JP2016216210A - 金属製の枚葉シートのフィード装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】短時間で枚葉シートを1枚ずつ適切かつ安定して取り出せるようにする。【解決手段】積み重ねられた金属製の枚葉シートASを一枚ずつ送り出すフィード装置であり、最上位の送出シートTSを搬送するキャリヤーを備える。キャリヤーは、送出シートTSの前端部を吸着するとともに昇降制御可能かつ前後方向に変位制御可能な吸着パッド35を有するフロントサクション(駆動部32F)と、送出シートTSの後端部を吸着するとともに昇降制御可能な吸着パッド35を有するリアサクション(駆動部32R)と、送出シートTSの中間部を吸着するとともに昇降制御可能な吸着パッド35を有するミドルサクション(駆動部32M)とを有している。送出シートTSの搬送開始時に、リアサクション及びミドルサクションが送出シートTSを持ち上げる。【選択図】図6

Description

本発明は、金属印刷機や金属塗装機などに付設される、枚葉シートのフィード装置に関する。
図1に、金属印刷機の一例を示す。図示の金属印刷機100は、フィード装置110、オフセット印刷機120などで構成されている。
フィード装置110には、これから印刷が行われるブリキやアルミなどの薄板からなる枚葉シートS(一定寸法に加工された矩形のシート)が、積み重ねられた状態でセットされる。フィード装置110で枚葉シートSが1枚ずつ取り出され、フィードコンベア111によってオフセット印刷機120に一定の間隔で連続的に供給される。
オフセット印刷機120には、横長な円柱状のプレートシリンダ121、ブランケットシリンダ122、インプレッションシリンダ123が、互いに外周面を接した状態で上下に並んで配置されている。印刷時には、これらシリンダ121,122,123は、矢印が示す方向に同期して回転駆動される。プレートシリンダ121の上方には、プレートシリンダ121に、インキ及び湿し水を供給する液供給システム124が備えられている。
プレートシリンダ121の外周面には、刷版が装着されており、この刷版の非画像部を湿し水で被覆しながら画像部にインキが転写される。プレートシリンダ121に転写されたインキは、いったんブランケットシリンダ122に転写され、その後、枚葉シートSに転写されることによって印刷(単色)や塗装が行われる。印刷等が行われた枚葉シートSは、乾燥処理を施して次の工程へと送られる。
多色印刷が行われる場合には、再度、印刷した枚葉シートSがフィード装置110にセットされ、インキを代えて繰り返し印刷が行われる。オフセット印刷機120以降に同様のオフセット印刷機が列ねて設置され、多色印刷が連続して行われる場合もある。
このような金属印刷機や金属塗装機のフィード装置では、積み重ねられた枚葉シートの一群から1枚ずつ枚葉シートを取り出すことが求められる。
そのため、従来のフィード装置では、サクションを備えたキャリヤーが枚葉シートの積層体の上方に設けられていて、これらサクションで、最上位の枚葉シートの前後の端部を吸着して持ち上げることにより、枚葉シートを1枚ずつ取り出している(引用文献1)。
印刷板の製版に用いる画像記録システムにおいても、これに似たキャリヤーが開示されている(特許文献2)。特許文献2では、プレートどうしの密着を確実に解除できるようにするために、プレートの一方の縁を湾曲させることが開示されている。
具体的には、プレートを取り上げる吸着ユニットに、最上位のプレートの一辺における両端部及び中央部を吸着する3個の吸着パッドが備えられている。プレートの取り上げ時には、プレートを吸着したこれら吸着パッドが同時に引き上げられるようになっている。
その際、引き上げられるプレートの縁の重なりが検出器によって検出されており、1枚のプレートだけが引き上げられた場合は、そのまま搬送が行われるが、2枚重なって引き上げられた場合には、プレートの密着が解除されるまで、両端の吸着パッドを昇降させてプレートの縁を湾曲させている。
特開昭57−166231号公報 特開2005−15101号公報
上述したような金属印刷機等では、100枚/分以上の処理速度で印刷や塗装が行われる。そのため、これらに付設されるフィード装置は、積み重ねられた枚葉シートの一群から、短時間で、1枚ずつ、枚葉シートを安定して取り出さなければならない。
従って、特許文献2の方法では間に合わないし、シワや折れ目が生じ易い金属製の枚葉シートでは、その縁を高速で繰り返し湾曲させると、不良品の多発を招くおそれがある。
そこで、本発明の目的は、積み重ねられた金属製の枚葉シートの一群から、短時間でも、枚葉シートを1枚ずつ適切かつ安定して取り出すことができるフィード装置を提供することにある。
本発明は、積み重ねられた金属製の枚葉シートの一群から一枚ずつ枚葉シートを送り出すフィード装置に関する。
前記フィード装置は、前記枚葉シートの一群が載置され、最上位の前記枚葉シートである送出シートを一定の高さに位置させるリフターと、前記送出シートを搬送するキャリヤーと、を備える。前記キャリヤーは、前記送出シートの上面の前端部を吸着するとともに昇降制御可能かつ前後方向に変位制御可能な吸着パッドを有するフロントサクションと、 前記送出シートの上面の後端部を吸着するとともに昇降制御可能な吸着パッドを有するリアサクションと、前記送出シートの上面の中間部を吸着するとともに昇降制御可能な吸着パッドを有するミドルサクションと、を有している。そして、前記送出シートの搬送開始時に、前記リアサクション及び前記ミドルサクションが前記送出シートを持ち上げるようになっている。
すなわち、このフィード装置によれば、フロントサクションとリアサクションとの間に、ミドルサクションが設けられていて、送出シートの搬送開始時に、リアサクション及びミドルサクションによって送出シートの後端部から中間部にわたる広い範囲が持ち上げられるので、送出シートと、その下側の枚葉シートとを広い範囲で分離させることができ、安定して送出シートだけを取り上げることができる。
更には、前記リアサクションが前記送出シートの後端部を持ち上げる動作を開始した後に、前記ミドルサクションが前記送出シートの中間部を持ち上げる動作を開始するようにするのが好ましい。
そうすれば、後端部から中間部に向かって徐々に送出シートが持ち上げられていくので、送出シートがその下側の枚葉シートに密着していても、シールを剥がすように少しずつ送出シートだけを後端部から引き剥がすことができる。送出シートへ加わる力学的負荷も軽減されるので、シワや折り目の発生を抑制でき、短時間での持ち上げに対して有効である。また、送出シートの後端部から、送出シートの下側に空気が入り込み易くなるので、より安定した送出シートの持ち上げが可能になる。
また、前記リアサクションは、複数の前記吸着パッドを有し、前記送出シートの後端部の縁に沿った複数箇所を持ち上げるようにするとよい。
そうすれば、送出シートの後端部の広範囲を安定して持ち上げることができ、送出シートの下側に空気が入り込んで捌き易くなるので、送出シートだけをより適切かつ安定して取り上げることができるようになる。
また更に、前記送出シートの後端部の縁に向けて、後方から空気を吹き付けるブロー装置を備えるようにするとよい。
そうすれば、送出シートを持ち上げる際に、その後端部をばらつかせることができ、また、送出シートの下側に空気を吹き込むことができるので、僅かに持ち上げるだけでも、送出シートだけをよりいっそう適切かつ安定して取り上げることができるようになる。
この場合、前記ブロー装置が斜め上方から空気を吹き付けるようにするのが好ましい。
そうすれば、送出シートの下側に空気を吹き込み易くなるし、その下側にある枚葉シートの浮き上がりを抑制することもできる。
更に、前記送出シートの後端部における両端部の持ち上がりを抑制する端浮き抑制装置を備えるとよい。
そうすれば、送出シートの搬送開始時には、送出シートの後端部の左右の端部の持ち上がりが抑制された状態で、送出シートの後端部から中間部にわたる広い範囲が持ち上げられるので、送出シートだけを安定して湾曲させることができ、よりいっそう送出シートを捌き易くなる。送出シートの後端部だけでなく、後端部から中間部にわたる広い範囲が持ち上げられるので、送出シートが湾曲してもシワや折れ目の発生を抑制できる。
更には、前記送出シートの後端部における中央部の持ち上がりを抑制する中浮き抑制装置を備えるようにしてもよい。
そうすれば、送出シートの搬送開始時には、送出シートの後端部の左右の端部に加え、その中間部の持ち上がりも抑制された状態で、送出シートが持ち上げられるので、送出シートの曲がり易い箇所が2箇所になり、曲がる箇所が増えて送出シートの曲がりが複雑になる分、更に送出シートを捌き易くなる。
例えば、前記リアサクション及び前記ミドルサクションは、配置調整可能にするのが好ましい。
そうすれば、枚葉シートのサイズが変更された場合や送出シートの搬送状態に応じて、リアサクション及びミドルサクションの配置が自在に調整できるので、汎用性や利便性が向上する。
本発明のフィード装置によれば、積み重ねられた金属製の枚葉シートの一群から、短時間で枚葉シートを1枚ずつ適切かつ安定して取り出せるようになる。
従来の金属印刷機の一例を示す概略図である。 実施形態のフィード装置を示す概略図である。 実施形態のフィード装置の要部を上方から見た概略図である。 実施形態のフィード装置の後側の要部を示す概略斜視図である。 図4に示したブロー装置の要部を示す概略図である。(a)は左方から見た図であり、(b)は前方から見た図である。 (a)〜(e)は、送出シートの搬送過程を示す概略図である。 (a)〜(d)は、送出シートの搬送過程を示す概略図である。 (a)〜(d)は、送出シートの搬送過程を示す概略図である。 リアサクションが送出シートを持ち上げた時の状態を示す概略図である。(a)は上方から見た図であり、(b)は後方から見た図である。 リアサクション及びミドルサクションが送出シートを持ち上げた時の状態を示す概略図である。(a)は上方から見た図であり、(b)は後方から見た図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。なお、説明で用いる前後左右等の方向は、図示の矢印で示すように、枚葉シートSを基準とする。
図2に、本発明を適用したフィード装置の一例を示す。このフィード装置1は、上述したようなフィード装置110を改良したものであり、100枚/分以上の高速な処理速度であっても、枚葉シートSを一枚ずつ、一定の間隔で、安定してフィードコンベアに送り出せるように構成されている。
枚葉シートSは、ブリキやアルミなどの金属の薄板を一定寸法に加工した矩形のシートである。枚葉シートSの一般的なサイズは、縦横が概ね500〜1500mm、厚みが概ね0.1〜0.5mmの範囲である。フィード装置1は、これら異なるサイズの枚葉シートSに対応できるように構成されている。
枚葉シートSは、数1000枚等の単位で、パレットPに載せた状態でフィード装置1に供給される。枚葉シートSの一群は、その周囲を揃えた状態でパレットPの上に積み重ねられており、パレットPの上には、立方体形状をした枚葉シートSの積層体(シート積層体AS)が形成されている。
フィード装置1は、フィードフレーム10、リフター20、キャリヤー30などで構成されている。
フィードフレーム10は、フィード装置1の本体部分であり、床面に設置されている。フィードフレーム10により、キャリヤー30や送り出し機構11などが支持されている。送り出し機構11は、床面より高位置に配置されており、フィードロール11aやピンチロール11b、ベルト11cなどで構成されている。
送り出し機構11は、フィードコンベアに枚葉シートSを一枚ずつ送り出す。具体的には、所定の回転速度で回転するフィードロール11aとピンチロール11bとで1枚の枚葉シートSを挟み込み、フィードコンベアに向かって走行するベルト11cの上にその枚葉シートSを押し出す。そうすることにより、枚葉シートSはフィード装置1からフィードコンベアへと送り出される。
リフター20は、キャリヤー30と協働して、枚葉シートSを一枚ずつ、送り出し機構11に受け渡す装置であり、昇降可能なローラ台21を有している。フィード装置1の運転中は、そのローラ台21の上に、シート積層体ASを載せたパレットPが載置されるようになっており、ローラ台21の上の枚葉シートSが無くなると、パレット交換が行われてシート積層体ASが自動的に補給される。
枚葉シートSの送り出しは、シート積層体ASの最上位に位置する枚葉シートS(送出シートTS)から行われるため、シート積層体ASは上から順に減っていく。そのシート積層体ASの減少に合わせて、リフター20は、ローラ台21を上昇させる。
詳しくは、フィード装置1には、送出シートTSの高さを検出する高さセンサ40が備えられていて、リフター20は、その検出値に基づいて、一定の高さ(送出位置)に送出シートTSが位置決めされるように、ローラ台21を上昇させる。
(キャリヤー)
キャリヤー30は、シート積層体ASから送出シートTSを取り上げて送り出し機構11に搬送する装置であり、リフター20の上方に配置されている。
図3にも示すように、本実施形態のキャリヤー30には、リフター20の前端側に対向して位置するフロントサクション31Fと、リフター20の後端側に対向して位置するリアサクション31Rと、これらフロントサクション31F及びリアサクション31Rの間に位置するミドルサクション31Mとが設けられている。
フロントサクション31F、リアサクション31R、及びミドルサクション31Mの各々には、エアーシリンダ33及び吸着パッド35を有する駆動部32F,32R,32Mが備えられている。フロントサクション31Fには、駆動部32Fが3つ備えられ、リアサクション31R及びミドルサクション31Mには、各々、駆動部32R,32Mが2つ備えられている。
各駆動部32Fは、互いに間隔を空けて横一列に配置されており、送出シートTSの前端部における両端部及び中央部の3箇所を持ち上げる。各駆動部32Rは、互いに間隔を空けて左右対称状に配置されており、送出シートTSの後端部の縁に沿って離れて位置する2箇所を持ち上げる。各駆動部32Mは、左右対称状に離れて位置する、送出シートTSの中間部の2箇所を持ち上げる。
エアーシリンダ33は、角柱状のシリンダ部33aと、シリンダ部33aの下端から下向きに出入するロッド部33bとで構成されている。ロッド部33bの下端に吸着パッド35が設置されている。エアーシリンダ33の制御により、吸着パッド35は昇降可能になっている。
吸着パッド35は、ゴム等の弾性部材で形成されたカップ形状の部材であり、送出シートTSの上面を吸着する。吸着パッド35は、その内側を陰圧にできるように、減圧装置(図示せず)と接続されている。各吸着パッド35は、制御により、キャリヤー30の動作に連動した所定のタイミングで、吸着状態と非吸着状態とに切り換えられる。
フロントサクション31Fは、送出シートTSの前端部を持ち上げて、その前端部をフィードロール11aとピンチロール11bとの間に挿入する動作を繰り返し行う機能を有している。各駆動部32Fは、制御により、同期して、吸着パッド35を昇降させるとともに前後方向に変位及び揺動する動作を行う。
一方、リアサクション31R及びミドルサクション31Mは、それぞれ、キャリヤー30の所定位置に配置されており、送出シートTSの後端部及び中間部を持ち上げる動作を繰り返し行う機能のみを有している。これらの駆動部32R,32Mの各々は、制御により、同期して吸着パッド35を昇降させる動作を行う。
詳細は後述するが、送出シートTSの搬送開始時には、リアサクション31R及びミドルサクション31Mが、送出シートTSを持ち上げるように設定されており、そうすることで、高速での送出シートTSの安定した一枚ずつの取り上げを可能にしている。
リアサクション31R及びミドルサクション31Mの各駆動部32R,32Mについては、配置調整ができるように、その支持位置が前後左右にスライド可能になっている。
具体的には、図3に示すように、上方から見て、送出シートTSの左右に、前後方向に延びる一対のガイドフレーム36,36が対向状に設置されている。これらガイドフレーム36,36に、前後方向にスライドさせて任意の位置に固定できる一本のサポートバー37が架設されている。
サポートバー37には、前方に向かって大きく突き出すロングブラケット38と、前方に向かって小さく突き出すショートブラケット39とが装着されている。これらロングブラケット38及びショートブラケット39は、左右方向にスライドさせてサポートバー37の任意の位置に固定可能に構成されている。
各駆動部32Rは、ショートブラケット39を介してサポートバー37に支持されており、各駆動部32Mは、ロングブラケット38を介してサポートバー37に支持されている。各駆動部32Mは更に、前後方向にスライドさせてロングブラケット38の任意の位置に固定可能に構成されている。
従って、リアサクション31R及びミドルサクション31Mの各吸着パッド35の配置は、枚葉シートSのサイズが変更された場合や送出シートTSの搬送状態に応じて自在に調整することができる。
また、サイズの小さい枚葉シートSなどでは、ミドルサクション31Mの機能が不要になる場合があるため、このフィード装置1では、フロントサクション31F、リアサクション31R、及びミドルサクション31Mによる3点式搬送制御と、フロントサクション31F及びリアサクション31Rによる2点式搬送制御とに、搬送形式が選択可能に構成されている。
フィード装置1には、より精度高く、送出シートTSを適切な状態で1枚ずつ安定して送り出せるように、ブロー装置50、端浮き抑制装置60、中浮き抑制装置70などが付設されている。
図4に、これらの装置の詳細を示す。図4では、送出シートTSの後部左側周辺に位置する各装置を表している。なお、図3に示すように、これら装置は、送出シートTSの後部右側にも、中心線Cに対して左右対称状に配置されている。
ブロー装置50は、第1及び第2のノズル51,52を有し、これらノズル51,52からリアサクション31Rによって持ち上げられる送出シートTSの後端部の縁に向けて、後方から空気を吹き付けるように構成されている。
持ち上げられる送出シートTSの下側に向けてブロー装置50で空気を吹き込むことで、送出シートTSの後端部をばらつかせることができ、送出シートTSをその下側の枚葉シートSから、より安定して分離させることができる。
図5にも示すように、第1及び第2のノズル51,52の各々は、細長いスリット状の吹出口51a,52aを有している。第1のノズル51の吹出口51aは、その長手方向が送出シートTSと略平行になるように配置され、第2のノズル52の吹出口52aは、その長手方向が送出シートTSと略垂直になるように配置されている。
第1及び第2のノズル51,52は、前後方向から見て、リアサクション31Rの吸着パッド35の左右両側に配置されている。そして、第2のノズル52は、第1のノズル51よりも送出シートTSの端部側に位置している。
第2のノズル52からは、縦長な空気が吹き付けられるため、送出シートTSの後端部の縁の位置が上下方向に多少ずれても、送出シートTSの後端部の縁に空気を吹き付けることができ、安定して送出シートTSの後端部をばらつかせることができる。そして、第1のノズル51からは、横長な空気が吹き付けられるため、送出シートTSの後端部が僅かに持ち上げられるだけでも、その下側に多量の空気を吹き込むことができる。
しかも、第1のノズル51は、大きな隙間ができ易い送出シートTSの中間部側に配置されているため、空気をよりいっそう安定して吹き込めるようになっている。
また、第1及び第2のノズル51,52の各々は、前方に向かって下り傾斜しており、斜め上方から空気を吹き付けるように構成されている。
それにより、図5の(a)に示すように、持ち上げられる送出シートTSの後端部の縁に、効果的に空気を吹き付けることができるので、より確実に空気の吹き込みが行える。更に、露出する下側の枚葉シートSの上面に向かって斜め上方から空気が吹き付けられるので、その枚葉シートSの浮き上がりも抑制できる。
端浮き抑制装置60は、送出シートTSの後端部における左右の両端部の持ち上がりを抑制するように構成されている。具体的には、端浮き抑制装置60は、僅かに上り傾斜した状態で前方に向かって突出する棒状のタッチバー61を有しており、そのタッチバー61が、送出シートTSの後端部における各端部の縁の上に接触している。
端浮き抑制装置60が、送出シートTSの後端部における両端部の持ち上がりを抑制することで、送出シートTSが、リアサクション31R及びミドルサクション31Mによって持ち上げられても、送出シートTSの後端部における両端部は持ち上がらずに低位置に留まる。それにより、リアサクション31R及びミドルサクション31Mの各吸着パッド35によって持ち上げられる送出シートTSの部位と、送出シートTSの後端部における両端部との間で高低差が生じて、送出シートTSだけを安定して湾曲させることができるので、送出シートTSが捌き易くなる。
送出シートTSは、リアサクション31R及びミドルサクション31Mによって広い範囲が持ち上げられるので、送出シートTSを湾曲させてもシワや折れ目の発生を抑制できる。送出シートTSの後端部の下側に大きな隙間を形成することができるので、ブロー装置50が吹き付ける空気を、効率よく送出シートTSの下側に導くことができる。
中浮き抑制装置70は、送出シートTSの後端部における中央部の持ち上がりを抑制するように構成されている。具体的には、中浮き抑制装置70は、前方に向かって僅かに上り傾斜した板状のタッチプレート71を有しており、そのタッチプレート71が、送出シートTSの後端部における中央部の縁の上に接触している。
中浮き抑制装置70が、送出シートTSの後端部における中央部の持ち上がりを抑制することで、送出シートTSの後端部における左右両端とその中央部の3箇所で持ち上がりが抑制される。リアサクション31R及びミドルサクション31Mの各吸着パッド35によって持ち上げられる送出シートTSの部位は、左右方向において、持ち上がりが抑制されるこれら部位の間に位置しているため、送出シートTSの後端部の左右の2箇所の領域に、断面弧状の曲がりが形成され易くなっている。
送出シートTSの2箇所で湾曲させることで、送出シートTSが捌き易くなり、送出シートTSだけを安定して持ち上げることができる。また、タッチプレート71の近傍に高さセンサ40が配置されていて、高さ振れの少ない箇所で送出シートTSの高さの検出が行えるので、高速な処理であっても、送出シートTSの高精度な高さ検出が可能になっている。
タッチプレート71の側方には、シート積層体ASの上部の後側面に接するガイドプレート80が設置されていて、これらガイドプレート80によって枚葉シートSの後端部の後ずれが防止されている。
(送出シートの搬送)
図6〜図10を参照しながら、キャリヤー30による送出シートTSの搬送動作について説明する。なお、これら図は動作が理解し易いように誇張して表してある。また、白地の吸着パッド35は非吸着状態にあることを示し、黒地の吸着パッド35は吸着状態にあることを示している。
図6の(a)は、フィード装置1の運転開始前の状態(基準状態)を表している。送出シートTSは、送出位置にセットされ、各駆動部32F,32R,32Mの吸着パッド35は、非吸着状態で、送出シートTSから上方に離れた所定の位置(待機位置)に待機している。
ブロー装置50は、フィード装置1の運転中は常時空気を吹き付けるように制御されている。リアサクション31R及びミドルサクション31Mが送出シートTSを持ち上げる動作を行う時にだけ、吹き付けるように制御してもよい。
送出シートTSの搬送が開始されると、まず、リアサクション31Rが送出シートTSの後端部を持ち上げる動作を開始する。すなわち、図6の(b)に示すように、リアサクション31Rの各吸着パッド35が同期して降下し、送出シートTSの後端部を吸着する。そして、図6の(c)に示すように、その吸着パッド35が上昇して送出シートTSの後端部が持ち上げられる。
この時の状態を、図9に示す。左右に離れて位置する2つの吸着パッド35によって送出シートTSの後端部が持ち上げられることにより、送出シートTSの後端部の左右の領域が、その下側の枚葉シートSから分離する。
その際、端浮き抑制装置60及び中浮き抑制装置70によって送出シートTSの後端部における両端部及び中央部の持ち上がりが抑制されているので、送出シートTSの2箇所で曲がりが形成され、送出シートTSが捌き易くなる。持ち上げられている送出シートTSの後端部の縁に向けて空気が吹き込まれているので、送出シートTSだけを安定して持ち上げることができる。
端浮き抑制装置60で送出シートTSの後端部の両端部の持ち上がりを抑制したことで、送出シートTSの後端部の縁では、吹き付ける空気の横漏れが抑制され、吹き付ける空気を効率よく送出シートTSの下側に導くことができる。送出シートTSの下側に入り込む空気により、送出シートTSの浮き上がりが促進される。それにより、リアサクション31Rによる持ち上げ動作により、送出シートTSがその下側の枚葉シートSから分離して浮いた分離領域(ドットで示す領域)が、送出シートTSの後端部における左右の縁から前方に拡がるように形成される。
リアサクション31Rの持ち上げ動作が開始した後に、ミドルサクション31Mが送出シートTSの中間部を持ち上げる動作を開始する。すなわち、図6の(d)に示すように、ミドルサクション31Mの各吸着パッド35が降下して送出シートTSの中間部を吸着し、図6の(e)に示すように、その吸着パッド35が上昇して送出シートTSの中間部が徐々に持ち上げられる。
この時の状態を、図10に示す。左右に離れて位置する2つの吸着パッド35によって送出シートTSの中間部が徐々に持ち上げられることにより、送出シートTSの中間部が、少しずつ引き剥がされてその下側の枚葉シートSから分離する。その際、送出シートTSの後端部の持ち上がりが抑制されていて、送出シートTSの中央部が曲げられるうえに、持ち上げられる送出シートTSの下側に空気が吹き込まれているので、送出シートTSだけを安定して持ち上げることができる。その結果、ミドルサクション31Mによる持ち上げ動作により、送出シートTSの下側に拡がる分離領域を大幅に拡大することができる。
その結果、送出シートTSを、リアサクション31Rとミドルサクション31Mとで持ち上げるだけで、送出シートTSの大部分を、その下側の枚葉シートSから分離させることができる。僅かに持ち上げるだけでもよいため、送出シートTSのシワや折れ目の発生が効果的に抑制でき、処理速度の向上が図れる。
ミドルサクション31Mの持ち上げ動作が開始した後に、フロントサクション31Fが送出シートTSの前端部を持ち上げる動作を開始する。すなわち、図7の(a)に示すように、フロントサクション31Fの各吸着パッド35が降下して送出シートTSの前端部を吸着し、図7の(b)に示すように、その吸着パッド35が上昇して送出シートTSの前端部が持ち上げられる。
そうして、図7の(c)に示すように、リアサクション31R及びミドルサクション31Mの各吸着パッド35が非吸着状態に切り換えられて、各駆動部32Fが前方への変位を開始する。それにより、送出シートTSは前方へと移送される。
送出シートTSの移送に伴い、シート積層体ASの後端部では、送出シートTSの下側の枚葉シートSの上面が露出する。そうして、下側の枚葉シートSの高さの検出が可能になると、高さセンサ40によってその高さが検出される。リフター20は、その検出値に基づいて、ローラ台21を上昇させ、送出位置に次の送出シートTS’をセットする。
図7の(d)に示すように、前方に変位した各駆動部32Fは、送出シートTSの前端部を、回転しているフィードロール11aとピンチロール11bの間の隙間に差し入れる。それと同時に、吸着パッド35は非吸着状態に切り換えられ、揺動制御されることによって送出シートTSから分離される。
送り出し機構11に受け渡された送出シートTSは、フィードロール11aとピンチロール11bとによって、前方に送り出されていく。その送り出し処理と並行して、次の送出シートTS’を搬送する処理が行なわれる。
図8の(a)に示すように、各駆動部32Fは、送出シートTSの送り出し機構11への受け渡しが完了すると後方に変位する。その間にリアサクション31Rは、先の動作と同様に、図8の(a)及び(b)に示すように、次の送出シートTS’の後端部を持ち上げる動作を行い、引き続いて、図8の(c)及び(d)に示すように、ミドルサクション31Mは、先の動作と同様に、次の送出シートTS’の中間部を持ち上げる動作を行う。
そうして、フロントサクション31Fが、先の動作と同様に、次の送出シートTS’の前端部を持ち上げて移送する動作を開始し、その後はこれら一連の動作が、繰り返し連続して行われていく。
このように、このフィード装置1によれば、枚葉シートSを、一枚ずつ、一定の短い間隔で、不良品の発生を抑制しながら、安定してフィードコンベアに送り出すことができるので、高速な処理速度であっても支障なく対応できる。
なお、本発明にかかるフィード装置は、上述した実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。例えば、フロントサクション、リアサクション、及びミドルサクションの各々の駆動部の個数や配置は仕様に応じて適宜変更できる。
1 フィード装置
20 リフター
30 キャリヤー
31F フロントサクション
31R リアサクション
31M ミドルサクション
32F,32R,32M 駆動部
33 エアーシリンダ
35 吸着パッド
40 高さセンサ
50 ブロー装置
51 第1のノズル
52 第2のノズル
60 端浮き抑制装置
70 中浮き抑制装置
TS 送出シート
S 枚葉シート

Claims (8)

  1. 積み重ねられた金属製の枚葉シートの一群から一枚ずつ枚葉シートを送り出すフィード装置であって、
    前記枚葉シートの一群が載置され、最上位の前記枚葉シートである送出シートを一定の高さに位置させるリフターと、
    前記送出シートを搬送するキャリヤーと、
    を備え、
    前記キャリヤーは、
    前記送出シートの上面の前端部を吸着するとともに昇降制御可能かつ前後方向に変位制御可能な吸着パッドを有するフロントサクションと、
    前記送出シートの上面の後端部を吸着するとともに昇降制御可能な吸着パッドを有するリアサクションと、
    前記送出シートの上面の中間部を吸着するとともに昇降制御可能な吸着パッドを有するミドルサクションと、
    を有し、
    前記送出シートの搬送開始時に、前記リアサクション及び前記ミドルサクションが前記送出シートを持ち上げるフィード装置。
  2. 請求項1に記載のフィード装置において、
    前記リアサクションが前記送出シートの後端部を持ち上げる動作を開始した後に、前記ミドルサクションが前記送出シートの中間部を持ち上げる動作を開始するフィード装置。
  3. 請求項1又は2に記載のフィード装置において、
    前記リアサクションが、複数の前記吸着パッドを有し、前記送出シートの後端部の縁に沿った複数箇所を持ち上げるフィード装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載のフィード装置において、
    前記送出シートの後端部の縁に向けて、後方から空気を吹き付けるブロー装置が備えられているフィード装置。
  5. 請求項4に記載のフィード装置において、
    前記ブロー装置が斜め上方から空気を吹き付けるフィード装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載のフィード装置において、
    前記送出シートの後端部における両端部の持ち上がりを抑制する端浮き抑制装置が備えられているフィード装置。
  7. 請求項6に記載のフィード装置において、
    前記送出シートの後端部における中央部の持ち上がりを抑制する中浮き抑制装置が備えられているフィード装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つに記載のフィード装置において、
    前記リアサクション及び前記ミドルサクションが配置調整可能なフィード装置。
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WO2023239047A1 (ko) * 2022-06-10 2023-12-14 주식회사 엘지에너지솔루션 리프팅 장치 및 이를 이용한 전극시트 이송 장치

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