JP2012158434A - 給紙装置及びその給紙方法 - Google Patents

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達也 甲賀
Katsutoshi Okazaki
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Abstract

【課題】給紙装置から最上部の紙を送り出す際に、2枚目以下の紙のずれを抑えることが可能な安定した紙搬送を目的とする。
【解決手段】
給紙装置10は、側端部紙押さえ11と、前端部紙押さえ12と、吸引部13と、前端側気体吹き付け部14と、を含む構成である。側端部紙押さえ11は、給紙装置10に積載される紙の短手方向を押さえるものである。前端部紙押さえ12は、給紙装置10に積載される紙の長手方向を押さえるものであり、搬送される紙5の搬送中央前端に設けられている。吸収部13は、給紙装置10に積載される紙を一枚ずつ吸引して、印刷部へと紙を搬送するものである。前端側気体吹き付け部14は、吸引部13によって搬送される紙5を吸引する際に、吸引部13によって吸引される紙5と次に搬送される紙5aとの間に気体を吹き付けるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、紙積台に積層された紙を、最上部より1枚ずつ分離して供給する給紙装置及びその給紙方法に関するものである。
オフセット印刷や電子写真印刷を行う枚葉印刷機において、給紙装置は、給紙台に積み重ねられた紙を一枚ずつ吸着して送り出す吸口を備え、給紙台から印刷ユニットに紙を送り出すものである。積載されたシートの前端は、シートが紙の送り出し方向に進むのを妨げる紙当に突き当たるが、吸口に吸上げられた最上の1枚のみが、この紙当てを越えて、印刷ユニットへ送り出される。また、積載されたシートの最上部の1枚のみを確実に吸口に吸着させる為、上層部複数枚に前端側面から空気を吐出し、上層部を一枚一枚分離する送風部が備えられている。
特許文献1には、吐出した空気によるシートの浮上を一定に抑制するガイドバーを設けた給紙装置が記載されている。ガイドバーは、シートの送り出し方向と直交する紙幅方向に伸びた形状となっている。これによって、ガイドバーは、吸口が紙を吸着する動作を妨げることなく、シートが過度に吹き上がることによる位置ずれや、吸口の吸い損ないとった不具合を抑える効果を持つ。また、特許文献2には、積載されたシート前端に沿って、紙押さえ板を分散配置した給紙装置が記載されている。紙押さえ板は、積載されたシートの上に、少しだけ突き出した形状となっており、これにより、吸口が最上の一枚を吸上げる動作を妨げず、かつ、それ以下の紙が、吸上げた紙を一緒に吸上げられるのを、妨げる効果を持つ。
特許文献3には、紙押さえ板の別の実施例が記載されているが、同じく、吸口が2枚の紙を同時に吸上げてしまうのを防ぐ効果が記載されている。そして、特許文献4には、積載されたシート後端上面を押さえる押さえ部材を備えた給紙装置が記載されており、押さえ部材は、シートの送り出し方向と直交する紙幅方向に伸びた形状となっている。また、吸口がシートを送り出す際は、送り出されるシートのみがこの押さえ部材をすり抜けるため、2枚目以下のシートは、押さえ部材に押さえられて一緒に送り出されることを防止することができる。
特開平07−309470号公報 特開平07−97086号公報 実開平5−26936号公報 特開2004−284743号公報
従来技術の問題点は、給紙装置の吸口が最上部のシートを吸着し搬送する際に、下のシートが、搬送される最上部のシートの影響を受けて一緒にずれてしまう恐れがある。2枚目以下のシートがずれてしまうと、次にそのシートを搬送する際に、シートが曲がって搬送されてしまったり、吸口がシートを吸着し損なったりする恐れがある。また、積み重なった2枚のシート紙を一緒に搬送してしまう給紙不良が生じてしまう場合もある。特許文献1では、吐出したエアによって、シートが過度に吹き上がることは抑えられるもののガイドバーより後ろの領域には空気が十分に入らないため、シートを搬送する際には、ガイドバーの後方付近で下のシートが送り出されるシートに引きずられ、ずれてしまう。
特許文献2や特許文献3では、2枚目以下のシートの前端部分を紙押さえ板に押さえた状態で最上のシートのみを吸口で吸上げた場合、2枚目以下のシートの紙前端部は、紙押さえ板に引っかかるため、2枚目以下のシートの後部が送り出されるシートに引きずられて、2枚目以下のシートがカールしてしまう。また、特許文献4では、積載されるシートの後端が押さえ部材で押さえられているが、最上のシートが押さえ部材をすり抜ける際に、2枚目以下の紙が引きずられてしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、給紙装置から最上部の紙を送り出す際に、2枚目以下の紙のずれを抑えることが可能な安定した紙搬送を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る給紙装置は、給紙台に積み重なられた紙を搬送するために、搬送される紙の前端部中央付近を押さえる前端部紙押さえと、前記搬送される紙の側端部を押さえる側端部紙押さえと、前記搬送される紙の紙面を押さえる前記前端部紙押さえと前記側端部紙押さえとの間を吸引する吸引部と、前記搬送される紙の前端方向から前記給紙台に積み重なられた紙の上層部に気体を吹き付ける前端側気体吹き付け部と、を備えることを特徴とする。
上記構成により、本発明に係る給紙装置は、搬送される紙の側端部を押さえて吸引することができるので、搬送される紙のバタつきを低減することができる。また、搬送される紙の側端部を押さえることができるので、搬送される紙の前端方向から吹き付ける気体を搬送される紙の紙尻側へと流すことができる。
本発明の好ましい態様としては、前記吸引部を二つ有し、前記紙押さえ前端部は、前記二つの吸引部の間に配置されることが望ましい。
上記構成により、本発明に係る給紙装置は、搬送される紙の搬送方向に凹凸を形成することができる。このような凹凸を形成された紙は、紙の搬送方向に対して高い剛性を有することとなる。その為、最上部の紙が搬送される際に、積載された紙の上部の紙が搬送される最上部の紙に引っ張られたとしても、積載された紙の上部の紙の前端が紙当に当たって止まるため、積載された紙にずれが生じることなく、紙を正確に一枚一枚送り出すことができる。
本発明の好ましい態様としては、前記搬送される紙の紙尻側から、前記搬送される紙の搬送方向に向かうガイド部を有し、前記ガイド部は、前記搬送方向と直交する方向における前記搬送される紙の中央部に配置されることが望ましい。
上記構成により、本発明に係る給紙装置は、前端側気体吹き付け部から吐出した気体が、紙尻中央部から抜けずに紙尻の両サイドから抜けることとなる為、凹凸形状を紙の後端付近まで形成することが可能となるため、紙のずれを抑制する効果をより高められる。
本発明の好ましい態様としては、前記搬送される紙の紙尻付近に側端方向から気体を吹き付ける側端側気体吹き付け部を備えることが望ましい。
上記構成により、本発明に係る給紙装置は、搬送される最上部のシートと次に搬送する紙との間に空気層を形成するため紙の一枚一枚を容易に分離することができる。また、紙が前記紙尻ガイド部押さえられている場合、側端側気体吹き付け部から吐出された空気は、紙尻側端側から紙尻中央部に向かい、その後、紙尻中央部から紙尻側に逃げる。そのため、紙尻付近においても、最上部の紙は、紙中央付近が凹み、両端が膨らんだ凹凸形状となる。これにより、積載された紙の上部のずれをより効果的に抑制することができる。
本発明の好ましい態様としては、前記吸引部は、前記搬送される紙の紙面に直交する軸に対して前記搬送される紙の紙尻側に向かって傾斜しており、かつ前記搬送される紙の紙面を吸引する吸引口を備えることが望ましい。
上記構成により、本発明に係る給紙装置は、吸引部が搬送された紙を吸引して持ち上げる際、搬送される紙の前端を搬送される紙の紙尻側に引き込むので、搬送される最上部の紙の後端付近をずらすことなく、持ち上げることができる。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る給紙方法は、給紙台に積み重なられた紙を搬送するために、搬送される紙の前端部及び側端部を押さえる手順と、前記搬送される紙の紙面を押さえる前記前端部と前記側端部の間を吸引する手順と、前記搬送される紙の前端方向から前記給紙台に積み重なられた紙の上層部に気体を吹き付ける手順と、を備えることを特徴とする。
上記構成により、本発明に係る給紙方法は、搬送される紙の搬送方向に凹凸を形成することで、積載された紙の上部のずれを抑制し、紙を正確に一枚一枚送り出すことができる。
本発明は、給紙装置から最上部の紙を送り出す際に、2枚目以下の紙のずれを抑えることが可能な安定した紙搬送を実現できる効果を奏する。
図1は、実施形態1の給紙装置の様子を示す説明図である。 図2は、実施形態1の紙が搬送される様子を示す説明図である。 図3は、実施形態1の吸引部を示す説明図である。 図4は、実施形態2の給紙装置の様子を示す説明図である。 図5は、実施形態3の給紙装置の様子を示す説明図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
(実施形態1)
本実施形態の給紙装置は、枚葉紙である印刷シートを一枚ずつ給紙トレイから印刷部へと供給できるものである。例えば、給紙装置は、電子写真方式や、オフセット方式の枚葉印刷機に備えられる。枚葉印刷機には、給紙部と印刷部と排紙部とを含む。給紙部は、給紙装置を備えたものであり、印刷部は、給紙部から供給された紙の片方の面または両方の面に対して印刷を施すものである。また、排紙部は、印刷部により印刷された紙を排出トレイに排出するものである。
図1は、実施形態1の給紙装置の様子を模式的に示す説明図である。以下、実施形態1の給紙装置10について説明する。給紙装置10は、図1に示すように、側端部紙押さえ11と、前端部紙押さえ12と、吸引部13と、前端側気体吹き付け部14と、を含む構成である。
給紙装置10は、枚葉紙である印刷シートを一枚ずつ給紙トレイから印刷部へと供給できるものである。
側端部紙押さえ11は、搬送される紙5の搬送される方向から直交する方向の両側端部を押さえるものである。側端部紙押さえ11は、例えば、搬送される紙5の搬送される方向から直交する方向の両側端部を2枚で押さえて良い。側端部紙押さえ11が、搬送される紙5の搬送される方向から直交する方向の両側端部を2枚で押さえることによって、搬送される紙5の前端方向から吹き付けられた気体を搬送される紙5の紙尻側へと流すことができる。また、側端部紙押さえ11は、搬送される紙5の搬送される方向から直交する方向の両側端部を1枚で押さえても良く、実施形態1に限定されるものではない。
前端部紙押さえ12は、搬送される紙5の搬送されえる方向の前端部を押さえるものである。紙押さえ前端部12は、例えば、搬送される紙の前端部中央付近を押さえるものである。また、側端部紙押さえ11と同様に、例えば、搬送される紙5の搬送される方向の前端部を2枚で押さえてよい。また、前端部紙押さえ12は、搬送される紙5の搬送される方向の前端部を1枚で押さえても良く、実施形態1に限定されるものではない。
吸引部13は、給紙装置10に積載される紙を一枚ずつ吸引して、印刷部へと紙を搬送するものである。吸引部13は、側端部紙押さえ11と前端部紙押さえ12とで囲まれた搬送される紙5の紙面を吸引する。吸引部13は、例えば、側端部紙押さえ11と前端部紙押さえ12とで囲まれた搬送される紙5の紙面に2箇所設けて吸引しても良い。吸引する箇所を2つ設けることで、搬送される紙5の紙面を安定して吸引することができる。また、2枚の前端部紙押さえ12との間に新たに吸引部13を設けて、吸引部13を、側端部紙押さえ11と前端部紙押さえ12とで囲まれた搬送される紙5の紙面2箇所の他に、2枚の前端部紙押さえ12の間の計3箇所を吸引しても良く、実施形態1に限定されるものではない。
図2は、実施形態1の紙が搬送される様子を模式的に示す説明図である。図2に示すように、吸引部13が搬送される紙5を吸引する際に、前端側気体吹き付け部14は、積載された紙の上層部複数枚に前端側面から気体を吹き付けるものである。また、前端側気体吹き付け部14は、搬送される紙5の搬送方向と同軸上に吸引部13が位置するように設けられる。前端側気体吹き付け部14が、積載された紙の上層部複数枚に気体を吹き付けることで、上層部の紙に空気層を形成し、吸引部13によって紙5が吸引される際、次に搬送される紙5aを容易に分離することができる。
前端側気体吹き付け部14は、搬送される紙5を吸引部13が吸引する時に限らず、常に、搬送される紙5に向かって気体を吹き付けている。前端側気体吹き付け部14は、吸引部13が搬送される紙5を吸引する時のタイミングで吹き付けても良く、実施形態1に限定されるものではない。
給紙装置10において、初め、搬送される紙5は、側端部紙押さえ11と紙押さえ前端部12とで押さえられている。前端側気体吹き付け部14は、側端部紙押さえ11と前端部紙押さえ12とで押さえられている紙の上層部複数枚に、搬送される紙5の紙尻側に向かって、気体を吹き付けている。これにより、上層部の紙の間に空気層を形成する一方で、紙押さえで押さえている部分は空気が入りにくい為、搬送される最上部の紙5を押さえている側端部紙押さえ11の両端部、および前端部紙押さえ12の押さえている中央部が凹み、気体吹付け部14の吹き付けている部分が膨らむことにある。よって、搬送される最上部の紙5は、凹凸形状を有して搬送方向に搬送される。
前端部紙押さえ前端部12と側端部紙押さえ11とによって押さえつけられた紙の上層部に、前端側気体吹き付け部14から、気体が吹き付けられるので、吹き付けられた気体は、搬送される紙5の前端側から搬送される紙5の紙尻側に向かって吹き抜け、搬送される紙5の搬送方向に沿って凸部形状が形成される。
また、紙の上層部の短手方向側は、側端部紙押さえ11によって押さえられているため、搬送される紙5の搬送方向に沿って凹部形状を形成する。つまり、搬送される紙5は、搬送される紙5の長手方向に沿って、凹部が3つ、凸部が2つの凹凸部形状を形成することになる。
次に、吸引部13は、搬送される紙5の前端部を吸引する。前端部紙押さえ12もしくは紙5の弾性変形により、搬送される最上部の紙5のみが、前端部紙押さえ12の上まで吸上げられ、搬送される紙5の前端部を次に搬送される紙5aから分離することができる。前端部紙押さえ12は、吸引部13が搬送される紙5の前端部を吸引すると、次に搬送される紙5aの前端部を押さえる。また、側端部紙押さえ11も前端部紙押さえ12と同様に、吸引部13が搬送される紙5の前端部を吸引すると、次に搬送される紙5aの搬送される方向から直交する方向の両側端部を押さえる。
前端側気体吹き付け部14と、吸引部13とは、搬送される紙5の搬送方向と同軸上に位置するように設けられているため、吸引部13は、前端側気体吹き付け部14が吹き付けることにより、搬送される最上部の紙と、次に搬送される紙との間に空気層ができて膨らんだ凸部を吸着するため、最上部の紙を吸着し損なうことが起こりにくい。
側端部紙押さえ11は、吸引部13によって搬送される紙5の搬送される方向から直交する方向の両側端部を押さえる。側端部紙押さえ11は、前端側気体吹き付け部14によって、搬送される紙5の搬送方向から紙5の紙尻側に吹かれる気体が紙5の搬送方向側端側に抜けることを防止することができる。搬送される紙5の側端部から前端側気体吹き付け部14によって吹き付けられた気体が吹き抜けることを防止することができる。また、搬送される紙5のバタつきを防止することが可能となり、前端側気体吹き付け部14による気体の吹きつけ量も低減することができる。
搬送される最上部の紙5が、給紙部から印刷部へ送り出される際、2枚目以下の紙は、これに引きずられて紙送り方向へずれようとし、紙の先端が図示していない紙当て、もしくは前端側気体吹き付け部に突き当たるが、搬送される最上部の紙5には紙搬送方向に凹凸部形状が形成されている為、これと直交する方向の凹凸形状には変形しにくく、紙の後端部分まで、ずれにくくなる。
図3は、実施形態1の吸引部を模式的に示す説明図である。吸引部13は、吸引口13aを備えている。吸引部13は、搬送される紙5の紙面に直交する軸に対して搬送される紙5の紙尻側に向かって傾斜している。そして、吸引部13は、搬送される紙5の紙面を吸引するように設けられている。また、吸引口13aの吸着面は、搬送される紙5に対して平行な形状である。
吸引部13が、搬送される紙5の紙面に直交する軸に対して搬送される紙5の紙尻側に向かって傾斜するように設けられることで、吸引部13が搬送される紙5を吸引して持ち上げる際に、搬送される紙5の前端部を搬送される紙5の紙尻側に向かって引き込むことが可能となり、次に搬送される紙5aの後端が、これに引きずられてずれるのを防止することができる。
実施形態1は、側端部紙押さえ11と、前端部紙押さえ12と、吸引部13と、前端側気体吹き付け部14とを備える給紙装置10であるため、搬送される紙5の側端部を押さえて吸引することが可能となり、搬送される紙のバタつきを低減することができる。また、搬送される紙5の側端部11を押さえることで、搬送される紙5の前端方向から吹き付ける気体を搬送される紙5の紙尻側へと流すことができる。
前端部紙押さえ12を二つの吸引部との間に備えたことで、搬送される紙5の搬送方向に凹凸を形成することが可能となり、搬送される紙5にコシを付けて一枚一枚正確に送り出すことができる。
(実施形態2)
図4は、実施形態2の給紙装置の様子を模式的に示す説明図である。以下、実施形態2の給紙装置20について説明する。給紙装置20は、図4に示すように、側端部紙押さえ21と、前端部紙押さえ22と、吸引部23と、前端側気体吹き付け部24と、ガイド部25とを含む構成である。実施形態2の側端部紙押さえ21と、前端部紙押さえ22と、吸引部23と、前端側気体吹き付け部24とは、実施形態1と同様である。
ガイド部25は、例えば、金属の棒であれば良い。搬送される紙5をガイドすることができ、搬送される紙5のバタつきを抑えることができるものであれば足りる。
ガイド部25は、搬送される紙5の紙尻側から、搬送される紙5の搬送方向に向かって設けられる。また、ガイド部25は、搬送される紙5の搬送方向と直交する方向における、搬送される紙5の中央部に配置される。搬送される紙5の搬送方向からガイド部25を見ると、ガイド部25は、紙押さえ側端部21と紙押さえ前端部22とで囲まれた紙面に設けられた2つの吸引部23の間に位置している。
搬送される紙5の紙尻側を押え付けながらガイドするガイド部25の長さは、例えば、搬送方向に搬送される紙5の半分の長さである。この為、吸口が紙5を吸引して持ち上げる際、これを邪魔することは無い。
実施形態1と同様に、給紙装置20では、初め、搬送される紙5は、側端部紙押さえ21と前端部紙押さえ22とで押さえられている。前端側気体吹き付け部24は、側端部紙押さえ21と前端部紙押さえ22とで押さえられている紙の上層部複数枚に、搬送される紙5の紙尻側に向かって、気体を吹き付けている。
次に、吸引部23は、搬送される紙5の前端部を吸引する。搬送される紙5の前端部を吸引することで、搬送される紙5の前端部を次に搬送される紙5aから分離することができる。紙押さえ前端部22は、吸引部23が搬送される紙5の前端部を吸引すると、次に搬送される紙5aの前端部を押さえる。また、側端部紙押さえ21も前端部紙押さえ22と同様に、吸引部23が搬送される紙5の前端部を吸引すると、次に搬送される紙5aの搬送される方向から直交する方向の両側端部を押さえる。
側端部紙押さえ21は、吸引部23によって搬送される紙5の前端部が吸引された場合でも、吸引部23によって吸引された紙5の短手方向の両端側を押さえている。また、ガイド部25は、吸引部23によって吸引された紙5の紙尻側を押さえている。
吸引部23によって搬送される紙5は、搬送される紙5を押さえていた側端部紙押さえ21及び前端部紙押さえ22からの紙の押さえつけが解除される。すると、搬送される紙5を押さえていた側端部紙押さえ21及び前端部紙押さえ22は、次に搬送される紙5aを押さえつけることになる。
搬送される紙5を押さえていた側端部紙押さえ21及び前端部紙押さえ22からの紙の押さえつけが解除された時でも、ガイド部25は、吸引部23によって搬送される紙5を押さえつけている。このガイド部25によって、搬送する紙5の紙の紙尻側のばたつきを抑えることが可能となる。
前端側気体吹き付け部24は、吸引部23で吸引した搬送される紙5と、次に搬送される紙5aとの間に、気体を吹き付ける。前端側気体吹き付け部24と、吸引部23とは、搬送される紙5の搬送方向において同軸上に位置するように設けられているため、前端側気体吹き付け部24が吹き付ける気体は、吸引部23の位置する箇所を吹き抜けるようになる。
側端部紙押さえ21は、吸引部23によって搬送される紙5の短手方向の両端側を押さえている。このため、前端側気体吹き付け部24によって、搬送される紙5の搬送方向から紙5の紙尻側に吹き付けられる気体が、紙5の搬送方向側端側に抜けることを防ぐことができる。紙5の搬送方向側端側への気体吹き抜けを防止することができるため、搬送される紙5のバタつき防止が可能となり、前端側気体吹き付け部24による気体の吹きつけ量も節約することができる。
ガイド部25は、搬送される紙5の紙尻側を押さえているため、前端側気体吹き付け部24によって、吹き付けられた気体が紙尻中央部から抜けずに、両サイドに抜けることとなる為、紙の凹凸形状が、紙の後端付近まで形成され、紙のずれをより抑制することができる。また、搬送される紙5の前端から紙の紙尻側に吹き抜けても、紙のバタつきを抑えることができる。
このように紙の上層部に凹凸形状が形成されている為、最上部の紙5が送り出される際、2枚目以下の紙がそれに引っ張られたとしても、紙の前端が紙当に突き当てられて止まり、紙5がカールするような形で紙送り方向に寄ってくることが無い。これにより、積載された紙の上部にずれが生じず、紙を正確に一枚一枚送り出すことができる。また、前端側気体吹きつけ部24が気体を吹き付けたとしても、吹き付ける気体の流れがスムーズとなるため、搬送される紙5のバタつきを抑えることができる。
実施形態2は、側端部紙押さえ21と、前端部紙押さえ22と、吸引部23と、前端側気体吹き付け部24と、ガイド部25とを備える給紙装置20である。ガイド部25は、搬送される紙の紙尻側から前記搬送される紙の搬送中央方向に設けられているため、搬送される紙5の紙尻側を押さえることができる。また、ガイド部25を設けたことで、搬送される紙5の搬送方向に沿って凸部形状をより頑丈に形成して、搬送される紙にコシをつけることができる。
(実施形態3)
図5は、実施形態3の給紙装置の様子を模式的に示す説明図である。以下、実施形態3の給紙装置30について説明する。給紙装置30は、図5に示すように、側端部紙押さえ31と、前端部紙押さえ32と、吸引部33と、前端側気体吹き付け部34と、ガイド部35と、側端側気体吹き付け部36とを含む構成である。実施形態3の側端部紙押さえ部31と、前端部紙押さえ32と、吸引部33と、前端側気体吹き付け部34と、ガイド部35とは、実施形態2と同様である。
側端側気体吹き付け部36は、搬送される紙5の紙尻側端部に気体を吹き付けるものである。側端側気体吹き付け部36は、例えば、前端側気体吹き付け部34と同様に、気体を吹き続けている。
吸引部33が搬送される紙5を吸引する際に、側端側気体吹き付け部36が搬送する紙5の紙尻側に向かって気体を吹き付けることができるので、紙尻付近でも、積載された紙の上層部に空気層が入り、一枚一枚の分離がより確実となる。この場合、紙尻付近でも、積載された紙上層部に空気層が入り、一枚一枚の分離がより確実となる。また、側端側気体吹き付け部から吐出された空気は、搬送される紙5が前記紙尻ガイド部押さえられることで、紙尻側に逃げる為、紙尻付近においても、上層部の紙は、紙中央付近が凹み、両端が膨らんだ凹凸形状となる。これにより、紙のずれを抑制する効果が、より高くなる。
また、ガイド部35は、搬送される紙の紙尻側から前記搬送される紙の搬送中央方向に設けられているため、側端側気体吹き付け部36から吹き付けられた気体は、ガイド部35で止められて紙尻側に抜けるため、搬送される紙5の紙尻付近においても、紙中央付近が凹み、両端が膨らんだ凹凸形状となり、紙のずれを抑制する効果をより高めることができる。
実施形態3は、側端部紙押さえ31と、前端部紙押さえ32と、吸引部33と、前端側気体吹き付け部34と、ガイド部35と、側端側気体吹き付け部36とを備える給紙装置30である。側端側気体吹き付け部36は、搬送される紙5の紙尻側端部に気体を吹き付けられるので、積層された紙尻付近でも紙の上層部に空気層を形成することが可能となり、一枚一枚の分離がより確実なものとなる。
5 搬送される紙
5a 搬送される次の紙
10、20、30 給紙装置
11、21、31 側端部紙押さえ
12、22、32 前端部紙押さえ
13、23、33 吸引部
13a 吸引口
14、24、34 前端側気体吹き付け部
25、35 ガイド部
36 側端側気体吹き付け部

Claims (6)

  1. 給紙台に積み重なられた紙を搬送するために、搬送される紙の前端部中央付近を押さえる前端部紙押さえと、
    前記搬送される紙の側端部を押さえる側端部紙押さえと、
    前記搬送される紙の紙面を押さえる前記前端部紙押さえと前記側端部紙押さえとの間を吸引する吸引部と、
    前記搬送される紙の前端方向から前記給紙台に積み重なられた紙の上層部に気体を吹き付ける前端側気体吹き付け部と、
    を備えることを特徴とする給紙装置。
  2. 前記吸引部を二つ有し、
    前記紙押さえ前端部は、前記二つの吸引部の間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
  3. 前記搬送される紙の紙尻側から、前記搬送される紙の搬送方向に向かうガイド部を有し、前記ガイド部は、前記搬送方向と直交する方向における前記搬送される紙の中央部に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給紙装置。
  4. 前記搬送される紙の紙尻側の側端方向から気体を吹き付ける側端側気体吹き付け部を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の給紙装置。
  5. 前記吸引部は、前記搬送される紙の紙面に直交する軸に対して前記搬送される紙の紙尻側に向かって傾斜しており、かつ前記搬送される紙の紙面を吸引する吸引口を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに1項に記載の給紙装置。
  6. 給紙台に積み重なられた紙を搬送するために、搬送される紙の前端部及び側端部を押さえる手順と、
    前記搬送される紙の紙面を押さえる前記前端部と前記側端部の間を吸引する手順と、
    前記搬送される紙の前端方向から前記給紙台に積み重なられた紙の上層部に気体を吹き付ける手順と、
    を備えることを特徴とする給紙方法。
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