JP2020070789A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料カット後のリッチ制御の解除タイミングを触媒後センサの出力に基づき判断する燃料噴射制御装置において、触媒後センサの応答速度が変化したときの排気性能の低下を抑止する。【解決手段】本発明に係る燃料噴射制御装置は、燃料カットの終了から触媒後センサの出力が解除判定値に達するまでの期間において内燃機関の空燃比を理論空燃比よりリッチであるリッチ目標空燃比に制御する際に、酸素センサの劣化度合いDEが大きいほど、換言すれば、酸素センサの応答速度が遅くなっているほど、リッチ目標空燃比を基準のリッチ目標空燃比よりも理論空燃比に近づける。【選択図】図11

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置に関し、詳しくは、燃料カット終了後の空燃比を制御する技術に関する。
特許文献1が開示する内燃機関の排出ガス浄化制御装置は、上流側触媒の上流側及び下流側と、下流側触媒の下流側に、それぞれ排出ガスの空燃比又はリッチ/リーンを検出する第1〜第3センサを備えた内燃機関において、燃料カット終了後にリッチ制御を実施し、第2センサの出力(上流側触媒下流側の空燃比)に応じて上流側触媒の上流側の目標空燃比(第1センサの目標出力)を変化させて空燃比のリッチ度合を変化させ、その後、第3センサの出力(下流側触媒の下流側の空燃比)が判定値よりリッチになったときに、リッチ制御を終了して通常の空燃比F/B制御に復帰する。
特開2002−276433号公報
ところで、燃料噴射制御装置が、燃料カット後のリッチ制御の解除タイミングを、触媒下流の排気空燃比を検出する触媒後センサの出力に基づき判断する場合、劣化などによって触媒後センサの応答速度が変化すると(換言すれば、触媒後センサの出力変化の経時的変化が生じると)、リッチ制御の期間が最適値からずれて排気性能が低下する可能性があった。
本発明は、従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料カット後のリッチ制御の解除タイミングを触媒後センサの出力に基づき判断する燃料噴射制御装置において、触媒後センサの応答速度が変化したときの排気性能の低下を抑止することにある。
本発明によれば、その1つの態様において、内燃機関の燃料噴射制御装置は、燃料カットの終了から触媒後センサの出力が解除判定値に達するまでの期間において内燃機関の空燃比を理論空燃比よりリッチであるリッチ空燃比に制御するリッチ制御部と、前記触媒後センサの応答速度に基づき前記リッチ空燃比を変更するリッチ空燃比変更部と、を有する。
本発明によれば、触媒後センサの応答速度の変化によるリッチ制御期間の変動に応じてリッチ空燃比を変更するので、排気性能の低下を抑止できる。
車両用内燃機関のシステム構成図である。 燃料カット後のリッチ制御を示すタイムチャートである。 酸素センサの劣化によるリッチ制御期間の変化を示すタイムチャートである。 劣化度合いDEに応じたリッチ目標空燃比の変更処理の手順を示すフローチャートである。 燃料カット開始時における酸素センサの出力波形を示すタイムチャートである。 酸素センサの劣化による出力変化速度の変化を示すタイムチャートである。 最大値ΔMAX、基準値、及び、吸入空気流量QAの相関を示す線図である。 最大値ΔMAX、基準値、及び、吸入空気流量QAの相関を示す線図である。 酸素センサの応答速度の低下に因る閾値到達時間の延びを示すタイムチャートである。 酸素センサのむだ時間の延びに因る閾値到達時間の延びを示すタイムチャートである。 劣化度合いDEとリッチ目標空燃比との相関を示す線図である。 劣化度合いDEの算出タイミング及び劣化度合いDEに基づくリッチ目標空燃比の変更タイミングを示すタイムチャートである。 燃料カット後のリッチ制御の手順を示すフローチャートである。 燃料カット後のリッチ制御のタイミング及びリッチ目標空燃比の変更を示すタイムチャートである。 劣化度合いDEの算出タイミング及び劣化度合いDEに基づくリッチ目標空燃比の変更タイミングを示すタイムチャートである。 劣化度合いDEに応じたリッチ目標空燃比の変更処理の手順を示すフローチャートである。 燃料噴射再開時における酸素センサの出力波形を示すタイムチャートである。
以下、本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る燃料噴射制御装置を適用する内燃機関11の一態様を示す図であり、内燃機関11は、車両用のガソリン機関である。
図1において、内燃機関11の吸気は、空気流量計12、電制スロットル弁13、コレクタ14の順に通過し、その後、各気筒に備わる吸気管15、吸気弁16を介して燃焼室17に吸引される。
燃料噴射弁21は、各気筒の吸気管15にそれぞれ設置され、吸気管15内に燃料を噴射する。
また、内燃機関11は、点火コイル22、点火プラグ23を有する点火装置24を各気筒にそれぞれ備える。
そして、燃焼室17内の混合気は、点火プラグ23が発生する火花により着火燃焼し、燃焼により燃焼室17内にて生じた排ガスは、排気弁25を介して各気筒に備わる排気管26に排出される。
内燃機関11は、排気管26の集合部の直下に配置され、排ガス浄化触媒としての三元触媒を内蔵した第1触媒装置31と、第1触媒装置31の下流の排気ダクト32に配置され、排ガス浄化触媒としての三元触媒を内蔵した第2触媒装置33とを有する。
なお、三元触媒は、排ガス中に含まれる炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)を酸化・還元によって同時に浄化する装置であり、酸素ストレージ能力を有する。
また、内燃機関11は、第1触媒装置31の上流に配置され、第1触媒装置31上流における排ガスの酸素濃度に基づき排気空燃比に応じた検出信号RABFを出力する空燃比センサ34と、第1触媒装置31の下流に配置され、第1触媒装置31下流における排ガスの酸素濃度に基づき排気空燃比の理論空燃比に対するリッチ・リーンを示す検出信号VO2Rを出力する酸素センサ35とを備える。
つまり、空燃比センサ34は、第1触媒装置31の排ガス浄化触媒に流入する排ガスの空燃比(排気空燃比)を検出する触媒前センサであり、酸素センサ35は、第1触媒装置31の排ガス浄化触媒から流出する排ガスの空燃比(排気空燃比)を検出する触媒後センサである。
なお、酸素センサ35が出力する検出信号VO2Rは電圧信号であり、酸素センサ35は、第1触媒装置31下流の排気空燃比が理論空燃比よりもリッチであるときにハイレベルの電圧信号を出力し、第1触媒装置31下流の排気空燃比が理論空燃比よりもリーンであるときにローレベルの電圧信号を出力する。
また、内燃機関11は、排気管26とコレクタ14とを連通させる排気還流管41と、排気還流管41の開口面積を調整する排気還流制御弁42とを有する排気還流装置43を備える。
上記内燃機関11に適用される制御装置51は、マイクロプロセッサやメモリを有するコンピュータを備え、各種センサからの検出信号を演算処理して、燃料噴射弁21による燃料噴射、電制スロットル弁13の開度、点火プラグ23による点火、排気還流制御弁42の開度などを制御する機能をソフトウェアとして備える。
なお、制御装置51は、メモリとして、EEPROMなどのデータの消去や書き換えが可能な不揮発性メモリを備える。
制御装置51は、空燃比センサ34が出力する検出信号RABF、及び、酸素センサ35が出力する検出信号VO2Rを取得するとともに、空気流量計12が出力する内燃機関11の吸入空気流量QAを示す信号、クランク角センサ52が出力するクランクシャフト53の回転角位置POSを示す信号、水温センサ54が出力する内燃機関11の冷却水温度TWに示す信号、アクセル開度センサ55が出力するアクセルペダル56の踏み込み量(アクセル開度ACC)を示す信号などを取得する。
制御装置51は、クランクシャフト53の回転角位置POSの情報に基づき機関回転速度NEを算出し、吸入空気流量QA及び機関回転速度NEに基づき機関負荷を求める。
そして、制御装置51は、機関負荷、機関回転速度NE、冷却水温度TW(機関温度)などの機関運転条件に基づき点火時期及び目標EGR量を算出し、点火時期に基づき点火コイル22に点火信号を出力し、目標EGR量に基づき排気還流制御弁42に開度制御信号を出力する。
また、制御装置51は、アクセル開度ACCなどから電制スロットル弁13の目標開度を算出し、この目標開度に基づき電制スロットル弁13のスロットルモータを駆動制御する。
更に、制御装置51は、1燃焼サイクルで燃料噴射弁21から噴射させる燃料量に比例する燃料噴射パルス幅TI(ms)、及び、噴射タイミングを演算し、噴射タイミングにおいて燃料噴射パルス幅TIの噴射パルス信号(空燃比制御信号)を燃料噴射弁21に出力して、内燃機関11の空燃比を制御する。
このように、制御装置51は、空燃比制御信号を生成して燃料噴射弁21(燃料噴射装置)に出力し、燃料噴射弁21による燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置である。
制御装置51は、燃料噴射量の制御において、空燃比センサ34が検出する実空燃比と目標空燃比との偏差に基づき燃料噴射パルス幅TI(燃料噴射量)を制御する空燃比フィードバック制御を実施する。
また、制御装置51は、例えば、内燃機関11のアクセル開度ACCが全閉でかつ機関回転速度NEがカット回転速度よりも高い減速運転状態であるときに燃料噴射弁21による燃料噴射を停止させ、機関回転速度NEがリカバー回転速度より低下するかアクセルペダルが踏み込まれると、燃料噴射弁21による燃料噴射を再開(復帰)させる、燃料カット(減速燃料カット)を実施する。
第1触媒装置31の排ガス浄化触媒(三元触媒)は、理論空燃比付近での酸素ストレージ量のときにリッチ成分(HC、CO)とリーン成分(NOx)の両方を効率良く浄化できる。
しかし、燃料カット中は筒内に吸引された酸素がそのまま排気系に排出されるため、燃料カット中に第1触媒装置31の酸素ストレージ量が過剰に増えて飽和状態になり、燃料カット終了後の還元性能が低下する。
そこで、制御装置51は、燃料カットを終了して燃料噴射を再開するときに、空燃比を一時的に理論空燃比よりリッチであるリッチ空燃比に制御して、第1触媒装置31の酸素ストレージ量を速やかに減少させるリッチ制御を実施する。
つまり、制御装置51は、燃料カットの終了から酸素センサ35(触媒後センサ)の出力が解除判定値に達するまでの期間において、内燃機関11の空燃比を理論空燃比よりリッチであるリッチ空燃比に制御するリッチ制御部としての機能をソフトウェアとして備える。
図2は、リッチ制御部の制御特性を示すタイムチャートである。
図2において、時刻t1にて燃料カット条件が成立すると、制御装置51は、燃料噴射弁21による燃料噴射を停止させる燃料カットを開始し、時刻t2にて燃料噴射を再開させる条件(リカバー条件)が成立すると燃料噴射弁21による燃料噴射を再開する。
時刻t1から時刻t2までの燃料カット中は、筒内に吸引された酸素がそのまま排気系に排出されるため、第1触媒装置31の酸素ストレージ量が増え、酸素センサ35の出力はリーンに反転する。
制御装置51は、時刻t2からの燃料噴射を再開させるとき、第1触媒装置31の酸素ストレージ量を速やかに減少させるために、空燃比を理論空燃比よりリッチであるリッチ空燃比に制御するリッチ制御を実施する。
リッチ制御は、フィードフォワード制御によって空燃比をリッチ化する第1段階と、フィードバック制御によって空燃比をリッチ化する第2段階とに分かれる。
制御装置51は、第1段階では、基本燃料噴射パルス幅TPの補正項である噴射率(目標当量比)TFBYAをデフォルト値である1.0から1.0より高い所定値に切り替え、係る噴射率TFBYA(TFBYA>1.0)を所定期間(図2の時刻t2から時刻t3までの間)だけ継続させる。
制御装置51は、基本燃料噴射パルス幅TPを、理論空燃比の混合気生成に要する燃料量に相当する噴射パルス幅として演算し、この基本燃料噴射パルス幅TPを噴射率TFBYA(TFBYA>1.0)で増量補正するリッチスパイクを実施することで、空燃比を理論空燃比よりリッチであるリッチ空燃比にフィードフォワード制御する。
制御装置51は、係る第1段階のリッチ制御が時刻t3にて終了すると、つまり、燃料カット終了から所定期間だけ噴射率TFBYAを1.0よりも高くして噴射量を増量補正した後は、第2段階のリッチ制御に移行する。
第2段階のリッチ制御において、制御装置51は、噴射率TFBYAを1.0に戻した上で、空燃比フィードバック制御における目標空燃比を理論空燃比(空気過剰率λ=1)よりリッチであるリッチ目標空燃比に設定し、空燃比センサ34が検出する空燃比がリッチ目標空燃比に近づくように燃料噴射パルス幅TIを補正する空燃比フィードバック制御を実施する。
そして、リッチ目標空燃比に基づく空燃比フィードバック制御中の時刻t4にて、酸素センサ35の出力がリッチ制御の解除条件として定めた解除判定値に達すると、制御装置51は、リッチ制御(第2段階)を解除し、理論空燃比を目標空燃比とする空燃比フィードバック制御に移行する。
ここで、酸素センサ35が劣化して応答速度が遅くなると、リッチ制御中に酸素センサ35の出力が解除判定値に達するのが初期状態のときよりも遅れ、リッチ制御が過剰に長く実施されることになる。
なお、本願における劣化とは、酸素センサ35の応答速度(出力変化、過渡特性)が初期状態から経時的に変化した状態であり、正常範囲内(許容範囲内)の経時的変化を含む。
図3は、酸素センサ35が初期状態(非劣化状態)であるときのリッチ制御の解除タイミングと、酸素センサ35が経時的変化(劣化)によって応答速度が遅くなったときのリッチ制御の解除タイミングとを示す。
酸素センサ35が劣化すると、第1触媒装置31の下流における排気空燃比が燃料カットの開始に伴ってリッチ→リーン反転したときの酸素センサ35の出力変化が遅れるとともに、リッチ制御によって第1触媒装置31の酸素ストレージ量を減少し、排気空燃比がリーン→リッチ反転したときの酸素センサ35の出力変化が遅れる。
このため、酸素センサ35が劣化すると、リッチ制御中に酸素センサ35の出力が解除判定値に達するのが初期状態(非劣化状態)のときよりも遅れ、リッチ制御(第2段階)の実施期間が過剰に長くなる。
リッチ制御の期間が過剰に長くなると、第1触媒装置31の酸素ストレージ量が過剰に減ることになるため、第1触媒装置31におけるリッチ成分(HC、CO)の酸化性能が低下し、リッチ成分の排出量が増加する。
そこで、制御装置51は、酸素センサ35が劣化して排気空燃比の変化に対する出力変化の応答速度が遅くなったときに、燃料カット後のリッチ制御で第1触媒装置31の酸素ストレージ量が過剰に減ることを抑止するため、応答速度の低下に応じてリッチ制御(第2段階)のリッチ目標空燃比を理論空燃比に近づける変更を実施する。
つまり、制御装置51は、酸素センサ35(触媒後センサ)の応答速度に基づき、燃料カット後のリッチ制御におけるリッチ空燃比(リッチ目標空燃比)を変更するリッチ空燃比変更部としての機能をソフトウェアとして備える。
なお、制御装置51は、燃料カット終了後のリッチ制御を、フィードフォワード制御による第1段階とフィードバック制御による第2段階とに分けて実施することができ、また、リッチ制御として、フィードフォワード制御とフィードバック制御とのいずれか一方のみを行うこともできる。
そして、制御装置51は、リッチ制御をフィードフォワード制御で実施する場合も、フィードフォワード制御におけるリッチ目標空燃比を、酸素センサ35の応答速度の低下に応じて理論空燃比に近づける変更を実施することができる。
図4は、燃料カット終了後のリッチ制御におけるリッチ目標空燃比の補正処理の手順を示すフローチャートである。
制御装置51は、内燃機関11が始動すると、ステップS101で、酸素センサ35が活性しているか否かを、例えば、酸素センサ35の出力がリッチ判定閾値を超えたか否かに基づき判断する。
そして、酸素センサ35が活性するまでの間、制御装置51は、ステップS108に進み、酸素センサ35の劣化(経時的変化)による応答速度の低下度合いの指標とするパラメータ(応答速度に相関するパラメータ)である劣化度合いDEを更新せずに、内燃機関11の前回運転時に求めた劣化度合いDEのデータを保持する。
なお、制御装置51は、後述するように、内燃機関11が停止するときに、停止前の運転状態で求めた劣化度合いDEを不揮発性メモリに書き込んで記憶保持し、起動時に、不揮発性メモリから前回運転時に求めた劣化度合いDEとして読み出す。
そして、制御装置51は、ステップS108で、前回運転時に求めた劣化度合いDEを保持し、リッチ制御におけるリッチ目標空燃比の設定に用いるようにする。
制御装置51は、酸素センサ35が活性していない状態では応答速度を正しく求めることができず劣化度合いDEを更新できないので、劣化度合いDEを新たに求めるまでは前回の運転時に求めた劣化度合いDEでリッチ制御におけるリッチ目標空燃比を設定することで、実際の劣化状態(応答速度)に略見合ったリッチ目標空燃比に設定できるようにする。
制御装置51は、ステップS101で酸素センサ35が活性したと判断すると、ステップS102に進み、今回の内燃機関11の運転中に劣化度合いDEの算出を既に実施しているか否かを判断する。
ここで、劣化度合いDEを算出済みであれば、制御装置51は、ステップS109(リッチ空燃比変更部)に進み、内燃機関11の始動後(酸素センサ35の活性後)に新たに求めた劣化度合いDEに基づきリッチ制御におけるリッチ目標空燃比を設定する。
一方、内燃機関11の始動後(酸素センサ35の活性後)から現時点までに劣化度合いDEの算出を行っていない場合、制御装置51は、ステップS103に進み、燃料カットを開始したか否かを判断する。
燃料カットを開始していない場合、制御装置51は、ステップS108に進んで、前回運転時に求めた劣化度合いDEを保持する。
制御装置51は、後述するように、燃料カットを開始した後の酸素センサ35の出力変化に基づき劣化度合いDEを算出するので、燃料カットを開始しないと劣化度合いDEを更新できない。このため、制御装置51は、燃料カットを開始するまで、前回運転時に求めた劣化度合いDEを保持する。
そして、燃料カットが開始されると、制御装置51は、ステップS104に進み、燃料カットの継続時間が所定時間を超え、かつ、燃料カット開始後に酸素センサ35の出力が閾値THAを跨いでリーン方向に変化したか否か、換言すれば、劣化度合いDEを算出する条件が成立したか否かを判断する。
燃料カットの継続時間が所定時間を超えているという第1条件と、燃料カット開始後に酸素センサ35の出力が閾値THAを跨いでリーン方向に変化したという第2条件とのうちの少なくとも一方が成立していない場合、制御装置51は、ステップS107に進み、燃料カットが終了したか否かを判断する。
制御装置51は、燃料カットが継続していればステップS104に戻る。
一方、酸素センサ35の劣化度合いDEの算出(更新)を行なえないまま燃料カットが終了した場合、制御装置51は、ステップS108に進んで、前回運転時に求めた劣化度合いDEを保持する。
また、制御装置51は、ステップS104で、燃料カットの継続時間が所定時間を超え、かつ、燃料カット開始後に酸素センサ35の出力が閾値THAを跨いでリーン方向に変化したと判断すると、劣化度合いDEの算出条件が成立しているとして、ステップS105(応答検出部)に進む。
制御装置51は、ステップS105で、今回の燃料カットを開始した時点から酸素センサ35の出力が閾値THAを跨いでリーン方向に変化するまでのモニタ区間における酸素センサ35の出力変化に基づき、酸素センサ35の劣化度合いDEを算出する。
以下では、ステップS105における劣化度合いDEの算出処理を詳細に説明する。
図5は、燃料カット開始時における酸素センサ35の出力波形を示す図であって、酸素センサ35の初期状態(新品状態、非劣化状態)での出力波形、及び、酸素センサ35の劣化状態での出力波形を示す。
燃料カットが開始すると、空気がそのまま第1触媒装置31に流入するようになるが、第1触媒装置31の排ガス浄化触媒である三元触媒は酸素を吸着するため、酸素ストレージ量が飽和するまでの間、第1触媒装置31下流の酸素センサ35の出力は燃料カット開始前のレベルを略保持する。
そして、第1触媒装置31の酸素ストレージ量が飽和に達すると、酸素が第1触媒装置31の下流に流出するようになり、酸素センサ35の出力はリーン方向に変化し始める。
ここで、酸素センサ35が初期状態である場合、第1触媒装置31の酸素ストレージ量が飽和に達した後、酸素センサ35の出力はリーン方向に向けて急変する。
これに対し、酸素センサ35が劣化すると、第1触媒装置31の酸素ストレージ量が飽和に達した後におけるリーン方向への出力変化が初期状態であるときより遅くなる。
そこで、制御装置51は、ステップS105で、燃料カットの開始に伴って酸素センサ35の出力がリーン方向へ変化するときの波形に基づき、酸素センサ35の劣化度合いDEを算出する。
図6は、劣化度合いDEの算出処理の一態様を示すタイムチャートである。
制御装置51は、燃料カット開始後から酸素センサ35の検出信号VO2Rを一定周期毎にサンプリングし、サンプリング毎に酸素センサ35の検出信号VO2Rの前回値と今回値との偏差ΔVO2R、つまり、単位時間当たりの電圧変化量を算出する。
更に、制御装置51は、偏差ΔVO2Rを算出する毎に、偏差ΔVO2Rの絶対値と、それまでの最大値ΔMAXとを比較して、より大きい方の値に基づき最大値ΔMAXを更新する処理を繰り返す。これにより、制御装置51は、燃料カット開始から酸素センサ35の出力が閾値THAに達するまでのモニタ区間における偏差ΔVO2Rの絶対値の最大値ΔMAXを求める。
前記最大値ΔMAXは、燃料カット開始から酸素センサ35の出力が閾値THAに達するまでのモニタ区間における、検出信号VO2Rの最大傾き、或いは、検出信号VO2Rの最大変化速度に相当する。
ここで、酸素センサ35が劣化すると、図6に示したように、燃料カット開始後における酸素センサ35の検出信号VO2Rの変化が緩やかになるから、劣化の進行に伴って最大値ΔMAXはより小さい値になる。
制御装置51は、酸素センサ35の初期状態における最大値ΔMAXを基準値ΔMAXST(応答判定閾値)として不揮発性メモリに記憶し、求めた最大値ΔMAXと基準値ΔMAXSTとの偏差の絶対値を、劣化度合いDEにセットする。
最大値ΔMAXは、酸素センサ35の応答速度に相関するパラメータであって、最大値ΔMAXと基準値ΔMAXSTとの偏差は、初期状態からの応答速度の低下度合い(経時変化度合い)を示すパラメータであり、劣化度合いDEは、その値が大きいほど酸素センサ35の劣化が進行していることを示す。
なお、制御装置51は、最大値ΔMAXと基準値ΔMAXSTとの偏差を劣化度合いDEとするが、最大値ΔMAXと基準値ΔMAXSTとの比率を劣化度合いDEとすることができる。
また、制御装置51は、基準値ΔMAXSTを1点定数とすることができるが、酸素センサ35の応答速度に影響する内燃機関11の運転条件に応じて可変に設定することができる。
燃料カットに伴って酸素センサ35の出力がリーン方向に変化するとき、内燃機関11の吸入空気流量QAが多いほど単位時間当たりに第1触媒装置31に流入する酸素量が多くなって、酸素センサ35の出力のリーン方向への変化速度が速くなる。
そこで、制御装置51は、酸素センサ35の初期状態での吸入空気流量QAの条件毎の最大値ΔMAXを基準値ΔMAXSTとしてメモリに記憶し、最大値ΔMAXを求めたときの吸入空気流量QAに基づき基準値ΔMAXSTを定め、係る基準値ΔMAXSTと最大値ΔMAXとの偏差の絶対値を劣化度合いDEとすることができる。
図7は、吸入空気流量QAと基準値ΔMAXSTとの相関を例示する。
酸素センサ35が初期状態であるとき、燃料カットに伴う酸素センサ35の出力のリーン方向への変化は吸入空気流量QAが多いほど速くなる。
そこで、吸入空気流量QAが多くなるほど最大値ΔMAXの基準値ΔMAXSTをより大きく変更するように、吸入空気流量QAを基準値ΔMAXSTに変換する変換テーブル、又は、吸入空気流量QAを変数として基準値ΔMAXSTを算出する関数を設定し、係る変換テーブル又は関数を制御装置51のメモリに記憶させる。
そして、制御装置51は、変換テーブル又は関数を用いて、最大値ΔMAXを求めたときの吸入空気流量QAに基づき基準値ΔMAXSTを定め、係る基準値ΔMAXSTと最大値ΔMAXとの偏差の絶対値を劣化度合いDEとする。
係る構成であれば、吸入空気流量QAの条件が異なっても、劣化度合いDEを精度良く求めることができる。
一方、基準値ΔMAXSTを1点定数とする場合、制御装置51は、図8に示すように、酸素センサ35が初期状態であって基準とする吸入空気流量QAのときの最大値ΔMAXを基準値ΔMAXSTに定める。
例えば、内燃機関11の完暖でかつノーロードでの吸入空気流量QAである最低吸入空気流量を、基準とする吸入空気流量QAとすることができる。
基準値ΔMAXSTを1点定数とすれば、制御装置51の演算負荷を軽減し、また、メモリ容量を節約した簡易な空燃比制御システムになる。
尚、劣化度合いDEの算出処理は、酸素センサ35の出力の最大変化速度を示す最大値ΔMAXに基づく算出に限定されない。
例えば、制御装置51は、燃料カットの開始から酸素センサ35の出力が閾値THAに達するまでの時間に基づき劣化度合いDEを設定できる。
酸素センサ35が劣化して応答速度が落ちると、燃料カットの開始から酸素センサ35の出力が判定閾値THA(設定値)に達するまでの時間TLが長くなる。
このため、制御装置51は、初期状態での時間TLを基準時間TLSTとし、係る基準時間TLSTよりも実際に求めた時間TLが長くなるほど酸素センサ35がより劣化していると推定することができる。
そこで、制御装置51は、基準時間TLSTと実測の時間TLとの偏差の絶対値又は比率を、劣化度合いDEとすることができる。
なお、制御装置51は、基準時間TLSTとして、1点定数、或いは、吸入空気流量QAに応じた値を用いることができ、吸入空気流量QAに応じて基準時間TLSTを変更する場合は、吸入空気流量QAが多いほど基準時間TLSTを短く変更する。
図9は、酸素センサ35の劣化によって時間TLが長くなることを示すタイムチャートである。
酸素センサ35が劣化している場合は出力の変化速度が遅いから、燃料カットの開始から酸素センサ35の出力が閾値THAに達するまでの時間TLは、出力の変化速度が速い初期状態に比べて長くなる。
また、図10は、燃料カットの開始から酸素センサ35の出力がリーン方向に変化し始めるまでのむだ時間が酸素センサ35の劣化によって長くなった場合における酸素センサ35の出力波形を示す。
劣化によってむだ時間が長くなった場合も時間TLが延びるから、時間TLに基づく劣化度合いDEの算出処理は、出力変化速度(傾き)が小さくなる劣化パターンと、むだ時間が長くなる劣化パターンとの双方で、実態に見合った劣化度合いDEを設定できる。
これに対し、最大値ΔMAXに基づき劣化度合いDEを算出する場合、むだ時間が経過した後のリーン方向への出力変化速度が初期状態と同等であると、むだ時間が延びた劣化状態であっても最大値ΔMAXが初期状態と変わらず、劣化度合いDEに誤差を生じる。
したがって、最大値ΔMAXに基づく劣化度合いDEの算出は、むだ時間が長くなるが最大値ΔMAXが大きく変化しない劣化パターンには適さない。
また、制御装置51は、最大値ΔMAX及び時間TLから劣化度合いDEを設定することができる。
例えば、制御装置51は、“最大値ΔMAX/時間TL”を応答速度に相関するパラメータとして演算し、演算した“最大値ΔMAX/時間TL”と、初期状態での“最大値ΔMAX/時間TL”の値に相当する基準値との偏差の絶対値又は比率を劣化度合いDEとすることができる。
酸素センサ35の初期状態では、劣化状態に比べて最大値ΔMAXが大きく時間TLが短くなり、酸素センサ35の劣化状態(経時的変化状態)では、初期状態に比べて最大値ΔMAXが小さく時間TLが長くなる。
したがって、“最大値ΔMAX/時間TL”は、酸素センサ35の劣化が進行するほど小さい値になり、制御装置51は、初期状態における“最大値ΔMAX/時間TL”と実測した“最大値ΔMAX/時間TL”との偏差の絶対値又は比率を劣化度合いDEとして設定することができる。
制御装置51が、“最大値ΔMAX/時間TL”に基づき劣化度合いDEを算出する場合、出力変化速度が遅くなる劣化パターンと、むだ時間が長くなる劣化パターンとの双方で、実態に見合った劣化度合いDEを設定できる。
更に、出力変化速度及びむだ時間の双方が劣化で変化する場合、出力変化速度のみ若しくはむだ時間のみから劣化度合いDEを算出する場合よりも、高い感度で劣化度合いを算出することができる。
なお、制御装置51は、“最大値ΔMAX/時間TL”の基準値として、1点定数、或いは、吸入空気流量QAに応じた値を用いることができ、吸入空気流量QAに応じて“最大値ΔMAX/時間TL”の基準値を変更する場合は、吸入空気流量QAが多いほど基準値を大きく変更する。
制御装置51は、ステップS105で、上記のようにして酸素センサ35の劣化度合いDEを算出すると、ステップS106に進み、燃料カット後のリッチ制御におけるリッチ目標空燃比の設定に用いる劣化度合いDEを、前回の内燃機関11の運転状態で求めた値から、今回の内燃機関11の運転状態においてステップS105で算出した値に更新する。
そして、制御装置51は、ステップS106若しくはステップS108の後は、ステップS109に進み、燃料カット後のリッチ制御におけるリッチ目標空燃比を劣化度合いDEに応じて設定する処理を実施する。
制御装置51は、ステップS109で、図11に示すように、劣化度合いDEが大きいほど、換言すれば、酸素センサ35の応答速度が遅くなっているほど、リッチ目標空燃比を基準のリッチ目標空燃比よりも理論空燃比に近づける。
したがって、制御装置51は、内燃機関11の始動からステップS105で新たに劣化度合いDEを算出するまでは、前回の運転状態で求めた劣化度合いDEを保持し、燃料カット後のリッチ制御を実施する場合は、前回の運転状態で求めた劣化度合いDEに基づきリッチ目標空燃比を変更する。
そして、制御装置51は、劣化度合いDEを新たに求めた後のリッチ制御においては、今回の運転において求めた劣化度合いDEに基づきリッチ目標空燃比を設定する。
次いで、制御装置51は、ステップS110で、内燃機関11の運転停止指令が発生しているか否かを、イグニッションスイッチ、エンジンスイッチ、キースイッチなどの内燃機関11の運転/停止スイッチの信号に基づき判断する。
運転/停止スイッチの信号がオンで内燃機関11の運転を継続する場合、制御装置51はステップS102に戻る。
一方、運転/停止スイッチの信号がオフで内燃機関11の運転を停止する場合、制御装置51は、ステップS111に進み、今回の運転においてステップS105で求めた劣化度合いDEを不揮発性メモリに記憶し、次回の運転における初回のリッチ制御でのリッチ目標空燃比の設定に用いるようにする。
なお、制御装置51は、燃料カットの実施毎に、劣化度合いDEの更新演算を実施することができるが、通常、内燃機関11の運転中における酸素センサ35の劣化進行は十分に小さいので、上記実施形態では、内燃機関11の運転中に1回だけ劣化度合いDEの更新演算を行う構成とした。
図12は、劣化度合いDEの算出タイミング、及び、劣化度合いDEに基づくリッチ目標空燃比の設定タイミングを説明するためのタイムチャートである。
内燃機関11がオフライン後に初めて始動したときは前回運転時に求めた劣化度合いDEがメモリ上に存在しないので、制御装置51は、燃料カットにおいて劣化度合いDEを算出してメモリに記憶する。
そして、その後の燃料カット後のリッチ制御において、制御装置51は、メモリに記憶する劣化度合いDEに応じてリッチ目標空燃比を設定する。
制御装置51は、劣化度合いDEを求めた後に内燃機関11を停止すると、停止期間において劣化度合いDEのデータを記憶保持し、再始動後の初回(1回目)のリッチ制御においては、保存した前回運転時に求めた劣化度合いDEに基づきリッチ目標空燃比を設定する。
また、制御装置51は、初回(1回目)の燃料カットにおいて劣化度合いDEを算出し、前回運転時に求めた劣化度合いDEに代えて新たに算出した劣化度合いDEを保存する。
そして、制御装置51は、2回目以降のリッチ制御において、初回の燃料カットにおいて求めた劣化度合いDEに基づきリッチ目標空燃比を設定する。
また、制御装置51は、今回の運転で新たに求めた劣化度合いDEを、次回の運転における初回のリッチ制御で用いることができるように、内燃機関11の停止中に記憶保持する。
なお、制御装置51は、前回運転時に求めた劣化度合いDEに基づくリッチ目標空燃比の設定を、再始動後の初回のリッチ制御に限定して実施する。これにより、前回運転時に求めた劣化度合いDEに誤差があった場合に、係る劣化度合いDEを継続してリッチ目標空燃比の設定に使用し、排ガス性能が低下することを抑止する。
図13は、燃料カット後のリッチ制御の手順を示すフローチャートである。
また、図14は、燃料カット及びリッチ制御に伴う酸素センサ35の出力変化、及び、酸素センサ35の応答劣化によるリッチ目標空燃比の変更を示すタイムチャートである。
なお、図14では、リッチ制御の第1段階としてのフィードフォワード制御によるリッチスパイクの記載を省略してある。
以下では、図14を参照しつつ、制御装置51によるリッチ制御の手順を説明する。
制御装置51は、ステップS201で、燃料カットを開始したか否かを判断し、燃料カットを開始すると、ステップS202に進む。
制御装置51は、ステップS202で、燃料カットを終了したか否かを判断し、燃料カットを終了して燃料噴射を再開させるとともにリッチ制御を開始するときに、ステップS203に進む。
制御装置51は、ステップS203で、リッチ制御の第1段階として、燃料噴射量の制御における噴射率(目標当量比)TFBYAを1.0から1.0より高い所定値、つまり、フィードフォワード制御における目標空燃比を理論空燃比よりもリッチにする値に切り替えることで、瞬間的に過剰な燃料を供給するリッチスパイクを実施する。
そして、次のステップS204で、制御装置51は、第1段階の継続期間が所定期間に達したか否か、換言すれば、第1段階の終了タイミングを判断し、第1段階のリッチ制御を所定期間だけ継続すると、ステップS205に進む。
制御装置51は、ステップS205で、酸素センサ35の劣化度合いDEに応じて設定したリッチ目標空燃比(ステップS109での算出結果)を読み込む。
そして、制御装置51は、次のステップS206で、ステップS205で読み込んだリッチ目標空燃比と空燃比センサ34の出力から求めた実空燃比との偏差に基づき燃料噴射パルス幅TI(燃料噴射量)を補正する空燃比フィードバック制御を、第2段階のリッチ制御として実施する。
また、制御装置51は、次のステップS207で、酸素センサ35の出力とリッチ制御の解除判定値とを比較し、酸素センサ35の出力がリッチ制御の解除判定値に達していない場合、ステップS206に戻ってリッチ制御の第2段階、つまり、リッチ目標空燃比に基づくフィードバック制御を継続する。
一方、リッチ制御に伴って第1触媒装置31からの酸素の脱離が進み、酸素センサ35の出力がリーン出力からリッチ方向に変化して解除判定値に達すると、制御装置51は、ステップS208に進む。
そして、制御装置51は、ステップS208で、燃料カット後のリッチ制御(第2段階)を解除し、通常の空燃比フィードバック制御、例えば、理論空燃比若しくは理論空燃比よりもリーンを目標空燃比とする空燃比フィードバック制御に移行する。
上記のように、燃料カット後のリッチ制御におけるリッチ目標空燃比を、酸素センサ35の劣化度合いDEに応じて変更すれば、酸素センサ35の出力に基づくリッチ制御(第2段階)の終了判断(解除判断)が、酸素センサ35の劣化による応答速度の低下によって初期状態よりも遅くなったときに、第1触媒装置31の酸素ストレージ量を過度に減らす過剰なリッチ制御となることを抑止でき、燃料カット後の排ガス性能を維持できる。
つまり、制御装置51は、酸素センサ35の応答劣化によってリッチ制御が過剰に長く実施される分だけリッチ制御におけるリッチ目標空燃比を理論空燃比に近づけ、リッチ制御が過剰になって第1触媒装置31の酸素ストレージ量が過度に減らないようにする。
ところで、制御装置51は、内燃機関11の停止期間中に前回運転時に求めた劣化度合いDEを記憶保持せずに、初回のリッチ制御ではリッチ目標空燃比を基準のリッチ目標空燃比とする一方、初回の燃料カット時に劣化度合いDEを算出し、2回目以降の燃料カット後のリッチ制御において初回に求めた劣化度合いDEに基づきリッチ目標空燃比を変更することができる。
図15は、制御装置51が、前回運転時に求めた劣化度合いDEを次回の運転に持ち越すことなく、初回のリッチ制御ではリッチ目標空燃比を基準のリッチ目標空燃比とする場合における、劣化度合いDEの算出タイミング、及び、劣化度合いDEに基づくリッチ目標空燃比の設定タイミング(劣化度合いDEの反映タイミング)を説明するためのタイムチャートである。
内燃機関11の始動後の初回燃料カットにおいては、酸素センサ35の劣化度合いDEの算出履歴がないので、制御装置51は、燃料カット後のリッチ制御におけるリッチ目標空燃比として基準のリッチ目標空燃比を設定する。
なお、基準のリッチ目標空燃比とは、例えば、酸素センサ35が初期状態であるときに適合するリッチ目標空燃比である。
そして、制御装置51は、初回燃料カットにおける酸素センサ35の出力変化から劣化度合いDEを算出し、算出した劣化度合いDEに基づき設定したリッチ目標空燃比を、2回目以降の燃料カット後のリッチ制御に適用する。
また、制御装置51は、燃料カット終了後の燃料噴射の再開時における酸素センサ35のリーン→リッチ出力変化に基づき酸素センサ35の劣化度合いDEを算出することができる。
更に、制御装置51は、燃料カットからの燃料噴射再開時における酸素センサ35の出力変化に基づき劣化度合いDEを算出する場合に、燃料カット(減速燃料カット)をアクセルペダルの踏み込みによって解除して、燃料カット後の燃料噴射の再開状態が内燃機関11の加速状態であるときに、劣化度合いDEの算出をキャンセルし、前回運転時に求めた劣化度合いDEを保持することができる。
これは、内燃機関11の加速運転によって空燃比、吸入空気量などが変動して、酸素センサ35の出力変化に影響を及ぼし、劣化度合いDEの算出精度が低下する可能性があるためである。
そこで、制御装置51は、燃料カット状態での機関回転速度の低下に基づき燃料噴射を再開し、内燃機関11が燃料カット後にアイドル運転状態に移行するときの酸素センサ35の出力変化に基づき劣化度合いDEを算出する。
図16は、燃料カット終了後の燃料噴射再開時における酸素センサ35の出力変化に基づき酸素センサ35の劣化度合いDEを算出し、アクセルオンで燃料カットを解除したときは前回運転時の劣化度合いDEを保持するようにした、リッチ目標空燃比の補正処理の手順を示すフローチャートである。
制御装置51は、内燃機関11が始動すると、ステップS301で、酸素センサ35が活性しているか否かを判断する。
そして、酸素センサ35が活性するまでの間、制御装置51は、ステップS307に進み、内燃機関11の前回運転時に求めた劣化度合いDEのデータを保持する。
制御装置51は、ステップS301で酸素センサ35が活性したと判断すると、ステップS302に進み、今回の内燃機関11の運転中に劣化度合いDEの算出を実施したか否か、換言すれば、前回運転時に求めた劣化度合いDEを今回新たに求めた劣化度合いDEに更新したか否かを判断する。
ここで、劣化度合いDEの算出を実施済みであれば、制御装置51は、ステップS310に進み、今回新たに求めた劣化度合いDEに基づきリッチ制御におけるリッチ目標空燃比を設定する。
つまり、制御装置51は、内燃機関11が始動された後に劣化度合いDEの算出を1回行うと、その後は、劣化度合いDEの算出を繰り返さず、内燃機関11の運転中は、最初に求めた劣化度合いDEに基づくリッチ目標空燃比にしたがって、燃料カットを実施する毎にリッチ制御を実行する。
一方、内燃機関11の始動後から現時点までに劣化度合いDEの算出を実施していない場合、制御装置51は、ステップS303に進み、燃料カットを開始したか否かを判断する。
燃料カットを開始していない場合、制御装置51は、ステップS307に進んで、前回運転時に求めた劣化度合いDEを保持する。
そして、燃料カットを開始すると、制御装置51は、ステップS304に進み、燃料カットを終了させて燃料噴射を再開させたか否かを判断する。
ここで、燃料カットの継続中であれば、制御装置51は、ステップS307に進んで、前回運転時に求めた劣化度合いDEを保持する。
一方、燃料噴射を再開させると、制御装置51は、ステップS305に進み、燃料噴射を再開させてからの時間が所定時間を超え、かつ、燃料噴射再開後に酸素センサ35の出力が閾値THBを跨いでリッチ方向に変化したか否かを判断する。
つまり、制御装置51は、ステップS305で、劣化度合いDEを求めるために必要な酸素センサ35の出力変化をモニタできたか否かを判断する。
制御装置51は、ステップS305で、燃料噴射を再開させてからの時間が所定時間を超え、かつ、燃料噴射再開後に酸素センサ35の出力が閾値THBを跨いでリッチ方向に変化したという条件を満たしていないと判断すると、ステップS306に進む。
ステップS306で、制御装置51は、アクセルペダルが踏み込まれたか否か、換言すれば、アクセル開度(スロットル開度)が増大変化したか否か、若しくは、アクセルオン状態であるかアクセルオフ状態であるかを判断する。
アクセルペダルが踏み込まれていないアクセルオフ状態である場合、制御装置51は、ステップS305に戻って、劣化度合いDEの算出条件が成立しているか否かを判断する。
また、アクセルペダルが踏み込まれていてアクセルオン状態であると、内燃機関11の加速運転に伴う空燃比、吸入空気流量QAの変動によって酸素センサ35の出力変化から劣化度合いDEを正しく算出することは難しいので、制御装置51は、ステップS307に進んで、前回運転時に求めた劣化度合いDEを保持する。
つまり、制御装置51は、アクセルペダルの踏み込み(アクセルオン)で燃料カットを解除した場合、劣化度合いDEの算出を見送り、劣化度合いDEの算出を次回以降の燃料カット時に先送りする。
そして、制御装置51は、燃料カットを機関回転速度の低下に基づき解除し内燃機関11がアイドル運転に移行するときの酸素センサ35の出力変化に基づき、劣化度合いDEを算出することで、劣化度合いDEを高い精度で算出する。
一方、制御装置51は、ステップS305で、燃料噴射を再開させてからの時間が所定時間を超え、かつ、燃料噴射再開後に酸素センサ35の出力が閾値THBを跨いでリッチ方向に変化したという条件(劣化度合いDEの算出条件)を満たしていると判断すると、ステップS308に進む。
そして、制御装置51は、燃料噴射を再開させてからの酸素センサ35の出力変化をモニタし、モニタした出力変化に基づき劣化度合いDEを算出する。
燃料噴射の再開に伴い、酸素センサ35の出力は、リーン出力からリッチ出力に変化するが、劣化による応答速度の低下によってリッチ出力に達するまでに遅れが生じる。
図17は、燃料カット終了後の燃料噴射再開時における酸素センサ35の出力波形を示す図であって、酸素センサ35の初期状態(新品状態、非劣化状態)での出力波形、及び、酸素センサ35の応答劣化状態での出力波形を示す。
燃料カットが終了して燃料噴射が再開すると、リッチ排ガスが第1触媒装置31に流入することで、第1触媒装置31から酸素が脱離するようになるが、第1触媒装置31の酸素ストレージ量が飽和状態であるため、燃料噴射開始から第1触媒装置31の下流がリッチに反転するまでにむだ時間が生じ、むだ時間が経過した後に酸素センサ35の出力はリッチ方向に変化し始める。
ここで、酸素センサ35が初期状態であれば、むだ時間が経過した後に、酸素センサ35の出力はリッチ方向に向けて急変するが、酸素センサ35が劣化(経時的変化)すると、初期状態であるときに比べてリッチ方向への出力変化が遅くなる。
そこで、制御装置51は、燃料カット開始時の出力変化から劣化度合いDEを求める場合と同様に、燃料噴射再開後から酸素センサ35の出力がリッチ側の閾値に達するまでのモニタ間における、単位時間当たりの出力変化量の最大値ΔMAX(最大傾き、或いは、最大変化速度)を求め、係る最大値ΔMAXと基準値との偏差の絶対値又は比率を劣化度合いDEにセットする。
また、制御装置51は、燃料噴射の再開から酸素センサ35の出力がリーン→リッチ反転の閾値に達するまでの時間TRと基準との偏差の絶対値又は比率を劣化度合いDEにセットする。
更に、制御装置51は、燃料噴射の再開後における単位時間当たりの出力変化量の最大である最大値ΔMAX、及び、燃料噴射の再開からリーン→リッチ反転までの時間TRから、劣化度合いDEを設定することができる。
例えば、制御装置51は、“最大値ΔMAX/時間TR”を酸素センサ35の応答速度に相関するパラメータとして演算し、演算した“最大値ΔMAX/時間TR”と基準値との偏差の絶対値又は比率を劣化度合いDEとすることができる。
なお、上記の最大値ΔMAX、時間TR若しくは“最大値ΔMAX/時間TR”の基準値は、一点定数若しくは吸入空気流量QAに応じた値である。
制御装置51は、ステップS308で劣化度合いDEを算出すると、次いでステップS309に進み、ステップS308で算出した劣化度合いDEを、燃料カット後のリッチ制御におけるリッチ目標空燃比の設定に用いる劣化度合いDEとして更新する。
ステップS307で前回運転時に求めた劣化度合いDEを保持した後、又は、ステップS309で新たに求めた劣化度合いDEに更新した後、制御装置51は、ステップS310に進み、劣化度合いDEに基づき燃料カット後のリッチ制御におけるリッチ目標空燃比を設定する。
ここで、制御装置51は、図11に示すように、劣化度合いDEが大きいほど、換言すれば、酸素センサ35の応答速度が遅くなっているほど、リッチ目標空燃比を基準のリッチ目標空燃比よりも理論空燃比に近づける。
制御装置51は、次いでステップS311に進み、内燃機関11の停止指令が発生しているか否かを、イグニッションスイッチ、エンジンスイッチ、キースイッチなどの内燃機関11の運転/停止スイッチの信号に基づき判断する。
そして、制御装置51は、運転/停止スイッチがオンで内燃機関11の運転を継続する場合はステップS302に戻り、運転/停止スイッチがオフで内燃機関11の運転を停止する場合はステップS312に進む。
制御装置51は、ステップS312で、今回の運転においてステップS308で求めた劣化度合いDEを不揮発性メモリに記憶し、次回の運転における初回のリッチ制御でのリッチ目標空燃比の設定に用いる。
上記実施形態で説明した各技術的思想は、矛盾が生じない限りにおいて、適宜組み合わせて使用することができる。
また、好ましい実施形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
例えば、制御装置51は、燃料カット開始後の酸素センサ35の出力波形と燃料カット終了後(燃料噴射再開後)の酸素センサ35の出力波形との一方をモニタし、モニタした出力波形における単位時間当たりの電圧変化量及び/又はモニタ開始からセンサ出力が閾値に達するまでの時間に基づき劣化度合いDEを算出し、算出した劣化度合いDEを次回運転時の初回リッチ制御で用いるため記憶保持するか又は初回リッチ制御ではリッチ空燃比をデフォルトとして2回目以降から今回の運転で求めた劣化度合いDEに基づきリッチ空燃比を変更することができる。
また、制御装置51は、劣化度合いDEが故障判定閾値を超えたときに酸素センサ35の劣化故障の発生を判断することができる。
そして、酸素センサ35の劣化故障の発生を判断したとき、制御装置51は、酸素センサ35の劣化故障を診断したことをメモリに診断履歴として保存したり、リッチ制御の解除などの酸素センサ35を用いる制御を停止させるフェイルセーフ処理を実施したり、酸素センサ35(内燃機関11)の異常を車両の運転者に警告する警告装置を作動させたりすることができる。
また、制御装置51は、燃料カット開始後における酸素センサ35の出力変化と、及び、燃料カット終了後(燃料噴射再開後)における酸素センサ35の出力変化との双方をモニタし、両出力変化に基づき劣化度合いDEを算出することができる。
また、制御装置51は、リッチ制御の全期間にわたってフィードフォワード制御で空燃比をリッチ化することができ、フィードフォワード制御でのリッチ目標空燃比(リッチ空燃比)を劣化度合いDE(酸素センサ35の応答速度)に基づき設定することができる。
また、制御装置51は、酸素センサ35の応答速度の低下によってリッチ制御の解除が遅れてリッチ制御期間が延びることを見込んでリッチ制御期間全体でのリッチ制御量を減らせばよい。
したがって、劣化度合いDEによるリッチ目標空燃比の変更は、リッチ制御中のリッチ目標空燃比の一律シフトに限定されず、例えば、制御装置51は、リッチ制御の途中からリッチ目標空燃比を理論空燃比に徐々に近づけ始めるタイミングを劣化度合いDEの増加に応じてより早めたり、リッチ制御の途中からリッチ目標空燃比を理論空燃比に徐々に近づけるときのリッチ目標空燃比の変化速度を劣化度合いDEの増加に応じてより速めたりすることができる。
また、制御装置51は、燃料カット開始時及び/又は解除時における酸素センサ35の出力変化に基づく劣化度合いDEの算出を複数回繰り返し、複数の劣化度合いDEのデータを平均処理した結果を、リッチ目標空燃比の設定に用いることができる。
また、制御装置51は、燃料カット開始後及び/又は燃料噴射の再開後における単位時間当たりの出力変化量をセンサ出力のサンプリング毎に求め、例えば、閾値以上である出力変化量のサンプル数に基づき劣化度合いDEを求めることができる。
この場合、閾値以上である出力変化量のサンプル数が酸素センサ35の劣化に因って減少するように前記閾値を適合し、制御装置51は、閾値以上である出力変化量のサンプル数が初期状態から減った数の増大に応じて劣化度合いDEを増大させる。
また、制御装置51は、燃料カット開始後の酸素センサ35の出力波形をモニタし、モニタした出力波形に基づき劣化度合いDE(応答速度に相関するパラメータ)を算出し、算出した劣化度合いに基づき当該燃料カット終了後のリッチ制御におけるリッチ空燃比を変更することができる。
また、触媒後センサは、排ガスの酸素濃度に基づき排気空燃比の理論空燃比に対するリッチ・リーンを示す検出信号(電圧信号)を出力する酸素センサに限定されず、排ガスの酸素濃度に基づき排気空燃比に応じた検出信号を出力する空燃比センサであってもよい。
11…内燃機関、21…燃料噴射弁、31…第1触媒装置(排ガス浄化触媒)、34…空燃比センサ、35…酸素センサ(触媒後センサ)、51…制御装置(燃料噴射制御装置)

Claims (8)

  1. 排ガス浄化触媒の下流における排気空燃比を検出する触媒後センサを備えた内燃機関に適用される燃料噴射制御装置であって、
    燃料カットの終了から前記触媒後センサの出力が解除判定値に達するまでの期間において前記内燃機関の空燃比を理論空燃比よりリッチであるリッチ空燃比に制御するリッチ制御部と、
    前記触媒後センサの応答速度に基づき前記リッチ空燃比を変更するリッチ空燃比変更部と、
    を有する、内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 前記リッチ空燃比変更部は、前記触媒後センサの応答速度の低下に応じて前記リッチ空燃比を理論空燃比に近づける、
    請求項1記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 前記リッチ空燃比変更部は、前記燃料カットの開始後又は前記燃料カットの終了後における前記触媒後センサの出力変化に基づき応答速度を検出する応答検出部を含む、
    請求項1又は請求項2記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 前記応答検出部は、前記触媒後センサの出力の単位時間当たりの変化量、又は、前記触媒後センサの出力が設定値に達するまでの時間を、前記応答速度に相関するパラメータとして検出する、請求項3記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 前記リッチ空燃比変更部は、前記応答速度に相関するパラメータと前記パラメータを検出したときの前記内燃機関の吸入空気量に基づく応答判定閾値との比較に基づき、前記リッチ空燃比を変更する、
    請求項4記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  6. 前記応答検出部は、前記触媒後センサの活性後の初回の燃料カットにおいて前記応答速度を検出し、
    前記リッチ空燃比変更部は、2回目以降の燃料カットにおいて、前記初回の燃料カットにおいて検出された前記応答速度に基づき前記リッチ空燃比を変更する、
    請求項3から請求項5のいずれか1つに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  7. 前記リッチ空燃比変更部は、前記触媒後センサの活性後の初回の燃料カットにおける前記リッチ空燃比を、前記応答検出部によって前記内燃機関の前回運転時に検出され記憶保持された応答速度に基づき変更する、
    請求項6記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  8. 排ガス浄化触媒の下流における排気空燃比を検出する触媒後センサを備えた内燃機関に適用される燃料噴射制御装置であって、
    燃料カットの終了から前記触媒後センサの出力が解除判定値に達するまでの期間において前記内燃機関の空燃比を理論空燃比よりリッチであるリッチ空燃比に制御するリッチ制御部と、
    前記触媒後センサの出力変化の経時的変化に基づき前記リッチ空燃比を変更するリッチ空燃比変更部と、
    を有する、内燃機関の燃料噴射制御装置。
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