JP2020066026A - 溶鋼の流動可視化装置、溶鋼の流動可視化方法及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
まず、鋳型内の溶鋼の流動状態の可視化に関して説明する。なお、本発明において、鋳型内の溶鋼の流動状態とは、鋳型内における溶鋼の流速の大きさの分布に相当する。
[2−1.鋳型]
まず、図1及び図2に基づいて、連続鋳造機の鋳型の構成について説明する。図1は、連続鋳造機の鋳型10の構成を示す模式図である。図2は、本実施形態に係る鋳型10の長辺銅板14の内部における温度センサ30の一配置例を示す模式図である。
次に、本実施形態に係る溶鋼の流動可視化装置100の構成を図3に示す。図3は、本実施形態に係る溶鋼の流動可視化装置100の機能構成を示す機能ブロック図である。本実施形態に係る流動可視化装置100は、図3に示すように、センサ情報入力部110と、平均振幅算出部120と、流動分布生成部130と、出力部140とを備える。
[3−1.流動分布生成処理]
本実施形態に係る溶鋼の流動可視化方法は、上述の流動可視化装置100を用いて実行される。
ここで、本実施形態に係る溶鋼の流動可視化方法では、鋳型内の溶鋼5の流動の乱れに伴う温度の変動を抽出するため、応答時定数を15秒以下の温度センサ30を用いる。しかし、応答時定数の小さい温度センサ30を用いると、鋳型10からの鋳片の引き抜きに伴う機械振動により、温度センサ30により取得される温度の時系列データに、数十秒周期の振動モードが含まれることがあることを本願発明者は確認した。この振動モードは、鋳型10の高さ方向における同一高さ位置においては同レベルであり、鋳片の引抜速度と同一速度で同方向(鉛直下方)に移動するものであった。温度の時系列データの平均振幅から溶鋼5の流動状態をより的確に表すには、このような機械振動による影響は除去されるように温度の時系列データを補正するのが望ましい。
鋳型内の溶鋼5の流動は振動周期の短い現象である。したがって、温度センサ30により測定された温度の時系列データから、溶鋼5の流動による信号ではない長周期成分の信号を除去することにより、より的確に溶鋼5の流動状態を示すことが可能となる。
本実施形態に係る溶鋼5の流動可視化装置100は、コンピュータがコンピュータプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記コンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記コンピュータプログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
以上、本実施形態に係る溶鋼5の流動可視化装置100の構成と、これを用いた溶鋼5の流動可視化方法について説明した。本実施形態によれば、溶鋼5の流動が温度の揺らぎの大きさに現れることに着目し、温度の揺らぎの大きさを表す指標として、温度センサ30により測定された温度の時系列データの所定の時間範囲における平均振幅を用いる。そして、鋳型10に設置された複数の温度センサ30の位置に対応させた平均振幅の分布を流動分布として、視覚的に提示可能な情報を生成する。
まず、実施例1として、温度の時系列データより取得された平均振幅のみをそのまま用いて、溶鋼の流動分布の画像を生成した。その結果を図4上側に示す。また、比較例として、実施例1と同一の温度の時系列データを用いて算出された平均温度を分布することにより生成した画像を図4下側に示す。
次に、温度センサ30の応答時定数を変化させたときの流動分布の変化について検証した。実施例2−1では応答時定数が5秒の温度センサを用い、実施例2−2では応答時定数が25秒の温度センサを用いた。そして、これらの温度センサ30により取得された温度の時系列データに基づいて、実施例1と同様、本発明の一実施形態である溶鋼5の流動可視化装置100を用いて溶鋼の流動分布の画像を生成した。その結果を図5に示す。
次に、温度センサ30により測定された温度の時系列データから長周期成分を除去して流動分布を生成した場合について検証した。ここでは、応答時定数5秒の温度センサを使用して測定された温度の時系列データに対し、実施例3−1では、周期25秒超の周期成分を除去するハイパスフィルター処理を行い、実施例3−2では、周期30秒超の周期成分を除去するハイパスフィルター処理を行った。実施例3−1及び実施例3−2にて取得された溶鋼の流動分布の画像を図7に示す。
次に、温度センサ30により測定された温度の時系列データから機械振動等を除去して流動分布を生成した場合について検証した。ここでは、応答時定数5秒の温度センサを使用して測定された温度の時系列データから、同一高さ位置にある温度センサ30の温度の時系列データの平均値を差し引き、温度の時系列データを補正した。そして、補正された温度の時系列データに基づいて流動分布を生成した。このとき、実施例4−1では、周期25秒超の周期成分を除去するハイパスフィルター処理を行い、実施例4−2では、周期30秒超の周期成分を除去するハイパスフィルター処理を行った。実施例4−1及び実施例4−2にて取得された溶鋼の流動分布の画像を図8に示す。
10 鋳型
11、12 短辺銅板
13、14 長辺銅板
20 浸漬ノズル
21 吐出口
30 温度センサ
100 流動可視化装置
110 センサ情報入力部
120 平均振幅算出部
130 流動分布生成部
140 出力部
200 表示装置
Claims (6)
- 連続鋳造機の鋳型内における溶鋼の流動状態を可視化する、溶鋼の流動可視化装置であって、
前記鋳型の内部に設置された複数の温度センサにより測定された温度の時系列データそれぞれについて、前記温度の時系列データの所定の時間範囲における平均振幅をそれぞれ算出する平均振幅算出部と、
前記各温度センサの位置に対応するように前記平均振幅を分布して、前記溶鋼の流動状態を表す流動分布を生成する流動分布生成部と、
を備える、溶鋼の流動可視化装置。 - 前記温度センサの応答時定数は、15秒以下である、請求項1に記載の溶鋼の流動可視化装置。
- 前記平均振幅算出部は、
前記所定の時間範囲における前記温度の時系列データから、周期25秒以下の周期成分のみを抽出し、
抽出された周期25秒以下の周期成分のみからなる前記温度の時系列データに基づき、前記平均振幅を算出する、請求項1または2に記載の溶鋼の流動可視化装置。 - 前記平均振幅算出部は、前記鋳型の高さ方向において同一高さ位置に設けられた前記温度センサ毎に、
前記温度の時系列データを平均化した平均データを算出し、
前記温度の時系列データから前記平均データを差し引いて、前記温度の時系列データをそれぞれ補正し、
補正された前記温度の時系列データを用いて、前記所定の時間範囲における前記平均振幅をそれぞれ算出する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶鋼の流動可視化装置。 - 連続鋳造機の鋳型内における溶鋼の流動状態を可視化する、溶鋼の流動可視化方法であって、
前記鋳型の内部に設置された複数の温度センサにより測定された温度の時系列データそれぞれについて、前記温度の時系列データの所定の時間範囲における平均振幅をそれぞれ算出するステップと、
前記各温度センサの位置に対応するように前記平均振幅を分布して、前記溶鋼の流動状態を表す流動分布を生成するステップと、
を含む、溶鋼の流動可視化方法。 - コンピュータを、
連続鋳造機の鋳型の内部に設置された複数の温度センサにより測定された温度の時系列データそれぞれについて、前記温度の時系列データの所定の時間範囲における平均振幅をそれぞれ算出する平均振幅算出部と、
前記各温度センサの位置に対応するように前記平均振幅を分布して、前記鋳型内の溶鋼の流動状態を表す流動分布を生成する流動分布生成部と、
を備える、溶鋼の流動可視化装置として機能させるコンピュータプログラム。
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