JP2020067057A - 圧縮機 - Google Patents
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Description
しかしながら、特許文献1では、第1及び第2の弁体が同じ外形サイズとされているため、第1及び第2の弁体をベース部材に取り付ける場合(固定する場合)において、第1の頭部に対して第2の弁体の第2の頭部の位置がずれると、第1の頭部のうち、第2の頭部と重なっていない部分が生じ、この部分の許容応力が低下する可能性があった。このため、第1の頭部に対する第2の頭部のずれ量を組立時に極力小さくする必要があった。
一方、第1の頭部の外形サイズよりも第2の頭部の外形サイズを大きくすることで、吐出ポートの出口に対する第2の頭部の位置を確認しやすくなるため、ベース部材に対する第2の弁体の取り付け作業(固定作業)を容易に行うことができる。
1/3<W1/D1<1 ・・・(1)
また、W1が大きいと、弁体のばね定数が大きくなり、吐出される流体に対する追従性が悪くなる可能性がある。
したがって、上記(1)式を満たすように、第1の頭部の幅D1、及び第1の首部の幅W1を設定することで、吐出される流体に対する追従性を確保した上で、第1の首部がねじれる可能性を低くすることができる。
1/3<W2/D2<1 ・・・(2)
また、W2が大きいと、弁体のばね定数が大きくなり、吐出される流体に対する追従性が悪くなる可能性がある。
したがって、上記(2)式を満たすように、第2の頭部の幅D2、及び第2の首部の幅W2を設定することで、吐出される流体に対する追従性を確保した上で、第2の首部がねじれる可能性を低くすることができる。
D1/d<D2/d<2 ・・・(3)
また、D2/dが2よりも大きいと、吐出ポートの内径dに対して第2の頭部の幅D2が大きくなりすぎるため、吐出ポートの出口を開く際に開き遅れが発生する可能性がある。
したがって、上記(3)式を満たすように、第1の頭部の幅D1、第2の頭部の幅D2、及び吐出ポートの内径dを設定することで、第2の頭部が第1の頭部の面全体を覆った上で、第2の弁体の開き遅れを抑制することができる。
これにより、圧縮機の使用時において、第1の頭部に対して第2の頭部が第1の頭部の径方向にずれた場合でも、第2の頭部により第1の頭部の面全体を覆うことが可能となるので、第1の頭部に対する第2の頭部の位置ずれに起因する第1の頭部の強度の低下を抑制することができる。
図1を参照して、本発明の実施形態に係るスクロール圧縮機10について説明する。図1において、O1は回転軸本体45の軸線(以下、「軸線O1」という)、O2は偏心軸46の偏心軸線(以下、「偏心軸線O2」という)、X方向は吐出弁33が延びる方向、Z方向はX方向に対して直交する鉛直方向(軸線O1方向でもある)をそれぞれ示している。図1では、一例として、吐出弁33,37が閉じた状態を模式的に図示する。
本実施形態では、圧縮機の一例として、スクロール圧縮機10を例に挙げて以下の説明を行う。
蓋部43は、筒状部41の他方の端(上端)を塞ぐように、カバー35を介して、筒状部41の他方の端部に設けられている。
吸入配管12は、ケーシング11の外部から第1の空間16に流体(例えば、作動流体である冷媒)を導入させるための配管である。
メイン軸受21は、軸線O1方向に延び、かつ回転軸23を構成する回転軸本体45の一方の端部45A(スクロール圧縮部26側に配置された端部)を回転可能な状態で支持している。
回転軸本体45は、メイン軸受21及びサブ軸受22により軸線O1周りに回転可能な状態で支持されている。
このような構成とされた偏心軸46は、軸線O1回りに回転軸本体45が回転すると、軸線O1回りに公転する。
ロータ25Aは、メイン軸受21とサブ軸受22との間に位置する回転軸本体45の外周面に固定されている。ステータ25Bは、回転軸本体45の径方向においてロータ25Aと対向するように、筒状部41の内周面に固定されている。
他面51bは、一面51aの反対側に配置された面である。他面51bは、軸線O1方向において旋回スクロール49と対向している。
吐出ポート55は、スクロール圧縮部26により生成された高圧流体を第2の空間17に吐出させるための経路である。
上記構成とされた端板51は、高圧流体を吐出する吐出ポート55が形成されたベース部材に対応する構成である。
一面61aは、端板51の他面51bと対向するように配置されている。他面61bは、一面61aの反対側に設けられた面である。
カバー35は、端板51の一面51aと対向するように、第2の空間17に設けられている。カバー35の外周部は、ケーシング11に固定されている。カバー35と蓋部43との間には、吐出配管14と連通する第1の吐出空間91(第2の空間17の一部)が形成されている。
カバー35は、蓋部43側に配置された一面35aを有する。
カバー35と端板51との間には、環状突出部54で囲まれた第2の吐出空間92(第2の空間17の一部)が形成されている。
まず、図に使用している各記号について、説明する。図1〜図8において、同一構成部分には同一符号を付す。図2〜図5において、dは吐出ポート35Bの内径(以下、「内径d」という)を示している。図2〜図5において、C1は吐出ポート35Bの中心軸(以下、「中心軸C1」という)を示している。図2〜図4において、C2は第1の頭部81の中心位置(以下、「中心位置C2」という)、C3は第2の頭部85の中心位置(以下、「中心位置C3」という)をそれぞれ示している。
図3において、D2は第2の頭部85の幅(以下、「幅D2」という)、W2は第2の首部87の幅(以下、「幅W2」という)をそれぞれ示している。図4において、D1は第1の頭部81の幅(以下、「幅W1」という)、W1は第1の首部83の幅(以下、「幅W1」という)をそれぞれ示している。
第1の弁体71は、面71aと、面71bと、第1の頭部81と、第1の固定部82と、第1の首部83と、を有する。
面71aは、端板35の一面35aと接触する面である。面71bは、面71aの反対側に配置された面である。
このように、第1の頭部81の幅D1を吐出ポート35Bの内径dよりも大きくすることで、吐出ポート35Bの周囲に位置する一面35aと第1の頭部81とを接触させることが可能となり、吐出ポート35Bの出口を塞ぐことができる。
第1の首部83の幅W1は、第1の頭部81の幅D1よりも狭くなるように構成されている。第1の首部83の幅W1は、所定のばね定数を得ることが可能な大きさとされている。
1/3<W1/D1<1 ・・・(4)
また、W1が大きいと、弁体のばね定数が大きくなり、吐出される流体に対する追従性が悪くなる可能性がある。
したがって、上記(4)式を満たすように、第1の頭部81の幅D1、及び第1の首部83の幅W1を設定することで、吐出される流体に対する追従性を確保した上で、第1の首部83がねじれる可能性を低くすることができる。
面72aは、第1の弁体71の面71bと接触する面である。面72bは、面72aの反対側に配置された面である。
第2の頭部85は、第1の頭部81の外周縁から外側にはみ出す大きさとされている。第2の頭部85の幅D2(本実施形態の場合、直径)は、第1の頭部81の幅D1よりも大きくなるように構成されている。
一方、本実施形態のように、第1の頭部81の外形サイズよりも第2の頭部85の外形サイズを大きくすることで、吐出ポート35Bの出口に対する第2の頭部85の位置を確認しやすくなるため、カバー35に対する第2の弁体72の取り付け作業(固定作業)を容易に行うことができる。
第2の固定部86の外形は、例えば、第1の固定部82の外形と同様な形状とすることが可能である。
第2の首部87の幅W2は、第2の頭部85の幅D2よりも狭くなるように構成されている。第2の首部87の幅W2は、所定のばね定数を得ることが可能な大きさとされている。
1/3<W2/D2<1 ・・・(5)
可能性がある。
また、W2が大きいと、弁体のばね定数が大きくなり、吐出される流体に対する追従性が悪くなる可能性がある。
したがって、上記(5)式を満たすように、第2の頭部85の幅D2、及び第2の首部87の幅W2を設定することで、吐出される流体に対する追従性を確保した上で、第2の首部87がねじれる可能性を低くすることができる。
D1/d<D2/d<2 ・・・(6)
また、D2/dが2よりも大きいと、吐出ポート35Bの内径dに対して第2の頭部85の幅W2が大きくなりすぎるため、吐出ポート35Bの出口を開く際に開き遅れが発生する可能性がある。
したがって、上記(6)式を満たすように、第1の頭部81の幅D1、第2の頭部の幅D2、及び吐出ポート35Bの内径dを設定することで、第2の頭部85が第1の頭部81の面71b全体を覆った上で、第2の弁体72の開き遅れを抑制することができる。
リテーナ74は、第1及び第2の弁体71,72の最大開度を設定するための部材である。リテーナ74は、第1及び第2の弁体71,72よりも高い剛性を有する。
一方、本実施形態のように、第1の頭部81の外形サイズよりも第2の頭部85の外形サイズを大きくすることで、吐出ポート35B,55の出口に対する第2の頭部85の位置を確認しやすくなるため、ベース部材に対する第2の弁体72の取り付け作業(固定作業)を容易に行うことができる。
第2の弁体103は、第2の弁体72を構成する第2の頭部85に替えて、第2の頭部104を有すること以外は、第2の弁体72と同様に構成されている。
第2の弁体113は、第2の弁体72を構成する第2の頭部85に替えて、第2の頭部114を有すること以外は、第2の弁体72と同様に構成されている。
11…ケーシング
12…吸入配管
14…吐出配管
16…第1の空間
17…第2の空間
21…メイン軸受
22…サブ軸受
23…回転軸
24…給油ポンプ
25…駆動部
25A…ロータ
25B…ステータ
26…スクロール圧縮部
26A…圧縮室
28…ブッシュアセンブリ
28A…ブッシュ
29…軸受部
31…オルダムリンク
33,37,100,110…吐出弁
35…カバー
35a,51a,61a…一面
35A…リング状凹部
35B,55…吐出ポート
35C…ボルト孔
41…筒状部
42…底部
43…蓋部
45…回転軸本体
45A…一方の端部
45B…他方の端部
46…偏心軸
48…固定スクロール
49…旋回スクロール
51,61…端板
51b,61b…他面
53…固定ラップ
54…環状突出部
62…旋回ラップ
64…ボス部
71…第1の弁体
71a,71b,72a,72b…面
72,103,113…第2の弁体
74…リテーナ
74A,82A,86A…ボルト挿入孔
75…ボルト
75A…軸部
81…第1の頭部
82…第1の固定部
83…第1の首部
85,104,114…第2の頭部
86…第2の固定部
87…第2の首部
91…第1の吐出空間
92…第2の吐出空間
A…領域
C1…中心軸
C2,C3…中心位置
d…内径
D1,D2,W1,W2…幅
O1…軸線
O2…偏心軸線
Claims (5)
- ケーシングと、
ケーシング内に収容され、流体を圧縮する圧縮部と、
圧縮された前記流体を吐出する吐出ポートが形成されたベース部材と、
前記ベース部材に設けられ、前記吐出ポートの出口を開閉させる吐出弁と、
を備え、
前記吐出弁は、前記吐出ポートの出口側に位置する前記ベース部材の一面と接触することで、前記吐出ポートの出口を塞ぐ第1の頭部、前記ベース部材に固定される第1の固定部、及び前記第1の頭部と前記第1の固定部とを接続するとともに、前記第1の頭部よりも幅の狭い第1の首部を含む第1の弁体と、
前記ベース部材の一面と接触する面とは反対側に位置する前記第1の頭部の面に配置され、前記第1の頭部の外周縁から外側にはみ出す大きさとされた第2の頭部、前記ベース部材の一面と接触する面とは反対側に位置する前記第1の固定部の面に配置され、前記ベース部材に固定される第2の固定部、及び前記ベース部材の一面と接触する面とは反対側に位置する前記第1の首部の面に配置され、幅が前記第1の首部の幅と等しい第2の首部を含む第2の弁体と、
前記第1及び第2の固定部を前記ベース部材に固定する固定部材と、
を有する圧縮機。 - 前記第1の首部の幅をW1、前記第1の頭部の幅をD1としたとき、下記(1)式を満たす請求項1記載の圧縮機。
1/3<W1/D1<1 ・・・(1) - 前記第2の首部の幅をW2とし、前記第2の頭部の幅をD2としたき、下記(2)式を満たす請求項1または2記載の圧縮機。
1/3<W2/D2<1 ・・・(2) - 前記吐出ポートの内径をdとしたとき、前記第1の頭部の幅D1、及び前記第2の頭部の幅D2が下記(3)式を満たす請求項1から3のうち、いずれか一項記載の圧縮機。
D1/d<D2/d<2 ・・・(3) - 前記第1の頭部及び前記第2の頭部の形状は、平面視した状態で円形とされており、
前記第1の頭部及び前記第2の頭部は、前記吐出ポートの中心軸を中心とする同心円状に配置されている請求項1から4のうち、いずれか一項記載の圧縮機。
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2018
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