JP2020075772A - 印字装置及び印字設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】被印字材の下面に印字するのに適した印字装置と、この印字装置を用いた印字設備を提供する。【解決手段】印字装置Aは、搬送方向に離隔させた離隔部12を有するコンベア11と、コンベアの離隔部に該コンベアの搬送面よりも下方に且つ横断する方向設置されたガーター2と、ガーターに搭載されコンベアを横断する方向に横行可能に構成された第1キャリッジ3及び搬送方向に移動可能に構成された第2キャリッジ4と、第2キャリッジに昇降可能に搭載され該コンベアによって搬送される鋼板13の下面に対して印字する印字ヘッド1と、離隔部の上方であって該コンベアの離隔部の搬送方向上流側から下流側にわたって配置され該コンベアによって搬送される被印字材を吸引する吸引部材7と、該吸引部材と被印字材の表面との間に間隙Kを形成する間隙保持部材8を有する被印字材保持装置とを有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、コンベアによって搬送されている金属加工に用いられる板状の被印字材の下面に対し文字や数字或いは記号又は線を含む図形等を印字するための印字装置と、この印字装置を用いた印字設備に関するものである。
造船業や鉄構業或いはシヤリング業では、鋼板の表面に切断や溶接に関する情報となる文字や数字或いは線などを印字(又はマーキング)することが行われている。鋼板に印字する場合、該鋼板を作業領域に停止させておき、印字ヘッドを二次元的に移動させつつ、予め設定された文字や数字或いは線などを印字するのが一般的である。このような印字を行うための印字装置は、鋼板を載置する定盤と、定盤に沿って走行する台車と、台車に搭載され定盤を横断する方向に横行するキャリッジと、キャリッジに搭載された印字ヘッドを有して構成されている(例えば特許文献1参照)。
一方、特許文献2に記載された発明は、搬送装置によって搬送されている板材に対してマーキングを行えるようにした罫書装置に関するものである。この罫書装置は、搬送装置によって搬送される板材を検出する、板厚検出センサ、板耳検出センサと板面高さ検出センサ、及び板材にマーキングするドットマーキングヘッドを有して構成されている。ドットマーキングヘッドは、移動中の板材の全幅にわたって同時にマーキングができるように、マーキング装置の下面の全面に搬送装置を横断する方向に配置されている。
そして、板厚検出センサによって検出した板厚に対応させてドットマーキングヘッドを昇降させて最適な高さを保持し、板耳検出センサによって検出した板耳の位置に対応させてドットマーキングヘッドを搬送装置を横断する方向に移動させ、この状態で板材に対するマーキングを実行している。特に、板面高さ検出センサはドットマーキングヘッドと同様にマーキング装置の下面に配置されており、板材に対するマーキングの直前で該板材の局部的変化を検出してこの変化に対応させるようにマーキング装置を追従させている。
特許文献2には、搬送装置の上流側には、ショッププライマー塗装乾燥機が配置された構成が記載されている。このため、板材に対するショッププライマーの塗装、乾燥、及び乾燥後のマーキングを一連の作業として行うことが可能となる。従って、マーキングのための特別な作業スペースや板材の運搬設備などが不要となり、合理的な作業を行うことができる。
特許第4574110号公報 特許第2736604号公報
板材が構造部材であるような場合、この板材の両面に他の部材が溶接を含む固定手段で取り付けられるのが一般的である。このため、最近では板材の上面と下面に異なる文字や数字或いは線などを印字するこが要求されるようになってきている。
特許文献1に記載された発明は、鋼板の上面に印字することを目的としており、鋼板の下面に印字し得るように構成されたものではない、また、特許文献2に記載された発明も板材の上面にマーキングすることを目的としており、板材の下面にマーキングし得るように構成されたものではない。
このため、特許文献1、2に記載された装置によって上下両面に印字するには板材を反転させる必要があり、大掛かりな反転装置が必要になるという問題がある。
また、コンベアによって搬送されている板材の下面に印字する場合、下から上に向けてインク等の印字塗料を噴射しつつ板材と同期して搬送方向に移動する必要がある。このため、コンベアに於ける印字すべき部位には充分な空間を設けておくことが必要となる。そして、この空間部分を板材が通過する際には、該板材をコンベアの搬送面と略等しい高さに保持しておくことが必要となる。
本発明の目的は、被印字材の下面に印字するのに適した印字装置と、この印字装置を用いた印字設備を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る印字装置は、コンベアによって搬送されている金属加工に用いられる板状の被印字材の下面に印字するための印字装置であって、搬送方向に離隔させた離隔部を有するコンベアと、前記コンベアの離隔部に該コンベアの搬送面よりも下方に且つ該コンベアを横断する方向に設置されたガーターと、前記ガーターに搭載され前記コンベアを横断する方向に横行可能に構成された第1キャリッジ及び前記コンベアによる搬送方向に移動可能に構成された第2キャリッジと、前記第2キャリッジに昇降可能に搭載され該コンベアによって搬送される被印字材の下面に対して印字する印字ヘッドと、前記コンベアの離隔部の上方であって該コンベアの離隔部の搬送方向上流側から下流側にわたって配置され該コンベアによって搬送される被印字材を吸引する吸引部材と、該吸引部材と被印字材の表面との間に間隙を形成する間隙保持部材を有する被印字材保持装置と、を有するものである。
また、本発明に係る印字設備は、搬送方向に離隔させた離隔部を有するコンベアと、前記コンベアの離隔部に該コンベアの搬送面よりも下方に且つ該コンベアを横断する方向に設置されたガーターと、前記ガーターに搭載され前記コンベアを横断する方向に横行可能に構成された第1キャリッジ及び前記コンベアによる搬送方向移動可能に構成された第2キャリッジと、前記第2キャリッジに昇降可能に搭載され該コンベアによって搬送される被印字材の下面に対して印字する印字ヘッドと、前記コンベアの離隔部の上方であって該コンベアの離隔部の搬送方向上流側から下流側にわたって配置され該コンベアによって搬送される被印字材を吸引する吸引部材と、該吸引部材と被印字材の表面との間に間隙を形成する間隙保持部材を有する被印字材保持装置と、を有する印字装置と、前記印字装置よりもコンベアによる搬送方向上流側に配置されて被印字材の厚さを検出する厚さ検出装置と、前記印字装置よりもコンベアによる搬送方向上流側に配置されて被印字材の搬送速度を検出する搬送速度検出装置と、予め印字すべき被印字材の板厚を含む被印字材データ及び該被印字材に対する印字データを記憶し、前記記憶した印字データに基づいて前記印字部の印字ヘッドを制御し、前記厚さ検出部によって検出した厚さに対応させて前記被印字材保持部を昇降させるように制御する制御装置と、を有するものである。
上記印字設備に於いて、前記印字装置よりもコンベアによる搬送方向上流側に、被印字材の長さ方向の端部を検出する長さ方向端部検出部材と、該長さ方向端部検出部材よりも搬送方向上流側に配置されて被印字材の幅方向の端部を検出する幅方向端部検出部材と、を有し、前記長さ方向端部検出部材による被印字材の長さ方向の端部の検出と前記幅方向端部検出部材による被印字材の幅方向の端部の検出を同期させることで被印字材の傾きを検出する傾き検出部が配置されており、該傾き検出部によって検出した被印字材の傾きに応じて前記制御部では記憶した印字データの座標を変換して前記印字部の印字ヘッドを制御するように構成することが好ましい。
また、上記何れかの印字設備に於いて、前記印字装置よりもコンベアによる搬送方向上流側に、コンベアの搬送方向を横断する方向に移動可能に配置された一対の距離検出部材を有し、該一対の距離検出部材によって被印字材の表面との距離を検出することで該被印字材の両端部分の高さを検出する両端側高さ検出部が配置されており、該両端側高さ検出部によって検出した被印字材の両端部分の高さに対応して前記制御部では前記被印字材保持部を昇降させて制御するように構成することが好ましい。
また、上記何れかの印字設備に於いて、前記搬送速度検出部は、コンベアによって搬送される被印字材の表面と接触して該被印字材の移動に伴って回転する回転体を有し、該回転体の回転を検出して被印字材の搬送速度を検出することが好ましい。
本発明に係る印字装置では、コンベアによって搬送されている金属加工に用いられる板状の被印字材(例えば鋼板や銅板、アルミニウム板等)の下面に文字や数字或いは記号又は線を含む図形などを正確に印字することができる。即ち、コンベアの搬送面よりも上方で且つ該コンベアの離隔部の上流側から下流側にわたって被印字材保持装置を配置したので、搬送されてくる被印字材を保持して上流側から下流側へ渡すことができる。そして、コンベアの離隔部にコンベアの搬送面よりも下方に配置した印字ヘッドによって、搬送されている被印字材の下面に印字することができる。
特に、被印字材保持装置が、被印字材を吸引する吸引部材と、該吸引部材と被印字材の表面との間に間隙を形成する間隙保持部材を有するので、コンベアによって搬送されている被印字材が吸引部材に密着することがなく、搬送を継続することができる。
また、印字ヘッドが、コンベアによる搬送方向と交差する方向に横行すると共に搬送方向に沿って往復移動し且つ昇降可能に構成されているので、被印字材に対する印字を実行する過程で、検出された被印字材の両端部分の高さや厚さ方向の歪に追従することができる。特に、印字ヘッドが搬送方向を横断する方向に印字する過程で、昇降した場合であっても、該印字ヘッドを構成するノズルどうしの被印字材に対する距離の差が小さいため、形成された印字に不都合が生じることがない。
また、傾き検出部が、長さ方向端部検出部材による被印字材の下流側の端部を検出するのと同期して幅方向の端部を検出するので、確実に被印字材の傾きを検出することができる。
また、傾き検出部が、幅方向端部検出部材により幅方向の端部を検出するとき、被印字材との距離を検出するので、コンベアによる搬送方向と交差する横方向に対する被印字材のずれ量を検出することができる。該ずれ量により、印字データをオフセットできる。すなわち、前記ずれ量だけ印字データを移動させることで、求められる位置に正確に印字することができる。
両端側高さ検出部が、コンベアの搬送方向を横断する方向に移動可能に配置された一対の距離検出部材によって被印字材の表面との距離を検出するので、被印字材に捻れや部分的な高さの差が生じていてもこれらを検出することができる。このため、厚さ検出部で検出した被印字材の厚さに加えて幅方向両端部分の高さによっても印字ヘッドの高さを調整することができる。
また、歪検出部が、被印字材の厚さ方向の歪を検出するので、検出した被印字材の歪に対応させて印字ヘッドを追従させることができる。
また、搬送速度検出部が、被印字材の表面と接触して回転する回転体を有し、該回転体の回転を検出して被印字材の搬送速度を検出するので、コンベアの搬送面との間にすべりが生じたような場合でも、実際の正確な搬送速度を検出することで、検出した搬送速度に応じて印字ヘッドの移動速度を制御して印字を実行することができる。
本実施例に係る印字装置の構成を説明する模式正面図である。 本実施例に係る印字装置の構成を説明する模式側面図である。 本実施例に係る印字設備の構成を説明する模式平面図である。 図3の側面図である。 厚さ検出部の構成を説明する模式正面図である。 両端側高さ検出部の構成を説明する模式正面図である。 制御部の構成を説明するブロック図である。
本発明に係る印字装置は、コンベアによって搬送されている金属加工に用いられる板状の被印字材、例えば鋼板や銅板、アルミニウム板(以下単に、「被印字材」又は「鋼板」という)の下面に文字や数字或いは記号又は線を含む図形などを印字するものである。
また、本発明に係る印字設備は、上記印字装置を用い、被印字材の搬送方向に対する傾き、面外方向への反りや歪などを検出し、検出した傾き、反りや歪に対応させて印字ヘッドを作動させ、或いは印字することなく通過させるようにしたものである。
先ず、本実施例に係る印字装置について図1、図2を用いて説明する。図に示す印字装置Aは、コンベア11に設けた離隔部12に配置され、該コンベア11によって矢印X方向(以下「下流方向」又は「搬送方向」ともいう)に搬送されている鋼板13の下面の予め設定された位置に文字や数字或いは記号又は線を含む図形等を印字するものである。
コンベア11は鋼板13を矢印X方向に搬送するものである。このため、鋼板13を載置して搬送する機能を有するものであれば構造を限定するものではない。このようなコンベアとしては、ローラコンベアやスラットコンベア或いはベルトコンベアなどがあるが、鋼板の重量や反りなどを考慮するとローラコンベアであることが好ましい。本実施例では、コンベア11として複数のローラを並べて構成したローラコンベアを用いている。
また、コンベア11は離隔部12を挟んで配置された上流側コンベア11aと下流側コンベア11bを有しており、これらのコンベア11a、11bは同じ搬送速度を実現するように駆動されている。上流側コンベア11aと下流側コンベア11bとの間隔、即ち離隔部12の搬送方向の寸法は限定するものではなく、コンベア11の幅寸法や搬送速度、印字装置Aに於ける印字速度などを含む諸条件に応じて適宜設定されることが好ましい。
また、鋼板13の表面の状態を限定するものではなく、黒皮の状態や除錆した状態或いは塗装した状態であっても良い。本実施例では、鋼板13として表面に防錆塗装が施されたものを対象としている。即ち、コンベア11の搬送方向上流側にサンドブラスト装置と塗装装置が設置されており、鋼板13がこれらの装置を通過する過程で表面が除錆され、除錆された表面に防錆塗料が塗装されている。このため、鋼板13はサンドブラスト処理、塗装処理に適した速度で搬送されている。
印字装置Aは移動可能に構成された印字ヘッド1を有しており、該印字ヘッド1をコンベア11を横断する方向及び搬送方向に移動させつつ駆動することで、搬送されている鋼板13の下面の予め設定された位置に予め設定された文字や数字或いは記号又は線を含む図形など(以下「図形等」という)を印字することが可能である。
印字装置Aは、コンベア11に構成された離隔部12の下方であって、該コンベア11を横断する方向に設置されたガーター2を有している。このガーター2には、第1キャリッジ駆動モータ3aに駆動されてコンベア11による搬送方向(矢印X方向)と交差する方向に横行可能に構成された第1キャリッジ3が搭載されている。また、第1キャリッジ3には、第2キャリッジ駆動モータ4aに駆動されてコンベア11による搬送方向に移動可能に構成された第2キャリッジ4が搭載されている。更に、第2キャリッジ4には、昇降モータ5aに駆動されてコンベア11の垂直方向(矢印Z方向、以下単に「垂直方向」ともいう)に昇降可能に構成された昇降ブラケット5が配置されており、該昇降ブラケット5に印字ヘッド1が搭載されている。従って、駆動モータ3a、4a及び昇降モータ5aを駆動することで、印字ヘッド1を三次元的に移動させることが可能である。
印字ヘッド1は鋼板13の下面に図形等を印字する機能を有するものであれば良く、構成を限定するものではない。このような印字ヘッドとしては、単独のノズルからインクを上方に噴射して線状の印字を行うラインマーキングヘッドや、マトリックス状に配置した複数のノズルから選択的にインクを上方に噴射してマーキングを行うドットマーキングヘッドがある。本実施例では、ドットマーキングヘッドを利用している。
第1キャリッジ3は、搭載された印字ヘッド1を予め設定された鋼板13の最大幅寸法を満足する距離に対応させて横行させ得るように構成されている。そして、通常はコンベア11の幅方向の何れか一方の端部側に設定された初期位置に退避した状態を保持している。
また、第2キャリッジ4は、長さがコンベア11による鋼板13の搬送速度と鋼板13の最大幅寸法とに対応させて設定されている。そして、通常はコンベア11の搬送方向上流側の端部に設定された初期位置に退避した状態を保持している、また、昇降ブラケット5は、通常印字ヘッド1を下降限に設定された初期位置に退避させた状態を保持している。
コンベア11の離隔部12の上方には被印字材保持装置が配置されている。被印字材保持装置は、上流側コンベア11aによって搬送された鋼板13を保持して下流側コンベア12bに受け渡すものである。
被印字材保持装置は、搬送方向の両端部分が上流側コンベア11aと下流側コンベア11bの夫々の端部の上方に重なるように構成された保持部材6を有している。この保持部材6に、鋼板13を吸引する複数の吸引部材7と、吸引部材7によって鋼板13を吸引したとき両者の間に間隙Kを形成する複数の間隙保持部材8が配置されている。また、保持部材6は、フレーム9に対し昇降可能に取り付けられている。
被印字材保持装置を構成するフレーム9は、コンベア11を幅方向に挟むと共に搬送方向に配置された一対のスタンド9aと、夫々のスタンド9aに配置され保持部材6を昇降させる昇降部材9bを有して構成されている。
一対のスタンド9aのうち一方は上流側コンベア11aの下流側の端部近傍であって離隔部12の上流側に、他方は下流側コンベア11bの上流側の端部近傍であって離隔部12の下流側に配置されている。本実施例では、スタンド9aはコンベア11を挟む門型に形成されている。しかし、必ずしも門型である必要はなく、柱状のものであっても良い。
昇降部材9bは保持部材6を昇降させる機能を有していれば良く、圧力流体によるシリンダを用いて昇降させる構成やラック、ピニオン方式による構成がある。本実施例では、スタンド9aにモータとボールネジを配置すると共に、保持部材6に前記ボールネジと螺合するボールナットを配置し、前記モータを駆動することで、保持部材6を昇降させるように構成している。
保持部材6はコンベア11の離隔部12を搬送方向に挟んで配置されており、上流側の端部6aが上流側コンベア11aの下流側端部の上方に、下流側の端部6bが下流側コンベア11bの上流側端部の上方に、夫々所定寸法重なって構成されている。従って、保持部材6は搬送方向の長さがコンベア11の離隔部12の離隔寸法よりも充分に大きい寸法を有している。また、幅方向はコンベア11の幅と等しい寸法を有している。
保持部材6に取り付けられた吸引部材7はコンベア11によって離隔部12の近傍に搬送された鋼板13を吸引して保持するものであり、吸引された鋼板13はコンベア11によって搬送されるように構成されている。このため、吸引部材7としては鋼板13を吸引し得る機能を有するものであれば良く、構成を限定するものではない。このような吸引部材7としては磁石や真空カップなどがあり、被印字材の材質に対応させて適宜選択することが好ましい。
本実施例では吸引部材7として磁石を用いている。しかし、磁石によって鋼板13を吸引したとき、鋼板13が密着してコンベア11によって搬送し得なくなる。このため、吸引部材7と鋼板13との間に適度な間隙(エアギャップ)Kを構成するために、非磁性体からなる間隙保持部材8が配置されている。この間隙保持部材8は、下端面のコンベア11の搬送面からの高さが、鋼板13の厚さと略等しくなるように配置されている。
間隙保持部材8は吸引部材7と鋼板13との間隙Kを保持し得る機能を有するものであれば良い。しかし、コンベア11によって搬送される鋼板13の上面と接触するため、摩擦の小さいことが好ましい。このため、間隙保持部材8は、摩擦係数の小さい合成樹脂製の板、或いは回転可能な円筒又は球によって構成されることが好ましい。本実施例では、間隙保持部材8としてローラを用いている。
従って、鋼板13を吸引部材7によって吸引したとき、鋼板13は上面が間隙保持部材8と接触し下面がコンベア11と接触することで、鋼板13と吸引部材7との間に間隙Kが保持される。このため、鋼板13には吸引部材7による吸引力とコンベア11による推進力が作用することとなり、鋼板13が離隔部12を通過する際に下方に撓んだり、落下することがない。
吸引部材7と間隙保持部材8は、夫々搬送方向に沿って直線的に並べた列を形成し、これらの列を搬送方向と平行に配置すると共に、コンベア11の幅方向に交互に複数並列して構成されている。
このため、コンベア11によって搬送されてくる鋼板13の幅寸法の如何に関わらず、吸引部材7によって確実に吸引することが可能である。そして、吸引した鋼板13に間隙保持部材8が接触することで、吸引部材7と鋼板13の上面との間に間隙Kを保持することが可能である。吸引部材7によって吸引された鋼板13がコンベア11によって搬送されるのに伴って、該鋼板13と接触した間隙保持部材8が回転することで、円滑な搬送を継続することが可能である。
上記の如く構成された印字装置Aでは、予め保持部材6は、コンベア11a、11bから間隙保持部材8までの高さが搬送されてくる鋼板13の厚さと等しくなる位置に設定される。そして、上流側コンベア11aによって搬送されている鋼板13の下流側の端部13aが保持部材6の上流側の端部6aに差し掛かると、鋼板13は上流側コンベア11aと吸引部材7によって挟み込まれると共に吸引部材7によって吸引される。
上流側コンベア11aによる更なる搬送に伴って、鋼板13は吸引部材7によって吸引された状態を保持し、間隙保持部材8が回転して離隔部12側に搬送される。そして、鋼板13の下流側の端部13aが離隔部12に到達したとき、吸引部材7による吸引が継続するため、鋼板13は下方に垂れさがることなく、上流側コンベア11aによる搬送が継続される。この状態を継続して鋼板13の下流側の端部13aが下流側コンベア11bに到達することで離隔部12を乗り越えることが可能である。
吸引部材7による鋼板13の吸引は、該鋼板13の上流側の端部が離隔部12を通過するまで継続する。このため、板厚が薄い鋼板13であっても離隔部12を通過する際に垂れさがることがなく、全長にわたって平坦な状態を保持することが可能である。
鋼板13が離隔部12を通過する過程で印字ヘッド1によって予め設定された印字がなされる。第1キャリッジ3及び第2キャリッジ4、昇降ブラケット5が夫々初期位置にある状態で鋼板13の下面に対する印字を開始するに場合の動作を説明する。
先ず、昇降ブラケット5によって印字ヘッド1を鋼板13の下面から距離(以下、便宜的に「高さ」という)が予め設定された寸法となるまで上昇させる。次いで、第2キャリッジ4及び印字ヘッド1を第1キャリッジ3によって矢印Y方向(以下「コンベア11の幅方向」ともいう)に横行させつつ、第2キャリッジ4によって鋼板13の搬送速度に対応させて矢印X方向に移動させる。この移動過程で印字ヘッド1を作動させることで、鋼板13に対する印字を行うことが可能である。
次に本実施例に係る印字設備Bの構成について説明する。本実施例に係る印字設備Bは、前述の印字装置Aを用い、該印字装置Aの上流側に、鋼板13の傾きを検出する傾き検出部Cと、鋼板13の厚さを検出する厚さ検出部Dと、鋼板13の下流側端部13aの近傍で且つ幅方向両端部近傍13b1、13b2の高さを検出する両端側高さ検出部Eと、鋼板13の厚さ方向の歪、例えば反りなどを検出する歪検出部Fと、鋼板13の搬送速度を検出する搬送速度検出部Gと、を有して構成されている。
傾き検出部Cは印字装置Aよりもコンベア11による搬送方向上流側に配置されており、搬送されている鋼板13の傾きを該鋼板13が印字装置Aに到達する以前に検出するものである。このため、傾き検出部Cは、鋼板13の長さ方向の下流側の端部13aを検出する長さ方向端部検出部材18と、該長さ方向端部検出部材18よりも搬送方向上流側に配置されて被印字材の幅方向の端部となる幅方向の端面13cを検出する一対の幅方向端面検出部材19a、19bとを有している。
長さ方向端部検出部材18、幅方向端面検出部材19a、19bによる鋼板13の検出機構は限定するものではなく、接触式センサや非接触式センサであって良い。本実施例では、各検出部材として夫々非接触式のレーザセンサを用いている。
長さ方向端部検出部材18はコンベア11の上方であって幅方向の略中央に垂直方向に配置されている。また、一対の幅方向端面検出部材19a、19bはコンベア1の幅方向一方側であってコンベア11の搬送面よりも上方に且つ予め設定された距離離隔して該コンベア11の中央方向に向けて平行に配置されている。そして、長さ方向端部検出部材18による鋼板13の長さ方向の端部13aの検出と幅方向端面検出部材19a、19bによる鋼板13の幅方向の端面13cの検出を同期させることで、鋼板13の搬送方向に対する傾きを検出することが可能である。
傾き検出部Cで検出した鋼板13の傾きに応じて、後述する制御部35では、予め記憶している鋼板13に対する印字データの座標を変換し、変換された印字データによって印字ヘッド1を駆動制御することが可能となる。
厚さ検出部Dは印字装置Aよりもコンベア11による搬送方向上流側に配置されており、コンベア11によって搬送されている鋼板13の厚さを該鋼板13が印字装置Aに到達する以前に検出するものである。このため、厚さ検出部Dは鋼板13の厚さを検出する厚さ検出部材20を有している。厚さ検出部材20はレーザセンサによって構成されており、コンベア11の幅方向の略中央に垂直方向に配置されている。
厚さ検出部材20は、コンベア11の垂直方向に該コンベア11による搬送面(並列したローラの頂点を結ぶ面)から予め設定された高さHに配置されている。そして、予め設定された高さHと鋼板13の表面を検出したときの距離hとの差から鋼板13の厚さtを検出し得るように構成されている。
厚さ検出部Dで検出した鋼板13の厚さtに応じて、後述する制御部35では、予め記憶している鋼板13の厚さと検出した厚さtを比較する。そして、記憶している厚さと検出した厚さが等しい場合、保持部材6を間隙保持部材8のコンベア11の搬送面からの高さが鋼板13の厚さtと等しくなるように設定すると共に、印字ヘッド1を鋼板13の下面からの距離が印字を実行するのに最適な高さとなるように上昇させる。また、検出した鋼板13の厚さtが予め記憶している厚さと異なるような場合、印字対象の鋼板ではないと判断して印字装置Aでは鋼板13に対して印字することなく搬送のみを行って通過させるように制御する。
厚さ検出部材20による鋼板13の厚さの検出タイミングは特に限定するものではないが、前述した傾き検出部Cに於ける長さ方向端部検出部材18による鋼板13の長さ方向の端部13aの検出と同期させることが好ましい。しかし、この場合には厚さ検出部材20と長さ方向端部検出部材18との距離が鋼板13の長さによって制限を受けることとなる。このため、必ずしも厚さ検出部材20による鋼板13の厚さtの検出と、長さ方向端部検出部材18による鋼板13の長さ方向の端部13aの検出を同期させることに限定するものではない。
上記の如く、鋼板13に対して印字を実行する際には、厚さ検出部Dで検出した鋼板13の厚さtに対応させて印字ヘッド1の鋼板13の下面からの高さを設定する。この場合、鋼板13が幅、長さ方向にわたって平坦であれば表面も平坦であり、円滑な印字を実行することが可能である。しかし、鋼板13が全面にわたって平坦であることの保証はない。そして、厚さ検出部Dでは、厚さ検出部材20がコンベア11の幅方向の略中央に配置されているため、鋼板13が幅方向の反りが生じているような場合、反り上がった鋼板13の端部が印字ヘッド1に衝突する虞が生じる。このため、両端側高さ検出部Eによって鋼板13の幅方向両端部近傍の高さを検出することで、該鋼板13の反りを検出し得るように構成されている。
両端側高さ検出部Eは、印字装置Aよりもコンベア11による搬送方向上流側に配置され、搬送されている鋼板13の下流側の幅方向の両端部近傍の高さを該鋼板13が印字装置Aに到達する以前に検出するものである。そして、検出した鋼板13の幅方向の両端部近傍の高さhb1、hb2と、厚さ検出部Dで検出した鋼板13の厚さtとの差によって印字ヘッド1の高さを補正して印字を実行し得るように構成されている。
両端側高さ検出部Eはコンベア11を横断する方向に移動可能に構成された一対の距離検出部材23a、23bを有しており、該一対の距離検出部材23a、23bによって鋼板13の幅方向両端部近傍13b1、13b2の表面との距離を検出することでこれらの高さを検出し得るように構成されている。鋼板13の幅方向の端部近傍とは、長さ方向の端部13aからの寸法及び幅方向の端面13cからの寸法を厳密に限定するものではなく、略端部の近傍であれば良い。
このため、一対の距離検出部材23a、23bは、コンベア11によって搬送される鋼板13の幅方向の端部近傍に対向する位置まで移動し得るように構成されている。即ち、コンベア11の搬送方向に沿った両側であって且つ対向する位置に夫々スタンド24が設置されており、これらのスタンド24には、駆動モータ26a、26bによって駆動されてコンベア11を横断する方向に移動するアーム25a、25bが配置されている。そして夫々のアーム25a、25bの先端に距離検出部材23a、23bが取り付けられている。
夫々の距離検出部材23a、23bは、厚さ検出部材20と同様にレーザセンサによって構成されており、コンベア11の垂直方向に該コンベア1による搬送面から予め設定された高さHに配置されている。そして、予め設定された高さHと鋼板13の幅方向の両端部近傍の表面を検出したときの距離との差から該近傍の高さhb1、hb2を検出し得るように構成されている。
両端側高さ検出部Eは、単に鋼板13の幅方向の端部近傍のみの高さを検出するのみに限定するものではなく、アーム25a又はアーム25bをコンベア11を横断する方向に繰り出して鋼板13の幅方向に位置を変えて高さを検出し得るように構成することが好ましい。特に、鋼板13に対する印字の進行に伴う印字ヘッド1の横行位置と、鋼板13の搬送速度に関連つけて先行して鋼板13の高さを検出しておくことで、検出した高さに対応させて印字ヘッド1の高さを補正することが可能となる。
歪検出部Fは印字装置Aよりも搬送方向上流側に配置され、鋼板13の幅方向の凹凸を検出することで厚さ方向の歪を検出するものである。即ち、前述したように鋼板13が全面にわたって平坦であることの保証はなく、幅方向及び、又は長さ方向に波打つような歪が生じていることがある。鋼板13に大きな歪が生じているような場合、この歪に対して印字ヘッド1が追従し得なくなる虞が生じたり、形成された印字の品質が低下してしまう虞が生じる。このため、鋼板13に大きな歪が生じていることを検出した場合、この鋼板13に対して、印字を中止して印字装置Aを通過させることが好ましい。
歪検出部Fは、コンベア11を横断して設置されたフレーム28に予め設定された間隔を持って複数の距離検出部材29を配置して構成されている。距離検出部材29はレーザセンサを利用しており、コンベア11の垂直方向に互いに同じ高さHに設定されてフレーム28に取り付けられている。隣接する距離検出部材29どうしの間隔は特に限定するものではなく、予め設定された鋼板13の最大幅寸法や想定した歪に応じて適宜設定することが好ましい。
鋼板13は予め設定された速度で駆動されるコンベア11によって搬送されている。しかし、鋼板13とコンベア11との間に滑りが生じる虞があり、コンベア11の駆動速度と鋼板13が実際に搬送されている速度とが一致しないことがある。この場合、鋼板13に対して実行された印字が目的の位置からずれることとなる。このため、鋼板13の実際の搬送速度を検出して検出した搬送速度に対応させて印字ヘッド1を作動させることが必要となる。
搬送速度検出部Gは鋼板13の実際の搬送速度を検出するものであり、印字装置Aよりもコンベア11による搬送方向上流側であってコンベア11の幅方向の略中央に配置されている。搬送速度検出部Gは、搬送されている鋼板13の表面に接触して該鋼板13の搬送に伴って回転する回転体31と、フレーム28に支持されて該回転体31を鋼板13の表面に対して押圧する押圧部材32を有している。
そして、回転体31の回転を図示しないロータリーエンコーダによって検出することで鋼板13の搬送速度を検出し得るように構成されている。特に、回転体31は押圧部材32によって略一定の力で鋼板13の表面に押圧されている。このため、回転体31と鋼板13の表面との間で滑りが生じる虞がなく、且つ鋼板13の長手方向に凹凸が生じているような場合でもこの凹凸に追従することが可能であり、鋼板13の正確な搬送速度を検出することが可能となる。
本実施例では、回転体31は鋼板13の上面に接触することで、該鋼板13の搬送に伴って回転するように構成されている。しかし、回転体31が接触する表面は鋼板13の上面にのみ限定するものではなく、下面であっても側面であっても良い。
制御部35は入力装置36から入力された印字データを記憶する印字データ記憶部35aと、印字設備Bを構成する印字装置A、傾き検出部C、厚さ検出部D、両端側高さ検出部E、歪検出部F、搬送速度検出Gの動作プログラムを記憶するプログラム記憶部35bと、演算部35cを有して構成されている。
印字データ記憶部35aには、予め入力装置36から目的の鋼板13の板厚や長寸法、長さ寸法などの仕様情報や印字すべき印字情報が入力され、仕様データ、印字データとして記憶されている。また、プログラム記憶部35bにはコンベア11の上流側から供給された鋼板13に対する印字装置A及び各部C〜Gの動作プログラムが予め記憶されている。
次に、上記の如く構成された印字設備Bにより鋼板13に対する印字の進行について説明する。
コンベア11の上流側から鋼板13が供給され、該鋼板13の仕様情報がコンベア11の上流側に配置された例えばサンドブラスト装置から制御部35に伝達され、或いは入力されると、鋼板13に設定された仕様データや印字データが記憶される。
コンベア11によって搬送された鋼板13の長手方向下流側の端部13aが傾き検出部Cの長さ方向端部検出部材18によって検出されると、同時に、幅方向端面検出部材19a、19bによって鋼板13の幅方向の端面13cまでの距離が検出されて制御部35に送られる。制御部35では、夫々の幅方向端面検出部材19a、19bによって検出した端面13cまでの距離の差に基づいて鋼板13の傾きを算出し、この算出結果に基づいて記憶した印字データの座標を変換する。
長さ方向端部検出部材18による鋼板13の長手方向の端部13aの検出と同時に、厚さ検出部Dの厚さ検出部材20によって鋼板13の表面までの距離を検出し、検出した距離hが制御部35に送られる。制御部35では、コンベア11から厚さ検出部材20の高さHと検出した距離hとから得た鋼板13の厚さtを予め記憶した鋼板13の仕様データと比較し、両者の差が許容範囲にあれば目的の鋼板であると判断する。
供給された鋼板13が印字対象となる目的の鋼板であると判断した場合、搬送方向下流側に後続する両端側高さ検出部E、歪検出部F、搬送速度検出部G及び印字装置Aを夫々予め設定された動作プログラムに従って制御する。このとき、印字装置Aの昇降ブラケット5の昇降モータ5aには、印字ヘッド1を鋼板13の下面から離隔させるべき高さが指定される。また、昇降部材9bには、保持部材6をコンベア11の搬送面から離隔させるべき高さが指定される。
また、鋼板13の厚さが予め記憶した仕様データから逸脱している場合、供給された鋼板13は目的の鋼板ではないと判断し、印字対象ではないとして搬送方向下流側に後続する両端側高さ検出部E、歪検出部F、搬送速度検出部G及び印字装置Aを通過させる。
コンベア11によって搬送されている鋼板13が印字対象である場合、制御部35からの指令に基づいて両端側高さ検出部Eの駆動モータ26a、26bが回転してアーム25a、25bを夫々コンベア11を横断する方向に繰り出す。アーム25a、25bの繰り出しによって、距離検出部材23a、23bを鋼板13の幅方向の端部13b1、13b2の近傍に対向させる。
そして、各距離検出部材23a、23bによって鋼板13の幅方向の両端近傍の高さhb1、hb2を検出して制御部35に送る。制御部35では、距離検出部材23a、23bによって検出した鋼板13の幅方向の両端近傍の高さhb1、hb2と、厚さ検出部Dで検出した鋼板13の厚さとを比較する。
両者に差が生じている場合、この差が許容範囲内であれば、この差に基づいて印字装置Aの昇降モータ5aに対し印字ヘッド1の鋼板13の下面からの高さの値を補正すると共に昇降部材9bの高さを補正する。また、両者の差が許容範囲を逸脱しているような場合、鋼板13に対して、印字を実行することが不可能と判断して後続する搬送速度検出部G及び印字装置Aを通過させる。
コンベア11によって搬送されている印字対象となる鋼板13が歪検出部Fに到達すると、該歪検出部Fに配置された複数の距離検出部材29によって同時に鋼板13の表面までの距離が検出されて制御部35に送られる。制御部35では送られた各距離検出部材29からの距離どうしを比較することで、鋼板13の幅方向の歪、即ち凹凸の具合を検知する。そして、歪の具合が許容範囲内であれば、この歪に基づいて印字装置Aの昇降モータ5aに対し印字ヘッド1の鋼板13の表面からの高さの値を補正すると共に昇降部材9bの高さを補正する。また、両者の差が許容範囲を逸脱しているような場合、鋼板13に対して、印字を実行することが不可能と判断して後続する搬送速度検出部G及び印字装置Aを通過させる。
コンベア11によって搬送されている印字対象となる鋼板13が搬送速度検出部Gに到達すると、押圧部材32によって回転体31が鋼板13の表面に押圧され、該回転体31は鋼板13の搬送に伴って回転する。回転体31の回転は該回転体31に内蔵又は接続されたロータリーエンコーダによって検出されて制御部35に送られ、該制御部35で鋼板13の正確な搬送速度が検出される。そして、検出された正確な鋼板13の搬送速度に基づいて、印字装置Aの第1キャリッジ3の駆動モータ3a、第2キャリッジ4の駆動モータ4aの駆動が制御される。
コンベア11による鋼板13の更なる搬送に伴って、該鋼板13の下流側の端部13aが印字装置Aを構成する保持部材6の上流側の端部6aに到達すると、制御部35から吸引部材7に対して吸引すべき旨の指令が発生して該端部13aを吸引する。吸引部材7に吸引された鋼板13はコンベア11による搬送が継続し、端部13aが離隔部12をわたって下流側コンベア11bに到達する。その後、鋼板13は吸引部材7によって引き続き吸引され、離隔部12に対応する部位を通過する際にも下方に垂れさがることなく平坦性を保持することが可能である。
制御部35では、厚さ検出部Dで検出された鋼板13の厚さに基づいて印字ヘッド1の鋼板13の下面からの高さを設定し、傾き検出部Cで検出した鋼板13の傾きに対応させて印字データの座標を変換し、更に、搬送速度検出部Gで検出された鋼板13の正確な搬送速度に基づいて第1キャリッジ3、第2キャリッジ4の速度を設定して夫々を駆動することで、鋼板13の下面に対して目的の印字を実行することが可能である。そして、両端側高さ検出部E、歪検出部Fで検出された高さの違いに基づいて印字ヘッド1の高さを補正することで、明瞭な印字を実行することが可能である。
本発明に係る印字装置及び印字設備はコンベアによって搬送される板状の被印字材の下面に対して印字する際に利用して有利である。
A 印字装置
B 印字設備
C 傾き検出部
D 厚さ検出部
E 両端側高さ検出部
F 歪検出部
G 搬送速度検出部
1 印字ヘッド
K 間隙
2 ガーター
3 第1キャリッジ
3a 第1キャリッジ駆動モータ
4 第2キャリッジ
4a 第2キャリッジ駆動モータ
5 昇降ブラケット
5a 昇降モータ
6 保持部材
6a 端部
7 吸引部材
8 間隙保持部材
9 フレーム
9a スタンド
9b 昇降部材
11 コンベア
11a 上流側コンベア
11b 下流側コンベア
12 離隔部
13 鋼板
13a 端部
13b1、13b2 幅方向両端部近傍
13c 端面
18 長さ方向端部検出部材
19a、19b 幅方向端面検出部材
20 厚さ検出部材
23a、23b 距離検出部材
24 スタンド
25a、25b アーム
26a、26b 駆動モータ
28 フレーム
29 距離検出部材
31 回転体
32 押圧部材
35 制御部
35a 印字データ記憶部
35b プログラム記憶部
35c 演算部
36 入力装置

Claims (5)

  1. コンベアによって搬送されている金属加工に用いられる板状の被印字材の下面に印字するための印字装置であって、
    搬送方向に離隔させた離隔部を有するコンベアと、
    前記コンベアの離隔部に該コンベアの搬送面よりも下方に且つ該コンベアを横断する方向に設置されたガーターと、
    前記ガーターに搭載され前記コンベアを横断する方向に横行可能に構成された第1キャリッジ及び前記コンベアによる搬送方向移動可能に構成された第2キャリッジと、
    前記第2キャリッジに昇降可能に搭載され該コンベアによって搬送される被印字材の下面に対して印字する印字ヘッドと、
    前記コンベアの離隔部の上方であって該コンベアの離隔部の搬送方向上流側から下流側にわたって配置され該コンベアによって搬送される被印字材を吸引する吸引部材と、該吸引部材と被印字材の表面との間に間隙を形成する間隙保持部材を有する被印字材保持装置と、
    を有することを特徴とする印字装置。
  2. 搬送方向に離隔させた離隔部を有するコンベアと、
    前記コンベアの離隔部に該コンベアの搬送面よりも下方に且つ該コンベアを横断する方向に設置されたガーターと、前記ガーターに搭載され前記コンベアを横断する方向に横行可能に構成された第1キャリッジ及び前記コンベアによる搬送方向に移動可能に構成された第2キャリッジと、前記第2キャリッジに昇降可能に搭載され該コンベアによって搬送される被印字材の下面に対して印字する印字ヘッドと、前記コンベアの離隔部の上方であって該コンベアの離隔部の搬送方向上流側から下流側にわたって配置され該コンベアによって搬送される被印字材を吸引する吸引部材と、該吸引部材と被印字材の表面との間に間隙を形成する間隙保持部材を有する被印字材保持装置と、を有する印字装置と、
    前記印字装置よりもコンベアによる搬送方向上流側に配置されて被印字材の厚さを検出する厚さ検出装置と、
    前記印字装置よりもコンベアによる搬送方向上流側に配置されて被印字材の搬送速度を検出する搬送速度検出装置と、
    予め印字すべき被印字材の板厚を含む被印字材データ及び該被印字材に対する印字データを記憶し、前記記憶した印字データに基づいて前記印字部の印字ヘッドを制御し、前記厚さ検出部によって検出した厚さに対応させて前記被印字材保持部を昇降させるように制御する制御装置と、
    を有することを特徴とする印字設備。
  3. 前記印字装置よりもコンベアによる搬送方向上流側に、被印字材の長さ方向の端部を検出する長さ方向端部検出部材と、該長さ方向端部検出部材よりも搬送方向上流側に配置されて被印字材の幅方向の端部を検出する幅方向端部検出部材と、を有し、前記長さ方向端部検出部材による被印字材の長さ方向の端部の検出と前記幅方向端部検出部材による被印字材の幅方向の端部の検出を同期させることで被印字材の傾きを検出する傾き検出部が配置されており、該傾き検出部によって検出した被印字材の傾きに応じて前記制御部では記憶した印字データの座標を変換して前記印字部の印字ヘッドを制御するように構成したことを特徴とする請求項2に記載した印字設備。
  4. 前記印字装置よりもコンベアによる搬送方向上流側に、コンベアの搬送方向を横断する方向に移動可能に配置された一対の距離検出部材を有し、該一対の距離検出部材によって被印字材の表面との距離を検出することで該被印字材の両端部分の高さを検出する両端側高さ検出部が配置されており、該両端側高さ検出部によって検出した被印字材の両端部分の高さに対応して前記制御部では前記被印字材保持部を昇降させて制御するように構成したことを特徴とする請求項2又は3に記載した印字設備。
  5. 前記搬送速度検出部は、コンベアによって搬送される被印字材の表面と接触して該被印字材の移動に伴って回転する回転体を有し、該回転体の回転を検出して被印字材の搬送速度を検出することを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載した印字設備。
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