JP2020066521A - 搬送装置および搬送方法 - Google Patents

搬送装置および搬送方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020066521A
JP2020066521A JP2018201419A JP2018201419A JP2020066521A JP 2020066521 A JP2020066521 A JP 2020066521A JP 2018201419 A JP2018201419 A JP 2018201419A JP 2018201419 A JP2018201419 A JP 2018201419A JP 2020066521 A JP2020066521 A JP 2020066521A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suction
transport
tablet
drum
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018201419A
Other languages
English (en)
Inventor
尚充 伊藤
naomitsu Ito
尚充 伊藤
貴之 西川
Takayuki Nishikawa
貴之 西川
信行 中野
Nobuyuki Nakano
信行 中野
侑弥 ▲高▼畑
侑弥 ▲高▼畑
Yuya Takahata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Screen Holdings Co Ltd
Original Assignee
Screen Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Screen Holdings Co Ltd filed Critical Screen Holdings Co Ltd
Priority to JP2018201419A priority Critical patent/JP2020066521A/ja
Priority to PCT/JP2019/040864 priority patent/WO2020085187A1/ja
Publication of JP2020066521A publication Critical patent/JP2020066521A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65BMACHINES, APPARATUS OR DEVICES FOR, OR METHODS OF, PACKAGING ARTICLES OR MATERIALS; UNPACKING
    • B65B35/00Supplying, feeding, arranging or orientating articles to be packaged
    • B65B35/10Feeding, e.g. conveying, single articles
    • B65B35/16Feeding, e.g. conveying, single articles by grippers
    • B65B35/18Feeding, e.g. conveying, single articles by grippers by suction-operated grippers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65BMACHINES, APPARATUS OR DEVICES FOR, OR METHODS OF, PACKAGING ARTICLES OR MATERIALS; UNPACKING
    • B65B35/00Supplying, feeding, arranging or orientating articles to be packaged
    • B65B35/10Feeding, e.g. conveying, single articles
    • B65B35/26Feeding, e.g. conveying, single articles by rotary conveyors
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65BMACHINES, APPARATUS OR DEVICES FOR, OR METHODS OF, PACKAGING ARTICLES OR MATERIALS; UNPACKING
    • B65B35/00Supplying, feeding, arranging or orientating articles to be packaged
    • B65B35/56Orientating, i.e. changing the attitude of, articles, e.g. of non-uniform cross-section
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65GTRANSPORT OR STORAGE DEVICES, e.g. CONVEYORS FOR LOADING OR TIPPING, SHOP CONVEYOR SYSTEMS OR PNEUMATIC TUBE CONVEYORS
    • B65G47/00Article or material-handling devices associated with conveyors; Methods employing such devices
    • B65G47/22Devices influencing the relative position or the attitude of articles during transit by conveyors
    • B65G47/26Devices influencing the relative position or the attitude of articles during transit by conveyors arranging the articles, e.g. varying spacing between individual articles
    • B65G47/28Devices influencing the relative position or the attitude of articles during transit by conveyors arranging the articles, e.g. varying spacing between individual articles during transit by a single conveyor
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61JCONTAINERS SPECIALLY ADAPTED FOR MEDICAL OR PHARMACEUTICAL PURPOSES; DEVICES OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR BRINGING PHARMACEUTICAL PRODUCTS INTO PARTICULAR PHYSICAL OR ADMINISTERING FORMS; DEVICES FOR ADMINISTERING FOOD OR MEDICINES ORALLY; BABY COMFORTERS; DEVICES FOR RECEIVING SPITTLE
    • A61J3/00Devices or methods specially adapted for bringing pharmaceutical products into particular physical or administering forms
    • A61J3/06Devices or methods specially adapted for bringing pharmaceutical products into particular physical or administering forms into the form of pills, lozenges or dragees

Abstract

【課題】従来のような複雑な機構を必要とせず、複数の粒状物を搬送方向に所定の間隔をあけて整列させ、かつ、各錠剤の姿勢を矯正しつつ搬送することができる搬送装置および搬送方法を提供する。【解決手段】この搬送装置は、吸着ドラム30を有する。吸着ドラム30は、外周面に、水平に延びる軸Oと平行な向きに開口する吸着孔301を有し、吸着孔301において錠剤9を吸着保持する。そして、吸着ドラム30を、軸Oを中心として回転させることによって、複数の錠剤9を搬送する。また、このとき、弾性部材12によって、吸着孔301に対して非正常な姿勢で保持された錠剤9の姿勢を矯正するか、または錠剤9を払い落とす。これにより、従来のような複雑な機構を必要とせず、複数の錠剤9を搬送方向に所定の間隔をあけて整列させ、かつ、各錠剤9の姿勢を矯正しつつ搬送することができる。【選択図】図6

Description

本発明は、複数の粒状物を搬送する搬送装置および搬送方法に関する。
医薬品である錠剤には、製品を識別するための文字やコードが印刷される。また、ラムネ等の錠菓にも、マークやイラストが印刷される場合がある。従来、このような錠剤・錠菓等の粒状物に、インクジェット方式で画像を印刷する印刷装置が知られている。特に、近年では、後発医薬品の普及により、錠剤の種類が多様化している。このため、錠剤を識別しやすくするために、錠剤にインクジェット方式で鮮明に画像を印刷する技術が注目されている。
この種の印刷装置では、多数の錠剤が搬入用のホッパに流し込まれる。印刷装置は、流し込まれた複数の錠剤を、1つ1つ搬送方向に所定の間隔をあけて整列させ、さらに、各錠剤の姿勢を矯正する。そして、正しい姿勢にて整列した状態で搬送される複数の錠剤に対して、印刷が行われる。また、印刷装置に限らず、錠剤の検査を行う検査装置や、錠剤の包装を行う包装装置においても、複数の錠剤を搬送方向に所定の間隔をあけて整列させ、さらに、各錠剤の姿勢を矯正することが必要である。
複数の錠剤を搬送方向に所定の間隔をあけて整列させ、かつ、各錠剤の姿勢を矯正しつつ搬送する機構については、例えば、特許文献1に記載されている。
特開2005−247397号公報
特許文献1の装置は、複数の収容凹部(23)が形成されたロータリドラム(22)と、該ロータリドラムへ錠剤を斜め上方から供給する供給シュート(35)と、収容凹部(23)における錠剤の収容状態を矯正する状態矯正手段(39)と、を有する(特許文献1の要約,図1等参照)。従来、複数の錠剤を搬送方向に所定の間隔をあけて整列させ、かつ、各錠剤の姿勢を矯正するためには、このような複雑な機構が必要であった。
本発明は、従来のような複雑な機構を必要とせず、複数の粒状物を搬送方向に所定の間隔をあけて整列させ、かつ、各錠剤の姿勢を矯正しつつ搬送することができる搬送装置および搬送方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、複数の粒状物を搬送する搬送装置であって、水平に延びる軸を中心として回転し、外周面に前記軸と平行な向きに開口した複数の吸着孔を有し、前記吸着孔に前記粒状物を1つずつ吸着保持しつつ回転することによって前記粒状物を搬送方向に移動させる、吸着ドラムと、前記吸着ドラムの周囲において少なくとも径方向に変位可能であり、前記吸着孔に保持された前記粒状物と接触したときに、前記粒状物の姿勢を矯正するか、または前記粒状物を払い落とす弾性部材と、を有する。
本願の第2発明は、第1発明の搬送装置であって、前記複数の吸着孔は、前記外周面において搬送方向に等しい間隔を空けて設けられ、前記外周面における下端部の周方向角度を0度とすると、前記弾性部材は、0度よりも大きく、かつ、90度に前記吸着孔が設けられる間隔の1つ分の角度を加えた角度よりも小さい位置の径方向外側に配置される。
本願の第3発明は、第1発明または第2発明の搬送装置であって、前記弾性部材と前記吸着ドラムの外周面との間の径方向の距離は、前記粒状物の厚みよりも大きく、前記粒状物の径よりも小さい。
本願の第4発明は、第1発明から第3発明までのいずれか1発明の搬送装置であって、前記弾性部材のうち前記外周面と対向する面は、搬送方向の上流側から下流側に向かうにつれて前記外周面との距離が短くなる曲面を含む。
本願の第5発明は、第4発明の搬送装置であって、前記弾性部材は、前記曲面を含む樹脂部材と、一端側が前記搬送装置の枠体に対して固定され、他端側が前記樹脂部材に固定され、径方向に変形可能な弾性の板ばね部材と、を有する。
本願の第6発明は、第1発明から第5発明までのいずれか1発明の搬送装置であって、前記複数の吸着孔は、前記外周面において幅方向に並ぶ複数の搬送列ごとに、搬送方向に間隔を空けて設けられ、前記弾性部材は、前記搬送列の数と同じ数設けられ、かつ、前記搬送列のそれぞれに対向して配置される。
本願の第7発明は、第1発明から第6発明までのいずれか1発明の搬送装置であって、前記粒状物は、円形の表面および裏面と、前記表面および前記裏面の周縁部に沿う円環状の側面と、を有し、前記吸着孔は、前記側面を吸着保持する。
本願の第8発明は、第1発明から第7発明までのいずれか1発明の搬送装置であって、前記吸着孔は矩形状である。
本願の第9発明は、第1発明から第8発明までのいずれか1発明の搬送装置であって、前記吸着ドラムは、水平に延びる軸を中心として回転する可動ドラムと、前記可動ドラムの外周面に、着脱可能に取り付けられるリング部材と、を有し、前記リング部材が、複数の前記吸着孔を有する。
本願の第10発明は、第1発明から第9発明までのいずれか1発明の搬送装置であって、前記吸着ドラムよりも搬送経路の上流側において、複数の前記粒状物を載置しつつ搬送する搬送コンベアをさらに備え、複数の前記吸着孔は、前記搬送コンベアにより搬送される前記粒状物を、1つずつ吸着保持することにより、複数の前記粒状物を搬送方向に所定の間隔をあけて整列させる。
本願の第11発明は、第10発明の搬送装置であって、前記弾性部材によって払い落とされた前記粒状物を回収して、前記搬送コンベアよりも搬送経路の上流側へ再供給する回収機構をさらに備える。
本願の第12発明は、第1発明から第11発明までのいずれか1発明の搬送装置であって、前記弾性部材と前記吸着ドラムの外周面との間の径方向の距離を調節する調節機構をさらに備える。
本願の第13発明は、第7発明の搬送装置であって、前記粒状物の前記表面または前記裏面に接触するガイド面をさらに備える。
本願の第14発明は、第1発明から第13発明までのいずれか1発明の搬送装置であって、前記粒状物は錠剤である。
本願の第15発明は、水平に延びる軸を中心として回転する吸着ドラムにより、複数の粒状物を搬送する搬送方法であって、a)前記吸着ドラムの外周面において前記軸と平行な向きに開口した複数の吸着孔に、前記粒状物を1つずつ吸着保持する工程と、b)前記軸を中心として前記吸着ドラムを回転することによって前記粒状物を搬送方向に移動させる工程と、c)前記吸着孔に対して非正常な姿勢で保持された前記粒状物に、少なくとも径方向に変位可能な弾性部材を接触させて、前記粒状物の姿勢を矯正するか、または前記粒状物を払い落とす工程と、を有する。
本願の第1発明〜第15発明によれば、吸着ドラムは、外周面に、水平に延びる軸と平行な向きに開口する吸着孔を有し、吸着孔において粒状物を吸着保持する。そして、吸着ドラムを、当該軸を中心として回転させることによって、複数の粒状物を搬送する。このとき、弾性部材によって、吸着孔に対して非正常な姿勢で保持された粒状物の姿勢を矯正するか、または粒状物を払い落とすことができる。これにより、従来のような複雑な機構を必要とせず、複数の粒状物を搬送方向に所定の間隔をあけて整列させ、かつ、各粒状物の姿勢を矯正しつつ搬送することができる。
特に、本願の第2発明によれば、粒状物が弾性部材に接触して落下した場合でも、落下した粒状物の真下に他の粒状物が位置していないため、当該他の粒状物に衝突することを抑制できる。
特に、本願の第3発明によれば、吸着ドラムの外周面に対して大きく傾いていない状態で搬送される粒状物を、弾性部材に接触することなくそのまま通過させることができる。
特に、本願の第4発明または第5発明によれば、弾性部材を用いて粒状物に加わる負荷を徐々に大きくすることができる。これにより、粒状物に加わる衝撃を低減でき、粒状物が損傷または破損することを抑制できる。
特に、本願の第11発明によれば、粒状物の搬送先への到達率を高めることができる。
特に、本願の第12発明によれば、搬送される粒状物の形状に応じて、弾性部材と吸着孔との間の径方向の距離を最適な寸法に調節できる。
錠剤の側面図および平面図である。 錠剤印刷装置の構成を示した図である。 吸着コンベアの部分斜視図である。 ヘッドの下面図である。 制御部と、錠剤印刷装置内の各部との接続を示したブロック図である。 吸着ドラムの付近の幅方向から見た断面図である。 第1受渡位置における、搬送ベルトおよび吸着ドラムの搬送方向の下流側から見た部分断面図である。 吸着ドラムおよび弾性部材の付近の幅方向から見た部分断面図である。 吸着ドラムおよび弾性部材の付近の幅方向から見た部分断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明においては、複数の粒状物が搬送される方向を「搬送方向」と称し、搬送方向に対して垂直かつ水平な方向を「幅方向」と称する。
<1.粒状物について>
まず、搬送対象となる「粒状物」について説明する。図1は、「粒状物」の一例となる4種類の錠剤9の側面図および平面図である。図1に示すように、錠剤9は、円形の表面9aおよび裏面9bと、表面9aおよび裏面9bの周縁部に沿う円環状の側面9cとを有する。錠剤9の表面9aおよび裏面9bは、図1の左上または左下の錠剤9のように、膨らみを有する曲面であってもよく、図1の右上または右下の錠剤9のように、平坦な面であってもよい。また、図1の右下の錠剤9のように、表面9aまたは裏面9bに、割線9d等の溝が形成されていてもよい。また、図示を省略するが、錠剤9は、楕円形の表面および裏面と、当該表面および当該裏面の周縁部に沿う環状の側面とを有する、いわゆるオブロング錠であってもよい。また、錠剤9は、ラグビーボール型の形状を有する、いわゆるオーバル錠であってもよい。
錠剤9は、素錠(裸錠)であってもよく、あるいは、糖衣錠、フィルムコーティング錠(FC錠)等のコーティング錠であってもよい。また、錠剤9は、硬カプセル剤および軟カプセル剤を含むカプセル剤であってもよい。また、本発明における「粒状物」は、医薬品としての錠剤に限らず、健康食品としての錠剤や、ラムネ等の錠菓であってもよい。
<2.錠剤印刷装置の全体構成>
続いて、本発明の一実施形態に係る搬送装置を含む錠剤印刷装置1について、説明する。図2は、錠剤印刷装置1の構成を示した図である。この錠剤印刷装置1は、粒状物である複数の錠剤9を搬送しながら、各錠剤9の表面9aまたは裏面9bに、製品名、製品コード、会社名、ロゴマーク等の画像を印刷する装置である。図2に示すように、本実施形態の錠剤印刷装置1は、フィーダ10、搬送コンベア20、吸着ドラム30、吸着コンベア40、第1カメラ50、印刷部60、第2カメラ70、乾燥機構80、搬出機構90、回収機構11、弾性部材12、および制御部100を備えている。
フィーダ10は、錠剤印刷装置1に投入された複数の錠剤9を、搬送コンベア20へ搬入するための機構である。フィーダ10は、例えば、投入ホッパ、回転フィーダ、振動フィーダ等により構成される。錠剤印刷装置1に投入された複数の錠剤9は、これらの機構により、複数の列に分かれつつ、搬送コンベア20まで搬送される。具体的には、搬送方向に並ぶ錠剤9の列が、幅方向に複数列形成される。そして、幅方向に複数列に整列済みの複数の錠剤9が、搬送コンベア20へ供給される。なお、図2では、1つの列の錠剤9のみが示されている。
搬送コンベア20は、フィーダ10と吸着ドラム30との間において、錠剤9を水平に搬送する機構である。搬送コンベア20は、一対のプーリ21と、一対のプーリ21の間に架け渡された環状の搬送ベルト22とを有する。一対のプーリ21の一方は、第1モータM1から得られる動力により回転する。これにより、搬送ベルト22が、図2中の矢印の方向に回動する。一対のプーリ21の他方は、搬送ベルト22の回動に伴い従動回転する。
フィーダ10から供給された複数の錠剤9は、搬送ベルト22の上面に載置され、搬送ベルト22とともに搬送方向に移動する。このとき、錠剤9は、上述したフィーダ10により幅方向に複数列に整列済みであるが、各列における錠剤9の搬送方向の間隔は、不均一である。複数の錠剤9は、搬送方向に互いに密接した状態または僅かな間隔をあけて搬送される。
吸着ドラム30は、搬送コンベア20よりも搬送経路の下流側に位置し、搬送コンベア20から吸着コンベア40へ錠剤9を移載するための機構である。吸着ドラム30は、幅方向に水平に延びる回転軸Oを中心とする略円筒状の外周面を有する。また、図2中に破線で示したように、吸着ドラム30には第2モータM2が接続されている。第2モータM2を駆動させると、吸着ドラム30は、回転軸Oを中心として回転する。吸着ドラム30の外周面には、複数の吸着孔301が、円周方向(すなわち、搬送方向)に等しい間隔を空けて設けられている。また、複数の吸着孔301は、複数の錠剤9の幅方向に並ぶ各列に対応する複数の幅方向位置に分かれて(複数の搬送列ごとに)、搬送方向に間隔を空けて設けられている。各吸着孔301は、回転軸Oと平行な幅方向(水平方向)に向けて開口する。
吸着ドラム30が回転すると、複数の吸着孔301は、搬送ベルト22の上面に近接した第1受渡位置P1と、後述する吸着ベルト42の表面に近接した第2受渡位置P2とを含む円環状の経路に沿って移動する。本実施形態では、第1受渡位置P1が、吸着ドラム30の回転軸Oの真下に位置する。そして、第2受渡位置P2が、吸着ドラム30の回転軸Oの真上付近(真上よりも搬送方向の少し上流側)に位置する。第1受渡位置P1と第2受渡位置P2とは、回転軸Oを中心として170°程度離れている。ただし、第1受渡位置P1および第2受渡位置P2の位置関係は、これに限定されない。
図2に示すように、吸着ドラム30には、第1吸引機構302が接続されている。第1吸引機構302を動作させると、第1受渡位置P1と第2受渡位置P2との間の角度範囲に位置する吸着ドラム30の内部空間Sから、気体が吸い出される。これにより、当該内部空間Sが、大気圧よりも低い負圧となる。搬送コンベア20により搬送され、第1受渡位置P1まで到達した錠剤9は、この負圧によって、吸着ドラム30の吸着孔301に吸着保持される。このとき、吸着孔301は、錠剤9の側面9cを吸着保持する。複数の錠剤9は、各吸着孔301に1つずつ吸着保持される。これにより、複数の錠剤9の搬送方向の間隔が、吸着孔301の間隔に応じた所定の間隔となる。つまり、複数の錠剤9を、幅方向に加えて搬送方向にも所定の間隔をあけて整列させることができる。
錠剤9は、吸着孔301に吸着保持されつつ、吸着ドラム30の回転によって、第1受渡位置P1から第2受渡位置P2まで図2中の矢印の方向(搬送方向)に搬送される。そして、吸着孔301が第2受渡位置P2を通過すると、上述の負圧に保たれた内部空間Sの角度範囲から外れることによって、錠剤9の吸着が解除される。これにより、吸着ドラム30から吸着コンベア40へ、錠剤9が受け渡される。
なお、吸着ドラム30のより詳細な構成については、後述する。
吸着コンベア40は、複数の錠剤9を吸着保持しつつ搬送する機構である。吸着コンベア40は、一対のプーリ41と、一対のプーリ41の間に架け渡された環状の吸着ベルト42とを有する。一対のプーリ41の一方は、第3モータM3から得られる動力により回転する。これにより、吸着ベルト42が、図2中の矢印の方向に回動する。一対のプーリ41の他方は、吸着ベルト42の回動に伴い従動回転する。
図3は、吸着コンベア40の部分斜視図である。図3に示すように、吸着ベルト42の外周面には、複数の吸着孔421が設けられている。複数の吸着孔421は、搬送方向および幅方向に、等間隔に配列されている。また、図2に示すように、吸着コンベア40は、吸着ベルト42の内側の空間から気体を吸い出す第2吸引機構43を有する。第2吸引機構43を動作させると、吸着ベルト42の内側の空間が、大気圧よりも低い負圧となる。複数の錠剤9は、当該負圧によって、吸着孔421に1つずつ吸着保持される。各吸着孔421は、錠剤9の表面9aまたは裏面9bを吸着保持する。
このように、複数の錠剤9は、吸着ベルト42の表面に、搬送方向よび幅方向に整列した状態で保持される。そして、吸着コンベア40は、吸着ベルト42を回動させることによって、複数の錠剤9を搬送する。後述する4つのヘッド61の下方では、複数の錠剤9は、水平方向に搬送される。
また、図2中に示すように、吸着コンベア40は、ブロー機構44を有する。ブロー機構44は、吸着ベルト42の内側、かつ、後述する搬出シュート91と吸着ベルト42を介して対向する位置に、設けられている。ブロー機構44は、吸着ベルト42の複数の吸着孔421のうち、搬出シュート91と対向する吸着孔421のみに、気体を吹き付ける。そうすると、当該吸着孔421が、大気圧よりも高い陽圧となる。これにより、当該吸着孔421における錠剤9の吸着が解除され、吸着ベルト42から搬出シュート91を通って搬出コンベアへ、錠剤9が受け渡される。
第1カメラ50は、印刷前の錠剤9を撮影するための処理部である。第1カメラ50は、上述した第2受渡位置P2よりも搬送経路の下流側かつ印刷部60よりも搬送経路の上流側に位置する。第1カメラ50には、例えば、CCDやCMOS等の撮像素子が幅方向に配列されたラインセンサが用いられる。第1カメラ50は、吸着ベルト42により搬送される複数の錠剤9を撮影する。撮影により取得された画像は、第1カメラ50から後述する制御部100へ送信される。制御部100は、第1カメラ50から得られた画像に基づいて、各吸着孔421における錠剤9の有無、錠剤9の位置、および錠剤9の姿勢を検出する。また、制御部100は、第1カメラ50から得られた画像に基づいて、各錠剤9に欠け等の欠陥が無いかどうかの検査も行う。
印刷部60は、吸着ベルト42により搬送される錠剤9の表面9aまたは裏面9bに、インクジェット方式で印刷を行う処理部である。図2に示すように、本実施形態の印刷部60は、4つのヘッド61を有する。4つのヘッド61は、吸着ベルト42の上方に位置し、錠剤9の搬送方向に沿って、一列に配置されている。4つのヘッド61は、錠剤9に向けて、互いに異なる色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの各色)のインク滴を吐出する。すると、これらの各色により形成される単色画像の重ね合わせによって、錠剤9の表面9aまたは裏面9bに、多色画像が記録される。なお、各ヘッド61から吐出されるインクには、日本薬局方、食品衛生法等で認可された原料により製造された可食性インクが使用される。
図4は、1つのヘッド61の下面図である。図4には、吸着ベルト42と、吸着ベルト42に保持された複数の錠剤9とが、二点鎖線で示されている。図4中に拡大して示したように、ヘッド61の下面には、インク滴を吐出可能な複数のノズル611が設けられている。本実施形態では、ヘッド61の下面に、複数のノズル611が、搬送方向および幅方向に二次元的に配列されている。各ノズル611は、幅方向に位置をずらして配列されている。このように、複数のノズル611を二次元的に配置すれば、各ノズル611の幅方向の位置を、互いに接近させることができる。ただし、複数のノズル611は、幅方向に沿って一列に配列されていてもよい。
ノズル611からのインク滴の吐出方式には、例えば、圧電素子であるピエゾ素子に電圧を加えて変形させることにより、ノズル611内のインクを加圧して吐出する、いわゆるピエゾ方式が用いられる。ただし、インク滴の吐出方式は、ヒータに通電してノズル611内のインクを加熱膨張させることにより吐出する、いわゆるサーマル方式であってもよい。
第2カメラ70は、印刷後の錠剤9を撮影するための処理部である。第2カメラ70は、印刷部60よりも搬送経路の下流側かつ乾燥機構80よりも搬送経路の上流側に位置する。第2カメラ70には、例えば、CCDやCMOS等の撮像素子が幅方向に配列されたラインセンサが用いられる。第2カメラ70は、吸着ベルト42により搬送される複数の錠剤9を撮影する。撮影により取得された画像は、第2カメラ70から後述する制御部100へ送信される。制御部100は、第2カメラ70から得られた画像に基づいて、錠剤9に印刷された画像の良否を検査する。
乾燥機構80は、錠剤9に付着したインクを乾燥させる機構である。乾燥機構80は、第2カメラ70よりも搬送経路の下流側かつ後述する搬出シュート91よりも搬送経路の上流側に位置する。乾燥機構80には、例えば、吸着ベルト42により搬送される錠剤9へ向けて、加熱された気体(熱風)を吹き付ける、熱風供給機構が用いられる。錠剤9に付着したインクは、熱風により乾燥して、錠剤9の表面9aまたは裏面9bに定着する。
搬出機構90は、吸着コンベア40から錠剤印刷装置1の外部へ、複数の錠剤9を搬出するための機構である。搬出機構90は、図2に示す搬出シュート91と、図示を省略した搬出コンベアとを有する。搬出シュート91は、乾燥機構80よりも搬送経路の下流側に位置する。吸着孔421に吸着された錠剤9が、搬出シュート91に対向する位置に到達すると、ブロー機構44により錠剤9の吸着が解除される。これにより、吸着ベルト42の吸着孔421から、搬出シュート91を通って搬出コンベアの上面へ、錠剤9が落下する。そして、落下した錠剤9が、搬出コンベアによって、錠剤印刷装置1の外部へ搬出される。
回収機構11は、搬送コンベア20の搬送方向の下流側の端部から落下した、または後述する弾性部材12によって吸着ドラム30から払い落とされた錠剤9を回収して、搬送コンベア20よりも搬送経路の上流側に位置するフィーダ10へ再供給する機構である。このような回収機構11を設ければ、搬送コンベア20により搬送される複数の錠剤9の一部が、吸着孔301に吸着されずに、搬送コンベア20の搬送方向の下流側の端部から落下したとしても、その錠剤9を再び搬送経路に戻すことができる。また、詳細を後述するとおり、吸着孔301に対して非正常な姿勢で吸着保持された錠剤9が、弾性部材12によって払い落されたとしても、その錠剤9を再び搬送経路に戻すことができる。したがって、第2受渡位置P2への錠剤9の到達率を高めることができる。
弾性部材12は、吸着孔301に吸着保持されつつ搬送される錠剤9と接触したときに、錠剤9の姿勢を矯正するか、または錠剤9を払い落とすための機構である。弾性部材12は、吸着ドラム30の外周面のうち、第1受渡位置P1と第2受渡位置P2との間の角度範囲に位置する部位の径方向外側に配置されている。例えば、弾性部材12は、第1受渡位置P1から回転軸Oを中心として搬送方向に80°程度離れた位置の径方向外側に、配置されている。なお、弾性部材12のより詳細な構成については、後述する。
このように、本実施形態では、フィーダ10、搬送コンベア20、吸着ドラム30、吸着コンベア40、搬出機構90、回収機構11、および弾性部材12により、錠剤9を搬送する搬送装置が構成されている。
制御部100は、錠剤印刷装置1内の各部を動作制御するための手段である。図5は、制御部100と、錠剤印刷装置1内の各部との接続を示したブロック図である。図5中に概念的に示したように、制御部100は、CPU等のプロセッサ101、RAM等のメモリ102、およびハードディスクドライブ等の記憶部103を有するコンピュータにより構成される。記憶部103内には、印刷処理を実行するためのコンピュータプログラムCPが、インストールされている。
また、図5に示すように、制御部100は、上述したフィーダ10、搬送コンベア20(第1モータM1を含む)、吸着ドラム30(第2モータM2および第1吸引機構302を含む)、吸着コンベア40(第3モータM3、第2吸引機構43、およびブロー機構44を含む)、第1カメラ50、印刷部60(4つのヘッド61を含む)、第2カメラ70、乾燥機構80、搬出機構90、および回収機構11と、それぞれ有線または無線により通信可能に接続されている。制御部100は、記憶部103に記憶されたコンピュータプログラムCPやデータをメモリ102に一時的に読み出し、当該コンピュータプログラムCPに基づいて、プロセッサ101が演算処理を行うことにより、上述の各部を動作制御する。これにより、複数の錠剤9の搬送と、各錠剤9に対する印刷処理とが進行する。
<3.吸着ドラムおよび弾性部材12の詳細な構成>
続いて、上述した吸着ドラム30および弾性部材12の詳細な構成について、説明する。まず、吸着ドラム30の詳細な構成について、説明する。図6は、吸着ドラム30の付近の幅方向から見た断面図である。図7は、第1受渡位置P1における、搬送ベルト22および吸着ドラム30の搬送方向の下流側から見た部分断面図である。
図6および図7に示すように、本実施形態の吸着ドラム30は、固定ドラム31と、可動ドラム32と、リング部材33とを有する。
固定ドラム31は、可動ドラム32の内側に配置された円筒状または円柱状のドラムである。固定ドラム31は、例えば、ステンレス等の金属により形成される。固定ドラム31は、錠剤印刷装置1の枠体に対して固定されている。このため、図2に示した第2モータM2の駆動時にも、固定ドラム31は、非回転に保たれる。固定ドラム31の外周面311のうち、第1受渡位置P1と第2受渡位置P2との間の部分には、凹部312が設けられている。図2に示した第1吸引機構302を動作させると、この凹部312の内部空間Sが、大気圧よりも低い負圧となる。
可動ドラム32は、固定ドラム31の外側に配置された円筒状のドラムである。可動ドラム32は、例えば、ステンレス等の金属により形成される。可動ドラム32は、第2モータM2の出力軸に接続されている。このため、第2モータM2を駆動させると、可動ドラム32は、回転軸Oを中心として回転する。また、図7に示すように、可動ドラム32には、複数の第1貫通孔321が設けられている。複数の第1貫通孔321は、回転軸Oを中心とする円周方向に、等間隔に配列される。各第1貫通孔321は、可動ドラム32を半径方向に貫通する。
リング部材33は、可動ドラム32の外周面に装着される円環状の部材である。リング部材33は、例えば、樹脂により形成される。リング部材33は、可動ドラム32に対して相対回転不能に固定される。このため、第2モータM2を駆動させると、可動ドラム32とともにリング部材33も、回転軸Oを中心として回転する。また、リング部材33には、複数の第2貫通孔331が設けられている。複数の第2貫通孔331は、回転軸Oを中心とする円周方向に、等間隔に配列される。各第2貫通孔331は、リング部材33を半径方向に貫通する。第2貫通孔331の半径方向内側の端部は、可動ドラム32の第1貫通孔321と連通する。
本実施形態では、第2貫通孔331の半径方向外側の端部開口が、吸着孔301となる。図6および図7に示すように、各吸着孔301は、幅方向(水平方向)に向けて開口する。吸着孔301の形状は、例えば、搬送方向に長い矩形状とされる。ただし、吸着孔301の形状は、楕円形等の他の形状であってもよい。
搬送コンベア20によって第1受渡位置P1まで搬送された錠剤9は、内部空間Sから第1貫通孔321および第2貫通孔331を介して吸着孔301に生じる負圧によって、吸着孔301に吸い寄せられる。そして、錠剤9の側面9cが吸着孔301に吸着する。また、複数の錠剤9は、吸着孔421に1つずつ吸着保持される。そして、第2モータM2(移動機構)の駆動により、吸着孔301および吸着孔301に保持された錠剤9が、第1受渡位置P1から第2受渡位置P2へ、搬送方向に移動する。この結果、複数の錠剤9が、吸着孔301の位置に応じた間隔で、搬送方向に整列される。このように、本実施形態の吸着ドラム30は、複数の錠剤9のそれぞれの側面9cを吸着保持しつつ、錠剤9を搬送する。これにより、複雑な切り出し機構を設けることなく、複数の錠剤9を搬送方向に所定の間隔をあけて整列させつつ搬送することができる。
また、図7に示すように、リング部材33は、ガイド面332を有する。ガイド面332は、吸着ドラム30の外周面における吸着孔301のやや回転軸Oに近い位置において、回転軸Oを中心とする円筒状に拡がる。錠剤9が吸着孔301に吸着されるときには、錠剤9の表面9aまたは裏面9bが、ガイド面332に接触する。これにより、錠剤9の表面9aおよび裏面9bが傾斜すること等が抑制され、ガイド面332に沿う姿勢に矯正される。その結果、吸着ドラム30により搬送される複数の錠剤9の姿勢を、一定に揃えることができる。
また、本実施形態の吸着ドラム30は、固定ドラム31および可動ドラム32とは別に、リング部材33を有する。リング部材33は、可動ドラム32の外周面に対して着脱可能である。そして、そのリング部材33に、複数の吸着孔301と、ガイド面332とが設けられている。このため、吸着孔301の大きさ、形状、あるいは、隣り合う吸着孔301の間隔が異なる複数のリング部材33を用意しておき、状況に応じて、これらのリング部材33を付け替えて使用できる。このようにすれば、搬送対象となる錠剤9の形状、大きさ、あるいは搬送方向の間隔が変更された場合にも、容易に対応できる。
上述のとおり、本実施形態の吸着ドラム30を用いることにより、従来のような複雑な機構を必要とせず、複数の錠剤9を搬送方向に所定の間隔をあけて整列させることができる。また、錠剤9を挟んで持ち上げる等の工程を有しないため、錠剤9に加わる負荷を低減し、錠剤9が損傷または破損することを抑制できる。しかしながら、例えば、錠剤9に加わる負荷をさらに低減するために、吸着孔301に生じる負圧をさらに小さくした場合(ゼロに近づけた場合)、図6に示すように、錠剤9の側面9cの一部が吸着孔301から外れた状態、または錠剤9の表面9aおよび裏面9bが吸着ドラム30の外周面に対して傾いた状態(以下、これらを「非正常な姿勢」と称する)となることがある。この場合、錠剤9が吸着ドラム30から吸着コンベア40へ受け渡される際に、錠剤9が印刷に適した姿勢ではない姿勢のまま受け渡されたり、吸着ドラム30と吸着コンベア40との隙間に錠剤9が詰まることによって、錠剤9が損傷または破損したりする虞がある。
そこで、本実施形態の吸着ドラム30の周囲には、弾性部材12がさらに配置される。以下、弾性部材12の詳細な構成について、説明する。図8および図9は、吸着ドラム30および弾性部材12の付近の幅方向から見た部分断面図である。なお、図8は、吸着孔301に吸着保持された錠剤9に弾性部材12が接触する場合を示し、図9は、錠剤9に弾性部材12が接触しない場合を示している。
図8および図9に示すように、弾性部材12は、樹脂部材121と板ばね部材122とを有する。
樹脂部材121は、ポリオキシメチレン(POM)により形成された樹脂製の部材である。ポリオキシメチレンは、耐薬品性や耐溶剤性に優れるため、錠剤9の変質や変色を抑制できる。また、ポリオキシメチレンは、高い弾性と弾性回復率を有する。なお、樹脂部材121を形成する樹脂材料は、弾性体でなくてもよい。樹脂部材121のうち吸着ドラム30の外周面と対向する対向面120は、吸着ドラム30に向かって突出する曲面である。また、対向面120と吸着ドラム30の外周面(本実施形態では上述したガイド面332)との間の径方向の距離dは、錠剤9の厚み(図1のZ軸方向の厚み93参照)よりも大きく、錠剤9の径(図1のX軸方向の径94またはY軸方向の径95参照)よりも小さい。
板ばね部材122は、SUSにより形成された金属製の部材である。板ばね部材122は、板ばね固定部71と板ばね可動部72とを有する。板ばね固定部71の一端側(図8および図9における右側)は、搬送装置を含む錠剤印刷装置1の枠体に対して、例えば、図示を省略したねじ止めにより固定されている。板ばね可動部72は、板ばね固定部71の他端側から、吸着ドラム30の外周面のうち対向面120と最も近接する箇所の略接線方向に沿って延びる。なお、板ばね部材122は、SUS以外の金属により形成されてもよく、金属以外の材料により形成されてもよい。
また、板ばね部材122の他端側には、樹脂部材121が固定されている。これにより、板ばね部材122は、樹脂部材121を支持する。さらに、板ばね部材122は、板ばね固定部71と板ばね可動部72とによって、弾性の板ばねを形成し、径方向(吸着ドラム30の回転軸Oに対する径方向。以下同じ)に変形可能に配置されている。これにより、樹脂部材121は、少なくとも径方向に変位可能となっている。
錠剤9は、吸着孔301に吸着保持されつつ搬送される際に、吸着ドラム30の外周面と弾性部材12との間の径方向における間隙を通過する。その際、吸着孔301に対して非正常な姿勢で保持された錠剤9は、弾性部材12と接触する。これにより、錠剤9は、吸着孔301に対する姿勢が矯正されるか、または払い落される。この結果、錠剤9が吸着ドラム30から吸着コンベア40へ受け渡される際に、錠剤9が印刷に適した姿勢に矯正された状態で円滑に受け渡される。また、吸着ドラム30と吸着コンベア40との隙間に錠剤9が詰まることによる錠剤9の損傷または破損が抑止される。
また、吸着孔301に対する錠剤9の姿勢が矯正されることによって、吸着孔301の搬送方向の両端部301eが、錠剤9の側面9cの円周方向の2箇所に接触する。これにより、吸着孔301に対して錠剤9を精度よく位置決めできる。具体的には、吸着孔301の搬送方向の中央部と、錠剤9の中心とが揃うように、各錠剤9が位置決めされつつ吸着保持される。この結果、複数の錠剤9の搬送方向の間隔を、精度よく所定の間隔とすることができる。
また、弾性部材12の対向面120は、搬送方向の上流側から下流側に向かうにつれて吸着ドラム30の外周面との距離が徐々に短くなる曲面120aを含む。これにより、吸着孔301に対して非正常な姿勢で保持された錠剤9へ、負荷を徐々に大きくしつつ、径方向に押圧することができる。これにより、錠剤9に加わる衝撃を低減でき、錠剤9が損傷または破損することを抑制できる。また、弾性部材12は、径方向に弾性変位可能であるため、錠剤9が弾性部材12と接触した際に、錠剤9に加わる衝撃をさらに低減できる。
さらに、対向面120は、搬送方向の下流側の端部付近において、吸着ドラム30の外周面との距離が少し長くなっている。これにより、錠剤9が搬送方向の下流側へと搬送されて弾性部材12から離れる際に、錠剤9と対向面120との間の摩擦力により錠剤9が動いてしまうことが抑制される。
なお、上述のとおり、対向面120と吸着ドラム30の外周面との間の径方向の距離dは、錠剤9の厚みよりも大きい。このため、錠剤9の側面9cが吸着孔301に密着し、かつ、錠剤9の表面9aおよび裏面9bが吸着ドラム30の外周面と平行な状態(すなわち、錠剤9が吸着孔301に対して正常な姿勢で保持された状態)である場合、このような錠剤9を、弾性部材12に接触させることなく、そのまま通過させることができる。
また、吸着ドラム30の外周面における下端部の、回転軸Oを中心とした周方向角度を0度とすると、0度よりも大きく、かつ、90度程度よりも小さい位置の径方向外側に、弾性部材12を設けることが望ましい。より具体的には、吸着ドラム30の外周面のうち、第1受渡位置P1に対する角度が「90度に、吸着ドラム30の外周面における吸着孔301が設けられる搬送方向の間隔の1つ分の角度を加えた角度」よりも小さい位置の径方向外側に、弾性部材12を設けることが望ましい。これにより、錠剤9が弾性部材12に接触して落下した場合でも、落下した錠剤9の真下に他の錠剤9が位置していないため、他の錠剤9に衝突することを抑制できる。すなわち、弾性部材12は、錠剤9が弾性部材12に接触して落下した場合でも、落下した錠剤9が後続の錠剤9に干渉しない角度範囲に設ければよい。
さらに、本実施形態の錠剤印刷装置1内には、弾性部材12と吸着ドラム30の外周面との間の径方向の距離dを調節する、図示を省略した調節機構が設けられている。これにより、搬送される錠剤9の形状に応じて、弾性部材12と吸着ドラム30の外周面との間の径方向の距離dを最適な寸法に調節できる。この結果、錠剤9の大きさおよび形状に依らず、錠剤9の姿勢を矯正し、または錠剤9を払い落とすことができる。
また、本実施形態のように、弾性を有する板ばね部材122を用いることにより、例えば、板ばね部材122の厚みを変更するたけで、径方向の変形しやすさを自在に調整できる。なお、径方向に変形可能な弾性部材12であれば、板ばね部材122に代えて他の部材が用いられてもよい。
また、本実施形態では、板ばね部材122の板ばね可動部72の内周面に、樹脂部材121が固定される。これにより、金属である板ばね部材122が直接錠剤9に接触するのが防止される。金属が錠剤9に接触すると、錠剤9に含まれる成分によっては、錠剤9が変質または変色する虞がある。また、金属が錠剤9に接触すると、錠剤9が損傷する虞もある。本実施形態では、錠剤9に接触する部位を樹脂部材121とすることにより、錠剤9の変質、変色、および損傷を抑制できる。
また、本実施形態では、弾性部材12は、錠剤9の搬送列の数と同じ数設けられ、かつ、搬送列のそれぞれに対向して配置される。すなわち、弾性部材12が、搬送列ごとに独立して設けられている。このようにすれば、1つの吸着孔301に吸着保持された錠剤9に接触する樹脂部材121は、他の搬送列に対応する吸着孔301に吸着保持された錠剤9には接触しない。この結果、1つの錠剤9に接触する弾性部材12の動きが、他の搬送列の錠剤9に影響してしまうことを抑制できる。
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
上述の実施形態では、印刷部60に、4つのヘッド61が設けられていた。しかしながら、印刷部60に含まれるヘッド61の数は、1〜3つであってもよく、5つ以上であってもよい。
また、上述の実施形態では、錠剤9の表面9aおよび裏面9bの一方に印刷する構成を有していた。しかしながら、錠剤印刷装置1内に吸着コンベア40〜乾燥機構80までの装置を2つ直列に配置することによって、錠剤9の表面9aおよび裏面9bの両面に印刷する構成を有していてもよい。
また、上述の実施形態では、錠剤9に対して画像を印刷する錠剤印刷装置1について説明した。しかしながら、本発明の搬送装置は、錠剤9に対して検査を行う検査装置や、錠剤9の包装を行う包装装置に用いられるものであってもよい。
また、装置内の細部の構成については、本願の各図と相違していてもよい。例えば、本発明の弾性部材は、少なくとも径方向に錠剤を押圧できるものであればよく、例えば、弾性を有する板状の部材であってもよい。また、上述の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 錠剤印刷装置
9 錠剤
9a 表面
9b 裏面
9c 側面
9d 割線
10 フィーダ
11 回収機構
12 弾性部材
20 搬送コンベア
21 プーリ
22 搬送ベルト
30 吸着ドラム
31 固定ドラム
32 可動ドラム
33 リング部材
40 吸着コンベア
41 プーリ
42 吸着ベルト
43 第2吸引機構
44 ブロー機構
50 第1カメラ
60 印刷部
61 ヘッド
70 第2カメラ
71 板ばね固定部
72 板ばね可動部
80 乾燥機構
90 搬出機構
93 (錠剤の)厚み
94 (錠剤の)径
95 (錠剤の)径
100 制御部
120 対向面
120a 曲面
121 樹脂部材
122 板ばね部材
301 吸着孔
302 第1吸引機構
312 凹部
321 第1貫通孔
331 第2貫通孔
332 ガイド面
M1 第1モータ
M2 第2モータ
M3 第3モータ
O 回転軸
P1 第1受渡位置
P2 第2受渡位置
S 内部空間

Claims (15)

  1. 複数の粒状物を搬送する搬送装置であって、
    水平に延びる軸を中心として回転し、外周面に前記軸と平行な向きに開口した複数の吸着孔を有し、前記吸着孔に前記粒状物を1つずつ吸着保持しつつ回転することによって前記粒状物を搬送方向に移動させる、吸着ドラムと、
    前記吸着ドラムの周囲において少なくとも径方向に変位可能であり、前記吸着孔に保持された前記粒状物と接触したときに、前記粒状物の姿勢を矯正するか、または前記粒状物を払い落とす弾性部材と、
    を有する、搬送装置。
  2. 請求項1に記載の搬送装置であって、
    前記複数の吸着孔は、前記外周面において搬送方向に等しい間隔を空けて設けられ、
    前記外周面における下端部の周方向角度を0度とすると、前記弾性部材は、0度よりも大きく、かつ、90度に前記吸着孔が設けられる間隔の1つ分の角度を加えた角度よりも小さい位置の径方向外側に配置される、搬送装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の搬送装置であって、
    前記弾性部材と前記吸着ドラムの外周面との間の径方向の距離は、前記粒状物の厚みよりも大きく、前記粒状物の径よりも小さい、搬送装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の搬送装置であって、
    前記弾性部材のうち前記外周面と対向する面は、
    搬送方向の上流側から下流側に向かうにつれて前記外周面との距離が短くなる曲面
    を含む、搬送装置。
  5. 請求項4に記載の搬送装置であって、
    前記弾性部材は、
    前記曲面を含む樹脂部材と、
    一端側が前記搬送装置の枠体に対して固定され、他端側が前記樹脂部材に固定され、径方向に変形可能な弾性の板ばね部材と、
    を有する、搬送装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の搬送装置であって、
    前記複数の吸着孔は、前記外周面において幅方向に並ぶ複数の搬送列ごとに、搬送方向に間隔を空けて設けられ、
    前記弾性部材は、前記搬送列の数と同じ数設けられ、かつ、前記搬送列のそれぞれに対向して配置される、搬送装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の搬送装置であって、
    前記粒状物は、
    円形の表面および裏面と、
    前記表面および前記裏面の周縁部に沿う円環状の側面と、
    を有し、
    前記吸着孔は、前記側面を吸着保持する、搬送装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の搬送装置であって、
    前記吸着孔は矩形状である、搬送装置。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の搬送装置であって、
    前記吸着ドラムは、
    水平に延びる軸を中心として回転する可動ドラムと、
    前記可動ドラムの外周面に、着脱可能に取り付けられるリング部材と、
    を有し、
    前記リング部材が、複数の前記吸着孔を有する、搬送装置。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の搬送装置であって、
    前記吸着ドラムよりも搬送経路の上流側において、複数の前記粒状物を載置しつつ搬送する搬送コンベア
    をさらに備え、
    複数の前記吸着孔は、前記搬送コンベアにより搬送される前記粒状物を、1つずつ吸着保持することにより、複数の前記粒状物を搬送方向に所定の間隔をあけて整列させる、搬送装置。
  11. 請求項10に記載の搬送装置であって、
    前記弾性部材によって払い落とされた前記粒状物を回収して、前記搬送コンベアよりも搬送経路の上流側へ再供給する回収機構
    をさらに備える、搬送装置。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の搬送装置であって、
    前記弾性部材と前記吸着ドラムの外周面との間の径方向の距離を調節する調節機構
    をさらに備える、搬送装置。
  13. 請求項7に記載の搬送装置であって、
    前記粒状物の前記表面または前記裏面に接触するガイド面
    をさらに備える、搬送装置。
  14. 請求項1から請求項13までのいずれか1項に記載の搬送装置であって、
    前記粒状物は錠剤である、搬送装置。
  15. 水平に延びる軸を中心として回転する吸着ドラムにより、複数の粒状物を搬送する搬送方法であって、
    a)前記吸着ドラムの外周面において前記軸と平行な向きに開口した複数の吸着孔に、前記粒状物を1つずつ吸着保持する工程と、
    b)前記軸を中心として前記吸着ドラムを回転することによって前記粒状物を搬送方向に移動させる工程と、
    c)前記吸着孔に対して非正常な姿勢で保持された前記粒状物に、少なくとも径方向に変位可能な弾性部材を接触させて、前記粒状物の姿勢を矯正するか、または前記粒状物を払い落とす工程と、
    を有する、搬送方法。
JP2018201419A 2018-10-26 2018-10-26 搬送装置および搬送方法 Pending JP2020066521A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018201419A JP2020066521A (ja) 2018-10-26 2018-10-26 搬送装置および搬送方法
PCT/JP2019/040864 WO2020085187A1 (ja) 2018-10-26 2019-10-17 搬送装置および搬送方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018201419A JP2020066521A (ja) 2018-10-26 2018-10-26 搬送装置および搬送方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020066521A true JP2020066521A (ja) 2020-04-30

Family

ID=70331986

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018201419A Pending JP2020066521A (ja) 2018-10-26 2018-10-26 搬送装置および搬送方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2020066521A (ja)
WO (1) WO2020085187A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114620291B (zh) * 2022-04-19 2023-06-09 江西博美莱生物科技有限公司 一种兽药成品打包装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001294204A (ja) * 2000-04-17 2001-10-23 Shionogi Qualicaps Co Ltd 包装方法及び包装装置
JP3464990B2 (ja) * 2001-02-27 2003-11-10 株式会社ヒューブレイン 微小物体検査装置
JP4160006B2 (ja) * 2004-03-08 2008-10-01 シーケーディ株式会社 充填装置、状態矯正手段及びptp包装機
JP6757237B2 (ja) * 2016-11-18 2020-09-16 株式会社Screenホールディングス 搬送装置および印刷装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020085187A1 (ja) 2020-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109996525B (zh) 搬送装置及印刷装置
KR20190000930A (ko) 정제 인쇄 장치 및 정제 인쇄 방법
KR102232362B1 (ko) 반송 장치 및 반송 방법
TWI662958B (zh) 搬送裝置、印刷裝置及搬送方法
TWI732600B (zh) 搬送裝置及錠劑印刷裝置
JP2019154676A (ja) 粒状物処理装置および粒状物処理方法
KR20210001931A (ko) 입상물 처리 장치 및 입상물 처리 방법
JP2023121822A (ja) 搬送処理装置および搬送処理方法
WO2020090436A1 (ja) 粒状物搬送装置および粒状物処理装置
JP2018052664A (ja) 搬送装置および印刷装置
WO2020085187A1 (ja) 搬送装置および搬送方法
JP7061490B2 (ja) 搬送装置および搬送方法
JP7391657B2 (ja) 搬送装置および錠剤印刷装置
JP6397061B2 (ja) 錠剤印刷方法
JP2019156643A (ja) 粒状物処理装置および粒状物処理方法
JP2019155114A (ja) 粒状物処理装置および粒状物処理方法
JP6886550B2 (ja) 搬送装置および印刷装置
JP2020070148A (ja) 搬送装置および搬送方法
JP7076523B2 (ja) 粒状物処理装置および粒状物処理方法
JP2022025436A (ja) 搬送装置および錠剤印刷装置
JP2023170225A (ja) 錠剤供給装置および錠剤供給方法