで移動し、同第1係止部63Cに引っ掛かり係止されるようになる。
このように本実施形態によれば、操作ケーブル23を取り付けたベースプレート50をアッパー21における予め定められた固定位置に固定するといった簡単な作業を通じて、フードロック装置60に操作ケーブル23を適正に組み付けることができる。
以上説明した本実施形態によれば、先の(1)および(2)に記載した効果と同様の効果に加えて、以下の(5)〜(7)に記載する効果が得られるようになる。
(5)アッパー21の挿入溝74内縁に突設されて上下方向に延びる係合凸部75と、ベースプレート50の下部外面に凹設されて上下方向に延びる係合凹部55との係合を通じて、ベースプレート50がアッパー21に固定されている。そのため、配置される部材が少なく作業スペースの確保が容易な車両の上方側からの作業を通じて、ベースプレート50をアッパー21に取り付ける作業を容易に行うことができる。これにより、操作ケーブル23をフードロック装置60に組み付ける作業を容易に行うことができる。
(5)アッパー21の挿入溝74内縁に突設されて上下方向に延びる係合凸部75と、ベースプレート50の下部外面に凹設されて上下方向に延びる係合凹部55との係合を通じて、ベースプレート50がアッパー21に固定されている。そのため、配置される部材が少なく作業スペースの確保が容易な車両の上方側からの作業を通じて、ベースプレート50をアッパー21に取り付ける作業を容易に行うことができる。これにより、操作ケーブル23をフードロック装置60に組み付ける作業を容易に行うことができる。
(6)ポール63先端の第1係止部63Cにおける上方側の端部が、前後方向に開く態様で上方側において開口する二股形状になっている。そして、ベースプレート50(詳しくは、蓋部56)を上記ポール63の上方側から下方に移動させることによって、同ベースプレート50がアッパー21に固定される。そのため、上方側からのベースプレート50の取り付けを通じて、フードロック装置60の第1係止部63Cの内部にワイヤー23Aを納めつつ、第1係止部63Cの開口をベースプレート50の蓋部56下面によって塞いて挿通部54を区画形成することができる。これにより、操作ケーブル23のワイヤー23Aを挿通部54に挿通した状態にすることができる。
(7)仮止め部53における上方側の延伸壁部53Bとベースプレート50の蓋部56とを繋ぐ接続壁部57が設けられている。そのため、操作ケーブル23の連結部23Bが仮止め部53から外れてポール63の第1係止部63Cに向かう際に接続壁部57に沿って移動するようになる。これにより、操作ケーブル23の連結部23Bと接続壁部57との接触を通じて同連結部23Bの不要な動きが抑えられるようになるため、操作ケーブル23の連結部23Bをポール63の第1係止部63Cまでスムーズに移動させることが可能になる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・第1実施形態において、アッパー21(または固定壁部24)に前後方向に延びる係合凸部を突設するとともに、ベースプレート40における上記係合凸部に対応する位置に前後方向に延びる係合凹部(貫通孔等)を凹設するようにしてもよい。こうした構成によっても、係合凸部および係合凹部を係合させることによって、ベースプレート40をアッパー21における予め定められた固定位置に固定することができる。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・第1実施形態において、アッパー21(または固定壁部24)に前後方向に延びる係合凸部を突設するとともに、ベースプレート40における上記係合凸部に対応する位置に前後方向に延びる係合凹部(貫通孔等)を凹設するようにしてもよい。こうした構成によっても、係合凸部および係合凹部を係合させることによって、ベースプレート40をアッパー21における予め定められた固定位置に固定することができる。
・第2実施形態において、アッパー21に上下方向に延びる係合凹部を凹設するとともに、ベースプレート50における上記係合凹部に対応する位置に上下方向に延びる係合凸部を突設するようにしてもよい。こうした構成によっても、係合凸部および係合凹部を係合させることによって、ベースプレート50をアッパー21における予め定められた固定位置に固定することができる。
・各実施形態において、第1係止部33C,63Cの形状やベースプレート40,50における同第1係止部33C,63Cに対向する部分の形状は任意に変更することができる。要は、ベースプレート40,50と第1係止部33C,63Cとの間に挟まれる態様で挿通部を区画形成することができればよい。
・ラジエータコアサポート20とベースプレート40,50とをインテグラルヒンジとして機能する部分を介して一体形成してもよい。そうした構造を第1実施形態のベースプレート40に適用した例を図12および図13に示す。本例では、アッパー21の前端とベースプレート40の一端とが、部分的に薄い帯状に形成されて曲げ変形可能な部分、すなわちインテグラルヒンジとして機能するヒンジ部85を介して一体形成されている。これにより、ベースプレート40は、ヒンジ部85を回動中心に、アッパー21に対して回動可能になっている。言い換えれば、ベースプレート40が前後方向および車幅方向に延びる状態(図12に示す「固定前状態」)と、ベースプレート40が上下方向および車幅方向に延びる状態(図13に示す「固定状態」)とを切り替え可能になっている。
また図12に示すように、アッパー21前端の上面には係止壁部84が車幅方向に間隔を置いて2つ突設されている。各係止壁部84は上下方向に延びる略四角柱状をなしている。一方、固定状態のベースプレート40の前端には係止片95が車幅方向に間隔を置いて2つ形成されている。係止片95はアッパー21の係止壁部84に対応する位置にそれぞれ設けられている。これら係止片95は、車幅方向および上下方向に延びる矩形板状であり、突端に後方に突出する係合爪95Aが形成されている。
本例では、操作ケーブル23の組み付けが次のように行われる。先ず、図12に示すように、固定前状態のベースプレート40に対して操作ケーブル23が取り付けられる。その後、図12中に矢印S9で示すように、ベースプレート40をヒンジ部85を回動中心に回動させることによって固定状態にする。図13に示すように、ベースプレート40が固定状態になると、同ベースプレート40の係止片95の係合爪95Aがベースプレート40の係止壁部84の上端に係合した状態になる。これにより、ベースプレート40は、アッパー21における予め定められた固定位置に固定される。
こうした構成によっても、操作ケーブル23を取り付けたベースプレート40をアッパー21における予め定められた固定位置に固定するといった簡単な作業を通じて、フードロック装置に操作ケーブル23を適正に組み付けることができる。しかも、ベースプレート40がアッパー21と一体であるため、操作ケーブル23の組み付けに際して同ベースプレート40を準備する手間を省くことができる。したがって、操作ケーブル23を組み付ける作業を簡単な手順で行うことができる。
・各実施形態におけるベースプレート40,50の固定構造は、係合凸部45,75と係合凹部24A,55との係合によるスナップフィット構造に限らず、ボルト等のねじ部材によって締結固定するねじ締結構造など、任意の固定構造を採用することができる。
・各実施形態において、ベースプレート40,50を、アッパー21に固定することに代えて、フードロック装置30,60に固定するようにしてもよい。具体的には、例えばフードロック装置30,60のベース部31に貫通孔を形成するとともにベースプレート40,50に係合凸部を形成して、係合孔に係合凸部を係合させることができる。こうした構成によっても、ベースプレート40,50を車両前部における予め定められた固定位置に固定することができる。
・ベースプレートの固定に際して同ベースプレートを移動させる方向は、車両の右側から左方向に移動させたり、車両の左側から右方向に移動させたり、車両の後方から前方に移動させたりするなど、任意に設定することができる。この場合には、ポールにおける第1係止部の先端を、ベースプレートの固定時における同ベースプレートの移動方向と反対の方向に対して開口する二股状に形成することが望ましい。同構成によれば、ベースプレートの取り付けを通じて、フードロック装置の第1係止部の内部にワイヤーを納めつつ、同第1係止部の開口をベースプレートの外面によって塞いで挿通部を区画形成することができる。
・各実施形態のフードロック装置は、ラジエータコアサポートの全体が金属材料によって形成された車両にも適用可能である。また、車両ボディにフードロック装置が固定される車両にも、各実施形態のフードロック装置は適用することができる。
20…ラジエータコアサポート、21…アッパー、22…ストライカー、23…操作ケーブル、23A…ワイヤー、23B…連結部、23C…ケーブルアウタ、23D…環状溝、24…固定壁部、24A…係合凹部、24B…嵌合凹部、24C…収容溝、30…フードロック装置、31…ベース部、31A…切り欠き部、32…ラッチ、32A…切り欠き部、32B…噛合部、33…ポール、33A…噛合部、33B…アーム部、33C…第1係止部、34…キャッチ、35…アーム部、35A…フック部、35B…上端面、36…レバー部、40…ベースプレート、40A…後面、41…第2係止部、41A…壁部、41B…係合壁、43…仮止め部、43A…仮止め壁部、44…挿通部、45…係合凸部、45A…係止爪、50…ベースプレート、50A…後面、53…仮止め部、53A…円弧壁部、53B…延伸壁部、54…挿通部、55…係合凹部、55A…嵌合凹部、56…蓋部、57…接続壁部、58…接続凹部、60…フードロック装置、63…ポール、63B…アーム部、63C…第1係止部、74…挿入溝、75…係合凸部、75A…係止爪、84…係止壁部、85…ヒンジ部、95…係止片、95A…係合爪。
Claims (7)
- 車両の前部に固定されるベース部と、操作ケーブルと、前記操作ケーブルのワイヤーの先端の連結部が係止される第1係止部を有して前記ベース部に回動可能に設けられる可動部と、を備えるフードロック装置のケーブル組付構造において、
前記車両の前部における予め定められた固定位置に固定されるベースプレートと、
前記ベースプレートに設けられて前記操作ケーブルのケーブルアウタを係止する第2係止部と、
前記ベースプレートに設けられて、前記操作ケーブルの前記連結部を前記ワイヤーの引っ張り操作によって外れる態様で仮止めする仮止め部と、
前記第2係止部と前記仮止め部との間に配置されて、前記ベースプレートと前記第1係止部との間に挟まれる態様で区画形成されるとともに前記ワイヤーが挿通される挿通部と、を備えることを特徴とするフードロック装置のケーブル組付構造。 - 前記ベースプレートは、前記車両の上下方向および車幅方向に延びる形状をなし、前記可動部よりも前記車両の前方側に配置される
請求項1に記載のフードロック装置のケーブル組付構造。 - 前記車両の前部および前記ベースプレートの一方に凹設されて前記車両の前後方向に延びる係合凹部と、前記車両の前部および前記ベースプレートの他方に突設されて前記車両の前後方向に延びる係合凸部と、の係合を通じて、前記ベースプレートは前記車両の前部に固定される
請求項1または2に記載のフードロック装置のケーブル組付構造。 - 前記第1係止部における前記車両の前方側の端部は前記前方側において開口する二股形状をなしている
請求項3に記載のフードロック装置のケーブル組付構造。 - 前記車両の前部および前記ベースプレートの一方に凹設されて前記車両の上下方向に延びる係合凹部と、前記車両の前部および前記ベースプレートの他方に突設されて前記車両の上下方向に延びる係合凸部と、の係合を通じて、前記ベースプレートは前記車両の前部に固定される
請求項1または2に記載のフードロック装置のケーブル組付構造。 - 前記第1係止部における前記車両の前方側の端部は前記車両の上方側において開口する二股形状をなしており、
前記ベースプレートは、前記前方側の端部における開口を塞ぐ態様で前記車両の前後方向および車幅方向に延びる蓋部を有する
請求項5に記載のフードロック装置のケーブル組付構造。 - 前記ベースプレートは、前記蓋部と前記仮止め部とを繋ぐ接続壁部を有する
請求項6に記載のフードロック装置のケーブル組付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018212117A JP2020079484A (ja) | 2018-11-12 | 2018-11-12 | フードロック装置のケーブル組付構造 |
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Publications (1)
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JP2020079484A true JP2020079484A (ja) | 2020-05-28 |
Family
ID=70802410
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JP2018212117A Pending JP2020079484A (ja) | 2018-11-12 | 2018-11-12 | フードロック装置のケーブル組付構造 |
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Country | Link |
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-
2018
- 2018-11-12 JP JP2018212117A patent/JP2020079484A/ja active Pending
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