JP2020075492A - レーザ記録装置 - Google Patents
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Abstract
Description
照射位置)における記録媒体の炭化や発色剤の反応による色の変化を利用した単色の記録
しかできなかった。
のようなフィルムを備えたプラスチック物体、およびそのようなプラスチック物体にレー
ザ光の集光位置を制御して、多色画像を記録する方法も提案されている。
止させるための複数の紫外光照射装置を持つ必要があったため、装置コストの低減、およ
び装置の小型化が困難であった。また、レーザの集光位置を発色層に合わせて変更する場
合には、記録媒体の歪み、凹凸、光学系、発色層の厚み等ばらつきにより、記録画像の品
質が容易に低下する虞があった。
ザ記録装置において、記録画像の品質を維持、向上しつつ装置構成を簡略化することが可
能なレーザ記録装置を提供することにある。
ともに、断熱及び伝熱を行う中間層を介して含まれる前記感熱材料の前記閾値温度が高く
なるようにレーザ光が照射される表面側から積層された複数の感熱記録層を備えた記録媒
体に前記レーザ光を照射して記録を行うレーザ記録装置である。
そして、レーザ記録装置の制御部は、閾値温度が高い感熱記録層の記録時ほどレーザ光
のパワー密度を相対的に高くし、閾値温度が低い感熱記録層の記録時ほど実効的に長い照
射時間として、レーザ光を照射して記録対象の感熱記録層に対する記録を行う。
[1]第1実施形態
まず、第1実施形態の原理説明を行う。
第1実施形態のレーザ記録方法は、レーザ照射によって少なくとも保護層18上で発生
した熱が各層に伝導して各層の温度が変化するのを、レーザによる熱の与え方、つまりレ
ーザの照射条件によって制御することにより選択的に各層を発色させる記録方法である。
記録媒体10は、図1に示すように、基材12上に、低温発色層13、第1スペーサ層
14、中温発色層15、第2スペーサ層16、高温発色層17及び保護層18がこの順番
で積層されている。ここで、低温発色層13、中温発色層15及び高温発色層17は、画
像記録がなされる感熱記録層(低温感熱記録層、中温感熱記録層、高温感熱記録層)を構
成し、第1スペーサ層14、第2スペーサ層16は、断熱および伝熱を行う中間層を構成
している。
5、第2スペーサ層16、高温発色層17及び保護層18を保持する。
低温発色層13は、その温度が第1閾値温度Tl以上となると発色する感熱材料として
の示温材料を含む層である。
に対する中温発色層15側からの伝熱を抑制する層である。
中温発色層15は、その温度が第2閾値温度Tm(>Tl)以上となると発色する感熱
材料としての示温材料を含む層である。
に対する高温発色層17側からの伝熱を抑制する層である。
高温発色層17は、その温度が第3閾値温度Th(>Tm)以上となると発色する感熱
材料としての示温材料を含む層である。
層16及び高温発色層17を保護するための層である。
図2(a)は、低温発色層13を個別に発色させる場合の原理説明図である。
また、図2(b)は、中温発色層15を個別に発色させる場合の原理説明図である。
また、図2(c)は、高温発色層17を個別に発色させる際の原理説明図である。
3まで熱が伝わる必要があるが、同時に中温発色層15の温度が第2閾値温度Tmを越え
ず、かつ、高温発色層17の温度が第3閾値温度Thを超えないレーザ照射条件で記録を
行う。
この結果、図2(a)に示すように、低温発色層13の発色領域21で発色することと
なる。
色層15まで熱が伝わる必要があるが、同時に高温発色層17の温度が第3閾値温度Th
を超えず、かつ、スペーサ層14により伝熱を抑制し、低温発色層13の温度が第1閾値
温度Tlを超えないレーザ照射条件で記録を行う。
この結果、図2(b)に示すように、中温発色層15の発色領域22で発色することと
なる。
色層17まで熱が伝わる必要があるが、同時にスペーサ層16およびスペーサ層14によ
り、伝熱を抑制し、中温発色層15の温度が第2閾値温度Tmを越えず、かつ、低温発色
層13の温度が第1閾値温度Tlを超えないレーザ照射条件で記録を行う。
この結果、図2(c)に示すように、高温発色層17の発色領域23で発色することと
なる。
図3に示すように、低温発色層13、中温発色層15及び高温発色層17の各層を発色
するためのレーザ光のパワー密度及び記録時間を、それぞれ、パワー密度PDl、PDm
、PDhとし、記録時間th、tm、tlとした場合、
PDl<PDm<PDh、かつ、th<tm<tl
の条件を満たすように設定する。
PDl+α1=PDm+α2=PDh (α1>α2>0)
とする。この場合において、α1及びα2の値については、低温発色層13、中温発色層
15及び高温発色層17を構成している材料に応じて事前に適宜設定されるものとする。
th+β1=tm+β2=tl (β1>β2>0)
とする。この場合において、β1及びβ2の値については、低温発色層13、中温発色層
15及び高温発色層17を構成している材料に応じて事前に適宜設定されるものとする。
最も小さく、かつ、記録時間tlを相対的に最も大きくする。
このような条件でレーザ光を照射することで、高温発色層17および中温発色層15に
熱が伝わる段階では、中温発色層15の温度が第2閾値温度Tmを越えず、かつ、高温発
色層17の温度が第3閾値温度Thを超えないまま、低温発色層13の温度が第1閾値温
度Tlを越えるようにすることができる。
大きく、かつ、記録時間thを相対的に最も短くする。このような条件でレーザ光を照射
することで、中温発色層15および低温発色層13に熱が伝わる段階では中温発色層15
の閾値、および低温発色層13の閾値の温度を超えないまま、高温発色層17のみ閾値の
温度を超えさせることができる。
録時間tmを上記のような相対的に中間の値にする。
に熱が伝わる段階では高温発色層17の閾値、および低温発色層13の閾値の温度を超え
ないまま、中温発色層15のみ閾値の温度を超えさせることができる。
色を組み合わせたフルカラーの記録が可能になる。さらに、本実施形態の方法によれば、
記録媒体の各層の積層方向に三原色を重ねて記録することができるため、三原色を二次元
平面に沿って別個配置する場合と比較して、比較的低い解像度でも見栄えの良い画像を提
供できる。
図4は、実施形態のレーザ記録装置の概要構成ブロック図である。
レーザ記録装置100は、記録用のレーザ光LBを記録ステージ101上に載置された
記録媒体10に対して出射するレーザヘッド部102と、レーザヘッド部102の出射し
たレーザ光LBを実効的に走査するために記録ステージ101を駆動するための駆動部1
03と、外部より入力された記録画像データに基づいて、レーザヘッド部102及び駆動
部103を制御するマイクロコンピュータとして構成された制御部104と、を備えてい
る。
の焦点位置及びレーザ光LBのスポット径を制御する光学系としてのスポット制御部10
2Aを備えている。
2から出射するレーザ光LBのパワー密度、照射時間、焦点位置、スポット径等を制御す
る。
する三つの発色層を積層した記録媒体10に対して、発色させたい色毎にレーザの走査速
度を変更することで各色の記録時間を制御し、三原色を選択的に発色させる手法について
説明する。
査速度を制御している。すなわち、レーザ光LBの走査速度を相対的に遅くすることによ
り、記録時間を相対的に長くなるように制御している。
ジ図である。
また、図6は、レーザ光LBの入射方向から見たレーザ光LBの照射のイメージ図であ
る。
図6においては、単位時間毎のレーザ光LBのスポットSPTの位置を模式的に示して
いる。
のパワー密度と走査速度を示しており、低温発色層13のみを発色させる際には、例えば
、パワー密度PDl=0.01〜15.0[W/cm2]とし、走査速度V1=1.0〜
90[mm/s]の速度として、レーザを走査する。
/cm2]であると、低温発色層13の閾値温度である第1閾値温度Tlまで温度が上昇
しない可能性があり、パワー密度PDl>15.0[W/cm2]であると、温度が上昇
しすぎて、中温発色層15や高温発色層17が同時に発色する可能性があるからである。
きすぎるため、温度が上昇しすぎて、中温発色層15や高温発色層17が同時に発色する
可能性があり、走査速度V1>90[mm/s]であると、低温発色層13の閾値温度(
第1閾値温度Tl)まで温度が上昇しない可能性があるからである。
のパワー密度と走査速度を示しており、中温発色層15のみを発色させる際には、例えば
、パワー密度PDm=1.0〜100.0[W/cm2]とし、走査速度V2=10〜5
00[mm/s]の速度として、レーザを走査する。
cm2]であると、中温発色層15の閾値温度である第2閾値温度Tmまで温度が上昇し
ない可能性があり、パワー密度PDm>100.0[W/cm2]であると、温度が上昇
しすぎて、高温発色層17が発色する可能性があるとともに、低温発色層13に伝わる温
度も閾値温度(第1閾値温度Tl)を超えて発色してしまう可能性があるからである。
すぎるため、温度が上昇しすぎて、高温発色層17が発色する可能性があるとともに、低
温発色層13に伝わる温度も閾値温度(第1閾値温度Tl)を超えて発色してしまう可能
性があり、走査速度V2>500[mm/s]であると、中温発色層15の閾値温度であ
る第2閾値温度Tmまで温度が上昇しない可能性があるからである。
光LBの走査速度とパワー密度を示しており、高温発色層17のみを発色させる際には、
例えば、パワー密度PDh=150〜1000[W/cm2]とし、走査速度V3=75
0〜6000[mm/s]の速度としてレーザを走査する。
cm2]であると、高温発色層17の閾値温度まで温度が上昇しない可能性があり、パワ
ー密度PDh>1000[W/cm2]であると、温度が上昇しすぎて、表層にある保護
層18を熱破壊してしまう可能性があるととともに、表層で発生する熱が大きすぎること
により、中温発色層15や低温発色層13に伝わった際にこれらの層の温度が閾値温度(
第1閾値温度Tl又は第2閾値温度Tm)を超えて同時に発色する可能性があるからであ
る。
きすぎるため、温度が上昇しすぎて、表層にある保護層18を熱破壊してしまう可能性が
あるとともに、表層で発生する熱が大きすぎることにより、中温発色層15や低温発色層
13に伝わった際にこれらの層の温度が閾値温度(第1閾値温度Tl又は第2閾値温度T
m)を超えて同時に発色する可能性があり、走査速度V3>6000[mm/s]である
と、高温発色層17の閾値温度である第3閾値温度Thまで温度が上昇しない可能性があ
るからである。
に大きく依存しており、上記の例は吸収率が1%〜50%程度の材料を表層である保護層
に用いた例である。
例えば基材12として、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタラート(PET)、
グリコール変性ポリエステル(PET−G)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネー
ト(PC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、スチレンブタジエンコポリマー(SBR)、ポ
リアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂などフィルム状ないし板状に加工
できる樹脂を用いる。
ム、アルミナなど基材に白色性や表面の平滑性、断熱性等を加えた樹脂を用いることが可
能である。
することも可能である。
ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル、など透明性の高い樹脂類をバインダーとして、ある閾値
の温度を超えた時に三原色に発色する色材としてロイコ染料、ロイコ色素やその他示温材
料を用いる。
−n−ブチル−2−メチル−インドール−3−イル)フタリド、7−(1−ブチル−2−
メチル−1H−インドール−3−イル)−7−(4−ジエチルアミノ−2−メチル−フェ
ニル)−7H−フロ[3,4−b]ピリジン−5−オン、1−(2,4−ジクロロ−フェ
ニルカルバモイル)−3,3−ジメチル−2−オキソ−1−フェノキシ−ブチル−(4−
ジエチルアミノーフェニル)−カルバミン酸イソブチルエステル、3,3−ビス(p−ジ
メチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−
ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン=CVL)、3,3−ビ
ス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−アミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチル
アミノフェニル)−6−ニトロフタリド、3,3−ビス3−ジメチルアミノ−7−メチル
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−ク
ロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ
)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジ−n
−ブチルアミノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(N−メチルアニリノ)フルオラン、3−(N
−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−
N−イソアミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シ
クロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N,N−ジエチルアミ
ノ−7−o−クロルアニリノフルオラン、ローダミンBラクタム、3−メチルスピロジナ
フトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロナフトピランなどの
発色染料を挙げることが可能である。
いずれも使用でき、例えば活性白土、酸性白土等の無機物質、無機酸、芳香族カルボン酸
、その無水物またはその金属塩類、有機スルホン酸、その他の有機酸、フェノール系化合
物等の有機系顕色剤などが挙げられ、なかでもフェノール系が好ましい。
、ポリヒドロキシスチレン、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸の亜鉛塩、3−オクチル
−5−メチルサリチル酸の亜鉛塩、フェノール、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキ
シアセトフェノン、2,2′−ジヒドロキシジフェニル、2,2′−メチレンビス(4−
クロロフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール
)、4,4′−イソプロピリデンジフェノール(別名ビスフェノールA)、4,4′−イ
ソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(2−
メチルフェノール)、4,4′−エチレンビス(2−メチルフェノール)、4,4′−チ
オビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−シクロヘキサン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−ヘプタン、
4,4′−シクロヘキシリデンビス(2−イソプロピルフェノール)、4,4′−スルホ
ニルジフェノール等のフェノール系化合物、該フェノール系化合物の塩、サリチル酸アニ
リド、ノボラック型フェノール樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル等が挙げられる。
ポリビニルアルコール(PVA)、スチレンブタジエンコポリマー(SBR)、ポリスチ
レン、ポリアクリル等を用いることができる。
としては800〜15000nmのものが好ましい。特に熱加工用などで用いられるYA
Gレーザ、YVO4レーザ、CO2レーザ、半導体レーザなどが好ましい。
800nm未満となると、発色のための熱量を得るのに光を吸収して熱に変換する特殊な
層を表層に設けたり、熱ではなく光エネルギーによる発色が起こる別の発色剤を用いたり
する必要があるからである。
光する際に、集光点でのビームウェストが十分小さくならず、記録できる画素のサイズを
小さなものにできないため、高解像度な画像を記録することが困難になるからである。
を変更することで各色の記録時間を制御し、三原色を選択的に発色させることができるの
で、記録画像の品質を維持、向上しつつ装置構成を簡略化することができる。
上記第1実施形態においては、発色させたい色毎にレーザの走査速度を変更することで
各色の記録時間を制御し、三原色を選択的に発色させる手法について説明したが、本第2
実施形態は、レーザ走査速度を変更する代わりに、レーザ走査速度を一定とし、走査回数
で記録時間を制御する場合の実施形態である。
ジとレーザ光LBの入射方向から見たレーザ光LBの照射のイメージとの対応関係説明図
である。
め、レーザ光LBの走査速度を、例えば10〜6000[mm/s]の一定の値とし、照
射を繰り返す回数(走査回数)により記録時間を制御している。
ており、低温発色層13を発色させる際には、例えば0.01〜15.0[W/cm2]
のパワー密度で同一箇所について、3〜50回繰り返し走査する。
図7においては、走査回数の差の理解を容易にするため、レーザの入射方向から見た際
のレーザスポットSPTの位置(レーザ照射位置)を上下にずらして示しているが、実際
には同一位置に繰り返し、重ねてレーザが照射される。
/cm2]であると、低温発色層13の閾値温度(第1閾値温度Tl)まで温度が上昇し
ない可能性があり、パワー密度PDl>15.0[W/cm2]であると、温度が上昇し
すぎて、中温発色層15や高温発色層17が同時に発色する可能性があるからである。
1<3[回]であると、低温発色層13の閾値温度(第1閾値温度Tl)まで温度が上昇
しない可能性があり、走査回数CT1>50[回]であると、同一箇所に加わるエネルギ
ーが大きすぎるため、温度が上昇しすぎて、中温発色層15や高温発色層17が同時に発
色する可能性があるからである。
密度と走査回数を示しており、中温発色層15のみを発色させる際には、例えば1.0〜
100.0[W/cm2]のパワー密度で、同一箇所を1〜30回繰り返し走査する。
cm2]であると、中温発色層15の閾値温度(第2閾値温度Tm)まで温度が上昇しな
い可能性があり、パワー密度PDm>100.0[W/cm2]であると、温度が上昇し
すぎて、高温発色層17が発色する可能性があるとともに、低温発色層13に伝わる温度
も閾値を超えて発色してしまう可能性があるからである。
2<1[回]であると、中温発色層15の閾値温度(第2閾値温度Tm)まで温度が上昇
しないからであり、走査回数CT2>30[回]であると、同一箇所に加わるエネルギー
が大きすぎるため、温度が上昇しすぎて、高温発色層17が発色する可能性があるととも
に、低温発色層13に伝わる温度も閾値温度(第1閾値温度Tl)を超えて発色してしま
う可能性があるからである。
走査回数を示しており、高温発色層17のみを発色させる際には、例えば150〜100
0[W/cm2]のパワー密度で、同一箇所を1〜10回繰り返し走査する。
cm2]であると、高温発色層17の閾値温度まで温度が上昇しない可能性があり、パワ
ー密度PDh>1000[W/cm2]であると、温度が上昇しすぎて、表層にある保護
層18を熱破壊してしまう可能性があるとともに、表層で発生する熱が大きすぎることに
より、低温発色層13あるいは中温発色層15に伝わった際にこれらの層の温度が閾値温
度(第1閾値温度Tlあるいは第2閾値温度Tm)を超えて同時に発色する可能性がある
からである。
3<1[回]であると、高温発色層17の閾値温度(第3閾値温度Th)まで温度が上昇
しないからであり、走査回数CT3>10[回]であると、同一箇所に加わるエネルギー
が大きすぎるため、温度が上昇しすぎて、表層にある保護層18を熱破壊してしまう可能
性があるとともに、表層で発生する熱が大きすぎることにより、中温発色層15や低温発
色層13に伝わった際にこれらの層の温度が閾値温度(第2閾値温度Tm又は第1閾値温
度Tl)を超えて同時に発色する可能性があるからである。
その他の構成及び作用については、第1実施形態と同様である。
を変更することで各色の記録時間を制御し、三原色を選択的に発色させることができるの
で、記録画像の品質を維持、向上しつつ装置構成を簡略化することができる。
上記第1実施形態においては、発色させたい色毎にレーザの走査速度を変更することで
各色の記録時間を制御し、三原色を選択的に発色させる手法について説明したが、本第3
実施形態は、レーザ走査速度を変更する代わりに、レーザ走査速度を一定とし、走査時の
ウェイティング時間(走査待機時間)で記録時間を制御する場合の実施形態である。
ジ図とレーザ光LBの入射方向から見たレーザ光LBの照射のイメージとの対応関係説明
図である。
えば、パワー密度を1〜20000[W/cm2]の一定値とし、走査速度を10〜60
00[mm/s]の一定値とし、走査回数を1〜50回の一定値とし、レーザの走査を繰
り返す際のn回目の走査からn+1回目の走査をするまでのウェイティング時間(走査待
機時間)で制御を行っている。
回数を模式的に示しており、低温発色層13を発色させる際には、例えば、ウェイティン
グ時間WT1を100〜100000[μs]で設定し、上記のパワー密度、走査速度、
走査回数で同一箇所に繰り返し走査する。
1<100[μs]であると、温度が上昇しすぎて、中温発色層15や高温発色層17が
同時に発色する可能性があり、ウェイティング時間WT1>100000[μs]である
と、低温発色層13の温度が閾値温度まで上昇しない可能性があるからである。
密度、走査速度、走査回数を模式的に示しており、中温発色層15のみを発色させる際に
は、例えばウェイティング時間WT2を10〜10000[μs]で設定し、上記のパワ
ー密度、走査速度、走査回数で同一箇所に繰り返し走査する。
1<10[μs]であると、温度が上昇しすぎて、高温発色層17が発色する可能性があ
ると共に、低温発色層13に伝わる温度も閾値を超えて発色してしまう可能性があり、ウ
ェイティング時間WT2>10000[μs]であると、中温発色層15の温度が閾値温
度まで上昇しない可能性があるからである。
査速度、走査回数を模式的に示しており、中温発色層15のみを発色させる際には、例え
ばウェイティング時間WT3を0.1〜5000[μs]で設定し、上記のパワー密度、
走査速度、走査回数で同一箇所に繰り返し走査する。
1<0.1[μs]であると、温度が上昇しすぎて、表層にある保護層18を熱破壊して
しまう可能性があると共に、表層で発生うる熱が大きすぎることにより、中温発色層15
や低温発色層13に伝わった際にこれらの層の温度が閾値温度を超えて同時に発色する可
能性があり、ウェイティング時間WT3>5000[μs]であると、高温発色層17の
温度がその閾値温度まで上昇しない可能性があるからである。
その他の構成及び作用については、第1実施形態と同様である。
射時のウェイティング時間を変更することで各色の記録時間を制御し、三原色を選択的に
発色させることができるので、記録画像の品質を維持、向上しつつ装置構成を簡略化する
ことができる。
[4.1]第1変形例
上記各実施形態においては、レーザ光LBの走査速度、レーザ光LBの走査回数(小社
階数)あるいはウェイティング時間をそれぞれ制御していたが、これらを組み合わせて制
御するように構成することも可能である。
以上の説明においては、記録ドット毎に画像記録を行う構成を採っていたが、本第2変
形例は、複数の記録ドット(画素)を一定の記録時間内に記録する構成を採ることで、記
録媒体10に対する画像記録処理終了までの総記録時間を短縮する場合の変形例である。
でのタイムラグを利用して、表面で与えた熱が下層(高温発色層17→中温発色層15→
低温発色層13)に伝わっていく間に、他の記録ドット(画素)の記録を同時進行させる
ことで記録の総時間を短縮している。
させるために、同一箇所に1回ないし複数回、かつ一定の周期でレーザ光LBを照射する
。
ところで、各色を発色させるのに適したレーザ光LBの照射条件があるため、複数回レ
ーザ光LBを照射する場合には、2回目以降の照射において最適な周期が存在する。
の照射において最適な周期で記録できる複数の副記録エリアに分割して、各副記録エリア
の記録を終えた後、次の副記録エリアの記録に移り、それらの記録を合わせることにより
、最終的に所望の画像を得るようにしている。
以下の説明においては、ある発色層(本実施形態では、低温発色層13、中温発色層1
5及び高温発色層17)を選択的に発色させる照射条件として、
・記録画素でのレーザ走査速度:Vtem
・非記録画素でのレーザ走査速度:Ve
・副走査方向のピッチ:d
・ある画素に対して同一箇所へ繰り返し照射する際の時間周期:Ttem
とする。
・記録画像の走査方向の幅(記録エリアの走査方向の幅):w
・記録画像の副走査(高さ)方向の幅(記録エリアの副走査方向の幅):H
・1画素の一辺の幅:R
・記録画像の走査方向の画素数:w/R
・記録画像の副走査方向の画素数:H/R
・n画素目の記録画素データ:In
・n画素目の画素の位置データ:Pn
・n画素目の画素まで記録した際の単位記録エリア内での記録時間:tn
・Tで記録できるエリア番号:X
・エリアXの終了画素の位置:PfX
・エリアXの開始画素の位置:PsX
・PsXからPnの距離:Dn
ある。
上記情報のうち、「n画素目」とは、以下の説明においては、図9に示すように、所望
の画像(全体として長方形状の画像:記録エリアに相当)における左上の角の画素を1画
素目として、右に向かって2画素目、3画素目とナンバリングしていき、右端(例えば、
1列目のα画素目)の次は一段下の左端の画素(2列目の1番目の画素:α+1画素目)
として数えた際の画素の番号である。
、マゼンタ(M)、高温発色層17は、イエロー(Y)をそれぞれ発色するものとする。
この場合において、低温発色層13の発色、中温発色層15の発色及び高温発色層17
の発色を区別する場合には、添え字としてc、m、yを用いるものとする。添え字が無い
場合には、いずれの発色層にも限られず、一般化したものとする。
。
図11は、第2変形例における副記録エリアを決定するための説明図である。
まず、制御部104は、記録画像データが入力されると(ステップS1)、記録画像デ
ータをCMYデータに変換する(ステップS2)。
図11(b)〜図11(d)に示すように、シアン(C)データ、マゼンタ(M)データ
及びイエロー(Y)データに変換する。なお、図11においては、理解の容易のため、シ
アン単色、マゼンタ単色、イエロー単色及び黒(=C+M+Y)の4つの画像(C、M、
Y、Kの文字画像)が記録画像データに対応する画像に含まれているものとしている。
づいて、CMY画像データI及び画素位置データPを取得する(ステップS3)。
続いて制御部104は、記録周期Tを特定するための変数tem=1とする(ステップ
S4)。
開始点Ps1〜PsX及び終了点Pf1〜PfX)を、画素を記録する際の記録画素での
レーザ走査速度Vtem及び画素の記録を行わない非記録画素でのレーザ走査速度Veに
基づいて計算(算出)する(ステップS5)。
図11(e)の場合、すなわち、シアンデータについては、記録画素51におけるレー
ザ走査速度Vtem及び非記録画素52におけるレーザ走査速度Veに基づいて、第1の
副記録エリア(画素61の位置に相当する開始点Ps1及び画素62の位置に相当する終
了点Pf1の範囲)及び第2の副記録エリア(画素63の位置に相当する開始点Ps2及
び画素64の位置に相当する終了点Pf2の範囲)を計算(算出)する。
レーザ走査速度Vtem及び非記録画素におけるレーザ走査速度Veに基づいて、第1の
副記録エリア(画素65の位置に相当する開始点Ps1及び画素66の位置に相当する終
了点Pf1の範囲)及び第2の副記録エリア(画素67の位置に相当する開始点Ps2及
び画素68の位置に相当する終了点Pf2の範囲)を計算(算出)する。
レーザ走査速度Vtem及び非記録画素におけるレーザ走査速度Veに基づいて、一つの
副記録エリアしか存在しないので、当該副記録エリア(画素69の位置に相当する開始点
Ps1及び画素70の位置に相当する終了点Pf1の範囲)を計算(算出)する。
細に説明する。
図12は、第2変形例における周期Ttemで記録可能な複数の領域の算出処理の詳細
処理フローチャートである。
記録媒体10の表面に与えた熱が発色層に伝わる時間を利用して、その間に他の画素記録
を進め、発色の最適な照射繰り返し周期の間に記録できる画素を一つの副記録エリアとし
て設定している。
を判別する(ステップS411)。
(ステップS411;No)、n−1番目の画素までを1つの副記録エリアとして確定し
、n番目の画素を次の副記録エリアの開始点PsX+1とし、さらに、tn=0として次
のエリアに進むためにX=X+1として(ステップS423)、処理をステップS420
に移行する。
小さい(真)場合には(ステップS411;Yes)、制御部104は、(n−1)を記
録画像の横方向の画素数で割り、その商のA(整数部分)+B(小数部分)とする(ステ
ップS412)。
ステップS413の判別において、B=0である(真)ならば(ステップS413;Y
es)、制御部104は、周期tn−1に右端の画素から一段下の左端の画素に移動する
空走に必要な時間を加算し、n−1番目の画素からエリアXの開始点PsXに移動する空
走に必要な時間を減算して(ステップS414)、処理をステップS416に移行する。
o)、制御部104は、周期tn−1からn−1番目の画素からエリアXの開始点PsX
に移動する空走に必要な時間を減算する(ステップS415)。
次に、制御部104は、画素Inが記録画素か否かを判別する(ステップS416)。
プS416;Yes)、制御部104は、周期tnに、周期tn−1に1画素分を記録走
査速度で走査する時間(R/Vtem)と、n番目の画素から開始点PsXに移動する空走
に必要な時間を加算して代入し(ステップS417)、処理をステップS419に移行す
る。
合(偽)には(ステップS416;No)、制御部104は、周期tnに、周期tn−1
に1画素分を空走する時間(R/Ve)と、n番目の画素から開始点PsXに移動する空
走に必要な時間(Dn/Ve)を加算したものを代入する(ステップS418)。
続いて、制御部104は、画素番号nが記録画像の総画素数よりも小さいか否かを判別
する(ステップS420)。
(真)には(ステップS420;Yes)、再び処理をステップS411に移行し、ステ
ップS411〜ステップS420の処理を繰り返す。
ステップS420の判別において、画素番号nが記録画像の総画素数以上の場合(偽)
には(ステップS420;No)、その時点におけるtn=Ttemか否かを判別する(
ステップS421)。
ステップS421;Yes)、処理をステップS6(ステップS61)に移行する。
ステップS421の判別において、その時点におけるtn≠Ttemである場合(偽)
には(ステップS421;No)、ウェイティング時間Wait=T−tn−1として(
ステップS422)、処理をステップS6(ステップS61)に移行する。
リアの開始点Ps1〜終了点Pf1の照射をN回繰り返し(ステップS61)、副記録エ
リアの開始点Ps2〜終了点Pf2の照射をN回繰り返し(ステップS62)、…、副記
録エリアの開始点PsX〜終了点PfXの照射をN回繰り返し(ステップS6X)〜Pf
X)、記録周期Tを特定するための変数tem=Cn(=発色層の種類数)となったか否
かを判別する(ステップS7)。
)、未だ処理が完了していないので、制御部104は、変数temに1を加算し、開始点
Ps1〜PsX及び終了点Pf1〜PfXを初期化し(ステップS8)、処理を再びステ
ップS5に移行して、次の副記録エリアの処理に移行し、以下、同様の処理を繰り返す。
ステップS7の判別において、変数tem=Cnである場合には(ステップS7;Ye
s)、処理を終了する。
本第2変形例によれば、図13に示すように、画素単位で複数の副記録エリア53、5
4、…を決定し、各副記録エリア53、54、…毎に同一周期で記録を行うので、記録画
素と非記録画素(空走画素)の走査速度が異なっていても、周期Ttemに合わせて繰り
返し照射を行うことができ、周期Ttemで記録可能なエリアを同時に記録することが可
能である。そのため、発色の状態を安定させつつ、総記録時間の大幅な短縮が可能になり
、記録の生産性を向上することができる。
本第3変形例は、第2変形例と同様に、複数の記録ドット(画素)を一定の記録時間内
に記録する構成を採ることで、記録媒体10に対する画像記録処理終了までの総記録時間
を短縮する場合の変形例である。
行うのではなく、一定の間隔毎の行で指定する点である。
本第3変形例においては、記録対象の発色層を発色させるためにレーザ照射によって記
録媒体表面に与えた熱が発色層に伝わる時間を利用して、その間に他の画素記録を進める
ため、発色の最適な照射繰り返し周期の間に記録できる行数を計算し、一つの記録エリア
として記録する行が所望の記録画像全体に一定の間隔で並ぶようにし、それを一つの単位
記録エリアとしている。
副記録エリアの計算は、第2変形例と同様に、図10のステップS5において行ってい
る。
処理フローチャートである。
図15は、第3変形例における副記録エリアを決定するための説明図である。
まず、制御部104は、入力された記録画像データ50に対応する画像の幅方向の1行
が全て記録画素と仮定して、記録画素でのレーザ走査速度で幅方向に1行分進む時の所要
時間を計算しAとする(ステップS431)。
分)+C(小数部分)とする(ステップS432)。
続いて制御部104は、小数部分C=0か否かを判別する(ステップS433)。
、B=B−1として周期Ttemで記録できる行数を1行減らし(ステップS434)、
処理をステップS436に移行する。これは、各記録エリアの終了点PfXから記録エリ
アの開始点PsXに空走する時間を確保するためである。
)、制御部104は、B=Bとして(ステップS435)、そのまま変更せずに処理をス
テップS436に移行し、記録画像の高さ方向には何画素(記録する総行数)あるか計算
し、その値を周期Ttemで記録できる行数Bで割った商を計算し、D(整数部分)+E
(小数部分)とする(ステップS436)。
、副記録エリアの最終行が所望の記録画像外にあるか否かを判別するどうかを判定する(
S437)。
さい(真)場合には(ステップS437;Yes)、B=Bのまま変更せず(ステップS
438)、処理をステップS440に移行する。
る(偽)場合には(ステップS437;No)、制御部104は、B=B−1とし、ウェ
イティング時間Wait=A+ACとする(ステップS439)。
になるか計算し、開始点PsXと終了点PfXを格納する(ステップS440)。
次に制御部104は、次の副記録エリアの処理を行うため、X=X+1として(ステッ
プS441)、Xが最後の記録エリア数Dに1を加算した値よりも小さいか否かを判別す
る(ステップS442)。
小さい(真)場合には(ステップS442;Yes)、処理を再びステップS437に移
行して、ステップS437〜ステップS442の処理を繰り返す。
なった場合(偽)には(ステップS442;No)、処理をステップS6(ステップS6
1)に移行し、以下第2変形例と同様の処理を行う。
ループとして)で複数の副記録エリア53、54、…を決定し、一定の間隔の行数を開け
て記録を行っているので、各副記録エリア53、54、…毎に同一周期で記録を行うに際
して、隣り合う行や近隣の行を記録した際に残る熱の影響を小さくして、発色の状態を安
定させつつ、総記録時間の大幅な短縮が可能になり、記録の生産性を向上することができ
る。
図16は、第4変形例の効果の説明図である。
以上の第2変形例あるいは第3変形例においては、画素単位あるいは行単位で副記録エ
リアを設定していたが、図16に示すように、幅方向や高さ方向に区分して副記録エリア
53〜57を設定するように構成することも可能である。
図17は、第5変形例の説明図である。
以上の説明においては、画像記録時のレーザ光のスポット径については、詳細に説明し
ていなかったが、スポット制御部102Aにより、光学系を制御してレーザ光の記録媒体
表面におけるスポット径を制御し、表面から離間している発色層ほど(上記実施形態の例
の場合、高温発色層17→中温発色層15→低温発色層13)レーザ光の記録媒体表面に
おけるスポット径を小さくし、各発色層における記録ドット(最小発色領域)の大きさを
一定にするように構成することも可能である。
に示す高温発色層17の記録時のスポット径SPh>図17(b)に示す中温発色層15
の記録時のスポット径SPm>図17(a)に示す低温発色層13の記録時のスポット径
SPlとしている。
このように構成することにより、より解像度の高いフルカラー画像を記録することが可
能となる。
以上の説明においては、レーザ光LBの照射時間をアナログ的に制御していたが、レー
ザ光をパルス発振とし、レーザ光LBの照射時間をパルス数によりディジタル的に制御す
るように構成することも可能である。
上記レーザ光LBの照射制御に加えて、送風、記録ステージ101の加温、冷却による
記録媒体10自体、あるいは、周辺の環境温度制御を行ってさらなる記録速度の向上を図
ることも可能である。
以上の説明においては、発色層が3層の場合について説明したが、2層の場合および4
層以上の場合も同様に適用が可能である。
本実施形態のレーザ記録装置100の制御部104は、CPUなどの制御装置と、RO
M(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの
外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装
置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
トール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク
(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコ
ンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経
由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の
レーザ記録装置100の制御部104で実行されるプログラムをインターネット等のネッ
トワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
予め組み込んで提供するように構成してもよい。
がそれぞれ含まれるとともに、断熱及び伝熱を行う中間層を介して含まれる前記感熱材料
の前記閾値温度が高くなるようにレーザ光が照射される表面側から積層された複数の感熱
記録層を備えた記録媒体に前記レーザ光を照射して記録を行うレーザ記録装置であって、
前記閾値温度が高い前記感熱記録層の記録時ほど前記レーザ光のパワー密度を相対的に高
くし、前記閾値温度が低い前記感熱記録層の記録時ほど実効的に長い照射時間として、前
記レーザ光を照射して記録対象の前記感熱記録層に対する記録を行う制御部を備えている
ものであったが、実施形態の態様としては、以下のような態様も可能である。
の照射により記録を行うに際し、記録エリアを複数の副記録エリアに分割し、同一の前記
感熱記録層の各前記副記録エリアにおける前記レーザ光の照射周期が同一となるように制
御する、ようにしてもよい。
また、第2の態様においては、前記レーザ光のスポット径を制御するスポット制御部を
備え、前記制御部は、記録対象の前記感熱記録層の積層位置に応じて前記スポット制御部
を介して前記レーザ光のスポット径を変更させる、ようにしてもよい。
された前記感熱記録層ほど前記スポット径を大きくし、複数の前記感熱記録層に形成され
る記録ドットの大きさを一定とする、ようにしてもよい。
ようにしてもよい。
ー表現を行う三原色のそれぞれについて設けられおり、前記制御部は、入力画像データに
基づいて、カラー画像を形成する、ようにしてもよい。
を行う中間層を介して含まれる前記感熱材料の前記閾値温度が高くなるようにレーザ光が
照射される表面側から積層された複数の感熱記録層を備えた記録媒体に前記レーザ光を照
射して記録を行うレーザ記録装置で実行される方法であって、前記閾値温度が高い前記感
熱記録層の記録時ほど前記レーザ光のパワー密度を相対的に高く設定する過程と、前記閾
値温度が低い前記感熱記録層の記録時ほど実効的に長い照射時間として、前記レーザ光を
照射して記録対象の前記感熱記録層に対する記録を行う過程と、を備えた方法とすること
も可能である。
ところで、上記第1実施形態〜第3実施形態のレーザ記録方法は、レーザの照射条件を
制御することにより選択的に各層を発色させる記録方法であったが、第1実施形態〜第3
実施形態の手法では、三原色で記録を行う場合には、各色毎に記録していくため、最低で
も3回のスキャンが必要であり、かつ混色の場合にその混色させる色の数だけスキャン回
数が重複するため、記録には多大な時間を要してしまうこととなっていた。
して特定の条件に制御して、レーザの入射方向に垂直な方向に隣り合う2色ないし3色を
同時に発色させることによって、混色を記録する際のスキャン回数を現象させて記録時間
を短縮することを目的とした実施形態である。
、三原色のうち複数色を混色する画素を記録する際に、レーザのパワー密度、照射時間及
び照射周期を適宜制御することにより、選択的に発色温度が互いに異なるとともに、発色
温度に従って積層方向に順番に積層された複数(本第4実施形態では、2種又は3種)の
発色層を発色させる方法について説明する。
パルス幅、走査速度、照射繰り返し時のディレイ時間(インターバル時間)、スポット径
、デフォーカス量を適宜制御するように構成することも可能である。
すなわち、図18(a)は、低温発色層13及び中温発色層15を並行して発色させる
場合の原理説明図である。
また、図18(b)は、中温発色層15及び高温発色層17を並行して発色させる場合
の原理説明図である。
て発色させる場合の原理説明図である。
図18(a)に示すように、記録用のレーザ光LBを特定の条件で照射したときに、低
温発色層13の発色対象領域CLが発色の閾値温度ThLを越え、中温発色層15の発色
対象領域CMが発色の閾値温度ThMを越え、かつ、高温発色層17が発色の閾値温度T
hHを越えないようにすることで、低・中温発色層混色が行える。
きに、中温発色層15の発色対象領域CMが発色の閾値温度ThMを越え、高温発色層1
7の発色対象領域CHが発色の閾値温度ThHを越え、かつ、低温発色層13が発色の閾
値温度ThLを越えないようにすることで、中・高温発色層混色が行える。
に、低温発色層13の発色対象領域CLが発色の閾値温度ThLを越え、中温発色層15
の発色対象領域CMが発色の閾値温度ThMを越え、かつ、高温発色層17の発色対象領
域CHが発色の閾値温度ThHを越えるようにすることで、低・中・高温発色層混色が行
える。
−時間関係説明図である。
図19においては、発色層13、15、17のそれぞれについて、発色層13、15、
17の発色対象領域が発色の閾値温度に到達する閾値到達時間曲線が示されている。
、破線で示す閾値到達時間曲線LLであり、図19においてこの閾値到達時間曲線LLよ
り上側の領域で低温発色層13が発色することを示している。
鎖線で示す閾値到達時間曲線LMであり、図19においてこの閾値到達時間曲線LMより
上側の領域で中温発色層15が発色することを示している。
で示す閾値到達時間曲線LHであり、図19においてこの閾値到達時間曲線LHより上側
の領域で高温発色層17が発色することを示している。
規定され、右端が閾値到達時間曲線LHで規定される領域ALMでは、低温発色層13及
び中温発色層15が発色することを示している。
れ、上端が閾値到達時間曲線LLで規定される領域AMHでは、中温発色層15及び高温
発色層17が発色する。
さらに左端が閾値到達時間曲線LHで規定され、下端が閾値到達時間曲線LLで規定さ
れる領域ALMHでは、低温発色層13、中温発色層15及び高温発色層17の全てが発
色することを示している。
曲線LMで規定される領域ALは、第1実施形態〜第3実施形態において説明した低温発
色層13のみが発色する領域であることを示している。同様に上端が閾値到達時間曲線L
Lで規定され、下端が閾値到達時間曲線LMで規定され、右端が閾値到達時間曲線LHで
規定される領域AMは、第1実施形態〜第3実施形態において説明した中温発色層15の
みが発色する領域であることを示し、上端が閾値到達時間曲線LMで規定され、下端が閾
値到達時間曲線LHで規定される領域AHは、第1実施形態〜第3実施形態において説明
した高温発色層17のみが発色する領域であることを示している。
図20は、レーザ照射条件の一例の説明図である。
図20において、図19において示した(低温)閾値到達時間曲線LLを与えるエネル
ギーEの関数をTl(E)とし、(中温)閾値到達時間曲線LMを与えるエネルギーEの
関数をTm(E)[単位は、時間]とし、(高温)閾値到達時間曲線LHを与えるエネル
ギーEの関数をTh(E)とし、実際にエネルギーを与える時間をT(E)とした場合、
図20に示すように条件でレーザ照射の制御を行うことで複数の発色層に同時並行的に発
色を行わせることができる。
T(E)<Tl(E)かつT(E)>Tm(E)かつT(E)>Th(E)
を満たしている必要がある。
図21は、記録媒体の具体的構成例の説明図である。
記録媒体10を構成している基材12については、厚さとしては、例えば、100μm
であり、熱伝導率比は、例えば、0.01〜5.00W/m/Kとされる。
導率比は、例えば、0.1〜10W/m/Kとされる。
また、第1スペーサ14については、厚さとしては、例えば、7〜100μmであり、
熱伝導率比は、例えば、0.01〜1W/m/Kとされる。
導率比は、例えば、0.1〜10W/m/Kとされる。
また、第2スペーサ16については、厚さとしては、例えば、1〜10μmであり、熱
伝導率比は、例えば、0.01〜1W/m/Kとされる。
伝導率比は、例えば、0.1〜10W/m/Kとされる。
また、保護層18については、厚さとしては、例えば、0.5〜5μmであり、熱伝導
率比は、例えば、0.01〜1W/m/Kとされる。
まず、第4実施形態の第1態様について説明する。
図22は、第1態様の複数色混色による発色方法の説明図である。
図22においては、低温発色層13をシアン(C)発色層とし、中温発色層15をマゼ
ンタ(M)発色層とし、高温発色層17をイエロー(Y)発色層とする場合にレーザ光を
照射した場合の各発色層13、15、17の温度変化を説明している。
この場合において、温度の変化率については、発色対象の発色層の組合せに応じて、レ
ーザのパワー密度を設定する(変化させる)ことにより設定している。
図22(a)は、低温発色層13であるシアン発色層および中温発色層15であるマゼ
ンタ発色層を発色させる場合の温度変化率に設定して、レーザ光を照射し、青(B)を発
色させる場合の温度−時間曲線である。
図22(a)に示すように、中温発色層15であるマゼンタ発色層は、時刻t11に発
色を開始する。
、青が発色を開始する)を経過し、高温発色層17であるイエロー発色層が発色する直前
の時刻t13に至るまでの間の時間TCMのいずれかの時刻までレーザ光LBを照射し、
照射を停止することにより、青(B)を発色させることができる。
図22(b)は、中温発色層15であるマゼンタ発色層および高温発色層17であるイ
エロー発色層を発色させる場合の温度変化率に設定して、レーザ光を照射し、赤(R)を
発色させる場合の温度−時間曲線である。
色を開始する。
そして、高温発色層17であるイエロー発色層が発色を開始する時刻t15(この時点
で、赤が発色を開始する)を経過し、低温発色層13であるシアン発色層が発色する直前
の時刻t16に至るまでの間の時間TMYのいずれかの時刻までレーザ光LBを照射し、
照射を停止することにより、赤(R)を発色させることができる。
図22(c)は、低温発色層13であるシアン発色層、中温発色層15であるマゼンタ
発色層および高温発色層17であるイエロー発色層の全てを発色させる場合の温度変化率
に設定して、レーザ光を照射し、黒(K)を発色させる場合の温度−時間曲線である。
図22(c)に示すように、高温発色層17であるイエロー発色層は、時刻t17に発
色を開始する。
で、赤が発色を開始する)を経過し、さらに低温発色層13であるシアン発色層が発色す
る時刻t19に至ると黒が発色を開始する。
したがって、時刻t19以降の適当な時刻までレーザ光LBを照射し、照射を停止する
ことにより、黒(K)を発色させることができる。
図23においても、低温発色層13をシアン(C)発色層とし、中温発色層15をマゼ
ンタ(M)発色層とし、高温発色層17をイエロー(Y)発色層とする場合にレーザ光を
照射した場合の各発色層13、15、17の温度変化を説明している。
この場合においても、温度の変化率については、図22の場合と同様に、発色対象の発
色層の組合せに応じて、レーザのパワー密度を設定する(変化させる)ことにより設定し
ている。
図23(a)は、低温発色層13であるシアン発色層を単独で発色させる場合の温度変
化率に設定して、レーザ光を照射し、シアン(C)を発色させる場合の温度−時間曲線で
ある。
図23(a)に示すように、低温発色層13であるシアン発色層は、時刻t21に発色
を開始する。
の間の時間TCにおけるいずれかの時刻までレーザ光LBを照射し、照射を停止すること
により、シアン(C)を単独で発色させることができる。
図23(b)は、中温発色層15であるマゼンタ発色層を単独で発色させる場合の温度
変化率に設定して、レーザ光を照射し、マゼンタ(M)を発色させる場合の温度−時間曲
線である。
色を開始する。
そして、高温発色層17であるイエロー発色層が発色を開始する直前の時刻t23に至
るまでの間の時間TMにおけるいずれかの時刻までレーザ光LBを照射し、照射を停止す
ることにより、マゼンタ(M)を単独で発色させることができる。
図23(c)は、イエロー発色層を単独で発色させる場合の温度変化率に設定して、レ
ーザ光を照射し、イエロー(Y)を発色させる場合の温度−時間曲線である。
図23(c)に示すように、高温発色層17であるイエロー発色層は、時刻t24に発
色を開始する。
るまでの間の時間TYにおけるいずれかの時刻までレーザ光LBを照射し、照射を停止す
ることにより、イエロー(Y)を単独で発色させることができる。
図24は、第4実施形態の第1態様の動作フローチャートである。
まず、制御部104は、記録画像データが入力されると(ステップS11)、記録画像
データをRGBデータに分割(変換)する(ステップS12)。
二値化を行う(ステップS13)。
そして制御部104は、二値化された各画素のRGBデータをCMYRBKデータに変
換する(ステップS14)。すなわち、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)
、赤(R)、青(B)、黒(K)で表されるデータに変換する。ここで、緑(G)が含ま
れていないのは、本第4実施形態の場合、低温発色層13であるシアン発色層と、高温発
色層17であるイエロー発色層は、スペーサ層を介して隣接して積層されていないため、
同時発色が行えないからである。
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、赤(R)、青(B)及び黒(K)の各色の発
色を行って画像を記録することとなる。
プS14)の処理について詳細に説明する。
ステップS14の処理において、まず制御部104は、各画素のRGBデータ(の二値
化データの組合せ)の判定を行う(ステップS141)。
タであるCMYRBKデータに変換する処理を行う(ステップS142)。
具体的には、制御部104は、RGBデータの二値化データの組合せが(0,1,1)
、すなわち、(R,G,B)=(0,1,1)の場合には、CMYRBKデータを以下の
ように設定する(ステップS1421)。
(R,G,B)=(0,1,1)
→(C,M,Y,R,B,K)=(1,0,0,0,0,0)
なわち、(R,G,B)=(1,0,1)の場合には、CMYRBKデータを以下のよう
に設定する(ステップS1422)。
(R,G,B)=(1,0,1)
→(C,M,Y,R,B,K)=(0,1,0,0,0,0)
ち、(R,G,B)=(1,1,0)の場合には、CMYRBKデータを以下のように設
定する(ステップS1423)。
(R,G,B)=(1,1,0)
→(C,M,Y,R,B,K)=(0,0,1,0,0,0)
ち、(R,G,B)=(1,0,0)の場合には、CMYRBKデータを以下のように設
定する(ステップS1424)。
(R,G,B)=(1,0,0)
→(C,M,Y,R,B,K)=(0,0,0,1,0,0)
ち、(R,G,B)=(0,1,0)の場合には、CMYRBKデータを以下のように設
定する(ステップS1425)。
(R,G,B)=(0,1,0)
→(C,M,Y,R,B,K)=(1,0,1,0,0、0)
ち、(R,G,B)=(0,0,1)の場合には、CMYRBKデータを以下のように設
定する(ステップS1426)。
(R,G,B)=(0,0,1)
→(C,M,Y,R,B,K)=(0,0,0,0,1,0)
ち、(R,G,B)=(0,0,0)の場合には、CMYRBKデータを以下のように設
定する(ステップS1427)。
(R,G,B)=(0,0,0)
→(C,M,Y,R,B,K)=(0,0,0,0,0,1)
ち、(R,G,B)=(1,1,1)の場合には、CMYRBKデータを以下のように設
定する(ステップS1428)。
(R,G,B)=(1,1,1)
→(C,M,Y,R,B,K)=(0,0,0,0,0,0)
これは、(R,G,B)=(1,1,1)が表すのは、白色であるため、記録(印字)
の必要がないからである。
”を非記録(非印字)画素として、CMYRBKデータを記録する(ステップS143)
。
以上の説明のように、記録を行うため、全てを単色で記録する場合と比較して、短時間
でフルカラーの記録が行える。
図26は、第4実施形態の第1態様の変形例の動作フローチャートである。
図26において、図25と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。図26にお
いて、図25の第1態様と異なる点は、二値化したRGBデータをCMYデータに変換し
て処理を行っている点である。
れると(ステップS11)、記録画像データをRGBデータに分割(変換)する(ステッ
プS12)。
二値化を行う(ステップS13)。
そして制御部104は、二値化された各画素のRGBデータをCMYRBKデータに変
換する(ステップS14)。
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、赤(R)、青(B)及び黒(K)の各色の発
色を行って画像を記録することとなる。
プS14)の処理について詳細に説明する。
ステップS14の処理において、まず制御部104は、RGBデータをCMYデータに
変換する(ステップS141A)。
う(ステップS141B)。
続いて制御部104は、CMYデータの二値化データの組合せに基づいて、記録用デー
タであるCMYRBKデータに変換する処理を行う(ステップS142A)。
、すなわち、(C,M,Y)=(1,0,0)の場合には、CMYRBKデータを以下の
ように設定する(ステップS1421)。
(C,M,Y)=(1,0,0)
→(C,M,Y,R,B,K)=(1,0,0,0,0,0)
なわち、(C,M,Y)=(0,1,0)の場合には、CMYRBKデータを以下のよう
に設定する(ステップS1422)。
(C,M,Y)=(0,1,0)
→(C,M,Y,R,B,K)=(0,1,0,0,0,0)
ち、(C,M,Y)=(0,0,1)の場合には、CMYRBKデータを以下のように設
定する(ステップS1423)。
(C,M,Y)=(0,0,1)
→(C,M,Y,R,B,K)=(0,0,1,0,0,0)
ち、(C,M,Y)=(0,1,1)の場合には、CMYRBKデータを以下のように設
定する(ステップS1424)。
(C,M,Y)=(0,1,1)
→(C,M,Y,R,B,K)=(0,0,0,1,0,0)
ち、(C,M,Y)=(1,0,1)の場合には、CMYRBKデータを以下のように設
定する(ステップS1425)。
(C,M,Y)=(1,0,1)
→(C,M,Y,R,B,K)=(1,0,1,0,0、0)
ち、(C,M,Y)=(1,1,0)の場合には、CMYRBKデータを以下のように設
定する(ステップS1426)。
(C,M,Y)=(1,1,0)
→(C,M,Y,R,B,K)=(0,0,0,0,1,0)
ち、(C,M,Y)=(1,1,1)の場合には、CMYRBKデータを以下のように設
定する(ステップS1427)。
(C,M,Y)=(1,1,1)
→(C,M,Y,R,B,K)=(0,0,0,0,0,1)
ち、(C,M,Y)=(0,0,0)の場合には、CMYRBKデータを以下のように設
定する(ステップS1428)。
(C,M,Y)=(0,0,0)
→(C,M,Y,R,B,K)=(0,0,0,0,0,0)
これは、(C,M,Y)=(0,0,0)が表すのは、白色であるため、記録(印字)
の必要がないからである。
”を非記録(非印字)画素として、CMYRBKデータを記録する(ステップS143)
。
以上の説明のように記録を行うため、本変形例においても全てを単色で記録する場合と
比較して、短時間でフルカラーの記録が行える。
次に第4実施形態の第2態様の動作を説明する。
図27は、第4実施形態の第2態様の動作フローチャートである。
まず、制御部104は、RGBデータフォーマットの記録画像データが入力されると(
ステップS21)、RGBデータをCMYデータに変換する(ステップS22)。
エロー)データの二値化を行う(ステップS23)。
そして制御部104は、二値化された各画素のCMYデータをCMYRBKデータに変
換する(ステップS24)。すなわち、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)
、赤(R)、青(B)、黒(K)で表されるデータに変換する。
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、赤(R)、青(B)及び黒(K)の各色の発
色を行って画像を記録することとなる(ステップS25)。
プS24)の処理について詳細に説明する。
図28においては、図26と同様の部分には、同一の符号を付し、その詳細な説明を援
用する。
ステップS24の処理において、まず制御部104は、各画素のCMYデータ(の二値
化データの組合せ)の判定を行う(ステップS241)。
タであるCMYRBKデータに変換する処理を行う(ステップS242)。
そして、第4実施形態の第1態様の変形例と同様にステップS1421〜ステップS1
425及びステップS143の処理を行う。
様においても全てを単色で記録する場合と比較して、短時間でフルカラーの記録が行える
。
次に第5実施形態について説明する。
記録媒体10Aは、図1に示すように、基材12上に、低温発色層13、第1スペーサ
層14、中温発色層15、第2スペーサ層16、高温発色層17、保護層18、剥離層1
91及び光/熱変換層192がこの順番で積層されている。ここで、基材12、低温発色
層13、第1スペーサ層14、中温発色層15、第2スペーサ層16、高温発色層17、
保護層18は、上記各実施形態と同様である。
の層である。
また光/熱変換層192は、可視光を吸収して熱エネルギーに変換するための層であり
、レーザLBを効率よく吸収するため、レーザLBの補色を含む色の顔料や染料が含まれ
ていることが好ましい。あるいは、黒色であらゆる可視光を吸収するカーボンブラックの
ような成分を含むようにすることも可能である。
際に、より波長の短いレーザを用いることができ、集光時の最小スポット径を小さくして
解像度を上げ、高精細化を図ることが可能となる。
以上の説明においては、画像記録に先立って、CMYRBKデータに変換する実施形態
を説明したが、本第6実施形態は、さらにG(緑)を加えて、CMYRGBKデータに変
換する場合の実施形態である。
上述した記録媒体10、10Aにおいては、レーザLBを一定のパワー密度あるいは一
定の照射周期で制御した場合には、低温発色層13及び高温発色層17を発色させるとと
ともに、中温発色層15のみを発色させない制御を行うことはできなかった。
そこで本第6実施形態においては、レーザLBのパワー密度、照射周期及び照射時間等
を変調して、中温発色層15のみを発色させないようにしている。
具体的には、図30に示すように、記録媒体10の表層(保護層18の表面層)の温度
を温度曲線TTSに示すように変化させることにより、高温発色層17の温度を温度曲線
TTYに示すように変化させ、時刻t31〜時刻t32に示すように、高温発色層18の
温度を閾値温度ThHを越えるようにして発色させる。
そして、時刻t32から時刻t34の間は、記録媒体10の表層の温度を閾値温度Th
Hと閾値温度ThMとの間の所定温度とする。これにより、中温発色層15の温度は、温
度曲線TTMに示すように、閾値温度ThMと閾値温度ThCの間の所定温度となって、
中温発色層15は、発色しない。
一方、低温発色層13の温度は、温度極性TTCに示すように、時刻t33において、
閾値温度ThLを越える。
これと並行して、時刻t34において記録媒体10の表層の温度が閾値温度ThL未満
となるようにレーザLBを制御することにより、高温発色層17の温度、中温発色層15
の温度及び低温発色層13の温度は徐々に低下し、時刻t35において、低温発色層13
の温度は、温度極性TTCに示すように閾値温度ThLを下回り、記録が終了する。
このようにレーザLBの照射制御及び記録媒体10の温度制御をおこなうことので、中
温発色層15のみを発色させないようにし、G(緑)の発色を行わせることができるので
ある。
図31は、第6実施形態の動作フローチャートである。
まず、制御部104は、記録画像データが入力されると(ステップS31)、記録画像
データをRGBデータに分割(変換)する(ステップS32)。
二値化を行う(ステップS33)。
そして制御部104は、二値化された各画素のRGBデータをCMYRGBKデータに
変換する(ステップS34)。すなわち、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y
)、赤(R)、緑(G)、青(B)、黒(K)で表されるデータに変換する。
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、赤(R)、緑(G)、青(B)及び黒(K)
の各色の発色を行って画像を記録することとなる(ステップS35)。
ップS14)の処理について詳細に説明する。
図32は、CMYRGBKデータへの変換処理のフローチャートである。
ステップS34の処理において、まず制御部104は、各画素のRGBデータ(の二値
化データの組合せ)の判定を行う(ステップS341)。
タであるCMYRGBKデータに変換する処理を行う(ステップS342)。
具体的には、制御部104は、RGBデータの二値化データの組合せが(0,1,1)
、すなわち、(R,G,B)=(0,1,1)の場合には、CMYRGBKデータを以下
のように設定する(ステップS3421)。
(R,G,B)=(0,1,1)
→(C,M,Y,R,G,B,K)=(1,0,0,0,0,0,0)
なわち、(R,G,B)=(1,0,1)の場合には、CMYRGBKデータを以下のよ
うに設定する(ステップS3422)。
(R,G,B)=(1,0,1)
→(C,M,Y,R,G,B,K)=(0,1,0,0,0,0,0)
ち、(R,G,B)=(1,1,0)の場合には、CMYRGBKデータを以下のように
設定する(ステップS3423)。
(R,G,B)=(1,1,0)
→(C,M,Y,R,G,B,K)=(0,0,1,0,0,0,0)
ち、(R,G,B)=(1,0,0)の場合には、CMYRGBKデータを以下のように
設定する(ステップS3424)。
(R,G,B)=(1,0,0)
→(C,M,Y,R,G,B,K)=(0,0,0,1,0,0,0)
ち、(R,G,B)=(0,1,0)の場合には、CMYRGBKデータを以下のように
設定する(ステップS3425)。
(R,G,B)=(0,1,0)
→(C,M,Y,R,G,B,K)=(0,0,0,0,1,0、0)
ち、(R,G,B)=(0,0,1)の場合には、CMYRGBKデータを以下のように
設定する(ステップS3426)。
(R,G,B)=(0,0,1)
→(C,M,Y,R,G,B,K)=(0,0,0,0,0,1,0)
ち、(R,G,B)=(0,0,0)の場合には、CMYRGBKデータを以下のように
設定する(ステップS3427)。
(R,G,B)=(0,0,0)
→(C,M,Y,R,G,B,K)=(0,0,0,0,0,0,1)
ち、(R,G,B)=(1,1,1)の場合には、CMYRGBKを以下のように設定す
る(ステップS3428)。
(R,G,B)=(1,1,1)
→(C,M,Y,R,G,B,K)=(0,0,0,0,0,0,0)
これは、(R,G,B)=(1,1,1)が表すのは、白色であるため、記録(印字)
の必要がないからである。
0”を非記録(非印字)画素として、CMYRGBKデータを記録する(ステップS34
3)。
以上の説明のように、記録を行うため、全てを単色で記録する場合と比較して、短時間
で緑(G)を含めたフルカラーの記録が行える。
図33は、第4実施形態の第1態様の動作フローチャートである。
図33において、図32と同様の部分には、同一の符号を付すものとする。図33にお
いて、図32の第1態様と異なる点は、二値化したRGBデータをCMYデータに変換し
て処理を行っている点である。
第6実施形態の第1態様の変形例によれば、制御部104は、記録画像データが入力さ
れると(ステップS31)、記録画像データをRGBデータに分割(変換)する(ステッ
プS32)。
二値化を行う(ステップS33)。
そして制御部104は、二値化された各画素のRGBデータをCMYRGBKデータに
変換する(ステップS34)。
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、赤(R)、緑(G)、青(B)及び黒(K)
の各色の発色を行って画像を記録することとなる。
ップS34)の処理について詳細に説明する。
ステップS34の処理において、まず制御部104は、RGBデータをCMYデータに
変換する(ステップS341A)。
続いて制御部104は、各画素のCMYデータ(の二値化データの組合せ)の判定を行
う(ステップS341B)。
続いて制御部104は、CMYデータの二値化データの組合せに基づいて、記録用デー
タであるCMYRGBKデータに変換する処理を行う(ステップS342)。
そして、第6実施形態と同様にステップS3421〜ステップS3425及びステップ
S343の処理を行う。
以上の説明のように第6実施形態の第1態様は記録を行うため、第6実施形態の第1態
様の変形例においても全てを単色で記録する場合と比較して、短時間でフルカラーの記録
が行える。
次に第6実施形態の第2態様の動作を説明する。
図34は、第6実施形態の第2態様の動作フローチャートである。
まず、制御部104は、RGBデータフォーマットの記録画像データが入力されると(
ステップS41)、RGBデータをCMYデータに変換する(ステップS42)。
エロー)データの二値化を行う(ステップS43)。
そして制御部104は、二値化された各画素のCMYデータをCMYRGBKデータに
変換する(ステップS44)。すなわち、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y
)、赤(R)、緑(G)、青(B)、黒(K)で表されるデータに変換する。
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、赤(R)、緑(g)青(B)及び黒(K)の
各色の発色を行って画像を記録することとなる(ステップS45)。
ップS44)の処理について詳細に説明する。
図35は、CMYRGBKデータへの変換処理のフローチャートである。
図35においては、図33と同様の部分には、同一の符号を付し、その詳細な説明を援
用する。
ステップS44の処理において、まず制御部104は、各画素のCMYデータ(の二値
化データの組合せ)の判定を行う(ステップS441)。
続いて制御部104は、CMYデータの二値化データの組合せに基づいて、記録用デー
タであるCMYRBKデータに変換する処理を行う(ステップS442)。
そして、第6実施形態の第1態様と同様にステップS3421〜ステップS3425及
びステップS343の処理を行う。
以上の説明のように第6実施形態の第2態様は記録を行うため、第6実施形態の第2態
様においても全てを単色で記録する場合と比較して、短時間でフルカラーの記録が行える
。
に発色させることができるので、記録画像の品質を維持、向上しつつ装置構成を簡略化し
、さらに短時間でフルカラーの記録が行える。
以上の説明においては、発色層が低温発色層13、中温発色層15及び高温発色層17
の3種類の場合について説明したが、4種類以上の発色層を設けるように構成し、同様に
複数の発色層を同時並行的に発色させる構成とすることも可能である。
12 基材
13 低温発色層
14 第1スペーサ層
15 中温発色層
16 第2スペーサ層
17 高温発色層
18 保護層
21〜23 発色領域
30 レーザスポット
50 記録画像データ
51 記録画素
52 非記録画素
53〜57 副記録エリア
100 レーザ記録装置
101 記録ステージ
102 レーザヘッド部
102A スポット制御部
103 駆動部
104 制御部
191 剥離層
192 光/熱変換層
CT1〜CT3 走査回数
LB レーザ光
PDh、PDl、PDm パワー密度
Pf1〜PfX 終了点
Ps1〜PsX 開始点
SPT スポット
SPh、SPl、SPm スポット径
Th 第3閾値温度
Tl 第1閾値温度
Tm 第2閾値温度
Ttem 周期
Ve レーザ走査速度
Vtem レーザ走査速度
th、tl、tm 記録時間
V1〜V3 走査速度
WT1〜WT3 ウェイティング時間
そして、レーザ記録装置の制御部は、前記閾値温度が高い前記感熱記録層の記録時ほど前記レーザ光のパワー密度を相対的に高くし、前記閾値温度が低い前記感熱記録層の記録時ほど実効的に長い照射時間として、前記レーザ光を照射して記録対象の前記感熱記録層に対する記録を行うとともに、同一の記録位置について複数回の前記レーザ光の照射により記録を行うに際し、記録エリアを複数の副記録エリアに分割し、同一の前記感熱記録層の各前記副記録エリアにおける前記レーザ光の照射周期が同一となるように制御する。
Claims (8)
- 発色の閾値温度が異なる感熱材料がそれぞれ含まれるとともに、断熱及び伝熱を行う中
間層を介して含まれる前記感熱材料の前記閾値温度が高くなるようにレーザ光が照射され
る表面側から積層された複数の感熱記録層を備えた記録媒体に前記レーザ光を照射して記
録を行うレーザ記録装置であって、
前記閾値温度が高い前記感熱記録層の記録時ほど前記レーザ光のパワー密度を相対的に
高くし、前記閾値温度が低い前記感熱記録層の記録時ほど実効的に長い照射時間として、
前記レーザ光を照射して記録対象の前記感熱記録層に対する記録を行う制御部を備えたレ
ーザ記録装置。 - 前記制御部は、同一記録位置における前記レーザ光の走査速度を、前記閾値温度が低い
前記感熱記録層ほど遅くする、
請求項1記載のレーザ記録装置。 - 前記制御部は、同一記録位置における前記レーザ光の照射回数を、前記閾値温度が低い
前記感熱記録層ほど多くする、
請求項1記載のレーザ記録装置。 - 前記制御部は、同一記録位置における前記レーザ光の前回の照射から今回の照射までの
ウェイティング時間を、前記閾値温度が低い前記感熱記録層ほど長くする、
請求項1記載のレーザ記録装置。 - 前記制御部は、前記感熱記録層毎に前記記録を行う、
請求項1乃至請求項4のいずれか一項記載のレーザ記録装置。 - 発色の閾値温度が異なる感熱材料がそれぞれ含まれるとともに、断熱及び伝熱を行う中
間層を介して含まれる前記感熱材料の前記閾値温度が高くなるようにレーザ光が照射され
る表面側から積層された複数の感熱記録層を備えた記録媒体に前記レーザ光を照射して記
録を行うレーザ記録装置であって、
積層された複数の前記感熱記録層の同一記録位置に対し、前記レーザ光を照射させて同
時並行的に発色対象の複数の感熱記録層を発色させて記録を行う制御部を備えたレーザ記
録装置。 - 前記制御部は、近接して積層された複数の前記感熱記録層あるいは他の感熱記録層を介
して積層された複数の前記感熱記録層を発色させるように前記レーザ光を制御する、
請求項6記載のレーザ記録装置。 - 前記制御部は、前記レーザ光のパワー密度、照射時間及び照射周期を制御して、前記発
色対象の複数の感熱記録層を同時並行的に発色させる、
請求項6又は請求項7記載のレーザ記録装置。
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