JP2020076806A - ホーン装置 - Google Patents

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小林 義和
Yoshikazu Kobayashi
義和 小林
佳史 金森
Keishi Kanamori
佳史 金森
落合 孝夫
Takao Ochiai
孝夫 落合
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Abstract

【課題】給電機構の接点が早期に腐食したり摩耗したりすることが抑えられ、ひいては耐久性を向上させることができるホーン装置を提供する。【解決手段】可動給電部材32に負荷が掛かっていない無負荷状態のときに、固定接点30および可動接点34における可動給電部材32の固定端側が互いに接触状態となり、固定接点30および可動接点34における可動給電部材32の自由端側が互いに非接触状態となるので、給電機構28のオフ動作およびオン動作の過程において、それぞれアーク放電を1回ずつ(大小のアーク放電の合計2回)に減らすことができる。よって、給電機構28の接点が早期に腐食したり摩耗したりすることを抑えることができ、ひいては耐久性を向上させることが可能となる。【選択図】図3

Description

本発明は、固定鉄心および可動鉄心を有し、固定鉄心に対して可動鉄心が移動することにより音を発生するホーン装置に関する。
自動車等の車両の前方側には、電磁式のホーン装置が搭載されている。電磁式のホーン装置には、ダイヤフラムの振動により発生した音を共鳴器により共鳴させるものがある。このような共鳴器を備えたホーン装置が、例えば、特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載されたホーン装置は、図7ないし図9に示されるように形成されている。図7は従前の給電機構(従来例)の構造を説明する拡大断面図を、図8は従前の給電機構(従来例)の動作を説明する説明図を、図9はアーク放電の発生具合(従来例)を説明するグラフをそれぞれ示している。
特許文献1に記載されたホーン装置は、図7に示されるように、有底筒状に形成されたケースaと、ケースaに収容された固定鉄心bおよびコイルcと、ケースaの開口部を覆うダイヤフラムdと、ダイヤフラムdに固定され、固定鉄心bに対して移動可能な可動鉄心eと、可動鉄心eの移動によりスイッチングされる給電機構fと、を備えている。
給電機構fは、ケースaに固定された固定接点f1と、ケースaに固定される固定端および可動鉄心eの移動により撓む自由端を有する板ばねf2と、を備えている。また、板ばねf2の自由端寄りの部分には、当該板ばねf2の弾性変形により上下動する可動接点f3が固定されている。これにより可動鉄心eが移動して板ばねf2の自由端が撓むと、これに伴って可動接点f3が上下動するようになっている。
そして、可動鉄心eの高速移動(給電機構fの高速なスイッチング)によって、ダイヤフラムdが振動して音を発生するようになっている。また、ダイヤフラムdが発生した音の音圧レベルは、共鳴器gに形成された渦巻き形状の音道g1を通過することによって増幅される。
特開2016−057585号公報
しかしながら、上述の特許文献1に記載されたホーン装置では、図7に示されるように、給電機構fを形成する板ばねf2に負荷が掛かっていない無負荷状態のときに、固定接点f1および可動接点f3における板ばねf2の自由端側(図7中左側)が互いに接触状態となり、固定接点f1および可動接点f3における板ばねf2の固定端側(図7中右側)が所定角度+α°(≒+4°)となるように開口している(非接触状態となっている)。
これにより、固定接点f1および可動接点f3が接触した「オン状態」から、両者が非接触の「オフ状態」となり、さらに両者が接触した「オン状態」となる1サイクルの間に、固定接点f1と可動接点f3との間には、合計3回のアーク放電が発生する。
具体的には、図8に示されるように、給電機構fのオフ動作の過程(図中実線矢印の過程)において、比較的大きなアーク放電Ar1,Ar2(計2回)が発生する。これは、可動接点f3が固定接点f1から離れる際に、板ばねf2の捻れ具合や撓み具合によって、まず、図8の右上に示されるように各接点f1,f3における板ばねf2の自由端側でアーク放電Ar1が発生する。その後、図8の左下に示されるように各接点f1,f3における板ばねf2の固定端側でアーク放電Ar2が発生する。
そして、給電機構fのオン動作の過程(図中一点鎖線矢印の過程)においては、上述のアーク放電Ar1,Ar2よりも小さなアーク放電Ar3(計1回)が発生する。これらのアーク放電Ar1,Ar2,Ar3(大小合計3回)は、物理的なスイッチにおいて比較的発生し易い、所謂「チャタリング現象」に起因して発生するものである。
なお、これらのアーク放電Ar1,Ar2,Ar3が発生するタイミングは、図9に示されるように、それぞれ順番に星印のポイントP1(時間t1),ポイントP2(時間t2),ポイントP3(時間t3)となる。ここで、図9における電圧Vmは、可動鉄心eが固定鉄心bに吸引されて給電機構fが作動する電圧である。
このようなアーク放電の発生は、固定接点f1および可動接点f3を、早期に腐食させ、かつスパッタリング効果により早期に摩耗させてしまう。したがって、このようなアーク放電の発生は、可能な限り抑えることが望ましい。
本発明の目的は、給電機構の接点が早期に腐食したり摩耗したりすることが抑えられ、ひいては耐久性を向上させることができるホーン装置を提供することにある。
本発明の一態様では、固定鉄心および可動鉄心を有し、前記固定鉄心に対して前記可動鉄心が移動することにより音を発生するホーン装置であって、前記固定鉄心を収容するケースと、前記固定鉄心の周囲に設けられるコイルと、前記コイルに駆動電流を供給する給電機構と、前記ケースの開口部を覆い、かつ前記可動鉄心が設けられるダイヤフラムと、を備え、前記給電機構は、前記ケースに固定される固定接点と、前記ケースに固定される固定端および前記可動鉄心の移動により撓む自由端を有する板ばねと、前記板ばねに固定される可動接点と、を備え、前記板ばねに負荷が掛かっていない無負荷状態のときに、前記固定接点および前記可動接点における前記板ばねの固定端側が互いに接触状態となり、前記固定接点および前記可動接点における前記板ばねの自由端側が互いに非接触状態となる。
本発明の他の態様では、前記板ばねに負荷が掛かっていない無負荷状態のときに、前記固定接点の接触面と前記可動接点の接触面とのなす角度が、4°以上8°以下となっている。
本発明によれば、板ばねに負荷が掛かっていない無負荷状態のときに、固定接点および可動接点における板ばねの固定端側が互いに接触状態となり、固定接点および可動接点における板ばねの自由端側が互いに非接触状態となるので、給電機構のオフ動作およびオン動作の過程において、それぞれアーク放電を1回ずつ(大小合計2回)に減らすことができる。よって、給電機構の接点が早期に腐食したり摩耗したりすることを抑えることができ、ひいては耐久性を向上させることが可能となる。
本発明に係るホーン装置の斜視図である。 図1のホーン装置の内部構造を説明する断面図である。 図2の破線円A部を拡大した拡大断面図である。 図3の給電機構の動作を説明する説明図である。 アーク放電の発生具合(本発明)を説明するグラフである。 給電機構の摩耗具合(限界吹鳴時間)を比較するグラフである。 従前の給電機構(従来例)の構造を説明する拡大断面図である。 従前の給電機構(従来例)の動作を説明する説明図である。 アーク放電の発生具合(従来例)を説明するグラフである。
以下、本発明の一実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明に係るホーン装置の斜視図を、図2は図1のホーン装置の内部構造を説明する断面図を、図3は図2の破線円A部を拡大した拡大断面図を、図4は図3の給電機構の動作を説明する説明図を、図5はアーク放電の発生具合(本発明)を説明するグラフを、図6は給電機構の摩耗具合(限界吹鳴時間)を比較するグラフをそれぞれ示している。
図1に示されるように、ホーン装置10は、ホーン本体20および共鳴器40を備えている。共鳴器40は、ホーン本体20に装着され、当該ホーン本体20が発生した音を共鳴させて外部に発音するようになっている。ここで、仕様の異なるホーン本体20および共鳴器40を複数準備し、それぞれを任意に組み合わせることにより、周波数の異なる音を発生させることができる。なお、普通乗用車等には、490Hzの高音用(High)のホーン装置10および410Hzの低音用(Low)のホーン装置10を、それぞれ組み合わせて搭載されている。
図2に示されるように、ホーン本体20は、ケース21を備えている。ケース21は、金属板(導電板)をプレス加工等することで段付きの有底筒状に形成されている。ケース21の底部側(図中下側)には、円形底部21aを有する小径収容部21bが設けられている。また、ケース21の開口側(図中上側)には、環状底部21cを有する大径収容部21dが設けられている。そして、大径収容部21dは、小径収容部21bよりも大径となっており、その直径寸法は小径収容部21bの略2倍の大きさとなっている。
ケース21の小径収容部21b内には、固定鉄心としてのポール22が収容されている。ポール22は、磁性材料よりなる丸棒を切削加工等することで段付きに形成され、大径の本体部22aと当該本体部22aよりも小径の雄ねじ部22bとを備えている。本体部22aは円形底部21aの内側に接着剤等によって固定され、雄ねじ部22bは円形底部21aを貫通してケース21の外部に延出されている。そして、雄ねじ部22bには、取り付けステー11の基端側が固定ナット12により固定されている。
小径収容部21b内で、かつポール22を形成する本体部22aの周囲には、環状のコイルボビン23が設けられている。コイルボビン23は、プラスチック等の絶縁材料により断面が略U字形状に形成され、その内側には導電材料よりなるコイル24が所定の巻数で巻装されている。これにより、コイル24に駆動電流を供給することで、当該コイル24の中心に配置されたポール22が電磁石となって磁力を発生する。なお、コイル24およびポール22によって電磁石が形成されている。ここで、コイルボビン23は、環状固定部23aを備え、当該環状固定部23aは、金属製の第1リベット25および第2リベット26により、環状底部21cにがたつかないように強固に固定されている。
ここで、第1リベット25の長さ寸法は、第2リベット26の長さ寸法よりも短い長さ寸法となっており、第1リベット25は、環状固定部23aを環状底部21cに固定する機能のみを有している。これに対し、第2リベット26は、環状固定部23aを環状底部21cに固定する機能に加えて、コネクタ接続部27および給電機構28を環状底部21cに固定する機能を有している。なお、コネクタ接続部27はプラスチック等の絶縁材料により略箱形状に形成され、当該コネクタ接続部27には、車両側の給電コネクタ(図示せず)が接続されるようになっている。
大径収容部21d内には、コイル24に駆動電流を供給するための給電機構28が設けられている。給電機構28は、高い剛性の肉厚の金属板によって段付き形状に形成された固定給電部材29を備えている。
固定給電部材29は、略長方形形状に形成され、その長手方向一側(図中右側)は、第2リベット26の軸方向一端側(図中上側)に電気的に接続されている。これに対し、固定給電部材29の長手方向他側(図中左側)は、可動鉄心36の近傍に配置されており、固定給電部材29の長手方向他側には、略円柱形状に形成された固定接点30がリベット止め等により固定されている。このように、固定接点30は、固定給電部材29を介してケース21に固定されている。
なお、第2リベット26の軸方向他端側(図中下側)には、コネクタ接続部27にインサートされたプラス側オス型端子31が電気的に接続されている。これにより、固定接点30には、プラス側オス型端子31,第2リベット26および固定給電部材29を介して駆動電流が供給されるようになっている。
給電機構28は、固定給電部材29に加えて、可動給電部材32を備えている。可動給電部材32は、第2リベット26の軸方向に対して、固定給電部材29と対向して設けられている。可動給電部材32は、低い剛性の薄肉の金属板によって形成され、可撓性を有している。可動給電部材32は、本発明における板ばねを構成しており、外力を加えることによって可動鉄心36の軸方向に撓むようになっている。より具体的には、可動給電部材32の自由端(図中左側)には、可動鉄心36に一体に設けられた操作リング36bが当接するようになっており、これにより可動給電部材32の自由端は、可動鉄心36の移動(上下動)によって弾性変形される。
可動給電部材32は、略長方形形状に形成され、自由端とは反対側の固定端(図中右側)は、環状固定部23aに一体に設けられた筒状の絶縁筒部23bに固定されている。つまり、可動給電部材32の固定端は、コイルボビン23を介して第2リベット26によりケース21に固定されている。これにより、可動給電部材32および第2リベット26は、互いに絶縁された状態となっている。また、可動給電部材32と固定給電部材29との間には、プラスチック等よりなる環状の絶縁シート33が介在されている。これにより、可動給電部材32および固定給電部材29についても、互いに絶縁された状態となっている。なお、可動給電部材32の固定端には、コイル24の一端側が電気的に接続されている(詳細図示せず)。
可動給電部材32の自由端寄りの部分には、略円柱形状に形成された可動接点34がリベット止め等により固定されている。可動接点34は固定接点30と対向しており、可動給電部材32の自由端が可動鉄心36の軸方向に撓むことで、可動接点34は固定接点30に対して、接触状態(オン状態)となったり非接触状態(オフ状態)となったりする。
ここで、コイル24の他端側は、導電体であるケース21に電気的に接続されている(詳細図示せず)。これにより、コイル24の他端側は、ケース21および取り付けステー11を介して、車体にアース接続(マイナス接続)されている。
すなわち、可動接点34と固定接点30とが接触した図2に示される状態、つまり可動給電部材32に負荷が掛かっていない無負荷状態のときに、ホーンスイッチ(図示せず)が操作されて通電状態となると、車両側の給電コネクタからの駆動電流が、プラス側オス型端子31,第2リベット26,固定給電部材29,固定接点30,可動接点34,可動給電部材32,コイル24,ケース21および取り付けステー11を介して車体に流れる。これにより、ポール22に電磁力が発生する。ここで、給電機構28は、固定給電部材29および固定接点30と、可動給電部材32および可動接点34とから形成されている。
給電機構28は、可動鉄心36によって操作されていない状態、つまり可動給電部材32に負荷が掛かっていない無負荷状態では、図2および図3に示される状態となっている。この場合は、固定給電部材29の固定接点30および可動給電部材32の可動接点34は、互いに部分的に接触した状態となっており、互いに−α°(≒−4°)の角度で可動鉄心36側が開口した状態となっている。より具体的には、図3に示されるように、固定接点30および可動接点34における可動給電部材32の固定端側が互いに接触状態となり、固定接点30および可動接点34における可動給電部材32の自由端側が互いに非接触状態となっており、さらには固定接点30の接触面30aと可動接点34の接触面34aとのなす角度が「4°」となっている。
なお、従前の技術(従来例)を示す図7では、「+α°(≒+4°)」のように「+」を付記したが、本発明を示す図3では、「−α°(≒−4°)」のように「−」を付記している。これにより、固定接点および可動接点の開口方向がそれぞれ「逆向き」であることを区別している。つまり、図7に示されるように従来例では、板ばねf2の固定端側(図中右側)が開口しており、図3に示されるように本発明では、可動給電部材32の自由端側(図中左側)が開口している。
図2に示されるように、ケース21の軸方向に沿う小径収容部21b側とは反対側(図中上側)には、開口部21eが形成され、当該開口部21eは、ダイヤフラム35によって覆われている。ダイヤフラム35は、薄い鋼板をプレス加工等することで略円板形状に形成され、ダイヤフラム35の中心部分には可動鉄心36が設けられている。
ここで、ダイヤフラム35は、可動鉄心36を、図2に示される基準位置に位置させるための「復帰ばね」としての機能を有している。すなわち、ダイヤフラム35に外力が加えられていない状態では、当該ダイヤフラム35は、そのばね力によって可動鉄心36をポール22から引き離した状態で保持している。なお、このときの給電機構28の固定接点30および可動接点34は、図2に示されるように、互いに第2リベット26側で部分的に接触した状態、つまり可動給電部材32の固定端側が部分的に接触した状態となっている。
図2および図3に示されるように、ケース21内には、当該ケース21の軸方向からポール22と対向するようにして可動鉄心36が設けられている。可動鉄心36は、磁性材料により段付きの円柱形状に形成された本体部36aを備えている。本体部36aの軸方向に沿うポール22側(図中下側)には、給電機構28を操作する環状の操作リング36bが装着されている。本体部36aの軸方向に沿うポール22側とは反対側(図中上側)には、ダイヤフラム35の組付孔35aが組み付けられる組付部36cが一体に設けられている。組付部36cと本体部36aとの間には段差面36dが設けられ、当該段差面36dにダイヤフラム35の中心部分が載置されている。
組付部36cには、ダイヤフラム35を本体部36aに固定するためのワッシャ37が装着されている。ここで、可動鉄心36は、本体部36a,操作リング36b,組付部36cおよびワッシャ37によって構成されている。そして、ダイヤフラム35およびワッシャ37を組付部36cに装着した状態で、組付部36cの先端部分(図中上側)をかしめることで、ワッシャ37はダイヤフラム35を段差面36dに押し付けた状態で組付部36cに強固に固定されている。
図2に示されるように、可動鉄心36およびポール22は互いに同軸上に配置されている。本体部36aの軸方向に沿うポール22側は、コイルボビン23の径方向内側に、所定の隙間を介して所定量入り込んでいる。そして、本体部36aとポール22との間の隙間S1の大きさは、操作リング36bと可動給電部材32との間の隙間S2の大きさよりも大きくなっている(S1>S2)。
ダイヤフラム35のケース21側とは反対側には、鋼板をプレス加工等することで略円板形状に形成されたカバー38が設けられている。カバー38は、その外周部分をかしめることにより、ケース21の外周部分とダイヤフラム35の外周部分とを、それぞれ突き合わせた状態で挟持している。これにより、ダイヤフラム35およびカバー38の双方が、ケース21に対してそれぞれ強固に固定されている。
また、カバー38は、開口部21eを覆うようにして設けられ、かつダイヤフラム35と共鳴器40との間に気密状態で設けられている。カバー38の中心部分には、可動鉄心36と同軸の出音口38aが設けられ、当該出音口38aと可動鉄心36との間には、環状の空気流路50が形成されている。空気流路50は可動鉄心36の外周部および出音口38aの内周部により形成され、空気流路50には、ダイヤフラム35の振動によって空気が流通するようになっている。
ここで、ダイヤフラム35が振動すると、カバー38とダイヤフラム35との間に形成される環状の空気振動室39の容積が高速で増減するようになっている。これにより、空気流路50に空気の流れが発生する。また、ダイヤフラム35は、高周波数(例えば490Hzや410Hz)で振動し、当該振動が音となって空気流路50から発音される。
図2に示されるように、ホーン本体20のカバー38側には、共鳴器40が装着されている。共鳴器40は、ケース21の開口部21eと対向しており、ケース21のカバー38側の全体を覆っている。共鳴器40は、プラスチック等の樹脂材料よりなるベース部41と本体部42とから構成されている。ベース部41は有底筒状に形成され、略円板状に形成された底壁部41aと、当該底壁部41aから垂直に立ち上げられた壁部41bとを備えている。
なお、壁部41bの先端部分(図中下側)には、カバー38の外周部分に係合される係合爪41cが設けられている。また、ベース部41とカバー38との間には、ゴム等の弾性材料からなる環状クッション43が設けられている。これにより、共鳴器40をホーン本体20にがたつくこと無く、ワンタッチで装着可能となっている。
ベース部41の中心部分には、可動鉄心36と同軸の出音口41dが設けられ、当該出音口41dの内径寸法は、カバー38の出音口38aと同じ内径寸法となっている。これにより、出音口41dと出音口38aとの間には段差が無く、空気は空気流路50をスムーズに流れることができる。
本体部42は、ベース部41の壁部41b側とは反対側(図2中上側)に設けられている。本体部42は、接着剤や超音波溶着等の固定手段により、ベース部41に固定されている。そして、本体部42内には、渦巻き形状に形成された音道42a(詳細図示せず)が設けられている。この音道42aは、ダイヤフラム35の振動により発生した音が通過する通路となっている。
ここで、音道42aは、その入口部分から出口部分に向けて徐々にその開口面積が大きくなっている。これにより、ダイヤフラム35の振動により発生した音の音圧レベルを増幅させて、所定音量の音を発音可能としている。
次に、以上のように形成されたホーン装置10の動作について、図面を用いて詳細に説明する。
ホーン装置10は、以下に示す[電磁石吸引動作]と[ばね力復帰動作]とを極短時間(高速)で繰り返すことで、ホーンスイッチの操作中において、継続して警報音が発生するようになっている。
[電磁石吸引動作]
図4および図5に示されるように、まず、運転者等によりホーンスイッチが操作されると、車両側の給電コネクタから、プラス側オス型端子31,第2リベット26,固定給電部材29,固定接点30,可動接点34,可動給電部材32を介して、コイル24に駆動電流が供給される。これにより、時間t1の時点において、可動鉄心36が移動し得る十分な大きさの電圧Vmとなる。
すると、コイル24およびポール22が電磁石として十分に機能するようになり、ひいては可動鉄心36が上死点にある状態(オン状態)から、ダイヤフラム35のばね力に抗してポール22に吸引される。これにより、給電機構28のオフ動作、具体的には図4の実線矢印に示される動作が開始される。
次いで、可動鉄心36の操作リング36bが、可動給電部材32を押し下げて、これにより可動接点34が固定接点30から引き離される。このとき、可動接点34が固定接点30から引き離された直後、つまり可動接点34が固定接点30から極微小な距離を離れた瞬間に、比較的大きなアーク放電Ar1(1回目)が発生する。
その後、可動接点34が固定接点30からより大きく引き離されて、コイル24が完全に非通電状態となる。よって、ポール22の吸引力(電磁力)がゼロになる。ここで、本体部36aとポール22との間の隙間S1の大きさは、操作リング36bと可動給電部材32との間の隙間S2の大きさよりも大きくなっているため(S1>S2)、可動鉄心36とポール22とが衝突することは無い。これにより、図4に示されるように、可動鉄心36が下死点に到達して、給電機構28が完全にオフ状態となる。
ここで、図5に示されるように、アーク放電Ar1が発生するタイミングは、時間t1の星印のポイントP1となっている。よって、この時点(時間t1)では電圧[V]も大きいため、アーク放電Ar1の規模も大きくなっている。そして、アーク放電Ar1が発生した後は、給電機構28がオフ状態となるため、電圧[V]は急激に下がり、時間t2(ポイントP2)の時点で略ゼロになる。
[ばね力復帰動作]
ポール22の吸引力がゼロになった後は、ダイヤフラム35のばね力によって可動鉄心36がポール22から引き離される。その後、時間t3(ポイントP3)のときに、可動給電部材32が弾性変形される前の元の状態に戻ろうとして、その際に可動接点34が固定接点30に対して再び当接される。これにより、給電機構28のオン動作、具体的には図4の一点鎖線矢印に示される動作が開始される。
すると、その直後の時間t4の星印のポイントP4において、アーク放電Ar1よりも小さなアーク放電Ar2(2回目)が発生する(Ar2<Ar1)。この時点(時間t4)では電圧[V]も小さいため、アーク放電Ar2の規模も小さくなっている。そして、アーク放電Ar2が発生した直後には、時間t5(ポイントP5)において、瞬間的に給電機構28がオフ状態となって、その後、電圧[V]は急激に上昇する。
このように、給電機構28のオン動作中において、可動接点34が固定接点30から瞬間的に離れて、所謂「チャタリング現象」が発生する。これは、可動接点34が固定接点30に対して、勢い良く衝突して跳ね返されること等に起因している。この「チャタリング現象」は、物理的なスイッチの高速作動時において発生し易い事象となっている。
次いで、時間t6(ポイントP6)の時点において、可動鉄心36が上死点に到達して、給電機構28が完全にオン状態となり、これによりコイル24に駆動電流が再び流れるようになる。このように、[電磁石吸引動作]と[ばね力復帰動作]とが高速で繰り返されて、可動鉄心36の振動(高速な上下動)によりダイヤフラム35が振動して音を発生する。
このように、本発明に係るホーン装置10では、給電機構28のオフ動作の初期段階(時間t1)において、比較的大きなアーク放電Ar1が発生し、かつ給電機構28のオン動作の初期段階(時間t4)において、アーク放電Ar1よりも小さなアーク放電Ar2が発生する。つまり、給電機構28が「オン状態」から一旦「オフ状態」となって、その後、再び「オン状態」となる1サイクルの間に、本発明に係るホーン装置10では、大小1回ずつのアーク放電Ar1,Ar2(合計2回)の発生で済む。
したがって、従前に比してアーク放電の発生回数が合計3回から合計2回に抑えられて、給電機構28の可動接点34および固定接点30が早期に腐食したり摩耗したりすることが抑えられている。
ここで、アーク放電の発生回数の軽減は、図6に示されるように、限界吹鳴時間に大きく影響を与えることが判った。具体的には、本発明のホーン装置10(図6の本発明A)においては、給電機構28の可動接点34および固定接点30が早期に腐食したり摩耗したりすることが抑えられるため、従前のホーン装置(図6の従来例)に比して、限界吹鳴時間が9.5%増加した。よって、本発明のホーン装置10は、従前に比して長寿命化が図れることが判った。
また、固定接点30の接触面30aと可動接点34の接触面34aとのなす角度(−α°)の大きさが異なる例を検討した。その結果、固定接点30の接触面30aと可動接点34の接触面34aとのなす角度が「6°」の場合(図示では「−6°」の表記の本発明B)には、限界吹鳴時間が従来比で29.8%増加した。また、固定接点30の接触面30aと可動接点34の接触面34aとのなす角度が「8°」の場合(図示では「−8°」の表記の本発明C)には、限界吹鳴時間が従来比で29.3%増加した。
これらの検討結果から、固定接点30の接触面30aと可動接点34の接触面34aとのなす角度は「4°以上8°以下」にするのが望ましいことが判った。このように、本発明のホーン装置10においては、限界吹鳴時間を十分に延長することができるため、特に、ホーン装置の使用頻度が高い、例えば、東南アジア諸国等で使用される自動二輪車等(原動機付き自転車等)に対しても、十分に適用することが可能となる。
以上詳述したように、本実施の形態に係るホーン装置10によれば、可動給電部材32に負荷が掛かっていない無負荷状態のときに、固定接点30および可動接点34における可動給電部材32の固定端側が互いに接触状態となり、固定接点30および可動接点34における可動給電部材32の自由端側が互いに非接触状態となるので、給電機構28のオフ動作およびオン動作の過程において、それぞれアーク放電を1回ずつ(大小のアーク放電Ar1,Ar2の合計2回)に減らすことができる。よって、給電機構28の接点が早期に腐食したり摩耗したりすることを抑えることができ、ひいては耐久性を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態に係るホーン装置10によれば、可動給電部材32に負荷が掛かっていない無負荷状態のときに、固定接点30の接触面30aと可動接点34の接触面34aとのなす角度が、4°以上8°以下となっている。これにより、各接触面30a,34aのなす角度を最適化して、限界吹鳴時間を大幅に延ばすことができる。よって、ホーン装置10の長寿命化を図り、かつ信頼性を向上させることが可能となる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記実施の形態では、ホーン装置10が、ダイヤフラム35の振動により音を発生させ、この音を共鳴器40で増幅させるようにした、所謂「渦巻き型ホーン」であるものを示したが、本発明はこれに限らず、可動鉄心と固定鉄心とを衝突させて、このときの衝突音を可動鉄心に固定された共鳴板に伝達させるようにした、所謂「平型ホーン」にも適用することができる。
また、上記実施の形態では、自動車等の車両に搭載されるホーン装置であるものを示したが、本発明はこれに限らず、鉄道車両や船舶,建設機械等のホーン装置にも適用することができる。
その他、上記実施の形態における各構成要素の材質,形状,寸法,数,設置箇所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、上記実施の形態に限定されない。
10 ホーン装置
11 取り付けステー
12 固定ナット
20 ホーン本体
21 ケース
21a 円形底部
21b 小径収容部
21c 環状底部
21d 大径収容部
21e 開口部
22 ポール(固定鉄心)
22a 本体部
22b 雄ねじ部
23 コイルボビン
23a 環状固定部
23b 絶縁筒部
24 コイル
25 第1リベット
26 第2リベット
27 コネクタ接続部
28 給電機構
29 固定給電部材
30 固定接点
30a 接触面
31 プラス側オス型端子
32 可動給電部材(板ばね)
33 絶縁シート
34 可動接点
34a 接触面
35 ダイヤフラム
35a 組付孔
36 可動鉄心
36a 本体部
36b 操作リング
36c 組付部
36d 段差面
37 ワッシャ
38 カバー
38a 出音口
39 空気振動室
40 共鳴器
41 ベース部
41a 底壁部
41b 壁部
41c 係合爪
41d 出音口
42 本体部
42a 音道
43 環状クッション
50 空気流路
Ar1,Ar2,Ar3 アーク放電
S1,S2 隙間
a ケース
b 固定鉄心
c コイル
d ダイヤフラム
e 可動鉄心
f 給電機構
f1 固定接点
f2 板ばね
f3 可動接点
g 共鳴器
g1 音道

Claims (2)

  1. 固定鉄心および可動鉄心を有し、前記固定鉄心に対して前記可動鉄心が移動することにより音を発生するホーン装置であって、
    前記固定鉄心を収容するケースと、
    前記固定鉄心の周囲に設けられるコイルと、
    前記コイルに駆動電流を供給する給電機構と、
    前記ケースの開口部を覆い、かつ前記可動鉄心が設けられるダイヤフラムと、
    を備え、
    前記給電機構は、
    前記ケースに固定される固定接点と、
    前記ケースに固定される固定端および前記可動鉄心の移動により撓む自由端を有する板ばねと、
    前記板ばねに固定される可動接点と、
    を備え、
    前記板ばねに負荷が掛かっていない無負荷状態のときに、前記固定接点および前記可動接点における前記板ばねの固定端側が互いに接触状態となり、前記固定接点および前記可動接点における前記板ばねの自由端側が互いに非接触状態となる、
    ホーン装置。
  2. 請求項1記載のホーン装置において、
    前記板ばねに負荷が掛かっていない無負荷状態のときに、前記固定接点の接触面と前記可動接点の接触面とのなす角度が、4°以上8°以下となっている、
    ホーン装置。
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